運輸委員会 第11号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/03/06
会議録
○岡村委員長 これより会議を開きます。 運輸省の機構改革に関し議事を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。岡田五郎君
○岡田(五)委員 山口行政管理庁次官にお尋ね申し上げますが、最近内閣におきまして、行政機構の簡素化という問題に関連いたしまして、各省の機構を簡素化すべくいろいろと御研究中のようでございます。新聞によりますといろいろと報道せられ、またわれわれ自由党の機関におきましても、次官からも御説明あつたかのように承つておるのでありますが、このわれわれ運輸委員が関係いたしておりまする運輸省関係につきまして、どういう御構想をお持ちになつておりまするか、まずお漏らしをいただきまして、その御構想に対しまして質疑を進めたいと思います。
○山口(六)政府委員 行政改革の問題につきましては、すでに御承知の通り政府といたしましては、総理大臣より数次にわたりまして声明いたしましたように、終戦後の今日の段階におきまして、過去の行政機構が輓近きわめて厖大に発展いたしましたので、この行政機構を、あるいは統合し、整理し、簡素化しまして、そして国民の負担の軽減をはかりまするとともに、従来の複雑な因襲を一新し、かつ合理的、能率的、組織的に改めまする考えのもとにおきまして、諸般の調査準備を進めて参つておるのであります。しかしまだ成案を発表の時期に至つておりませんので、従いまして御満足の行きますようなお答えができない段階にありますことは、非常に残念に考えております。
○岡田(五)委員 今政務次官のお話を承りますと、政府において目下鋭意研究中であつて、部門別の機構その他につきましては、まだ発表の段階でない、こういうお話でありまして、何だかとりつく島がないようにも考えるのであります。行政機構の簡素化、これは要するに行政機構の改革、改善、従つてこれに基きまして行政事務の高能率化、しかも少数精鋭主義によつて行政事務を敢行し、また次官が言われますように、国費の節約という点はまつたく御趣旨の通りであります。ややもいたしますと、この行政改革、行政簡素化というものは、その最終目的の高能率及び少数精鋭主義を達せずして、機構いじりに終り、従つてこれがために低能率化する機構改革と称する機構の編成がえが、たびたび過去において繰返された実例を私たちは体験して来ておるのであります。ここにおきまして私たちは、このたびの行政簡素化、行政機構の改革ということにつきまして、重大なる関心を持つておるのであります。ことに運輸省関係の所管いたします運輸行政は、やはり一貫性ということが最も必要な行政事務である、かように考えるのであります。かような運輸行政の一貫性と、責任性という見地から行きまして、二、三問題をあげまして政務次官のお考えのほどをただしてみたい、かように存ずる次第でございます。 まず第一に、道路行政と自動車運送行政との関連であります。自動車関係の専門家の滿尾委員が出ておられますので、おそらく私の質問に対しまして関連質問を提起されることと存じますが、御承知のように最近の自動車事業の発達、自動車輸送の輸送の分野に占める大きなる範囲、こういう点から考えてみますと、どうしてもこの道路行政と自動車輸送行政は切り離すべからざるものだ、不即不離だ、私たちはかような信念を持つておるのでありますが、この自動車輸送事業の監督と、道路行政との関連性ということにつきまして、政務次官はどういうお考えをお持ちになつておりますか。ちようどいい機会でありますから、御所見を承りたいと存ずる次第であります。
○山口(六)政府委員 行政改革を行うにあたりまして、いろいろな見解があろうと思うのでありますが、私どもは一応行政改革の一つの基本的な方針といたしまして、この機会におきまして行政の縮小、あるいは従来は行政の分限に関しましても複雑、重複というような点を少しとしないと考えますので、従いまして行政の分限の確立であるとか、あるいはその能率化、合理化という見解に立ちまして、組織、機構の体系の整備ということを一つの目的といたしまして、研究を進めておるわけであります。ただいま御指摘のような点につきましては、まことに同感の意を表するものでありますが、私どもが今調査準備を進めております段階におきましても、道路行政は従来建設、所管の関係につきましては建設省が担当して参つておりまするが、しかし今日の道路交通の実情に照しまして、建設部面は建設省において担当し、でき上りました道路それ自体の管理、補修等に関しましては、運輸省がやつたらどうかというような見解も多いのであります。従いましてそうした民間の有力な意見も私ども十分傾聴いたしまして、今次の行政改革に資したい、かように考えております。
○滿尾委員 関連して一つお尋ね申し上げます。建設省が道路を所管いたしますことは、従来の歴史がそうなつておる。昔の内務省に土木局というものがあつて、それが大体今日の建設省の祖先をなしておるわけであります。幣原内閣のときでありましたか、道路関係と交通運輸関係を一緒にするという案が一度できかかつたが、そのときできそうでとうとうできなかつたのでありますけれども、今日の一般情勢は、建設の方が非常に大きくクローズアップされて、何でも建設に関係のあるものは建設省の所管にするのだ、こういつた案で現在進行しつつあるような印象を受けるのであります。私はもちろんほんとうのことはよくわかりませんが、新聞や雑誌に現われましたり、あるいはまた政調会や何かのいろいろな機会に耳にいたしまする意見を参酌してみると、重要河川の問題その他等等、いろいろ建設に関係のあるものを建設省にまとめて行くような傾向にあるやにうかがわれるのであります。今回建設の方で用意しておられる道路法の改正の問題等についても、その思想の一端が現われておるように思いますが、政務次官はその点どういうふうな御観察でありますか。ただいまの岡田委員に対する御答弁は、少からず交通の問題と道路の問題に御理解があるようでありますが、客観的な大勢の動きは、建設の面を非常に強く押し出しているように看取せられるのであります。この点どういうふうにごらんになつておりますか、お尋ね申し上げたいと思います。
○山口(六)政府委員 お答えいたします。ただいまの御質疑に関しましては、一応そうした感じがないでもないように私ども思うのでありますが、建設省の本来の行政目的よりいたしまして、今回の行政改革にあたりましては、建設省それ自体の建設現場的行政を専門に担当するか、あるいは国土省的性格のもとに建設行政を持つて参るか、そういう段階におきまして目下研究、討議せられております。従いまして御指摘のような御見解に関しましても、あわせて調査、調整を遂げておる段階にあると思つております。
○滿尾委員 建設省がいかにあるべきかということが、ほかの省のあり方にも非常に関連して来るのであります。国土に関係のあるものはみんな建設省に入れるのだということになりましたら、もうあらゆるものが建設に関係して参りますから、国土省は非常に大きな総合官庁になつて、わが国がせつかく行政機構としてそれぞれの専門の分野をきめた、幾つかの省にわかれているところの分野を見出して来ると私は思うのでございます。特に過去の道路局の功罪というものを考えましたときに、いささか私どもは実績にかんがみて、不安を感ぜざるを得ない点がある。というのは、少し話が古くなりまするけれども、関門の隧道を掘ろうということを計画した。これは日本の本土と九州とをトラックでつなぐという意味において、日本の交通の部面、あるいは産業の発達の部面、あるいは国防の面におきまして、実に画期的な意義を持つておつた。ところがこの工事は遂に戦争中間に合わなかつた。今日に至るまでまだできない。もちろん戦後に中絶しておつたというきらいがあるのでございますが、ここらに私は従来の日本の道路行政というものに対して、進歩的な要素、ものの考え方にどこか欠陥があつたのじやないかということを考えるのです。関門の隧道は、鉄道の方もほとんど同時に工事を起しました。鉄道の方は、二つのトンネルをぶち抜いて、戦争前からできて、戦争の役にもたつた、非常な効力を発揮したわけでございまするが、トラックの道路があのときに抜けておりましたなら、どのくらいわが国のいろいろな面の活動に資したかと考えられる。なぜ道路が抜けなかつたかということを一ぺんお考えを願い、御研究を願いたいと私は思うのであります。ただ空理空論で、どこの省につけた方が理念的に筋が通るとかいうようなことだけでこの問題を御研究になるのは、少し足らぬ面がありはせぬか。観念論だけでなしに、実証的に過去においてわが国の道路行政はいかなる様相を呈しておつたか、どの程度の力を持つておつたか、どの程度の進歩的な要素を持ち、理想を実現する力を持つておつたかということを、一ぺん実証的な角度からお考えを願つて御検討願わなければ、ただ法律論的な理念論だけでこの行政機構を考えることは、将来においてわが国の道路をよくするゆえんでないと私は考えるのであります。そこで一番大きな示唆を与えるものは、私はあの関門隧道の関係にあると思う。これはなぜ今日までかように完成しなかつたかということを、事情をお調べ願つて、実際に日本の道路をよくするためにはいかなる手を打つべきか、いかなる形態にあるべきか、人的な要素というものも十分考慮に入れておきめを願つたらどうかということを感ずるのであります。もちろん将来の道路はどうしても自動車とは切つても切れぬ関係にある。従つて道路のつけ方というものが、私どもは少くとも幹線道路につきましては、自動車道路である本質、また国全体の交通能率という見地から見て、これを考えなければならない。いわゆる地方政治のいろいろな事情に幻惑されて、いろいろまわり道をするような形態であつてはならないと思いますし、いろいろな面からみて高能率の道路をつくつていただくというような点において、高い理想をもつて進んでいただきたいと思うのであります。ところが今日までの過去を振りかえつて見ますると、いかにもわが国の道路行政というものは因循姑息であり、それらの点に至らぬ点が多かつた。この過去を振りかえつて、来るべき行政機構を御検討願いたい。ただ理念的な法律観念論的な見地だけで今回の行政機構が改革されまするならば、日本の道路というものはなかなかよくわからない、かように考えておる次第でありまするが、御研究の過程において、そういう角度の見方が今日まで行われましたでしようかどうかということを、ひとつお伺いしたい。
○山口(六)政府委員 お答えいたします。ただいまの御見解につきましては、まことに傾聴すべきものと思うのであります。そうした点からいたしまして、今回の行政改革を研究し、調査し、かつ完成を期しておるわけであります。
○岡田(五)委員 それでは次の問題に移りましてお伺いいたしたいと思います。御承知のように鉄道輸送におきましては、私鉄の監督、鉄道輸送行政に関する監督は、もちろん運輸省がやつておるのであります。この鉄道輸送業務に使用いたします鉄道車両の生産行政は、これまた運輸省が所管いたしておるのであります。また海運関係におきましても、御承知のように現在におきましては、港湾はもちろん運輸省が所管いたしております。港湾の建設、改修及び港湾の管理、運営、こういう面につきまして運輸省が監督いたしておるのであります。また海運の実体をなしております造船事業につきまして、また運輸省が所管いたしておるのであります。かように鉄道輸送、海上輸送に関連いたしましては、生産事業、またその施設、またその企業体というものにつきましては、一貫的に、総合的に運輸省が所管いたしておるのであります。このたび始められました航空事業、空運といいますか、空輸といいますか、航空運輸事業につきましては、運輸省が所管いたしておるのでありまして、最近いろいろ関係官庁におきまして問題を提起いたしております航空機の生産事業の所管問題につきましても、私たちは運輸行政の一貫性という見地からいたしまして、航空機生産事業の運輸省所管になることを確信しておるのであります。かようにいたしまして、運輸行政は生産事業の運営管理の面につきまして、一貫性を現在各部門におきましては保持しておるのであります。先ほど問題になりました自動車につきましては、自動車生産事業は、機械生産事業の総合管理という見地からいたしまして、現在通産省の所管になつておるのでありますが、この自動車生産事業に対する運輸省の所管という問題につきまして、政務次官はどういう御所見をお持ちになつておりまするか、この機会にお漏らしをいただきたいと存ずるのであります。
