地方行政委員会 第71号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/06/19
会議録
○野村委員長代理 これより会議を開きます。 私が暫時委員長の職務を行います。 これより昨十八日本委員会に付託されました地方財政法の一部を改正する法律案、鈴木仙八君外十一名提出、衆法第七一号を議題といたします。まず提案者よりその提案理由の説明を聴取いたすことにいたします。鈴木仙八君。 —————————————
○鈴木仙八君 地方財政法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明させていただきます。耐火建築促進法は、都市における耐火建築物の建築を促進し、防火建築帶の造成をはかり、火災その他の災害を防止する目的をもつて制定され、去る五月三十一日に公布されました。本法により、地方公共団体は防火建築帶造成のため、一部国庫より補助を受けて、みずから耐火建築物を建築し、あるいは耐火建築物を建築する者に対して、補助を行うごとになります。しかして、地方財政の現状から見て、その財源は起債によらねばならぬ場合が相当に生ずる見込であります。しかるに、現行の地方財政法においては、かかる起債を一般に認めておりませんため、財政が貧しい地方におきましては、せつかく国の補助を受けましても、防火建築帶の造成を行い得ない状況であり、耐火建築促進法の趣旨が生かされない結果となります。従つて、地方財政法の一部を改正して、耐火建築促進法に基く防火建築帯造成のため、必要な経費に対しても、消防施設等と同様に、地方債の発行を認めるようにする必要があります。これが本法案を提出する理由でございます。
○野村委員長代理 ただいま提案理由の説明を聴取いたしましたので、これより本案に対する質疑に入ります。御質疑がございましたら、これを許します。
○門司委員 地財委の意見を一応問うておきたいと思いますのは、三十三條にこういう一項を入れて参りますと、現在組まれておりまする、あるいは予定されておる起債のわくの中に入れるつもりなのか、あるいはこれは外に当然出なければならないと私は思うのだが、地財委としてはこの取扱いをどういうふうにされるのか。この点をひとつお伺いしておきたい。
○細郷説明員 お尋ねの通り、現在地方債のわくの予定に、こういうものが入つておりませんので、できるといたしましても、当然わくの外の問題になるだろうと思います。
○門司委員 そうすると大蔵省との関係はどうなつておりますか。もう一つ聞いておきたいと思います。
○細郷説明員 これは当然地方債の増額の要求という形になると思います。
○門司委員 地方債の増額の要求ということになつて参りますと、実際の問題としては、法律ができた以上はこの法律に拘束されるということが、私は建前にならなければならぬと思う。しかし予算の関係でありますので、ただちにこれを増額するというわけには行かぬと思うが、一体その予算増額の見通しは、大体いつごろ大蔵省との間に交渉がつきそうですか。
○細郷説明員 これの予算の問題でありますが、結局現在できております地方財政計画においては、これを地方債の対象になります公共事業単独事業の歳出の対象に加えておりませんので、これのためのものでありますならば、将来の補正予算等の機会を待つ以外に方法がないと考えております。
○門司委員 そうすると、結論的に言えば結局補正予算を待たなければできない、こういうことになる。大蔵省がもし補正予算でこれを組むことができたければ、結局来年度の予算を待たなければならぬということに私はなりはしないかと思う。その点で、法律はできたが実際上の問題としては時期その他が相当私はずれる可能性を持つていないかと考える。一体この防火建築の促進の法案の施行期日と、それから今の御答弁で補正予算その他というようなお話でありますが、大体どのくらいの時間的のずれがあればこの法案はでき上るのか。実際の問題からいたしますと、地方によりましてはもうすでに大体こういう法案が出て来るということ、従つてこれに対しては何らかの処置をしなければならないということは差追つている。一例を言うならば、現在横浜のようなところは接収が解除になりますると同時に、この防火地区の設定をしなければならない。設定をするということになれば、当然この防火地帯に対しては、やはり何らかの方法で建築の助成をするような形が出て来るのであります。従つてこの問題は、やはり地方によりましては相当早い機会に別の起債でとるならとるということができて来ませんと、そういう防火地帯を設定して、すぐ仕事にかからなければならないというようなところでは、なかなか処置をするに困難な場合が出て来ると私は思うが、これはさつき言いましたように、現実の問題としては横浜などがそうであります。おそらく接收解除がごく近いうちに行われるでありましようし、そうするとあの進駐軍のいたあとは、ただちに一つの防火地区の中に入れられて、そうして建築その他の制限が行われると思う。そうするとそこにはただちにこれの発動を見なければならないようになるのであります。従つて一体地財委としては、どのくらいの期間で大蔵省との間にこれの折衝ができて、そうして実行に移されるようになるのか。むずかしい問題だと思いますが、見通しを一応お聞きしておきたいと思います。
