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13回国会衆議院1952/01/30

建設委員会 第4号

発言数
88
登壇者
13
会派数
2
開催日
1952/01/30

会議録

松本一郎自由党

○松本委員長 ただいまから建設委員会を開きます。  本日の日程に入る前に小委員の補欠選任に関する件についてお諮りいたします。すなわち去る昭和二十六年十二月十五日に西村英一君が、去る一月二十四日に小平久雄君が委員を辞任されました。それぞれ西村英一君及び篠田弘作君が委員に補欠選任されたのであります。従いまして河川に関する小委員が二名欠員となつておりますので、この補欠選任を行いたいと思います。また去る一月二十八日には寺崎覺君が委員を辞任せられましたので、河口陽一君が委員に補欠選任されました。従いまして道路に関する小委員が一名欠員となつておるわけであります。これら河川並びに道路に関する小委員の補欠選任につきましては、先例に従いまして委員長において御指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本一郎自由党

○松本委員長 異議なきものと認めまして、河川に関する小委員には篠田弘作君、西村英一君を、道路に関する小委員には河口陽一君をそれぞれ御指名いたします。     ―――――――――――――

松本一郎自由党

○松本委員長 次に日程に従いまして昭和二十七年度建設省関係予算並びに特別調達庁関係予算の調査を進めたいと思います。前日に引続きまして、質疑を続行いたしたいと思います。質疑の通告がありますからこれをお許しいたします。西村英一君。

西村英一自由党

○西村(英)委員 大臣にお尋ねいたしたいのですが、特定道路整備事業特別会計につきまして、その第一は関門隧道のことであります。これは他の委員からも質問がございましたが、私は要望を兼ねて重ねて質問いたすものであります。資金運用部資金からこれを完成いたしますために継続費を組んでやつたということは、他の委員はこれに対して多少の異議があるような御質問でありましたが、とかく道路費が非常に少いという点を一方においてカバーし、また昭和十四年から長らく懸案になつておつた関門隧道を早く完成するためにこういう処置をとられたということに対する建設大臣の新構想に対して、私は大臣に非常に感謝するものでございます。しかしこの継続費が五箇年になつておることに対して、どうしてもう少しこれが縮められなかつたか。その縮められなかつた原因は資金面上にあるのか、あるいは技術面上にあるのか、私は三箇年計画くらいでやれると思います。現在五億七千万円くらいの金を二十七年度計上いたしておるようですが、もう一歩進めれば三箇年くらいでやれるのではないか、また他のものを節約してもそうした方が、ああいう大工事については非常に国費の節約になるのでありまして、これは予算の上から制約を受けたのであるか、あるいは技術上三年ではできないのかという点につきまして、私は早く完成するために三年でやつてもらいたい、こういう要望を兼ねてまずその一点をお尋ねいたします。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいまの西村委員の御質問でありますが、私は技術的に言いましたら四年くらいがいいのじやないかと思います。私は技術の専門家でありませんので、先般関門トンネルに行きまして実地を視察いたし、現場の者にこれを経済面、技術面両方から見て、どのくらいでやるのが最も適当かというふうに聞いたのであります。そのときには私の記憶では、四年間くらいがいいのじやないかということを現場の者が申しておりました。それが優良道路の予算全体が圧縮されたために、四年間でできないような計画になつている点を御指摘になつたのでありますが、これは必ず五年かかつてやるというのでなしに、予算の面をもつとふやすように努力いたしまして、できれば二十七年度においてでも金をふやすなり、あるいは後年度において金をふやしましてでも、四年あるいはもつと研究して三年がいいということになれば、三年でもいいですが、四年くらいでやりたい、こういうような感じを持つております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 大臣の御答弁は了解いたしました。ひとつ予算の許す限りなるべく早くやつていただきたい。私は三年くらいで十分できると思う。また今直営でやつているようですが、直営工事というものはとかく工事を進める上に非常にそこにおちつきたがるのです。ですから私は直営工事をやるよりも、やはりこれは優秀な請負人で早くやつてしまう方が、非常に国費の節約になる、かように思いますので、予算の措置の関係もありましようが、どうか補正予算あるいは来年度の予算を組む上におきましては、早期に完成するように、五億出すのも十億出すのも五十歩百歩である、かような観点で大臣に要望しておきます。  第二に新京浜国道については、経常費は計上しておりませんが、これは二十七年度で完成するのでございますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 一年でやりたい、かように考えております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 特別会計についてはその二点だけにして、次は道路局の予算といたしまして、新しい調査費として東京神戸間高速度自動車路線の調査費が計上されておりますが、東海道線の輸送が込みまして、他の交通機関をもつと整備しなければならぬということは前から言われておつたのでありますが、東海道線につきましては、昭和十七、八年ごろすでに国鉄の新幹線を敷設するということが起りまして、これは計画のみならず相当実施面に移されたことは大臣もよく御承知であろうと思います。そしてその新幹線の隧道等も多額の経費を計上して一部分完成いたし、用地等は新幹線でありますから、広軌複線の相当な用地を全線にわたつて買収しております。それに新たに高速度の自動車路線を計画するということにつきましては、私はただ單に調査するということでなしに、建設当局では相当に構想を持つておられると思う。これは調査をしてからでないとわからぬとおつしやるかもしれませんが、しかしおそらく相当な構想を持つておると思うのですが、その構想について私は現在大臣がお考えになつておる程度をお話してもらいたいのであります。と申しますのは、この調査費を計上されましたときに、建設大臣は、この東海道線を高速度の自動車路線でもつて輸送量を緩和するか、あるいは新幹線で輸送量を緩和するか、あるいはその道路にいたしましても、交通量の緩和か、観光道路かというようなことにつきまして、運輸大臣とどういうような御協議をされましたか。あるいはされなかつたら大臣はどういう構想を持つておるか。この点について私は明らかにしておきたいのであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 しごくごもつともな御意見でありまして、この高速度自動車道路の建設につきましては、一応建設省で調べたものがありますが、これはどちらかというと、調査としてはまだほんとうに決定したものではない。これをきめます場合には愼重に各方面の意見を取入れまして、またいろいろな方々の知恵をしぼつていただきまして、りつぱな路線をきめて行きたいと考えております。運輸省との関係につきましては、この問題は閣議の問題になつておりまして、予算審議の際にも論議されておりまして、運輸大臣もよく御承知でございます。また運輸大臣のことを私がかれこれ申し上げるのはいかがかと思いますが、運輸大臣は自動車道路につきましては非常な理解者であられます。たとえば私鉄あたりで営業不振に悩んでおるものも、その鉄道なり軌道をとりはずさせて、専用の自動車道路にしてバスを通わせるということによつて、その会社の赤字続きで不振であつた経営状態を黒字にするというような話を閣議でされまして、今後の方向としては自動車道路にしたいという御主張であります。なお本件につきましては、最近アメリカからアドミラル・コツターという専門家が来ることになつております。二月半ばには来るのではないかと思いますが、この方がこの調査に当る一員であります。そこでただいま運輸省とも連絡をとりまして、日本側の関係の人が集まつて一つの審議会みたいなグループをつくりまして、各方面の方の知能を動員してこの問題の調査に十全を期して行きたいと考えております。日本側の知能もしぼるし、あるいはアメリカ側の専門家にも参画してもらつて、調査の完璧を期したい、こういうような方向で進めて行きたいと思つております。  それからすでに彈丸列車の構想があり、それに対して用地買収その他のことが行われておるから、それを十分考慮すべきじやないかということにつきましては、御説ごもつともでありまして、調査にあたりましては十分そういう点も考えて行きたいと思います。

西村英一自由党

○西村(英)委員 現在はその程度にしかお話になれぬのかもしれませんが、端的に申しますと、新幹線の弾丸列車の方は一応やめにして、自動車道路で行こう、従いまして自動車道路の調査をするにいたしまして場も、あの狭い東海道線でありますから、その自動車道路のルートは新幹線のルートとは別なルートでやるのか、あるいは新幹線のルートを含んで使えるところをやるのか、どちらか。法規として一本で行くのか、あるいは新幹線は新幹線で保留したままで、新たにルートとして調査しようとするのか、その辺はもう初めから構想としては十分にまとまつておらなければならぬと思うのですが、調べてから後に新幹線と自動車道路を比較する、こういうふうになるのですか。運輸大臣とお話になつて、運輸大臣は、現在の情勢ならば列車よりもやはり自動車の方がいいだろう、従つてルートの選定をするにしても、できるだけ新幹線のルートを使うのだ、こういうことで調査をするのか、どうなのか、その辺をもう一度お聞きしたいのであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 これは先ほど申しましたように、高速度の自動車のりつぱなと申しますか――りつばなと申しますのは、大体国際標準によるところの自動車道路を建設したいという考え方を持つております。  それからわれわれの方では、これから具体的にきめる路線にいたしましても、実は御承知のように東海道ライン、東海道に沿つて行く線と、中央線の山を貫いて行く線と二つあるような関係もありまして、まだ御指摘のように具体的にはなつておらないのであります。中央線でつつ走つてまつすぐに行くのがいいのか、東海道の山の手と申しますか、ふもとの辺を縫つて行くのがいいのか、これもまだ調査問題になつておるという状況でありますので、ただいまお話のありました彈丸列車のようなものもあわせて考えて行きたいと思います。

