大蔵委員会 第90号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/06/14
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 前会に引続き、簡易生命保險及郵便年金特別会計法の一部を改正する法律案、及び資金運用部資金法の一部を改正する法律案の両案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します。三宅則義君。
○三宅(則)委員 ただいま議題となりました簡易生命保險及郵便年金特別会計法の一部を改正する法律案、並びに資金運用部資金法の一部を改正する法律案に関連しまして、質疑を行いたいと存じます。 すでに同僚委員より質問もあつたようでありますが、私は他の委員会に出席いたしておりました関係上、質疑をいたしておりません。多少ダブるところがあるかもしれませんが、なるべくダブらないように、根本のことを最初にお伺いいたしたいと思うのであります。 まず佐藤郵政大臣にお伺いいたしたいと思うのでありますが、私ども簡易生命保險というものにつきましては、その発生の当時と今日とはたいへん違うということであります。発生いたしましたときは、過日も参考人の下村先生の御意見もありましたが、それは明治、大正年代ということになりますと、すでに三十年も四十年も前の話でありまして、そのときの思想と、今日の新憲法下になりましたときの考え方とは、まるきりかわつておる。たとえば下村海南先生のごときは、この簡易保險というものは、庶民大衆からお預かりいたしまして、ただ住宅にまわすのだというような、非常に単純なお考えであつたのであります。これは戰争前もしくは経済の順調のときにおいては、そういうことが考えられたわけでありますが、戰後になり憲法もかわりまして、大分性格がかわつておるのでありますが、郵政大臣はこのことをどういうふうに考えておられますか、この際ひとつ承りたいと思います。
○佐藤国務大臣 簡易生命保險をつくりました際の基本的な考え方は、今なおかわつてはおらないと思います。ただ御意見のうちに御指摘になりましたように、国の財政状態なり一般経済情勢等も変化を来しておりますので、その情勢の変化により、運用の面におきまして種々なる制約をこうむることは、当然だと思います。これは実施上の問題でありまして、基本的な使命なり精神には何らかわりはない、かように考えております。
○三宅(則)委員 郵政大臣の佐藤榮作氏が、ずつと基本的にはかわりはないとおつしやいましたが、実際面から考えますと、非常にこの性格はかわつてる。われわれとしては、簡易保險というものにつきましては、これは地方そのものに直接すぐこれを貸し與えるというような單純な考えとは、違つておるわけでありまして、むしろ国家財政の一環といたしまして、簡易生命保險というものが重要な役割を演じておる、かように思うわけであります。郵政大臣といたしましては、この前の大蔵委員会のことは御存じないかもしれませんが、参考人の各位が七、八名おいでになりまして、全国市長会の佐藤君にいたしましても、全国町村会の松崎君にいたしましても、また生命保險協会の野口君、もしくは日本経済新聞社の友光君はもちろんのこと、この簡易保險というものは、絶対に国家財政の一環として考うべきものでありまして、今ただちに分離する時期にあらず、こういう参考人の御意見でありました。もちろん参考人でございますから責任があるわけではございませんが……。他の参考人の意見をここに簡單に紹介いたしまするならば、全逓の笹川君と、もう一人は特定郵便局長の横山君のみが、この案に賛成というわけでありまして、ほとんど参考人の大部分の者はその時期にあらず、こう考えておるのでありますが、郵政大臣はどうしてそういうふうに早くやらなければならぬというお考えなのでありますか、承りたい。
○佐藤国務大臣 この点はすでにお話申し上げたのでございますが、ただいま参考人の方の意見のごひろうがありました。私も新聞等で十分承知いたしております。そこで議論がありますのは、この事柄をこの委員会で申すことはいかがかと思いますが、御承知のように、国政審議の最高機関である国会におきましては、衆議院も参議院も前後三回にわたりまして、復元を決議いたしております。私どもは国会の一員といたしまして、この決議を尊重するのは当然である、かように実は考えておるのであります。ただいまお話にりましたような御意見があること、また一部におきましてこの案について議論を持つておられること、これもよく承知いたしております。しかしながら支配的な意見は、やはり衆議院なり参議院なりが代表いたしておるものと、かように私は考えております。
○三宅(則)委員 ここで佐藤郵政大臣と院議問題を闘わすわけではございません。われわれも議会人でありますから、院議については十分尊重する気持を待つておりますが、ただその時期、実施方法については、そう早急にやるべきものではない、こういう観点をもつて考えておるのでありまして、特に講和が発効になり、日本の経済再建ということになりますれば、むしろ戰前よりも今日の方が、日本の経済力を結集して超重点的な超重点産業を振興せしめて日本の復興をはかる、これが当然であると思う。私どもはこういう観点から、その時期が尚早であるというふうに思うわけであります。郵政大臣のこれについての御構想をもう一度承りたい。
○佐藤国務大臣 国会の決議を重ねて申すことはまことに恐縮でございますが、参議院の決議のごときは、すみやかにこれを復元すべし、かように時期までも明示いたしておるのであります。ただいまお話になりましたように、私国会の決議をこの席でごひろういたすことは、私自身非常に恐縮に思つておりますが、皆さんも御賛成になつた決議でありますので、よく御承知のことだと思います。ただこの決議云云と、また皆様方の御意見とで、私ども少し迷つておるのであります。ただいまお話になりましたように、今日の財政資金あるいは経済資金の使い方を一元的にすべし、この御議論には、私どもしごく賛成なのであります。簡易保險事業の本来の使命といたしましては、別にかわつておるとは思いませんけれども、先ほど申しましたように、そのときの財政状態なり経済情勢から、運用の面でいろいろの制約を受けるのは当然だと思います。御承知のように、資金運用部資金法ができたのは一体いつかと申しますれば、これはごく最近の事柄であります。この資金法をつくつたということはそのときの情勢に基いて、当然の必要からこの資金法ができておるのだと思います。その資金法の基本方針にのつとつて運用いたすといたしますれば、一元的運用を阻害するということにならないのじやないか、かように私どもは考えておる次第であります。
○三宅(則)委員 私どもは地方に選挙区を持つております関係上、地方に参りますと、いろいろなことを言われるわけであります。ことに町村あるいは府県の、いわゆる地方政治の中心でありますところの各位が、常に地方財政の起債等にあたりまして、大蔵省にもまた郵政省にも、二元的になります関係がありますと、非常に迷惑をする。やはり国家財政資金でありますから、一箇所でこれはお調べ願うということが中心でなければならぬ、こう考えておるわけであります。これを改めて資金運用部ということになりまして、また簡易保險のようなものは郵政省というふうに、二元にも三元にもなるということになりますと、非常に迷惑を感ずることは御承知でありましよう。私はそういう陳情を受けておりますから、実際なるほどという感に打たれておりますが、郵政大臣はどういうふうにお考えになつておりますか。
○佐藤国務大臣 そのことにつきましては、三宅委員の御欠席になりました際に、詳しく説明をいたしております。郵政省といたしましても、別に事前の調査を必要といたしておりません。御承知のように起債の許可は、郵政省の関與するところではないのでございます。許可権は郵政省にはありません。従いまして許可権に関する事務は郵政省は扱わない。従つて今言われますような二元あるいは三元ということには相ならないのであります。この点は詳しく他の機会に御説明申し上げてありますので、お許しを願いたいと思います。
○三宅(則)委員 他の委員に御答弁になつたそうでございますが、私どもはやはり許可権のない郵政省といたしましては、ただ募集するのみが中心というふうに承るわけでありますが、それならばむしろその運用面におきましては、許可権のある方に重点的にまわした方がよい、こう思うのでありますが、その辺はどういうふうにお考えになりますか。
○佐藤国務大臣 御承知のように、許可権は地方財政委員会が持つておるものだと私解釈いたしておりますが、地方財政委員会には許可権があるというだけで、これは一元的にやられておることと、かように考えております。許可権のあるところに募集までする必要がないと同様に、募集は募集だけだと、かようにお話になることはいかがかと私は思います。
