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13回国会衆議院1952/07/05

運輸委員会 第51号

発言数
9
登壇者
3
会派数
1
開催日
1952/07/05

会議録

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたします。自然休会中におきまして委員派遣を実施し、国政調査を行いたいと存じますが、その取扱いにつきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長 異議なければさよう決定いたします。  ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長 速記を始めて。  玉置委員より港湾事情につき質疑の通告がありますので、これを許します。玉置君。

玉置信一自由党

○玉置(信)委員 私はこの場合、港湾行政について黒田港湾局長にお伺いをいたしておきたい点があるのであります。それは本州、九州地区における港湾予算編成あるいは計画等について、以下申し上げることについては関係がないであろうと思いますが、北海道の港湾施設の予算化について、これを政治的の具に供し、とやかく流布されておるという奇怪千万なことを聞き及んでおるのであります。私はこの問題はおそらくためにせんがためのものであろうと想像いたしておるのでありますが、同時に私ども日ころ港湾行政をながめて、当の黒田港湾局長がその手腕力量に卓越せる点、また大局より公正な判断のもとに企画し立案されておられるところから、人格的にも尊敬いたしておる黒田局長のもとにおいて行われる港湾行政であるがゆえに、絶対信頼感を持つて、今日までいろいろと御協力を申し上げ、かつお骨折りをお願いして参つておるわけでありますが、さいぜん申し上げましたように、特に私の管内における港湾の施設、予算化の面において、大体私ども事務的にも信頼し得られる決定の面に対して、これが政治的に左右されたということを聞くことは、はなはだ納得ができないので、これから順を追うてお尋ねをいたしたいと思うのであります。  一般と申しますか、国全体の港湾費用等につきましては、私から申し上げるまでもなく、運輸省港湾局において調査企画いたし、これによつて安本との事務的折衝を経て予算化されおり、これまた当然のことでありますが、北海道におきましては御承知のように、北海道開発法に基きまして各省の——たとえば運輸、農林、建設、その他の各省所管事業は、一応北海道開発庁にこれをこれをとりまとめ、総合勘案して企画立案したものを北海道開発審議会に諮り、その議を経てこれを予算化し、つまり国会を通過し、獲得した額を各省に移しがえをして、実行に移しておるのが現状でございます。そこで二十七年度の港湾施設は、開発庁において当初企画立案したものは、五箇年計画で、重要港湾と地方港湾を含めて三十六港でありました。これには継続事業と新規事業等を含めて、こうした計画を立てたわけでございます。私実は北海道開発審議会の委員をしておりまして、二十七年度計画の当初は、前段申し上げましたような五箇年計画、三十六港を目標として進んだわけであります。この間運輸省港湾局の計画課においても調査企画をされておること勿論であります。  従つて開発庁においては、運輸省の事務当局、安本の事務当局と常に緊密な連絡をとり、他面大蔵省事務当局の意向をも参酌しながら、総合検討の上、企画立案をし、これで万全であるということで初めて予算化をするのでありますが、当時の目標は、先に申しました三十六港を説明申しますと、重要港湾、地方港湾をあわせて申し上げますが、凾館、小樽、室蘭、釧路、留萌、稚内、網走、岩内、紋別、森、江差、瀬棚、浦河、苫小牧・霧多布、花咲、増毛、羽幌、焼尻、枝幸、鴛泊、香深、松前、幌泉、広尾、椴法華、奥尻、天塩、鬼脇、船泊、沓形、天売、宗谷、石狩、余市、根室、こうした三十六港を目標として、予算の面においては十九億を当初予定いたしておつたのであります。ところがこの中におきまして、いわゆる運輸省事務当局、安本事務当局、開発庁事務当局の三者が常に連絡調整をはかつていろいろ検討し、努力をしてくれたのであつたが、予算の面において御承知のようにその後十三億となり、十二億あるいは六億とだんだん減りまして、最後の線には五億余ということに相なつたわけでありますが、単に予算の圧縮のみならず、その地理的状況あるいは港の利用度の点その他を勘案されまして、そのうち沓形、天売、宗谷、石狩、余市、根室、六港が一応二十七年度の線からはずれることになつたわけでございます。