P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
13回国会衆議院1952/04/23

厚生委員会 第24号

発言数
26
登壇者
5
会派数
2
開催日
1952/04/23

会議録

大石武一自由党

○大石委員長 これより会議を開きます。  まず理事、小委員並びに小委員長補欠選任の件についてお諮りいたします。去る三月三十一日に福田昌子君、四月三日に堀川恭平君、二十一日に丸山直友君がそれぞれ委員を辞任されたのに伴い、現在理事並びに当委員会所属の小委員会にそれぞれ欠員を生じておりますので、その補欠選任を行いたいと存じますが、以上主君は再び厚生委員に選任されましたので、辞任される以前について船られた職、すなわち丸山君、福田君を、人口問題に関する小委員、戦争犠牲者補償に関する小委員、母子福祉対策に関する小委員、国民健康保険に関する小委員、医療体系に関する小委員及び水道に関する小委員に、堀川君を戰争犠牲者補償に関する小委員、母子福祉対策に関する小委員、医療体系に関する小委員及び水道に関する小委員に、丸山君を人口問題に関する小委員長、堀川君を医療体系に関する小委員長に、及び丸山君を理事に、それぞれ再び選任することに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大石武一自由党

○大石委員長 御異議なしと認め、そのように決します。     —————————————

大石武一自由党

○大石委員長 次に、国立病院地方移讓に関する件を議題とし、当局に対する質疑を許します。福田昌子君。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 今大蔵委員会にかかつていらつしやる国立病院特別会計所属の資産の譲渡等に関する特別措置減案の説明をしていただくのじやないのですか。

