地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/02/05
会議録
○金光委員長 これより会議を開きます。 ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く警察関係命令の措置に関する法律案を議題といたします。これより本案に対する質疑に入ります。林委員。
○林(百)委員 ちよつと政府にお聞きしたいのですが、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件のうち、警察関係命令というのはどんなものがありますか、まずそれからお聞きしたいと思います。
○中川政府委員 警察関係命令とは、銃砲刀剣類等所持取締令、この関係一件でございます。
○林(百)委員 そうするとこれに対する司令部の指令というのは、いつ、だれから、どういうように出ておりますか。
○中川政府委員 お答えいたします。一九五〇年五月二十九日付で、日本政府あてに出ておりますものですが、件名は日本民間人所有の武器引渡しに関する指令となつております。命令の発令者は最高司令官代理、高級副官陸軍准将ケビー・ブツシユという方であります。
○林(百)委員 そこでその日本民間人所有の武器引渡しに関する命令ですが、その民間人所有の武器というのは何と何をさすのですか。
○中川政府委員 これはただいま申しました銃砲刀剣類等所持取締令に列挙してあるのでありますが、その政令において第二条に書いてあります銃砲と刀剣類、これでございます。
○林(百)委員 そこでこの種類ですが、たとえば銃砲あるいは刀剣類というのは、どういうものを言うかという具体的な指示も司令部からあつたのですか。たとえばここにある刃渡り十五センチメートル以上のもの——十五センチというとほんの短かいものですが、このようなものまで銃砲刀剣類の中に入れろということは、その命令の中に入つているのですか。
○中川政府委員 その指令にはずつと趣旨が書いてありまして、詳細につきましては日本政府が決定せよということになつております。当時日本政府におきましては、関係司令部とただいまお示しの長さその他につきまして詳細打合せの結果、命令の趣旨を明らかに規定したものであります。
○林(百)委員 ここに指令があるようですが、個人所有の銃砲、刀剣、やり、匕首その他の武器並びに弾薬または火薬及びそれらの組成品の日本民間人による所有、こういう何を銃砲、何を刀剣、何をやり、何を匕首その他の武器と言うかということは、日本政府がきめていいわけですか。
○中川政府委員 当時連合軍最高司令部の指令に基きまして、向うの指令の趣旨をよくこちらで理解して、疑問の点を関係司令部と打合せしましてこの政令を公布されたのでありますが、この政令に書いてある匕首とは何ぞや、弾薬とは何ぞや、こういう点は社会通念でわれわれは理解すべきものだ考えております。
○林(百)委員 その社会通念ですが、たとえば刀剣類とは刃渡り十五センチメートル以上のものというのは、どうしてこういう基準が出て来たのですか、十五センチというとこのくらいなものじやないですか、これまで刀剣として取締るというのですか。これを持つていると三年以下の懲役になるとかなんとかいうことになるのですが、そういうのは何でそういう基準ができたのか、ちよつと聞かしてもらいたいのです。
○中川政府委員 何センチ以上が国民の生命財産に危険であるかということにつきましては、いろいろ考え方もあろうかと思うのでありますが、当時連台車と詳細打合せをいたしましたところ、十五センチ以上であれば、それによつて人を殺傷する、傷害を加えるという危険が非常にあるので、回収命令があつたのでありますが、そういうことを根拠といたしまして十五センチ以上ということを危険の一応の基準にするということで、関係方面と打合せの上決定したのであります。
○林(百)委員 そこでこれをその後なお継続しなければならない理由は、どういうところにあるのですか。
○中川政府委員 これを今後法案として提出いたしまして、法律によつて取締りの対象に置く、こういう趣旨はいろいろ危険の程度の高いものから、順次考えて行くわけでありますが、匕首について申しますと十五センチ以上のものでありますとそれによつて犯罪を犯した、こういう事例等も少くありませんので、十五センチという従来の沿革を重んじ、今後の危険性を考えて法案として提案されたのであります。
○林(百)委員 私の考えではこういうことだと思うのです。百司令部がこの指令を出したのは、結局日本の国を占領している間に、占領軍の身体の安全を保障するためにこういうものを出した。要するに敗戦国と戦勝国との形で、今まで戦闘を続けていた軍隊が、戦闘の相手方国を占領するという状態ですから、どういう危険が占領軍に及ぶかわからないということで、こういう指令が出て来たというふうにわれわれ考えるわけです。ところが講和が成立して占領軍、被占領民という立場が解消されてしまえば、何も日本人がどんなものを持つていようと、持つていること自体を処罰するということはおかしいので、もし持つていることによ つて、日本の国内に刑事上の犯罪ができれば、刑法で取締ればいいのですから持つていること自体を処罰するような、占領中に発せられた、占領軍の必要から出たこういう命令というものは、もう廃止してもいいと考えるのですが、どうして継続しなければならないのですか。
○中川政府委員 それはまことにごもつともですが、占領中におきましては、占領軍の危険ということも一つの考慮になつたかと思うのでありますが、この提案されました銃砲刀剣類につきましては、ポツダム宣言の受諾に基くこの政令によつて、初めてこういうことが取締りの対象になつたのでなくして、従来日本が占領される以前からも、いろいろ日本の当時の国内法律及び地方庁令等によりまして、取締りの対象となつておつたのであります。ところが旧法等が占領軍の命令とまつたく一致しますので、旧法等が自然廃止になつておりますので、この際ポ勅が廃止の機会に、この政令を法律化して国民の生命に対する危険を防ごうという趣旨であります。繰返しますが、この政令によつて初めて取締りの対象になつたのではなくして、政令以前におきましても従来の日本の法律または地方庁令等によつて取締りの対象となつておつたものばかりでありますので、やはり占領軍の危険だけでなくして、日本の国民お互いの危険であるというものを、今度の法律の対象にいたした次第であります。
○林(百)委員 たとえば従来の爆発物取締罰則とか、こういう従来の法律はそのまま生きていると思うのです。ですから単に鉄砲を持つておるとか、猟銃を持つておるとか、刀剣類を持つておるということだけで処罰されたという例はないと思います。日本の国は昔から武士が刀を持つておつたのですから、その刀も骨董品として持つておることは自由だつた。それをただ占領中は登録しろとか何とか言つて登録をさせ、いろいろの取締り規定があつたわけでありますが、占領される前は骨董品で刀を何本持つていようがそんなことは問題でなかつたのです。ですから占領前にこういうものを持つておることが取締りを受けた。しかもそれが廃止されたということがあるのなら示してください。
○中川政府委員 先ほど申しましたように従来の日本の国内法令におきましても、授受運搬等について制限が加えられておりましたので、今度授受制限をいたしましても、実質上大した差がないというふうに、われわれは理解ておるのであります。
○林(百)委員 現在残つているいろいろの刑法だとか爆発物取締罰則だとか、そのほかの法律で十分こういう刀剣銃砲等を行使する場合には、その取締り法律があるわけなんですから、結局これが出たのは占領軍の身体の安全のためなんだから、占領が済んだならば、これを廃止しても何らさしつかえないと思う。私たちはこのために非常に人権が侵害されておる場合をいろいろ聞いておるわけなんです。たとえば骨董品の刀なんかを持つておりますと、それを登録するとかなんとかいう手続がおつくうのために、つい刀でも持つている。何かの拍子にそれが出て来ると、銃砲等所持禁止令に該当するということで、相当の地方の名家の人たちが、こんなことでひつかかつて罰金や懲役になる。あるいはほんのわずかの小刀の少し大きくしたようなものを持つていたということだけで、銃砲等所持禁止令に違反になる。それは占領下にある間は、占領軍が自分の身体の不安を感ずるから取締りをしていいでしようが、日本人同士になつて来たら、そんな神経質になつて来なくても私はいいと思うのですが、どうしてもなお続けなければならないということはわからないわけです。持つていること自体を何も処罰する必要はないと思う。持つていたその刀や鉄砲で人を殺したり暴行したら、取締つたらいいじやないでしようか。その点私よくわからないのです。持つておること自体を何む処罰する必要はない。凶器とか何かになる場合には、それを行使して人の身体やいろいろに危害を加えて来たら、その場合に処罰したらいいじやないでしようか。従来日本は昔からやりだとか刀というものは骨董品として、趣味の上からいつても、あるいは精神的なたしなみからいつても、一軒の家で一本くらい持つておるのはあたりまえなんです。それを一々登録しろとか言つて、それに違反すれば三年以下の懲役だとか、五万円以下の罰金だということになりますと、これは相当人権を侵害するように私は思いますが、どうしてもこれを続けなければならないという理由を、もつと納得するように御説明を願いたい。