○山口(六)政府委員 お答えいたします。航空機行政の所管に関しましては、今回の行政改革の大きな基本目的の一つであります行政の分限の確立、行政組織体系の整備という観点からいたしまして、それぞれ目下検討を続けている段階にあるわけであります。
○岡田(五)委員 山口政務次官も私と同様の考えをお持ちいただいておると考えるのでございますが、運輸行政において最も必要なことは、運輸の安全ということであります。申すまでもなくとうとき人間を運び、とうとき人の財貨を輸送することが、輸送機関の使命でございます。輸送の安全なくして運輸ということはあり得ないのであります。安全なき運輸はあつてはならないのであります。この運輸の安全性を保持するという意味におきまして、私は運輸行政の一貫性と責任の一貫性を強く信じているのであります。かような意味におきまして、生産事業と運輸行政の監督のいわゆる総合一貫性を強く主張いたすのであります。かような意味におきまして、私は通産省あるいは建設省の、一般的な機械製作、一般的な生産事業に対する監督の総合性に対しまして、運輸機関、運輸機器の生産事業の例外を認め、これを運輸行政の一貫性という見地からして、運輸大臣の所管にすべきである、かように私は考えておるのであります。かような意味合いに私たちは考えておりますので、せつかく行政機構の改善、行政機構の高能率化、行政組織の責任性の明確化ということを目途といたされまして、せつかく御研究中でございますので、私たちのかような考え方、かような信念をも御参考にしていただきまして、先ほど申し上げましたような目的達成のために、せつかくの御努力をお願い申し上げまして、私の質問を次に移らしていただきたい、かように存ずる次第であります。 なお運輸省の機構につきまして、同僚議員からいろいろ御質問があることと存じまするが、私の思いつきました一、二を一応御質問させていただきまして、私の質問を打切りたいと思うのであります。聞くところによりますと、運輸省の現在の機構におきまして、船員局を廃止して、そうして海運局に統合すべしというがごとき議論があるかのように漏れ承つておるのであります。かようなうわさといいますか、漏れ承りました風説を基礎といたしまして、御質問申し上げますので、あるいはせつかく御研究中の案と違うかもしれませんが、その辺のところは御容赦をいただきまして、質問を続けさせていただきたいと思うのであります。私から申し上げるまでもなく、海運局のやつておる現在の仕事は、何といいましても海運事業の助成、発達を基礎といたしました行政でございます。船員局の仕事は、船員労働者の保護行政を目途とした局でございます。私から申し上げるまでもなく、日本は世界の海運国として発足し、不幸にいたしまして敗戦後世界の三流海運国と零落はいたしましたが、着々といたしまして貿易立国、海運立国を目途といたしまして、造船に国策的に力を入れられまして、毎年々々数十万トンの外航配船用の船舶が増強せられまして、日本の経済立国の基本をなします海運政策を強行に進められておるのであります。かような日本の海運の進展に伴いまして、日本の船員行政の重大性は、おのずから多言をまたないのであります。ことに現在におきましても船員は、船舶職員法による船員においてすら二十万人、あるいは三十トン以下の船舶に乗員いたしまする船員を合せますと、数十万の多きに達しておるのであります。しかもこれら海上勤務者でございます船員の労働行政は、陸上勤務者であります陸上の各産業の労働者に対する労働保護行政と、また違つた面が非常に多いのであります。しかもまた世界の海運国といたしまして、世界の各地に日本の国民性を発揮いたしまする船員は、国際性を持つておるのであります。かような労働者としての船員の国際的な特殊性、しかも複雑多岐なこれら特殊な船員の保護行政というものを扱つている船員局を、船主または海運業者の助成行政を扱つております海運局と一緒にするということは、いたずらに減らさんがためにする削減であります。このよつて起る国際的な影響、よつて起る船員労働行政に及ぼす悪影響を考えますと、非常に憂いを大にするのでございますが、この船員局と海運局との統合といいますか、船員局の廃止と申しますか、この問題についての行政管理庁のお考えをお漏らしいただきたいと思うのであります。
○山口(六)政府委員 ただいまの岡田委員の御見解につきましては、まつたく同感であります。今回の行政改革の試案の研究、調査の過程におきまして、御指摘のごとき試案もあつたわけであります。しかしまた船員局と海運局は、そうした御指摘のごとき御見解に立ちまして、海運局の性格及び海員の立場、他の勤労者の職場とまつたく異にしておりまする立場に対する認識を持つて、これは当然別にすべきものであるというような見解も強く主張されて、この問題につきましては、ただいま慎重に研究、調査中でありますので、できるだけ御見解に沿いますように御努力申し上げたい、かように考えております。
○關谷委員 先ほどの山口政務次官のお話を聞いておりますと、道路建設の面は建設省に残し、そして維持、管理の面はこれを運輸省に移管する、こういうようなお話でありましたが、これはどういうふうなお考えから、そういうふうにせられるのか。あるいはこれは考えようによりますと、私たちが運輸委員でありますので、運輸委員会としての考え方になるかもしれませんが、現在建設省にある道路を、一挙にすべて運輸省に移管するということがむずかしいから、まず管理、維持の面だけを運輸省に移して、そして第二段に建設の部面を運輸省に移す、こういうふうに考えられておるのか。それともこれは画然と切り離した方が便利である、このように考えておられるのか。私たちが考えると、利用いたします者がつくらない道路というものは、まことに不便な、ほんとうに利用にふさわしくないようなものができて来るということが、今までの長い間の歴史にかんがみてもありますので、大体この維持、管理というふうな面をつかさどりますところが当然建設の面も持つのが、ほんとうに一貫した道路行政である、こういうふうに考えておるのでありますが、建設の面も、この際移すべきものであるが、しかしあまり大きな行政機構の改革になるがために、まず管理、維持というふうな面だけを運輸省に移して、そして建設の面だけを建設省に残す、こういうふうなお考えなのか。画然と区別がし得られるものというふうに考えておられるのか、この点をお尋ねいたしたいと思います。
○山口(六)政府委員 先ほど申し上げましたように、今回の行政改革につきましては、行政機構の組織的な体系の整備を考え、一方におきましては、行政各官署にわたつておりまするその分限の確立、そうした考えに立ちまして研究調査を遂げておりますので、そうした見解に立ちまして、従来の建設省の性格を、建設の立場においてのみこれを行政すべきか、あるいは国土省的性格のもとに行政をとりまとむべきか、これが有力な研究の対象となつて進められておるわけであります。しこうしてたとえば電気のような場合におきまして、電気の発電行政の面におきましては、国土省的性格なものができます場合におきましては、国土省においてこれを取扱い、そうしてこの発電所によつて生産されました電気は通産省が取扱う、かような分限が一応有力な意見として考えられてもおるのであります。かような考え方のもとに、建設省の性格、国土省の性格、そういうようなものに思いをいたしまして、道路の建設の方面は国土省ないし建設省、そうした姿においてこれを行政上、これを利用いたしまする面におきましての行政を運輸省において担当する、かような見解に立つて、一応そうした説が有力な意見として、目下調査の対象になつておるわけであります。
○關谷委員 私たちは、今の政務次官の御答弁には満足いたしておらないのでありまして、大体国土省というようなものをこしらえて、これを厖大なものにするということになりますと、ほとんどのものが国土省へ含まれるというふうなことになつて、ほかの省はほとんどいらないことになる。一方に非常に厖大なものができるというようなことで、その及ぼす悪影響等につきましても、非常に憂慮をいたしておるのであります。国土省というような考え方は総合的なものでありまして、運輸委員会で論ずべきものではないと思いますが、将来いろいろ審議立案をせられます上におきまして、この運輸行政、自動車行政をやりまする限りは、どうしても道路建設の面から維持管理の面にわたりまするまで、すべてが運輸省に包括せらるべきものなり、私たちはかように考えておりまするので、このような方針でお進めを願いたいと私の希望だけ申し上げておきます。 なおまたこれに関連してでありますが、現在運輸省の所管になつておりますところの港湾局をどのように考えておられるのか。現在のままで置くといわれるのか、あるいはこれを他に移すというようなお考えがあるのかどうか、この点承つておきたいと思います。
○山口(六)政府委員 国土省を設置するか、あるいはまた従来の建設省そのままの性格において建設行政をつかさどるか、そうした問題が目下調査、研究の対象になつておるわけであります。もしも国土省としての性格のもとに、その行政担当の官庁を樹立する場合におきましては、すなわち港湾行政は国土省において取扱う方が、その行政の体系上きわめて好適なものであるという有力な御見解もあるようであります。また一方におきましては、ただいま御指摘のような御見解もあるようでありまして、この問題も目下慎重に研究、協議を続けられておる段階にあるわけであります。
○關谷委員 私は国土省という案には反対だと言うておりますので、もし国土省をやるとすればという御意見とはちよつと違つて来るのであります。港湾の関係あたりにつきましても、私ははつきりと申し上げておくのでありますが、以前内務省で港湾の建設をやつておつた時代につくりました港といいますものは、もちろん船その他の動きというようなもの、あるいは船型とか、いろいろなものがかわつて来た関係もありますけれども、その当時につくりました港をやりかえなければならぬ。小さいながらも、その小さい大きいでなくて、これをやりかえなければ利用上非常に不便であるというようなことで、やりかえたような歴史もありますので、この港湾に関する限りは、どういたしましても建設の面と利用の面、維持管理の面を統一しなければならないということが、以前から非常に強く叫ばれておりますので、将来審議をせられます場合におきまして、港湾局は建設、利用、すべて一貫して運輸省が所管すべきものなりと私たち考えておりますので、その線でお進めを願いたいと思います。 なお先ほど岡田委員がお尋ねをいたしておりましたが、私はつきりいたしませんでしたので、もう一応重ねてお尋ねを申し上げたいのは、航空機の生産事業というものは、航空庁においてこれを所管すべきものであるかどうか。この点につきまして、もう一回政務次官の御答弁を伺つておきたいと思います。
○山口(六)政府委員 御質疑の点につきましては、いまだ調査、研究の段階にありますので、御満足の行くようなお答えができないことは非常に残念でありますが、行政の分限の確立という点につきまして一段の研究を遂げまして、この問題を処理したい、かように考えております。
