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13回国会衆議院1952/06/30

水産委員会 第49号

発言数
22
登壇者
4
会派数
1
開催日
1952/06/30

会議録

川村善八郎自由党

○川村委員長 これより水産委員会を開きます。  漁業取締りに関する件について調査を進めます。さんま漁業取締りその他について、松田委員より発言を求められておりますので、これを許します。松田君。

松田鐵藏自由党

○松田委員 私は当委員会で再三再四水産庁に向つてさんま問題について警告を発しておるのでありますが、昨年以来大きな政治問題化したものでありまして、水産庁は八月の二十五日に解禁の告示をした。それを八月の十一日から自由出漁をした。しかもその結果が、正しい漁民の二十五日から出漁した者は漁獲をせずに、不法出漁して漁獲をした者だけ取り得であつて、何ら処罰されたことは見えなかつた。まことに水産庁はこの密漁問題に対しては手ぬるかつたことで、われわれも遺憾の意を表しておつた。しかし本年においては正しい漁民のあり方をはつきりと教えて、しかしてそれを守るようにしていただかなければならないのである。現実の問題として、七月の二十二、三日ごろからさんまは来ておる。しかし夏分の一番暑いときであつて、それをとつても輸送、貯蔵、あらゆる面に向つて困難がある。しかも魚体がなんきんさんまというて非常に小さなさんまをある。それが海流の関係からいつて、八月の十日ごろになると相当肥大して大きなものになる。しかもなんきんさんまは潮流の関係からいつて他にその群集の位置をかえてしまう。大きな四年、五年というさんまが八月の十日前後において来ることが、昨年の調査においてはつきりしておるのである。そこで現実の問題を論議して行かなかつたならば、とうていこの漁期の正しい解禁日が把握されない。その現実の問題というのは、昨年の不法出漁したということに原因をなすものと私は考えておるのでありますが、こうした不法出漁した面からいつて、水産庁の告示の日というものが、相当政治的にゆがめられたことは事案である。ゆえに本年はさようなことがあつて、また北海道の漁民が法規を無視して出漁するようなことがあつた場合には、まことに遺憾であるとわれわれは常日ごろ考えておるがゆえに、この問題を再三再四論議しておるのであるが、水産庁はいまだに一向この問題の解決の点に触れられようとしていない。聞くところによれば、明後日において各県を呼び集めて、そうしてその調査を進めるとかいうお話であるが、この前の委員会で私が申し上げたように、この問題は、先ほど言うように政治問題化したことであり、正しい漁業の行き方を水産庁は政治化されるようなぶざまなことのないように、正しい解禁日をきめてやつてほしい、かように考えるものであります。  またもう一つは、現在平会談とか沖繩会談とか、共産党の言うような会談が催されていろいろ協議ざれたということも聞くが、その中で最も忌まわしい問題は、八月七日から北海道は解禁する。しこうしてとつた魚を九月十五日から十月五日までは出荷をしないというようなことで、漁民のみの一応の話合いが成り立つたように聞いておるのであります。しかしこれは昨年不法出漁した者らの自己弁護にすぎないのである。そうして漁期を八月七日に切り上げて、彼らのグループである者らが、その時期になつて内地に出荷をしない間、冷蔵なり塩蔵なりして利益をむさぼろうとする非常に惡辣な考え方を持つて今準備しておる者さえあることをわれわれははつきり把握しておるのであります。もしこの協定通り八月七日から解禁するなどということがあつたならば、彼らの考え方を水産庁はうのみにするようなものであつて、今後どのような政治問題化されるか、われわれはその予測すらつかない状態にあり、まつたく無暴な事柄であると思うのであります。翻つて考えてみるのに、昨年の密漁に対して、水産庁の告示をも無視して不法なる出漁をした者が、業者の協定のみで出荷をする、しないなどということはとうていできないことである。またこれをしいることは憲法の違反である。私は自分の選挙区であるから、これから帰つた場合においては、たといいかなる業者の協定があろうとも、自由に出荷してさしつかえないということを責任を持つて説いて歩こうと考えておる。責任ある立場において速記をとつてこの問題は言うておるのであります。私がかようなことを言うのは、正しい漁民の行き方、経済の確立を願うがゆえであります。水産庁は私のただいま申し上げることを非と信ずるか、是と信ずるか、まずその意見を聞きたい。われわれの考え方を率直に申し上げて、あなたの御意見を聞きたいと思います。どうかよく御判断の上に御回答を願いたいと思います。

伊東正義農林事務官(水産庁漁政部長)