○細郷説明員 耐火建築促進のこの法は、御承知のように耐火建築をいたします場合に、木造と耐火建築との差額の四分の一を国が補助をする。それからそれを受けて工事を施工いたしますものは、あるいは地方団体であり、あるいは個人であるわけであります。前者の場合には、地方団体が直接学校であるとか、あるいは役場というものを建てる場合でございますが、この場合は現行の地方財政法の建前からしましても、起債をすることが認められているわけであります。そうしてまた事実そういう機会には、われわれの方といたしましても、できるだけ耐火構造のできますような範囲で起債の増加をはかる。問題はむしろ後の場合の個人が行う場合に、地方団体がこれに奨励的に補助金をつけ加える場合の財源として、起債ができるかどうかという問題にむしろあるのかと思うのでありますが、その場合のは起債の額の問題といいますよりは、むしろそういうものに起債を認めることが筋道としてよろしいかどうか、いわゆる借金をして補助金を出すという考え方がよろしいかどうかという問題にむしろなるのではないか、こういうふうに私どもは考えているのであります。そういう場合については従来といえども借金をして補助金を出すということは、適当でないという常識的判断のもとにおいて、こういう場合の起債の許可ということは行われておりません。そういう意味でむしろ額の問題というよりも、そういう筋道の点にこの法案の問題点があるのではないかと考えているわけであります。
○門司委員 きわめて親切な答弁でありますが、私はそういうことは聞いておりません。実行された場合に一体期日がわからなければ実際において都市では行われないのであります。従つていつ、一体この法律が大蔵省との関係がついて施行されるかということが非常に問題である。地財委はこれを——今お話のようにわれわれもその点は考えている、考えているが、そういうことでなくて、私の聞いているのは、この法律の発動と、それから各都市のこれに対する心構えというものがなければならない。あなた方、地方へ出てごらんなさい、すぐこの問題にぶつかるから。そんなりくつをこねている問題よりも、むしろこの法律ができた、通つたとすればすぐその問題にぶつかるのである。その場合において一方において補助金がいつ出るかわからぬというようなことでは、おそらく地方の自治体では満足に予算の上に載せることができますまいし、また建築をするものに対しましても、助成金をいつ出すということは言えない。法律ができておつても現実の金がなければどうにもならない。これは見ようによつては何も必ずしも金額が起債でなくてもいいのであつて、財政のあるところはその財政のうちから出せばいいのであつて、ただ便宜的にそういう財政に困つているところに、そういう処置がとれるという法案であつて、原則的に個人の建物に対して、全部これを起債でまかなえとは書いてもないし、また私はそういう必要もないと思う。窮余の策として、非常に困つております地方の公共団体が、財政的には非常に困つているが、しかし実際上の問題としては防火地帯に対してどうしても防火建築をしなければならない、その場合に何らかの形でやはり援助してやるということが、その防火地帶に対する建築の促進である。そういうようなことが都市の一つの形態の上から言えば考えられるのである。防火地帶であるからといつて、防火地帶に当てはまつた建築様式でなければ、これを認可しないということになつて来ると、財政上の問題からなかなか容易にそこに建築が行えないというようなことは、やはり地方の公共団体にとつては相当な大きな痛手といいますか、行政上の関係からいえばかなり大きな問題が起るのではないか。法律だけはできておつても、実際の家を建てることが困難である。従つてそういう場合にはやはり地方の公共団体は、筋その他としてはいろいろな議論はあると思いますが、一応こういう建前で財政的の援助をすることができるという道が明けてあれば、これを利用して、そうしてできるだけ早く市街地建築というものができ上つて来て、町の形ができて来るということは、これは自治行政を行うものとして当然でなければならない。