地方行政委員会 第29号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/04/18
会議録
○金光委員長 これより会議を開きます。 まず昨日の鳥取市の火災に関しまし て、政府より説明を聴取いたします。 まず国警側よりその状況について説明を聴取いたします。柏村政府委員。
○柏村政府委員 昨十七日に起りました鳥取市の火災につきまして、現在までに判明いたしました状況を御説明申し上げたいと思います。 出火の日時は、十七日午後三時ごろでございます。約十二時間余燃え続きまして、本日の午前三時五十分ごろ鎮火をいたしておるわけでございます。 原因並びに概況について申し上げますると、ただいままでの捜査の過程において判明いたしました原因といたしましては、鳥取市の永楽通りのあき家内の電燈線から、鳥取市吉方七百九十三番地に居住いたしまする京染業の澁谷茂次外二名の者が、先に申し上げました永楽通りのあき家の中の電燈線から電気をとりまして、同家屋外において二分の一馬力のモーターを動かして、しいたけ栽培の元木にあなをあけていたところが、同家屋の屋根裏の電線が過熱をいたしまして、午後三時ごろに出火したものであるということでございます。これはただいま申し上げました三名の自供によつて判明した次第でございます。 それで鳥取市の罹災の町ございますが、非常に広汎にわたりまして、罹災家屋約五千戸、罹災者約二万五千に上るわけでございます。町名を申し上げますると、火元の永楽通り、それから末広通り、東品治町、川外大工町、藪片原町、川端一、二、三、四丁目、元魚町一、二、三丁目、二階町の一、二、三、四丁目、本町一、二、三、四丁目、片原町一、二、三丁目、西町、湯所町、下町、材木町、円後町、下台町、下横町、円後片原町、川下町、大森町、薬師町、下魚町、豆腐町、魚町尻町、下鑄物師町、新品治町、新鑄物師町、北本寺町、梶川時、南本寺町、瓦町、今町一丁目という非常に広汎な地域に及んでおるわけでございます。ただいまのところ死者の報告はございませんが、負傷者は約三百名に上つておる模様でございます。 おもな燒失建物を申し上げますると、鳥専百貨店、鳥取銀行本店、山陰合同銀行若櫻橋支店、同銀行西支店、勧業銀行支店、鳥取市場、朝日新聞社支局、時事通信社支局、国家地方警察鳥取本部鑑識課、国家地方警察鳥取地区警察署、労働基準監督局、鳥取地方検察庁、成人保護観察所、経済調査局、さらに商工会議所、県立図書館、選喬小学校、盲唖学校、中央病院、中央保健所、鳥取郵便局、鳥取電報局、鳥取電話局、さらに少年保護鑑別所、食糧事務所、工業試験場、県畜産連合会、日進小学校、醇風小学校、積善学校、その他日本冷凍会社、酒類会社、鳳機工、興亜工業、潮工業、ガス会社、ガラス会社等、映画館三館というふうに多数に上つておるわけでございます。 これに対しまする警察の警備措置について申し上げたいと存じます。警察におきましては、出火と同時に、地元警察におきましては、鳥取市警職員百三名、国警鳥取県本部職員八十四名、国警鳥取地区警察職員十八名、計三百五名をもちまして警備に当つたのでございまするが、広島警察管区本部よりは諸般の連絡をいたしまするとともに、総務部長、教養課長、鑑識課長、有線通信課長等を現地に派遣いたしまして、警察措置の万全を期した次第でございます。なお島根県より一箇中隊三十六名、これに有線、無線通信職員十一名を急派いたし、またパトロールカー二台を派遣いたしております。岡山県におきましても、有線通信職員九名とパトロールカー二台の派遣をいたしておるわけでございます。なお広島管区警察学校に対しましては、一箇中隊百八名の待機を命じておいた次第でございます。国警本部におきましては、現地並びに関係方面からの連絡、関係地域からの連絡を受け、必要なる指示、連絡に当りまするとともに、本部の警邏交通課の職員をさつそく現地に派遣をいたして、状況調査並びに必要なる措置をとらせることといたしたわけでございます。 なお、被害が非常に大きかつたために、一般の警察のみで急速な警備、警戒措置をとることも非常に困難に思われましたので、鳥取県隊長からの要請に基きまして、米子の警察予備隊の駐屯地部隊三百名が現地におもむいて、警備に当つておるような状況でございます。 現在警察並びに警察予備隊相ともに協力をいたしまして、警備、警戒に当りまするともに、県本部並びに地元警察職員約二十名をもちまして、交通整理、連絡工作その他犯罪の予防工作というものに当つておるわけでございます。 次に、救護措置でございますが、罹災者の收容につきましては、東中学校、南中学校、明徳小学校、美保小学校、日進小学校等を開放して、この罹災者の收容に努めておる次第でございます。 