大蔵委員会 第14号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/02/16
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 前回に引続き所得税法の一部を改正する法律案外三税制改正法案を議題として、質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します。高田富之君。
○高田(富)委員 この前租税及び印紙收入予算の本年度の説明書につきまして、若干の御説明をいただきましたが、これにつきましてなおちよつと補足して重ねてお伺いしたい点を、二、三質問したいと思います。 源泉所得の方は、この表によりますと、昭和二十五年度と比べますと四割増、それから昭和二十六年度と比べますと一割一分四厘、たしか四厘増というような御説明だつたと思います。この基礎には本年度における給與水準が若干上るということを予定して、組まれておると思うのですが、大体それはベースの上ではどのくらいのものですか。
○平田政府委員 この給與所得の内容には、例の公務員と民間と両方ございますが、公務員の方は昨年かわりましたあの水準で計算いたしております。それから民間の方は昭和二十七年の平均を、例の労働省衝動全産業の現金給與額という調べがございますが、それを一万二千九百三十二円というものをもとにいたしまして、計算いたしておる次第でございます。
○高田(富)委員 そうしますと、公務員の方も民間の方も、この税收入の基礎は現在のままであつて、将来の増額は両方とも全然見ておられないということですね。
○平田政府委員 公務員の方は現在のままでございますが、民間の方をもう一ぺん補足して申し上げますと、二十六年十一月の水準は一万一千三百一円、これは臨時賞與を除きました毎月きまつて支給する分であります。それに対しまして、二十七年三月までに二百円程度ふえるものとしまして、三月を一方一千五百円、それ以後はちよつと予測がつきがたいので横すべりということで計算いたしております。
○高田(富)委員 今の御説明では民間一万二千九百三十二円というお話ですが、これはその調子でずつと上つて行くわけですか。
○平田政府委員 今年の十一月までの実績しか、この予算を組みます場合にはわからなかつたので、その十一月の実績が一万一千三百一円でございます。それが順次上りまして、今年の三月には二百円程度上つて、一万一千五百円程度になる。それ以後は予測がつきがたいので一応横すべり、つまり上らないものと見まして、三月まで若干の騰貴を見まして、それ以後は三月に予想しました数字で横すべりということでございます。
○高田(富)委員 一万二千九百三十二円というのは、それでは何ですか。
○平田政府委員 一万二千九百三十二円というのは、賞與その他の毎月きまつた以外のものを含めました平均でございます。毎月きまつて支給するものは、今私があとに申し上げました数字をもとにしております。
○高田(富)委員 国民所得の推計の方では、勤労所得が一割くらいふえるように見積つておるようですが、そういうことと税の見積りの方とは、全然無関係にやつておるのですか。
○平田政府委員 国民所得の見積りともなるべく一致せしめるということにいたしておるのでありますが、ただあまり確実でない部分につきましては、税の方は従来の例によりまして、若干手がたく見積るというところもございますが、今御指摘の点はもう一ぺん調べまして、すぐあとで御返事をいたします。
○高田(富)委員 この前にもちよつとお伺いしましたが、昭和二十七年度の課税見込みにつきまして、たとえばこの前例に引きましたのは、九ページの農業の場合ですが、ばかに残りが少いじやないかという質問をしまして、それに対して御説明がありましたが、九ページの農業の例でいいますと、一人当りの所得が十二万九千三百円、それから税金を差引いた残りというのでなくして、その基礎控除その他扶養控除、各種控除を合せまして、結局十二万九千円から税金を引いただけというふうな御説明であつたのですが、それにしましても約十二万円、月一万円ということになりまして、しかもその内容はその半分ぐらいが各種控除に相当する部分でありますから、実際にはこれは大体一人当り控除や何かありますと、これは平均しましてその基準になつておりますのは、農家の場合で言いますと、どのくらいの家族になつておりますか。
○平田政府委員 扶養家族の控除人員は、その次のdをごらん願いますと、その下に一人当りの控除人員が出ております。営業の場合ですと三・五二人、農業の場合でありますと、四・八三人、それを控除しておるわけであります。
○高田(富)委員 そうしますと、結局これはこういうふうに理解していいものでしようか。農業の場合四・八三人というのは、本人のほかにまだ三・八三人あるのですね。そういう人員をかかえた一家族の收入が十二万九千三百円で、その中から九千幾円の税金を拂うと、結局十二万円——月一万円で四・八三人の生活をまかなつておるというふうに理解してよろしいのでありますか、お尋ねいたします。
