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13回国会衆議院1952/04/15

厚生委員会 第21号

発言数
35
登壇者
6
会派数
4
開催日
1952/04/15

会議録

大石武一自由党

○大石委員長 これより会議を開きます。  優生保護法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。提案者より趣旨の説明を求めます。提案者参議院議員谷口弥三郎君。

谷口弥三郎民主クラブ

○谷口参議院議員 ただいま議題になりました優生保護法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由と内容の概略を御説明いたします。  優生保護法は、不良なる子孫の出生を防止するという優生上の目的と、妊娠から生する母体の健康障害を防止するという母体保護の目的とをあわせ有していることは、すでに御承知の通りであります。今回の改正案は、この二つの目的を一層完全に達成することを企図しまして、一方におきましては、優生手術の可能範囲に必要な是正を加えますとともに、他方におきましては、人工妊娠中絶の手続の適正化をはかり、また受胎調節に関連する条項を整備することをおもな内容としているのであります。  まず最近受胎調節が奨励されて参りまして、その普及成功の率が知能的にすぐれた階層に多くなり、知能的に逆淘汰の起るおそれがあります上に、従来のままでは優生手術の施行数がきわめて少く、昭和二十六年一月から十月までの十箇月間におきましても、強制優生手術の施行数は、わずかに三百五十七件にすぎないのであります。今回は配偶者が精神病もしくは精神薄弱の場合には、同意がありますれば医師の認定によつて優生手術を行い得るように拡大しております。なお、別表に掲げてあります遺伝性以外の精神病、精神薄弱にかかつている者についても、保護義務者の同意がありますれば、審査の上、同手術を行い得ることにいたしているのであります。そのほか、妊娠または分娩のために、婦人の生命に危険を及ぼすようなものでありましても、しかも本人に手術を行うことが困難な場合には、その配偶者に優生手術をすることができるように改正したのが第一のねらいであります。  次に、優生保護法施行以来の実績に徴しますと、同法によらない人工妊娠中絶が跡を絶たない実情にあります。その数はこれを的確に把握することは困難でありますが、昭和二十五年におきましては、十二万から五十万といわれております。このようなやみによる人工妊娠中絶は、一面におきましては、拙劣な技術による中絶手術によつて母体の健康を害し、他面におきましては、合法的な手術費用に比較いたしまして多額の経費をとられますために、これによる経済的の浪費を伴うのであります。これらのいわゆるやみの人工妊娠中絶が行われざるを得ないという理由は、今日の経済と人口とのアンバランスが根本的な原因でありましようが、優生保護法の要求する手続があまりにも煩雑に過ぎるということも、その大きな理由の一つになつているのであります。優生保護法の目的の一つである母体保護の見地からの適正化をはかることによりましてやみによる人工妊娠中絶を合法的な線に乗せて行くことが必要であります。このために健康上の理由とか、姦淫されて妊娠した場合の人工妊娠中絶については、従来のように他の医師または民生委員の意見書を添付して、審査会の審査を要せずに、指定医師の認定だけで行い得ることといたしたのであります。これが改正案の第二のねらいであります。  次に、人工妊娠中絶は、出生抑制のやむを得ざる手段でありますが、むろん好ましい方法ではありません。もし受胎調節によつて抑制が可能ならば、その方が一層望ましい方法であります。そこで行政部門においては、今年度から積極的な受胎調節の指導を行うことになつているのであります。この行政措置による受胎調節の奨励策に便乗いたしまして不徳義な業者が介入しますと、せつかくのよき企図も、その目的を達することができなくなります。そのために、知識技能の欠くる者の受胎調節に関する実地指導を禁止することにいたしたのであります。これが改正案の第三のねらいであります。  そのほかに優生保護法の実績に照しまして、不都合不均衡と考えられる点を是正することにいたしました。その一つは、優生結婚相談所の名称を改めまして、その設置に関する条項を現実に即するように改正をしたことであります。その二は、届出の期日及び方法、過料及び罰金の額の是正などの改正であります。  以上が今回の改正案の要点であります。どうぞ慎重御審議いただきまして御賛同を賜わるようお願い申します。

大石武一自由党

○大石委員長 次に本案の質疑に入りますが、御質疑はありませんか。—別に御発言もないようでありますから、本案の質疑は明日続行することといたしまして、次に移ります。     —————————————