○關谷委員 どうも行政の分限というふうなことが、どういうふうなことになりますか、私たち山口政務次官のお考えのほどがわからないのでありますが、ただ通産省が機械をつくるようなところであるから、飛行機も一緒に持つて行つてよろしい、それが行政の運営、分限の確立であると考えられておるのか、あるいはまた航空機というものは空を飛ぶのでありまして、一歩誤りますとみんな落ちて死ぬのでありますから、そういうふうな責任性の確立というふうな点、安全性の確立というふうな点から考えまして、航空機の生産事業というものは航空庁に所属しておらなければならない。それがいわゆる行政の分限の確立と考えておられるのか、生産事業というふうな形だけにとらわれておられるのか、将来の安全性あるいは責任の一貫性というようなことを考えておられるのか、分限の確立というその分限という意味はどういうふうなことが重点になつておるのか、ただつくるということだけを主としておられるのか、ほかの機械というようなものが通産省でつくられておるから、やはり通産省でやるというような点に重点を置いておられるのか、あるいは責任を持つて、真に安全性を保つて行く上に、どうしても運輸省に置かなければならぬから、その分限から言つて、航空庁に置くべきものである、こういうふうに考えておられるのか、その点私ちよつとわかりかねますので、はつきりと御答弁を願いたいと思います。
○山口(六)政府委員 御指摘の点につきましては、それらを一括いたしまして目下調査中であります。
○關谷委員 先ほどの船員局と海運局の問題、これは岡田委員の御質問に対しまして同感である、こういうふうに言われておりますので、私もまことにけつこうであると考えておるのでありますが、この船員局というのは、陸上で言いますと、小さいながらも性格から申しますと、ちようど労働省にも匹敵する程度のものでありまして、その数が少いために船員局というようなことになつておるのでありますが、もしこれを海運局へ一つにするようなことになりますと、海運局は船主の擁護的な立場に立つており、船員局は労働条件の改善というふうな労働条件の維持向上というふうなことに重点を置いておりますので、相対立したものであります。なおまたこれは歴史から申しましても、船員組合等が非常に力を入れまして、自分からの力でようやく船員労働者というものが認められて来たというようなことで、船員局というものは非常に期待を持つておるのでありまして、もしこれを統合するというようなことになりますと、船員に対しまして与えるシヨツクが非常に大きいのであります。なおまたこれは対外的に考えましても、もしこれを一本にするようなことになりますと、日本は再び戦前のような低賃金で、そうして運賃ダンピングをやる、こういうようなことで、国際海運へ復帰をいたそうといたしております日本の海運界に対しまする世界各国の圧迫というか、関心というものが非常に強いのでありまして、いろいろ圧迫を受けるような結果も招来し、ひいては日本の海運界の発展を阻害する、こういうふうな事態も起きないとも限らないのでありまして、この点世界各国が非常に大きな注目をいたしておるのでありまするので、この点はよくお考えくださいまして、政務次官はまず同感だと言われておきますので、船員局を海運局に統合はしないようにお願いを申し上げておきます。この点ははつきりと申し上げておきたいのでありまするが、重ねてその御信念にかわりはないかどうか、もう一回伺つておきたいと思います。
○山口(六)政府委員 ただいまの御見解に対しましては、十分傾聴いたしまして、せつかく御見解の方向に努力をいたします。
○關谷委員 大体それで現在の運輸省の本省内部の機構は終つたのでありますが、海上保安庁の問題、きようも新聞を見てみますと、警察予備隊と一本にして保安省とか治安省とかいうのに持つて行くということは、これは困難なような状態で、出直しをするというふうなことが新聞に出ておつたようでありますが、これはどういうふうになつておりますか。この点海上保安庁を将来どのようにして行かれようとするのか、それを警察予備隊と一緒にしようとしておられるのか、あるいは現在のままの運輸省に置いておかれようとしておられるのか、その点現在までの経過の程度、もしそれが御発表願えないとするならば、山口政務次官の御意見はどうであるか、その点だけでもけつこうでありますが、伺つておきたい。
○山口(六)政府委員 行政改革全般にわたりましてただいま研究調査、具体化に関しまする努力を続けておりまする最中でありますので、従いまして各御質疑に対しましても、十分に納得の行く御回答が何一つできなかつたことを、非常に申訳ないと思います。ただいまの關谷委員の御質疑の点に関しましても、特に本件に関しましては、まだそれぞれ研究調査も行き届いておりませんので、本日はお答えができませんことを非常に残念に思つております。
○關谷委員 まだ研究をしておられるという段階であられるということでありますので、御参考までに申し上げたいのでありまするが、警察予備隊と現在の海上保安庁とは、まつたく性格を異にするものであるということを、はつきり御認識をいただきたいのであります。警察予備隊といいますのは、陸に一般警察がありまして、国家警察とも称しておりまするし、地方自治体警察というものがありまして、これが一般の警察行政をやつておるのでありまするが、海上保安庁のやつておりまするのは、どの面をやつておるかと申しますると、決して予備隊のやつておる部面をやつておるのではないのでありまして、一般の警察行政のやつておりまするところの人命尊重、安全というふうな部面、人命救助、警察救難というふうな部面を担当しておるのであつて、決して予備隊と性格を同じゆうするものではないのであります。私たち総理もその他の各大臣もはつきりと、この予備隊というものは、これは再軍備ではないというふうなことを称しておりまするし、私たちもそうでないと考えておるのでありまするが、しかし一部にはこれを再軍備の前提であるとかいうことを称しておるものもあるのでありまして、もし海上保安庁というものを予備隊と一本にしまして、治安省だとか、あるいは保安省とかいうところに持つて参りますると、そういうことをしないでも、海上保安庁を再軍備の前提なりと強弁をする人さえあるのでありまして、そういうふうな誤解を招かざる点におきましても、どうしてもこれを現在の運輸省に置くべきものなり、このように考えております。なおまた国内におきましても、これを再軍備であると強弁をする人があるのでありますが、国外から見ますと、かりに日本と講和条約を締結いたさないところのソ連あるいは中共というような面から考えてみますると、これは講和条約ができませんと、あるいは休戦というか、停戦ということになつておるのかもしれませんが、私はそういう法律的の詳しいことは知りませんが、そういう講和条約を締結せざる国と漁船保護等のために接触をするようなことがあつた場合に、これを治安省等に持つて行きますると、あるいはこれを再軍備というふうなものと誤解をせられる場合には、武装解除を向うにおいてする権限があるということになつて、武装を解除せられないとも限らないのでありまして、そういう面から考えますると、現在のような運輸省の所管に置いて、そうしてほんとうの一般警察的な行政をやつているのだ、こういうふうになりますると、形の上から見ましても、いかに強弁しようとも、再軍備でないということがはつきりわかつて来るのであります。そういうふうな点から考えましても、誤解を払拭するという点におきましても、現在の海上保安庁というものは運輸省の所管に置くべきものなりと、このように考えておりまするので、この点将来治安省の機構とか、あるいは運輸省の保安庁の機構というようなことを考えられまする場合に、従来通り運輸省にこれを存置すべきものなりという信念のもとにお進みを願いたいと存じます。御参考までに申し上げておきます。
○尾崎(末)委員 先ほどの質問者の方方から一応御質問があつたようでありますが、要点に歯して重複するところがあるかもしれませんが、二、三お伺い申し上げておきます。 第一にまず伺つておきたいのは、行政の分限の確立ということをもととして行政機構の改革をやるのだ、こういう御答弁をしばしば伺つたのでありますが、行政の分限の確立という点についてどういう構想か、機構的なことについて伺つてみたいのであります。
○山口(六)政府委員 お答えいたします。今日の行政機構に関しましては、御承知のごとく総理府を初めといたしまして、財政に関しましては、大蔵省がこれを担当し、商工関係におきましては通産省がこれを担当する。かくのごとく現在におきましてすでに行政に関しまして責任官庁が確立されておる。その組織法、設置法によつて行政を担当しているわけであります。しかしながらこの設置法ないし組織法の面におきましても、はたして従来のそれぞれの各省庁における設置法ないし組織法は、そのままの姿において妥当なりやいなや、そういうことが検討されるべきものだと考えます。この意味における分限の確立という言葉を用いたわけであります。
○尾崎(末)委員 大体わかりましたが、そういたしますといわゆる分限の確立の基本をなす問題でありますが、先ほど岡田委員からもこの種の質問があつたようでありますが、いわゆる大蔵省あるいは建設省、あるいは運輸省、あるいは通産省とか、各省の所管分限ということについて、理念を主としてお考えになつているのか。今日までの長い間の実績というものをもととして主としてお考えになつているのか。むろん両方のことをお考えになつているであろうとは想像いたしますが、一体実績というものは、実績に付随する実情があるが、この理念と実績とどつちを主にしてお考えになつているか。その点をもう一ぺんお伺いしておきたいのであります。
○山口(六)政府委員 お答えいたします。各省庁の組織法、設置法、これに基きます行政の分限、今日の段階におきましては、この規定に基いた分限をまず第一番に検討いたしておるのであります。しかしながらたとえば一つの行政対象でありましても、二つの官庁にわたるような行政も少しとしないのであります。さような場合におきまして、はたしてその理念に基く方向に重点を置くべきか、あるいは実際の行政上の実態に即して重点を置いて行政の責任官庁の分限を立つべきか、こういうような問題を、実は従来の組織法ないし設置法に基いて再検討とあわせ、研究調査をしておるのであります。
○關谷委員 関連して……。行政の分限ということは私どももいまだによくつかめないのでありまするが、行政の分限というふうなことを考えまする場合に、端的に申しますると、通産省あたりのやつておりまする行政というものは、いわゆる増産、そして貿易振興というふうな、産業の助成ということが重点になつておるのであります。直接人命の安危にかかわるというふうなことは、通産省あたりではないのでありまするが、運輸省の行政に関しまする限りは、まず第一番に安全性を考えなければならないのでありまして、同じ行政でありましても、事ただちに人命に関するというふうなことでありまするので、安全性ということを高度に発揮いたしますることが、運輸省の使命であります。ただ生産というふうな部面ばかりから考えますと、形の上からでは通産省に属すべきもののように見受けられても、そのようなことをやつた場合には、生産後におきましての、これを利用いたしまする部面の人命の安全を保持することの責任を持つてないというふうなことになつて来るのでありまして、その責任を果し、安全性をたつとびまするために、付随いたしまする生産ということも、運輸省の航空機というふうなものに端的に例をとりましても、そういうものは行政分限の確立から申しますると、運輸省に置きますることがほんとうであろう、こういうふうに考えるのであります。ただ生産というふうに簡単に考えてやつた場合には、運輸省の行政というものはとうていでき得ないのでありまして、人命の安全性第一が運輸省の生命でありますので、そういうふうな点から考えまして、航空機の生産というふうなことは、どうしても運輸省の方に所属するのが本来であつて、通産省に所属せしめるのは間違つておるのだ、こういうふうに私たち考えておりますが、その分限の解釈におきまして、今のような場合にはどちらをとられるかということを、ちよつとお伺いしておきたいのであります。
○山口(六)政府委員 關谷委員の御見解につきましては、将来における有力な参考意見といたしまして十分尊重いたします。