なお医療措置といたしましては、市内に十箇所の救護所を設け、損傷者に手当をいたしまするとともに、チフスの予防薬約六千名分を発注いたしまして、十八日中には現地に到着いたす見込みになつております。なお燒失いたしました病院の患者は、全部無事日赤病院に移したという報告を受けております。本十八日には飲料水の消毒を行う予定にいたしております。 次に食糧関係でございますが、近隣町村の配給用白米三百五十俵を配給いたしまする措置をとりますとともに、近隣町村婦人会の動員を得まして、二万名分のたき出しを行つております。なお乾パン三百箱、これは約千八百名分でありますが、これを確保して配給いたしておるような状況でございます。 次に衣料につきましては、県下各地に衣料在庫調査員を派遣いたしまして調査中でございますが、応急用の衣料はほぼ確保できる見込みでございます。なお岡山県に対しても毛布等の送付方を要請中であるということでございます。 なおただいま申し上げました火災と時を同じくいたしまして、十七日の十時三十分ごろ鳥取県逢坂村字二本松というところの大山の山麓の開拓団入植地周辺に山火事が発生いたしまして、十八日の午前四時ごろに鎮火いたしておりまするが、これによりまして山林約千二百町歩、開拓団の家屋約二十戸が燒失したという報告を受けております。 今回の火災につきましては、できるだけの努力をいたして警戒、警備並びに民心の安定に努めておる次第でございますが、現在までのところ治安の状況は、特に申し上げるような不穏の状況はないようでございます。 以上簡單でございますが、一応御説明を申し上げた次第であります。
○金光委員長 次に、対策に関しまして説明を聴取いたします。松野厚生政務次官。
○松野(頼)政府委員 昨夜さつそく係員を派遣しまして、現地の十分な調査をいたさしておりますが、本日は広島県知事から厚生省あてに十一時の電報が参りまして、鳥取市の火災の被害状況、罹災戸数五千七百、人員二万五千三百、負傷者百六十ということであります。厚生省としましては、さつそくララ物資の被服二万人分送付の手配をいたしました。薬品は大阪府知事に命じまして準備をいたしております。その他応急仮設住宅という手当もございますが、直接的な電話連絡も不十分でございますので、警察及び関係各省とも十分関係官を派遣して、実情の調査をいたしておる現状でございます。きようは午後さつそく関係各局長の協議会を開いていただいて、各局の個別的な対策を総合的に調整する準備になつておるという報告を受けております。 簡單ですが、私たちの厚生省関係の御報告をいたしておきます。
○金光委員長 質疑に入ります。質疑を許します。
○立花委員 対策のことなんですが、国警の方の対策と厚生省の方の対策と、ばらばらなような気またします。国警で書類になつて出しております対策の中には、今厚生省からお述べになつたような対策が入つておりませんし、どうしても総合的な対策が必要だと思うのです。局長会議を開かれるようでありますが、やはり恒常的な総合的な対策をお立てになる必要があると思います。この点そういうお考えがあるかどうか。
○松野(頼)政府委員 ごもつともなことでして、災害対策については早急にいたしますが、各省とも電話連絡が別別でありましようし、各省の実情調査におきましても、ただいま広島県知事の報告と警察の報告の中にもありましたように、必ずしも数字が全部一致するということは、罹災状況から考えましても不可能と存じます。また同じような災害に手落ちのないように、当然そういう総合対策は現実に行わるべきで、まずその前に一応各関係局長の協議会を開いて、そうしてこの実態をつかむという順序が、本日とられておる状況でございます。
○立花委員 たとえば厚生省ではうララ物資の配給をやつておると言われておりますが、国警の方の説明によりますとそういうものがありませんし、また国警の方の対策を見ますと、非常に不十分の点が多々あるわけです。たとえば衣料面につきましても要請中であるとか、応急用の衣料は確保できる見込みであるとか、現在何もやられておらない。衣料については、ただ将来のことが漠然と述べられておるにすぎないのでありまして、こういうことでは罹災者に対して、山陰の方はまだ寒うございましようし、着のみ着のままで焼け出されておるわけでしようから非常に不十分だと思う。これは国警だけの対策であつて、厚生省の方ではどういう形でやられておるのか、こういう点は総合的にやらないと、非常にさしつかえが生ずるのではないか、局長会議をお持ちになることはけつこうだと思いますが、総合的に、恒常的にやる必要があるのではないかと思うのです。衣料の点は、もう少しはつきりしておいていただきたいと思います。それから食糧の点ですが、この文書を見ますと、付近の町村に配給する米を持つて行つて配給しておると書いてあるわけなんですが、市あるいは県には応急米が相当確保されておるはずだと思うのです。隣の町村の配給米は、またすぐ配給しなければならないものなんで、なぜ応急米が出されなかつたのか、こういう場合の応急米は確保されていないのかどうか、その点をちよつと聞きたい。
