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13回国会衆議院1952/05/21

決算委員会 第16号

発言数
11
登壇者
5
会派数
3
開催日
1952/05/21

会議録

中垣國男自由党

○中垣委員長 ただいまから決算委員会を開きます。  昭和二十四年度決算に関しましては、御承知の通り慎重審議いたして参りましたところ、前会で質疑を終了しておりますので、本日は討論採決をいたすわけであります。  昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四年度政府関係機関収入支出決算を議題として討論に入るわけですが、委員長の手元に、自由党の渕委員から、決算議決に関する動議が提出されましたので、便宜印刷物として、各委員に御配付いたしてある次第であります。従つて、その趣旨説明を求めることにいたします。渕委員。

渕通義自由党

○渕委員 ただいま議題に付せられました昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四年度政府関係機関収入支出決算(未確認となつていた既往年度分を含む)につき、委員長まで提出いたした決議内容案のごとく議決されんことを動議として提出いたします。  すなわち議決の内容を項目順に申し上げます。 第一 一般会計歳入、歳出  一、歳入  (一)租税及び印紙収入(財産税等収入金特別会計の租税を含む)において      取扱いの過誤により所得税その他の徴収につき処置当を得ないもの、その他二百七十八件(二九—二八七)     〔六一、七三、一八二、二五九—二七四〕      登録税の賦課当を得ないもの二件(五、六)  (二)官業及官有財産収入、並びに雑収入において      国有財産の譲渡、貸付、売渡代金及び貸付料の収納等に関し処置当を得ないもの二十八件(七、三〇三—三二八、三三三)      病院収入又は診療収入の取扱又は徴収に当り、処置当を得ないもの三件(四五二、四六六、四六七)      延滞金、特殊物件売渡代金、検定手数料、農業水利費分担金及び工事費分担金の徴収に当り処置当を得ないもの十二件(二八八—二九三、三二九—三三一、四七八、四七九、六一四)  (三)特別収入において      解除物件、艦艇の解撤による発生諸資材の売渡又は代金等の徴収に当り処置当を得ないもの十二件(四一一、四一二、四一五、四一七—四一九、四二八、四三〇、四三六—四三八、四五〇)     計三百三十五件がある。  右は、おおむね調査の不徹底、事務処理の不十分、法の適用上の過誤等によるものである。政府は職員の訓練と事務の改善刷新によつて、この種事項の根絶を期せられたい。  なお、多額の収納未済歳入額及び徴収決定未済に対しては、これが徴収並びに事務処理の促進について一段の考慮を払われたい。  二、歳出  (一)行政部費において      予算の使用当を得ないもの、未完成建物の購入費等を支出しその現金を一時流用したもの、その他、十件(二九四—三〇二、四八四)  (二)社会及労働施設費において      補助金の交付に当り処置当を得ないもの一件(四六八)  (三)産業経済費において      架空の名義により賃金を支払いこれを予算外に経理したもの一件(五〇四)  (四)公共事業費において      予算の使用、工事の施行、工事費の査定又は経理及び補助金の交付に当り処置当を得ないもの等三十五件(八—一三、四五三—四六三、四八〇—四八三、四八五—四八七、五〇九、六一五—六二〇、六二二—六二五)  (五)終戦処理費において      工事の設計、施行、工事費等の積算並びに精算、労務費等の支払及び艦艇の解撤に関し処置当を得ないもの二十八件(三九三—四一〇、四三一—四三五、四四六—四四九、四五一)  (六)解除物件処理費において      解除物件の保管料の支払に当り処置当を得ないもの七件(四二〇—四二六)     計八十二件がある。  右のうち、福岡財務部で佐世保船舶工業株式会社に請け負わせた旧航空母艦笠置の解撤に関する件(四三三)は発生材の処分について、一般の例によらず、特別の方法を認めたため、収支の償わない結果を来たし、国庫に多額の損失を及ぼしたものである。  以上いずれも予算と法規とを軽視したもの、経済的考察を欠いたもの、事務処理の不十分によるもの等であり、得に直轄工事に関しては架空の出面により、人夫賃等の付掛を行う等、長期に亘つて関係書類を作為し事実にそわない経理をして財源のねん出を図り、これを請負工事代金、諸給与、借入金利息等予算外に支出し経理のびん乱はなはだしきものがある。  なお建設省で宮城県玉造郡鳴子地内江合川筋の堤防護岸、昭和二十三年災害復旧の工事費を六千六百余万円と査定したもの(六二一)については異議がない。  