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13回国会衆議院1952/02/06

経済安定委員会 第3号

発言数
62
登壇者
6
会派数
3
開催日
1952/02/06

会議録

前田正男自由党

○前田委員長 これより会議を開きます。前会に引続きポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く経済安定本部関係諸命令の措置に関する法律案を議題とし質疑に入ります。多田勇君。

多田勇自由党

○多田委員 外国人の財産取得に関する政令の改正によりまして、内国民待遇を與える外国人を指定することになるようでありますが、どの程度のものを内国民扱いにするか、こういうようなことについて具体的に御説明を願いたいと思います。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 日本と平和条約が締結せられまして、その第十二条に基きまして、財産権の取得につきまして原則として内国民待遇を與えなければならないということに相なりまするので、結局この指定をいたしますのは、条約に調印し、かつ批准した国と、それから日本と交戰関係になかつた中立国が指定せられることになる、かように思います。そのほかこの前もちよつと触れたと思いますが、平和条約の二十一条に「朝鮮は、この条約の二条、四条、九条及び十二条の利益を受ける権利を有する。」という規定がございまして、財産権の取得について内国民待遇を與えることに規定しておりますところの十二条の利益を受ける権利があるということになつておりますので、これは条約を批准した国と同じような扱いにいたさなければならないと考えられますので、朝鮮はやはりこの指定の中に入ると考えます。

多田勇自由党

○多田委員 中立国の範囲ですが、この中立国の範囲はどの程度に限定して考えておりますか、この点について御答弁願いたいと思います。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 結局中立国は全部指定することになると思いますが、その指定のいたし方が個々の国をあげることになりますか、中立国というふうに漠然と指定いたしますか、そういう点についてはなお外務省とも打合して決定いたしたいと考えております〇

多田勇自由党

○多田委員 平和条約第二十一条の朝鮮に関する待遇問題について、現在の朝鮮は御承知のような状態になついておりますが、この朝鮮に対して南鮮、北鮮との区別をつけて考えるか、あるいはそういつた区別なしに朝鮮全体を考えているか、その点について伺いたいと思います。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 条約の文面から参りますと、結局朝鮮は南鮮と北鮮の区別なく、朝鮮全体を指すことになるだろうと考えております。

多田勇自由党

○多田委員 外国人に対して内国民待遇をする場合の差別待遇ですが、何か三つの条件があるように先日伺いましたが、具体的にどういつた場合にそういう制限を加えるのか、お話できたら、ひとつ御説明願います。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 この前御説明いたしましたのは、条約上内国民待遇に対して制限を與えてもよいという場合を抽象的に申し上げまして、それに基きまして具体的にどういう制限をするかということは、ただいまのところでは考えておりません。結局条約に出ておりますように、日本の国民に対して、外国で日本の国民が不動産を取得するにつきまして何らかの制限を加えておれば、それと同等の制限をこちらで加えるということが一つ。それから内国民待遇に対する例外措置として、国際収支の観点から、日本の将来の国際収支を危くするというような場合には、制限をつけ加えてもいいということになつておりますが、これの適用によつた指定するという場合は、ちよつとただいまのところでは考えられません。もう一つ、国家の安全という点からやはり制限を加えてもいいということになつておりますが、これも具体的にどういつた措置ということは、ただいまのところでは考えておりません。

多田勇自由党

○多田委員 次に物価統制令と地代家賃統制令について御質問申し上げたい。物価統制令並びに地代家賃統制令をそのまま存続するということでありますが、特に地代、家賃につきましては、実情から相当かけ離れておるのではないかというような意見が相当あるようでありますし、むしろ存続せずにこの際廃止することが適当ではないかというようなこともいわれておりますが、地代家賃統制令をそのまま相当長期にわたつて存置しようという考え方であるか。あるいはまた暫定的な考え方で、政府自体の考え方としましては、ある程度の期間だけ存置しておこうという考え方であるか。その点について御説明願いたいと思います。

上原正吉自由党物価政務次官

○上原政府委員 お説のように、地代、家賃の統制額が実情とかけ離れておるというようなうらみもあるかと思いますので、統制撤廃をしたらどうかという議論もありますが、あまり実情にかけ離れていないような統制額に改めるという必要もあると思いますし、長期にわたつて存続するかどうかは、今後の財政経済の状態を見なければなりませんが、ただいまのようなことであれば、長期にわたつて存続する必要はない。ただ地代、家賃の統制額を実り情に適するように改めて、その統制の必要がなくなるという状態を早く馴致して、そうして統制を解除する、こういうふうに行きたいと考えております。