○平田政府委員 どうもはなはだ恐縮でございますが、一人当りの計算の十二万八千円というのは、実は十八万九千円のミスプリントでございまして、それをひとつ御修正願いたいと存じます。それで今お話の点は、十九万程度の年平均で扶養家族四・八三人ということになりまして、これは私どもといたしましても、農業の所得が比較的低いということは、十分考えられるわけでございますが、それに対しまして税金が、先般申し上げましたように、改正後一人当り九千八百円ということになるわけでありまして、これで暮して行けるか行けないかという問題につきましては、いろいろ議論があると思いますが、これは農家の場合におきますと、食糧が大体自給できるとか、その他の條件がございますので、比較的低い所得で暮しているというのが、日本の実情ではないかと存じておる次第でございます。なお農業所得者の農業人員の変遷表を前に別にお配りいたしておきましたが、昭和二十四年におきましては三百二十万五千人ほど納税者がおりましたが、二十七年の改正見込みでは百二十八万一千人になりまして、約三分の二はこの二、三年の改正では納税義務者として失格する。従いまして三分の一程度のものが、農家のうち納税者になるわけでございますが、その所得の平均がこういうことになる。そういうふうにごらん願つたらいいかと存ずる次第でございます。
○高田(富)委員 もう一度今のところをお尋ねしておきますが、四・八三人というのは、本人以外ですから、結局家族としては五・何人ですね。
○平田政府委員 その通りであります。
○高田(富)委員 それからもう一つは、この前お伺いした数字でありますが、所得率が法人の場合に——ちよつとこの前の御説明ではよくわからなかつたのですが、法人の所得率が、資本金二百万円以上の場合よりも資本金二百万円以下の方が、大分開きがよけいに所得率が見込まれております。何かこの前の御説明では、朝鮮事変その他の関係で、前には大分あつたけれども、今度の場合はないというふうな、何か漠然とした説明だつたのですが、これはもう少しよく納得できるように、詳細に御説明願いたいと思います。
○平田政府委員 前提を少し申し上げますと、結局二百万円以上の法人と以下の法人ということになりますと、二百万円以上の法人は製造業、卸売業、そういう事業が実は大部分でございます。それで二百万円以下になりますと、小売業それから飲食業といつたような業態の法人が大分ございます。それをひとつ前提にお考え願いたいと思います。そうして朝鮮動乱以後の状況を見ますと、卸売物価は御承知のように非常に上りました。小売物価はそれほど上つていない。それから生産もふえましたが、どちらかと申しますと、大工業等の部門の生産が非常に激増しておりますことは、御承知の通りでございます。従いまして押えましたのは、昨年の九月に終る事業年度を基準にいたしたわけでありますが、その事業年度の利益の中には、動乱以後の影響を非常に強く受けましたのは、むしろ二百万円以上の製造とか卸売を営んでおります大事業でございます。こういう事業の利益の中には、卸売物価の値上りによります利益が、実は相当たくさん含まれている。ところが昨年の九月以後は、御承知の通り卸売物価も大体横ばいでありまして、あまり増減はありません。従いまして基礎といたしました事業年度の利益の中には、物価の値上りによる利益というものが、大法人の場合には特によけいに入つて来る。いろいろ具体的な調査をいたしてみましても、そういうような点がたくさんあるのでございます。そういう点を来年度からはある程度除外しなければ、所得率というものが適正に出て来ない。それを除外する意味におきまして、二十七年度の所得率は、若干二十六年度に比べまして低下するものと見ておるわけであります。その見方の際におきまして、今申しましたような事情からしまして、比較的大きな会社の利益率というものは、今申し上げました物価の値上りによる利益が来年度は少くなりますので、それをより多く除外しなければならない。小法人の場合はそれほど顕著に除外しなくてもいい。その差が結局これだけの差になつて来たわけでございまして、基本といたしましては、私が今申し上げましたような前提の事情を御了解願えますれば、結論として大体この程度の差がつくのがいいのじやないかということを、御了解願えるかと存じておる次第でございます。
○高田(富)委員 大体その御説明で意味はわかりますが、これはそういう大生産とか卸の場合は、値上より利益がこの前相当あつたから、今度は割合にすればそう上らない。ところが一方小売とか飲食店の方は、卸売物価は上つたにもかかわらず、それに比例して小売物価は上つておらぬ、購買力が低下したということで、むしろ非常にそういう点では小資本、特に小法人の場合には、欠損の場合が非常に多かつはのじやないかと思われるのです。それを若干でも埋め合せて行けるかどうかというようなところが問題でありますが、その本年度あたりの收入がもしも相当補正されて、二百万円以下の会社に対する見積りが、当初予算よりも実際は昭和二十六年度においてはずつと落ちて評価されて、それが今度は幾らか欠損を埋め合せて行けるような意味において、上昇線に入つて行くというならば何ですが、本年度の見積りがもしも若干でも利益になつているということでありますと、それが二〇%も利益になるというのでは、相当これは中小法人にとりましては、過大なあれになるのじやないかという気がします。二十六年度の場合は、当初予算と比べまして、二百万円以上の会社の方と二百万円以下の方では、うんと見込みの上で違いが現に出ておりますか。