西村英一自由党

○西村(英)委員 そうしますと、調査は二十七年度において完了して、二十八年度ごろから新しく着手しようとするのですか、調査が進まなければ調査費のみをどんどん計上して行くことになりますか、また調査ができましてこれに着手しようといたしますときには、その建設費は内政費から出すつもりですか、あるいは外資導入等から出すつもりですか、調査は一箇年でやつてそれによつてきめるのか、あるいは調査をずつと継続してやるのか、その辺の構想を伺いたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 私は当初は調査の綿密を期したいというわけで、二箇年くらい、昭和二十七年と二十八年くらいは調査にいるのではないか、こういうふうに考えておつたのであります。しかしながら諸般の情勢でこの問題を急ぐ。かりに外資が相当この方面に期待できるというようなことになつて、資金的に割合に楽にというか、資金的な制約があまりないということになりますると、これを早くやるということも当然考えられる。そういたしますと、調査を二年がかりくらいでやるのをさらにもつとスピード・アツプすることが起るかもしれないと考えております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 実は新幹線の用地は、東海道線の最も重要な土地、しかも非常に大きい坪数を買収したものが長年にわたつてそのままになつている。それで終戦後この用地を使つて東京神戸間の自動車道路をつくりたいという有志の方々がありまして、それを出願したとかしないとか、そういうような計画があつたことも大臣は御承知だと思うのです。私は高速度の自動車道路をつくりますこともけつこうだと思いますが、あわせて新幹線の用地が相当に遊んでいることにも着眼いたしまして、この際交通量緩和のためにこれを活用する。国鉄は国鉄で新幹線をこれからやるのだ、まだ三十年も四十年も先になるかもしれないけれどもやるのだといつて、大事な用地を遊ばしておく。一方また、この高速度自動車のために非常に広汎な用地をつぶさなければならぬようなことは、国土の狭い日本といたしましては大いに考えなければならぬ。どうか新幹線の用地を早く有効に利用するという意味におきまして、調査の方も十分にそれを考えに入れて進められんことを要望いたすものであります。  第三点は、私は国土総合開発計画、こういうことについてお尋ねいたしたい。実は昭和二十五年に国土総合開発法ができ、北海道開発法ができましたが、この両法によりましてどういうことが現在行われているかといいますれば、北海道開発法につきましては、内閣に北海道開発庁をつくり、予算も北海道総合開発の予算として一括計上されて、仕事も総合的にやられているものだろう、こういうふうに私たちは思つております。一方国土総合開発法につきましては、審議会ができていろいろやつているかしりませんが、表面的には先般特定地域の指定がなされた、こういうことが国土総合開発法による表面に現われた一つのものであります。それ以外には、せつかく国土総合開発法ができましたけれども、国土の総合開発はあまり進まないというようなことから、第十国会でありましたか、別な観点から何とか総合開発をいたしたいということで、例の参議院で立案いたしました利根川開発法及び北上川開発法が提出されたことは、大臣も、利根川につきましては発意者の一人でありまするからよく御承知のことと思うのであります。その後この両法案は参議院を通つて衆議院に継続審議になつている。しかしこれにはいろいろ意見がありますので、現在の情勢といたしましては、自由党の政調会等も、重要河川開発法で特定河川のみの法律とせずに、一つにまとめようじやないかという議が起つている。また聞くところによりますると、国土総合開発法は基本法である、実施法がないから実際に進まないのだという見地から、国土総合開発の実施法を提出しようというような空気もあります。一方また総合開発の観点から河川法も改正しなければならぬということもある。また電源開発促進法をつくつて、電源の開発を別個な立場でしなければならぬというようなことも起つているのでありまして、現在の情勢におきましては、水を中心にして、横からも縦からも法律を制定して、総合開発を進めたい――目的は一つでありますが、横からも縦からも水の面を見て法律をつくらんといたしているのであります。総合開発をしたいという閣議の、あるいは地方の熱意はまことに当然なことでありますが、一方水の行政をやつておりますところの建設大臣といたしましては、かくのごとく横からも縦からも法律がつくられた場合に、どういうふうにしてこの河川の総合開発を行政的にうまくやつて行けるか、私はこういう心配があるのであります。それで法律の調整はいたさなければならぬと私は思うのでありまするが、建設大臣は河川の総取締りといたしまして、これら関係する法律あるいはこれから出ようとする法律、こういうようなものについてどういうふうに持つて行つたならばもちろんそれぞれの法律はそれぞれ少し違う部分もあります。総合開発といつても水ばかりではないのでありまして、いろいろ違う部分もありまするけれども、結局やはり水が中心である。特定地域を指定いたしましたけれども、それも水を除外したところの特定地域というものはきわめて少いのでありまして、水がやはり中心であるというような点から考えまして、どういうふうな調整をいたしたらこれはうまく行くだろうか、こういうふうな点につきまして、建設大臣の忌憚のない意見を私は伺いたいのであります。非常にこまかい話になりますが、法律案の一條一條の問題になりまするが、総合開発によつて特定地域を指定してそれをどういうふうに持つて行くのである。あるいは現在の特定開発法――これは総理大臣に報告し、勧告するということになつておるが、その程度で済ますのであるか。それ以上何か実施的に法律で進めるのであるかというようなことから、さいぜんも申しましたように、水を中心にしたいろいろな法律についてどういうような調整をいたしたらいいかというようなことについて、大臣の忌憚のない御意見をお伺いいたしたいのであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 国土の総合開発に関しまして、近来各方面の関心が非常に高まつて来ておることは、私はけつこうなことだと思います。国土はあくまで総合的に再開すべきものだと思つております。そこでその基本法である国土総合開発法でありますが、この法律がどちらかと申しますと物足りない。最後のきめ手がないと申しまするか、最後のきりつとしたところがないため、何となしにただ勧告するとか、これがいいということだけで終るので、きめ手がないので物足りないという気持が皆さんにおありになるのだろうと私は思います。従つてそれをもう少ししつかりしたものにしたいというので、利根川開発法であるとか、あるいは北上川開発法というものが出て来たと思います。そういたしますと、この利根川開発法あるいは北上川開発法と国土総合開発法との比較をいたしますと、少しきつくなつておりまして、たとえば計画をつくつたらその計画を尊重して、各省はいろいろな予算を組んだり何かしなければならぬ、こういうある程度の拘束力を持たせたというところに重点があるのではないかと私は思います。もつとも利根川開発法では、役所をつくるという話でありましたが、これは今日では大体消えておるようでありまして、むしろ計画をつくつたら、計画がある程度尊重されて実現性を持つということ、それをある程度法律上明らかにしたいというところに主眼点があるのではなかろうかと私は見ておるのであります。でありますから、この各川ごとの総合開発法のねらい、もう一つ今安本で計画しております総合開発法の実施法というようなもの、これもやはりねらいはそこにあるのではないか。要するにもう少し力強いものにしたい、もう少しきめ手を持つたものにしたい、こういう意思の現われがいろいろな法律の形になつて出て来ておる、こういうふうに考えるのであります。私はそういう趣旨にもまつたく同感でありまして、ただペーパー・プランをつくつて、つくりつぱなしにした、聞き流したということではいけないのではないか、こういうふうに思いまして、総合開発法に基きまして計画ができたら、なるべくその計画を実施に移して行くように、各方面協力して努力すべきものだというふうに考えております。ただ問題は、御承知のように総合開発につきましては資金をたくさんに要しますので、今資金がなかなか思うほどとれない、あるいは財政資金にいたしましても、財政資金と申しますか、一般会計から来る金にいたしましても、あるいは資金運用部の金を使う、あるいは見返り資金を使うといういろいろな広い意味の財政資金全般の問題でありますが、それを希望するほどとることができないというところに、総合開発を積極的に大規模に進めて行かれない理由があると思います。しかし制約された財政事情のもとにおいても、なるべくその金を有効に使う、そうしてむだなく有効的に、しかもバランスのとれた経済発達をはかるという意味におきまして、あくまで私は総合開発というものを考えてこれを推進して行かなければならぬ、こういうふうに考えておるのでありまして、実施面につきましては、法律があまりたくさん出ることは必ずしも適当ではない、北上川あるいは利根川とかわるごとにつくる必要はないというわけで、これを一本に締めくくつて新河川の開発をやろうとしているものと私は考えております。その線でいいのではないか。要はいろいろな計画をなるべく実行に移す、そうして資金をできるだけ効率的に使つて開発をはかるというところにあるのでありまして、その精神を体して今後ともやつて行きたいと私は考えております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 御答弁を得ましたけれども、やはりはつきりいたしませんが、それくらいにいたしておきます。大臣は、このたびの行政機構改革につきましては、片一方大いに行政機構の方に関與していられるのはいいのでありますが、かくのごとく総合開発をいろいろな面から希望するということについて、やはり現在の建設省を国土省にするということについて、大臣は非常に自信を持つていいと思うのであります。と申しますのは、やはり国土を総合的に考えるというまとまつた所がないために、いろいろこういう法律が出て、横からも縦からもつつく。これは目的は一緒であります。ですからひとつそういう意味におきまして、今回行政機構改革が行われようとするときに、せつかく大臣もその関係大臣としての位置におられるのですから、自信を持つて総合的にまとめる、一つの強力な省をつくるというふうなことに進まれる方が、いろいろな今までの総合開発の熱望から見ましてもこれは当然であろう、自信を持つてそれをやられることを私は希望するわけであります。これは私の最後の要望でありまするが、法律そのものの今いろいろ出て来つつあるものにつきましての調整の点につきましては、大臣の御答弁にまだ――これは不満というのではなくて不明なところが非常にありますけれども、それはこの辺にとどめておきます。  第四番は過年度災害の点についてであります。これは先般も河川局長から、過年度災害につきましてはまだ土木災害についても一千百億ほどの災害が残つておる、こういうことを申され、また大臣がその復旧の比率等につきましても相当なお考えを持つておられるにかかわらず、これが予算関係で事志のようにならないというようなこともお聞きいたしたのでありますが、私は先般も申し述べましたのですが、過年度災害と申しましても、二十三年、二十四年というような災害を今からやるのでは、相当に現場の変化がある。災害にまた災害を受けておる。また災害を受けなくても相当な変化がある。従いましてこれはどうしても過年度災害を整理しなければ、従来残つたものを金銭的に積み重ねて、千百億の過年度災害があるからこういうものをやらなければならぬ、従つてそれに国費を機械的に充てて行くということでは、いつまでたつても災害の残額というものは終らぬと思う。従いまして、どうしても過年度災害を整理しなければならぬ。私たち郷里に帰りましていろいろ見ましても、実際問題として過年度災害というものは復旧できるはずがない。おそらく建設省でごまかしておるというと語弊があるのでありますが、相当な手を使つていなければならぬと思う。たとえば二十三年度、二十四年度に百万円の査定を受けた。それが今ごろやつと完成したといつても、それはほんとうに受けるわけには行かない。二十三年、二十四年の物価と今日の物価は比較にならない。少しもそれが調整されていない。また現に査定額ではできないからほつておるのだという箇所も相当にあるのです。それでこれは各府県とも地方的には再査定をされて切り捨てられることには賛成はいたさないでしようが、やはり災害をほんとうに良心的に直して行く。経済的な面は経済的に直して行くということにする以上は、どうしてもやはりこんなに借金をしておつたならば私はいかぬと思う。それで私はぜひ再査定をやつて、重要なところを取上げて、そうして満足にできる金額でこれを査定し直してやる。またそうすることによつて大臣が昨年のルース災害にいたしましても、復旧の比率につきまして相当な決心を持つておられましたが、二十六年度のルース災害のごときは、せつかく大臣も声明されたのであるし、これはまだ生々しい災害である。従いましてこれはぜひとも五〇%やつてもらいたいと思うのです。これは経済的効果のあるところに、――これをだんだん長くして、いわゆるほんとうの意味の過年度災害にしてしまいますれば、またその効果というものがなくなつて来るのでありまして、それには過年度災害も、よほど前のものについては再査定をやり、新しいものについては高率の復旧の補助をする。高率の予算を割りつけるということをやつてもらいたいと思うのですが、この点について大臣の御所見を承りたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 過年度災害という古いものについて、再査定をやる必要があるのではないかという御意見には同感でありまして、われわれの方におきましても、二十三、二十四年度の過年度災害につきましては、三月末までに大体再査定をやる方針で今進んでおります。それから災害が起つた当年と翌年ぐらいにできるだけたくさんこれを復旧した方がいいという御意見もまつたく同感でありまして、その線で私も就任以来努力して来ておるわけでありますが、また努力いたしましても、必ずしも目標には達しておりませんが、漸次その目標に達し得るように励んでおるわけであります。この上とも御支援をお與えいただきたいと存じます。  なお災害は必ずしも全部復旧することがいいかどうか、これも私は検討を要すると思うのでありまして、もちろんある程度は復旧すべきでありますが、ものによつてはむしろ復旧ということよりも、今後いろいろと新しい施設をして、災害の起らぬようにする方に力を注いだ方がいい場合もあると思うのでありまして、そういう点を今後兼ね合せてやつて行きたいと考えております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 先般ルース災害が起りましたときに、補正予算のことでいろいろ問題になつたときも、二十七年度はルース災害についてはひもつきで予算を計上するというような話がありましたし、また大臣の先般のお話でも、四十一億かはそのために充てておるのだというようなお話がありましたが、予算面を見てもそういうことは明記されておらないのですが、これはどういうふうなことで四十一億出ておるのですか。もう少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 予算面においては過年度災害の中に入れておるわけでありますが、しかしその予算を編成する際におきましては、ルース台風の復旧費は二十六年度予算で約二十五億円しか出ませんので、これは足りないから、足りない部分だけはこぶつきで行くということを考えておるわけであります。こぶつきということは予算書にこぶつきで出すというわけではありませんので、予算編成の際に数字をこれだけこぶつきにして編成しておいて、あとで予算書に盛るときには一緒にして盛るということでありまして、四十一億というのは大体ルース台風の被害については、二十六年度中に約二十一、三パーセントやれるような程度の金に相なつておるわけであります。考え方としてはこぶつきになつておるわけでありますが、予算そのものは事実調整できませんので、これは過年度災害ということになつております。

