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13回国会衆議院1952/03/18

大蔵委員会 第35号

発言数
18
登壇者
5
会派数
1
開催日
1952/03/18

会議録

佐藤重遠自由党

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  まず去る十五日本委員会に付託されました資金運用部預託金利率の特例に関する法律案、漁船再保険特別会計法の一部を改正する法律案、及び漁船再保険特別会計における漁船再保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案の三案を一括議題として、政府当局より提案趣旨の説明を聴取いたします。政府委員西村大蔵政務次官。

西村直己自由党大蔵政務次官

○西村(直)政府委員 ただいま議題となりました資金運用部預託金利率の特例に関する法律案外二法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  第一番目に、資金運用部預託金利率の特例に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。この法律案は、明年度実施を予定されます郵便貯金の利率の引上げなどに伴いまして、郵便貯金特別会計におきまして、支払い利子などの経費が増加し、明毎度以降当分の間、収支の不均衡を生ずることが予想されますので、郵便貯金特別会計から資金運用部に預託されました資金の利率を引上げる措置を講じ、同会計の収支の不均衡を緩和しようとする趣旨のものでございます。現在郵便貯金特別会計から資金運用部に預託されている資金で、約定期間五年以上のものに対しましては、資金運用部資金法の規定によりまして、年五分五厘の利率で利子をつけているのでありますが、明年度以降当分の間、資金運用部資金法の規定による利率で利子をつけますほか、年一分以下の範囲で特別の利率を設け、この利率によります利子を附加することといたす趣旨でございます。この措置は、郵便貯金特別会計の独立採算が可能になる見通しがつくまでの臨時的措置でございまして、その特別利率は毎年度政令で定めることといたし、かつまた昭和二十八年度以降は、前年度より低く定めることといたしておるのでございます。  次に漁船再保険特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。これまでの漁船保険法を全面的に改めまして、新たに漁船損害補償法を制定いたすべく、本国会におきまして御審議を願うことにいたしておりますが、これに伴いまして、漁船再保険特別会計法に若干の修正を加えることが必要となつたのであります。すなわち漁船再保険特別会計に、新たに普通保険、特殊保険及び業務の三勘定を設けまして、おのおのその経理を明らかにいたしまして、右勘定の歳入及び歳出につきまして規定いたしますとともに、普通保険勘定及び特殊保険勘定におきまする、決算上生ずる剰余金または不足金の処理方法、並びに業務勘定におきまする決算上の剰余金の処理方法について規定いたしまして、あわせて必要な経過規定などを設けるという趣旨でございます。  第三に、漁船再保険特別会計における漁船再保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。漁船保険法の規定によりまして、拿捕、抑留などの事故を保険の目的として特約いたしまする特殊保険につきまして、昭和二十六年度におきましては、保険事故が異常に発生いたしましたため、漁船再保険特別会計におきまする再保険金の支払いも著しく増加いたしまして、その支払い財源に約八十万円の不足が生じたのでございます。この不足金は、その事故の性質にかんがみまして、一般会計からの繰入金をもちまして補填することが、適当であると考えられますので、その措置を講じますためにこの法律案を提案いたしたのでございます。なお、ただいま申し上げました特殊保険に関する経理は、別途御審議をお願いいたしておる漁船再保険特別会計法の一部を改正する法律によりまして、この会計に新たに設けられる特殊保険勘定においてなされることになつておりますので、損失補填金は、この特殊保険勘定に繰り入れることにいたしておるのでございます。  以上が三法律案の提案の理由でございます。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。     —————————————

佐藤重遠自由党

○佐藤委員長 次に国有財産特別措置法案、一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、財産税等収入金特別会計法を廃止する法律案、及び郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案の四案を一括議題として、質疑を行います。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。——ちよつと速記を待つてください。     〔速記中止〕

佐藤重遠自由党

○佐藤委員長 速記を始めて。小山長規君。

小山長規自由党

○小山委員 専売公社の久米監理官及びしよう脳課長が見えておりますので、この際質問を申し上げたいのでありますが、このしようのうの問題は、今度の物調法の廃止の問題にからみましても、いろいろな問題があるのでありますけれども、このしようのうの生産の状況、それから物調法廃止に伴いまするところの収納価格を、どういうふうにお考えになつているか。これをまず最初に御質問申し上げたいのであります。

