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13回国会衆議院1952/06/17

地方行政委員会 第70号

発言数
40
登壇者
5
会派数
3
開催日
1952/06/17

会議録

金光義邦自由党

○金光委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたしますが、本委員会に付託になつております請願は全部で百七十一件でありますが、今後付託される請願を含めまして、これら請願を審査するため小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金光義邦自由党

○金光委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。つきましてはその小委員及び小委員長の選任は委員長より指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金光義邦自由党

○金光委員長 御異議なしと認め、委員長より指名いたします。  まず小委員には    河原伊三郎君  野村專太郎君    吉田吉太郎君  床次 徳二君    門司  亮君を、小委員長には河原伊三郎君を指名いたします。     —————————————

金光義邦自由党

○金光委員長 次に警察に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。門司亮君。

門司亮日本社会党

○門司委員 私聞きたいと思いますことは、例の俗に特飲街といつております風俗営業取締りに関する問題でありますが、風俗営業の問題は各地で実際上の問題を起しております。そしてこれは御存じのように東京でも池上の問題を起して、地元の反対でこれに特飲街としての許可を與えないということに大体なつたと思うのでありますが、     〔委員長退席、河原委員長代理着席〕 横須賀にも現在ありますし、それから各地にあるのでありまして、この問題はやはり政府のはつきりした方針が、この際打出さるべきではないかというふうに、私は考えるのであります。本委員会の請願にもこれが出ておりますが、問題になつておりますのは広島の問題であります。広島は広島駅の前に、前の鉄道用地であつたところが開放されて、そうしてここに今特飲街の建築をなしつつあるのであります。この特飲街の建築がなされてしまいますと、御存じのように、特飲街にはつきものの取締り上あるいは風紀上非常に迷惑をする者がたくさんあるのであります。従つてこの際政府としての方針は、單に風紀上のものだけから考えて参りましても、学校のそばであるとか、あるいは公衆の非常に目につきやすいところ、いわゆる駅の前であるとかいうようなところに、いかがわしい風俗営業取締りに関係するような、わかりやすく言えば、パンパン街みたいなものをこしらえるということは、私は都市の行政の面から見ましても、あるいは児童あるいは町の人に及ぼす影響等に、非常によくないと思うのでありますが、これに対して政府は何かはつきりした方針をお持ちになつておるかどうか。具体的に申しますと、学校からどのくらい離れた場所がいいのか、あるいは公衆の面前というと少し語弊がありますが、一般の人のよく目につくところであつて、そうして常識ある者はよそを向いて通らなければならないような場所に、こういうものを指定するということについて、一体何か方針がおありになるのか、またそれについてはどういう取締りをされておるのか、この点についてお伺いをしておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 お答えいたします。この御質問の風俗営業関係につきましては、風俗維持という見地から、かねて御審議いただきました風俗営業取締法という法律を一つの取締りの拠点にしております。他面お示しがありましたように、公衆衛生の見地からいろいろ厚生省関係の法規もありますので、それによりまして公衆衛生上の見地からの取締りが、厚生大臣または府県知事によつて行われております。他面建築につきましては、建築基準法によつて行われておるのでありますが、かかる点につきましては今の三つの点につきまして総合的に関連を持ちますので、地元におきましてはお互いの連絡という点に努めたいと思つて十分連絡しておりますが、まだ遺憾の点がありますので、さらに徹底するように努力して参りたいと思います。  それからさらに風俗営業の許可の方針でありますが、風俗営業を許可するにあたりましては、風俗営業取締法の二條に書いてありますごとく、当該都道府県の條例によつて基準を定められておりまして、御質問の学校との関係、その他風俗維持上、あるいは国民の各生活に及ぼす影響等を勘案いたしまして、所轄公安委員会が許可するのでありますが、所轄公安委員会の許可の基準を直接国の方針で定めることなく、府県の條例でこれを決定する、こういうふうになつておりますので、各府県ごとに若干の相違があるのでありますが、御質問の学校等の関係は、おおむねの県におきまして、相当の距離を置いたところでないと許可しない、こういうふうにやつておるのでありますが、これを全国一円を通ずる原則を立てるということも、一応の考慮の要点でありますけれども、事柄が地方の状況にいろいろ関連を持ちますので、地方ごとにそれぞれ都道府県議会の議決を経た條例を基準にいたしまして、その基準に基きまして所轄公安委員会がこれを決定する、こういう態度で今日まで来ておるのでございますので、その点御了承願いたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 問題は現行法の関係からいいますと、実際は今お話のありましたように、公安委員会の許可條件でありますが、たとえば家を建てまする間には、御承知のように建築基準法がある。これについてはさらに消防関係等も関連いたしまして、そうして一応建築の面だけは建築基準法によつてこれが建てられておる。さらに旅館営業のためには旅館業法によつて一定のわくが定められておる。あるいは児童福祉法で小さな女の子その他を守ることができるようになつておる。あるいはまた厚生省関係では性病予防法があつて、これで一応業者の実態については取締りをすることができるというように、法律をさらにあげて参りますと、勅令の第九号がありまするし、それから取締ろうとすれば、国の法律としては軽犯罪法もあるという、いろいろ取締り法律はあります。それから御存じのように広島県におきましては、広島県のやはり県條例があつて売淫取締りに関する法律にちやんとある。ところがそれからさらにこれをもう一つ具体的に取締ろうとすれば、警察官等職務執行法というものにかけても、取締りができないわけじやないのであります。ところがこれらの問題はいずれの問題にいたしましても、直接この営業許可をいたしておりまする公安委員会の手に移るということとの関係が非常にあいまいであつて、たとえば建築基準法によりますると、建築基準法に違反がなければ建築は許可するのである。使用の目的いかんにかかわらず、それは許可するのである。それから旅館営業でありますれば、旅館業法に対して間違いがなければ、これを許可するということになつておる。そこでそういうものがずつと出て参ります。その次にありまするものは、例の兒童福祉法というようなものも、実体ができ上らなければ、これを取締ることができない。事前にこれを防ぐわけに行かない。それからそのほかのものにいたしましても、たとえば性病予防法なんというものは、これはでき上つて実質が行われなければ、こういうものは発動しないわけであります。軽犯罪法の場合でもそうであります。警察官の執行法につきましてもそうであります。ただ問題になるのは、県條例で定めております売淫等の取締條例というものがありますが、これも実体ができていなければ実際の発動はしないわけであります。従つて問題になりますのは公安委員会が、そういう事情を全部総合して、そうしてこういう建築ができているが、この建築は少くとも特飲街であるということによつて、特飲街の許可條件というものについて許可をして行く、特飲街の許可をいたしまする場合においては、これらの問題は出て来ないのである。特飲街をこしらえるからといつて、必ずしもそこに淫売をやらせるのだということは書いてないと思う。これは特殊飲食店の法律の中にそういうことは書いてないと思う。さらに小さな女の子を持つて来て営業するというようなことは書いてない。そこで問題になりますのは、そういうものが具体的になつて来ていないから、單なる特飲街として公安委員会は許可を與えなければならないような実体になつて来ておる。そうして許可を與えてしまいますと、さつきも申し上げましたように、いろいろな問題をかもして来る。問題になりますのは、たとえば学校であるとか、あるいはそのほかのいろいろな施設の関係等に対する距離等の問題は、許可する事前にこれはわかるのであります。従つてこれは許可條件の中にあるいは入れれば入れられるかもしれない。しかしどこの角度から見ても、そういう具体的の問題に対しての許可の制限については、一応話はし得るが、しかしこの建築は住宅街であるとか、あるいは商店街であるとかいうようなところに建ててならないという規定も何もないということである。これのできまする位置というものは、やはり人の多く出入りする場所に大体こしらえるということが、業者から言わせれば非常に大きな利益になつて来る。従つてどうしてもそういう場所が選ばれる。そういう場所が選ばれて参りますと、許可する方では実際の問題は困るわけであります。