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13回国会衆議院1952/04/21

地方行政委員会 第30号

発言数
59
登壇者
7
会派数
3
開催日
1952/04/21

会議録

金光義邦自由党

○金光委員長 これより開会いたします。  法案の審査に先だちまして、この際御報告申し上げますが、前回の委員会の決定に基き、鳥取市の火災に関する実情調査のため、委員派遣の承認を議長に申請いたしておりましたが、承認されませんでしたので、この点御報告申し上げます。  なお本件につきましては、議員五名よりなる慰問団が派遣せられることになつております。  それでは町村職員恩給組合法、内閣提出、第九十二号、参議院送付を議題といたします。本案につきましては、今まで予備審査を行つて参つたのでありますが、去る十七日参議院より送付され、同日本付託せられたものでありますので、念のため申し上げておきます。  なお本案は参議院において施行期日の点について若干修正されましたので、この際便宜政府委員より説明を聴取いたします。鈴木政府委員。     —————————————

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 町村職員恩給組合法案につきましては、政府の原案における附則の第一項におきまして、「この法律は、昭和二十七年四月一日から施行する。」かように相なつておつたのでございますが、参議院におきましてこの点を修正いたしまして「この法律は、公布の日から施行し、昭和二十七年四月一日から適用する。」というふうにいたしたのであります。これは時期の関係で、かような修正が行われました。政府ももちろん同意いたした次第でございます。  それから第二項におきましては、第一項の修正に関連をいたしまして「この法律施行の際」というのを、「昭和二十七年四月一日において」というふうに修正をされたのであります。  以上二点の修正でございましてその他は原案の通り可決された次第でございます。     —————————————

金光義邦自由党

○金光委員長 本案に対する質疑は本日はとりやめまして、次に日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う地方税法の臨時特例に関する法律案を議題といたします。質疑を許します。床次君。

床次徳二改進党

○床次委員 ただいま提案になりました行政協定に関係する地方税の問題につきましては、各町村におきますところの免税額は現在は占領軍が来ておりますので、もちろん免税になつておりますが、事情は今後といえども本法施行によつて大した変更はないと思うのでありますが、あるいは増減があるかどうか、その点を伺いたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 現在とこの法律案に規定いたしておりまする事柄との間におきましては、実際の地方公共団体における適用の関係では、ほとんど変動がないと考えております。

床次徳二改進党

○床次委員 本法によりまして免税となるものと、将来本法が実施されなかつたならばとるべき数字との開きが相当あると思うのですが、これが地方自治団体にどのような影響を與えておるか、御説明をいただきたいと思います。進駐軍が来ておりますために、地方財政といたしましては、影響を受けたままになつておるところがある。あるいは特別交付金その他で見るということになつておるかもしれませんが、自治団体として占領行政に基く影響というものは、財政的にどんなふうになつておるものか、その点について御説明をいただきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 進駐軍の関係等で、実際固定資産その他接收になつておりまするもの等の関係で、一般の市町村においては課税対象になつておりますものが、当該市町村で課税対象になつていないというようなものにつきましては、一般的には、ただいまお話もございましたように、地方財政平衡交付金の特別交付金等によつて、調節が行われておるわけであります。今回のこの案におきまして新しく課税し得るようになりますものは、たとえば軍隊用以外の軍人あるいはその他の第三国人等が個人で持つておりますものは、すベて課税の対象に相なりますので、それらの点で若干の増收が見込まれるわけでありますが、反面電気、ガス税等につきまして軍隊が直接使用いたしまするものにつきましては、非課税になるようにいたしておりますので、それらの関係を全体として考慮いたしますると、若干の増收という程度の関係になつております。