従つて私の聞いておりますのは、一体大蔵省との間に交渉ができて、あなたはさつき補正予算その他であろうというお話でありましたが、その補正予算にしても、一体どういう形で、必ずとれるかとれないか、あるいは補正予算でとれなければ来年度の予算にこれが組み入れられるかどうか、その見通しを聞いておるのであつて、私はひとつこれは大臣を呼んでもらいたい。そうして大蔵省との関係を、責任のある人からはつきりしたことを聞いておかなければ、わけがわからぬ。一応大臣を呼んで、この法案が通過した場合の措置が、一体いつごろからできるのかはつきりしてもらいたい。そうしておきませんと、法律だけは通したが、実際の実行は困難だというようなことでは、法をつくる上からはなはだ不見識のことだと思う。地方の公共団体がこれによつて迷わされるというようなことがあつてはならないから、大よその見通しができるように、ひとつ責任のある大臣か、そうでなければ、野村さんよく御存じだと思いますから、その他のこれにかわるべき人に、ぜひ来ていただいて、そうしてはつきりした答弁を聞いておきたいと思う。
○野村委員長代理 今の門司さんの御要望はさつそく連絡をとります。
○門司委員 地方財政法はこれだけでなくて、もう一つ厚生委員会で児童福祉法に関する補助の問題で、修正が出て来ているのです。
○床次委員 はなはだ恐縮ですが、私遅れて来たので、重複して伺うことになる点をお許しいただきたいと思いますが、この起債に対しまして、政府の方は従来認められました起債のほかに、特別に起債財源というものを予想しておられるかどうか、この点伺いたいと思います。
○細郷説明員 現在のところ、先ほどもお答えいたしましたが、これのための起債というものは、現在の起債の計画の中には入れてございません。従つて当然わく外のものになると承知いたしております。
○床次委員 起債が認められない場合におきましては、地方は自己の財源においてこれに充てなければなりませんが、今日の地方財政上から見まして、関係都市におきましては、これを負担し得る財政的な余力があるかどうか伺いたい。
○細郷説明員 現在のこの耐火建築促進法によります補助金は、御承知のように国の方で二億ございます。従いまして地方団体もこれと同額の補助金が出ることを予想して、法律ができておりますので、その範囲につきましては、現在起債としては計画に入れてございませんが、全般的な計画としては、年度当初の予算にマッチして入つておるわけであります。従つて一般財源を引当てにして入つておる、こういうことになります。それが個々の団体にとつて、どの程度の負担になるかということは、これは補助金の出る団体ごとの額によるかと思いますが、いろいろ財政のいい所と悪い所で違うのではないか、具体的にはちよつとわかりかねます。
○床次委員 今のお言葉で大体わかつたのですが、一般財源として引当てることができるというのは、財政需要の中に計上しておるということですか。
○細郷説明員 地方財政計画の歳出の中には入つておるのでございますが、いわゆるこれが奨励補助でございますので、交付金の財政需要というものには算定されていないわけであります。
○野村委員長代理 ほかに御質疑ございますか。
○立花委員 親法の審議に私ども参加しておりませんのでよくわからないのですが、具体的に防火地帯と申しますか、防火建築帶というものはどういうふうな形でつくられるものか、それを承りたいのですが。
○鈴木仙八君 大体不燃性の都市をつくるため、これがつくられたのですが、防火帶は道路に側面したところを奥行き約十メートルくらいのものに対してやることになります。
○立花委員 大体都市が目標なんですね。
○鈴木仙八君 大体都市が目的なんですが、これを、あながち東京都のようなもうすでに鉄筋コンクリートの建物がたくさんあるようなところは、あまり対象にしないようにして、公平に、分布的にやりたいというようなことになつております。
○立花委員 これは道路に面した所を主としておられるということですが、その道路は大体どういう道路なんですか。
○鈴木仙八君 密集をした住宅のある付近とかあるいは駅前とか、ごく繁華なような所であります。
○立花委員 それでは工場等はこれに当てはまらないのですか、大体密集住宅地帶の道路に面した所、そういうふうに理解していいのですか。
○鈴木仙八君 大体そういうふうな所であります。
○立花委員 何か特定の対象があるのでしようか。たとえば官公庁の建物とか、あるいは公共施設とか、特定の目標がおありになるのか、あるいは一般風な民家でもいいのか、商店あるいは住宅、こういうふうなものでもいいのか、何か御計画があるのか、それを伺いたい。