大石武一自由党

○大石委員長 次に、国民健康保険再建整備資金貸付法案を議題とし、質疑に入ります。  本案の質疑に入る前に、保険局長よりさらに補足的な発言を求めておりますので、これを許可いたします。久下保険局長。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 先般提案理由の説明の際に、ごく概括的に本法案の趣旨を御説明申し上げたのでありますが、お手元にございますと思いますが、法律の各条項につきまして、おもな点を補参足的に御説明申し上げたいと存じます。第一条から逐条的に御説明を申し上げたいと思います。  第一条は、本法案の目的を書いてございますが、ここにございますように、本法案は、国民健康保険の保険者の持つております未払い診療報酬を解消するのが目的でございます。そのために、保険者に対しまして、長期かつ低利の資金を、一般会計の資金から貸し付けようというのでございます。  第二条は、用語の定義がしてありますが、これにつきましても、若干御説明を申し上げておきたいと思います。  第一は、未収保険料につきまして「昭和二十六年度末までに調査決定した保険料で、昭和二十七年五月三十一日までに収納することができなかつたものをいう。」と書いてございます。保険料を表書きにいたしまして、「保険税を含む」という表現をいたしておりますのは、御承知の通り、国民健康保険法におきましては、保険料ということが表向きの建前になつておりまして、別途地方税法におきまして、保険税をとり得ることになつて、現在のところ、おおむね半々程度になつておるのでありますが、そういう意味合いから、この法律では国民健康保険法の建前をとりまして「保険料」ということにいたしました。昭和二十七年三月三十一日で切らないで、五月三十一日までにいたしましたのは、これは申し上げるまでもなく、出納閉鎖が五月三十一日になつております関係上、この期日を押えたのでありまして、出納閉鎖期の五月三十一日までに収納できなかつたものだけを「未収保険料」というふうにいたしたわけであります。なお「二十六年度末まで」となつておりますので、二十四年度、二十五年度と、二十六年より前の年度におきまして依然として残つております未収保険料も、当然この規定で、未収保険料の中に含まれるのでございます。第二は、未払い診療報酬に関する定義でございます。これも、未収保険料と同様に、二十六年度末までに支払い義務が生じた診療報酬の債務でございますので、従いまして、二十五年度以前の未払い診療報酬も、この中に含まれるわけでございます。これまた未収保険料と同様に、昭和二十七年の五月三十一日までの出納閉鎖期を押えておるのでございますが、この趣旨は、従つて—こまかくなりますけれども、昭和二十六年度に調定をいたしました診療報酬を、五月三十一日までに払えば、この中に入らないということが、裏から出て来るわけでございます。  第三は、一般会計繰入金ということを、あとで簡単にしますために書いたのであります。これは申すまでもなく、国民健康保険の経営主体が市町村健康保険組合、あるいはその他の社団法人というような各場合がございまして、その場合々々に応じまして、市町村の一般会計から出ます金が、あるいは補助金といい、あるいは繰入金と称しておりますが、それらを便宜上簡単にいたしますために、一般会計繰入金というふうに、包括して簡単に表現をいたしますための定義でございます。  第四は、受診率の定義でございます。これはお読みいただけばわかるのでありますが、こういう考え方で、国民健康保険、健康保険を通じまして、大体私どもの方では取扱い上やつておりますそのままを、念のために定義したのでございます。  第五は、保険料収納割合でございますが、これも特に申し上げることはございません。調定いたしました保険料のうち、収納した金額の当該調定保険料の額に対する割合を申すのでありまして、特にかわつたことはないのでございます。  第三条は、貸付金の貸付を受けます保険者の、具備しなければならない要件を規定したものでございます。このうち、まず本文におきまして申し上げておきたいと思いますことは、昭和二十七年三月三十一日現在、つまり言葉をかえますと、昭和二十六年度末において現に国民健康保険の保険者として保険事業を実施しておりましたものであると同時に、また貸付金を借り受けましたものが引続き保険者であるということが、この規定の趣旨から出て来るのでございます。同時に、二行目に「未払診料報酬の支払に充てさせるため」という言葉がございます。これはいろいろ保険者の状況によりまして、事情の違う場合が、ございましようけれども、いずれにいたしましても、後に申し上げますように、本法律に基きます貸付は、先ほど申し上げました定義による未収保険料の半額を対象にして貸付けるのでございます。その貸し付けた金は、ここに書いてございますように、未払い診療報酬の支払いに充てさせるということに限定をするつもりでございます。従いまして、これを具体的に申しますと、未収保険料が相当額ございまして、その半額の全部を借りなくても、未払い診療報酬の支払いができる、未払い診療報酬の額が未収保険料よりも少いという場合がありますれば、未払い診療報酬の限度において貸付をするということが、この言葉から出て来るようにいたしたつもりでございます。