○伊東説明員 さんまの問題が今問題になつているのは御質問の通りであります何か本年度の解禁は、当初十五日ということをきめたそうでありますが、中央漁業調整審議会でも、その省令案をかけた以後変更して二十五日にしたということを聞いております。去年はそういうようなことがありまして、ごたごたがあつたそうでありますが、これは何回も御答弁しておりますように、今年はそういうことはしたくないというので、愼重検討いたしております。それで明後日、北海道初め関係府県の部課長さんと集まりまして、解禁日あるいは最後の漁をとじる目はいつごろにするかというようなことをよく、相談しまして結論を出したい。そこで結論を出しました上で、中央漁業調整審議会にかけまして、省令をつくるという段取りを今考えております。まだ何日ということはきまつておらぬわけであります。ただ言えますことは、省令に書きます場合に、去年は漁況、海況等の事情があれば解禁日等も変更できるという省令になつております。あるいは漁獲高三千万貫ということで押えて日にちを限るというような考えであつたのでありますが、今年はそういうことはやらぬ。解禁日をきめましたら、その解禁日は動かさぬで、その日から始める、その前のものは違反として取締るということをぴしやりとやつてしまうという考えです。ただ何日ということがきまつておらない状態であります。手続は県の係官と相談しまして、中央漁業調整審議会と相談をして決定をいたします。  それからさんまの輸送というか、販売の問題ですが、これは現在の省令で行きますと、輸送証明制度がございまして、北海道でとれたものを海上輸送する場合に、輸送証明書がなければ輸送してはならぬという規定がございます。われわれとしては、それ以上に現定をつけ加えて省令でいろいろなものを書くという意向は、実は今持つておらぬのであります。

松田鐵藏自由党

○松田委員 私は今部長の言われることでふに落ちない点があるのであります。中央漁業調整審議会は一体どういうものであるか。昨年国会があらゆる実情を調査の上にこの問題を論議して、しかして解禁日を水産庁へまかせるということでけりがついたのであります。国家の最高の機関である審議権を持つておる国会において、政治問題化されたがゆえに、昨年はかような運びになつたのです。中央漁業調整審議会というものは政府の一つの諮問機関にすぎない。これがどこに決定権があるのか。決定権はあなた方の水産庁にあるのであり、しかも政策の面において政治問題化されたがゆえに、当委員会において取上げて、あらゆる角度かち論議をし、水産庁も意向をきめられたのだ。国会よりも権威のある中央漁業調整審議会などという審議会がどこにあるか、私にはわからぬ。日本の国じやない、ソビエトの国かと考えておる。さような考え方を平気で言うよう漁政部長であつたならば、われわれはもつと警戒をしてかからなければならない。国会の審議を無視して、中央漁業調整審議会の意見でなければ何事もきまらぬなどという感覚を持たれておるようであつたならば、これはとんでもないことであるが、そういう権力のある審議会というものはどこにあるのか、ひとつお教え願いたい。

伊東正義農林事務官(水産庁漁政部長)

○伊東説明員 これは漁業法に基きましてできておる機関でございまして、委員は内閣総理大臣の任命で、農林大臣が委員長でございます。それで省令等の改正はその中央漁業調整審議会を経てやることになつておりますので、去年も省令の改正などはみな中央漁業調整審議会にかけておるのであります。今の法律の建前から行きますと、そこの議を経ることになつておりますので、そこにも相談をして最後の決定をするということになつておるわけであります。

松田鐵藏自由党

○松田委員 それなら私は申し上げます。ここに速記録がないから、その事実は今はつきりわかりませんが、当委員会で水産庁と委員会との話合いがほとんどできた。そこへ今の建設政務次官をやつている塚原代議士が、その翌晩廣川農林大臣のところへ行つて、一晩にしてこれが二十五日にきまつた。どこに中央漁業調整審議会にかけたか。じようだんじやない。一晩でこれがくつがえされた。あなたは当時部長でないからわからぬけれども。そうして中央漁業調整審議会なんて審議会にあとから報告されたという形式をとつた。事実そうなんだ。それをあなたは知つていて言うのか、知らないで言うのか。廣川農林大臣がかつてにきめたことなんだ。その当時の事実ははつきりしている。そういうことをされてはいけないから、実際に即した方法を考えて、われわれの意見聞いておやりなさいというのです。永田代議士は何と言つたか。それをおもんばかるから、国会は宇佐八幡宮だ、廣川農林大臣は弓削道鏡だ、長官は和氣清麻呂だ。われわれの言うことは神の声であり民の声だ。だから神の声、民の声を聞いて正しい行政をおやりになりなさいということを、当委員会ではつきり言つているじやないか。われわれはあなたに聞違いのないように、手腕力量ともにわれわれの敬服しておる伊東漁政部長に対して、神の声、民の声を率直に聞くようにということを申し上げておるのであります。事実はそういうことでありまするから、よく御記憶を願つて、誤りのないようにやつていただきたい。かように私は注意をするものであります。

