通商産業委員会 第19号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/03/27
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前にお諮りいたします。理事多武良哲三君より理事辞任の申出がありますのでこれを許可いたし、その補欠として今泉貞雄君を理事に選任いたしたいと存じますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。 —————————————
○中村委員長 次に日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の手元に今泉貞雄君より本案に対する修正案が提出されておりますので、この際提出者より修正案の趣旨説明を求めます。今泉貞雄君。
○今泉委員 日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由を御説明申し上げます。 まずお手元に配付いたしてあります修正案を朗読いたします。 日本製鉄株式会社法廃止法の一部 を改正する法律案の一部を次のよう に修正する。 本文中「「二年」を「三年」に」 を「二年」を「四年」にに、「「三 年」を「四年」に」を「「三年」を 「五年」に」に改める。 同法律案は日本製鉄株式会社法を廃止するにあたりまして、日本製鉄株式会社の第二会社である八幡製鉄株式会社及び冨士製鉄株式会社の社債発行その他の債務の負担において、同社が工場抵当法による工場財団を組成するまで、旧日本製鉄株式会社に許容されていたと同様な一般担保の制度を二年間に限つて認めたのであります。これをさらに二年間延長しようとするものであります。その理由は、これら二社の財団組成手続が当初予想されていました以上の煩瑣で、多くの日時を要しましたことと、その資産需要額も予想以上に増加し、組成を要する財団の範囲もおのずから大となつたことによるものでありますが、工業に関する小委員会において、富士、八幡両社の責任者を参考人として意見を聴取する等、これらの事情につき慎重に検討いたしましたところ、この二年間の財団組成の進捗状況がはなはだしく遅れており、八幡は固定資産総額約二百八億円に対し、約五十八億円、富士は約百三十九億円に対して九十二億円の資産について、財団組成の準備が完了するにすぎない状況でありまして、各社の今後の資産調達上必要と考えられまする全固定資産について、財団の組成を完了いたしまするためには、現在のような状況の変化がはなはだしい際においては、一年間の延長ではなお若干の不安があると思うのでございます。二社におきましてはこの猶予期間の延長の長短にかかわらず、できるだけすみやかに財団組成を完了するように努力することを言明しておりますが、この期間の延長が一般債権者を侵害するおそれもありませんので、この際政府原案でありまする一般担保に関する猶予期間を、それぞれ一年間延長する案は、むしろ二年間延長することに修正することが適当であると認められます。これがこの修正案を提案する理由であります。
○中村委員長 御質疑はございませんか。——別に御質疑がなければこれより討論を省略いたし、ただちに採決に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なければ討論はこれを省略し、これより採決に入ります。 まず修正案についてお諮りいたします。ただいまの修正案に賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○中村委員長 起立多数。よつて本修正案は可決いたされました。 次にただいまの修正部分を除いた原案について賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○中村委員長 起立多数。よつて本案はただいまの修正案の通り修正議決いたしました。 この際お諮りいたします。委員会報告書作成の件につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。 —————————————
○中村委員長 次に石油及び可燃性天然ガス資源開発法案を議題といたします。質疑の通告がありますのでこれを許します。山手滿男君。
○山手委員 先般の本委員会において、私どもの党の森山委員からコンサーべーシヨンの問題に関して質疑をいたしておりまして、政府当局よりの答弁が保留をされておりました。この際保留をされた部分について、概略でよろしゆうございますから御答弁をお願いしたいと思います。
○本間政府委員 お答えを申し上げます。前回の本委員会におきまして、森山委員から御質疑があつたのでございますが、通産省が助成をいたしておりました機械類につきましては、ただいま帝石の方へ回答を求めておるのでございますが、原簿が検察庁に押収せられている関係がありまして、まだ詳細な回答が来ておらないわけでございます。これはできるだけ調査を急ぎまして、処置を決定いたしたいというふうに考えております。それから御指摘のありました二〇一号に関しまする問題でございますが、これは御指摘のような事実がありましたことは、当局といたしましても認めておるわけでございまして、二十二日に委員会を開きまして、帝石の問題を付議いたしまして、いろいろ御審議を願つたのでございますが、過般資源庁から帝石に対しまして勧告いたしました勧告は、正しい勧告でありまして、変更するような必要はないというふうに、大体各委員の意見が一致しておるような状況でございます。それからこの問題に関しまして、どういうように、担当官庁の通産省といたしまして処置をするかという御質疑があつたのでございますが、これはただいま愼重に調査をいたしておりまするので、あまり遅れない機会に十分ひとつ検討をいたしまして、適当な処置を決定をしたいと思うのでございますが、何分にもまだ判明をいたさない、はつきりしない部分もございまするので、もうしばらくの間時間をおかし願いたい、こういうふうに考えておる次第でございます。大体前回の森山委員の御質疑に対しまして、明らかになつておりまする、現段階においてお答え申し上げられる範囲内においてお答えをいたしたのでございますが、先ほども申し上げましたように、もうしばらく時間をおかし願いたい、こういうふうに考える次第でございます。 —————————————
○中村委員長 次に電気事業に関する件について、諸調査を進めたいと存じます。質疑の通告がありますから、順次これを許します。福田一君。
○福田(一)委員 電気料金の再値上げの問題が大分進行いたしておるようでありますが、これについて私は内容をこの際大いに検討してみなければならない、かように考えておるものであります。それにつきましては、電気料金の問題は数字の問題でありますから、相当程度の資料が必要だと思うのであります。今若干資料は出ておるようでありますから、このこまかい検討は次回に譲ることにいたしますが、まず第一に、私は電気料金の値上げについて、現在のような段階——と申しますのは、企業の合理化をするということを目的として再編成が行われ、また豊富かつ低廉な電気を供給するのだということを理由にして再編成が行われましたにかかわらず、今日までの間に、われわれが見たところによりますと、このような合理化が行われたという確実な数字的な証拠というものをまだ見ておりません。従つて根本論から考えてみますると、私は今度の電気料金の改訂についてはあまり賛成することができないという方針をとつておるのであります。 まず第一に、大まかな点から二、三私は質問いたしてみたいと思うのでありますが、覇気料金は非常に今地域差が多くなつておるのであります。大体再編成をいたしましたときには、これはポツ勅によつて行われたのでありますが、その前に再編成を国会に提案されたときに説明された政府側の説明によりますと、再編成をしても地域差というものはあまりつけないということが、ちやんと速記録にも載つておるわけであります。その地域差の問題について水火力、調整金というものをつけるから、地域差がつかないというような説明があつた。ところが今、その後の状況を見てみますと、地域差は次から次へと差がひどくなつておるのでありまして、今回の値上げを行いますというと、その地域差はますます増大するようになつておるわけでありますが、その地域差というものは、値上げ後において、今会社が申請しておるところの値上げがそのまま行われたとしたら、どのくらいの比率になつておるか、御説明が願いたい。
