大蔵委員会 第45号
- 発言数
- 128 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/04/02
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 国有財産特別措置法案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案、及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う国有の財産の管理に関する法律案の四法案を一括議題といたしまして、前会に引続き質疑を継続いたします。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。深澤義守君。
○深澤委員 日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う国有の財産の管理に関する法律について、特調の長岡管理部長に質問をいたしたいのであります。この法案によりますと、合衆国の軍隊の用に供する必要があるときは、無償で国有財産の使用を許すことができると相なつておるのでありますが、御承知のように、従来占領軍の使用に供するために、日本の広大な農地等が借上げ使用という形で借り上げられておるのであります。これに対して日本の関係農民は、その補償料等の問題について非常に不満を持つているのであります。このたび講和が成立いたしまして独立国になつたといたしましても、行政協定の制約によりまして、合衆国軍隊が必要とする場合においては、これを無償で日本政府は提供する義務があるということになりまして、旧飛行場関係あるいは旧軍事施設関係の建物並びに耕地等に対しまして、農民諸君は非常に不安を持つているのであります。一応この法文では、日本政府とアメリカ合衆国軍隊との関係は明記されておりますが、この法律を実施することによつて、国有財産を無償で合衆国軍隊の使用に供するということになりますので、建物を使用し、あるいは土地を使用しておる耕作者並びに居住者は、非常に不安にかられているのであります。そこで私がお伺いしたいのは、この使用に供するために、土地の耕作を禁止し、あるいは使用しておつたものを取上げる、あるいは建物に居住しておる者を追い出して、それらを無償で合衆国軍隊に提供するということになるのでありますが、その場合における耕作者に対する補償、並びに居住者に対する補償の問題については、どういう処置を講ぜられるか。何か法案をつくつて、その基準を明確にして、そういう人々に対する補償の規定をするのか。それとも法律によらずして個々に了解を求めて解決をするのか。その基本的な方針を特調の長岡管理部長から説明を願いたいと思いすす。
○長岡政府委員 お答え申し上げます。従来国有地の上にそういう権利を持つておられた人につきましては、この法律によつて国有地が無償でアメリカ側に提供されるということになります結果、損害を與えるということに相なります場合には、これは相当の補償をしなければならぬものと考えております。これは国有地の問題ばかりでございませんで、民有地についても同じことが考えられるのでございます。この問題は、従来はすでに御承知の通りに、借り上げて使用するという形をとつておりますが、條約が発効いたしました後におきましては、あるいは先般も申し上げたかと存じますけれども、條約に基きます安全保障という観点から考えまして、日本政府の義務、権利者の権利の擁護、これの調整の問題になると思うのでございます。従いましてこの問題につきましては愼重考慮する要がございまするし、政府部内におきましても関係するところが非常に広いのでございまして、目下愼重に考慮中でございます。いずれ成案を得まして上司の決済も経ました上は、法律案を本国会に提出いたしまして、御審議を願うことに相なるかと存じます。
○深澤委員 法律案を制定いたしまして、基準を明確にして十分の補償をするという御趣旨については、了解できるのでありますが、すでに現在、たとえば神奈川県相模原におきましては、従来飛行場の敷地であつたものが、農地改革によりまして開拓地に指定されましてその開拓に従事しておるのであります。その耕地面積は約三十町歩くらいあるのでありますが、その耕地は当然農地改革の適法の処置によつて現在耕作をしておる。ところが先般直接アメリカ軍関係から、今年中にその土地を取上げなければならないから、今後耕作をしてはならないということで、日本の警察を通じて立入り禁止の立札を立てたというような事実があるのであります。こういうように、日本の警察がアメリカ軍の直接的な指導によつて立札を立てるということは、われわれは了解できない。少くとも行政協定が成立している以上は、いわゆろ予備作業班というようなものによつて、これが処置されなければならぬ性格のものであるというぐあいに考えておるのでありますが、その点はどうもわれわれは納得ができないし、農民諸君もこれは納得することができないのであります。アメリカの軍が直接日本の警察を通じて、立入り禁止の立札を立てさせるというようなことは、これははたして適法であるかどうかということでありますが、その点についてひとつ長岡さんの御意見を拝聴したい。
○長岡政府委員 実は旧軍用地を接収いたします場合に、もとはいわゆるPDと称しまする要求書を全然出さずにおつたのでございまするが、二十四年かと覚えておりますが、国有地につきましても、いわゆる旧軍用地につきましてもPDを出すということになりまして、PDは一応さかのぼつて出ております。その際に軍側といたしましては、従来、旧軍用地は占領地である、従つてその土地は無償で使うという主張をいたして参りまして、ただいま御指摘に、相なりました相模原の土地以外の土地につきましても、この問題が起つているのであります。われわれといもましては、少くとも日本政府が関與いたしまして、開拓地としてそこに割当を行い、農業をさしておるといつたようなものにつきましては、補償をいたさなければならぬと考えております。これは実はその権利関係が、開拓いたしまし場合でも、いろいろ再分割をいたしまして、所有権の関係等が非常に複雑になつておるものもございますので、解決に非常に手間取るのでございますけれども、何らかの形でこれは補償する必要がある、かように考えて措置いたしておる次第でございます。
○深澤委員 何らかの方法で考えて措置をするという御趣旨でありますが、まことに漠然といたしておるのであります。そこで私がこの際お伺いしておきたいことは、従来借上げによつて補償をいたしておりますが、その補償の基準はもちろん山林、原野、耕作地等によつて違いましようが、その借上げの基準というものが何かおありになつて、おやりになつておるのか。もしあるとすればその基準は一坪幾ら幾ら、あるいは一反幾ら幾らというような基準がおありになるのか。それをひとつお聞かせを願いたい。
○長岡政府委員 ただいま何とかの方法ということを申し上げましたので、はなはだ漠然といたしておりましたが、実はさような場合におきましては、接收の際に——普通イニシアル・ポストと申しておりますが、それで移転料とか離作、立毛料のようなものをこれまで拂つております。その措置によつて沸いたいということをわれわれが申しましたときに、所によりますと、従来が占領地であるから民有地であることを認めないのであります。民有地であるならば、ただいま申し上げましたような措置が講ぜられるのでありますが、民有地であるということを軍は認めないわけです。またこの支拂いは軍の承認がなければできませんので、いろいろ軍と折衝を重ねるのでございますが、もしこれがどうしてもいかぬということに相なりまするならば、先ほども申し上げました通りに、日本政府で割当をし農地として開拓さしておるのでございますから、日本内部においては、いわゆる政府と所有者との間の権利関係に基いて補償の要があると思います。これにつきまして、は、今申し上げましたイニシアル・ポスト以外の方法で、支拂いを考究しなければならぬと考えておる次第でございます。それで従来接收いたしましたときには、御承知の通りに収用ではございませんので、民有地につきましては借り上げるという措置をとつておりますので、従いましていわゆるその土地の代価というものは拂つておりません。民有地につきましては借上料といたしまして年々地代を拂つております。これは閣議決定に基きまして措置いたしておりますが、実は本日どういう御質問があるかわからなかつたものでございますから、その規定を持つておりませんが、基準を定めて支拂いをいたしておる次第でございます。
○深澤委員 あとでよろしゆうございますから、その基準をぜひともお示しを願いたいと思います。文書でよろしゆうございますからお願いいたします。 それから、占領軍が借上げをやつたのでありますが、それはもちろん占領の期間というものが無期限でない関係から、これを借上げ制度で地代を拂うという処置をされたと思うことは、これは了解できるのでありますが、しかし今度安全保障條約によりまして占領軍が駐留軍ということになりました。しかもこの期限は大体無期限であるということが現在の見通しであります。そういたしますと、従来の占領軍の借り上げた土地は、いつ返つて来るかわからないということになりますので、おのずからその性格がかわつて来ると思います。従つてわれわれは従来占領軍として借り上げられた土地を、そのまま駐留軍が使う場合において、これをどういうぐあいに処置するのか。当然その補償料等は、これは無期限でありますから、土地代金をも含めてこれを補償する必要があるのではないかと考えているのでありますが、現在成案されようとしておるその法律によつて定める基準には、どういう趣旨でこの補償料が支拂われるようになつておるのか。まだ法律としては成立していないようでありますが、一応そういう論議が行われていると思うのです。大体の補償の方針をもしここで御発表ができまするならば、お聞かせ願いたいと思います。
○長岡政府委員 ただいまお話のございました通り、今の法律案を今ここでどうということを申し上げます自由を持ちませんが、実は御指摘に相なりました通りに、従来通りでやれないということは、われわれ事務当局といたしまして、事務を扱います者といたしましては承知いたしております。ことに期限がわからない。また土地を従来の目的に使えないような変形をいたす、こういうような場合がございます。実は今日までも、法律案をまつまでもありません。現在におきましてもおそまきながら買取り補償——希望によりまして、所有者の希望があり、またその土地を元の田や畑に直すということについては非常な金がかかり、かえつて迷惑である、双方損であるというようなものについては、買取り補償のやり方を進めておるものもございます。條約発効後におきましては、なおさらそういう措置をとりまして、なるべく迷惑にならぬように権利を擁護しなければならぬ、かようにわれわれは考えております。おそらくそういう措置が講ぜられねばならぬ、こう考えております。
○深澤委員 先般の参議院のたしか予算委員会かで、平川農地局長が大体補償の基準にあるべき数字を答弁されております。それが新聞紙上に伝えられておるのでありますが平川農地局長は予備作業班の委員でもあります関係上、われわれ大体ああいう基準によつて補償せられるであろうという期待を持つたのでありますが、平川農地局長の発表せられたあの基準は、あれが法案の骨子になるのかどうか。あれはただ平川農地局長個人の希望的な意見なのか。その点をお伺いしたい。
○長岡政府委員 平川農地局長の御発言につきまして、どういうおつもりであるかということを、私からかれこれ申し上げますことは差控えたいと思いますが、おそらく平川局長も、なるべく有利に補償することにいたしたいという観点から、御先言になつたものと私ども存じおります。われわれといたしましても、でき得る限り有利な條件で借りますなり、貸すごとにいたしたいのでございます。これは予算との関係上、財政の関係もございますので、愼重にお打合せ考究いたしました上でございませんと、平川農地局長の申された通りすぐ行われるかどうかということにつきましては、まだ私見当がつきかねている次第でございます。
○深澤委員 それからもう一つお伺いしたいのは、最近日本各地に警察予備隊の施設が行われておる関係上、またこれが土地の問題にからんでおるのであります。特に富士山麓のごときにおきましては、従来の占領軍の借上げ土地の内部に警察予備隊の演習場を設ける。そうしてそれを共用するというような、先般江口次長から答弁をいただいたのでありますが、この警察予備隊の演習地あるいはその他の施設のために土地を必要とする場合においては、やはりこれは駐留軍関係の必要な土地であり、あるいは必要な施設であるという観点から、これを処置される方針になつておるのか。その点をお伺いしたい。
○長岡政府委員 予備隊の関係につきましては、実は特調は全然これまで関係いたしておりません。しこうして事実従来進駐軍の接收いたしております土地につきまして、便宜予備隊の演習が行われたということはあるかと存じまするが、この予備隊の土地の接収の問題については、遺憾ながら私から御答弁申し上げる資料を持ち合せません。
○深澤委員 それからこの法案には今直接関係がございませんが、先般私は富士山麓の梨ヶ原に参つたのであります。御承知のように富士山麓の山梨県下では、二万四千町歩の山林あるいは開拓地が借り上げられておるのであります。ところが末端の開拓農協あるいは増反組合等に対しましては、この借上料が——すでに使用開始後数年を経過いたしまして、しかも今度は講和によつて切りかえられようとする今日の段階において、いまだに借上料が支拂われていないという事実があるのでありますが、一体全国的にそういう事情になつておるのか。それとも山梨県の山麓地帶だけがそういうふうな特別な事情か何かあつて、支拂いが握れておるのか。その点をひとつお伺いしたい。
○長岡政府委員 富士山麓の問題につきまして、もし正式に軍から接收命令が出ておりまするならば、地代その他立ちのき料とか立毛料とかいつたものを支拂わぬわけはないのであります。ただいま御指摘になりました点は、この席上で私はつきりいたしておりませんので、あるいはよくあることでありますが、接収されました土地の附近におきまして、同じような損害を受ける場合があるのでございます。あるいは御指摘の点はそういつた関係からいまだに洗われていないのではないか、かように察するのでございますが、これは事実関係はよく取調べてみたいと思います。
○深澤委員 そういたしますと、借り上げられた土地とその附近が事実上は立入り禁止がされ、そうして演習場に近いのでありますから、耕作もできない。しかも耕作もこれは禁止されているわけであります。そういう事情にある梨ヶ原約四十町歩の土地に対しましては、いまだに借上料が拂われていないというような事実があるのであります。従つて、これはその事実関係が、あるいは明確になつていないのかもしれませんが、これはいずれ特別調達庁に陳情に参ると言つているのでありますから、この点はひとつ十分御調査を願つておきたいと思うのであります。 そこで私が最後に長岡さんにお伺いしたいのは、その補償の基準に基く法律案は、今国会に提出して国会の承認を求めるという段取りになるのかどうか。その点の見通しをひとつお伺いしたい。