現在広島で起つております問題は、これは広島駅の前でありますが、この敷地は鉄道用地として鉄道の拡張の用に使おうとして保存いたしておつた土地を、どういういきさつか私もよくわかりませんが、とにかく陳情書にはいろいろいきさつは書いてありますが、そのいきさつは別にいたしまして、建築を一応することに許可を與えた。そうして現在建築は進められておる。そうしておそらくこれらの届出も、先ほども申し上げました通りに、これらの諸法律がありましても、この法律には何ら関係なく、届出は特殊飲食店として届出をされると思う。届出がされて、実際に発動してしまいますと、営業の実態からいえば、こういう法律を適用しなければならないような実態が出て来ると思う。従つてこういう法律を適用するような事態が出て参りますると、そこに問題になつて参りまするものは、勢い地方住民との軋轢でありまして、従つて今反対を起しておりまするものは、やはりこの地方の住民との間に各種団体が全部こぞつて駅の前にそういうものを建てられては困る。そうしてこれが客引きに出ないとは言えない。出て来て、そうして最初の特殊飲食店であるなら、別にたいして問題もなかろうが、おそらく売淫行為も行われるであろう、客引きもやるであろうということになると、広島市が平和都市としての建設に向つているにもかかわらず、この広島の駅の前におりると同時に、そういう印象を與えるということは、広島市のためにならぬであろうというようなことが、大体考えられるのであります。これはどこでも同じことであります。たとえば横須賀の久里浜は、私が関係しておりますのでよく知つておりますが、駅の前にこの計画が進められております。いずれも業者のねらうところはこういうところである。許可の種目としては特殊飲食店というだけで許可を受けておる。そこで公安委員会としてはたいしてこれを拒絶する理由がないものですから、やはり許可をせざるを得ないような形になつて来ておる。でき上れば地元との間に大きな問題が起つて来る。それはちようど東京の池上と同じような問題であります。従つてこれに対して国は何らかの処置——処置というと行き過ぎるかもしれませんが、方針を與えて、そうして現在のような住宅街であるとか、あるいは商店街であるというようなところへ、どこでも建てていいのだというようなことのないようにすべきであるというふうに、一応考えるのでありますが、その点に関する当局のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 重ねての御質問は、問題の最も困難なところでありまして、先ほども申しました各種の法令は、そのもの自体におきまして、できてしまつてからの行為であるということは御指摘の通りでありますことが一つと、すべていかなる法令におきましても、本人の自由なる意思によりましてのああいつた行為につきましては、何ら法律に制限されるものがない。たとえば風俗営業法の許可をとることなく、しかも単なる旅館業としてのみの許可であつて、旅館の内におきましてまつたく自由な意思に基く行為につきましては、これを制限すべき法律がない、こういつた点に基きまして、そういつたことが重なりまして、自然風教を害する。これが問題の要点だろうと思います。その根本問題の刑罰法令をつくるということにつきましては、各種の人権の問題その他につきまして、相当考慮されなければならぬ問題があろうと思いますので、これはただちに明確な結論が出しがたい問題じやなかろうかと思うのであります。と申しましても、風俗営業の対象になるものの許可のやり方、ないしはそういつた旅館とか、そういつた種類の建築物等の関係等につきましては、今日の法制の許す範囲内におきまして、連絡を緊密にやりまして、問題が起つてしまつてからあとでたいへん困るようなことがないように、地方行政団体の関係者並びに公安委員会等と密接に連絡をいたしまして、問題の起る事前にお互いの理解と協力によりまして問題を解決して行こう、こういうのが今日與えられた唯一の方法でなかろうかと思うのであります。それで風俗営業の問題という角度にぴつたりとはまらないわけでありますけれども、青少年問題という角度におきまして、各庁間の連絡等によりまして、現行の法制のもとにおきまして、青少年が非常な悪い影響を受けないということにつきまして、関係各庁間の連絡と、実際上のいろいろの問題につきまして配慮いたしておるのであります。そういうような方法、公安委員会等を中心にしまして、府県並びに府県理事者、府県知事、公衆衛生関係、兒童保護関係等の行政執行とタイアップいたしまして、行政の円滑な運用によつてこれをやる、こういうことによるよりほかに、今日の段階におきましては方法がないと理解いたしまして、そういうふうに努めて参りたいと思うのであります。根本の問題は、本人の自由なる意思に基いての行為に対しての制限の問題につきましては、その人権保護上の問題等の疑問等もございますので、さらに研究を重ねて行くべき問題だろうと思いますので、御了承願いたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 今の御答弁でありますが、問題はたとえば先ほどから申し上げておりまするように建築との関係でありまして、たとえば広島の問題にいたしましても、これは個人名義の住宅の許可であります。従つて個人名義の住宅の許可であれば、これは私は県としては許可しないわけには行かぬと思う。ところが住宅の構造が将来必ず特飲街になるであろうというような構造を持つておる。そういたしますると、でき上つてしまえば一応それも一つの住宅でありまして、先ほどからお話になつておりまするように、本人の自由の意思に基く行動であれば、これを取締るわけに行かぬということでありますが、しかし本人の自由な意思であればこれを取締るわけに行かぬと言いましても、実際的には先ほどから申し上げておりますように法律があるということである。この法律は一体何のためにこしらえたか。私は本人の個人の自由の意思で行うものであれば、これをどうすることもできないということは、一応自由意思の建前からいえば私は正しいと思う。正しいと思いまするが、実際問題といたしましては、たとえば性病予防法という法律で検査しておる。これは個人の意思かどうか。私はこれは半分は強制的だと思う。一方においては個人の自由を認めておるからしかたがないと言いながら、その行為自体に対しては、この性病予防法という法律を適用する、あるいは軽犯罪法を適用するというようなことで、個人の自由というものを極度に押えておる。また押えなければならないのが社会の実情であるというところに、私は実際の矛盾があるのではないか。もし当局がほんとうに親切に考えるなら、事実は事実として、こういう建築許可申請の際に、やはり十分なる條件をつけるとか、あるいはそういうことの絶対にないようにするとかいうことが、はつきりしていなければならない。ことに先ほどから申し上げておりまするように、このおのおのの府県の條例だと言つておりまするが、條例で定めておりまする、たとえば広島県にありまする條例につきましては、売淫等取締條例というのがあるわけでありますが、一体売淫等取締條例という條例をこしらえること自体が、これはほとんど一つの国辱的なことであります。こういう国辱的な條例や法律を、なぜこしらえなければならないか。従つてお聞きをしておきたいと思いますることは、今のお話だけでは私は納得するわけに行きませんが、これらの取締りについては、一応個人の住宅として出ておるものでありまして、その用途に対してこれをどうするのかということ、それから同時に建築の構造に対しましても、個人の住宅と特殊の営業をしようという住宅の構造は違うわけであります。必ずしも私は一致したものでないと思うので、やはりそこにも何らかの方法で、これを制限する方法はないのか。それからもう一つは地域でありますが、これは今の法律で定めておりまするように工業地帯であるとか、あるいは商業地帯であるとか、あるいは住宅地帯であるとかというような、都市計画に基く大まかな地域は定めておるようではありますが、しかしそれらの営業に対しましては、やはりある程度の地域を制限すべきではないかということを、私は一応考えるのであります。これを住宅地域だから住宅はどこへ建ててもいいのだということにはならないと思います。これらの点に対して、やはり一貫した方法をとるべきだと考えておるわけです。一体当局はそこまでお考えになつておるかどうか。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 お示しの通り根本的のものにつきましては、本人の自由の意思だということになつて建てることを認めるということがあります。と申しましても、たとえば性病予防法の見地から、それぞれ性病の検査も行われ、強制収容の規定もある。建築制限につきましては基準法に基いてそれぞれ制限がある。さらに府県の條例で、たとえば客引をする行為につきましては制限がある。お示しの勅令第九号によりまして、本人の自由意思は抑圧しないけれども、そういうことを内容とするものにつきましては、刑罰法令が適用できるということになつておる。