運輸委員会 第26号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/05/07
会議録
○岡村委員長 これより会議を開きます。 鉄道建設審議会の結果につき、政府より説明したき旨の発言を求められておりますので、これを許します。荒木政府委員。
○荒木政府委員 本年度本予算においてきまりました二十億の鉄道新設費をもちましてただちに着手いたします線路がきまりましたので、その経過を御報告申し上げたいと思います。 先月の十六日に建設審議会の総会を開いていただきましてそこで会長補充その他事務的なことを行つたわけでございます。そこで本年度の予算は遺憾ではあるけれども三十億ときまりましたので、それをもつて着手すべき線路をさしあたりますきめるという必要に迫られているので、いかがすべきかという問題を審議していただいたわけでございますが、個々の線を選びます前に、建設線を選ぶ基準をきめるべきであるという御意見でございまして国有鉄道建設線選定基準というものがきまつたわけであります。それは地下資源、電源、農林水産資源及び農地の開発並びに地方産業の振興等、国民経済上効果大なるものを優先考慮する。二番目が輸送量が多く、收支割合の良好なものを優先考慮する。三番目が輸送経路上の観点から見て重要度の高いものを優先考慮する。最後が特別の事情なき限り、未成線にして経済速度をもつて比較的短期間に工事を完成し得るものを優先考慮する、こういう方針といいますか、原則をおきめいただいたわけでございます。そしてこの基準によつていかなる線をピツク・アツプするかという具体的問題は、小委員において決定案をつくるということに相なりまして、先月二十三日、二十四の両日にわたりましてこの基準に従つて慎重に検討せられました結果、お手元におくばかりした答申案の二にございますように、北から順次申し上げますと、中湧網線、小本線、川口線、白新線、大糸繰、樽見線、紀勢線、赤穂線、本郷線、江川崎線、日田線、この十一線をさしあたりやるということに相なつたわけでございます。しかしながら日本の狭い国土を開発し、密集しておる人口を養いますためには国土を極度に有効利用しなければなりませんので、そのためにはどうしても鉄道の新線をさらに多く建設することが必要であることは国会におけるしばしばの決議もございましたし、同時にまた委員会における全般的な強い空気であつたわけでございます。そこでお手元に配りました答申案の第三にありますように、この十六線は政府としては補正予算をもつて新線建設費を追加し、今年度内に着手すべきであるという御答申をいただくことになつたわけであります。その線路は北から順に行きますと、遠羽線、辺富内線、根北線、福山線、津軽線、気仙沼線、野岩線、能登線、越美線、阪本線、三江線、岩日線、宮原線、内海線、国分線、枕崎線、この十六線でございます。そういたしましてこの線路を始めるに要する予算は、お手元に配付してございます予算表をごらん願いますと、上の十一線の建設費総額が百二十五億五千一百万円、初年度が二十一億四千一百万円、しかし御存じのようた予算は二十億でありますので、少し足がはみ出ますが、これは次年度に繰延べられることになろうかと思います。この点も補正予算のときに補正していただくことになろうかと思います。さらに十六線をやりますと、総計において総額三百九十六億二千九百万円、初年度におきまして四十七億二千万円を要するということになつておりますので、答申案といたしましては、第四にありますように、二及び三によつて着手した路線については、次年度以降経済速度をもつてその工事を継続し得るよう予算的措置を講ずべきである。要は初年度だけ予算措置を講じて、次年度以降少くなつて、着手した線も休まなければならないということが起きてはならないので、普通の経済的速度をもつて工事を継続し得る予算を十分考慮すべきであるという趣旨の御答申をいただいたわけでございます。 なおさらに二つの建議をされることになつたのでございます。その建議もお手元にお配りしてございますが、これは国会におきまして、数次にわたり衆参両院において決議されました趣旨と大体同趣旨でございますが、一応読ましていただきますと、新日本の経済的復興と人口問題対策としては国土の有効利用、国内資源の開発を図らなければならない。 このために第一に必要なものは、鉄道新線の建設であり、これに対する国民の要望もまた極めて熾烈である。 政府においても昭和二十七年度日本国有鉄道予算に新線建設費として二十億円を計上したのであるが、此の程度の金額をもつては到底右の目的を達し、国民の要望に応えることが出来ない。 故に、日本国有鉄道新線建設費の増額方につき至急特段の対策を講ぜられたい。 これは鉄道敷設法に基きまして、鉄道建設審議会は関係各大臣に対しまして建議をすることができるという規定がございますので、これに基いて総理大臣、大蔵大臣、運輸大臣、安本総裁に建議をするということになつたわけでございます。もう一つの建議がございますが、それは、 左の営業休止線については予算の 補正により速やかに営業を再開せられたい。 札沼線 白棚線 魚沼線 これは御存じのように戦争中撤去いたしまして、今日なお復活いたしていない線でございます。他にも撤去した線はございますが、復活した線もございますし、私鉄をもつてかわつた線もございますので、この線は、少くとも新線建設が始まる段階になりましたので、復活さすべきであるという趣旨でございますが、あいにく本年度とれております二十億をもつてしては、新線建設に該当いたしませんので、予算を使いかねますので、予算の補正が行われますときには、この復活に充当し得るような趣旨をもつて予算の補正をとつて、ただちにこれに着手するようにということで、この建議がいたされたわけでございます。この三線復活に対します経費が、合計十一億七千五百万円でございます。 以上申し述べましたのが、今回鉄道建設審議会において決定されたところでございます。これの答申を運輸大臣は受けるわけでございますが、実際の問題になりますと、国有鉄道総裁が国有鉄道法に基きまして、新線建設の認可を申請して参る段取りになるわけでございます。その際には政府から命令するというようなことを必要といたしませんで、国鉄総裁もこのメンバーの一人でございますし、建設審議会の意のあるところを尊重いたしまして、十一線について、新線建設の許可申請が出て参る予定でございます。そうしますとただちに運輸大臣が認可をいたしまして工事に着手する、こういう段取りに相なるわけでございます。以上簡単でございますが、説明を終ります。