○長岡政府委員 この問題は取急ぎます必要もございますし、どういうふうなことになるのかという不安を與える関係もございまするので、われわれは今議会に提出の運びになりますように手続を運びまして、上司の決裁を得たいと思います。おそらくそういう運びになるだろうと想像いたしております。
○深澤委員 それから神奈川県相模原の問題としましては、その耕地の問題もありますが、国有財産としての建物に、戦後引揚者あるいは戦災者等が、これは四百家族入つているのでありますが、それが今度取上げられるということで、この問題も、相当一般に不安にかられている問題であります。そこで現実に問題になつております相模原の耕地と建物の問題については、これは法律が制定されてから、その法律に基いてこの補償料を支拂う、こういう結果になるのでありますか。それともすでに軍が警察を通じて、立ちのき並びに土地の立入り禁止等の処置がとられているのでありますが、これはただちに補償をされるのか。その場合においては、法律が成立するであろうことを予想して、その法律の基準に基いて補償等が行われるのか。この現実に問題になつております神奈川県相模原の問題の解決については、どういう御方針を持つておられるか。その点をなおお伺いしたいと思います。
○長岡政府委員 相模原の問題につきましては、実は今御指摘になりました、軍が警察を利用して立入り禁止をしたということは、事情をとくと調べまして、研究いたさなければわかりませんが、実は現在では軍といたしましては、特調に対して土地、建物その他を、いわゆる従来のやり方で接収するということは、もう言わない。今後は予備作業班で作業をし、合同委員会の決定をまつて決定いたしたいと思つております。従いまして今御指摘の土地が、従来のやり方でPDが出ておりますものならば、ただちにこれは補償の措置をとらなければなりません。あるいは合同委員会の決定を、予定と申しますか、見越しましてやりましたものでございますなれば、そのあとで補償するということになるかと思います。問題は、そういうときに全然これが軍の従来のやり方で参りますと、軍の行為によりまして損害を受けたということに相なりますならば、これまではPDを出させます以外には、補償の道がなかつたのでございます。これは厚生省の御主管になつております見舞金が支拂われておるということしかなかつたのでありますが、おそらくこの問題は、事実も調査いたしてみまするが、今申し上げたいずれかの状態であろうと思いまするので、もしPDが出ておりますものならば、従来のやり方で補償を取急ぎます。従いまして、これが続けて使われるということになりましたら、さらに先ほど申し上げました法律が出まして措置されるというこになれば、その精神にのつとつた措置をさらにとる、こういうことに相なるかと存じます。
○深澤委員 それからもう一点は、すでに占領軍の処置によつて借り上げられておる全国各地の広大な土地建物等がございますが、これは特に民有地の問題、それから国有地を借りておつたという場合、そういうような場合におきまして、非常に借上料が安くて、犠牲的な処置がとられたわけであります。そこで今度新しい補償措置が立案されまして法律となつた場合においては、これは占領軍当時に行われたこの措置に対して、なおさかのぼつて補償をしてやる必要が、私はあるのじやないかと思うのですが、今度制定される補償の法律は、今後行政協定に基いて行われる措置にのみ適用するのか。それとも占領軍当時において借上げ措置をいたしました、それらのものにさかのぼつて措置をされるのか。その点をひとつお伺いしたい。
○長岡政府委員 この問題は、気持といたしましては、さかのぼりまして、いろいろ迷惑、損失をかけておりますものにつきましては、補償したい気持でございますけれども、戦争と申しますか、その後の進駐軍の占領治下におきまして、損害、犠牲になつておる向言いろいろございますので、これは今後條約発効後措置いたします問題とは、おのずから別になるものであろうと想像いたしております。
○佐藤委員長 三宅君。
○三宅(則)委員 私は国有財産特別措置法案につきまして、長岡さん並びに当局にお伺いしたいと思うのであります。本国会におきまして特別調達庁がただ調達庁とかわるわけでありまして、私は前の国会にもずつと質問しておつたのでございますが、今の段階におきましては調達庁というものは存続する必要がある、こういう意味合いで質問いたしたわけでありましてすでに長岡さんからもそういうような答弁があつたと思いますが、私どもといたしましては、特別という名前はとりましても、やはり軍の要請あるいは占領とは違いますけれども、アメリカ駐留軍の要請等によりまして、十分これは存続すべきものである、かように考えておるものでありますが、ややともいたしますると昔のような官僚独善と申しますか、やや強権発動ということになつたんでは、民生の安定、今後につきましてはなはだ思わしくない、かように思いまする関係上、特別調達庁がただ調達庁とかわりました以上は、どうか民意を尊重する意味合いにおきまして、たとえば合同委員会、各官庁の会議等を尊重いたしまして、しかる後に調達に当る、こういう線を堅持することが必要であると思いまするが、長岡政府委員は今どう考えておりますか、承りたい。
○長岡政府委員 今後の調達庁がまずどうなるかという問題につきましては、特別調達庁を調達庁として存続させることに相なつておりまするが、ただその仕事の内容につきましては、新聞紙上で御承知の通りに直接調達、間接調達の問題もございまするので、その仕事の内容には変化が来ると存じておりまするが、但し特調といたしまして今後やります事務につきまして、ただいまお話のありました通り、各機関、各利害関係人の意思も十分尊重いたしまして民主的な運営をとり行いたいと、かように考えております。
○三宅(則)委員 本委員会に関係あると思いますから、この委員会でもお伺いするわけでありますが、この調達庁という言葉につきましては、しばしば新聞紙上にも歴然といろいろな問題が載つておるのでありまして、これは軍の要請がありました関係上、急速にやらなければならぬという段階にありましたり、あるいは終戦直後でありまして、なれていないということもあつたでありましようが、今日の場合はほとんど平常に復したのでありますからして、そういうようないかがわしい問題は一掃したい。これが私どもの観念です。大蔵委員会は、歳入面を審議いたしおるわけでありますが、われわれといたしましては、その歳入を得たものに対しまして、濫費はいやしくもしてはならぬ、こういう線を堅持するわけであります。長岡政府委員のごときは、すでに長年この方面に練達堪能の士だと思つておりますから、部下を督励する上におきましては、いやしくもそういうような非民主的と申しますか、官僚独善といいまするか、あるいは一方的の行為であつてはならぬ、かように思いますから、よく下の方の係官等を督励する上におきましては、いやしくも非難を受けないように事を進めていただきたい、こういう線を堅持することこそ、上長官の責任であると思いますが、もう一つ、それに対しまする構想を承りたい。
○長岡政府委員 実は従来もわれわれ部下のもの——われわれももちろんのこと、部下のものに対しましても、進駐軍の命によりまして、あたかも進駐軍をかさに着て乱暴な措置をとるというような感じを與えてはいかぬ、ここは親切にものを考えろということは、私ども少くとも全部のものの考えで、ございまして、部下のものに対しましても、これを徹底させることに努めて参つたのでありまするが、場合によりまして、利害関係の方に不満足を與えておるというようなことがあるかと思いまして、非常に恐縮しておるのであります。心持はただいまも従来とても同じことでありますし、今後はさらにそういう気持で働きたいと考えております。なお新聞紙上その他で問題が出ましたことにつきましては、昨日実は参議院で長官からもおわび申し上げたのでありますが、われわれは特調全部を白にいたしたいという考えから進んで参りましたのでありますが、監督の不行届と申しますか、ふりようけんのものがありまして、かような問題を引起しましたことは、まことに恐縮のほかはないのであります。今後はかようなものを一掃いたしますつもりで働きたいと存じます。昨日も実は申し上げましたが、従来監察制度は認められてなかつたのでありますが、ただいまでは監察の制度も実はさような観点から設けております。あるいは十分ということまで監察ということが行かないかもしれませんが、ともかくもあらゆる方面から勘案いたしましてかような問題を引起さないように、努力を続けたいと考えております。
○三宅(則)委員 国有財産の貸付等につきましては、特に特例を設けまして、旧軍用財産を中心に考えておつたわけでありますが、今度の法案によりまして、国有財産特別措置法案につきましては、その以外のものでも随時これをその方面に繰入れる、こういうふうに拡張することになつたわけでありますが、そういうことになりますと、一般の私有財産と申しますか、ある程度まで民有であつたものも、特別な事情が起つた場合におきましては、調達庁が中心に入つてそのあつせんをいたしまするか、あるいは合同委員会が中心になつてやるのでありましようが、とりあえずそういうような財産の委譲とか、あるいは借上げということにつきましては、どなたが中心になつてやりますか、承りたいと思います。
○小林説明員 ただいまの御質問でありますが、現在国有財産そのものになつておりますものにつきましては、大蔵省でやる。それから民有のものにつきましては、これは特別調達庁がやるということになるのであります。ただこの場合におきまして、その土地なり建物を政府が買つて、提供しなければならぬような場合におきましては、特別調達庁の方でその財産を購入するということになると思います。そうして購入した財産が国有財産という形になるわけであります。形式的にはそうした国有財産になつたものは、大蔵省でやるということになるかと思つております。
○三宅(則)委員 次に国有財産を地方の公共団体もしくはその他の医療設備、社会福祉施設あるいは公民館、図書館、こういうような公共性を帶びましたものに、無償あるいは五割減額いたしてやる、こういうふうに考えておりまするが、これはあながち駐留軍のみのことではないと考えておりまするからして、一般地方公共団体等から、正式な要求がありました場合におきましては、これは大蔵省が中心になつて、その可否を検定するのでありましようか、どういうふうになつておりましようか、承りたいと存じます。
○小林説明員 国有財産特別措置法案と、それから行政協定に基きます国有財産の管理とは、全然別でございまして、御指摘のございましたような公共団体、あるいはまた学校法人と申しましようか、私立学校等に国有財産を売拂いなりあるいは貸付という場合におきましては、これは大蔵省だけでやる。もちろん私どもといたしまして大蔵省だけの独自の考えでやるのではなくて、関係のある、たとえば学校につきましては、文部省の方に御相談する場合もありますし、またいろいろな工場関係につきましては、通産省の意見を聞くというように、それぞれ関係の省の意見もよく聞きまして、これを貸付なりあるいはまた売り拂うということにしておりますが、今後もそういうことでやつて行きたいと考えております。
○三宅(則)委員 すでに戦後となりまして、引揚げも大分完了いたして参りましたが、まだ未完了の地域もあるわけでございまして、そういうようなものに対しましては、住宅難ということを考慮に入れまして、ある意味におきまして軍用でありました財産、旧軍用財産の一部を住宅にあるいは工場に、引揚者のために便益を供する意味合いにおいて、地方公共団体があつせんをいたしましてやつておつたわけでございますが、将来とも、そういうものをまだ残つております関係上見越しまして、ある程度まで国有財産の中におきましては、今後もそういつたようなものにつきましては、相当これを譲渡し、もしくは無償で貸興するというようなことになるのでありましようか。大蔵省の御見解を承りたいと存じます。
○小林説明員 戦災者あるいは引揚者の方々に対しまして、現在これを、考え方といたしましては、地方公共団体にその土地あるいは建物を貸す、そうしてその地方公共団体におきまして、これを引揚者の方々に貸すという形をとつております。今御指摘のありました点につきまして、私どもとしては、この引揚者の方に直接貸すとか、あるいは無償でやるということは、現在としては考えておりませんが、この地方公共団体に、いろいろな住宅難その他の関係もございますので、そうした特に今の戦災者の方あるいは引揚者の方あるいは生活困窮者の方のための、そういう施設につきましては、公共団体にこれを無償で渡す、そうして公共団体の費用において今後維持運営をしていただく、こういうように考えるわけであります。
○三宅(則)委員 さらに天然資源の開発のために、国家資源を有用にいたしたいという意味合いにおきまして、政府といたしましては旧軍用財産その他のものに対しましてでございましようが、五割減額してどうとかするというようなことを言つておりますが、これはもちろん公共性を帯びておりまするから、私企業を行いまする会社あるいは団体等になりましようが、ある意味におきまして公共団体を中心に、そういうものに貸し與えるのでありましようか。天然資源というものはなかなか 一方的にはできないことでありますから、国家並びにその他の公共団体及び私経済を営みますものとが合同でやることによつて、ますます発展する場合もあるわけでありますが、政府といたしましてはどういうような方針で、今後国有財産等を讓渡しもしくは減額いたしまして、この開発に準備する用意を持つておられましようか。構想がありましたならば承りたい。
○小林説明員 天然資源の開発等のために国有財産を貸し付けるなり、あるいはまた売り拂うということになつておりますが、この場合に相手といいますか、開発担当者といたしまして、これは公共団体であろうと、それ以外の民間の方につきましても、そうした一種の予約と申しましようか、たとえば電源の開発におきまして、その事業がまだ完成しない場合があると思いますが、そうした場合におきましても、あらかじめ完成したならばその土地を売ります、あるいはその家を売りますというような予約をするということにしたわけでございまして、その仕事がまだ完成しない間においては、それを無償で貸し付けるというような形にしておるわけであります。特にこうした事業につきまして、国有財産面から協力できるならば、できるだけ協力して行きたいと考えております。
○三宅(則)委員 この問題は非常に大きい問題でありまして天然資源の開発等につきましては、鉱業権でありますとか、あるいは耕作権でありますとか、あるいはその資源の開発権でありますとか、そういうように一応権益をとつておいて、これを濫売いたしましたり、転用いたしたり、私経済の利潤の基準にいたそうというような者もなきにしもあらずでありますから、この監督は十分厳重にする必要がある。たとえば官民合同の委員会とか、あるいはその他の観点からこれをよく監視いたしまして、いやしくもそういうような不純な行為のないようにすることこそ、政府当局としては当然なすべき行為であると考えておりまするが、政府は心の中でどう思つておりますか承りたい。