そういうものについて、できたあとを追つかけて行く傾向を一つ持つておるのでありますが、追つかけて行くということにつきましても、刑罰法規の適用を適正にやるということはもちろんでありますが、さらに根本にさかのぼりまして、住宅として申請しているものが、そういうふうに転換されるということ、あるいはそのほかの目的でやつたものが転換されるとか、こういうことでやむを得ない事情も法律上あり得ようかと思いますが、さらにその他のそれぞれの建築監督機関、あるいは公衆衛生監督機関等の行政監督官庁と、さらに一層連絡を密にいたしまして、事柄が起きてしまつてから追いかけて行くというようなことのないように、最善の努力をして行きたいと思いまするので、御了承を願いたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 今の最善の努力という言葉でありますが、私の聞きたいのはそこでありまして、一体どういうような措置を講じられるか、そこであります一体この法令から見ますと、建築の許可は大体県庁がやるようになつております。しかし実際の許可は市町村がやることになつております。ここにも県は建築の方の行政に対しては、一つの行政官庁としての許可権を持つておるが、実際の問題についてはこれは市が持つておる。そして県知事が認可をいたしまする場合に、それを條件としたり、あるいはいろいろのことを言つても、市の方でその許可権を握つておる。市の方にまた別の書類が出るわけでありまして、従つてここにやはり一貫した取締りといいまするか、行政官庁の考えておることは必ずしも一貫しない危険性を持つておる。ここにも私は問題がもう一つひそんでおる。従つてこれらに対して、ただいまの御答弁だけでは、私は承服はできないのでありますが、当局としてはこれを阻止するということのできるような何かの処置をお考えになつているかどうか。またそういうことができるのかどうか。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 最後に申しました点につきましては、現行法から言えば困難であるということは申し上げざるを得ないのであります。但したとえば市長の権限、府県知事の権限、厚生大臣の指揮権、あるいは建築主管大臣の措置並びに当該公安委員会の風俗営業に対する許可権、こういつたそれぞれ許可権が分属しているわけでありますが、その分属している間につきましての可能な限りの連絡によつて、これを最善の努力をするということが、今日の段階でございまして、それ以外の点につきましては、またそういうことに努力いたしましても、どうしても問題の解明にならない、こういうこともあり得ようかと思うのでありますが、そういつた点も十分研究して参りたいと思いますが、今日の段階におきましては、関係機関との連絡を一層緊密にすることによつて、問題の予防に最善を盡して参りたい、こう申し上げざるを得ないのでありますので、御了承を得たいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 私はこの問題は、單に今広島に起つております問題だけでございませんで、先ほどから申し上げておりますように全国的な問題である。全国的にこの問題の解決には土地のこれに反対する人の力が強ければ、これを一応取消すことができる。反対する方が弱ければ結局風俗的には非常に悪いものができても、これはやはり押し切られてこしらえられて行くというのが通例であります。従つてそこに起つて参りますのは、せつかく民主的になつておるところに、やはりこういう営業に対してはよくつきものの地方の有力者といいますか、悪く言えばボスでありますか、そういうものがついて、そしてこれにある種の利権を與えて、そうしてこれをしやにむに押して行くという一つの行き方があるのであります。ここで問題になつて参りますのは、われわれが考えておりまする住宅街に対する特飲街の建築でありますが、これは現在広島の問題も個人の住宅建築ということで出ております。ところが県知事といたしましては、それに対しましてはさつき申し上げましたように、どうしても建築基準法に違反さえしていなければ、これを許可しないわけには行かない。それから同時にその場所が住宅地であるということになつておりますれば、これを許可しないわけには行かない。それは将来特飲街になるということがわかつておつても、将来の特飲街に対しては、おれは許可しないというわけに行かない。許可するかしないかという権限は、これは市が持つておりますので、知事がそこまで條件をつけるわけには行かぬと思う。そこで建築をいたします場合には、知事といたしましては、これは非常に困つたものだという考え方を持つておつても、一応建築に対して許可せざるを得ないことになる、そういうことになつて参りますので、どうしてもこの特定業者に対する許可、認可の権限を、公安委員会が持つております以上は、やはり公安委員会に対しましても、当局といいまするか、政府ははつきりした一つの指示を與えて、そうしてこれの万全を期することが一つの方法であると同時に、もう一つは、この建築の許可の問題でありますが、みすみすこれが特飲街になるのだということがわかりながら、知事はそれを阻止することができない、許可権を持ちながら、それを阻止することができないというところに、私はやはり一つの矛盾がありはしないかと考える。従つて現在のように、お互いが実力関係でこれの阻止運動をするということがなくて、やはりそこには法的の根拠に基く正しい解決の方法を見出すことが現在必要ではないか、こういうように私は考えるが、これに対して、公安委員に対する一つの指示の問題、それからもう一つは、県庁の許可條件に対する知事の権限に属する——これは現行法の知事でありまするが、私は必ずしも建築の問題を知事にまかしていることが、いいかどうかということは別の問題といたしまして、現行法で知事がこれに関與し得る道を開くということを、一体当局で考えられておるかどうか、この点をもう一つ聞いておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 ただいま申しましたように、それぞれの法律が、それぞれの面における原則に基く法律でありますので、その全体を総合した角度におきまして、法律上ぴつしやりとお互いに関連を持つようになつておりません。従いましてお話の点につきましては、非常に困難が伴うと思うのでありますが、将来の立法の問題につきましては、さらにお互い研究を進めることにいたしまして、今日の範囲内においてはできるだけ相互の、それぞれ独立の許可権等を持つております機関が、密接な連絡をとることと、関係者の理解を深めることによつて、問題を解決することが今日の段階だろうと思いますので、根本的な問題、あるいは立法的な問題等におきましては、それぞれ主管機関ともよく連絡いたしまして、それぞれ研究を進めて参りたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 さらにもう少し聞いておきたいと思いますことは、営業の実態でありますが、この営業の実態は非常にむずかしいのでありまして、たとえばさつきお話になりましたような、おのおのの個人の自由の意思に基く行為であるということになれば、これは取締るわけには行かないと私は考えております。しかし日本の実態というものは、必ずしもそうではないのであります。必ずこれは集団になつておると思います。集団の一つの区域があつて、その区域の範囲においてこれを行つておる。たとえば東京に、よく赤線と言われておりまするが、赤線区域というものが、ちやんとできておるのであります。政府は一方においてはこういう法律をこしらえなければならないような実態に追い込ませて、そうして一方においては、自由の意思については取締りもできない。自由の意思であるならば、私はああいう赤線区域なんというものがないはずである。ちやんと政府が一応認めておるということである。そこで聞きたいと思いますことは、ああいう集団の形式がいいか悪いか、一体これに対して政府はどうお考えになつておるか。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 この集団の形式がいいか悪いかという問題は、この問題に対する爾後の研究の対象となる問題でありまして、一面性病予防的な研究の問題の対象となることが一つと、それから風俗維持的な問題でいつも問題になつて、いつも研究の終局の課題になるのでありますが、いろいろ考え方は——集団の方がいい、集団によつてまとめてやつて行く方がいい、かえつて性病予防的にはいいのだという考え方の方もありますし、またそういう集団をなしていることによります風俗営業上の影響が非常に大きいから、こういう集団はやめて、なるべく集団でない形がいいという、こういう二説といいますか、極端にわけますと二つの考え方があるのでありまして、おのおの一長一短があつて、必ずしもにわかに結論が出しがたいのであります。これはだんだん世の中の様子、あるいは関係研究官の御意見、厚生省の公衆衛生当局の御意見等も研究いたしまして、今後の研究の課題として常に研究を進めて参りたい問題であると考えます。ただ今日の法制上につきましては、それに対する解決点は、そういう集団とか、そういうものについては認めない。但しそういう行為そのものについて、売淫をさせることを内容とする契約は、これは全面的に禁止する。その他婦女をそういうことについてかり立てるという行為につきましては、それぞれ特別法令によりまして、また立法等によつて禁止規定を設けておく。但し本人がまつたく自由な意思においてやるという点につきましては、合法として置いておく。