多田勇自由党

○多田委員 ある特定な品物だけについて物価の統制をしておるというようなことは、統制を解除した物資との間に均衡を失する場合が相当出ておるようであります。たとえば現在問題になつております澱粉と砂糖の問題、これは四月からかりに砂糖の統制が撤廃されるということになれば、澱粉業者はほとんど崩壊の危機に立つといつてもよいほどな状態になるようであります。こういつた例はほかにも相当あるようでありますが、物価統制令をこのまま相当長期にわたつて存続しようという考え方であるのか、あるいはまた独立国家としての日本の経済を強力に推進するために、今後物価の統制をさらに拡大しようという考え方を持つておられるのか、あるいはまたできるだけ範囲を縮小して、近い将来に物価というものを根底から統制解除しようという考えであろうか。いま一つは物調法との関係で、物調法の期限が三月三十一日で切れる予定になつておりますが、当然さらに一年間延期しようということになるように聞いております。やはり物調法の有効期間を一箇年間延長するという、その一箇年間という期限が、物価統制令の改正との関連があるのかどうか、そういつた点について御説明を願います。

上原正吉自由党物価政務次官

○上原政府委員 物価の統制を長期にわたつて存続しようという考えはございません。ただ物価の統制が必要のないような経済情勢をつくり出すということのために努力を重ねておるわけでございまして、著しい変化がございません限りは、長期にわたつて物価の統制を継続しようという考えはございません。  それから物調法との関係につきましては、経済安定本部の方からお答え申し上げます。

