議院運営委員会 第56号
- 発言数
- 132 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1952/06/05
会議録
○石田委員長 それでは本日の議院運営委員会を開会いたします。 初めに、会期に関する件をお諮り申し上げるのでありますが、本日午前十一時に常任委員長会議を開催いたしまして、その席上、議長から昨日の午後参議院から本会期を十四日間延長したいから同意せられたという申出があつた旨の発言がありました。それについて常任委員長会議で協議いたしました結果、常任委員長会議といたしましては、参議院の申出に同意するということを決定いたしたのであります。そこで本委員会といたしましてその取扱いに関する件をお諮りいたします。
○椎熊委員 私も参議院の運営委員の方、その他各党の国会運営に当つておる人たち二、三の方に話を聞いてみたのでありますが、一応二週間の延長をきめたけれども、今政府が重要案件と称しておる労働三法あるいは機構改革などというものを本国会でどうしても上げるということなら、二週間では会期が足らないのだ。しかし、政府においては十四日間で、あとは延期しなくてもよろしいような――これは明確ではないようですが、そういう意思表示も参議院の運営委員会であつたというのです。そうすると、政府はみずから重要法案と称しておる機構改革あるいは労働三法のごときは、もうあきらめての上のことであつて、審議未了を覚悟しておるということなのかどうか。
○石田委員長 これは、今政府から出ておりませんから、政府にかわつてお答えをする筋合いではございませんが、私が承知いたしております関係だけを申し上げます。新聞紙上におきまして、保利官房長官が参議院の運営委員会におきまして、政府が延長を希望するとするならば十日程度というような旨の発言をしたということを見まして、その真意等を私は職務上問いただしたのであります。その際、十日とかあるいは二週間とかという数字については、二週間と言つたことはないそうでありますが、十日間という数字は、会期の延長は国会が自発的にきめることであつて、政府としてこれについてかれこれ申すべき筋でないと答弁したにかかわらず、それでも、たつて政府の見解を参考になるから言つてもらいたいという、しいての御希望なので、政府の希望ということならば、十日間程度を希望するという旨の発言をしたので、政府といたしましては、当然提出した法案の審議の結了を希望しておる態度にはかわりがないということでありました。従つて二週間で、あと延長を希望するとかしないとかいう今椎熊君御発言の趣旨は、私の承知する限りでは、政府の意図でないと思います。
○椎熊委員 私があえてこういうことをお尋ねするのは、実は、すでに延長して今日に至つておるのであります。非常に長い国会ですでに半年もやつております。その結果、選挙等の関係もあるかもしれないが、とにかく国会がだれていて、登院者が非常に不足である。こういうことは国会自体の信用を落すことはなはだしいものであるし、われわれは、そうい国会は早く切り上げて、再びまた国会を延長するなどというようなことが起らないようにしたい。そのためには、常任委員長会議等におきまして参議院の申出を検討した際に、両院の審議の経過並びに将来の見通し等について自信があつたのかどうか。参議院の人は皆言うのですが、十四日間では重要法案は上らないということがすでに明らかになつておるのに、十四日間としておいて、そのときになつてまた延長するというような不見識なことをやるのはどうかと思う。どうしても政府が責任を持つて出しておる重要法案を通過させたいなら、十四日間というようなことにちびらないで、参議院なら参議院での議案の審議状況を十分研究してやつてもらう。政府から発言がないとしても、運営委員長は與党の人なんだから、そのくらいの親切があつてもいいのではないか。ここで常任委員長会議できまつたことに何も異議をはさむことはないが、ここできめても、またもう一ぺん延期するというようなことは体裁も悪いし、国会もだんだんだれて行くことになつておもしろくないと思います。
○土井委員 ただいまの会期の問題についての御意見でありますが、これはどうなんでしようか。参議院の方で会期を二週間にきめたということは、政府の意向がどういうところにあるかは別として、会期の決定は、それぞれの院の議案の審議状況からしんしやくして、この程度容大丈夫だという、すなわち手持ちの法案を全部議了し得るという一つの見通しの上に立つて会期の延長をきめたのだと推測するのでありますが、ただいまの椎熊君のお話によりますと、二週間では事実上行革とか、あるいは労働三法あるいは破防法というような、政府としてきわめて重要な案件を通過せしめることに困難を来すということを、参議院の議運の二、三の人々が言つておるという。そうすると、委員長といたしましては、当然会期の問題について目途を持つておられると思いますが、一体参議院の方の十四日間ということは、手持ち法案並びにその他を終了し得るという見通しの上においてこれを言つておるのかどうか、まずこの点を一応お聞かせ願いたいと思います。こちらとしては、そういう点について参議院の議運の委員長との打合せ等もあつただろうと思う。あるいは参議院の委員長会議などで決定したときには、そういう問題についてやはり明確に言つておられる点があるのじやないかと思いますが、その点はどうですか。
○石田委員長 お答えいたします。常任委員長会議といたしましては、一昨日でありましたか、きようのに先がけて開催いたしまして、そうして各委員会における本院といたしましての審議の状況等を打合したのであります。その結果、本院といたしましては若干日、すなわち二、三日程度の延長は、本院自身として本院の審議を終るために必要であるが、それ以上の延長については、本院において審議を終るという見地からは必要でない。それ母上の延長は、参議院自身の御決定にまつよりしかたがないのじやないかという建前をとつたのであります。従つて私といたしましては、参議院が四十日間をもつて法案を処理するという建前に立つて、十四日間という日にちをきめられたものと思います。なお議長からも、参議院のそういう申入れに対してあなたと同様な趣旨の質問もされたのでありますが、それについて参議院から明確な御返事はありませんでした。しかし他院の決定についてそれ以上私どもは容像することはない。私どもは、参議院が十四日間という申合せをされたことは、これは参議院自身の御判断によつて、参議院が十四日間をもつて法律案を処理せられるという見通しに立つておられると思うのであります。