○中川(哲)政府委員 現在の会社の申請料金によつて、地域差がどの程度になるかというお尋ねでありますが、地域差の定義でございますが、私どもといたしましては、一応地域差というものは、具体的な料金を各個の需用家に適用いたしまして、その結果の支払い料金の開きであると、かように前提をいたしまして地域差の点を検討いたしておるわけであります。この改正案の料金によりまして、一定の條件のもとに各種類別の需用家の地域差を一応計算いたしてみましたものがございますので、概要を御説明申し上げます。申請料金には標準料金と追加料金とがございますが、これを一緒にいたしましたもので一定の使用量に適用いたしまして試算いたしたものでございます。最初の定額電燈の分から申しますと、定額電燈四十ワツト、六十ワツト、各一燈、並びに二十ボルトアンペアのラジオを一個つけているような需用家につきまして、その支払い料金で地域差を見てみますと、現行料金におきましては、全国平均にいたしまして一番安い地区は北陸でございます。北陸と東北が九二という指数になりますが、これに対しまして一番高い地区は九州の一〇七、中国、四国が一〇六、北海道が一〇五という数字でございまして、この間の低いものと高いものの開きは、指数で申しますると、一五程度、従つて一割五分というところの数字でございます。それから従量電燈になりますると、現行料金におきまする一番安い地区がやはり北陸、東北の地区でございまして、これが全国平均一〇〇に対しまして八二という数字でございまするが、一番高い地区は中国の一一五という数字になりまして、それに次ぎまりして北海道、九州が一一二、これが従量電燈の現在の開きでございます。申請料金によりますると、この開きが若干開きまして、定額電燈におきましては北陸が全国平均一〇〇に対しまして八七、それから一番高い地区といたしましては中国が一一三、九州が一一二、北海道が一一〇という程度の開きになります。それから従量電燈につきましては、東北、北陸が七九という数字に対しまして、北海道が一一一、九州が一一五、中国が一一六という程度になります。従つてこの間の開きは指数で申しますと、約三六くらいの開きでございまして、最低のものに対しまして約三割数分という開きでございます。以上が電燈でございまするが、電力につきましては同様な状態で、電燈は比較的地域差は現在でもその差は開きは少いのでございますが、電力方面につきましては電燈よりはやや開きが大きいのでございます。しかしながら今回の値上げは、ある程度電燈の面よりも電力の面に引上げをいたしておりますので、この地域差の点につきましては、部分によりましては現在よりもいずれも若干ずつ開きまするが、大口丙というような特殊の需用の部門に対しましては、会社の申請につきましては、相当一定の追加額のふえたものについては追加料金をある程度持たしたいというような申請になつておりまして、この点を加味いたしますると、地域差は現状よりも減つて参るというような見当になろうかと思いまするが、詳細な点はなお別途資料で御提出いたしたいと思います。
○福田(一)委員 そこでお伺いいたしたいのは、一体公益事業委員会は、九つの電力会社というものは独立採算制を建前にしてこれを運営さす、それを建前にして監督する方針をとつておられるかどうかということをひとつ承りたい。
○中川(哲)政府委員 委員会が発足いたしましてから、今の地域差等の問題もございますが、各社は独立採算で運営するということが今回の再編成の建前でございまして、その方針に基いて委員会の監督指導が行われておるわけでございます。ただ電気料金の面につきましては、先ほど御質問等のございました地域差の問題は、公共事業令に、著しい地域差については特別の追加調整料金を置く旨が規定されておりますので、新会社発足当時……。
○福田(一)委員 公益事業委員長の方から説明していただきたい。そんなこまかいことを言つておるのではない。
○松永政府委員 お話については今中川経理長から申した通りでありますが、これにやはり関連いたしまして、会社の再編成後独立採算制を完全に執行するということは、その間需用家の各地区の地域差に相当な変化があるというわけでありますので、これは私が申すまでもなく、福田代議士はすでに詳しく御承知と思うのでありますが、御返事申さぬのも失礼に当るから申し上げますが、この矛盾を調整するために、各地域間の火力の負担の多いところは、できるだけ水力方面より電力を流して、その電力を割引する方法が一つ。一つは全体を水力関係と火力関係と二つにわけまして、一方の火力のキロワツトに対して、水力方面のキロワツトの按配によりまして、料金を根底において補給するという形になつております。従つてその結果ある会社においては完全に独立採算制にもどつて損をしておるところもあります。しかしながら地域差をなるべく小さくして、産業の急激なるでこぼこを少くし、ひいて輸出産業等の原価計算に悪影響を及ぼさないようにすることは、電力が非常に不足しておりますこの際必要であることは当然でありますので、その話合いに向つて各社とも前年度続けて参りましたし、本年度はことに、今回と特需工業、すなわち大体から申しますと、大口丙というものに対して特別の割当をしなければならぬ状況に追られておるのでありますが、この大口丙の動力の関係はおもに火力をもつて半ば以上補充すべき現下の発電情勢でありますがために、火力に対する水力の補給金等は一層はなはだしく増加しております。これはお尋ねの要点である独立採算制に向つての一つの矛盾行為でありまするけれども、かくしまして全国の全体の電力、ことに大口電力等に向つて刻下の要請に大体順応できるようなことを指示いたしまして、今回の料金想定表というものをつくりまして、経済安定本部そのほかの官庁等の所要電力について十分に御意見を承り、また御希望もいれられる限りはいれて行つた次第であります。従つて独立採算制そのものは何らの変更を見ておりません。皆様の御配意でこの電源開発を多くすることができますれば、おのずから地域差というものが減り、また独立採算というものもますます純粹にかつ完全に働き得る機会が来ると思うておる次第であります。右お答えを申し上げておきます。 なお今経理面と間違えまして委員から御返事を申し上げなかつた点はあくまで不注意でありまして、おわびを申し上げます。
○福田(一)委員 今松永委員の御発言のうちにもあつたのでありますが、大体今度の再編成令というものは、これは公益事業委員会がレギユレイトするのだという意味で、英語に訳すればレギユラトリー・ホデイという名前がついておる。ところが日本の事情は電気が非常に不足しておりますからして、ある程度のコントロールをしなければやつて行けない状態であつたし、まだ現在も若干そういう面が残つておる。従つて公益事業委員会としては、その建前からコントロールしておるわけであります。それが水火力調整金の問題にちやんと現われておりますが、しかし水火力調整金をとつてやつておるということは、これは昔やつておつたプール計算、いわゆる電気料金のプール計算をやつておると同じでありまして、実を言えば、電気事業を再編成したその根本の目的、独立採算をとつて皆に大いに働かして、企業の合理化をはかるのだというようなことを言つてみたけれども、現実にこの一年間にやつた実績を見てみると、これは十分に行われておらなかつた。また今これをやろうとするならば、各方面に非常な障害が起きて来るということが実証されたと私は考えておるのでありまして、この点について、公益事業委員会としては今のところレギユレーシヨンだけではどうもむずかしい。従つて電気事業再編成令というものが、現代の日本の産業経済にとつて一番うまく行く方法であつたかどうかということについて疑問の点をもうお持ちになつただろうと思う。そういうような疑問をお持ちになつておられるかどうかということを、簡單に御説明を願いたい。
○松永政府委員 レギユレイトする必要は、電力が非常にできました場合におきましては、むしろ各社の独占横暴を戒めて、これに厳粛なる料金の値下げを命じ、ただ独断的に命ずるばかりでなく、一般民衆に聴聞会を開いて、高いじやないか、まけべきものである。サービスの方法は改良すべきであると、こういう場合に公益事業委員会がほんとうに民衆とともに電気事業の横暴独占を戒める時が来ることであろうと思います。またそうなければならぬことだと思うております。けれども今日の段階においては、これも皆さん御承知の通り、むしろ足らざることは絶対であつて、ただ問題はこれを各地にひとしくかつ適正に、不自由のないようにわけるというような消極的の、レギユレイトというよりむしろコントロールをしておる。これも公益事業委員会としてさような大きな権限を持つているかどうか、みずから疑うのでありますけれども、しかし国民の利害にはかえられぬのであります。一面において電力の開発をお願いするとともに、一面においては足りない地区に向つてはぜひ電力を割当ててやつてくれ、そうしてあまり高いことではその得る方面が非常な迷惑になるということをひとえにむしろ勧告いたしておる次第であります。ことに最近の現象として最も著しいのは、すべての問題が石炭の不足、石炭の暴騰及び火力設備の廃頽ということがおもな原因となつておりまするため、これを改編することは一年や半年で間に合わぬ話でありまするがために、やむを得ず水力も多少漏れたもの、あるいは水力の取入れられるようなものをできるだけ取入れて、これを火力方面に転用しまして、そしてこの火力方面の地域に厖大なる電力料金の値上りにならぬように注意をいたしておる次第でありまして、公益委員会はレギユラトリー・ボデイというよりは、むしろただいま事業者からかなり干渉する、あるいは圧迫をするという声を事実受けておりまするけれども、これはこの一、二年間やむを得ない働きであると思うて、どの役所がいたしてもせんならぬ政府の役目でありますから、あえてそれをやつておりまする点において、むしろ御批判があるべきことであろうかと恐れておるわけであります。
