大蔵委員会 第51号
- 発言数
- 58 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/04/16
会議録
○小山委員長代理 これより会議を開きます。 議案の審査に入ります前に、連合審査会開会の件についてお諮りいたします。目下本委員会で審査中の国有財産特別措置法案につきまして、決算委員会より連合審査会を開いてほしい旨の申出がありましたが、右法案について決算委員会と連合審査会を開くことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山委員長代理 御異議ないようでありますから、さよう決定いたします。 なお本案につきましては、通産委員会及び地方行政委員会とも連合審査会を開くことになつておりますので、これに決算委員会を加え、四委員会合同して審査を行いたいと存じます。それから連合審査会開会の日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 —————————————
○小山委員長代理 次に去る四日本委員会に付託されました、地方公共団体職員の給與改善のための地方公共団体に対する国の貸付金に係る債務の免除等に関する法律案、及び去る十日付託されました国立病院特別会計所属の資産の譲渡等に関する特別措置法案の両案を一括議題として、政府当局より提案趣旨の説明を聴取いたします。西村大蔵政務次官。
○西村(直)政府委員 ただいま議題となりました地方公共団体職員の給與改善のための地方公共団体に対する国の貸付金に係る債務の免除等に関する法律案について、提案の理由を御説明申し上げます。 昭和二十二年度におきまして、国は、地方公共団体の支弁にかかる職員の給與の改善の財源に充てるため、五十一億七千九百五十万円の政府資金を、都道府県及び五大市に対しまして貸し付けたのであります。この貸付金は、昭和二十三年度から同二十五年度までの間に、半年賦元利均等償還の方法で償還することとなつておりましたが、その元利の償還状況を見ますと、昭和二十五年度末における償還未済額は、三十五億三千八百六十五万余円になつております。今回、地方公共団体の財政状況にかんがみ、昭和二十四年度以降において償還すべき分でまだ償還されていない金額については、これを免除することとするとともに、都道府県に対しましては昭和二十一年度分以前の還付税のうち、まだ当該都道府県に還付されていないものがありますので、これは還付しないこととする措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。 なお各地方公共団体の償還状況が必ずしも同一でありませんので、今回の貸付金の免除の措置に伴いまして、各地方公共団体の間に不均衡が生じますが、この点につきましては昭和二十四年度分以降の償還済額は、当該地方公共団体の昭和二十七年度の地方財政平衡交付金の算定に用います共準財政需要額に加算することによつて、調整をはかることといたしております。 また貸付金の貸付を受けた都道府県は、五大市を除くその管内の地方公共団体に対し、その貸付金のうちからさらに貸付等をいたしておりますので、都道府県は、管内の地方公共団体に対する貸付金等につきましては、なるべくすみやかに国の都道府県に対する今回の措置に準じて、債務の免除及び償還額の還付の措置をとるべき旨を、あわせて規定いたしているのであります。 以上がこの法律案の提出の理由であります。 次に国立病院特別会計所属の資産の譲渡等に関する特別措置法案について、提案の理由を御説明申し上げます。 今回厚生省所管の国立病院の一部を地方公共団体等に移讓することとなりましたが、これにより移讓された国立病院の用に供されている資産に関し、その讓渡等について特別の措置を講ずる必要がありますので、この法律案を提出いたした次第であります。 その内容といたしましては、今回の移讓の趣旨にかんがみまして、まず移讓される国立病院の用に供されている資産の讓渡にあたりましては、国の財産の讓渡の特例として、国有財産法の適用を受ける国有財産については時価の七割減を、消耗品を除き一般の物品については時価の五割減を、国立病院の経営により生じた未収金債権については、時価の三分の一以内を減じた価額で讓渡し得ることといたしております。 次に、資産の讓渡にあたりましては、讓渡対価の納付前においてもその資産を引渡すことができることといたし、また地方公共団体は讓渡資産の対価を地方債証券をもつて納付することができることといたしたのであります。 次に、公的医療機関の設置者が資産の讓渡を受けた場合におきまして、その対価を一時に納付することが困難であるときは、十年以内の延納の特約をすることができることといたしております。 このほか、一般会計及び国立病院特別会計所属の資産を医療施設の用に供するために、両会計間において所属がえまたは所管がえをする場合においては、両会計間において無償として整理することといたしました。なお、国立病院の移讓に伴いまして、その病院に勤務する職員が引続き都道府県の職員となる場合におきましては、これに引続き恩給法の規定を準用することといたしているのであります。以上がこの二法律案の提出の理由であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。
○深澤委員 ただいま提案になりました地方公共団体職員の給與改善のための地方公共団体に対する国の貸付金に係る債務の免除等に関する法律案でありますが、これに関しまして、貸付金の償還状況の明細と、それから還付税の明細を、ひとつできるだけ詳しく御提出を願いたいと存じます。それからその次に、国立病院の関係の法案につきましては、現在の国立病院の状況を、ひとつ一覧表にして御提出願いたいと思います。 —————————————