大石武一自由党

○大石委員長 それでは高田医務局次長から……。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 お話によりまして、簡單に法律案の説明を申し上げます。  この法律案は、こらんの通りに、大体主といたしましては財産関係の法律でございまして、人の問題としましては、最後の方に恩給の関係が出ております。従いまして、この法律の主としての責任官庁は大蔵省ということにたりますが、もちろん内容が国立病院に関する最も重要な問題でありますので、私らの方としても、直接的に十分参與もし、協議も遂げてでき上つた法律でございます。  国立病院は、申し上げるまでもなく物的要素もあるし、人的要素もあろし、それらを総合いたしました一つの経営体であります。これの移管ということは、そういう意味において、両面をにらまなければならないことは申すまでもないことでございますが、今度の移管は、かねがね申し上げておりますように、移管をするという根本方針は、これは国の方針に基くわけでありますけれども、個々の施設の移管ということについては、相手方と十分協議を遂げて、その上で移譲するというような方式にいたしておりまする関係上、法律の内容としましては、勢い財産の方が主たる内容になつて参つておるわけでございます。そういう趣旨でごらんをいただきたいと思います。  第一条は、この法律の目的が書いてあるのでありまして、まず国立病院を移譲いたします相手方といたしましては、地方公共団体または医療法三十一条に規定する公的医療機関の設置者、そういうものに対して国立病院を移讓する場合の資産の譲渡等に関しまする特別の措置を講ずる、そういうことが、この法律の目的となつておるのであります。ここで、ただ單にいわゆる財産処分をするという考え方ではなくして、今申し上げましたような主体が、かねがね申し上げておりますように、今後も継続して医療機関として維持発展をさせる、そういうことを内容といたしまして譲渡するわけでございますので、その趣旨の内容を盛つておりますのと、それから先ほど申し上げましたように相手方を定めておるのとが、この第一条のおもなる内容であります。  ここで公的医療機関と申しますのは、医療法の三十一条において「この章において、「公的医療機関」とは、都道府県、市町村その他厚生大臣の定める者の開設する病院又は診療所をいう。」という規定から来ているわけでございまして、今申し上げました「厚生大臣の定める者」としましては、現在のところ日赤、済生会、国民健康保険組合ないしその連合会あるいは農業協同組合の県単位の連合会、そういつたものが指定されておるわけでございます。  その次の第二条は、地方公共団体等へ国立病院の国有財産等を譲渡する場合の価格等についての特例が定められておるのであります。今度の移譲の趣旨が、先般来申し上げておりますように、どこまで医療体系の整備の一環して、移譲いたしました先においてますますこれを維持発展して行くということが一つの眼目となつております関係上、財産の処分につきましては、従来の例に比べますと相当いい条件において——いい条件と申しますのは、受取る方の有利な条件において譲渡することを建前といたしまして、土地、建物、そういつた国有財産につきましては時価の七割を減額した価額、すなわち時価の三割ということで譲渡する。それから医療機械その他の設備、器具等につきましては、時価の五割を減額した価額、それから薬品でありますとか、紙類でありまするとか、あるいは食糧品でありますとか、そういつた消耗品に属するものや、あるいは容易に換価し得る自動車等につきましては、これはひとつ時価でお願いをする、そういうことになつております。それから未収金債権、これにつきましては債権額の三分の一以内を減額した価額において譲渡する、そういうことになつております。未収金債権と申しますのは、これは申し上げるまでもなく、そのときどき保険の収入等が遅れて参ります関係上、そういつたものが全部入つて来るわけでありまして、決して焦げついたものだけという意味ではございません。  第三条は、これはいわば手続規定でございますが、債権を病院の移讓先の相手方に譲渡いたしますと、債権者がいわばかわるわけでありますから、債務者に通知をするように民法上で定められておりますが、これを官報で公告することによつてかえるというふうな手続規定でございます。  それから第四条は、資産の引渡しの特例でございますが、移管につきましては、いわば宙ぶらりんというような状態をなるべく短かくする、そういう時期を避けるということが必要であると考えられますので、協議がととのいましたからには、なるべく早く経営等も移管をして、新しい経営主体によつて確固とした経営方針のもとにやつていただくということが、これは全体のためにいいと考えられます。そういたしますと、財産の引渡し等の関係も出て来ますので、対価の納付前にも資産を引渡して経営をやらせて行くことができる、そういうふうな規定を置いております。  それから第五条は、これは地方債に関する規定でございまして、都道府県、市町村等がこの国立病院を引受けます場合におきましては、多くの場合起債によることが考えられるのでありますが、起債によることができるということと、それから起債の条件等につきましては、政令で定めるということにして曲るのでありますが、大体その内容としましては三年すえ置きの十五年年賦というような内容の起債により得ることにしたいと思つております。  それから第六条は、地方公共団体以外のいわば日赤であるとか、済生会であるとか、そういつたところに譲り渡す場合は、きわめてまれな場合と考えますが、そういつたものが引受けました場合において、一時に金を払うということが困難な場合も考えられますから、そういうものにつきましては、十年以内の延納の特約をすることができるということになつております。  それから第七条は、譲渡いたしました資産の対価の経理方法でございますが、これは一般会計に入れないで、国立病院の特別会計の歳入として計上して行くということでございます。  第八条は、国立病院から国立の結核療養所等に転換する場合等を考えておりますが、そういう場合には、その財産が国立病院特別会計からいわば一般会計に移るわけでありますが、移りかわりが同じ国同士でもありますし、無償ということで処理を進めていることであります。  それから、最後に恩給の問題がありますが、国立病院に勤務しております職員の身分につきましては、かねがね申し上げて、おりますように、私どもとしましては、非常に心配もし、それから十分できるだけの考慮を払う所存で参つているのでございます。この恩給の問題もその一つの現われでございますが、御承知のように昭和二十二年の五月恩給法の改正法律が施行されました時までに国の職員でありました者が、その後都道府県の職員になりました場合においては、その恩給法の特例によりまして、恩給期間が継続して計算をされるということになつておりますけれども、それ以後に国の官吏になつた、あるいは中断をした、そういうような者につきまして、その後都道府県の職員となりたような場合におきましては、恩給の期間が継続されない、そういうふうな現行法の形になつているのでありますが、この場合は国の方針に基いて処置をとるわけでもございますので、その後二十二年五月以降に国立病院の、いわば官吏になつた者につきましても、移管した都道府県に引続き勤務する者につきましては、恩給期間の継続を認めるということにいたしておるのであります。その点は、何しろ移管自体が個々の協議にかかつております関係上、恩給法上こういつた特例を設けるかどうかということは、そういう例は今までありませんし、それが恩給事務取扱いの関係とも関連をいたしまして、恩給局としては非常に愼重に検討されたのでありますが、この場合の移管の本旨にかんがみまして特例を開いていただいた次第であります。  なお退職手当の問題等につきましては、これはまだ最終的な話合いはついておりませんが、いずれにしても、改正を要するといたしますれば、これは退職手当に関する法律の方の改正で参りたいと思います。そういうふうな話になつております。  その他共済組合等の関係につきましては、これは法律を要しないと考えておりますので、この中に入れてない次第であります。  簡単でございますが御説明申し上げた次第であります。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 この法案は、政府のどこの部門でおつくりになつたのでありますか。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 初めに申し上げましたように、この法律は、財産の関係が主でありますから、その関係としては、大蔵大臣が責任大臣になるわけであります。しかしながら、内容が、先ほど来申し上げましたように、国立病院に関する重要な問題でありますので、もちろん私どもの方と十分相談をしながら、むしろ、私たちの方の意見によつて定められた部分も、相当なウエートを占めているわけであります。そういうわけで、実質的に共同してつくつたような次第であります。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 前のことをお聞きし  て恐れ入りますが、二十四年でしたか国立病院特別会計法というのが法律案で出ましたが、あの法律案は、どういうぐあいにつくられておるのでしようか。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 その当時の局長も次長もおりませんで、具体的な経過はつまびらかにいたしておりませんが、私たちの承知しております範囲におきましては、今この法律について申し上げたのと同じようであると考えます、