それから性病予防といたしましては、性病予防の見地から、性病予防法で一貫した法律改正でやつて行く、これが現行法の解決点でありますが、この解決点によりまして、いろいろお示しのような事態も出ておるのでありますが、この解決点がいいかどうかという問題は、風俗警察並びに性病予防警察の重要な問題でありますので、常に研究を進めて、事態の要求を勘案いたしまして適切な、必要ならば国会の立法、また行政措置で可能な面につきましては、行政措置で逐次解決をはかつて参りたい、こういうことになると理解しておるのでありますが、これは非常に困難な問題を包蔵いたしておりますので、ああいう集団の形がいいか、またまつたく今日のような形がいいかということにつきましては、にわかに結論を出しがたい状態でありますから、ただいま申しました現行法の筋で、今日はやつておりますので、この筋で努力して参る、弊害の点は、また研究の結果著しい場合におきましては、また他の立法ということも考える必要があろうかと考えるのでありますが、非常に困難な問題でありますので、十分研究して参りたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 問題は、ただ困難な問題だということでなくて、これは非常にむずかしいと言つておられますが、従来日本に戰争の前にありました日本のこれらの営業に対しまする一つのものの考え方と、それから戰争後におけるものの考え方は、非常に大きく違つておりますので、戰争前における日本人のものの考え方としては、どうせ社会になければならないものだから、これはまとめたらよかろうというものの考え方、それからもう一つは、犯罪の検挙その他の関係から、警察等ではやはり犯罪人が多くこういうところにまとまつて来るというような多少の考え方もあつて、これを一つにまとめるということが、犯罪検挙の上から、相当貢献されておつたということを、私どもは率直に言い得ると思う。しかし少くとも戦争後の日本においては私は現在のような姿で、これを処置して行こうということは、ものの考え方自体においては、昔とちつともかわつておらない。かわつておらないが、しかしかわつておらないと言つては、ぐあいが悪いから、一応自由なる行為に対しては、というようなことで、りくつをくつつけているのであつて、またその自由なる行為に対して、これを束縛することはできないという原則が打立てられておるならば、赤線区域とかあるいはこういう集団のものを認めてはいけない、認めることが間違つている。当然これは相当散らばつた形でなければならない。この行為については嚴重に、やかましい文句を言つておりますが、アメリカだつてないわけじやありません。表面は絶対にないような形を示しておりますが、これは自由なる行為については認めておる、認めざるを得ないということなんです。従つてこれが私どもの感じから申し上げますと、こういうふうに、たとえば広島なら広島の駅を下りてすぐ、広島の玄関ともいうべきところに集団して、こういうものができるというようなことについては、これはやはり広島の県條例で一応できた結果において取締りをする、あるいは売淫取締條例であるとか、あるいは児童福祉法であるとかいうようなもの、あるいは性病予防法というものがあるからいいということでは、私は済まされないので、こういうような、できた結果やむを得ずこういうものが発動するのでありまして、そういう結果のやむを得ざる法律を発動しなくてもいい処置が、やはり先に講じられるべきである。その先に講じられる処置については、政府はいまだに考えておるということであつては、私はどうにもならないと思う。従つて政府としては考えていることは考えていることでいいから、私どもは一歩譲りましても、こういうものを集団的に、しかも広島におきましては、玄関である場所にこういうものができておるというようなことについては、政府はこれに対し何らかの処置、というと、少し政府の考え方が行き過ぎるかもしれませんが、何らかの具体策をお考えになつて、そうしてこういうもののできないように、防止される御意思がおありになるかどうかということについて、一応お伺いしておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 先ほどもしばしば申しましたように、全体の問題が非常に大きな問題を包蔵しておる問題で、しかもお話の点につきましても困難な問題を包蔵しておりますので、それで御指摘のような点について、いろいろ研究及び考慮中であるということを申し上げたのでありますが、しからば今日現行法では——将来の具体的なことはいいとして、今日の対策は、先ほども申しましたごとく、問題の個々の風俗営業の申請、個々の処置というものにつきましては、ことに風俗営業につきましては、その当該地方の直接の関係であるという理解のもとに、国の法制ではまず当該地方公共団体の條例というものを基準に置く。その條例に基きまして、当該所轄の公安委員会が、国の機関の指揮命令を受けることなく、自主的にこれを判断して処置して参る、こういう法制上の建前になつておりますので、その地元の常識ある活動を期待する。これが現行法の法制の建前でございまして、お示しの広島の市内の問題につきましては、十分連絡を密にして、なるべく危険が少いように最善の努力はお互いに、私どもも十分やりたいと思うのでありますが、個々のそういつた解決につきましては、今日の法制上におきましては、いろいろなことを考えた結果、当該地方の状況に最も合致する判断を、府県知事の権限ですべきことにつきましては府県知事、それから公衆衛生機関の処置すべきことにつきましては公衆衛生機関、風俗営業そのものにつきましては当該所轄公安委員会が、当該都道府県の條例に基く処置によつて、許否を決する、こういう建前をとつております。私がしばしば申しました相関係する機関が、それぞれたとえば公衆衛生の面のみ、あるいは建築基準の面のみによつて処置しておりますと、とかく事が起きてからあとをおつかけるということになりがちでありますので、その間におきましては、法制の許す範囲内におきまして、最善の連絡をいたしまして、あとからおつかける行政にならない措置につきましては、十分お互いに連絡いたしまして、未然に防止することに最善の努力をいたしたい、こういうふうに申し上げたのであります。根本的の問題で全国画一の法律をつくるがいいかどうかということにつきましては、にわかに結論を出しがたい問題でもございますし、事態は、今日の建前もそうでございますし、実態も地方的に解決する問題を多く含んでおりますので、私が最初から申し上げました関係機関の連絡を十分にいたしつつ、事態をなるべく悪が少くて済むように処置をして参るように、連絡等によつて努めて参りたい、こういうふうに申し上げざるを得ないのでございますので、その点御了承いただきたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 政府の意向は、たとえば連絡という言葉を使われておりますが、一体連絡という言葉は、どの程度の力を持つておるかということは、事実上の判断において私どももできないのでありますが——先ほどから連絡その他によつて、これらに対してなるたけ間違いのないようにということになつておりますが、そう考えて参りますと、国のこしらえた法律というものは、一体何になるかということである。一方には国が全体の一つの法令をこしらえておる、しかもその法令は、御存じのように、兒童福祉法であるとか、あるいは性病予防法であるというようなもの、あるいは軽犯罪法というようなものは、これは全部法律であります。この国のこしらえた法律が十分に適用されないというような実態が、片一方に起りつつあるという段階に対して、これに單なる話合いであるとか、あるいはさつきからお言葉によると、非常にやわらかいような意味で、一体政府の用が足りるかどうかということである。私はこういう軽犯罪法なら軽犯罪法をこしらえた立法の精神というものは、やはり地方々々に起るそれらの問題を、この法律でやはりちやんと措置して行かなければならない。そういたしますと、それを措置して行かなければならないと考えて参りますと、当然そういう軽犯罪法に触れる者が出て来る。たとえば道のまん中に夜出て来て客引きをするような者も出て来る、これはわかりきつておる。これに対して、これができようとするときに、しかもそれが一方においては、都市の行政上から見て参りましても、はなはだ当を得ていない場所に、そういうものができようとしておる。できようとしておるところに、單なる話合いであるとか、あるいは連絡、協調ぐらいで、法が満足に守り得るとお考えになつておるということは、私はおかしく思う。これらの法律がありまする以上は、この法律に触れて犯罪を犯す危険性が非常に多いものに対しては、もう少しやはり国は強い勧告をするなり、あるいは、注意を與えるなりする必要があるのじやないかと考える。国が、現在の立法が地方分権になつておつて、そしてそういう特殊のものの行政に対しては、公安委員会が許可するようになつておるから、それはあげて公安委員会の責任だということになつて参りますと、公安委員会自体が、これらの法令を一応実行するだけの権限をやはり持たなければならない。私はこの広島の公安委員会の規則の中にも、こういう国でつくつた法律と同じような効果を持つような條例は、おそらく定めるわけにも参りますまいし、また私はそれはないと思う。従つて私の聞きたいと思いますことは、国が、先ほどから申し上げておりますように、直接建築の問題に対しては別でありますが、そのほかの兒童福祉法であるとか、あるいは性病予防法であるとか、あるいは内容を書いておりまする勅令第九号、さらに軽犯罪法、あるいは警察官等の職務執行法というような法律が完全に履行されるように、そうしてこれらの法律に触れることのないように、やはり指導して行く責任が、国にはあると私は思う。