○岡村委員長 ただいまの説明に対して質疑があれば、これを許します。
○岡田(五)委員 ごく簡単なことを二、三お尋ね申し上げたいのでありますが、この御決定になりました十一線は、大体全部いわゆる未成線でございますか。道床ができ、路盤ができておる線なのでございますか。それとも新たに初めから道床その他の建設工事を始められる線なのですか。もしさような、どの線が未成線である、どの線がこれから初めから着工する線であるということがわかつておりますれば、お知らせ願いたい。
○荒木政府委員 これは全部未成線でございまして、今回新たに着手するものではございません。その線路のできぐあいは禁じのようにいろいろ違いまして、もう路盤がほとんど完成しているものもございますし、その程度がそう進んでいないものもございますが、全然着手しない線ではないわけであります。
○岡田(五)委員 第三の「左の十六線(北から順次列挙)は年度内予算の補正により速やかに建設に着手するを適当と認める。」こう書いてありまして一、二、三と順番が出ておりますが、この書き方から見ますと、補正予算のわくによつて、必ずしも上からの順番でラインを引くようにも解釈できないので、この十六線をやるとすれば、さらに二十七億くらいの補正予算がいるようでありますが、たとえば二十億か十五億の補正予算しか獲得できなかつた、こういう場合には、あらためてこの十六線のうちからさらに着手線をお選びになる予定でありますか、その辺のところをお聞かせ願いたい。
○荒木政府委員 先ほど御説明申し上げましたように、この十六線をやりますために、初年度に要します経費が四十七億二千万円でございます。四十七億二千万円の補正予算がとれますれば、この全部に着手する。なお補正予算といたしましては、先ほど申し上げました営業休止線も着手しなければならないと思いますので、さらにその分が六億八千八百万円ということになるわけでありまして、五十億を突破いたしますので、運輸省並びに国鉄においては、それが全部補正予算において計上されることに極力努力することには相なつておりますが、国家財政の見地からそれだけの予算がとれなかつたという場合におきましては、その予算に応じましてこの十六線の中から、さらに建設審議会において愼重研究されました結果、着手順位が決定されることと思います。
○岡田(五)委員 今の荒木政府委員の説明を聞いておりますと、ちよつと数字が間違つているのじやないかと思います。補正予算がさらに三十億とれれば、大体残りの十六線ができるのではないかということでありましたが、要するに今の十一線と十六線を合計して、私はこの表にありますように四十七億二千万円になる、この点をお間違いになつているように思いますが、これはよけいなことでありますから、よしておきます。 もう一つお尋ね申し上げたいのは、建議案の第二に、札沼線、白棚線、魚沼線、これは営業休止線だから補正予算をとつてやりたい、こういうことになつておりますが、これは建設費ではなしに、改良費というようなものでや、れないものでしようか、その辺のところをお聞かせ願いたい。
○荒木政府委員 岡田委員の申されました通り、先ほどの数字は間違つておりまして、四十七億二千万円というのは、今度とれております二十億を含んで四十七億二千万円、さらに六億八千八百万円の営業休止線が加わる、こういうことでございます。訂正いたします。営業休止線の問題でございますが、これは営業の休止を告示いたしておりまして、廃止いたしておりませんので、これを復活するのは新線建設に該当しない、こういう形式論理に相なるわけであります。そこでこの二十億をこれに充当することができませんので、しからば国鉄の予算からこれを捻出するかというと、四百十六億という金ではとうていこれにまわし得ないのでございます。予算を御説明申し上げますときにも、四百十六億という金は非常に少い金で、大臣もここで多分申し上げたと思いますが、八百億ないし一千億を必要とする、こういうふうに相なつておりますので、現在の予算からこれに充当するということはできませんので、補正予算でぜひこれを追加いたしましてこれに着手する、こういうことになるわけでございます。現在におきまして、改良費ということをやかましく申しませんので、いわゆる工事費をもつて充当するという形になると思いますけれども、新線建設とそう実質的に違わない面もございますので、私の考えでは、補正予算が出されます場合におきましては、三十億なら三十億、その中に新線建設費とこう書いて括弧して戦時中の撤去線の復活の経費を含むというふうに補正をしていただいたらよいのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○岡田(五)委員 もう一つ非常にこまかくて申訳ないのでありますが、このたび御決定になりました十一線の工事費二十二億四千百万円の中に、いわゆる車両費というものが含まれておるのでございますか、それとも土工関係の費用だけでございますか、その辺のところを明らかにしていただきたいと思います。
○荒木政府委員 この中には車両費も含まれておるわけでございます。だからこれに対しまして、ネットの工事費に対しまして九・七%の車両費と七・一%の総係費、これの含まれた額がこの二十二億何がしということになつておるわけでございます。
○岡田(五)委員 それでは今後建設費に関するこういう経費の計数の中には、いわゆる総係費及び車両費というものは含んでおるものと考えてよいのでありましようか。
○荒木政府委員 さようでございます。
○坪内委員 二、三点お尋ねいたしたいと思います。私どもの手元に配付されました鉄道建設審議会の答申のことにつきましては、すでにこれは運輸大臣がその答申を受けましてただいまお話がございました十一線につきましては決定を見たのでありまするかどうか。その点をお伺いしたい。
○荒木政府委員 答申としては決定したわけでございますが、実際の工事に着手いたしますのについては先ほど申し上げましたように国有鉄道法に基きまして、国鉄総裁が新線建設の認可を申請して来るわけでございます。その認可出講は、おそらく問題なく十一線について認可申請をして来ることと思います。それについてただちに認可を與えまして工事に着手する、こういう段取りになるわけでございます。
○坪内委員 その点につきましても岡異言いろいろと御質問があつたと思いまするが、その答申について運輸大臣が答申通りに大体決定することになるのか、あるいはまた大臣の方のお考えで、他に何か計画した線があるのか、その点についてひとつ大臣からお答え願いたいと思います。