本件工事中二個所の控え横堤は旧来霞堤により自然排出されていた後方山地よりの流氷を排出するため、必要限度の施設と認められ、災害復旧補助の対象としたのは相当である。  三、一般会計所属国有物件社寺国有境内地その他国有財産及び解除物件の管理当を得ないもの二十八件(三三四—三六〇、四二九)    官給材料の回収を遅延しているもの二件(四一三、四一四)    計三十件がある。  右不当事項のうち処理未済のものについてはすみやかに善処されたい。 第二 特別会計歳入、歳出  一 財産税等収入金特別会計    財産収入において     物納財産売渡代金の徴収処置当を得ないもの一件(三三二)  二 国立病院特別会計   病院費において建築工事を請け負わせるに当り、処置当を得ないもの一件  三 食糧管理特別会計   食糧管理収入において     輸入とうもろこし粉売渡代金の徴収に当り処置当を得ないもの一件(四八八)   食糧管理費において     予算の使用当を得ないもの一件(四八九)  四 薪炭需給調節特別会計   薪炭需給調節収入において     収納未済が多額のもの一件(四九〇)     自動車貸付料の徴収に当り処置当を得ないもの一件(四九五)   薪炭需給調節費において     横持料等を不当に支払つたもの一件(四九二)     架空の名義で支払い、これを予算外に経理したもの一件(四九三)     薪炭の備蓄保管料、同輸送料、同購入代金及び監督員等に対する手数料の支払に当り処置当を得ないもの四件(四九四、四九九—五〇一)     その他法律に違反して資金を借り入れたもの一件(四九一)     現物不足に因り国損を生じたもの一件(四九六)  五 開拓者資金融通特別会計   開拓者資金融通費において     資金の貸付目的を達しなかつたもの一件(五〇二)  六 国有林野事業特別会計     国有林野事業収入において物品の売渡に当り処置当を得ないもの一件(五〇三)  七 アルコール専売事業特別会計   アルコール専売事業費において     アルコール賠償金の交付に当り処置当を得ないもの一件(五〇七)     その他アルコールの製造記録不明確なもの一件(五〇八)  八 郵政事業特別会計(通信事業特別会計郵政勘定を含む)    簡易生命保険及郵便年金特別会計   事業支出において     郵便専用自動車請負料が当を得ないもの五件(五五一—五五五)   その他     物品の調達及び処分当を得ないもの十件(五一〇—五一八、五二〇)     貯蔵品又は事業品を過大に保有し、又不当に事業品として払い出しているもの四件(五二一—五二四)     事業品で貯蔵品への組替等をしなかつたもの二件(五二五、五二六)     現品が帳簿面と符合しないもの三件(五二七—五二九)     出納官吏の取り扱つた歳入、歳出金の計理額及び資金残高が不確実なもの一件(五三一)  九 電気通信事業特別会計(通信事業特別会計電気通信勘定を含む)   事業支出において     予算の使用当を得ないもの二件(五五六、五五七)     工事の施行等措置当を得なかつたもの八件(五五八—五六五)     物品を高価に購入し又は粗悪な不急の物品を購入したもの二件(五六六、五六七)     資材を二重に交付したもの及び物品の使用方法当を得ないもの二件(五六八、五六九)     現品が帳簿面と符合しないもの一件(五七〇)     経費の支弁勘定科目及び固定資産の計理当を得ないもの三件(五七一—五七三)     経費の年度区分に関する経理当を得ないもの二件(五七四、五七五)     路面復旧費の支出当を得ないもの二件(五七七、五七八)     電話番号簿の印刷に当り処置当を得ないもの一件(五七九) 一〇 労働者災害補償保険特別会計   労働者災害補償保険収入において     労働者災害補償保険保険料の徴収不足を来したもの八件(五八〇—五八七)    失業保険特別会計   失業保険収入において     失業保険保険料の徴収不足を来したもの十二件(五八八—五九九)   がある。  以上十一特別会計を通じ不当と認められるもの八十六件がある。右は予算と法規とを軽視したもの、収納が適切でないもの、支出が不経済であるものなどその態様ははなはだ多岐にわたつている。政府は、それぞれの原因に従つて経理の改善に努め、特に、郵政事業、電気通信事業両特別会計においては、経済的な運営につき、又、労働者災害補償保険、失業保険両特別会計においては保険料の徴収につき、更に一段の検討を加え、適切な対策を講ぜられたい。  なお、郵政事業特別会計における財務諸表の表示が適確でないもの(五三〇)については、異議がない。 第三 一般会計及び特別会計における  職員の不正行為   職員の不正行為に因り国に損害を与えたものは左記のように百六件一億七百余万円であつて、逐年増加し、なかには不正行為が長期にわたつて、続行されていたものもあり、極めて遺憾である。   