○福田(一)委員 私の質問に率直にお答えがないのでありますが、今松永委員から御説明されたことによつても明瞭であるように、公益事業委員会令あるいは電気事業再編成令というものが、今の日本の実情にぴつたり来なかつたために——ぴつたり来ておれば、この法律の通りやつておればそれで十分効果が上げられるのであるけれども、それがぴつたり来ないから、すなわち時期が早かつたか、あるいはその内容において今の日本の産業経済の実情に合わなかつたか、どちらであつたかということを松永委員も裏から御説明されて起つたのだと私は了承しております。実は各党との関係がありまして、長い時間きようは御質問できない。また今言いましたように、こまかい点は次会に譲ることにしてその点を私は確認されたものとして、次にもう一つお伺いしてみたいと思うのであります。 それは今度の電気料金の値上げをどういうふうに公益事業委員会は取扱おうとしておられるかは存じませんけれども、日本は今のところ非常に国民生活が窮迫の状態にありまして、しかも電気料金はもう税金と同じであります。払わなければ電気は消されてしまう。米がもらえなければ食べられない。そうすれば、食糧というものは国民の絶対必要欠くべからざるものであるから、電気もまた同じような性質のものである。それで電気料金は税金と同じと考えていいのでありますが、今回各社が値上げを要求しておりますところの電気料金を全部取上げることになりますと、年間一千六百億円内外の厖大な数字になると思うのであります。これは国の予算を八千数百億円といたしますと、約その五分の一に当るので、一種の税金とも見ることができる。こういうような大きな問題でありますから、私たちは軽々にこの問題を承認する、あるいは賛意を表することはできないと考えておるのであります。大体今のような日本の社会状態、経済状態におきまして、私たちが最も憂えておるところは、電気料金が、生活に非常に困つており、あるいは生活に困難を感じておるような程度の人たちに強い税金のような形において課せられて行くというところに問題があるわけです。この意味で、今回の電気料金の値上げについては、私たちは自由党りでありますから、私はこういう言葉を使うのでありますけれども、少くとも社会政策的な見地を十二分に取入れた電気料金の値上げでなければ、私たちとしては断じて賛成いたしがたい、かように考えておるのであるが、公益事業委員会は、今度のこの電気料金の値上げについて、私が今申しましたような貧困階級というようなものをどういうふうに考えて料金の値上げを認可しようと考えておられるのかどうか、この点について十分ひとつ御説明が願いたいのであります。
○松永政府委員 私はここに議論を申し上げるために出て参つておりませんために、できまするだけお話に対する自己の主張を強く主張しようとはいたしませんから、その点もし言葉のあやにおいてお気にさわることがあれば、お許しを願いたいと思います。先刻お話のうちに、公益委員会がほとんど用をなしていない、あるいはまたすべて間に合わずにおるのもその責任じやないかというごとき感じを私は受けたのでありますが、これはあるいは私の間違つた感じであつたかもしれませんが、私がはつきり申し上げることができるのは、この再編成が遅れたことが今日の混雑の一番の原因でなければならつぬと思うておるのであります。再評価に同つて、あるいは集中排除法に向つても、電力のそれぞれの立場において独立採算制をとらなければならぬということは、すでに昭和二十三年の末、二十四年の初めに司令部においても相当な指示を與え、国においても識者の間に相当の議論があるにかかわらず、これはいかなる事情があつたにもせよ、その原因あるいは事情を別にしまして、事実再編成はようやく二十六年の五月一日に各会社が出発するということになりまして、その間水力電気並びに火力の補修等が、資金面そのほか政府の政策が決定しないために、たいへん遅れておつたことは事実であります。これは新編成そのものの罪じやなくて、新編成の遅れたおもな原因であることは、おそらくは国民みなが承知しておることであろうと思います。でありますから、皆さんにおいても、及び民間各位におかせられましても、電源をすみやかに開発すること、しかもできるだけ有用に、かつ安く開発することが今日急務として叫ばれておるつでありますけれども、いかんせん昨年の異常渇水及び昨年五月以来の出発は、すべての点において手遅れになつて起ることも事実であります。われわれは国民とともにこの九会社を鞭撻して、少し無理とは思いますけれども、何とかしてこの国民の電力不足の急務にこたえることは、ひとり社会政策の面に必要なばかりじやありません。むろん社会政策面においても当然必要でありましようけれども、日本の国の再建の上におきましても、この遅れたものを取返すことにおいては、公益委員でありましようとも、あるいはまた九会社の人でありましようとも、あるいはこの関係者でありましようとも、ともに一丸となつて国家のために至誠をなげうつということは当然でありますので、あえてこれをもつて答弁とするにも足りないほど常識的なことであり、かつむしろ必要やむを得ない国民的至上命令といわれるくらいに考えて、委員はもとより事務局の者も、各会社の者もその線に沿うてやつております。話がくどくなりますから、これ以上は申し上げませんが、ロスの軽減及び水路の改修、各社間の水力の調整、有無相助けるという面に向つて、各自独立の計算を持ちながら、お互いに助け合つて今日やつておる点は、むしろ御同情くださつてさしつかえないものであろうと自分では感じております。この所感だけ申し述べておきます。
○福田(一)委員 松永委員は、私が言つたことに対し、御説明が少し的のはずれておる点もありますが、ひがんでおられるのじやないかと私は思うのであります。何も松永さんが、あるいは公益事業委員会が怠慢である、あるいは今の時世に適切な処置をしておらないということを私は言つたのではないのでありまして、公益事業委員会とか、あるいは再編成というものが時期的にまだ尚早であつたのではないか、あるいは適切であつたかどうかということについて今になつて凝問をお持ちにならないかということを聞いただけであつて、あなたが公益事業委員会の委員として、国家のために一生懸命やつておるということについて私は疑義をさしはさんで御質問をしたのではないのであります。その点はあまりひがまないでいただきたい。私が先ほど質問したのはそういう意味だつたのであります。今度お伺いいたしたいのは別の観点なのでありまして、昨年電気料金を値上げしたときにも、国民生活に非常に影響を及ぼすものであるから、あまり電燈料金などは値上げしたくない。私たちとしては、電気料金はこのままにしておきたいという考えを持つておる。ところが、また電燈料金などが上げられる。特に電燈料金といいましても、十燈、二十燈というように、料理屋あたりでどんどん電気を使つておるようなところは、幾らでもとれるのだから、幾らとつてもよろしい。大いにもうけておるのだから、とつてよろしいが、五燈以下の電気料金などは税金と同じようなもので、国民生活にも非常に影響を及ぼしておるから、こういうものは値上げをしないという建前でやつてもらいたいものだと私たちは考えておる。また一方大口電力は、小口の電燈料金などに比較いたしますと、非常に安くなつておるわけであります。これは日本の輸出産業を振興して、間接的ではあるけれども、国民生活を安定しようという考えからやつておるのでありますから、これは何もその方針自体には間違いはないのでありますけれども、大きい肥料会社にいたしましても、あるいは製鉄会社にしても——今は繊維はよくありませんけれども、その他の重要産業の面などを見ますと、配当はどこでも全部三割も四割もやつております。配当を三割も四割もやつておるところは、電気料金は少しくらい値を上げても採算が持つて行けるし、これが輸出を妨害するような建前にはならぬと私は思う。そこで、そういう方面から少しよけいに電気料金をとつて、最低生活に甘んじておる国民生活を、直接に圧迫しないような考慮を払われておるかどうかということを私は質問いたしておる。そういう建前において、今回の電気料金の査定をされるつもりであるかということを私はお伺いしておるのであります。これに対して御返答が願いたい。
