大蔵委員会 第37号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/03/24
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 まず一昨二十二日本委員会に付託されました物品税法の一部を改正する法律案を日程に追加して議題とし、提出者より提案趣旨の説明を聴取いたします。提出者小山長規君。 —————————————
○小山委員 ただいま議題になりました物品税法の一部を改正する法律案について提案者を代表いたしまして、提案の理由を御説明申し上げます。 本法律案は水あめ、ぶどう糖等に対する物品税を廃止することによつて、わが国農家の主要作物たるいも類に対する需要を確保し、その価格の低落を防止し、農家経済の安定に資しようというのであります。 わが国においてかんしよ及びばれいしよは、その栽培面積六十万町歩に及び、米麦に次いできわめて主要な農作物であつて、畑作地帶においては農業経営の根幹をなしているのであります。しこうしてその生産量の過半が販売され、販売量の半ばが澱粉に加工され、さらにその澱粉の八〇%が水あめ等の原料に使用されているため、水あめ、澱粉の価格が生いもの価格を支配している実情であります。 しかるにこの水あめ等の価格は、由来これと競合関係にあつた砂糖価格によつて左右され、従来その五五%ないし六〇%の比率を保つて参つたのでありますが、昨年来海外の糖価が低落の一途をたどり、昨年における百七十ドルから最近百二十ないし百三十ドルに下落しておりまして、水あめ等の価格もまた昨秋三千円から二千二、三百円に下落しております。 また近く砂糖の統制が廃止され、輸入が増加することにより、澱粉価格、ひいては生いも価格に対する影響はますます加わることが予想せられ、二十七年度のいも価格は激落の危険すら予想されるのであります。 水あめ等の物品税の廃止は、その税負担を除くことによりまして、澱粉ひいては生いもの需要を確保して、いも類価格の下落を防止し、もつて農家経済への影響をいくらかでも緩和しようというのがそのねらいであります。なお物品税廃止によつていも類の下落を防ぎ得る額は、いも一貫目につき五円ないし六円見当と想像されるのであります。 本法律案は以上の理由により、第二種物品税中の水あめ、ぶどう糖及び麦芽糖に対する物品税を四月一日より廃止することを規定し、あわせてこれが経過規定を定めようというのでありますが、本改正による物品税の減収約十五億円は、別途修正の意図を持つておりますところの砂糖消費税の一部を引上げることによりまして、補填しようというのであります。 以上が本法律案を提出した理由であります。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○佐藤委員長 本案に対する質疑は次会に讓ることといたします。 —————————————
○佐藤委員長 次に在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案を議題といたします。 本案に対しましては、自由党の塚田委員より修正案が提出せられておりますので、この際提出者より修正案の説明を聴取しておきたいと存じます。修正案提出者塚田十一郎君。
○塚田委員 在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案に対し、修正を提案いたしたいと思うのでありますが、修正の要領は、お手元に差上げてあります印刷物によつてごらん願うことにいたしまして、簡單に要点を御説明申し上げます。 修正の第一点は、返済をいたしますべき金額が、五百円に満たない場合には、これを五百円にまで切り上げるという点であります。どういう理由からこの五百円に切り上げるということを考えたかと申しますと、政府が債権者に返済いたします債務は、その債権者の側が、政府の指定するところへ出頭いたしまして、これを受取らなくてはならない、その場合における交通費でありますとか、あるいはところにより人によつては一日ぐらいのひまをつぶすという場合もありますので、そういうことを考慮いたしまして、今日この五百円という金の持つ貨幣価値というものを合せてこの程度に切り上げるのがぜひ必要じやないか、こういうように考えるわけでございます。 修正の第二点は、今まで一応債権確認の申請は打切られてあるのでありますが、いろいろ本委員会において調査をいたしました結果、十分に趣旨が徹底しておらないために確認の申請漏れをしておるものが相当多数にある、このような状態でこれを放置しておくのは、政治として適当でないという考え方から、いま一度申請の機会を與えることが必要である、こういうように考えたわけであります。それで再申請の期限を昭和二十七年六月三十日までに延期して、その間にこれらの人たちがもし御希望であれば、あらためて御申請願う、こういうようにいたしたいと思つておるのであります。 修正の第三点は、この法律案についております別表の中の換算率でありますが、原案によりますと、満州と関東州とが非常に大きな率の違いになつておるのであります。これはこの政府原案を算出なさつたときには、一応の理由があつたように私どもも本委員会において説明を伺つたのではありますけれども、元来関東州は昔は満州の一部分、関満は経済一体という考え方にな つておつたのでありますし、流通しておりました貨幣も、関東州、満州はまつたく一本になつておつたのでありますから、これをこのような違つた率で扱うということは実情に適しない。そこでかえつてこれを関満一体の率にする方が実情に適するというように考えまして、このような改正を提案いたしたわけであります。 以上三点が本修正案提案の要旨であります。どうぞ御賛成願いたいと存じます。
○佐藤委員長 本案及び修正案に対する質疑は次会に讓ることといたします。 —————————————
○佐藤委員長 次に一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、財産税等収入金特別会計法を廃止する法律案、郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案、資金運用部預託金利率の特例に関する法律案、漁船再保険特別会計法の一部を改正する法律案及び漁船再保険特別会計における漁船保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案の六法案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑は通告順によつて、これを許可いたします。小山長規君。
○小山委員 ただいま議題となつております法案のうちの資金運用部預託金利率の特例に関する法律案につきまして、二、三政府の考えを伺つておきたいと思うのであります。 この法律案によりますと、郵便貯金の利率を今度引上げましたにつきまして、郵便特別会計の方が負担が重くなるので、その関係上、資金運用部が郵便の特別会計から預かる金利を一分だけ引上げようというのでありますが、これによつて郵便特別会計の方は、この一分引上げで収支がまかなえるのかという点が一点。それからそのために今度は一分というよけいな利率を払うために、資金運用部の資金コストが高くなつて、地方債あるいは金融債その他に対する貸出しの利率を引上げなければならぬような事態になつて来ないかということが一点。まずその二点について最初に承つておきたいのであります。