但書のように「厚生大臣が必要があると認めるときは、災害その他特別の事由により、左の各号の要件を具備しない保険者に対しても、同様とする。」というので、各号にございますように、要件を満たさない場合、たとえば、災害で保険料の徴収が思うように行かなかつたというような場合には、後に掲げるような要件の一つを欠きましても、考えてやるというような意味でございます。  次に、各号の要件につきまして、簡単に申し上げておきたいと思いますが、まず第一は、貸付金の貸付を受ける年度の前年度、すなわち具体的に申しますと、昭和二十七年度の初年度におきまして貸付を受けますものにつきましては、昭和二十六年度という意味でございます。——において調査決定いたしました保険料の額と一般会計の繰入金との額の合計額——これは、保険経済が主として保険料、それから一般会計の繰入れのあります場合には、繰入金との合計額によつて歳入になるわけであります。その合計額の、療養の給付に要した費用—、これは療養の給付のほかに、いろいろと事業を行うことになつております。たとえば保険施設でございますとか、葬祭、助産給付でありますとか、あるいは保育手当というようなものが、実際問題として事業として行われておる。それらの金の支出額のうち、療養の給付に要した費用に対する割合が百分の五十五、すなわち五割五分以上でなければならないというふうにいたしたのでございます。この五十五といたしましたのは、実は後に申し上げる第三号の一部負担金額との対応的な見方で、ございまして、一部負担を百分の五十以下というふうにいたしてございます。これは保険料率を非常に下げるために、一部負担の率を高くしておりますような保險者は、健全な国民健康保険の経営をやつておるものとは見られないというような考え方から、一部負担の額を百分の五十以下というふうにしております。それに対応して、療養の給付に噂した費用の、保険料及び一般会計繰入金を合せました額に対する比率が百分の五十以上を占めておらなければならないというふうな意味において規定したのであります。そこで五%という、ここに余分なものがついてございますが、これは先ほど申し上げましたように、国民健康保険事業のうちに、保険施設でありますとか、あるいは葬祭、助産の給付でありますとか、あるいは保育手当というようなものが事業として行われて支出がされますので、まず最小限度五%ぐらいは、こういう事業を行うものがあるであろうという意味で、百分の五十に五%というものを加えて百分の五十五といたした次第でございます。  第二号の受診率を前年度の受診率の百分の五十以上に押さえてございます。これは御参考までに実績を申し上げますと、昭和二十四年度の全体の受診率の実績は七九・九%でございます。昭和二十五年度の受診率は九三・五%に相なつておりまして、昭和二十六年度におきましては、まだ見込みではございますが、一〇五%ぐらいに上る見込みでございます。従いまして、これを五〇%に押えましたのは、大体全般的な傾向から見たその半分程度の受診率があればよろしいというふうにいたした次第でございます。  次に、第三号の一部負担の額でございますが、先ほど申したように、百分の五十以下であるようにいたしたのであります。これは国民健康保険の保険者に対します事務費の補助につきましても、この方針をとつておりますので、同じようなことを条件といたしたのでございます。と同時に、先ほど申し上げたように、この程度にやつて行きますことが、国民健康保険法の精神からも適当であると思いまして、条件の一つに加えたのでございます。  四号、五号、六号は、この貸付金の貸付をいたします場合に、これにより貸付金を貸し付けるということのみならず、また国民健康保険事業の財政難の主要な原因をなしております保険料の徴収率を、逐次に高めて行くようにしたいという思想で、まず最初に貸す場合にも、四号にございますように、七〇%以上の徴収率を上げておらなければならない。それから、さらに年々一階級ずつ—これは第四条に出て参りますように、一階級ずつ保険料徴収割合が上つて行くというような精神が、ここに現われておるのでございます。これは具体的な例を申し上げた方がよろしいのでありますが、たとえば昭和二十七年度の初年度におきまして貸付を受けますためには、以上の一号、二号、三号の要件に該当するほかに、昭和二十六年度の保険料徴収割合の実績が七〇%以上でなければならないという要件がつくわけでございます。七〇%の場合には、四条の場合にも申し上げますように、貸付対象額の四割だけ本年度において借りられるわけでございます。その保険者がさらに二十八年度におきまして、残りの貸付金の貸付を受けますためには、五号に書いてありますように、百分の八十以上という条件でございます。これは四条で、ごらんいただくとおわかりのように、徴収割合の階級におきまして、一階級上ることが要件でございます。従いまして、今申し上げた例で申しますと、昭和二十六年度の徴収実績が七〇%であり、昭和二十七年度の徴収実績が同じく七〇%台でとどまつておりますと、二十八年度には貸付金の貸付が受けられないということに相なるわけでございます。このことは、同様に昭和二十九年度の貸付につきましても引継がれて、こういうめんどうな表現がしてあるのでございます。