○松永政府委員 お話の点はごもつともでありまして、大体今回の各社の値上げは、一番安い方から申しますと、定額電燈をできるだけ上げないようにという方針で進んでおるようであります。次に小口の電燈、すなわち五燈以上のメートルにかかつたところもできるだけ上げないように各社とも気をつけて案は立てておるようであります。 それからただいま三割、四割配当するところは高くとつてもいいじやないかということについては、まことにごもつともであります。私はその点を数字的に議論するのじやなく、観念的に見まして、今輸出貿易で、たとえばアルミニウム、大きな肥料のごときは、電力料が高いから輸出ができないというよりは、停電を起したり、あるいは一週に何回か休んだり、あるいは金属製錬のごときは仕事半ばにして停電して鋳物が役に立たぬようになつたりします。この量と質との問題を改良しなければ、單に電力料金が安いというだけで、海外に多くの商品、化学工業品、金属工業品を輸出することはできないことも常識であります。今回安本方面からも、またそのほかの方面からも、この方面へはできるだけ料金の安いというより、量の問題についてぜひ考えてくれというので、約十万キロ近くの電力をこの方面に割当てた次第であります。従つてこの割当てる半分以上のものは火力をもつてまかなうよりほかにないのでありますから、ちようど福田委員の御質問のように、この火力を負担し得る大口需用家に対しては適当にその料金を高めるのもまたやむを得ない次第であると思いまして、各社の話合いによつてその点は了承しておる次第であります。ただ聴聞会を開き、また皆さんの御意見を十分聞かなければ決定しかねるのは、やはりこれによつて大口方面の輸出方面にも地域差が大きくつくからであります。この地域差のつくこと——輸出産業に関係しておる方面で、困つた工場と同じ工場、あるいは競争する同じ工場にそれぞれ過大なる料金差を持たすことは、目下の輸出工業あるいは農業肥料に向つて最も考慮せんならぬ点でありますので、これは何ぼ上げてもよろしいというような態度を幾らかとりますと、地域差をますます大きくするおそれがありますので、その点各社は相当注意を加えておるようでありますけれども、まだ十分だとはむろん認められるわけではないのであります。これから聴聞会等に参りまして、利害関係者の意見を各地区ごとに親しく承つて、訂正を加え、修正を加え、適当な料金制を確定いたしたいものだと考えておるのであります。
○福田(一)委員 今私が質問したところの小口電力あるいは大口電力の電気料金の値上げの比率を、こまかい数字を資料として出していただきたいと思います。と同時に、私が先ほどから御質問いたしておりますように、今度の電気料金の値上げというものは、国民はまたかという感じを持つているということをはつきり頭の中に入れておいていただきたいのであります。私たちは昨年の電気料金の値上げについても、電燈料金あるいは電気料金というものは国民生活に非常に深い関係を持つという意味で、これを真剣に討議したが、今回その討議が終りまして、三割何分の値上げになり、今度また三割の値上げということになりますと、前の値上げを入れまして、七割余も値上げすることになるのであります。もとより電気料金がほかのものに比して非常に安いことは、数字的にもこれを知つておりますけれども、しかしこれは食糧と同じように、国民の生活必需品であるという意味において、急激にこれを上げて行くことは非常にいけないという意味で、前回にもこれは大いに削減して、なお不満であつたけれども、大体その程度でしかたがないではないかといつて、われわれは妥協したというか、認めたのであります。ところが、わずか半年足らずのうちにまた三割余の値上げをするというので、国民はびつくりしている。先ほどちよつと話をしておりますと、公益事業委員会の人たちは、電気料金の値を上げることはもうみな承知しているのだが、どういうふうにして値を上げるかについて国民が非常に関心を持つている程度だろうというふうな印象を持つておられるようだけれども、国民全体からいえば、上げてもらいたくないというのが本心であつて、どうしても上げなければならないならば、影響のない程度で、最小限の値上げにとどめてもらいたいというのが国民の偽らざる気持である。これは税金と同じでありますから、幾らでもとつてよろしいというものではない。従つて税金である以上は、担税力のある、出すことができる者からよけいとつて、出すことができない者には、なるべく少くするというのは当然な考慮である。この点は特に比重を置いて、電気料金の今回の値上げについて十分考慮いたされませんと、私たちとしては絶対に今度の電気料金の値上げには賛成することができないという考えを持つておるのであります。従いましてこれは数字の問題でありますから、数字をよく検討した上でなければ、私たちはここで賛否の意見を申し上げることができませんので、そういう資料が提出されました後に検討することといたします。いずれにいたしましても、まだこの電気料金の問題は、たくさん御質問いたしたいことがありますけれども、ちようど同僚もみんな待つておられまして、質問をいたしたいということでありますから、私の今日の質問はこの程度にして、残余の質問は留保いたしまして、本日は質問を打切ることにいたします。
○中村委員長 次は山手滿男君。
○山手委員 電力料金の問題がようやくやかましくなろうとしております。今福田君からお話があつた通りでありますが、この問題は非常に重大でありますから、公益事業委員会の方からも、今お話があつた資料なり、事業委員会の方の腹を確かめてから、もう少し深く掘り下げて議論をしたいとは思つておるのでありますが、昨年の六割余の申請、今度の申請に対して、公益事業委員会は聴聞会を開いてどうこうということもあろうけれども、どの程度に持つて行こうという腹をおきめになりつつあるのか、まず事業委員会の方の考え方を、ここでざつくばらんにお聞かせ願いたいと思います。
○松永政府委員 先刻福田委員に申し上げたように、今回はまだ地域差の調節及び火力より水力を補給する関係及び大口の丙というもの、しかもそのうちの四種類に向つて特に考慮を加えなければならぬ立場におりましたために、各社の営業状態等がまちまちであります。十分審議は盡されたとは思いますけれども、数字に現われたものは、まだ多少のでごぼこもあることを免れませんので、今日こういうふうにする、ああいうふうにするということを申し上げまして、いたずらに空疎なことを申し上げるより、数字その他をできるだけ的確におまわしして、御検討を得て、その御質問にお答えすることにしたいと思います。どうぞお許しを願います。
○山手委員 数字が出てから詳細を検討するということは、もちろんでありますが、まだ出ておらない。出ておらないのでありますが、公益事業委員会の方でいろいろ九電力会社とお話合いの上で、ああいうものをでつち上げられておりますので、基本的な腹というものはおありだろうと私は思います。その腹というものをやはりお聞かせ願つておかなければ困るのであります。さつき福田君からいろいろ言つたところの、定額のものとか、小品の電燈料という、いわゆる社会政策的な重要性を持つておるものに対しまして、この値上げを十分慎重にやつてもらわなければならないことは、私どもも今までよく言つて来たことでありますが、さつきお話があつた輸出産業だとか、あるいは諸工業なんかの面でありますが、昨年の電力料の値上げのときは、何といつても朝鮮事変後のあの好況時代の波に乗つたときだつた。ところが松永さんもよく御承知のように、今日の日本の産業経済界はどういう状態であるか。繊維産業は四割操短をしておる、四割操短ということは端的にいえば、十工場あれば四工場は閉鎖するという状態だ。ゴム工業は三割の操短をするという、三割操短ということは、たいへんなことであります。パルプ工業だつて製紙工業だつて、かつてはなやかだつたというのは、もう昔の夢なのです。鉄鋼業だつてそうだ。もう單価の切下げということを今一生懸命やつておるときです。電力料金の値上げというものは、昨年の朝鮮事変後の景気はなやかなりしころのお説なら私もわかるのでありますが、今日の段階では、そういう段階じやない。これは日本だけではない。世界的に景気の停滞といいますか後退が起つております。通産省の産業行政の面の諸政策というものは、終戰後今日までは、安く大量に物を国民に提供するという時代だつた。ところが今日は、安いよりも、何とか値段をつり上げて、価格維持をして行かなければならぬという時代が来ておる。ところが電力は、さつきもちよつと触れられましたけれども、遅れておつて、まだ量が足りない。これは私どもももう少し量をふやしたいと思つております。しかし今日の経済界の実情は、一年前とは一変しておる。飲食店なんかの方向に多くかけるというのなら、私は文句は言いませんが、そういうように操短なんかが起きて、相当な失業者もまた町にあふれさせようとしておるさ中に、社会政策的な少額な電燈料金とともに、そういう生産面への電力料金の引上げが、輸出なり、さらに国民生活にどういう影響を與えて行くかということについて、どうお考えであるか松永さんにお聞きしたい。