○土井委員 私どもは、実際問題として、会期を百五十日間ときめてありましても、法常の提出等がそれぞれ遅れたりいたしまして、その結果、会期が自然延長されるということはやむを得ない一つの自然現象だと思うのであります。しかし大体法案も出し切つた。たとえば、衆議院から参議院に送付する法案というものは大体もうなくなつて来た。従つてその場合、参議院ば参議院独自の見解に立つて、これらの法案を処理するのに何日ぐらいかかるかということについて参議院の委員長がそれぞれ協議した結果、責任を持つて会期の延長という問題を決定すべきであると考えるのであります。政府與党の意図はおのずから別個の問題でございますから、その点は申し上げる必要はないと思いますが、参議院で再び延長する場合があり得るというようなことは、参議院がみずから不見識なことをやつておるといわざるを得ない。言いかえれば、それから後に新たに法案が政府から提案され、あるいは議員から提案されたために、それらの法案の審議のためにさらに延長するということはあり得るかもしれないが、手持ちのものがはつきりわかつておれば、委員長会議において、あるいは議院運営委員会において会期の決定をする場合には、責任を持つてこれを終了し得るという考え方の上に立たなければいかぬだろうと思う。ところが今言われるごとく、とにかく重要法案を審議未了に終つてよいという、つまりわずか十四日間という未了の見通しの上に立つて会期の問題を決定するということは、私は不見識であると思う。こういう点については、もとより参議院のことでありますから、衆議院の方から他院の内政というか、そういう独自性に対して干渉することができないことは言うまでもないのでありますけれども、しかし、会期の問題は、両院で事前にこの前も打合せをしたことがあるはずですから、従つて参議院の意思あるいはまた衆議院といたしましての見解、あるいは参議院において十四日間の再延長を決定しようとする事柄について、事前に衆議院の議長あるいは衆議院の議院運営委員長として、参議院の議長あるいは参議院の議院運営委員長にそれぞれ意思の伝達、疏通をはかつて、万全を期すべきではないか。私は会期延長ということはやむを得ないことと思いますが、これら諸般の事務的な手続の関係、あるいは両院で打合せをして完璧を期するという点について疎漏があつて、この間延長してまた延長する、さらに再々延長をするということは、これは国会の見識を疑わしめることになると思うのであります。この点については、十分に私は慎重な態度をもつて臨むべきではないかと思うのでありますわが党といたしましては、会期延長ということは万やむを得ないことといたしまして、十四日間は一応認めますけれども、会期の問題については将来疎漏のないように、いわゆる院の権威を失墜することがないように、万全の策を講じていただきたいということを要望いたしておきます。
○石田委員長 御注意は承りましたが、ただいまの御発言にありました重要法案の審議未了を見越してというようなことは、私は参議院としては決してそういう考え方に立つて十四日間をきめられたものではないと思います。やはり、参議院は参議院の責任において、法案の処理をされるという建前の上に立つての十四日間であろうと思います。本院といたしましては、先ほども申し上げました通り、前回の常任委員長会議におきまして、本院としても若干の延長の必要は各委員会でも認めるが、それ以上の期日については、参議院の御判断にまつよりしかたがないという旨の連絡はいたしておきました。それでもなお不十分であるというおしかりは承りますけれども、私どもといたしましては、十分な連絡をいたしたつもりでございます。
○椎熊委員 私は委員長と大分見解を異にしております。官房長官が運営委員会に行つてどう迫られたにしても、重要法案を審議結了してもらいたい、上げてもらいたいということなら、十日間ぐらいというようなことを発言すべきではなかつたと思う。官房長官といえども、参議院の今日の情勢はわれわれ以上にわかつおる一議院における野党的立場をとつておる人たちは、政府が十日間でいいということから、政府は重要法案を捨てたのだという感覚になつて、もともとあの労働三法に反対、行政機構改革に反対の野党的な考え方を持つて船る人々は、待つていましたとばかり、これを捨てるのなら十日でいいのだということで、十四日間に同意しておる。それが自然衆議院にも反映して、労働三法あるいは行政機構改革の大法案に対しては、政府憾今国会の通過を熱望しておらぬのだ、あきらめたのだという印象を受けておる。そういうことであれば、国会の今後の運営についてもわれわれはわれわれとしての考え方があるので、この点をしつこく聞くので彫ります。
○石田委員長 官房長官が十日間ということを、たといどう迫られたとしても発言したということは、これはどう考えても失言だと思います。その点私は椎熊君と同じ考えでございます。従つてその失言については、與党の一員といたしまして、また私は運営委員長としても、官房長官にその理由をただし、改むべきものは改めたいと考えておる次第でございます。
○林(百)委員 会期延長に対するわが党の態度としては、御承知の通り、われわれとしては吉田内閣の政策については反対しております。従つてその具体的な諸立法、たとえば破防法、労働三法、刑事特別法、行政機構改革というようなものはいずれも反対で、むしろ吉田内閣に一日も早く退陣してもらいたいということを要望しておる立場から見まして、会期を延長しないことによつて法案が流れて、審議未了になることは最もわが党の好ましいところでありますから、会期延長については絶対反対であります。
○田中(織)委員 会期延長問題に対する私どもの立場といたしましては、国会の審議のためには十分の時間をかけて、審議の万全を期さなければならぬことはもとより当然でありますが、現在参議院に累積されておる重要法案の提出の時期、また衆議院における審議状況等を見まして、提出も非常に遅れており、本院の審議については、これは絶対多数を持つておる與党の力で通したわけでありましてわれわれとしてはもつと審議をしなければならぬと考えておるのを、多数で参議院に送り込まれたという関係から見まして、この法案が会期の切れるごとによつて審議未了になる責任は、一に政府側にある、われわれはかように見ておるのであります。ことにわれわれが絶対反対をいたしております破防法あるいは幾多の反動的な立法が、現に参議院において難航しておる、これが審議未了になるということは、これに反対するわが党といたしましては絶好の機会であると考えますので、会期の再延長ということにはわれわれは反対いたします。
○石田委員長 浦口君の方は……。
○浦口鉄男君 私どもは同意いたします。
○石田委員長 それでは会期延長の件を本日の本会議にお諮りすることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 それではさよう決定いたします。 その際における各派の態度はただいま御表明をいただいたのでありますが、採決方法は起立で御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 さよう決定いたします。
○石田委員長 次に、回付案の取扱いの件を議題にいたします。 まず公共事業令の一部を改正する法律案でありますが、これは本日は延期するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 さよう決定いたします。 ――――――――――――― 次に一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案、これは両院協議会の議長がおいでになりましてからお諮りすることにいたします。 次に、水産資源保護法の一部を改正する法律案の回付案の内容を、事務総長から御説明を願います。
○大池事務総長 水産資源保護法の一部改正法律案の回付案でございますが、これはきわめて当然なことで、やむを得ないことでございます。従来の港湾法では、港湾区域といいますと、指定された区域以外の百メートル以内までは港湾区域の中に入つておつたのでありますけれども、この国会で、港湾法の一部改正法律案が衆法第三九号というので、衆議院で議決して参議院に送つてあつたのであります。その港湾法の一部改正の際、指定の区域だけにして、百メートルというものがむしられてしまつた。それで港湾の区域といえば、百メートル以内を含んでいないことになつておりましたので、従つて水産資源保護法の中にある港湾区域というところに、「(その区域外百メートル以内の区域を含む。)」ということが括弧で従来入つておつたものを、むしらざるを得ないということで、その港湾法の一部改正のものに合せるように、百メートル以内のものをむしつて来たのであります。これは法の統一上やむを得ない修正だと考えております。