○柏村政府委員 ただいま警察の方の火災についての御報告の中の救護措置というところで御説明申し上げました條項は、多くは警察によつてとられたというものではなく、県当局なり市当局なり、あるいは厚生省、食糧事務所などのとりました応急措置について、とりあえず警察に報告して来たものがこれだというわけでございましてとこの書き方がまずかつたために誤解があつたかもしれませんが、食糧とか衣料とか、あるいは医療というものは、直接警察の措置によるというよりは、むしろそれぞれの所管の県当局、市当局あるいは中央の関係当局においてなされる問題でありまして、そういう報告を受けておるということでございます。警察としてもつぱら担当いたしておりまする問題は、罹災者の直接的な救助あるいは警備、警戒、人心の安定のための弘報宣伝、こうした状況下における犯罪の予防、捜査という点に重点が置かれておるわけでございまして、その点誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
○立花委員 それから対策の根本的な問題でありますその適用法規、これをひとつなるべく詳しく報告していただきたいと思います。どの法規をどの程度適用するのか、内容までひとつ具体的に御説明願います。
○松野(頼)政府委員 私の方の関係としましては、応急仮設住宅、これは災害救助法によるものでありまして、大体私の方の厚生省所管としましては、薬品、被服等すべて、被服は一応ララ物資を配給発送いたしましたので、国警の報告ではあるいは来ておるかもわかりませんが、まだその報告と現実においては、相当時間が食い違いがあるかも存じません。さつそく早急な対策を講じておりまして、この中にも各関係局長が集まつて、各局の現在の応急対策をお互い話し合つて、お互い手落ちをしなようにという、協議会よりも、まずその前に各省のでき得るだけの施策をやつた、こういう状況だろうと私は考えております。
○立花委員 そういたしますと、やはり局長会議が終りませんと総合的な、全面的な対策の全貌はつかめないわけでございますか、
○松野(頼)政府委員 その通りであります。私はただいま目の前におりますが、隣りに国警の報告と私の報告ともあるいは各省とも——こういういうふうに、とにかく早急なことでありますし、鎮火してからまだ数時間しかたつておらないという、まことに火急なときでありますから、もちろん各局の様子というものまで、私どもはまだ報告も受けておりませんし、会つて話す時間的な余裕も実はまだございません。
○立花委員 なるべく早急に救護対策、応急対策の全貌を委員会に御報告願いたいと思う。その上で私どももやはり具体的に検討いたしまして、足りないものはやはり御注文するものもありますから、できるだけ早く総合的な——各省ばらばらじやなしに、総合的な対策をひとつお示し願いたいと思うのです。それはいつごろまでにやつていただけるかということをちよつと……。
○松野(頼)政府委員 ただいまの御要求了承いたしましたが、いつごろまでと言われますと、実は昨日の午後のことですから、もうきようのうちに会議が開かれれば、その模様によりまして、一番早い時期に御報告できるかと思います。
○立花委員 それから罹災者あるいは罹災地の県庁、市役所などにいたしますと、やはり総合的にどういう対策がとられ、どういう救護あるいは措置がとられるかということが事前にわかることが、どれだけ心強いかもわかりませんし、復興に役立つかもわかりませんので、單に中央から一方的に向うに物資を持つて行く。それでいいんだというお考えじやなしに、やはりこつちの対策をはつきり現地へ報告してやる、連絡をとつてやるという手段を講じていただきたいと思いますが、そういうことをやつていただけるかどうか。