○松永政府委員 ごもつともであります。ごもつともでありますけれども、大体目下急いで着手しなければならぬものは、石炭をたく方面ではなくて、水力を多くつくつて、用意をするときであります。従つてとりあえずはロスの軽減、水路の改修等で、みんな各産業が金に苦しんでいるように、電気事業者も、より少い金で、より多くの効果を上げたい、また時間的に相当早く水力を完成する用意をしなければならぬという立場で、各九会社とも苦しい中にも努力しておられる次第であります。しかしこれはお尋ねに沿うたお答えではなくして、しからばこの不景気のときに、もはやそういう問題はあとまわしにしていいじやないかというお話がもしありましたならば、綿花のごときは、操短しても、必要なときは何どきでも輸入ができますけれども、水力電気の輸入だけは絶対にできないのでありまするから、国民のエネルギーとして、どうしても今のうちにつくつておくことは国民的義務であります。かつ失業の問題もありましたが、失業のごときも、最近電源開発の進行とともに、これに伴います土木事業並びに電気のメーカーあるいはメートルの製造取付業等は相当仕事を得まして、つまり就職率というものは相当増加して参つております。私が貿易会社がどうなるかという見通しを今日することは困難でありますけれども、化学工業を大きくつくつて、日本を原料の輸出国にするという国策だけは、動かぬものだと考えております。その原料の輸出国たる水力をつくることは、今日紡績に二、三の操短があり、あるいは中小工業が金詰まりで苦しんでおるから、それでは電力事業も一緒にしばらく開店休業をやろうというようなことは、ゆゆしき間違いを起すものだと思つております。この点御回情くださることと思つておりまするけれども、一言御答弁申し上げておきます。
○山手委員 松永委員のお話は、一応議論としてはわかります。わかりますが、私は松永さんの御議論は結局こういうことになるのじやないかと思う。一応アメリカのいわゆる公正な報酬というものをお考えになつておつて、電力料金の値上げだけで、この建設、開発を促進して行こうというふうなお考え——松永さんは商売人で長くあらせられ、事業家であらせられたから、そういう考え方で今日行つておられるのじやないかと思う。そうすると、そこにいろいろな問題が起きて来るのでありますが、やはり電源の開発は、政府なり吉田さんが一生懸命言うておるように、外資の導入をまずやらなければいかぬ。外資の導入というものにここで大きな役割を果させなければいけない。そこで政府資金やいろいろな問題が起きて来るのでありますが、今の御答弁はそういうことを考えての上の答弁でありますか、お答えを願いたい。
○松永政府委員 あるいは聞き違いがあるかもわからないと思いますが、端的に言うと、私どもも外資導入については苦労しておる一人でありますが、私は必ずしも外資がなければ日本の電力開発はできないとも、そう極端に考えておりません。けれども日本の終戰後の産業の破壊及び貿易の状態その他のことを考えますると、何とかして外国資金の裏、つけが日本の電気事業にあり得られるということは、これは大事なことじやないかと思うのであります。でありますから極端に言うと、一兆億の金がかりに五箇年にいるといたしますると、一兆億みな借りて来れば、それはよほどけつこうでありますが、それは困難と思つて、その一割でも二割でも、一割五分でも、外国の人が認めて、日本の水力電気を開発することが、日本をもつて原料の輸出国に転換させ得るわけである。カーバイトあり、すなわち石灰あり、空気あり、海の塩あり、これらを原料とし、地下資源を開発するのに無限の水力をこれに加えることができれば、日本は一躍して輸出国になるのである。たとえば綿花の輸出なくとも、ビニロン、ナイロンの輸出で、日本の繊維工業というものは成り立つて行くのであります。かかる見地に立ちまして、自由諸国は日本の電源開発には相当同情を持つておるものと思うて、いまだにこれらの同情を少しもゆるめた考えはありません。ただこの電気事業者が再編成後自分の責任においてやつておられる、いかにもその財政状態というものは貧弱であり、貧弱というよりむしろ脆弱である。再評価というものも最近ようやく行われただけであります。それに対する償却のごときも十分でなく、また株主というものは、あたかも置き忘れられたごとく、一体電気会社には株主があるのだろうかと世間が聞くくらいであります。これはまことに悲しむべき現象で、資本を出し、貯蓄を出し、国家の要請する仕事に国民が投資して行くという気力を起し、経営者はそれに報いるだけの決心をして行くにあらずんば、自由独立国としての立場はとれぬものであることは当然であります。でありますから……。
○中村委員長 松永さんに申し上げますが、時間がありませんから、なるべく簡單にお願いいたします。
○松永政府委員 常に私は、各社は自分の責任において、むやみに政府にたよらず、またむやみに外国にたよらずに、自分の財政を自粛してやることを希望しておるのでありまするが、最近ロスの軽減におきましても、そのほか技術的方面におきましても、十数万キロの電力の節約をだんだんして来ております。この後ともするつもりでありますが、かくのごとくして、相当採算のつく電力事業の経営が緒につきましたならば、初めて外国との話合いも十分につくものだという見込みを持つておりますので、できるだけ空疎な考えはやめ、現実に各事業者が努力することをひとえに希望しておるのであります。これはお答えに対して適切でないかと思いますが、どうぞその辺のところをお許しくださいまして、自分の所感の一端を申し述べたのであります。
○山手委員 同僚議員が待つておりますから、私もう一点だけ、今のお答えに対して私の考え方を申し上げ、お尋ねをしてみたいと思います。今の松永さんのお話、いたずらに外資にもたよらず、政府にもたよらず、独自で行くというお話でありますが、私は今日の実際の経済界の実情そのほかを勘案いたしまして、電力開発に要するような厖大な資金というものを、独善的な考え方で、自分たちのひとりよがりで押し進めて行けるものじやないような気がいたします。やはり松永さんあたりがおやりになつておるであろうけれども、さらに一段と外資の導入を促進され、議会の声、国民の声をお聞きになつて、電力事業というものを国民とともに育てて行くという態勢を整えられなければ、昔の事業家のような考え方で、あなたが何ぼ電力の鬼になられても、それでは電力事業というものは大きくはなつて行かないと思う。 ところで、これは話が少しかわつて来ますが、今度電源開発法案が国会に提案をされるようでありますが、この議員提案のものに対しては、公益事業委員会はまつこうから反対で、いかにやろうとも松永さんは反対し続けると、こういうかたい決意を持つておられる。再編成が遅れたということが今日の電力事業界の大きながんになつておるというお話でありましたが、そういうことからまた電源開発という問題に、いろいろな問題を提起をして行くおそれはないか、またあくまで公益事業委員会案を押し通される腹であるかどうか、その点を最後に御答弁願います。
○松永政府委員 時間もないようでありますから簡單にお答えします。公益事業委員会としましては、電気を開発するものは再編成後九つの会社が担当者である。これにできるだけ力を與え、そして独立の精神を賦興し、でき得られればなるべく十分に自分の力を重んじてやるものである。天はみずから助くるものを助くということは、何も旧資本主義の言葉じやないので、今日といえども、外国の社債であつてもあるいは政府の補助であつても、九会社の人たちがみずから怠り、政府が何とかしてくれるだろうというふうなことを考えておつて、それに国民の租税を天くだらす政府もなければ、おそらくは国会もなかろうと思います。やはりどうしても自分たちが中心となつてやる気力を失うことはなかろうと思いますが、世間ややもするとわきからいろいろのおせつかいが出て、そうしてああだこうだと、ほんとうの本筋をつかまえられない議論が多いことに向つては、公益事業委員会は多年の研究に基いて所信をあえて申し上げていることは、すでに新聞等でも御承知でありまして、決して私は新聞を取消すとか何とかいう考えは何もありません。この点を申し上げておきます。
○今澄委員 私は先般本会議の緊急質問で、この電力値上げ並びに政府の電力行政に関する質問をやりたいと申したところが、議院運営委員会において、委員会でそれは十分質問させる時間を委員長にとらしてあるので、本会議の緊急質問はやめてもらいたいということで、この質問を開始するわけでございますから、私の質問に対して満足な答弁のない限り、私は次の委員会において引続き質問するということをまず委員長に申し述べておきます。もう一点は、このような重大な電気の値上げを論ずるにあたつて、政府は安本長官あるいは通産大臣、さらには関係の責任者の官房長官等を出席さしてこういう問題に対する政府の大きな見解もまたわれわれは聞きたい。きようの答弁で満足できなければ、私はぜひ官房長官なり安本長官の出席を求めて、ひとつ得心の行くまで聞きたいものであるということを事前に申し述べておきます。 その第一点は、電気の値上げをしきりにやつて、それで電力会社の今日の危機がどうとか採算がどうとかいうことを言う前に、ポツダム勅令によるところの政令で定めた電気事業再編成令並びに公共事業令というものが、ほかの法律は全部この国会において一般法律に切りかわつておるのに、衆議院はこの電気事業再編成を今日まで審議しておらぬのであります。この第一点を一つ申し述べて、これらの電気事業のあり方というものの根本的な姿に、衆議院が全体として大きな一つの意見を持つておるということを、まず公益事業委員長も、政府の大臣も認識をしなければならぬと思うのであります。 第二点は、電源開発については、政府部内において、電力を担当する公益事業委員会は、開発公社案ではあるが水系別である。