○中川政府委員 御説のように凶器を使用いたしますと殺人罪になり、あるいは傷害罪になるのでありますが、そういう使用して人に傷つける以前の危険物の実体を明らかにいたしまして、ことに美術的価値のあるもの等につきましては、また美術上の必要がありますので、それぞれその機関に登録の制度を設けまして、その実体を明らかにしておいて、危害を未然に防止して行こう、こういう趣旨であります。それでもその趣旨はまことにけつこうだが、いたずらにその人の権利を制限してはなりませんので、そういう点については十分考慮したのでありますが、現在すでにこの政令があるために、廃止された法律に銃砲火薬類取締法というのがあります。この法律によりますと、銃砲火薬類等については、危害を加える以前の運搬その他につきまして制限を加えておりましたし、それから匕首、刀などにつきましても、いろいろ今日の状態で、この際野放しにいたしますと、非常に危害の危険性が国民の間に高まつて来るという趣旨から、この政令を法律によつて将来伸ばして行こうというように考えたのであります。要するに凶器を使つてしまえば、もちろん犯罪になるのでありますが、使う以前の実体を明らかにいたしまして、たとえば精神病者とかいつたものの所持を禁止するとか、そういうことの趣旨を、この際政令の廃止とともに制限解除をしてしまうことは、国民の間に非常に危険感が加わるのではないか、こういうふうに思います。
○金光委員長 林君に申し上げますが、今荻田政府委員が見えておりますので、その点をお含み願います。
○林(百)委員 そうすると、今まで処罰された事例は、どういうもので、何件くらいありますか。
○宮地説明員 昭和二十六年の十月までにおきまして、合計二万二千八十七件でございます。
○林(百)委員 その内容は、どういう場合がどんなになつておるのですか。二万幾らという件数は、相当大きな件数だと思いますが……。
○宮地説明員 内容は、ただいま詳細な資料を持つておりませんけれども……。
○林(百)委員 大体刀剣所持がどのくらい、銃砲所持禁止違反がどのくらい、そういう内容でけつこうです。
○宮地説明員 今資料をちよつと持つておりません。
○林(百)委員 結論を申し上げますが、この指令は、やはり占領されておるという状態から、占領軍の安全のためにできた法律であつて、こういう関係がなくなつて日本人同士になつた場合に、持つているだけで処罰される。しかも刃渡り十五センチというと、ほんのこんなに小さい、鉛筆を削るような小刀です。これを持つているだけで懲役に一年も二年もやられたり、家庭でもつて先祖伝来の刀を持つていて、こんなものをわざわざ出すのは何だということで、つい出さない人が多いと思うのですが、占領が解けたらこういうものは当然廃止するか、あるいはそういう犯罪を犯すつもりで持つていなかつたという場合には処罰しないという規定を設けるか、やはり占領状態がなくなつた場合には、この法の運用には十分慎重を期しませんと、これを口実にして非常に人権が侵害される場合があると思います。またわが党としては根本的に、こういう占領中に設けられた法律は、講和条約の発効後には全部廃止すべしという意見を持つておりますので、もしかりに一歩を譲つて、どうしてもこの効力をそのまま存続させるという場合にも、この運用は、いやしくもささいなことで、何らの犯罪を犯す意思もないのに、持つていたことが思わざる罪になるようなことのないように十分に注意すべきである、最後に私の意見を付して質問を終ります。
○金光委員長 それでは本案に対する質疑は次会にまた続行することにして、本日の質疑はこの程度にいたしておきます。 —————————————
○金光委員長 次に地方自治に関する件、地方財政に関する件の両件を一括して調査を進めることといたします。まず昭和二十七年度地方財政計画について、政府より説明を聴取いたしたいと思います。荻田政府委員。 〔委員長退席、野村委員長代理着席〕
○荻田政府委員 二十七年度の地方財政計画について、先般差上げました資料に基きまして御説明申し上げます。 まず二十七年度の地方財政計画を立てるのには、地方の歳出の規模を想定したわけでございます。まずAの歳出の表について御説明いたします。 第一に既定の財政規模でありますが、これは昭和二十六年度におきまする、大体地方の妥当と思われる財政規模で、これが六千六十九億という数字になつております。これに対しまして、二十七年におきましてはいかなる増または減があるかということを、下に十四項目書き上げたわけでございます。 初めから御説明いたしますと、一から七までの項目は、地方公務員の給与改訂に伴いまする財政需要の増加でございまして、これは昭和二十六年十月に行われました給与改訂を年間にいたしました場合に、二十六年度に比べてどれだけ財源が多くいるかという数字でございます。いろいろの項目にわかれておりまするが、総計で二百十七億弱になつております。なおこの点につきまして一言お断りしておきますのは、二枚目の備考に書いてありますように、先般補正予算の際にも、いろいろ御論議のございました地方公務員の給与水準につきましては、当時の給与がある程度高い、それを国家公務員並に引き下げて、給与改訂を行うという趣旨でございます。次の八の、政府施策に伴う増加、そのA系統の行政費とありますのは、これは昭和二十四年まで補助金で交付されており、二十五年以降平衡交付金の算定の基礎の中に入りました数でございます。次のB系統の行政費、これは依然として国庫補助金の形のままで残つている経費でございます。この両者で百七十億弱のものがふえるわけでございます。これはもちろん補助金を伴いますから、純地方の負担ではございませんで、あとで歳入の方でそれだけ一部補助金がふえているわけであります。従いまして実質負担は大体三十五億くらいの増加になつております。次の児童人口等の増加に伴う経費でございますが、これは児童数の増加によりまして学校の経費がふえるというようなものであります。次の公債費の増、これは今まで地方で負担しておりまする公債の償還費が来年元利の償還についてふえる、その額を上げたわけでございます。 それから次の地方選挙に要する経費の減二十億、これは二十六年度におきましては地方の一般選挙がございましたので、相当の額があげてありましたが、二十七年度はございませんので、これを落しております。 それから次に自治体警察の廃止による減十六億、これは先般十月から町村で相当自治体警察を廃止したところがございまするので、これに伴います経費の減でございます。 次の物価騰貴による一般物件費の増、百五十億というものをあげてございます。これにつきましては、先般の国会でいろいろ御論議のありました点でありまして、われわれとしましては、昭和二十五年度に比べまして、二十七年度は大体物件費等二割五分増、旅費、郵便費、さらにその他一般の物件費等をすべてくるめまして、二割五分程度の増加のあるものと考えます が、そうしますと、大体三百億程度のものになりまするので、それも二十六年度、二十七年度二箇年にわたつて増加するという考えで、二十七年度分としては百五十億掲げてございます。 次の項目は行政整理による減でございます。これは地方の行政につきましても事務、機構、人員を通じまして、行政整理を今政府で考えておられるようでございまするが、いまだその結論が出ておりません。それで大体ここには地方職員をなべて五%程度削減するという基礎に立つております。もちろんこの数字は人件費が五%減る分から、退職する人のための退職金というものを差引しておりまして、四十七億となつております。従いましてこれをかりに平年度といたしますれば、八十億程度のものが減少することに相なります。 次は臨時事業でありまして、そのうちまず公共事業関係でございまするが、これは国会にただいま審議中の国の予算に計上されておりまする公共事業費が、二十五年度に比べまして相当増加しておりまするので、これに伴い地方の事業分量もふえるわけでありまして、これの三百五十九億というものがふえております。