○小林説明員 ただいま御指摘のありましたようなことは、重大な問題でありますので、私どもとしても国有財産面といたしましては、ただいま御指摘のあつたように、これが不当に濫用されたり、あるいは不当な使用にならないように、十分その状況を見て参りたいと考えております。なおどういう事業を、たとえば水利関係としましては建設省で許可するとか、いろいろな許可官庁の問題があるわけでありますが、よく連絡をとりまして、御指摘のようなこがないように、十分努力して参りたいと考えます。
○三宅(則)委員 時間の関係上、もう一点だけ特別調達庁当局に伺いたいと思います。長岡政府委員からもるる御説明があつたのでございますが、すべて国有財産に関係のありますもの、あるいはその内容に関係のあるものを調達いたしますのにつきましては、十分愼重なる態度をもつて臨む、こういう御言明があつたわけでありまして、その御言明通りまつ正直に受取るわけであります。しかして今後各方面からの観察によりますると、駐留軍の要請はなお連続いたしまして相当広い範囲になるものと思われますが、そのときには昨日の平田主税局長の御答弁によりますと、駐留軍は命令を下しまするけれども、実際に請負をいたします者は日本内地の請負業者であるという点を、答弁せられたのでありまするから、その内地の請負業者等については、たとえば特調が中に入りまして、これを厳重に指導し監督し、もしくはこれに対する意見を加うべきものであると私は考えるのでありますが、長岡政府委員はどういうふうに考えておられますか、承りたいと存じます。
○長岡政府委員 従来のやり方といたしましては、工事にいたしましても、役務にいたしましても、需品にいたしましても、軍から特調に対して要求が参ります。これを特調が入札によりまして調達して、軍に差出すということに相なつておるのであります。ただいま新聞紙上で伝えられております直接調達ということに相なりますならば、工事にいたしましても、需品にいたしましても、アメリカ側で直接に取扱われることになるのであります。その際には特調といたしましては、何ら関與する機会はなくなるであろうと考えております。
○三宅(則)委員 それではそういうことになりますと、アメリカ自身が監督するのであつて、日本の政府はこれに対して何ら関與と申しまするか、これに対しまする注意というものがないものでしようか。私は何かなければいけないと思うのですが、向う様にまかしておけば日本政府は知らぬ、こういうことでよろしゆうございましようか。これだけは明確にお答えを願いたい。
○長岡政府委員 事実といたしましては、ただいま申し上げました通り、特調が何ら関與することはなくなると思います。ただいまそれがいいか悪いかという問題につきましては、私から是非を申し上げることは差控えたいと存じますが、ただわれわれは従来特調がやつて参りましたことにつきましては、どういうつもりでどういう心がけで仕事をして来たかということだけを申し上げますならば、何らか御参考になるかと考えます。われわれは従来アメリカ側と業者と申しますか、提供いたします者の間に入りまして、クッシヨンの役目を勤めて参りました。これは言語、風俗も違いますし、やり方も違いますので、いろいろ問題が起きるのであります。それでそういう関係から、軍で全然無理を言つていない場合でも、いかにも無理を言つたがごとき感じを與えないでもない。従つてそういう場合には特調が間に入りまして、日米間の感情の疎隔等が起りませんように努めることが、われわれに課せられた義務である、かように考えまして、いろいろあちらでも悪者になり、こちらでも悪者になるというように、間に入りまして苦しんで参りましたが、これがすなわちわれわれに課せられた任務であるという考え方で、今日まで勤めて来た次第でございます。今後アメリカが直接やるということになりますならば、われわれの関與する機会はなくなるであろうと考えております。
○佐藤委員長 午前中はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。 午後零時二十九分休憩 ————◇————— 午後二時五分開議
○佐藤委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 国有財産特別措置法案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案、及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う国有の財産の管理に関する法律案の四法案を一括議題といたし、質疑を継続いたします。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。小山長規君。
○小山委員 日本とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案、並びに関税法等の臨時特例に関する法律案について、政府に質問を行いたいと思います。 まず最初にお伺いしたいのは、本法と国会の審議権の関係であります。先般来本会議におきましても、その他あらゆる機会において、行政協定中予算及び法律を伴うものについては国会の承認を求める旨は、しばしば首相並びに関係大臣が国会において答弁したところでありますが、この答弁は本法律案に対する国会の修正意見を認めたものと解してよろしいかどうか。政府の所見を伺いたいのであります。
○平田政府委員 その問題は、もうすでに本会議あるいは今までの委員会等におきまする政府と国会との間の質疑応答で、明らかになつておるところではないかと思うのでございますが、結局国内立法をすることに相なりましたわけでありまして、国内立法につきましては、国会としましては審議権がありますことは当然のことでありますので、私どもはまず修正を受けるようなことはないと思つておる次第でありますが、かりにありました場合におきましては、協定の変更その他の問題としまして、政治的に解決されるということに相なるのではないかと思います。
○小山委員 行政協定において日本政府の課税権が原則として認められたこと、ことに課税権に関する限り大幅に認められておることにつきましては、行政協定の各條文を見てよくわかるのでありますし、またこのことは大蔵当局の功績とするにやぶさかでないと私は思う。野党諸君がしばしば治外法権的な行政協定であるというようなことを言つておりましたが、このことはまた課税権が基地に対して及ばないというようなことであるならば、これは課税権の面においても、治外法権のそしりを免れないものと、われわれはそれを非常に憂えておつたのでありますが、このことに関する限りは、大蔵当局の非常な努力によつて、原則としては課税権ありという建前で行政協定を結ばれたことについて、われわれまつたく賞讃の辞を惜しまないものであります。ただその場合に、われわれがいかにも解せないのは、この所得税法等の臨時特例第三條三号以下にありますところの、建設契約者の税をなぜ無税にしたのかということであります。これらの建設業者は少数の人々で構成せられるのであるからして、日本人の業者との間にも摩擦を起すことはあるまい、あるいはまたこれらの建設業者に拂われるところの費用は、アメリカの予算で支拂われるものであるからして、無税にしたということを、きのう主税局長は答弁されておるのでありますが、私は、これは答弁にならぬと思う。税法上これらの人々が少数であるという保証はどこにもない。大挙してこれらの建設業者が日本に入つて来、日本人の業者を排除して、そこで基地の建設を行い、しかも莫大な利潤を上げた場合にも、なおかつ課税ができないということは、これは法律上の建前からそれを阻止する規定はどこにもない。でありますから、私はこれは当然課税すべきものではないかと考えておる。またアメリカのドルで拂われるというけれども、日本政府もまた防衛分担金として、六百五十億の予算を計上しておるのであります。従つてこれがドルで支拂われるからということも、またこれを無税にした理由にはならぬと思うのであります。従つてこれは当然課税すべきものであると私は思う。少くとも両方が半額ずつ防衛分担金として負担しておるならば、全額課税しないまでも、半額は課税すべきものではないか、最小限度折れてもそこまではやるべきではなかつたかと思いますが、昨日述べられた答弁以外に、これを無税とする何らかの理由があつたかどうか。明確にお答えを願いたいのであります。
○平田政府委員 御指摘の通り、課税につきましては、アメリカの軍隊及び軍人などが日本国に駐留するために、一定の任務を持つておるわけでございますが、その任務を遂行する上におきまする必要な限度にとどめてもらうという趣旨で、立案いたした次第でございます。従いまして私的な取引、私的な消費、私的ないろいろな財産の所有、そういうようなものに対しましては、一切免税しないという大体の基本的な考え方に立つておる次第でございましてその点は小山さんのお話のような趣旨は私どもも考えておる次第であります。ただ問題は、今のアメリカの本国から連れて来ますところの特定の契約者、特定の請負業者、こういう者に対しまして一体課税の特例を設けるかどうか。この点は昨日も申し上げました通り、私どもとしましてもやはり相当問題にした点でございます。従いましてこの点につきましては、いろいろ御意見もあろうかと思う次第でございますが、私どもはやはり国際的な課税の原則から行きますと、この種の取引に対しては、本来はやはり日本の課税権に服すべきである。と申しますのは、やはり日本においてその業務が行われる。従いまして、そういうものにつきましては、その所得はアメリカの予算から支拂われましても、これはやはり日本において生じた所得である。そういう意味におきまして、先般所得税法の改正の際に申し上げましたように、所得発生地主義という考え方をとりますと、これはやはり当然日本において課税してしかるべきものである。こういう原則論は、私どもも捨てておるのではございません。ただ昨日も申し上げましたように、非常に特別な任務と申しますか、日本ではちよつと調達困難な、非常にむずかしい工事をやるとか、そういうことのために主として連れて来る場合が多い。技術者等も日本には求められない技術者を連れて来なければならない。それから請負業自体としましても、日本の諸負業者のかつてやつたことがないような仕事をやらせるために連れて来る。そういうのが実はほとんど大部分でありまして、一般に日本においてやり得るようなことにつきまして、特にそのような措置をとるようなことはない、こういう先方の重ね重ねの説明でありますので、従いまして、私どもはやはりこういうものにつきましては、若干の原則の特例を設けてもいたし方なかろうというような趣旨で、認めることにいたした次第であります。 もう一つは、そういう事情でございましたので、日本の所得税を適用いたしますと、小山さん御承知の通り、アメリカに比べますと非常に高いものになる。従いまして租税特別措置法で、たとえば外資の導入等の見地から望ましい人々に対しましては、所得税の特例を設けておる次第でございますが、私どもの考え方としましては、そのような措置を講じて日本で課税するのも一つの考え方であろうかということで、実はそういう点につきましても、いろいろ相談してみたわけでございますが、これもしかし租税特別措置法の措置だけでは、まだなお若干アメリカよりも日本に来た方が重いという状態にもなつておりまするし、また先方といたしましても、そういう非常に技術的にむずかしい仕事をやらせるために、本国から連れて来る関係もあるわけでありまして、その人が日本の税金がべらぼうに高くて、どうにも来られないということになりますと、これまたそういうこと自体の目的が達成できないといつたような事情がございまして、結局やはりこの分についてだけは、範囲を相当限定いたしまして、認めるのはいたし方なかろうという趣旨で、認めることにいたした次第でございます。従いまして、対象はあくまでも合衆国において契約した行為に基くものということにいたしておりまして、普通の工事を請負わしめまする場合におきましては、やはり日本においておそらく契約が結ばれると思いますが、日本においてアメリカ人の請負者に請負わしめる場合などは、これに該当いたしません。それから日本におりまするいろいろな、アメリカ軍関係だけの仕事ではない、ほかの仕事をやりつつあるような人に請負わせましても、やはりこれには該当しない。先ほど申し上げました非常に特別なむずかしい仕事をやるために、本国から連れて来る人たちだけに事実上適用になる、こういう結果になるという点の説明をよく聞きまして、わかりましたので、実はこういうことにいたした次第でございます。そのことを特に申し上げておきたいと思う次第でございます。
○小山委員 私も、主税局長がただいま申されたように、これは租税特別措置法で処置を講ずべきものであつてここに書くべきものではないのではないかという意見であります。そうしてまたわれわれが非常に心配いたしますのは、御説明によると、ごく少数の限られた業種だけであるということであるけれども、法文上は何らその制限はない。従つてこの法文上制限のないところは、何によつてわれわれがおそれておるような事態が生じないということを、保障する措置が講ぜられておるのか。あるいは将来講ぜられるのか。その点はいかがでありますか。
○平田政府委員 これは私ども経済的に判断したわけでありまして普通の工事を請負わしてやらせるような場合には、アメリカからわざわざ連れて来てやらせる場合は、おそらく相当高くなりまして、むしろ日本におきまして普通の方法で工事を請負わした方が、経済的に通常安くなるのではないか。また方針といたしましても、なるべく現地で調弁できるものは現地で調弁し、現地のいろいろな業者で間に合うものは現地で調達させる、こういうようなアメリカ側の一般の方針にもなつておるように承つておりましたし、そういう事情がございますので、まずやはり事実問題といたしまして、結局私がさつき申し上げましたような結果になるだろう、こういう見通しを実は立てておるのでございます。しかしお話の通り、もしもこれが非常に広く適用されまして、実際問題として私が申し上げました趣旨を著しく逸脱して、こういう特別な條項が適用される場合が起きて来るということになりますれば、やはり私はよほど再検討の必要があるのではないかというふうに、考えておるわけでございますが、現在のところ、まず先方の説明を聞きましても、そのようなことはあるまいというふうに、判断いたしておる次第でございます。しかし法律的には別段制限いたしておりませんので、もしも事実問題といたしまして、御懸念のような点が相当出て来るような事情がございますれば、私どもはこの條項につきましては、なお将来におきまして、あらためて検討するという趣旨のことを、先方とも話し合つておるような次第でございますので、その際に適切な措置を講じて参りたいと考えておる次第でございます。
○小山委員 将来そのような事情が起つたような場合には、あらためて検討するということを、先方ともお話し済みであるということを了承いたします。 次には、この條文の中で、合衆国において締結せられたるものに限るということで、非常に制限したのでありますが、この合衆国というのは、アメリカ本国のことを言つておるのか、あるいはたとえばグワムであるとか沖縄というような、いわゆる信託統治でありますか——今国際的にはどういう形になつておるか知りませんが、あるいは将来信託統治になつた場合に、あれは合衆国でありますか。つまり沖繩やそこらに来ておつた建設業者が、沖縄で用がなくなつた、あるいはグワムで用がなくなつたので、そこで契約をしたものは、本国でこの特例の適用を受けるのか。その点はどうなりますか。