○高橋説明員 御質問の点お答えいたします。この法律によりまして二十七年度におきましては実際上一分支払うつもりでおります。それは政令できめることになつておりますので、まだ決定ではございませんが、さしあたり二十七年度の特別利率は一分ということにいたしたいと思います。その金額は多少の端数は生じますが、二十三億円になります。それで郵便貯金特別会計の方の収支が完全にとれるかと申しますと、若干赤字が残りまして、その分だけ一般会計からの繰入れによつて補うことになつております。その金額は四億二千四百万円ということになつておりますが、本来ならば二十七億円余りの歳入不足を生ずべきところを、今回の処置によりまして、その赤字は四億二千万円余りにとどまることになるわけでございます。 それから質問の第二の点でございますが、その結果資金運用部の資金コストが非常に高くなり、従つて運用の利率を引上げなければならないのではないかという御懸念につきましては、なるほど一部のものにつきまして引上げを行いましたが、それは地方資金とかあるいは金融債とかというものではございませんで、従来政府及び政府会計及び政府機関に対する融通利率は五分五厘一本でございましたが、本年度の途中からこれを特別会計につきましては年六分、それから政府機関につきましては年六分五厘というふうに改訂されましたので、その限りにおいては多少運用利回りが上ることになつております。しかし地方債の利率六分五厘は従来通りこれをすえ置くわけでございまして、この特別措置をやつたために、政府以外のものに対する融通利率を引上げねばならないという事態は生じて参りません。そしてこの特別利率を払つた後においても、二十七年度の収支はなお剰余を生ずる見込みでございまして、その金額は四億八千万円強ということになつておる次第でございます。
○小山委員 この特別利率を郵便貯金に対して付する期間、今後における期間は大体どの程度とお考えになつておるのか。またその特別利率は毎年政令で定めるようになつておりますが、どのような段階をふんでこれを引下げようとされるのか。またその根拠はどこに求めようとされるのか。つまり郵便特別会計を圧迫するような形でやられるということになると、非常な反発が出て来るであろうと思うのでありますが、そのような利率を引下げることによつて、郵便特別会計も別に支障なく引下げられるというような方法は、那辺に求められようとするのか。その辺のところはどう考えておられますか。
○高橋説明員 この見通しでございますが、郵便貯金のコストというものは、ちようど金融機関における資金と同じように、その貯金の残高が増加すれば、事務費のコストが自然に下つて参りますので、それに依存するところが多いわけであります。従いまして二十七年度の郵便貯金の増加見込額は、一応六百二十億円となつておりますが、その後の年度におきましてどの程度に増加が見込み得るか。これによつてそのコストの下り方が違つて参ります。そこで何年くらいたてば特別利子を支払わずに済むかと申しますことは、一応の仮定に基いてしかお答えできないわけでございますが、たとえば二十七年度におきましては六百二十億円でありますが、その後の年度においては年年元金に対する利子の増加もございますので、その六百二十億円よりもさらに六十億円くらいずつは、その一割くらいずつは上まわつて行くという仮定をとりまして、それから一方事務費の方も現在非常に高いコストになつております。これにはいろいろ複雑な原因がございますが、それをある程度合理化等によつて節減はいたしましても、なお年々給與の改訂その他によりまして増加する。その増加する率をかりに五%平均くらいで年々累増して行くといたしました場合におきましては、昭和三十一年度になれば五分五厘で収支が償うという計算になるわけでございます。それでこの利率を年々低めて行くというふうにいたしましたのは、二十七年度の分だけを考慮するときには、今回の郵便貯金そのものの利上げによる支出の増加は八億円程度でありまして、二十三億円も支払う必要はないのでありますが、その利子引上げの増加部分と単に見合うということにいたしますと、年々利率がかつてな、つまり恣意的なものになつて参ります。こういうことでは漸次全体としてのコストを引下げるという方向と一致いたしませんので、まず最初の年度一分といたしまして、それからたとい一厘でもあるいは二厘でも年々下げて行くという方向にする。従つて郵便貯金特別会計としては資金の増加をはかることはもちろんでありまして、そのほかに事務費についてもいたずらにこれを増加せしめないという努力が必要となるわけでございます。そういう意味においては、悪く申せば圧迫ということにもなるでありましようが、戦争前における郵便貯金のコストが利子を含めて三分あるいはそれ未満であつたという事情を考えますときには、五分五厘にできるだけ早い機会にこれを持つて行くということにさし向けることは、やむを得ないことではないかと思つておる次第であります。
○佐藤委員長 夏堀源三郎君。
○夏堀委員 漁船再保険特別会計法の一部を改正する法律案につきまして二、三質疑を行いたいと存じます。 漁船再保険特別会計にこのたび新たに普通保険、特殊保険及び業務の三勘定を設けたということを簡單に載せてあります。この内容について簡單でよろしゆうございますから説明を求めたいと思います。
○伊藤説明員 お答え申し上げます。漁船再保険特別会計は、今回漁船損害補償法と改まりますために、それに対応いたしまして勘定を三つにわけたわけであります。そのうちの普通保険勘定は、いわゆる普通の損害に対する保険を意味いたしまして、特殊保険は戦争事故すなわち拿捕抑留等を事故とする保険が現在では中心になつております。その勘定を特別に設けました。それから業務勘定は再保険関係の政府事務費を意味しておるのであります。以上であります。
○夏堀委員 私の質問せんとするところは特殊保険の点でありますが、特殊保険は、たとえば東支那海あるいはソ連領海に一方的な相手国の解釈によつて拿捕された場合に、この漁船保険に対するあり方を明確にしようということであろうと思いますが、その通りでございますか。
○伊藤説明員 さようでございます。
○夏堀委員 この法案に一般会計からこの勘定に繰入れる金額はどの程度でありますか、この普通と特別の両面について。
○伊藤説明員 昭和二十七年度におきましての予算としては、一般会計から繰入れます金額は、普通保険関係につきまして一億三千二百万円程度であります。特別法で繰入れていただきます八千万円というのがその別にありますが、これは大体二十六年の十二月十五日現在までに特殊保険で現に損失をこうむつた超過支払いの分を特別法で八千万円だけ繰入れていただくことになつております。
○夏堀委員 そのほかに今議題にはなつておらぬと思いますが、義務加入の——今水産委員会でこれが審議中であろうと思いますが、義務加入の査定額九千万円程度、これも今国会中に何とか審議を完了するというお考えになつておりますか、その点をちよつと……。
○伊藤説明員 九千万円はさしあたり二十トン未満の漁船約七千隻が義務加入の線で入つて来るものとみなしまして、それに対する保険料の半額国庫負担を意味しております。それを実施したいと考えております。