○三宅(則)委員 民間の保險会社につきましては、利益の供與というようなことは絶対に禁止しておる。しかるに簡易保險につきましては、その末端におきまして、これは学校をつくるためにひとつ起債を起すから、それについては簡易保險に入りなさいなんということを言つてまわるというのが実際であります。これはいわゆる利益の供與というふうに考えられるわけでありますが、国家の行います簡保につきましては、そういうふうな利益の供與のようなことを実際はやつておるわけなんであります。これは民間の保險事業と比べてみまして、非常に不公平ではないかと思うのでありますが、佐藤郵政大臣はどう思つておりますか。
○佐藤国務大臣 保險の募集はどこまでも厳正な意味におきましてまた饗応したりあるいは利益を提供して募集すべきものではない、これはよく私どもも承知いたしておるのであります。今回運用権が郵政省に返りますことによりまして、かような意味合いに悪用されるのではないか、かようなことを一部で心配しておられる向きがあるやに聞くのでありますが、この点につきましては、十分取締りましてさようなことのないようにいたしたい、かように考えております。
○三宅(則)委員 これはたしか郵政省のお選びになりました特定郵便局長横山八次君であると思いますが、これは地方の郵便局長のことでありますから、極端に申されておるのでありましようけれども、横山特定郵便局長といたしましては、地方のことをするために集めた金を、すぐ地方へ貸すのだという気持で、自分が貸すのだという気持で公述されたわけであります。われわれといたしましては、これは少し行き過ぎであると思うのでありますが、実際郵政省といたしましてはそういうふうに單純に貸すのだということを指令しておるのでありますか。私は末端の人が言うことでありますから、必ずしもこれを信用するわけではございませんが、一応そういうことが正直に言われたことでありますからして、郵政省では簡單に、募集するときには募集した金をすぐ貸すのだ、こういう趣旨で説明しているのですかどうですか、承りたい。
○佐藤国務大臣 御承知のように末端機関は募集はいたします。しかし貸付は末端機関がやるわけではありません。過日もこの委員会でありましたか、募集員に聞くと、自分たちは募集するだけで金を貸すわけではない、だから一部で言つているような問題ではないということを言われておりまして運用権をとることは意味がないじやないかという御意見であつたように記憶いたしております。今また横山君の説として郵便局長が集め、ただちにこれを貸し付けるのではないか、かようなお話をしておられるのでありますが、御承知のように郵政省の機構は全国にわたつておりまするし、一元的な運用と申しますか、国家財政資金の運用にあたりますしては、中央においてやはり計画のもとにやるわけでありまして、現場の個々の局長が扱わないものであることは、よく御承知だろうと思います。
○三宅(則)委員 私どもは法文上よく了承するわけでありまするが、実際面においては末端の方へ行きますと、そういうふうに行き過ぎた行為が頻繁に行われているのが実際であります。そういうことによりましては国民を惑わす、こう考えるわけであります。われわれといたしましては、国家財政資金でありますから、郵便貯金あるいは簡保というようなものはやはり一元化しまして中心において超重点的に必要欠くべからざるところにこれをまわす、これが当然であります。しかるに末端において自分が集めたから自分の集めた市町村もしくは府県に返すのだ、というような意味合いにとられることは、私どもははなはだ不謹慎でありまた当を得ていない、かように思うわけでありますから、むしろこれは君たちは募集する方はけつこうでありますけれども、貸す方は国家が一元化して貸すのだということを徹底せられた方が、穏当ではないかと思うのでありますが、どうでしよう。
○佐藤国務大臣 委員会等におきまして、その考え方は明確にいたしておりますので、誤解はないだろうと私は考えております。
○三宅(則)委員 こまかい話になりますが、これは過日も同僚委員から御質問があつたはずでありましたが、一人当りの外務員に対しまする経費といいますか、手当といいますか、この前お出しになりましたのと、今回訂正せられました点につきまして相当開きがあります。これは急速にお調べになつたというお話でありますが、もう少しくこういうようなことにつきまして、経費でありますとかあるいはその費用等については、常に検討しておられるのが事実であろうと思います。これは事務当局であろうと思いますが、どういうふうなところにおいてそういう間違いがあつたかということをお伺いいたしたい。
○白根(玉)政府委員 この点はたいへん恐縮でございますが、まつたくそろばんのはじき違いでありまして、この点は恐縮に存じております。
○三宅(則)委員 あまりしつこくそんなことを言うわけではありませんが、私どもはかつていいろいろな会計を監査したことがございますが、ややともいたしますと官庁におきましては、予算面においては非常に正確にやられますわけでありますが、これを決算する場合におきましては、おろそかになる場合がある。こういうような意味合いにおきまして、計数におきましてはあまり重きを置いていないというのが、過去におきまする各官庁の通弊であろうと私どもは思つているわけでありますが、本委員会におきまして、ことに郵政省のごとくたくさんの従業員をかかえております官庁におきましては、そうしたような手当でありますとか、あるいは臨時費でありますとか、あるいはその他の職員等におきましては、最も正確にいたしまして記載をいたし、これを監査する必要があると思いますが、実際政府といたしましては、下のものをどういうふうに監督しておりますか、この際承りたい。
○白根(玉)政府委員 おつしやる通りに、ことに私の方は企業官庁でございます。計算のあやまちがあつてはいけないのであります。計算を正確にやることにつきましては厳重に注意いたしておるのでございます。御承知のように御要求がありましたので、ほんとうに早急のうちにつくつたので、たまたまそのときはもう大分帰つておりまして、そろばんのあまり経験のない者が残つておつて、その結果そろばんをはじき違えております。その点はそのままの姿で御訂正申し上げておるのであります。その点ひとつ御了承願いたいと思います。
○三宅(則)委員 政府というものは信頼が一番高いと、こう言われておるわけでありまして、ことに郵便局でありますとか、振替貯金とか、簡易保險も同じでありますが、そういうものに間違いがないという信頼が高いのであります。しかしややともいたしますと利息の計算におきまして、あるいはその他の差引におきまして、計算違いがあつたということになりましたのではこれは申訳ない、こういうふうに感ずるわけでありますが、末端におきましては間違いが少いと思いますが、いかがでございますか、これについて承りたい。
○佐藤国務大臣 御承知の通り国会に提出いたしました資料が間違つた、かようなことはまことに重大な事柄だと考えておる次第でございます。ただいま保險局長から御了承をお願いしておりますが、私も同様な気持で御了承を得たいと思います。
○三宅(則)委員 私はさらに郵政大臣にお尋ねいたしたいと思います。この法案に対しまして資金運用部の関係を今御説明になつたわけでありますが、私どもはどうも今すぐということの時期につきましては、納得が行きかねるわけであります。なぜならばすべての産業におきましては、外資の導入等もまだ十分なつておりませんから、国内の資金こそまつたく超重点的にやらなければならぬということを痛切に感じますから、この際こういう問題については多少延期されることが必要かと存じますが、郵政大臣はどう考えておりますか。
○佐藤国務大臣 御承知のようにこの法案ができましても、来年の四月一日から実施いたすわけであります。それが一つは、しばらく事務から遠ざかつておりますので、私どもの方も事務職員に過誤のないように、やはり訓練をいたしたい、かように考えておる次第であります。問題は郵政省が運用することによりまして国家資金の一元的運用と申しますか、ただいままで資金運用審議会でいろいろと基本計画を立てておりますが、その計画遂行に支障があるかどうかという問題だろうと思うのでありますが、この審議会の議を経まして基本計画が樹立される、それが実施に至るのでありましてその意味におきましては、国の一元的運用というものには支障ない、かような考え方をいたしておる次第でございます。
○三宅(則)委員 非常にしつこいようでありますが、私はやはり最後の決定権は審議会にあるのだ、こういうお話を承りますると、なおさら今郵政大臣の言うように分離する必要はない、というように考えられる結論になるわけであります。これを今ただちに郵政省の方に移しまして、その方面を考えるということは尚早であると考えるわけであります。ただ調査をするということにつきましては、何ら権限がないとおつしやいましたが、実際でありましようか、それを承りたい。