○平田政府委員 これも事実問題でございますが、まず私どもは大体におきまして、常識的にやはりアメリカの本国で結ばれるものを前提に考えております。御心配のようにグワム、沖縄等に来て請負つておられる人々も相当あるかと思いますが、そういう場合におきましても、実際問題といたしましては、やはりアメリカの本国で契約を結んであらためて日本に来る、こういうのが通例だろうと考えておる次第でございまして、そこまでこまかく吟味して規定を設けたわけではございませんが、私どもとしましては、アメリカ本国と申しますか、ハワイも含んだそれが、ここに言うアメリカ合衆国に該当するものだと、考えておる次第でございます。
○小山委員 実際問題としては主税局長の言われる通り、かりにグワムにおり、あるいは沖繩におりましても、本国で契約は結ばれるでありましようが、そのような人たちを本国に帰すのも何だから、日本でひとつ仕事をさせてやろうというふうにならないとも限らない。これは経済上の必要によつて、そういうことにならないとも限らない。そうすると、さつき申したような心配が起つて来る。でありますから、この点はなお先方との問題が起つたとき、合衆国において締結されたものということについては、さらに検討をされんことを希望しておきします。 次には、同じように課税権を獲得したにもかかわらず、なぜ今度は米軍の日用品対して物品税を課税しなかつたか。関税については私もわかるのであります。関税は、本国の軍隊が外国に駐留しておるのでありますから、本国から送つて来るものに対して関税をかけるということは、いかにもおかしいと思うのでありますが、内国消費税であるところの物品税に対する課税権を放棄したのは、どいうわけであるか。それを伺つておきたい。
○平田政府委員 これは昨日も申しました通り、やはり主としてアメリカの本国で調達されまして、それを軍人軍属等の用に供するために、直接本人が持つて来る場合、あるいはPX等において調達しまして、国内で軍人軍属等の用に販売する場合、これを中心に考えておる次第でございまして、これを中心に考えます限りにおきましては、やはり課税するのは少し行き過ぎではないか、常識上はやはり免税した方が妥当ではないか、こういう考え方で免税することにいたした次第でございます。そうすると懸念といたしましては、第三国から輸入されて、販売されるという場合があり得ると思いますが、その点も私どもいろいろ事情を聞いてみましたところが、やはりPX等につきましては、数量並びに品物のどういうものを扱うかということにつきましては、軍の内部で相当なる規制があるように聞いたのでございます。そうしてやはりみだりに第三国等から輸入いたしまして、日本の経済に悪影響を来すようなことはなさらないものということが、いろいろな事実からいたしましてわかる点が多いと思われましたの で、従いましてこういうものにつきましては、物品税も課税しないということにいたした次第でございます。
○小山委員 私は米軍の日用品に対して物品税を課税しなかつたということは、税制の建前からいつては実におかしいと思つております。米軍が英国に駐留しておる場合には、これらの物品税の関係はどうなつておりますか。
○平田政府委員 この関係は、北大西洋條約では、まだ細目がそこまできまつていないようでございますが、米英協定では、やはり免税するということになつております。フィリピンとの間の協定におきましても、同様なことになつておるようでございます。
○小山委員 この條項を修正して、米軍にあらためて物品税だけは課税するのだというふうにした場合には、どういう支障が起きて参りますか。
○平田政府委員 これは最も代表的なものを小山さんは御承知かと思いますが、たとえば自動車でございます。アメリカの人々としましては、自動車をほとんど必需品に近いものとして扱つております。もちろんアメリカでは非常に軽い内国消費税が課税されておりますが、日本におきましては、少し高級車でありますと三割の物品税がかかり、フォード、シボレー級でありますと二割の物品税がかかる。やはりこういうものにつきまして課税するのはいかがであろうか。その他向うとしましては、どちらかと申しますと、本国においてならば比較的安い課税で済んでおりまする普通のいろいろな家庭用品につきましても、向うから持つて来た場合に日本の消費税を課税する。こういうようなことはやはり不適当であろうという趣旨で、免税することにいたしたのであります。なお物品税につきましても、たとえば引越し荷物としまして外国人が持つて来る場合におきましては、これは関税をとらないと同時に、物品税も課税いたしておりません。普通の外国人でございますと、引越し荷物として、但し一ぺん限りしか認めないわけでございますが、最初に持つて来ます際には、電気冷蔵庫でも自動車でも、あるいはその他の、日本でならば相当ぜいたくだと考えられるような普通の用品、こういうものも引越し荷物として持つて来る場合におきましては、一般外国人には全面的に課税いたしておりません。ただ軍人さんはある程度任務の期間がありまして、その後向うから取寄せるもの、あるいはPX等を通じまして買うか、PXは、直接本人が取寄せるかわりに、便宜日本にそういうサービス機関を置きまして、そういうものの購入を容易ならしめるようにという趣旨で、できておると思うのであります。そういうようなものに対しまして課税しますのは、どうも少し行き過ぎな点がありはしないかということを考えまして、物品税は普通の外国人でありますれば、最初だけしか免税にならぬのを、軍人さんの場合はその後取寄せるものでも免税にしたということはございますが、この程度でございますれば、私はさしたる弊害はないものと考える次第でございます。しこうして問題は横流しと申しますか、これが実は心配すべき点でございまして、それを自由に処分いたしますと、少くとも関税額だけ不当な利益を得しめるということになりますので、その点につきましては、特に厳重に今までよりも縛つておりまして、讓渡する際には必ず税関長の承認を経なければならぬということにいたしております。無承認で処分いたしました場合においては、譲り渡し人と譲り受け人の両方に制裁を加える。こういう規定は従来なかつたのでございますが、今回はつきり規定を設けまして厳重にいたしたい。そういうふうにいたしますれば、まず常識上弊害のないように運用できるのではないか、かように考えまして、実は免税の規定を入れることに賛成いたしたような次第でございます。
○小山委員 課税の原則からいえば、関税はともかくとして、あくまでも物品税は輸入品にも国内品にもかけるのが、原則ではなかろうかと思うのでありますが、ただいまいろいろな説明を伺つてみると、なるほど物品税をかけたならば、実際問題として非常に困るであろうという事情もわかりますから、その点了承いたしましたが、さてその場合に非常に困つた事態が起つて来つつある。それは何かと申しますと、米軍の日用品あるいは家庭用品を従来CPO、つまり中央調達機関を通じて、日本の内地及び外国から購入しておつた。ところが従来は日本品も外国品も無税であつたために、日本品の方が比較的CPOにおいてはよけいに買われておつた。それが今度この法律改正によつて、片方は依然として無関税として物品税なしであるのに、日本国内品の方はそれぞれ物品税を課せられるということになつて来ると、CP ○という納入機関の方では、日本品の方が物品税だけ高くなつて来る。従つて外国の無関税であり物品税のないものを買おうとするのは、経済常識上当然である。これによつて日本品は種々な圧迫を受けて、せつかく外貨獲得の一役を買つておつたところの、CPOの納入物資というものが漸次減つて来るであろう、こういう問題が起つて来るのでありますが、これに対してはどのような措置を講じておられるのであるか、伺いたいのであります。
○平田政府委員 国内品をPX等が販売する場合、あるいは軍人さんが直接メーカー等から買う場合、従来は占領下でございましたので、特例といたしまして一定の部隊長の証明で免税にしておつたわけでありますが、これは平和條約の発効後におきましては、どうも適当でなかろうということで、そういう特典をやめることにいたしたわけであります。この点については、幸いにいたしまして行政協定締結の目的のために本国から来られた方々は、非常にわかりがよくて、それほどの問題もなく、実はそういう趣旨に賛成してもらつたような実情でございます。過去におきましては、たとえば進駐軍の方々が家具を買う、あるいはじゆうたん、窓かけ等をとりつけるという場合でも、PXから買つたり、あるいは部隊長の証明がありますと実は物品税が免税になつておつた。しかしどうも私は常識的に考えましても、そこまで行くのは行き過ぎじやないかと思います。それからその他いろいろございますが、結局今申したように、主として日本で消費するようなもので、日本で買うようなものにつきましては、これはどうも免税するのは少し行き過ぎではないかという趣旨で、今のような一般的な建前にいたした次第でございます。 ところでそうすると、CPO等に納めまして日本の商品が売れておつたのが、大分売れなくなるのではないか、そういう見地からどう考えるかという問題でございますが、その点は私どもこういう方法で調節いたしたい。結局輸出すれば免税するということはこれは消費税全体を貫く大原則でございます。これはもちろん外貨の獲得とついたような点もございますが、外国において消費されるものに対しまして課税するのは、消費税として不適当である、こういう大原則のもとに、輸出に対しましてはあらゆる消費税を免税するという制度がございます。ございますが、これは主とし普通の場合は、まとまつた卸取引によつて輸出される場合を実は建前といたしまして、法律をつくつておる関係上、小売の段階になりまして、それが外国に輸出になるかならぬかわからぬというものにつきましては、現在では手続等がやつかいで、なかなか実行され得ないというような状態にあるのでございます。しかし輸出に対して免税するというのは、これは消費税の原則からいつて当然なことでございますので、その手続をできるだけ簡單化いたしまして、外国に持ち出すものについては免税するという方向を、できるだけとるようにいたしたい。そういたしますれば、実際問題として相当外国に持ち出しておるようですが、大部分問題が解決されはしないか。いろいろ聞いてみますと、PXで販売されたもののうち、七、八割ぐらいのものは小包郵便でアメリカ本国へ送られておる。これはもちろんものの種類にもよるかと思いますし、それからPXの場所によつても若干違うかと思いますが、相当本国にみやげ品として、あるいは本国の家族等に送られる。こういう場合が日本品の場合は大部分のようであります。もちろん家具等はそういうことにはならぬと思いますが、比較的高い物品税がかかつております七宝製品、象牙製品、銀製品、それから漆器、陶磁器、置物、人形、こういつたようなものにつきましては、日本で使うよりはやはり本国に持つて帰りたい、あるいは本国のだれかにやりたい、そういうような場合が大部分のようでございます。従つて輸出免税の手続が簡單にとれるようになりますれば、これは税法の原則をこわさないで、実は免税で納められるということになるわけでございます。従つて手続といたしましては、一応製造所から特定の店舗に引取る場合に、未納税で引取ることを認めまして、そこから小売で買つた人が外国に郵便で送るなり、あるいは自分で持つて行くという証明が得られます場合には、免税をするということにいたしますれば、今お話のような目的は相当達成し得る。そうすると税法の原則にも触れないで、売れ行きもその限度におきましては落ちないで済む、こういうことに相なるかと存ずる次第でございます。そのために実は協定の附則で物品税の輸出手続を簡易化するための必要な根拠法規を設けておる次第でございます。手続の細目はいずれ政令等できめる予定でございますが、考え方といたしましては、むろんPX等においても未納税で引取ることを認めまして、そこで買つてすぐあるいは軍事郵便局を通じて送るような場合におきましては、その郵便局から発送されたという証明がありますれば、日本の税関の証明がなくても輸出したものと見て扱う。それから持ち出したというはつきりした証明がありますれば、これもやはり同様な方法でやるというようなことによりまして、できる限り両者の調節をはかりたい。 それからなおつけ加えて申し上げておきますが、見本に出す。そのほかみやげ品の専門店がございます。こういう店は今まではやはり税がかかつて、そこで免税するということはなかなかむずかしかつたのでございますが、この機会にそういうものもあらかじめ指定しておきまして、そこに輸出する場合において未納税を認めまして、そこで外国の旅行者等が買つて本国に持ち帰る、こういうものにつきましては、同じく免税にするというようなことができるようにいたしたい。 〔委員長退席、佐久間委員長代理着席〕 それによつて輸出の促進ということをできるだけ阻害しないで、いろいろなこと、さつき小山さんがお話になりました課税の原則は貫くというような趣旨で、この調整をはかつて行きますれば、そう大きな影響がなくて済むのではないか、かように考えておる次第でございます。
○小山委員 ただいまの微に入り細をうがつた説明でよくわかるのでありますが、通産省の方が見えておりますので、このCPOの納入物資が、このような課税の取扱いの違うことによつて、国産品の運命はどうなるであろうかということについて、通産省の意見を伺つておきたいのであります。われわれが心配しますのは、このような課税の対象になるということによつて、外国から入るものと内地で生産されているものとの間には、相当な値段の開きが生じ、その結果CPO、中央調達機関が日本からの買入れを差控えて来るから、日本の業者は納入ができなくなつてしまつて、だんだん衰微して行きはしないか、そうしてその結果は、従業員の失職あるいは中小企業者の倒産というような問題にまで発展して行きはしないか、これを心配しておるのでありますが、その点についての通産省の御見解はどうでありますか。
○宮沢説明員 ただいまの点に関しましては、一応各業界の方からも私の方に陳情がありまして、業界の調査によりますと、大体年間二千五百万ドルくらいのものをCPOに納めておるということでございまして、これが課税されますことになりますと、CPOの方では買つてくれなくなるのではないか。現にCPOの方の担当官もある業者を呼びまして、税がかかつたから買つてやらないぞ、というようなことも言われておるとの障情を受けました。もしそういうことがほんとうであれば、まさに今御指摘になりましたように、こういうものの納入ができなくなる。物によりましてはCPOに納入する比率が、非常に大きいものがたくさんございまして、そういうものは各業界の製品のはけ口がなくなるといつたようなことから、いろいろ大きな影響が予想されますことになりますので、そうした点から考えます限り、課税の問題を除いて考えますれば、外国商品と日本の商品との間に、課税上の不均衡のないような取扱いをしてもらうことが望ましいというように考えまして、大蔵当局とも折衝をしておつたのであります。ところが行政協定にも、課税をするということがはつきり書いてありますし、大蔵省の税の方の関係からの見解もございますし、私の方と大蔵省の方との話合いで、今主税局長が説明されましたように、CPOで納入します物品の中で七、八割は、すぐそのまま軍用郵便局を通じて外国に送られるというような事実があることに着目いたしまして、そういう輸出手続を簡素化することによつて相当問題が解決される。それから物によりまして、たとえば写真機等の場合にはすぐ輸出される場合が少くて、むしろ外国の兵隊さんたちが国内でそれを使つて、帰るときにそれを持つて帰るといつたような例も多いと考えますが、そういうものについては今後大蔵省と私たちの方との間で、具体的に実際上免税になるような方策を考えようということの話合いがついておりますので、こういうことが実際行われ、かつ免税される場合の手続の簡素化がはかられますならば、初めにわれわれが心配しましたほどの大きな影響はないのではないか、大部分はそういうことでやつてみようということで、一応大蔵当局との話合いがついておる状況でございます。結局そういうことで実質上それほど大きな影響は、今すぐ予想されないのではないかといつたような考え方を持つておる次第であります。
