運輸委員会 第13号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/03/18
会議録
○岡村委員長 これより会議を開きます。 商船管理委員会の解散及び清算に関する法律案を議題とし、政府より提案の理由の説明を求めます。佐々木政務次官。 —————————————
○佐々木(秀)政府委員 ただいまから商船管理委員会の解散及び清算に関する法律案の提案の理由を説明いたします。 この法律案は、商船管理委員会の解散及び清算に関し、清算人の決定、清算の方法、残余財産の帰属、清算事務の監督等を定めようとするものであります。 商船管理委員会は、御承知のごとく戦時海運管理令に基いて設立された特殊法人であり、現在は国家機関として、国の予算をもつてまかなわれております。 委員会の基礎法である戦時海運管理令は、国家総動員法に基く勅令でありますが、国家総動員法を廃止した後においても、同委員会を存続させるため、総司令部の指令により、十二回にわたりその効力を延長して参りました。元来戦争目的遂行のために設けられた船舶運営会が、商船管理委員会として現在に至るまで存続して来ましたのは、もつぱら占領軍がその占領目的のために設置を命じたCMMC(シヴィリアン・マーチヤント・マリーン・コミテイー)に代替し、CMMCとみなされて働いて来たからであります。従いまして占領の終結が見通された現在、その存続はもはや必要がないと認められるのであります。このような事情から第十二回目の延長の最終期たる本年三月三十一日をもつて、戦時海運管理令を自然失効させ、運輸大臣はこれに先立ち同令第六十条の規定により同委員会に対し、本年三月三十一日をもつて解散すべき旨の命令を発することとしたいのであります。ところで同委員会は、特別法に基く法人である関係上、その解散及び清算については、直接民法、商法の適用はないのでありまして、このような法人の解散及び清算に関する先例にならつて、商船管理委員会の解散及び清算の実施、その監督等については、新しく法律を制定するのが最も妥当な方法と考えられるのであります。これがこの法律案を提案する理由であります。 なお同委員会の現に行つている業務は、外航船舶の外国における入出港及び外航により収受する運賃の見込額について、運輸大臣の承認を受けるために同委員会を経由すること、及びLSTの運航事務並びに帰還輸送船管理事務の三者であります。右のうち第一の入出港及び運賃の承認の経由事務は、船舶運航令に基くものでありまして、同令は講和発効後百八十日をもつて失効することとなつており、またLSTの運用については、新たに設立される会社と米海軍との契約によることとし、帰還輸送は、政府が直接これを行うことにいたしておりまして、それぞれ今後における措置に遺憾のないことを期している次第であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。
○岡村委員長 本案に対する質疑は次会に譲ります。 —————————————
○岡村委員長 次に、昭和二十六年十月の台風による木船災害復旧資金の融通に関する特別措置法案を議題とし、これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。田代君。
○田代委員 これはルース台風だけに限つておられるようでありますが、その前にも台風がずいぶん来ておりまして、これと同じような被害を漁村はこうむつておるわけでございますが、ルース台風だけに限られたというのは、大体どういう理由からでございますか。同時にその前における台風の被害状況はどういうふうになつておるかということを御説明願いたいと思います。
○關谷委員 以前の台風の際にやらずに、今度やるというふうなことは、今回の方が木船の被害が非常に多かつたために、特にこういうふうな臨時特別措置を考えたわけであります。なおまた以前の損害につきましては、これはその当時の報告等、精細なものが集まつておりませんので、今ここでお答えを申し上げるというふうな資料は持ち合せておりません。
○田代委員 今度の被害が大きいからということが、唯一の理由であるかのようにただいま御説明がございましたが、これは被害者といたしましては、昨年あるいは一昨年あたりのキジアとか、あるいはジユデイスとか、いろいろな台風が九州などにはずいぶんありまして、漁村なんかで大被害を、地域的な面もありまするが、受けております。これだけに限るというと、政府の施策というものが非常にへんぱになるということは、これは当然問題になるのですが、これを何とか考える必要がないかどうか。またそれを考慮される御意向はないかどうか、御説明願いたいと思います。
○關谷委員 この木船の被害、これは従来もいろいろ災害はありましたけれども、今回のは、ことに九州、瀬戸内海が非常に機帆船の多いところでありまして、そのために被害が特に多かつたということで、特別の措置を講じたわけであります。なおこれを以前に災害を受けたものに適用するかと申しますと、これは今回のルース台風の被害だけに限つて融資をせられることになつておりますので、資金その他の関係でやはりルース台風だけにこれを融資する、こういうことになつております。
○田代委員 そういたしますと、これは非常にぐあいが悪い。たとえば同じ大分県のある港なら港が、ルース台風に対しては国家的な補償をしてやる、あるいはいろいろ便宜を与えてやる。ところが同じ船の持主、あるいは漁村などで、昨年あるいは一昨年の台風ではそういう手が打たれないということになりますと、そこにおる人が、これはおかしいじやないか、こういう政策は間違つておるのじやないかということを考えざるを得ないわけなんです。私はこれは非常に手落ちであるように思うのですが、そこに何とか考慮される余地がないかどうか。また考慮される御意図はないかどうかという点をひとつ……。 〔委員長退席、黒澤委員長代理着席〕
○關谷委員 今回の場合はこれはルース台風によつての被害の調査に基いて、それに対する資金的な措置を講ずる、こういうようなことになつておりますので、他の災害に対するものは貸付をすることになつておりません。私たちの希望といたしましては、一応こういうような先例をつくりまして、さらに将来もたびたびこういうような災害が起るのではないかと予想せられますし、なおまた以前にそういうような災害を受けた人たちで、代替船をつくることができないというようなものに対しましても、将来私たちは何というか、恒久的な立法措置を講じて、その都度救済ができるようにしたい、こういうような考えを持つております。