しかしこれは補助金を伴つておりまするので、これだけの額が純地方の負担になるのではなく、純地方の負担だけを見ますと、大体百三十億の増加に相なります。 次の失業対策事業、これも国庫補助金のあります分で、これは若干減少しております。 それから最後の単独事業でありまするが、これは国庫補助金のない、地方で行まするいろいろの臨時事業、道路、学校、河川その他諸般の公共事業的のものでありまするが、これは大体国の補助金を受けておりまする公共事業費が、二十六年度に比べてふえる率、その率は大体二〇%ぐらいのものがふえるものとして計算をいたしております。 以上新しく二十七年度に財政需要が増または減ずるものを差引合計しますと、九百三十五億になります。これを既定の財政規模、六千六十九億に加えまして、七千億というものが二十七年度の財政規模に相なるわけでございます。 これに対しまして、歳入としてまず地方税、これは二千七百七十六億というものを見ております。この数字は現行税法による数字でございます。従いまして、事業税はとりやめて、附加価値税を実施するという数字でございます。これによりまして、二千七百七十六億、本年度の最後の見込み額二千五百二十億程度でございまするから、二百五十億程度の増加というものを計上しております。 それから地方財政平衡交付金は一応本年度の千二百億というものを計上しております。 それから次に国庫補助金、これはすべて現在の国庫予算原案に計上されておりまする額でございます。 それから地方債、これはやはり二十六年度の実績をそのまま掲げております。御承知のように二十六年度の地方債の総わくは五百億でありましたが、そのうち九十五億円は公企業会計のものである。電気とか、水道、あるいは交通事業というふうにまわつていますので、一般会計にまわる部分は、四百五億という数字になつております。 それから雑収入、これは大体二十五年度に比べまして二五%程度ふえるもの、使用料、手数料等の値上りも相当あるものとして、これだけの額を計上しております。歳入が合計六千六百五十八億になりますので、これを差引きまして三百四十七億というものが一応この表では不足になります。この補填方法といたしまして、地方財政委員会は地方財政平衡交付金を百億と、地方債を百五十億、この二つの増加を希望し、残りの九十七億は地方税の増収——大体主たる部分は市町村民税の所得割を第二方式、つまり第一方式の所得税を基礎とするのではなくて、第二方式の所得額を基礎にするもの、これを併用することによつてこの程度になるのであります。なおこの中には目的税とか、法定外独立税等を含んでおりますが、九十七億というものを見て、これによつてこの二十七年度の歳入歳出のつじつまが合うという計算を立てて国に要求したのでありますが、これに対しまして政府側はこのうち平衡交付金を五十億にする。百億要求のところを五十億に減らすという原案を、地方財政委員会に対して回答がありましたので、それに対しまして地方財政委員会としましては、やはり原案通り百億計上してもらいたい。しかしそれができない場合には、次のようなことを——これはたしか手もとにわたつておりまする往復文書に出ております。地方税法の改正によつて地方税の増収をはかる。それから次には地方起債のわくをもう少し拡張すること。第三番目には公共事業等に対する国庫の負担率を改正して、地方の負担を減らすということ。第四番目にはもつと行政整理を徹底して、地方の負担を減らす。こういうような処置が講ぜられるならば、五十億減らしてもさしつかえない。こういう回答をしましたところ、政府側よりその点については至急成案を得るように考慮するという話がございましたので、政府の五十億削減に同意いたしまして、今のこの表で申しますと、平衡交付金の増額百億を五十億円に改めます。地方税の増収を九十七億四千四百万円とありますのを、地方税の増収その他といたしまして、百四十七億四千四百万円、こう改めまして、本年度の数字ができておるのでありますが、その後政府といたしましては、今の措置について考えたのでありますが、まず地方税の改正を取上げることを考えまして、附加価値税を一年延期して事業税を存置するということによりまして、大体この五十億の穴は埋めることができるということから、今具体案を考究中でございまして、この地方税の改正案がはつきりいたしますれば、これによりまして正確な数字をつくりたいという考えを持つております。 なお一言つけ加えておきます。ここにあげておりますのは、もちろん一般会計でございまして、公企業会計は別になつております。公企業会計で特に問題になりますのは、起債の額でありますが、大体先ほど申し上げましたように、去年は九十五億の起債額でありましたが、これに五十億程度をプラスして百四十五億程度まではできるのではないか。なおあといろいろ考えまして、もう五十億くらいは望ましいという考えを持つておりますが、まだこれにつきましては結論を得ておりません。 大体以上が昭和二十七年度の地方の財政計画でございます。
○野村委員長代理 ただいまの御説明に対しまして委員各位から御質疑がございますか——床次徳二君。
○床次委員 ただいま局長から御説明がありましたが、第一に伺いたいのは、この計画表にありました数字に対しまして、補填方法について政府と地財委との間に折衝のありましたことは承つたのでありますが、歳入歳出その他の数字に関しましてここにあがりました数字は政府も大体用意しておる数字かどうか、これを承りたい。
○荻田政府委員 途中においてはいろいろ検討を加え、なおお互いに直すところは直しまして、今では合つておる数字であります。
○床次委員 ただいまお話がありまして、折衝の内部につきまして、政府の回答は、地財委の要求に対しまして、その申出の措置については、すみやかに成案を得るよう努力するというふうに、大体委員会の意思を了としておられるようであります。委員会はこの返事によりまして、大体数字を、百億の平衡交付金を五十億に削る、並びに他の財源を充てることについて了承しておられるのでありますが、政府の答えておるがごとく、この四箇条の措置がはたして十分にでき得る見込みでもつて委員会は考えておられるかどうか、この点を承りたい。
○荻田政府委員 これは先ほど申し上げましたように、大体附加価値税の施行を延期し、事業税を一年存続するということによつて措置できるものと考えております。
○床次委員 この点に対しましては、さらに数字を検討してみなければいけないのじやないかと私思うのでありますが、地方税の増収が附加価値税の分において法律によりまして五十億出て参ります。その他のものはおもに第四項によりまする行政規模の縮小にあると思うのでありますが、行政規模の縮小に対しましては五%を見ておられる。この点は、中央におきましても行政改革をやつておられる。地方におきましてもこれと合わして行政改革をやられるのでありまするが、はたして五%の行政規模の縮小が可能であるかということについて、私どもは疑いなきを得ないのでありまするが、行政改革に対するところの自治庁の御方針をこの際承りたいと存じます。中央が減らしておりますのは、どうも天引予算方式でもつて行政改革を逆にやつておるかのように思いますが、われわれは現在の行政におきましては、やはり事務整理を先にして、その結果において人員が整理できるという建前をとらなければいけないと思うのであります。地財委はここに五%の行政縮小を見込んでおられまするが、この縮小はいかなる形式によつて縮小し得たかということについて御説明を承りたいと思います。
○荻田政府委員 地方の行政改革につきましては、主として自治庁長官の岡野国務大臣を首班とします地方行政簡素化本部によつて、具体案を練つておられることは、先刻御承知のことと思いますが、遺憾ながらいまだ具体的の結論は出ていないのであります。われわれ地方財政委員会の者として、これをどう扱うかということについて問題があつたのでありますが、一応目標を総体五%の減というところに置きまして、具体的な結論が出るのを待つておるような状況でございます。従いまして、率直に申し上げまして五%だけ節約ができるか、あるいはもつと節減ができるかということは、今の段階ではちよつとお答えできないわけであります。