○夏堀委員 それはまだ実施したいという希望程度でありますか。水産委員会の方では、これをどの程度の取扱いにしておりますか。
○伊藤説明員 ただいま水産委員会が最後の委員会を開いておられます。それが終り次第、本会議に上程される模様でございます。
○夏堀委員 特殊保険、すなわちこの拿捕船であります。これは相手国の一方的な解釈によつて拿捕することである。よつてこれによつて生ずる損害は漁業者だけの責任ではない。いわゆる国と国との外交——しかし相手は共産主義国であるから、まだ外交の点において結末をつけようという段階には達しておらぬ。にもかかわらず、これを何とかしなければならぬという悩みがあるだろうと存じます。漁船保険の面については、まあ今御説明のように、ある程度は政府でも考えておるでありましようが、船員の面については、まだ御研究になつておらぬのかどうか。これは私の意見であります。まだおそらく水産庁でも希望の意見があるではありましようけれども、これに対して大蔵省でもまだお考えになつておらぬと思いますが、何といつても船員の拿捕された場合に、その留守中、帰るまでの生活は、これはだれかが保障しなければならない。そうした場合に、だれかが保障しなければならないという漠たる考えで、これを放置することはできないのであります。この責任の帰属を明らかにしなければならない。よつて政府は、これをどの程度考えておるかということに対する御答弁を願いたい。
○伊藤説明員 ただいまの御指摘の、拿捕船員の問題につきましては、至急に対策を立てなければならないと、水産庁でも考えておりまして、ただいま一つの案をつくりまして、庁議で大体これを決定いたしました。それには、何にいたしましても、大蔵省との折衝が、まず先決問題になりますので、やはり保険形態をとりまして、漁船特殊保険と同じように、再保険の形をとつて、政府が異常な損害が起きたときには、これをかぶる、こういう考え方で、一案ができ上つたところであります。
○夏堀委員 この点について、きようは大蔵省から佐藤さんがお見えになつておりますが、大蔵省としてこの問題に対してどの程度のことを考えておられるか。先ほど申上げたように、たとえばソ連の場合——日米加漁業協定によつて、アメリカが好意的にこういつた漁業の面に対しては、明確に條約によつてこれを決定することであるから、発効後は堂々とアメリカのそれによつて、いわゆる法律的の解釈が明確になつておりますので、何の心配もないだろうと思う。ただソ連の場合は、戦争状態になつておるから、一方的な解釈によつてということになれば、たとえば一例をアツツ島に適用した場合、これはもうすでに出漁準備が進捗しつつあるのでありますが、そうした場合に、ソ連が一方的な解釈によつて拿捕することがあるかないかは未定の問題であります。戦前においては沿岸から十二海里、これはソ連領海であると解釈を下されておつたのでありますが、戦争になつて、平和條約に調印しないソ連としては、どの程度考えるか。まあ平和攻勢でありましようか、いずれ北千島の返還の問題、あるいは歯舞の返還問題ということが何か宣伝されておるようではありますが、ほんとうのソ連の真意がわからぬのであります。そうした場合にたとえば日米加漁業協定によつて了解のもとに出漁し、あるいは日米加漁業協定が発効にならなくとも、平和條約が発効になつた際に、マツカーサー・ラインは撤廃されるであろうと思う。その際に出漁した場合には、アメリカ側としては、これに対しては何の不安もなく、むしろ協力してくれるでありましようが、ソ連ということになりますと、そう簡單に行かぬ。よつてかりにアツツ島付近に出漁した場合に、十二海里外、五十海里なればそれは拿捕される。あるいは数百海里のアツツ島の周辺まで来て拿捕しないということが言い切れるか、これは国際関係のやかましい現状においては、一方的な解釈によつて生ずるその損害は、一漁民のそれによつて負担し切れるものではない、こう考えられるのであります。そういう事態は、少くも国として考えなければならぬ、また国として許可して出漁する場合に、国がこれに対して無関心であろうはずがないのであります。たとえば現在北洋問題が論議されておりますが、政府が許可を與えて出漁し、そうしてこの区域にという指定を受けて出漁した場合にかかわらず、ソ連はまだ戦争状態であるから、その海区に出て来て拿捕することは絶対ないということは言い切れないであろう、そうした場合に生ずる拿捕問題、特に船員の生活問題、こうした問題はこれは大きく取上げなければならないだろう。けれども、船員法によつて船主が留任中のそれを保障するということは何か規定づけられてあるのかどうか、私まだ研究してはおりませんけれども、大体直接の責任は船主のところにみんなすがつて来るであろう。けれども今申し上げたような事柄によつて国がこれに対して無関心でおるということはあり得ないだろう。なぜなれば、今申し上げたように、政府が許可を與えたのだから、これは東支那海とは違います。政府が正式に許可を與えたそれに対して、政府が船員の面も考えないということはあり得ないだろう。そこで本日私が大蔵省に対して、今ただちにこの点に対してかくのごとく答弁せよということはこれは無理だと存じます。少くともこういう問題は国際関係であるだけに相当研究して処理しなければならぬと思いますけれども、私はきようは要望としてこの点を一応大蔵省に申入れをしておきたいと存ずるものであります。大体今申し上げた事柄によつて大ざつぱでもよろしゆうございますが、大蔵省がどのようなことをお考えになつてこれを処理するか、これをお伺いしたいのであります。
○佐藤(一)政府委員 ただいまのお話でございますが、今伊藤さんからお話ございました農林省の考え方というのも、まだ大蔵省の方に正式に出していただいておりませんので、それをよく拝見いたしまして、ただいまの御趣旨をできるだけ私たちも考えた上で処置して行きたい、こう考えております。これは直接私は所管でございませんので、もどりましてよくその方とも十分連絡して行きたい、こう考えております。
○夏堀委員 これ以上の御答弁を求めることは無理であろうと存じますので、水産庁と十分連絡をとつて御善処あらんことを希望するものであります。 なおもう一点。今の一般会計から補填するその金額は、その率百円について一円九十八銭、これを今度非常に無理でありますけれども、あまり政府に御迷惑をかけることもどうかというので、二円三十一銭まで値上げをするという内容を持つておるそうであります。しかしそれでもなお赤字は出るということにあるいはなるかもしれません。これは現在の国際情勢下においてやむを得ない事態であると存じます。けれども漁業者としては、これ以上負担する能力はないと私は考えておりますので、二十七年度以降において、この率でなお不足を生ずる場合には、政府が今この一般会計から繰入れた、こうしたような措置をやつてくれなければならない、こう私は考えておりますが、これに対しての大蔵省の御所見を伺いたい。
○佐藤(一)政府委員 それらの点についてはたびたび要求があるように私は聞いておりますが、これにつきましてもよく実情を伺いまして、予算の編成の際にできるだけ今後も考慮して行く、あるいはまた実行上におきましてできるだけ御趣旨を伺いまして、考慮して参りたい、こう思つております。
