運輸委員会 第52号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/07/29
会議録
○岡村委員長 これより会議を開きます。 これより請願の審査に入ります。日程第一、第五及び第八は、同趣旨の請願が前会に採決になつておりますので、審査を省略いたします。日程第二ないし第四、第六ないし第十一を一括議題とし、順次政府より意見を求めます。
○細田政府委員 日程第二の新見、笠岡間鉄道敷設の件について申上げます。本区間は鉄道敷設予定線に該当しておりません。延長は約七十キロでございまして、経過地はおおむね山間部のために狭隘かつ複雑な地形でございまして、隧道、橋梁が非常にたくさんできますほかに、土工量もかなり多うございまして、工事は多額の経費を要するものと考えます。ことに大賀、明治の村境附近が非常に急峻でありまして、長大な隧道を要するようでございます。今後とも研究いたしたいと思いますが、ただいままでのところ調査をいたしたりいろいろはいたしておりません。 次の日程第三、市来駅の改築の問題でございますが、本屋改築と乘降場の上屋式待合所の新設、二つの請願に相なつております。非常に老朽をいたしておりますし、なお白ありの被害もございまして、御迷惑をおかけいたしているごとにつきましては、十分承知をいたしているのでございます。ただ類似の駅も多数ございますので、そういつた点も十分検討いたしまして、なるべく早い機会に御趣旨に沿うようにやつて参りたいと考えております。 次の日程第四、蒲郡駅に急行列車停車数増加の請願でございますが、蒲郡駅の乘客はその大部分が駐留軍関係の者でございますので、現在東京佐世保間急行一〇〇一、一〇〇二、一〇〇五、一〇〇六列車を停車させているわけでございます。この請願はさらに第三五列車、三六列車の停車をしてくれ、こういう御趣旨でございますが、まだよく研究いたしておりません。今後地方事情等をよく研究させていただきまして決定をいたしたい、かように考える次第であります。 次は日程第六の函館、上磯間にガソリン・カー運転等の件でございますが、毎々申しておりますように現在国鉄におけるガソリン・カーの両数は非常に少いのでありまして、早急に本線に配置することが困難であります。今後新製気動車を相当大量に運輸省並びに国有鉄道としましては増備いたしたい、そのための予算措置を講じて参りたいというふうに考えているわけでございまして、この新製気動車がふえて参りますれば、その状況とにらみ合せまして研究をいたしたいと考えている次第でございます。なお久根別、上磯間の駅設置が同様に入つておりますが、駅設置はガソリン・カーを運転いたします節に、あわせて研究をいたしたいと考えております。ガソリン・カーの駅は一般の駅よりは比較的設置が容易であろうと考えておりますが、この具体的なものにつきましては今後研究をいたしたいと考えます。 次の日程第七、戰傷病者、戰没者遺族に対する鉄道運賃の優待等に関する請願でございますが、御事情まことにごもつともでございまして、運輸省並びに国鉄といたしましても十分研究いたしたいと存じますが、ただ請願にございますような戰没者の遺族を全部これを、靖国神社にお参りになるというのも制限なしに、割引ないし無賃ということをいたしますことは、国鉄の財政から見ても困難だと思いますし、非常に人数もふえますし、場所が東京でございますので、実際の運用が非常に困難じやないかと考えているわけであります。これは相当限定をいたしまして、靖国神社の大祭のときに、本年はたしか五月二日であつたと思いますが、府県の代表者がおいでになりました。何かそういつた限定的なことで今後研究いたしたい、かように考えております。 次は日程第九の赤谷線の延長の問題でございます。本区間は沿線に地下資源、森林資源が相当豊富のようでございますが、鉄道敷設の予定線には該当いたしておらないのであります。経過地はおおむね新谷川に沿う狭降な谷でございまして、たくさんな遂道、橋梁を必要といたします。また土工量も相当多い見込みでございまして、工事は非常に困難であると考えられます。本線につきましては今後とも研究いたしたいと考えます。 次の大河津駅構内に跨線橋復活の請願でございますが、跨線橋を復活いたす、あるいは新たに設けるといつたようなものが、非常に数がたくさんございまして、予算上の制約があるものでございますので、そういつたものをよく考え、また必要度の高いものからやつて行かなければならぬものと考えまして、請願の御趣旨は十分承知をいたしておりますので、できるだけ御趣旨に沿うように努力する考えでございます。 それから新設急行小口貨物制度に関する請願でございます。これは今回国有鉄道が急行小口扱いというものを実施いたそうというようなことで、ただいま計画を進めておるわけでございますが、実は運賃が認可制でございますので、運輸省に認可申請がただいま出ておるようなわけでございます。本件の請願は、ただいま実施されようとしております新設急行小口扱いの制度につきまして、日本通運なり、あるいは地区のマル通というもの以外の新しく免許されております通運業者の連合体でございます全国通運業連合会から請願が出ておるわけでございます。結論的にいいますと、いわゆるマル通と新免と差別待遇をしてくれないようにということのようでございます。 項目がいろいろございますので、わけて申し上げますと、第一番目は積みおろし貨物の積みおろしをする駅は、約千四百駅くらいにするということになつておるわけであります。