沓形に対しては要望をいたし、開発庁及び運輸省当局において相当考慮されておられたのですが、沓形は災害費をもつて現に継続事業を実施しておる関係上、これは時期を見てやろうということになり、また天売のごときも強い要望があり、これまた運輸省あるいは開発庁当局においても相当真剣に考えておられたようでありますが、これも農林省所管の第四種漁港というようなうわさも飛びまして、またその他予算等も勘案されて、これは翌年度まで見送ろう。宗谷はまたその規模が非常に大きいので、これも緊要ではあるが、漸次これを取上げて行きたいから、今はがまんしてもらいたいというようなことで、その他根室、石狩、余市の三港も、それぞれの事情でやむ得ずこれを延ばすことに相なつたのがその経緯でありまして、このことは黒田局長からも直接お聞きしたこともありますし、また港湾局の計画課長以下主査その他の担当官、開発庁は岡田次長ほかそれぞれの主査、担当官、安本の担当主査の方々もそういうことを言つておられた。私はこのうちで沓形、宗谷の三港につき、本年度実現方をいろいろと熱望したのでありますが、大体諸種の事情を勘案して、やむを得ないものであろうと納得いたしまして、昨年の秋大体この線でしばしば折衝いたしたあげく、事務当局のこの計画を私は了解をいたし、ともに協力してこの線だけはぜひ進めて参りたいし、具現させていただくように懇請をいたした次第であります。そのうち新規事業といたしましては、椴法華と奥尻は避難港であつたと思いますが、特に私の管内の船泊、鬼脇、天塩という新規の地方港湾に対しては、私たちの要望にこたえ、北海道開発庁、運輸省、安本等において多大の御努力を払われ、予算の非常にきゆうくつな中に、二十七年度実施案を出していただいた。この点非常に感謝をいたしておるのであります。  ところが私たまたま九月末に、この席におられます滿尾委員と御同道いたして、アメリカに三箇月間旅行をいたし、帰つたのが十二月末であります。帰りまして二十六日に横浜へ上陸したのでありますが、二十七日からただちに、当時総務をいたしておりました関係上、二十七年度の公共事業費があまりに少額に失するというので、二十七年度の予算は総務会で政府と折衝しよう、こういうことになりまして、二十七、二十八、二十九の三日間、実は総務会において政府当局と折衝をし、一般公共事業費その他の災害費であるとか、あるいは道路費、産業教育費であるとか、あるいは港湾費の増額等も考えまして、一般公共事業費の増額を要求し、これが二十九日の深更において政府側と妥結を見たという経過であります。ところが、昨年の九月以降十二月上旬までの間において、この新規の三港が予算の関係でオミツトされてしまつたのだが、政治的工作によつて復活させてやるとか、やつたのだというふうに、まことしやかに宣伝されておるということを聞きまして、私はなはだ奇怪に存じ、かつ苦々しく思つております。そういうようなばかな事実はあり得ようはずがないと思うのでありますが、この点について黒田局長の方において、何かそういうふうな新規事業が、予算の関係で船泊、天塩、鬼脇の三港が一応オミツトされたものを、後において、すなわち十一月末か十二月初旬ごろに政治的工作によつて復活し、でき上つたのだというようないきさつが、事実その時期にあつたのであるかどうか。私はさようなばかなことがなくて——私渡米前にすでに黒田局長初め——繰返して申しますが、運輸省港湾局の計画課長や主査、あるいは安本の公共事業課長、同主査、北海道開発庁の岡田次長、中村課長、布施主査等、事務当局と私しばしば折衝懇談をいたし、前段申し述べた事務当局の継続新規計三十港予算化の案がはつきりきまつていたものが、さらに私どもアメリカから帰つて来て政府に公共事業費のわくの増額を要求するときにも、過去に何ら変更したことがなく、最初の案通りであると承つていたわけであります。その間に何らこの新規港湾が浮かんだりあるいは消えたりしたような経過や事実はないということを、私は黒田局長を信頼し、関係事務当局を信頼いたしておるがゆえに、一応聞き流して今日に至つておるのでありますが、伝えられることが単に港湾のみでなく、他の面にも同様のそうした政治工作によつて予算をつけて新たにまた浮き上つたのだというようなことが伝えられておりますので、一体そのようなことがあつたかどうか、この点について重ねて質問いたします。この機会にお聞かせ願えればはなはだ幸いと思うわけであります。