○椎熊委員 その区域外百メートルというのを、港湾法で削つたというのは、疎漏から来ておるのですか。
○大池事務総長 それは疎漏でなしに、水産委員会等で、それを削つた理由はあると思います。
○椎熊委員 それは港湾自体の権利を狭めたことになるわけですね。
○大池事務総長 昔は港湾というのは、その外の百メートルまでは港湾区域の中に入つておつたのを、今度は港湾法の一部改正でそれをむしつた。だから水産資源保護法でも、それだけ狭くなつたということです。
○石田委員長 暫時懇談に移ります。 〔速記中止〕
○石田委員長 懇談をとじます。 水産資源保護法の一部を改正する法律案は、決定を明後日まで延期いたします。 ―――――――――――――
○石田委員長 次に決議案の取扱いの件をお諮りいたします。 最初に、領土に関する決議案、これはどうしましようか。
○椎熊委員 これは、もうやらしたらどうですか。
○石田委員長 ちよつと懇談に移ります。 〔速記中止〕
○石田委員長 速記を始めて。 それでは領土に関する決議案は、本日は保留することにいたします。 次に、木村法務総裁不信任決議案の取扱いを議題にいたします。
○林(百)委員 これは、もう会期がなくなつてしまうのだから、早く上程して決定してもらいたい。
○福永(健)委員 これは、本日は保留せられんことを望みます。
○土井委員 私は、これが共産党の決議案だから、あまり快く賛成はできないのだが、決議案で、議院の構成の問題を号いう形で延ばし延ばしするということは、国会法の運営からいつてもはなはだ当を得ないことだと思うどの党が出したからというようなことでなく、将来どの党が出しても、院の構成の問題ですから……。
○福永(健)委員 それもそうだが、みだりにこういうものを出すのも困る。
○石田委員長 それではできるだけ御趣旨に沿うように処置することにいたしまして、本日は保留するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 さよう決定いたします。
○椎熊委員 きようは会期の問題とか、こういう国会の原則の問題を話合つておる絶好の機会ですから申し上げますけれども、このごろどうも與党側で、国会の審議のルールを乱すことが非常に多いのを遺憾に思います。たとえば委員会を上つた法律案等を、かつてに與党の都合で何日も引延ばす。現にきようは農林委員会で重要問題になつております畜犬競技法、いわゆるドツグ・レースの問題、これはどういうことになりますか。
○石田委員長 私から御報告申し上げます。畜犬競技法は、御承知の通りかなり前に委員会の審議を終つて、こちらにまわつておつたのでありますが、與党側の御希望によりまして日程に上せることを延期いたしておつたのであります。私といたしましては、それを必要以上に延期する法的根拠がないと考えておりますので、従つて私は、委員長としてどう取扱うかと言われれば、何とも御返事を申し上げかねるのであります。ただ残念ながら與党の議員でございますので、與党の方で、もう一日もう一日と言われると、私といたしましては、やはり與党の意向を、しかも多数党でありますので、そういう御意向を尊重せざるを得ないので今日に至つておりますが、私としても法的根拠は何らございません。ところが一昨々日であつたと思うのでありますが、農林委員長が口頭をもちまして、委員長報告をもう一ぺん読み直してみたい点があるという申出がありました。これは私だけに対する申出であると困るので、私を通じて議長に対する申出であるかということを念を押しましたところが、そういうふうに御解釈になつていいというので、これを御伝達いたしたのであります。従つて農林委員長としては、これ吃読み直して御提出になるかどうか、これは農林委員長の問題ですからわかりませんが、私としては、逆に私の立場から與党の諸君にお願いするのでありますが、私としては、法律案が成規の手続をもつて委員会の審議を終了して出て参つた場合、これ以上留保する何らの根拠がございません。またごの行動によつて責任を問われたならば、私といたしましては、おつしやる通りに従うよりしかたがないわけでございます。(「辞職だ」と呼ぶ者あり)辞職せよと言われれば、辞職もいたします。
○椎熊委員 委員長が委員会の決議に従つて、委員会の報告を作成して議長の手元に差出す、それを再び見たいからというので、撤回かどうか、法的にはどうか知りませんが、とにかく持つて行つたということは、今朝来の農林委員会の話を聞くと、委員会の話ではない、「委員会には何ら相談がないということです。そうすると、委員長の個人的行動によつて大事な法案の運行を妨げておる。そうして個人的な話合いか何かで、かつてに法規を無視して持ち去つておる。撤回と同様な効果が発生するような重大な行動を行つておる。そういうことについて、農林委員会は大議論をしておるわけです。これは運営委員会としては見のがしてはならない。そういうことを許してはならぬことです。たとえば成規の手続をもつて、委員会の意思をもつて撤回を要求せられるならば、それはできないことはないが、ちよつと読みたいから持つて行くぞということは根拠のないことで、しかも委員のだれも知らない間に、そういうことを隠密の間にやつておるということは、実に驚くべきことであると思う。これはたいへんなことですから、ただちに事態の真相を究明して、あなたがただいまおつしやるように、最近の機会にこれを上程していただきたい。もう一つは、あなたは與党の多数によつてというが、與党の多数は、あの法案に賛成の署名をしております。あなたの党派の八割まではあの法案に賛成だというのです。その多数の意思を蹂躙して、ただ一人のワン・マンのために左右せられておるというのはどういうわけですか。この法案がいけないというならば、委員会であなた方與党の力によつて、総裁の命を受けて、この法案は不当な法案だということで否決なさい。そうすればルールに乗つて来る。そうしないで、国会のルールを無視して、隠密の間に、與党だから、多数だからというので、かつてなことをされては国会の審議というものを蹂躪することになる。きわめて近い機会に上程して、悪ければ否定、よければ賛成、どちらかにしてもらいたい。
○土井委員 ただいまのドツグ・レースの問題についてでございますが、案の良否はしばらく別といたしまして、少くとも委員長が、委員会で議了いたしまして議長の手元に提出いたしましたものを、それを自分が読みたいから、しかもその法案に対しましては、ここで何回か論議になつておつて、早く上程すべきではないかということを再三言われておりました問題について、今まで保留のような形で、上程にはなつておらないのです。だからむしろ報告書は推敲に推敲を重ねたと見てよい。それをさらにあらためて読みたいからというような個人的な意思によつて書類を持つて行くというようなことは、これは私から言わしめれば、もし議長がそれを渡したとすれば、これは議長の責任であると思う。そういうことができるのか、できないのか。たといそういう慣例がかりにありましても、これは許さるべき事柄ではないの容はないか。委員長個人が、それもたとえばきよう提出いたしまして、あの報告書はちよつと間違いがあるから、明日その報告書をちよつと見たいからというような、きわめて近接した日時のとき、便宜的にそういうことをやるということはあり得るかもしれないが、それは議長の手元で見るべきであつて、それを自分が持つて行つて見るという筋合いのものではないのではないかいわんや幾日間も議長に提出してから期間が経過した後、これをかつてに持つて行く、しかもそれを持たしてやるということは、私は議長の失態だと思う。