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 私も同じような形でつくられたであろうということを想像いたしております。そういたしますと、あの法案は厚生委員会にかかつて、厚生委員会で審議されたのでありますが、これは大蔵委員会にかけて、厚生委員会に一言のあいさつもないということは、おかしいと思うのですが、これはどういうわけですか。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 立案の経過は、今申し上げた通りでありますが、政府から提案いたしまして、それをどちらの委員会にかけるかどいうことは、これは私たち役人のとやかく言うべきことでは、ございませんで、どちらの委員会にかかつたということにつきましては、何とも申し上げることができない次第でございます。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 国立病院を地方に移譲なさる一つの条件として、医療機関のその内容が維持発展できることということが、条件になつていると思いますが、国立病院を地方へ移讓することによつて、それほど医療機関の維持発展の可能性が大であるということを、お考えになつておられるのかどうかということを、まず承つておきたい。

阿部敏雄厚生技官(医務局長)

○阿部政府委員 たくさんの国立病院を移譲することでございまして、その国立病院の内容、あるいはそれを受入れる府県によつて、いろいろ状態は違うと思いますけれども、ある程度の国立病院につきましては、移管することによりまして相当発展ができるということを、私どもは考えておりますし、また発展できる可能性のあるものを相談の上で移管したい。そうしてそういうことのできないものにつきましては、むしろ病院として今までの経営が不適当であるということから、あるいは療養所へ転換するとかいうようなことも考えられるのではないか、かように考えております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 そういたしますと、今日相当たくさんの地方から、国立病院を地方へ移管してくれ、また移管する方が、厚生当局としても、非常にその病院の発展が期せられるとお考えになつておるというように聞えたのでございますが、地方からそのように要望している県は、一体全国においてどの程度あるか、その点具体的にお示し願いたいと思います。

阿部敏雄厚生技官(医務局長)