○平田政府委員 今のお話の点は、少し分析して考えますと、何を基準にしたかということをお考え願いたいのですが、昨年の九月以前一箇年に終つた事業年度の実績をもとにしまして、来年度の利益を見積ろう。従いましてお話の通り、昨年の九月以前一箇年の利益の状態は、比較的大きな法人、製造業、勧業といつたような方面は、動乱以後の好況を受けまして、利益が相当ふくらんでいた。これに反しまして、中小の法人の場合はそれほどふくらんでいなかつた。と申しますのは、今御指摘のように、卸売物価は上つたが、小売物価はそれほど上らなかつた。従つて取引量はふえましたが、そういう事情がありますので、利益率も小法人の方は大法人に比べて、昨年の九月以前一箇年間はそれほどよくなかつた。それをもとにして、しからばことしの分を幾らに見るかということが、実はこの見積りの問題でありまして、それを見積ります場合におきまして、大法人の非常に好況であつたのを、生産物価を乗じて見積るのは少しどうか、そういう好況時代の利益の中に入る異常利益が、またことしも発生すると予想するのはどうかというので、所得率のところで利益率が低下するものと見まして、少く見ている。それがつまり所得率が八〇%に下る、二〇%だけは利益率が下る、こう見ているのでございます。小法人の場合は、今あなたが御指摘になりましたし、また私が申し上げましたように、昨年の九月以前一箇年の利益の状態というものは、大法人に比べましてそういう異常利益等が比較的少かつた。それをもとにしていたしておりますので、利益率の落し方は大法人よりも少くていいのじやないかというので、小法人の場合は一五%程度落している。そういう問題でございまして、これは大体常識から行きましても御納得できるのじやないか。しからば五%の差がしかるべきか、あるいは三%の差がしかるべきか、あるいはもう少し差があつてしかるべきかということになりますと、これはなかなか問題があろうかと思いますけれども、若干の資料等に基きまして私ども勘案いたしまして、この程度に見積つた方がいいのじやないかということで、利益率の低下の程度を、小法人の場合には大法人の場合よりも若干少くする、こういうのが八〇%と八五%にいたしました理由でございます。つまり売上げに対しまして利益率が、大法人は昨年九月以前一年の利益の中には、相当値上りによる利益が入つたので、利益率がよかつた。その分は排除しなければいけない。排除する方法としまして、所得の率が下る、こういう方法をとつております。小法人の場合には同じような見方をとつておりますが、その程度が、小法人の場合には、基準になるところの利益の中に異常利益が少いから、下る率も少く見てもいいだろう、こういう見方で八〇%、八五%の差をつけておる次第でございます。小法人と大法人の利益が、この二、三年の間に大法人の方が大分顯著な成績を上げまして、小さい法人の方はそれほど伸びが多くないということは、これは御指摘の通りでございます。
○高田(富)委員 今そこに資料があるかどうかわかりませんが、なければあとでいただきたいと思いますが、二百万円以下の法人と二百万円以上の法人の最近における税收入の総額、今おわかりでしたらお知らせいただきたい。パーセンテージもわかれば、あとでこまかい数字をいただきたい。
○平田政府委員 これは十ページをごらんになればわかるのでございますが、昨年の九月以前一箇年に事業年度を終了いたしました分の申告による税額というものが、一番最初に出ております。それを見ますと、全体で千五百九十一億円申告の税額が出ております。その中で、二百万円以上の分が大部分でありまして、千三百四十四億というのが二百万円以上の法人であります。税務署所管分というのが二百万円以下でありまして、二百四十七億、大体比率はこの比率で御判断願えばわかるかと思います。来年度の見積りの中におきましても、若干利益率の差をつけておりますので、少しかわりますが、大体においてはこういう状況になつておる次第でございます。
○高田(富)委員 これは戦後のものはずつとありますか。
○平田政府委員 資本金の限度を、調査課所管を少し大きくするために、若干引下げて参つておりますので、正確な統計は今手元にございませんが、大体の推定を調べまして、この次の機会に申上げたいと思います。
○高田(富)委員 それから同じ問題でありますが、この前更正決定の場合に、大会社の申告が多くなつて来ているので、少く見積つておるのですが、これは小さいところでもいやしくも法人になつております以上は、相当個人の場合とは違いまして、帳簿等もある程度完備しおるし、われわれが考えますと、むしろそういう帳簿上の技術とかいろいろな点では、大きいところの方が調査が困難でしようけれども、実際の所得を落すといいますか、そういうふうな方面では経理技術は数等発達しておると思うのです。そういうような点を全然無視して、大会社の方は申告が大分よくなつて来ておるというふうに、頭から信用してかかるというのはどうかと思うのです。この点は確実なる証拠か、何か理論的な根拠があるのですか。