長沼徹日本専売公社塩脳局しよう脳課長

○長沼説明員 しようのうの生産でございますが、最近の三、四年間は平均大体年間三千トン程度の計画をもちまして、計画生産をやつて参つたのでありますが、本年度、二十六年度におきましては、特に海外の需要増加という状況にかんがみまして、製脳者の前々からの希望でありました増産をするという線をきめまして、現在では三千トンよりも約四割ちよつと増の四千三百トンの計画で参つておるわけでありまして、四月以来この二月までの生産は、約三千八百二十トンばかりだと思いますが、大体計画量の九割の実績を上げております。あと一月でございますが、現在のところ時期がちようど最盛期に当つておりますので、ほぼ計画量近く達成されるのではないか、かように推察をしておる次第であります。  収納価格につきましては、公社といたしまして、昨年の八月に原木その他労銀、諸資材の値上り等にかんがみまして、二十四年の五月に価格改訂がありましたが、それよりも相当引上げる必要を感じましたので、約一割五分ばかり値上げして参つたのでありますが、その後製脳者の方におきましては、この程度の値上げをもつてしては足らずとして、再三にわたり陳情が参つておるようなわけであります。公社といたしましても、生産面がうまく行くかどうかは、専売事業の運営に最も大きな影響がありますので、十分それぞれの具体的な因子につきまして、慎重に調査検討をして参つております。なおかりに上げるとしますれば、相当財源がいるわけでありますが、そういつたような方面のことなど、いろいろ諸般に及ぼす影響等も十分考究して、これが対策には慎重に検討して参つておるようなわけであります。

小山長規自由党

○小山委員 物調法が廃止になりますと、しようのうの収納価格というものについても、おのずから変化がありましようし、それから物調法でもつて今政府の買い上げる価格がきまつておるようなものについても、変化が出て来るであろうと思うのでありますが、その問題についてはもうすでに対策なり準備をされておるのかどうか。それをひとつ伺つておきたい。  それからもう一つは、この生産の増加についてはどういうふうな手を打とうとされておるのか。原木の生産の増加についてどのような手を打とうとされておるのか。それをあわせて伺つておきたいのであります。

長沼徹日本専売公社塩脳局しよう脳課長

○長沼説明員 物調法の廃止になつたあかつきには、現在の原則として、原木をしようのう用に使用するというような規制がはずれるわけでありますが、これに伴う善後処置につきましては、林野庁その他とも十分協調いたしまして、諸情勢に見合うように適当に善処いたしたい、こういうふうに考えております。  それから生産の確保につきまして、ことに原木のお話がございましたが、しようのうといたしまして、原木の供給者のうち約半分近くが国有林であります。従つて国有林につきましては、これまた林野庁と十分協調いたしまして、確保に遺憾なきように期したいと思います。民有林につきましても、林野庁、地方庁とも十分協調をとりまして、原木の確保に遺憾のないようにしたいと思います。

小山長規自由党

○小山委員 生産の確保につきましては、原木の大部分が国有林ということでありますが、これは民有林も相当あるのであります。ここに一つの問題があるのでありますが、専売公社として、これは生産確保の手段としてお考えになつたのであろうと思うのでありますけれども、宮崎県の児湯郡の都農町という町の所有地に、専売公社が地上権を設定して、そこにくすを植えておられる。ところがこの地上権の設定されておるところの山林を専売公社であやまつて切つてしまつた、そうして都農町に損害を与えたというような事実が、陳情書でもつてわかつたのでありますが、こういう事実があるということは御承知でありますか。

長沼徹日本専売公社塩脳局しよう脳課長

○長沼説明員 ただいまの御質問につきましては、最近公社の地方局からも書面をもつてその模様を陳述して参りました。また省からも御連絡がありましたので、それらの模様については存じております。

小山長規自由党

○小山委員 この問題の解決いかんということは、今後のしようのうの生産や原木の確保という政策に、私は非常に影響が出て来るであろうと思うのであります。つまり、この損害の補償ということに誤りがありますと、今後生産意欲を阻害するというところに、非常な心理的な影響を及ぼして来るであろうと思うのでありますけれども、この補償についてはどういう方針でおやりになるつもりか。実地調査はむろんやられるでありましようが、その補償の算定の基準というものを、現在の、ただ切られた原木の実価ということでおやりになろうとするのか。それともこれが成長したあかつきにおいては得られたであろう利益というものを、算定の基準に置かれるのかどうか。これはよほど慎重にお考えにならないと、生産意欲を阻害する悪影響を他に及ぼして行くであろう、こう考えますので、この損害補償についてはすみやかに実地調査をすると同時に、その損害の算定にあたつては、将来得られたであろう利益というようなものも、相当十分にお考えになるべきではなかろうか。もつともその原因が故意にやつたのか、あるいは過失によつてやつたのかによつて、若干の差異はあろうかと思いますけれども、これは故意にやつたのか過失でやつたのか、その辺からお聞かせ願いたいのであります。故意にやつたか過失でやつたのか。故意にやつたのであるとするならば、専売公社としては十分な補償もしなければならぬ。またかりに過失であつたといたしましても、将来得らるべき利益というものについての都農町の損害というものが、民心に及ぼす影響は非常に莫大なものがあるというようなことを考えますので、この方針について専売公社としての御方針を伺つておきたいのであります。

