大蔵委員会 第32号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/03/13
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 昨十二日本委員会に付託されました一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案、及び財産税等収入金特別会計法を廃止する法律案の両案を一括して、まず政府当局より提案趣旨の説明を聴取いたします。政府委員西村大蔵政務次官。
○西村(直)政府委員 ただいま議題となりました一般会計の歳出の財源に充てるための米国対日援助物資等処理特別会計からする繰入金に関する法律案外一法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 昭和二十六年七月一日以降米国の対日援助は打切られ、また同年九月一日以降軍払下げ物資の払下げも打切りになりました結果、昭和二十七年度における米国対日援助物資等処理特別会計は、同年度に持越しを予想される若干のストック物資の処分並びに売掛金の回収という清算事務の段階に入り、その事業規模は著しく縮小を見ることとなつたのであります。これに伴いまして、この会計の昭和二十七年度の歳入歳出予算は、歳入におきましては、ストック物資の売払い収入及び前年度剰余金の受入れ等合計六十億六千百七十六万一千円となりますのに対して、歳出におきましては、事務取扱費及び援助物資の輸入諸掛費等を合せて二十億六千百七十六万一千円となり、差引四十億円の剰余を生ずる見込みでありますので、この金額を一般会計に繰入れてその歳出の財源といたしますため、この法律案を提出した次第であります。 次に、財灘税等取入金特別会計法を廃止する法律案について、提出の理由を御説明申し上げます。 財産税等収入金特別会計は、財産税法及び戦時補償特別措置法に基く税収入並びに物納財産の管理、処分に伴う収入支出を一般の歳入歳出と区分して経理するため、昭和二十一度から設けられたのでありますが、同特別会計法の規定によりこの会計の存続期間は五年間とし、昭和二十六年度限り廃止することとなつているのであります。現在までの収入実績からいたしましても、財産税及び戦時補償特別税の賦課徴収はおおむね終了している状況でありまして、すでにこの特別会計を存置して、一般会計と区分経理する必要はないものと考えられるに至りました。 以上の理由によりまして、財産税等収入金特別会計法を昭和二十六年度限り廃止いたしまして、この会計の資産及び負債はこれを一般会計に引継ぎ、その後の経理は一般会計において行つて行こうとするものであります。 なお資産及び負債の一般会計への引継ぎの時期は、現金並びに昭和二十六年度分の未収金及び未払金につきましては、この会計の昭和二十六年度の出納完結の日といたしまして、その他の財産につきましては、この法律施行の際といたしたいのであります。 以上がこの二つの法律案を提出いたした理由であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを御願いいたします。
○佐藤委員長 右両案に対する質疑は次会に譲ることといたします。 —————————————
○佐藤委員長 次に塩田等災害復旧事業費補助法の一部を改正する法律案、農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する法律案、日本専売公社法の一部を改正する法律案、及び昨日説明を聴取いたしました国有財産特別措置法案の四案を一括議題として、質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します。三宅則義君。
○三宅(則)委員 私は、ただいま議題となつておりまする法案中、日本専売公社法の一部を改正する法律案、並びに塩田等災害復旧事業費補助法の一部を改正する法律案につきまして、専売公社総裁にお尋ねをいたしたいと思う次第でございます。 昨日久米監理官から一応の御説明を承つたのでございますが、専売益金を出しております根本といたしまして、タバコの製造は専売公社が独占いたしておるわけであります。これがわが国の大なる財源の一つになつていることは、申すまでもないわけであります。これにつきまして、過日も申し上げたわけでありますが、わが国のタバコの品種を改良いたし、欧米各国の長所をとり、わが国の短所を捨てまして、りつぱなタバコを製造いたし、しかも廉価にこれを売りさばく、こういう線を堅持することこそ、専売公社の重点でなければならぬと思います。ところがたまたま観ずるところによりますと、割合にまだ専売公社は官吏の面影が充満いたしておりまして、民間事業もしくは一般商人とは非常にかけ離れておる、こういうことを言われておるのであります。もちろん性質上そういうようなこともあるかとも思いまするが、しかし秋山総裁は、すでに民間におきまして十分な経験を積まれました、練達堪能なる人格者であります。しからば秋山総裁のもと、一般職員等におきましても十分この意思を体しまして、民間人とも接触を円滑にいたし、また配給その他につきましても、十分に民意を尊重するようにいたしていただきたい、かように思うわけでありまするが、専売公社の総裁はどういうふうなお考えでおられますか承りたい。
○秋山説明員 ただいま御質問のことは、私が就任後常にさような御批判をいただいておるということも、よく承知しております。過去二年有半を経ておるのでありますが、はなはだ微力、まだただいまのお尋ねに対して御満足の行くような経営になつていないということは、私も承認いたします。しかしながら私は、この点につきましては、公社発足以来公社のモットーとして、民間企業の最もいい点を取入れ改革をしたいということを念として、今日まで来ておるのでありますが、まだ御満足の行くような点に至つておらないことは、ただいまも申したように、まことに恐縮に存ずるのであります。しかしながら専売局として四十年の歴史を持つておるのでありまして、これを短時日に全部払拭して、新しいやり方をするということはなかなか困難と思います。私が申すのははなはだはばかりがあるのでありますけれども、私は今日は相当改まつておるということを、みずからも感じておるのであります。なお事業の上においても、品質も向上せしめ、また価格の点におきましても、相当考慮を払つて行きたいと存じております。今後も御指摘をいただきまして、できるだけ民意に沿うような経営をいたしたいと存じておるわけであります。
○三宅(則)委員 ただいまの御答弁は、秋山総裁の人格からほとばしる御答弁であると思いまするが、この言葉は、一般の下の方の職員にまで徹底しなければならぬと思うのでありまするから、こういうような国会で審議せられた事項、各委員から希望を申された事項等は、大胆率直に下の方に浸透してもらいたいと思うのであります。 さらにお伺いいたしまするが、ピース、光、新生その他の巻タバコにつきましては、相当数量もできておるわけでございまするが、本年度の計画等におきまして、これは相当拡充いたしまして、その生産量を高め、また財政面の潤沢になるように、御努力なさる御決心でありましようか。その辺はどう考えられますか。 もう一つ、それと同時に、価格等は場合によりまして、多少廉価にする必要があるかとも思うのでありまするが、これに対する総裁の構想を承りたい。
○秋山説明員 御承知のように、ピース、光の価格におきましては、二十五年、二十六年、二度とも値下げをいたしております。品質の点におきましても、一般栽培業者の奮励努力によりまして、約一億になんなんとする原料を得ました結果が、エージングと称する、俗になますとでも申しましようか、さような原料も非常にふえましたために、品質も次第によくなつております。またアメリカのタバコを若干なり輸入することができましたために、ピースにおいては一割五分の混葉をしておるわけであります。この二十六年度におきましても、収穫は非常に順調に参りまして、品質も著しく向上しておるということは、一般の認められるところであります。さようでありますから、品質も漸次向上して参ると思います。また売れ行きの状態におきましても、本年はおそらく戦前戦後を通じたレコードではないかと私は思います。もうすでに二月までの売れ行きは、金額におきまして九五%余、数量におきまして九十数パーセント、こういうことでありまして、残すところあと一箇月でありますけれども、これはおそらく予定しておるものよりは、相当な売上げ増を見込まれることを、ここに申し上げてさしつかえないと思います。 なお、下部の人にも私の意思が徹底するように、また国会の意思が反映するようにという御希望でありますけれども、それは私の常に念とするところでありまするから、もうしばらく御猶予をいただきたいと思います。