黒田靜夫運輸技官(港湾局長)

○黒田政府委員 公共事業でやつております港湾の整備につきましては、かねてからこの運輸委員会の絶大な御支援を受けまして、二十七年度の港湾の予算のわく等においても、前年と比べて増額を見たことをまことに感謝しておる次第でありまして、特に北海道の港湾につきましては、北海道開発のためにいろいろ港湾の緊急の整備が必要なんでございまして、北海道の港湾の整備は、一般的に言いますと、本土、九州等と比べまして立ち遅れの感がございますので、その点に関しましては玉置委員からもいろいろ御尽力を願いまして、北海道全体の港湾改良費の整備に特に御支援をいただいているような次第でありまして、先国会には、北海道開発のためにする北海道の諸港に対する特例を設けまして、国の負担額と申しますか、北海道の港湾改良のために北海道の港湾に対する国費の率を高めるというような特例を議員提案でお願いいたしまして、玉置委員初めほかの先生方にも主となつていただいてこれが通過を見たような次第でありまして、北海道の港湾の改良につきましては、私といたしましても、従来以上に整備に重点を置いて参つているような次第でございまして、この点は北海道開発庁の設立の趣旨に沿つて、いろいろな港湾の行政をやつているような次第であります。ただいま、一応去年の秋の末に、内定と申しますか、おおむねきまつておつた整備計画が、その後変更されたかどうかというお尋ねでございますが、昨年の秋に内定いたしました港湾整備の数なり、あるいはその金額等におきまして、これは一応の内定でございまして、最終的の決定におきまして緊急に整備する港が出て参りまして、この北海道のわく内で避難港を一港着手することにいたしたのでございます。これはたしか奥尻だと思いますが、御承知の通り奥尻は離島であり、また避難港でもございまして、最近のいろいろな緊急な情勢から、この奥尻港に対しまして緊急に整備の必要があつた関係でございまして、そのほかには、離島につきましては、離島の港湾整備は、これは道路にかわるべきものでありまして、私どもとしては最も重点を置いているものの一つでございまして、この点につきましては鬼脇、船泊などが新しく本年度から着手したのと軌を同じくするものでございまして、この奥尻に対しまして、緊急に離島としての整備をやる必要が生じて参つた関係で、内定したわくの中でその費用の一部を奥尻の方に計画の変更をいたしまして、これは北海道開発庁あるいは経済安定本部の建設交通局とも事務的に十分打合せをいたしまして、運輸省と全関係各省一致のもとに、これが緊急に整備する必要があるということで、その必要性を認めまして、二十七年度から着手する段階に入つたのでございますが、奥尻は、御承知のように北海道の南部地区におきまする離れ島でありまして、本土との連絡は毎年非常な港湾の不備のために遅れておるのでございます。実は私どももこの港湾については、何らかの形で早く着手いたしたいと思つて、二十七年度には調査費を計上しておつたのでございますが、その後本年度に入りましてから、いろいろ講和条約の後における緊急な事態に対応いたすために、今申しましたように、関係各庁の事務的な話合いがまとまりまして、計画の一部を変更して、港湾のわく内から、ここに額は今記憶いたしておりませんが、とにかく緊急必要な整備に着手いたしたような次第であります。

玉置信一自由党

○玉置(信)委員 ただいま黒田局長のお話を伺いまして、私の考えておりましたこととまつたく一致いたしておりますし、また事務当局から聞いたこととも一致いたしておりますので、この点私非常に滿足いたすものであります。  特に北海道五港のうち、私の方の関係の船泊は、先ほど申し上げましたように事務当局において検討して、これを新規に承れていただいたのであります。そして予算化する前の計画の線に入つておつたものが、途中においてこれが一旦打切られた。しかしそれは特定な人の政治工作によつて、浮び上らせたのだというようなデマが、まことしやかに飛んでおると聞かされておるわけであります。私アメリカから帰りまして、局長のところへごあいさつに参りましたときに、局長は私どもが渡米する前に、事務当局と折衝し協調しておつたことと同じことを申されて、君の方の要望しておつた新規事業は、先ほどお話ありましたように、安本、開発庁の事務当局によつてあらゆる角度から検討した結果、妥当であると意見が一致して載せてあります、ことごとく要望にこたえ、入りましたから御安心くださいというお話を、局長から私お聞きしたのを記憶いたしておりますが、しかし一面においてはさきに申し述べたようなデマ宣伝もあるのであります。ただいま局長のお話を伺いますと、この三つの港については何ら変更や移動がなかつたということがわかりました。しかし何か局長のお耳に入つてはおりませんか、重ねてお尋ねいたします。

黒田靜夫運輸技官(港湾局長)

○黒田政府委員 いろいろなうわさがあるということは全然聞いておりませんので、今玉置委員からそういつたようなお話を伺いまして、実は私は意外に思つている次第でございます。従来通りの北海道の港湾につきましては、昨年の秋に事務的にいろいろと関係庁と打合せて検討してきまつたものを整備するとともに、その後緊急な事態が出ましたので、これに即応するために、これまた開発庁と経済安定本部等と事務的に打合せまして取上げた次第でございます。

玉置信一自由党

○玉置(信)委員 黒田局長の御答弁ですつきりいたしましたので、私も了解いたしました。将来場合によつては多少政治的に変更、移動をしなければならぬものが絶対ないとは申しませんが、しかし私個人の考えといたしましては、何としてもこれだけ広大な北海道の港を整備発展せしめる上におきましては、その專門家でありまする港湾局、開発庁、安本、各当局の方々の考え方が一番公平であろうという見解を私は今日までとつて来ております。何も官僚政治を謳歌したり、官僚をおだて上げたりする気持でなくて、大所高所からながめて、やはりこの事務的の案が基本にならなければ最後の予算化は至難だと思いますので、この見解を申し上げたわけであります。予算の獲得においては政治的行動によることは当然のことであります。ただいまのお話を聞きまして安心いたしました。今後もどうかその御方針で進まれるでありましようが、なおそういうようなうわさもあつたことをひとつ御記憶にとどめていただいて、今後ともただいまの方針を堅持せられんことをお願い申し上げて、私の質問を打切ります。

岡村利右衞門自由党

○岡村委員長 本日はこれにて散会いたします。     午前十一時七分散会

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