この責任を單に現在の表から見ただけの、これは公安委員会の責任だから、公安委員会でやつてもらえばいいのだ、われわれの方はそれに対する連絡だけだというようなことは、いかにも私はこれらの法律をこしらえた立法の精神を、国自信が守つて行くということに、忠実でないのじやないかというように考えられる、それと同時に、もう一つ大きく考えられなければならないことは、これらの問題は、実際として起つた問題であるからこれを取締るのであつて、それならば一体国は売淫行為というのはいいと認めておるか、悪いと認めておるかということである。私はもし国が悪いと認めるという立場に立つておるとするならば、やはり国自身が、それらの行為の行われようとするところに対しては、相当強い示唆をする必要があるのじやないか。なるほど直接の許可権限は当該地方の公安委員会が持つているかもしれませんが、しかし、それが公安委員会が持つているから、どんな許可をしても、どんな間違いがあつてもいいというわけに行かないと思う。国がこういう法律をこしらえております以上は、国はやはり今日十分責任があると思う。だからやはり今のような單なる連絡ということだけでなくして、私はもう少し強い示唆をしても、この点についてはちつともさしつかえないのじやないかと思う。要するに国の法律を守るために、国が示唆をするということについては、何らのさしつかえはないのじやないか。行き過ぎではないのではないかと考えるが、一体この点について当局は、もう少し強くそういう勧告なり、あるいは示唆をされるような御意思があるかどうかということを、もう一度聞いておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 国の法律、たとえば勅令第九号——今国会におきまして法律たるの効果を持つことになつたのでありますが、勅令第九号違反の行為につきましては、それぞれの各府県の自治体警察、国家地方警察におきまして、最善の取締りをやつておるのであります。現にお示しの広島県におきましても、相当検挙件数等もあげておるのであります。それから軽犯罪法の違反につきましても、それぞれ相当の検挙件数等もあげておるのであります。ただ問題は、国がつくりました法律の規定に基いて、公安委員会が自主的に許可をし、また許可すべからざるものを許可していないというわけなのでありまして、その違反行為が出て来た限りにおきましては——完全無欠にこれを全部検挙されておるということを申し上げることはできないのでありますが、ここへ相当の警察力の重点を加えまして、相当な検挙件数等をあげておるのでございますので、この点は国が非合法なりと認めたものにつきましては、各地の警察機関がそれぞれ検挙等に努めておるのでございます。ただ問題は、そういうような違反の起る以前に、そういう実態のないことが好ましいのでありますが、その好ましい点につきましては、先ほど申しましたごとく、関係機関が、それぞれ公安委員会が自主的に権限を持つておりますし、府県知事が法律に基いて権限を持つておりますし、保健所長がそれぞれ法律に基いて権限を持つておりますので、そういう自主的に権限を持つている人たちの相互の連絡によりまして、そういうことが事前に予防できることにつきましては、できる限りの現行法令上の努力をして行くということになろうかと思うのであります。それから先ほど申しましたように、国の定めた法律の違反行為につきましても、その違反を検挙して、これを措置するという点につきましては、これまた国の定めた警察法に基きまして、各地の公安委員会が運営管理しておるのでありまして、その運営管理が法の意図いたしたところと著しく建つているという場合におきましては、その事態を明らかにすることによつて、その公安委員会が自主的に変更していただくことが多かろうと思うのでありますが、その法律の予定しております犯罪につきましては、相当検挙等につきましても、成績をあげておる面も少くありませんので、ただちに公安委員会の運営管理がまずいということにもなりかねるのであります。問題が非常に困難な問題だけに、門司さんの御指摘になる点につきましては、ぴつたり即効的な名案が浮びませんので、非常に困難な点が多いのでありますが、ひとつそういう点を御理解いただきまして、今後の行政運営、相互連絡におきまして最善の努力をしつつ、根本的な問題につきましては、事態に応じてさらに立法なり、そういつた問題を考慮すべき段階でなかろうかと思うのであります。そうして考慮すべき段階に次ぎましては、研究の段階にならざるを得ないのでございまして、現行法の建前におきましては、先ほど来申し上げました通り、十分連絡を密にし、国の定めた法律の違反行為につきましては、それぞれの責任機関が最善の努力を傾けて参る、こういうふうに努めて参りたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 私が聞いておりますのは、さつき申し上げましたような法令の適用は、それぞれそれらの実態が出て来なければ、いかんともしがたいのであります。従つて公安委員会がどんなにこれらの問題を取締ることを考えておりましても、実態が出て来ない間はいかんともしがたい。問題の焦点は、その出て来るまでの間の問題であります。出て来たものに対する問題については、これらの法令の適用ができるのでありますが、しかしこの法令をこしらえたという一つのねらいは、この法律を適用するということがねらいではなかつた。こういう法律をこしらえるということは、こういう事態というものはあり得べからざる事態ではあるが、しかし出て来た場合における一つの措置でありまして、私は、こういう法律があるから、売淫行為が認められておるとは考えておらない。国自身は売淫行為というものは認めておらないと思う。認めていないとするならば、売淫行為の行われるような事態を引起すことのないように、処置すべきものでなければならない。私は何もこういう法律を適用することがいいとも何とも考えておらない。なるだけこういう法律は死文にひとしい方がいいのである。しかし事態が引起つた場合に、やむを得ず一つの措置として行つておる法律であつて、この法律を制定したほんとうの趣旨というものは、こういうものの適用のできない方がいいのである。これは警察法にしてもすべてそうであります。犯罪の起らぬことをこいねがうために警察法ができておるのであつて、犯罪が起つてから取締ることが警察法の能ではないと思う。従つて私の聞いておきたいと思いますことは、それらの事態が起つて来たときに予防する二次的というか、三次的というか、やむを得ざる一つの措置として、これらの法律は発動するのであつて、このやむを得ざる事態に立ち至らない前に、これを未然に防いで行くということについては、当局は何らかの強い手を打つべきである。売淫行為自身を認めていないとするならば、売淫行為が行われないようなすべきである。それが自由意思において行うものはやむを得ないじやないか、これは百歩譲りましても、これが集団的に行われることは明らかによくないことであるとするならば、集団的にこういうものが行われようとしておるものに対しては、当然これを予防する建前から、何らかの処置を当局はとるべきである。しかし公安委員会といたしましても、こういう現行法律はあつても、この許可の場合に、いかんともしがたい。公安委員会自身が不適当な土地だとは認めておるが、しかし実際上の問題といたしましては、これが単なる住宅であれば建築はできる。その次に特飲街の届出があれば、これを許可しないわけに行かない。特飲街としてこれを許可した場合に、若い女の子や何かのそういうことが行われれば、あるいは人身売買等が行われる場合には、それは取締ることができるが……こういうことであつて、従つて特殊飲食店というものに対する許可については、不許可にするということは、現行の法律では非常に困難だということが、この問題の解決を見ざる一つの焦点になつておる。従つて力関係である。地元の強い反対があれば、これを押しつぶすことができるし、反対が弱ければ、みすみす困つたものだと思つても、そういうものが現実にできておるというのが日本の現状だと思う。従つて政府は、こういうものについてこの際強い示唆を與えることが必要ではないかということです。もちろん政府の権限で公安委員会の権限を侵すわけに参らぬと思います。しかし政府の方針というものを公安委員会に示唆したからといつて、こういう問題については私は大した問題は起らぬと思う。政府においてはそういう御確信があるかどうか。これらに関しましても、こういうものの集団的の——わかりやすくいえば、パンパン街みたいなものをこしらえることはよくないという方針を、政府は示されることができるかどうか、この点についてもう一度御答弁を願つておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 問題のことから派生した問題につきましては、それぞれ法律がきちつとしておるわけでありますが、その問題の根源につきましては、法律上の問題を離れた実態がありますものですから、その実態につきましての対策は、最初にぶつかる法律といたしましては、建築関係の法律、それから性病予防法、それから風俗営業取締法、こういう法律がある。これでそれぞれ許可いたしましてもそのすべての法律は、売淫行為そのものを奨励する法律でも何でもないのです。もちろんその逆なんですが、その法律の通り行われておれば問題はないのでありまして、その法律の対象にならざる実態の問題があることが問題の根源でありますので、これは社会すべての努力によつて解決する問題と、それから最初にぶつかる法令の適用につきまして、関係機関が密に連絡するという方途しか適切な方途は見つかりませんので、それ以外の問題は、社会のいろいろなことを改良して行くという関係者の努力ということを中心にしながら、やつて参りたい、こう思うのであります。御了承願います。