○床次委員 ただいまの点はさらにできるだけ早い時期に、具体的な内容をひとつお知らせいただきまして、この委員会において十分審議をいたす必要があると私は考えております。その御用意をお願いいたしたいと思います。 次にお伺いいたしたいのは、地方税の税収の問題でございますが、ただいま附加価値税の問題、事業税の問題によりまして五十億の余裕が出て来ることについては承りましたが、現実に今日の地方税のいわゆる増徴になるものにつきまして、いかように見ておられるか。ここに増徴という字でもつて書いておられますが、これは実際上におきましては収入増によつて、おのずから税金を払う能力が出て来るという意味の増徴でありますると、きわめて自然なのでありますが、この地方税の内容を検討してみますると、どうもそうではなくして、評価がかわつたために税収入がふえたというものも含んでおるのではないかと思うのです。今日ここに詳細なる税収の内訳がありませんので、数字については論ずることができませんが、この内訳についてもあとでひとつお示しを願いたいのです。その大要についてこの席において御説明を伺えれば伺いたい。私どもはどうもこれが負担の増になるのではないかということを懸念しておるのであります。また雑収入におきましても、ここに二五%の増加額を見込んでおられるのでありまするが、これまた使用料、手数料の増徴になつておるのでありまして、これはやはり負担の増加という形において考うべきものと思うのであります。この点に関しまして、はたしていかように考えておられるか。政府は、来年度の地方財政の規模については負担の増加にはならないのだという建前で、編成しておられるようでありますが、私どもこの増収の予想を見て参りますと、どうも増徴、同時に増税ではないかという感じがいたすのであります。なお先ほどお話になりました住民税の問題におきましても、これは課税標準をかえられるということによりまして——これは税法から申しますならば当初から課税し得べき額ではありますが、納税する者の立場から申しますと、この方法の変更によりまして増税になるということを考えるのでありますが、この点に対して見解はいかがでございましようか。
○荻田政府委員 税につきましては、先ほど申し上げましたように、法律は全然いじらずに、基本のふえましたものだけの増収を見込むという考えを主としております。それによりまして、まず大きな税目としましては事業税でございますが、これにつきましては大体二百億近いものが増収になるという計算をしております。それから次に入場税、遊興飲食税等でありまするが、これも一割程度の増収は見込めるものと考えております。それから次は市町村税のうちの市町村民税でございまするが、これも法人割等は相当増収を期待することができると思います。ただ問題は所得割についてあるわけでございまして、これは御承知のように第一方式を用いますと、基礎となります所得税が減税されております結果、そう増収は見込めないのであります。しかしこれにつきましては二十六年度におきましても、大体百三十億程度の第二方式による——つまり所得税を標準にとらずに所得額そのものを標準にとるという方式をとつて、百三十億の増収を見たのであります。こういう形式を二十七年度も一応継続するとしまして、先ほど出ております地方税の増収等九十何億という大部分は、これによつております。しかしこの最後の数字は、先ほど申し上げましたように地方税法の改正について、いろいろ問題がございますが、そういう点を考慮、計画、計算しましたあとで正確なものを出したいと考えております。それから固定資産税がおそらく一番問題だろうと思います。ことし五百七十億というのに対しまして来年七百億、大体二割程度の増収を見込んでおります。これにつきましては、二十六年度に行いました評価が、従来の賃貸価格の九百倍よりも相当高かつたものでありますから、一躍ふえるということは好ましくありませんので、今年は減税の措置をとるように地方に指導しておりましたことは、すでに御説明申し上げたところであります。来年度はその措置を解除いたしますれば、これによりまして相当の増収が見込めるということも考えられます。また一方少くとも二十五年、二十六年、二十七年、この間の物価騰貴を考えましても、相当の値上りがあるものだと考えております。そういうことからいたしまして、七百億程度の税の見積りをいたしますことは、そう無理ではないという考えを持つております。ただ評価そのものにつきまして、二十六年度の評価の結果が絶対に適正だとは申せませんので、二十七年度におきましては、われわれとしましても相当時間をかけまして、的確なる評価を行うように指導いたしたい、そういう趣旨から、先般の国会でも課税の時期を半年ずらしていただくという法律案の御協賛を願つたわけであります。
○床次委員 ただいまの御答弁を伺つておりますと、どうもそれは増収であるとは言えない。法律の改正はいたしませんけれども、事実において増税になつておるということが明らかでありまして、住民税の点につきまして課税方式が第一方式から第二方式に移る——第二方式も規定には書いてありますので、第二方式を適用いたすことは一向さしつかえないわけであります、しかし第一方式を使うと第二方式を使うとは、税額の上において非常に開きがあるのであります。地方の財政が窮迫しておりますので、やむを得ず第二方式をだんだんとるようになつて来た。従つてそれだけ地方の財源はふえておりますが、住民の立場から申しますると、これが当然増税になつておるのであります。どちらでもいいというのでなくて、地方ではやはり安い方がいいのでありまするが、やむを得ないために増収をはかる、すなわち増税になつておるというのが、今の現実の姿だと思うのであります。地財委におきまして今度第二方式をとることを予想して計画を考えておられますることは、これはとりもなおさず住民税におきまして、当然増税を見ておるといつてしかるべきものであります。法律の改正はいたさないけれども、増税になる方式によつて税をとつておりますので、当然これは増税であるというふうに、私どもは考えるのであります。なおただいまの固定資産税におきましても、評価の点においてはまだ未熟でありまして、漸次改善に努められることにつきましては、まことにけつこうであります。しかしながら評価というのは、なかなかむずかしい問題でありまして、はたして九百倍がいい、あるいは本年度の方法がよろしいかどうかということについては、なかなか議論の尽きない点でありまするが、結果におきまして数字が著しくふえておるということは、当然負担の増加ということについては明らかである。私どもは政府がいわゆる法律上の増税でないという趣旨においては、これは一応そのりくつは立つかと思いまするが、負担が増加する見込だということは認めざるを得ないのじやないかと思うのであります。この点地財委におきましては負担の増加はないのだ、所得に応じた税負担をしておるのだというお考えか、あるいは所得の方は大してふえないけれども、事実において負担がふえている、税率は上らないけれども、納める金額はふえでいるのだという事実は、お認めになるのじやないかと思うのでありますが、いかがでしよう。
○荻田政府委員 増税と増収との用語は、いろいろ考え方がございまして、非常にまぎらわしいと思いますが、おつしやいましたように、二十六年度の地方税の額と、二十七年度の額とを比べますれば、相当の増額になつておることは、われわれは当然認め薫るのであります。ただ絶対額の問題でございまして、別に法律を変更しまして、率等を上げるというようなことはいたしませんで、それだけの増収が入るという見込みを持つておりますし、また一方地方財政の計画だけを見ましても、物件費は二割五分も上つており、人件費の方も相当上つている、つまりそれだけ貨幣の価値が総体的に下つておるという以上、税につきましてもある程度の増額があるということは、これは負担の増にならぬ。ことに一方国民所得の増加というような計算から考えましても、この程度の増収は、特に増税というような言葉で理解するのは適当でないという考えであります。
○床次委員 ただいまの点につきまして、これは意見の差と思いまするが、国民所得がきよう示されましたような数字において増額を示しておらない、どうも来年度予想されますところの地方税の増額の方が、国民所得の増加率よりも上まわるだろうということを、私ども懸念しておるのであります。この点は政府の方もよく御研究をいただきまして、確かに法律上の増税ではない、しかし負担は増加するのだという事実は、はつきりとお認めになつて、そうおつしやつた方が国民に誤解が少いし、正しい言い方ではないかと思うのでありまして、この点はさらにもう少し数字につきまして、今後研究を続けたいと思うのであります。なおこの機会に承りたいのですが、平衡交付金の配分に関しましては、昨年以来だんだん事務が収縮するにつきまして、それぞれ修正を施しておられます。しかし本質的にはこの配分方法は法律をもつて定むべきものでありまするが、政府は来年度におきまして、法律をもつて当初の規定通り配分を実施するお考えかどうか、まずそれを承りたいと思います。