政府は特に会計職員の指導と監督とに意を用い、この種事項の根絶を期すべきである。  裁判所所管において  二件   (一、二)  総理府所管において  二件   (三、四)  法務府所管において 一五件   (一四—二五、二六—二八)  大蔵省所管において 三九件   (三六一—三九二、四三九—四四五)  文部省所管において  二件   (四六四、四六五)  厚生省所管において  八件   (四七〇—四七七)  農林省所管において  一件   (四九七)  商工省 通商産業省所管において  二件   (五〇五、五〇六)  郵政省所管において 一九件   (五三二—五五〇)  電気通信省所管において 一件   (五七六)  労働省所管において 一四件   (六〇〇—六二一)  運輸省所管において  一件   (六六五)     計    一〇六件 第四 政府関係機関収入支出  一、日本専売公社(専売局特別会計を含む)  (一)専売公社事業収入において      物品売渡代金の収納が遅延しているもの一件(六二六)  (二)専売公社事業費において      予算の使用当を得ないもの一件(六二七)      輸入塩の回送及びかん水混和再製に当り処置当を得ないもの二件(六二八、六三六)      物品の購入に当り処置当を得ないもの一件(六二九)  (三)その他      職員の不正行為に因り公社に損害を与えたもの五件(六三一—六三五)   計十件がある。  右は予算の軽視、塩専売事業の経済的運営についての検討不十分などによるものである。公社は将来十分なる考察を加え事業の運営及び経理の適正を期せられたい。  右の外 同公社は東京海上火災保険株式会社外七社と火災保険契約を結び保険料七千余万円を支払つているが、公社の巨額な財産は全国的に分散されており保険の制度を利用する必要はなかつたものと認められる。  なお、公社は昭和二十一年八月から同二十四年七月までの間において日本塩回送株式会社に塩運送請負料金三十七億八千三百余万円を支払つたが、回送賃率の調整処置を遅延したため公社へ返納せしむべき十四億七千九百余万円につき長期にわたり処理を遅延したことはまことに遺憾である。  二、日本国有鉄道(国有鉄道事業特別会計を含む)  (一)事業収入及び諸収入において      営業収入等の収納処置当を得ないもの十件(六三七—六四六)  (二)諸収入、事業費及び建設改良費において      車輌局工場の経理当を得ないもの一件(六六六)      契約価格の算定等に当り処置当を得ないもの三件(六六七—六六九)      海底ケーブル引揚の契約及び監督当を得ないもの一件(六七〇)  (三)建設改良費において      工事費の積算又は支払に当り処置当を得ないもの五件(六四七—六五一)  (四)諸収入及び資金において      物品の購入に当り措置当を得ないもの四件(六五二—六五五)      物品の利用処理当を得ないもの及び現品が帳簿面と符合しないもの四件(六五六—六五九)  (五)財務諸表の表示が適確でないもの四件(六六一—六六四)   計三十二件がある。  右のうち信濃川工事事務所で西松建設株式会社外七会社に請け負わせた第三期水路ずい道掘さく工事の工事費に関する件(六四八)について附帯経費の積算方に関する国鉄の弁明はこれを諒とするが、工事費の支払に当つて、請負人の提出にかかる支払請求内訳書を点検し、工事費に検討を加えるべきであるのに、そのまま支払つたことは遺憾である。  以上収納処置が適切でないものについては、その後、それぞれ善後処置が講ぜられているが、将来更に収納の確保促進について努力せられたい。  工事並びに物品の調達及び管理については特に留意し、公社経理の経済的運営を期すべきである。  なお、財務諸表に関し (イ)貯蔵品(作業資産)については昭和二十五年五月末日において棚卸がなされている(六六〇参照)が昭和二十四年度末貯蔵品現在額百九億四千五百万円は実地棚卸によつたものではない。   本件貯蔵品などについては実地棚卸をもして貸借対照表日における正しい額の表示をなすべきである。 (ロ)日本国有鉄道への引継貸借対照表において借方に計上すべき固定資産中計上もれのものがあり、右計上もれ相当額だけ調整勘定は減額さるべきものである。  また同上貸借対照表貸方未整理項目四十億三千二百余万円中工事関係のもの十三億余万円は間接費の割掛過大によるものであり、これが割掛を受けた借方勘定については、価額の調整をせず、そのままを資産勘定として経理しているのは適当な処理でない。  