○石田委員長 ちよつとお答えいたしますが、委員長が報告書を見たという申出は、撤回の申出と私は解釈いたしておりません。撤回の申出は、委員会の毎度の議決がなければできないのでありますから、撤回の申出とは思いません。ただちよつと見たいという委員長のお申出でございますから、見たいというからやむを得ないと解釈したのであります。しかしそれは手続上の問題だけでございます。ただ農林委員会において再議の決定をされれば別でありますが、再議の決定をされない限りにおいては、私といたしましても、これ以上この法案を本会議に上程させないでおくわけには参らないという点については、まつたく皆さんと同感であります。従つてそういう処置を私はとります。
○土井委員 私の言うのは、要するに見たいかということで、約十日間以上議長の手元に来ておるものを、委員長がそれを貸してくれといつて、議長がそれを貸してやる、事実上、いわゆる撤回ではないけれども、撤回にひとしいような形を議長がとらせたものであるかどうか、そういう便宜を與えてやつてよいのかどうか、この問題はやはり国会の運営の上において非常に重大な問題だと思います。書類の取扱い方として、一応議長の手元に出したものを、かつてに持つて行くことを許してよいのかどうか。そうしてこれを再提出しない場合は、事実上撤回の形になるわけです。
○石田委員長 ちよつと申し上げますが、私はそういう申出がありましたけれども、それをどこで見ろとかいうことは別に指示いたしません。申出があつたことだけ事務局に伝えました。ところが事務上の立場からいつても、あなたのおつしやる通りで、報告書は委員長は別に持つて行つておりません。ただそういう申出があつたというだけであります。
○土井委員 しからば、持つて行つておらなければ、その法律案というものはすみやかに上程すべきである。
○石田委員長 だから、その点は先ほどから申し上げておる通り、私としては上程せざるを得ないものと思うのでありまして、何らかの処置をとらざるを得ないものと思つております。
○椎熊委員 きようは会期が延長になつたから、さほど問題でないが、会期が六日でなくなるというのに、きようまで延ばして来たというところを見ると、参議院に審議の機会も與えないということになつて、非常な国会の冒涜です。法案の名称が何とかという問題ではない、内容がどうとかいう問題ではない、国会の審議権を委員長の独断によつて阻害しておることになるのであつて、これは非常に重要な問題だと思います。
○田中(織)委員 今まで運営委員長の権限で保留して来たというような、そういう響きを持つた委員長のお話、これは私は了解ができないのです。運営委員長にもそういう権限は私はないと思います。委員会に出て、上つて参りましたならば、すみやかにそれは日程に上げて、本会議の審議にかけるということは、当然私は議長の責任だと思う。またそれをやらなかつたとすれば、私はこれは議長の命のもとに動いておる事務当局の怠慢だと思う。一体今までそれをやらなかつたという責任はだれがとるのですか。これは運営委員長の権限の問題ではないと思う。
○石田委員長 運営委員長の権限としてやつたわけではありません。これは議長権限に属する問題でございます。ただ議長の補佐機関といたしまして、私は與党のまとまるように、すみやかにまとめてもらいたいということは再三再四典党の各機関に厳重に申し入れてあるのであります。従つて私は、あなた方と御意見はまつたく同一であります。そこで今まで延ばしておつた責任を追究されれば別問題容ございますが、私は與党側には、すみやかに態度を決定して上程せざるを得ないものであるということを、画三再四申して来ておるのであります。しかしいまだ態度の決定に至つておりません。そこで、私はあなた方と同感であるということを申し上げて、これは次回の本会議の日程に上せざるを得ないものと考えますので、その旨議長に答申いたします。
○林(百)委員 これは事務当局からお答え願つてもいいのですが、私はこれが議運の委員長に責任があるとも思えないが、こういうように委員会で上つた法案を本会議に上程するまでの責任は、だれにあるのかということです。これが一つ。それから、もしそれが議長にありとするならば、議長はだれからどういう話で、こういう異例な、委員会を上つてから本会議に出るまで二週間以上も放置するという状態にしてあるのかということをお聞きしておきたい。今後の扱いもありますから、その二点を伺つておきたいと思います。
○大池事務総長 これはいずれ足りなければ、また議長さんからお答え願いたいと思いますが、委員会から上つた法案については、議事日程の作成権は議長にあるのでありますから、議事日程に上つておるべきものが上つていないという責任は当然議長が負わなければならない問題でありまして、運営委員長が負う必要はないわけであります。従いまして、議事日程を作成する場合には、委員会の上つた法案は、さつそくこれを次の本会議に上げるべきが当然であります。それはいつもそういうようにやつておるのでありますが、ただいま問題になつております法案につきましては、自由党の方の党議がまだ決定していないので、議事日程に上げられても、その審議にただちに入るわけに行かぬから、一時上げるのを延ばしてもらいたいという申出が党からあつたのであります。従いまして、そういう多数党の党議がきまらないために、議事日程に上げても審議に入れないという議案をただちに上げることは、せつかく上げたものが、また延期々々という形になつてよくないし、党議が至急にきまるものならば、それを待つておるというのは先例にも群々あることなのでありまして、そういうふうにいたしておつたのであります。全然この問題が議運等の問題にならなければ――、議長としてはいくら党議がきまらなくとも、あるいはその場合に延期されても、上げなければならないのでありますが、それがすでに再々椎熊議員からも議論になりましたので、そう申しましたら、党議を至急に何とかしなければならぬからそれまで待つてくれというようなことで、待つておつたようなわけであります。従いまして、なるほど会期末まで保留しておつたということは不穏当というそしりもありますが、党議を至急にきめてくれということは、議長からも再再お願いしておるのであります。きようまで延びておつた事情はそういうわけであります。
○林(百)委員 自由党の意見がまとまらなくて、いつの本会議に上程するかということが問題になるなら、一応議事日程に上程されて、この議院運営委員会で各党の態度が公に表明されるならば公明正大だと思うのです。ところが、委員会は上つたが議事日程には上らな。二週間以上もやみに葬られておる。そうして陰で取引をして、しかも一旦つくつた委員長報告をまた手を入れるとか……。
○石田委員長 申出があつただけで、報告はこちらにあるのです。
○林(百)委員 それはどういうことかわからぬけれども、そういうことは国会の運営をまつたく暗黒にして、不明朗きわまるものだと思うのです。従つて私は議長さんにお聞きしたいのですが、一体だれが、自由党の意見がまとまらないから議事日程に上せてもらいたくないということを言つて来たのでしようか。
○大池事務総長 それは議長さんに直接参つておりませんで、私から議長さんに御報告を申し上げておりますが、国会対策委員長の倉石さんからの申出があり、そういう申出があつたが、それでよろしいのかということは、議院運営委員長にも聞いてあります。
○石田委員長 ついでにお答えしておきますが、その通りであります。それと同時に、たびたび椎磐か為書がありました際にも、できるだけすみやかに党議をまとめて上程してもらいたいということに、運営委員長としてはその都度お断り申し上げて、また皆様の同意を得て参つておるのであります。