○夏堀委員 漁業問題は日本国内において農業ほど大きく取上げられてはおらぬようであります。これはいわゆるその輿論が低調と申しましようか、しかし国際関係においては、いずれの国との條約においても平和條約の中に漁業ということは大きく取上げられております。この漁業のあり方のいかんによつては、国際條約に調印することもどうかという段階まで入つておることは御承知の通りであります。にもかかわらず、日本政府が漁業ということに対して、非常に冷淡とは申しませんけれども、いわゆる低調である。国民全体もそうであり、国会もそうである。これは非常に遺憾なことであると存じます。国際関係において大きく取上げた場合に、いかにこの処置を重要視しなければならぬかということは当然であろうと存じます。よつて農林省の一外局としての水産庁があまりに軽視されて、そうして政治力のない関係もありましようが、結局問題を軽視されておるということではないだろうか。であるから私は一歩間違えば国際関係に及ぼす影響が非常に大きいことでありますから、こうした今私が申し上げたような問題も、大蔵省において相当大きく取上げて、善処あらんことを私は希望するものであります。なかなか大蔵大臣は当委員会には御出席の機会もありませんので、佐藤さんがお帰りになつたならば、このことを大蔵大臣に十分申入れをして、あらかじめあなた方が事務的にこう処理しなければならぬという御研究をしておいてもらいたいということを要望して、私の質問を打切ります。
○宮幡委員 ただいまの夏堀委員の、質問に関連いたしまして、一点だけお伺いします。何分にも法案も多いし、いろいろな仕事がありますのでわれわれの研究もまだ深く浸透しておりません。従つてお尋ねすることが適切であるかどうかということは相当疑問でありますが、今回設けられます特殊保険というものと見合ういわゆる保険のリスクでありますが、これは何か明確な内規といいますか、あるいは標準といいますか、はつきりしたものがあるのでありますか、ありましたらそれを御説明いただきたい。
○伊藤説明員 ただいま夏堀委員からもお話がございましたが、一円九十八銭という危険率で現在は特殊保険の契約をやつております。これは百円につきまして一年間一円九十八銭、その根拠は過去三年間、昭和二十三、二十四、二十五、三箇年間の拿捕船の損害を、加入するであろうと推定される船の総船価で出した負担率であります。それに基いてやりました。なお二円三十一銭にこれを引上げるという思想は、今までは拿捕されたもので帰還しましたものは、全部これはもとの価格で帰つて来るもの、こう見たわけであります。今度は帰還いたしましたものは半額船価に落ちておるものと見て、二円三十一銭という数字が出たのであります。平均一年間三十隻拿捕される、こう考えたわけであります。
○宮幡委員 その点は割合はつきりしておるのでありますが、私はこの拿捕というものの定義について疑問を持つておるのです。 夏堀委員質問もしばしばそこに触れておるのでありますが、これはこれから国際的な漁業協定等につきまして、一体拿捕という線をどこに引いておくか。近くは簡單に申しまして東支那海にいたしましても、マツカーサー・ライン、日韓の條約の中に現われております李承晩ライン、日本は公海自由の原則と言つておりますが、韓国ではこれと違つた意味の定義をしておる。とういう場合に一体拿捕というものは、どこで見わけをつけるか。これが今まで再保険の仕事としましてまあ一つの行政でありますが、それをその担当官や係の考え方によつて判断されては、かなり迷惑をする事態が起るのではないか。当初にも申し上げましたように、われわれは深くこの問題をまだ研究をいたしておりません。従つて深く掘り下げた質問はできませんが、特殊保険のいわゆる拿捕というものの区別ということについては、将来かなり紛糾が起ることが予想されるのであります。しかしさしあたつての本法案に対しまする替否などとは別にいたしまして、この問題を各種の漁業協定と見合いまして、十分検討をいただかなければならない。そうしませんと、いわゆる再保険、しかもその再保険勘定に特殊保険というものを設けました精神というものは没却されるのであります。すでに従来の漁船保険の制度の中におきましても、あらゆる意味におきまして、常識的には救済さるべき保険の対象でありながら、その給付を受けることができなくて、船主はもとよりこれにまつわります船員及びその家族等がかなり困難な事情に陥つておることは、これは実例として存在いたしております。ただ単に拿捕船だからといつて、そのあとの、過去の実績による合計船価でもつて割合を見ました保険料だけを判定いたしますという方式では、私は真の漁船保険の目的を達成しないのではなかろうか、こういう感じがいたすのであります。特にこの拿捕という定義につきましては、相当むずかしいだろう。従つてこの場合に私は適切なる御答弁やあるいは資料をいただこうとはいたしません。本法律案も急速に通過成立させなければならぬ性質のものでありますから、ただいまはとやかく申し上げませんが、この点について十分御研究をいただきまして、私の方で要求しなくても、適当の時期においてこの委員会に御出席願つて、それらの方針等を御明示願いたいことを私は希望する次第であります。
○佐藤委員長 小山君。
○小山委員 ただいま議題となつております法律案のうちで、郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案について一、二点伺つておきたいのであります。この法律案の改正点は、この両特別会計の固定資産について再評価をやる、それから作業資産についてはその価額を改訂する、こういうのがその改正点でありますが、このねらいは一体どこにあるのか、何のためにこういうただ数字の上だけでプラスするような方法をとろうとするのか、まずそれを伺つておきたいのであります。
○牧説明員 お答え申し上げます。固定資産の再評価の問題でございますが、現在郵政会計におきましては、固定質問の価額は現在の第九條の規定によりまして、原価取得主義によつておるのであります。ところで現在保有しております建物、工作物等はずいぶん古いものがございまして、その価額が非常に古い価額になつておりますために、現在の市価に見積りまして実体を現わしておらないことになつておるのであります。これにつきまして会計の経理を整理いたしますために、評価がえをする必要を痛感しておるのでございますが、一面予算的措置といたしましては、二十七年度も、また本年度の二十六年度におきましても、概算をしまして、固定資産価額を評価したものを推計いたしまして、それによる減価償却費を計上いたしまして、御審議をお願いいたしたのでございます。そういう関係もございますので、この際固定資産価額を適当に評価がえいたしまして、予算的措置と合うようにいたし、かたがた会計の整理の適正を期したい、かように思うのでございます。 それから第二点の作業資産の問題でございますが、作業資産は、これは一つの資産として計算整理しておるのでございますが、これを事業の用に供しまするときには、その事業に使いますときに、損費に計上いたしまして損益計算をいたしておるのでございます。ところでその一旦損費に擁しましたものがまたその目的に消費されてしまわないで、撤去されるような場合があるのでございます。それを一たびまた元の作業資産に入れまして、次の用に供するというようなことが非常にたくさん起るのでございますが、現在は撤去いたしましたときには、損益計算上の雑益に入れまして、計算整理いたしておりますが、これは会計的に見まして雑益でなくして、一つの資本項目に整理した方が正しいのじやないか。それから国庫出納金等端数計算法というもので、代金を支払いますときに端数を切り捨てて支払うことがあるのでございますが、物品の出納といたしましては、個々の価格で出納いたしまする必要がありまして、その間若干、非常にわずかでございますが、誤差を生ずる。そういうものを一括いたしまして、資本項目として、物品価格調整引当金というもので整理したのが一番適正でいいのじやないか、かように考えまして、これでやれるように御改正を願いたいと思うのでございます。