○小山委員長代理 次に貴金属管理法の一部を改正する法律案、閉鎖機関令の一部を改正する法律案、関税法の一部を改正する法律案、補助貨幣損傷等取締法臨時特例案、特別調達資金設置令の一部を改正する法律案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴うたばこ専売法等の臨時特例に関する法律案の六法律案を一括議題として、質疑に入ります。 それでは政府委員の方から、関税法の一部を改正する法律案の説明を求めることにいたします。北島政府委員。
○北島政府委員 平和條約の宣言のところには、平和條約が発効してできるだけ早い期間に、日本は次の国際條約に加入または参加の承認を要請するという規定がございます。この中にいろいろの條約が列挙されておるのでありますが、このうち、税関に関係いたしますのは、三つの條約でございまして、まず税関手続の簡易化に関する国際條約、貨物の原産地虚偽表示の防止に関する協定、それと国際民間航空條約、この三つでございます。近くこの平和條約の宣言に基きまして、日本としてこれらの條約に加入または参加の承認を申請することが、予想いたされますので、あらかじめそれに備えまして、現在の関税法の規定の中で、この際改正しておいた方がいいところ、並びに規定に矛盾するのでこれを削除した方がいいところなどを、この際規定を整備いたしまして、これらの條約の参加に備えようというのが趣旨でございます。 まず内容といたしますと、税関手続の簡易化に関する国際條約の関係については、三つの点を提案しております。 その一つは関税の担保の種類を現在金銭、国債及び税関長の確実と認める社債、こう限られておりますのを、そのほかに保証人の保証にまで拡張する点が第一点であります。税関手続の簡易化に関する国際條約関係におきまして、その附属書には関税の保証として正当に担保された証書、または現金支拂いのいずれによるものをも受理することが要請されておりますので、わが国の実情も考慮いたしまして、担保の種類を保証人の保証にまで拡張して、輸入者の便宜をはかろうというのであります。現在の関税法規におきましては、関税法の三十四條におきまして、輸入貨物は輸入免許を受けた後でなければ引取ることができない。但し税関の認許を得、命令の定むるところによつて、税金に相当する担保を提供したときには、免許がなくとも、その前に輸入貨物の引取りができると規定してございます。いわゆる免許前引取りとわれわれは称しております。それから関税法の三十九條におきまして、外国貨物は海路または陸路によつて、開港、保税地域及び税関官署所在地相互間にこれを運送することができる。この場合においては税関に申告して、その免許を受けなければならぬ。この場合において税関が必要と認めるときには、担保を提供させることができる。こういう規定もございます。なお関税定率法の第八條におきましては、輸入の日から一年以内に再び輸出することを條件として、輸入税を免除する。この場合にも担保を提供させることができる。なお定率法の第九條にも担保の規定がございます。その他保税倉庫法におきましても、担保の提供の規定がございます。これらの担保提供の場合におきまして、いずれも今までは金銭、国債及び税関長の確実と認める社債だけが、担保の物件でありましたのを、今度保証人の保証まで拡張する、こういうのが趣旨であります。 それから第二点といたしましては、この税関手続の簡易化に関する国際條約におきましては、保税施設の完備、及びそれらの保税施設の倉敷料の合理的な料率の採用等が要請せられておりますが、現在の関税法の保税地域に関する規定は、きわめて不十分でありますので、これらの保税地域に関する規定を明確にいたしますとともに、これらの地域に対しては関税行政上の見地から、必要最小限度の規制を加えまするが、その反面、これらの保税地域の中における貨物の取扱い等につきましては、できるだけ自由にしまして、税関手続の簡易かつ迅速な処理をはかるという趣旨でございます。現在の関税法の規定におきましては、関税法の第二十九條の二におきまして、「本法二於テ保税地域ト称スルハ税関構内、保税倉庫、税関仮置場、税関長カ外国貨物ヲ蔵置シ得ヘキ場所トシテ指定又ハ特許シタル場所ヲ謂フ」とありますが、これらの税関構内とは一体どういうものを意味するか。それから税関長が外国貨物を蔵置し得べき場所として、指定または特許したる場所というのはどんなものを言うのか。あるいはそれらの内容はどういうものかという点につきましては、現在の関税法においては、まつたく規定が欠けておりまして、もつぱら行政慣例によつて運行されておつたのでありまして、今回保税地域に関する規定を整備いたしまして、できるだけ法文上これを明確にして、現在行政慣例で行われておるものを、單に行政慣例にとどめず、できるだけ成文化して行こうという趣旨で、二十九條の二以降の改正をいたしております。 それから次に第三点といたしましては、税関手続の簡易化に関する国際條約におきましては、各国は税関手続または規則の軽微な違反に対しては、苛酷な罰を科することがないよう、できるだけこれを避けようということが、要請せられておりますので、従来の関税法規の規定の中で、輸出入の申告に際し虚偽の申告をした場合、または虚偽の証明をした場合、または虚偽の添付書類を提出した場合におきまして、現在五万円以下の罰金を科し、行為者を罰するほか、責任者をも罰すると、こういう規定がございますのを削除いたしまして、この條約の趣旨に沿うというのでございます。 次に貨物の原産地虚偽表示の防止に関する協定でございますが、この協定におきましては貨物の原産地、それが産出せられた土地を偽つて表示しておる貨物については、輸入に際してこれを輸入禁止するか、あるいは税関でもつて差押えることが要請されております。今回の規定におきましては輸入禁止の手続ではなく、税関においてこれを保管し、一定の期間を定めまして、輸入申告者にその虚偽表示の抹殺、訂正あるいは正しくこれを表示させるというようなことをいたさせまして、なおそれにも服さない場合には、それを公売するというような規定を設けておるのであります。 次に国際民間航空に関する関係でありますが、国際民間航空條約の第十條には、国際航空機は税関検査等を受けるために、税関室港に着陸しなければならないということ、または税関空港から出発しなければならぬということが規定されておりまして、なおそのほか航空機の乗客、乗組員、または貨物は税関法規に従わなければならない。