○三宅(則)委員 本法案によりまして、繰越費というようなものを認めることになるわけでありまするが、これについては、総裁は、拡充強化せしむるために、たとえば工場の建設とかあるいは機械の改良あるいは新設、その他のもくろみを持つておられまするか。あるいは人員等をふやしまして製品を潤沢にする、こういう御希望でありましようか。とりあえず二十七年度に対しまする繰越しの費用あるいは金額等について、御構想がありましたら承りたい。
○秋山説明員 私は、現下の情勢から申しまして、なるべく人力はむだな点を省いて、近代的の機械を導入して能率を上げたいという観念を持つております。ゆえに戦後急速に充実をいたしたと申しましても、まだ不備な点が工場等において相当にあるのでありますから、私はこういう面においては、国会に相当な予算をまた御要求を申し上げ、御賛同を得て、そういう方面の改善、製造能力の増強ということをいたしたいと思います。従つて継続費の今度の法律改正というものも、お願いを申し上げた次第であります。
○三宅(則)委員 ちよつと下へ下つた点かもしれませんが、私は昨年の夏鹿児島の専売局を拝見いたしたのでございますが、私の感じからいたしますると、私はもちろんしろうとでありますから、適確なことは言い得ないかもしれませんが、日本の産業の重点といわれておりまする紡績事業のそれと関連いたしますと、なお改良する点が相当あるのではないかというふうに、作業面その他について見たわけであります。もちろん私は技術家ではございませんから一専門的なことはわかりませんが、各工場等におきましても、あるいは新設いたしましたり、あるいは改良することが相当あるのではないかと思うのです。総裁は長年実業界で訓練された人でありますから、今までの経験から感じまして、そういうようなむだなことは排除して、新進なる機械をもつて製造能力も高め、そうして益金も増加したい、かように考えておりまするか。もう一度総裁の心構えを承りたい。
○秋山説明員 今三宅委員が紡績を例にとられたことには、私は敬服いたします。紡績は日本において最も独自な立場で、はなはだしく補助金保護によらずに今日あるのは、やはり苦労の結果で、私どもは事業界におつて常に紡績というものを模範にしておるのであります。タバコの事業も大体軽工業でありまして、似通うところが相当にあるのでありますが、私は、単に部内において各工場の視察をし合うというよりは、むしろ違つた工業をよく見て、その改善をはかることが至当だろうと存じますので、現在においても、紡績業者の最もすぐれておるところを、毎年人を限つて見せにやつておるというような始末であります。 なおこの能率増進ということにつきましても、常に専門の人と話し合つて、はなはだ小なるところでありますけれども、たとえば工場の床の修繕においても、高低のないように暗やみでも歩けるというような工場にしたいと思いまして、現在までそういう方向に努力しておる次第であります。
○三宅(則)委員 次にお尋ねいたしますのは、これは私の持論でありますが、専売公社のタバコでピースその他については、これは何も広告がないわけであります。これにひとつ広告を入れたならば、ある地方、たとえば中国地方なら中国地方に向くような広告、関西は関西、東京は東京、随所々々にこれを認めまして、これに公益の深い広告を入れたならば、さらに一般の益金が増加するのではないか、こう思いまするが、実業界出身の秋山総裁はどう考えておるか、これを承りたい。
○秋山説明員 今の私どもの製品に対して広告云々ということはしばしば私は耳にし、また希望も承つておるのであります。しかし私はまたおのずから考えが違うのでありまして、専売のタバコの造成ということは、あたかも芸術家がその作品を尊重すると同じような意味合いで、私はこの製品を神聖なものと考えておるのであります。自分の製品に他の広告を掲載する、それで歳入がふえるのじやないかというおぼしめしでありますけれども、実際やつてみた結果がさように顕著なる歳入もなし、また地方々々に広告を別にやるというけれども、この対象が配給によつて水戸の広告が岡山へ行つて開かれる。これは配給の上手下手もありましようけれども、なかなか机上において考えたような効果はないのであります。私は相なるべくはせつかくの御要求でありますけれども、私の製品のピース、光に対しては、他人の製品の販売広告はいたさないつもりであります。
○三宅(則)委員 今度は塩田のことについて伺います。私の構想といたしましては、塩田は、御承知の通り化学の源泉ともいうべき塩であります。わが国の国産の塩といたしまして、十分に潤沢に生産せしめるようにしなければならないというのが私の持論であります。ところがいろいろな関係で、海外からこの塩を仰がなければならぬ現状であります。むしろ私は国産品につきましては、御承知のように平がまあるいは蒸気、真空と三段階ありまするが、そういう真空のような事業に対しましては補助をいたしまして、これを製塩せしめて、しかる後に海外の輸入塩というものは、ある程度まで制限したらよろしいじやないか、かような考えもあるわけでありますが、総裁は今の塩業対策といたしましてどう考えておるか承りたい。
○秋山説明員 塩業対策はまことに国家の大事でありまして、軽々には論ぜられないのであります。現状におきましては、なかなか内地製塩を増強して輸入塩を防渇するということは、これまた非常に至難なことであります。ことに現在の製塩の生産費におきましては、海外のいずれよりも非常に高い生産費でありまして、これをもつて工業原料にしたならば、おそらくは日本の化学工業というものは成り立たぬじやないのか。これはもう重大なことでありまして、専売公社といたしましては、ために内地塩も増強すると同時に、数量においても一トンずつも多く増強したいということから、昨年の閣議決定にもありますけれども、まず目先の食塩の七十万トンくらいはぜひ国内において、いろいろな情勢下おいて必要であるから、そういう目標を置いて増産をしたいということであります。私はまことにけつこうな御提案と存じまして、ために内地においても必ずしも従来の平がまとかあるいは蒸気製法、真空罐というものによらずに、さらに機械力をもつて海水から塩をつくることを目下やつているわけであります。この成績いかんによりましては、私は民間にも開放して相当増強し得るのではないかと、その工場の竣成を一日も早く期待して待つている次第であります。
○三宅(則)委員 もう一点……。
○佐藤委員長 三宅君、簡單に願います。総裁は午前中という約束に大体なつておりますから、お願いいたします。
○三宅(則)委員 専売公社に関しましては、重点的にまた考えるということは賛成です。私は昨日も質問したわけでございますが、この塩田の災害には特に重点的に、これは国家で全部負担してもよろしいという従来からの意見を持つておつた。昭和二十四年度におきましては、災害は全部国庫負担ということであつたわけでありまするが、ことに塩田のような超重点産業の一つといたしましては、これは十分国家が見てやる。自分が災害を起したわけではなく、いわゆる天災でありますから、そういうものについては、十分に地方民の希望もいれまして国家が見てやる。これは当然であるわけでありまして、さきにも増しまして、今度は大分増加するようになつたわけでありますが、むしろ私は全般的に国家が全部負担したらいいと存じますが、これについて御構想をどう持つておられますか、承りたい。
○秋山説明員 ただいま御質問の御趣旨はよくわかるのでありますけれども、この補助、保護ということにつきましては、いろいろほかにも関連するところもありまするし、私どもの見るところでは、ただいま御提案申し上げました額において相当な助成ができる、かくのごとく信じて申し上げたわけであります。 —————————————
○佐藤委員長 ちよつと申し上げます。ただいま四案に対する質疑続行中でありますが、右四案に対する質疑はあとまわしとして、一昨十一日質疑を終了いたしました日本輸出銀行法の一部を改正する法律案を議題として討論に入ります。討論は通告順によつてこれを許可いたします。深澤義守君。