床次徳二改進党

○床次委員 こういう影響を與えるものに対しましての補填といたしまして、特別平衡交付金その他において考慮されることは適当なことだと思うのですが、大体どのくらいの額でどの程度に是正されるかということに対しては、まつたく今日目安がないように思うのであります。やはりこれに対しましては、平衡交付金をわけます場合に、どういう現象に対して補填をするという一つの基準を持つことの方がいいのではないか。そうでないと、地方財政需要の特殊なものは、みな特別平衡交付金の中に織り込まれてしまつて、実は一定額の特別平衡交付金の需要がますます起きて、配分がますます複雑だということになつて来ると思うので、一つの基礎を持つことが関係町村にも公平なる配分であるという考え方を與え得ると思うのでありまするが、その点いかような手続において従来やつておられたか。また地方によりましては、駐屯によつて他の形によりまして相当の税收等も得ておるものももちろんある。従つてその関係の増減等の調節についても、従来いかように考えて実施しておられたか。これは特別平衡交付金の関係になりまするが、お考えを承りたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまお尋ねの点につきましては、詳しくは地方財政委員会の財務部長からお聞き取り願いたいと思います。この法案がもし通過いたしまするならば、これによりまして課税あるいは非課税の対象が明確になりまするので、そういう新たなる規定に基きまして、各地方公共団体の基準財政收入額というものの算定をいたし、一般平衡交付金において処理できまするところは、できるだけそれによつて処理いたしましてなおかつ一般の交付金の基準財政收入において特に見ることが困難であるようなものにつきましては、これを特別平衡交付金によつて調整する。かような一般の建前に相なるであろうと思うのであります。この点は地財委財政部長から御説明願つたらどうかと思います。

武岡憲一総理府事務官(地方財政委員会事務局財務部長)

○武岡政府委員 ただいま次長から御答弁がございましたことと大体かわりはないと思います。要するに交付金の算定におきまして法律の改正等によりまして基準が変更になりました場合には、その新規の基準によつて財政收入額の増減の算定をいたすのは当然であります。なおそのほか、それに十分織り込まれないような特殊な問題が、ございましたならば、特別平衡交付金の算定の際に、その調整をはかるという方式で参りたいと思います。

立花敏男日本共産党

○立花委員 行政協定の十二條で規定されておりますものが、今度の法案で全部規定されていないように思うのですが、その関係は一体どうなんでしようか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 行政協定の第十二條には第三項のところに「合衆国軍隊又は合衆国軍隊の公認調達機関が適当な証明書によつて日本国で公用のため調達する資材、需品、備品及び役務は、日本国の次の租税を免除される。」ということで、地方税としては電気ガス税がここに書いてあるわけであります。それから「本條に特に掲げない日本国の現行の又は将来の租税で、合衆国軍隊によつて調達され、又は最終的には合衆国軍隊が使用するため調達される資材、需品、備品及び役務の購入価格の相当な且つ容易に判別することができる部分をなすと認められるものに関しては、両政府は、本條の目的に合致する免除又は救済を與えるための手続について合意するものとする。」かようになつているわけでございまして予備作業班等におきまして、司令部の関係の当局と折衡いたしました末、今回提案いたしましたような地方税に関しましての各種の非課税、免除等の措置を政府といたしましては講じたい、かように考えている次第であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 三項で特に何なのは役務の問題ですが、役務に関する地方税、これはどういうふうに規定されおりますか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 役務に相当いたしまするものは、地方税の中には特にないように思うのであります。たとえば医者の医療行為でございますが、そういつたようなものがございまするとそれに該当すると思うのでありますけれども、そういうような種類のものはないわけでございまして、特に役務ということについての免税の方式は考えてないわけであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 進駐軍関係の労務者、今度は直接雇用になるわけですが、こういうものについての免税の規定は別にないわけですか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 そういうものは特にございません。