○阿部政府委員 まだ国会でこの法案を御審議になつておりますので、私の方から具体的に、府県へとつてくれないか、そちらの県はどういう態度であるかということを尋ねたことはありません。ただ向うから出て来られまして、新聞等で国立病院の移管という問題があるということを聞き知つて、自分の方は反対である、自分の方はこういうような計画にしたいとか言つていることを、ただ承つている程度でありまして、積極的には、この案が国会を通りましてから、慎重に御相談した上で移管するかしないかをきめて行きたい、こういうふうに考えております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 そうなりますと、ただいまの局長の御説明では、まことに矛盾するような感じがするのでございます。第一、国立病院を地方に移譲するのは、地方に移譲することによつて、非常に病院の発展を期せられるということを、まず根幹に考えて、また地方の希望によつてこれを譲渡するのだというような意味において、この法律が生れたというように御説明いただいたのでございますが、今の説明では、まつたくそうでなくて、法律を先につくつてこれから地方と相談するのだというようなお話。しかも地方はこの法律の内容を聞き知つて訴え出たところは、これを讓つてくれという希望でなくして、むしろこれを讓られては困るという反対の声が強いということで、かえつてこの法案の立案の趣旨とは、まつたくあべこべの感じがいたしますが、これは一体どういうことですか。

阿部敏雄厚生技官(医務局長)

○阿部政府委員 非常に簡単に御説明申し上げましたので、矛盾したようにお聞取りになつたかと思うのですが、地方でこの国立病院の移管を受けまして、これを県の中央病院とし、そうしてさらにそれを発展させて行きたいというような計画を、具体的に言うて来ているところもあります。しかし、私の方からは、積極的に相談に乗つておりませんけれども。それから中には、ただ国立病院の移管という点から考えまして、いや、そんな赤字の国立病院は、県の財政を圧迫するから困るということで、内容をほんとうに御存じなくて、反対の決議をされているところもあります。また知事が来られて、新聞に国病の移管ということが出ているが、一体内容はどういうふうかということで、われわれの構想をお話し申し上げたところが、それなら自分の方としてはひとつ考えてみたい、こういうことを言うておられるのもあります。先ほども申し上げることを落しましたけれども、この国立病院というものは、実際の必要に追られて順次にでき上つて行つたものではございませんので、御承知のように、軍の病院を廃止するにあたりまして、一夜にしてこういう方針になつて来たものでその事情はいろいろあつたのでございますが、そうしてでき上つたのでございまして、中には病院として非常に不適な場所にあるのもあります。また非常に適当なところにあるのもあります。それから経営状態も、その土地の病院として非常に能率を上げている点もあるので、そういう点を考慮いたしまして、その国立病院が、ほんとうにその地方の病院として発展し得るという計画の立つたものから移管して行きたい、かように考えているのであります。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 ただいまの局長の御説明は、おつしやることはよくわかるのでありますが、私のお願い申し上げましたのは地方移譲をしてくれといつて、非常に要望している県が何県あるか、また反対している県が何県あるかということを、具体的に県数をあげてお示し願いたいということを、まずお願い申し上げたいのであります。

阿部敏雄厚生技官(医務局長)