○深澤委員 私は日本輸出銀行法の一部を改正する法律案に対しまして、日本共産党を代表して反対の意見を述べるものであります。本法案は従来いわゆる東南アジア開発を目的として、プラント輸出に対する長期輸出金融をやつて来たのでありますが、このたびはこれを改正して、東南アジアの各地の地下に眠る鉄鉱石、粘結炭、工業塩その他重要原材料の開発資金に対して、輸出の金融をするというぐあいにこれを改正するのでありますが、その改正の提案の理由によりますと、わが国経済の拡大発展を将来にわたつて確保する。そのためには輸出の振興をはかるとともに、重要原材料の外国からの継続的輸入をする必要があるというぐあいに、まことにもつともらしく提案理由が述べられております。しかしわれわれはこういう一つの政策の中にも、日本経済のあり方、そうして日本全体の今日のあり方をつかまず、この本質をはつきりすることはできないと思うのであります。 御承知のごとく講和会議によつて、日本の立場というものが一体どうなつたか。われわれが常に主張しておるごとく、これはまつたくアメリカの世界戦力に基くところの、極東戦略の重要基地に日本がなつて行つておる。そのためにこそ現在国会で再軍備の問題が論議されておりますが、こういうような問題も結局アメリカの極東戦略と結合して、初めて明確になつて来るのであります。日本がまさに戦争の基地になつておるということは明らかであります。こういうような状態の中で、日本経済がやはりこの計画の方向にぐんぐん押し詰められているということは、もうはつきりしているのであります。従つてアメリカの新聞のボルチモアサン紙の主筆であるハミルトン・オーエンスという人は、アメリカはそのイニシアチーヴのもとに一種のアジアの共栄圏をつくつて、その中心に日本を置く必要がある。アメリカは日本に資本と技術とを与えて、それを日本の低賃金労働力と結合して、それによつて生産された商品をアジア市場に販売すると同時に、アジア市場から原料を獲得させて、それを十分にアメリカの今後のために役立てる必要があるということを、主張しているようでありますが、まさにこのような政策が日本に対して行われているということは、もはや明らかでございます。今般問題になつておりますところの日本輸出銀行を、日本輸出入銀行としてつくることは、まさにアメリカの戦略指導のもとに、新版大東亜共栄圏をつくるために、その一つの役割をこの日本輸出入銀行が果すという結果になるということを、われわれはおそれるものであります。こういうような事情は、従来輸出銀行の業績を見ましても、その中にその一端がうかがわれるのであります。輸出銀行の行つた業績の六十一億の融資の総額中に、非常にたくさん使われているものは、米軍の基地であるところの沖縄に発電機械を送るために、十二億も融資しております。さらにパナマ国に十四億二千万円造船関係の輸出に融資しておるのでありますが、その内容は先般も輸出銀行の理事者が説明しておるように、これはパナマ国というのである。船籍だけはパナマ国になつているのであるが、事実上はアメリカのタンカーのために、これが使われるのである。そのために輸出の金融が行われているのだということ自体を見ても、これは日本の経済のためではなくて、アメリカの大きな計画のもとに、こういうことが行われているということは明らかであります また今般計画されておりますところの輸入金融にいたしましても、これは資源開発計画のみに融資する。しかもその資源は東南アジアの地下にまだ眠つているのでありますが、こういう地下に眠つているところの鉄鉱石や粘結炭や工業塩を日本に持つて来るために、血眼になつているのであります。これは結局中共貿易をみずから禁止いたしまして、その結果としてアメリカ方面から得ましたところの鉄鉱石や粘結炭が非常に高くて、そのために日本の生産コストが非常に高くなつて、国際競争場裡に打勝つことができないという結果になつてしまつた。どうかして安いところからこれを求めようとして苦慮しておるのでありますが、その現われがこういう輸入金融という形になつて現われて来ていることも明らかであります。さらに政府は、インドに何々がある。あるいはフィリピンに何々がある、ビルマにあるいはインドネシアに何があるから、これを開発して日本へ持つて来るのだとおつしやつておられますけれども、日本は現在の立場において、そういう僭越しごくのことがはたしてできるかという問題であります。現在日本の立場は、極東の諸国から再軍備の問題を深く考えられまして、非常に多くの非難を受けていることも御承知の通りであります。講和問題についても、対日平和条約の批准が東亜諸国においては非常に困難になつておる。まさに日本は極東の孤児になりつつある。こういう状態の中で、インドに何がある、ビルマに何がある、インドネシアに何があるといつて、これを自由に開発できるという考えは、まつたく僭越しごくの考え方であると思います。ところがおそらく日本政府の考え方は、アメリカの大きな力を背景としてやれば大丈夫だと考えられているが、こういうとらの威をかりて強行する政策は、必ずや私は中東において民族運動の反撃をイギリス等が受けたように、また再び東南アジアにおいて民族運動の大反撃を受ける可能性がある。こういうような観点から、この法案はきわめて私は危険な問題を秘蔵しているという意味において、どうしても賛成できない。われわれは日本の自主独立を確保して、そうして通商貿易の自由の立場を闘い取る、そうして中共貿易を再開することを前提とする極東の諸国と平和友好の関係に立つて、日本の今後の経済というものは、初めて私は発展する可能性があると考えるのであります。 ゆえに、こういうような輸出入銀行の計画でやることは、まことに危険きわまりない結果をもたらすものであるという立場から、興産党は断じてこれに反対するのであります。
○佐藤委員長 討論は終局いたしました。 これより日本輸出銀行法の一部を改正する法律案を議題として採決いたします。本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお本案に関する報告書の作成及び提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。
○佐藤委員長 次に塩田等災害復旧事業費補助法の一部を改正する法律案、農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する法律案、日本専売公社法の一部を改正する法律案、及び国有財滝特別措置法案の四案を一括議題として、先ほどに引続き質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。内藤友明君。
○内藤(友)委員 きのうお尋ねしたことでありますが、タバコの小売を村々の農業協同組合、また町にあります消費生活協同組合、そういうところでやらしていただくと、たいへん売れ行きもよいのじやないかということを、前前から申し上げておつたのでありますが、専売公社の方ではまだ方針がきまらないので、返事ができないというこであつたのでありますが、この問題につきましてどうなさるのか、一応公社の御方針を承りたいと思います。
○石田説明員 ただいまお尋ねのありました農業協同組合に小売人を認めるか、どうかという点でございますが、結論から先に申し上げますと、実は本月の上旬に小売人に指定してさしつかえないという通牒を、各地方局の方へ流してございます。いろいろ御百不審もあろうかと思いますので、一応ごく簡單になぜ問題になつていたかというふうな点を、申し上げてみたいと思います。 実はこれは農業協同組合だけの問題では、ございませんで、消費生活協同組合にもやはり同じ問題がございます。御案内のように両方の組合とも、営利を目的とするものではないのでありまして、御承知のように私の方から小売人にタバコを売り渡しますときは、一定の歩引きをして売り渡しております。その部分が結局組合の方から消費者の方々にタバコを売りますときに、定価で売るとその間に当然に差益が出て来る。それが営利を目的とする仕事に該当するのではないかという問題がございます。それから決算期になりまして、組合の方でいういろいろの事業の決算をされます場合に、タバコの販売から出て参ります利益が、剰余金として分配されます。これが私の方では定価をもつて販売しなければならないということがございまして、定価外販売あるいは割引販売というふうな結果になるのではないかという疑問がございます。なおそのほかに、いずれの協同組合法におきましても、物資の販売という言葉はないのでございまして、物資の供給という言葉が使つてございますが、これはいわゆる販売行為とは違うのではないかというふうな疑問もありましたし、そういう関係から、いずれの組合法の趣旨にも反したようなことをやつてはならないと思いまして、所管の厚生省なり、あるいはまた法務府の意見なりいろいろ徴しておりましたために、私どもの方の考え方がはつきりいたしませんので、ごく最近まで延び延びになつていたわけでございますが、ただいま申し上げましたように、三月の上旬に申請があつた場合には、指定してさしつかえないという通牒をはつきり出しております。今後は一般の小売人の申請と同じように、いろいろの条件がございますが、それらの条件を審査いたしました上で、適当と認めるものは小売を許可するということになります。以上をもつて御説明といたします。