なお締約国は、この條約に基いて設定されるところの航空機に対する税関手続に関する国際的標準等に従つて、税関手続の国際的統一化をはかるべきことが要請されておりますので、今まで関税法には盛られておりませんでした航空機関係の規定を、関税法に盛るという趣旨であります。従来はどうしておつたかと申しますと、大正十年に制定されました航空法の中に、航空機については関税法の船舶に関する規定を準用するという規定がございまして、これによつて運営されておつたわけであります。なおこの航空法は昭和二十五年に廃止されまして、国内航空運送事業会というポツダム政令が出ております。このポツダム政令におきましても、航空法中航空機に関しては、関税法の規定を準用するという規定だけは残しております。その国内航空運送事業会に基いて、現在は行われておるのであります。今回航空法が制定されまして国内航空運送事業会なども当然廃止いたされますので、あわせてこれらも考えまして、関税法の準用ということでなくて、明らかに航空機の規定を織り込もうというのが趣旨でございます。 大体において内容はこの程度でございますが、御質問に応じましてお答えをいたします。
○小山委員長代理 本件について御質問はありませんか。
○高田(富)委員 この三つの国際條約の概念を、もう少し詳細に説明していただきたいのです。現在これに加盟している国はどういうふうな国であるか、今後わが国の加入に関する手続とか、そういうふうな点につきまして、もう少し詳細に御説明願いたい。
○北島政府委員 平和條約の宣言のところに「本日署名された平和條約に関して、日本国政府は、次の宣言を行う。」「日本国政府は、実行可能な最短期間内に、且つ、平和條約の最初の効力発生の後一年以内に、次の国際文書に正式に加入する意思を有する。」とありまして、そこにいろいろな條約が書いてございますが、その五番目に「千九百二十三年十一月三日にジュネーヴで署名された税関手続の簡易化に関する国際條約及び署名議定書」、それから第六号に「千九百三十四年六月二日にロンドンで修正された貨物の原産地虚偽表示の防止に関する」云々、こういう條項があります。それから宣言の第三項に「日本国政府は、また、平和條約の最初の効力発生の後六箇月以内に、(a)千九百四十四年十二月七日にシカゴで署名のために開放された国際民間航空條約への参加の承認を申請し、且つ、日本国がその條約の当事国となつた後なるべくすみやかに、同じく千九百四十四年十二月七日にシカゴで署名のために開放された国際航空業務通過協定を受諾し、及び(b)千九百四十七年十月十一日にワシントンで署名のために開放された世界気象機関條約への参加の承認を申請する意思を有する。」こう書いてございます。これが日本として加盟しなければならない條約の中で、税関に関係ある三つの税法であります。これらの国際條約につきましては、いずれも過去におきまして日本としては一応署名はしたようでありますが、政変その他の関係で條約の批准にまで至らなく、その間に戦争になりまして、現在まで経過しておるわけであります。これらの三つの條約の加盟国につきましては、ただいま私リストを持つて参りませんでしたが、役所にございますので、また午後にでも詳しく御説明することにいたします。
○高田(富)委員 それはあとで資料で出していただきたいと思うのです。それからこれは平和條約によりまして入るということになつておりましても、今度の平和條約がああいつた不完全な形でありますために、わが国のそういう場合を認めていない国も一緒に入つておる條約に、日本が入つて行くというような場合に、国際法上支障なく入れるような形に、これらの條約はなつておるのですか。
○北島政府委員 その点につきましては、私よりむしろ外務省の政府委員からお答えした方がよろしいと思いますが、私も実はこれらの條約の詳しい内容については、まだ外務省とよく打合せしておりませんので、さしあたり税関に関係あるところだけを、われわれとしては注目をいたしまして、今回改正を加えました。外務省といたしましては、目下この條約の訳文を正式に決定いたしまして、近く正式に参加の承認を要請するという手続をとるように、私どもは聞いております。
○小山委員長代理 次に閉鎖機関令の一部を改正する法律案について、政府側の提案理由以上の詳細な説明をお願いいたします。
○堀口説明員 御説明します。閉鎖機関に関しましては、この前ポツダム政令に関してここに御審議をお願いしましたときに、一応御説明したわけでございますが、終戰後主として外地で活動した機関とか国内の統制機関とかいうような、特に戰時中戰時経済にある程度寄與したような法人を、司令部の趣旨によつて閉鎖機関に指定したわけであります。その数は千八十八機関でありまして、そのうち在外関係で活動した金融機関とかその他の機関が約六十機関、それから国内の統制機関、たとえば燃料配給組合とかいうような統制機関が約九百八十ばかり、それ以外の一般の機関約百のうち、約二十ばかりは貿易公団とかあるいは産業設備営団というような特殊法人であります。そこで最初閉鎖されましてから、しばらく單に管理しておつたわけでありますが、二十三年ごろから法制を整えまして、その清算に入つたわけであります。その精算を担当いたしましたのは、閉鎖機関整理委員会であります。その後精算を続行いたしまして、約一千億程度の資産を換価し、債務の返済その他に充てて行きまして、現在約八〇%程度の仕事を内容から見て完了しております。閉鎖機関の数から見ますと、千八十八のうち、本年三月末で完全に終了してしまつたものが六百程度、但しあと手続的なものが残つておるだけになつておる機関が、相当程度に行つておりますので、ほんとうにこれから清算をしなくちやならぬのは、約二百六十程度というふうになつて参りました。 そこで閉鎖機関制度そのものが、連合国最高指令官の意図に基きまする一つの経済民主化なり、あるいは日本経済の平和経済化というような見地から出ておりますので、大体その目的を達成いたしました際には、なるべくすみやかにこの制度を廃止するなり、あるいは改変して行くのが妥当であるという考えを持つておるわけであります。