○平田政府委員 これは最近の実績と、それから成行き状況の二つから判断したのであります。最近調査課あるいは査察部で、大法人につきましても相当手きびしく実は調べておりますが、調べた結果、更正決定と申しますか、申告に対しましてふえる分が大法人の場合は比較的少い。と申しますのは、これは二十五年の税制改正後の、非常にいい結果が現われていると私は思うのでございますが、株式を公開しています一般の会社でございますと、やはり責任者が納税に対しまして非常な責任を感ずるようになつて来ております。これは二十五年度の改正で、たとえば申告書におきましても、代印は認めない。会社の名前で判を押しまして、会社の名前で申告するようなことは認めないで、必ず取締役社長か、あるいは社長と経理担当の最高責任者、この二人が自署捺印しなければならぬという制度を、実は二十五年度の改正にシャウプ勧告に基いて入れたのでございます。従いまして、うつかりしたことをやりますと、責任がすぐそういう経理担当者とか社長の責任になる。そうしますとおのずから申告につきまして非常に注意を拂うようになりまして、いいかげんな申告はしないという傾向に、この一、二年非常な勢いでなつて参りました。それで会社の方も、つまらぬことで問題を起しまして責任を問われては困るというので、税務につきましては相当研究をいたしまして、全体として見ますと正しい申告をするということに、一般的には努力しております。もちろん例外がないわけではございません。それと税が大分前と比べまして合理化されまして、再評価もいたしましたし、課税標準の計算にいたしましてもいろいろ合理的な措置を講じましたし、税率も下つており、超過所得税もなくなりましたし、法人税も若干引上げましたので、今後問題はどうなつて来るか問題ですが、しかし四二%、地方税を入れましても五〇%の税率になる。そういうことになりますと、つまらぬことで問題を起すよりも、なるべく正しくやつておこうじやないかというのが、大体大会社の場合の最近の一般的風潮になつて来ておりまして、これは私ども非常に好ましい傾向だと思つているのでございますが、そういうことの現われでございましよう。決して調査の手をゆるめているわけではございません。むしろ大法人をそんなに調べるよりも、もつとほかに調べたらどうかという意見も部内にはあるくらいですが、よく調べまして、正しい結論を正すように努力いたしておる。それにもかかわらず最近の実績は、更正決定によつてふえます分が三%とか五%とか、その程度に実はとどまつている。これは決して調査が粗漏であり、いいかげんなことをやつているからというわけではなくて、先ほど私が申し上げましたような事情が、一番大きな理由じやないかというように考えているのでございます。それと統制等がなくなりましたので、何と申しますか、いいかげんにするという会社の立場がよほど少くなつて参りまして、税金はいいかげんなことをやつて、あとで責任を問われてはつまらぬという考えもございますし、非常に実はよくなつております。これに対しまして、中小の同族会社の場合は、これは高田さんよく御承知でしようが、自分が支配している自分の会社でございます。これは最近やはり徐々によくなつておりますが、なかなか理想的なところまで現在も至つておりません。調べてみますと、やはり相当差が出て来るのがございまして、それを調べた結果におきましても、二百万円以下の法人の場合におきましては、大きな法人に比べまして、更正決定による増加が比較的多い。そういう点を見まして、こういうふうな見方をしているのでございます。もちろんこれは将来の理想としましては、ひとり大法人のみならず、中小法人も大法人のような結果になることを期待いたしておりますし、またそう遠くない将来におきまして、そういう方向に行き得るのじやないか、また行かせなくちやならぬというので努めておりますが、遺憾ながらまだ現状はそこまで至つていない。そういう点を考えまして、若干の差をつけている次第でございます。決して大法人の調査をゆるやかにする、小法人はきつく調べるという趣旨で、見込んだものではございませんことを、御了承願いたいと存じます。
○高田(富)委員 この前もちよつとお伺いしておいたんですが、最近小さい法人に対しまして、特に同族会社に対しては、実際上これを個人と同じような見地から、税務署が調査しなければならないというような、何か通達か指示のようなものを出されて、小法人、同族会社に対して税務署が当つているという声が、かなり広く聞かされているわけですが、そういう方針を通達されているんじやないですか。
○平田政府委員 これは御承知の通り、例の企業組合につきましては、企業組合の実態を備えていないものにつきましては、事実の認定としまして、法人の事業と個人の事業を認定します際に、むしろ個人の事業だと認定すべき筋合いの場合がある。実際調べてみましてもあるようでございますから、そういう場合は法人の事業として認めないで、個人の事業として課税している場合が相当ございます。同族会社の場合におきましては、別段法人自体を個人の事業として見るというようなことはいたしておりません。ただ同族会社の場合におきましては、やはり主宰者が所有者であります関係上、計算を適当にやりまして、うまく負担をごまかすという問題がございますので、行為、計算の否認の規定が税法にも設けられておりますが、そういう規定をよく働かせまして、妥当な調査をするというような場合がございますことは、従来からやつておるのと同様でございます。 それから個人との比較の問題ですが、最近二、三年個人から法人になつた例がたくさんございます。従いまして、ある程度法人になつたからというので、調査が手薄になつてはいかぬ。やはり個人を調べるのと同じように、法人につきましても丁重に調べまして、正しい所得を見出さなければならない。これは当然の方針でございまして、そういうことにはできる限り努めておりますことは、特に申し上げる必要はないと存じます。