○内藤(友)委員 もう一つこれは希望でありますが、ただいま専売公社で、タバコの小売については、いろいろな条件をつけておられるのであります。この条件というのは、そのときどきのいろいろな社会情報、経済情勢でかわるものでありますので、これは一定不変のものではないのであります。たとえて申しますと、今までそこが非常ににぎやかなところであつて、何がしかの小売店を認めておつたけれども、いつの間にかそのにぎやかなのがなくなつたということで、だんだんかわつて行くということがあるのであります。従つて今金科玉条のように墨守しておられますそのものさしを、そのときそのときの社会情勢、経済情勢にあつて、何か御変更なさるような御意思があるのかどうか。今農業協同組合にお許しなさるということを、ここで——これはおそかつたけれども、まことに私どもの希望をかなえていただいたので、けつこうなのでありますが、付近にあまり売れないような小売店があるために、さつそくのそういう御決定もできないということがありますと、これはどういうふうなことになさるのか。これは小売だけではございません。タバコの生産のところにもあると思うのでございます。たとえて申しますと、今まではここは葉タバコの産地であつた、そこをはつきりと指定しておられる。ところがだんだんいろいろな農業事情がかわつて来ますと、つくるのがいやになつて来たというところがあるのであります。ところが一方では非常につくりたいという希望がある。しかしそれはお許しなさらぬということなどがありますので、これはえて専売ということには、そういうふうなことはついてまわることかは存じませんけれども、もう少しいろいろな生きた経済界のことをよくお考えなすつて、あまり割拠主義にならぬように、これはひとつ秋山さんに、そういうことを御考慮を願いたいと思うのであります。これは御返事はいりません。もう少し弾力性のあるように、これからやつていただきたいものだと思うのであります。これは決して御答弁いりません。どうか胸のうちに納めていただきたいと思います。
○佐藤委員長 淺香忠雄君。
○淺香委員 きよう久しぶりに秋山総裁がお見えになりましたので、この際お伺いしておきたいと思いますことは、今度の法案にはあるいは直接に関係がないかもわかりませんけれども、間接的には日本専売公社の一部改正法律案の提案の趣旨の中に、はからずも先般行政監察特別委員会において起つた問題の経緯にかんがみまして、これが今後の運営に専売公社としては万全を期す、こういうような意味を含めての一部改正案のようにも、受取れるような節々があるのでありますが、この点は総裁いかがお考えでしようか。
○秋山説明員 ただいま行政監察委員会におきまして、委員の御質問及び私の答弁等からの御質問と思うのでありますが、もちろんこのたび提案申し上げました法律の改正案につきましては、その方針にのつとつてやることに利益があるという考えのもとに、御提案を申し上げたのであります。なお具体的に何か御質問がありますればお答えいたします。
○淺香委員 過日の行政監察特別委員会におきましては、専売公社は、業務の運営にあたつて経費の節減などに重点を置かずに、国費の濫費が非常に多い、こういうようなことが、あの記録を見てみますと大分指摘をされておるようでありますが、この点につきまして総裁として、今後この公社を運営して行くことについて、どういうような改善の意思があるか。これをひとつ具体的にお話を願いたい。
○秋山説明員 事業の運営ばかりでなしに、いかなることでも冗費の節約ということは、もちろん念としなくちやならぬことは当然であります。ことに事業を担任しておる私どもといたしましては、むだな経費を切る、経費は最も能率的に使うということの趣旨は、まことにお尋ねのようにごもつともであります。私は常にその二点を念としております。このたび、これは公社の内部でありますけれども、当時行政監察委員会においても少しく触れておきましたが、私機構の改正改革をいたしまして、内部監査ということを専門にやつて行く部門を新設いたしまして、その道の最も堪能な者を選択して、今後一層内部の監査をして行きたい、こういうことで機構の一部にそれを設けました。なお事務の運営におきましても、お互いに牽制し合うような仕組みにいたして、今後冗費、不正というようなことの起らぬようにいたして行きたいと思います。
○淺香委員 今の総裁の御答弁を承りまして、たまたま昨日の夕刊に社内の人事の異動の発表がありましたが、これは総裁が答弁されましたその現われの一つでありましようか。 それからもう一つは旧専売公社当時の考え方が今なお払拭されていないところに、今回の問題の起つた原因があるのではないかと私は思うのでありますが、この点につきまして一応総裁の御意見を伺つておきたいと思います。
○秋山説明員 最近に発表いたしました人事異動というものは、もちろんその一端もありますけれども、従来の人がすべて悪い、あるいは非能率である、そういうようなためのみではないのでありまして、やはり同じ仕事にある程度は習熟しなくてはなりませんけれども、またある限度を越えれば人間のことでありますから、やはり部署がかわればさらに一層能率が上るということも、これは事実であります。そういう意味合いで大体のいわゆる気分の転換、刷新という両様の目的をもつていたしたわけであります。
○淺香委員 もちろん今度の問題は、法的には責任はないかはわかりませんけれども、これは私は道義的に大きに責任のある問題だと考えるのでありますが、さらに総裁からその御意思の点に承りたいと思います。 それからいま一点は、あれ以来というものはタバコ民営論が再燃いたして参りましたが、この民営論に対しましては賛否両論あるわけであります。賛の方はひとまずおくといたしまして、否と思う点につきまして、総裁が日ごろお考えになりますところの考え方に、この際ひとつ承りたいと思うのであります。
○秋山説明員 私はタバコの民営について賛否両論があるということはよく存じておりますが、否といつても必ずしも民営を絶対に否とするものでない程度のものであると、考えておるのであります。また賛と申しましても、必ずしも民営でなくてはならぬという、強い議論でもないように思うのでありよす。これはただいまも委員の方から御発言があつたように、政治的にまた経済的に、やはりいろいろなことを考え合せて、そのときにこういうやり方がよろしいということであるのではないか、というふうに考えております。
○淺香委員 先ほど申しましたようし、旧専売局当時の考え方がなお払拭されていないところに、たまたま今度のああいう事件が起きたのではないかご思います。私のこの考え方に対する総裁の考えと、その責任の点につきましては、法的の根拠はかりになくても、道義的な責任というものをどうお考えになるか。これをひとつさらにお答えを願いたいのでございます。
○秋山説明員 御指摘のことは、もつぱら当時起つた塩の回送に関することと思うのでありますが、当時の戦後の情勢から申しますると、官業の機構において、また私企業においても弾力性のある経営というものは、なかなかむずかしかつた。それであるから、あれのエキスキユースに申し上げるわけではありませんけれども、ああいうことはやはりそのときの情勢、それに順応するのに迅速でなかつたというようなことについては、私は道義的の責任を有する、こういうふうに考えております。
○淺香委員 問題は違いますが、先般新聞紙上で見たのでありますけれども、今度仏印に塩田開発会社がつくられる計画が進められて、専売公社が大体中心になつてやつて行くように見たのでありますが、今どういうふうに進みつつあるのか。また関係国との関係、あるいは出資の関係、あるいはまた生産額等、その構想についてこの際承つておきたいと思います。
○秋山説明員 新聞の伝えるところは、かなりいろいろのように伝わつておりますけれども、実際の計画といたしましては、仏印に仕事を起すとか採塩開発とかいうことは、そうたやすく実現し得るとは私どもは考えておらないのであります。しかしながら外塩をとるという上におきましては、やはり近海からとることが最も有利と存じまして、相なるべくはそういう近間でとり得るならばとつて行きたいということで、もつぱら業者とも相談をいたしまして、とりあえず視察をして、これが仕事になるか、またそこに資金を投じ得るやいなやということも、まだ未解決の問題ではありますけれども、まず事業の調査をするのが先決ではないかということから、調査団を派遣するという程度にすぎないのでありまして、この報告をまつて、初めていろいろなことが考えられるのではないかと思つております。