そこで全体の行き方といたしましては、なるべく早くこの制度を何とか結末をつけるという方向ではありまするが、ただ在外資産を持つておつたり、あるいは対外債権債務の関係が相当複雑しておるものがあります。これに関しましては、平和條約の発効等に伴いまして、外交的交渉その他によつて解決される問題がありますので、即座には終らない。かつその終らない機関を、民間の一般の民法及び商法による清算にまかせ切りにするわけにも行かない。その場合には法制的にもできませんし、それから国家の補償の問題もありますので、そうは行かない。従つてポツダム政令に基きまする閉鎖機関令というものを、この前御審議をお願いいたしましたように、一応法律に乗りかえて行つた。しかしこれによつてやつて行く仕事の分量をなるべく少くする、かつそのやり方も、なるべく講和條約発効後の事態に即応するようにやつて行くべきであるという考えを、とつておるわけであります。そこでその執行機関といたしましても、閉鎖機関整理委員会は三月三十一日に解散いたしました。そこであと残りました最小限度の仕事をブロツクにわけまして、在外活動関係の機関、それから大阪関係の機関、特殊法人に関する機関、それ以外の一般関係の機関、こういうふうにわけまして、各ブロツクに清算人を一人ずつ任命いたしまして、そこで今後の仕事をやつて行くというふうな機構上の改革をやりました。 そこで今後は内容の改変になりますが、これに関しましては、今後法令の審議をお願いしておりますのが、その方向ではありますが、さきに申し上げましたように、大体において閉鎖機関の制度の所期の目的も達成いたしましたし、それから、平和條約の発効後の情勢に対応するために、すみやかにこの閉鎖機関制度の最終的終末をつけようということで、今度お願いいたしました法律には、まず閉鎖機関に指定したもののうちで、民法及び商法によつて通常の法人の清算をやらせた方が、適当と思われるものにつきましては、なるべくそういう方向に閉鎖機関の指定を解除して行こう。そうして民、商法の方に受取つてもらつて、そこで通常の清算をやつてもらう。その場合にはもちろんその清算人は、株主総会で決定してもらうことになりますし、清算に伴ういろいろの業務も、一応株主総会が中心になつてやつて行くというかつこうになると思います。 それが今度お願いいたしました法案の主要な点でありまして、それからそのほかに改正をお願いいたしましたものでは、平和條約の発効に伴いまして、現在まで閉鎖機関制度のもとでやつておりました建前を、若干かえなければならぬ部分があります。その点は閉鎖機関の清算は、理想的にいいますれば、内外の本店及び支店を一つにしまして、そこで清算をやつて行くのが理想的でありますけれども、そうしてみますと、いつになつてそれができるかわからぬというのが、終戰直後の状態でありましたために、一応内外の資産を二つにわけまして、国内店舗の分だけを換価し、国内店舗の持つておる負債だけを返済して行こうというのが、閉鎖機関の制度でありましたために、在外に持つております負債が、将来平和條約等によつてどうなるかということを、一応無視してといいますか、むしろそれが非常に日本側に不利になつた場合も、大丈夫というようなかつこうで、清算をやつて行つたわけであります。と申しますのは外地にあります資産をゼロに見て、外地店舗の一切を一応日本の国内にある資産で留保しまして、それで余つた分について社債の返済、株主に対する在外資産の分配というようなことを行つて来たのでありますが、今後平和條約の発効に伴いまして、そういう請求権の問題が明確になりました場合には、今まで法律で單に留保するということだけ規定しておりますものを、動かすようにしなければならないということで、その資源が動かせるようにしていただけるというのも、その一点であります。 それからもう一つは在外における資産は、今度の平和條約の條文によりますと大体外地でもつて清算される、あるいは没収されるなりの運命になるのじやないかというふうに考えているわけであります。あるいはある国によつては、日本側にその資産を返してくれるかもしれない。その場合には現在の閉鎖機関令では、受取り態勢ができておりませんものですから、そういう資産がもし日本に返つて来た場合には、それを国内資産とみなして、閉鎖機関の清算対象にできるようにお願いしているわけであります。 それからもう一つは、本邦内に本店または主たる事務所を有しない閉鎖機関につきまして、現在までの閉鎖機関令で行きますと、清算所得税が現在の税法では課せられないということになりますので、これもこまかい点ではありまするが、そういう清算の結了の間近にある機関が多いものでありますから、税法の補足的な條項を閉鎖機関令の方に入れまして、内地店舗を清算すると同じように、内地に関する分だけについては清算所得税が課せられるように、條文を改正したいというのが趣旨であります。 この四点が今度審議をお願いしております閉鎖機関令の改正の点であります。
○小山委員長代理 質問がございますか。
○深澤委員 閉鎖機関令によつて閉鎖機関が指定されまして、相当整理が行われて来たのでありますが、現在残つている閉鎖機関も相当あると思います。これは民間のものと政府が関係するものと二つあると思うのですが、現在閉鎖機関に指定されて清算中の各機関の資金が、相当私はあると思うのです。その資金の所在はどういうぐあいに処理されているのか。これは一括して指定いたしました銀行、日銀なら日銀に預金するという形になつておりますのか。それとも閉鎖機関の自由意思によつてそれは預金されているのか。そういう点はどういうぐあいになつておりますか。