○小山委員 通産省のお考えでは、輸出免税の取扱いが大幅に認められて行くならば、物品税がかかる建前であつても今後の納入はそう減るまい、こういう結論と了解してよろしゆうございますか。
○宮沢説明員 ただいまの点に関しましては今のような手続がとられ、かつ免税される場合の手続が非常に簡素化されれば、それほど減らないというふうに考えております。問題は結局今度の法律の附則に出ております物品税法の改正によりまして、小売店舗で免税手続ができるようになつておりますけれども、具体的にやることはPX等がやることでありまして、その際に非常に簡易な手続でやることにしておきませんと、向うの方でやつてくれるかどうかわからない。非常に手続がめんどうだから、もう日本品は扱わないということになりますれば、非常に大きな影響を受けます。その辺の手続を大幅に緩和して向うの協力を得られれば、あまり減らないのじやないかというような観点で、そういうラインで話合いを進めて、実際危惧されるような大きな影響のないようにしたいというふうに考えております。
○小山委員 それではまた主税局長にお伺いしますが、輸出免税によつてこの課税の原則とそれから課税の不均衡という問題を、ここで折り合おうというのが主税当局のお考えのようであります。しからばその輸出免税に対しては、これを法文上はまだ政令に讓つてあつたりしましてよくわからないのでありますが、よほど簡素な方法で輸出免税の手続ができるようになつておりますかどうか。なさるおつもりであるか。どのような方法でおやりになるのか。それをまず伺つておきたい。
○平田政府委員 さきにCPOでどれくらい課税物品を買つたか、調べて申し上げます。おそらく先ほど通産省からお話になりました分は、CPOが購入しました全体の物品の価格でありますが、そのうち物品税がかかつておるもの、御承知の通り織物類その他数限りないわけであります。物品税のかかつておりますものの昨年一月から十二月までの一箇年の購入実績の総額が十三億七千六百万円、ドルに換算いたしまして三百八十二万ドルでございます。CPOが扱つた昨年一箇年の物品税の課税されるものであつて、免税して入つたもの、そのほかにもちろん部隊長が証明いたしまして、製造場からまとめて買つて軍人用として免税しておるものがあります。そのCPOを通じまして物品税の免税品目としまして取扱われました額は、その程度でございます。その内訳を申し上げますと、写真機が五億五千二百万円、双眼鏡が一億二千七百万円、象牙七宝製品が九千八百万円、漆器、陶磁器が一億六千万円、蓄音機等が九千六百万円、その他いろいろこまかいものがございまして、合せまして十三億七千六百万円、これは私ども昨年の一月から十二月までの実績につきまして、税務署に紹介いたしまして調べたものでございます。もちろんCPOはそのほかのいろいろな多数のものを取扱つておりますので、全体の売上げ、仕入れ金額はもつと多いと思いますが、物品税の課税されるものでCPOに納めたものはその程度でございます。なおそのほかに念のため全体の免税品を申し上げますと、進駐軍の軍用と個人用と両方入つていると思いますが、昨年一箇年で物品税の課税になりますのを免税しました総額は六十一億六千五百万。これはたとえば小型自動車等が十九億四千四百万入つております。これは軍用のものが相当入つていると思います。そういう軍用のものは今後も引続き免税されるかということになるわけでありますが、このCPOを通じてやりましたものは、私が今申し上げました通りでございます。それをまず申し上げておきます。 それからその次は輸出の手続でございますが、私どもの考えといたしましては先ほども申し上げましたように、一応PXに納めているものにつきましては、製造場から引取る際におきまして未納税で引取ることを認める。そして一定期間内にそのものが外国に売られた、持つて行つたという証明があればそれで免税を確定する。その期間までに証明を得ないものにつきましては、これは製造者から税金を徴収する。従いまして製造者とCPOとの間にそういう旨の、それに合うような契約を結んでおく必要がある。しかして輸出されたかいなかの免税認定の方法につきましては、軍事郵便を使う場合が大部分らしいのでございますが、その場合におきましてはこれも非常にはつきりいたしまして、軍事郵便局から発送したというその証明書をもらいまして、それを普通は税関の輸出免状——輸出検査を経ました輸出免状というのがいるわけでございますが、この場合は軍事郵便局で発送したというその証明書で、税関の輸出証明にかえられる。これで私は相当多くの場合は目的が達成すると思う。しかしよく聞いてみますと、たとえば飛行場からたつて帰るような場合におきましては、郵便で送らないでやはりある程度すぐ持ち帰る場合もあるそうでございます。こういう場合におきましては、やはり一番正確に行きまする方法は、PXで買い求めましてそれを飛行場に届けて参りまして、そこで搬出したという証明を出してもらう。これはたとえばどこか飛行場の基地の近くのPX等にお話しました結果におきましては、それができるという話で、それは当然やり得る。従いましてそういう場合も比較的簡單である。ただ問題は先ほど通産省からお話になりましたように、写真機等は、すぐ送るのも相当あるらしいのでございますが、やはりこちらで相当使いまして、その上で結局持つて帰る。これをどういう方法で持ち出したという証明を認めることにするか。これがちよつと技術的になかなか簡單に行かない問題でございます。ただよく聞いてみますと、PXで購入した場合におきましては、一々購入者のサインをとつておられるらしい。そういうものと何かうまく照合しまして、結局一定のときまでは、外国に持ち帰つたという証明が得られるような何かいい方法がありますれば、これは私どもやはり免税してもいい。その期間はそう厳重に短かくしなくてもいいのじやないか。どの程度にした方がいいか、あるいはどういう方法で向うへ確認してもらえば有効な証明がとれるか、こういう点につきましてはやはり国内で通産省ともさらによく相談をし、さらにCPO、PXの当事者との間によく話合いました上で、できるだけ目的を達成するようにいたしたい。今私まだこうすれば確実に行けるという腹案までは持つていないのでございますが、そういう方法で極力考えまして、物の性質によつてすぐ送ることがむずかしくて、やつぱり日本で使つて持つて帰るのが普通である、それがやはり相当合理的であるというふうに認められる場合におきましては、今申し上げましたような方法もできるだけ考慮いたしまして、目的を達成するようにいたしたい、かように考えている次第でございます。
○小山委員 輸出手続につきましてはまだ明細なことはきまつてないようでありますが、輸出手続をするまでの一定の期間、物品税法では命令で定める期間というように書いてありますが、この期間はそういたしますとものによつては相当長く考えてもよろしい、ものによつては早くするのである、こういうお考えでありますか。
○平田政府委員 原則としては、通常認められるある程度の常識的な期間にいたしておきたいと思いますが、ものによりましてはある程度長くいたしまして、その長い期間に証明されればいい。たとえば写真機等につきまして、今申し上げましたようなうまい案ができ上りますれば、必要に応じまして例外的な期間を定めてもいいというように考えています。
○小山委員 通産省に聞きますが、一定の期間本人たちが持つておつて、そうして外国に送るというものは、カメラのほかにどういうものがありますか。
○宮沢説明員 カメラのほかには、身のまわり装飾品なんかがあるのじやないかと考えております。
○小山委員 考えられるほかにありませんか。
○宮沢説明員 身のまわり装飾品ですね。たとえば象牙製品だとかそういう身のまわり装飾品……。
○小山委員 いや、それは実はわれわれの構想上非常に大事なことがありますので、ただ単なる身のまわり装飾品という漠然としたものでなしに、物品税法の名前でちよつとあげておいていただきたい。
○宮沢説明員 今具体的に名前をあげろというお話でございますが、具体的にどの範囲でやるということにつきましては、まだ決定いたしておりませんが、私たちの考え方では一応今までに考えられている制度では、すぐ送られるものは免税できるということになつておりまして、すぐ送られないものは免税できないというような一応の考え方でありますが、われわれの方は、とにかく向うの兵隊さんがPX等で買いまして、そうして国内で使つてそれを確かに持ち出すようなもの、それについては別に物を限定しないで、できるだけ広くそういう制度を適用してもらうように、大蔵当局の方に折衝するつもりであります。
○小山委員 この輸出免税の制度について、私どもの最後に到達すべき課税権と、それから課税の不公平という問題の解決点は、輸出免税をどの程度に認めて行くかというところに、技術的にはあるのではないかと考えている。それから同時にまた私どもが心配するのは、従来CPOに対して納めておつた日本の業者が、ちようどあのOSSで締め出しを食つたような外国の業者のために圧迫を受けて、これらのOSSの品を取扱つておつたような外国の業者が、今度はCPOと結びついて、日本品でなくして外国品を納入する運動を、現に起していると聞いておりまするが、そのような運動に、日本の品物が排斥されるというような結果になりはしないかということが一つ。それからまた聞くところによると、日本の品物を一旦香港あるいはフィリピンに輸出して、そうしてさらにそれを輸入することによつて、税をまぬがれるという運動が起りつつあるということも聞いている。これを排除したいということがわれわれの主眼点であります。あとに申しました日本の品物を外国に一旦輸出したものをさらに輸入するときには、関税、物品税をかけるという法律の明文はありますが、しかしたとえば銀器だとかあるいは象牙製品とかいうようなものを、あたかも外国でできたような意匠あるいは形にして日本に再輸入した場合には、私はおそらくこれは日本から輸出されたものであるかということの認定はつかないと思う。明らかに日本から輸出されたというようなことが、わかるものもありましようけれども、物によつては意匠をかえることによつて、あるいはその製造の形をかえることによつて、認定のつかないものも出て来るであろう。しかしこれは法律上は可能なのでありますから、このような事態が起らないとも限らないし、また現にそういう呼びかけをしている外国業者もあるということを聞いている。これがわれわれ番心配なのでありますから、外貨の獲得を減少せしめないで、また日本の品物がPXその他に売られることによつて、アメリカ人に日本の品物に対してなじみを與えてやる、それが将来日本の輸出を増進するもとになる、そういう観点から、私どもは課税権はともかくとして、この輸出免税の手続を大幅に認めることによつて、日本の産業の振興をはかつて行くことが大事ではないかという観点から、物事を考えておるのであります。従つてこの輸出免税の手続につきましては、ただいま主税局長も申され、通産省当局からも申されましたように、ただ単に税をとるという観点からでなしに、日本の産業振興あるいは外貨の獲得、あるいはたとえば象牙製品のごとくに、ポンドで買つたものをドル圏に売るという結果にもなる。つまりポンドの方が——大げさになりますけれども、ポンドで買つたものをドルにかえるのであるからして、何万分の一かのポンド対策にもなる。そういうような点から考えて、この輸出免税という制度は、日本の体面を傷つけない制度でありますから、これをぜひ考えてもらいたい。それについて当局においてもまだ腹案はないようでありますけれども、最小限度にこれを認めるというのでなしに、最大限度に認めるという方針を持つておられるかどうか。それを主税局長にお尋ねしたいのであります。
○平田政府委員 輸出免税の案がないというお話でありますが、実は大部分の場合におきましては、私がただいま申し上げましたようなはつきりした事項で解決しているのです。郵便で送る、これも非常によく励行されておるようでございまして、日本で使うというよりも、日本の珍しいものを帰つてから使いたいとか、あるいは親類だとか家族だとか、そういうものに送つてやりたい、そういうのがやはり大部分のようでございます。日本のものを買う場合にも、そういうのが、小山さんのお話のように、外国における一種の見本とか宣伝のようになつて、非常にいい結果を生むことになる、こう考えるのでありますが、これに関する限りにおきましては、今申し上げましたように、軍事郵便局の発送証明、これでもう免税してしまうわけでありますから、これはよほど問題が解決されておる。ただ写真機等のように、やはり日本で使つてどうしても向うへ持つて行きたい、こういうものにつきましてはなかなか簡單でございませんので、なおよく研究した上で、結局におきまして外国に輸出されるものにつきましては、できるだけ免税の効果を與えたい、こういう趣旨で、その部分だけがなおまだ細目検討を要する事項でございますので、御了承を願いたいと思います。 それから先ほど経済的な見地をお話になりましたが、私どももこれは外貨獲得の面から行きまして、やはり相当考えなければならない点だと思います。どつちかと申しますと、日本品の宣伝と申しますか、そういう見地の方が大きいのではないか。本来から申しますと、こういう形でいつまでも外貨を獲得するというのではなくて、それが見本になり宣伝になりまして、普通の商取引でどんどん日本の商品が出て行く、将来そういうことに行きますのが望ましいと、私どもも思うのでございます。そうしなければまた業界といたしましても継続性がない。一時はよくてもまたすぐ縮小しなければならない、こういう事情にも相なると思いますので、むしろ大局に立ちまして将来を見て判断することが、大事ではないかと思うのでございます。外貨という点からだけ申しますと、今申し上げましたように、CPOの問題だけでも約三百八十万ドルでございますが、これは今度所得税法を改正いたしまして特許権なり、あるいは映画のロイアルテイに課税することになりましたが、あの税金だけでも特許権で約三億円、映画のロイアルテイだけで七、八億円外貨の節約になるわけでございます。いろいろそういう点を考えますと、大体におきまして今申し上げましたように、外貨という点から行きましても解決いたしますし、若干の部分につきまして御指摘の通り問題がある。それもできるだけ今申し上げました趣旨で解決をはかりますれば、大体御心配のような点はまずなかろう。全然影響がないかという御尋ねでございますと、若干の影響は避けがたいと思いますが、その程度並びにその将来に及ぼす影響並びに現在のウエート、そういう点を考えまして、まずこの際といたしましては、やはり最初に私が申し上げました趣旨で、こういう課税問題に対処するのが、妥当ではないかというふうに考えておる次第でありますことを、つけ加えておきたいと思います。