いずれにいたしましても、逐次に徴収率が上つて行くということを要件といたしております。詳細は四条にも関係がございますし、さらにまた、今後再開いたしますような保険者に対して、別に規定がございますので、その際申し上げることにいたします。  第四条は、貸付金額に対する規定でございまして、ただいま申し上げましたように、三年間にわたりまして保険料の徴収実績とにらみ合せの上、それが逐次上昇することを要件として貸付を続けて参りたいという考え方でございます。六ページの表で御説明申し上げますと、これは具体的な例で申し上げた方が、御了解いただくのによろしいかと思いますが、かりに昭和二十六年度末の未収保険料が百万円あつたといたします。その保険者が昭和二十六年度の徴収実績が、この最低の四階級に属する百分の七〇%台でありました場合には、本年度におきまして貸付対象額の百分の四十に相当する額を借りられるわけでございます。この貸付対象額と申しますのは、本文にもございますように、未収保険料の半額を限度といたしておりますので、ただいま申し上げました百万円の半分の五十万円が、本貸付制度による貸付の対象額であります。そこで二十六年度末に百万円の未収保険料がありました保険者で、二十六年度において七〇%台の徴収率を上げておりましたものは、この表によつて貸付対象額の四十%、すなわち五十万円の四割、二十万円だけ本年度借りられるわけでございます。その保険者が本年度さらに徴収実績を上げまして百分の八十にいたしました場合には、引続き来年度におきまして、その次の二十八年度という欄にございますが、貸付対象額の百分の三十に相当する額が借りられるわけでありますから、五十万円の三割、十五万円借りられことになるわけでございます。従いまして、当該保険者は、二十七年度と二十八年度におきまして、合計して三十五万円貸付を受けるということになるわけであります。五十万円の貸付対象額にはまだ十五万円の不足でありますが、その保険者がさらに二十八年度におきましてもう一階級徴収実績を上げますと、二十九年度におきまして百分の二十に相当する額が借りられる、こういうような仕組みに相なつておるわけであります。なお三条の五号、六号によりまして、途中から入つたものとか、あるいは二十八年度には足踏みをしてしまつたとかいうようなものにつきましても、それぞれ規定がございまするし、また条件がつけられておるわけでございますが、こまかくなりますので省略をさせていただきたいと思います。  なお第二項に「同一の保険者が昭和二十七年度から昭和二十九年度までの間において貸付を受ける貸付金の合計日額は、貸付対象額をこえることができない。」ということになつておりまして、毎年度法定の要件に該当いたしまして貸付を受けられるものでありましても、今申し上げました率によつて借ります金額が未収保険料の五〇%を越えました場合には、五〇%で切るといことになつておるのでございま止す。  次は、第五条でございますが、これは便宜第七条を先に御説明申し上げたほうがよろしいかと思います。  第七条は「保険者は貸付金の貸付を受けたときは、遅滞なく、当該貸付金の額と、当該貸付金の額から当該年度内において既に支払つた未拂診療報酬の額を控除した額との合計額に相当する額以上の未払診療報酬を支払わなければならない。」と規定してございます。これは具体的に例をあけて申しますと、百万円の未収保険料がありましたものにつきましては、初年度七〇%の実績を上げておれば、五十万円の四割、すなわち二十万円が二十七年度に借り受けられます。そこでその額を診療報酬の未。払いにそのまま充てるのでありますが、同時にまた、原則といたしましては、二十万円借りました場合には、二十万円と同額を自分で調達をして、診療報酬の未払いに充当するというのが原則でございます。しかしながら「既に支払つた未払診療報酬の額を控除した」というのがございますが、これは二十七年度におきまして、何らかの財源によりまして、かりに十万円の診療報酬の未払いを別途払つたといたしますと、借り受けました金額から今申し上げました十万円を差引きました十万円、すなわちあとの残つた十万円だけ自分で調達をいたしまして、遅滞なく支払いに充てなければならないということになるのでございます。結論といたしましては、いずれの場合におきましても、すでに払つてしまえば、それは差引はいたしますが、払つてない場合には、借り受けた額と同額を自分で調達して診療報酬の未払いに充てさせたいというのが七条の規定でございます。  そこで第五条の関係が出て来るのでありますが、そういたしますと、原則として借り受けました金額と同額を調達して、診療報酬の支払いをいたさなければならない関係から、保険者の経済状態によりましては今、一度に借りては困る。二十万円借りられる場合に、今年は十万円だけ借りておいて、二十八年度にあとの十万円を貸してほしい、こういうような希望が起つて来ることは当然考えられるわけでございます。そういう場合のことを考慮いたしまして二十七年度で先ほど申した二十万円を借り受けられる保険者が、十万円だけ来年度に延ばしたいという場合には、この規定によつて申請をすることによつて、二十八年度以降に十万円借りられるようにする、こういうのが第五条の規定であります。  