○土井委員 実際上は、私は與党やなんかを責めるという意味ではないのです。純粋の国会の運営の面からいつて、先ほど事務総長の話の中に、こういう慣例がしばしばあるというけれども、私はおかしいと思うことは、委員会においてはそれぞれの党の態度というものがきまつておるはずだと思うのです。言いかえれば、委員会でこれを議決したというときには、それぞれの党の政調会なり、あるいは国会対策委員会なりで態度を明確にして、賛否の議論というものがあつて、そうして決定されていると私は思うのです。従つて党の態度を決定しないということはおかしい。けれども、まあいろいろの事情でそうなつておることは、これはやむを得ないが、私は、こういう慣例はまつたく悪例だと思う。いわゆる政党政治の一種の自殺行為だ。言いかえれば、それぞれの委員会に派遣されておる自分の党の委員が、その一つの法案に対して最終決定をするときには、党の政調会なり、あるいは国会対策委員会なりの議決を経、あるいは党の機関の議決を経て態度を明確にしておると思うのです。それを帰つて来てみたところが、党のいろいろなところから苦情が出て、その結果、この問題を延期するというような形、またそれが慣例上従来あつたというけれども、そういう悪い慣例は今後なくすべきだと思う。そうして少くも委員会におるところの決定というものは、最終的なものと考えて行くようになすべきだと思うのです。
○石田委員長 わかりました。私の態度は先ほども申し上げましたが、なお申し上げておきます。ただいままでのとりはからいは、私といたしましても最善のものとは思つておりません。従つて今までとりはからつたことについて、議長権限によつてとりはからつたことではありますが、私は明らかに補佐役として、事務総長から事務的な御相談があつた場合に応じております。従つてそういう点について諸君から責任の追求があれば、これはあらたまつた別な議題として承ります。しかし本問題について、おつしやる通りこれ以上遷延する法的根拠がございませんから、次回の本会議の日程に上程することにいたしたいと思います。 〔「了承」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 これについて他に御発言はございません。 次の議題に移ります。 ―――――――――――――
○石田委員長 次に、緊急質問が一件残つておりますがそれをお諮りいたします。
○大池事務総長 この前緊急質問の整理ができましたが、今残つておりますのは、米国向冷東マグロ並びにかん詰の輸入関税引上げに関する緊急質問、佐竹新市君の分、それと小林君の肥料需給に関する緊急質問が残つております。
○石田委員長 ちよつと懇談に移ります。 (速記中止〕
○石田委員長 懇談をとじます。 それでは、この両件は保留することに決定いたします。 ―――――――――――――
○石田委員長 次に、両院協議会議長がお見えになりましたから、回付案の取扱いの件にもどりますが、一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案の両院協議会の協議がまとまつたそうでございますから、その点について両院協議会議長から御報告を願います。
○倉石委員 両院協議会をしばしば持ちました結果、昨日両院の議がまとまりまして、こういうふうにいたしました。つまり一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案両院協議会成案、これはあの衆議院を通過いたしました法案の最後の別表の第六の備考に次の一項を加えることにいたしまして「本表は、暫定的のものであつて、なるべく速かに昭和二十七年五月六日行つた参議院の修正議決の趣旨を勘酌して改訂するものとする。こういうことを別表第六に加えまして「附則は参議院議決の通りとする」。「その他は衆議院議決の通りとする。」ということで、一人の反対もなく満場一致決定いたしました。
○椎熊委員 この別表第六の備考というものについて、その解釈が聞きたいのですが、備考というものはどれだけの拘束力があるのですか。私は本ぎまりになつたものに対する考え方を、こういう幸え方できめたのだという、一つの覚書程度のものを備考と称するものと心得ておるのですが、そうだとすると、この備考によつてこういう決定をしたということは、法的の拘束力がないのじやないか、政治的な責任は、もちろん政治家同士のとりきめでありますから残るであろうが、法的にはちつとも権威のないものだというように私には思われるのですが、その辺の御解釈はどうですか。
○倉石委員 こういう短かい結論だけが現われましたけれども、ただいま椎熊さんの御発言のような内容は、四日間にわたる委員会の最中にしばしば論議されました。そこで別の法律をつくろうではないかというような意見もございましたが、まず今回は原案を承認するということを原則として、そうして衆議院の原案を成案とすることに、て両院に船いてはあくまでもこの原案を成案として認める。それについては、本表は暫定的なものであつて、なるべくすみやかに参議院の修正案の趣旨をしんしやくして改訂するということをつけ加えることによつて原案を認めようということになつたのであります。これはもちろん両院協議会の成案でありますから、この趣旨を尊重して人事院においても勧告するでありましよう。政府も道義上の責任を負うものであるという確信のもとに、こういう意味をつけ加えたわけであります。
○椎熊委員 よくわかりますが、私はこれを一通り表面解釈すると、衆議院原案通り一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案というものは確定したものだ、衆議院の議決の通り確定したものである、従つて参議院の修正というものは形の上では抹消されてある近き将来において参議院の今度の修正をしんしやくして改訂しようじやないかということで妥協したと思います。これは非情に不完全な妥協であつて、もし今度決定した政府原案というものが暫定的なものであるというならば、なぜ次の国会において参議院の修正を趣旨とした改訂案を出すということのとりきめにならなかつたのか、そこに私は與党側の一つの政治的な意図がある。それに参議院ははまつておると思う。これは政府原案通り決定したということであつて、こういう備考などというものはまるで価値がない、両院協議会の成案ではない、これは自由党の原案である、政府の原案をしいた、そういうことに私は解釈せざるを得ない。しかしながら、両院においてこういうことが決定したということなら、この別表第六の備考というものがほんとうに政治的責任を負う上いうことが、何らかの記録に載つておるかどうか。たとえば両院協議会に呼び出された政府当局から、すみやかなる機会とは次の国会である、あるいは近い将来必ずこれを改訂して出しますというようなことが速記録に載つておるかどうか、そうしてそれを訂正する場合において、その訂正されたものが四月一日まで遡及するかどうか、その改訂までは原案通り行つて、改訂後において改正されるのかどうか、そういうことが速記録に残されたかどうかということです。