○尾崎(末)委員 分限の確立ということについての御答弁は伺つたのでありまするが、この問題について私が言わんとするところのものは、実績というものを十分尊重してもらわなければ、結果においてたいへんな問題が出て来る、こういうことを言わんとするのが目的であります。去る片山内閣のときでありましたか、芦田内閣のときでありましたか、名前はことさら申し上げませんが、東北地方に大水害がありました際、私は国会議員の一員としてある大臣と一緒にその地方を見て歩いたことがあるのであります。その大臣は法制のことにはきわめて堪能な、行政のことについても長年の経験を持つたりつぱな方であります。たまたまその方が畑違いの大臣をしておられたがために生じた錯覚であつたと思うのでありますが、川の状態を見てみて、なるほど川というものはこんなにうねうね右にも左にもくねつておるから、大雨が降ると洪水になるのは当然だ、この川をまつすぐに海の方まで通してしまつたならば、水害なんというものはないだろう、こういうことを公開の席で演説せられたのを聞いて、私はあきれたのであります。そこで私はすぐそのあとで言つた。川というものは、言われるようにまつすぐ通せば排水は便利になるが、うねうね曲つていないと、旱魃のときはすぐ水がかれてしまつて、いわゆる灌水としての役割をなさなくなる、そういうことで雨が降つたときにもあるいは旱魃のときにも、うまく合うようにできておるのが自然の形だ、その自然の形のよくない点を適当に直して行く、これが行政でなければいけない、そういうことをおわかりにならないで、いきなり川をまつすぐにしたらよかろうということを公開の席でお話になると、あんたは責任ある大臣として笑われますぞという忠告を与えたことがでありますが、実質を無視して理念を主としたやり方で参りますと、そういつたみたいな結果が出て来るのでありますから、そこで行政の分限の確立については、理念を主として御計画になつておるのか、実績を主として御計画になつておるのか、こういう御質問を申し上げたのでありますが、大体両方について検討中であるということでありますので、検討中であるといたしますならば、大体まとまつた機構改革の案ができ上る時期はいつになりますか。
○山口(六)政府委員 行政改革に関しましては、長い間従来の政府も手を染め、またその改革の心要性から、強く努力して参つたように承知しておるのであります。内閣といたしましてもその線に沿い、かつそうした国民の期待と要望にこたえて、鋭意研究、調査を遂げておるのであります。しかしながらこの行政改革は、短かい期間に完成を期するということは、きわめて困難なことであると考えるのであります。たとえば各省の設置法の決定にいたしましても、ないし組織法の決定にいたしましても、また制定せられました組織法、制定せられました設置法が、必ずしも完全でない場合もある。それは理念の面において完成されておりましても、行政の面において不完全な場合がある。ある場合におきましては、理念においてあやまちがある場合もなしとは限らないのであります。従いましてこの行政改革を行うにあたりましては、それぞれ重要なる種々の目的があろうと思うのであります。その一つ一つを遂行完成いたしますことは、きわめて困難な仕事であるように考えるのであります。ことに従来の行政が、一応従来の慣習と国民感情に解け合つている姿があり、一方においてはその行政改革が要望される面がある。従いましてかような場合におきまして、これが改革の目的を完成することはきわめて困難な段階に追い込まれると考えるのであります。すなわち今回の行政改革を行うにあたりましても、そうしたもろもろの観点に立ち、行政改革の主目的をそれぞれ認識し、従来の慣習ないし従来の規整に関しましても、それぞれこれを分析、再検討いたしまして、そうしてこの行政改革の完成を期しまするためには、困難がきわめて少くないのであります。従いましてたとえばこの前の国会におきまして、行政改革の主要なる目的の一つであるところの人員の整理を行う、そうした仕事が一応実行せられたわけであります。しかしながらただにそれは行政改革の主たる目的の一つにすぎないのでありまして、今後この行政改革に関しましては、少くとも現在の国力の段階に思いをいたしまして、しかも戦後、統制経済なり占領政策、これらの影響によつて、国民の欲せざる行政の膨脹もあるいはあろうとも考えておるのであります。従いましてそうした観点に立つて、行政をある面においては縮小するというようなことも、きわめて重要な今回の目的の一つとして考えなければならぬと思うのであります。また行政それ自体が、たとえば従来官営の事業としてやつておりました仕事を、今日の国民経済の実情ないしはその仕事の性格よりいたしまして、これを民業に移した方がいい、ないしは従来の専売局ないしは鉄道等のごとく、公社の方法によつてこれを官業から逐次切り離して参る、かような見解も生まれて参つたろうと思うのでありますが、かくのごとく行政の改革に関しましては、きわめて多岐複雑な面があるのであります。従いましてこれが完全を期しますることは、きわめて困難な事情にあり、困難な将来を持つておりまするので、逐次これを行つて参るという段階に取運ぶ以外にはないと考えるのであります。一応かような見解に立ちまして、目下調査研究、その草案の完成を急いでおるのでありますが、期日を明確に申し上げる段階にはまだ行つておらぬのであります。
○尾崎(末)委員 私は行政機構の改革は、いわゆる事務を簡素化し、能率を高める、こういう目的に沿うものであるならば、これは非常に大賛成なのでありまして、ぜひともやれ、こういうのでありますから、あらかじめその点お含み置きを願つて、御答弁を願いたいと思うのであります。 そこでただいま詳細に伺いました御答弁の中から、御構想なり、あるいは行政整理なり機構の改革なりに着手した後におけるやり方等については、大体わかつたのでありますが、最後に御答弁を渋つておられるその機構改革の大体の案ができるのはいつか。こういうことによつてはたしてこれが今国会に間に合うのか間に合わないのかということも考えなければならない。間に合うといたしますれば、事務の簡素化と能率化に沿うものであるならば、これを通過せしめるための努力をしなければならないのでありますから、大体の時期、いつごろには大体の案ができるのだ、こういうことは御答弁願つても少しもさしつかえなかろうと思いますから、その点を重ねて伺つておきたいと思います。
○山口(六)政府委員 行政改革のそれぞれの構想、草案とでも申しましようか、従来政府におきまして、行政制度審議会ないし政令諮問委員会等、それぞれの機関を通しまして、研究、調査、調整されました案もないわけではないのであります。そうした各方面の有力なる意見を参酌いたしまして、一応の案を構想、構成いたしまして、目下各関係官庁あるいはこの方面に有力な見解を有せられる各位等の、それぞれの輿論の動向等も慎重調査いたしまして、草案の完成を急いでおるのでありまするが、できるだけ今国会に間に合いまするよう、総理よりの強い要請のもとに、目下急いで準備をしておるわけであります。
○尾崎(末)委員 今国会に間に合うように急いでという時期は、大体今週中であるのか、来週中であるのか、大体の目安を伺つておきたいのであります。
○山口(六)政府委員 御指摘の点につきましては、国会法の定めまする期日もありますから、その辺も考慮いたしまして、準備を急いでおる次第であります。
○尾崎(末)委員 時期はなかなか申しにくいと申されておるのでありますが、私ども確定した時期、はつきりした時期というのではなくて、大体の案ができますれば、それに従つて私どもも大いに勉強もし、進言もしなければならぬこともあるので、こう申し上げておるのでありますが、はつきりした時期でなくても、この後幾日ぐらいあつたら、大略の案ができるだろう、こういうことは御答弁願つてもいいのではないかと思いますが、いかがでしようか。
○關谷委員 ちよつと関連して……。今の尾崎委員の御質問に対しましては、行政機構の改革ということは非常に複雑な問題であり、途中いろいろ紆余曲折を経なければならぬでありましようから、そういうようなことからむずかしいのかもわかりませんが、いつまでにこの案をまとめれば今国会に出し得る——その今国会にというようなお話がありますのは、何日を過ぎれば、それから後は審議の期間もないからそれはできないのだ、何日ぐらいまでにやればできるのだ、こういうことになれば大体その見当がつけられるのではないかと思いますが、そういうような点からお考えになつて、いつごろまでに案がまとまればやり得るのか、今国会にかけることができるのか、あるいは通過せしむることができるのか、その点を伺つておきたいと思います。
○山口(六)政府委員 ただいま關谷委員の御指摘になりました範囲と期間内に進行するであろうと信じております。
○尾崎(末)委員 御答弁がしにくいようでありますから、これ以上追究をいたしませんが、私の質問申し上げる真意をお伝え申し上げておきたいのであります。というのは、今度のこの機構改革というものは、とりあえず一時的機構改革をやろうという御計画であるのか、将来のことも考えて、相当長い間にわたつて実行されて行くところの改革をやろうとするのであるか、とりあえずなのか、恒久的なやり方としてお考えになつておるのか、その点は御答弁ができると思いますが、いかがでありましようか。
○山口(六)政府委員 今回の行政改革に関しましては、この終戦後の国家再出発の記念すべき段階におきまして、しかも長い間占領下にありました国の現状ないし占領政策に影響せられました行政の実情に思いをいたしまして、この機会にできるだけ完成せられました行政改革を遂行したいというのが、政府の切なる主張であつたのであります。しかしさてそれぞれの行政改革を具体的に実行に移す段階に入つて参りますと、先ほど来るる申し上げましたように、いろいろと関連、支障が少くないのであります。しかもなおかつ完全でないというような、調査の不十分な点等にも思いをいたしまして、従いまして行政改革は、もちろんこの機会にできるだけ完全なものにしたいけれども、しかしながら行政改革というものは、なかなか一朝一夕にはできがたいことを深く感ずるのであります。従いまして今回行いまする行政改革は、必ずしも完成されたものと申すわけにはあるいは行かないであろうとも思うのであります。従いまして今回行政改革を行うにあたりまして、これが法案を提出するにあたりましては、将来完全な行政改革を逐次完成するための研究、調査をいたしまする機構を、この機会にあわせて設置いたしまして、そうして従来の行政の中には、この行政それ自体が国民に、あるいは国家組織内部におきまして深く国民に膾炙し、身近にありまするがゆえに、あるいは気のつかない、より能率的、より科学的、より組織的なもろもろの今後研究すべき要点が少くないように考えるのであります。こうした面を十分今後調査、研究いたしまして、それを完成いたしまするために、たとえば行政制度調査会といつたような一つの機関を設けまして、それによりまして十分の研究をいたして将来に資したい、かように考えております。
○岡村委員長 今法務総裁がお見えになりました。時間が制限されておりますので、ごく簡単にお願いいたします。