○佐藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、起債の許可権を持つておるわけではありません。従いまして許可に必要な調査はもちろんいたしません。ただ御承知のように、許可がありましたものの貸付は郵政省でやるのでありますから、貸付をいたします限り、貸主といたしましての所要な書類は当然整備はいたします。従いまして事前の調査というものは必要ないということを、重ねてはつきり申し上げておきます。
○小山委員 ただいまの問題に関連いたしまして、一番重要な点でありますので、郵政大臣にお伺いいたします。これはこの間からの御説明のときには、若干違うお答えであつたと思うのであります。ただいまの御説明をそのまま聞き流しますと、あとで取返しのつかぬことが起るかと思うので、あらためて申し上げておくのですが、貸出しに貸主として必要な書類ということは、具体的にはどういうことを要求されるおつもりでありますか。これは窓口が二つになるからとか、あるいは手数がふえはしないかという国民の心配の種を説き明かすかぎでありますから、この点ひとつはつきりとお答え願いたいと思います。
○白根(玉)政府委員 先ほど大臣から御説明申し上げましたように、許可権は地財委にある。許可が決定いたしますと、許可書の写しというのもちようだいしなければならないのであります。それからやはり一応起債の目的はどこであるかという程度のことは、出していただかなければならないと思います。償還年次はどうであるかというような中心的なことだけは書いていただかなければならぬ、かように存じます。
○小山委員 これは非常に重大なことであります。郵政大臣から私がこの間この点を特に確かめましたのは、当大蔵委員会においては、窓口が二つになるのではないかという国民側の不安を反映して、この点に質疑が集中したわけでありますが、ただいま申されたような書類を全部とるとすれば、事実上の事前審査にならざるを得ない。各町村長は、従来の地方財政委員会あるいは大蔵省に対する陳情と同時に、これでは郵政省にも陳情して、何とかしてひとつあなたの方でお貸し願いたいというようなことを言わざるを得ないような書類になつてしまう。これは先般郵政大臣が申されたこととは非常に違うと思う。先般私が申し上げたのは、私は具体的に事例をあげて申し上げました。たとえば宮崎県が一億円なら一億円という起債のわくをちようだいした場合には、その起債のわくと同時に、起債の許可書を持つて郵政省に行きましたならば、それでお貸し願うのである、こういうふうに——これは速記録を調べればわかりますが、はつきりと具体的に事例を申し上げてお尋ねしたのに対して、その通りであるというお言葉であつたのであります。ここに書いてある償還年次、それから起債目的、これは形式的ということであるならばさしつかえありませんが、償還年次ということになつて来ると、これは償還年次ということでなくて、償還能力ということまで入らざるを得ない。でありますから、これは單に形式的なものであるか、あるいは実質的なものであるかという点は、事務当局でなくて郵政大臣から別にお答え願わなければならないと思います。これが形式的であるならば、ただ書類を差出すだけでよろしいのでありますが、これを根掘り葉掘り聞かれるということになれば、窓口が明らかに三つになる。その点はどうですか。
○佐藤国務大臣 ただいま白根君からお話をいたしましたのでよくおわかりだと思います。また私どもも運用にあたりましては次のように考えております。先ほど来お話がありましたように、郵政省には許可権自身はないのでございます。だから起債を許可するかしないかということは、積極的に郵政省はもちろん関與いたしません。従つて今の御設例のような場合でありますと、許可書を持つていらしてそこでこちらが貸すわけでございます。その許可が適正なものでありますれば、これはもう問題なしに貸すわけだと思います。そのいずれの場合においても、銀行等においても同様だと思いますが、政府の許可権があつたからといいまして、なかなかすぐに行かない場合もあるだろうと私は考えます。これはやはり貸主といたしましては、当然考えて行かなければならないのではないか、今日まで大蔵省自身がやはりさようなことをしておられるのではないか、かように私どもは考えております。この許可の指令があつた。それによつて事柄は形式的だとは思いまするが、やはり貸主としての責任を十分遂行する、それだけのことはいたすのが当然ではないか。ただいま問題になつておる点は、許可権のないものが許可に関與するかしないかということで、これは嚴に戒めて参りたいと、かように考えます。しかしながら許可権を持つておらなくても、現実に金があるといたしますれば、その意味において、貸主として、債権者としての必要な書類を整えることは当然だと思います。しかしながらおそらく実際には事前に許可をいたします際に、現在においても地財委と大蔵省との間で緊密な相談ができ上つておるやに聞くのであります。それに基いて許可がされる、さように考えますと、郵政省といたしましては、これは形式的にその許可を信頼してしかるべきだ、かように考えますので、郵政省が積極的に事前調査その他をする要はない、かように考えまして同時に私どもは今の状況のもとでありますならば、おそらく郵政省も権限はありませんが、実際上の扱い方を円滑にする意味において、やはりある程度の御相談を受けるものではないか、かように考える次第であります。この点では特に混淆なり、あるいは迷或を生じないのではないか、かように考えております。
○小山委員 事前の相談ということは、これは法律上の問題でありませんから格別として、ただいまのように自治庁と大蔵省が従来の権限に基いて審査したところの許可の内容を信用して貸出しをする、この言明を確認いたしておきます。 さらにもう一つは、ただいまの問題にからんで、こういう問題は大臣としてはどういうふうなお考えでありますか。この間の参考人の話を聞いておりますと、簡保積立金は契約者のものである。従つて契約者の利益に還元するのである。たとえばガスとか水道とか学校とか、そういうふうな契約者の身近にあるものに還元するのが本旨である。こういう公述であります。これは起債の内容に触れるのでありますが、起債が自治庁、大蔵省の権限に基いて許可されたあかつきにおいて、郵政省が持つております地方起債のわくの範囲内において、あれこれと選択をするということを考えておられるのか、あるいは郵政省はこれこれの起債をお願いしたいという前もつての事務的の連絡に従つて、ああでもいかぬ、こうでもいかぬということなしに、そのまま起債をお許しになろうとするのか。これはやはり二重行政になるかならぬかの境目になりますので、大臣のお心持を伺つておきたいのであります。
○佐藤国務大臣 参考人等の御意見は、これはまあ一つの理論体系としては考えられるであろうと思います。先ほど三宅委員からもお話がありましたが、現在の実際の運用の面にあたりましては、いわゆる理論だけでは行かないことは、御承知のような事情にあるのであります。よくおわかりだと思います。そこでただいま郵政省が運用するにいたしましても、起債の方針というものは、基本的には国として決定されるものではないか、かように考えます。郵政省といたしましては、身近なものに投資したいということを考えるのは普通でありまするが、これは郵政省だけの考え方でその通りやれる筋のものではない。もちろん大蔵省、あるいは地財委等の関係官の十分に一致した意見のもとで、起債の方針が決定される、かように考えますので、この意味では政府部内がまちまちの方針のもとに運用するということはまずあり得ないのじやないかと考えております。
○小山委員 大事な点でありますので、はつきりお示しを願いたいのでありますが、たとえば簡保積立金を、二十八年度からの総起債額のわく内で、たとえば三百億なら三百億運用するということが、いずれかの機関できまつたといたします。その場合に、三百五十億の資金は郵政省が持つておりましてそれを地方起債その他法律で定めるものに貸付をするということは法律で書いてあるが、さてその内容については、これはり銀行と同じような立場で、気に食わぬものには貸さぬということになりますと、これは二元運用になつてしまう。つまり郵政省の気に入つたものでなければ、貸出しを受けられないということになりますと、これは二元運用に相なる。先ほど来の大臣の二元運用はしないという御方針からすれば、自治庁及び大蔵省が現在の権限に基いて決定した地方起債の金額と内容が、ちようど郵政省の資金にマツチするようであるならば、そのままお貸出しをなさらないと二元運用に相なります。たとえば地方起債の中で、おれは公共事業の起債はいやだ、あるいはそんな山奥にある橋の起債はいやだ、契約者が一番多いどこどこ村の学校ならば、おれの方で引受けてやろうというふうな選択が郵政省に許されるとすると、これは明らかに二元通用になる。そこは二元運用をやらぬという御趣旨からすれば、そういう御選択はなさらぬというふうに了解してよろしゆうございますか。