○高田(富)委員 企業組合につきましては、私ちよつと聞いたんですが、東京都内で、どの附近でしたか、相当たくさんの企業組合が税務当局からは組合として認められなかつた。しかし企業組合法によつて正式に企業組合として活動しておつて、法的にりつぱな法人である。それがどういう理由でそれを認めないのか非常におかしいということから、いろいろ相談を受けたことがありましたが、大体その判断の基準です。どういう場合にそれを法人と認めるのか。それはそちらの大蔵省の考え方一つで、末端においては相当嚴格過ぎるような基準でやつておるということにもなりましようから、そこら辺はかなりこまかい何か指示でもない限り、うまく運用できないじやないか。片つぱしからこれを偽装組合だというようなことになりますと、せつかく企業組合が奨励され、それに沿つて中小業者が協同の活動をやつて行く。むろん協同の程度はいろいろな段階もありましようけれども、いやしくも個人企業でなく、協同して中小企業の生存のためにやつて行つておる、そういうことを税法上認めないということになりますと、企業組合の奨励をやつておることとはまるつきり立場が反対のようになつてしまつて、発展途上にある企業組合の将来に大きな悪い影響を及ぼすおそれがあると思うのですが、そういう点は相当はつきりとした基準か何かあつてやつておるのですか。
○平田政府委員 企業組合の実態を調べてみますと、これはなかなかむずかしい問題がたくさんあるのでございまして、普通の法人でございますと、結局ある事業を全部法人の事業にしてしまう。そして所有者は株主であるにすぎない。ところが企業組合におきましては、企業組合員自体が営業者なのであります。この看板を完全に実はおろしていない。つまり中小の事業者が企業組合を結成いたしまして、共同事業ができる、こういうことになつているわけでございますので、実際問題としていろいろ調べてみますと、全部ほんとうに法人の実態を備えているものと、それから形だけ法人を整えまして、実際は自分の損益、自分の責任において事業を運営している。法人としての合同体として体をなしていない。こういうのが、実は高田さんも御承知でしようが相当あるのでございます。これに対しましてわれわれとしましては、法律がある以上、法律の趣旨を無視するようなことはできるだけ避けたいので、こういう一定の條件に適合しますれば、これは企業組合の事業としまして、法人の所得として課税し、そういう程度まで行かぬ場合は、これはどうもいたし方がない、個人の事業所得と見て課税する。こういう点につきまして、実態をよく調べました上で、一定の方針を現地に流しております。こういう程度まで行けば企業組合と認めまして、法人として課税する、こういう程度まで至らぬものにつきましては、企業組合員の営業所得と申しますか、看板をおろしていないものですから、そこはなかなかむずかしいのですが、事業所得と見た方がいいというので、現場を指導しましてやつている次第でございます。その詳細な基準は、国税庁で通達をいたしまして、すでに公表しております。適当な機会にその詳細を、さらに御説明申し上げてもよろしいかと思います。基本的には今申し上げました趣旨で、どの程度ほんとうに合同体として共同経営になつているか、あるいはほんとうは共同経営の仮装だけでありまして、実際はみな自分の責任と自分の計算においてやりまして、利益も大体自分に帰属してしまつている。その見境をつける判断の基準というものを、一定の基準で流しておるので、その見方がなかなかむずかしいことも事実でありますが、私どもとしましては、單純に計算だけを仮装的に法人の事業にしまして、実際は個人がやつているものと同じことをやつている、こういう場合におきましては、実態から行きましては、やはり個人の事業所得として課税するのが、妥当であろうという考え方であります。事実認定の問題としまして、一定の基準をもちまして、それによつて妥当な課税をするように、こういう趣旨で指導いたしておる次第でございます。いろいろ実際問題としましても、認定のむずかしい場合がありまして問題がありますので、場合によりますと、将来もう少し実態がはつきりなりました上は、あるいは適当な立法的な措置を必要とするかというふうにも感じておるのでございますが、現在のところ、あまり立法措置をもうけまして、企業組合の本来あるべき発展を阻害してもぐあいが悪いので、もう少し自然の成り行きにまかせまして、課税の上におきましては、実態に即応しました適正な課税をするということでやつて行こうという考え方で、現在進めておる次第でございます。その基準の詳細につきましては、後ほど資料を取寄せて御説明申し上げてもけつこうだと思います。
○高田(富)委員 それからこれをちよつと離れますが、本年度の申告の指導という建前からでありますが、最近ずつと各業者のところへ税務当局の係官がまわりまして、そして所得の申告につきまして、ある程度の目安をもつて調査をやつているわけであります。その実情を聞きますと、小さい業者、特に法人でない場合には、帳簿等につきましても、相当の不備もありましようし、ほとんどそういうものをつけておらぬというような者もあるわけです。従つてそういうところへ行きますと、調査員の方があらかじめ何らかの基準をもつて、それに適合するように調べようと思いますと、やはり相当納税者が恐怖観念というものを持ちますので、ほとんど結局は、あらかじめ考えられた基準に合うような結論が出てしまう。