○松野(頼)政府委員 私たちも具体的に何を幾ら送る、何をこうするということを、実は早速報告してやりたいのですが、それよりもまず災害の状況自身におきましても、負傷者百六十名のうちにどういう負傷者があるかということも、現在のところいかにせん内容がわかりかねるので、一応外科的な薬とか、伝染病的な予防とか、概略的なものをやつて、早急な対策を講ずる以外に方法がございません。前もつてこういう災害が起るということが、はつきりわかつておりますればともかく、神ならぬ私もそこまではわかりませんので、現在の状況では、この報告に基いて諸般の手続を最大限手厚くいたす。場所も一番手近な、また物の豊富な、薬ならば大阪からというように、はなはだ何ですけれども、私たちの立場ででき得るだけのことはいたしておるつもりでございます。
○立花委員 現在のお話はわかるのですが、今後のことは現地に十分連絡をとり、こちらの計画を報告して、現地と中央と相協力して遺漏のない措置をお願いいたしたいと思います。 それからこれは大蔵省あるいは地方財政委員会が出て来ておりませんのでどうかと思いますが、財政的な対策をどういうふうにお考えになつておられますか。あるいはおわかりないかもしれませんが、この方面はやはり局長会議等で問題になつておるかどうか、これを伺いたい。
○松野(頼)政府委員 財政当局の報告は知りませんが、各省とも一生懸命やつておると思いますから、その協議会のときに実際の対策の報告はあると存じます。私はまだ聞いておりません。
○立花委員 財政部長が来ておられるということでございますが、地財委の方ではこの問題についての特別平衡交付金等の交付の問題は、どの程度お考えになつておるか。
○武岡政府委員 今回の火災に関係いたしまして、地方財政委員会の方で関係いたしております点について申し上げますと、結局関係の地方団体がこの災害の復旧のために行います事業に要する地方の負担しまする経費を、補填するための地方債の起債の問題、それからこの災害によつてこうむりました団体の損害を補填し、またその財政の調整をはかるという意味の特別交付金の配付の問題が、私どもの案件になつておるのであります。起債の問題につきましては、まだ早急の間でありまして、各団体の復旧の事業計画というようなものも立てておりませんので、具体的な数字については地財委としてはまだ承知しておりませんが、いずれ復旧計画をお立てになりまして、地方の負担されまする部分が、どのくらいというような数字が出て参りましたならば、それによりまして起債について御相談を申し上げたいと思つております。 それから特別交付金の問題につきましては、今回の災害に伴いまして、団体の経費の負担がふえた、あるいはまた反面におきまして税收が減つたということによりまして、財政的な欠陷を生じたというものにつきまして考慮されるのでありまして、これは法の定めるところに従いまして、いずれ特別交付金の算定の場合に問題にいたしたい、かように考えております。
○立花委員 災害地におきましては、もうすぐ金がいるだろうと思うのですが、今のお話では災害の額が大体わかつてから地方債も考える。あるいは特別平衡交付金も、地方税の減收あるいは経費の支出が大体わかつてからやるんだということになりますと、応急の資金に間に合わないのですが、この点何かお考えになつているかどうか。
○武岡政府委員 今私は地方財政委員会が直接に担当いたしておりまする分野について申し上げたのでありますが、お尋ねのさしあたつて必要な臨時応急の融資の問題は、大蔵省の方で主管しておられるのであります。従来のこれらの災害の場合の例に徹しまして、運用部資金のうち若干のものをとりあえず、このために団体に融資をするという措置が、すでに講じられておるものと思います。
○立花委員 その額につきましては、あるいは支出につきましては、地財委の方は全然関知しないのかどうか。所管は大蔵省でございましようが、問題はやはり自治体の非常に大きな財政的な問題なので、大蔵省に対して、財政委員会の方からも意見なり、要望なり出されてもいいと思うのでありますが、今の部長のお話では、何かやられているように思うということだけなんですが、その点どうなんですか。
○武岡政府委員 いわゆる応急の措置でありまして、全体的に、災害によつてこうむりました損害、あるいはそれに伴う地方の負担額というものは、詳細な調査は行き届いておりません。従つてとりあえず応急のものとして、私の聞いておりますところでは、二億ほどの融資を考えられておるそうでございます。
○立花委員 それから罹災者に対する税金の免除の問題でありますが、たとえばこの間の北海道の震災の場合、地方財政委員会として、どういう方針をお持ちになつて、免税措置をおとりになつたか。あるいは地元でどういう免税措置が決定されておるか、わかつている範囲でけつこうですから、お答え願いたい。