○佐藤国務大臣 大事な点でありますので、明確に申し上げておいた方がよいと思います。もちろん郵政省といたしましては、運用の立場において自主的な考え方を持ち得ると思いますが、これは郵政省が独立して、その状態でその意見を押し通すわけのものではないのであります。逆に申しますならば、三百億なら三百億という積立金がきまりますれば、この三百億の使い方につきましては、大蔵省、郵政省あるいは地財委、この三者が十分事前に協議をいたしまして、その起債をする公共団体に幾ら出すとか、地方団体に幾ら出すとか、かようなことがきまつて参るでありましよう。この範囲におきまして、郵政省は郵政省の意見を十分述べ得る。しかもそれは三者が十分その理解の一致したところによりまして、最終的な決定が行われるものではないか、かように考える次第であります。おそらく先ほど来申しますように、許可自身につきましては、基本的年次計画というものは審議会において立てて行く。積立金のわくは三百億なら三百億というものを決定して行く。そうしてこれを郵政省が持ちまして、起債の許可をいたしますところで許可をいたしますが、その許可をもたしましたものがばらばらにそれぞれの筋に参りましてただちに借りるというわけにはなかなか行きかねる。この貸付の場合においても、一般の大蔵省資金、郵政省資金、その分配の問題が当然起つて来るのであります。その意味においての相談は十分事前に遂げられる。従いましてただいま言われますように、郵政省がえり食いをする、大蔵省がえり食いをする、かようなことにはならない。政府の運用の問題といたしましては、やはり一本の一応通した線でそれが運用される、またそうなければならない、かように考えておる次第であります。
○小山委員 どうも御説明が非常に巧妙なので、ポイントをぼかされておるような気がするのでありますが、大わくを決定することについては、むろん政府として一本の線が出ましよう。現在の資金運用部資金法というものが現存する限り、たとえば地方債に幾ら運用するのか、あるいは金融債に幾ら運用するのか、農林漁業債には幾らの金を運用するのかというようなことは、大わくとして決定いたしましようが、借りる側の手数めんどうという点からいうと、すでに決定したものを借りに行くという先般の郵政大臣の御答弁と、ただいまの御答弁とは私は違うと思う。と申しますのは、事前に協議すると申されますが、事前に協議するのは大方針の協議であろうと思うのであります。その大方針が決定するときに、微細な、たとえば宮崎県の小林市の学校起債は郵政省が引受けるのであるというところまで三者が協議した日には、今までよりもはるかにはるかに長い決定時間を要するに違いない。いやそれは困る、それはおれの方だ、あれはこうだというふうに事務当局間で争いを起しておつたら、今までなら二箇月で済むものが、四箇月も五箇月もかかつてしまう。私はそういうことはおそらく政府としてはやられないと思う。政府の三者が事前に協議する。これは法律には書いてありませんが、実際問題としては行われましよう。それで決定されるのは大わくの決定の話であつて、宮崎県の小林市の何々小学校の起債をどこで引受けるということまで、郵政省が事前に入つて行くとするならば、これは非常な時間のむだを生ずるであろうと考える。そこでおそらくそういうことはされないと思うのでありますから、従来の権限官庁である大蔵省なり自治庁が、宮崎県小林市の何々小学校の起債、あるいは何々水道の起債はどこどこに許可する、こういうことは大蔵省と自治庁が従来通りきめて、その中でそれでは郵政省はA町、B村、C市、これを引受けてもらいたい。そうして資金運用部はD市あるいはE町、F村というふうに引受ける、こうきまつたところで借りに行くのだというのがこの間の御説明であつた。そうでないと、あらかじめ借りる側は郵政省に頼みに行つておかなければならぬ。あなたの方で私の方はぜひ引受けてもらいたいと頼みに行かなければならぬ。これでは市町村長は奔命に疲れるのであります。だからわれわれはこれを初めから心配しているのでありますから、そこのところはすつきり割切つていただかぬと、この法案審議がいかような運命に逢着するかもはかりがたい重大な点でありますからして、ぜひこれははつきり割切つた御返事をお伺いしたいのであります。
○白根(玉)政府委員 小山委員の御心配はごもつともであります。その通りにやりたいと思います。と申しますのは、われわれといたしましては、できれば地方が大蔵省から借りたい、郵政省から借りたいということがあれば、その御希望をできるだけ尊重いたしたいと思うのでありますが。これは御承知のように許可権は地財委にあるわけです。特殊事項につきましては、地財委が決定するにあたりまして、大蔵省に御協議することになつているのは御承知の通りであります。従いまして申込みがこちらのわくを越えたり、また大蔵省の方が逆にわくの範囲まで申し込みがなかつたという場合があろうと思います。それらの更正決定は、もちろん地財委で大蔵省と御協議する部分については、御協議なさいましよう。それらのことはわれわれ知らないことでありまして、要するに地財委でそれらの調整はしていただく。われわれの立場から申しますれば、その決定したところに基いて借入れを申し込んでいただく。従つて現状においては、御承知のように許可の金額と爾余の金額については、非常に開きがあると思います。従つて許可をする際におきましては、事前の打合せはむろんやらなければならぬと思います。しかし形式上は私の方の側から申しますと、地財委で御決定していただく。御決定されたときには借入先もきまつて参ります。そのきまつたところに基いて決定通知を出していただく。そういたしますと、そこから私の方から借りる町村がきまります。その町村から申し込みがあつたときに、先ほど申し上げますような形式上の書類をちようだいいたしまして、それで現実に貸し出すということになるのでありまして、小山先生の御心配になるようなことのないようにやるつもりでございます。
○小山委員 ただいまの答弁は、大臣の代理の答弁としてよろしゆうございますか。
○佐藤国務大臣 よろしゆうございます。
○小山委員 さよう御承認を得ましたので、そのように了解いたしますが、ただこの場合に、起債の決定、起債の決定と盛んに言われますので、ちよつと心配なことが起る。というのは、起債の決定というのは形式的な決定でありまして、金は前もつて出しておく。ちようど大蔵省で言います前借金という形で出しておくのでありまして、最後に実は決定しておるのでありますが、ただいま白根局長が言われた決定というのは、今までの観念でいえば、その前借金の決定という趣旨でありましようね。
○白根(玉)政府委員 私は現実の姿はよく知らないのですが、聞いておるような状況を基礎にして申します。もし間違つておりましたならば、前提が間違つておるのでありますから、お教えを願いまして、またわれわれの考え方を申し上げたいと思います。 起債の許可が出たときには、実情といたしましては許可額がたとえば五千万円ある。現実の姿では五千万円全部お借りしないで、しばらく待つて、必要な度合いによつて借りるので、それを前貸しといつているそうでございます。そういうように大体起債の許可が決定して、それを前提にする前貸しについて言つておるのでございます。
○小山委員 ただいまの言葉は、起債の決定ではなく、起債の許可があつたものについては、何県何町何村の小学校とか水道とかきまつて来る。そしてそのきまつたところでもつて、郵政省に申し込むのである。こういうふうに了解してよろしゆうございますか。
○白根(玉)政府委員 そうでございます。
○小山委員 それからもう一つ、はなはだ長くなりますが、お許しを願います。国家の資金計画というのは、この運用法によると、郵政大臣は郵政大臣独自の資金計画を持ち、それから大蔵大臣は、従来の資金運用部資金法によつて大蔵大臣独自の資金計画を持つ、かようになつておるのでありますが、そういたしますと、最終的には一体だれが責任者になるか。おそらくお答えは内閣だとおつしやるのでありましようが、主管大臣が二人あるという形になりますか。
○佐藤国務大臣 郵政大臣の所管する範囲は、簡易保險並びに郵便年金の積立金の範囲でございます。それ以外の部分については、大蔵大臣がその権限に基きまして審議会に諮問をいたすわけであります。審議会は、御承知のように在来も地財委の関係がありました結果でしようが、総理大臣自身が主宰することになつておると思います。これは政府自身がその意味において統轄をいたしておる。問題は郵政大臣と大蔵大臣がそれぞれ権限を持つことになりますので、両者の権限の調整をいかにするかという問題は、依然として残るわけであります。なるほど同一の審議会にはかけますが、この審議会でもしまちまちな方針を出すといたしますれば、ここに御心配のような事態が起らないでもない。実際問題といたしましては、ただいま審議会の副会長を郵政大臣もいたしておるわけであります。副会長が今二人いるわけであります。実際の審議会の運用といたしましては、幹事がいまして、幹事が十分連絡をして審議会の議ができて、それをかけるようになつておるのであります。従つてやかましいりくつを申せば、権限を別々の範囲で二人が持つ。いかにも対立するかのように考えられますが、実際の運用は、幹事会におきまして十分議を練つて審議会にかけるわけでありますので、権限が両省にわかれておると申しましても、その対立抗争は考える必要はない。問題はその権限を持つている範囲が明確でありますれば、これは混淆を起さないものと、かように私ども考えている次第であります。