○阿部政府委員 先ほども申し上げましたように、こちらから積極的な交渉はいたしておりませんが、ただ向うから言うて来ておりますのは、一例を申し上げますと、秋田であるとか、徳島であるとかいうところは、積極的にあれをもらつて今後の整備をして行きたいということを考えて、申し込んで来て、おられます。そのほかにも、一応考えたいというところは今ここで数は持つておりませんけれども、多少ございます。それからまた反対決議をされたところも、今統計はとつておりませんで、数を申し上げられないで恐縮でございますけれども、ある程度あると思つております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 局長の御答弁、一向はつきりいたさないのでございます。私どもが民間にありまして、うすうす聞き知つている範囲におきましても、なるほど徳島なり秋田なりが要望していることも聞きましたし、ことに東北のある県に、おいては、非常に国立病院地方移管を要望しているということも聞いておりますが、しかし全般的に私どもがいろいろ漠然と受けた印象によつて判断いたしますと、地方に移譲されては困ろ、あんなボロ病院をもらつては非常に困るというところも、非常に多いのでありまして、むしろ反対しているところがたくさんあるというような状態に、私どもは国立病院の地方移譲というものの結果を感じているのでございます。そういたしますと、この法案の立案のもともとの趣旨でありますところの、地方の希望によつてこの法律案を一応考えることにしたとか、あるいはまた地方に移譲することによつて病院の発展あるいは運営上の妙味が発揮せられるようなお話は、実は根拠のないでたらめじやないかという気がするのです。従つて、そういう問題がどこから出て参つたか、どういう県がこれを要望したからこの法案を考えることにしたのかというような、ほんとうのところをお話願いたいと思うのです。ほんとうのところは案外、たくさん国立病院を持つて、もてあまして—今局長が話されたように、必要に迫られてつくつた国立病院でなくして、むしろ軍の病院であつたものが、一時に厚生省に移管されて、ボロ病院がたくさんあるので、もてあましているから地方に譲ろうというのが、私どもは本旨ではないかと思うのです。それが本旨なら本旨だと、正直なことをおつしやつていただいた方が、よつぼどいい、こう思うのですが、その点はいかがですか。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、この法律は、今の一定のわくにはまります国立病院を、一定の時期において法律によつて画一的に渡そうというのではなしに、方針は方針として、それに基いて、個々の移管につきましては相手方とよく協議を遂げて、その上で渡すということになつておるのでありますから、従つて、その協議の際におきましては、先ほど来医務局長から申し上げましたような事柄も、十分念頭に置いて協議をするつもりでございます。  それから、この点もすでに御承知と思いますが、従来、医療機関の体系の整備を一体どうするかということは、前々からいろいろ論議せられておつたことでありますが、前に開かれました医療制度審議会、あるいはその後の公的医療機関の整備審議会でありますとか、そういつたいろいろな知識議のある方々の御意見といたしましても、大体一致した考え方としては、公的な医療機関というものは、府県をいわば中核体として、国としてはさらにその上に立つ何がしかのいわゆるメディカル・センター、それから特殊の医療を行うような機関、そういうものを国としては大体経営の対象として行くことが妥当であろう、そういうふうな御意見が大勢を占めておりますし、私どもといたしましては、大体その線に行くことが医療機関の体系の整備上は妥当な線じやないかというふうに従来考えて参りました。従いまして、この国立病院の問題につきましても、前から当委員会等においてもいろいろ論議が行われましたが、適当な時期が来たならば、移譲すべきものは地方に移譲することが妥当と考えるということは、前前から当局としては申して来たつもりでございます。大体その線に沿つて今度の移譲は行われるわけでございます。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 地方に移譲するにあたつては、地方と十分協議してきめるのであるし、決して強制的じやないというお話でございますが、そうでありますならば、地方から移讓してくれという箇所がひんぱんに起つて来る、従つてまあこれは一応地方移譲に関する法律をつくろうか、こういうようなことにお話がなるのなら、これは順序だと私は思うのでございます。ところが、そういつた箇所がまだきわめて少い、しかも大勢は反対の空気が強いというような状態であるにもかかわらず、この法案を一挙に押し出して来るということは、これはどう考えてみましても、厚生省をひいき目にごひいき申し上げようと考えても、これは非常に厚生省の一方的な押しつけ法案だとしか、私どもはとれないのであります。しかも、先ほどの局長の御答弁によりますと、地方に移譲して、非常に運営の妙味が期せられる、発展がされるようなところは地方に移譲する、地方の希望を聞き入れて移譲する。しかし、地方におわけして非常に御迷惑なようなところは、やむを得ず国で握つておく、こういうような御説明に聞いたのでございます。ところが、私どもは、国立病院を地方に移譲する、あるいは国として持つておくというような、各国立病院の所管に関する案を、厚生省でいつぞやお出しになりましたところのあの振合いを見ますと、私どもは、地方的に見ましても、経営が非常にうまく行つておる、赤字が少いというような病院を厚生省当局が握つておる、赤字が非常に多くて、ボロ病院をまず地方に移譲したい、こういうような姿がはつきりと受取れるのでございます。この点を、やはり厚生当局といたされては、ただいまの御答弁では矛盾したところがあるといわざるを得ないのでありますけれども、地方の意思を尊重したり、地方の要望にこたえたりするために生れた法案でなくして、むしろこれば厚生省がほんとうにもてあましたから地方に押しつけたいというような感じが盛られた法案だとしか、私どもは受取れないのでございます。従つて、厚生省のいかなる御答弁がありましても、私のその考えは、ただいまのところは、かえることができない状態にあります。  それから、ただいまの次長さんの医療機関の整備の問題に関しての御答弁、これは私まつたくごもつともと思つて承つたのでございますが、しかし全般的に見ました場合、たとえば、ただいま警察予備隊の病院が至るところで建てかけられておる、あるいは考えられておるというようなことを聞くのでございますが、これには、厚生当局は相当御相談におあずかりになつておられるのか、あるいは相当の指導権を持つておられるのかどうかということを、まずお伺いしたい。