前田正男自由党

○前田委員長 次に横田君。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 外国人の財産取得に関する政令の第三条の一号の、事業の利益に対する権利、この項目はどういうわけで削られたのですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 外国人の財産取得に関する政令は、昭和二十四年の三月、スキヤツピンに基いて制定されたものでございまして、その際に施行になりましたところと今日では大分改正がされて参つておるのであります。一番最初にこの政令が出ましたときには、土地建物といつたような不動産、あるいはこれに関する賃借権、あるいは抵当権というような権利のほかに、日本の経済に相当影響を及ぼすであろうと思われるような財産を広く含めまして、そういつたものが、占領下にあるという特殊な事情によりまして外国人が日本の経済を圧迫するような仕方において取得することを防ごう、こういう目的でできたものでございまして、その際には、この第一号のところに、いわゆる株式持分というのが入つておつたのであります。この事業に対する権利というのは、大体この株式持分で代表せられるかと思うのでありますが、その当時スキヤツピンに出ました中に、一応そういうような言葉も使つてございましたので、漏れるものがありはしないかというようなことで、この事業に対する権利ということが入つておつたわけであります。ところが御承知のように、一昨年の六月から外資に関する法律というのができまして、そうして、株式持分に対する規制と申しますか、外国人が株式持分を取得いたそうという場合には、外資に関する法律の方で認可を受けるということにいたしまして、外国人の財産取得に関する政令の方からこれを削つたわけであります。その際一挙に削つてもよかつたわけでありますが、外資に関する法律といいますのは、これはいわゆる経済的な意味において、外資導入的な性質を持つておる外国人の投資を規制しようという目的でできたものでございまして、株式持分はその結果こちらの法律に移つたわけでございます。そのときに一応外国人が日本に外資を導入いたします一般的な形として株式持分が大部分でございますので、これだけを外資に関する法律の方に移したわけでございまして、そのときに削りましても大して弊害はなかつたと思いますが、一応何か出て来やしないかということで、残しておいたのを、その後の実績に徴してみましても、株式持分以外の形で事業の利益に対する権利というようなものは、日本の法制上でもあまりはつきりした観念でもございませんので、この際削つたらどうかというふうに考えたわけであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それじや要約しますと、外資委員会で外国人が日本の会社の株を持つておる場合に、株に対する配当権を制限できるのですか、できないのですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 それは先ほどの御質問と全然別の問題になるかと思いますが、外国人が株を持ちます場合には、届出で持てる場合もございますが、原則として外資委員会から認可を受けるわけでございます。認可を受けますときに、その受けました配当を外貨送金をするという、希望がありました場合に、その外貨送金を、配当を受けた金額をまるまる認めてやるかどうかという点は、外資の導入が日本の経済にどの程度役立つかという点をよく調べまして、場合によつては制限を受けるという道も開かれてはおりますが、しかしながらそれは受取りました配当金を外貨にかえることの、制限でありまして、配当自体を外国人なるがゆえに制限する、円で受取ります配当を、外国人なるがゆえに日本人と取扱いの違つた配当の出し方をするということは、これは法律上株主平等の原則にも反しましてできないと考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それがうまく行つている経済状態だつたらいいのですが、非常に条件がついてうるさいところの金が日本にはたくさん入つて来ておりますね、いわゆるアメリカ資本、この金が入つて参ります場合には、かりに日本の会社で赤字になつておる場合においても、外資委員会なりからいろんな制限を受けない限りにおいては、外国人はあぶない海外投資をしておるのですから、いくらでも株に対する配当金を請求することができるのですか。たとい赤字の場合でも……。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 赤字のような会社が配当するかどうかは、問題でありますが、これはその会社の経営者自身の問題でありまして、あるいは、その株を持ちますと同時に、外人がその会社の経営を完全に支配しておるということでありますれば、あるいは無理をしてでも配当するというようなこともあるかもしれませんが、そうでない一般の場合でありますれば、その点については外国人であるがゆえにどうという区別は別にないと私は思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そうすると、今までにそういう例があつたですか、ありませんか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 今まではないと申し上げてよいかと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これはよいですが、この前説明がありましたうちに、例外として差別待遇をしてもかまわないという説明があつたのですね。その例外として差別待遇をしてもかまわないといううちに、三つの条件があげられておつた。その三つの条件をひとつ聞きたいのですが、まず第一の相互主義の原則に従つて、外国人が日本の国民に対して制限をつけておる場合には、日本からその国民に対して制限してよろしいと言つておるのですね。これは具体的にはどういうことを意味し、また具体的な例ではどういうことがあてはまるかということを聞きたい。