○尾崎(末)委員 簡単にということでありますが、簡単にしておかれる問題もありますが、おかれない問題もありますから、あらかじめそのことを申し上げておきます。法務総裁が今お見えになりましたので、とりあえず山口政務次官に対する質問をしばらく保留をいたしまして、法務総裁に伺つてみたいのでありますが、今山口政務次官に伺つておりましたことを一口に申してみますと、要するに今回の行政機構改革というものは、とりあえずという第一次的なものをねらつておられるのか、将来にまたがつての恒久的なものをお考えになつておるのか、このことを今御質問いたしたのであります。その御答弁によりますと、大体できるものからとりあえずやるが、将来むずかしい問題等もあるので、将来にわたつて調査機構等も設けておいて、そうしてこの難問題に対しては逐次これが実現をして行きたい、こういうふうな御答弁のように伺つたのであります。そこで申し上げますのは、とりあえずのこの機構改革もやるが、将来のことも考える、将来のことに対する調査、立案等もやつて行くのだ、そういう機構もつくるのだ、こういうことになりますれば、こういうことをひとつ御質問申し上げてみたいのであります。すなわち、講和条約の効力が発生した後においての国際関係等のこともお考えになつて、機構改革をおやりになつておるのであるといたしまするならば、先ほど来二、三の同僚委員から質問がありました航空機の運航と生産との二つの行政に関する問題でありますが、現在におきましては、まだ占領が解けておらないのでありますから、国際民間航空条約等のことを、これを具体的に取上げるわけに行かないでありましようが、近く講和条約が発効いたすといたしますならば、当然航空事業につきましては、国際民間航空条約にわが国も入る、こういうことの前提をもつて御計画にならなければいかぬと思う。そういたしますれば、新聞にちよいちよい出るような、これはほんとうであるとは思つていないのでありますが、航空機の運航の行政に関しては、もとより運輸省の航空庁がこれに当る、ところが航空機の生産については、これは通産省が当るのだ、こういうことを強く主張しておるというようなことが新聞にちよいちよい出ております。私はそれを信じないのでありますが、一体そういうことがいわれるのであるとするならば、行政機構改革の元締をいたしておられる法務総裁その他の方々は、国際民間航空条約等のことについて、まことに失礼な御質問でありますが、御研究になつておるかどうか、まずこれを伺つておいて、具体的な御質問を申し上げたい。
○木村国務大臣 お答えいたします。ただいまの御質問はまことに適切なる御質問と考えております。そこで講和条約発効後の事柄も、われわれは十分に考慮をして行かなければならぬと考えておるのであります。ただいま御質問の航空機事業、これは一体どこの所管にすべきであるか、製造と運営と、これを別の所管にすべきか、一本にまとめてやるべきか、これは重大な問題と考えております。実はその点につきましても、数日前に運輸省の方から事務当局が参りまして、私会見いたしまして、その間の事情を逐一お聞きいたしました。そういうことも、その点について実は知識を得たのであります。そこでこれはなかなか重大な問題でありますから、われわれといたしましては十分に検討いたして、今さしあたつてこれをどうするかという結論は申しかねるのでありますが、それらの事情は考慮に入れて、慎重にこれが結論を出したいと考えております。
○尾崎(末)委員 法務総裁のまことに信頼すべき御答弁に対しましては、尊敬を申し上げるのでありますが、御答弁のごとくでありますならば、この問題は慎重に研究しなければならないことはもとよりでありますが、御参考までに二、三申し上げてみますと、国際民間航空条約の、第三条のd項の中に、「締約国は、自国の国の航空機の規則を制定するときは、民間航空機の航行の安全のために妥当な考慮を払うことを約束する。」すなわち国際民間航空条約というものを尊重した法律規則をつくらなければいかぬということが、この条約の第三条のd項に規定されておるようであります。また第四条にも同様の趣旨のことがあるようでありますが、おもな点をもう二、三拾い上げてみますと、第十一条の航空規則の適用性の段にも、「国際航空に従事する航空機の締約国の領域への入国若しくはそこからの出国に関する、又はこの航空機の同領域内における運航及び航行に関する締約国の法律及び規則は、この条約の規定に従うことを条件として、国籍のいかんを問わずすべての締約国の航空機に適用され、また、締約国の領域への入国若しくはそこからの出国に際して又は締約国の領域内にある間、右の航空機によつて遵守されなければならない。」こういう規定ができております。あとで結論を申し上げますが、さらに第十六条の航空機の検査の段には、「各締約国の当該官憲は、不当に遅滞することなく、他の締約国の航空機を着陸又は出発の際検査し、この条約の規定する証明書及び他の書類を検閲する権利を有する。」お時間がないようでありますから、あと二、三関係の点を申し上げますが、さらに第二十九条の航空機の携行する書類、この段のb項に耐空証明書というものが規定されております。さらに第三十一条には、耐空証明書だけがただ一つ規定されております。非常に重要な第三十一条でありますが、「国際航空に従事するすべての航空機は、その登録国が発給し又は有効と認めた耐空証明書を備え付けなければならない。」こう出ておりまして、この条文のすべてを見てみましても、いわゆる生産に関する行政というものは一つも入つておらないで、みな運航に関する行政です。これを裏を返して申しますと、航空機というものは生産から運航に至るまで、すなわち生産の行政から運航の行政に至るまで、ことごとく一元化されなければいけないい、こういうことがこの条約のすべてに流れておりまして、その他生産を別にしなければならないというようなことについての、何らの規定もなければ、何らの流れもないのであります。でありますから、こういう問題について十分に御検討になつた上でこの問題をきめるべきではあるが、さてそれかといつて、すでに日本航空会社等によつて航空輸送事業は始まつておりますし、輸送事業が始まつておりますと、むろん部品のことや、修理、再製等のこともこれは直接必要なのでありますから、そこでこれに関係いたします新しい航空法というものの制定は急がなければならない。一方においては慎重に研究をしたいという御構想であるが、一方においては急がなければいかぬという事情にあるのでありますから、そこで先ほど御質問申し上げましたような、講和条約発効後のことを考えて行くならば、国際民間航空条約等によくマッチするような航空法を制定しなければならない。そうすると航空に関する行政はみな一元化されなければいけないということになると私は解釈をいたしておるのでありますが、この際木村長官の御所見を承つておきたいのであります。
○木村国務大臣 御詳細な御意見を承りました。実は先ほど申しましたように、相当事務当局の間にもその問題は出たのであります。われわれといたしまして、この行政機構の改革については早急に結論を得たいと考えておりますが、それらの点につきましても、十分御意見を御参考にして結論を出したい、こう考えております。
○尾崎(末)委員 あと一問、木村長官に伺つておきたいのでありますが、先ほど同僚の關谷委員から、海上保安庁を運輸省からひつこ抜いて、保安庁とでも称すべき、警察予備隊と一緒になつた別の方に持つて行くことはどうであろうかという意味の御質問があつたのでありますが、私はもとよりこの御意見を尊重いたしますが、なお角度をかえて、警察予備隊等と海上保安庁とを一緒にしなければならないという結論がもし出ました場合、今まで海上保安庁が持つておつた海上における保安の任務は、一体どこに所属するのかどうなるのか、こういうことについて、先般予算委員会の第五分科会におきまして、他の所管の大臣に伺つたのでありますが、その際の御答弁は、そういう場合においては、海上において従来海上保安庁がやつておつた保安の任務は、やはり運輸省の仕事として、何らかの機構、組織をつくらなければならないだろう、こういう趣意の御答弁があつたのでありますが、最も責任のある立場におられる木村長官はどういう考えでおられるのか、あらためて承つておきたいのであります。
○木村国務大臣 今の御意見承りまして、われわれとしてはまだ結論は得ていないのでありますが、大体そういう方向に向つて研究を遂げているのであります。これを全部警察予備隊と一緒にして保安庁を組織するという考えは、ただいまのところはそういう構想を持つておらないのであります。ただせつかく研究中であるということだけ申し上げたいのであります。
○關谷委員 私木村行政管理庁長官がお忙しく、時間がないということでありますので、山口政務次官にも御質問を申し上げて、その御意見も承つておるのでありますが、それについての長官の御意見とが合致しておるかどうかをもう一度確かめておきたい意味において、端的に、簡単に御質問申し上げたいと思います。 今海上保安庁の問題が出ましたが、これに対して長官は、予備隊と保安庁とを一緒にする場合に、現在やつておる保安の面を残すというふうなお話でありました。私は将来増員されまする六千名が、どのようなかつこうになつて現われるかは存じませんけれども、現在海上保安庁に含まれておりますものは、すべて運輸省に残すべきものなりというふうに考えておるのであります。現在海上保安庁でやつておりまするのは、これは一般の警察行政と同じ仕事をやつておるのでありまして、警備、救難というようなことで、人命の救助、安全ということが第一に相なつておるのでありまして、警察予備隊の性格とは全然違うのであります。現在の保安庁と予備隊を一つにするということは、性格の異なるものを一つにするというふうなことに相なつて来るのでありまして、筋が通らないのであります。なおまた警察予備隊と一緒にいたしますると——私も警察予備隊というものは再軍備でないと木村長官が言われておりますることをたびたび聞いておりまするので、その通りであると考えておりまするが、これを国内的にさえ再軍備であるというふうに強弁する人もあるのでありますが、国外から見ますると、そういうふうに考えるところもないでもないと思いますので、予備隊と一緒にすることについて、これが再軍備であるというふうに誤解を招くようなことはやめてもらいたい。さらにまたこれはあまり小さい問題になるかもわかりませんが、ソ連と中共とは講和条約を締結してない、こういうことになりますると、休戦状態にありまするので、漁船保護等に海上保安庁の船が出ておりまして、向うの海軍あたりと接触をいたした場合に、再軍備と間違われた場合には武装解除を受ける、こういうふうな結果も起きて参りますので、そういうふうな不都合が起らないように、再軍備と誤認せられないように、さらにまた性格のかわつたものを一緒にしないように、こういう点から現在の保安庁に含まれておるものは、ことごとく予備隊に合併することはすべきものではない、こういうふうに考えておるのでありますが、この点木村長官の御意見を承りたいと思います。
○木村国務大臣 ごもつともな御意見を承りました。実は私は各方面から御意見を承つて、最終的に結論を出したいと思つておりますが、まだ確信ある結論には到達しておりません。今日ここで皆さんの御意見は十分承りまして、そして最後の構想をまとめ、せつかく結論を出したいと思つておりますので、その点についての意見を私は差控えたいと考えております。
○關谷委員 次に私は、これは山口政務次官は同感であると言われましたので、多を申しませんが、船員局の問題であります。これは国内的には、これを海運局と一緒にいたしますと、海員を刺激する、そして対外的に考えますと、海運局と一緒にして労働条件をたたき下げて、運賃ダンピングをやるというふうなことで、世界各国の海運界を刺激する、こういうふうなことで、対内的に考えても対外的に考えても、海運局と船員局とは合併すべきものにあらずして、船員局は、陸上の労働省と同じように、小さいながらも船員局というもので厳として存置すべきものなり、このように考えているのでありますが、この点木村長官の御意見を承りたいと思います。
○木村国務大臣 その点につきましても、実は御意見のようなことは十分承つているのです。但し今申し上げましたように、結論には到達いたしておりませんので、御意見のあるところは十分尊重いたしたい、こう考えております。
○關谷委員 これは港湾の問題でありますが、一貫性というふうな点から申一しましても、港湾局は建設、維持、管理というふうな部面ことごとく運輸省の所管にいたしておきませんことには、従来つくりました港湾等においても、この維持、管理をいたしまする部面が建設をいたさないために、使用上非常に不便な港湾ができたということは、歴史の上にたくさんあるのでありまして、そういうことを二度と繰返さない意味におきまして、港湾局というものは、建設上の部面から一貫して運輸省に所属すべきものなりと私たちは考えておるのでありますが、長官の御意見を承りたい。
○木村国務大臣 その点につきましても、最近運輸省の御当局から十分説明を聴取いたしました。その点について十分慎重に取扱いたいと私らはこう考えております。