三 公団その他  (一)価格調整公団      架空の名義で支払うなどの方法によりこれを給与等に充当したもの一件(六七一)      不当にプール運賃相当額を払つたもの一件(六七二)      石材の買入代金を過大に支払つたもの一件(六七三)      資金の管理当を得ないもの二件(六七四、六七五)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(六七六)  (二)酒類配給公団      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(六七七)  (三)食糧配給公団      売買差益積立金の一部を予算外に経理したもの一件(六七八)      甘しよ粉加工により損失を生じたもの一件(六七九)      資金の管理当を得ないもの一件(六八〇)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの十五件(六八一—六九五)  (四)肥料配給公団      架空の名義で支払いこれを給与に充当したもの一件(六九六)      規定外の給与等を雑損に処理したもの一件(六九七)      予算の制をみだつたもの一件(六九八)      資金の管理当を得ないもの二件(六九九、七〇〇)      職員の不正行為により公団に損害を与えたもの二件(七〇一、七〇二)  (五)飼料配給公団      商品代金の回収処置当を得ないもの一件(七〇三)      架空の名義で支払いこれを給与等に充当したもの一件(七〇四)      資金の管理当を得ないもの三件(七〇五—七〇七)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの五件(七〇八—七一二)  (六)食料品配給公団      商品代金の回収処置当を得ないもの二件(七一三、七一四)      架空の名義で支払いこれを給与等に充当したもの二件(七一五、七一六)      資金の管理当を得ないもの五件(七一七—七二一)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(七二二)  (七)油糧配給公団      売掛金の整理が著しく不良なもの一件(七二三)      架空の名義で支払いこれを給与等に充当したもの一件(七二四)      予算の制をみだつたもの一件(七二五)      売買差益積立金の一部を予算外に経理したもの一件(七二六)      麻袋の回収実務代行手数料を過払したもの一件(七二八)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(七二七)  (八)産業復興公団      工事費の支払に当り処置当を得ないもの一件(七二九)  (九)配炭公団      架空名義で支払いこれを給与等に充当したもの三件(七三〇—七三二)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの四件(七三四—七三七) (一〇)鉱工品貿易公団      物資の管理当を得ないもの四件(七三八—七四一)      商品の売渡に当り処置当を得ないもの一件(七四二)      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(七四三) (一一)繊維貿易公団      商品の売渡に当り処置当を得ないもの一件(七四四) (一二)船舶公団      職員の不正行為に因り公団に損害を与えたもの一件(七四五) (一三)船舶運営会      運送契約及び運賃回収に当り処置当を得ないもの一件(七四六)      よう船料の支払に当り処置当を得ないもの一件(七四七)      計理処置当を得ないもの一件(七四八)      職員の不正行為に因り船舶運営会に損害を与えたもの一件(七四九) (一四)持株会社整理委員会      職員の不正行為に因り持株会社整理委員会に損害を与えたもの一件(七五〇)  右、十二公団その他を通じ不当と認められるもの七十九件、その主なるものは職員のために公団資金等を領得せられたもの、公団資金等を他に融資しこれが利子をほしいままに流用したもの、架空の名義で支払いこれを給与等に流用したもの等であつて、その行為は極めて悪質であり、これらは主として政府の監督が不十分であることに由来するものと認められる。  以上、昭和二十四年度一般会計及び特別会計歳入歳出決算並びに政府関係機関収入支出決算を通じ、不当と認められるもの七百件を超え、特に歳入の徴収、経費の使用等に関し、関係書類を作為し、架空の経理を行つて、資金をねん出使用した事項、及び会計事務を処理する職員の不正行為に因り、国又は政府関係機関に損害を与えた事項が既往に比して、かえつて、著しく増加したこと、更に経費の年度区分をみだつたもの等、連年その不当を指摘せられた事項がなおその跡を絶たないことは政府当局における責任者に対する処分の不徹底及び改善の努力の極めて不十分なことを証するものである。  政府は職員の教育指導及び監督に万全を期するとともに、信賞必罰、もつて、官紀の振粛をなすべきである。第五 決算のうち他の事項については異議がない。 以上の通り議決されんことを動議として提出いたします。