長沼徹日本専売公社塩脳局しよう脳課長

○長沼説明員 公社といたしましては、現在直営造林を行つておりますが、直営造林の方法といたしましては、公社では土地を持つていませんので、地元の土地に地上権を設定して造林をやつておるようなわけであります。しかもくすの成長につきましては、最低四十年もかかりますので、大体地上権の設定のケースが約四十年という長期にわたるものであります。本件は都農町と地上権の設定契約をやつて造林をやつておるわけでありますが、この造林地において、かような問題を起したということは、公社として非常に遺憾に思つておるところであります。ただ公社といたしまして、かような処置をしたのが決して故意でないということだけは、はつきり申し上げられるかと思うのであります。それからかりに損害がありますかどうかにつきましても、あるいはその程度につきましても、今のところの地元の地方局の意見と、町当局の意見とうまく合致しないようであります。従つて私どもとしまして、どの程度のものか判断しか為るわけでありますけれども、この点につきましては、ただいま申し上げましたように、造林というものは今後四十年も地元の方にお話を願わなくてはばらないのであります。そういう趣旨からいたしまして、なるべく円満に解決したいと願つておるようなわけであります。そこで公社といたしましては、至急に地方局と地元の方と共同に調査をいたしましては、お互いに互譲の精神でもつて具体的な結果をはじいていただきまして、その上でなるべく円満に措置するようにいたしたい、こういうふうに考えております。その上で損害額がありますれば、どういうような補償の方法を講ずるかを考究したいと考えておる次第であります。

小山長規自由党

○小山委員 重ねて伺いますが、実地の調査はいつやられるのかということが一つ。それからその損害の算定にあたつては現状、つまりたとえばその切られた木がどの程度の木であるかということは、私も承知しませんが、現状の木の価格でもつて損害賠償をしようとするのか。あるいは将来得らるべき利益ということを算定の基準にするのか。この方針だけは伺つておきたいのであります。

長沼徹日本専売公社塩脳局しよう脳課長

○長沼説明員 調査につきましては、さつそく地方局に通達いたしまして、至急実行するようにさせたいと考えております。それからかりに損害があつた場合の損害の算定方法でありますが、これにつきましては私専門家でありませんので、ちよつとここに損害の算定方法について申し上げかねるのであります。

小山長規自由党

○小山委員 一般の方針は私は伺えるであろうと思う。これは久米監理官からお答え願いますが、現状の、つまり切られた木、あの木の数量の現在の価格で算定するのか。あるいはもしそのあやまちがなかつたならば、何年か後に得られたであろう利益をも勘定に入れるのか。これは私はその情状によつて違うと思うのでありますけれども、町の当局としては将来得らるべき利益ということを相当考えておるに違いない。それをただ単に現在の価格に直せはこの程度のものであるからということでは、これは私は、円満妥協、互譲の精神ということは、互譲でなくて押しつけになつてしまう。でありますから、損害補償の方針としては、将来得らるべき利益ということは、当然その勘定の中に入れなければならぬものだと思うが、専売公社の方の御方針はどうか。これを伺つておるのであります。それからすみやかにというのは、たとえばこの三月の年度末までには、もう調査を実行するのだというのでありますか。それともまだ日取りがきまつていない、来月になるかもしれぬ、再来月になるかもしれぬという御意向であるのか。それもあわせて伺つておきたい。

久米武文大蔵事務官(日本専売公社監理官)

○久米政府委員 ただいま専売公社の塩脳局のしよう脳課長からお答えいたしました通り、しようのう事業の円満な運営ということをまず第一に念頭に置きまして、具体的な問題につきましては、公社の当該地方局と当該の町との間によく話合いをつけて、お互いに納得するような結論を得たいということは、先ほどしよう脳課長から答弁いたした通りであります。実地調査の時期につきましては、できるだけ早く町にも御協力を願いまして、共同調査をいたすということで、三月中に結論が得られるというふうな事態を、私どもは希望しておるわけでございます。それから損害の算定の基準につきましては、これは現場でもつて共同調査の際に、実情に即した損害額の算定を、お話合いでいたすというふうなことに相なると思つておりますが、全体を通じまして、しようのうに関する専売公社の事業が、公社と関係の町村との間で円満に行くようにという十分な配意を持つておることだけは、私からも重ねて申し上げたいと思います。

小山長規自由党

○小山委員 円満なる解決をはかるためには、もとより町当局も互譲の精神をもつてやらなければならぬことはわかつておりますが、役所と地方団体との場合には、対等の立場という議論はなかなかむずかしい。どうしても役所側に押されがちなのであります。でありますから、専売公社としては将来の問題をお考えになつて、その町の問題としてお考えにならずに、国全体の生産確保のためには、譲るべきところは大幅に譲るというお考えで進まれんことを、私は特に希望しておきたい。従つてその算定の基準については、今売ればこのくらいのものであるからというような、そんな事務的なお考えでなしに、十分これを保育し、それからこれを守り育てて行くところの町民の心理というものを、よほど重大視してお考えにならないと、将来の生産確保問題に非常な悪影響を及ぼすのではないだろうか。この点を憂えますので、特にその問題に十分な御配慮をお願いいたしておきたいのであります。以上をもつて私の質問を打切ります。

佐藤重遠自由党

○佐藤委員長 次会は明十九日午前十時より開会の上、税の関係及び国有財産関係法案に対する質疑を行うことといたしまして、本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十三分散会

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