これを全部やつてくれ、こういう請願が第一でございます。これにつきましては実はこれを実施いたしますと、国鉄の荷扱い手というものが余分になつて来るわけでございまして、そういう要員が余るという問題が起ります。また請負料金が予算の、面で問題になりますので、全面的に請負にするということは困難であろうかと思います。 それからこれは非常に專門的な話で恐縮でございますが、集貨配達は今度の制度では配達だけを国鉄の責任においてやるということでありますが、この請願では集貨もあわせて国鉄の責任においてやつて、そうして集貨配達を通運業者に請負わせてくれ、こういう御趣旨でございます。これはいろいろな観点から考えまして当初と案をかえまして集貨をはずして配達だけを国鉄の責任において実施するということにいたしましたので、御趣旨に沿うことはできないと思います。ただ今後実施しましたあかつきにおきまして、検討をさらにいたしたい、かように考えております。 それから三番目の積みおろし請負契約を複数制としという問題、これが実際問題といたしましてこの請負の第一番の重点をなしておるところでありますが、これにつきましては国有鉄道並びに運輸省自動車局などにおきましてせつかく検討中でございます。できるだけ請願の趣旨に沿うようにいろいろ研究を進めておるわけであります。 次は四番目は直接荷主が発駅に持ち込むものに対しては駅が受託しない、通運業者による共同受託としてもらいたいということでありますが、これは少し虫のよいお話でありまして通運業者が駅に持ち込んだものをやりたいというのはどうかと思うのでありまして、一般国民大衆の方から申しますれば、駅へ持つて行つてもよろしいし通運業者に頼んでもよろしいという、現在の国有鉄道でやつておる制度の方が公共性に合致するのではないか、かように考えておりますので、この請願の趣旨は業者の側からいえばごもつともかと考えられますが、全体として見ますと不適当ではないか、かように考えておる次第でございます。 —————————————
○岡村委員長 次に日程第二一、通運事業者の公正なる自由競争確保に関する請願を議題とし、政府より意見を求めます。中村政府委員。
○中村(俊)政府委員 運輸事業の新規免許につきましては、通運事業法に規定されております基準によつて審査し、かつ運輸審議会の答申を尊重いたしまして決定するものでございます。この事務処理の迅速化は常に心がけている点でございますし、今後とも十分努力いたしたいと考えております。なおすでに免許いたしましたいわゆる新規の業者は三百会社余り、駅の数にいたしますと約一千駅になつております。比較的大きい駅が多い関係で、これらの駅の貨物発着トン数から見ますると、六〇%近くが複数制になつている次第でございます。今後もこの複数化はさらに一段の推進をはかる所存であります。 それから共同計算機関の設置については、通運事業の複数化の確立と関連いたしまする重要な問題でございますので、ただいま慎重研究中でございまして、いましばらく時間をおかしを願いたいと存じます。複数制を確立いたしまする観点から、国鉄の現在の輸送制度の改善の要望につきましては、運輸省といたしましても多大の関心を持つものでございまして、必要の都度国鉄ともよく相談をいたしまして、その善処方を要望しておる次第でございます。今後ともこの線に沿つて努力をいたす所存でございます。
○黒澤委員 これは花房さんの請願の要旨でありますが、その複数制の免許に対して、いろいろ運輸省関係で民間から疑念を持たれる点があるのですが、それはただいま取扱いトン数ですが発着トン数ですか、何万トンとかいうところは二店、あるいは何万トン以上は三店というような、従来の基準からずつと下げて来たような、どんな程度でやつておいでか、お聞きいたしたいと思います。
○中村(俊)政府委員 だんだん下つて参りまして、ただいまは二、三万トン程度のところでも複数制の取扱いをいたしております。
○黒澤委員 二、三万トン程度というお話と思いますが、四万、五万トンでも日本通運店でやつているようなところもありますし、ずつと二、三万程度でも許可されているようなところもあるようですし、その間に日本通運と一般新免業者との間の運輸省の免許に対する不公正が民間で考えられるところがある。その基準をはつきりさせておいて、五万トン以上ならば二店にしろとか、あるいは三万トン以下ならば一店だとかいうような、規約にない何か構想がおありでありますか。
○中村(俊)政府委員 トン数が二万トンだからどう、五万トンだからどうというだけでは、方便の一つではありましようが、貨物の性質もございましようし、駅の地方的のいろいろの事情もございましようし、それだけで簡単に五万トンならよろしい、二万トンはいかぬというわけには参らぬと思います。ほかの条件もいろいろ勘案いたしまして、なおかつ運輸審議会によく諮問いたしましてきめて参る、こういう線だと存じます。
○石野委員 先ほど御説明をいただきました細田政府委員に対して、一つだけお尋ねしたいのです。それは函館、上磯間のガソリンカーの問題について御説明を承りましたが、ガソリン・カーはおそらく他の地区からも相当多く要請が出ておるものと思います。先ほど新製自動車とか、ガソリン・カーと自動車との関連性の話をちよつと聞き漏らしましたので、もう少し詳しくその間の事情を承りたいと思うのです。それと同時に、ガソリン・カーについての当局の方針なり、今後の計画などをこの際もう少し詳細に御説明願いたい。