○小山委員 どうも長くなりますが、もう一つ関連して伺います。簡保積立金を幾ら運用するかということはたれがきめるか。簡保積立金はすべて予想ですが、今度は予想でなくて実績で二十八年度から実施するといたしまして、たとえば二十七年三月末現在の簡保積立金が三百五十億あるといつた場合に、それは全部運用するのですか。それともそれは国家資金計画の範囲内で、三百五十億のうち二百億運用するとか、二百五十億運用するとかいうことは、法律上はどういうふうにして調整されるのでありますか。
○佐藤国務大臣 私もそういうことはよく知りませんので、事務的に申し上げた方がはつきりすると思いますから、あとで補足させたいと思います。 御承知のように、積立金というものは決算で金額がきまるわけであります。そのきまりました積立金が全部郵政省の運用になる。しかしながら御承知のように、預託の制度はもちろんあるわけでありますから、預託とあわせてその運用金額が決定されるということを考えていただけばいい。その預託を幾らにするかという問題になりますれば、一般財政資金とのにらみ合せの問題等にもなつて参りますので、大蔵大臣と十分協議いたさなければ、最終的の決定を見ないのではないか、かように考えております。なお局長から補足させたいと思います。
○白根(玉)政府委員 大体大臣のおつしやつた通りでございまして、補足する必要はないのでございますが、御承知のように、前年度における余裕金を決算いたした結果、当該年度の積立金がどのくらいになるということが、事実においてはつきりするわけでございます。但しその決算は私の方では五月で締めて行くわけでございます。それで積立金の計算が一月くらいかかります。従いまして計画を立てるには、御承知のように前年度の三月末日までに計画を立てなければならないのであります。従いまして前年の三月末までの余裕金は、実績を出しましてその実績にまだ多少の決定しない部分が出ると思いますが、計画をするのについては、少し事前にしなければなりませんので、多少の推定を入れた決算額をきめまして、それでこの法律による運用をし得る建前になつておるのでございます。現状のように、こちらの金だけで地方債等の貸付総額をまかない切れれば別でございますが、今大蔵省資金運用部の金も一緒にしていただかなければ足らない自治体があるわけであります。その自治体におきましては、おそらく積立金をそのままこれにまわすことになると思います。もしこちらの資金によりまして、地方債その他三條で運用し得る客体に対する投資をオーバ治するような場合になりますと、残余は資金運用部に預託することになると思います。但しそれはマキシマムでありまして、こちらの金を少し減らして、大蔵省の資金運用部の方から流すのを多くしたいという特殊の事情があれば別でございますが、そういう特殊の事情がなければ、決算上はつきりする金額を、この法律によつて許された地方債にお貸しするというような考え方であります。
○小山委員 閣議ではこの点はどういうふうに御討議になりましたか。これは国家資金計画の問題でありますが、たとえば簡易保險の積立金が、今の程度のふえ方であるという場合は大体予想されますけれども、非常な勢いで簡保はふえるが、反対に郵便貯金は一向ふえないという事態が来た場合に、しかも地方債の財政需要は非常に多い、これをまかなうほどの簡保積立金ではないという場合には、国家資金全体から申しますと、郵便貯金のふえ方が少くて地方債の方は簡保が引受けるということになつておるから、どんどん幾らでも引受がきく。しかも片方の方ではそれほどふえないために産業資金が逼迫して来る。こういうような事態は、制度の上から、あるいは理論上は想像されるのでありますが、その場合には一体どのような調整をとつて、国家資金全体に奉仕するような運用に相なるものか、これは大事な点であると思うのです。これは閣議では当然問題になつたはずであると思うのですが。どのような経過をとつておりましようか。
○佐藤国務大臣 変態的な情勢が起りますれば、もちろん預託制度で調整をはかつて参るわけであります。しかし基本的な問題から申しますと、国家財政資金といいますか、産業資金が非常にふえて、民間資金が枯渇するという場合になりますと、実はこれは運用だけが問題ではないのでありまして、根本的な問題になるだろうと思います。簡保と郵便貯金との関係におきましては、預託制度の活用によりまして十分活用はできるのであります。
○三宅(則)委員 私は同僚小山委員の御質問によつてわかつた点もありますが、先ほど、起債の権限はないけれども、実際上は債権者として相当権限があるように御答弁になつておられますが、自治庁並びに大蔵省に大体一元化いたしまして、ただ参考に書類をとるというふうに聞いておつた。ところが小山君の質問並びに答弁によりますと、干渉せられるように答弁をなさつておられますが、その辺をもう少しはつきり言つていただきたい。起債の権限はないから参考に書類をとるだけだというのですか。それならばそれでよろしいのですが、いかがでしようか。
○佐藤国務大臣 先ほど来明快に御答えいたしたつもりであります。許可権はありませんので、許可に関する事前調査は一切いたしません。しかしながら許可指令を持つて参りましたと申しても、それだけで信用していい場合もありましようし、さらにそれを説明するものが必要だというような参考資料も、借りたいという場合が出て参るだろう、かように申しておるわけであります。
○三宅(則)委員 許可権はないから参考資料をとるという程度に私は了承いたしておきます。次は監督の面です。貸しました金を監督する面につきましては、在来は大蔵省の地方の財務局がやつておつたのですが、今度の簡易保險につきましての監督は、やはり大蔵省の財務局に一任せられますか。また單独に監督せられるのか。その辺を承りたい。
○佐藤国務大臣 御承知のように、従前から簡易保險に関する限り郵政大臣が監督をいたしております。ただいまのお話は、もし監査というような意味であれば、今後は監査につきましても、郵政大臣の所管の範囲においては当然するわけでございます。
○三宅(則)委員 監査につきましては、在来は大蔵省の財務局でやつておつたと思いますが、新たに監査部というようなものをお設けになつて地方に駐屯せしめるのでありますか。それとも随時出張してやるのでありましようか。あるいは大蔵省の財務局と関連してやられるのでありますか。その辺を明確にしないと、やはり監査も二元化するように考えられるのですが、承りたい。
○白根(玉)政府委員 二元だとおつしやいますけれども、こちらの監査というのは債権者として監査するわけでありまして、一つの町が大蔵省からも借りておる、郵政省からも借りておるというときは、財政監督の方は大蔵省でやるかもしれませんが、それ以外でも、債権者としてのある程度の監査は、大蔵省でおやりになると思います。私の方も債権者の立場からある程度の監査はやらなければならぬのではないか。しかし一つの町村に郵政省だけでお貸ししておるときは、おそらく大蔵省といたしましては、財政上の意味からおやりになるのは別といたしまして債権者の面からの監査はおやりにならないと思う。そういう意味からいたしますと、二口あつて、一口は大蔵省、一口はこちらというときは、債権者としては二人でありますが、極端な例を申しますと、一つの町村におきまして郵政省だけから借りているときは、監査に関する限りは窓口は一つでございます。
○三宅(則)委員 郵政省だけの場合は郵政省の監査員が出張するという話でありましたが、地方から考えますると、やはり国家資金でありますから、預金部資金の方からも、あるいは郵政省の方からも借りている場合があると思います。その場合、同じ町村でありながら、あつちからもこつちからも監査することは迷惑ですから、むしろ監査は一つの方がはつきりしてよろしいのであります。私は考えてみますとやはり相当系統立てまして、大蔵省関係も郵政省関係も、結局は国家財政資金でありまするから、これを一元化した方がよろしいと思いますが、どうでありましようか。
○佐藤国務大臣 一本でやればお説の通りだと思います。ただ二本でやりまし場合に、監査を別々のところから受けるのは、いかにも手数だという感じもあられるだろうと思いますが、二つでやりますと、やはり競争はあるわけでありますから、競争の効果は見のがせない。相当親切であつたり、あるいは非常に迅速に処理されたり、いい点も実はあるわけであります。こういう点は議論の存するところでありますが、先ほど来申しましたように、二人から借りれば二人の監督といいますか、監査を受けるのは当然のことであります。