○村上国務大臣 ただいままでにどういうお話がありましたか存じませんけれども、今のお尋ねについてお答え申し上げたいと思いますが、国鉄総裁の方から認可申請があれば、この十一線のうちならばただちに運輸大臣限りで認可するということにしたいと思つております。それは鉄道敷設法の明文に示されてありますごとく、国鉄総裁から運輸大臣あてに認可申請があつた場合に、認可せんとするときは鉄道建設審議会の諮問に付して、しかる上に認可の措置をとるということに相なつておるのであります。しかし先般の審議会の事情で、この十一線ならば諮問の手続を省いてただちに認可することにしたいという了解を実は得ておるのであります。実は北海道、東北方面は非常に早く冬が参りまして工事にはなはだ不都合でありますので、一日も早く工事に着手する必要があると思うのであります。十一線全部についてあらゆるデータがそろつた上で一括して申請をせずに、早くできたものから申請をしてもらいたい。特に北海道、東北方面はなるべく早く準備を整えて、認可申請をしてもらいたいということを実は要求いたしておるのであります。要はすでに年度開始後若干の期日が経過いたしておりますし、できる限り有効に工事をやりたいという考えで、ただいまのようなことを申し送つておる次第であります。
○坪内委員 それではこの十一線は、大体そういつた事情のもとに国鉄関係からもいろいろな申請があり、いよいよ事業に着手をするということになりますと、ほぼいつころから始まるのかということが第一点と、第二点におきましては、これも岡田委員から御質問があつたと思いますが、二十七年度の年度内にこの十一線の新線建設事業は完全に終るのでありましようかどうか、その点もあわせて伺いたいと思います。
○村上国務大臣 十一線全部についていつから工事を始めるかという御質問でありまするが、これはちよつと明確な御返事をしかねるのであります。国有鉄道の準備は、すでに大体の審議会の意向が察知できますとただちに準備に着手いたしておるのでありますが、現地で工事事務所を開設していよいよ工事に着手するのにはなお若干の時日、おそらく一箇月ぐらいを要するのではないかと考えておるのであります。そういうことを仮定しますると、北海道のごときは本年度の工事期間というものはきわめて短かいものに相なります。それで特に北海道、東北に対しては、急いで工事に着手するようということを実は勧めておる次第であります。 それから本年度限りで仕上がるというのは、江川崎線だけはほとんど本年に完成いたすのでありまして土木は本年度限りで仕上がるのであります。工事費二億七千万円のうち、二億三千百万円は本年度の工事費であります。来年度の三千九百万円というのは、これはもつぱら車両費であります。工事としては本年度に完成するはずであります。この江川崎線を除きましてあとはみな三年以上を要しまするが、特に紀勢線、赤穂線、これに五箇年を要することに相なつております。そして大糸線と日田線が三年間、あとの五線が二年間で仕上がる。江川崎線はただいま申し述べた通りであります。
○坪内委員 ただいま工事のこれからの見通しについてお話がございまじたが、今日本は国際的にも非常に微妙な経済情勢下にもあるし、また朝鮮動乱その他の事情におきましても、資材その他についていろいろと将来楽観を許さないような情勢下にありますが、そういつた関係におきまして資材の面につきましては支障なくこれが確保できて、工事に支障がないような見通しであるかどうか、この点もお伺いしておきたいと思います。
○荒木政府委員 資材の関係は幸いにして、この程度の新線建設でありますと、全然心配なくやれる予定であります。
○坪内委員 同僚岡田委員からも御質問があつたと思いますが、現在計画しておる路線に対しましても、あるいは将来新線の建設ということにつきまして積極的に促進して行くにつきましても、問題は財源ということになろうかと思いますが、近き将来に補正予算ということになりますと、その点につきましては大蔵省ともある程度の折衝を続けておるのであるかどうか、先般来新線建設の財源につきましては、運輸省なりあるいは国鉄側の腰が砕けて大蔵省関係に意見が浸透しなかつたというようなことも事実あつたのでありますが、そういう点につきましてはどの程度に折衝しておるのかということをお尋ねいたします。 さらにもう一点は、新聞紙上等におきますると、将来の新線建設につきましては、いわゆる鉄道建設債券というようなものでも考えておるのだということが出ておりますが、この点はどの程度に話が進んでおるのか、この点もあわせてお伺いいたしたいと思います。
○村上国務大臣 今御質問の各点につきまして、はつきりとお答えすることは遺憾ながらできない段階にあるのであります。実はすでに政府委員からお聞きくださつたと思いますが、十六線の建設にいたしましても、また三本の休止線の復元につきましても、それぞれ緊急に財政措置をとつて、適切な措置をとるようにという建議がありました。この建議はひとり運輸大臣に対してのみならず、総理大臣、大蔵大臣にあてた建議であるのであります。自然これらの点につきましては、それぞれ公文書をもつて発送いたしておる次第であります。なお口頭をもちまして、とにかくこの財源の捻出についての措置を種々話し合つておるような次第でありまして、今鉄道公債によるべきか、あるいはまた他の方法によるべきか、一般財政からの借入れによるべきかというような点につきましても、補正予算において、それまでには方針を確定して予算措置をとりたいというぐあいに考えておる次第であります。もちろんこの資金の捻出措置につきましては、ひとりただいま問題になつております建設費のみならず、いつかも本席でお聞き願いましたごとく、取替工事費で今日手遅れになつておる分だけでも二千億に近い、千八百七十五億円というものがあるのであります。そのために国鉄は非常な悩みを持つて運営いたしておる次第であります。また一方におきまして電化その他の改良工事も相当な金額を要求してある次第であります。これらの点につきまして、大体今手遅れしている危險防止の車両の若返り、また諸施設の若返りをやり、同時に電化その他の改良工事をやるとしますれば、五年間にやるとしてもおそらく年々五百億くらいを別途に考えなければならぬと思うのであります。これらの工事費をいかにして調達するかということは、運輸大臣として実は日夕頭を去らない問題でありまして、なるべくすみやかに具体的の案を立てて、また皆さんの御賛成をお願いし、同時に御協力をお願いすることにいたしたいと思つておる次第であります。