西村英一自由党

○西村(英)委員 二十七年度はルース台風は五〇%の復旧は守れないといたしましても、どの程度にルース災害については比率を守れるつもりでしようか、お伺いしたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 二十七年度は三〇%にするつもりであります。

西村英一自由党

○西村(英)委員 二十七年度三〇%と申しますと、ほかの二十三、四年度の災害と同じ比率ですか、その前の災害はもつと少いのですか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 大体二十三、四年度につきましても、残つているものの三割は復旧できる見込みであります。

西村英一自由党

○西村(英)委員 そうすると、ルース災害については特に比率が大きくはないので、普通の比率でやるというわけですか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 この点は考え方の問題でありますが、ルース台風以後の分については特に第二年目の金額をかりに五割くらい復旧するという考え方もあるわけであります。そういたしますと、ルース台風以前の災害の復旧が遅れるわけであります。この点についてはいろいろ御議論もあり、また各方面の御希望もありまして、大体過年度の比率については三割くらいやりたいというふうに相なつているわけであります。

西村英一自由党

○西村(英)委員 最後に多目的ダムの電源開発の点についてちよつとお尋ねしたいのですが、この多目的ダムに附帯した電源の開発は新設の公社で電源開発を行わせるということをおつしやいましたが、これは多目的ダムを直営でやつているダムについては開発会社でやらせるというのは、これは原則であつて、府県等で希望をする府県にはやらせるということなのか、あるいは府県等地方団体にはやらせずに、公社にやらせるという意味か、あるいは自家用としてそれをやりたいというものが出て来たら、それはそのときにまた便宜主義でやらせるのか、原則として開発会社にやらせるのかどうか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 原則として、国が直轄でやつております。多目的ダムの水力発電部分は、新しくできる特殊法人でやつてもらうつもりでございます。これは原則でありまして、もちろん例外はあるわけであります。例外の中には御承知のように、四国の高知県の物部川の長瀬ダムというのがありますが、これは国営でダムをやつておるのでありますが、電気部分は高知県営になる予定であります。それから藤原というところが二十七年度から工事に着手するのでありますが、藤原ダム、これは利根川の上流でありますが、あそこは場合によりましたら、東京電力が引受けることになるのではないかと思います。と申しますのは、それに関連する幸知という発電所がありまして、それは東京電力がやつておる。それと不可分の関係にありまして、たくさんの金を東京電力に負担させなければならないような関係がありますので、そうなると思います。しかし原則としては国営でやると思います。單なる自家発電ということは、今考えておりません。

西村英一自由党

○西村(英)委員 原則として国営でやる。特別な場合はそれぞれ希望するところでやるわけでありますが、そうすると希望するところは希望するところにまかせる、希望しない箇所は開発会社にやらせるというような結果になりませんか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 希望するところにはやらせるという意味ではありません。今の例でも物部川では現にやつておるわけであります。県でやるということになつておりましたが、物部川の工事を始めるときには、特殊の法人をつくるということは何も肯定されておらなかつたようであります。それから藤原の方では新しい会社ができる前にある方針を立てて進めて行つたわけであります。今後のものにつきましては希望すればやらせるというようなことでなしに、それをやらせる必要があるかどうか、国家的にやつて妥当であるかどうかというようなところからきめる問題だと思います。

西村英一自由党

○西村(英)委員 私の質問はこれで終ります。

松本一郎自由党

○松本委員長 通告順によりまして次は田中角榮君。

田中角榮自由党

○田中(角)委員 簡單に二、三点伺います。まず第一点は、建設省所管予算執行上の重要な案件について建設大臣の意見をただしておきたいと思います。なお私の発言は本委員会として三、四年前から坂上げた問題でありまして、また再燃のきざしがありますので、特に新建設大臣の意見をただしておきたいと思います。  それは地方公務員法施行に伴う地方公共団体の職階制の制定にあたりまして、中央官庁当局、特に地方自治庁におきまして、都道府県の土木部長、建築部長を一般行政職にしたいという内示を近く送達をする、しかも当委員会が過去二、三年来にわたつていろいろ考えかつ議論をして来たにもかかわらず、何らの連絡もなく一方的な内示を行わんとしておるような状態であるようでありますので、この問題に対しまして私の意見を申し述べ建設大臣からも確とした御答弁を煩わしたいと考えております。すなわち都道府県の土木部長職を一般行政職として指定するという考え方は、建設行政の実態を無視し、さらに科学技術の使命についての明確な理解を欠いたものといわなければならない、こう考えております。職階制度の本質は、各職務の專門別を客観的、科学的に分類することを本旨とするものでありまして、職種の決定は、その職務遂行上に必要な基礎判断力及び基本的知識並びに專門的手腕、経験等の帰趨により、さらにまた傘下に各部門の質量ともに高率を占める職種別の多寡をもつてこれをなすべきものであります。土木部長職はその職務を果すためには専門科学的な判断力と公共施設の合理的運営をなす知識、経験、手腕、力量を必要といたします。さらにまた傘下の道路、河川、砂防、電力、港湾、都市計画、上下水道等の各係の機構、部全体を通じまして高率を占める職種は土木工学職種であるから、当然その長たる者は土木工学者でなければならないということをわれわれ自体も叫んで参つておるわけであります。いまさら申し上げるまでもないのでありますが、この理由といたしましては、今次大戦に日本が敗戦のうき目を見ましたことも、ひつきよう科学技術の貧困、政治の概念化に由来をいたしますことは内外ともにこれを容認しておるところであります。政治の科学化は、良識と真理に基く文化国家の確立に欠くことのできない根本的な要請である。しかも建設行政なかんずく公共事業関係におきましては、確固とした土木工学者及び建築工学者の絶対必要を説かれて参つたのでありまして、私たちが特に一方的な内示案というものに対して反対の意見を申し上げるのは、土木部長は都道府県行政において知事を補佐し、特に土木行政中技術的には最終的の判断をなし、常に最新最高の技術的知識をもつて県下の各技術部門を指導しなければならないということが一つ。第二には、かかる土木行政の本質上、従来よりその長たる者はエキスパートをもつてして、社会一般も当然としてこれを認めている事実に徴して、第三は、地方公務員法に基く職制決定等の職階制度については、国の職階制度に準ずべきものであることは論をまたないのであります。二年ばかり前に建設省においてもこれと同じ問題が起きまして、時の道路局長、河川局長その他各課の課長も一般職にしてはどうかという議論があつたのであります。本委員会としては今まで申し上げましたように、純理論的立場に立ちましてこれに反対を唱えたわけであります。もちろんこれと不可分関係にある各都道府県のこれが職制につきましては、当然現在の建設省職制に準拠すべきものであると考えているものであります。そういう意味から、土木部長及び建築部長は土木、建築の工学者をもつて妥当とすると考えているのであります。建設大臣の御意見も私と同じであることを確信はしておりますが、このときにあたつて所見を伺つておきたいと思います。しかもその所見の御発表によりまして、委員会としてもできるならば委員長にお願いして、かかる一方的な内示を行わんとするところの地方自治庁に対して、当委員会から強力なる申込みを行い、これが是正に努めたいと考えているわけであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 この問題は行政機構全般の問題と関連するのではないかと思います。なお私、詳細には研究しておりませんので、そのお含みをもつてお聞き願いたいのでありますが、これは技術と事務の関係ではないかと思います。これは多年内外古今を通じてある問題でありまして、私は全体的によく考えて行きたいと思つております。ただいま田中さんが言われましたように、建築部長、土木部長は技術者に限らなければならないということにつきましては、私はまだ確信を持つておりません。技術者の中でも非常に優秀な方があられ、りつぱな政治をなさる方もある、同時に事務と申しても、中には技術に練達した者もおられる。はたして截然と区別していいのか、あるいは両方をよく勉強してやるのがいいのか、このあたりは十分行政機構として考えなければならぬ、これは内外幾多の例がありますので、愼重に研究したいと考えます。

田中角榮自由党

○田中(角)委員 ただいま建設大臣は、今までのこの問題に対する委員会と建設省の事情をまだ十分御承知でない今の御発言であると思うのでありますが、建設省におきましても先ほど申し上げた通り、この問題に対して二、三年来紛糾したことがございます。しかも片山内閣当時及び引続き芦田内閣当時も、祖国再建にあたつて、当分の間、土木工学者及び建築工学者の必要性を特別に当委員会としては認めまして、特に一松国務大臣が建設大臣に就任せられ、建設省が行政機構の改革によつて建設庁に格下げになるおそれのあつた場合も、われわれ当委員会として建設行政の一元化という多年の目的貫徹のためにも、あのような暫定的なる法案をのむわけに参らないというような状態におきましても、最善の案がいれられない場合、次善の案として、また三善の案としてわれわれが承認を與えたときの状況としては、建設省の次官は技術官をもつて充てることということで、当委員会の総意によつてそのような法律案を通したことがあるのであります。祖国再建、いわゆる国土の総合開発、こういう大きな面からいいまして、今までの土木技術者及び建築技術者の一部における偏狭も当然是正せらるべきではありますが、大きな観点から見た場合、当分の間は現在まで長い伝統を持つておるところの、土木建築の工学者をもつて充てておるところの主要地位に対して、これを一般職に変更するというがごときことは時代に逆行することであり、特に建設次官も技術官をもつて充つることというような附帯決議をつけて、時の技監岩沢忠恭君が次官に就任したような長い歴史と伝統を持つものであります。あなたが今言われたように、土木技術者の中にもいい人もあるが、偏狭なところもあり、また技術屋と一概に言うことのできない、技術屋か事務屋かわからないというような方ももちろんあります。これはあることは当然でありまして、これをわくをはめて、有能な官吏の登用をはばむことはいけないということを言われることは十分わかるのでありますが、それはまつたく純理論であつて、建設行政の実態は、少くとも技術屋と事務屋が日本の行政機構の中でどういう待遇を受けて来たかということは、私が申し上げるまでもないわけであります。ここにも技術屋の西村君がおられますが、大正十二、三年の卒業生でありますが、事務系統では、技術系統よりも、本省に入つて局長になるには一まわり早いわけであります。大体技術局長の最も古い人は、十二、三年当時の方々で、ここにおられる菊池道路局長などは非常に古い方であります。国鉄においては昭和六年から九年の局長ができておる。事務官系統はほとんど十年早いわけであります。そういう実例に徴しても、今まで技術科学というものが軽視というよりも、ただいま私が申し上げましたような状態に日本が置かれて来ただけに、行政組織ががんじがらめになつて来たために、日本が敗戦のうき目を見たということは、私は当らない言葉ではないと思う。私は、そういう意味で新人の登用に道を開き、一般的に門戸開放ということに反対を唱えるわけではありませんが、現在までの長い伝統を持ち、しかも現在の段階においては何らの支障もなく、一般的に見ても、土木部長、建築部長は土木建築の工学者をもつて妥当とし、しかも相当な問題を起しつつあつた当時の建設本省における今までの伝統を見ても、道路局長、河川局長等、主要な科学技術を必要とする者は一般職とせず、土木工学者をもつて充てておるという現状でありますので、これと不可分な関係にあるところの地方庁の土木部長及び建築部長は、当分の間現状維持が妥当であると思う。今地方自治庁が一方的に勧告を行う、内示案を出すということになると、各地方庁は、自分の考えいかんによつてどうでもいいのだということを言うでありましよう。長い間官僚政治になれておる地方自治団体といたしましては、地方自治庁の内示に逆行するような措置をとれない。いわゆる一方的に内示するところの地方自治庁発の内示案というものは、これはほとんど実施される。こういう現実的の見通しを持つ場合、こういうふうな内示案を出すということに対しては、当局並びに建設大臣としては適当な処置をとられることが妥当である、私はこう思います。特に委員長にも申し上げておきますが、私がただいま申し上げましたようないきさつもありますので、でき得るならば当委員会の決議として、地方自治庁に対して、内示案の送達に対して当分時をかすごとくひとつ処置をしていただきたい、こう考えるわけであります。しかも建設行政一本化の線に沿つて、現在わが党年来の主張であるところの行政機構改革を進めつつあるのでありまして、これに逆行するおそれある案件に対して、われわれは阻止しなければならないということと、近い時期に当然これが拔本的な改革案になるのでありますから、この成案を得るまでかかる内示案はとむべきである、こう考えるわけであります。かかる情勢にありながら、かかることをもし一方的にやられるとしたならば、私は政府部内における一つの不統一であると考えておりますし、当委員会としては、長い間この問題に言及して来ただけに、建設大臣はただ單に聞きおく程度の御発言ではなく、当然措置をなさらなければならない。少くとも今月、来月の初めには一方的に内示案が出るのでありますから、私はこの問題は建設行政の一元化には逆行の現象をもたらすという結論を持つているために、建設大臣の善処を願うわけでありまして、これに対しての御答弁はいりません。ただ委員長及び委員諸君にお願い申し上げておきたいことは、私がただいま申し上げましたような、長い伝統と歴史を持つ本問題に対しては、当委員会としては御関心を持たれて、私がただいま委員長に申入れをいたした事項に御協力を願いたい、こう心からお願いを申し上げるわけであります。

