人事委員会 第8号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1952/04/11
会議録
○田中委員長 これより人事委員会を開会いたします。 議事に入る前に、まず御報告いたしておきます。去る八日公務員等の懲戒免除等に関する法律案、内閣提出第一五四号の審査を本委員会に付託せられましたので、御報告いたします。 次に理事の補欠選任についてお諮りいたします。理事であられた藤枝泉介君が昨十日に、また同じく平川篤雄君が去る三月六日、また同じく井上良二君が去る三月二十日、それぞれ委員を辞任せられましたので、理事三名が欠員となつております。この際理事三名の補欠選任を行いたいのでありますが、これは先例によりまして選挙の手続を省略し、委員長において指名いたすに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。それでは委員長におきまして、藤枝泉介君、平川篤雄君、松澤兼人君の三君を理事に指行いたします。 —————————————
○田中委員長 ただいまより公務員等の懲戒免除等に関する法律案、内閣提出第一五四号を議題として、審査に入ります。 それでは政府当局より提案理由の説明を願います。菅野官房副長官。
○菅野政府委員 ただいま議題となりました公務員等の懲戒免除等に関する法律案につきまして、その提案理由並びに要旨を御説明申し上げます。 御承知の通り、従来天皇の即位及び大喪、皇太子の誕生等国民があげて悲喜をわかつ慶弔事のあります際には、一方で恩赦が行われると同時に、他方で公務員の懲戒の免除、弁償責任の免除及び公証人、弁護士等一定の職種についての懲戒の免除が行われるのがおおむね通例となつておるのであります。政府におきましては、今回日本国との平和條約の発効によりわが国自立達成の記念すべきときを迎えるに際し、広く恩赦を行うべく、別に準備を進めておるのでありますが、この際、先例にかんがみまして、公務員等の懲戒の免除及び弁償責任の免除をも同時に実施いたしたいと考えている次第であります。しかしながら、旧憲法の下にありましては、公務員等の懲戒の免除及び弁償責任の免除の措置、恩赦と同様、いずれも天皇の大権の事項とせられ、従つて勅令により、実施せられたのでありますが、新憲法下の今日におきましては、恩赦が恩赦法に基いて行われますように、懲戒の免除、弁償責任の減免につきましても、法律によるべきでありまして、特別の立法措置を要するものと考えられるのであります。これが本法律案を提案するに至りました理由であります。 次に本法律案の要旨の大要を御説明申し上げます。 第一に、従来の例によりますと、懲戒の免除及び弁償責任の免除は、その実施の都度国家公務員の懲戒の免除、地方公務員等の懲戒の免除、海技従事者及び水先人の懲戒の免除、公証人、弁護士、司法書士、弁理士及び計理士の懲戒の免除並びに出納官吏等の弁償責任の免除というように分けまして、それぞれ別箇の勅令によつて行われたのでありますが、本案におきましては、これらの措置を単一の法律にまとめ、かつ、恒久的な制度として確立することといたしたいのであります。 第二に、本案におきましては、大赦または一般的な復権が行われます場合において、これと並行して行われる懲戒の免除、弁償責任の免除につき、その基本的な事項を規定するのでありまして、実施についての具体的な必要な事項は、政令または地方公共団体の條例で定め得ることといたしました。 第三に、懲戒の免除について申し上げますと、まずその対象については、国家公務員、地方公務員、日本国有鉄道及び日本専売公社の職員のほかは、別に政令で定めることといたしましたが、これはおおむね先例の趣旨に従つて、公証人、弁護士その他を指定する所存であります。 次に、これらの者に対する具体的な措置は、実施の都度政令によつて行うのでありますが、ただ地方公務員につきましては、地方自治尊重の建前から、條例で定めることといたしました。第四に、弁償責任の減免につきましても、懲戒の免除と同様、その考え方は、おおむね従前の例を踏襲することといたしました。ただ従前におきましては弁償責任は、すべて一律に全部免除されるという建前になつておりましたが、これは恒久的な制度として考えますると、その影響するところ大であり、必ずしも妥当とは申されぬ点もありますので、本案では、弁償責任の一部免除の場合を含め、「減免することができる」といたしました。具体的な減免措置について、地方公務員については條例で、その他の者については政令で定められることは、懲戒の免除と同様であります。 第五に、懲戒の免除の効果につきましては、この免除を受けた日から将来に向つてのみ効果を持つのでありまして、既成の効果は変更されないことを明確にいたしましたが、これは従来も同様であります。 次に公務員、公証人などは、懲戒の処分によつて免職となりますと、その後一定期間は再びその職または特定の職につく資格を失うことになつているのでありますが、懲戒の免除によつて、それらの資格を回復するかいなかについて、従来は何らの規定なく、ただ実際の運用において回復するものとして取扱われていたのであります。本案におきましては、これらの事情及び一般的復権との均衡を考慮いたしまして、懲戒の免除により、それらの資格は当然回復する旨明記することにいたした次第であります。 最後に懲戒の処分等に関する訴訟、訴願等不服の申立等につきましては懲戒の免除または弁償責任の免除を受けても影響されないことを明らかにいたしました。 以上本法律案の提案理由並びに要旨の大要を御説明申し上げました。何とぞすみやかに御審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○田中委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は十五日火曜日午前十時半より開会し、質疑を行うことといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時五十一分散会