○小山委員 改正のねらい、取扱いについてはそれで大体わかりましたが、評価の基準はどういうふうにされるのか、つまりただ郵政省がこのくらいが適当であろうというところでやるのか、あるいは時価とか、あるいはその他賃貸価格の倍数だとか、そういうふうな基準でやられるのか、その辺のところは、どうなつておりますか。
○牧説明員 お答え申し上げます。評価の基準につきましては、改正法律案にもございますように、郵政大臣が大蔵大臣と協議いたしまして、基準を決定することにいたしております。これにつきましては、ちようど今年度が国有財産法の規定に基きまする国有財産の総合評価をやることになつておりまして、この基準は大蔵省から各省に示されております。大体そういうものによつてやりたいと考えておる次第でございます。
○小山委員 これは郵政の当局に聞くのが適当なのか、法規課長に開くのが適当なのか知りませんが、このような法律関係をそろえておきたいというのは、財政法あるいは会計法と合せるということのほかに、これは将来は企業体にこれを持つて行く、公社その他の企業体に持つて行く場合に、この方が便利だというような考え方も、この中に含まれておりますか、その点を承つておきたい。
○佐藤(一)政府委員 別に郵政事業につきまして、ただちに公社にするというような点は、まだ具体的に考えておりません。ただ郵政電通両会計は、政府の特別会計の中でも最も企業的な色彩の多いものでございまして、他の特別会計に比較いたしまして特段の整備というか、企業に即した会計規定に、現在もなつておりますが、それを一段と整備しよう、こういう気持でやつたわけであります。ただ評価の問題につきましては、従来は政府の特別会計の再評価につきまして愼重に考えておつたのでありますが、必要に応じて、実際問題といたしましても、予算措置を講じておるような関係もございますので、準備のできておる会計から、できるだけそういう態勢に移行して行きたい、こういうので、このような規定を入れたわけでございます。
○小山委員 私の方にかかつて参りませんのでわからないのでありますが、この国鉄の方の再評価という問題はどうなつておりますか。
○佐藤(一)政府委員 国鉄につきましては、現在予算措置によりまして減価償却その他について実際は再評価が行われたと同じような基準でもつて処置をいたしております。これも実は実際上は再評価を急がなければならないのでございますが、政府会計全体に関係がありますので、現在までやつて参りませんでした。今後国鉄とも相談いたしまして、準備も十分できておる、あるいはできるだけ早くやつた方がいいというような話が進みますれば、やはり適当な機会に同様の措置をとつて行く必要があると考えております。
○小山委員 国鉄の場合には私特に痛感するのでありますが、国鉄の資産というものは、現在の評価をもつてすればたいへんな資産であろうと思う。そうして資産を再評価せずして償却金は再評価したものとしての償却金を予算上計上されるために、非常に厖大な償却金か計上されておるかのごとき錯覚を起す。これがまた鉄道の、たとえば新線の建設にはまわりますまいが、いろいろな修理あるいは改造というようなときの資金を圧迫するというようなことになるのではないかと私は思いますので、国鉄の再評価も急いでやらるべきであろうと思うのであります。專売公社とかその他いろいろな企業会計があるのでありますけれども、それらのものの再評価はどういうふうになるのでありますか。ただ単に郵政と電気通信だけをやつたということは、これたけが準備ができたというのか、それともこれだけは非常に急がなければならぬ理由があつたのか、その辺のところはどうなつておりますか。
○佐藤(一)政府委員 もう再評価を当然やるべき時期に達しておると私たちは考えております。やり方でございますが、政府の特別会計全体、あるいは公社等に及び企業会計全体について、一律にこれを法律によつて強制して行うかどうかという問題があるわけでございます。これはやはり会計の性質もいろいろと違つておりますので、今私どもの考えておりますのは、必要特に急ぐ場合、あるいは準備が十分できておる場合に、各省からの申入れに応じてやつて行く、今小山さんのおつしやいましたように、実際不合理な場合が非常に多く出て参つております。だんだん目立つて参つて来ておりますからして、できるだけ大きなもの、たとえば国鉄でございますとか、この電通、郵政というようなものについては、急がなければならないと考えております。電通につきましては、現在いろいろ公社問題等もありまして、私の方でも研究しておりますが、いずれにいたしましても、やはり再評価ということはどうしてもやらなければならないということで、郵政と同じように考えたわけであります。鉄道につきましても、鉄道の方からもすでにぽつぽつ話が出ておりますからして、できるだけ早い機会に、おつしやるような態勢に整えて参りたい。そのほかの会計につきましては、国有林野のような大きいものにつきましては同様に考えております。小さなものにつきましては大して問題にならないものもございますが、できるだけすみやかにそういつた再評価を行わないために不合理が目に立つて来るということのないように早く態勢を整えて行きたい。ただ一挙にやるというよりも、企業特別会計の改正がありましたときを利用いたしましてやつて行きたい、こういうふうに考えております。
○佐藤委員長 高田富之君。
○高田(富)委員 漁船再保険特別会計につきまして一点だけお伺いしたいのでありますが、異常事故が昭和二十六年度において非常に多いということが理由になつておるようであります。これはどういう性質のものであつたか、また大体海域別にその件数、その性格を御説明願いたいと思う。
○佐藤委員長 高田君に申し上げますが、関係者は今水産委員会に答弁に、私に届けて許可を受けて行かれました。すぐ帰つて参ります。
○高田(富)委員 あとで資料で詳細に伺うことにいたします。 それから郵政事業特別会計電気通信事業特別会計でありますが、この方の予備費の使用並びに繰越明許費の使用につきまして、主務大臣限りでできるようにするというわけでありますが、これは従来のやり方では、特に最近の運営の実情から不都合が生じたというようなことであろうかと思いますが、その理由をもう少し詳しく御説明願いたい。