内海安吉自由党

○内海委員 関連して……。ただいま田中委員よりお話の技術官をもつて次官に充てるというようなことについては、片山内閣の当時において、片山さんと私とがちようどこの部屋で一騎打ちをやつたことがあります。われわれは当時野党でありまして、そのときおられた人は、ちようど今ここに列席されている人では、前田さん、田中さんくらいのものではないかと思います。そのとき建設省はとにかく一般官庁とは違つて特殊の技術を要するところであるから、特に次官、局長等については十分考慮を願つて、技術者をもつて次官に充て、あるいは次官をして技監を兼ねさせるというようなことではどうかということをわれわれは野党の立場で要望したのでありますけれども、片山さんは、絶対にそのお説には共鳴いたします、そうして内閣としてもやはり本委員会の意見を尊重してあくまでその方針に従つて進むつもりであるということを述べられておるのでありますから、委員長においても、十分この趣旨を御了解くだすつて善処を要望する次第であります。

松本一郎自由党

○松本委員長 ただいま田中委員並びに内海委員よりお話になりました地方自治団体の土木部長及び建築部長の職制人事に関することについては、両委員のお説非常にごもつともと存じます。当委員会としても、今月末あるいは来月早々に地方自治庁がさような通牒を発するやに聞きます場合、このまま放任しておくことは許されぬと考えます。ついては国会の地方行政委員会に申し入れまして、地方行政委員会を通じ、自治庁に注意を喚起するということにいたしたい、かように考えておりますが、皆さんこのことに御賛成願えますでしようか、いかがでございますでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松本一郎自由党

○松本委員長 それでは御異議なく満場一致で御賛成願いましたので、さつそくさようとりはからいたいと存じます。御了承をお願いいたします。

田中角榮自由党

○田中(角)委員 次に道路事業調査費について、大臣及び局長から御答弁願いたいと思います。  道路事業に対しては、與野党を問わず、非常に大きな関心を持つておるのでありまして、前会にも申し上げました通り、当委員会としては、道路事業費の昭和二十七年度絶対額は二百億と押えたのでありますが、財政等のいろいろな関係で八十六億余に押えられて、われわれとしては痛しかゆしの板ばさみであるのでありますが、道路行政の中で、なかんずく一番大きな問題は、道路の調査の不備であります。これは道路問題だけでなく、河川の問題にしても全部そうでありますが、日本の昔からの悪弊だと思うのであります。調査費を非常に軽視する予算の組み方に対しては、われわれ自体與党の委員でありますので特に注意しなければならぬのでありますが、今般政府御提出の二十七年度予算書によりましても、道路事業調査費はわずか千四百万円しか組まれておらないのであります。もちろん今までのように調査費は全部国が補助をする。調査費を国からもらつたならば、翌年度には必ず補助工事が始まるという観念はやめなければならぬ。その意味において近く本委員会において討議を予定しておりますところの改正道路法の施行を契機といたしまして、調査費については、地方等に対しては地方が積極的に行うとか、これが責任区分を明確にしておいて、少くとも日本の十箇年間の道路行政に対する資料ぐらいは当然用意しておきたい。こういうふうに考えておるのです。千四百万円計上せられておつて、すでに予算書も提出せられておる状態でありますので、これが科目の変更、増額等を来すことは、他の省との振合い上まずいと思うのですが、私はこの建設本省の内訳を見ておつて、まだ省内のやりくりによつて、これが二千八百万円ないし五千万円ぐらいにはなると思うのです。これをやるとあなた方の車賃を削減したり、さなきだに少い交際費を削減したりしなければならないという非常に大きな問題にもぶつかりますが、設計書もできず、測量もできておらないために、予算は二十七年度に計上しながら、事実事業は二十八年度に行わなければならないというがごときことでは、少くとも乏しい道路事業予算を最高度に活用することはとうていおぼつかないと思うのであります。これに対して何かの予算科目で建設省では捻出可能であるかどうか。しかもそういう御意思があるかどうか。もう一つは経済安定本部等においては、道路調査費は来年度に工事を行うと決定したものに対してのみつける、こういうお考えがあるようであります。事務的にもかかる問題に対しては折衝を続けて、こういう観念を改めてもらいたいのでありますが、工事を行うことが確定したものに対して調査費をつけるのはあたりまえの話です。工事をやる方がよいのか悪いのか。B案がよいのかC案がよいのか。経済比較はどうかという資料をつくるためにこそ調査費用が必要なのです。工事施行年度をきめてからの調査費は、かかる調査費の費目に計上せらるべきものではなく、事業費の一端として計上せらるべきものである。ここに計上せられた調査費は完全な道路調査費であると考えておるのですが、かかる問題に対して建設大臣の所見を承つておきたい。

富樫凱一建設技官(道路局建設課長)

○富樫説明員 道路の調査費は行政部費では千四百万円お願いしてございます。この千四百万円では足りないので、事業費の方からさらに五百万円をまわしまして、千九百万円で調査費に充てたいと思つております。この調査費は大体二十七年度でやる新規の事業の調査に充てておるのと、さらに二十七年度には実施いたしませんが、問題になつております箇所で二十八年度にはやらなければならないだろうというものの調査に充てております。現在施行しておりますところの継続分については、この調査費でなく別に事業費の方で測量費並びに調査費を置きまして、それで調査することになつております。

田中角榮自由党

○田中(角)委員 道路の問題はすでに計上せられて予算書が提出せられておるのでありますから、私はあえて申し上げませんが、特に予算編成にはエキスパートであられる野田建設大臣が建設大臣在任中に、公共事業に関する調査費の根本的な一大理念を確立せられるよう、二十七年度はおそまきながら、私がただいま申し上げましたような線に沿つて御努力願えれば幸甚であると考えております。  次に国土総合開発調査費の問題でありますが、私たちはどうもかかる状態では建設省のお手伝いはあまりできないと考えられるのであります。まつたく過去六年間にわたつて、この委員会ほど與野党とも議論のない委員会はないのであります。一部においては、まつたく建設省のたてじやないか、建設省と経済安定本部とが問題が起きた場合は、この委員会に経済安定本部の方々に来ていただいてつるし上げを行う、大蔵大臣と話がつかない場合は本委員会に大蔵大臣を招いてつるし上げをやる。相当私たちはやつたつもりであります。なかんずくその中で白眉とも申すべきものは、国土総合開発の問題であります。これは私たちが單に建設省を応援するという立場ではありません。われわれが考えておる行政機構の改革、行政の簡素化の一段階は建設行政の一元化である。建設行政、いわゆる公共事業関係をかくのごとく各省の各部門の複雑多岐なる状態におく国家はどこにも見えない。私たちは当然の要請として、建設行政を一元化し、国土開発省のごときものをつくることによつて、初めて行政機構改革の第一歩がなされるのだという、われわれが考えると崇高な気持で、国土総合開発に関連して建設行政の一元化という問題を叫び続けて来ておるわけであります。その第一段階として国土総合開発関係をまず建設省に牧むべきものだ、水が根本になるものはみな建設省だ。その場合には建設省は水政省にしてもよいという極論さえわれわれはやつたことがあるのであります。経済安定本部はいろいろな部局を持たれてやつておるのですが、国土総合開発法を先ほどあなたはどうもどじようのようでとりとめない法律案だと言われましたが、まことにその通りでありまして、増田建設大臣当時、当時の参議院は最終日に国土総合開発法が通つたのであります。本委員会においてはわずか一日の審議であります。政府提案より三日間でこの法律案を通したのは、われわれは、最善の策ではないけれども、この問題の所管が建設大臣にあるならば、われわれはもう何をかいわんや。そして第二次、第三次の、実際の骨をつくり肉をつけ皮を着せるという問題は、これから当委員会と建設省、その他関係諸官庁で協力して行うことを前提として国土総合開発法を通した、二十六年度予算についても相当大蔵省と折衝したのでありますが、本年度はまつたくわれわれの考えに反して、経済安定本部における国土開発調査費は一千百万円、建設本省は、監理局関係の国土総合開発調査費補助費として九百二十万円の二十六年度要求が、本年度は建設本省としてわずか百六十八万円であります。それで上期分は九百二十万円がゼロになつておる。こういうことは、相当本委員会をお使いになつたならば、当然予算編成の前に御相談があつてしかるべきだ。だから私たちがそういう非常に大きな目標を掲げて、與野党渾然一体となつてやるのに、当委員会が心配した通り、国土建設の看板を経済安定本部にとられるおそれが十分ある、私はこういうふうに考えておるのでありますが、事務的にでもけつこうでありますから、大蔵省といかなる折衝をしたか。本委員会は本調査費の計上区分に対しては一回も相談を受けておりません。使うべきはお使いになつても、だめになるときにはだめになるので、幾らかその間の経緯は御説明があつてしかるべし、こういうふうに考えております。以上の問題に対して御答弁を煩わしたい。  もう一つありますから、簡単に申しますが、都市計画の問題であります。本建設委員会は、建設行政の中で相当大きく取上げられなければならない水道行政、しかも水道法の提案は、過去二回の国会にすでに日の目を見ない法案でありましたので、当委員会として水道法に関する小委員会をつくつて、これが立法をなそう、こう考えて、すでに昨日全会一致をもつて議決をし、小委員長及び小委員の選任も終つておるのであります。もちろん水道施設は土木が主体であつて、水道衞生に関するものは従であると私は叫んで来たのであります。二十七年度の計上区分を見ると、水道行政に関する一切の費用は厚生大臣所管の要求であります。これは今までの伝統であるので、やむを得ないという御答弁があるかもわかりませんが、御要求になつたのか、また御要求になるおつもりなのであるか、この間の問題もひとつ御答弁願いたい。今われわれ委員会の手において水道行政を一元化し、しかも建設行政の大きな一環として、水道行政を確立しなければならない。水道行政は土木工学者が主管すべきである。水道行政の主管大臣は建設大臣が至当である、こういう結論をもつて、五、六年も言つておるのでありますが、この間の事情に対して御答弁があつたら、御答弁願いたい。