○坪内委員 ただいま大臣より新線建設のいろいろな関係におきまして、憂慮してくださつておるお話がございまして、了承いたすのでございますが、この十一線については二十七年度の公布予算二十億でまかなう、あとの十六線は近き将来における補正予算ですみやかにこれを建設したいという構想のようでございますが、すでに運輸大臣としあるいは国鉄側として、全国各地からこの新線建設のいろいろな要望があることは御承知の通りでございますが、そういたしますと将来この補正予算を組むとかいうようなこと、あるいは十一線、十六線の新設を促進して行く、いわゆる新たなる計画に基く新線についてこれを完成させるために、他の線は考慮されないような状態になるのではないかと考えますが、そういつた観点から将来考えられている、あるいは運輸省に請願、陳情されている新線については、どういう考えでお進みになるのか、御参考までに大体の御構想をお聞かせ願いたいと思うのであります。
○村上国務大臣 すでに政府委員から説明をお聞き取りくださいましたと思いますが、二十七年度で二十億の建設費をもつて着工する建設線が十一線、この第一年度の所要金額が二十二億四千万円に相なつております。もちろん二十億しかないのでありますから、二億四千万円次年度にまわるはずでありますが、かく考えますと、次年度の所要額は四十八億五千万円に相なるのであります。初年度に二十億で十一本の工事に着工しますと、この十一本の二十八年度の工事費は、四十八億五千万円に相なる次第であります。さらにただいまも申し述べます通り、この十六線を全部補正予算で着工するためには、二十五億の金を初年度に要する次第であります。そして次年度は七十五億という金額に相なるのでありまして、これを全部補正予算で着工することはできないことではないかと実は考えておるのであります。建設審議会の議場における論議の趣旨にかんがみましても、これを全部着工するということはおそらくできまいという意見が相当あつたのであります。要するに補正予算で十億ふえるか十二億ふえるか、その認められる金額いかんによつて、さらにこの十六線の中から建設審議会で御審議を願つて、ピツク・アツプを願いたいと考えておるのであります。幸い二十五億認められますれば、十六線全部着工することができるのでありますが、これは来年度に百億以上の建設費をもつてかからなければ、これだけの着工はできない。おそらくその見通しを持つことは至難であろうかと思いますが、このうちの一部分を着工することに相なるのじやないかと思います。さらに多分十六線以外の線についてどうなるのかというお尋ねのように私拝承したのでありますが、もしそういう意味でありますと、今の十一本だけで申しましても、二十七年度二十億のものが四十八億で、倍以上の金額を来年度は要する次第であります。従つてこのうちの一部分が工事完成するようにならなければ、別個の新線を着工することは非常に困難ではないかと考えられる次第であります。そのときの財源いかんによることであります。
○坪内委員 荒木政府委員にお尋ねをして、さらに大臣にお尋ねいたしたいと思います。ただいま大臣より予算関係につきまして御説明がございましたが、財源のことにつきましては、申すまでもなく相当愼重に基本的な態度をとつて進まなければならぬと思います。そこで全国各地からそれぞれの特殊事情あるいは特殊性を強調されて、新線建設の要望があると思いますが、そういつた全国の要望をいれると、現在あなたの方に来ておる関係において、概算どのくらいの予算になるのか、大まかなところを御説明願いたい。
○荒木政府委員 予定線に載つておるのが約百五十線ございます。それから予定線に載つておりませんが、予定線に追加してもらいたいという路線で、国会で請願が採択せられたものが、二月ごろ調べたところでは六十六線ございます。その後に採択されたものがございますから、現在は七十くらいに相なつておるかと思います。それらについては現在予算の計算はいたしておりません。ただ未成線四十八線の分については、どれだけの経費がかかるかということは一応計算しておりますが、六十六線の分につきましては、ただ地図の上に出ておるだけでございまして、技術的にも非常に困難な、ほとんど不可能な線に対しまして、予算の年度割をつけるという段階まで調査ができていない次第であります。
○坪内委員 ただいまの御説明中の四十八線については、大体計画を立てられて予算が出ておりますか。それを大まかでけつこうですから……。
○荒木政府委員 一応個々の線で数字を出しておりません。集計いたします。
○坪内委員 そこで大臣にお尋ねいたしますが、ただいま予算関係につきまして大体のお話を承りましたが、ただちに二十七年度の予算に計画をする十一線、あるいは将来補正予算で補いまして着手しようという十六線の問題にいたしましても、大臣のお話の通り相当莫大な予算がかかる。さらに年々歳々百億くらいの予算を持たなければ、現在考えておるような線についても着手ができないような状態であるというようなことを承つた。そこでさらにまた例の予定線というものは百五十線ある。さらに予定線以外の追加のものが七十線ばかりあるというようなお話になつて参りますと、これの財源をどうするかということにつきましては、私が申し上げるまでもなくこれは相当大問題である。そこでただいま政府が考えておられるように、これは一般財源あるいは補正予算に上らぬのだというようなことになりますと、たいへんな問題ではないかと思うのであります。従つて予算、財源の関係の問題を今後どうするかということが、大きな問題の一つであろうと思います。先ほど私お尋ねいたしましたが、法律的にそういつた措置が講ぜられておるところの財源の問題を、どういう点に持つて行くかということについて、ある程度の基本的な態度なり、方針なり、構想を持たなければ、将来こういつたいろいろな新線建設の財源については、まつたく行き詰まつて来るのじやないかというようなことも考えられますので、運輸大臣といたしましてこの問題をどういうふうに処置して行く御見解を持つておられるか。その点をこの際参考までに承つておきたいと思います。