○鈴木仙八君 別段特定なものはないので、一般の住宅でも、また官庁等にも当てはまります。
○立花委員 これは何年度からおやりになつて、初年度においてはどれぐらいのものを予想され、あるいは予定されておられるのか、お伺いしたい。
○鈴木仙八君 二十七年度からこれを行いたいと思いまして、大体二億だけの予算であります。
○立花委員 この補助金を受ける対象ですが、それは御予定があるのかどうか、全然なしに、金額だけの予定で予算をお組みになつておられるのですか。その補助を出す対象は具体的におありになるのか。これは法案が通らない限りは確定的なものはないでしようが、何かお見込みがあるのかどうか。
○鈴木仙八君 目下建設省にいろいろな方面から、申請中だそうであります。その対象は、私はよくわかりませんが、別にこれという特定なものはないと思います。
○立花委員 その申請書は受取つておられるのかどうか。
○鈴木仙八君 それは建設省で受取つておると思います。その取扱いは建設省の方でやることになつております。
○立花委員 申請書が出ておるとおつしやいますが、その出ている内容を少し聞かしていただきたいと思います。それから出ているものを、どういう順序と條件によつて選定なさるのか、これをお聞かせ願いたい。
○鈴木仙八君 出ている内容は私にはわかりません。
○野村委員長代理 今の内容については、今建設省の方から来られますから、その方から答弁いたさせます。
○立花委員 それでは内容は建設省の方から承ることといたしまして、それの審査の基準ですね、これはどういうふうにお考えになつておられますか。そういう点を全部建設省の方におまかしになるのか、あるいは自治体はこれに関してどういう発言権があるのか、それをひとつ。
○前田榮之助君 これは建設省の方で今その実施ついてのいろいろ計画を立てておるわけでありますが、やはり対象は主として中小都市になると思いますが、そのことを各府県へ通達いたしまして、各府県の方から建設省へ申請が参つたものを総合して、たとえば鳥取のような大火災を起したところは、当然取急いでやらなければならぬ、そういうことになると思います。地方々々の都市計画と合わせて、従来の防火地帶というものを防火帶として、いわゆる防火壁をつくるという実質を持たせて、最小限度に火災を防ぐ、こういう建前になりまするので、そういうものを十分考慮に入れて、建設省の方で地方庁とこの必要性を勘案をいたしまして、この予算の大体の配付をきめる、こういうことに相なるように建設省から承つておるわけであります。
○立花委員 府県の方では、建設省から大体通達が参りまして、初めて申請に着手するだろうと思うのですが、建設省に出ておりますものは、こういう法案が出るということを知つて出されておる申請なのかどうか、補助金が出るということであれば、一般の市民も大分出すと思うんですが、その点どういうことになりますか。優先的にお扱いになるのか、おそらく今建設省に出ているやつは、そういう民間のものは出ていないと思いますが、その点どうなんですか。
○前田榮之助君 これはすでに耐火建築促進法という、いわゆる親法といいりますか、そのもの自体は本院を通過し、すでに公布になつておりまして、各府県では十分承知いたしておるのであります。
○立花委員 府県は承知いたしておりましても、一般の市民まではおそらく行つてはいないじやないかと思いますが、その点どうでしようか。何かお役所の建物だけに補助が行くような形に、実際上はなるんじやないかと思いますが、その点はどういうふうにお考えになつておりますか。
○鈴木仙八君 公布もされておりますし、新聞等にもいろいろ報道されておりますし、なかなか大衆も敏感ですから、これは、内容はよくわかりませんが、申請はずいぶん多いんじやないかと思います。
○立花委員 それから審査の基準ですが、あまり一方に偏されないことが必要だと思うのですが、出されました申請に対して、どういう基準でお臨みになるのか。先着順でおやりになるのか、あるいは官庁関係の建物を優先的にやるのか、その点は一体どうなつておるのか、ひとつ伺つておきたい。
○鈴木仙八君 官庁のものを優先的にはやらないと思うのですが、ただ基準とおつしやいますが、とにかく先着順じやないかと私ども考えております。その基準は、大体地下室と地上三階まで補助の対象になる。なお先ほど申し上げました奥行約十メートルが補助の対象になる、かように心得ております。
○立花委員 いや、私の申しておりますのは、地下室とか地上三階とかいう、物理的な問題ではなしに、そういう同じものが出ました場合に、官庁のものを優先なさるのか、商店のものを優先なさるのか、住宅を優先なさるのか、單にそれを先着順にお扱いになるのか、その点いかがですか。