あとになつてから、こういうふうに聞かれた、こう答えてしまつたというような状態で、あとでおろおろしてしまつて、これはとんでもない税金が来はしないかというふうな恐怖観念に襲われておるという例は、一、二じやない。非常に一般的にあるのです。これは大蔵当局のいろいろな文書等にも出ておると思うのですが、本年度は各業種別に、三割とか五割とか收益の上昇があつたというふうな基準を、あらかじめ各税務署に示しておいて、それに合致するような個々の実態調査みたいなものをやつている。ですから結局そういう帳簿も何もない業者のところに行つて調べたということになれば、それは裏づけというようなことになるが、事実は結局下からの調査ではなくて、上の方の調べた——どういうことで調べたかわかりませんが、大体あの基準通りに本年度の各業種別の所得の見積りが、天くだり的に行われている、こういうふうにわれわれは考えるのでありますが、その基準を各地域別、業種別等につくつたのは、実態調査をやる前に、上の方で計算か何かできまして、それが下へおろされて来ておるというふうに思うのですが、あれはどういう手続で、どういうふうにしてつくつたものでありますか。
○平田政府委員 何か事前に上の方で基準をつくりまして、それを下に流すというようなことは、全然いたしておりません。むしろ実態をできるだけ調べまして、できますならば個別的に調べましたものに基いて、申告の指導をやるなり、あるいは応じない場合は更正決定が行く、こういうのを原則にいたしております。ただお話の通り、帳面等がはつきりついていないといつたような場合におきましては、売上高とか仕入れとか、そういう面を調べまして、一定の所得率を算定しまして、その率を乗じて所得を推定して調べるというのが、これはやはり帳面がついていない現在の状況としましては当然の方法でありまして、そういう方法を用いておりますが、その場合におきましても、あくまでも実際に調べました同業者の実績をもとにしまして、それがどれくらいになつておるか、そういうものを基準にしまして、標準というものをつくつて、それで納税者の所得を推定して調べる、こういうことをやつておる次第であります。その際におきましても、もちろん納税者の状況が個別的にいいか悪いか、落目かあるいはよくなりつつあるか、そういう点につきましても、でき得る限りよく調べました上で、各人の所得額を正しく見出すということに、努めておる次第でございます。事前に上から何か基準等をきめまして、それでやるといつたようなことは、全然いたしておりません。御了承願います。
○高田(富)委員 あの標準率の何か一覧表のようなものを——これはどこで出したのですか。大蔵省関係のどこかで、各業種別の詳細にわたりまして、本年度の三割増しとか、四割増しとかいうものが出ておるやに承つておるのですが、ああいう資料はいただけませんですか。ぜひいただきたいと思いますが、どこで出しているのですか。
○平田政府委員 これは今申し上げましたように、帳面が完全でない人の場合におきまして、所得を推定する一つの方法としまして、用いているにすぎません。もちろんそれをつくります場合におきましては、内部でたくさん調べ上げました上で、よく検討してつくるわけでありますが、どうも公表するという筋合いのものではない。従いまして、個々の納税者がその基準へ当てはめて行つた場合に比べまして、所得が高い場合は、それによる場合もありますし、それから低い場合はもちろんそれによる必要はないので、別段法的拘束力を持つものではございませんので、これは公表する筋合いのものではなかろう。従来も公表しないでおるのでございますが、内部の一つの所得の推定の資料として用いているにすぎないことを、御了承願いたいと思います。
○高田(富)委員 その推定の資料が單なる資料で、今おつしやつたように、現実には上に行つたり、下に行つたりということになるわけでしようが、それは單なる建前であつて、実際はああいうものができますと、下の方の税務署では、大体それによつてやらざるを得ない。また現にそれでやつておると私は確信しておるのです。従つてああいうものがどういうふうにしてつくられたかということは、きわめて重大であつて、あれのつくり方次第によりまして、末端の税務署はほとんどあれで決定してしまうと言つて過言でないと思う。ですから、ああいうふうなものをどういう手続を経てやつて、大体いつごろにああいうものが完成して、それがいつごろ下の方の各末端税務署に、参考資料なり何なりとして届くものであるか。これは相当その間の事情を納得の行くように明らかにしていただく必要があると思う。もう少し詳細にその辺を御説明願いたい。
○平田政府委員 たとえば具体的に本年度どういうふうにやつたかということにつきましては、あとで国税庁の直税部あたりから御説明申し上げてもいいと思いますが、一般的な行き方といたしましては、先ほど申し上げましたように、多数の納税者につきまして実態調査をやる。個別的に納税者の状況を調べるわけでございます。できる限り帳面の完全なものから選びまして、各業態にわたりまして、できる限り多数の納税者を大、中、小と分散するように調べまして、それをもとにしまして、一体どれくらいの利益率があるかということを下から積え上げるのであります。上から持つて行くのではございませんで、下の調査に基いて積み上げまして、それに基いてどれくらいの利益率が一応の推定の資料としては正しいか、その資料を作成するわけでございます。