澁江操一建設事務官(管理局長)

○澁江政府委員 ただいまの田中委員からの御質問の第一点の総合開発事業の調査費の予算の問題でございますが、お話にございましたように、総合開発事業の推進につきましていろいろ本委員会から御鞭撻をいただいておつたわけでございます。従いまして二十七年度の予算編成といたしましても、建設省といたしましてこれについては多額の予算を実は要求しておつたわけでございます。そこで結果として現われておりますところは、開発事業の調査費の補助といたしまして、ここにございますように、千二百万円というものが特定地域の総合開発事業費の補助という形で出ております。もつともこれで十分といえないということは、私どもも考えておるわけであります。しかしながら総合開発事業の進展に伴いまして、やはりそれぞれの特定地域なり、総合開発計画の重点は、何と申しましても、政府の施策といたしましては特定地域の指定ということが中心となりまして、特定地域の総合開発を重点主義にやつて行く、こういう問題に移行するということは、当然考えられることであろうと思うのであります。そこで事業調査の経済効果その他の根本的な総合的な観点から調査いたします事項につきましては、もちろん、この調査費の補助というものが中心になつて行かなければならぬのであります。しかし計画自体の進展に伴います各事業部門の調査という問題も当然出て参ると思います。これにつきましてはただいまは建設省内のみならず各省との関係もございますので、その調査費の地域的配分の上において、やはり総合開発の観点から申しまして、調査費の重点をどこに置くかという問題も出て来る。そういう各事業費に関連する調査費との関係において総合開発事業の推進に寄與し得る調査方法ということは、やはり他の予算関係とにらみ合せて調整をとりたいと考え、目下その打合せ、協議等をいたしておるような状況でございます。表面に現われました予算額といたしましては千二百万円で、十分とは申せないのでありますが、一応そういう観点で私どもは考えております。

八嶋三郎建設事務官(都市局長)

○八嶋政府委員 上下水道の問題につきまして、ことに上水道の問題につきまして先般来いろいろと皆様方の御高見を拜聴いたし、また私どもの意のあるところも数回にわたりましてこの委員会において所見を申し上げておる次第であります。私は上下水道はやはりともに建設省において所管することが一番妥当であり、またそのことが行政能率を上げる上においてもいいという点につきましてはかたい確信を持つておるものでございます。  つきましては予算の問題について都市局にほとんど載つておらないというふうな御意見でございますが、この点につきましては、実は都市局の予算の中で水道の問題の載つておりまするのは、人件費がまず第一に載つておりますが、これは都市局に要する費用になつております。こまかい問題でございますが、都市局に要する費用の中で技術者の養成をするということが書いてあるのでございますが、この費用の中ではこの方面の費用が多少載つております。これは水道技術者並びにその他の都市計画の技術者の養成ということを毎年やつておるわけでございますが、その水道技術者の養成の費用が多少その中に入つておるわけであります。そのほか事業費といたしましては、実は戰災復興の費用の中で、区画整理に伴う上下水道の移設というような費用が本年は相当多額に上るだろうという確信を持つておるのでありますが、その金額が戰災復興費用の中に入つておるのでございます。それ以外の費用につきまては、私どもといたしましてはあくまでも建設というものは建設省においてやつて行かなければならぬ。従つて建設に伴う工事費であるから、この費用の要求というものは、理論的に考えてみれば、当然建設省が要求すべきものであるということは、水道行政の一元化から考えましても当然であろうと思うのでございますが、目下のところは両省における協定事項がございますので、その協定事項を破つてまでやつておりませんので、これは根本的に行政機構の改革にまたなければならない。また水道法の審議の際におきまして十分国会の御意見を政府方面に反映をしていただきたいということを熱望申し上げておる次第でありますが、ただ厚生省が予算を要求する場合、原案をつくるにつきましては、建設省と厚生省とは十分協議をいたしておりますし、なおまた上下水道に関する起債の問題等につきましても、両省十分打合せを遂げて立案要求をいたしておる次第でございます。御了承願いたいと思います。

田中角榮自由党

○田中(角)委員 質問を終つたつもりでありますが、澁江さんに一言だけ申し上げておきます。もちろん開発事業調査の補助金千二百万円というふうに承知しておりますが、私これを見ないで申し上げたわけでなく、これは建設省にいただけるのはあたりまえであります。私たちが胴体だけの国土総合開発法をつくりましたときにも、特定地域は建設省が主導権を握つて、早急にこれを指定すべしという附帯的な決議をつけておつたのでありますが、三回も四回も委員会においで願つても、なかなかうまく行かなかつたようであります。約一年を経過した昨年の末でありますか、ようやくにして特定地域が指定せられたわけでありますが、指定せられた特定地域に対する調査は建設省が行う、これは論をまたないのでありますが、といつてここになかなかおもしろい穴があるということを申し上げたい。先ほど私が言つたのはそこなんです。あなた方と一緒にきめられた特定地域に対する調査費千二百万円を建設省につけたから、今まで建設省がやつておつた国土総合開発事業調査費補助金とか、一般的なその他の調査は経済安定本部が行うというような、われわれが一番危惧しておつたことがこの予算に現われておるのです。そうではなく、私たちは経済安定本部にある資料は全部建設省にお出しなさい、経済安定本部は総合企画調査庁として残るべきものであつて、実施庁や、いろいろデータを持つておられるのは当然建設省に統合せらるべきものである、そのためには建設省は国土総合開発局のごときものをつくつて、監理局の一課として置くべきものではないとさえも極論したのであつて、当時の建設、経済安定本部の合同委員会におきましてもこの点が議論の焦点になつたわけであります。ただわれわれは、あなた方が項十六でもつて前年度に九百二十万円おとりになつておられる、この細目を削りたくない。すでに二十七年度としてはこういう項目がありますが、二十八年度の予算になつて来ますと、あなた方の予算ではこういう項目は削られてしまう。これは国土開発法を審議し、通過させるときに御注意申し上げたはずです。あまり言うと経済安定本部の方々が怒るかもしれませんが、建設省は人がいいから、いろいろな立案はするけれども結局とられてしまう。その結論は国土省のできるときには経済安定本部の玄関に国土省の看板がかかるそうではありませんか。そしてあなた方は人事院に貸して、建設省ビルが人事院ビルになつたじやありませんか、こう極論しておいたにかかわらず、こういうことをおやりになるから、これはどうですかと御注意を申し上げたわけです。せつかく御努力を所つておきます。

松本一郎自由党

○松本委員長 村瀬宣親君。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 建設大臣にお尋ねいたしますが、公共事業費は従来一括して経済安定本部に計上せられまして、予算の執行に際して、経済安定本部の認証を経て各省に組みかえの上支出されておつたのでありますが、財政法の改正が通過いたしますれば、二十七年度からは予算項目上は公共事業費という区分がなくなるので、経済安定本部の認証制度も廃止されることになつて、二十七年度予算では事業の施行にあたり各省にわけて公共事業費が計上されておりますことは、工事の施行上は非常に便利になつたと減ずるのであります。しかるに最も施行の急を要する当該年度に発生しました災害復旧事業費は、従来通り経済安定本部に一括して計上されておるようでありますが、先ほど田中君が言われた通り、最も大事な部面が経済安定本部にのど首を握られているという感じがいたすのでありますが、これに対する建設大臣のお考えを伺いたい。

植田俊雄建設事務官(大臣官房会計課長)