第六条は、手続規定でありますから、省略させていただきます。  第八条は、貸付条件でございます。これは、ここにもございますように、貸付金の貸付を受けました年度の次年度から、十年以内に償還をしなければならないことになつておりますが、これは第二項の五年間のすえ置き期間を含んでおります。従つて、五年間は年六分五厘による利子を積み立てて行くだけでありまして五年たちました残りの五年間におきまして、元利均等年賦の方法によつて償還をすることに相なるわけであります。「政令の定めるところにより」とございますが、政令で規定いたしたい一と思いますことは、このすえ置き期間中の利子計算の方法であるとか、毎年度における償還期限の問題であります。かような問題を政令で規定をいたしたいわけでございます。  なお、当然でありますが、但書がついておりますのは、いつでも保険者の財政状態によりましては、繰上げ償還ができるようにいたしてございます。  第九条は、年賦金の支払いの猶予に関する規定でありまして、たとえば災害を受けまして、被保険者に保険料を納めさせるのに非常に困難な事態が起きて、保険料を納めさせることができないために、年賦金の償還ができないということが起つて来ます。そういう場合でありますとか、あるいは経済上の非常な打撃を受けまして、一定の保険者に属する被保険者が、保険料の支払いに困難であるというような場合におきましては、その保険者に対して、年賦金の支払いを猶予することができることにいたしてあるのであります。このことが起りますのは、貸付を受けましてから五年以後の問題であることは申すまでもございません  それから第十条は、以上申し上げましたような各種の条件によつて貸付が行われ、あるいは償還が行われるのでありますが、それら所定の手続に違反したり、あるいは虚偽の報告をしたりいたしました場合には、いつでも一博償還を命ずることができるという監督的な規定でございます。第十一条は、検査あるいは報告に関する規定で、例文的なものでございます。  第十二条は法律の施行に関しまして厚生大臣に属する権限を、都道府県知事に委任をし得ることにした規定であります。今、私どもの方の腹案として、政令で書きたいと思つておりますのは、貸付の実務に関しますことは、都道府県知事にまかせたいということであります。ただ、貸付金の額の決定につきましては、いろいろな毒を、全国平等に考えて行かなければなりませんので、貸付金の額の決定だけは、厚生大臣の権限に残しまして、その他の仕事は、現地の実情に応じて、しかも迅速に取運ぶことが必要であると思いまして、ただいまの腹案としては、政令でそのような規定をするように、事務当局としては考えておる次第であります。  第十三条の規定は、非常に長い条文でございますが、簡単に申しますと、先ほど申しましたような関係上、昭和二十七年三月三十一日、すなわち昭和二十六年度末におきまして現に国民健康保険の保険者ではなかつた、つまり、そのときには休止をしておつた組合か、その後において再開をし、あるいはその他のものが、前に休止しておつた国民健康保険組合事業を受継いで仕事を始めたというような場合におきましては、ここにございますように、昭和二十七年四月一日から昭和二十八年三月三十一日までに再開または他の保険者の義務を承継して事業を開始いたしました保険者につきまして、何とかこの貸付金の恩恵を与えた方が適当であるという考え方のもとに規定いたしたものであります。この場合には昭和二十六年度の実績ということは見られないわけでありますが、二項、三項によりまして、その条件をこういう方法で見てやるというように規定しております。この考え方は最小限六節月の実績は見たいというのでありまして第二項はその趣旨で、事業再開または開始しました保険者につきましては、最小限六箇月の期間の実績を見て貸付の額の決定をしたいという考え方が現われておりますし、第三項は、そうした保険者に対しましては、その六箇月後に貸付が始まるわけでありますから、そこでかりに昭和二十八年に初めて借りるというような場合には、先ほど申した四条の表の二十八年度の欄の条件を適用せずに、二十七年度の欄を適用するようにして行きたいという取扱いをしておるのであります。  最後の第十四条は「国民健康保険法第二十六条第二項及び第三十七条ノ六第二項の規定は、適用しない」とあります。これは借入金と起債に関しまして、この両条文によりますと、都道府県知事の認可を受けそことが条件となつております。あるいはまた組合会の議決を経なければならないというような条件がございますが、これは当然法律で貸付を受けられるものでありますから、国民健康保険法のそれぞれの規定に基く手続を必要としないという趣旨で書いたものであります。  附則一項は、施行期日の問題であります。二項は、厚生省設置法の一部を改正していただきまして本文にそれぞれ政府であるとかなんとか書いてありましたが、それらの権限を厚生省の権限にしていただくようにし、さらにまた厚生省の内部的には、保険局におきましてこの仕事を取扱うようにしたいという意味で、厚生省設置法の一部を改正をしていただきたいと思います。  大ざつぱな説明でございましたけれども、一応各条につきまして、主要な点の御説明をいたした次第であります。