川村善八郎自由党

○川村委員長 委員長からも特に要望を申し上げます。さんま漁業の解禁日の問題につきましては、昨年本委員会で決定したことは、即水産庁の原案であつたのであります。しかるにその原案がまつたく踏みにじられて、先ほど松田君が言われたような経過になつて、大きな政治問題化したのであります。従つて、今年もまさにその轍を踏まんとしておるような傾向が現われておりますので、この点は十分御注意をされて再び大きな政治問題化することのないように、公平に解禁日の御決定を願いたいのであります。     —————————————

川村善八郎自由党

○川村委員長 ただいま松田鐵藏君外六名提出、農山漁村電化促進法案が本委員会に付託になりました。これより本案を議題として審査に入ります。まず本案の趣旨について提出者の説明を求めます。松田鐵藏君。

松田鐵藏自由党

○松田委員 ただいま議題となりました農山漁村電化促進法案の提案理由を御説明申し上げます。  戦後わが国の民主化を促進いたしますためには、総人口の半ばを占める農山漁民の生活文化を向上し、農山漁家の経済を安定し、あわせて農林漁業の生産力を高めることが最も肝要であります。しかるにわが国農山漁村の実情を見ますると、いまだ電燈さえなく、文化の恵みを受けることのできない農山漁家が全国で二十万戸を越える状況であります。さらに動力線が入つておらないために、生産にぜひとも必要な動力機械を使うことができない農山漁村も全国に多数存在している現状であります。これらの未点燈部落、あるいは電力不足地域に生活しております農山漁業者が、万難を排して電力を導入しようと熱烈な要望を抱いているのはきわめて当然のことであります。  従いまして戰後、見返り資金あるいは農林漁業資金融通法によりましてある程度の資金が供給され、現在までに八十箇所ほどの小水力発電所が建設された次第であります。しかしながら、これだけでは單に一部落の希望を満したにすぎないのでありまして、今なお数百箇所の地点で建設を希望しておりながら資金を得られないため、貧しく暗い生活を余儀なくせられている状況であります。従いましてわれわれといたしましては、これらの恵みを受けることの少い人々に光を与えようといたしまして、この法案を提案いたす次第であります。  次にこの法案の主要な点を申し上げます。第一は、農山漁業に従事している団体が、電力を導入しようとするにあたりまして小水力発電所を建設したり、配電施設を設けたりする場合に必要な資金を、農林漁業資金融通法によつて資金を貸し付けることを積極的に規定いたしたことであります。  第二は、開拓地関係につきましては、右の場合に国が補助金を交付しようとするものであります。  第三は、電気施設を設けた後その運営が大切でありますので、電力の利用あるいは組合の経営につきまして、農林大臣が適切な指導を加えて行きたいという規定であります。  第四は、農林漁業団体が発電所を建設いたしまする場合に、既設の電力会社との間に施設の利用上必要な電気の供給または託送について交渉が出て参りますので、その際、なるべく弱い農村漁業者に過分の負担がかからないよう協議の道を設けたことであります。  第五は、現在農林省が土地改良事業として灌漑排水施設を設置し、中には相当大きな水利ダム等も築造されているのでありますが、これらのダム及び水路を活用いたしまして、農業水利との調整をはかりながら、同時に水力発電の事業も考慮して工事を施行することが国家のため最も有利でありますので、この点を法文の上に明言いたしまして、水力資源の総合的な開発を期待するものであります。  以上がこの法案の主要な内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

川村善八郎自由党

○川村委員長 これより質疑に入ります。本案に対し御質疑があればこれを許します。

松田鐵藏自由党

○松田委員 この法案の中に印刷物の誤つたために、第六條の二行目の「農林大臣及び」の前に「公共の福祉のため必要がある場合において」と挿入願います。

川村善八郎自由党

○川村委員長 御質疑がないようでありますが、この際お諮りいたします。本案につきましては農林、通産との関係もあり、なお愼重に検討を重ねる必要がありますので、農山漁村電化促進法案審査小委員会を設置し、愼重に審査いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村善八郎自由党

○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。  なおその小委員の数は十一名とし、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において御指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村善八郎自由党