○村上国務大臣 建設線といたしましては、ただいま政府委員が申し述べましたごとく、非常に莫大なる線があるのであります。今の十一線と十六線と、この二十七線だけでもその工事費の総額は二百九十六億、約四百億に相なるのであります。十一線の総額が百三十五億五千万円、十六線の総額が二百七十億八千万円という金額になるのでありまして、合計約四百億ほどになるのであります。もちろんこれらの線は今までにすでに土工をやつたりしておる線が多いのであります。それでもなおかつこれだけの金額に相なる次第であります。今政府委員が別々に申しましたけれども、四十九線を加えまして予定線が百九十九線、それに請願線がおそらく七十線ぐらいあるだろうと思います。そうすると大体二百七十線ほどあるのでありましてこれらの線の延長が今どのくらいになるかわかりませんが、大体一キロ当り六千万円くらいを要するのであります。その金額はおそらく兆という單位に相なると思うのであります。鉄道建設の要請はすこぶる熾烈なるものがあることは承知いたしておりますが、この熾烈なる要望を完全に満たすということは、なかなか至難のことだと思うのであります。これはどうしても資源開発またその他の、多分お聞きくだすつたと思いますが、建設線選定の四つの基準が最初審議会できめられたのでありますが、こういう見地から見まして必要なものから取上げて工事を進めて行くよりしかたがないのじやないかと実は考えている次第であります。しかし平面においてできる限り財源を捻出することによつて、国民の輿望をいれるかいれぬかというわくがきまつて来るのだと思うのでありまして、財源の捻出に最善を盡さねばならぬということをしみじみ痛感している次第であります。
○坪内委員 これはなかなかたいへんな問題でございまして、簡單に結論は出ないと思いますが、申すまでもなく終戦後初めて日本がこういつた新線の予算を計上して発足をするというような段階になつておりますので、国民全般にわたりましてもそれぞれの特殊性を強調して、この新線建設の要望が強いことは御承知の通りでございますので、将来十分そういう点に心を用いられて、御努力を願いたいと要望いたすものであります。 そこで最後にもう一点お尋ねいたしまが、われわれに與えられた資料に、十一線から順位がずつとついております。十六線でもそうでありますが、これは便宜工の順位か、それとも工事着手上の順序であるのかどうか、ちよつと政府委員にお尋ねいたします。
○荒木政府委員 先ほど御質問のございました四十八線をやるのに、どれだけの金がかかるかという御質問にお答えいたします。これは概算で申し上げるわけでございますが、車両費等を入れまして四十八線で約一千億かかるのであります。 それから今お尋ねになりました並べてある順番は、いろは順に並べてもいいわけでございますし、ABC順に並べてもいいわけでございますが、従来のいろいろな例にならいまして、北から南へ並べたわけでございまして先に書いてあるのが点数が高いとか何とかいつたような意味合いではございません。
○岡田(五)委員 ちようど大臣がおいでになつておるので、一問だけお尋ね申し上げたいと思います。先ほど来お話がありますように、敷設法の別表にあげられております予定線と称するものが約二百線ばかりあるようであります。このたび幸いにしてそのうち十一線が着手され、また予算の模様によつては十六線着手されるというような二とでございますが、なお百数十線が残つている。これらの予定線は私から申し上げるまでもなく大臣よく御承知のように、明治以来の経済事情あるいはその当時の国防というか、軍事的な見地からというか、その他のいろいろ政治的な事情から行きまして、これがきめられたと思うのであります。ところが終戦後、明治以来の経済事情と相当かわつた面もありまして経済の基幹たる交通網の整理というものもまた終戰後の新たなる国際情勢、国内情勢及び経済情勢をもととして見直さなければならない、こういうようなことからいたしまして敷設法の別表、すなわち予定線の再検討ということが問題になると思うのでありますなおあわせて、先ほど来政府委員からお話がありましたように、予定線外のもので、第一国会以来請願で採択されたものが六十線もある。これは敷設法の別表に上つておりません。これがそのまま、言葉は悪いのでありますが、未調査、未整理、未審査という状態に置かれております。しかもまた最近のいろいろな政治情勢から行きましてすぐ着工は必要としないが、予定線に入れてもらいたい、調査してもらいたいという政治的な地方的な要望も、これ熾烈をきわめております。かような事情を比較勘案せられまして、鉄道審議会に対しまして敷設法の別表の変更を御諮問なさる御意図がありますかどうかということをお尋ね申し上げたいことと、それから終戦後の新憲法に基きますれば、われわれ議員立法として法律の修正も改正もできるわけであります。われわれ議員提出法案として敷設法の別表一部改正法律案を提出することもこれまた可能でありましてかような措置に出ずる場合、政府当局といたしましてはどういうお心持であるか。かようなことを聞くのはどうかと思いますが、歓迎せられるか歓迎せられないか、その辺のところをお聞かせ願つておきますれば、私たちの動き方もこれあることと存じますので、ちようどいい機会でありますから、簡單でけつこうでありますが、お答え願いたい。
○村上国務大臣 別表が最後に変更せられましたのが昭和十七年でありまして、爾来手を触れていないのであります。その後情勢の変化、特に経済的客観情勢の変化というものも相当あります。またお示しの通り当時は軍事的に必要な路線として、予定線に掲上せられておるものもあつたのであります。なお別表に上げられておらない線で多数の請願があり、また事実客観情勢の変化によつて、今提起されておる予定線以上に、すみやかに建設を要するという路線もあると考えるのであります。予定線を再検討するということは、自然鉄道審議会におきましてつも論議せられておるのであります。鉄道審議会におきましては、引続いて予定線である敷設法別表の再検討はするでしようが、私の見るところでは予定線に一旦掲げてあるものを抹消するということはほとんどできないのじやないかと思います。ただこれに追加するという路線は、相当多数に上るのではないかと考えておる次第であります。今国会立法というお話でありましたが、なるべくならば鉄道審議会の議に御一任願うことが望ましい、露骨に申せばそういうふうに考えておる次第であります。 —————————————
○岡村委員長 次に航空法案及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約に基く行政協定の実施に伴う航空法の特例に関する法律案を一括議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。村上運輸大臣。