大石武一自由党

○大石委員長 本法案に関連いたしまして、質疑を許可いたします。岡良一君。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 昨年保険の単価の問題が非常にやかましくなつて、結局多少引上げられた。あのときに橋本厚生大臣は、医師会の方から強く申し入れた結果として、暫定的なものであるということをお答えになつて、言質を与えられておるのです。この暫定的であるというのは、そのときには、いつ幾日までという話も別になかつたのです。が、保険局長の方では、これを今後どういうふうに取扱つて行かれるおつもりですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 実は私、この単価問題の一応の妥結を見ましたあと現職につきました関係上、細部の点につきましては、状況をつまびらかにしておりませんが、ただいまお話のございました暫定的なものであるということにつきましては、必ずしも厚生省事務当局としては、正式にこのことを了承しておるものとは聞いておらないのであります。つまり、言葉をかえて申しますと、三月三十一日を過ぎましたならば、正式にこの単価問題の再検討をしなければならないという約束をしたとは、承知しておらないようでございます。  なお、この問題につきましては、御承知の通り、新しい特別な審議会が設けられることに相なつておりますが、これも実は日本医師会の役員総辞職等の関係上、関係団体からの委員の推薦が遅れ遅れになつて——日本医師会ではございませんが、ほかの団体の推薦がまだ出そろつておらないような実情でございます。しかし、これも一両日のうちには出そろう見込みであります。そうなりますと、私どもの方としては早急に中立委員の選考を進めまして、関係団体と御相談の上、できるだけ早く新しい審議会が発足するような運びにいたしたいと思つております。この新しい審議会は、前回にもお話のございましたような、またこちらから御説明申し上げましたような趣旨で運営をいたす予定でございますが、おそらくはそういう審議会におきまして、今お話のありました問題につきましても、何らかの話合いが関係の団体等から出るのではないかと予想をいたしております。ただ最近、こんなことを申し上げてよろしいかどうか存じませんけれども、日本医師会雑誌に、きわめて簡単な記事がございました。文句は少し違うかもしれませんが、単価問題が三月三十一日までの暫定的なものであるということは、一方的な申入れであつて、必ずしも相手方と完全な了解がついたものではないという意味の記事もありました関係で、私どもといたしましては、先ほど最初に申し上げましたような趣旨で、必ずしも暫定的なものではない。但し、実質的に申しますと、あの単価を決定いたしますときに、本年一月までの物価の推移を見込んできめてございます。物価の推移が非常にはなはだしく変動いたしますれば、その意味からは検討しなければならないことが起るのではないかと思つております。その点につきましても、今私の方で調査を進めておりますが、まだ正式にこの問題を取上げなければならないという意味の結論には、到達いたしておらない実情でございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 私は、別に医師会の利益を代弁してという意味ではないのですが、ただ、あの当時、厚生大臣との交渉の衝に直接当つておりましたので、実はこの機会に伺つておるわけです。そこで、あのときには、今度の単価の引上げは、暫定的なものとしてもらいたいということを強く申し上げて一応これは了承されたようなことになつておる。というのは、そのときに、あわせて、どういう適正な単価をきめるか、またそれぞれの入院料その他の医療報酬、手術料等についても、どの程度の点数にするかというようなことについては、審議会を設けて適当な線を出したいと思う、設けてもらいたい、出しましよう、設けましようという約束になつておつた。そこで、今局長のお話を聞けば、審議会が設けられることになつておるので、審議会が設けられる以上は、当然単価の適正化とか、それぞれの適正化ということも問題になるというように期待しておる。今の局長のお話では必ずしも事務当局としては了承しておられないとおつしやいますが、一応審議会を設けられれば、審議会の最も大きな課題は、単価の問題や点数の問題の適正北にあろうと思うのです。それはそれとして、一体その審議会は、どういう構成になり、大体いつごろ発足の運びになるのか、審議会のとつ組む課題は、さしあたりどういうものであるのかという点を、この際聞きたいと思います。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 審議会の構成は、まず全体の人数が十八名でありまして六名が診療担当者の代表で、六名が保険関係団体の代表及び被険保者代表ということに相なつております。他の六名は中立委員、中立的な学識経験者を選ぶ予定でございます。なお、最初の診療担当者の委員の割振りは、医師の関係から五名、歯科医師関係から二名、薬剤師関係から一名ということに相なつておりまして、先ほど申しましたような現状でございますが、ここで審議をいたしますことにつきましては、実は私の就任以前に、関係団体と数回にわたりまして懇談をいたしたようであります。その結果、要するに新しい審議会につきましては、医療保険に関する大綱を、いろいろな角度から検討をいたそうという程度の、ごく大ざつぱなお話合いになつておりまして、具体的にどういう問題をどういうふうに取上げるかということは、審議会が発足いたしました上で、あらためて検討をいたしたいというふうな話合いになつているようでございます。私ども、実はさような考えで、別段厚生省といたしましては、審議会が発足したらばこういう問題を最初に審議していただくというような、あらかじめ問題をきめてお諮りをするという意味の準備は、いたしておらないような次第でございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 その点、さつき申し上げたように、単価の引上げは暫定的だ。それでは、暫定的なものとして、より適正なるものをつくるためにも審議会を設けてもらいたい。承知しました、こういう話のいきさつになつておるわけで、その点、審議会は、これをつくつていただく過程では、当然単価なり点数の適正化というようなものが、課題の中心になつておるということなんです。ここのところは、やはりはつきりしておいていただかないと——事の行きがかりはそういうことで、これはできるということに、大臣とのお話合いはなつておるのですから、そこのところは、保険局長もよほどはつきりしておいていただきたいと思います。  それから、もう一つお伺いしたいのだが、何かというと審議会とかいうものができるのです。あるいは社会保険に関するものとか医療保険に関するものとかいういろいろな審議会みたいなものがたくさんできるのですが、これはみな法律に準拠してできているのです。しかし、今できるのは、何の法的な根拠もない。こういうものが結論を出したからといつて、一体これはあなた方を拘束する力があるのですか。厚生省は、審議会の結論については、ひとつその通りやろうというようなところでおられるのかどうか、その辺をはつきりしてもらいたい。こういう法律的に根拠のないものができて、お座なりに、そのときにその堤を合せてやるということは、非常なナンセンスなんですが、その辺のところはどうなんですか。単価をきめたり点数をきめる、ちやんとしたものがある。被保険者も出ておれば、診療担当者も出ておるものがあれど、それとの関連性と、そうして一体こういう法律的な根拠のないものが、どんな拘束力を持つておるのかという点を、局長としてどうお考えになつているか、ひとつ聞かせてもらいたい。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 お話の通り、社会保険につきましては、それぞれ法律に基きます審議機関がございます。