○荻田政府委員 御承知のように平衡交付金の計算につきましては、三つの要素がいると思います。一つはいわゆる単位費用の問題であります。もう一つは補正係数の問題であります。さらに基準財政収入の見積り、この三つがいるわけであります。これがきまりませんと、今の法律だけでは運用できないわけであります。そのうち単位費用につきましては、現在の法律でも二十七年度から法律で定めるというふうに書いてありますので、これもわれわれといたしましては、後刻地方財政平衡交付金法の一部改正として提案して、御審議を得たいと思つております。他の点につきましてもやはり法律をもちまして、議会の議決によりましてきめることが適当だと、われわれ考えておりますので、これにつきましてもなるべく近い将来において法律に持つて行きたい。ただいかにもいまだ施行早々でございまして、法律でもつて固定してしまう段階に至つておりませんので、当分の間は規則による。そういう具体的に確信のある案ができてから、法律をもつてきめるという方向に持つて行きたいというのが、われわれの考えであります。
○床次委員 なお一、二の点つけ加えて御質問いたしたいのであります。本年度の平衡交付金の配付につきまして、すでに大体配付の準備を了しておられるようでありますが、各府県と市町村との間の負担額において、著しく不つり合いを来しておる。前年度と比しまして、都道府県においてはやや寛大であり、市町村に対しましては著しくきゆうくつに査定されておるかのように聞くのであります。この点はまだ具体的の数字を私ども見て承知いたしておりませんのでわかりませんが、政府の考えといたしましては、どのような均衡をとつておられるか。昨年度の取扱いとかわつたところがありまするならば、この点御説明願いたい。 第二の問題といたしまして、各都道府県、市町村の間における配分に関しましては、それぞれ配分方法等において改善を加えられておると思います。昨年度と比べますと、ある程度の数字の違いがあることは当然である。しかし配分いたしました結果におきまして、前年度と比べて著しい相違を生じておるものに対しましては、さらに検討を要するのではないかと思う。伺いますと、東北六県のごときも平均の減少率よりも非常に大きい減少を示しておるという事実であります。単にその数字のみをもつて配分の良否を断定することは早いと思いますが、何ゆえにかかる大きな差額ができたかということにつきましては、十分検討を要するのであります。地財委におきましてその原因等について、いかように考えておるか、またかかる大きな予想以上の減額があるということに対しましては、地方といたしましてはこれは非常に財政の窮迫する感情を、さらに強めるわけでありまして、これに対する措置をいかように考えておられるか承りたいと思います。なおできるだけ早い機会におきまして、本年度の配分方法また配分額等につきまして、資料ができましたならば、ひとつお示しを願いたい。
○荻田政府委員 本年度の交付金の配付につきましては、一週間ばかり前に一般交付金の本決定をいたしました。これにつきましてはなるべく早い機会に、その規則及び結果の数字を文書をもつて御提出いたすことにいたします。 それからまず第一に御質問になりました府県と市町村の配付割の問題でございますが、これは先般の国会あるいは一番初め当初予算の審議のときの国会に、われわれが地方財政平衡交付金の額を算出する資料として出しております資料に、道府県分と市町村分とわけてつけてありますが、そのいずれにおきましても、やはり道府県の方に財政需要の増加が多くて地方税の増加が少い。市町村に比べましてそういう結果になつておりますので、必然的に府県の方に、平衡交付金はよけい行き、市町村の方が割合少くなるというのが、どうしても全体の財政計画から見ての数字であると思います。そういう心持で昨年の夏行いました仮決定に多少の行違いもありまして、市町村ことに町村分が非常に減つたわけであります。これを今度本決定のときに是正いたしまして、相当町村分もふえております。結局一般交付金におきましては、大体府県が二十五年度に比べて百億程度増加し、市町村の方は九億程度減少する、こういう結果になつております。前の仮決定のとき相当大幅に減少しておりましたのが是正されることに相なるわけであります。なおその最後の調整は特別交付金をもつて行いたいと考えますので、目下資料を収集中であります。 それから個々の団体につきましては、確かにおつしやいますように、去年の額と比べるといろいろ変化が起りまして、これは何分にもわれわれといたしましても、去年の配分そのものが絶対に正しいと考えておりませんので、これを是正して行きたいという考えを持つております。われわれの立場から申しますれば、今年の配分額の方が適当であるというふうに申し上げるよりほかしかたがないのでありますが、しかし御指摘になりましたように、それはそれとしても去年に比べて非常に減るということは、いろいろの面から現在の財政運営に支障を来すという考えを、われわれも持つておりますので、これは特別交付金によりまして、その経過措置が適切に行くようにいたしたいという考えを持つております。従いまして特殊の理由、つまり歳出の面においても自治体警察を廃止したとか、あるいは救護費関係、生活保護法関係の変化があつた面、また歳入面におきましても法人税割りが新しくできたというような面、そういう特殊の事情から来る変化は当然のことでございますが、そうじやなくてただ一般的に減つたというようなことに対しましては、大体昨年度の一般交付金の額は確保するという趣旨によりまして、特別交付金の一部を配分いたしたいと考えております。
○門司委員 今の荻田局長の説明について私は質問はいたしませんが、最初に聞いておきたいのは、きようは担当大臣も大蔵大臣もおいでになつておりませんので、はつきりしたことはわからないと思いますが、昨年の暮れに両院で議決いたしました平衡交付金の増額に基く決議案の措置として、当然とられるだろうと考えておりました地方財政の収入欠陥に対する短期融資の問題でありますが、これは今どの程度に進んでおるのか、もし荻田局長でおわかりならば、お知らせ願いたいと思います。
○荻田政府委員 二十六年度の地方の財政がどうしても財源が不足だということは、先般の国会にわれわれの方で意見書を提出してあつたわけでございますが、それに対しまして国会の方でも非常に御同情ある議決をいただきました。しかしこれを措置するのに、われわれの意見書の通り今平衡交付金をさらに百億ふやし、地方債を五十億ふやすということは、政府としてもなかなかできないようでありまして、結局個々の地方団体について十分その理由を検討し、どうしても赤字が出て来るという額については、何らかの方法によつてこれを措置する、こういうことに現在はなつておるのであります。 それでまず地方にどれだけの赤字があるかということを調べるのが先決でありますので、昨年末から今年にかけまして、その調査をしておるのであります。資料をつくつておりまして、まだ配付にはなつておりませんが、すぐ御配付できると思います。地方団体自体の出して参りました見込みによりますと、道府県で二百五十億、五大都市で八十億、市で九十七億、町村で七十億、合計五百億円の財源が不足するということを言つております。これに対しましてわれわれの方でもう少し歳入をとり得る余地がないか、あるいはもう少し歳出を切り詰める余地はないかというような点を検討いたしまして、この数字を一応三百九十億と考えておるのであります。これだけが一応赤字になりますが、それに対しましてなお特別交付金の未配付百二十億、地方債の未決定五十一億、計百七十一億というものがございますので、これを差引きまして二百二十億が、大体今年の赤字の見込みになつております。これにつきましては今申し上げましたように、一応の検討を加えただけでございますので、個々の団体が言つている赤字が、はたして適正なものかどうか、言葉をかえて言いますと、もつと切り詰める余地がないかという点につきまして、なお十分に考えなければなりませんし、またこの財源措置をする場合に、個々の団体が赤字を現実に出したからということになりますと、いかに査定いたしましてもやはり抜けるところがございまして、結局赤字をよけい出したところは、たくさん政府から金がもらえることになりますと、将来の地方財政の運営に悪い影響を及ぼすと考えます。地方団体の言われます個々の赤字を、そのままつかまえてどうするというようなことは、おもしろくないと思います。 そこでその解決の方法でありますが、二十六年度におきまして、平衡交付金の増額あるいは地方債の増額ができないとすれば、何らかこれに便宜措置を考えなければならないわけであります。一応現金の問題といたしましては、一時借入れ金いわゆる短期融資ということも考えられますが、これでは決算上の財源にはならないので、これを何らか実のある財源に振りかえる措置を講じないと、それが表向きに二十六年度の措置としてできない以上は、何らかそこに便法を講じなければならぬことになつておりまして、いまだその額及び具体的方法につきましては、最終の結論を得ていない次第でございます。