○植田政府委員 ただいまの点まことにごもつともであります。当年度発生災害は、従来一般公共事業費のものが各省分科事業費に載せられますと、安定本部に計上せらるべきか、大蔵省の予備金の中に含まるべきかという点で、予算の最後の見通しがつかないのであります。予算書で大蔵省の都合で経済安定本部に計上せられたものと思つております。あるいは大蔵省の一般予備費に入れますと、公共事業費の災害復旧費の方に使うのだという使途がはつきりいたしませんので、そういうことになつたのじやないかと推測いたしております。なお村瀬委員が御心配になりました、たとえば二十七年度になりまして直轄河川等で災害が起りました場合に、金がなくてすぐ工事ができないじやないかという御質問がございますが、この点につきましては、実は二十六年度におきましても処置いたしたのでございます。当年度発生災害につきましては、ともしますと各種の災害に対する要求がそろつてから初めてわけることになるのでおそくなりがちであります。二十六年度からは直轄の災害についてはすぐ使えるようにしたいというので、災害が起りますれば、他の省の要求を待たないで、それだけをすぐ仮認証の手続をして早く建設省に金を移しかえておいて、すぐ使えるという措置を講じたのであります。二十七年度につきましても同様な措置を講じたいと思います。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 二十六年度では、災害が起つてすぐに手続をしたとおつしやいますけれども、それがおそかつたのです。そして予備費から出たのは二十五億で、つなぎ資金を五十億出すにも、いろいろと現地に行つてみるとか、あるいはまた査定の額がきまらぬとか何とかで、決して早くありません。災害が起れば金の方はもつと早く用意をして地方民を安心せしめ、また工事の金の使い方も有効に使わねばならないと私は思う。それには今度は、ほかの部分さえちやんと工事を施行するように各省別にわけたのである。わけずに従来通りのものならそれはやむを得ぬかもしれませんが、ほかの部面はちやんとわけておるようであります。たとえば農林省の分は二十六年度は三百十億であつたのを今度は四百十九億に、百九億ふやしておる。建設省は五百二十三億であつたものを六百四十九億にして、百二十六億円ふやしておるようであります。こういうふうに公共事業費の各省別の内訳をちやんと書いておりますが、こういう方面のものは書いてなくても、これは年度の初めに早く認証をすればこの方の処置はできるのであります。これはわけた方がなおよいのでありますけれども、わけなくても方法はあつたわけであります。一番急を要するその年度に生ずる災害に対しては、やはり八十億を経済安定本部にそのままおいておるのでありますが、せつかく上の分をわけたのであれば、この八十億の分も今までの災害の発生状況等から考慮して、先から建設省にちやんと適当にとつておくのが、一日も急ぐ当該年度の発生災害の復旧には最も便利なのではないかと思うのでありますが、建設大臣はどういうふうにお考えになるのでありますか。これを特にお尋ねいたしたいのは、二十七年度と同様に、二十六年度も八十億あつた。それを一向使わなかつたじやありませんか、向うにやり、こつちにやりしていろいろやつて、そうして行きつもどりつして、どうなつたのかわからぬようになつている。現にルース台風に対しても予備金の中からは二十五億しか出ていない。そうしてつなぎ資金で五十億、起債で八億、合計八十三億出ただけであります。こういうことでは非常に困つたことだ。せつかくわれわれが二十六年度の予算編成のときにあたつて、二十六年度中に生ずる災害に充てるとして八十億組んであつたのが、その目的がどうなつたか、非常にややこしいものになつてしまつているのであります。こういう例から考えても、せつかく各省別に公共事業費をわける方針にしたならば、当該年度に発生すべき八十億に対しても、ちやんとあつちへ行き、こつちへ行く道がわからぬようなことにならないように、はつきりしておく必要があるのではないかと思いますが、建設大臣はどうお考えになりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 二十六年のルース台風の問題につきましては、私は事少し異例にわたると思つているのであります。と申しますのは追加予算、補正予算を一貫して出さないということを司令部ががんばつたためにああいう変態的なことになつてしまつたのでありまして、政府といたしましても、ルース台風のためには予算を出したいということを申し上げたのであります。声明もいたしました。ところが單一予算、補正予算はいかぬということで、司令部が聞きませんのでああいう変態になつたのであります。しかしもう独立したのであるから、そういう変態でやる必要は今後ないのではないかと思います。  それから八十億の予備金を各省にわけたらよいのではないかということでありますが、わける手もありますが、どういう災害が起るかわからない。また九州に起るか東北に起るかわからないといういろいろな事情がありますし、同じ災害につきましても、農林災害と河川災害とどうなるか、そういうこともわからない。だから一種の予備金で、純粋の議論をつき詰めて行きますと大蔵省の予備金の中に入れることが私は常識論ではないかと思う。ところが大蔵省の予備金の中に入ると、またすぐ余つた金があるとよその方に使われてしまうという心配もあるので、それもやはり公共事業の災害にとつておいた方が安全だ、そういう考え方が出て来るわけです。そういう点からどこにどう出るかわからぬ金でありますから、大蔵省の予備金からとりまして安定本部の中に入れよう、こういうことになつているのであります。出し方について二十六年度の例を取上げられまして非常にごちやごちやするのではないかということでありますが、こういう点につきましては、ああいうやり方は今後とらない、もつと簡明率直に出せるように平生から心がけたいと思つております。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 そういたしますと、今までわれわれが非常に不愉快に感じておりました安本の認証制度というものは完全になくなつたと了解してよいのでありますか。この八十億円に関してはやはり従来のような認証というものは残るのでありますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 今度八十億については認証ということは私はないと考えてよいと思います。ただこれだけのものを出せということをきめればすぐ出せるのでありますから、別段認証という手続をする必要はないと思います。ほかの予算はちようど今議会できめていただいてあとで出すということでありますから、その間に時間的な開きがある。そこで認証ということがもう一つ起つて来たのでありますが、災害の方は起つてすぐ出そうということですから、きまれば認証とか何とかいう二重の手間はいらぬと思います。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 さらにお尋ねいたしますのは、ルース台風の二十六年度に出すべかりし分を二十七年度に計上したものが四十一億円あるという御答弁が前回あつたのであります。それで私は一応了承しておつたのでありますが、先ほど西村委員の御質問に対する御答弁を拝聴いたしまして、また疑問を生じたのであります。元来建設省関係の繰越災害が千二百億円あるという目黒局長のお話であります。二十六年度中に起つた災害額は四百六十億円で、そのうちルース台風は二百八十億円であつた。その二百八十億円の分に対して先ほど申しました通り予備費の中から二十五億円、つなぎ資金で五十億円、起債で八億、八十三億円を出したということになつておるのでありまするが、この四十一億円の二十六年度に出すべかりし分を二十七年度に計上したという意味は、結局先ほどの西村委員の質問に対する御答弁では無意味になるのではないかと思うのであります。つまり二十七年度に災害復旧事業費で五百億計上してあつて、過年度分が四百二十億でありまするが、その四百二十億の中に四十一億円が当然含まれるものでありましようが、しかもルース台風に限つて特に多くの比率を出そうというのではないという御答弁であります。ルース台風に限つて四割とか五割を出すと、二十四年、二十五年の災害の分が減るから、やはり一律に三割くらいのものを二十七年度では施工したい、こういう御答弁でありましたが、そういたしますと、二十六年度に出すべかりし四十一億というのは、何ら関係がないことになるのではありませんか。やはりほかの率と同様に三割を出すのであるが、その三割にルース台風はプラス四十一億というのならば前会の御答弁が生きて来るのでありますが、ルース台風も二十四、二十五年災害も加えて三割程度を過年度分は復旧するのだということになりますと、二十六年度に出すべかりしルース台風に対する四十一億円というものは消えてしまうのでありますが、その間どういうことになりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 その点村瀬委員少し誤解なさつているのじやないかと思います。四十一億は二十六年に出すべかりしものが一応二十七年の予算に計上してある。ですからそれを差引いたあとのものについて、過年度というのは二十六年も入るわけでありますから、それについて三割ということになります。従つて二十六年度分として二割二、三分の復旧をし、二十七年度分として三割方の復旧をする。三割方の復旧はルースについてもいたしますし、その他のものについても大体同じ、こういうことです。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 それではもう一度はつきりしておきますが、二十七年度に施工する分は二十四年、二十五年、二十六年度災害を加えて三割、それにルース台風だけは四十一億円をプラスしたものだけ二十七年度で施工する、こういう意味と了解してよろしゆうございますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 それと少し違うのであります。四十一億は予算的には二十七年度分ですから、その金はつなぎ資金等によつて二十六年度中に出ておるわけなのです。それが借金の返済に充てられます。工事的には実際上二十六年中に二割二、三分のものができるだけ金の手当はされておる。四十一億はむしろ借金の返済に充てられる。大体そのように御了解くださつたらいいと思います。そのほかの金でルースにしても二十七年度で三割またさらに復旧する。こういうことに相なるものと御了解願います。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 もう一度はつきりさすためにお伺いします。二十七年度予算の中から四十一億円を使つてルース台風に充て、それで初めてルース台風は二割二、三分復旧すると建設大臣はおつしやつた。そのほかに約三割、これはルースだけ別扱いにしないで、他の二十四年、二十五年災害と同様に三割をやる、こういう意味でありますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 そういう意味であります。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 それでは一応その点は了承いたしました。次に特別調達庁の御説明が前会にあつたのでありますが、私はこの問題について特別調達庁の方にお伺いするよりも、実は閣議に列せられた建設大臣にお伺いをいたしたいと思うのであります。先ほども安本の認証の問題に対して私がお尋ねいたしましたところ、日本も独立したことではあり、今後は堂々とひとつ予算の執行をしたいという御答弁でありました。私はまことに頼もしい建設大臣の御答弁であると存ずるのであります。ところが安全保障費五百六十億円というものが計上を見ておるのでありまするが、政府から出ておりまする説明書を読んでみますると、この経費は営舎の建築、通信、道路、港湾等の諸施設の整備、監視施設の充実等について特段の措置を講ずるとともに、というように御説明がしてあるのであります。そういたしますると、営舎の建築、通信、道路、港湾、監視施設の充実等、すべて建設工事と密接な関連があるのでありまして、この内容は、建設省としても、建設委員会としても、きわめて深い関連を持つて参ると思うのでありまするが、一体安全保障費五百六十億円というものを閣議で御決定になるときに、その内容は、独立国として当然権威ある材料をそろえた上で御承認になつたものでありまするか、あるいはいわゆるアメリカその他の批准、その他の関連を考慮いたしまして、はなはだ内容は不明であり、さらに予算編成の体をなさないけれども、一応こういう程度のわくを認めておこうというふうな、内容不明のままに承認せざるを得ない事情があつたのでありまするかどうか。これは建設大臣がかつて大蔵省においてその敏腕を振われておつた関係もありまするので、特に野田大臣にお伺いをしておく次第であります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 この問題につきましては、大蔵大臣あるいは総理大臣が先方と折衝されました結果まとまつた数字でありまして、具体的なきわめて詳細にわたる内容のことは私は存じないのであります。ただいまその説明書に書いてあるように、駐屯軍のための経費と、あるいは場合によれば警察予備隊の方にも金が行くかと思うのでありますが、いろいろな点を勘案いたしまして――それはどこに幾らというふうに場所的に、あるいは施設的に一々積算をして出したものとは思いません。しかしながら現在すでにいろいろな施設があり、あるいはいろいろな事態があるのでありまして、この程度の金を見積つて行く必要があるというふうになつて、この数字が出されて起るのであると私は了解をいたしております。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 およそ予算の編成には相当こまかい資料が出て参りまして、たとえば十万円、二十万円というような明細まで予算書には出ておるのが普通であります。ところが防衛支出金と安全保障費に対しましては、きわめてその内容が空虚でありまして、吉田総理が非常におきらいになる仮想の上に立つた金額のようにわれわれは思えてならないのであります。せつかく日本がまさに独立せんとして、権威ある一つの予算を編成して行く上に、もし何らかの陰があるといたしまするならば、われわれは国会議員として、はなはだ遺憾に思うものでありまするので、その点は特に大蔵省にお育ちになつた野田建設大臣の御方針、御所見を伺つておきたいと思つたのでありますが、今伺いますると、やはりわれわれの想像通り、この問題はあいまい模糊といたしておるようであります。そこでこのうち特に特別調達庁において調達すると予想される金額、また、物動計画というといささか古めかしくなりまするけれども、これから日本再建にはやはりそういう観点も必要なのでありまして、物資需給の計画上にもこれは非常に等閑視できない問題であります。その方面に鉄、セメント等どの程度とられるかということが、またわれわれの民需の上にもただちに影響して参るのであります。これは特別調達庁において大体調達を予想されねばならないという計画があつて、その上に組み立てた六百五十億円であり、五百六十億円であると思うのでありますが、先般の御説明では了承いたしかねまするので、いま少し具体的な説明を煩わしたいと思います。

川田三郎総理府事務官(特別調達庁財務部長)

○川田政府委員 先般の防衛支出金並びにこれに関係のある予算の金額について、特別調達庁として現在の段階で御説明申し上げられる点を最大限度に申し上げてございます。従つて、そのときに防衛支出金六百五十億円が対象としておりまする調達は何か、その調達は、現在特別調達庁が扱つておる調達と、物において性質が同じである、こう申し上げた。今度の防衛支出金から支出されます調達が、ただちに特別調達庁の調達になるかどうかという点については、今のところわからないというわけであります。それから他の科目につきましては、大蔵省の所管として一応現在予算書に載つておりますが、今後協定の線が具体化しました節に、各省庁の取扱い事務の性質と、必要とする調達ないしは設備提供、役務の提供、そういうものを現在の行政機構に照応いたしまして、予算の移しかえを大蔵省において行う。こういう段階になつておりますので、現在特別調達庁のやつております進駐軍のための調達事務というものは、講和條約発効後九十日を最大限度といたしまして終了するわけであります。その後において、いわゆる防衛軍ないしは駐留軍という外国軍隊が、日本の国内において必要とする調達を、日本政府機関が行うということは、防衛支出金六百五十億円の限度においては確実でございます。それを特別調達庁という役所が担当するかどうかという点については、ただいまのところ全然われわれわからない次第でありまして、これ以上の御説明ができないのはまことに残念に思います。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 しからばこういうふうなお尋ねをいたしますから、御答弁を願います。今まで終戦処理費で千何十億かの金を出しておりました。その中から特別調達庁は何百億かの金を使つて調達をされたはずであります。たまたま防衛支出金と安全保障費とを加えますと、今までの終戦処理費よりちよつと多い金額になるわけでありますが、終戦処理費で支出をなさつておつた、いわゆる特別調達庁で調達をされておつた数量品質等と、これから防衛支出金等によつて支出をされるであろう品目数量、その他種類金額はどういうふうな関係になるとお考えになりますか。

川田三郎総理府事務官(特別調達庁財務部長)