○三宅(則)委員 さらにもう一つ。つつ込んだ話になりますが、こういうように二箇所からも三箇所からも監査を受けるということになりますと、市町村長がある程度両方におべつかを使わなければならない。こういうのが実際であろうと思いますから、大臣といたされましても、なるべく組織が單純化して、迅速にするという線を堅持せられるならば、むしろ勇敢に一元化する方に賛成された方がよろしい、こういうふうに思いますが、もう一度伺いたい。
○佐藤国務大臣 ただいま申し上げましたように、やはり競争の利益もぜひ見のがされないで、十分お考えおき願いたいと思います。
○宮幡委員 時間もだんだん迫つて参りましたが、きようは特に郵政大臣の御出席を煩わしたわけであります。と申しますのは、先日両法案の審議を開始して以来連日にわたりまして、委員各位が熱心に、しかも政府側の御協力をいただきまして、微に入り細に入り質疑がかわされました結果、参考人の意見等も合せまして、おおむねこの法案の審議は終末の過程に近づいておるわけであります。特に本日三宅委員並びに小山委員の関連質問等によりまして、重大な点が逐次明らかになりました。そこで俗な言葉で申しますと、本件に関します仕上げをいたす、こういう意味でありましようか、会期も切迫しております折からでありますので、審議を終えますような方向に進む、こういう趣旨から要点だけおもなところをお尋ねいたしたい、こう思うわけです。本日は大蔵大臣の御出席も煩わしたいと思いまして希望いたしましたが、御都合で政務次官がおいでになりましたので、この面についてもお尋ねいたしまして、調整をはかつてよき解決を待望しつつ最後のお尋ねをいたしたい、こう思うわけであります。 まず第一番に郵政大臣にお伺いいたしたいのは、郵政大臣は、あるいは政務、党務に重要な役割を果されて参つておる方でありますので、十分御承知と思いますが、資金運用部資金法が制定される前提となつております昭和二十五年十一月二十一日のいわゆるドツジ氏の覚書、これは占領政策が終つたので、もうこんなものは不必要だという見解もございましよう。あるいは国民感情から行きますれば、そう言いたいのが日本人の心意気であるかもしれません。しかしながら実際問題といたしましてこの覚書の精神というものは、今日現在におきましてもなお尊重、存続さるべきものであるか、それとも一般的な国民感情に訴えて、かようなものは占領政策に基く事例であるので、一切無効であるというお考えを持つておるかどうかということであります。
○佐藤国務大臣 御承知のように、先ほど来お尋ねがありました点に結局触れると思いますが、基本的な問題といたしましては、現在におきましても国家財政資金の一元的運用という点を乱さないことが、必要なことだと感ずるのであります。その意味におきまして、ドツジ書簡はなお健在なりと言い得るのではないか、かように考えます。従いまして、今回の処置もその精神は十分生かしておるつもりでございます。
○宮幡委員 その点は簡明に了解いたしました。しからばこれに関連いたしまして、郵政側の多年の熱望であり、また戰前にやつておりました簡保積立金等の独立運用という問題を調整する必要に迫られまして、昭和二十五年十月十二日の次官会議におきまして、時の長沼大蔵次官、現在の大野郵政事務次官の間にとりかわされた協定書、いわゆる覚書があるのであります、これによつて運用審議会におきまして、同じく副会長の資格として——仰せのように幹事がおもにやるのでありますが、その間に基本的原則がきめられまして、その運用が公平かつ円満に遂行されるよう計画されましたこの覚書なるものは、ドツジ氏の覚書が、精神的には今もなお有効なりという郵政大臣のお考えを基本といたしますならば、現在においてもこの協定はなおその効力があるものと考えておりますが、それに対する御所見はいかがでありますか。
○佐藤国務大臣 先ほど申し上げましたような精神にのつとり、その協定がさらに発展いたしたものだ、かように考えております。
○宮幡委員 非常にはつきりした御答弁であると同時に、わからない御答弁であると申さねばならぬ。発展したことは喜ぶべきでありますが、先ほどの大臣の言葉の中にもありましたように、今度の基本法は変態的なものだということをお認めになつております。しかも郵政大臣としては、起債に関する決定には参画もしなければ権限もないのだということを、率直に認められております。従いまして、基本法の第三條の地方債を許可するということ、及び地方団体に貸付をいたしますこと等を運用の大本といたします以上は、毎度指摘いたしますように、やはりはんぱな法律であるということは、郵政大臣もお認めになる通りである。そこで発展いたしましたけれども、飛躍的な発展でなくして、この変態的なものをつなぐものは、やはり前回の事務次官会議の覚書の線に沿つて行わるべきではないか。これが行われるといたしますならば、先ほど小山委員からも御説明がありましたように、全体の起債需要額に対しましてあらゆる資金、郵便貯金、簡易保險積立金、あるいは厚生年金等々合せまして何分の一にしか当つておらない。従つて、郵政省が法第四條の規定によりまして運用計画を定め、運用審議会に提案する。私はこれを越権行為だとさえ指摘いたしたのであります。こういうことになつて、おれの方の金はおれの方でかつてに貸したい。いやいや起債の許可を與えます地方自治法二百五十條に基く地方財政委員会の権限並びに大蔵大臣の権限、これらによつてかように決定する資金量は、一定の年度末決算額によつて固定しておる。その内訳は、こちらの運用権は郵政大臣が持ち、一方は大蔵大臣が持つ。おれの方が五、お前の方が五というならばまだまだ妥協の余地もありましようが、おれの方が六でお前の方は四だという子供の菓子のとり合いのような事態が起きた場合に、これを調整いたしますには、次官会議による協定以外何もないのであります。もしこの線をはずしまして話合いでそれが円満に行われる場合は、ただただ両大臣の人格のしからしむるところでありまして、おそらく事務的な解決は困難である。もしこの解決を他の方法に求めますと、世間で申しますようないわゆるなわ張り争い、セクシヨナリズムだということを、残念ながら政府が天下に公表することになろうと思うのであります。たとえばその協定の中にありますように、貸付総額のわくの調整という項目を見ましても「貸付実行額と当該年度の簡保年金資金純増加額(年度末確定額)の五〇%相当額との過不足は翌年度のわくにより調整する」というような調整方針まで定め、その前段の問題は「同年度の簡保年金資金の純増加額の五〇%とし、その額は」云々というような項がありまして、半分だけはこういう方にやるのだ、これ以上のことはできないというようなおきめがある。この精神こそこの変態的な今回の法律をスムースに運用させる基本的なものである。この線を逸脱して、臨時応急の妥結をするとなれば、これはとても運用ができない。従つて残念ながら基本法の第三條も第四條も、どうも私どもは、たとい郵政委員会が議決せられておりましても、これに賛意を表することはできないのであります。国会全体として考えますならば、これに対しまして一つの何といいますか、十分なる反省を要求する。従いましてその方法はどういう方法になりますかは、これからの問題でありますが、その必要に追られておる。もし幸いにいたしまして、昭和二十五年十月十二日におきまする両次官の協定が、今後も守られて行くということが確認されるにおきましては、私どもはこの変態的運用でありましても、郵政当局及び従業員、関係者それぞれのバツクをなします方々の御熱意も取入れまして、大いにこの法案を尊重して参りたい観念になるのであります。そこでこの点は将来もありますので、答えの言葉は簡單でけつこうでありますが、この線に沿つて第四條の計画を立てるのだかどうかということを、ひとつはつきりこの際大臣からお伺いいたしたいのであります。
○佐藤国務大臣 先ほども申しましたように、両次官の約束と申しますものが発展して、今回法案を提出するようになつたのでございます。ただいま各省間のなわ張り争いというお話がありました。私も官僚の出でありますので、官僚の気持は非常によくわかる方であります。おそらく皆様よりも一層それがわかるように思います。ただ官僚同士で話をいたしましても、お説のようになかなか権限というものは、片一方で讓るとか、現在をかえるということは非常な困難性があるのであります。今回の法案提出におきましてもそういう点は感ぜられる。これはとりに来たやつが不都合なんだ、こうだけは責められない。渡さない方も不都合だとも言える。権限争いなわ張り争いというものは、一方だけでは実はないわけであります。この点は官僚といたしまして、現状打破ということが非常に困難な状態にあるのです。この点は私もう身をもつて体験して参つたものであります。やつぱりこれはその事務当局同士の話ではなかなかつかない。やつぱり閣僚といたしまして相談をしない限り、この種の事柄は解決を見ないものだ、かように考えます。従いましてただいまの積立金の範囲を幾らにするか、かような問題は最終的に閣僚同士で相談すべきものだ、かように私どもは考えております。かような問題に事務当局を引合いに出すことは、事務当局同士でありますれば、どうしても自分たちの持つておる範囲は讓るものではないように思います。