○鈴木仙八君 別に官庁のもつのを先にやるとかいうことはないと思います。ただ重要度においてこの方が適当だと思うものから、先にやられることと思います。
○立花委員 だから、その重要度ということは、どういう基準で重要度を決定なさるのか、これを承りたい。
○鈴木仙八君 火災が起つた場合に、ここの方が必要ではないか、こういうことだと思います。
○立花委員 その認定は主としてどこでおやりになるのですか。
○鈴木仙八君 もちろんそれは、かりに東京都なら東京都、あるいは建設省なら建設省ということになると思います。
○立花委員 建設省ですか。
○鈴木仙八君 そうです。
○立花委員 その場合、自治体はどうなるんですか。補助をやります自治体は、発言権はないわけですか。
○鈴木仙八君 自治体の申請に基いて、建設大臣がこれをきめるということになつております。
○立花委員 その基くというのは、私はこの法案をよく見ておりませんが、法的な根拠があるのか。基くという言葉にどれだけ根拠があるのかわかりませんが、その点を承りたい。これはやはり国から補助は出ますが、自治体の財政負担が大体半分なんですね。そうなつておりますし、火災を受けまして、被害をこうむりますのは自治体なんで、私は自治体が自主的にきめるのがあたりまえじやないかと思います。今お聞きしますと、自治体でなしに、建設省がきめるということになつておりますが、この点どうでありますか。
○鈴木仙八君 大体のことは自治体によつて——決定はされませんけれども、その意思を尊重して、最後には建設大臣がこれを指定することと思います。
○立花委員 その條文をひとつ親法でお示し願いたいと思います。この問題はやはり重大だと思うのです。地方自治体がはつきり発言権がありませんと、金を出すことだけが仕事になつて参るおそれがありますので、しかも地方自治の精神が無視されるような形がありますので、この点をひとつ。
○鈴木仙八君 防火建築帶の指定については、第四條にこうなつております。「建設大臣は、都市計画区域内の市町村における火災その他の災害を防止し、あわせて土地の合理的利用に資するため必要であると認めるときは、当該市町村の防火地域の全部又は一部について、防火建築帶を指定することができる。この場合においては、あらかじめ、当該市町村の長及び当該市町村を包括する都道府県の知事の意見を聞かなければならない。又、建設大臣は、前項の規定により防火建築帶を指定しようとするときは、あらかじめ、国家消防庁長官の意見を聞かなければならない」ということになつております。
○立花委員 大体御指摘のところはわかりましたが、しかしこれはやはり聞かなければならないだけなんで、これは私は問題にならないのじやないかと思う。この前の警察法の改正の場合に、総理大臣が警視総監あるいは警察本部長官を任命する場合に、公安委員会の意見を聞かなければならないとなつておつた。聞かなくてもいいのかと申しますと、聞かなくてもいいのだということを言つておりますので、この法律に現われて参ります、政府の使います、聞かなければならないという言葉は、大体私はそういうふうに理解しております。こうなつて参りますと、自治体は半分も補助金を出す、しかも火災が起つた場合に被害を受けるものは自分たちだ。その場合に、聞いても聞かなくてもいいような意見を聞かれるだけでは、非常に困ると思うのですが、その点もう少しはつきりした発言権あるいは決定権を、地方自治体にお認めになる御意思がないのかどうか。これは通過した法案だからしかたがないと言えばそれまでですが、これは御意見を聞いておきたいと思います。
○鈴木仙八君 別に意見はありません。
○立花委員 地方の財政状態は、御承知だろうと思うのでありますが、非常に困つております。その苦しい中から金を出すのですから、やはりどこにそういう防火地帯をつくるか、補助金を出して建物はどこにつくるかということを、自治体がきめられなければ、私は自治体は金を出さないのではないかと思います。しかも財源措置ははつきりしておりませんし、起債もはつきりしておりませんし、こういう法律ができましては、自治体はいたずらにその責任だけが転嫁されて参るという形が出て参りますので、ある意味におきましては、地方は迷惑ではないかと思うのでありますが、この点御意見ございますか。
○鈴木仙八君 自治体は、これはいかぬと思えば、受けなければいいと思います。防火帶に指定する、しないは、私は自治体にあると思います。そういうふうなことに考えられるわけです。ですから、あるいは返上といいますか、これは防火帯に設定をする意思がなければ、それでいいんじやないかと思います。
○野村委員長代理 立花委員にお願いいたしますが、御質問は建設省から来られましてからお願いいたします。