○小山委員 ただいま主税局長が申されたうち、一点われわれと議論の違うところがあります。それは外貨はそういう形でとるべきものでないというお話であります。しかし私はそうは考えない。今外貨のうちでも特にドルの收入をはかるべしということが、国会をあげての議論であり、政府としての議論であると思う。であるからして、とるべき外貨があるならば、いかなる形であつても私はとるべきであろうと思うのでありまして、この点については主税局長と意見が違う。また主税局長も、結局この外貨の獲得ということは、手段方法によつて違わなければならぬものであるというふうには——ただいまの表現が幾らかおかしかつたのであつて、外貨を獲得するということは日本の国策であり、政府の政策であるという点については、御異論がなかろうと思うのでありますが、その点あらためて伺つておきたいと思うのであります。
○平田政府委員 外貨をできるだけとるという非常に一般的な原則につきましては、私どもも全然異論がございません。またその方法の何たるを問わず、外貨が得られるということがやはり必要である。ただおのずから方法と必要性の程度でございますね。この程度につきましてはやはり相当考えなければならぬ点がある。将来におきましては、やはり正規の商売をいたしまして、外貨が国内に入つて来るという方向がより望ましい。もちろんこういうことによりまする外貨の獲得自体いけない、そんなことは必要でないということは申し上げていないのでありまして、おのずからそこには程度がありまして他のいろいろな政策との調整をはかる場合におきましては、やはりおのずから必要な程度に応じまして、妥当な限界を求めまして解決をはかつたらどうか、こういう意味合いにおいて申し上げた次第でございますので、その点私の申し上げようが少し誤解を受けたといたしますれば、そういうふうに申し上げたという点を御了承願いたいと思います。
○小山委員 少しもどりますが、先ほど主税局長が言われた三百八十二万ドル、ところが業界並びに通産省あたりから出ております。パンフレット等によりますと、二千五百万ドルとか三千万ドルとかになつております。これはあまりにも開きが大きいようでありますが、物品税のかからない品物はそんなにたくさんありますか。そんなにたくさんCPOが買つておりますか。
○平田政府委員 私どもは物品税の免税をしたものについてだけ、これは税務署に照会しまして調べたものでありまして、昨年の一月から十二月までの一箇年の実績額でございますから、まず間違いはないものと思います。ことにCPOに納めるものは、一括してまとめて納めておりますから間違いございません。そのほかにさつき申し上げましたように、CPO以外を含めまして六十一億六千五百万、合せますと、ドルに換算しますと約千七百万、これが物品税が免税されておりまするものの購入総額でございます。この中には小型自動車その他軍用品で免税になつているものもございますので、個人的な兵隊の用に供するものは、どつちかと申しますとCPOの方に大部分入つているものと思いますが、しかし現場で部隊長の証明等によりまして、製造所から直接兵隊さんが買う場合も、現在は免税いたしておるわけでありまして、そういうものは今後なくなるわけでありますが、そういうものが六千百万円の中に入つているということも、もちろん否定することはできないのであります。しかしその内訳ははつきりいたしていないのでございます。要するに軍用及び軍人用といたしまして、物品税のかかるもので免税しました物品の価格の総額が六十一億六千五百万、税額にいたしまして十七億八百万、そのうちCPOに納めましたものが総額十三億七千六百万、税額で四億六千三百万、こういう数字に相なつております。
○小山委員 三月二十六日付通産省からのパンフレットによりますと、年間二千五百万ドルに上るCPO納入による、外貨獲得の道が失われるということが書いてあるのでありますが、これとただいまの主税局長のお答えとでは、あまりにも数字が違い過ぎる。この点は通商産業省はどう考えておられますか、伺つておきたいのであります。
○宮沢説明員 通産省の資料によりますと、二千五百万ドルという数字、これは各業界から出て来た数字の集計でございまして、今主税局長からお話になりましたようなCPO以外のものが、含まれているのじやないかというお話でございますが、私はやはり多少含まれているのじやないかというふうに考えます。と申しますのは、あとの表を見ますと、輸出とCPOと内需と三本建に表ができておりまして、内需及び輸出以外は全部CPOにつつ込んだのではないかという感じもいたしますので、この点につきましては、なお私の方で調べてみたいと思いますが、今大体の感じといたしましては、やはりCPO以外の向うの軍に対する納入品が、含まれているのじやないかというような気がいたします。それからもう一つの点で、多少調べてみる必要があるというふうに考えておりますのは、たとえば陶磁器の場合などにつきましては、やはり免税点がございますので、陶磁器というものの納入が、たとえばこれだけであつたかもしれないけれども、非常に安い陶磁器、税がかかつていない陶磁器も、あるいは含まれているのじないか。そういう点について多少疑問がございますので、この二千五百万ドルという数字は、多少大きめな数字ではないかというように感じております。この点につきましては、なお私の方であとで調べてみたいと思います。
○小山委員 その点はぜひひとつお調べおきを願いたいのであります。しかしいずれにしましても、外貨獲得のものであるということについては、異論はないのでありまして、問題は先ほど来何度も申しますように、輸出免税の問題であろう。そこでその輸出免税をするもののうちで、特に日本内地で米軍の軍人、家族が使つておつて、そして一定の期間の後には外国に持ち帰るもの、あるいは輸送するもの、これはぜひ免税の手続の中に入れるべきであろうというのが、私どもの考えであります。特に申し添えておきたいことは、米軍が個人用であれば、家庭用品であれ、買いますものは、いずれはこれは要するに輸出と申しますか、外国に出て行くものである。でありますからして、この一定の期間というものは、相当幅を持たせることが必要ではないか。そしてまた、それに対しては横流れとか、あるいはその他の防止方法を相当程度考える。その点については私どもまだ成案はありませんが、主税当局及び通産省で十分お打合せになつて、その取扱いを、ただいま私が申しましたような趣旨、つまりいずれは持ち帰られる品であり、かつそれは外貨の獲得にもなる、日本品の宣伝にもなる、この趣旨から、輸出免税の範囲の問題をお考えになつてほしいというのが、私の希望でありますけれども、これについて主税局長及び通産省の見解を、念のために伺つておきたいのであります。
○平田政府委員 今小山さんが、いずれは外国に行くものだと断定された、そこに実は少し私ども疑問があるのでありまして、たとえば家具等でありますれば、おそらく持ち帰れないで、あとで処分してしまうという場合も大分あり得るのではないか。それからもちろんこれはあるべきことではございませんが、実際問題といたしまして、日本人に転売される、あるいは贈與される、こういう場合、悪い言葉で言いますと、横流れというような場合も、これはあり得ないわけではございません。過去の事実から言いましても、遺憾ながら私どもないとは言えない。そういう点もあるし、それから国内にいる間に消耗してしまうものもございましよう。従いましてそういうものにつきましては、これはどうも私ども課税の対象といたしまして、免税をしない方が妥当である。お話の通り、一定期間に国内で使いましても、むしろ外国に持ち帰つて使うのが主たる自的であつて、国内で使うのはほんの一部にしかすぎない。写真機なんかその特例と思いますが、こういうものにつきましては、免税の証明につきましてあとう限りの措置を講じまして、目的を達成するようにいたしたい、こういうふうに考えております。
○小山委員 一脈相通ずるものがあるようであり、かつ違うのは、主税局長の考えられるのは、なるたけこつちで使つておつて、向うに持ち帰るものの範囲を縮小しようというふうな考え方のようである。われわれはそれを最大限度——というと語弊がありますが、国内で当然に消耗されるようなもの、たとえば今言われた家具であるとかいうようなものはともかくとして、まずまずこつちで使つたあかつきにおいて、消耗もせず、また日本で処分——処分というのは、横流しではございません。向うへ持ち帰るほどのものではないという意味で、引揚げの場合に処分するようなものを除いたものについては、原則として輸出免税の期間その他によつてこれを救つて行くということが、最初私が申し上げたような目的に沿うものではないかというのが、私の考えでありますが、その点をもう一度伺つておきたい。
○平田政府委員 私が今申し上げましたのは、何も終局において輸出されるものを、なるべく狭くしたいという趣旨ではございません。買われるものの中にいろいろなものがある。このことは小山委員もお認め願いたい、こういう趣旨で申し上げた次第でございまして、その点ひとつ重ねて申し上げておく次第でございます。
○小山委員 私と同意見と解釈いたしますので、この点はそれで終りといたします。 次に今度の法律の解釈について二、三伺つておきたいのであります。この行政協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例法案の第九條に書いてありますものの中に、米軍の用に供するために云々と書いてあるのであります。米軍の用に供するものなりやいなやということは、一体だれが認定するのか。またそれに対して異議があつた場合の手続はどういうふうになるのか。これを承つておきたい。
○平田政府委員 これは軍隊の用に供しますのは非常にはつきりいたしておりますので、それぞれの部隊の責任者から用に供するものであるという証明をはつきりさせる。しかし事実調べてみましたところが、あるいはいろいろな情報、資料によりまして実際供していない。たとえばだれか請負業者に転売したという事実がある。あるいは請負業者が買うものを、部隊の用に供するものといたしまして、そういうことはないと思いますが、かりにそういうことが証明されたような事実がありますれば、これはあくまでも調べて、そういう証明は有効ではない。もちろん供されるということが前提でございますので、そういう場合におきましては、それぞれ日本の責任者におきましてもよく調べました上で、免税すべきではないと思います。しかしいろいろ紛争等がありました場合においては、現場でよく話し合うと同時に、中央でも問題が起りました際によく打合せをいたしまして、適切を期したいと思う次第でございます。
○小山委員 ただいま主税局長が申されたような事例の場合、つまり軍隊の用に供するためということで免税をしたのであるが、それが実は先方の軍隊がこれを悪用しておつたというような場合に、日本の製造業者からただちに物品税をとるということは、これはいかにもりくつが合わないではありませんか。先方の軍の機関とこちらの製造業者が、通謀してやつているならばいざ知らず、先方が故意にそういうことをやつた。こつちの製造業者も何もそういうことは知らない。にもかかわらず、日本の製造業者から物品税を徴収するというふうに書いてある。これはいかにもりくつが合わない。どういうことでありますか。
○平田政府委員 これはもちろん私どもは軍用ということを條件にしまして免税いたしておるわけでございます。従いまして製造者と、あるいはその中間に商人が入ります場合におきまして、向うの軍隊と契約する際に、証明が得られなかつた際におきましては、税金相当額だけは拂つてもらう。あるいはもし虚偽の証明が行われまして、事実税務署が免税しなかつた場合におきましては、これも税額相当額の代金を拂つてもらう。こういうことにしておきますと、こういう約束が行われるものと考えておるのでございます。従いましてそういうことに基きまして、当事者間におきまして話合いができまして、それぞれ処理されるということに相なるかと存ずる次第であります。それはひとりこういう場合でなく、たとえば輸出免税等の場合におきましても、中間に商人が介在したような場合は、大体そういうようなことで現在動いておる次第であります。
○小山委員 日本人同士の場合はこれでいいのだろうと思いますが、相手が外国の軍隊であつて、その軍隊が故意にあるいは悪意をもつて軍用なりと称して買つたものが、実はそうでなかつたということを日本の税務署が発見した。そうした場合には先方が悪いのであつて、日本の納入者は何もこれを知らなかつたのに、この製造業者が税を納めなければならぬ。その税はおそらく先方からとれない。こういう事態が起らないかどうか。それはいかがでありますか。
○平田政府委員 そういう場合は、先方からとれないというふうにきめてかかるわけには参らないと私は思う。むしろ原則としましては、契約に違反しているわけでございますから、相手方はやはり軍用に供するというので免税されるということで、製造者から買つている。ところがそうではないという場合におきましては、これは一種の契約不履行になるわけでありまして、当然税金相当額は相手方が支拂うべきものでございますし、通常の場合はそれで解決できるのではないかと思うのでございます。ただ非常に異例なケースの場合におきまして、なかなか解決ができぬ場合もありましようが、これは普通の商取引の場合における一つの危険と申しましようか、あり得るリスクの一つでありまして、そこまで厳密に税法上処理するということは、今までいたしていないのでありますが、但書のように証明書がやむを得ない事情で滅失したような場合、こういう場合は少し苛酷でございますので、証明が得られなくても追徴しないということにいたしております。そうでない場合におきましては、製造者にこういう責任を負わすのが妥当である。こうしておきませんと、先ほど御指摘のように、通謀ということもないかもしれませんが、故意に知りましてやつたような場合に防ぐ手段がない、こういうこともございますので、かようなことにいたしておるわけであります。
○小山委員 それからただいまの但書のところでございますが、「但し、災害その他やむを得ない事由に因り滅失したもの」と書いてありますが、この滅失したものというのは、証明手段が滅失したということなのか、その物質が滅失したということなのか、どちらですか。
○平田政府委員 これは物品が滅失したということでございます。たとえば製造所から出るときは軍用に供するということで出た。出てから向うに供する前に、どこかで火災でも起きてやられた。こういう場合におきましては、軍用に供したという証明が得られないわけであります。こういう場合には、やむを得ませんので追徴しない、こういうことにいたしたいと思います。