高田浩運厚生事務官(医務局次長)

○高田(浩)政府委員 初めにお話のありましたいいところだけ国にとつておいて、ボロ病院を地方に押しつけるというお話、先ほどその点に触れようと思いながら、つい失礼したわけでございますが、この点は、これは見方によると思いますが、私たちの所見をもつていたしますれば、今度国の方に残そうというもののうちにも、相当建物等腐朽しているものも多いし、いわば俗つぽい言葉で言えば、ボロ病院と称してもいいようなものも、中にはかなりあると考えておりますし、また移譲しようと考えております病院のうちにも、施設等におきましては、相当整備されたものもあると考えておるわけでございまして、どこまでも、いわゆるボロとボロでないのとというような区別の仕方で、この問題を処理して行こうという考えは、毛頭ないことをひとつ御了承願いたいと考えます。     〔委員長退席、亘委員長代理着席〕  それから警察予備隊の病院につきましては、これはいわば一般の国民の医療ということとは別に、予備隊のための病院でございますし、従いまして、私たち厚生省としては、お話のようないわゆる指導権というものは、これにはないわけであります。その辺の具体的な計画がどういうふうに進行しているかということについては、私たちとしては、詳細に存じていないわけであります。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 ただいま警察予備隊の病院は、厚生省が関知するところじやないというお話でございましたが、また将来警察予備隊の病院が必要がなくなつたときに厚生省の所管になつて、それからまた使い古したものは民間に移管し上うというようなことが起らないとも限らないのでございます。これはあまり将来のことを心配し過ぎた問題かと思いますが、しかし一応考えられ得る筋合いのものでございます。そういうことを考えてみました場合、厚生省の医療体系、医療機関の整備というようなものに対しての厚生省の権限というものが、きわめてずさんであり、きわめて消極的で、持ち込まれたものだけしか考えておらないというようなことになりますと、日本の国民の医療をあずかる医療体系をおまかせするにしては、厚生省は頼むに足らずという感じがきわめて強いのでございます。こういう厚生省の非常な無責任さに、私どもは反省を求めたいと思います。厚生当局となさつては、医療体系というものに対しては、警察予備隊の病院の問題であろうと何であろうと、昔国立病院が移管されたのは、ほとんど全部軍の病院であつたわけですから、そういう昔の歴史に考えまして、しつかりした骨のある医療体系というものを考えて、積極的な英断をもつて医療関係のものには厚生省がつつ込んで行くだけの勇気を持つていただきたいと思います。  私はまだたくさんの質問をしたいと思いますけれども、この次の質問に保留させていただきます。

亘四郎自由党

○亘委員長代理 午前中はこの程度にして、午後二時から再開いたしとうございます。     午後零時二分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

国会会議録検索システムで原文を見る ↗