○堀口説明員 お答えいたします。ただいまの御質問の点でありますが、現在約九十七億程度の資金があります。これは債権を取立てたり、あるいは物を売つたりしまして、それからいろいろ債務を返済したわけであります。その際に生ずる余裕金でありまして、従来は関係方面の指示によりまして、大体国庫金と同じように取扱わせるというのが建前でありまして、従いまして全部余裕金は日本銀行の当座預金に入れました。それから運用する場合には、国債とかあるいは食糧証券を保有するということになつておつたわけです。もちろん中央銀行といたしましては、そういう勘定を銀行内に置くことを従来から好んでおりません。それで司令部に対しまして、そういう取扱いはやめてもらいたいというような要請をしておつたのでありますが、今回閉鎖機関整理委員会が解散せられまして、私的な清算人になつた場合には、特に中央銀行とのそういう関係というものは、不自然になつて行くわけであります。従いまして、日本銀行側の従来の要請もありました関係上、今後は日本銀行内にあります当座預金勘定からその資金を引出しまして、清算人の責任において安全確実な運用をはかるということに、予定しておるわけであります。
○深澤委員 そうすると、民間の関係につきましてはそういうことになりまして、各自密接な関係のある金融機関に、預金するということになると思うのですが、政府関係の閉鎖機関の預金はどういうぐあいに管理されるのか。その点をお伺いいたしたいと思います。
○堀口説明員 政府機関関係と申しましても、出資の額がまちまちでありまして、半分出しておるところもありますれば、あるいは一部のところもございます。そういう関係で、特に金額政府出資とかなんとかいうことに必ずしもあまりこだわらずに、さつき申しました約二十機関が特殊法人でありますが、これについても、通常の清算人を置いておる以上は、その清算人にまかせて、短期証券を保有するなり、あるいは国債を保有するなり、あるいは長期の預金をするなり、確実に運用するならば、それにまかせたいというふうに現在のところ考えております。
○深澤委員 百億に近いところのその資金をどうするかという問題は、日本の金融関係に相当の影響を及ぼすと思うわけですが、その見地から、各清算人が自由にこれを処置するということではたしていいのか。大蔵省としては、やはり国債を保有するとか、長期証券を保有するとか、あるいは食糧証券にまわすとかいうような、資金の運用についての基準を大体設けられて、指導せられるような準備がありますのか。それとも全然清算人の自由によつてこれを運用するということにするのか。その点はどういう方針を持つておられるのか。その点をお伺いいたしたいと思います。
○堀口説明員 ただいまの点でありますが、さつき申しました特殊法人の一部は別といたしまして、私法人の余裕金でありますし、清算が進むに従いまして、その額は減少して行くわけでもありますから、原則としては清算人にまかせたい。但し金融の緩漫とか逼迫とかいう全体的な問題、金融政策上の問題があるものですから、個人々々がどこの銀行に預けるかということは別にいたしまして、総額につきまして、非常に金融が逼迫している際に、全部短期債を持ちたいとか、あるいは国債を持ちたいとか、あるいは非常に緩漫の場合に、全部現金化して市中銀行に持つて行きたいというような、極端な程度にならぬように、全体の見地から調整して行きたいというふうに考えております。
○深澤委員 その調整は、法的な裏づけなしに、ただ大蔵省の行政的な措置としてやつて行かれるのか。あるいは法案等によつてそういう調整をする準備をされるのか。それはどういうぐあいになりますか。
○堀口説明員 さきにも申しました通り、原則としては私的な法人の資金でありますから、これをたとえば政府の指定預金のように規制するかということになりますと、少し行き過ぎになる。また他の閉鎖機関の清算の監督という面から見た場合には、それを立法化するのも少し行き過ぎではないかと考えておりますので、特殊清算人の方から、こういうふうにやりたいと思うというような持つて行き方をした場合に、大蔵省といたしましては、もちろん経理の監査という点では相当強く指導もできるわけでありますから、そういうような面からでも全体的の問題について、それに若干金融政策的な面も協力してもらうように指導して行くというところが、線ではないかと考えております。
○小山委員長代理 日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴うたばこ専売法等の臨時特例に関する法律案について、久米監理官が見えておりますから、説明を求めることにいたします。
○久米政府委員 行政協定の実施に伴うたばこ専売法等の臨時特例に関する法律案の内容を、御説明申し上げます。 この法律の主たる部分は、第三條の輸入等の特例、第四條の讓渡等の制限の特例の二箇條でございますが、その前に第一條に目的があり、第二條に用語の定義がございます。この第二條の用語の定義のうちで、第一項から第七項までに掲げました用語の定義は、行政協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案における定義と、全然同一でございます。第八項製造ただこの定義、第九項製造たばこ用巻紙の定義、第十項塩の定義、これらは現在の専売関係の法規における定義に照応した規定に相なつております。 なお次に実体規定といたしまして輸入等の特例第三條があります。現在のたばこ専売法または塩専売法におきましては、輸入の関係は、日本専売公社が自分でやるが、そうでないほかの人の場合には、公社の委託または許可を受けなければならない。委託または許可を受けないで普通の人が輸入するということは、禁止をされているわけでございます。その一般的な禁止に対しまして、ここに掲げておりまするような四つの場合には、専売公社の委託または許可を受けないで、輸入ができるという特例を規定したわけでございます。 まずその第一号は、合衆国軍隊が軍用で輸入する場合で、その軍用に供するために輸入することについて、合衆国軍隊の権限ある官憲により証明がなされた場合でございます。第二号は、PX等の軍人用販売機関等に合衆国軍隊の構成員、軍属、その家族、契約者等の用に供するために輸入する場合で、これも第一号の場合と同様に、合衆国軍隊の権限ある官憲により証明された場合という限定がついております。