○武岡政府委員 特に地方財政委員会として、どの程度の免税をせよというような指示はいたしておらないと思います。これは御承知の通り、地方税法に基きまして、各団体がやつておると思うのでありますが、それが北海道の震災の場合に、各関係の町村がどの程度の減免をやつておるかということは、ちよつとただいま資料が手元にありませんので、お答えいたしかねます。
○立花委員 今の二億という融資は、地方団体にされたのだろうと思うのであります。多分市や県にされたものだと思うのでありますが、一般の、五千戸に上る市民に対する融資、あるいは災害資金、こういうふうなものは、やはり大蔵省の所管だと言えばそれまでだと思いますが、こういう問題は、従来の災害の場合は、どういうふうにお扱いになつておりますか。地方財政委員会は全然タツチされなかつたのかどうか。
○武岡政府委員 個々の、各個人に対しまする金融という問題につきましては、地方財政委員会といたしましては、関係いたしておりません。
○立花委員 大体それでよろしゆうございます。
○金光委員長 それでは新井消防庁長官より、鳥取市の火災につきまして、御説明願いたいと思います。
○新井政府委員 私の方には、昨日より今曉にかけましての鳥取市の火災状況につきましては、国警に入りました情報、また新聞報道のほかには、格別なものはまだ入つておりませんので、確定的な事柄は、現在庁員を派遣して調査せしめておりますので、その調査をまたなければ申し上げかねるのでありますけれども、鳥取市の消防に対する状況につきまして、この際御説明申し上げておきたいと思います。 鳥取市に対しましては、約三年ほど前になるのでありますが、昭和二十四年六月に鳥取市の状況を査察いたしまして、そうして消防に関する欠点及び対策につきまして、注意を喚起しておいたのであります。その事柄は、消防について最も大切な水利でございますが、水利の状況は、他の一般の都市に比較いたしますと、そう悪いということは認められないのでありまして、むしろこれよりも悪いところは非常に多いというような状態にあると認められたのであります。特に水道につきましては、水圧がやや不十分な状態にありますけれども、おおむね良好である。しかし水道以外の水利は、その分布が十分でない区域があるから、将来その部分に増設することが必要であるということを勧告いたしたのであります。これに基きまして、市当局におきましては、改善の努力をいたしたのでありまして、水道の水圧も高めますとともに、水道以外の水利にいたしましても、防火貯水槽の増設を、昨年度において五個はかるというようなことをいたしております。それから消防署の設備でありますが、ここにはポンプ自動車が五台配置してありました。これを操作いたします消防職員は、当時四十四名でございまして、五台のうち常時三台を操作することができるというような状況にあつたのであります。しかも、これは町の形態といたしましては、まだ不十分でありますので、ポンプ台数も十分ではないが、特にその職員の不足が著しい、水利の不便な場合を考慮すると、水槽付ポンプ自動車の整備が適当であるという勧告をいたしました。これに対しまして、市当局におきましては、その後消防職員の増員をはかりまして、四十四名の職員を約六十名にふやしておるのであります。 〔委員長退席、大泉委員長代理着席〕 それから火災の警報装置でありますが、当時におきましては、望楼がない状況でありますので、将来は火災報知機あるいは望楼の設置をすみやかに整備する必要があるということを勧告いたしたのであります。市当局におきましては、住民の火災の際における火災の報知を早くすることに、相当努めて参つたような状況にあるのでありまして、都市等級といたしましては、鳥取市は第六級に位しておるのであります。第六級と申しますと、火災の消防の立場からは、相当の危險のあるところでありますけれども、日本全国的に見ますと、これよりももつと低い七級、八級、あるいは九級という消防状況の悪いところもある状況でありまするので、他の都市に比較いたしまして、現状において特段に悪いというようなことではなかつたのであります。ただ都市の消防の責任を十分に果し得る態勢という観点から見まするならば、特にこの消防署の状況は、今まで改善を重ねて参りましたけれども、なおかつ一般的には不足しておる、われわれの目をもつて見まするならば、消防職員は約百名以上はどうしても必要である、また消防ポンプも常に動かし得るものが七台は都市においては必要であるというふうに考えまして、現在までその改善方を勧奨いたしまして、また市当局においてもその線に沿うて逐次改善をいたして参つたところであつたのであります。昨日の気象状況がまことに強風のもとでありましたし、また出火地点が南の方に位して、特に南の風が強かつた、そのために風下が一なめにやられてしまつた。まことに鳥取市に対しましてお気の毒にたえないところであるのであります。かような一面、鳥取といたしましては、相当に消防のことについては努力をいたして、改善の途上にあつたということを考えますると、特にその面が強いわけであります。いかに強風下にありましても、具体的にどういう原因でああいう大火にまで至つてしまつたか、消防の手の届かぬところまでやつてしまつたかという事柄につきましては、現地についてさらに調査いたさなければ、ただいま断定いたしかねるような状態でございますので、この点御了承を願いたいと思います。