○關谷委員 あと簡単にお尋ねいたしますが、先ほど尾崎委員からお尋ねをいたしました航空機生産事業であります。これは先ほど山口次官にはお質問を申し上、げたのでありますが、これは他の生産事業と異なるのでありまして、一度これが事故を起しますと、たくさんの人命を損うというふうなことになつて参ります。山口政務次官は行政の分限の確立というようなことを言われましたが、通産省が機械生産の部面を預かるからと申しましても、それは機械生産の拡充あるいは貿易振興というふうな意味からやつておるわけですが、この航空機の生産事業というものは、第一に安全ということを考えなければなりませんので、他の生産事業とは非常に性格を異にいたすものであります。なおまた航空庁におきまして、この利用と申しますか、航空機の運行行政を預かります上におきましては、まず第一番に安全ということに重点を置かなければなりませんので、百パーセントの安全を期する上におきましては、他の生産事業とは性格が異なつております。どういたしましてもこれは航空庁におきまして、耐空性その他安全性ということにつきましては監督をしなければなりませんので、この面だけは他の一般生産事業とは性格が異なるのだどうしても航空庁へ所属せしめなければならないと、私たちはこのように考えております。もしそうでなければ、航空の安全というふうなことの維持、監督といいますか、そういう面の行政というふうなことは、とうてい航空庁としてはやり得ないことになつて参りますので、航空機の生産事業は、どういたしましても運輸省の所管、すなわち航空庁の管下に置かなければならない、こういうふうに考えておりますので、重ねて長官の御意見を承つておきます。
○木村国務大臣 私もまことにごもつともな御意見と考えておるのであります。しかし最終的の結論はまだ出ておりません。尾崎委員の御意見といい、まことにごもつともなことと考えておりますので、その点については十分慎重に結論を出したいと考えております。
○關谷委員 最後に一つお尋ねをいたしておきたいのは、道路の関係でありますが、陸上交通で大きな部面を占めます自動車輸送というものを考えます場合に、どういたしましても道路というものは、建設、維持、管理の面、ことごとくこれを運輸省の所管に移すべきものなり、これが自動車行政の完璧を期する上に最も必要である、こういうふうに考えておるのでありますが、大臣の御意見を承つておきたいと思います。
○木村国務大臣 その点についても実は非常に議論のあるところであります。なかなか賛否両論ありまして、まだどちらとも結論は出しておりませんが、これも運輸省の事務当局から詳細に事情を聴取いたしました。結論は出ておりませんが、御意見のあるところは十分考慮いたしまして、慎重に取扱いたいと考えます。
○大澤委員 関連してお伺いいたします。關谷委員あるいは尾崎委員から申されたごとく、航空機の重要性、すなわち航空機に対しての輸送行政がまことに重要であるということはもちろん当然でありますが、航空機にいたしましても、あるいは陸上の交通機関にいたしましても、人命の点に対しては大差はないと思います。航空機の生産の場合は、航空機に対する行政の面を扱うと同時に、生産行政の面も運輸省で一貫して扱うということが、輸送行政すなわち運輸行政の完璧を期するゆえんであるというような御意見をお伺いもし、また長官からの御答弁もこれに対してあつたようでありまするが、私は陸上行政すなわち自動車行政に対しましても、航空機の行政と同じように、この生産行政を運輸省で一貫して扱うことが、人命に対しての安全性、すなわち輸送の安全性という面から最も必要ではないかと考えますので、この点管理庁長官の御意見を承りたいと思います。
○木村国務大臣 その点についても問題になつておつたのでありまするが、航空機の生産ほど実は問題になつていないのであります。その点船も建造、運航等一切やつておるのであるから、自動車もそういうふうにしたらいいじやないかという御議論も承つております。しかし最終的の結論は今出ておりませんので、あらゆる部面から事情を聴取し、またいろいろの御意見を承つて、慎重にとりはからいたいと考えております。
○大澤委員 御承知の通りわが国の自動車行政は運輸省で扱つておるのであつて、この生産行政は戦前戦後を通じまして通産省で扱つているがために、現在日本で生産されるところの自動車を見ますと、海外のアメリカあるいはヨーロッパ等でできる自動車と比較いたしました際には、価格の点におきましても、アメリカの自動車の倍あるいは三倍もしておつて、しかもその性能がとうてい追いつかないというような点は、輸送行政を扱つている運輸省と、生産行政を扱う通産省が、お互いにかけ離れた行政をやつているがために、こういう結果になつておるのではないかと考えます。わが国の技術の面等におきましては、私は一応アメリカあるいはヨーロツパの生産工場に対しましても、何ら劣るところはないと確信をいたしているのでありますが、遺憾ながら設備等はもちろん多少相違のあるのは当然のことと思うのでありますが、これが行政の面を一貫したならば、必ずしもとれがこういうふうの大きな差はなく、しかも輸送行政あるいは生産行政の面を一貫したならば、この点がほぼ少くともヨーロツパの自動車の程度にまでは追いつくのではないか、かように考えられますので、この点をわが国の交通行政、輸送行政という面から、すなわち国の経済、産業というような面も十分考えられまして、行政改革の点に対しましては、行政管理庁長官に一段の御努力御配慮を願いたいと思います。この機会に特にお願いをいたします。
○江崎(一)委員 ただいま關谷委員並びに尾崎委員から運輸省所管の海上保安庁の問題について質問があつたのですが、私は違つた角度からもう一つつつ込んで御質問したいと思います。 日本の国防計画といいますか、保安機構といいますか、こういう機構についてはアメリカの国防計画にならつて保安庁という機構をつくつて、その下に警察予備隊並びに海上保安庁を統合して一本の機構にするという案が閣議に上程され、これについて海上保安庁法の一部の改正案と、警察予備隊令の改正案が閣議でずいぶんもまれているそうであります。そこで新聞の伝えるところによりますと、ずいぶんこの案について異議があるということを報じている。結局今懸案になつているのだ、こういうことを承つているのであります、一方また国民がどう考えているかというと、政府与党諸君がずいぶん説得これ努めておられるのだけれども、警察予備隊はこれは日本の軍隊である、海上保安庁は日本海軍の卵になるのだ、こういうことで非常に神経をとがらしております。現に北海道あたりで警察予備隊が一管区で募集したのだけれども、たつた六人しか応募者がなかつたという話を聞いております。こういう状態であり、また一方村上運輸大臣は六千人からの隊員を募集することは、この海上保安庁の性格が明白にならぬと自信がないと言つている。そういう条件下にありますので、この閣議においてどういう意見が有力であり、どういう意見が出たかということについて、また木村法務総裁はこれについてどういう意見を持つておられるかということについて、この際詳しくお話を願いたいと思うのです。これは議員に対して回答をされるということだけじやなしに、国民に回答するという観点から、腹蔵なくお話を願いたいと考えます。
○木村国務大臣 その点につきましては、最近の閣議で多少問題になつただけでありまして、正式の討論もしくは意見の交換というようなことはいたしません。断言いたします。ただ隊員の募集の点について、村上運輸大臣から話があつただけであつて、その点についてはこれは慎重に考慮しようじやないかというだけのことで、具体的な問題には何ら入つておりません。
○江崎(一)委員 木村法務総裁の御意見はどの辺にありますか。個人の意見でもけつこうです。
○木村国務大臣 その点につきましては、私はここで意見を申し上げることを差控えたいと考えております。多少意見は持つておりますが、それをこの機会に申し上げることは差控えたい、こう考えております。
○江崎(一)委員 意見を言うのは差控えたいとおつしやいますが、この委員会でこういうことこそ詳しく討論し、考えるべきじやないか。なぜ意見を差控えたいとおつしやるのですか。木村法務総裁は弁護士出身で、非常に民主的な人であるべきはずだと私は思う。
○木村国務大臣 これはまだ閣議においても意見を発表しておらないのであります。それをこの委員会で私が発表するということは、あらゆる観点から見てそれは差控えるべきじやないか、差控えるべきである、こういう考えを持つております。その時期が来ましたら、皆さんと十分御論議をしたい、こう考えております。
○江崎(一)委員 こういう重大な問題は、必ず今でもGHQのアプルーバルを必要とする問題だと思うのであります。今申した二つの法律の改正案について、GHQはどういう意向であるか。これもまた明確に話してもらいたいと思います。
○木村国務大臣 私はそのことについて、GHQに行つて何人とも会見しておりません。また私に会見を申し込んだ者もありません。これはGHQの方でも、おそらく村上運輸大臣についても、そういう点については話合いができていないのじやないか、これは私の想像にすぎないのでありますが、少くとも私に対しては何らの交渉も、また私の方から交渉をしかけたことはございません。
○江崎(一)委員 大橋前法務総裁その他は、この問題について関係筋と交渉されたことはないのですか。
○木村国務大臣 その点は私は存じておりません。
○山崎(岩)委員 この機会に、総裁がたいへんお忙しいようでございますので、簡単に単刀直入に承りたいと存じます。北海道の震災に関しまする治安の状態は、何ら心配するところないように新聞等の報道にあるのでありますが、その通りでございましようか。
○木村国務大臣 私に昨晩まで来た情報によりますと、その点については心配ないということであります。そこで治安の問題ばかりじやありません。この復興についても相当進捗しております。釧路のごときは、昨日の十六時三十分をもちまして大体電燈も復活した。ただ家が相当いたんでおりまするので、電線もゆるんでいるから、出火なんかの点については十分注意しなければならぬが、しかし電燈も大体あの一番ひどかつた釧路においてさえも、十六時三十分をもちまして復旧した、こういうことであります。治安状況も今申し上げました通り心配はいらないという報告は受けております。これは昨晩の報告であります。
○山崎(岩)委員 御承知の通り北海道は日共の根拠地でありまして、どういう騒動が持ち上らないとも限らぬのでありますから、十分御注意のほどをお願い申し上げます。 それから行政管理庁長官のお立場にひとつお尋ね申し上げたいと思いますが、それは新聞等の報道によりますると、運輸省というものを解体いたしまして、それを交通省というようなものにする。それにはただいまのコーポレーシヨンでありますところの国有鉄道を包括し、さらにまた電通省をコーポレーシヨンにいたしまして、この二つの公共公業体というものを包括して行こうという考えがある。こういうふうに報道せられているのでありますが、この点についてはどういう御構想であられるか、お示しを願いたいのであります。
○木村国務大臣 ただいまのところでは、まだその結論に到達しておらないのでありますが、電通事業は将来コーポレーシヨンにしようという構想だけは持つております。
○山崎(岩)委員 電通事業がコーポレーシヨンになりますことは、これは了解することができると思うのでありますが、しかしそれをただいまの国有鉄道と一緒にいたしまして、そうしてこれを交通省といつたようなものにして、二本建でやつて行こうというような考えがあるやに聞いている。そうして交通大臣の立場に立たれるものは、単にこのコーポレーシヨンに対しましては監査役の程度にあるのであつて、これに対する指揮命令の権限は持たない。こういうような構想を持つておるというようなことを私が聞いたのでありますが、その点について承りたいと思います。
○木村国務大臣 まつたくそれは事実に相違いたしております。そういう構想は持つておりません。