立花敏男日本共産党

○立花委員 この十二條の趣旨では、そういうことは規定されなければならないように私なつていると思うのですが、そういうものは免税しないというふうに十二條を理解されているのかどうか。特にお除きになつたのか。それをちよつと……。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ここに掲げてございまするのは、間接税に関することを予想いたして後段に書いているわけでございまして今のお話のようなそういう労務につきましては、ここに入らないという解釈であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 ここに「役務の購入価格」と書いてありますので、役務の購入価格というようなことは、ちよつと言葉の上でおかしいのですが、労働者の賃金の問題じやないかと思うのですが、そうじやないのですかこれは……。何か人間を物件扱いしているので「役務の購入価格」というふうになつて非常にはつきりしないのですが、そういう役務による所得、こういうものの税金の問題にはこれは触れていないで労働者の間接税の問題だけをここに触れているというふうに理解していいわけですか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 原則といたしまして、このような特例の措置がとられますことは、政府といたしましても極力これを避けたい、かような考え方を持つているわけでございまして、行政協定の十二條の表現の上におきましては、お話のようなこともあるいは入るかも存じませんが、関係の両当局の間で話合いがまとまりました点におきましては、今のような点は免税の規定の中に入れない、かように相なつているわけであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 現在は免税の中に入つてないが、将来は免税の対象に入ることもあり得る、特に今回はこういう微細な点までは規定しなかつたというふうに理解してもよろしゆうございますが。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 将来ともそのようなことはないようにいたしたい、かように考えております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それからやつぱり三項ですが、「最終的には合衆国軍隊が使用するため調達される資材、需品、」こうありますが、最終的とは一体どういうふうなことを意味しているのか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 「最終的には」とここに書いてあります意味は、たとえば請負業者がある物品を買いまして、それを合衆国軍隊の宿舎の建設等に使う場合、ところが請負業者が買つて、それを合衆国軍隊のために使わずに、ほかへ使つてしまうということがあり得るわけでありまして、その場合には最終的に合衆国軍隊に使つたものだけのために——その請負業者があとで何に使うかわからないわけでありますので、最終的に使つた場合においては、その部分だけについて免税の扱いをする、こういう意味であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 そういたしますと、最終的に使わなかつたものについては、たとい契約者請負者が買つても、それは免税しないということですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 そういう意味であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 そういたしますと、使つたあとにおいて税金は課されるので、取引の場合には税金は課されない。あるいは取引の場合には税金をやはり課しておくのですか。課しておいて、使わなかつた場合には拂いもどしをやるというわけですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 地方税におきましてはそういう事例は電気ガス税だけでありまして、そういう事例がないわけでありますので、その点に関する規定を欠いておりますが、国税の物品税等におきましては、そういう扱いをしていると思います。つまり一応かけておきまして、あとで証明書が出てはつきりわかつた場合には、そのよけいなものだけを業者に返す、こういうことになつております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 たいへんめんどうなことだと思いますが、電気ガス税でもそういうことが絶対ないとは私は言えないと思う。電気をたくさん購入して、ほかにやはり基地から工場等に再送電いたしまして、そのある部分が直接合衆国の何に使われないという場合が出て来るだろうと思いますが、非常にこれはめんどうなことなんですが、そういう手続が一体とれるのかどうか非常に疑問だと思う。それからこの最終的という場合は、最初に調達機関あるいは請負機関が購入いたしまして、その後の使用の結果最終的ということがきまる場合もありますが、逆にいろいろな日本の商社あるいは物品の供給業者を段階的にずつと経まして、最後に納品いたしますその過程で、やはりこれは進駐軍に納めるのだ、一枚の何か発注票みたいなものによりまして税金が免除される場合、これが私は問題だと思うのですが、数段階を経ましてそれが最終的には進駐軍に納まるのだという形の上だけで、免税がずつと行われて行くという場合があるだろうと思いますが、そういう点を考慮されておられるかどうか。それのまた判定が非常に困難だと思いますが、その問題はどういうふうに理解されているか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 そういう問題が起り得ることは確かにおつしやる通りだと思います。従いまして最終的には合衆国軍隊が使用するため調達されるものでありましても、相当な部分を占めかつ容易に判別することができる部分については、免税について将来あるいは現行の租税について両国政府が打合せをする、こういうことになつておりまして必ずしもそういうものすべてについて、免税の措置を認めようという趣旨ではないのであります。従いましてここにあがつております物品税以下四税目につきましては、大体合衆国軍隊の証明書がある場合においては、当然に非課税となるのでありまして、その他の税につきましては最終的に使うもので、しかも購入価格の相当の部分を税額が占めましてしかもそれが容易に判別できるというものについてだけ、将来両国政府が非課税にするかどうかについて相談する。