○立花委員 では、あとで建設省の人に聞きたいと思いますが、そういう点でやはり問題が大分あるのじやないかと思います。 それから二億円の予算ですが、中小都市一団体にいたしますと、六十万円そこそこなんですが、一体これでどれくらいのものを予想されておられるのか、建築費は非常にかさみますので、六十万円くらいでは一戸くらいしかできないじやないかと思うのですが、この点どうお考えになつておられるか承りたいと思います。
○前田榮之助君 お説のように、二億円では、現在の日本の火災の多い実情から申しますと、非常に少い額でありまして、われわれこの耐火建築推進法をやる場合においても不満であつたわけでありますけれども、一応二億円の予算を政府が組んで出されておるので、二十七年度はこの程度で行う、以後においては、それぞれ日本の実情に応じて漸次増額になると思うのであります。それで大体今のところは、建設省の耐火建築物の標準費は、坪にいたしますと、大体六万円程度であります。それから木造建築物の標準費は、三万三千円程度でありまして、その差額の二万七千円の半額か補助になるのでありますが、その半額の半額、いわゆる四分の一が地方負担になるわけでありまして、従つて坪にいたしますと、この二像円は、一坪について六千七百五十円が国の補助になります。大体そういうことで坪数を御算定くださいますならば、何坪できるという算定ができます。従つてあまり全国的にどんどん希望せられて来た場合においては、むしろそれが非常な査定を受けまして、その選に入らない都市ができるのじやないかという心配を持つておるわけであります。それで立花委員が御心配になりました、地方に押しつけてやるというようなことは全然ないのでありまして、地方がもしその地方負担の補助を負担する能力がない、あるいは負担することを拒否される場合においては、国の補助はしないことになつております。地方が負担する場合において、自分のいわゆる四分の一を負担をする場合において、あとの四分の一を国が補助する、こういうことになつておるので、地方の意見を聞かなかつたり、あるいは消防庁の意見を聞かずに火災の軽重を判断したり、そういうことはこの法律の建前からして、全然できないような状態になつておることを御了承願いたいと思います。
○立花委員 私はそうなつて参りますと、二億円という金が一地方に偏在するおそれが非常にあるのじやないかと思うのですが、二億円を平均的に各都市にお出しになる方針なのかどうか。一地方に偏在して配分されてもいいとお考えになつておるのか、また見通しはどうなのか。今言いましたように、一都市六十万円ばかりの平均なのですが、これをそういう平均で配分なさるおつもりなのか、あるいはそういう見通しがあるのか、あるいは前田さんのおられる大阪なら大阪の周辺に、これが集中して配分されるということもお考えになつておられるのかどうか、その点をひとつ承つておきたいと思います。
○前田榮之助君 一地方にこれを集中しますと、不公平になるので、できるだけ広範囲に、防火建築を促進する意味においても、あるいは奨励する意味においても、できるだけ広範囲にいたしたいと思います。しかしながら、少い金を公平という、一種の悪平等の形でやりますと、やはり防火の必要性ということも考えられますので、たとえば、先般起つた鳥取などは、すでに私の聞いておるのでは、大体五千万円程度の防火計画を立てて、補助金等が考えられておるというように聞いておるわけでありますが、こういうような、だれが見ても特殊の緊急性を持つておる都市に対しては、多少それが多額になるということは、これは必要性から来る問題でありまして、必ずしも均分するということではないと思いますが、できるだけ全国へ普及されるようにしたいという考えから、一地方だけというようなことは行わないように、われわれの方から建設省へは申入れをいたしておるわけであります。
○立花委員 その問題と関連するのですが、こういう法案が出るということは、私どももあまり前もつて知つておりませんでしたし、しかも四分の一も補助が出るということも、これは非常に多額だというふうに思いましたが、大分期待とは違いますし、しかもすぐ二十七年度から始めるということも、あまり火急なように思いますし、この金は非常に偏在して実際上配分されて行くのではないかと思う。そうなりますと、選挙を控えまして、選挙対策のような気もいたすのでありますので、その点をもう少しきわめておきたいと思うのですが、現在地方で、すでにこの予算を地方の予算の中に計上いたしております自治体が幾らあるか、それをお聞きいたしておきたいと思います。