○淺香委員 これから私が申し上げることは、一問一答の形でお答え願わなくてもいいのですが、私が今からお話しようという趣旨は、前国会におきましても政府委員から答弁を求めた問題でありますが、いつもたいていきよう御出席の久米監理官が御出席になつて、答弁をしておられた。ところがそれがその後少しも実際に現われていないと考えるのであります。これは総裁から見られました場合には、局長あるいは部長から答弁すべきことであるかのようなお考えを、お持ちになるかもしれませんけれども、今私の申しました趣旨のもとにこの際総裁の御意見を伺い、また今後総裁としてお心構えありたいという点を申し上げるのでありますが、その第一点は、タバコ小売人の指定の問題であります。ずいぶんたくさん申し込んでおりますが、その何十軒のうちでたまたま何軒かが許可を受けるについては、その裏面においてずいぶんいやな方法が行われておるということを、総裁は御存じであるかどうか。またまたま許可がとれますと、今度はタバコの陳列について、出先局の指定の陳列屋にあつらえなければならぬ。法的にはもちろん根拠はないのですが、局の方からその陳列について、こういう指定商人があるからそこでつくれ、もし指定商人の方でつくらなかつた場合あるいは自分個人でつくつた場合には、その陳列にりくつをつけてやり直さす、こういうことが実際に行われておるのであります。こういう点を総裁は今後部下を統御して行かれる上において、御注意をいただきたいという点と、いま一点は監視員の問題であります。たまたま農家の方が好奇心を起して少しばかりのタバコをつくつて、さあそれが監視員に発見されたとなりますとたいへんです。呼びつけられて、まるで警察の刑事に取調べを受けておるかのようなかつこうでありまして、泣いて訴えられたこともございます。非常に官僚的でありまして、現に私はこの目で見たことがあるのであります。こういつた点につきましても、今後において十二分に御留意を願いたいということが一点と、それからいま一点はタバコの小売人に対する融資の問題であります。近ごろ金融が非常に行き詰まつておりまして、小売人はこの問題に非常に悩んでおります。これはあるいは総裁のお立場からいいました場合には、タバコ小売人の組合があるのだから、その組合によつて考えるべきだというふうにお考えになるかもしれませんけれども、しかしこれに重大なる関連のあるところの公社として、小売人の立場を考えました場合には、その融資あつせんについて、積極的な努力をなさる意思があるかどうか。この三点につきましてお考えがあれば、一応承つておきたい。先ほども申しましたように、説明員からいつも返事は承るのでありますけれども、一向にこれが改善の跡が見出せませんので、せつかくきようは総裁がお見えになりましたので、総裁から御意見を承りたいと思います。
○秋山説明員 ただいま御指摘のことは、事は非常に小なるようにとられるというお心づかいであつたのでしようが、私は決してこれを小事とは考えておらないのであります。タバコの小売人の今御指摘のようなうわさも聞かないではありません。末端において大勢の従業員のうちには、心得違いの者が必ずしもないとはいえぬというふうにも考えられますけれども、この点につきましては、やはりタバコのみならず、末端においては戦後道徳的にもいかがわしいと考えられる点も相当あつた。私は具体的にどこにいかなることがあつたかということは聞いておりませんけれども、そういう点についてはまことに御指摘ごもつともで、私も陣頭に立つてその点は改良したいと思います。 それから監視の問題は、タバコは専売のものでありまして、法文の上ではやはり許可を要するということになつておりますので、無断でつくつてもらうことは避けたい、こういうふうに考えております。ただそれに接触する場合に、権柄づくで取扱いが酷だということについても、これは十分に考慮いたします。しかし無断耕作というようなことは、これはまつたく相ならぬことと思つております。 それから小売店の金融の面におきましては、従来タバコの売れ行きあるいは金融関係からいつて、一応公社の売るものをかかえるために、金融をつけたということもあつたと思います。しかし今日は御承知及びのように、品物も間に合わないくらいに実は売れておる。俗にいう公社が小売人に持たせなくちやならぬという情勢にはないのであります。こういうことも業者の利益を考えまして善処したいと思います。もし金融をつける必要があるならば、公社においても従来世話はしておつたようでありますけれども、今後はそういうことの相なるべくはないようにして行きたいと思います。
○佐藤委員長 深澤義守君。
○深澤委員 日本専売公社法の一部を改正する法律案の内容を見ますると、第一には繰越し明許費を認めること、それから予備費を使つて足りない場合においては「専売品の売上量の増加により収入の見積をこえる収入に相当する金額の一部を事業のため直接必要とする経費に使用することができる。」というぐあいに、経理面においてある程度の緩和と申しますか、そういうことが行われておるのであります。これは先ほどから淺香委員の問題にされておりました専売局の経理の問題については、世間にとかくの非難があることはこれは事実であります。そこで私はその問題をあえて追究しようとはいたしませんが、その「専売品の売上量の増加により収入の見積をこえる収入に相当する金額の一部を事業のため直接必要とする経費に使用することができる。」というこの場合において、どういうものに使用するのか。その具体的な御計画をあらかじめ承りたい。そしてそういうものを使う場合において、いろいろな直接必要とする経費がございましよう。その経費の中で優先順位等の御考案がおありになるならば、そういう点もひとつ明確に秋山総裁にお聞きしたいのであります。
○秋山説明員 私はその経理面については、はなはだ明るくないのでございまして、特に経理局長を帯同して来ておりますから、説明員として経理局長の方にお願いしたいのであります。
○内藤説明員 ただいまお尋ねの例をタバコにとつて申し上げます。タバコが予算で組まれました予定の数量以上に売れました場合には、歳入としてもそれだけよけいのものが入つて来る、その一部を事業に直接必要な経費に充てる。こういうことになつておりますが、その事業に直接必要と申しますのは、タバコの製造及び販売に要する経費が中心になるわけでございます。従いまして予算の上で申しますと販売費及び製造費、それから一部には管理費が多少入つて来るかと思いますが、そういうところの経費に充てるということでございまして、別に優先順位というものは考えておらないのでございます。
○深澤委員 これは昨年でございましたか、この専売公社法の改正案が出ました場合にも、われわれは専売公社の従業員から具体的な陳情を受けたのでありますが、その場合において、専売従業員の賃金は必ずしもよくないということを、具体的な事実によつてわれわれは知つたのであります。従つて最近における物価高等の影響で、労働者の生活状態も相当窮迫しているのであります。従つてその当時もそういう要求があつたと思うのでありますが、予算を越えた売上額をその直接必要とする経費に使用するというような場合においては、まず製造の源泉である労働者の待遇というものを、優先的に考えるべきであるというふうに私は思うのであります。この際そういうような心組みを持つておられるかどうか。その点をひとつお伺いしたいのであります。
○内藤説明員 お答え申し上げます。われわれのところの労務者の給与につきましては、先般仲裁委員会におきまして一応の線が出ておりますので、その線に沿つて実施をして行くということにいたしておるわけであります。ただいまのいわゆる売上げが予定以上にふえた場合には、必ずしも給与のベースに触れるべき問題ではないと思うのでありまして、超勤をやつた場合には、超勤の手当というものも、その条項によつて支出することができるというふうに考えております。
○深澤委員 それから先ほど総裁が、今年度はタバコの売れ行きが非常によかつたというような御説明をされたのでありますが、そのタバコの売れ行きがよかつたという根拠はどこにありますか。専売局当局としてはどういうぐあいに考えられておりますか。その点をひとつ伺いたい。
○秋山説明員 売れ行きのよくなつたという原因は、私は的確にこれだという指摘はなかなかむずかしい思いますけれども、大体一般に賃率、俸給とかいうものの改訂のあつたことも、下級品の売れ行きのよかつたという原因の一つになつたと思いますが、タバコは御承知のように諸物価が上る時期においても、二回にわたつて値下げをしておつて、ほかのものに比べてやや買いやすい値になつておるということも事実だと思う。それから品質においても、この一両年日本の国情からすれば相当改善をされたというような、いろいろな事情がからみ合つて、専売のタバコの売れ行きが上昇したというぐあいに考えております。