特にまぐろに対する関税の問題なんかは、まだアメリカ議会においても進行中なんでありますけれども、あれなんかが非常に発展して来ますと、影響するところが大きいと思いますので承るのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 十二条はこの財産権の取得についての規定だけではございませんので、そのほか海運、航海、輸入貨物等に関する規定とか、契約の履行あるいは裁判を受けること、税金の賦課徴収といつたような相当広い事項を規定しておりますので、私どものただいま関係しております財産権の取得に関する以外につきまして、例外的に内国人待遇と異なつた待遇を與える場合はどういう場合があるかというお尋ねに対しては、私お答えできないのでありますが、財産権に関する限りにおきましては、割合簡單で、外国の政府が日本の国民に対して、その国内で不動産を買います場合に制限を付しておる、あるいは一定の土地を買つてはいけないという禁止を向う側でいたしております場合には、こちら側でもそういつた制限をいたしてもさしつかえないということでございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 非常に夢の国のおとぎ話のような話になるのですが、その外国の例を一々伺いたいのです。たとえて申しますと、どこの国とは一体どういうふうになる見込みであるか。ことにもつと大別しますと、今度の講和条約に調印した国と調印しない国、しかも調印しない国は今度の世界経済会議なんかの招集で、いろいろの形において通商上の関係ができて来ますが、そのことについてひとつ承りたいのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 先ほどの答弁は非常に抽象的でございまして、お尋ねの趣旨がわかりましたが、具体的にどの国がどういう扱いをいたしておりますかということは、率直に申し上げましてまだ調べがついてございません。これはこの前も御説明いたしたかと思いますが、今度新しくつけ加えました条文で、外資委員会が指定いたしまして、政令の適用を除外いたしますと、今度は外国人土地法、これは相当古くからある法律でございますが、もしそういう規制をする必要があれば、その方でやつて行くということになるのであります。この外国人土地法の問題になりますと、これはさらに今後も研究しなければならない問題があろうかと思います。また所管の問題から申しましても、逃げるわけではございませんが、外資委員会が扱うのはどうかということもございまして、具体的にどういう国がありまして、その国に対して外国人土地法でどういう制限を加えて行くかということは、ただいまのところでは結論が出ておりません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 国会論議は至つて抽象的なんですが、やられている国と国との関係は、しかも特定の国に対しては実に具体的に話が進められている。そうして進められた結果が吉田書簡のような形になつて来て、台湾騒動みたいなものが起きて来るのですね。それを私たちは聞くのですが、外国の場合には、どういう形においてどいう差別を受けるか、どういうふうな普通の扱いを受けるか、調べがついておらないということを言つておりますが、これはいつごろわかるのですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 今度の政令の改正は平和條約の効力の発生と同時に効力が生ずることになつておりますので、少くともそれまでには決定いたさなければならない問題だと考えるのでございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 講和条約の発効と同時にあれするのですね。そうしますと、発効について一体どういうような見通しを持つておるのですか。私の考えによりますと、間もなく発効するでしよう。ところがそれまでに解決づくのだつたら、もう相当具体的に話が進められているのじやないですか。日にちはわずかしかないのです。その点はどうなんですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 まだどういう条文の形で指定するか、あるいは外国人の土地法を発動するにしても、どういうような条文にするかといううよな、こまかいことはきまつておりませんが、できるだけ早く、これは関係の所管がきまりますれば、そこで所管することとなると思います。漠然としておりますが、聞き及んでおるところによりますれば、アメリカなんかは州によつて違いまして、カリフォルニアでは邦人の財産取得を制限しているということでありますが、そういつた点はもつと詳しく調べまして、できるだけ早く措置することにしたいと考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 カリフォルニアにおける財産取得の例はまだ具体的にわかつておらないのですか、それに対する制限の例がもしわかつておりましたら聞かしていただきたい。それは單にその例だけではないのでありまして、あらゆる点において日本は、貿易あるいは財産一切合財みんな一緒なんです。ただ法律がわけてあるだけなんです。そういう形において日本が得になる場合にアメリカが制限するのは理の当然だと思うのです。それがために今度の大東亜戰争が第二次世界戰争になつて、アメリカの参戰になつたのですから、まずそういう小さい点から伺いたいのですが、カルフォルニアの邦人に対する財産制限の例を聞かしていただきたい。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 まだお話するに足るこまかいこととは承知いたしておりません。至急外務省に照会いたしまして、各国について調べたいと考えております。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 今のお話を承つておりますと、外国人土地法と本法案の審議とは関連する重大な問題であけます。そこで外国人土地法がどういうようなものであるかということは、私たちの方にも具体的にわかつておりませんし、さらに具体的事例として土地法の満月を受けるのはどういうものだ、あるいは外国が財産権について日本国並びに日本人に対してどういう扱いをするかということ、従つてどういう見通しになるかということを審議するのは重大な意義があると思う。そういう意味において、すみやかにこれらのものに対する材料を政府の方から提出してもらいたいということを、審議の必要上要求しておきます。