それに基きまして、売上げだけしかつかめないような人につきましては、売上げにその率を掛けまして、一応所得を推定する。それからさらに業況なり、その人の個別的な事情等もよく調べまして、雇い人がふえているか減つているか、あるいはその商売が上向きになつているか下向きになつているか、あるいは全体の事情が上向きでも、その人の場合には特に悪いなら悪い、そういつた調査も戸ごとにまわりまして、できるだけよく調べて、その上で一応推定の所得を出して、それをもとにして納税者と話し合う。もちろん納税者に対しては、今申告の指導中でございますので、まつたく親切としてやつているにすぎないのであります。そして自分としてはその所得はないという場合におきましては、それに応ずる必要はない。しかし税務署はその場合におきまして、さらによく調べまして、あとで更正決定するという場合も出て来るかもしれません。あるいは調べまして、なるほど納税者の主張が正しいというので、更正決定をやらない場合もあるかもしれません。そういう手続を経まして、できる限り正しい所得を見出すように努めよう、こういうことになつているわけであります。昨年から今年にかけまして、どれくらい調べて、どういうふうにしておるかという非常に具体的なことでございますと、別の機会に国税庁の直税部から来てもらいまして、さらに説明してもいいと思いますが、一般的な順序としましては、今私が申し上げましたようなことでいたしておる次第でございます。こういう方式は、ひとり職後のみならず、戦前からやつておるのでありますが、戦後非常に手不足で、なかなか調査もできなくて、ある程度簡單な調査でやつた例もございますが、漸次その点も改善が加えられつつありまして、できる限り多数調査して、その調査したものに基きまする的確な資料で、それを作成するという方向に参つておりますので、私は最近はよほどその点はよくなりつつあるということを、考えておる次第でございます。
○高田(富)委員 その資料は外に公表すべきものでないというお話ですが、これは少くとも国会において、一応非常に重要な参考資料の一つとして御提出を願つて、それについて調査した経過等を担当の事務官の方にでもこまかく説明していただくということは、非常に私は重大だと思うのですが、これはひとつやつてもらえませんですか。
○平田政府委員 これは全国一律にいたしておりますが、各地によつて違う、また違えなければおかしいのです。たくさんの業種にわたつておりまするし、——それはもちろん今申しましたように、一つの資料にしかすぎませんので、そこまで申告してしまえばいいというわけのものじやない。ほんとうは、納税者はあくまでも正しい申告をしてもらわなければならない。従いましてこういうものは、法律的には別段拘束力を持つものではございません。役所の内部の便宜でございますので、どうも公表するのはやはり適当でなかろうと存じます。それからその内容を一々説明するとなりますと、おそらくこれは相当時間がかかりまして、国会で御審議願うとしましては、どうも不適当ではないか。そういう点はやはり行政の責任者にある程度まかせてもらいまして、やつていただくということでなければ、正しい運用ができないのじやないかと存ずる次第でございます。そういうことは、所得税の行政の一つの中心というのは言い過ぎかもしれませんが、実額調査ができないものに対しまする所得の調査の一つの方法でございますので、これにつきましては、その結果がよかつたか悪かつたかということによつて、御判断願うよりほかないので、一々そのプロセスを御審議願うということは、どうも適当ではなかろう。しかし大体どういうことをやつておるかということは、もちろん御説明するのはしかるべきでございまして、その点は十分必要な機会に御説明申し上げてもいいと思いますが、内容自体を御審議願いますのは少しどうかと思うので、私はちよつと賛成いたしかねる次第であります。
○高田(富)委員 それではもう一つ伺います。これは各地方の各税務署ごとに、あなたのおつしやるように、そういう資料を下の方からつくつて来るといたしまして、おそらく大蔵省では全国的にそういうものを集めて、そうして各地方別にやはり一貫して見ないと、非常にアンバランスがあつていかぬということで、おそらく全国的に調整せざるを得ないのじやないかと思うのです。これを集められまして、そしてお前の方はどうも調べ方が甘いのではないか、こつちは少し辛い、全国的にこの業種はこういう傾向にあるのだから、これは正しい調査と思われないというような意見を出して、全国的に一応の基準に従つた——各地の特殊性というものも若干ありましようから、違いもありましようけれども、その間一貫したものをやはりつくつて、それを全国的に一つの資料としてやる、こういうことになつているのじやないかと思うのですが、それはどうです。
○平田政府委員 これは全部のものにつきまして中央で見るということは、なかなかむずかしい問題ですから、国税局という役所がありまして、そういうところにおきまして税務署を指導してやつております。しかし全国的に関係のある重要種目、それから特に問題になつた事項につきましては、やはり会議等の際に協議しまして、できる限りアンバランスがないように努めるということは極力やつております。たとえば農業所得の標準と申しますか、收入金額を幾らに見るかといつたような問題につきましては、全国的にあまり違えるという理由がございませんので、よく調べまして、調査の結果に基きました資料を持ち寄りまして協議し、それぞれ意見の交換を行つて、妥当なところに持つて行くように相談してやつております。しかし全部のものにつきまして中央でやるというわけには行かないので、大体のバランスをとる意味におきまして協議しまして、妥当な結論を出すということに努めておりますことは、今お話の通りでございます。