○倉石委員 椎熊さんのお話の政府の意思のことでありますが、政府を代表して官房長官を招致いたしまして、本案についての政府の意向をただしましたところが、ただいまは予算的にきわめて困難であります、従つてなるべくすみやかなる機会に、参議院の修正の御意思を尊重して、人事院の勧告に基いて給與の合理化ということに対しで十分なる検討をいたしたいと思いますという誠意ある答弁が速記録に載つております。従つて両院協議会の審議の過程においては、もしごのことが、たとえばかりに補正予算でも編成されるような場合、政府は補正をやらないと言つてはおりますが、そういう場合もあり得る。あるいはまた補正がなくて通常会に通常予算でもかけるときには、御趣旨を尊重して検討するということを言つておるのでありますから、人事院勧告に基いて地域給の編成をした場合の効果を四月一日にさかのぼるかどうかというただいまの御意見と同じような質疑応答が行われましたが、私どもといたしましては、それを四月一四に遡及するということは法的に竜疑義があるので、附則は参議院議決の通りとするというのは、つまり今回決定の原案は四月一日から実施する、従つてこの次改訂せられるであろうところのものはそのときの日付によつて実施する、こういうことを両院において了解いたしました。
○椎熊委員 私は院議尊重の建前からいいますと、かくのごとき決定を見たことは、衆議院のためには非常にけつこうである。しかしながこの決定は、こういう形容詞は悪いが、インチキというか、ほんとうに誠意のないこういう決定に参議院が屈服したということは、私は参議院の行動に対してむしろ侮蔑の感情を抱きます。従つて私は、こういうわけのわからない修正案にまで持ち込んで行つて原案を支持して来た倉石君以下自由党諸君の政治的手腕には、院議尊重の立場から敬意を表します。しからば勤労大衆のためにどれだけのことをなしたかというと、そういう院議尊重の美名のもとに勤労大衆の非常な迫害、非常な損失を招くような決定を、あなた方はあえて敢行したということになると思う。
○石田委員長 それでは本日これを上程するに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○石田委員長 さよう決定いたします。
○土井委員 その決定したことに関連して、わが党といたしましては両院協議会の報告を委員長がやられます場合 に、委員長に質問したいと思います。
○石田委員長 それは本日の議事のときに御相談申し上げます。
○林(百)委員 これは総長でもいいのですが、両院協議会の成案というのが、このように「附則は参議院議決の通りする。」とありますが、しかし実質的には、なるべくすみやかに参議院の修正の趣旨をしんしやくして改訂するということで、何も法律的な拘束力を持つていない。道義的な責任くらいのものです。本来なら憲法第五十九條によつて、参議院で修正したものを衆議院の原案を生かすためには、三分の二の多数で再可決しなければならぬ。それをこのように、実際は修正でも何でもたいものを持つて来て、三分の二の再再決と切りかえるということは、憲法五九條の精神に反するのじやないか。
○大池事務総長 かりにその備考が入らないで、衆議院の議決案と参議院の修正案と両方あつて、両院協議会で衆議院の案にもどろうと、参議院の修正案にもどろうと、その中間をとつて来ようと、両院の協議委員が集まつてできた案というものが成案になるわけであります。たまたまそれに余分にさらに附則に備考がついておりますが…。
○林(百)委員 こういうものは多数決ではなくて、本来なら衆議院の原案をそのまま生かすということで、三分の二で再可決するということが憲法の精神に合致するのじやないですか。
○大池事務総長 それはそうでないのです。それは同じものでありましても、衆議院なら衆議院に持つて帰る、参議院なら参議院にもう一回行く、それに向うが賛成しなければ成案は成竹しない。もう一回両院とも再議決するわけでございます。
○石田委員長 今の林君の質問の煮ほ、他の諸君はおわかりでございましようか。 〔「わかつておる」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 それでは、一人だけがわからないということなら、個人的にお聞きを願います。 ―――――――――――――
○石田委員長 それでは本会議の議事の件について事務総長から御説明を願います。
○大池事務総長 本日の議事について御説明申し上げますが、ただいま御決定願いました会期延長の件、これが十日上程に御決定になりましたので、これは国会存続の期間の問題でございますから、優先的に一番最初に取扱つていただきます。そこでまず会期延長の件を議題といたしまして、議長発議で起立採決いたしまして、それから日程に入ることをお含み願います。日程第一は、両院協議会協議委員の議長倉石君が御報告になりまして成案の御報告があります。それについて採決いたすわけでありますが、こたは協議委員の議長に質疑をされるのであろうと思いますが、松澤兼人君からこの成案に関して質疑がございます。これは成安の範囲で当然質疑があるはずであると思います。それから日程二、三、四、これはただいま電気通信委員長田中重彌君が報告をされることになつておりまして、これに対する討論はたいへん多うございますので、お手元に刷つて己上げてございますが、反対討論が長谷川四郎君、賛成橋本登美三郎君、反対松井政吉君、田島ひで君、稻村順一君、この五名の討論がございます。
○石田委員長 これについて與党側から発言があります。
○福永(健)委員 ただいま事務総長から報告のありました討論に参りますとすれば、多分そうなるでおろうと私ども考えておりますが、目下本法案の取扱いにつきまして、最終的態度の決定につきまして、ごくわずか協議することを残しております。さような次第でございますから、多分事務総長報告の通り行くとは思いますが、もし若干そうでないようなことになります場合には、場内交渉をもつてできるだけ早く申し上げますので、ごくわずかその余裕を残していただきたいと思います。
○松井(政)委員 福永君に聞きたいのだが、私はその理由をお伺いしたい。場内交渉をやるまでの間ちよつと待つてくれ、大体事務総長の報告通りやろうとおつしやる。その点はわかりますけれども、そうならざるを得ない理由、それからもう一つは場内交渉の場合、きようの日程を延期するようなことになる可能性があるかどうか、この二点について御説明を願いたい。
○倉石委員 松井さんのお尋ねでありますが、御承知のように予算委員会、これは野党側も御一緒でございますが、理事会を開かれて、この案についてちよつと疑義があるので、その解釈を聞きたいということで今相談しておみわけであります。もし疑義があるならば、その点については一応了解を求めて上程していただきたい、こういうことで、これが解決するまで延ばしてもらいたいというのであります。
○松井(政)委員 それは話が違うのです。というのは、この法律案はさつきドッグ・レースで問題になつたと同じように、土曜日に上げて、土曜日に緊急上程してほしいという要求さえ出ておつた法律案です。それが土曜日の三時半に委員会で討論が終つておる。それで、事務的な手続等もあるので火曜日にまわそうということになつたのです。ところが火曜日の日程にはどういうわけか上つていない。それで聞いてみたところが、予算委員会等の問題がある。それは主として與党の予算委員会の理事の方からいろんな発言が出て、電通委員会の理事の方との打合せをしておるといううわさを昨日われわれは聞いておる。この日本電信電話公社法案については、共産党を除く全会派の共同修正がなされておる法律案です。従つて與党が態度をきめかねてきようの上程がおくれるという理由は成り立たない。これについては、やはりドツグ・レースと同じように、今まで日程に上せないで握つていて、そうしてきよう日程に上つて来た。ところが本会議場でこれを延ばすかもしれないという。こういう不見識きわまる国会運営というものは悪例です。これはやめなければならぬ。しかも委員会では共産党を除く全会派の修正議決がなされておるのです。それが昨日私が私的な報告を受けたところでは、こういう各会派一致の修正をした公社法案について、予算委員会で問題になつておるという。一体こういうことがあり得るかどうか。これは明らかに與党の中で食い違いが出ておるわけです。與党の調整が困るなら困るで、その点を明らかに言つてもらいたいと思います。