○牧説明員 予備費でございますが、現在の規定によりますと業務の運営に要する経費に充てますもので、大蔵大臣の承認を経ました支出負担行為計画の範囲内であります場合は、郵政大臣限りその支出を決定いたしまして、事後大蔵大臣に報告することになつておりますが、別途財政法、会計法の改正に伴いまして、特定経費に限りまして支出負担行為計画の承認という問題が残つておりまして、その他のものは事務簡素化のために、支出負担行為計画の承認を要しないことに相なつたのでございます。ところで郵政の予備費で業務の運営に要しまするものは、その支出負担行為計画の制度がかわりましたので、その点の承認を要しないということに御改正を願いたい、こういうのが提案の趣旨でございます。 それから繰越明許費の点でございますが、これは現在の規定では大蔵大臣が承認いたしました支出負担行為計画の範囲内で繰越しを郵政大臣限り決定いたしまして、事後大蔵大臣に通知するということになつておるのでございますが、この繰越し制度につきましても、支出負担行為計画制度がかわつて参りましたので、その関連におきましてこういう改正を願つておるというのでございます。
○高田(富)委員 もうちよつと詳しく御説明願いたいのです。従来はそれでも大した不便がなかつたのですが、計画が変更するとか新たな計画が出て来るとかいうことで、最近になりましてから運営上特にそういうふうな便宜の準則にする必要性を痛感されておりますか、具体的な例をあげて御説明願いたい。
○牧説明員 予備費につきましても、繰越しにつきましても、従来のやり方でさほど不都合を感じておるわけではございませんが、一面財政法、会計法の改正に伴いまして、支出負担行為計画の制度がある部分なくなりましたので、その改正の関連において改正をお願いしておるというのでございます。実体的には新たに郵政省でもつと広い範囲でやらなければならぬということには、関係しているわけではございません。
○高田委員 たとえばいろいろと今後駐留軍関係や何かで優先的に使用する場合、思わない突然そういうふうないろいろなことが起るのではないかと思うのですが、そういうような場合に、何らかの便法でもつて迅速に処置することができるようになる、今回の改正はそういうようなことを予想しますと、非常に今までよりも便利になるというふうなことは言えますですか。
○牧説明員 実は繰越しに関しましては主として問題は建設費でございますが、予算の方におきまして全額を翌年度に繰越してよろしいというあらかじめ明許の御承認を得ておるのでございます。それから予備費の方につきましては、二十七年度予算におきましては業務運営に関しましては予備費を設けておりません。建設勘定の方に予備費がございますが、そういうわけでこれを改正しますことによつて、事務が非常に迅速に行くとかいう点につきましては、大した影響はないのでございます。
○佐久間委員 ただいま議題となつております一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、財産税等収入金特別会計法を廃止する法律案、郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案、資金運用部預託金利率の特例に関する法律案、漁船再保險特別会計法の一部を改正する法律案、漁船再保險特別会計における漁船再保險事業について生じた損失を補てんするための 一般会計からする繰入金に関する法律案の六法案につきましては、すでに質疑も盡されたと思われますので、この際右六法律案につきまして質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。
○佐藤委員長 ただいまの佐久間君の動議のごとく決定するに御異議ありま せんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議ないようであり ますから、一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、財産税等收入金特別会計法を廃止する法律案、郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案、資金運用部預託金利率の特例に関する法律案、漁船再保險特別会計法の一部を改正する法律案及び漁船再保險特別会計における漁船再保險事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案の六法律案につきましては、この際質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決に入ることにいたします。 まず一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、財産税等收入金特別会計法を廃止する法律案及び資金運用部預託金利率の特例に関する法律案の三案を一括議題として採決をいたします。 右三案を原案の通り可決するに賛成、の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 起立総員。よつて右三案はいずれも原案の通り可決せられました。 次に郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案、漁船再保險特別会計法の一部を改正する法律案及び漁船再保險特別会計における漁船再保險事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案の三案を一括議題として採決いたします。右三案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よつて右三案はいずれも原案の通り可決せられました。 なおただいま採決いたしました六法案に関する報告書の作成並びに提出手続等につきましては委員長に御一任を願います。 午後は一時半から再開することにいたしまして、暫時休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後零時三十七分休憩 午後二時十三分開議
○佐藤委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 午後は砂糖消費税法の一部を改正する法律案、物品税法の一部を改正する 法律案、及び在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案の三案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します内藤友明君。
○内藤(友)委員 物品税法の一部改正法律案につきまして、農政局長お見えでございますから、一つだけお尋ね申し上げたいと思うのであります。この改正法案は、とりもなおさずあめの物 品税をやめようというので、大蔵委員会の皆様と一緒に提案したのでありますが、その意図しておりますところ は、ほかでもありませんので、あめの税金をやめまして、その原料であるいも類の価格低落を防止しようという意図にあるのであります。すなわちいも の減産を来さないようにという、農家経済保護の立場からこれを立案したのでありますが、往々にしまして立法者の意思がわき道へそれまして、あめの税金はなくなつたのであるけれども、それは決して農家の保護にならぬようなことなきにしもあらずのような気がいたすのでありますが、いもの生産について責任をお持ちの農政局長は、この間の事情をどうお考えになつておられるか、その点を一応この際承つておきたいと思うのであります。