すべての大きな問題は、そうした法律上の責任を持つております機関におきまして、正式に討議いたす必要があると考えておるのであります。従いまして、新しい審議会におきまして討議せられました問題といえども、私どもとしては、それぞれ法律上の権限を持つております機関に再度検討していただいて、結論を得なければ、正式に制度化し、あるいは実施に移すというようなことは、いたすべきではないと考えておるものでございます。そういうふうな言い方だけで申しますと、確かにそれでは屋上屋ではないかという御意見になろうかと思いますが、私、実はひそかに感じておりますことは、現存しております社会保険に関する法律上の審議機関と、新しい審議会との構成を比べてみますと、医療担当者の全体に占める比重は、新しい審議会では比較的重くなつております。私は、屋上屋のような感じはいたしますけれども、一面におきまして、今申し上げたような点から、必ずしも無意味な機関ではないというふうに感じておるものでございます。いずれにいたしましても、この機関はいわゆる決議などをいたさずに、懇談的に、十分腹を打割つて話をしようじやないかということも、かねて関係団体との話合い中に出ておるようであります。私どもそれを再確認しておるものでありますから、さような意味も加えまして、必ずしも無意味な組織機構ではないというふうに考えておるのでございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 そうすると、その審議会ができた間に、たとえば単価の問題なり点数の問題について、適当な結論を出した。そこで、今おつしやつたように、法に根拠を置いておる審議会には医療担当者の比重が少い、これは多い。ところが、御存じの通り、法的根拠を置いておる社会保険に関する機関は、いつでも医療担当者の声が押えられておる場合が多いのです。そこでこれでは困るからというので、医療担当者の比較的比重の多い審議会をつくつてくれというあの当時の考え方であつたのですが、今局長の答弁によれば、何らの決定をするものではない。従つて、それが何らか社会保険に必要なる決定ということになれば、その審議会の決定は、さらに法律に根拠を置くところの機関の決定ということにならなければならないし、その上初めて予算的な、あるいは法律的な措置をしなければならぬということになれば、むしろそういうつまらないものをつくらないで、今度は、法律できめられておるちやんとした機関の中に、医療担当者の意見が、もう少しウエートが重くて、尊重されるようにかえた方がいいのであつて、まつたくもつてこれは、何というか蛇足だと思うのですが、その辺のところはどうなんですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 どうもこれは、おそらく感じの問題になりまして、議論は尽きないかもしれませんが、私は先ほど申し上げましたような意味以上に、実は何も申し上げるものはないのですが、ただ、屋上屋ではあると申しながらも、先ほど申したような機構的にあるいは相当な意味があると言つてもいいと思います。そういうところで、どういうかつこうできまりますか、全員が懇談的にやるにいたしましても、みな賛成できまつたというような一つの結論が出たといたします。法律的にはもちろん成規の審議機関にかけなければならないのでありますけれども、しかしながら、道義的に、あるいは精神的に、そうした審議機関を、拘束というと誤弊がありますけれども、影響を及ぼすことは相当あるのではないかと思います。そういう意味合いにおきまして、もうすでにそういうお約束で閣議決定までしてつくろうとして出発しておりますものでありますし、私の感じとしては、とにかくこの方針に基いてやつてみたいという気持でおるわけであります。あるいは御期待に沿うような、あるいは御意見のような結果に終るかとも思いますけれども、いずれにいたしましても、しかしきまつた方針でもございますし、ひとつ率直に話合いをしてみたいというのが、私の現在の心境でございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 そこで先般引上げられたこの単価は、国保の場合は、相当赤字もあり、さらにまた引上げられた単価によつて負担過重になつて、経営上苦しいという実情は、私どもよくわかるのですが、そこでこの間引上げられた単価は、政府管掌なり、組合管掌の健康保険に関するものであつて、国保の単価ではないという取扱いをしておられますか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 これは国保につきましては、実は別途厚生次官の通牒で、全国都道府県に指示をいたしたのであります。その次官通牒にもございますように、一応国民健康保険につきましても、健康保険においてきまりました単価を基準とするように、但し、国民健康保険の実情から、特に財政上の実情から申しまして、さらにまた過去における国民健康保険と医療担当者との契約の実情からも考えまして、国民健康保険につきましては、医療担当者の了解を得まして、できるだけ安い保険料で契約をするようにというような指示をいたしたわけであります。これは裏から申せば、基準とは言いながら基準ではないじやないかといえばそれまででありまして、また表から申せば、一応あれを基準にしているのだというようなことで、実はどつちつかずのような通牒に相なつております。そういう実は率直に申しますと、私どもとしては、建前上きまりました健康保険の単価を、もしも状況が許しますならば、当然国民健康保険につきましても、基準として正式に告示なり何なりの方法をとるべきだと思つたのであります。しかしながら、十分御承知の通り、そういうことも実情が許さない状況でもありますので、今申したような原則を大きく打消すような但書をつけたような通牒を出さざるを得なかつた次第であります。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 生活保護法による医療扶助とか、国民健康保険法による一点単価の問題は、これは法律で健保並に取扱うということが規定されているのではないですか、慣例としてそういうふうに取扱うということになつておつたのですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 国民健康保険の診療報酬につきましては、法律によりますと、厚生大臣が標準額をきめまして、それに基きまして各保険者が診療担当者と相談をいたしまして、具体的な報酬の額を定めて知事の認可を受けることになつておるわけであります。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 しかし慣行上は、健康保険の単価に右へならえする、こういう慣行になつておつたのですね。そうでもないのですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 必ずしもそうでございません。ただ厚生大臣は、今まで—実は厚生大臣が標準額を定めます場合に、定める形式でございますが、本来ならば、こうした種類のものは、告示か何かでやるのがほんとうだと思つております。従来とも、実は国民健康保険の実情が、地方々々によつて非常に差異がございます。十円、十一円の単価の時代にも、八円、九円で契約をしておるところもありましたり、あるいは基準額のまま—基準額と申しますか、健康保険の単価のまま十円で契約しているところもございましたりいたしますので、その辺の状況を考慮いたしまして、従来とも、通牒というのは正しくないかもしれませんが、そうした実情を考慮いたしまして、形式も通牒の形式で、内容的にも十分に地方の実情が加味できるように、従つて一律の標準額を厚生大臣がきめてしまうというようなやり方はとつておらなかつたのであります。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 それでは、どうですか、現在のところ、引上げられた単価で契約している保険者が、かなりありますか。