○深澤委員 もちろんそういうことも私は一つの原因だろうと思いますが、総裁も御存じだろうと思いますが、最近全国至るところにパチンコ屋がふえておりまして、このパチンコ屋がタバコを景品に出すのであります。この額は私は相当なものだと考える。そのためにその近傍の小売人は実は悲鳴をあげているのであります。おそらくこのパチンコ屋の景品にタバコを使うということが、専売局の売上げの上に非常に影響しておるのではないかと考えておるのでありますが、この点はどういうぐあいに考えておられますか。
○秋山説明員 これもなかなか見方が困難でありまして、パチンコ屋でタバコを出すから、小売屋の売れ行きが減つたという声も聞かぬでもないのであります。しかしながらパチンコ屋が正常なルートでタバコを買うということについては、何ら取締りの方法がない。これがディスカウントをするとか、あるいは違つた種類のタバコを入れて来ることがあるならば、取締りもできるのでありますけれども、普通の価格をもつて普通の小売店から買うということについては、それがパチンコ屋であろうが何であろうが、どうも方法がないのであります。その点についても小売屋の一部の声を聞いて、私どもも非常に憂慮しておりますけれども、今名案というものがないのでありまして、もし何かお気づきの点がありますれば、承つて参考にしたいと思います。
○深澤委員 最近の日本の状態におけるパチンコ屋の氾濫というものは、植民地的な様相を反映しておる一つの現われであると考える。そのパチンコ屋の興味の中心は結局タバコであると考える。今の法では確かにこのパチンコ屋において景品としてタバコを出すこと自体は、違法ではないかもしれない。あるいは専売局はタバコが売れて喜んでいるかもしれませんが、しかしこれは風教上まことに寒心すべき現象であると考えるのであります。逆に何か名案はないかとおつしやるが、専売公社としては、このパチンコ屋がタバコの景品を出すということを、何らかの方法で禁止するというようなことをお考えになつたことがあるかどうか。その点をお伺いいたしたいと思います。
○秋山説明員 パチンコ屋の景品についてまで専売局は考えておりません。
○深澤委員 そこで私がもう一つお伺いしたいのは、最近専売局ではしきりに、外国タバコを買わずに日本のタバコを買えという宣伝をされておるように聞いておるのでありますが、それにもかかわらず、最近における外国タバコの氾濫というものはひどいように、われわれは見受けるのであります。官庁等に行きましても、相当高級の公務員の方々が、こういうものを使用されておるという事実もある。一体この氾濫するそのもとのルートは一体どこにあるのか、われわれも非常に判断に苦しむのであります。先年私は、たしか専売局のどなたかにお伺いしたときに、外国タバコは米軍の注文に応じてつくつておるのでありましようが、日本の専売局もおつくりになつておるということを聞いておるのであります。そういうような観点から、この外国タバコがやみに流れるルートは一体どこなのか。こういう問題について総裁はどういうぐあいにお考えになつておりますか。
○秋山説明員 販売の担当者の販売局長をもつて答弁せしめます。
○石田説明員 やみの外国タバコが流れて来るルートでございますが、大づかみにわけますと二色になろうかと思います。一つは主として米軍の駐屯地でありますが、そこでアメリカの兵隊さんが、いろいろ飲み食いをしたり金を使うかわりに、タバコでもつていろいろな飲み食いしたりその他遊んだりする。そういう代償としてタバコを置いて参りますが、そのタバコがブローカーの手によつて集められて、都会の方に持つて来て売られるというのが一つのルートであります。それからもう一つは密輸入品でありまして、これがどこから来るか、日本の外の方の様子はよくわからないのでありますが、私どもの見るところでは鹿児島周辺に割合多く入つて参ります。鹿児島のみならず、いろいろ港のあるところへ密輸入品が入つて参りますが、それがやはりブローカーの手を通じて国内へ流れて来るというのでございまして、私の方でもいろいろ取締りはやつておりますが、とにかく全国的に相当手広くやられおりまして、なかなか思うように取締り効果を上げ得ないので、焦慮している状況であります。
○深澤委員 それから内国製品のタバコにもやみタバコがあるということを、われわれは聞いているのでありますが、専売局は現在国内のタバコのやみ問題についてどういう見解を持つておられるか。そして取締りの状況はどうかという点を伺いたい。
○石田説明員 お話の通りに国内においても、密造のタバコが相当出まわつております。これはどういう形で出て参るかと申しますと、葉タバコの耕作地におきまして、耕作者がつくつた葉タバコは全部専売公社に納付する義務があるのでありますが、この耕作者の間をまわつて、いろいろ葉タバコを買い集めている者がございます。これが各地に流れて参りまして、その葉タバコを使つて密造する。大体地域的に申し上げますと、関東地方から大阪周辺に流れて行くのが一番多いのであります。そのほかに四国の一部においてやはりそういう密造をやつているのがございます。そういうタバコが多いのでありまして、この取締りにつきましては、先ほど御指摘のありましたように、耕作者の家をまわつたり、あるいは鉄道の沿線に張番をしたり、あるいはそういうルートがよく山の中にございますので、そういう山の中に夜張り込んで、葉タバコをかついで横流しをする人を押えたり、この点につきましても私どもはいろいろ苦労いたしております。なお密造しておる地帶もある程度わかるのでありますが、これがきわめて簡單にできる。家内工業といいましようか、皆様戦争中いろいろ御経験があつておわかりだと思いますが、自分で簡單に巻けるようなものでありますので、製品としては決していいものではないのですけれども、とにかく安く売れるものですから、それが農村たり、あるいはタバコにあまり金が出せないような人たちのところへ流れて参りますが、これも相当の量に上つているのではないかと推測しております。
○深澤委員 最後に、大蔵当局がおいでになりましたらお伺いしたいので執りますが、今度の四十三条の十八の改正で、現金の預金先が「銀行その他大蔵大臣の指定する金融機関」ということになつておりますが、この「大蔵大臣の指定する金融機関」というのはどういうものを予定されているのか。その点をお伺いしたいと思います。
○久米政府委員 ただいまお尋ねの日本専売公社法第四十三条の十八で、今度改正いたしまする「大蔵大臣の指定する金融機関」の具体的内容は、葉タバコの収納の場合に、交通不便な山奥などでは農協を使う場合を想定いたしております。
○佐藤委員長 久保田鶴松君。
○久保田委員 秋山総裁がいらつしやいますので伺いたいと思います。資材課に井田留次郎という人とそれから残務整理主任の田川一雄という人がいらつしやいますか。
○秋山説明員 恐縮ですが、資材課のどういう名前ですか。
○久保田委員 井田留次郎。
○秋山説明員 おります。
○久保田委員 きようの新聞で汚職事件と申しましようか、そういうような問題が出ておりましたが、これは総裁は……。
○秋山説明員 実は私もきようの新聞で初めて見たのであります。はなはだうかつなことでありますが、まだ詳しくは私存じておりません。
○久保田委員 総裁が詳しいことを知らぬとおつしやつておられまするので、この問題はまたの機会に聞くことにいたします。
○武藤(嘉)委員 総裁を煩わすのははなはだ恐縮千万ですから、販売局長から承つておきたいと思います。先ほどの内藤委員の話がもうすでに具体化して、農協の方でタバコを取扱うことをあつさり御許可になつたようでありますが、先ほど大阪選出の淺香委員も申しておりますように、地方の実情を聞いてみますと、タバコの小売の指定を受けることが非常に困難である。私なんかもときどきそれを聞いておるのであります。従つて、その受けられない人のひがみかもしれませんが、どうも非常に運動が行われておる。それで私どものように金がない者は、とてもタバコの小売の指定を受けることができない。いわゆるボスが介在して、非常に残念だが私どもはできない、こう言つて取扱いの認可に対する不正な行為があるかのように、私どもにも訴えて来ておるのであります。これは私は名古屋局管内のことを申し上げるのでありますが、かようなことは、先ほどの総裁の御声明のように、たとい事は小さくてもよくないことだからやめたい、粛正したいという御意見はまことにけつこうと存じます。ただ認可にあたりましてどのような標準といいますか、内規といいますか、どういうようなものを認可、許可に対する基準としてお持ちになつておりまするか。たとえば距離だけであるのか、あるいは人口という、そういうものから割出されたのか。その辺をひとつ販売局長から承りたいと存じます。