○小倉政府委員 お答えします。御承知の通り、また今お話のありました通り、物品税の廃止に伴いまして、いもの価格がそれに見合う程度上るということでなければ、目的が達成されませんことは御指摘の通りであります。私どもさしあたりといたしましては、澱粉に対する金融ないし販売の仕方といつたことについて、行政的な措置ないし指導をいたしておるわけでございますが、なお強力な措置についても話合いを実はいたしておる次第であります。そういうことができますれば、物品税の廃止が直接いも類の生産農家に利益するようになろうかと存じまして、お尋ねのような点は確保せられるというふうに考えております。
○川端委員 ちよつと関連して、農政局長にお考え方を伺いたいと思うのでありますが、われわれは物品税の撤廃によりまして、いもが澱粉に加工され、さらにその澱粉が水あめになつて行く、こういうのが八〇%くらいになつているというように認めて参つておるのであります。今後役所の方ではこのいもが澱粉になり、澱粉が加工されて、工業用にいもがまわつて行く、こういう量が現在よりもふえるようなお見込みを立てておられるかどうか、こういう点もあわせて伺いたいと思うのであります。
○小倉政府委員 いも類の加工用といたしましての用途でございますが、澱粉といつた面について本年度急にふえるというような見通しは、私どもは持つておりませんが、砂糖、アルコールといつたような面につきましては、相当ふえるのではないかという見方をいたしておるのであります。 なお澱粉に関連いたしまして、その需要の確保といつたような面につきましては、これはまだ将来の問題でございますが、ぶどう糖の生産技術を改善いたしますれば、これは栄養的な見地からいたしましても、相当需要の増加が期待できるのではないかというふうに考えております。
○川端委員 ただいま農政局長の意見を伺つて、われわれも一層意を強うしたわけでありますが、われわれも農村 から出ておりまして、御承知のように、永年作物からいも畑に転換されま して、これが再び昔のような形に作の 転換をいたしますことは、なかなか容易なことではありません。従つてこのいもを消化して行く方法を効果的に考えて参らなければならぬ、こういう意味から、いもの消化を増進させ、同時にこれの生産面を科学的に守つて行きたい、こういうことが今回の物品税改正をわれわれ考えたところであつたのでありますが、農林当局もこの面でいもの消化が一層増加して行くだろうというようなお見込みでありますから、われわれも一層その意を強ういたしたわけであります。こういう観点から、ひとつわれわれのこの提案の趣旨に沿いまして、役所からも、農村方面にこの点を十分周知をせしめて、いも作の保護をはかつていただきたいと思うのであります。これを要望いたしまして終ります。
○内藤(友)委員 これは小倉さんの方の御所管でないかもしれませんが、今出しましたこの法律案は、実はいも類の価格保持のためでありますが、いも類の価格を保つのには、あめの物品税をなくするということも一つの手段であります。それからもう一つ、政府で考えてもらわなければならぬのは、澱粉の買上げであります。これはあなたの御所管でないので、あなたにどうのこうのとお尋ねするのは、御迷惑かと思うのでありますが、ぜひ東畑さんにひとつ澱粉も買上げてもらいたいという、強い要望が大蔵委員会にあつたということを、お伝えおきをいただきまして、なるべくその線に沿つていただきたいと思うのであります。御答弁はいりませんが、どうかよろしくお願いいたします。
○川端委員 主税局長に伺いたいのでありますが、われわれは本日この改正法案を、衆議院のこの委員会で議決して参りたい、こういうような意向を持つておるわけであります。これが衆議院で可決されまして、参議院へもちろん今月中に移されて、参議院でも大多数の賛成を得て可決されるものだと思つておりますが、そこで手続的には、四月一日からこれをはずして行くということについて、大蔵省の方の御用意その他は十分できておられましようか、お伺いいたします。
○平田政府委員 廃止する場合におきましては、大した手続も必要ではないと思いますので、別段実行に支障はないものと考えております。
○高田(富)委員 ちよつとお伺いしたいのですが、今後の主要な地域別の砂糖の輸入計画を、御説明願いたいと思います。
○小倉政府委員 砂糖の輸入計画は、実は農政局の所管でございませんので、数字的なことを記憶いたしておりませんが、さしあたり入りますのは、台湾の方が主ではないかと思います。それから砂糖の出まわり期になりますればキューバ糖——キユーバ糖と台湾糖では相当値開きがあるのでありますが、安いのが入つて来るのは、少しあとになるように聞いております。
○高田(富)委員 農政当局としては、この砂糖の輸入が今後相当量ふえて行くということに対しまして、あなた方の方では、ただいまもここに物品税等の関係で提案されておりますように、いも類の保護あるいはあめの保護というような見地から、この砂糖の大量輸入の計画に対して、何らかの意見を持つて政府部内において要望したことがありますか。またどういう意見を持つておられますか。
○小倉政府委員 直接水あめ、澱粉といつたものを通じまして、農業生産に特に重要な関係を持つと思いますキューバ糖の問題につきましては、その輸入数量といつた面について、時期ないし数量について、食糧庁の方に申入れをいたしております。本年度の砂糖の需給計画を検討いたしまして、私どもとして余分な——と申しますか、そなのために非常な影響を與えることのいように、十分食糧庁と連絡いたしまして、キューバ糖の輸入時期ないし数量といつた面につきましては、食糧庁と絶えず協議をいたし、また農政関係者といたしまして、意見を提出いたしております。
○高田(富)委員 その提出された御意見の中で、特に現在の農政の立場からいたしまして、砂糖の統制を撤廃することを急いで、どんどん砂糖を大量に今後入れるようなことがあるということは、むしろ実情に沿わぬ、なるべくこれを少くしなければいかぬというふうなことを、主張されておりますか。
○小倉政府委員 御趣旨のような趣旨で主張いたしております。
○高田(富)委員 もう一つ農政局長にお伺いしますが、いも類の生産はだんだん減つて来ている。ことに統制撤廃後ある程度減少の傾向にあると思うのでありますが、これは地帶によつても非常に違うと思います。転換の困難なところ等もありましようが、当局でいろいろ指導するとか援助するとかいうような方法で転換したものは、主としてどういうものに転換しておるのが多いのですか。
○小倉政府委員 いも類の作付転換でございますが、これは現在のところまださほど著しい転換の実情はないように思います。何と申しましても畑作でございますから、これは非常に転換がしやすいということ、それから戦争中ないし戰後の一種の強制的な作付といつたようなことが、はずれておるものでありますから、若干面積において減少はいたしておりますけれども、さほど著しい減少ではないように、今のところ見ておる次第であります。おもなる作付の転換といたしましては、これは大豆といつたようなもの、北海道におきましてはその他の雑穀、これはばれいしよとの関係でございますが、そういうものだろうと思つております。