○石田委員長 大蔵大臣が参りましたから、その点はちよつと留保いたしまして、あとで御相談いたします。
○石田委員長 前会御相談申し上げて、大蔵大臣の見解をただした上決定することになつておりました、郵政委員会からお申出がありました万国郵便会議に議員を派遣することに関する件を議題にいたします。大体委員会の意向を集約いたしまして、私から一、二大蔵大臣にお伺いいたしておきたいと思います。 その第一点は、独立後今回初めて議員を海外に派遣することになるわけでありますが、その外貨の予算は現在大蔵省にあるわけでありまして、それ場が、院が議員派遣を決定しても、大蔵省の承認を得なければ実行に移せないという状態に現在あります。それでは、議員の派遣をするということについての立法府の独自性というものが失われることになるので、今回の問題だけを切り離して議題にして取扱うわけには行かないので、今後、今期予算の実施期間中において議員を海外に派遣する必要があると議長においてこれを認めた場合においては、大蔵省としてはどういう態度をとられるか、これがお答えいただきたい第一点であります。 それから第二点は、次年度の予算からは、当然国会といたし駈しては議員の海外派遣費というものを計上しなければならぬが、その場合についての御見解を承りたい。
○池田国務大臣 御質問の第二点から先に申し上げます。海外旅行のための経費は、私は各主管で組むのがほんとうであると思います。従いまして、来年度からは海外派遣費につきましての費用は、国会の予算に計上する考えでございます。 それから御質問の第一点につきましては、今申し上げたような手続が昭和二十七年度の予算上できておりませんので、今回のごとく郵便関係で議員がおいでになるという国会の方の御決議があれば、それを尊重して参りたいと思います。
○石田委員長 そこで、もう一点伺つておきたいのであります。ただいま別に予定はありません、が、もちろん議員の海外派遣に要する経費、特に外貨の事情等について十分しんしやくした上決定するのでありますが、今後同様の事態が発生して議院がこれを決定した場合、どういう態度をおとりになりますか、この点を伺います。
○池田国務大臣 今お答えした通りでございます。郵便関係のみならず、今後の問題で国会が御決議になれば――御決議というような言葉はよいかどうかわかりませんが、国会の方で意思の表明があればそれを尊重して善処いたしたいと思います。
○石田委員長 ちよつとお伺いしますが、今回の場合は万国郵便会議という国際会議であります。それ以外の場合、つまり必要と認められた視察その他の場合でも、同様の趣旨に解釈してよろしゆうございますか。
○池田国務大臣 予算の限度がございますので、あくまでその限度は守らなければなりません。しかしまた今の制度がそういうようになつておるものでございますから、これを尊重して十分協議して行きたいと考えております。
○石田委員長 わかりました。他に御発言はありませんか。
○中川委員 これは私は、こういう問題がここで議題になること自体がちよつとおかしいと思うのです。大体先ほどから原則論の問題がたびたび論議されておりますから、さらに再確認いたしておきたいと思いますが、これは大蔵大臣が今言われるように、ここで院議がきまれば、むろん予算をお出しになることは当然である。行政府は立法府の執行機関でありますから、そうなるのは当然であります。大体この問題が今大蔵省にあるということ事態が非常に不自然なことであると思う。これは申し上げるまでもなく、戰前はもちろん、昭和二十一年までは国会の予算にちやんと計上してあつた。議員の海外派遣旅費というものはちやんと計上しであつた。それがGHQのさしがねによりしまて今大蔵省の中に置かれておるのでありますが、今年の海外派遣費も、列国議員同盟などに加入するために国会の予算の中に計上してくれという要望があつたときにも、大蔵省は、本年だけはがまんしてくれ、GHQの要望だからというので、便宜上議院が大蔵省に承認を與えたにすぎない。従つてこの問題についてここで論議されるということは、実に私は不審にたえないのです。これは私が申し上げるまでもなく、たとい予算を伴う法律案であつても、議院で議決したことは、政府は予算を出さなければならぬことははつきりしたことです。そこで私が特に大蔵大臣に、はつきり申されたから重ねて確認をしておきたいことは、来年度からの予算を国会の予算に計上してもらうことは当然のこと、同時に今あるのもできるだけ切り離して国会に渡してもらわなければ困る。このことを私は強く要望するのであります。それから海外派遣のことにつきまして、大蔵大臣は、今回のことにつきましては非常に御熱心のようです。そこにどういういきさつがあるのか私はわれわれが参りましたときには、予算の関係があるからできるだけ減らしてくれ、こういう大蔵大臣から特に御要望があつたことも、私は承知いたしております。そのときは、費用が足らぬからできるだけ人員を減らせ、こういうことを言われた大蔵大臣が、今回に限つて非常に熱心で、議長にまでとつそりお申出になつておるということを聞いた。これは個人でお申出になることはけつこう、私は大蔵大臣が個人でお申出になることについて何ら制肘を加えるものではありませんが、運営委員会という公式な機関があるのでありますから、もしそういろ御希望があるならば、公明正大に委員会にお申出を願いたい。このことを特に私はお願いしておきたい。なお今も申し上げるように、今年度の派遣費用というものは依然として大蔵省が握つておられるおつもりかどうか、あるいはこれを切り離して国会に持つて来られるのかどうか、この点ひとつお伺いいたします。
○池田国務大臣 昭和二十七年度予算につきましては、国会の御決議を経ておりますので、これを尊重して行きたいと思います。しかし今後予算に手をつける場合に、国会の御意向がありますれば、善処いたしたいと考えております。その他の点はお答えする必要はないと思います。
○田中(織)委員 ちよつと大蔵大臣にお伺いしておきたいのですが、海外旅行の旅費の問題は、各省関係のものがそれぞれ各省に入つておるのか、国会関係だけなのか、その点、この間の事務総長の説明とちよつと食い違うように思いますが……。
○大池事務総長 いや、各省のものもみな一緒に入るわけでございます。
○田中(織)委員 これはやはり全部一括して大蔵省にとつておるのかどうか、その点を伺いたい。
○大池事務総長 その点は、その際そう申し上げたつもりでございますが、国際会議費として五億円ばかり大蔵省所管に入つているわけでございます。
○石田委員長 それではけつこうです。御苦労さまでした。 それでは郵政委員会の海外派遣の件、これを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○林(百)委員 この前私はその問題を明らかにするように、何人くらいで何箇月で、一人どのくらいいるかということを大体説明してもらいたいということを言つておいたわけですが…。
○石田委員長 それは後に御相談申し上げます。
○林(百)委員 それがわからなければ、賛成か反対かわからないじやないか。
○石田委員長 御異議がありますので、念のために採決いたします。郵政委員会の申出を承認することに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○石田委員長 挙手多数。よつてさよう決定いたします。 ―――――――――――――