○川村委員長 御異議なしと認め、ただちに小委員及び小委員長を御指名申し上げます。  小委員には   石原 圓吉君  小高 熹郎君   鈴木 善幸君  田口 長治郎君   冨永格五郎君  永田  節君   二階堂 進君  松田 鐵藏君   林  好次君  水野彦治郎君   佐竹 新市君 の十一名を、その小委員長には松田鐵藏君を御指名いたします。  ちよつと速記をとめて……。     〔速記中止〕

川村善八郎自由党

○川村委員長 速記を始めて。委員長より特に、先般の本委員会において水産庁に、中央漁業調整審議会の委員の大体のメンバーがきまつたならば、ここに提示してもらいたいという要望をしてありますが、いまだに要望にかなつておりません。もちろん会期が一箇月延長になつたのでありますから、その間に御提出あるものとは存じますけれども、一箇月の会期は、ほとんど衆議院では自然休会になるような形になりますので、しぜん本委員会も開くに至らない、かように考えております。それで本日でも、もし書類で提出できなかつたならば、その案くらいはここで御提示を願えれば幸いでありますが、さらに委員各位からも御意見のあることと思いますから、その点も御了承の上、部長から御答弁を願いたいのであります。

伊東正義農林事務官(水産庁漁政部長)

○伊東説明員 中央漁業調整審議会の委員の問題でございますが、これはこの前申し上げましたように、まだ水産庁の中でも、十分こういう案だということは決定いたしておりません。決定の手続は水産庁できめまして、大臣に御相談してと思つておるのでありますが、まだ水産庁の案をきめておりません。それではなはだ恐縮でございますが、きめました上で、委員長あてに文書でお送りするか何かの方法でもとりたいと思います。あるいは委員会でもございますならば、私出まして、こういうふうな人事のことでありますので、非常にデリケートな問題がございますが、申し上げたいと思います。

石原圓吉自由党

○石原(圓)委員 これは委員長にまわしてもらつて、委員長はわれわれにお諮りを願う……。

川村善八郎自由党

○川村委員長 重ねて申し上げます。現委員は、ちようど自然休会中に、委員会に諮らずして任命をしたのであります。従つて本委員会では政治問題となりまして、大臣初め水産長官は、非常に窮境に陷つて、水産長官は責任をとりますとまで言つたのであります。それを大臣が中に入つて、ようやく本委員会が了承して、近い時期に委員をかえるという條件つきであつたにもかかわらず、今日まで委員がかわらない。それからさらに、すでに中央漁業調整審議会の委員の任期が満了しておるにもかかわらず、また委員の顔ぶれが判明しないということに至つては、水産庁の怠慢といわざるを得ないのであります。またぞろ一昨年の委員の選任みたいに、本委員会が開かれないときに突然やるのじやなかろうかという危惧もありますので、委員会に報告をして承認を求めてから任命をした方が無難ではなかろうか、また大きな政治問題になるようなこともないではないかと思いますので、この点を御忠告申し上げておきます。

伊東正義農林事務官(水産庁漁政部長)

○伊東説明員 今御忠告いただいたのでありますが、この国会の承認を得て任命した方がいいじやないかというお話があつたのでありますが、この点は私どもとしましては、今実はそういう手続は考えておりませんのでございます。先ほど言いましたように、大臣と御相談してというつもりでおるのでございますが、国会で承認してやれということは委員長の御意見として承つておきますが、これは私長官とその点は相談は申し上げますが、今までの考えでば、国会に諮つた上でということは、実は考えておらなかつたわけでございます。

川村善八郎自由党

○川村委員長 もちろん法律にはそのようにはなつておりませんけれども、政治問題化した時分に、かえつて水産庁は窮地に陷るのじやなかろうか、かように考えますので、実はあなた方を思うままに、承認ということがもし妥当でないとすれば、これを取消しますが、一応提示して了承さした方がいいのじやなかろうか、かように考えますので、その点は、一体部長はどこまでもただ大臣と相談して法律の定むるところ、権限のしからしむるところにおいてのみ任命するかどうか。この決意あるかどうか、またどこまでもそうしてがんばるかということを再びお尋ねいたします。

伊東正義農林事務官(水産庁漁政部長)

○伊東説明員 この問題は人事の問題でありまして、非常にデリケートなこともあるかと思いますので、私だけでなくて、ひとつ長官と御相談して答弁したらけつこうかと思います。私はさつき申し上げたような意見で今までいたのでありますが、長官と御相談してお答え申し上げます。

川村善八郎自由党

○川村委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもつてお知らせいたします。  散会いたします。     午後零時七分散会

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