これに対して安本は一社案を出すというふうに、電気の開発の姿においてもおのおの見解が定まつておらない。将来電気事業を通産省に一元化するのか、あるいは電気事業というものは公益事業委員会というような別個なものがやるのかという見通しについては定まつておらない。小さく言えば、料金制度においても、小口電力と大口電力の間における不公平や、根本的な料金制度のもとにおいて検討せられたことは一度もない。すべてこういうような電力に関する大きな問題をそのままにしておいて、そのときどきの姿で常に電気の値上げ、電気の値上げということを国民に要求するということは、電力行政の一元化という根本において、政府が大きな誤りを犯しておるものであるということをいわなければならぬのであります。福田委員の質問に対して、松永委員長代理がいろいろと答えられたが、それは福田委員の質問に誤りがある。私はこれらの質問に答えるものは、現在通産省から本間政務次官が来ておられるから、やむなく私は本間政務次官に聞きますが、少くとも政府は、今日までのこのような電力行政の過去を顧みてどういう責任を感じておるのかどうか、今後電力の一元化についてはどういう方針を持つておるのか、さらに電力料金制度、その他全般的なものについてどういう見解を持つておるか、電気の通産省一元化についてはどういうふうな話合いを進めておるかということについて、本間政務次官から詳細にまず御答弁が願いたいと思います。
○本間政府委員 お答えいたします。あるいは私から申し上げて御納得が行かないかと思うのでありますが、承知いたしておりまする範囲内で申し上げまして、また他の機会にいろいろ詳細に申し上げたいと思うのでございますが、御承知のように、ただいま行政機構の問題は、政府部内でいろいろ相談をいたしておるような状況でございますが、大体考え方といたしましては、私が承知をいたしておりまするところによりますと、水力と火力をわけたいというような意見もあつたようでございますが、そういうことをせないで、主管省は通産省ということで考えたいいう線で、いろいろな行政機構の案を練つておるように聞いております。 それから今後の電力行政をどういう考え方でどういう機構で持つて行くかというような御質疑でございますが、これは政府の方の行政機構の改革が決定的な段階に到達をいたしまして決定を見まするならば、政府の方でも、またただいま御質疑のような線に従いまして決定をせられるかと思うのでありますが、ただいまのところは、私が先ほども申し上げましたような線でいろいろ具体的な研究をいたしておりまする程度でございまするので、あるいは御質疑の点に対しまして、はなはだ不十分だとは思いまするけれども、ただいまのところは、私が申し上げた程度のところに来ておるということを御了承を賜わりたいと思います。
○今澄委員 ただいま、明日安本長官、通産大臣を呼ばれるという話を聞いたので、私はこれらの質問については、なお残余は明日に譲ります。だがしかしながら、私が言いたいのは、少くともこの通商産業委員会が、国民が最も関心を持つておるこういう重大な電力料金の問題をやるのに、こういう基本的な問題を何ら明らかにしないで、ただ数字の上でどうとかこうとかいう理論を繰返しておつてもしかたがないので、この点については本間政務次官はきよう帰られたならば、通産省としての将来に対する見通しと、電力行政は通産省が一体どのくらいやるべきであるかという信念を大臣に十分吹き込まれてあした責任ある答弁をしてもらいたいと思います。 第二点の質問は、公益事業委員長代理の松永さんは、電源開発についても自分の信念は讓らないという今御答弁がありました。私はあなたの強固な、そういうかわらぬ信念については深く敬意を表します。われわれは日本の電気行政のあり方についても大きな疑問を持つておりますが、今度の電気料金の値上げをやる前に考えなければならぬのは、一番大きな原因は日米経済協力というものがここに浮かび上つて来たので、それらの日米経済協力の線で大きく稼働する工場なり産業に低料金で提供しなければ、採算その他問題があるというところに、電気料金の値上げを生じた最大の原因があると私は見ておるのであります。だからそういう日米経済協力のよつて来る影響、日米経済協力から来るいろいろ各産業の物価へのはね返り電気割合に対する計画等等を十分勘案して、この際慎重な電力の需給計画を立てなければならないのであつて、こういう際においては電力需給計画をそうあわてて立てるべきではない。もう少し産業界における状況その他を調べて、十分なる立場に立つて考え、その需給計画ができ上つてから、電気の値上げその他の問題については話が出るというのが順序であろうと思う。しかるに電力会社は電力料金の値上げだけ先に要求し、これらの需給計画については当時まだ決定を見ないで、非常に大急ぎでレギユラトリー・ボデイにおいてこれをとりまとめた。こういうその間の事情を見た。私は公益事業委員会は非常に急いで、非常な誤りを犯しておると思うが、この点についての松永公益委員長代理の見解と、もう一つは安本のどなたか局長さんが来ておられましたならば、経済安定本部が考えておる日米経済協力の電力割当その他これから来る実際の影響について、どの程度の見通しとどの程度の分析をしておるかということを、この際ここに発表してもらいたいと思います。
○松永政府委員 安定本部の方から、大口割当についてはずいぶん前から御交渉があり、また懇切な数字並びに事実をお示しになつてお話があつたのであります。経済安定本部の方がおいでになつておりますから、局長さんがお話になると思います。ただ電気事業会社はこのために非常に大きな波をかぶつたということは、地方の事情によりまして特殊工業と申しますか、このごろいろいろな名前ができて特殊工業とも称せられ、およそ四つの大きな工業に向つては、何とかして日米協力の線に沿うて電力の割当を心配してくれというお話であります。ただレギュラトリー・ボデイで抽象的に割当などが簡單に行くことでありますれば、いわゆる一方的政府命令で事を決定して参りますが、これには各社間で電力をやりとりし、あるいは足らぬところはもらわなければならないという各種の独立採算に伴いまする採算事情が一緒に伴つております。單にプールにものをこわして行けば何でもありませんけれども、大体においてもう五箇年もすれば電力が充実し得る需用想定を持ち開発計画を立てておりまするがために、毎年幾らかずつ水力地帶から火力の補助を減らして行きたいということは、再編成の精神から考えましても当然でありますので、初めそういう話合いに基いてやつておられたのでありまするが、地域によりましてはなかなかそう参りかねる大口需用の固まつたところがあります。これをやはり全然御破算にしてやり直すわけにも行かないというので、再三公益事業委員会にもお示しになりました。また通産省の方もおいでだつたと思いますが、経済安定本部では公益事業委員会に御主張になりまして、そうして各社から出して来た割当表について、何とかこれをこうしてくれぬか、ああしてくれぬかという御注文も出たのであります。要する量にの問題、それから量ばかりではなく、その量を割当てる——幾分は大口の割当が負担して小口の方面の負担をできるだけ減らしたいということもまた非常な希望であります。これらのことの採算を料金的に採算をし直し、それから融通的の採算をし直し、二度も三度もやりまして、一時はみんなさじを投げて、とうていこういう大きな要求には応じ切れない、ことに石炭について見込みがなかなか立たないという話がありましたけれども、通産省方面で石炭あるいは重油は何とか今回自分らの責任において世話をするからボイラーを修繕してでもこの需用を満たしてくれという御懇請もあり、私どもも技術部門についてある程度無理があるかもしれぬけれども、無理ということも要するに抽象的な話であつて、やつてみればできないことはないことが世の中には多いのである。ことに雨でも降れば偶然そういうむずかしい問題は解決するのである。せつかく国家的に肥料を増産し、あるいは輸出工業を盛んにしようという状態のときに、この努力をしようじやないかというので、初め二十億万キロばかりでありましたものが、十億万キロぐらいに折合いがつき、その後十億万キロをまた水の利用率、石炭の利用率及び重油の転用によつて何とかやれるようになつたのであります。今回の料金について先刻御答弁申し上げたように、公益事業委員会として十分な調査を今日申し上げて御返事ができないというのも、これらの切実なる問題を重点的に取上げて、一応各社に需用に対する供給の承諾をさせまして、それが小口並びに電燈等にはなはだしき影響を及ぼさないように、つまり軽い影響をその方面に及ぼして、そうして重点的に大口に料金が賦課さるべき態度をとつて、ここに話合いができ、それによつて料金表が出ておるわけであります。申し上げるまでもなく、需用想定表というのが一つの大問題でありまして、これもやはり聴聞会にかけます。それからこれに伴う料金でなければならぬという二つが重大な問題となつておりまするので、前回の單に料金を上げた問題とその性質も違い、またやり方も経験上一般料金にできるだけ迷惑をかけないようにする、それから多少一般小口産業等は衰えておるから、この割当を一時的にでも大口の方にまわすということは、国家的にも必要であろうと思うておりまするが、これからまた半年後に増加するかもわかりません。その場合はどうするかということも一応考えて、今案を練つておる次第であります。はなはだ詳しい御答弁ができかねる次第でありますが、精神はその通りでございます。