○門司委員 これは非常に大きな問題でありまして、御存じのように各地方の公共団体は、府県市町村を通じてすでに予算の編成期に入つております。来月はおそらく予算をいやがおうでも議決しなければならないと思いますが、その場合に二十六年度のこうした財源的の問題が処理されていないことになりますと、これとの関連性がないとは言えませんので、非常に予算の編成に私は苦しむと思う。大体予算の組みようがないような形が出て来はしないか、従つてこの問題につきましては、できるだけ早い機会に、はつきりしていただきませんと、地方公務員等につきましても、まだベース・アツプもしていないところが、たくさんあるようでありまして、市町村あるいは都道府県も同じようでありますが、やはり深刻な問題が出て来ると思いますので、なるべく早い機会にこれの措置をしていただくようお願いしたい。 もう一つはこの問題で何らかの措置ということになつておりますが、これはどうにもならないと思う。せんじ詰めて早く言えば、結局短期融資の方法があるだけでありまして、この短期融資の道を短期融資としてほんとうの財源でない、単に借入金ということで置いておくことは、予算の上から見てもおもしろくない結果になりますので、これを長期の起債に切りかえて行くことを、次に考えなければならない。私どもはこうしたものが、そういう一つの財政のやりくりと同時に、地方の平衡交付金の中に織り込んで、財源処置をして行くことが一体来年度にできるかどうか、これは局長に聞いてもわからないと思います。大蔵大臣に補正予算ででも措置するかどうかということを聞かなければわからないと思いますが、何らかはつきりした方法で処置していただきたい。 それからもう一つ二つ聞いておきたいことは、平衡交付金の一部改正に対しまする問題でございますが、これは非常に重要な問題であります。重要というよりも重大な問題でありまして、財政需要額と財政収入額との査定の問題を、法律できめてしまつて参りますと、その法律できめたものを基準としたアンバランスだけは、必ず政府は出すという確信があるかどうか、伺います。今までも地方の公共団体から出て参つております資料と、地財委で研究いたしました資料とをつき合せて見まして、これを予算化しようといたします場合に、今年の予算では御承知のように三百億ぐらいのものが足りないということになつて、そうして起債をふやせとか、平衡交付金を増額してもらいたいとか、あるいは増徴——政府は自然増収というが納める方は自然増収とは言い得ない状態である。そういうことを毎年繰返しておる。これを今年度法律化して行つて、来年度から赤字だけ必ず政府が出すということになつてしまえばけつこうでございまするが、国家予算の関係から申しますと、私は必ずしも大蔵大臣はこれをうのみしないと思う。そうなつて参りますと、法律の権威というものはなくなつて来る。そういう権威のない法律を今ここでつくつてみたところで、実際問題としてはしようがないと思う。一体自治庁なり、地方財政委員会では、そういう法律をこしらえてそれを権威づけ、国の財政はどうあろうと、必ずそれは出せるという確信があるかどうかということを、一応聞いておきたいと思う。
○荻田政府委員 現在の平衡交付金の増額につきましても、なかなか襲われの言うことが政府のいれるところにならず、常に不足がちになつておる。これはいろいろ理由、原因があると思いまするが、少くとも今のような状態を一歩前進する意味におきましても、おつしやいますように、法律をもつてその計算の基礎等をはつきりした以上は、必ずそれを国家予算に計上するという方向に持つて行きたいというのが、われわれの希望でございます。できましたあと、はたしてその法律が実行できるかどうかという問題でございますが、われわれは法律がつくられた以上は、これは政府において当然尊重して、それに従つて実行できるものだという確信を持つております。
○門司委員 法律が出てからなお審議してもいいと思いますが、先になお一応申し上げておきたいと思いますことは、確信が持てないということになると、地方の予算編成の上に、非常に大きな問題を来して参ります。法律できめておりまする以上は、地方は地方予算の中において、必ずこれを当てにする。当てにして予算を組んでおいたところが、国家財政の都合で、これが支給されないということになると、地方の予算編成はできないという形になつて来る。私はこれを心配するのであります。その場合に、その法律を改正されようとする趣旨の中の、いわゆる基準財政需要額というものと、財政収入額との関係でありますが、日本の都市は、御存じのように戦災を受けた都市もありまするし、それから戦災を受けなくとも、戦争中何もいたしておりませんので、従つて地方の公共団体のなすべき仕事というものは、たくさんあるのでありまして要求されておりまする財政需要額は非常に多いわけでございます。財政需要額をきめるにいたしましても、これを法律で一律一体に考えて行つてしまおうというところに非常に大きな無理がある。いわゆる新規財政需要額に対する見積りというものは、なかなかつかないと思う。個々の町村等は違いますので、法律でこれを一本にきめるということは無理だと思うのだが、そういう面についても法律をこしらえられるときに、十分はつきりしたものにしていただきたい、こういうふうに考えております。きようは、法案が出ておりませんので、これ以上私つつ込みませんが、この点については十分御考慮願いたい。 それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、地方公務員の整理に関する問題であります。今の財政の面から見て参りますと、局長のお話のように、大体行政整理を五分くらいするわけでありますが、五分くらいすると、かりに百四十万と査定いたしますと、七万くらいの人間になりはしないかと思います。それから財政の面から見まして、十三億くらいのものが出て来るといいますると、大体十三万人くらいの数字が出て来るのであります。いずれにいたしましても十三万か、七万くらいの数字が出て来る勘定になります。ところがこの問題については、さきの委員会で、私地方行政簡素化本部長官であります岡野大臣にお聞きいたしましたときに、今簡素化本部の考えておる案は、地方の首切りを伴わないような関係に持つて行きたいという答弁がなされておるわけでありますが、国と地方との事務の再配分が行われることになつておりまして、中央の国税事務が地方に移管されて参りますならば、地方の事務は必然的にふえて参りますので、私どもは首切りはおかしいと思います。ただここで考えなければならぬことは、中央で天引きで首を切つておるから、このままの姿が地方に及ぼされることをおそれておつたので、この前の委員会で岡野国務大臣に質問したのでありますが、そのときの大臣の答弁では、地方行政簡素化本部の案としては首切りを伴うことは考えていないということを、はつきりされておりまして、今のあなたの答弁と食い違うのでありますが、この点はどうなつておりますか。
○荻田政府委員 私、直接岡野国務大臣の御答弁を聞いていなかつたと思いますので、はつきりしたことは申し上げられませんが、この地方行政簡素化本部で行つておりますのは、初めから何割何分首を切るというような首切りを主眼とした整理ではなくして、行政事務を整理し、行政機構を整理する結果人員の整理に及ぶという意味において、地方の行政簡素化は考えている、こういうふうにわれわれは了解しております。その結果において人員整理を伴わないということは言われなかつたのではないかと考えております。