○田代委員 どうも過去の被害に対するものははなはだ遺憾でございますが、とにもかくにもルース台風だけでも、それに対して何とか国家が援助するという趣旨は、私たちも賛成なわけなのであります。ぜひとも過去の分に対してもめんどうを見てやるということで、片手落ちのない措置が講ぜられることを極力希望するわけであります。 次に、はしけとかその他非常に小さい木船がはずれておるようでありますが、そうでございますね。
○關谷委員 はしけは木船から普通除外されておりますので、これははしけを持つておりますのは、大体相当の資力のある者が持つておりますし、他のわくで今まで融資の措置を講ずるようにいつも考えられておりますので、今回のは別途になつております。なおまた小さいと申しましても、小さいのは漁船で、この漁船にはこれと同性質の法律が通過いたしておりますので、ほとんどがそれに含まれておることになつております。
○田代委員 災害補助とか、融資とかいう場合には、常に問題になるのでありますが、その分配というような面でぜひとも公平になされないと、いろいろ問題が起るものでありますが、公平に各県にこれを均等させるという面では、十分遺憾がないように措置がとれますかどうか、その点をひとつ……。
○關谷委員 公平に遺憾のないようにとり得るようになつております。
○田代委員 具体的にどういうふうな措置をされますか。
○關谷委員 大体融資の三億八千万というものが、被害を受けました金高の三分の二ということになつておりますので、それを標準としてすべて被害の報告を受けておりますので、希望がありましたならば、その三分の二程度は公平に貸し付けることができる、こういうことになつております。
○田代委員 これは全額国庫負担というような、そういう強力なあれをした方がいいのではないと思いますが、そういうことはお考えになつておりませんか。
○關谷委員 全額の国庫負担という意味がわかりかねますが、元本、利息、すべての国庫負担という意味と解釈していいわけですか。
○田代委員 大体そうです。
○關谷委員 もちろんこれは理想的に申しますならば、そういうふうにしたいのでありますけれども、やはり全額国庫負担でやるという例は、今までにもないと記憶しておりますので、三分の二程度の融資をいたしますならば、それによつて将来輸送の収入によつて償還することができるというようなことを考えておりますので、全額を国庫が負担するという気持は持つておりません。
○田代委員 終ります。
○岡田(五)委員 私提案者の一人になつておりまして、実は提案者の關谷委員からお答えをいただきましたのでございますが、この機会に政府委員にひとつお尋ねをいたしておきたいのでございます。と申しますのは、私から申し上げるまでもなく、日本は四つの島でありまして、この島々に重要物資を運搬するということは、日本の経済上根本的に必要なことではないかと思います。この四つの島々への重要な貨物の運搬は、木船によつて大体行われておるということをわれわれは知つておるのであります。聞くところによれば、年間約五千万トンの重要貨物が、この陸上のトラックとも比較すべき海上のトラックである木船によつて運ばれておる。しかもこの木船は荒波高い海上を木の葉のごとく、不完全な、貧弱な装備のもとに、運搬されておるのであります。しかも日本は世界に有名なほど、毎年々々災害に襲われておるのであります。かような日本の国土の本質、かようなこの木船の使命、現在の状態というようなことを考えあわせますと、私は木船の災害に対する根本的ないわゆる国家的な補助政策というものが確立されるべきではないか、かように考えるのであります。今回幸いにいたしまして、有史以来まれに見るルース台風による木船の被害は、国家の補助に基きまして、急速なる復旧ができることは、私たち国民の一人といたしまして、非常に喜びにたえないところであります。私は先ほど申し上げましたような、かような木船の使命というような点からかんがみまして、政府が木船の災害復旧、災害補償ということにつきまして、どういう方法を考えておられるか、どういうあり方で行きたいかというようなお考えがあれば、この機会にひとつお漏らし願いたい、かように存ずる次第であります。
○岡田(修)政府委員 ただいまの御説明のように、機帆船に対する保護助長、特に災害の場合のこれが復旧助成ということが非常に緊要でございます。御承知と存じまするが、前には木船に対しまして国が再保するという方法があつたのでありますが、これが三年ほど以前にGHQの指示によりまして、国家のその再保を受けるべき基礎になる木船保険組合なるものの解散を余儀なくされたのであります。従つてそれによつて国家の再保という措置がなくなつたのでございますが、今回このルース台風に基く災害の補償並びに利子補給という政府の措置をとらざるを得なかつた事態にかんがみまして、今後こういう被害が起つた場合に、その都度臨時的な措置を講ぜずして、恒久的にこれが復旧助成をし得るような措置として、以前実施しておりましたような国家の再保険制度というものをぜひ実現する必要がある、かように考えているのでございます。現在木船業者の一部に、それぞれみずからの力によりまして、相互保険組合を設立しておるのでございます。しかしこれは大きな被害が発生いたしますると、とうていみずからの力による相互保険組合では処理できない。どうしても国がそれをさらに再保して、最終的には国がそういう被害に対して保険金を支払うという方法を講ずる必要がある、かように考えておりまして、目下その方法、内容につきまして研究いたしておるような次第でございます。
○黒澤委員長代理 ほかに御質問はありませんか。——なければこれにて質疑は終了いたしました。 これより本案に対し討論に入りますが、討論の通告もありませんので、これを省略するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○黒澤委員長代理 御異議なければさように決します。 これより本案について採決いたします。本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○黒澤委員長代理 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお本案に対する委員長の報告については、委員長に御一任願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○黒澤委員長代理 御異議なければ、さように決します。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後二時二十三分散会