○山崎(岩)委員 ただいまの行政管理庁長官の御説明を承りまして、私どもも胸をなでおろしたのであります。と申しますのは、この国鉄という大きな、えんえん二万キロといいましようか、厖大なる営業線を持つており、さらに五十万からの従業員を持つておりますところへ持つて来て、コーポレーシヨンになりましたところの電通の事業を包括したならば、一体これがもしもストライキでも起すようなことがあつたらどうなるか。この点を考えてみた時分には、はだえにあわを生ぜざるを得ない。まさか私は現政府はそんなばかげたことは考えたことはなかろうと思うのでありますが、そんな考え方を持つたというのであれば、かの二・一ゼネストの時分はどうであつたか、電信、電話をとめ、郵便をとめ、しかも鉄道をとめる、目も耳も何もかもふさいで、しかも足まで奪いとろうとした日共のあの策謀はいかなるものであつたかということを考えてみなければならぬ。私は前国鉄総裁の下山さんが暗殺されたときには、労働政務次官をやつておつたが、その経験から考えてみて、もしそれその計画を立てられることがあれば、日本を暴力革命の一歩手前に追い込むものだと判断せざるを得ない。もしそういうことがあつたならば、賢明なる法務総裁は生命をかけて防止してもらわなければならぬ、この点に対する御用意はどうであるか伺いたい。
○木村国務大臣 十分その点については考慮いたしたいと思つております。ただいま申し上げた通り、そういうような構想は持つてないということを重ねて申し上げます。
○關谷委員 ちよつと関連して……。
○岡村委員長 簡単にお願いします。
○關谷委員 国土省というような案も伝えられておりまして、建設面をみんな包括するというようなことも聞いておるのでありますが、国土省というようなものをつくりましたならば、実に厖大なものになつて参りますと同時に、昔の内務省の再来だということで、官僚の温床にもなりかねぬのであります。大体一省の大臣の担当いたしまする国務というものは、今までの行政機構から考えましても、それぞれ程度のあるものでありまして、郵政、電通と運輸省を一緒にするというようなことは私ども絶対反対でありますので、この点につきましては、ただいま山崎委員から強力な発言がありましたが、国土省というふうなことを考えないように、なお郵政、電通というものを運輸省へ包括するようなことも考えないようにお願いいたしておきます。
○岡村委員長 木村長官の約束の時間が参りましたので、これで終ります。 —————————————
○岡村委員長 次に国鉄機構に関し、山崎委員より発言を求められておりますので、これを許します。山崎君。
○山崎(岩)委員 これは国鉄総裁かお見えでありますると、大臣とお二人にお尋ね申し上げたいと思うのでありますが、まずもつて大臣にお尋ね申し上げたいと存じます。今度の震災の中心が北海道の十勝平野で、たいへんな災害をこうむつたことに対しましては、私ども国民といたしましてまことにお気の毒にたえない次第でございます。国鉄といたしましても非常な災害を受けたのにかかわらず、その復旧のためには徹夜でもつて従事員が働いておるというようなニュースを拝見いたしまして、涙の出るほど感激をいたしておるような次第でございます。これに対しまするところの処置も、的確にしかも迅速に講じていただかなければならない。交通、運輸という重大な問題を取扱つておりまする国鉄といたしましても、これはなおざりにすることのできない問題である、かように考えておるのでございまするが、その被害状況その他これに対する処置をどのようにおとりなさいましたか、この際に承ることができればお知らせのほどをお願い申し上げたいと存じます。
○村上国務大臣 不幸にして突発いたしました十勝沖の地震につきまして、まず最初一応の御報告をお聞き取り願いたいと思つて、実は参つたような次第であります。たまたまそれについて今御質問をこうむりましたが、お答えを申し上げる前に、きわめて概要でありまするが、状況をお聞き取り々願いたいと思うのであります。 線路関係におきましては、根室本線で線路の陥没、沈下等が三十九件に及んでおります。そうして最大の深度は五メートルも陥没した箇所があるのであります。橋梁の被害は七件であります。日高線では線路の沈下等が十一件で、橋梁の被害が五件、隧道の亀裂被害が一件であります。その他の線におきましても、ただいま申しましたような事故が各所にありまして、総計で申しますると、線路関係で陥没沈下等が百三十五件、橋梁の関係で、橋梁の傾斜または橋脚やアバツトメントの移動したものが十七件、隧道の関係がただいま申しました日高線の一件、こういう状況であります。建物関係は比較的軽微であつたと思うのでありますが、根室本線の駅あるいは貨物の倉庫などで四件被害がありました。また釧路線で宿舎が八戸被害をこうむつております。その他池田の機関区でありますとか、あるいは釧路地区の寄宿舎、寮、病院、工場などの一部が被害をこうむつております。信号関係や通信機の関係も相当の被害をこうむつております。こういう状態で、運転関係につきましては、列車の脱線が旅客列車が一本と貨物列車が三本あります。今立往生しておるものが一個列車あるのであります。つまり前後不通になりまして、進退きわまつておるものが一個列車あるのであります。また職員で即死した者が一名ということに新聞では報道されておりまするが、これは執務中の者ではないのでありまして、おそらく自宅で即死したのではないかと想像いたしておるのであります。執務中では機関助手が一名打撲傷を受けたというだけであります。特に旅客の死傷が全然なかつたということは、まことに不幸中の幸いであつたと思うのであります。これに対する応急費また復旧工事費はどれくらいになるかということは、今日まだ明瞭でないのでありまして、明瞭になつたらまたお聞き取りを願いたいと思つております。今日まで各所にいろいろの事故がありましたが、すでに即日復旧したものもありますし、また昨日復旧したものもあります。今日正午までに釧網線と申しておりますが、釧路、網走間の線であります。ここで一箇所、そうして日高線で一箇所、この二箇所が開通をいたしました。今残つておるのは、根室本線の白糠、池田間であります。これは橋梁その他に相当被害が大きいのであります。このままで列車を通ずることは危険だという見通しで、これが復旧は十日の正午という予測に今なつております。この区間以外は今日正午までにすべて復旧して、列車は動いておるような次第であります。今お話のごとく従業員は爾来昼に夜に徹宵してその復旧に努めております。こういう際に寸時もすみやかに交通の復活をはかるという念慮に燃えて努力してくれたことは、まことに私としても感銘いたしている次第であります。もしなお御質問がありますれば、わかつておりまする限りはお答え申し上げたいと思うのであります。
○山崎(岩)委員 ただいま大臣から御説明を承りましたところ、旅客等においてもまた従事員におきましても、死傷等の災害がなかつたということは、まことにお互いに安心をいたしたような次第でございます。なおこの鉄道の復旧に関しまして、まことに迅速果敢に手を打たれている。このことは私ども考えてみまして、日本の災害を受ける場合が非常に多いのですが、その災害の復旧というものがあらゆる面において遅々として進まない、しかるにこの国鉄関係に関する限りは、災害を受けましても迅速果敢にそれが復旧をいたしまして、国民の交通、運輸の関係に利便を与えているということを私どもは絶えず承知いたしまして、これが多年の日本の鉄道精神の現われかと存じ、従事員諸君に対しましてもまことに感謝、感激にたえないものがあるのであります。その監督の立場にあられまするところの運輸大臣にいたしましても、国鉄総裁にいたしましても、並々ならぬところの御苦心を払われておられまする点につきましては、この機会に感謝を申し述べたいと思うものでございます。こういう非常に急迫せるところの事態に対処いたしまして、復旧の工事をやりますることのためには、人力の点におきましても並々ならぬところの無理が生ずるかと思うのでありまして、従つて無理があれば、やかましい労働問題その他の問題等も生じて来るのであつて、これは日共等の使嗾の原因にもなるのでありまするから、十分そういう点につきまして御注意を払われまするように、この機会にひとつ蛇足でございますけれどもつけ加えておきたいと思うのであります。 次に私は国鉄の総裁にお尋ね申し上げたいのでありますが、二十七日の午前十一時半ごろ、青森桟橋第一船着場に停泊中の第十一青函丸が、北海道行きの二十二両編成の貨車回送車を第三番線に推進中、十七両目と十八両目の連結器がはずれているのを、ブリツジにいた船員が発見したが間に合わなかつた。貨車十七両が船中に暴走して、船の中にある車止めを破り、さらに船倉に衝突、第一両目が脱線してようやく停車した。このために船は三十分遅れた。こういう記事があるのでございますが、この点につきまして、その後の調査はどういうふうになつておりますか、承りたいと存じます。
○長崎説明員 そのことがございましたのは事実でございますが、その原因等はまだ詳細に報告して参りません。結果といたしまして、そう大きな障害にはならなかつたように聞いております。
○山崎(岩)委員 これが大事態になりますると、連絡船一ぱい犠牲にするということになるのでありまして、この程度で終つたことはまことにこれはおめでたい次第といわなければならぬ。しかしながら私はあの青森市に住まいをしておりまして、青函連絡船の関係を絶えず観察しているのであります。二・一ゼネストを初めとしまして、あらゆる日共のストライキというものは、どこをねらうかというと、その焦点は連絡船、そのことは国鉄総裁御承知になつているかどうか、お尋ねいたします。
○長崎説明員 いろいろな問題のありましたことは聞きまして、よく承知いたしております。従いまして今御注意のありましたような問題、ことに青函の船と汽車との接続点というものは、これは十分注意いたさなければならぬということは、重々承知いたしております。
○山崎(岩)委員 私は北海道におけるところの白鳥警部暗殺事件、あるいはまたこのごろ東京都内にありました印藤巡査の謀殺事件、こういう一連の血なまぐさいところの事件というものは、いわゆる共産党の五全協の指令に基くところの暴力革命の第一歩であると私は考えております。そこでこれはなまなましい事実である本日の新聞紙上でありますから、総裁も多分お読みになつたと思うのでありますが、蒲田事件の全貌を分解して見ますと、バルチザン的戦術を用いましたところの、日共暴力革命の第一歩であると新聞は報道している。これは本日の新聞紙上でありますから、おそらく総裁もお読みになつたと思うのであります。日共に軍事組織を持つている、その一つはどうだ。これはここにいる江崎委員はさだめし心の中ではかようかくかくと思つていることであろうと思うのでありますが、まず最高軍事委員会なるものを設けている。その下に地方軍事委員会なるものを置き、地区軍事委員会なるものがその下に配属されておりまして、その下には中核自衛隊というものがある。その中核自衛隊の中には抵抗自衛組織というものがありまして、これがただいまいろいろな問題を起しているところの中核になつているのであります。そうしてその下にはわれわれ八千万同胞をねらい討ちをかけます人民軍というものが置かれている。このように報道されているのであります。そこで私は北海道の治安の状況につきまして、先ほど法務総裁に御質問を申し上げましたところが、今度の震災によりまして北海道の治安というものは、別段これという騒擾を発見することがない、まことに平穏無事であるという御答弁を承りましたので、胸をなでおろしたような次第であります。しかしながら日共は北海道にその本部を移すのだというようなことまでも豪語している。そうして徳田球一やなんぞがただいま逃げおおせまして、一体どこに隠れているか。私は北海道こそ最も怪しいところであると考えているのであります。北海道にはあまたの炭鉱がある。その炭鉱にはダイナマイトが多数ある。また室蘭には製鋼所がある。製鋼所を押え、炭鉱から持つて参りましたダイナマイトに鉄片を与えて来たならば、ただちにこれは手榴弾になる。こういうようなものが一体どこをねらうかというと、まず北海道と本州とのつながりである連絡船をねらう。この点に対しまして総裁は、そういうような心配がないと御判断することができるかどうか、その点ひとつ承りたい。