○石田説明員 一番抽象的な標準から申し上げますると、大体幾らでも小売屋さんをふやせばいいというふうな方針はとつておらないのでありまして、これは御承知のように小売屋さんの店先まで私どもの方からタバコを配給いたして参ります。結局小売屋さんの数がふえますと、私どもの方でもその配給に従事いたしております人間の数なり、あるいは配給の用具であるトラックなり自動車なり、その他いろいろの点で経費がよけいにかかり過ぎますので、ある一定のわく内で仕事をしております関係上、そういう定員の問題あるいは経費の問題で、どうしてもある程度のところでとどめて行かないといけないわけであります。そういう見地と、それからもう一つはタバコをお買いになる方々が、あまり不便のないようにというふうなことから、大体ある地域の人口なりあるいは戸数なり、そういうことを標準にしまして、地域の理想配置人員というものを計算して出しております。実際に地域の実情が違いますから、理想配置人員通りというところまでは行かないのでありますが、一応そういうものさしを置きまして、今申し上げたような観点から、適当なところに小売屋さんを配置して行きたいという考え方を持つております。それからもう一つは、何と申しましてもタバコの小売の仕事と申しますのは、大きな都会でよく売れるところは別でございますが、いなかの方へ入りますと、そうたくさん利益のある仕事ではございませんので、やはりある程度まとまつた商売として立ち得る程度のものにしておきませんと、小売屋さんも一生懸命にタバコを売ることに、熱意が入らないというふうなこともありまして、小売屋さんがこれだけで食つて行くということは、なかなかむずかしいと思いますが、兼業としても成り立ち得る程度のものにまとめて行きたい、こういう考え方を持つております。そのほかタバコ専売法に基きましていろいろな制限がありますが、その法律の条項に基きまして距離、それからそこの店の売れ行き——大体月にどのくらい売れるだろうかという売れ行き、それから周囲の人口、戸数、そういうもの、そのほかにタバコはいいかげんな扱いをされますと、たちまち悪くなつてしまうものですから、店舗の設備、たとえば青物を売つている店にはタバコの指定は許可しない。薬をつくつているとかあるいはとうふ屋さんの店には許可しないという、そういうふうな業種の制限がございます。それからタバコを売るにつきましても現金取引でありまして、たとえばある一つの店で一月に十万円は売れる。かりに三回の配給にしますと、一回に三万何千円くらいは買つて行かなければいけないわけでありますが、それだけのタバコを持つて行つた場合に、すぐそれだけのものが支払えるというふうな意味で、ある程度の資力が必要であります。そうしませんと三万五千円のものが売れるにかかわらず、それをタバコ屋さんが買わないということになりまして、たちまちタバコが切れてしまいまして、消費者の方にいろいろ御不便をかける。そういう店をなるべくやめて、同じ近所から申請があれば、信用が確実な資力のある方に、できるだけお願いをしたいというふうに考えております。そういう意味で資産なり信用なり、そういう点も調査いたします。それから一例を申し上げますと距離でございますが、大体繁華街でありますと、少くとも五十メートル離れていなければならぬ。市街地でありますと百メートル離れていなければならぬ。いなかでありますともつと距離を延ばしております。但したとい百メートルより近いところでありましても、劇場があるとか、何か特別な施設やあるいは飲み屋がありまして、そこが夜は非常にはやるところだというふうな場合ですと、その売上げの金額の一定の標準をものさしにいたしまして、多少距離は近くとも、そのところは認めて行くというふうなやり方をする場合もあります。それから逆に、距離は大体の標準になつておりましても、人通りが非常に少な過ぎて、一軒の店として成り立ち得ないというふうな場合には、距離が百メートル以上でありましても許可しない場合もございます。そういう点につきましてはいろいろ事情を見ながら、私の申し上げましたような一応の標準を置きまして、それを基準にして実地調査をして、適当と思うところへ置いて行くというふうなやり方をしております。なお指定につきましていろいろ問題があるというお話でございますが、私もこれは全然絶無だとは思わないのでありますけれども、大体私どもの耳に入つて参ります場合は、指定にならなかつた申請者の方々からのお話が多いのであります。どうしても片耳になるおそれがありますので、内部の調査の模様などをいろいろ調べてみますと、私どもの方で見ましても、これなら私どもが調査してもちよつと指定はしにくいだろうというふうに思われる場所が、割合に多いのであります。小売人の組合の方からは、指定につきましても自分たちの意見を聞いてくれという申入れが、毎年いろいろな機会を通じてあるのでございますが、これにつきましては、私の方では絶対にお断りしております。非常に問題を起しやすいことでありますので、外部からごらんになりますと、組合のボスにわたりをつけなければ、許可にならぬのじやないかというふうに思われる場合があろうかと思いますが、私どもの方ではそういう申入れは一切受付けておりません。また積極的に組合の意向を聞くということもいたしておりませんので、指定の手続にいたしましても、出張所がございますが、その出張所で実地の調査をいたしまして、意見書をつけて地方局へまわして参ります。地方局が実情を知つておる場合にはなおけつこうでありますし、なお書面上いろいろ審査をいたしまして、地方局長がその審査の結果許否を決定する。なおその指定いたしましたあとにつきましては、地方局から、あるいはまた本社からも参ることがありますが、その指定したあと、一々全部まわるわけにも行きませんが、機会のあるごとにそういうところをまわりまして、その適否を爾後においてまた審査をしてみるというふうなやり方をしておりまして、できるだけ間違いの起らないように、十分気はつけておるつもりでございます。大体常識的に考えてみましても、かりに月に十万円売れるとしますと、七分平均の利益として一箇月七千円の利益でございます。その七千円のうちからいろいろ経費も払わなければなりませんし、また所得税がかなりの金額とられますので、いなかの町で小売屋さんになるために何万円使つたというふうなことは、ちよつと常識では考えられないのであります。何万円かお使いになつたとすれば、一年も二年もかからなければ、とてもその使つただけの元もとれないということで、一般に言われるほど、そうひどくはないのじやないかと思つております が、先ほど総裁のお話にもありましたように、私どもも十分なお気をつけて、不公平のないようにいたしたいと思います。ただ御了解願いたいのは、終戦後タバコ屋さんの数が足らなかつたのでありますが、最近大分ふやして参りまして、ここ一年くらいは、申請されてもなかなか許可にならぬ場合が多いのではないかと思います。その辺のこともひとつ御了解を願つておきたいと思います。
○武藤(嘉)委員 よくわかりました。ただ私の申し上げたいのは、資力がなければ、これはどちらも取引でありますから危険でありましようから、当然厳重に御査定にならなければなりませんが、どうも私どもが地方で考えてみますると、非常に希望しておるにかかわらずなかなか認可が容易でない。別に専売局に貸倒れ金ができればやむを得ませんが、そうでなければ、希望があるならばお許しになつてもいいんじやないか、こういうふうに私どもは、間違いかもしれませんが、感ずるのであります。 それからなお申し上げたいことは、何か戦争中、企業整備で合併させられてやめたような業者があるようでありますが、そういうような業者がまた再認可を要求しますような場合には、多少優先的にでも御考慮があるのか。少くとも企業整備でやめているようなものは、戦時の体制のためにやめた犠牲者でありますので、かようなものが出願いたしました場合には、特に御配慮が願いたいような気がいたしますが、御所見を承りとうございます。
○石田説明員 私が公社へ参りましてからは、今のお話のようなことを具体的にまだ伺つたことがないのでありまして、あるいは地方局ではそういうことがあつたかと思いますが、企業整備を済ましてから大分たちますので、もう最近あまりそういうお話もないのではないかと思いますけれども、もし具体的にでもございましたら、また事情をよく承つてみたいと思います。もちろん地方局におきましても申請があれば、当時の事情を考えまして、おそらくそういう方々には優先的に許可するようにしているのではないかと推測しております。ただ戦災で焼けましたり、その後住宅地の模様なり繁華街の模様なり、いろいろかわつて参りますし、あるいはその前にどなたか先に願い出た方がありまして許可になつておりますと、たとえばその隣りとかあるいは五、六軒先とかいうふうな所ですと、当時企業整備の関係があつてお気の毒だとは思いながらも、やはり先ほど来申し上げましたようなことで、すぐ許可いたしかねる場合もあろうかと思います。しかしそういう場合につきましては、またほかの場所もあることでございましようし、地方局の辺ともまたよく参話合いを願いましたら、何か解決の方法もあるのではないかと思います。