こういうようになつておりまして、現在におきましては電気ガス税以外の地方税につきましては、いずれも判別困難ということで非課税の扱いにはしていないのであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 「相当な且つ容易に判別することができる部分」というのが問題になつて来るだろうと思います。文字の上ではこういうように簡單に表わせますが、実際問題といたしまして、絶対権を持つております向うの軍需品と申しますか、向うの発注品に対しまして、これが容易に判断できるということは、なかなかむずかしいんじやないかと思うのです。何によつてこれを容易に判断することができるのか。そういう手続を向うに要求することができるのか。容易に判断できる資料なり、説明なり、あるいは調査なり検閲なりをやる権限が、日本の税務官吏あるいは地方の税務吏員に與えられるという保証があるのかどうか、これをひとつ……。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 容易に判別することができるかできないかという問題は、お話のように非常にむずかしい問題であります。この問題につきましては将来特定の事例が起つた場合におきまして、両国政府がそれをどうするかということを合同委員会におきまして会議する、打合せする。こういうことになつております。現在その点についての詳細なとりきめは何らいたしておりませんが、そういう事態が起りました場合におきましては、駐留軍側に対して必要な資料の提供を要求することになりましようし、こちら側からも必要な資料を提供する、こういうことになると考えられるのであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それでは非常に脱税が行われやすいのではないか。地方税がとれない面が多くなつて来るのではないか。揮発油税にいたしましても物品税にいたしましても、あるいはその他の税金にいたしましても、将来の地方税も含んでいるわけですから重大な問題だと思うのです。将来起る個々の場合には両方で折衝するというようなあいまいなことでは、大きな脱税問題が相当広汎に起る可能性があるのではないかと思うのです。一体この問題で日本の地方の税務吏員に、駐留軍に対する調査なり検閲なりの権限が、どれだけ明白に法文の上で與えられておるか、これをはつきりしていただきたい。私與えられていないように思うのですが、こういうことをほつたらかしておいて、相当なかつ容易に判断できるというようなことを言つても空文になつてしまう。向うは絶対権を持つておるのですから、法文上日本の税務吏員に立入りなり質問なり、あるいは調査なりの権限が明白に與えられていないと、結局脱税を防止する何らの手段もないことになる。向うさんの発注の列車一本で大きな脱税が行われ、その真偽を確かめる具体的な方法が、法定化されていないということになると非常に困ると思うのです。そういう点でなぜ日本の税務吏員に、そういう権限を明確に法文化しなかつたか、これを承りたい。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 いろいろ免税の範囲、程度等につきまして「相当な且つ容易に判別することができる部分をなすと認められるもの」ということについての具体的の認定がむずかしい、従つていろいろ脱税が行われる危険がありはせぬかという御心配であります。もちろんこれらの認定を具体的に行いまするものは、各地方団体の徴税吏員でありまするけれども、この行政協定に基く免税措置についての実際の運用につきましては、地方財政委員会において全国的これを指導いたすことになるわけでございまするし、また特にこの法案の中にもございまするように、それぞれの公認調達機関の証明でありますとか、軍隊の証明でありますとかいうような証明を要件といたしておりまするし、それらの証明書の様式等は地財委の規則で定めるというようなことで、できるだけ明確にいたし、また自動車税、自転車税等につきましては、証紙徴收というような判断で、簡單に脱税を防ぐ方法も考慮いたしておるようなわけでありまして、可能なる限りのそういう防止方策を考えておるわけであります。また事実この施設なり区域内におきましても、課税の容体がございまする場合におきましては、それを調査いたすことは一般の地方税法の権限に基きましてできるわけでありまして、実際問題といたしましては、とにかくさほど支障なく処理できると考えておるわけであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 日本の商人が非常におそれておりますのは、向うの権力と結びつきましたいわゆる買弁資本家と申しますか、御用商人と申しますか、そういうものが非常に幅をきかして脱税をやつて、他の日本の同じような商社あるいは物品取扱い業者が対抗できたくなるのではないかということであります。そこでそれの保証がこの法文で明白にならなければならないと思うのですが、今の御説明ではちつともその点が明白になつていない。向うの証明があるから間違いないであろうとおつしやるのですが、向うの証明書だけを信用するところに、日本の業者が非常に不安を感じておりますので、それがはたして確実なものであるかどうか、請負業者の言うところが真実であるかどうか、それに対する日本の税務吏員の調査の権限、質問の権限あるいは立入りの権限というものを一体お認めになるのかどうか、この問題は非常に重要だと思うのですが、駐留軍に対しての立入り権、質問権あるいは調査権は、どう処理されるのであるか、承りたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 今回もしこの行政協定に基く地方税の非課税、免税等の措置に関する法律案が成立いたしまするならば、現在よりもむしろ非課税なり、免税の範囲なり方式というものが明確になるわけでありまして、今御指摘のような実際上の関係から、事実は課税ぜらるべきものであるにかかわらず、課税せられずに免れておるというようなことが、この法律の成立によつて、かえつて排除されることになるのではないかと思うのであります。また立入り検査等につきましても、これは地方税法の一般の原則が当然に適用されるわけでありまして、ただ犯則取締りでありますとか、滞納処分というようなことになりますると、これはそこの地域の司令官の承認を得て入つて行くということが、国税の一般の法案の方に提案されておるわけでございまするが、そういう点の制限だけでございまして、一般の立入り検査権は当然にあるわけでありますので、それらの点はむしろ法律上明確に相なつたわけでありますから、現在より少くとも脱税等は防止することができるであろうと考えておる次第であります。     〔金光委員長退席、野村委員長代理着席〕