○佐藤委員長 他に御質疑はございませんか。
○宮幡委員 ただいま議題になつております、砂糖消費税法の一部を改正する法律案、物品税法の一部を改正する法律案、及び在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案の三法案については、すでに質疑も盡されたかに思われますので、この際右三案について、質疑を打切られんことを望みます。
○佐藤委員長 ただいまの宮幡君の動議のごとく決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議ないようでありますから、右三案に対する質疑は、以上をもつて打切ることといたします。 それではまず砂糖消費税法の一部を改正する法律案を議題として討論に入りたいと存じますが、本案に対しましては修正案が提出せられておりますので、まず提出者より修正案の趣旨説明を聴取いたします。修正案提出者小山 長規君。
○小山委員 砂糖消費税法の一部を改正する法律案に関しまして、修正案を提出いたしたいと思います。 修正案の内容は、お手元に配つてあります印刷物の通りでありますが、簡單でありますから申し上げますと、砂糖消費税法の一部を改正する法律案の一部を、次のように修正する。すなわち第三條第一号の改正規定中「千七百円」とありますのを「千九百五十円」に改め、同條第三号の改正規定中「千三百円」とありますのを「千五百円」に改めようとするのであります。これは精製糖につきましての消費税を、政府原案は「千七百円」とありますのを「千九百五十円」に改め、また糖水の政府原案「千三百円」を「千五百円」に改めようというのであります。精製糖の方の引上げをはかります理由は、砂糖の消費を抑制いたしますことは、ひいては農産物、特にいも類その他の、これに関連します農産物の価格維持に資するところがあるということから出発いたしておるのであります。糖水の方の改正は、精製糖の方の税率を引上げました場合に、その均衡上、糖水の消費税も引上げておきませんと、精製糖が糖水という形で横流れをする、脱税が行われるということを防がんがためであります。 修正案の趣旨並びにその説明を終ります。
○佐藤委員長 修正案の趣旨説明は終りました。 これより本案及び修正案を一括議題として討論に入ります。討論は通告順によつてこれを許可いたします。高田富之君。
○高田(富)委員 私は日本共産党を代表いたしまして、砂糖消費税法の一部を改正する法律案に反対するものであります。 簡單に一言で申し上げますと、反対の理由は、もちろんわれわれは農業保護、特に重要産物であるいも類の生産を保護するということにつきましては、これをより積極的に、拔本的な方策を講じてやらなければならぬということを痛感しておるものでありますが、今回のように物品税を引下げる財源をつくるために、あるいは価格の調整をはかるために、砂糖の消費税を上げるというような姑息の手段を講じまして、ために一般消費者の負担を増大するというような方法は、まことに方法としては誤つたものであると信ずるのであります。農業に対する保護の政策、特にいも類につきましては、先般来政府の無責任な統制撤廃その他の方法によりまして、非常な打撃を受けておるわけであります。これにつきましては、やはり適正な生産原価を保証する政府の抜本的な農産物保護の方策がない限り、たといこういうふうなことをやりましても、今後の農業不況というものを押えることは、とうていでき得ないところであります。また砂糖の輸入等も、特に台湾あたりからどんどん輸入をするために、やたらに砂糖がふえて来るということになるわけなのでありまして、これは日本の農業の保護の建前からまつたく逆行するのであります。ことに台湾などはバナナと砂糖しかできないのであつて、わが国から機械その他重要なものを軍需品として送り、その代償として、腐つたバナナや砂糖ばかり入れられるということになる次第でありますから、こういうふうな点を抜本的に改めざる限り、農業の保護ということは、とうてい言うべくして行われないものであるという見地から、私はこの消費税の値上げに対しましては反対するものであります。
○佐藤委員長 討論は終局いたしまし た。 これより採決いたします。まず小山長規君提出にかかる修正案の採決をい たします。本修正案に賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よつて本修正案は可決せられました。 次に本修正案の修正部分を除いたる原案に賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よつて本案は小山君提案のごとく修正議決せられ ました。 —————————————
○佐藤委員長 次に物品税法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、討論に入ります。
○宮幡委員 ただいま議題となつております物品税法の一部を改正する法律案については、この際討論を省略し、ただちに採決せられんことを望みます。
○佐藤委員長 宮幡君の動議のごとく決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。本案については、討論を省略し、ただちに採決いたします。 物品税法の一部を改正する法律案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決せられました。 —————————————
○佐藤委員長 次に在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案及び午前中趣旨説明を聽取いたしました塚田委員提出にかかる修正案を一括議題として討論を行います。
○小山委員 ただいま議題となりました在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案につきましては、本案並びに修正案を含め、いずれも討論を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。
○佐藤委員長 ただいまの小山君の動議のごとく決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議ないようですから、本案及び修正案につきましては、討論を省略して、これよりただちに採決に入ります。 まず塚田委員提出にかかる修正案の採決をいたします。本修正案に賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 起立総員。よつて本修正案は可決せられました。 次に本修正案の修正部分を除いた原案に賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 起立総員。よつて本案は塚田委員提案のごとく修正議決せられました。 なおただいま採決いたしました三法案に関する報告書の件につきまして は、委員長に御一任願いたいと存じま す。 次会は明二十五日午前十時より開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十八分散会 ————◇————— 午後二時三十八分散会