前田正男自由党

○前田委員長 ただいまの中崎君の御発言に対しましては、委員長の方から適当に処理するようにいたしたいと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 これは外国人土地法あるいは今度資料として出されたうちのどれに入るかわかりませんが、あまり奇々怪々な日本における講和の進行ぶりから、日本国民として非常に疑問に思いますから聞くのですが、かりにアメリカが日本の国へ飛行場をこしらえ、そうしてそこには自由党のいやがる原爆基地をこしらえる、こういうような場合、われわれ第三者から見ますと、アメリカは不当以上に悪辣な利権を日本においてとつていると思うのです。われわれは、普通の話合いで行つた場合これは差別だと思うのです。そうようなものに対してはどういう法を発動し、どういうような形においでそれが解釈されて行くのですか。要約いたしますと、日本にアメリカが飛行場をこしらえる、われわれが飛行機をこしらえる、これだつたならば対等なんです。日本はこしらえないでアメリカがこしらえる。ところがこの問題は別であつて、ほかの問題において話合いして行こうというような形を押し進めて行くと、まぐろのようにアメリカだけが得し、日本だけが損するということになるのですが、こういうような事例はどのような法規によつて、相互の話合いにおいて得するようなことになつて行くのでありますか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 例として飛行場の場合をおあげになりましたが、そういつたような問題は、考え方によればあるいは行政協定の内容の問題かもしれませんか、とにかく今度改正いたそうとしております政令は、外国人が、たとえばこちらでいろいろな貿易の事業でありますとか、あるいは出版事業でありますとかいろいろな事業をやつおるわけでありますが、そういつた外国人なり外国人の主唱者がその事業を営むに必要な、たとえば事務所を買いますとか、あるいは自分の会社に勤めておる社員の宿舎を買いますとか、そういつた場合にこの政令の適用があるので承ります。それからもう一つは、外国政府の不動取得の政令がございます。これは、たとえば今後大使館等が設置せられまして、大使館の建物を買いますとか、あるいは大使館の要員の宿舎に当てますために住宅を買いますとか、そういつた場合にこの政令の適用を受けるということになるわけであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 平和な大使館関係の宿舎の場合は大体わかつたのですが、聞いた飛行場の場合はわからなかつたのです。飛行場はどういうように解釈するのですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 飛行場は、先ほど申しましたように、おそらくこれは行政協定できまるものであろうと思います。この法律以上の、あるいは条約のような性質を持つているものでありますから、この政令の問題よりもさらに一段上の問題としてきまることになるのではないかと考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 きようはあくまでも質問なんですからその域を脱しませんが、といたしますと、私たちの見解はこうなんです。かりに日本と世界中とが対等の立場から、日本も栄え、日本に売るところも買うところも栄えるような貿易をやらせ、あるいは外国人の出入国をやらせ、財産の持ち方をやらしているとすれば、飛行場なんかこしらえる必要はないと思う。ところがアメリカは不当な利得を上げておる。余つたものを高く押しつけている。それから外国から安く買えるにもかかわらず買わさない。こういうような権益を守るために、国内において立ち上る日本を思うところの勢力を打破する。これがすなわち日本の警密予備隊の増設であり、あるいはそれよりかもつと恐ろしいアメリカの原爆基地の創設である、私はこう思うのです。それを行政協定というような形で片づけてしまつたならば、この法律から除外されて、日本人並びに日本国、アメリカ人並びにアメリカ国との権益関係は解消せしめられるというようなお気持ですか、その点を承りたいと思います。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 ただいま申しましたように、外国政府の不動産に関する権利の取得は、大使館の建物でありますとか、その要員の宿舎等はこれによつて、規制されると考えるのでありまして、そういつた財産を取得いたします場合にも、これは指定による相互主義によつて、アメリカがはずれるかどうか、これは別問題でありますが、アメリカがかりにはずれないといたしますれば、はずれなかつた政府がそういつた宿舎を取得いたします場合にも、第八条に基準がありまして、正常な活動のため必要な場合とか、あるいは不動産の需給状態に照らして適当でないとかなんとかいうような点を指摘いたしまして、そういつた一般の不動産の取扱いについても、日本の経済を圧迫しないように見て行こうというのがこの法律の目的でございまして、そういつた特殊の条約、あるいはそれに似たようなものできまります問題は、とれまたおのずから面を異にした問題であると考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 御丁寧な特殊というような言葉で回答してもらいまして非常にありがたいことです。それで私はこういうように今の答弁から解釈してもいいのですか。たとえば帳簿上において利害が相殺されるとか、話合いにおいて解決される小さい利害においては、こういうような小さい法規によつて解決する、それよりもつと大きな個々の利害を左右する経済的、政治的な圧力が加わつたものに対しては、特殊的なものとして行政協定の中に解消してしまうような解決のつけ方である、すなわち行政協定というようなものに含まれているところの大きな利害以外の、小さい、なんぼ稼いでうまくやつても損するような形において決済するというのが、この法律に現われた意味なんですわ。そう解釈していいですか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 大きな問題か小さい問題かは、考え方、それから規模の標準によつていろいろ違うかと思いますが、結局外国政府の通常の需要、外国政府の正常な外交活動に必要な場合の不動産取得を見て行こうというのが、この政令の主たる目的でございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 その正常な場合の不動産取得というやつは、行政協定なんか必要としないようになると思うのですが、ここは意見になりますから、討論のときにします。きようは初めてのことですから二番目に移りますが、二番目に、国際収支の改善というか保護する必要がある場合には、一定の制限を課してよろしい、つまり合理的な範囲内で為替管理をやるということに基き、外国人に対して事業活動、職能活動等にいろいろな制限をつけることはかまわないとなつている。この場合にアメリカと日本が対等の立場から貿易をやられているのだつたらいいのですが、日本においては非常にアメリカからの輸入が超過し、ポンドが輸出超過になつておる。