○高田(富)委員 結局そういうふうな基準の参考資料がありますと、大体それに従いまして、各末端では申告の指導を事実上やつておると私は思うのでありますが、そのときに個々の業者につきまして、今あなたのおつしやいましたように、一応そういうものは白紙に返して、事情をよく調べて、おのおのの業者の実態に沿う課税をするということで行くのが建前でありましようけれども、実際はやはりいろいろな困難もありましようし、人数の関係もありましようが、往々にして、たとえば末端に行きますと、一つの地方の一つの業種に対しまして、税務署の方で大体総額は幾らくらいになるということを計算してしまつて、そうして当該地方の同業組合があれば、組合の幹部等とその旨を相談しまして、そこで個々の調査にかえて、何か典型的なところをピツク・アップして二、三だけを調べておきまして、あとは総額をそこへ持つて来て幹部と相談する。そうすると大体幹部が点数みたいなもの、パーセンテージみたいなものを全業者につけて、その総額にパーセンテージをかけるようなことをしてやるということが、実際に行われておるわけですが、そういうふうなことについて、これは非常に不合理がそこに出て来るわけです。これはやり方がまつたく違法だと思うのですが、そういうことは何らかの方法で取締ることを考えておられますか。
○平田政府委員 私が今申し上げましたのは、所得の売上げに対する率であります。そういうものにつきましては、先ほど申し上げましたような方法で、下から積み上げてよく検討しまして、そしてアンバランスがないように努めまして、それで推定するようにするということに、非常に努めておるわけでございますが、総税額あるいは総所得金額が、この業種は幾らであるべきだといつたような指導は全然いたしておりません。そういうことは現在は一つもやつていないのでございます。 それから今お話の通り団体との関係におきましても、団体からいろいろな資料を頂戴しまして、それを実際調べる場合の有効な資料にするということはやつておりますが、総額をきめて、各人の割振りを団体でやつてもらう、そういうことは所得税法で禁止いたしておるのであります。そういうことをやつているとすれば、それはやり方が正しくございません。むしろ農業団体等からは、できる限りそういう方法を認めてくれという意見もございますが、そこまで行きますことはぐあいが悪いので、やはり最後にきめます各人の所得というものは、これは納税者と直接税務署との責任においてきめなければならぬ。もちろん納税者が、税務代理士等の法律上認められた代理人を代理人として選ぶことはできますが、やはり中間に団体等が介在しまして、そこで団体員の所得を税務署との間に話し合つて、団体の役員の責任においてきめるということは、これは法律も認めないことにしておりますので、そういうことがかりにあるとすれば、ただちにやめなくてはならぬことだと存じます。最近は私はあまりそういう話を聞きません。そんな方法はやつていないのではないかと思いますが、たださつき申しましたように資料はできるだけ各方面から集めないと、実態に印する調査ができませんので、資料の收集は団体を通じ、あるいはその他を通じてできる限りやつております。場合によりますと、そういう団体について間接的ないろいろな意見を聞く場合があると思いますが、あくまでも所得の決定自体は、納税者と税務署との背任において、きめなければならぬということにいたしておるのでございます。所得税法にそういう趣旨の規定がすでに現在もございます。
○高田(富)委員 そういう明らかに違法的なやり方を、かなり一般的にやつているわけなんです。ことに小さな雑多な小売業だとか家内工業式のようなものになりますと、ほとんどそれを唯一の方法にして、各業会でもつてクラスというものをつける。第一級から第二十級ぐらいまでに大体クラスをつけておきまして、第一級が百の場合は、第二級にあるものは八十、第三級は六十といつたように、あらかじめ点数をきめまして、それによつて所得を割振つているわけです。これはきわめて一般的に行われているのでありますから、ただいまの御説明の通りであるとすれば、厳重にかかる違法行為のないように、やつていただかなければならぬというふうに考えるのであります。あとはこの次にいたします。
○平田政府委員 先ほどの條文については、所得税法第六十四條の規定をごらんになれば、私の今申し上げました趣旨の規定がございまして、「收税官吏は、所得税に関する調査について必要があるときは、事業をなす者の組織する団体にその団体員の所得の調査に関し参考となるべき事項」括弧して「団体員の個人ごとの所得の金額及び団体が団体員から特に報告を求めることを必要とする事項を除く。」こういうことはできないのですが。そういう以外の事項につきまして諮問することができる。従いまして反対に直接団体の幹部が、団体員の所得につきまして税務署と折衝してきめるというようなことは、現今は法律が全然認めておりません。その点さらに申し上げます。
○佐藤委員長 本日はこの程度にとどめ散会いたします。次会は明後十八日午後一時より開会いたします。 午前十一時五十六分散会