○門司委員 今せつかく局長の答弁があつたのですが、いずれにしても、地方行政簡素化本部の方針は、首切りを伴わぬことになつておるが、結果においてはあるいは減るかもしれぬと言つておるのに対し、地財委の方では必ず減るものだと断定されて、人員整理をされようということは、越権であり間違いであると思う。ふえるか減るかわからぬのです。それを最初から減るものだという断定のもとにされるということについては、地方の公務員に及ぼす影響はかなり大きいと思う。岡野さんの答弁の中には、とにかくやつてみなければわからぬことだという多少政治的なものがあつたのかもしれませんが、あつたとすれば、財政を見られる上においては、ひとつそれを含んでおいていただいた方がよいと思う。最初から首を切ることを前提としてやられるのでは、地方公務員は非常に迷惑するので、こういう点をもう少し明確にしておいていただきたいと思います。 それからもう一つ地財委に聞いておきたいと思いますことは、今度の税制改革の問題であります。税制改革の問題については、附加価値税をやめられて、税制改革をすると言つておりますが、国と地方との事務の再配分が行われつつあることは事実でありまして、国税事務が地方にだんだん委譲されておることも事実であります。そういたしますと、今の税の体系をかえる必要があるのではないか、国税を地方に委譲する必要が、だんだん起きて行くのではないかと思う。依然として国税は国税として中央にとつておいて、地方に事務が多く委譲されて来て、その多い分だけは地方で増徴するというような形が出て来るというふうになつて参りましては、これは非常に迷惑だと思う。従つて国と地方との間に行政事務の再配分が行われると同じように、やはり税源の再配分も当然行われなければつじつまが合わぬと思いますが、この点に対して地財委ではどう考えておりますか。
○荻田政府委員 まつたく同感でありまして、事務の再配分、機構の改正ということから、それに伴う財政措置、もちろんその中には地方税制の措置、つまり国税、地方税を通じこの税源配分というようなことまでひつくるめまして、来年度設けます地方制度調査会において、全般にわたり、しかもあまり動かす必要のないようなおちついた制度をつくりたいというのが、現在われわれも考えておるし、政府も考えておられる地方行政、地方財政の改革案に対する考え方であります。
○門司委員 考え方だけではしようがないのです。実際に事務の再配分が行われつつある。たとえば現在国立病院を地方に移管しようということが考えられております。国立病院が地方に移管されて参りますと、その結果はどうなつて来るかということでありますが、これが財政の処置が講ぜられないで、ただ単に補助金その他ということで、いつまでも中央に権力を握られているという形が出て来ます。ことに今問題になつております問題として、しばしばわれわれのところ陳情のあります問題の一つとして、取上げてお考えを願いたいと思いますガソリン税のごときは、そうであつて、道路の維持、管理というものは大体地方公共団体に委託されて行われておる。ところが地方の道路の維持、管理に最も重要な役割を持つております道路を毀損する自動車から来るガソリン税というものは、全部国がとつておる。財源だけはとるが、支出の方はそつちでやれというようなことでは、行政上の事務をどんなに地方に委譲して参りましても、財政が伴わなければどうにもなりません。従つてただ単に考えておるというだけではなく、どういう税種を地方に配賦すればよいかということについて、もう少し具体的な案があるはずだと思います。確定したものはむろんありますまいが、局長のお考えだけでもこの機会に発表願いたい。
○荻田政府委員 せつかくでございますが、この地方制度調査会をつくつて、白紙をもつて全部解決してもらうという考えを持つておりますので、今原案いうものをわれわれの方では持つておりません。
○林(百)委員 地方財政委員会では、当初本年度の平衡交付金を千三百億と算定したのが、その後千二百五十億でもよろしいということになつたのは、どういうわけですか。
○荻田政府委員 先ほど御説明しましたように、政府におきましてわれわれの要求しました四項目について、相当考慮するということを言われましたので、その言に信頼して五十億減らしたわけであります。
○林(百)委員 そうすると別途適切な措置をとるということを、もう一度聞かしていただきたい。別途適切な措置をとると、あなたの方では政府の組んだ通りでできる、こういうことなのですか。
○荻田政府委員 先ほど申し上げましたように、第一は地方税制の改正、第二、第三、第四とあつたのでありますが、現在のところでは、附加価値税の施行を一年延期するという、つまり第一の方法でもつて措置ができる。具体的に措置ができております。
○林(百)委員 その次に問題になりますのは、地方税の増収九十七億とありますが、この財源はどういうところですか。
○荻田政府委員 これは先ほど申し上げましたように、大部分が所得割を第二方式によつてとる、他は法定外独立税あるいは目的税等の設定であります。
○林(百)委員 そうすると、先ほど床次氏も言われたように、結局地方民からいうと、税額からいつて昨年よりも九十七億負担がふえるということでいいのですね。
○荻田政府委員 先ほども申し上げましたように、この法定外独立税も、目的税も、一応二十五年にとつておるものを、そのまま計上してあります。それから所得割を第二方式によつてとるのも、二十六年度は百三十億計上したのを、むしろ来年度は一部減らしまして計上してあります。この関係では別にふえません。
○林(百)委員 そうすると、九十七億は何でふえるのですか。
○荻田政府委員 先ほども申し上げましたように、そういうものをここに別に書き上げたわけであります。つまり法定税目以外のものを書上げましたので、これによつてふえるということではありません。去年に比べてふえるのではなく、法定税目に比べてふえるということです。
○林(百)委員 結局地方民からいえば、九十七億負担がふえるということじやないのですか。何だかややこしく言われておりますが、そう考えてはいけませんか。
○荻田政府委員 簡単に言いますれば、去年に比べますと九十七億ふえません。法定税目から比べて九十七億ふえる、こういうことであります。
○林(百)委員 そうすると、法定税目からいつて、とにかく九十七億余分に地方税はとることでしよう。地方に入るということになれば、負担がふえることになるのではないですか。
○荻田政府委員 何に比べてふえるかという問題でありますが、二十六年度に比べてはふえません。
○林(百)委員 いつに比べてふえるのですか。
○荻田政府委員 二十七年度について、法定税目だけをとる場合に比べてふえるわけです。
○林(百)委員 そうすると、昨年度に比べて地方税の収入はどうなるのですか。
○荻田政府委員 総額におきまして三百億ほどふえます。
○林(百)委員 そうすると、その三百億は何からどういうようにふえるのですか。
○荻田政府委員 これは先ほど床次委員に項目について御説明いたしましたように、各税目について基本が自然増加いたしますから、それに応じてふえるわけであります。
○林(百)委員 そうすると、地方の中流の人たちが、固定資産税のことを非常に心配しておりますが、固定資産税はどのくらいふえますか。具体的に数字を出してみてください。
○荻田政府委員 百三十億くらいです。今年は五百七十億で来年は七百億です。
○林(百)委員 二割増ですね。
○荻田政府委員 一割弱です。
○林(百)委員 それからもう一つ、先ほど床次君も聞かれたと思いますが、各都道府県の市町村別で、平衡交付金の減少率が特にひどいところがあるという陳情があるのですが、これはどういうわけですか。一般の減少率が四分なのに、特に東北だけはその一・八五倍の実に七分四厘の減少率を示しておるのですが、どうして北海道、東北の各市町村の平衡交付金の減少率がこんなに平均よりずつと上まわつておるのですか。何か理由があるのですか。
○荻田政府委員 今年わけましたのは、その後の調査によりまして、現在考えて一番妥当だと思われる配分基準によりました。従いまして去年の額というものは根拠になつておりませんから、去年に比べれば、そこに改正しただけふえるところもあれば、減るところもある。私まだ数字をよく存じませんが、東北の方である程度ほかの府県よりも町村分が減つておると思いますが、これはそのような意味におきます改正で、個々の点について申し上げますれば、大体寒冷地による補正率を少し率を下げたためであります。
○林(百)委員 寒冷地による補正を少し率を下げたというのは、もう少しわかりやすく言うと、どうなるのですか。
○荻田政府委員 補正係数の中で、寒冷地帯の補正をして割増しをしますが、その割増しの率が、去年に比べて今年の方が少いのであります。
○林(百)委員 二十五年に比べて二十六年が少いのですね。そうすると、二十五年に比べて二十六年度補正係数を下げたのは、どういう理由ですか。少し暖かくなつたというのですか。
○荻田政府委員 簡単に言えば、去年のが見過ぎておつたからということです。
○林(百)委員 どういう点が見過ぎていたのですか。
○荻田政府委員 それは、全体の割振りから見ての問題であります。気候が別に変化したわけではありません。
○林(百)委員 同じ寒冷地帯でありながら北海道、東北が特に甘く見過ぎていたというのは、どういうわけですか。
○野村委員長代理 ちよつと林委員にお願いしたいが、本会議もございますので、お含みの上で、なるべく関連して一挙に御質疑を願います。