○村上国務大臣 まず航空法案の提案の理由をお聞き取り願いたいと存じます。 終戦後におけるわが国の航空活動は、連合国最高司令官の指令及び覚書によりまして、全面的に禁止されるに至り、わずかに昭和二十五年六月に発出されました覚書に基いて、日本国内における航空運送事業の営業活動が許されているにすぎませんでしたが、昨年九月サンフランシスコにおいて締結されました平和條約は、わが国の航空活動について何らの制限を附していませんので、同條約の効力発生の後においては、航空活動について全面的な自由が回復されることとなり、活発な航空活動が期待されるに至つた次第であります。 しかるところ、航空に関する現行法規としましては、ただいま申し上げました日本国内における航空運送事業について、航空機の運航は外国航空会社で行い、その営業面だけを日本側で行うという変則的な事業形態を規定している国内航空運送事業会と外国航空会社の日本への乗入れを片務的に認めた外国人の国際航空運送事業に関する政令の二つのポツダム政令がありますが、これらの政令は、今後の事態に適用するには、きわめて不適当かつ不十分なものでありますことは、説明を要しないところであります。従いまして、平和條約の効力の発生の後に適用すべき航空に関する法規としましては、現行の変則的な政令を廃止するとともに、新しい観点から航空活動の全般について、所要の規定を設ける必要があるわけでありますので、ここに航空法案を提案いたした次第であります。 平和條約は、その第十三條の(C)項におきまして、日本国は、国際民間航空條約の加盟に先立つてこの條約の規定並びにこの條約の附属書として採択されている標準方式及び手続を同條約の條項に従つて実施すべき旨を規定していますので、航空法案は、この規定の趣旨に従いまして、航空機の耐空性に関する基準、航空従業員の資格、航空保安施設の設置及び管理の基準、航空機の運航の方法等の航空機の航行の安全をはかるための方法を定めまして、なお航空運送事業その他航空機を運航して営む事業の秩序を確立し、もつて航空の健全な発達をはかるため必要な規定をこの法案の内容といたしてあります。 以上が本法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ愼重御審議の上すみやかに御可決あらんことを切望いたす次第であります。 なお引続いて、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約に基く行政協定の実施に伴う航空法の特例に関する法律案を提出いたしました理由並びにその概要をお聞き取り願いたいと存じます。 日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約に基く行政協定の実施に伴いまして、日本国に駐留する合衆国軍隊が使用する飛行場及び航空保安施設並びに航空機及びその乗組員につきましては、行政協定第二條、第三條及び第四條の規定によりまして、航空法の適用について特例を設ける必要が生じて参つた次第でございます。 この法律案は、かかる趣旨で立法したのでございまして、施設の使用方法その他具体的な実施細目につきましては、目下予備作業班航空分科委員会において協議を進めつつある次第でございます。 以上でこの法律案の提出理由の御説明を終ります。
○岡村委員長 両法案に対する質疑は、次会に行うことにいたします。
○坪内委員 この際大臣にお伺いいたしたいと思います。ただいま御説明になりました二法案に対する質問は次会だということでございますので、この点につきましては次会に讓りたいと思いますが、私はこの際もく星号惨事の原因の点につきましてお尋ねいたしたい。約一箇月前に惨事があつたもく星号の事故につきましては、その後関係官庁におきましても、その原因の究明に当つて参つたと思うのでありますが、この原因いかんによつては、日本の航空界に重大なる影響を及ぼすという関係もございまして、私どもは重大なる関心を有しているのでございます。なおまた当委員会といたしましても、もく星号惨事につきましては愼重にこれを取上げたのでございますが、御承知のごとく今日の新聞によりますと、各有名新聞が「もく星号惨事の原因わかる」という見出しのもとに、機体あるいは計器類の事故はなく、これはまつたく機長の重大なる過失であつたというようなことが発表されているのであります。私どもはもく星号惨事の原因究明にあたりましては、これまで愼重な態度で臨んだのでございますけれども、新聞紙上に発表するのでございますれば、その原因はすでにわかつていると思いますが、当委員会においてなぜそういつた原因を発表なさらないのか、さらにまたその原因が新聞紙上の報ずるがごとく究明できたといたしますれば、その真相をこの際お伺いいたしたい。
○村上国務大臣 今日の新聞紙に掲載されてありまするもく星号の事故原因につきまして御質問を受けまして、はなはだ恐縮に存ずる次第であります。実は航空庁としまして何ら正式に発表はいたしておらない。まだ正式に発表する段階に達しておらないのであります。しかしあの記事を読みますと、えらく真相よりかけ離れているようにも思わないのでありまして、自然何らか委員または関係事務員から漏れたのじやないかというふうに私はそんたくいたしているのであります。大体ああいうような事柄が判明して来ましたのは、十日ほど前のことであります。しかしながらなお極東空軍から提供を願う資料の提供がまだ願えない部分があるのであります。この資料の提供を督促もし、実は鶴首して待つておるというような次第であります。この貴重なかぎとも申すベき資料が提供されなければ、結論は出て来ないはずであります。今日までのところ、まだこの資料が委員会の手に入らないような次第であります。入りますれば、結論はそう日を要せずして出ることと思うのであります。運輸大臣としても何らの報告をまだ受けておらないのであります。報告を受けますれば、もちろん責任を持つて発表しまするし、もとより国会でこの点は第一に発表いたしますから、お聞きを願いたいと考えておる次第であります。この事故の原因の探究ということは、今後の航空事業に対しまして、また航空行政にとりましても、非常に重大なる示唆または共準を與えるものと期待をいたしておるのであります。非常に重視いたしておりまするだけに、実は公の資料の提供を待つておるような次第であります。