○岩武政府委員 ただいまお尋ねのありました経済協力の問題について安定本部からお答え申し上げます。先ほど日米経済協力ということがございましたが、日米経済協力と限度いたしますのはどうかと思われますので、あえて経済協力と申し上げた方がよかろうと存じます。来年におきます見通しは近接地方面に対します化学肥料の輸出、あるいはアメリカその他に対しまするアルミニウムの輸出等が、電気の面におきましては大きな問題になつて参つたわけであります。そこで安定本部としましては、これらの需用を考えまして、明年度における特定産業の需用は概算百五十三億キロワツト・アワー程度と考えまして、何とかその程度のものを出してくれるように、公益事業委員会に折衝いたしたわけでございますが、なかなか、水力発電の方の限度もございますし、また火力発電も設備の関係でそう多量の石炭を使うわけに参りませんので、いろいろ折衝いたしましたが、現在の段階では、百五十三億が百三十三億キロワツト・アワー程度で話合いをつけておるのであります。その間の過程につきましては、ただいま松永委員長代理からいろいろお話がございました。われわれとしましては、この百三十三億は特定需用にとりましても、その他産業に対しましても大体昨年の実績程度のものは確保できる。中小企業並びに大企業の中で、電力の比較的使いません産業等につきましては、大体昨年の一月から十二月までの実績は確保できる。かたがたもう一つは、特定大口産業におきましても、電気化学工業以外のものにつきましては、大体昨年の程度しか確保できない。百三十三億は昨年より大分ふえております。それにしましても産業的に見ますと、普通の産業は大体昨年程度になる。特別にこのためにほかの産業をひどくいじめているということはないと考えております。 なお先ほど料金のお話がございましたが、料金につきましても、特に特定大口産業について安い料金を要求しておるということではございません。これは個別原価計算の計算に従いまして、妥当かつ適当な原価を負担するのが当然だろうと思つております。別段にこういうふうな産業に対しまして料金を安くしろというようなことは、毛頭考えておりません。
○本間政府委員 今澄委員の御質問にお答えしておきたいと思うのでありますが、大体需給関係をがつちりしたやつをきめまして、そうしてその需給計画に基いて、料金その他の問題を検討しなければいかぬのじやないかという御趣旨のように拝聴いたしたのでありますが、大体、安本、公益事業委員会の方とも相談をいたしまして、ただいま御説のような線で需給計画を決定をいたしまして、その需給計画に基いて料金も検討する建前にいたしております。
○今澄委員 きよう理事会が零時半からということになつておりまして時間がありませんので、私はこの質問の続きをあしたの委員会で、今安本が述べた資料その他に基いて、安本長官にお伺いしたいと思います。 もう一つお聞きしなければならぬのは、松永公益事業委員は、この前電気七割値上げのときに、この通産委員会に見えられて、この電気の根本的な値上げをするかわりにおいては、供給の点に責任を持たなければならぬ、その権利義務の一つである義務の点について、石炭が思うように行かなければ重油の輸入をやつてこれを何とか片づける。少くとも雨が降らぬからといつて、そう迷惑をかけないというような御答弁が——御希望ならば速記録をお見せいたしますが、載つております。しかるに今日それから半年もたつておるのに、重油によるそれらの問題、泥炭燃燒装置による件も片づいておらない。この点も公益事業委員会が電気の割当あるいは価格の決定、また電気事業の上に必要かどうかという疑念を持つおるからこそ、われわれは公益事業委員会令の一般法律への改正を審議未了として、今国会において取上げておらぬ。これらの基本的な問題から松永委員は、将来公益事業委員会というものの運営の上に、あなたの持つておられる御見解、それから健全なる電気事業経営の上について、公益事業委員会というものが必要かどうか。もう一つは、今度の電気料金は、今本間通産政務次官の言つた詳細なる需給計画をもう一ぺん練り直して、それができ上るまでひとつ延期をして、その間にこの国会において電気事業に関するあり方の問題や、電源開発に関するあり方の問題等、すべての問題が討議されると思うが、それらの後にこの電気料金の値上げを検討するという基本的な態度をとられたらどうかと思いますが、以上の三点について、松永さんから御答弁を願いたいと思います。
○松永政府委員 今澄さんにお答えします。三点を一緒に申し上げるかとも思いまするが、石油の問題について、公益委員会として勉強が足らぬじやないかという御質問については、今回この特需事業に向つておもに電力を出し得られるという基礎となつたものは、水力、そうして本年になつて増設したのが一つありますが、一つは重油に最も重点を置いた点であります。昨年幸か不幸か十月後の渇水のときに、やむを得ずとり急いで重油を使用いたしました。バーナーのある所にとりあえず使いました結果、非常に好結果をあげました。その点は御必要とあれば、今澄委員に、石油と石炭の消費効果について東京の潮田でやりました実験並びに大阪でやつた実験を申し上げたいと思います。本年もどうも石炭事情の過不足を考えまして、同じく確実な点は重油に置くつもりでありまして、その点は安本並びに通産省に向つてかたくお約束をしておりますので、この点この出力の増加については、九会社の言うことをそのまま信じ、かつこれを監督してやつて行きましたならば、その点において、重油を中心とするという意味において、乗り切ることができると確信いたしております。 それから私どもの委員会が存在する価値があるかないかということは、お前は生きている値打があるかと言われるのと同じで、はなはだ自分で御返事しかねまするが、端的に申しておきますると、私は公益事業に関することは、よしや内閣がかわつても、政党が消長しても、あるいは偉い人が出ても、輝くない人が出ても、国民は安んじて、不平があれば聴聞会を開く、あるいは裁判所にかけて自分の権利の主張のできるような制度を、電気について置くのが当然だと思つております。そのほか、いろいろ一利一害あります。善良な人は善良な人で、いくじがないということもありましようし、いくじがなくても国民に害を及ぼさず、公平な処置のできる制度というものは、もう文明国になつた以上、民主国になつた以上、政党の消長、内閣の変化とともに大きく動くというようなことは、国民の生活の安定を傷つけるものであるということだけは、申し上げてさしつかえなかろうと思います。そのほか申し上げることは、手前みそになりますが、ずいぶん苦しい中にも、石炭を当てにせず、むしろ石油を当てにし、水力を当てにして、水力も鉄砲水を当てにして小さいところでもダムをできるだけつくつて、そうして冬の渇水でも、もう日本の石炭をむやみにたかないようにすることに向つて、公益委員会は一定の方針をもつて五箇年計画を立てて、その遂行をはかつておりますから、それが遂行される間、公益委員会並びに九会社が、これを責任を持つて担当するのが穏当であろうと思つております。しかしそれ以上政府でお力をくだされば、これはまことにけつこうなことであります。
○今澄委員 ただいま松永委員の、公益事業委員会の将来と、あなたの見通しに関する御熱意を承りまして、私もよくわかりました。あした政府の責任者に今の問題についてただすいい資料ができたわけでございますが、どうか松永委員は、あらゆる場合において、電気事業者としての閲歴と、その自信の上に立つて、前言を翻したりしないで、信念的に電気事業に対する決意をいかなる場合においてもお述べいただくことを、この際私はぜひお願いしておきたいのであります。 いま一つの問題は、電気の今度の値上げについて、一般国民は電力会社の合理化々々々とあれほど言つておつたにもかかわらず、電力会社の合理化をやらないで、電気の値上げを持つて来た。このやり方については、非常に不満である。もとより大口、小口、動力、一般電燈等の問題もからんでおりますが、かんじんかなめの東京電力をその一例に調べてみると、電気事業再編成令が終つたあとの東京電力の人員の問題でありますが、まず東京電力においては、人員の増加率は、再編成後、本社においては十割の増加である。現場関係においては二割四分の増加であると言われておるが、一体何ゆえ、再編成が終つたあとで、こんな人員の増加を来したのであるか。もう一つ、会長と社長の問題については、先般の人事の問題のときにもお伺いしたのであるが、そのときははつきりと、職分の区別があつて、どうしても必要であつたというお話でありますが、その後は会長は大体お飾り的な存在で、これらの電力会社に同じような社長が二人もいるような状態で、事務的な矛盾や命令系統のいろいろな問題が出ております。これらの問題を整理して、人員のあらゆる問題について、公益事業委員会は値上げに寛大であるのみで、国民に約束した合理化の線においては、どうも熱意に欠けておるといわざるを得ないのでありますが、これらの点についての松永委員の御見解を承りたい。