こんな場合にこういうような扱い方をしたところが、かえつて日本が損するだけだと私は思うのです。こんな空文をここに載せても何にもならないと思うのです。だからこういうふうな扱いをいたしますことは、日本にとつて一体どういう点が利益になるかということを具体的にお示し願いたいのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 私が内国民待遇に対する制限として抽象的に三つ申し上げましたのは、この条約十二条から出て来ることを申し上げましたので、条約十二条で内国民待遇あるいは最恵国待遇を與えなければならない事柄は、先ほど申しましたように、財産権の取得以外に、いろいろなことをたくさん書いてあるわけでございまして、その方の問題は直接私どもの主管ではないので、お答えいたしかねるのであります。当面問題となつております財産権の取得に関します限りは、国際収支改善の考慮から、財産取得を制限しなければならないという問題は、ただいまのところではちよつと考えられないかと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 つまらぬことですね。おそらくあんな条約を結んだならば、必ずそういうように個々の形で解決できない損が出て来ると思つて、調印したときに聞きますと、あなたのところの総理は答えない。ここで聞きますと、それがわからないので、大きな問題だと言われるのですから、答えるどころはないのです。日本人は非常に不幸です。  これはその程度にして次に移りますが、三番目の、重大な安全上の利益を維持する場合差別待遇をやつてよろしいと書いてある、この重大な安全上の利益とは一体どういうようなものをさすのでしよう。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 これも先ほど多田委員の御質問にお答えいたしましたように、どういうものがこれにあてはまるかということは、ただいまのところは具体的な例は考えておりませんが、ただこの前も御説明いたしましたように、外国人土地法の中に、前の条文第四条で「国防上必要ナル地区二於テハ勅令ヲ以テ外国人又ハ外国法人ノ土地二関スル権利ノ取得二付禁止ヲ為シ又ハ条件若ハ制限ヲ附スルコトヲ得」というような条文がございますが、大体これと同じような思想ではないかと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 では最後に、今例をあげられたが、その例はごく一小部分のことでして、もつと具体的な例としては今考えておられないそうですが、そういたしますと、これから利害関係が必ず出て来ると思うのです。そういう場合において、この法律一つでこれをさばいて行く、のんで行くということができるかどうか。もしできない場合においては、別に法的措置を考えておられるか考えておられないか、どういうものでしよう。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 そのときになりまして、制限する必要がありますれば、条約に触れない範囲内において立法措置を講じて制限するということになろうかと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それでは次の資料のうちにありました外資委員会案件処理状況の中から聞きたいのですが、このうちの五ページに化学、石油、造船車両というのが出ておりまして、その件数と数量が出ておりますし、これは不動産投資の明細となつております。そういたしますと、不動産取得の場合に、現状において一体どんなものを持つておるかということを承りたいのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 大部分その事業、たとえば化学でありますれば、化学工業を営んでおります会社が、自分の事務所に必要な建物でありますとか土地、あるいは自分の会社に勤めております従業員の社宅でありますとか、あるいはその社宅を建設するために必要な土地が大部分でございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それはきようわかりにくかつたら、後ほどこの資料を出していただきたいのですが、出していただけるでしようか。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 財産の大要による区別でございますか。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 ええ。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 土地と建物の区別ぐらいではいかがなものでございましようか。土地と建物の区別でございますれば、八ページに区別して書いてございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういう区別ではなしに、簡單に言へば国別ですね。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 国別でありますれば、前のページに投資家国籍別というので出ております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 そういう形で見て行きましても、わかりにくいところがあると思うのです。一例をあげますと、十六ページのごときは、またわくがありますわ。そこに件数が出ておりますが、その中に昭和二十五年六月、昭和二十六年三月、次の段に昭和二十六年四月から九月とあつて、その下に総計、次が單純な資産投資、次が経営参與的投資とこう書いてありますが、この場合にも内容とか国別というものを資料として出していただきたいのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 この十六ページは、ハというところの表題にありますように、株式(持分)取得の投資形態別状況ということで、ただいま御審議願つております政令の問題とは全然別な問題でございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 その違うからということは、初めから断つておるのでしよう。資料として出されたうちのやつと違うから、さらにもつと明細な資料を出していただけますか、いただけませんかということを言つておるのです。

賀屋正雄経済安定事務官(外資委員会事務局長)

○賀屋政府委員 後ほどどの程度の御要望かを伺いまして、できるだけのものは出したいと思います。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それでは、きようは初めてですから、このくらいでやめます。

前田正男自由党

○前田委員長 ほかに御質疑はございませんか。それでは本日はこの程度にとどめ、次会は明七日午前十時より開会することといたし、本日はこれにて散会いたします。     午後二時五十一分散会

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