門司亮日本社会党

○門司委員 もう少し突つ込んで聞いておきたいと思いますが、それなら、現在あります赤線区域といつております特飲街は、一応政府は撤去する意思があるかどうか、この点に伺つておきたい。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 赤線区域の問題は、厚生委員会でありましたか、厚生大臣あるいは厚生次官等の御発言がございまして、そういう衛生上の見地等もございますので、ただちに赤線区域云々の問題につきまして、明確に申し上げられないのでありますが、私ども刑罰法令施行関係者といたしましては、その刑罰法令に該当する行為につきましては、最善の取締りをやつて参る、こういうふうに理解しておるのであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 これもいずれ厚生委員会その他で問題になると思いますが、もう一つ聞いておきたいと思いますことは、将来赤線区域にひとしいものができるわけであります。また現在できつつあるのであります。これらに対してはどういう御見解をお持になつているか、その点をお聞きしておきたい。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 赤線区域云々の問題ないしはこういつた実態の問題は、公衆衛生、ことに性病予防の関係が多いのでありますので、私の面からのみ申し上げかねるのでありますが、警察取締りの面からのみ申しますと、こういつた刑罰法令に触れる行為につきましては、刑罰権につきましての運用は、それぞれの公安委員会が、良識的に発動して参ることを期待する、これが適当であろうと考えております。