○床次委員 この機会に伺いたいのですが、新年度において、消防の方におきましては、設備の改善等にどのような計画を持つておられるか、新年度計画の概要を簡單でよろしゆうございますから伺つておきたい。なおかねがね問題になつておりますが、火災保險会社の消防に対する協力は、多少ずつ消防に協力せしめるように、何か具体的な処置が進んでおられるのかどうか承りたい。なおこの問題に関連しまして、国民金融公庫等は、ある程度まで自家保険の制度等も考え、また各都市もよく自家保有の建物に対しましては、自家保險をやろうというような案が、いつも出て参るのでありますが、これはとりもなおさず、保險業者自体におきましても、反省すべき問題を示唆しておると思うのであります。こういう問題に対しまして、相当これは消防設備を改善する意味におきまして、有効にこれを展開すべきだと思うのでありますが、この機会に当局の御所見を伺いたいと思います。
○新井政府委員 新年度におきまして、消防の充実強化をはかつているかという第一の点でございますが、新年度におきましては、消防のいろいろな施設の中で、全般的に見まして、特に都市におきましては、水利が非常に悪いという状態にございますので、新年度におきましては、都市の防火貯水槽の増設奨励をはかつております。そのために一億円の予算をもつて、約一千個の防火水槽の建設を助成することに相なつております。それから消防に関する地方財政の問題でありますが、市町村の消防経費は、従来家屋台帳に載せられている建物面積を基準として、標準財政需要が算定せられておつたのでありましたのを改善いたしまして、市町村の人口を基準として、地方財政の基準需要額を見るというふうにいたしております。なお今後におきましても、各都市の消防の状況を実地に調査いたしまして、具体的な欠点と、その対策につきまして、十分なる相談相手となり、かつ勧奨を続けて今後発展を期したいと考えている状況であります。それから保險の問題でありますが、御指摘になりましたように、まことに消防と損害保険との関係は緊密なものでありまして、その関係を十分に活用いたしますれば、消防の発展に貢献するところが多い、そういうふうに考えまして、一面におきましては、火災予防運動等を行います際に、損害保險会社等もこれと相呼応して、協力してその火災予防運動を行うということにいたしております。また消防の改善をはかつたところにつきましては、保險料率を下げる、そうして消防の発展をそういう面から促すということも有効なる方法だと考えまして、こういう料率の立て方を保険会社の方においても行うように折衝いたしまして、着々そういうことが実現しつつあるのであります。一面これは保険業者の立場から見ましても、消防のよくなつたところにおいて料率を下げるということは、営業上の観点からいたしましても、保険の普及の観点からいたしましても、有利な状態にありますので、この点は消防と保險会社との利害関係は、相一致するものと考えております。
○床次委員 この機会に特にお聞きしておきたいことは、前会も意見が出たのでありますが、水道に関する起債のわくがまだ非常に少い。各地方におきまして、最近衛生思想の発達から簡易水道並びに水道の要求が非常に多いにもかかわらず、どうも水道の起債が許可される率が少いのであります。この点は特に消防の見地からもひとつ強く主張されまして、今年は実施面においてもよけい獲得するように努力していただきたいと思います。なお今回の起債の問題につきまして、一般預金部の引受け以外に、民間の融資も認めるというような道を開くように自治庁としては考えているようでありますが、この際もしできるならば、保險会社の金を、消防の施設充実費の起債の融資に充てさせるというような意味におきまして、でき得る限り保険会社に消防の充実ということに協力させることがよいのではないかと思うのであります。その点ひとつ御研究いただきまして、ぜひ他の投資に向けるよりも、消防の投資に向けさせるというような道を考えていただきたい。なお先ほどこれに関連して申し上げたのでありますが、保險会社が充実していないと、どうしても自家保険という問題を起して来るのだと思います。この点はできる限り消防ということに協力させる意味におきまして、保険会社におきましても、相当地元の施設ということに対しましては敏感に反応を示してもらう、先ほど御答弁がありましたごとく、施設を充実すれば、ただちに保險料を下げるというような形にまで、保険会社に積極的な関心を持つていただくように、一層の御指導をお願いする次第であります。希望を申し上げまして、私の質問を終ります。 —————————————