中垣國男自由党

○中垣委員長 以上で、渕委員からの説明は終りました。  ただちに討論に付します。討論は通告順によつて、これを許します。自由党三宅則義君。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 私はただいま議題となつております昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四年度政府関係機関収入支出決算につきまして、自由党を代表し、賛成の討論をいたしたいと思う次第でございます。  この決算につきましては、従来各委員より御質問もあり、希望もあつたわけでありますが、特に一般会計の歳入歳出につきましては、租税及び印紙収入は、国民のいわゆる血税からなつておるものでございます。また官業及び官有財産収入におきましても、これまた国の財産でございますから、これに対しても正確を期し、また不都合のないように、またその他の汚名を着せられざることを期したいというのが、われわれの希望とするところでございます。政府におきましては、毎年度各委員からの御忠告があつたことでありますが、こういうものにつきましては、正確にこれを監査し、指導せられたいという希望を出しておく次第であります。  さらにその歳出の部門につきましても、行政部費、あるいは社会及び労働施設費、産業経済費、公共事業費、終戦処理費及び解除物件処理費にいたしましても、いろいろの問題が起きたこともございますが、これらも政府といたしましては、よほど注意しなければならぬということを考慮していただきたいと思う次第でございます。  さらに、特別会計歳入歳出につきましては、財産税収入並びに国立病院特別会計でありますとか、食糧管理特別会計、あるいは薪炭需給調節特別会計その他開拓者資金融通特別会計、国有林野事業特別会計、アルコール専売事業特別会計、あるいは郵政事業特別会計並びに電気通信事業特別会計、あるいは労働者災害補償保険特別会計、失業保険特別会計、以上十一特別会計がありますが、会計検査院の指摘せられたところも妥当であるというように解せられることもありますから、政府といたしましては、会計検査院の指摘によるまでもなく、常に十分なる注意監督をせられまして、これらの事件の根絶を期するように努力せられたいと思う次第でございます。  さらに、政府関係機関の収入支出につきましては、御承知の通り、日本専売公社あるいは日本国有鉄道もしくはその他価格調整公団、酒類配給公団、食糧配給公団、肥料配給公団、飼料配給公団、食料品配給公団、油糧配給公団、産業復興公団、配炭公団、鉱工品貿易公団、あるいは繊維貿易公団、船舶公団、船舶運営会、持株会社整理委員会等々の特別会計があるわけでございますが、これらにつきまして、常に会計検査院側が指摘せられておる事柄は、おおむね妥当であるように考えるわけであります。  以上、昭和二十四年度一般会計及び特別会計歳入歳出決算並びに政府関係機関収入支出決算を通じまして、不当と認められるものが七百件を越えておるわけでありまして、特に歳入の徴収、経費の使用等に関しましては、関係書類を作為し、架空の経理を行つて、資金を捻出使用したものがあるわけであります。なお会計事務を処理する職員の不正行為によりまして、国または政府関係機関に損害を与えた事項が、既往に比して著しく増加しております事柄は、まことに遺憾至極に存ずる次第であります。さらに経費の年度区分を乱したもの、あるいは連年その不当を指摘せられておるものがありまして、その跡を絶たない事柄は、政府当局においても、責任者を最も厳重に処罰し、またそういうことが起らないように、未然に会計経理を通じまして防ぐようにすることが、必要欠くべからざるものと考える次第であります。特に私は、政府は職員の教育指導並びに監督に万全を期するとともに、信賞必罰、もつて官紀の振粛を期することが、当面の重大問題であると考えるわけであります。  以上申し上げました本決算につきましては、自由党を代表し、賛成の意を表し、討論といたす次第であります。