門司亮日本社会党

○門司委員 その答弁はおかしい。それなら聞いておきたいと思いますのは、公安委員会が知つているから、それにまかせるということなら、私は何をか言わんであります。国は一体どういう方針をとるかということであります。厚生省は厚生省として私はこれを聞かなければなりませんが、厚生省は厚生省の立場で、あるいは赤線区域を置いておくことが、性病予防その他の関係でよいという考え方を持つているかもしれない。あるいは悪いと考えているかもしれない。しかし警察の立場からいえば、一体赤線区域というものをこしらえて、さつきも申し上げましたように、そこから犯罪が必ず起つて来る。犯罪が起らなければよいのでありますが、犯罪が起つて来る。この犯罪を取締ることのために、警察権の発動をしなければなりませんが、それはあけて地元の公安委員会にまかしているのであるから、国はそれはどつちにどうなろうとかまわぬという態度はおかしいと思う。やはり国が犯罪の予防については、確固たる方針を立てなければならぬ。これは国家地方警察本部におきましても、やはりいろいろなことが考えられて、そうしてすべての犯罪に対する取締り方法をどうするかということを考えられなければならない。従つて具体的に、今申し上げましたように、これらのものが集団していることがいいのか、あるいは散らばつているのがいいのか、警察としての見解を聞いておるのである。公安委員会が個個に取締るであろうというようなことでなくて、国としての方針を実は聞いておるわけであります。従つて先ほどから何度も申し上げましたように、赤線区域というものを将来警察は認めるつもりなのか、あるいはこういうものは警察行政の上からいえばよくないことであるか、二つのどつちかを返事していただけばいいのであります。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 これは国が刑罰法令によつて禁止いたしている行為につきましては、その禁止されている行為を容認すべき何らの理由もないのでありまして、禁止されている行為はあくまでも禁止された行為であるのでありますが、その禁止されている行為に対する刑罰法令の執行運用等につきましては、公安委員会が土地の状況に即応してこれを考えて参り、私ども国家地方警察といたしましては、各種刑罰法令が適正に運用されることを期待するのでありますが、その期待いたしますそれぞれの適用の方法等につきましては、土地の事情等も勘案いたしまして、警察法の定める公安委員会の運営管理によりまして、適正に行われることを期待しておるのであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 どうも私はその点わからぬのですが、少くとも国が一つの法令をこしらえて、しかもその法律は、さつきから申し上げておりますように、ここにありまするこれらの関係諸法令も、何もこれを実行することがいいとしてこしらえたわけではありませんので、これらの法律は、こういうものがないと、社会の秩序を維持するために困るであろうということで、実はこしらえたわけでありまして、その社会秩序を保持するためにこしらえた法律を考えて参りますと、その社会秩序の保持を期する根本の問題が、やはり考えられなければならぬと思う。今起つております問題は、根本の問題であります。従つてこういう目ぬきの場所といいますか、多くの人の目につきやすい、しかも駅の前というようなところに、集団的に淫売屋ができて一体いいか悪いかという問題であります。こういうものに対して一体国はよくお考えになつておるかどうか、私はその点を聞いておるのでありまして、これをしかも集団的にやることが一体いいのか悪いのか。私がこういうことを聞いて参りますのは、さつきから何度も申し上げておりますように、事態が起つてから警察権を発動しても実際の間に合わない。従つてそういう事態が起つてから警察権の発動をする前に、これを解決しようとすれば、やはり国はそういう確固とした方針がなければならない。そうして各都道府県の公安委員会その他に連絡をしてもらつて——連絡という言葉がよければ、連絡でけつこうであります。国はこれらの売淫行為というものを認めていないのである。従つてそれらの発生のしやすいところは、こういうような処置をしてもらいたいということは言えると思う。また言わなければならぬと思う。これは私どもが心配しておりますのは、個々の公安委員会にまかしておきますと、先ほどから何度も申し上げておりますように力関係になつて、一般大衆の力が強ければ、これを押し切ることができるが、これの力が弱ければ、公安委員会は一つのやみの勢力——というと悪いかしれませんが、地方のボス勢力に押されてそれを許可せざるを得ない。広島市の公安委員会の回答の文書を読んでみますと、現在の公安委員会としては何らこれを阻止する法的根拠を持つていない、こう書いてある。こうなつて参りますと、当委員会に請願しております大衆の数は、広島市民ほとんど全部といつていいほど書かれておる。これらの諸君が反対の陳情をして来ておる。たとえば広島県の婦人連合会というのは、ここに二十三万も書いてある。あるいは広島のPTAが全部これに反対しておると書いてある。あるいは教職員組合は一万三千という名前を書いておる。あるいは広島の婦人会だけでもこれに一万八千の署名をしておる。県下のほとんどの婦人会、あるいは、PTA、あるいは教育関係者、これらの風俗営業に対して最も関心の深い、また関心を持たなければならぬ社会風教上の立場に立つておりまする諸君の全体的な反対があつても、公安委員会としては、これに対して何らの反対すべき法的根拠がないので非常にむずかしい問題だ。従つて現在建築が行われつつあり、着々その実行に移りつつある。これができ上つてしまえば、先ほどのあなたのお話のように、現在の公安委員会は、これに反対すべき、何ら法的に取締る権限がないので、やむを得ないだろうという弱音を吐いている以上は、これが行われると思う。これが行わるということになつて参りますと、そこに必然的に起つて参りますことは、国は売淫行為を認めておらぬといいながら、事実上は売淫行為が行われるであろうということ、従つてこれに対して国が何らかの処置をするということは、正しい一つの行き方でなければならぬ。これが国が法律を守る正しい行き方だと思う。国が公娼を廃止している以上は、公娼に類したものができますことは、これを阻止するために国の力の発動——というと行き過ぎるかもしれませんが、その考え方というものは地方に反映すべきだ。それをあなたの答弁のように、何でも地方にまかせるのだから、地方でいいかげんにするだろうというところに、国が基本的にきめております売淫行為の禁止が守られない一つの原因をこしらえている。私はそういうことであつてはいけないと思う。これに対するはつきりした御答弁を伺つておきたいと思う。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 くどいようですけれども、国が禁止しておりますのは、刑罰法令の対象になる行為について禁止しておるのでおりまして、その刑罰法令につきましては、若干の例外を除きましては、おおむね適正に動いておるのであります。問題は、そういう実態の行われる施設あるいは建物が、許可の形式によつて、事業を営む形式によつて、あるいは風俗営業を営む形式によつて届出の形が出て来るわけでありますが、それぞれその許可機関が別個にあるわけです。その許可機関が最初にぶつかる機関でありますので、われわれはお互いに連絡を密にして、この機関が抑制的効果を果したい、こういうことを申し上げておるのでありますが、その機関に対しましては、私ども指揮権がございませんので、連絡という言葉をしばしば用いておりますが、そういう関係機関の相互の連絡によりまして、その行為が事前に防止されることを期待する、こういうことを申し上げておるのであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 どうも警察のものの考え方というものは、これは少し言い過ぎかもしれませんが、取締るという考え方だけしか持つていない。警察が取締るという考えだけを持つていると間違いができると思う。少くとも犯罪をなくするということのために、警察があるということを警察は考えてもらいたい。警察は出て来るものだけを取締るということでは、犯罪を養成することになる。これは日本の過去の犯罪を見ればわかる。犯罪を養成して——養成というのは言い過ぎかもしれないが、思想犯などは事実上養成しておつた。そうして出て来たものを取締る、そうして点数かせぎをやる。この間違つた警察制度の考えが、いまだに日本に残つておる。警察官は何もどろぼうをつかまえなくても、どろぼうがなくなるようにしてもらえばそれでいい。この場合国がそういう諸法令をこしらえたということは、売淫行為を禁止しておるから、こういう法律が出ておるのであります。売淫行為を認めておれば、何もこういう法律をこしらえなくてもいいと思う。売淫をした者に対して、病気になつたから、單にそれを性病予防法で親切にしてやるという考え方ではなかつたと思う。そういうこと自体が悪いのであるから、これを取締ることのためにこしらえておる法令があるといいながら、ただ連絡だけでこれをやつて行こうというようなものの考え方自身、私は当局の答弁にはなはだ不満足な点があるのであります。そういう事態が起らぬように国は積極的に乗り出すべきではないか。このことのためには、たとえばこういう取締りについて、赤線区域というものを一体認めるか認めないか。大体これが住宅区域、ことに非常に繁華街のような、全体の風教に影響を及ぼすようなところにあつていいか悪いかということについて、国の方針くらい定められると思う。そうしてそれらのものが定められて、それが地方との連絡が保たれて行くということは、法律でなくてもやれると私は思う。一々地方の公安委員会を制約するような、あるいは制肘するような法律をこしらえるのは不当かもしれない。しかし法律にかわるだけの、常識的なものの考え方として、りくつばかりをこねないで、実際的の問題として、こういうものはこうすべきであるという国の方針くらいは定めて、それが地方の公安委員会その他に対して連絡の形で行われることが好ましい形ではないか。ただ何でもかでも警察は法律にひつかかるものだけを取締ればいいということになれば、警察の権能というものは、昔の警察と同じことで、民衆の警察でない、いわゆる権力警察だ。私どもは権力警察に対してはこれはやめてもらわなければ困る。どこまでも民衆の警察である以上は、民衆の中にとけ込んで、そうしてそういう犯罪行為が起るような場合には、事前にこれを予防して行くという親切な形が、この際私はほしいのであります。従つてこれらの問題に対しましての国の方針を、実は聞いておるのでありまして、さつきから聞いておりますように、赤線区域というようなもの、さらにそういう公衆の目につきやすい、こういう大きな反対のあるものは、いずれも理由があるのでありまして、教育上の問題から行きましても、風教上の問題から行きましてもよくないというような場所には——そういう建築は、百歩讓つて、私どもはある程度目をつむつて見ておるとしても、そういう場所は不適格であるというような示唆は行われてもしかるべきではないかと思うのであります。その点に対する御意見をもう一度伺つておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 その刑罰法令に触れる行為について追つかけて行きまして、それ以前のことについて警察が関與しないということは全然ないのでありまして、平面的な言葉を使いますと防犯であります。法律の根拠がなくして、連絡とか、皆さんの協力とか、関係者の理解によつてやるのが防犯でありますので、防犯的な点につきましては、連絡とか理解とか、協力を伴うということ以外にはないのであります。そういうことになりますと、その土地の民衆と一体になつております公安委員が、適当な連絡、適当な理解、適当な協力を求めまして、そういつた事態が起らぬように事前に努力して参る、これが正しい形であろうと思つております。