この一号と二号は、その一定の資格を持つた人が一定の目的で輸入する場合には、法文上はその数量についての制限はない、それに必要なだけの輸入ができるということに相なつております。 次に第三号、これはいわゆる日本に入国する場合の携帯輸入の場合の規定でございまして、この場合には、軍隊の構成員、軍属あるいは家族等がその私の用に供するために、携帯輸入して来るという場合でありまして、この場合には数量の制限をつけております。その数量の制限のつけ方は、携帯輸入して入つて来る場合の成年者一人につき——というのは未成年者は排除する意味でありまして、成年者一人につき、二百本以上の紙巻タバコもしくは二百グラム以内の刻みとかパイプとかいうふうなタバコ、あるいは相当量の塩、そういうふうなものは携帯輸入ができるということに規定いたしました。 それから第四号は、合衆国の軍事郵便局を通じて郵送される場合でありまして、軍隊の構成員、軍属、家族等の私用に供するために郵送されて来る。この郵送につきましては、特にタバコだけに限定して規定してございます。たとえばクリスマスのプレゼントでありまするとか、あるいはある人の誕生日に、アメリカにある家族から軍事郵便で送つて来るとか、あるいは特殊の嗜好を持つた人が、本国からタバコを取寄せるというふうな場合が想像されるわけでありまして、この場合には「二百本以内の紙巻たばこ又は二百グラム以内のその他の製造たばこ」——ここに二百グラム以内「の」という字が落ちておりましたので、正誤でもつて訂正してございます。それを軍事郵便局を通じて郵送される場合、この四つの場合に、日本専売公社の委託または許可を受けないで、輸入ができるということでございます。 なおその第二項の方には、関税法等の臨時特例との関係を規定いたしておりまするが、関税法の方の臨時特例の法律の第六條第四号または第六号の規定これは関税の免除に関する規定でございますが、この場合には、こちらの法律の三條の三号あるいは四号で数量の制限がございますから、この制限を越えない部分について関税を免除する、そういう規定に相なつております。 それから次に、第四條の讓渡等の制限の特例でございます。これは現在のたばこ専売法六十六條におきまして、公社の売り渡さないタバコを所有したり所持したり、あるいは讓り渡しあるいは讓り受けというふうなことをしてはならないという禁止規定がございます。條約発効後におきましては、アメリカの軍隊の構成員であつても、軍属であつても、ひとしくこのたばこ専売法六十六條の禁止規定の適用を受けるわけでございますが、特にこの際一考を要することは、第三條の輸入等の特例でもつて輸入された製造タバコは、そういうふうな特例によつて輸入し得る資格を持つた特定の仲間の間では、たとえば軍人、軍属の仲間同士、あるいは家族同士という間では、一般的な禁止にかかわらず、讓り渡したり、讓り受けしてもよろしいということを規定したわけでございまして、もし日本人に讓り渡したという事態が起りましたら、そのときは現在のたばこ専売法六十六條違反で、三年以下の懲役、三十万円以下の罰金というふうな罰則の規定が、アメリカの軍人にもかかるというふうな法律構成に相なるわけであります。一般的な禁止に対して特定の資格を持つた人たち同士の間の讓り渡し、讓り受けを、ここで特に認めたという條文に相なつております。大体以上の通りで、ございまして、第四條につきましては、たとえばアメリカの軍人、軍属が、特定の方法で輸入したタバコを日本人に讓渡してはいけないというふうに書くことも、一つの方法かとも思いますが、そのこと自体はすでに現行法で規定がございますので、ここでは、こういう特定の場合だけは讓り渡し、讓り受けができるということを規定いたしまして、あとの禁止は現行法に讓つてあるわけでございます。
○小山委員長代理 質問がありますか。——内藤君。
○内藤(友)委員 今の御説明でよくわかつたのでありますが、第三條に、「契約者」というのがあるのですが、これはどういうことなんですか。
○久米政府委員 この「契約者等」は、これは所得税の方にも関税の方にも全部同じ定義になつておりまして、こちらの法律で申し上げますると、この三ページでございますが、第二條の七項に『「契約者等」とは、通常合衆国に居住する個人又は合衆国の法律に基いて設立若しくは組織された法人で、條約第一條に掲げる目的の遂行のために合衆国軍隊が使用することは日本国が同意した施設及び区域の建設、維持又は運営に関して合衆国政府と締結した契約に基き日本国において当該契約に係る建設、維持又は運営のみの事業をなすもの及び通常合衆国に居住する個人のうち、当該事業のためにのみ被用されている者で当該事業に従事するためにのみ日本国にあるものをいう。』というこの定義でございまして、個人の場合は「通常合衆国に居住する個人」ということが一つの條件になつております。法人の場合には、合衆国の法律に基いて設立もしくは組織されたものであつて、合衆国軍隊が使用することについて、日本国が同意した施設及び区域の建設、維持または運営に関する契約に基いて、日本国でその建設、維持または運営のみの事業をなすもの、まあアメリカ側でやりますところの建設、維持または運営の事業をやるものと、ごく簡單に申せばそういうことであります。
○内藤(友)委員 そうしますと、向うの軍隊のいろいろな請負をするこちらの請負者ですね、そういうものも入つて来るのですか。それは一種の契約者ですからね。
○久米政府委員 個人でありますれば、通常合衆国に居住する個人ということで、大体向うにおりまして、特にある仕事のために向うの軍隊がアメリカから連れて来る人、そういうふうな限定に相なつております。
○内藤(友)委員 もう一つは、第三條の第一項第一号の「合衆国軍隊がその用に供するため」というのは、軍隊がタバコを必要だということは、軍隊におる人が必要なのでありまして、軍隊はタバコで人を殺すこともなければ何をすることもないのだから、ちよつと言葉が足りないのじやないかと思います。