中垣國男自由党

○中垣委員長 次に改進党の畠山重勇君。

畠山重勇改進党

○畠山(重)委員 私は、ただいま審議せられておる昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四年度政府関係機関収入支出決算について、ただいま自由党より提出されたる動議に対しては反対の、また決算自体に対しては承認すべからずとの討論を、改進党を代表して開陳いたします。  その理由は、昨年の五月から、しばしば本委員会において、政府提出の決算並びに検査院報告の案件について、数回にわたつて質疑応答をいたした結果、政府がこれについて一気に本委員会の承認を求めることは、あまりにも無責任な行為だと私は断定いたします。政府は予算が成立いたしたならば、法規によつてこれを経理執行いたす義務があると存じます。しかるに七百五十件に上る多数の不当事項があるにもかかわらず、総理大臣は一回だにこの決算委員会に出常もせず、わずかに池田大蔵大臣が一回当委員会に出席をして、不当の件に関していろいろ了解を求めたのみであります。従つて国民に、予算が成立いたしたならば、政府は多数党をもつて自由放任に支出してもよろしいという観念を与えるものと存ずるものであります。かくのごときことを無条件で決算委員会が承認するということは、政府をしてはなはだ堕落せしめ、政治責任というものを全然無視する行政であると私は存じます。従つて、国会はすべからくかくのごとき政府を不信任いたすべきであると私は存じます。  詳しい理由は、数度にわたつて本委員会の質疑応答によつて明らかだと存じます。ただいま三宅委員が自由党を代表して、その不当な数々の件を述べられて、遺憾であると言つておられます。従つて改進党は、以上の理由をもつて、承認したいという態度を表明いたします。

中垣國男自由党

○中垣委員長 次は、日本社会党、熊本虎三君。

熊本虎三日本社会党

○熊本委員 ただいま上程されました案件につきまして、いろいろ審議の余地はまだ私どもとしては残つておるとは存じますが、総括的に見ますれば、ただいま改進党から御発言のありましたように、承認することができないわけでございます。と申しますのは、一般の予算執行にあたりまして、総括的のことは別といたしましても、会計検査院から指摘されておりまする不当支出につきましては、これは政府は大いに陳謝し、もつて将来に処するの心構えがおのずからなくてはならないと考えております。この前の委員会でも、ちよつと私発言いたしましたが、政府のこれに対する説明は、日本の再建復興のために、誠意、熱意をもつて予算の執行に当つたということだけで、そのまま推移せざるを得なかつたわけであります。私どもはその件数、その金額の大小を問うものではないのである。戦争によつて受けました現在の日本の財政経済というものは、最も困苦欠乏のどん底に追い込まれておる。従つて、日本国民の負担する税その他のものは、特に勤労階級の今背負つておりますところの国家再建への犠牲というものは、これは並々ならぬものがある。そうしてその義務を、やむを得ざる事情によつて果し得ざる国民に対しての政府の権力を持てる処置というものは、最も苛酷である。そうして取上げられました国家財政の中で、かくのごとき不当支出があるということにつきましては、これは国民に対してまことに申訳ない事柄である。  さらに本年度の徴税等を見てみましても、かつて大蔵大臣が六百億の減税をすると国民に約束しておきながら、通過いたしました予算を見れば、税収が七百何十億と増加しておるというような事実があつて、それだけ国民負担は増大しておることになる。かくのごとき苛酷なる負担を国民にせしめておきながら、かような問題に対してその責任を問われぬことは、はなはだ遺憾至極である。残念ながら日本社会党はこれに賛成することができませんので、反対の意思を表示しておきます。

中垣國男自由党

○中垣委員長 以上で討論は終局いたしました。  本件につき採決いたします。淵君提出の動議の通り決するに賛成の諸君は起立を願います。     〔賛成者起立〕

中垣國男自由党

○中垣委員長 起立多数。よつて本件は、渕君の動議の通り確定いたしました。なお衆議院規則第八十六条による議長あてに提出の報告書作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中垣國男自由党

○中垣委員長 御異議なしと認めて、さようとりはからいます。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時三十分散会

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