○高間委員 一言お伺いしておきたいのですが、今内地密造タバコの問題が出ましたが、撲滅するのに非常に苦心をなさるというお話であります。その一端としまして、ピース、光等の外装用のボール紙は、専売公社としては原則として引上げることになつておるのですか。それとも、そのまま小売人がかつてに処分していいことになつておりますか。その点をお伺いしたい。
○石田説明員 お話の箱と申しますのは、あの外側の小さい箱でございましようか。
○高間委員 二十包んであるあのろう紙とボール紙です。
○石田説明員 あのろう紙は別に回収いたしておりません。ボール箱の方は、小売屋さんが処分したければ自分で処分してもかまわないことになつておりますが、私どもの方でも資材はなるべく節約するという見地から、小売屋さんにお願いいたしまして、できるだけ私どもの方にお返し願いたいということで、御協力を願つております。
○高間委員 それで大体わかりましたが、その回収をするのに、あの上に赤い紙が張つてありますが、その赤い紙を完全にとらなければ受取つて行かないのですね。ところが小売人の方では回収してもらつた方がいいので、丁寧にとつてはおるつもりですけれども——一定のブロックの長の所へそれを集めまして、それで自動車が来た場合に持つて行つてもらうのですから、しごくけつこうなんですけれども、少しそのとり方が雑だと、これはだめだからというので、ブロック長から話があつて、またそれをとりに行かなくちやならない、こういう隘路がありますのと、もう一つは、内地製の密造タバコの外装にあれがまた使われておつて、一つ一つに売るよりは二十個で売る方が早いものですから、中を開いても見ないで、二十個ずつ密造タバコを売渡しておるのをしばしば見ることがあります。ですから、そういうものを撲滅する意味から行きましても、あの二十個の包装紙は完全に回収させるように、もちろん法律でないのですから、協力という言葉でしようけれども、とにかく小売人に、この外装紙は専売公社の方へ完全に返すんだというふうな観念を与えるように指導され、また地方局の方に対しても、それを完全に引上げろというふうに通達をしてもらう方が、密造タバコを撲滅するのに非常に役立つと考えるのですが、その点について局長さんの御意見を承りたい。
○石田説明員 御親切な御注意をいただいて、まことにありがとうございます。さつそく適当な機会をつかまえまして、お話のような趣旨を各地方局なり出張所なりに流したいと思います。なおボール箱を回収いたしておりますのは、これを再び使うというために回収しておるのでありまし、使えないものをどうも回収するわけにも行きませんものですから、小売屋さんにも無理を言つて、きれいに紙をはがせとか、いろいろ願いをしておるのでありますが、私の方でも製造の上からあの赤い紙がはがれやすいように、最近はのりのつけ方をかえておりまして、あまりに手数がかからずにきれいに紙のとれるというふうな方法を考えております。回収を始めましてからまだ半年くらいでございまして、割合に成績はよくなつておるのでありますが、まだなかなか私どもの趣旨がよく通つておりませんし、また末端の方におきましても、扱い方のまずいところもあろうかと思いますが、御趣旨に沿いましてできるだけ直すようにいたしたいと思います。
○久保田委員 ちよつと関連して……。販売局長さんは、さつき資力のない人は云々というようなことはない、公平に扱つている、こうおつしやいましたが、実際は申請しまして許可になる。その場合には陳列とかあるいはそういうような金が約二十万円から三十万円くらいいる。それがなければこれは許可にならないというようなことをよく伺つていますが、さようなことはございませんか。
○石田説明員 土地によつて資力の判定といいますか、資力はどの程度の金額があつたらいいかというふうな考え方が違うわけでございます。大体店の飾りをいたしますのに、これは平均的なお話でございますけれども、五万円くらいはかかるのではないかと思います。そのほかに約十日分ばかりのタバコを持つていただきますので、それの買受け資金を十万円くらい——もう少しよく売れるところになりますと、もつと多くなりますが、お話の二十万円と申しますのは、店舗の設備費と、それから十日分くらいのタバコを買つておく資金、大体三十万円見当が多いように考えております。それで最初から二十万円程度の資金を出していただきませんと、あとタバコを次々に配給して参りますときに、近所に不便をかけない程度のタバコを持つことができませんので、それ以下でございますと、大体は申請を許可しない場合が多いように考えております。
○久保田委員 それではやはり三十万円近い資力がなければ店を持つことができない、また許可も得られない、こう解釈してよろしいですね。
○石田説明員 三十万円とこういう席で金額を限られてしまいますのは、私ちよつとさようでございますとも申し上げかねるのでありますが、最低十五万円以上は必要だというくらいに、お考え願つたらいいのじやないかと思います。
○久保田委員 もう時間もございませんので、先に秋山さんにお伺いしました点、きようの新聞に出ました問題について御存じでございましようか。あの問題につきまして、総裁以外の方々が御存じでしようか。
○内藤説明員 ただいまお話の事件は大阪に起りましたもので、詳しいことは聞いておりませんが、私の方の資材課長が大阪の警視庁からこちらへ見えた方に話を聞かれたことがあります。そのときに内容の話はなかつたそうでございますが、大ざつぱな概略を申し上げたいと思います。それは巻紙の問題でございますが、戦争中に朝鮮総督府の専売局へ、内地でこしらえましたタバコの巻紙を売つたのでございます。ただそのときには、いわゆる歳入調停の手続はしましたが、金は受取つておらなかつた。ところがそれを送つております途中で終戦になりまして非常に混乱したということで、一部は送り出したようでございますが、その先はよくわからなくなつております。それから一部がたしか大阪だつたと思いますが、港の倉庫に残つておるということで、この巻紙をめぐりまして、朝鮮総督府の何といいますか、清算機関みたいなものが東京にございまして、それから独立しました韓国あるいは朝鮮というふうな方面からも、これは自分のものだというような話がいろいろあつたのであります。それで公社といたしましては、金をもらつてないのでございますし、こちらのものだということでいろいろいきさつがあつたようであります。これは私が参る前の問題でございましたが、それで結局司令部の方で朝鮮の仕事をやつておるところからも証明をいただきまして、これは朝鮮のものではない、日本の当時の専売局のものであるという判定をいただきましたので、この巻紙を公社が引取つたのであります。その場合、もちろんその倉庫の保管料は公社として支払つたわけでありますが、その巻紙を引取りましてそれが解決するまでに、混乱状態のときでありますので、五、六年かかつたと思うのであります。こちらに引取り指令をわれわれの方から出しましたのが、公社になりましてしばらくしてからでございますから、二十四年の秋のころじやなかつたかと思いますが、そのときに大阪の局に対しまして、それは公社のものであるから引取れということを命じまして、その引取つたものは、先ほどお話いたしましたように、戦争中の製品である、しかも古いものでありますから、使えるかどうか、向うで鑑定をしまして、使えるものならこちらの方で使う、それからもし使えなくなつておるものであれば、廃紙として巻紙をつくつておる工場に払い下げろ、こういう指令をしたのであります。御承知のように製造をやる途中に、いろいろ巻紙のやりそこないと申しますか、そういうものができまして、廃紙を巻紙をこしらえます工場に払い下げますことは、従前からやつて来ておるのであります。それをもう一ぺん原料にしまして、巻紙をつくり直すということになるのであります。それと同じような手続で、使えないものなら廃紙として払い下げろという指令をしたのであります。その鑑定に、先ほどお話の出ました資材課の井田君が立ち会つておつたようでございます。それでそのときの鑑定では、これは使いものにならぬということで、払い下げたということになつておるのでありますが、その間に何か問題があつたようでありまして、今回のような事件になつたかと思いますが、それからさきの事件がどういう内容のものであるかということは、まだわれわれの方としてははつきりしておりません。事件の発生に至りましたいきさつは、今申し上げたような状況でございます。
○佐藤委員長 本日はこの程度にとどめまして、次会は明十四日午前十時から開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時九分散会