○松永政府委員 簡單にお答えいたしておきます。全国の従業員の数は相当減少しております。これは数字で申し上げます。それから現場の仕事が非常に増加いたしましたために、むしろ現場その他に人員の不足を感じかけております。ただ問題は、人間の問題というより、どうかこういう国家的の大事業を短日月の間に仕上げる場合に、従業者の各位が協心同力して愛国的に働いてもらいたい。しかもただ観念的な愛国でなく、能率的に働いてもらいたいということで、しきりと各方面について合理化を主張しているわけであります。 それからもう一つの重役の問題は、なかなか困難だとみな申しますが、何も困難なことはない。君がやめさえすればいい。困難だと言う君がやめればもう片がつくのだという激語を放つているような次第でありますが、しかし同僚諸君から、公益委員会は政府と違つたおとなしい役所だから、あまり干渉せぬがよかろうという忠告を受けておりますけれども、私は老人ですから、言いたいことをむしろ言うた方が、皆さんのためにもなり、また電気事業のためにもいいと思つて、最近たびたびそのことについて申し上げております。ところが今度の値上げが六月十五日に出ましたことについて、二つのことを要求したのであります。一つは消費の合理化というものに努力せい。消費者がこの少い電力を、安いからといつて、あるいは何とか言われるというので、むやみに、合理化せないで電力を余分に使うというようなことについて、特別に注意しない限りは、何ぼつくつても片つぱしからむだになつて、国家の非常な損失である。この消費の合理化ということをしなければならない。しかし消費の合理化ということは、電力会社みずからが消費者でないのです。これはどうも言うてみたところが、相手がある。その相手に向つて、こうすればあなたの方は減るのである、こうすれば安くつくのである、一割や二割の値上げをしても十分吸収して余りある。そしてその余つた電力があれば、中小工業でもあるいはあなた方の方にもよけいにまわされて、そうしてそれが有用な電力になるのであるということのプロパガンダと申しますか、啓蒙運動というか、あるいは社員を動員して需用家に向つての努力を自分でするべきである。その義務を君らは持つている。それから次には、君ら自身の重役陣を簡素化してくれ。八部制度とか十六部制度とか、常務軍役が十六人もあるとか、八人もあるとかりくつがつかない。計器計算が一つ、工務が一つ、営業することが一つ、それからいろいろな総務をすることが一つ、この四つあつたら済む。それでこの四人以外の人はやめてもらうなり、普通の重役になり、監査役になつてもらえばいい。それがいやなら自分でさつさとやめて、後進に地位を譲るがいい。それでこの四つ制度というものを確立してくれ、そうすると組織が簡素化される。その簡素化に伴うて全体の重役整理が行き届いて、理事、参事というものはおのずからなくなつて来る、それをやつてくれ。そしてもし必要なりつぱな人であつて切るのが惜しいと思うのは、現場に何ぼでも仕事が余つているのだから、電源開発に努力すればいい。さようなことをして縮小改正をまずやつて、八部制度とか十六部制度とか、重役が十人も二十人もごろごろおるということは絶対にごめんこうむる。もしそういうことをするならば、今度の値上げは、われわれはほとんど首を縦に振るわけに行かない。横に振ればどうなるか。それは別でありますけれども、縦には振れない。それでそれをどうする。それからいろいろ擬しまして、申請書のうちに、その点を、十五日の夕方各社の社長に集まつてもらつて、四部制度を断行するということを書いてもらつたはずであります。これは五月にちようど重役選挙がありますから、株主が相当発言権を持つときが来るのでありまして、株主みずからそのことを言うがいいと思いますけれども、何だか十年ばかりは、株主はどこか物陰に隠れておりますから、公益事業委員会が幾らか株主の代理をして、さようなことを申しておる次第でありますが、これもお含み願いまして、多分実行してくれるものと思つておりますけれども、馬と一緒で、水ぎわまで引いては行けますけれども、飲まないというた場合の罰則はどうしようかということは、今考えておりませんが、実行するということは、各社長の判を九つとももらつておりますから、五月の総会までには、相当機構の簡素化をする。従つて重役陣を整備するということは申しております。この点は申し上げておきます。
○今澄委員 話が大分問題点になりましたので、私はもう一度お聞きしておきますが、今あなたは、公益事業委員会に罰則がないとかいろいろ言われるけれども、公益事業委員会には、料金値上げの許可という彼らの死命を制する大きな力が與えられておるのである。松永さんの人格簡潔、電気事業に関する熱意の常に衰えざること、その見通しが誤りであると正しきであるとを、問わず、熱心に進まれるという点については敬意を表しますが、それが事一たび値上げとなると、無條件に許可をするが、国民の期待しておるところの人員、機構の整理あるいは重役の淘汰といつたような問題については、水ぎわまで通れて行くけれども、どうも水を飲むかどうかというような御答弁でございますが、私は先ほども申し上げましたように、電気事業に関する根本的な体制に対しての国民輿論並びに国会の態勢、それから電力需給計画すらつくらないで、電気の料金制度を云云するという、まことに軽率な態度、日米経済協力その他がもたらす電気の需用の変化から来る電力の需給計画の変化とその見通し、あるいは今申し上げました各電力会社の重役陣の再編成、あるいはいろいろの部課の統合の問題等々が片づかない限りにおいては、電気料金の値上げは一切やらないのだというかたい信念を公益事業委員長が持てば、私はできないことはないではないか。そこで今まだいろいろの問題がありますが、ともかくも電力会社の合理化なくして、あなたの言われた重役の首切り——ともかくも重役が一番多いのである。その次は事務系統が多い。現場が一番少いのであるというような電力会社の形態というものは私はあり得ないと思う。すでに半年もたつておるのに、そういう状態が続いておるのであるが、そういう重役陣の再整理なくして、電気の値上げは断じてやらないということを、一言この際この委員会において御発表願つておけば、私は所期の目的が達成せられると思う。ぜひお願いしたいと思います。
○松永政府委員 できるだけやります。みんなもやる決意のようであります。ひとえに皆さんの御鞭撻も必要であります。合理化なくしては、使う方も供給する方もむだになり、まことに国家の損で、結局先刻税金の話が出ましたが、税金についても国民が納めなければならぬ。ただ有利に、均等に、必要に応じて納めることが必要であるのであります。電気もその通りでありますから、ますますよく税金を払つてもらつて、ますますいい電気を使う。そのかわりに各人が一生懸命努力するということは当然のことと思つておりまするが、この点できるだけ老躯にむちうつてやるつもりでありますから、よく御承知願います。
○今澄委員 実は私はこの重大な電力料金の値上げについては、形式的な質問ではなくて、本格的な質問を大臣並びに公益事業委員長にして、国民の前に電力事業のあり方、電気料金制度の問題、標準電力料と超過料金、あるいは大口使用電力と電燈、小口動力というような、あらゆる部門にわけて、専門的な御意見を明らかにして、国民をして、なるほどこの電力値上げは無理はないという納得をせしむるものがあるならば、われわれは電力値上げに反対するものではございません。しかしながら、国民をして納得せしめるような材料は一つもなくて、今聞いてみれば、重役に対してもそういう都合であり、電気事業の形態についてもそうである、開発計画についてもそうであるという現在の状況においては、私は公益事業委員会というものは、そういうあらゆる問題をひとつ国民の前に明確に提示して、しかる後に電気の値上げ問題を検討すべきもので、今日のこのようなまるきり五里霧中の段階において、電気料金の値上げを申請した各電力会社に対しては、それらの問題が明確になるまでは、断じて電気の値上げをすべきものではない、それらの問題が解決するまで延期することをわれわれは公益事業委員長に強く要望して、私の質問をきようのところ終ります。
○中村委員長 この際お諮りいたします。一昨日、本委員会に付託されました水田三喜男君外五十一名提出、電源開発促進法案につきまして、本案と関係のあります経済安定委員会及び建設委員会と連合審査会を開くことにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なければさよう決定いたしました。 連合審査会の開会日時は他の委員長と協議して決定いたしますが、大体明日午前十時半より開会いたす予定でありますから、さよう御了承願います。 本日はこの程度にいたし、次会は明日午後一時半より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十九分散会