門司亮日本社会党

○門司委員 あなた方がお答えになつておる連絡というのは、この広島の事件については、どういう連絡をするつもりでおやりになるのか、その連絡の内容をはつきりさしていただきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 広島の駅前の事件等につきましては、ここで初めて伺つたのであります。その事態等につきまして、許可権限者が広島県の知事の場合もありましようし、市長の場合もありましようし、公安委員会の場合もありましよう。そういつた関係機関が相互連絡を密にいたしまして、そういつた事態が起らぬように、事前に広島の地元におきまして、その理解を深めまして——法律で禁止できない面もありましようから、そういう理解を深めまして、不幸な事態が起らぬようにみんなが協力し、連絡をして行く、こういうことであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 そういたしますと、その連絡の内容は、ここに広島県の婦人会であるとか、あるいは市のPTAの総会であるとか、あるいは教員組合などから非常にたくさんの陳情書が出ておりまして、そしてこれが県知事のもとに参り、さらに市の公安委員会あるいは市長の手元に行つておるのであります。市の公安委員といたしましては、あるいは県知事といたしましては、現行法の範囲においてこれを不許可に終らせることは困難である。知事の立場から言えば、単なる建築法に基いた許可は與えるが、その先の特飲業者に対しては公安委員会が行うのであるから、私は知らぬということで知事は逃げておる。法令はあるが、この法令はいずれも事後における取締りの法令であつて、事前における取締り法令はないので、公安委員会といたしましても、これを拒否する法的根拠がないということが答弁書に書かれている。そうなつて参りますれば、勢いそういうものができて来るので、できて来れば犯罪が起つて来る。犯罪が起つたらそれを取締ればよいではないかというならば、これは何をかいわんやであります。法の立場が正しいとすれば——そういう多くの人が反対するのは、おのおのの理由があるのでありまして、ことに広島駅の前というようなところ——広島は御存じの通り特別法で文化都市ということをちやんと認めております。特別法で認めておる文化都市が、パンパンの都市と同じような印象を與えることはよくないから、これをやめてもらいたいという陳情であります。それらに対してあなた方の方で協議される、あるいは相談される内容というものは、こういうことを加味して処置をした方がよいではないか、命令ではむろんありませんが、そういう御相談が行われるかどうかということを、もう一度聞いておきたいと思います。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 防犯ということ自体大体法律の根拠のないことが多いのでありまして、法律の根拠がないことを、違反行為の行われる前提となることにつきまして、お互い関係者が協力と理解とにより努めるという性質を持つている場合が多いのであります。この問題につきましても、許可権者に許可せざるを得ぬとか何とかいうことを離れまして、もちろん法律の定めるところに従わなければならぬのでありますが、運用にあたりましては、協力によつてこういつた事態がないように、事前に連絡する努力はいたしたいと考えております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 講和後の駐留軍関係の刑事事件、あれが全面的にどうなつているかひとつ聞きたい。

中川董治国家地方警察本部警視長(刑事部長)

○中川(董)政府委員 これは行政協定に基きましては、特別刑事犯で検挙等をやつておるのであります。数字は今ここに資料を持つておりませんが、たとえば米軍の兵隊等にして、日本の法令に触れる行為をやつたものにつきましては、日本の警察官も逮捕をやつております。そうして裁判権は向うの機関が持つておりますので、向うにこれを送致しております。件数は今記憶いたしません。

立花敏男日本共産党

○立花委員 件数をはつきり出していただきたい。実際逮捕したのがあるのかないのか。今理事会で大石さんから呉の問題が出ているのですが、自由党の宮原議員がホールド・アップされているのです。それから呉の市長から大石さんのところに文書で資料も出ているし、呉の治安が駐留軍関係の何で非常に乱れておるということがあるのですが、特に呉の治安についてキヤツチされている資料をお出し願いたいと思うのです。あらためて委員会で大石さんの方からやるでしようが、これは重大問題だと思いますので、占領終結後の刑事事件、それと警察で処理したのが何件あるか、それから呉の駐留軍関係の治安関係を報告していただきたい。これをお願いしておきます。

河原伊三郎自由党

○河原委員長代理 本日の会議はこれにて閉じます。     午後一時七分散会

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