山本正淑厚生事務官(保険局国民健康保険課長)

○山本説明員 実は新単価がきまりましてから、いろいろ保険者の側と療養担当者の側との協定の交渉に入りまして、全国一律には行つておりませんが、二十六年度につきましては、二十六年度中は旧単価によるという方針に、療養担当者と話合いがつきました保険者が多かつたのであります。四月以降の新年度におきましては、数字的にはわかつておりませんが、約過半数あるいはそれより若干越えるものについては、健康保険の単価十一円五十銭でそのまま行く、それから半数以下のものにつきましては、これはあるいは十一円、あるいは十一円五十銭、一割引きというように、非常に区々になつている、こういう結果が出て来ると思います。今資料をとつておりまして、まだ全体の集計はできておりませんが、大体の見当といたしましては、そういう状況にあるというふうに見込んでおります。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 そうすると、今度の再建整備の費用の貸付条件の中に、それが非常に区々になつていると、ちよつと不公平なような筋が出て来ませんか。

山本正淑厚生事務官(保険局国民健康保険課長)

○山本説明員 そのことは、実は私どもとしては、影響がないと思つているのであります。と申しますのは、診療報酬の契約単価がきまりますと、おのずからそれで被保険者から徴収する保険料なり一部負担金がきまつて来るわけであります。それぞれ対応しているものでありますし、貸付金の貸付をいたします場合には、直接には影響ないものと考えております。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 保険単価を、引上げられた単価に右へならえするように、今後は厚生省では指導される御方針ですか、それともやはり保険者と診療担当者との任意の契約にまかせておこうというお考えですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 先ほど申しましたように、結論的に申しますと、私どもは形式的には健康保険の単価を基準とするということにいたしておりますが、実質的には、それは一般的には無理であるという考え方から、できるだけ安い単価——これは限度は別に通牒にも書いてございませんが、おおむね一割程度という見当であります。一割引きぐらいの程度まで下げて契約をするように、関係者と話し合つてもらいたいという意味の通牒を出しておりますので、従つて結論から申しますれば、むしろ今の話とは逆でありまして、できるだけ安く契約するようにしてもらいたいという気持であります。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 これは局長に言うまでもないことですが、単価の安いということは、医者の収入が低くなるという意味でなく、こういう単価では良心的な治療ができないということに中心があるわけで、安く安くといつてほかのものと違つて、医療費は値切つたからといつて、決して値切つただけのものが報いられるものでないので、その辺は保険行政の重要なる問題として十分われわれの気持も御了承いただきたいと思います。  そこで、この法律案で、一般会計からの繰入金を、やはり保険者の方の収入に見込んでありますね。なぜこういうものを見込まれたのですか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 これは、実は見込んであると申しますと、あれでありますが、当然保険料に対応する、保険料と同じような組合保険事業としては歳入に相なりますので、これはやむを得ないのではないかと思つております。そういうふうにお答え申し上げるよりないのでございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 実は、この資料を見ますと、一般会計からの繰入れが十二億ありますね。地方財政が相当苦しいことは御承知の通りでありますし、われわれが国政調査に行きますと、現に一般会計が、これ以上現状でこういうものを繰入れて行くことは耐えられないというようなことを、実は市町村長あたりから聞かされるのです。それで一般会計からの繰入れが組合の収入になるというのも限度があるので、どちらかといえば、こういうものははずしてしまつて、むしろそういうものは借金と見なすぐらいに取扱つて行つた方が、実際の運営上妥当じやないかと思つてお尋ねしておるわけなんです。それで、特に一般会計から繰入れておる。要するに、経営が困難であるために一般会計の方で、理解のある市町村長は繰入れをやつておる。それはほとんど医療報酬に充てられておるわけなんです。これは何というか一種の公共事業費の負担と一致しておる。そういうことを苦しい地方財政でやつておるのである。そう言うと、いろいろりくつが出て来るわけだが、こういうものをはずして、借金と見なすくらいにひとつ取扱えないものですか。法律上こういうものははずしてしまうくらいにすべきじやないかと思います。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 実はこの法律に関します限り、特に第三条の第一号に関係がある。おそらくそこをさしての御質問だと思いますが、実はこの場合には、百分の五十五以上という率を出しますためには、これを加えた方が、保険者のためにはむしろ有利であるという、こういう考え方でやつたことでございます。

松谷天光光改進党

○松谷委員 関連して、先ほど審議会のお話がありましたが、これについて一、二点伺つてみたいと思います。最近すべての問題に審議会ばやりで、またこの問題についても審議会が出て来る。しかも法的な、れつきとした審議会が別にありながら、またここに先ほど岡委員もいろいろ述べておられましたが、結果においてどれだけの効果を示し得るかわからないような審議会ができようとしております。この審議会がつくられるという場合は、一体どこから、どういう形においてこの審議会の予算が出されるのか、その点を伺いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 審議会の会議費は、今ちよつと予算書を持つて参つておりませんけれども、保険局関係の予算の中に、少額ではありますが、会議の運営にはさしつかえのない程度のものを計上してございます。

松谷天光光改進党

○松谷委員 この審議会は、すでに二十七年度の予算を編成する場合に、保険局では見越されて組まれたものなんでございましようか。

久下勝次厚生事務官(保険局長)

○久下政府委員 御承知の通り、予算の事務的な最後折衝は、昨年の暮れ十二月押し迫つてやつておりました。この審議会の閣議決定は、一月になつて行われたのでありますけれども、関係者の話合いは、すでに十二月中ごろにはできておりました。そういう意味で、実は急遽大蔵省と話合いをいたしまして、少額の金を入れてもらつた、そういう実情でございます。

大石武一自由党

○大石委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後三時十五分散会

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