○坪内委員 もく星号事件のその後の原因究明のことにつきまして、大臣からお話がございましたが、大臣のお話によりますと、大体あの新聞に出ておるような記事は漏洩したのであろうというようなお話でございますが、今日の新聞では、航空事故調査会というものがもうまことしやかに、しかも具体的に、緻密に報告というか、発表みたいなかつこうになつておりますので、これは何かの手違いではないか、かように私は思うのであります。しかもこの航空事故調査会の委員には、大庭長官もなつておられるのではないかと私は思うのでありますが、この点について大庭長官からもお話を承りたいということが第一点と、それから先ほど大臣から航空法案外一案の提案理由の説明がありましたが、これを審議するにあたりましても、このもく星号事件の原因の究明、原因が那辺にあつたかということがはつきりした後に、この航空法案外一案の法律案を審議する。これは非常に重大な関係がありますので、そういつた形において私は進めて行かなければならぬと思いますから、次の機会に、航空法案外一案を審議する前にその原因発表を当委員会でされるかどうか、その点をもう一度お尋ねし、その後に委員長にこの扱いについて御相談したいと思います。
○村上国務大臣 御指摘の通りに大庭長官は委員長をしておりまして幸い今日参つておりますので、大庭長官からその見込みについて直接お聞きを願いたいと思います。
○大庭政府委員 先ほどのお尋ねの今日の新聞の件でございますが、調査いたしました結果は、二、三日前に全部の資料を刷りものにしてまわした、その刷りものにしてまわしたものから、一部がどうも抜けておるらしいのでございます。判定の事実でなしに、調査したその原因調査の資料が抜けた、従つて相当こまかいものが漏れたのでございましてまことにこの点申訳ないと存じておる次第であります。それからあとの見込みの点でございますが、今日も極東空軍に参りましていろいろ折衝たしましたが、どうも十分に折衝が遂げられないのであります。政府としましてこの際独自の発表をするか、それとも政府から正式に申し入れる、いずれかの方法をとりまして、最近のうちに発表するべく決定をいたしたいと存じておる次第であります。
○坪内委員 このもく星号の事故について知るということにつきましては、これは全国民が最大の関心を寄せているということは申すまでもないことであります。そこでただいま大庭長官のお話で了承いたしましたが、先ほど航空法案外一案の法律案の提案理由の説明がございましたが、この際委員長は、この航空法案並びに一案については、もく星号事故ということについても重大な関連がございますので、当委員会といたしましてはそういつた事故の原因が那辺にあつたかということを承つてまた承るにいたしましても、大体それに近いような報告を受けた後に、これを審議するようにとりはからつていただくよう、要望いたしておきます。
○江崎(一)委員 ただいま大臣のもく星号の遭難に関する御答弁の中で、極東空軍がこの事件の原因を解決するためのキー・ポイントを握つておる、この資料がなければわからぬというような答弁があつたが、一体それはどういうことなのか、概略でもけつこうですが、御説明願いたい。
○村上国務大臣 私が申しました意味は、大体事故の原因として調査する事項が十あると仮定いたしますと、九つまでは判明しておるが、残りの一つが明確になれば全貌がはつきりする、こういう意味でかぎという言葉を使つた次第であります。
○江崎(一)委員 その事項の十のうちの九つの残りのたつた一つ、それは一体どういうことなのですか。
○村上国務大臣 御承知の通り羽田から飛行機が飛び立つ前には、いつかも申し述べました通りに、気象図等を気象台の方から受取りまして、その気象にかんがみて機長がコースを具体的に地図の上に線を入れる。しかる上に最後にコントローラー、これはジヨンソン・ベースにおられる極東空軍の技術官でありますが、この方に届け出る。そして出発の命令を受けて出発する、こういう順序になるのであります。このジヨンソン・べースにおられるコントローラーから——羽田を出発すれば、コースとしては館山上空、それから大島上空に行つて西に向うというコースははつきりしておるのでありますが、高度の問題であるのであります。その高度に指示を與えられる、こういうことになるのであります。羽田を飛び立つて館山上空までどういう高さで飛ぶ、館山上空では何フィートの高度を保つ、それからさらに上昇して何フィートに達するとか、とにかくその高度について指示があるのでありまして、これをジヨンソン・べースのコントローラーから機長が命令を受ける、しかし必ずしもこの命令に従わぬでもよいのだということも聞くのでありますから、命令とは言えないかもしれませんが、とにかくそういう指示はあるのであります。この指示をすると同時に、タイプ・レコードにこれが入つて来るのであります。そうして一定の指示を與えた後は封印をして保存する、こういうことになつておるようであります。このタイプ・レコードの提供を希望いたしておるのでありますが、それがまだ提供されない、こういうことなのであります。 —————————————
○岡村委員長 次に気象業務法案を議題とし、質疑を続けます。岡田五郎君。
○岡田(五)委員 気象業務法案につきましては、すでに同僚委員から詳細に御質問がありましたので、私はごく簡單に三つばかりお尋ね申し上げたいと思います。まず同法案の十一條によりますと、気象観測の結果または予報、警報の発表について、放送機関、新聞社、通信社、その他の報道機関の協力を求めて、ただちにこれを発表し云々と書いてあるのであります。この発表の形式は大体きまつておるのでありますかどうか。それからこの気象の発表を見ますと、主として大新聞に限られておるようでありますが、その協力を求められる新聞社なり通信社その他の報道機関の信用といいますか、販売数とか、そういうようなものを参考にされまして御決定になつておるのかどうか、この点をお尋ね申し上げたいと思います。それからもう一つはこの発表は無料で発表させておられるのか、あるいは掲載料金というようなものをお役所の方で拂つておられるのかどうか、この点もお尋ね申し上げたいと思います。
○北村政府委員 最初のお尋ねでございますが、発表の形式というものは大体一定しております。その一定しました形式を新聞社に伝達するわけでありますが、二の場合には大体そういう方面のニュースを提供して周知するのに便宜なような新聞社を選択するという趣旨でおりますので、格別の支障がなければ協力をしていただく新聞社の全体に対して提供をする、しかし東京のような非常に多いところでありますと、場合によると実際上の提供能力といいますか、そういう問題で若干の制限をしなければならないような事態があるかもしれないと存じております。それから私どもの情報を発表していただくのでありまして、当然無料で提供する、こういうことになります。