立花敏男日本共産党

○立花委員 立入り権、質問権、調本権はあるが、向うの施設の司令官の承認人がなければ執行できないということですか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 この点につきましては、府県税課長からはつきり申し上げます。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 現行法の徴税吏員の質問検査権は、向うの区域内におきましても、当然働くわけであります。従いまして、向うの施設内に脱税の対象物件があつたとかなんとかいう場合におきましては、入つて行くわけでありますが、ただお互いに言語の不通とか、あるいはそういうことに基きます混乱を避けるために、事前に連絡するということだけになつております。これは單なる打合せ事項でありまして、法文には現われておりません。ただお互いに事務をうまく運ぶという意味で、事前に連絡するというだけであります。  それから国税犯則取締法の関係につきましては、それは刑事処分のいわば一種の前提手続という関係から、別途犯則取締法の適用に関する特例法を提案いたしてあります。これは国税等につきましても同様でありますので、それにつきましては、国税につきましての特例を設けまして、その特別を地方税に準用するという形にいたしております。目下国会において審議されておると思いますが、その面につきましてはその特例法が働くわけであります。その他の部分につきましては、一般の地方税法の規定がそのまま働くわけであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それではさきの次長の言葉は間違いで、承認がなくてもやはり入る権限はある、ただ混乱を避けるために、事前の連絡をとるだけだ——それではあやしいと思つたものは、どんどん向うに立ち入つて質問なり調査なりができるということには間違いないわけですか。