○前田榮之助君 これは後ほど建設省の担当官が来て、その具体的な申請書及びそういう数字については説明をいたしてもらうことにいたします。しかしながら、四分の一と申し上げましても、木造を建てる場合、普通なら資産の関係から木造を建てますものを、防火壁というような形で、耐火建築を要請される、その都市の都市計画等から考えて要請されて建てるのでありまして、従つて耐火建築を建てますと、大体今数字を申し上げましたように、木造なら三万三千円で建つのだが、耐火建築となると六万円かかる、従つて二万七千円と、いうものが余分にかかる。それをやる場合において、その余分にかかるものの二分の一の一万三千五百円というものは、やはり建てる者が負担をするのでありまして、その差額の二分の一の残りの二分の一を、国と地方自治体とが補助を与える、こういう程度でありまして、そう最初から期待されるように希望が殺到するというようなことは、今のところそういうことであるならば、むしろいいのですが、予想しておらないわけであります。
○立花委員 だから実際の二十七年度において恩恵をこうむるものは非常に特定のものじやないか。一般のものではなしに、非常に特定のものがこの恩恵をこうむることになりまして、実質上の配分は非常に不均等な、不公平な配分が行われるのではないかと思うのですが、その点建設省が来られたようですからさいぜんからお願いしております現在建設省に出ておりますところの申請書の内訳並びに現在の自治体の計画と申しますか、予算に組んでおります府県の名称と金額を、ひとつお示しを願いたいと思います。
○村井説明員 ただいまの御質問でございますが、御承知のように耐火建築促進法案は、先月の三十一日に施行になりまして、予算が計上されることになりましてから、地方の方へ連絡いたしまて、いろいろ計画は進めておりますが、実際のところただいままで防火建築地帯を指定したものは一つもございません。近く指定になります見込みのものは、鳥取及びその他の六大都市につきましては、近く指定ができるものと存じておりますが、それ以外のものにつきましては、御承知のように、防火地域の指定といつた都市計画決定の時期もございますし、同時に予算措置がいりますので、ことしの九月以降になりましてから、大体本格的になるのではないか。かように考えております。しかしながらただいまのところ本年中にぜひやりたいと申しておりますのは町村を交えまして約四十ぐらい、それから来年からやりたいと申しております都市がやはり四十ぐらいでございまして、合計八十内外のものが来年度あたりからスタートをする。かように考えております。従いましてただいまのところ予算を組んでおりますところの大体事務当局の見積りはございますが、実際問題としてはきまつたものはございません。東京都あたりも大体次の都議会に提出する予定である。かようになつております。従いまして建設省に対しまして個々の補助申請は一件も参つておりません。しかしながら鳥取の火災以来こういつたような施設の必要を各地方の都市で認めたものと見えまして、盛んにこれに対する照会が出ておりますので、次年度以降につきましては、相当大きな計画が出て来るのではないか。かように考えておる次第でございます。
○立花委員 再三鈴木さんや、前田さんから聞いたことと、今の建設省の答弁とは大分違います。申請は一件も出ていないということで、大分お話が違うと思うのであります。それから建設省の今のお話では町村を含めた四十ばかり今年度中に用意があると言われるのですが、この小さい村や町がこの問題ですでに用意があるというのは、どうも私はわからないのですが、一体どこのどの町や村が用意しているのか。それを具体的に名前をあげていただきたいのです。
○村井説明員 町村と申し上げましたが、村はございません。町は長野県の上松、これは非常に火事が多いところでございます。それから宮城県の気仙沼町、これは川に沿いまして非常に長い町でございまして、わずかのところを防火地帯といたしますと、火災の延燒の防止に非常に有効である、こういつたようなことでありまして、町といたしましてはその二つ。あとは全都市であります。
○立花委員 これは地方では、地方議会あたりで防火地帯というものを決定して、補助の規定、申請規定、そういうものを全部條例か何かできめて、その上でこれを建設省へ申請して参る。そういうことになるのでありますか。
○村井説明員 大体さようでございます。予算措置で行いますところもございます。原則としては條例で指定するということになつております。防火建築地帯の指定のことは、地方の内申をまちまして建設大臣が指定をする、かようになつております。
○立花委員 最後にお願いしておきたいのでりあますが、今指定中の四十町村、市も入りますが、それの一覧表をひとつお出し願いたい。大体二十七年度はこれだけの見通しで二億円という金が、大体ここに配分されるというふうに考えてよろしいのですか。