○岡田(五)委員 もう一つお尋ねいたしますが、二十七條の気象測器についての検定でありますが、これは一品々々全部御検定になつて、一品々々に検定証をおつけになつておるのでありますか、それとも抜き検査的にやられるのでありますかどうかという点と、それから気象台の検定に関する職員といいますか、検定官というようなものは、どのくらいの人数がどういうふうに配置されておるのか、その点もひとつお尋ね申し上げたいと思います。
○北村政府委員 気象測器の制度は確実に保たなければなりませんために、測器は一品ごとに精密なる検査をしまして、一品ごとの検定証を発行することにしております。それから気象台の中には従前から検定のための工場を持ちまして、検定の能力を相当持つておるわけでございますが、その人数は今資料を持つておりませんので、正確なものは記憶しておりませんが、大体三十人から四十人くらいではないかと思います。
○岡田(五)委員 これらの計器の生産業者に対する生産の監督という面までは、気象台長は関與しておられないと私は思うのでありますが、その辺はどうでございますか。
○北村政府委員 お話の通り事業の監督はやつておりません。
○岡田(五)委員 それからもう一つお尋ね申し上げたいのは、三十三條の手数料の問題でございますが、計器類の検定及び計器類の型式証明に対する手数料が、大体検定の場合は五千円以下、型式証明の場合は十万円以下になつておるのでございますが、手数料としては型式証明について十万円以下というと、非常に多額のように考えるのでありますが、型式証明に要する手数というものは、大体どの程度の煩瑣な手数を要せられるのか、また実費弁償という意味の手数料であると考えますので、はたして十万円くらいなコストがこの型式証明に要するのであるかどうか、この点御説明願いたいのであります。
○北村政府委員 三十三條の手数料に、検定の方は五千円以下と書いてありますけれども、現在におきましてたとえば現行の料金は温度計で五十円、水銀気圧計で三百円とか、この制限額は非常に高いのでございますが、大体におきましては測器の価格の数パーセント以下にとどめるというような方針で、あまり高いものをとつておりません。それから型式証明の場合に十万円、これは非常にわくが高いように思うのでございますが、実際はそれぞれの実費を計算するわけでございます。但し検定の場合は、個々の商品価値をこわさないという意味合いで、分解して検査をするということはございませんけれども、型式証明の場合には完全に分解いたしまして、精密な調査をいたしますので、普通の検定よりは非常に手数のかかる場合が出て来るわけでございます。先ほど申し上げましたような測器は、比較的簡単な測器でございますが、気象測器の中には、たとえば地震計のような非常に複雑な大規模なものも入つて参りますので、そういつたものを型式証明をする場合には、十万円という金額を要するような場合もあり得るのではないかと思います。ただいままでに型式証明はやつておりませんので、現行料金というものは申し上げられません。
○江崎(一)委員 気象観測業務について二、三お伺いをいたしたいと思います。定点観測というものをやつておりますが、あれは去年の九月から、たしかドル拂いでアメリカからその代価を受取ることになつておつたと思うのですが、その間の事情をちよつと御説明願いたいと思います。
○北村政府委員 ただいまのお話は、定点観測とマーカス島における気象観測との話が、少し混同しておるのではないかと思うのでありますが、定点観測の方は、今度の行政協定のわくに入つておる仕事でございまして、経費の分担の点につきましては、ただいま日米合同委員会の気象分科委員会でもつて折衝しておりますが、双方の見解が一致しないために、今のところ決定しておりません。マーカス島の経営につきましては、最初からドル拂いということになつておりまして、これは定点観測とは全然別個でございます。
○江崎(一)委員 マーカス島の観測は、去年の九月から今年の四月まで契約したようですが、その後はどうなつておりますか。
○北村政府委員 去年の九月から今年の四月までやりまして、ちようど期限が切れるまぎわになりましてから、なお三箇月だけの契約の延伸をいたしております。そうしてアメリカの会計年度の切れる時期までに、将来マーカス島の経営をどういうふうに引受けるかという問題についての折衝をするということになつて、現在同じ委員会で話合いをしておりますが、まだ結論が出ておりません。
○江崎(一)委員 このマーカス島の観測員の給與はどういうことになつておりますか。
○北村政府委員 大体一般の公務員と同じような給與でございますが、マーカス等に滞在しておる間、特別の出張旅費という形にしまして、手当が余分に出ておるわけであります。
○江崎(一)委員 去年の九月から今年の四月までで、アメリカから大体十六万ドルくらいの麦押いがあるようですが、これの勘定はどういうことになつておりますか。
○北村政府委員 これまでの支拂いは非常に遅れておりましたが、年度末までに二月ころまで支拂いを受けたと思いますが、三月以降はまだ整理がついておりませんために、完全な請求ができないわけであります。
○江崎(一)委員 マーカス島の観測員は、ドル拂いなのか、日本の会計年度で立てた予算から支拂われるのか、その点はどうですか。
○北村政府委員 一般会計の教育文化費の方で立てかえ拂いといいますか、そこから一応支出しまして、別途一般会計の方にドルで支拂いを受けて穴を埋めていただく、こういうかつこうであります。
○江崎(一)委員 今度の行政協定に基いて、日本がアメリカ駐留軍のために受持つ気象の業務の範囲はどのくらいになりますか。
○和達政府委員 このたびの行政協定では、第八條に四項目がありまして、簡単に申しますと、気象の観測、気象の統計調査、気象通信、地震及び津波の観測並びに通信、こういうふうになつております。最初の観測のところにX及びT点を含むとなつておりますことは御承知の通りであります。それらにつきましては、予備作業班の分科会で大体了解一致しまして、この問われわれの分科会としては、文句は一応両方で決定いたしました。ただ先ほども申し上げましたように、X及びT点の費用の分担だけが残つております。
○岡村委員長 ほかに質疑はありませんか。——なければこれにて本案に対する質疑は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十七分散会