鈴木俊一総理府事務官(地方自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 私の申し上げましたのは、間接国税犯則の処分です、それから公売の滞納処分、こういうものを今の施設の区域内において行います場合におきましては、そこの地域の司令官の承認がいる、こういうことを申し上げたのであります。單に立ち入りまして課税物件の検査をする、質問をする、こういうようなことにつきましては、今府県税課長が申しました通り、そこの軍隊の関係の者に、事前に便宜連絡をするということで入つて行つてやつてよろしい。法律上はこの点については何ら制限はない、こういうことになると思います。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それから同じ第十一條の五項ですが、ここに非常に大きな穴があるのではないかと思うのです。源泉徴收のことを書いてあるのですが、所得税の源泉徴收だけでなくして、住民祝の源泉徴收も入ると思うのですが、そうですが。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 市町村民税並びに一般の特別徴收にかかります地方税につきましても、全部含むということに解釈いたしております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 そういたしますと、市町村民税の源泉徴收は、場合によつては源泉徴收をやらなくてもいいというふうにこの條文上はなると思うのですが、そういう場合があるわけですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 この行政協定の十二條の五項には「日本国の法令で定めるところによらなければならない。」とあるのでありましてその部分につきましては、つまり市町村民税の特別徴收といつたようなものにつきましては、当然に現行法の規定が働くことになるわけであります。ただこの点につきましては、所得税につきましても同様でございますが、この規定の解釈によりまして、日本側の解釈とアメリカ側の解釈と、まだ若干疑義が残つておりますので、アメリカ側といたしましては、本国政府に訓令を仰いでおるような状態であります。われわれといたしましては、当然に地方税の特別徴收に関するものについても、日本国の法令がそのまま働くのだというように解釈いたしております。疑義になつておりますところは、そういうことを米国の軍隊がすることができるかどうかという、アメリカの国内法の問題として向うが疑義を提出し、本国政府に訓令を仰いでおりますので、この五項の所得税という言葉の中に、地方税の関係も含むのだということにつきましては、解釈は一致しております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 その五項の最初のところなのですが、別に相互に合意される場合は源泉徴收しなくてもいい——この五項は、「日本国の法令で定めるところによらなければならない。」とあるのですが、逆に取りますと、日本の法令で定めるところによらなくてもいいというふうに理解できるわけなのです。だから一体どういう意味でこの五項をおつくりになつたのか、大体の見通しとしてはどうなのかということをちよつと承つておきたいのです。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 「別に相互に合意される場合を除く外、……日本国の法令で定めるところによらなければならない。」と書いてあります。この「別に相互に合意される場合を除く外、」というのは下にかかりまして、「所得税及び社会保障のための納付金の源泉徴收及び納付の義務」にはかからないのであります。従いまして所得税の源泉徴收に関する義務は、そのまま一番最後の「日本国の法令で定めるところによらなければならない。」ということにかかるのでありまして、御質問のようなことはないのだと思います。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それから個人じやなしに、請負人あるいは下請工場の問題をお聞きしておきたいのですが、契約者とありますのはこれは大体日本人には該当しないので、合衆国人のことを主としてさしておると思うのですが、そう理解していいですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 その通りであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 しかしその場合、日本人として公認調達機関の下請がいるわけですが、こういうものは全然免税の規定の適用を受けないのかどうか、この点ひとつ……。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 下請業者がいることも考えられるのでありますが、この特例法の建前は、行政協定もそうでございますが、大体地方税のみならず国税もそうでありますが、全般的に租税法規は適用する。ただ駐留軍は駐留の目的のためにする行為とか、あるいは所有する物件といつたようなものにつきましては、その駐留目的にかんがみて免税するということになつておりまして、非常に範囲をしぼつております。従いまして、御質問のような場合におきましては、下請業者は免税の特典を受けないということになるわけであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 今後直接調達で、どんどん向うが日本の業者に発注いたします場合、これはやはりさいぜん申しました下請と区別して、そういうものはやはり免税される。下請の場合は免税されないが、直接発注を受けましたものは、免税されるというふうになるように思うのですが、その点は一体どうなのですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 いろいろな場合が考えられるわけでありますが、ここに契約者と言つておりますのは、アメリカの軍隊のために仕事をするという場合でありまして、しかもその契約がアメリカ国内において結ばれた契約、その契約を日本において履行するという場合だけに限るのでありまして直接調達の場合のすべてが免税になるということにはなつておりません。

立花敏男日本共産党

○立花委員 それから下請工場の場合、それの免税規定は一体どうなるのですか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 一般の地方税法の例に従うことになります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 下請工場などで、最近機械類を軍から貸與いたしまして、それで発注されました備品あるいは完成品の製造もやつているのですが、他のものも製造しているというような場合の、そういう機械類あるいは固定資産に対する税金の関係は、一体今後どうなるのか。

柴田護総理府事務官(地方財政委員会事務局府県税課長)

○柴田説明員 一般の地方税法の規定に従うのでありまして、特段の規定をいたさないつもりであります。

野村專太郎自由党

○野村委員長代理 本案につきましては補足的のものを残しまして、一応質疑を終了いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野村專太郎自由党

○野村委員長代理 さように決定いたします。  本日の委員会はこれをもつて散会いたします。あとは公報をもつてお知らせいたします。     午後零時十一分散会

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