○川田政府委員 従来終戦処理費で支弁しておりましたものを、物と人とにわけますと、物というのはかなり広義の意味になります。物を調達するためのサービス、物を修繕するためのサービスを入れたものであります。言いかえれば労務費を除きました調達費、これは今度の防衛支出金とその対象の性質においては同様でございます。特別調達庁が労務費を除いた面で大体今の各年度間に支出いたしました実績を概数で申しますと、五百億ないし六百億であります。これがいわゆる特別調達局の所管の支出となつて従来予算執行をいたしております。ただいま二つの予算を加えると千百億程度になりますが、ちようど以前の終戦処理費と同じではないかという御意見もございましたが、ここに労務費を差引いていただかなければならない事情がございます。従来終戦処理費一千億ということをいわれておりました。当年度は終戦処理費は千二十七億円でございます。それを二十六年度といたしましては、七月からの変更がございまして、三百七十二億、これだけが終戦処理費の日本予算から計算上はずれまして、全額ドル負担になりました。そういたしますと、従来五百億ないし六百億のところへ約四百億程度の労務費、すなわち千億ないし千百億の終戦処理費が形成されている。そういたしますと、今度の防衛支出金の六百五十億というものが何を内容的に想像しているかはわかりませんが、大体において労務費を除きましたものに相当する。先ほどおつしやいました終戦処理費一千百億が日本政府負担の面におきましては六百五十億に減額になつたと考えられます。事業の規模といたしましては、かつての千百億程度の事業が行われる、こういうことになるのでありまして、そこに約四百億程度の労務費の負担というものが切りかえられる。それから調達されます対象の規模としては、六百五十億円の防衛支出金にいかなる割合かは明らかにいたすことはできませんが、かりにこれを五分々々といたしますならば、六百五十億円相当のドルがアメリカから出まして、これがやはり国内調達に向けられる、こういうことになるのでありますが、この五分々々であるかいなかはわからないということが現在明らかであります。これは現在の二十六年度予算につきましては五百八十一億円ずつの五分心々の計画ができておりました。しかしこれは当時計画ができておつただけでありまして、千二十七億のうち九百九十八億九千万円という事業費が八百四十二億円に減額になつたのであります。これは年度のずれがありました関係でそうなるのでありまして、一言にして言えば千百億程度の終戦処理費が労務費だけはずれました結果、六百億程度のものになつた。労務費だけは日本の財政負担でなくなつたということになつておりますが、今後六百五十億の防衛支出金がいわゆる労務費を除きました部面だけに限定されるのか、またその他のわれわれの現在聞知しておりません範囲まで伸びますかは、今日までの段階では申し上げることができませんが、行政協定も日々進んでおることでありますので、私どもも今後の予算計画を立てます上からは、一日も早くそうした具体的事情を知りまして、これをこの国会開会中の最も早い機会においてまた当委員会に御説明申し上げたいと思つております。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 大事な御答弁ではありましたが、私は建設大臣にお伺いいたします。結局この安全保障費の中に営舎の建築、道路管理施設等の充実という点がありまして、これは建設大臣に関係して参るわけでありますから質問いたすのでありますが、今までの進駐軍と今度の駐留軍との人員は変更があるとお考えになりますか。むろん行政協定ができなければわからぬと一言のもとにおつしやるでありましようが、予算がここに出ておる以上は、それが今の二倍、三倍になるのと、今の通りになるのとでは予算というものは違つて来るわけでありますから、大体ここに五百六十億という安全保障費、それから防衛支出金の六百五十億を出す以上は、やはり建設大臣としても総理大臣としても何らかの想定がなくてはならぬわけであります。それがもし十万のものが五十万にふえたり、あるいは十万のものが三万に減るならば、またこの予算もかわつて来るわけでありますが、その点はどのような想定のもとに閣議においてこの金額をおきめになつたのでありますか。それが第一点。  それからこの安全保障費の五百六十億円は、進駐軍が駐留軍にかわつて場所をかえるとか、営舎をかえるとかいう費用もありましようが、一年限りのものと了承してよろしいかどうか。これは総理大臣でなければ答えられぬとおつしやるかもしれぬが、しかしやはり営舎の建築、道路というものが主である以上、何といつても建設大臣が一番関係が深いわけであり、ことに前の大蔵省の権威者でもあることでありますから、その点ひとつこの機会に伺つておきたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 いずれも行政協定に関連したことでありまして、ただいま申し上げる段階ではないと思います。ただ駐留軍が非常にふえたり減つたりするかという御質問でありましたが、私は非常にふえたり減つたりすることはないと思います。というのは、六百五十億という数字はそこに出ておるわけでありまして、これはもう大蔵大臣が説明したと思いますが、大体今の進駐軍、これは今度駐留軍となりますが、それが日本で使う経費の中でトランスポーテーシヨン、それから不動産の賃貸料というようなものがあるのでありますが、その金が百億か百二十億かかるわけです。それはまず日本が負担する。そのあとの経費の半分程度を日本側が負担する。それが大体五百四十億かそこらかかる。両者合せて六百五十億となつておりますから、そうすると大体の数字が二十六年度当初予算における進駐軍関係費、つまり終戦処理費とあまり違いはない。私は非常にふえるとか減るとかいう感じは、この予算からは受取れないと思うのであります。  それから安全保障費五百六十億、これが今年限りのものであるか、来年も続くのかという点につきましては、たとえば進駐軍が今度駐留軍になりますが、それが東京なら東京におる、今度いよいよ講和條約が効力を発した場合にいなかにおる、そういう場合にいなかで建物を建てなければならない、あるいはそこに道路をつくらなければならないというようなことに関する経費が相当あるので、そういう部分は一時的なものではないかと私は思います。それ以外の経費があれば、それについては何とも申し上げられません。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 まだこの問題についていろいろお聞きしたいのでありまするが、時間が参りましたから、もう一点電源開発の点について伺つて、それで質問を終りたいと思います。一体現内閣は年次別の電源開発計画というものをお持合せなのでありますかどうかでありますか、それをまず聞かせていただきたいのであります。緊急電源開発計画というようなものが、かつて立てられたかに聞いておるのでありまして、昭和三十年度末までに四百六十億キロワツト時程度を確保する方針のも  とに、第一期、第二期の計画が立てられたやにも聞いておるのでありますが、この点電源開発特殊法人を百十億円でつくるとか、いろいろありますけれども、一体その根本方針はどうなつておるのであるか伺いたいのであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 電源開発に対する大体の見通しは、安本でつくつておるわけであります。詳しくは安本長官から別な機会に答弁を願つてもいいと思いますが、ただいまも引用されましたその数字は、安本の計画に基くものではないか、こういうふうに考えております。なお比較的固まつておりますのは、二十七年度の電源開発に関する資金計画でございます。これが大蔵省、安本、それからわれわれも参画いたしましてほぼ固まつております。それが御承知のように、概数で約千二百億という一応の資金計画はできておるのであります。それの二十八年、九年というものは、私はまだきまつたようには聞いておりません。二十七年分だけは一応各省間に話がついたというふうに承つております。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 その電源開発に関係した問題でありまするが、二十六年九月の謄写になつております分で、二十七年度分河川総合開発事業特別会計歳入歳出概算要求書というものが建設省から配られております。これは昨年の九月につくつたものでありましようが、一般会計から二十六億三千万円を繰入れ、資金運用部特別会計から三十八億円を繰入れて、六十四億三千万円で現在直轄河川工事としてダム築造中の胆沢川、猿ケ石川、鬼怒川、物部川、石狩川の五河川のうち猿ケ石川、胆沢川、石狩川並びに新規着手の予定の利根川、淀川、和賀川を加えた合計六河川に電気事業を並行して実施する。こういう一応の案をおつくりになつておつたと思うのですが、それと今度お話になりました電源開発特殊法人百十億円というものとの関係はどうなつておるのでありますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 内容はまだ――今回の電源開発特殊法人の百十億の支出が予定されておるのでありますが、それがどういうことをやるかということは、まだ確定をいたしておりません。しかしながらわれわれの希望といたしまして、政府部内で今話合いを続けておりますものは、政府が直轄でやつておりますダムの発電部門でありまして、それをお示しのところで言えば、たとえば胆沢川、猿ケ石川その他おもなものは入つておるわけでありますが、その中に入つておるもの全部が今回予定されたものとはきまつておりません。しかしそのうちのおもなものは今回の特殊法人でやつていただきたい、こういう希望を持つておるのでありまして、中でいろいろ話しております。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 もうこれでやめます。河川の総合開発、これは政府から出しておる二十七年度予算の説明の第一のところにも「河川事業については電源開発を兼ねた総合開発事業として推進する計画である。なお、道路整備の促進をはかるため新たに特定道路整備事業特別会計を設けるごととしている。」この二つを非常に大きくあげておるのであります。しかるにこの予算の内訳の実際を見ますると、河川の調査費が千四百五十万円減額になつておる。こういう状態では、ここに大きく総合開発事業として推進すると銘を打ち出しておきながら、調査費が減るというようなことはどういうところから出たのであろうかと私は疑問に思うのであります。  同時に、新たにふえました分に地盤変動対策事業費の補助が一億円出ておる。これはわれわれ非常に関心を持つておつたので望ましいことでありますが、どうも一億円ではどういう処理をなさるのか。四国、近畿和歌山にかけての地盤の変動は、いまだに学者の間にも問題になつておるのでありまして、一億円ぐらいで、はたして処理ができるものであるかどうかという点も疑問でありますが、これも一応伺いたい。  それから特定道路整備事業特別会計を設けるというのは、これはいわゆる有料道路のことかと思うのでありますが、この計画も一応御説明を願いたい。  それから立つたついででありますから、新たに住宅施設災害復旧事業費というものが八億六千九百万円本年度新たに計上されております。これは、今までとの関係はどうであつたのか、その四点について伺つて、私の質問を終ります。

目黒清雄建設技官(河川局長)

○目黒政府委員 調査費が前年度よりも少くなつたので、調査に粗漏ではないかというお話でありますが、実はわれわれも予算の調査費の割当のときにそれを問題にしたのであります。ところが調査費は、われわれの考えておる調査費とまるでけたが違うのであります。道路の調査費をわけましても、おそらくわれわれの希望通りの調査費は来ないという結論に達したのであります。そこでわれわれの調査は非常に大きく、今度ダムをやりますので大きな模型実験をやらなければならぬ。これには多額の費用を要します。場合によると、一億ぐらいの金がかかるだろうと言つております。もちろん数十億のダムを建設するために、一億の調査費なんというのは問題でないのでありますが、四億ほどの調査費のわくの中からそういう厖大なものをぶんどつたところで、これはとても問題にならぬということになりまして、結局よりより協議の結果、工事費から調査をするということになつた。ところが工事費から調査する限度は、その工事に着手しようともうきまつたものの調査、測量調査あるいは設計をつくるための準備、こういうような調査費は工事費の中から出すべきものであるということに結論が達しまして、今の調査費は純然たる予備調査に向けたい、こういうことに相なつたのであります。でありまするから今の調査費は千五百万円減額になりましたが、よりより調査費を工事費の中から捻出するという話合いになつております。  それから地盤沈下に対して一億円は非常に少いではないか。もつともであります。しかしながら予算の関係で、これは本年度は一億円でがまんしなくちやならなかつた事情がありますが、この問題はまだ将来に問題を残しております。従つて今後調査を進め次第、あるいは調査も進んだところもありますが、これらをまた来年度予算獲得の資料として行きたい、こう思つております。

植田俊雄建設事務官(大臣官房会計課長)