○大泉委員長代理 この際ちよつとお諮りいたしたいと思います。先ほどの理事会でお話がまとまつたのでありますが、ただいま政府側より鳥取市の火炎について詳しい説明がありましたが、その被害状況、あるいは消防視察等のために、本委員会として委員を現地に派遣して、その実情を調査したいと思います。つきましては委員派遣につきまして、委員の人数その他につきまして委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○大泉委員長代理 異議ないものと認めまして、ただちに委員長より諸般の手続をとりたいと思います。 —————————————
○大泉委員長代理 この際柏村国警政府委員がおられますので、質疑を許します。三浦君。
○三浦委員 議題外かもしれませんが、本日から大分大きなストが始つておるようですが、もしできますればその状況について御報告を願えれば、たいへんけつこうであります。同時にまた関連いたしましてそれに対する治安関係の対策等について、意見があれば承りたいと思います。
○柏村政府委員 ただいま手元に正確な資料を持ち合せておりませんので、記憶をたどつて御説明を申し上げたいと思うのであります。本日いわゆる第二波を予定されました総評並びに労闘関係のストは、炭労関係はほとんど大部分がストに入つておるように聞いております。電産関係も事務スト並びに 一部の電源ストをいたしておりますが、これは直接に一般の生活に実害を與えるという程度のものではないようでございます。特に懸念されておりま した私鉄総連関係のストにつきましては、昨日中労委のあつせんが続けられたわけでありまするが、今朝に至りまして中労委があつせんを打ち切りまして、各会社と組合との間に單独交渉が行われ、一部その解決を見た次第でございますが、先ほど私がこちに出て参りますまでの間におきましては、東京における大会社のストについて、なお解決しない面が相当多かつたように聞いております。しかしながらこのストに関連いたしまして、あるいはこのストと並行しまして各種の行事が行われることが考えられるわけでありますが、現在まで私どもの手元に入つておりまする情報におきましては、不法行為が行われて警察の取締りを要するというような問題は、いまだ起つておらないようございます。きわめて雑駁な御説明でございますが、お答えを申し上げます。
○三浦委員 この治安状況について、今後別に心配するような状況に立ち至らないというような見通しがありますか。 〔大泉委員長退席、河原委員長代理着席〕
○柏村政府委員 昨日の政府の声明にもございましたように、政府としてはあくまでも組合の自主的な御自重を要望してやまないという態度をとつておりまするので、事態の成行きについては、推移を静観するという状況にあるようであります。警察といたしましても、今回のストについて、これが非常に大きな治安の問題に発展するというふうには私ども考えておりません。今のところ、そうした懸念と対策とを特別に考慮するという状況にはないように存じております。
○三浦委員 当局は非常に楽観しておるようでありますが、このストが私らの考えではそう簡單に解決するとも考えられないのです。もしこの状況がかりに長く続くといたしますれば、こういうような点に対していかに考えておりますか。この辺もう一度お伺いいたします。
○柏村政府委員 現段階におきまして、私どもの考えは先ほど申し上げたような状況でございますが、今後事態がもし悪化するようなことがあり、特に積極的な不法行為等が、必ずしもストに関連するとは申しませんが、そういう事態が起るような状況に相なりますれば、十分の警戒措置をとらなければなりませんし、もし不法な行為が行われるような状況になれば、それに対して必要な取締りを行うということは、やむを得ないことと存じます。しかしながら警察として特に今度のストについて警戒を嚴にし、これを注視するというような態勢は、現在のところとつていないということを申し上げた次第でございます。
○河原委員長代理 次回の委員会は公報をもつて通達することといたしまし、本日の会議はこれにてとじます。 午後二時五十九分散会