○細田政府委員 お答え申し上げます。今自動車というお話がございましたが、実は專門語で恐縮でございますが、私は気道車と申しました。それの間違いだろうと思います。気道車と申しますのは、ガソリン・カーと限りません。ディーゼル動車も含めた意味で申し上げたのであります。そこで前半の問題について御説明申し上げたいと思います実は本委員会の電化小委員会でも先般電化とあわせて一ディーゼル・カー、通常ガソリン・カーと言つておりますが、今後はディーゼルヵになると思います。ディーゼル・カーも取上げようという問題も出たようであります。大体の考え方を私申し上げたいと思います。現在気道車——デイーゼル・カー、ガソリン・カー、ガス・カーもありますが、それを合せまして大体百八十両ございます。戰前の最高国有鉄道が持つておりましたときに、約二百八十ぐらいあつたかと承知しております。型は今日の方が少し大きくなつておりますが、まだ戰前の最高には百両くらい足りないと思つております。昭和二十六年度におきまして、当初百両を新製いたす考えであつたのでありますが、物価の値上りその他のために五十両しか完成を見ませんでした。昭和二十七年度は、予算上は三十五両の新製ということに相なつております。もちろん運輸省、国鉄としましては、もつと大量につくりたいという考え方であつたわけてございますが、予算の制肘等から三十五両という貧弱な両数しか計画ができなかつたわけであります。二十六年度つくるはずだつた百両が五十両しかできなかつたのが、二十七年度さらに三十五両では、二十六年度までにできるはずだつたものさえも不足するという意味で、ほかからの車両費をやりくりいたしまして、五十両実行上つくりたいという計画にいたしておるわけでございます。二十七年度で百両になるわけでございますが、それは嫁入り先を大体二十六年度にできる予定できめまして、ある程度地方の新聞等にも出たりしておるこうな状況でございまして、嫁入り先がきまつておるわけであります。各地から御要望がありまして、それを全部合せてみますと、大体千両くらいいるのであります。もちろんその中には、われわれが考えましても、そう必要性も高くないではないかというようなところもあるわけであります。そこで今後の方針でございますが、ディーゼル動車をできるだけ大量に増備いたして、フリークェント・サービスとあわせて、枝線の客車が非常に悪うございますので、新しいものができれば、これは客車がかわるのと同じ効果を現わすわけでありますので、役にも立たせたい、かように考えているわけであります。さしあたりまして本年度の補正予算がどうなるかわかりませんが、補正予算を提出する機会等がございますならば、先般の当委員会の電化小委員会からの御勧告と申しますか、示唆等もありますので、われわれとしましては、まだはつきり両数をきめておりませんが、相当大量なものをできるだけ通していただいて、もう本年度からでもさらに増備する方向で考えて参りたい。私どもの方の大臣も非常に積極的でございますし、また国有鉄道といたしましても、総裁以下非常にこれの増備に重大な関心を持つているわけであります。今後予算の許します限り増備いたしたい、かように考えているわけであります。それから今後のものは大体ディーゼル動車でございますが、在来は一両または二両編成ぐらいが限度であつたわけであります〇三両編成もときにはやつておりましたけれども、三両はほとんど例外でございましてございませんでした。本年度から使うものは総括制御がきくディーゼル動車でございまして、四両ないし六両編成も可能であるということになつているわけであります〇六両編成ができますれば、相当地方線の旅客列車を置きかえるということも今後望めるではないかというように考えております。
○石野委員 非常にこまかい説明をいただきましてよくわかりました。事実上当局が考えている以上に、地方ではこのディーゼル車等に対して要望が多いと思います。本年度は補正予算が今のいろいろな事情から、なかなか予定しにくいようにも見受けられるのでありますが、もし何らかの形で、たとえば二十七年度の三十五両計画を五十両計画に擴大されることが非常に望ましいのであります。そういうことも考えられて早急にこの増車計画を進展さしていただくことを、特にこの機会にお願いしておきたいのであります。 —————————————
○岡村委員長 日程第十三及び第十四の請願は、前回議題になつておりましたので、政府よりの意見聴取を省略いたします。これにて審査は終了いたしました。 これより請願の採否を決します。日程第一ないし第六、第八ないし第十四の各請願は、議院の会議に付し、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡村委員長 なければさよう決します。 なお採択になりました各請願の報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡村委員長 なければさよう決します。 —————————————
○岡村委員長 本日日程に掲載してあります陳情書は二十三件でありますが、その内容は文書表によつて御承知願いたいと存じますが、本委員会において審査いたしました請願等と趣旨を同じくするものが大多数でありますので、日程第一ないし第十四、第十六ないし第二十三の各陳情書の意のあるところを了承し、今後の運輸行政に反映し参りたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時五十九分散会