○植田政府委員 住宅災害復旧費のことで御説明を申し上げます。御承知の通り、従来から公共事業費の災害復旧費の中から住宅施設の災害復旧費を出しておつたわけでありますが、従来は当年災として解決しておつたわけであります。従いまして毎年度当年災としてやつておりますけれども、当年災からその年度間に移しかえてやつておつたわけであります。過年災として残りましたのは今年度が初めてであります。従いまして二十六年発生災害の過年度分を今度初めて計上いたしたわけであります。そういうふうに御了承を願います。

村瀬宣親国民民主党

○村瀬委員 建設大臣から道路整備事業特別会計を設けたその方針を伺いたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 有料道路の制度を新しく設けまして道路の整備を急ぎたいということでああいう措置をとつたのであります。金額は十五億円、これを資金運用部から借り入れまして、一部は直轄に使い、一部は県に貸しつける、こういう構想でありまして、各方面からいろいろ非常な期待をもつて迎えられておるわけであります。われわれとしては十五億円ではまだまだ不満足だと思つておりますが、さしずめ十五億円でやつて行き、今後増額に極力努力して参りたいと考えております。

松本一郎自由党

○松本委員長 瀬戸山君。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 たくさんありますけれども簡單に申し上げます。  先ほどの村瀬委員の質疑の趣旨に関連しておりますが、建設大臣は今年度の予備費の四十一億円を来年度に繰越してそれを借金の返済に充てるということですが、これは私の考えでは今年のいわゆる緊急融資の見返り金というようなことになると思うのでありますが、ルース台風でいろいろ議論しましたときに、建設大臣であつたか大藏大臣であつたか明確に言明はできませんが、予算措置ができないので特別緊急融資をする。従つて地方に対する利息の問題は政府で見るというようなお話を聞いた覚えがあるのでありますが、来年度四十一億で借金の返済をせられるときには、地方公共団体のいわゆる借金に対する利息はこれで見てくださる御方針ですか、どういうふうになつておりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいまの点私から言明したのではなくて、おそらく災害地の議員の方々と大藏大臣とお会いになつた席上、何かそれらしいことを大蔵大臣が言つたということを私は伝え聞いておるのであります。これはこの中の経費で払うかあるいは別に地方財政平衡交付金を考える際にそれを見るか今後よく研究いたしたいと思います。なるべくならば平衡交付金の方でやつて行きたいと考えております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それは見てくださるという御方針ですか、見ない方針ですか、そういう言明が今のお話で大藏大臣からあつたということでありますが、一応そういうふうに考えておりますので、この際言いつぱなしであとは忘れてしまうということでは困ると思いますが、いかがでしようか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 大蔵大臣及び岡野国務大臣とよく相談してみたいと思います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それから建設省の関係の全体の予算について質疑を行いたいと思います。  與党の自由党の議員といたしましては、予算編成後今日までいろいろ政調その他に関係しておりましたのでこれを論議することもないと思いますから多くを申しません。ただ特に公共事業費に関して建設大臣が非常に努力をされたあとが見えておる。これは総合開発の継続制度を設けられたり、その他賃取り道路の制度を設けられたり、八千五百億の予算のわくの中では非常に努力をされたあとが見えますので、相当不満はありますけれども現在の財政状態ではしかたがない、努力をされたということを感謝いたしておきます。しかし私の今後にお願いをいたしておきたいのは、これは要望でありますが、先ほども行政協定の問題で防衛分担金その他で議論がありましたけれども、八千五百億円の中で二千億余りの講和関係費その他で相当の比重をとられております。昨年の委員会の席で建設大臣は特に大蔵省育ちの方であるから内政に重点を置いてもらいたいということを要望いたしておきましたが、それに対し建設大臣は同感であるというお話でありました。公共事業費は千三百億余りになつて、ある程度ふえておりますが、これは国土の開発計画とともに、民生の安定に非常に有益な費用でありますので、もう少しウエートを置いてもらいたい。これは現在のところではしかたがありませんが、私がお願いいたしたいのは、行政協定が昨日あたりから本格的に論議されるようになり、賠償問題も現在話合いが進められつつありますが、岡崎国務大臣一人にまかせないで、政府全体の責任とされましてどうかひとつ安全保障費、それから防衛分担金というようなものは、できるだけ百億でも二百億でも少くして内政費に重点を置くように、将来補正予算でもする覚悟で政府全体の責任として当つていただきたい。これは国民の多数の声であると思いますので申し上げておきます。  先ほど西村委員からも田中委員からも話が出ましたが、国土総合開発はから念仏で今日まで来ておりますが、ようやく具体化されつつあります。そこで利根川開発その他から端を発して、重要河川総合開発というものをやろうと関係議員各位が現在努力されております。と同時に国土総合開発の実施法を安本も建設省も関係してたびたび案をつくつておられる。こういう法律を二十も三十も一つの目的に向つてつくるということは私は感心しないという立場を今日とつておりますが、この国会に国土総合開発法の実施法を――名前はどうでもよろしいのでありますが、実際に推進する法律をこの国会に政府として出される考えであるかどうか。先ほど西村委員のお話のときには、不満とはしないけれども不明である、確かに不明であります。これは政府が国土総合開発法を提案して、先ほど田中委員が言われたように、まあ不満足であるけれども根をはやしておこうという考え方で、簡單に片づけたのでありますが、それだけでは何ともならないような実情であります。政府の責任においていわゆる実施法というものを今国会に提出されるお考えであるかないか、なければないようにまたほかの考えをとらなければならない立場におりますので、この際明確に御答弁願いたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 国土総合開発法の実施法を出すか出さないかという問題でありますが、これはまだ政府できまつておりません。安定本部の方で草案をつくつておられると聞いております。私はずつと以前の草案は見たことがあります。その後またかわつておるらしいが、まだ連絡を受けておりません。はたして今国会に出すべき法律かどうかということも私明確に意見を申し上げかねます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 これは安定本部の問題ではなくて政府全体の責任だと思います。少くとも自由党内閣の重大な責任だと私は思う。国土総合開発は数年前から吉田首相自身が大いに奨励された問題であります。安定本部では第七次草案まではやつて非常に骨抜きになりつつあるということを聞いておりますが、そんなことでは――狭い国土を開発して民生を安定させることは私が言わなくてもこれは国をあげての声であります。そういう法律をつくることを積極的に考えておられないことはおかしいのですが、どうでありますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 瀬戸山委員の言われることはよくわかるのでありますが、国土総合開発というものは普通の各河川だとか道路とかいう予算を請求してやつておりますが、そのそとのものではなしに、もうどんどん総合開発という考え方がわれわれの身に基礎的な常識としてしみ込みつつある感じを持つている。それほどわれわれは一つの道路を見るときでも、あるいは河川を見るときでも、ダムを見るときでも、総合開発という点が常識化しつつある、こういうふうにとつていただかなければならぬのであります。またもの珍しく新しい考え方で遠くから見ておるのではなしに、自分の身に引きつけてその一つ一つについて考えて当つておる、こういう態度で建設省としては当つておりますので、重要現したものが身につきつつある、こういうふうにお考え願いたいと思います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 私も大臣が言われるのと同じような考えをしております。これから国土総合開発をするのではなしに、今日もう公共事業、河川その他の事業は総合開発の気持でやつておることは十分わかつておりますが、それならば国土総合開発実施法はいらない。そんなことは元から総合開発の考え方でやつておるのでありますから、事新しく総合開発の実施法をつくつたり、特定地域を指定してみたりする必要はないのであります。総合開発といいますけれども、特定地域の十九地域を指定しておいて、それに対して何らの法律もつくらないとか、昭和二十七年度で特定地域に対していわゆるひもつきの予算をつけることはできないという実情は私は知つております。ここに調査費その他はありますが、今日の総合開発の計画は完全なる机上プランであり、理想論を並べておるのであります。そこでどこをどうしてこういう仕事をどうしようかということは、二十七年度かかつて、一つずつ個別的に事業の実施計画を立てなければ予算はつけられないと思いますので、二十七年度についておらないのはわかつておる。私はそういうことをするための実施法だと考えております。実施法ができなければできないでかまいませんが、先ほど監理局長が言われましたけれども、特定地域に対して真剣にこれからやるのだ、昭和二十八年度から――昭和二十八年度のことを言うと、内閣がどうなるかわからないから、そこまでは言明できないと言われるかもしれません。しかし政府を担当しておられる国務大臣としては、日本の百年の大計を考えて政治をしてもらつておると思いますので、少くとも特定地域に対しては、昭和二十八年度から項目を立てて予算を立てられる考えはあるかどうか。やはり、いやそれは総合開発の気持で公共事業費を割切つておるのだというお考えでやられるのかどうか、そこをひとつお尋ねしておきたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 私は、総合開発の特別な項目を立てるということは非常にむずかしいと考えております。私は財政技術家もやつたことがあるのでありますが、非常にむずかしいだろうと思つております。今のところまだそういうふうにするのがいいという自信を持つておりません。それから総合開発につきましては、御承知のように十九地域がありますが、その例を一つとつてみますと、北上川の総合開発はどんどで進んでおるのでありまして、胆沢のダムは今年の墓になると発電ができるというようなところまで進んで来ておるのであります。猿ケ石につきましてもダムは半分くらいできておりまして、どんどんつくつて進めておるのであります。そういうときにわれわれは総合開発ということを力強く考えながら進めておるわけであります。それをさらに補強するといいますか、さらに促進するという意味でこういう実施法をつくつたらどうかというお考えだと私は察しておる。この法律につきましては十分検討いたしますが、その精神は、かりに法律が出なくてもそれがために決してわれわれが努力を怠るということは考えておらないのであります。十九地域につきましては、まだ調査が十分進んでいない所もあり、相当進んでいる所もあり、実施の半ばにある所もありますので、それぞれにふさわしい措置をとつて行きたい、そういうふうに考えております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 先ほど住宅施設災害復旧事業費の問題についてお話がありました。これは二十六年度の残りを二十七年度でやるというお話でありましたが、ルース台風の災害について当委員会でいろいろ研究をいたした際、速記録を持つておりませんから私は明言できませんが、建設大臣もその意見を言われたように思います。台風による個人住宅の災害について、保険制度か何かの方法を講じなければ、現在個人の家屋に対しては何ら国庫補助その他の道がないのであります。ところが台風について災害を受けるような個人住宅というものは、失礼ではありますけれども、非常に資力の少い方々の住宅が多いのであります。一つの台風が来ると、最低一万円から四、五万円、多くは十万、二十万となりますけれども、そういう損害を受けて実際に災害を復旧することができないで今日そのままになつておるのがたくさんあります。これについては、技術的にむずかしいかもしれませんが、国家が中心になつて、そういう保険制度か何か考究して方途を講じなければならぬと考えております。大臣はこの前そういう意見を述べられたと思いますが、現在そういうことを研究されておるか、あるいはそういうことは必要でないとお考えになつておりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 その点につきましては、ここでいろいろと御議論が出ましたが、これに対する対策をできるだけ研究したいということは申し上げたように記憶しております。その後研究いたしましたが、最後の結論はまだ出ておりません。われわれとしては、それに対してすぐに予算化するとか法律化するとかいうような対策がまだ見つからない。非常にむずかしい問題であるというわけでありまして、財政的にも法律的にもこれは非常にむずかしい点がありまして、まだそれを具体化する段階に至つておらない、こういう実情であります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 研究してもらつてありがたいのでありますが、これはむずかしいと思います。しかしむずかしければむずかしいほど、この問題は民生の安定に対して重要な問題だと思いますので、専門家を糾合してぜひ成案を得られるように希望を申し上げておきます。

松本一郎自由党

○松本委員長 本日はこの程度で散会いたします。次会は追つて公報でお知らせいたします。     午後一時二十八分散会

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