○石田委員長 次に、本会議の議事についてお諮りいたします。
○福永(健)委員 先刻日程第二、三、四、につきまして、若干時間をいただいて最終的なことを申し上げる旨を申し上げたのでありますが、その後若干時間が経過いたしまして、予定のごとく上程していただいてよいようにまとまりましたから、御了承を願います。
○大池事務総長 それでは日程第五でございますが、第五は、水産委員長の川村善八郎君が報告をされまして、これについては、井之口政雄君の反対討論がございます。 それから日程第六、これは厚生委員会の丸山直友君が報告をされまして、全会一致でございます。 それから日程第七は、これは地方行政委員会の理事吉田吉太郎君が報告をされまして、これに対する討論はお手元に差上げでございますが、反対討論として鈴木幹雄君、賛成討論として河原伊三郎君、反対門司亮君、立花敏男君、四名の討論がございます。 日程第八、これは通産委員会の理事の小川平二君が報告をされる予定でございまして、これに対する反対討論は横田甚太郎君。日程第九、これは建設委員長松本一郎君が御報告になりまして、討論はございません。 日程第十、これは地方行政委員会の川本末治君が報告をされまして、反対の討論といたしまして立花敏男君。 それから日程第十一は、同じく川本末治君が趣旨弁明をされまして、反対は共産党でございますが、討論通告はございません。
○福永(健)委員 ただいま伺つたのですが、これは共産党に伺いますが、立花君はきようは二つ討論をやるのですか。
○林(百)委員 これは実は御承知の通り、第七はこの前やることになつておつたのです。それがきように延びたということはあなた方の責任で、われわれの責任ではない。これが一つ。それから本来なら一括上程されるべきものです。それが二つにわかれておるということは、この前の日程が本日まで延びたということです。それでおそらく福永君は一度にしてもらいたいということでしよう。私の方も相談はしてみますが、何も私の方がむちやを言つておるのじやない。あなた方の方の都合でこうなつたのだから……。
○福永(健)委員 これはなるべく相談して、一つにしてください。
○林(百)委員 それからもう一つ、地方自治法の一部改正というのは、きよう緊急上程になりますか。もしなるなら、三つ地方行政委員会から出るわけですから……。
○石田委員長 七、十、十一、緊急上程、これを一括説明してもらつたらどうですか。
○大池事務総長 これはやればできますが、ただおかしなことになるのは、十は内閣提出の案に対する審議の経過、結果の報告でございます。十一の方は委員会提出の趣旨弁明になります。だから同じ委員会でやつたことではありますが、やりにくい形になります。やつてやれないことはないのですが、ちよつと形が変だと思います。
○石田委員長 ちよつと懇談に入りす。 (速記中止〕
○石田委員長 懇談をとじます。 それでは七と十は一括ということにいたします。 それから次に緊急上程の件についてお諮りいたしまする
○大池事務総長 地方自治法の一部改正法律案がきよう上る予定になつておるそうでございまして、ぜひ緊急上程をお願いいたしたいという申出であります。
○石田委員長 それではこれがもし上つたら、これを緊急上程するに御異議ありませんか。
○松井(政)委員 修正案が出る、趣旨弁明が出る、ややこしいですよ。
○石田委員長 それでは本日は、これは無理でしようから、この緊急上程は明後日に延期いたします。
○大池事務総長 次に、建設委員会から、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案というのがありますが、これを緊急上程してもらいたいということであります。これは共産党は反対でございます。
○石田委員長 この緊急上程に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○石田委員長 なおこの際椎熊君から発言があります。
○椎熊委員 先般来各党有志の間で奇り寄り御懇談を重ねておりました。戦犯者でなお巣鴨、あるいはニューギニア、フィリピン等に抑留されておる人たちを、平和條約効力発生のこの機会に、一日も早く解除してもらいたいという念願が国民的熱望として燃え上つて来ております。そこでわが党は、この問題につきまして党議を決定して、本院で決議案を上程することにきめて、先般発表しております。しかしながら、こういう国家的な決議案を一党派で専断することはどうかと思いますし、決議の効果を増大せしめる意味からも、各党の協力を願いたいというので、自由党にも、社会党にも、その他にも案を示して、御同調をお願いしております。しかも命題案文等については、各党それぞれ立場もあることでしようから、いかように御訂正になつてもいい、結論的にこの趣旨に近づくことができればいいということを申し上げて、協議を重ねて参つたのであります。しかるに昨夜の有力なる新聞の夕刊を見ますと、自由党は昨日のこの問題を総務会で決定し、決議案を上程することになつた、それを野党各派にも申入れをして同調を求めるという発表があります。私は、こういう問題は何も抜けがけの功名などをする必要はないので、どつちがやつてもよい、各党提案でやることですからかまわないのですが、そういうものの発表の仕方は、政治道義上私はどうかと思うのです。これは新聞の書き方ですから、必ずしも自由党が発表したとも断定いたしませんけれども、この問題については草案まで添えて、わが党は自由党の国会対策委員長の手元まで渡しております。それを自由党の考え方が、野党に同調させるのだというような考え方では、物事は円満に行かぬのじやないか。そうでなくて、各派共同提案ですから、みな提案者ですから、そういう意味でお取扱いを願いたい。なおこれは各派意見が一致しておるのですから、次の本会議に上程してもらいたいと思いますが、その点については御異存なかろうと思いますが、どうですか。
○倉石委員 ただいまの件につきましては、本日野党側の幹部の方々が私どもに会見を申し込まれまして、お目にかかつたのでありますが、総務会の発表は、私はどういうことか存じませんが、私が報告いたしましたところでは、今の椎熊さんのお話とは違う、ありのままのお話をいたしまして、でき得べくんば與野党ともにやりたいという話で、こういう原案もできておる、これにわれわれの希望があれば、さらに加えて協議をしたいということを報告いたしたわけでございます。そこで明後日の本会議のことでございますが、やはり対外的にもそれぞれ交渉すべき必要があるということで、外務大臣とも連絡をとりまして、なるべく早くわれわれの希望が到達されるようにということで、ただいま努力をいたしておりますので、明後日、間に合えばやりたいと思いますが、その辺のところは適当にごしんしやくを願いたいと思います。
○椎熊委員 よくわかりました。それだと、新聞等は自由党の発表でなく、新聞社の誤りということですね。
○倉石委員 あれは総務会の会報というものがありまして、おそらく通信社の諸君は、その会報を見られて、その記録をとられたのじやないかと思います。
○椎熊委員 大した問題じやないのですが、いきさつがありますから……。よくわかりました。
○石田委員長 それでは日程については、事務総長の説明に御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石田委員長 それでは本日の本会議は、午後二時に開会いたします。 次会の本会議は、明後日定刻より開会いたします。議院運営委員会は、午前十一時に御参集を願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十分散会