○村井説明員 ただいまのところ大体そのつもりでございます。それ以外は特別の災害等がございますれば別でありますが、それでたければまず今年は出て来ないものと思います。一覧表は、かしこまりました。
○野村委員長代理 本案に関する質疑は、本日はこの程度にいたしましてさらに審査を次会に譲りたい。かように考えます。 —————————————
○大石(ヨ)委員 実は私は連合軍の関係の事項でございますが、先月呉の市長さんにお目にかかりまして、呉市がまるで暗黒の世界のような状態でございますから、この点につきまして特に野村委員長代理にお願いしておきたいのは、次会に関係方面の岡崎外相をお呼びくださいまして、私は質問したいと思いますが、その点をちよつとお願いしておきます。
○野村委員長代理 ただいまの大石委員の御申出は、治安関係の最も重要なる問題でございまして、ごもつともと存じます。さつそく理事会等に諮りまして適切なる処置をいたしたい。かように考えております。 —————————————
○野村委員長代理 これより請願日程第一、自家用自動車の課税に関する請願より第一八三、対面交通強化に関する請願に至る各請願について審査することにいたします。 これら各請願審査のため小委員会を設置いたしてありますので、これより小委員長の報告を求めます。河原請願審査小委員長。
○河原委員 請願審査小委員会における審査の経過並びに結果について簡単に御報告申し上げます。 本小委員会は、去る十七日請願審査のため設置され、私が小委員長に選任されたのであります。本小委員会において審査いたしました請願は全部で百八十三件でありまして、その内訳について申し上げますと、地方税法関係のもの七十八件、地方自治法関係のもの四十三件、地方財政平衡交付金及び起債等に関するもの二十八件、警察関係のもの十五件、選挙関係のもの八件、 地方公営企業法関係のもの六件、地方公務員法関係のもの二件、消防関係三件合計百八十三件であります。 さて、小委員会は本日開会して、慎重審議いたしたのでありますが、その審査方針といたしましては、これ等の請願はいずれも真摯率直なる国民の声でありますので、その趣旨妥当なるものはできるだけ採択することにし、疑義のある請願につきましては、さらに慎重に審査することといたしたのであります。 その結果、特別市制についての賛否両論に関する請願、特別区完全自治体に関する請願、及び本委員会において既に議決済みの法案の制定反対に関する請願は、一応留保することといたしたのであります。その他の請願につきましては、いずれもその趣旨妥当と認め、また政府においてその処置及び研究調査することを適当と認めたのであります。 従いまして便宜本日の請願日程について申し上げますと、請願日程中第一ないし第二三、第二六ないし第四一、第四三ないし第六八、第七〇ないし第七三、第七五ないし第七七、第七九、第八一、第八二、第八五ないし第八七、第九二ないし第九四、第九八ないし第一〇二、第一〇六、第一〇七、第一〇九ないし第一二八、第一三〇ないし第一三五、第一三八ないし第一六七、第一六九、第一七一ないし第一八一及び第一八三の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと、委員会においては議決すべきであると決した次第であります。 以上簡単でありますが、請願審査小委員会の経過並びに結果について御報告いたす次第であります。
○野村委員長代理 ただいま小委員長より報告を聴取いたしたのでありますが、小委員長の報告は、本日の請願日程中第一ないし第二三、第二六ないし第四一、第四三ないし第六八、第七〇第七三、第七五ないし第七七、第七九、第八一、第八二、第八五ないし第八七、第九二ないし第九四、第九八ないし第一〇二、第一〇六、第一〇七、第一〇九ないし第一二八、第一三〇ないし第一三五、第一三八ないし第一六七、第一六九、第一七一ないし第一八一及び第一八三の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべしという報告であります。 小委員長の報告の通り決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議なしと認め、さよう決します。 なおこの際お諮りいたしますが、ただいま採択されました請願に関する報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。 次会は追つて公報をもつてお知らせいたします。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後三時十三分散会