○久米政府委員 この一号で規定しておりますのは、軍は兵隊に対して食べものは食べさせる、必要とするタバコをのませる、要するに軍のレーシヨンと申しますか、給與として無償でもつてやる分があるわけです。そういうふうなものなども、この規定にあるわけなのです。一般にPX等で買います分は、第二号の方に相なつております。
○内藤(友)委員 それからもう一つ、塩につきまして相当量という言葉があるのです。これはまことに漠然とした相当量でありますが、これは一体どういうことなのでございますか。
○久米政府委員 タバコの場合には、第三号の携帶輸入の場合に本数、あるいはハイプ・タバコとか刻みタバコとかいうふうなものの場合には、グラム数で表示することができるのですけれども、塩につきましては何グラムとか何キログラムということを條文上表示しがたいので、常識上携帶輸入として認められる適当な量という意味で、書いてあるわけでございます。
○小山委員長代理 松尾トシ子君。
○松尾委員 第四條の讓渡等の制限を犯した場合に、いつもこれを発見されるのは日本人側だと思います。そうした場合に、讓渡した者はこの規定にあるように外国人ですから、そのときにはいつも外国の軍隊の方、あるいはそれぞれの家族なりに通告を出して、これの罰金をとるときには、日本側でやれるのですか。
○久米政府委員 アメリカの軍人あるいは軍属が、日本人に不法にタバコを讓り渡した讓り受けた方の日本人がつかまつた。これは当然通告処分を受けます。相手方の方も、軍人だ、軍属だということがはつきりいたしますれば、その軍人、軍属に対しまして通告処分をいたします。やはり幾ら納付すべしという金額を示して、通告処分をいたすわけであります。
○松尾委員 そうしますと、その罰金の徴収をする場合には、日本人がじかにやれるわけですか。
○久米政府委員 通告処分をいたしますれば、軍人、軍属は当然その通告の内容に従つて履行すると思います。
○松尾委員 履行しなかつた場合はどうするのですか。
○久米政府委員 もし履行しないで二十日間経過いたしましたら、今度は告発をしなければならなぬことになります。
○松尾委員 もう一点、第三條に、向うから軍事郵便で持つて来る場合には、一回の量は制限してありますけれども、何回でもよろしいのですか。
○久米政府委員 この第三條の第四号に規定しておりますのは、一回の郵便物の中の量で、ございまして、たとえば月のうちにかりに二回とか三回とか、同じ人あてに送つて来るということも、この條文の上からは別に違法ではないわけでございます。それは輸入ができることになつております。ただ軍事郵便を濫用しないということにつきましては、アメリカ側とこちらとの間でいろいろ誓いをいたしておりまして、向うの内部でも濫用しないような自制の方法を講ずるというふうに、御了解願いたいのであります。
○松尾委員 そうすると、大体は無制限に行われるということになるので、その罰金をとる上においても、與える者があるから買うのであつて、それを買う場合にも、外国のタバコがその嗜好に合うからというばかりでなく、いろいろの事情で従来から見ますように、兵隊が自分たちが料亭に行つたりして、飲み食いした料金が拂えないで、その担保に置いて行くというようなこともあり得るので、この辺を向うとよく嚴密に連絡をしてやらないと、日本人ばかりが犯則して罰を負うということになつて、まことにその他の法律と同じように、日本に不利で外国に有利ということになりますから、大いにこの点を注意していただきたいと思います。
○久米政府委員 ただいま御指摘の点は、いろいろ考えければならぬ点はあるわけでありまして、そういうふうな面には政府側としても周到の注意を拂い、折衝すべき点は、今後もなお遺憾のないように折衝して参りたいと考えております。現実に起りまする、不正外国タバコが町で相当流れているということにつきましては、実際に起りますケースというものは、主としてPX等から兵隊が買つて来る、買つて来る値段が実は非常に安いわけでございます。その買つた軍人あるいは軍属等が、これを料理屋における現金支拂いのかわりにかえるとか、あるいはその他いろいろな場合に金の代用で使うというふうな点が、不正外国タバコの源になつておるという点でございまして、そういうふうな問題につきましては、今後も取締りに十分留意したいと考えております。この軍事郵便局を通じて郵送されます場合には、アメリカにおきましてはこれは向うで税金をとつて郵送されて参りますので、向うの送る人のふところ勘定から申しますれば、これは高い原価でございます。もし悪いことをしようと初めからかかつておる人からしますれば、軍事郵便局というような高いコストの道はとらないで、PX等で買つたものを横流しするということに、現実の事態はなつておるわけでございます。
○松尾委員 先日の委員会の場合に、日本の専売局があちらから委託を受けて、これを製造しておるということを聞きましたが、この法律が施行されましてからも、日本専売局は続けて向うのタバコを製造するのですか。
○久米政府委員 今御指摘の点は、若干事実と違う点があるかと思います。この前、当委員会でたしか深澤委員の御質問か何かでお答えいたしましたのは、朝鮮向けあるいは沖繩向けのタバコをつくつて、それを国連軍に納めておる。それは大体日本の光とかピースというふうな性質のタバコでございましてこれは外国タバコではないのでございます。要するに日本の内地におきましては、日本専売公社は向うのラツキーとかチエスターというようなものをつくつていないことはもちろん、また軍も日本内地ではそういうふうなタバコはつくつていないのでございます。 なお御参考までに、蛇足でございますけれども、つけ加えますれば、そういうふうなラツキー・ストライキとかチエスターフイールドというタバコは、実際問題としては日本内地で今後製造されるという可能性はほとんどないのでございます。そのわけを申しますと、アメリカにおきましては、タバコの製造は民間の会社がやつておりまして、みなタバコ事業としてやつておる。そういうふうな民間の会社というものは、自分のところの会社の製品がたくさん売れることが望ましいわけでございまして、軍が自分でつくろうと言つたら、これは民間の会社は反対するのでございます。アメリカの国内事情としてそういうことは起り得ないということに、大体アメリカ側とも話がきまつておるのでございます。