○宮幡委員 郵政大臣の御見解としましては、私はしかるべきものだと思います。けれども大臣は常時御出席がないので、質疑をかわされました内容をことごとく御存じじやないだろうと思う。私は少くとも個人宮幡の意見といたしましては、簡易保險積立金及び郵便年金積立金というものは、郵政側の言う通り完全独立運用、積立金全部を自己で運用される体系ができることが望ましきことであり、もしそういう法案であるならば、敢然とこれに賛成するのにやぶさかではないと述べております。従つて私は変態的なことは全面的に反対なんだ。これは大蔵省が返してもらいたくないとか、郵政省がほしいとかいう取合いの問題ではなくて、あえて私は閣僚の話合いによる妥結の方が忌まわしい結果を生んでおると思う。なぜもつと勇敢に独立運用だということをやらないか。完全独立運用ならば私どもは賛成をいたしますぞとはつきり申しておる。私の速記をごらんくださればわかりますはんぱな運用だからこういうセクシヨナリズムを生む。もつと大きく非難いたしますれば、残念ながら大蔵大臣、郵政大臣等を中心といたします閣議の妥協ということが、好ましくない現実を生んだものだと私は考えます。そういう事態から生れました法律にもしこれの成果が與えられ、両院の成立、公布というようなことになりますと、実施面においてはやはりこれが生きておる。そこには何かよるべきところがなくてはならない。いわんや現在の完全独立運用ができないという基本的なものは、ドツジ覚書にも示されたように、今もつて日本の経済自立の段階におきまして、財政資金及び準財政資金の法律的運用ということによりまして、一日も早くわれわれの産業経済の復興とあわせ国民生活の向上と国際收支の均衡、しこうして真の独立を達成するための経済自立の域に達しなければならないという事態にあるのでありまして、それゆえに独立運用ができないのである。その中において両方の争いをまず大臣が取上げて調節した、その気持はわかるのでありますが、それなるがゆえに実施の面において、あらゆる摩擦と矛盾が生ずるのであります。従つてわれわれはその矛盾と摩擦の生ずべきおそれのある線を、この際確定しておきたい。積立金は先ほどの小山君の事例ではないけれども、もし純増加が三百億だつたら、百五十億は郵政省で運用する。そしてその計画は運用審議会において別な意見があればとにかく、両省間の関係におきましては大蔵、郵政両省間ではそれでよろしい、百五十億以上は運用部へ預託いたしまして、自由にこれをひとつ起債の決定の中に入れてほしい、こういうようなことでありますならば、これは一つの考えでありまして、非常にうまく行くであろう。そこで私は臨時拙速に当面を糊塗するものをつくりますよりも、当時一元運用に反対せられました郵政側の熱意等も反映しまして、幸いにしてでき上つておりますところのこの両次官の協定なるものが、今においてもこれらの問題を解決いたします金科玉條的な存在であるということを、私は認めておるのであります、従つてこの問題ははつきりこれによつてやるとは大臣も言えません。事務次官のやつたものをおれが認める、そんなばかなことはない、そういう説もありましようから、まずこういう精神で行くか行かないか。そういう精神で行くことを、おおむね大蔵大臣と郵政大臣との間で話合つて生れたものであるというような——たとえばそういう言い方でもけつこうでありますから、この際その御方針を明確にしていただきたい。
○佐藤国務大臣 至極けつこうなお話で、とにかく両省間の官僚の摩擦をこの機会になくするようにしておこう、かようなねらいは私心から敬意を表する次第であります。しかしこの問題につきましては、どこまでも両者が話合つて提携して行かない限り、よい結果を生じないのであります。その意味合いにおきまして両者が十分な意見を交換して、そして話合いの上で結論を出して行く、この趣旨には至極賛成であります。だからさような意味合いにおいて十分考えろとおつしやるその御趣旨には、私も賛成いたす次第であります。
○宮幡委員 この問題はこの程度にしておきます。また法律に対しましての考え方はこれによつて十分考えて行く。そこで私は、郵政大臣は今日ははつきりと、起債の決定に対する権限はないのだということを言明されましたから、もはや疑いの余地はなくなりましたけれども、決して白根さんを私はかたきのごとく思つて申すのではありませんが、白根さんは公式の記録の方にも、大蔵省にも権限はないのだ。しかし財政金融を支配する意味の総括的な権限はあるかもしれませんけれども、起債それ自体に対する権限等はないものと思うと言われておる、速記録をお読みになればその通り書いてあります。これは一つのそのときの言葉の調子でありまして、決してとがむべきものではないと思います。その後順次明らかになりまして、本日郵政大臣の御発言によりましてはつきりとして参りました。しかしながら世の中にはそういう言葉の言いまわしでも、たとえば宮幡が現われ出、白根局長を圧迫したがために、たとえばそう言わなければならぬ。真の腹はいまだそうでなかつたという言いまわしが、ときどき生れて来るのであります。そこで本日大蔵政務次官に御出席を煩わしましたのは、大蔵省の権限の根拠である。ほかのことは前会以来の説明によりまして、地方自治法二百五十條、大蔵省設置法、大きく言えば国家行政組織法等によりまして、これは権限のあることは明らかでありますが、省内事務等におきましても、さらにこれを裏づけするところのものがなくてはいけない。地方債に対する大蔵省の権限根拠というものをまず見て参りますと、理財局の国庫課はどういうような法的根拠に基いて地方債に関與しているか。この点をひとつお答えいただきたい。それから銀行局の資金運用課は、資金管理者の立場から地方債に関與しているのかどうか、さらにこの両局にまたがりますものの調整は、大蔵省はどういうふうにしてはかつておるか、この三点について、簡單でよろしゆうございますから御答弁をいただきたいと思います。 〔委員長退席、佐久間委員長代理着席〕
○西村(直)政府委員 お答え申し上げます。大蔵省にまず起債に関するところの許可と申しますか、どの程度に関與しているかという問題は、大体御存じと思いますけれども申し上げますと、地方自治法によりまして、地方債の起債、あるいは起債の方法、あるいは利息の定率、あるいは債券の償還の方法等につきましては、政令で定めて、そしてその定める範囲内において地方財政委員会等が許可を與える、こういう形になつております。その政令に讓りました範囲内におきまして、当分の間地方財政委員会及び大蔵大臣のこれは協議によるということになつております。従いまして、その協議という問題になつて参りました場合に、大蔵大臣が協議を受ける以上は、これに対しまして相当内容に入り、かつこれに承諾を與える、こういう形体をとつて参るわけであります。それからなお理財局の国庫課と資金運用課との関係は、もちろん両者十分なる協議を遂げてやつて行くという形になつております。
○宮幡委員 時間も大分過ぎましたので、結論にいたしますが、大体この程度はつきりいたして来ますれば、今回のこの妥協法律案に対します問題は九分通り終えたと思う。要はくどいようでありますが、郵政大臣にお願いいたしておきますが、こういう変態的分離運用をしましたときに起ります弊害の除去ということにつきまして、私どもは重点的に考えます。せつかく閣議でも決定いたしたことでもありますから、私どもはこれを尊重いたしたい。それからしばしば話題に上ります院議尊重の問題につきましても、これは人からしいられるまでもなく、みずから尊重すべきことである。しかしもし不純な意味をもつて院議を尊重せよと追究せられることがあるならば、私どもはこれを尊重し得ざるの理由を述べる用意のあることを、知つていただきたいのであります。院議はみずから尊重いたします。従いましてこの法案の取扱いの線というものは、おおむね御理解ができると思う。しかしながらまだ将来の問題としては相当あるのであります。郵政事務当局のお考えと、参考人として述べられました全逓従業員の中央執行委員の方とはまつたく違つておる。法律ははんぱでありながら、変態的な運用法律でありながら、完全分離運用を許されたものとして考えておる。そうしてそういう宣伝をし、そういうパンフレツトも実際においてまいておる。ちようど郵便局の窓口でちよつと金が借りられるとまで考えさせるような線において——これは参考人の供述によつてなかなか参考人としては意気軒昂な姿におきまして参考意見を述べられましたので、一層はつきりして来た。こういう矛盾は郵政省内部に起ることでありますから、われわれの畏敬する佐藤大臣がしかるべく処理せられるので、私どもは不安を感じません。