○小山委員 それからもう一つは、第九條の二のところでありますが、「個人契約者又は法人契約者がその締結した建設等契約に係る建設、維持又は運営のみの事業の用に供するために使用又は消費する物品で合衆国軍際の用に供されるもの及び当該事業をなすためにこれらの者が使用又は消費する物品で政令で定める」こうありますが、この建設業者が使用、消費する物品で、政令で定めるものというのは、どういうものを予定されておるのかということが一つ、それからこれらの人たちは物品税を免除されるのであるが、その免除資格というものはどういうふうな方法で証明されるのか。これをひとつ伺いたい。
○平田政府委員 ここの契約者と申しますのは、先ほどの第三條の三項に該当する人々でございます。契約者と申しましても一般の契約者ではなくて、本国で締結しました請負契約等を履行するために日本に来る人、そういう人をさすのでございますが、そういう人人の場合におきまして、やはり一定のものは自分が買つて結局軍に納めると申しますか、軍用品にくつつける、軍事施設に添付する、こういう場合が大部分であろうと思いますが、そういう場合におきましてはやはり免税した方が妥当であろう、こういう趣旨でいたしておる次第でございます。それが今申し上げました前段でございます。それから後段の「及び当該事業をなすためにこれらの者が使用又は消費する物品で政令で定める」というのは、もう少しその辺を広くいたしまして、どうしてもこういう人たちがその事業を行いますためには、必要最小限度において必要のもの、たとえば今一応予定しておりますのは写真用の乾板、フィルム、感光紙、こういつたようなものが必要なものとして考えておる次第でございます。具体的にこれは品目を指定いたしましてはつきりいたしたい。広く認めますといろいろ弊害がございますので、一定の範囲に限るという意味で、政令できめようという趣旨のものでございます。
○小山委員 こまかいことを聞くようですが、当該事業をなすためということの判定は、どういうふうにしますか。
○平田政府委員 これは先ほど申し上げましたように、日本におきましていろいろな建設維持または運営のために一定の契約をなしまして、軍隊のためのサービスを提供するわけでございますが、そういう事業をなすために使用するもの、こういう趣旨でございます。
○小山委員 その次はこれは附則の方になるのですが、「物品税法の一部を次のように改正する。」物品税法第十三條に二項を加えるという内容でありますけれども、ここに書いてある「第一項第一号ノ適用ヲ受ケタル物品」というのは一体何でありますか。
○平田政府委員 第十三條第一項第一号といいますのは、結局輸出するものということでございまして、いわゆる輸出するものとしまして、免税の資格のあると申しますか、免税の條件を具備するものという意味でございます。
○小山委員 その次にはこの輸出の場合には、一定の期間に輸出しないときには、ただちに購入者からその物品税を徴収すると書いてあるのでありますが、この購入者というのは先ほど来の話によると、外国の観光客や軍人のように聞えたのでありますが、一般邦人の場合もこれは含むのでありますか。それとも外人だけのことをいつておるのか。あるいはCPOはこの購入者の中に入るのかどうか。これを伺います。
○平田政府委員 第二項は、私の今考えておりますのは、先ほど説明しましたように、外国の旅行者等が指定しましたみやげ物専門店、そういうところから買う。買いまして、原則としましては、やはり飛行場や税関で渡すということによりまして、免税を確定することにいたしたいと思うのでございますが、写真機等の場合は、御承知の通りやはり買いまして、旅行している間に写して、結局持つて帰るという場合がございますので、一定の命令できめたいと思つておるのでございますが、外国為替記録手帳といつたような手帳を旅行者には渡すことになつております。その手帳に何のたれがしが幾らのものを幾らで免税で買つた、そういうことをはつきり記入しておく。そして外国に出ます際に、税関にその手帳を提示いたしまして、その現物を持つていなかつたら税金をその人から追徴する。こういう仕組みによりまして、できる限り一般の旅行者も、日本の写真機等を免税で買えるようにいたしたい、こういう趣旨でこの規定を設けているのであります。CPOの場合につきましては、先ほど申し上げましたように、まだ技術的に旅行者の場合と同じようにただちに考えられるかどうか、問題がいろいろございますので、細目は通産省並びに先方ともよく打合せた上できめたいと思つております。政令できめればきめ得る余地は、残しておる次第でございます。
○佐久間委員長代理 高田富之君。
○高田(富)委員 調達庁の方にお答え願いたいと思うのですが、この調達の関係につきまして、最近非常に調達方式の根本的な問題が大きな問題になつておるわけであります。今度の行政協定によりますと、大体原則的には直接的に直接調達の方式がとられており、例外的に間接的な調達が可能であるような規定になつておりますけれども、実際問題としては現在の日本経済の実情、物資の今後の生産計画等の都合上、どうしてもさしあたり間接的な調達を原則としなければならぬというのが、今日の経済界一般の非常に強い要望であるわけであります。これにつきまして、その後新聞紙上等に、政府においてもいろいろ折衝したというようなことも報道されておるわけでありますが、どういう見地に立つて努力をしておるか、またその見通しはどうであるかということについて御説明願いたい。
○長岡政府委員 本委員会におきまして、けさこの問題につきまして幾分お答えいたしたのであります。今私から間接調達がいいか直接調達がいいかということを申し上げますのは、どうかと考えるのであります。われわれが今日までいわゆる間接調達をやつて参りますときの心組みを申し上げたのであります。現在われわれの承知いたしておりますところでは、大体アメリカ側におきましては直接調達によりたい、直接向うでやりたいということを主張しておるようであります。ただ問題は特調で結びました契約が三月で切れますので、四月一日から六箇月間いろいろな契約を一応延ばしたものを、一応の契約ができておりますので、この問題につきましては跡始末をつけますために、特調でやるように主張いたして参りまして、これだけは大体認められるのではないかというふうに承知いたしております。なお向うが直接調達をやります関係上、何か向うの法制上の措置が必要だということであります。それまでこの四月から始めます契約についていかに取扱うかということが、論議されておるように聞き及んでおります。まだ結論的にはどうなつたということを承知いたしておりません。大体におきまして直接調達が行われることになるであろうと、こう承知いたしておる次第でございます。
○高田(富)委員 昨日も主税局長にお伺いしたのでありますが、外国の請負業者等がアメリカにおきまして契約をやり、それに基いてこちらで事業をやる場合に、免税の特典を與えられておる。そのために相当日本の同種の業者が競争に耐えられないのみならず、独占的な事業をやるだろうということにつきましては、何かいろいろと向うとの話合いによりまして、特殊な場合だけこれをやるのであつて、おそらく十中の九割までくらいが日本側に仕事はやらせる。特殊なものだけ一割くらいのものがそういうふうになるもので、心配はないというようなお話であつたのでありますが、それは何か単なる交渉途中における向う側の言明であるのでありますか。それとも今後とも厳格にそういうふうなことが守られる保障のようなとりきめのようなものが、明文であるのでございますか。
○平田政府委員 その点は先ほど小山委員にお答えいたしました通り、先方の一般方針が、いろいろ私ども話合いの中途においてよく聞いたところによりますと、先ほど説明いたしました通りでありまして、日本の技術ではとうていできそうにもない。たとえば電波の施設等はそうなると思うのでありますが、そういう現地において調達の著しく困難なもの、そういうものについて主として考えておる。またそういう考えであるというので、日本におきまして調達のできるものはなるべく現地で調達する。これが一般方針だということを繰返し聞いておりまするし、これはまた私先ほど小山さんに申し上げましたように、経済的に考えましても、まあそのことが成り立つのではないかと私は考えますので、やはり大体そういう方向に今後動いて行くものだと、こういうふうに私ども理解いたしておる次第でございます。そう了解いたしましても、まあほとんど大して狂いはないだろう、かように私どもは存じておる次第でございます。
○高田(富)委員 これは少し法律からは離れるわけでありますが、全般を通じまして、こういうふうに外国の軍隊、軍属その他の関係につきまして、広範な免税の措置が講ぜられる。向うの公認調達機関等の輸入あるいは国内の物資の調達につきましても、免税というようなことになりまして、おそらく非常に厖大な物資の調達が行われると思うのでありますが、この公認調達機関あるいはそれに付随する外国の実業家というようなものが、おそらく今後も日本における独占的な、何といいますか、トラストみたいな非常な威力を持つた経済機関となつて、わが国の関連する諸産業あるいは商業等に対しまして、必然的にほとんど生殺與奪の権を握るようなものになるのではないかということが、全体を通じまして考えられるのであります。おそらくこういう機関が、外国から相当の物資を無税でどんどん輸入するということになりますので、結局重要な軍関係の資材等につきましては、輸入等もほとんどこれが独占してしまうような結果になるでありましようし、国内におきまする物資の調達はもちろんでありますが、そういう関係で結局はこの厖大な実力を持ち、権限を持ち、免税の特権を持つ独占的経済機関の何らかの形で、下請になるとか特約になるとか、そういうふうなことでもしない限り、もはやわが国における相当部分の重要産業の存在の余地が、なくなつてしまうのではないかというおそれが多分にあり得ると思うのです。先ほどもお伺いしましたように、この調達機関等にすべてのものが直接調達というようなことにもなり、また防衛支出金なんかの方も、向うが一手に支出するということになりますと、これは先ほど小山委員は、経済的に何か自主権を保持しておるというように言つおりましたが、実際は今後経済界の中枢をなすであろうところの、軍需関係の仕事の実権は、完全に向うに渡つてしまうようになるのではないか、こういう根本問題でありますが、先ほど小山委員は、野党の発言が非常に事実に沿つていない、関税においても治外法権は認めておらぬというようなことを言つておりましたので、その根本的な点について、大蔵当局は折衝にあたつていろいろな意見も出されたでありましようが、こういう大規模な経済行為を行える機関に対しまして、ほとんど何らの監督の権限もなければどうすることもできないで、非常な特権を與えるということにつきまして、将来今私が申し上げたような危惧がないとお考えになるかどうか。
○平田政府委員 先ほど申し上げましたように、私はそういう心配はないというふうに今考えております。またそこまであつてはいけないのでありまして、この合同委員会の運用等によつて、調達筆についてもできる限り日本経済に不当な影響を及ぼさないこと、それからむしろ向うは現地で調達できるものはなるべく現地で調達するという方針、そういうところからいたしまして、まず御懸念のような点はないと私は考えます。ただしかし調達の方法その他につきましては、もちろん日本側としても必要な方法、必要な機関等を通じて、できる限り公正妥当に行われるように努力すべきものであるということは、もう当然のことでございますが、お話のような懸念のところまで行く心配は、まずないのではないかと思います。それから軍用品に関する限りにおきましては、外国品も国産品もまつたく同様な関係に立つわけでありまして、そのために特に日本の内地の業者が不利になるということはございません。先日も申し上げました特定の契約者に対する所得税、法人税の特別の扱いは、これは先ほども申し上げましたように、日本の方が所得税がアメリカより重いので、日本で課税することになりますと、そういう人がやつて来ない。そうするとどうしても日本で調達できないような仕事をさせるわけに行かない。それではやはり駐留の目的に沿わないということがあるように、私ども聞いておりますので、特定の契約者等に対する所得税、法人税につきましては特例を設けることにいたした次第でございます。そのことからいたしまして、お話のようなことになることはまずなかろうと、私は思う次第でございます。
○高田(富)委員 それからついでに伺つておきたいのですが、防衛支出金を向う側に一手に管理、使用をゆだねるということにつきましても、わが国の金融界がこれによつて撹乱されるおそれが多分にあるというので、わが国の産業金融界においては、これを非常に重大視しておるわけであります。この莫大な経費の管理については日本銀行等が実際の衝に当るとか、その他適当な方法で、わが国も共同にこれを管理しようというような意見が、相当に強いということを聞いておるのでありますが、この点については政府はどういうふうな見解を持つておられるか。それを伺つておきたい。
○平田政府委員 その問題はなおまだはつきりきまつてないところがあるだろうと思われますし、直接主税局の所管でもございませんので、私が本日申し上げるわけに行きませんが、どうしても必要でありますならば、大蔵省では主計局がその問題の折衝に当つておりますので、その方の政府委員が出席しました際に、お答えさせていただきたいと思いす。
○高田(富)委員 なおその問題は後ほど伺うことにいたしまして、これも実はきのうちよつと伺いまして、あなたから非常に楽観的な御返答をいただいたのであります。先ほども小山委員からもいろいろ心配されまして、物品税の徴税の場合も日本人だけが拂うのじやないかということが出ましたが、私はまず根本的にこういう点をどうしても考えていただかなければ、この法律の審議が非常に的はずれになるのではないかと思う。というのは、向うの権限ある機関の証明さえあれば、密貿易でも何でもできるわけでありますが、それがにせのものであるかないかということは、わが国においてはなかなかわからないし、またそんなことまで手をまわして調べるほどのこともないと思うのです。結局簡單に言つてしまえば、向うの証明さえあれば何でもできるという建前であります。でありますから、密貿易をやろうとあるいはやみ取引をやろうと、相当のことがやれる可能性があるのであります。それも特に静かなときには割合に目立たないかもしれませんが、現在でも戦争しておるわけであります。駐留軍は国連軍の名において実際戦争しておるのでありますが、さらにこれがどういうふうに発展するかということは、朝鮮の状態、台湾の状態等から見ましてもまつたく予想がつかない。従つてわれわれは実際に戦争は現に始まつておるという観点に立つて、はたしてこういう法律で十分に安心して万事向うにまかせておけるかどうかというところに、やはりわれわれの質問の観点があるのでありまして、それがずれますと非常に楽観的な御返答をいただくことになるのであります。一国の軍隊が遠く離れた外国へ参りまして、ほんとうに秩序を保ち、その駐留する国の法律を守り、慣習を守り、誠実にやつて行くといいましても、その保証というものは実際ない。これはマーク・ゲインの本を読めばすぐわかる通り、総司令部関係の軍人はアメリカ政府を代表して日本に来ているはずなのに、アメリカの会社を代表して日本に来ておるかのごとき行動をやつておるということを、現場において目撃した新聞記者があるのであります。さらに朝鮮における行動ははなはだしい。朝鮮に来ておるアメリカ人で、金もうけのできない者はよつぽどばかだということを、堂々と喝破しておるのであります。現在でさえ相当数の脱走者が出ておるということが、新聞に出ておるそうであります。こういう点から考えましても、何でもかでも向うにまかしてしまえば、大体うまくやつていただけるという方針であつては、とうていこれは安心できない。かりに政府が言うように、いやしくも日本の安全を守るために来てもらつておるならば、まつたく日本の軍隊と同じように、日本における物資の調達関係から予算の関係から、行動につきましても、すべて日本政府の指揮監督下にあつてこそそれはできますけれども、全部そういうことが向うさままかせということであつては、今後軍票なんかがどんどん使われるということになつて参りました場合に、どうしようもない。その損害は全然補償されないということも、念入りに行政協定にあるのでありますから、そういう損害を一切こつちが負担しなければならぬ。こういうようなことでありましては、わが国の経済界の撹乱ということはどうしても予想せざるを得ない。それはやはり非常に認識が不足しておるというか、あるいは故意にそういうようなことを前提としておるのかという問題になるわけであります。昨日そういうような点について、あなたから何か心配すべからざることを心配しておるかのごとき御返答がありましたので、この際念のためにそういう根本の事実認識を誤つておるのではないかということを、重ねてここで伺つておく次第であります。