○深澤委員 今松尾さんからも質問がありましたのですが、行政協定成立の過程において、大蔵省が非常にがんばつたということは、われわれも聞いて大いに賛意を表しておるわけでありますが、たとえば今言うたばこ専売法の違反があつた場合、通告処分をする、そしてその通告処分に応じなかつた場合には、告発をする、そこまではできると思うのです。いよいよ裁判になるということになりますと、行政協定によつて、日本の裁判ではできないという結果になると私は考えているのです。やはりたばこ専売法の場合においても、そういうようになると思うのですが、その点はどうですか。
○久米政府委員 その場合の裁判管轄権につきましては、御指摘の通りでございます。
○深澤委員 その裁判の場合においては、日本の法令をもととして向うは裁判をするのか、それともアメリカの法令によつて裁判をするのか、そういう点はどういうぐあいに考えておられるのか。
○久米政府委員 日本の法令を基礎として裁判するのであります。
○深澤委員 そういうことになりますので、われわれは行政協定そのもののいわゆる属人主義、いわゆる治外法権というものに対しまして、反対をしているわけでございます。この問題は行政協定自体の問題になりますので、大蔵省の皆さんは非常にそういう点についても、大きな矛盾を感じられていると思うのです。そこでこの法案で輸入の場合において、製造タバコはいいといたしましても、製造タバコ用巻紙も同時に輸入をすることを認めるわけでありますが、どうもわれわれ考えますと、製造タバコ用の巻紙を輸入することになりますと、それに基いてタバコを製造するということが事実予想されるのでありますが、この点は製造タバコ用巻紙を輸入することを許すということは、どういう趣旨に基いて行われるのでありますか。
○久米政府委員 「製造たばこ用巻紙」という字が法文に現われましたけれども、これはごく例外的な場合でございまして、広く製造タバコ用巻紙を輸入するというふうな趣旨ではないのでございます。具体的な場合は、たとえばラツキー・ストライクとかチエスターフイールドとかいう式に、もう製品の形になつて、火をつければのめるという形の製造タバコであれば、もうそれだけでいいわけでありますが、たとえば中身だけがカンに入つていて、カンにこういうふうな紙つペらがついていて、のむ人はのむ都度それで巻くというふうなごく特殊なカン入りの製造がありますので、そういうふうなカンについている紙、これは條文上は「製造たばこ用巻紙」ということになりますので、やむを得ずこういうふうな字が出た、こういうわけでありますから、そういうふうに御了承願いたいと思います。
○深澤委員 それからもう一つの問題は、こういうぐあいに法文について——外国タバコが日本に流れることに対しましては、これは従来も非常な努力をされているのでありますが、事実の問題といたしましては、これは外国タバコの国内における販売というものは、公然の事実のようになつているのであります。その上に、これは先般、私も流れ出る根拠については、沖繩等から鹿兒島等に大量的に流れて来るというような説明を、久米さんからもお伺いしたのでありますが、もちろんその取締りについても、私は非常に困難であろうとも考えます。ところが第三條第四項の、松屋さんが指摘しておりましたように、合衆国軍事郵便局を通じて、これは法文上から行きましても、無制限にある個人に対して一週間に二回でも三回でも送れるという、この法文の解釈によつて、日本の国内に外国タバコが必要以上に流れ込む危険性がある。必要以上に多く流れ込んで来れば、それがどういうルートかを通じまして、日本の国内にまた流れるという可能性があるのであります。従つてこの第三條第四項の合衆国軍事郵便局を通じて郵送される場合に、ある程度の制限を設ける必要があるということは、これは所得税の場合その他の場合におきましても、われわれは主張して来たのでありますが、タバコの場合においても同様の趣旨の法文になつておりますので、これは現在外国タバコの国内における取締りを嚴重にされても、こういう法文によつて、合法的に今後外国タバコが必要以上に流れて来るということになると私は思う。そうすると、ますます取締りの上において、困難を来すという結果になると思うのです。この点についておそらく専売当局としても、相当これは頭を悩まさなければならぬ問題であると考えるのですが、久米さんはこの点についてどういうぐあいに考えられておりますか。
○久米政府委員 合衆国軍事郵便局を通じて郵送されます場合につきましては、行政協定との関連上、この場合を全然認めないわけにも参らぬわけでございまして、そこの必要な量というものは、向うとの折衝でいろいろ話合いしたわけでありますが、一回の量を二百本以内の紙巻タバコ、または二百グラム以内のパイプ・タバコその他というような式に規定いたしますれば、大体のところはこれでもつていいのではなかろうか。それからなおこの軍事郵便で来ます場合には、アメリカですでに納税されておりますので、その原価というものは高いわけでございます。日本のPXで買う場合よりは格段に高い値段でございます。これが濫用される実際的な面はあまりないと考えております。値段が高いがゆえに、実際に濫用されることはあまりない。結局クリスマスのときのプレゼントとか、誕生日のときに、アメリカにある親戚の者から送つて来るとか、友人から送つて来るとか、そういうようなきわめて少い場合だけしか現実には起らない。大体そう見ております。
○深澤委員 軍事郵便局を通じて合衆国軍隊の構成員その他家族、軍属等に送つて来る、郵送される荷物の一個一個の最高限度の量、それはどのくらいになつていますか。
○久米政府委員 今はつきりした軍量は覚えておりませんけれども、キログラム数で申せば、五キロや十キロのものは重量としては可能であります。もう少し多かつたかと思います。
○小山委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十八分散会