しかしながら根本的な法律が変態的のものであることと、まつたく完全分離のものであるとの誤解等はすみやかに拂拭せられなかつたならば、迷惑いたしますのは国民大衆であります。この迷いによりまして、右せんか左せんか。聞くところによれば、佐藤郵政大臣の御出身地である山口県の町村長さんは、八ブロツクか九ブロツクにわかれて、町村大会の決議の中においてこれだけが反対した。あとはみんな大蔵省の考えに今は賛成だというような事態が、もし真実であつたといたしますならば、これはなかなか容易ならない世論を生むことでありましよう。そこで私どもは長い間予算委員を兼ねさしていただいておりますので、いろいろな点におきまして、まだ注意しな ければならない数字等がたくさんあります。と申しますのは、分離運用をいたしますならば、従業員の志気が上るのだ、こういうような御説明だが、しかしその予算の裏づけがない。不幸にして私も予算委員として賛成いたし、あるいは賛成討論をしておるかもしれません。その内容を見ますと、募集手当なんかが総額におきまして九億六千九百万円、約九億七千万円というのが昭和二十六年度の予算で、今度は幾らになつているかというと、十九億四千百六十三万五千円と出ている。こういう予算を組んで志気を高揚しようというのである。しかも三宅委員からも、あるいはわれわれからも指摘したかもしれませんけれども、資料において募集手当が三万七千円から一挙に二万八千円にかわつた。源泉徴收もあり、すべての給與所得に関し処理した過去の記録からとりました資料としては、これは白根局長がそれはあやまちであると言えば、私は率直にあやまちだと認めますが、残念ながらそれらの内容におきまして、信憑力を疑わざるを得ないような事態も残つております。でありますから、志気高揚などということは前提條件ではない。よい法律が生れて、その法律のもとに、全逓の中央執行委員が言いましたように、国民の公僕として忠実に国家業務に従事するという精神を持つてそこに自然志気が高揚せられ、従つてそれに対して増額された給與がもし足りなかつたら、補正予算等でまかなわるべきものである。あらかじめ分離運用によつて募集範囲が広くなるから、手当もこれだけふやさなければならないというような感じで、もし予算が組まれておつたとするならば、これもまた郵政大臣として独自の考えでひとつ御処理を願いたい。これは希望でありまして、別に返答はいただかないのであります。かような意味におきまして、まだ他の委員の御質問もあるかもしれませんが、長長と審議を繰返して参りましたので、私もそのような枝葉末節の問題には触れたくありません。基本的には、世の中が簡保積立金等を完全に独立運用をさせたいという時代、また国家事情として、あるいは国際経済の中に入りまして、あるいは民主主義国家の一員とし、アジアの安定勢力として、先進工業国としての実際的な指導的立場を確立することを待望しているこの過程におきまして、かような争いが生じたことは遺憾千万である。この趣旨にのつとりまして、私どもはこの法律の審議終了に際しまして、十分な検討を加えたい、というのであつて、いささかもそこに私心もなし、大蔵委員なるがために大蔵省に賛成し、郵政省に反対するなどというような、ささたる心持でないことを御了解願いましてわれわれの今後の法律審議の方向に対しまして、こいねがわくは郵政省はあげてこれに御賛同を得まして、国民の批判に十分備える用意とともに、いかなる形におきましても、この法案が成立いたしますよう私は念願すると同時に、これに沿いますような郵政省の心構えを、ひとつ確立されていただきたいことをこの際大臣にお願いいたしまして質問を終ることにいたします。
○佐藤国務大臣 ただいま宮幡君から、大蔵委員会における審議の大要について、またその所感等を御発言になりましたが、この暑い際に連日熱心な御審議をいただきまして、心から敬意を表する次第であります。ことに大蔵委員会に郵政省職員がかくも数日参つたということは、おそらく国会史上でもまれなことではないか、かように考えますが、そういうような煩をもいとわないで、たいへん熱心な御審議をいただきましたことについて、厚くお礼を申し上げます。 問題の起りは、これはいまさら申し上げるまでもないのでありまして、よく御承知であろうと思います。過去におきまして資金法ができます際には、郵政省職員が目に余る運動をしていたような感もありまするし、また今回の閣議決定後の審議等にあたりましても、私いずれの省の役人がどうこうと申すわけではありませんが、官吏の行動といたしましては、私自身相当感ずるところもある次第であります。問題の起ります点は、かような点から今後の運用がはたして円滑に行くかどうか、この点を当委員会の皆様といたしましては、特に御心配であるやにお見受けいたす次第であります。ことに先ほど大蔵、郵政両次官の覚書等を提案されましたゆえんも、かような状態で推移するならば、せつかくできた法律の運用において事欠くのではないか、政府としての威信も失墜するのではないかと、真に憂えられた御高見だと拜承いたしておる次第であります。かように考えますと、私ども閣僚としての責任は一層重大であるというように考える次第であります。これらの点につきましては、法案を制定いたしました基本的な線に沿いまして、今後の運用については数日来たびたび御高見を拜承いたしましたが、さような心配を招来しないように十分注意をいたして参りたいと思います。ことに郵政省の所管の業務につきまして、いろいろ御高見等もいただいておりますが、総体といたしましては、私同感の点も多々あるのであります。しかし中には私も賛成しかねるものがある。ただいまお話になりました簡易保險の募集手当の問題でありますが、これはすでに御承知だと思いますが、本年は簡易保險の募集金額が非常にふえております。従いまして、この金額増加に対する單価をかけ合した結果、金額が格段の増額を見ておるのであります。私どもはこの金額は適正にきまつております單価から割出したものではありますが、ことしの募集目標はやや高い状態になつておる。この状態はすでに御承知だと思いますが、予算審議の際にあたりまして、種々苦心、くふういたしました結果生じた募集目標になつておるわけであります。かような意味合いから考えますと、これを完全に遂行することが、国家の予算の審議をいただいた国会に対しましても、政府としては当然の責任だ、かように考える次第であります。この募集金額が多いとか少いとかいうことは、これは特別な処置を講じたわけのものでない点だけを、御了承いただきたいと思います。與えられました国家計画の遂行にあたりましては、十分努力いたしまして、国会の審議を受けました予算の実施に支障なからしめる、これが私どもの念願であります。いろいろお話もありましたし、またあらためて申し上げる機会もあろうかと思いますが、委員会を通じましていろいろ拜承いたしました御高見に対しましては、今後私ども執務して行く上におきまして、また部下従業員を取締つて参ります上におきまして、たいへん幸いしたことをあわせてお礼申し上げる次第でございます。ありがとうございました。 —————————————
○中野(四)委員 ちよつとこの際動議を提出したいと思います。 すなわち、ただいま本委員会におきまして審査中の接收貴金属等の数量等の報告に関する法律案に関しまして、来る月曜日の午後参考人を三名呼んでいただきたいのです。と申しますのは、かねて私から大蔵省に向つて資料を要求しておりましたのが、月曜日の午前中に提出できるそうでありますから、従つてこれに関連いたしまして、衆議院議員世耕弘一君と、当時交易公団におきましてダイヤモンドの鑑定をいたしました池山、浜野両君を参考人として出席を求めて、参考意見を聽取いたしたいと存じます。池山、浜野両君の住所は後ほど委員長の手許までお知らせすることにいたしますから、とりあえずこの三君を参考人としてここへ呼んでいただくことを、委員長から各委員にお諮りを願いたいと思います。
○佐久間委員長代理 ただいま本委員会において審査中の接收貴金属等の数量等の報告に関する法律案につきまして、中野委員より議員世耕弘一君及び二名の関係者を参考人として出席を求め、参考意見を聽取いたしたい旨の申出がありましたが、本法律案に関し、議員世耕弘一君及び関係者二名に参考人として出席を求め、参考意見を聽取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐久間委員長代理 御異議ないようでありますから、さよう決定いたします。なお参考人の選定その他の手続等については委員長におまかせ願います。 それから委員長より政府当局に対し要望いたしたいことがございます。それは要求資料の提出促進に関する件でありますが、本委員会では政府当局に対しあまたの資料を要求いたしているのでありますが、いまだ未提出のものが多々ある状況であります。審議促進のために、未提出の資料は至急提出せられるよう、この際政府当局に対し強く要望いたしておきます。 次会は明後十六日午後一時より開会することといたして、本日はこれをもつて散会いたします。 午後零時三十八分散会