○平田政府委員 その点は、昨日も申し上げましたように、私は高田さんとどうも少し考え方が違うということを申し上げなければならぬと思います。なるほど終戦直後、日本が占領されました直後におきましては、率直に申し上げまして日本の国内の態勢自体も、どつちかと申しますと相当混乱ぎみであつた。またアメリカの軍隊といたしましても、とにかく戰勝軍といたしまして日本に占領目的で駐留して来たわけでありまして、その間にいろいろな事件が起きましたこと、これは決して私どもとしてそういう事実を否認するものではございません。若干認識に程度の差はあるかと思いますが、やはりわれわれといたしましても、今日から考えますると遺憾なことが相当多かつたのではないか、そういう点につきまして、これを否認するものではございません。しかし事態はそういう点が徐々に改善されつつある——徐々にではございません。相当大幅に実は改善されておるのであります。課税の関係におきましても、今御指摘の外国人等につきましては、最初は全然直接税の課税権がなかつた。従いまして、その間におきまして利益を得ましても日本の税法の適用はない、こういうことになつておつたのでございますが、それが徐々にかわりまして、年限は覚えておりませんが、たしか一昨年あたりから普通の民間の人々は完全に日本の課税権に服する、そういうことになりました。それから外国から輸入しまするいろいろな物につきましても、御承知のように外人專門の商社は、物品税も輸入税も免税になつて買えた、そういうためのいろいろなシヨップがございましたことは、これは高田さん御承知でございますが、これも原則といたしまして徐々になくしまして、ことしの一月でほとんど全部そういうものはなくしてしまつたわけであります。軍人につきましても、個人的な用途のものにつきましては、今回の措置によりまして従来よりもさらに範囲がはつきり縮小される、そういうふうに課税の上におきましても徐々に、しかも相当大幅に常態に復しつつある。これは單に建前だけではございません。税の実行の上におきましてもそうでございます。一時は連合国以外の第三国人には、課税的措置が早く講じられたのでございますが、これ建前だけで、なかなか実行ができないという非難を受けたこともございましたが、これも徐々に充実をしまして、現在ではもはや課税権に服しないとか服するとかいうトラブルが全然なくなつて来まして、いかにすれば適正な所得をつかみ得るか、そういう点が問題になつて来ておるような程度にまでなつて来ておる。このようになつて参りますと、私は終戦後よりよほど事態はよくなり、常態に復しつつあると思うのであります。今回平和條約が発効いたしますれば、これはもちろん対等の立場におきまして、すべての交渉等も行われることになりまするし、なすベからざること、なすべきこと、それぞれお互いに十分意見の交換をいたしまして、対等に問題を解決して行くということに今後ますます行き得るのではないか。またそう行かせなくちやいかぬと私は思います。そういうことになりますれば、過去にありました弊害もむしろ私は相当大幅に減少する。できるだけ根絶いたしたいと思いますが、根絶するということまで言明いたしかねるかもしれませんが、大幅に減少し縮小するという方向には、これは私は行き得るのではないかということを、確信いたしておるのであります。またそう行かせなければならないというふうに、私ども考えておる次第でございまして、課税の上におきましても、なお国際的に見まして合理的と認められる限度におきまして、いろいろな免税の特典等も認めておりますことは、法律案の示す通りでございますが、その実行につきましても、ことに横流れ等につきましては相当厳重な制裁規定等も設けておる。そういう規定を設けることにつきまして、向うがいやということを言つたことがあるかというお尋ねがあるかもしれませんが、そんなことはございません。やはり違法なことにつきましては、先方においても必要な規定を設け、それに従いまして必要な措置をとつて行くということにつきましては、何ら異存がございません。その点は、私どもいろいろ話しておる途中におきましても、ほんとうにその辺のところの誠意は十分に考えられるのでございまして、そういう点につきましては、この機会にうそいつわりなく事実をお伝えいたしまして、御参考にいたしたいと思います。 で、繰返して申し上げますが、今後におきましては、お互いに対等な立場に立ちまして国際的に妥当と認められるいろいろなやり方をとりまして、きまつたものにつきましては、お互いに約束を厳守して行く、違法なものにつきましては、お互いにそれを防止し、あるいは適当な制裁を加えるということに協力して行くということにいたしますれば、ますます今後は事態が改善されて行くものと、こういうふうに考えておる次第でございます。高田さんから非常に一般的なお尋ねがございましたので、私も非常に一般的にお答えいたしたわけでございまして、お答えになつているかいないかわかりませんが、私といたしましてはそういうふうに考えていますことを、重ねて申し上げておきたいと思います。
○高田(富)委員 いろいろ御説明がありましたが、要するに対等というようなことにつきましては、なおいろいろ論争すれば切りがないのでありますが、とうてい承服できない御説明であつたのであります。ことに北大西洋條約等の関係と比較いたしまして、それほど不利じやない、幾らかこまかいところや特殊なところがあるけれども、原則的には同じだというような御返答が昨日もあつたわけであります。しかしながらかりに北大西洋條約なんかにおける、たとえばここに出ておる税関係にいたしましても、大差はないといたしましても、根本に相当大きな條件上の違いがあるために、その影響、その結果はまた非常に大きく違うと思います。と申しますのは、北大西洋條約の関係のイギリスにおきましても、フランスにおきましても、その他の国々におきましても、自己の経済の自立等につきましては、これはこういう協定がある以上完全とはいいませんが、ある程度の自主性を確保してあることは明らかであります。今回のモスクワにおける国際経済会議への出席問題一つをとつても、この点は明らかなのであります。そういう状態のもとにおいて、こういう協定が問題になるのでありますから、単なる條文が問題ではなくして、その置かれておる全般的な地位、状態というものを基礎にして論議しない限り、実態を明らかに認識し、批判することはできないと思うのであります。ということを簡單に申し上げておきまして、今日はこの程度で私の質問を終つておきたいと思います。
○平田政府委員 ちよつと重ねて申し上げますが、私はそれは結局におきましては、やはり国民なり政府の考え方及び努力、それが問題を解決すると思うのでございまして、私どもは先ほど申し上げました趣旨で努力することによつて、ほんとうに平和條約の効果を発揮することができるのじやないかと思う次第でございます。
○宮腰委員 簡單に質問申し上げます。全体から見ますと、この條約に基いてこういう税を免税するということになつておるようでありますが、これは輸入税のように、その材料をもつて生産した製品に対しては、その輸入税を免除するという制度がありますが、そういうような方法でやつた方が、この税法を悪用されないということがあります。しかし実際の場合に、一々買つた品物について税の返却をするという手続は、非常に煩雑のようにも思われますが、何かそういうふうな方法にした方が、かえつて悪用されないでよさそうにも思います。しかしそういう実際の技術上のことは、局長さんがよく研究されておわかりでしようが、そういう点のことが一点と、さらにまたこれから再軍備のこととか予備隊の強化だとか、いろいろなことで財政支出がだんだん増加して来る。その一方また国民の税が上昇して来る心配もあります。そういう場合に、われわれ国民はどんどん税を負担する。他方アメリカの方は、こういうように国民生活が困窮しているにもかかわらず、そういうような兵隊さんの家族については税を免除する。こういうような国民的感情の問題が、これから起きて来るんじやないかという心配が非常にあります。それにつけ加えて地方税の場合はどういうふうになつておるか。その点をちよつとお伺いしたいと思います。
○平田政府委員 免税の方法といたしまして、最初に免税しないであとで返すというのは、確かに一つの方法でございますが、そういたしますと、どうもお互いに手続がやつかいでございますので、やはりはつきりした條件の備わるものにつきましては、事前に免税しておきまして、その用途に供されない場合に追徴する、こういう行き方の方がより実際的であるというふうに考えまして、大体関税も、内国税もそのような方法によりまして運用することになつておりますことを、御了承願いたいと思います。 それから地方税の方でございますが、これにつきましても、大体国税に準じた取扱いに相なる次第でございまして、軍人、軍属、またはその家族が軍から受ける所得に対しましては、市町村民税は課税しない。それから軍隊の用に供しますいろいろなものなり、サービスに対する課税は行わない。たとえば電気、ガス税等も軍用目的のものは課税しない。軍人の家庭で使いますものには課税いたしますが、軍隊の用に供するものにつきましては課税しない。大体そういう点は内国税の場合と同様になつております。自動車税、固定資産税等がございますが、自動車税は多分に道路を損傷するということに対して、応益課税的な性質を有しておりますので、自動車自体に対しましては物品税、関税を課しておりませんが、地方税たる自動車税は納めてもらうように話合いましていたしました。固定資産税も、不動産なりその他を持つている場合には、原則としましてやはり課税になります。軍人さんが家等を買われた場合には、もちろん課税になる。ただ軍隊の用に供するための、たとえば特定の土木機械用の償却資産等に対しましては、契約者が日本で有する場合には課税しないというような措置を講じまして、国税の場合となるべく同様な歩調をとりまして、必要な免税措置を講ずることにいたしておる次第であります。
○宮腰委員 ただいま地方税はとらないのだ、自動車税はとるのだというお話でありますが、自動車による損傷だとか、あるいは公園施設の改善だとか、いろいろな問題が横たわつているわけで、おそらく特別平衡交付金の増量をまたなければ、こういう問題は片づけられないと思うのであります。これは地方行政委員会の問題でありますが、どうもこういう点に矛盾があるように思われます。それからまた、一旦物品を購入しまして、免税になつていたものにつきまして、ある特定の時期に引揚げるというような場合に、その引揚げた物品を売却する場合は、税金がかからないようになつておるのでありますが、こういうような場合にどういう措置をするか。この点をお伺いしておきたいと思います。
○平田政府委員 一旦免税を受けまして国内に輸入したようなものを、本来の用途以外に供するために処分するような場合、こういう場合はもちろんその際に関税、物品税等を課税することにいたしております。
○宮腰委員 それは新品でも中古の場合でも、同様な税をかけるのでしようか。
○平田政府委員 これはその処分をした際に輸入したものとみなして、課税することにいたしておりますので、そのときの状態のもとにおきまして、価格を査定いたしまして課税する。自動車でございますれば、やはり中古でございますと中古品の市場価格で、課税するということになります。
○宮腰委員 相続税の問題ですが、これはアメリカの兵隊の自己の家族に対する相続関係あるいは贈與関係だけをさすのか。日本人が米兵に贈與した場合をも考えているのか。その点をお伺いしたいと思います。
○泉政府委員 相続税の特例は、規定にありますように、合衆国軍隊の構成員、軍属またはそれらのものの家族が讓與、贈與、遺贈によつて取得した場合に免税しているのでありまして、日本人が相続した場合は課税を受けることになるわけであります。
○宮腰委員 日本人がアメリカの兵隊に贈與した場合、そういう場合も入るかどうか。
○泉政府委員 日本人が贈與いたしました場合に、その贈與した財産が三條の一項の二号と六号に掲げる資産に該当する場合には、その受取つた方の軍人、軍属、家族は相続税の課税は受けません。
○宮腰委員 そうすると、アメリカ兵の奥さんが贈與されて財産を相続した。ところがその後そのアメリカの兵隊と奥さんが離婚したというような場合、結局日本の国籍を取得した場合にどういうふうになるのであるか。
○泉政府委員 それは贈與を受けた際に課税にならなかつたのでございますから、離婚によつて日本の国籍に帰つたという場合、そのときに贈與したことにはなりませんので、課税は受けないことになります。
○宮腰委員 そうすると、ごく最近アメリカ兵と結婚するものが相当多いようでありますが、そうなりますとどうも矛盾するように思うのであります。結婚して財産の譲り受けをして、日本の国籍に変更することが起きて来た場合に、相続税法を脱法することになるように考えられます。何かそれに対する方法を考えておく必要があるように思われますが、いかがでありますか。
○泉政府委員 三條の一項の二号と六号をよくお読みいただきますとおわかりになりますように、この資産の中には不動産とか不動産の上に存する権利、それから投資または事業を行うための資産を含んでおりません。ごく僅少の個人用の家庭用動産に限られているのでございます。従いまして、そういつたものの相続税を免除いたしましても、それによつて著しく不当なことが起きるようなことにはならないものと、考えているのでございます。
○佐久間委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は明三日午前十時より開会することといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時九分散会