○荻田政府委員 寒冷地はどこの寒冷地も同じに扱つております。しかし、東北、北海道はすべてが寒冷地になつておりますから、その率も大きいのであります。
○林(百)委員 あなたはよく実地がわからぬらしいが、同じ寒冷地の補正係数を訂正したと言いながら、東北が特に一般の減少率よりひどい。よく地元の人たちから聞いて、直すなら直さなくては、そんなに口先だけで言い込めたとてだめです。よく調べてもらいたい。その次の問題ですが、特別平衡交付金の交付基準については、いろいろ問題がありまして、運動の強いところはたくさんやるとか、自由党の勢力の強いところにはたくさんやるとか、自由党の委員長を前において申訳ないが、選挙のために使うとか、いろいろ誤解がありますが、これはどういう基準で適正にやるように監督するか、その点よく念を押しておきたい。このために地方では非常に暗中模索しております。あなたのお考えをよく聞いておきたい。
○荻田政府委員 部外の方がいろいろ批評されるのは御自由でございますが、このわけ方につきましては、数十項目をあげまして、それにつきまして一々計算の資料等をつくりまして、それによつて調査してもらつたものによつてわけております。従つて関係者はよく御存じのはずであります。
○林(百)委員 先ほど門司委員からもお話がありましたが、国立病院の地方委譲とか、義務教育費が大体五百三十億くらいある。これを平衡交付金の中に組み込んでしまつたとか、学童の給食の問題なんかも、やるとすれば、おそらく四十八億の半分は地方負担に入れるとか、六三制の校舎の整備が地方負担になるとか、中央の財源の切詰めが地方の財政にしわ寄せられて、今年は地方財政は非常に苦しいのじやないかと思いますが、その点あなたは地方財政の守り神のつもりでいるのであろうが、どういうふうにあなたはお考えになりますか。この点は率直に、やはり中央財政の地方財政へのしわ寄せによる地方財政の危機というようなことをお考えになりますかどうか。 それから私の希望することは、地方財委が最初千三百億——これだつて地方民の希望から言えば、非常に内輪で、ほとんど地方民の希望を入れたものでないのですから、それで妥協をしないで、地方財委は地方財委として、政府に地方の財政的な要求を腹をすえて、突きつけるという覚悟をきめてもらいたいと思うのであります。その意味で先ほど申しました義務教育費の地方財政へのしわ寄せ、六三制の学校の整備費の地方財政へのしわ寄せ、国立病院あるいは学校給食費の地方財政へのしわ寄せについて、どういうようにお考えになりますか。
○荻田政府委員 法律なり理論の上におきましては、今あげられました点につきまして、国立病院の移管につきましては、一応独立採算制でやるものと考えまして、特にこのための一般財源の負担というものはないという考えでおります。 それから次に、六三制の問題につきましては、二十六年度も、二十七年度も、相当の国庫補助金が出ておりますので、現在におきましては、まずこれによつて措置してもらうという考えでおります。 それから義務教育費の教員の俸給費の増加につきましては、先ほど説明申し上げました給与費の増という中に、十分の額を見ておることになつております。ただこのようなことを見ましても、実際になりますと、たとえば六三制の建築にしても、政府の見るだけでは足りない、坪数が足りない、あるいは単価が少いということで、地方財政にしわ寄せが起つて来るということは、われわれも率直に認めております。
○林(百)委員 今の答弁は非常に不満なんです。あなたは地財委の方であります。地財委の方が政府の代弁みたいなことを言つておる。私はそんな教育費のしわ寄せや、中央の委任事務のしわ寄せについて、あなたの言うように、相当適切な措置をとつておるということは、地財委の代表が言えるはずがない。あなたはほんとうに地方財政を守るのだつたら、地方財政の危機をよく見て、政府と闘う側に立たなければだめですよ。国会のわれわれの国政調査の結果でも、そうじやないですか。今地方の財政が非常に危機に陥つておるということは、大きな声として報告されておるのですから、私はあなたの考えをぜひ聞いておきたいと思うのです。 それから、時間が来ましたから、簡単にもう一つお聞きしておきます。この中で、先ほど門司委員から御質問になつたのですが、地方の行政整理による財源の浮び上りが書いてあるのです。これは最近地方の都道府県の整理だとか、あるいは地方自治区域の整理だとか、あるいは地方議員の整理だとか、こういうようなことが言われておるようでありますが、本年度何か具体的におやりになるのですか。行政整理による減四十七億、これは相当のものだと思うのですが、どういうところから出ておるのですか。何か地方の根本的な整理とか、中央の行政改革とにらみ合せてやるということで、こういう計数が出て来ておるのですか。
○荻田政府委員 これもり先ほどお話しましたように、具体的のことは岡野国務大臣のもとにおいて目下考えられております。これは事務機構、人員を通じての整理であります。しかし具体的な結論は出ておりませんが、一応財政の計画としましては、総体に五%だけ減らす。しかもそれから退職金等は差引くという額が、四十七億に相なつておるわけであります。
○林(百)委員 それでは最後に結論を申し上げますが、先ほど申しました通り、中央の委任事務が非常に多くなつておるときに、地方の財源の一つとして、行政整理によつて四十七億を浮び上らせるということは、非常に無理な計算だと思うのです。もちろん、五%の人の首を切ると言いますけれども、今の地方の自治体でそんなに余分な人を使つておるはずはないし、ますますこの上委任事務が多くなるのに、五%首切ることによつて、地方財政から四十七億浮び上らせるというこの地方財政計画は、やはり非常に地方に無理をしいることに私はなると思うのです。だから五%を首切るというのは、どういう基準からやるのですか。それとも地方の自治体の業務がそれでやつて行けるという考えでおりますか。
○荻田政府委員 先ほど申し上げましたように、具体案としてこれに必要な事務の整理及び機構の整備ということを行いまして、結論がこうなるという見通しで、一応この予算を組んでおるわけであります。 それから五%切ると申しましても、すでに欠員がその半分ございますから、実質は、現実にやめてもらう人は五%はないわけであります。
○林(百)委員 一応首切るということを予定して、予算を組んで、こんなものが地方の自治体へ行つたら、不安で仕事なんかできません。やはり中央から財源を幾らかでも多くして、何とか地方の財政を一応政府の責任において見てやるという方向へ、あなたはぜひ努力してもらいたいと私は思う。どうもあなたは政府の代弁者のようであつて、地方の財政を守つてやろう、地方自治体の財政的な苦難をあなたがかわつて政府に進言しようという、地方財政委員会設置の精神を、あなたは忘れておるように思う。もう一度根本的な地財委の理念をあなたはよく考えてもらいたい。今年度は地方財政の危機だと思いますから、村長さんも、府県知事までが国会へすわり込んで、平衡交付金の増額を希望しておるときに、あなたはそれを守つてやらなければならぬのに、あなたが、大体政府の処置でやつて行ける、しかも五%首切つて、四十七億浮き上らせようという無理な財政計画を立てるようだつたら、あなたは地財委の資格はないと思う。よく真剣に考えて、今年度の地方自治体の財政的な危機を、あなたも協力して、切り抜けるように努力することを希望して、質問を終ります。
○野村委員長代理 お諮りいたします。大体地方財政に関することは、非常に重要かつ深刻でございますが、なお残余の質疑等もありますので、次回に讓りたいと思います。 資料の提出に対して門司委員から御意見があります。
○門司委員 資料の提出をお願いしたいのであります。それは地方団体で行つております独立税の問題についてでありますが、これは雑収入の中に含まれておるのか、税収入の中に含まれておるのか。どちらでもよろしゆうございますが、一体独立税がどのくらいあつて、その総額がどのくらいあるかということを出してもらいたい。それから市町村別はたいへんでしようから、府県別くらいでもけつこうでございますから、もしできれば、お願いします。一応市町村の分、府県の分を明らかにしてもらいたい。 もう一つ資料を出していただきたいと思いますことは、今年の税、ことに固定資産税の問題でありますが、固定資産税の問題については規則でふえておりますが、その課税の対象になるものが、一体どのくらい見込まれておるか。ふえておるのは去年と同じだというお答えになると思いますが、一応その課税の対象になつておりまするものの、二十七年度の価額をお知らせ願いたい。
○野村委員長代理 それでは本日はこれをもつて委員会は散会いたします。 次会は公報をもつてお知らせいたします。 午後一時九分散会