○長崎説明員 そういうことがあるかないかの判断等につきましては、私はきわめてしろうとでございまして、鉄道屋ではございますが、そういう治安の問題ということになると私何も経験ございませんが、その点は先ほど来申しましたように船と汽車とのつなぎ合せというところは、非常に弱い地点でございます。これは輸送上から申しましてもそうでございます。でありますからさような危険のないように十分な注意をいたして参るよう、私はかねがね指令はいたしてございます。
○山崎(岩)委員 そこでこういう問題につきまして、総裁はあまたの従業員を押えている方であり、しかも旅客の生命をもかけたところの重大な仕事を預かつているところの方である。その治安の関係につきましては、大分な注意を払つて行かなければならぬことはもちろんのことなのであります。しかるにその津軽海峡なるものは、この日共の策謀ということをよそにしましても、現実面においていかなる不詳事が行われているかと申しますならば、浮遊機雷というものがある。その浮遊機百雷のために、連絡船の構想が今まで一体何回やり直しをしなければならなかつたか。その構想というものが、この浮遊機雷の一つの恐怖のために、十六運航が十運航にまで減らされた、そういうような事態があつたのです。こういうなまなましい問題が現実にあり、しかもごく最近の新聞等の報じるところによりますと、あの日本海あるいは津軽海峡に国籍不明の潜水艦が現われているというような事態も報道されているのであります。さらにこういうような恐るべきところの人為的な圧迫のほかに、あそこには津軽海峡という、十一月から春先の三月ごろまでにかけての自然の暴威がある。その暴威のために連絡船がいかに欠航を受けているか。今までの一体青函監理局における設備、組織そういうものでは、これは防止することのできないような事態がひんぴんと繰返されておるのであります。こういう点につきまして総裁はどういうお考えを持つておられますか。
○長崎説明員 連絡船の運航の安全につきましては、私どもも十分なる留意をいたすよういたしております。私過日北海道に参りまして、約二時間くらい甲板に立つて、船員たちの監視の状況その他をつぶさに見て参りましたが、むろん人為的なものだけでなく、レーダーもありますれば無電もあるというような状況であります。その上にさらに海上保安庁とも十二分の連絡をとつて、あそこの海峡の警備に当つていただいております。さような次第でありますから、今日の状況としては私は安心してもいいのじやないかと思いますが、御承知のように春先になりますとやや状況がかわつて参りますので、その点について海上保安庁等とも今後なるべく密に連絡をとつて、十全を期したいと思います。
○江崎(一)委員 ただいま江崎委員という私の名前が出ましたので、一身上の弁明を兼ねまして、意見を述べておきたいと思います。山崎委員の発言によりますと、北海道のあの地震も共産党がやつたみたいだ、キテイ台風も共産党がやつたみたいだ。ちようど関東大震災の朝鮮人事件とまつたく同じです。しかし山崎委員の口から出たこの言葉は、決して偶然じやないと私は考える。なぜかというと、今度の日米行政協定のあの屈辱的な治外法権的な行政制度を実施するために、どうしても日本の国民を弾圧しなければいかぬ、そのために団体等規正令の法制化が行われる。このためにはどうしても共産党が暴力をやるのだという印象を国民に与える必要がある。そういう計画からこれは意識的になされたさる芝居だとわれわれ考える。そこで重大な問題は、北海道における震災の問題です。これは共産党は国民の立場に立つ て非常に心配している。そこでこの震災を契機として、震災に際しまして、国鉄では救恤物資の無賃輸送を決定されたということ、これは確かにけつこうな措置だつたと思うのです。ところが往々にして救済物資の配給その他について、いろいろな問題があります。関西における福井の震災のときにもあつたように、必要な物資が必要なところに行かない。これがボスの勢力によつて左右される。そういう問題が国鉄部内にもあつてはならないと思いますし、また救恤物資が現地に運ばれますときに、軍需輸送優先という形で、これが大きな障害を受けるというようなことになりますと、これはまたゆゆしい問題であると思うのです。そういう点について現状はどうか、救恤物資が軍需物資よりも優先的に輸送される状況になつておるかどうか、その点を国鉄総裁にお伺いしたいと思います。
○山崎(岩)委員 今のは一身上の弁明じやないから、私の質問が終つてからあとで答弁をいただくことにしましよう。私のは継続なのです。私は今の委員長のとりはからいによつて鼻柱をくじかれて、いささか気合い抜けをした形なのですが、そこでもう一ぺん気合をかけるために伺います。樺太の岬からロケツト砲をぶつぱなせば函館まで来る、こういう記事が本日の新聞紙上にあるのであります。北海道は戦々きようきようたる立場に置かれている。まずソ連の空軍が攻め寄せるとすれば、第一番にねらうところは北海道といわれているのでありますが、今まで日本の海軍があつた当時でありましてもどういうわけで大湊に軍港を置いて、函館もしくは室蘭に置かなかつたか、この点は東北にお住まいになりましたところの総裁は御判断がつくと思う。函館と室蘭は大湊よりももつとりつぱないい港を持つておる。そうして連絡も非常によくついておる。背後的な状況も非常によい。しかるに室蘭や函館にこういう基地を置くことをなさずして、あえてあの陸奥湾内の最も奥に鎮座しておるところの大湊に要港の施設をしたということは、一体どういう観点に立つたものであるか。こういう点は賢明なる総裁はよくおわかりなさると思うのでありますが、それはやはり津軽海峡という魔の海峡を控えておりまして、あそこの水はウラジオストツクにつながつておるいう結果なんです。今度私は海上保安庁の長官に対して、保安隊の基地を陸奥湾内に設ける意思はないのかということを質問をいたしましたところが、それに対して明快に、旧海軍の施設のあるところ、すなわち大湊をさしておるのでありますが、大湊に海上保安隊の基地を設けようという意思表示をされている。現段階においてすら室蘭や函館をとり得ない。そうして海上保安隊の基地としましても、あえて大湊を復活して行かなければならない。そういう一連の立場から考えてみまするならば、北海道と本州とのつながりはまことに容易ならざるものであるという観点に立つて、判断をして行かなければならぬと考えるが、総裁はこの点についてどう考えますか。
○長崎説明員 海上警備の点については申し上げるまでもないのでありますが、しかし先ほどから申し上げておりますように、北海道と内地との紐帯になつております連絡船の航路並びにその岩壁施設、あるいは背後設備、そういうような一連の強固な結びつきがなければならぬということは、これは輸送の見地から申しましても誤りのないことだと私は思います。
○山崎(岩)委員 総裁のお言葉を承つたのでありますが、私の言わんとするところは、明治三十三年から今日までの北海道と本州との間の有事の際における状態を勘案いたしまして、あらゆる部面から検討を遂げて、あらゆる角度から研究を重ねました結果、あの陸奥湾内の大湊というものは採用されている。それほどさように北海道の函館とこの青森におけるところの連絡というものは、ある場合においては思わざるところの障害によつて交通杜絶の運命にあるということのこれは証拠なんです。しかるに国鉄がやつているところの鉄道監理局なる問題は、これは一体どういう事情で函館へ持つて行つたか。これを勘案いたしますると、おそらく平時の際における一つのプランであつたろうと私は思う。けさの新聞にこういうことが麗々しく載つている。北海道の立場というものは共産党から見ればどういう立場であるか、ソ連から見ればどういう立場であるかということが、本日初めて新聞等に論ぜられるようになつたから、私はあえて総裁に質問するのだが、今日までは口を緘して言わなかつた。あの北海道の函館と青森とのつながりの点において、まことに容易ならざる障害をかかえておりながら、監理局を函館に置いて、なおかつ有事の際に、あなたは函館の方の指揮系統によつて、青森の方の操車や運航をすることができるという確信であるかどうか、その点についてお尋ね申し上げたい。 〔委員長退席、黒澤委員長代理着席〕
○長崎説明員 そういう非常事態が参りました際の措置ということも、むろん考慮の中に入れなければならぬのでありますが、しかしそういう意味合い以外におきましても、山崎議員も御承知のように、今日青森には副支配人ががんばつておるのであります。そうして内地と青函との間の強固なる指揮系統をとつている。しかもあの副支配人は一方においては仙台の支配人の配下であり、同時に一方においては札幌の支配人の配下であるというような二つの人格を持つておりまして、迅速に連絡船の処置について、操車等について命令ができるようになつております。あそこはおつしやるように経営上、運営上重要視しなければならぬと同時に、どこを境にするかということは非常にむずかしい問題だと考えております。
○山崎(岩)委員 副支配人の立場も、これは重要なる機構の一つであることは了解することができるのでありますが、いかに人事を尽しても、尽しがたい障害がある。それが津軽海峡であると私は申し上げる。人事においてはなすことができないものがある。たとえば自然的な大きな暴力もある。のみならず、また国際的に容易ならざるところの立場に立つておるということも、現実に皆さん方が浮遊機雷によつても大きな脅威を受けておるではないかということを、私は具体的に申し上げておる。そこで副支配人がいかに有能でありましても、これは電話の設備もなく、走つて行つて北海道に連絡をつけるわけに行かない。そういうようなまことに重大なる障害があるのにかかわらず、副支配人がまことに有能なる人物であるがゆえに、こういうような問題を解決することができるとおつしやるのでありましたならば、これは総裁、あなたの考え違いであります。なぜなれば今度も、この冬中に非常な雪が降つたというわけではない。ことしは雪は非常に楽であつた。しかるにかかわらずあののどにつかえまして、何百両という貨車が一週間も十日間も、あの操車場ばかりではなく、大館の辺に至るまで、八戸の辺に至るまで、行くところなく、なすところなくとまつていたという事態さえある。ということは何かというと、津軽海峡という障害によつて、のどにつかえるものがある結果であると私は思う。そういうことは、私ばかりが見ておるのではない。これは本委員会が国政調査によつて十数名の委員を派遣いたしまして、その実情を現実に調査をして来まして、それが決議となつて現われ、あるいは調査報告となつておるのであります。試みに昭和二十五年九月十九日の当委員会における決議文を申し述べますならば、決議文、「今回全国主要各地方に委員を派遣し、国有鉄道新機構の現状につき視察の結果、東北、北関東、近畿、中国においては運営上幾多の支障欠陥ありと認める。よつて、わが国経済文化の動脈たる国有鉄道運営の円滑を期し、公共の福祉を増進するため、政府は速かに青森、宇都宮、姫路、下関に鉄道監理局を設置するよう措置すべきである。」当委員会におけるところの決議ばかりではない。参議院の運輸委員会においても、これに似たところの決議をしておる。それは昭和二十五年十二月十三日、同様に参議院は委員を派遣して調査をしました結果、こういう決議をしております。決議、「我が国陸上交通の根幹をなす日本国有鉄道が能率的な運営をなし、公共の福祉を増進するため政府は本委員会における運輸大臣の答弁の趣旨の通り必要なる箇所に、鉄道監理局を設置するよう速かに措置すべきである。右決議する。」これは参議院におけるところの決議である。越えて昭和二十六年六月二日、衆議院の本会議におきまして決議されております。これは朗読を省略いたしますけれども、鉄道機構の改正をすみやかに行わなければならぬというので、国鉄の輸送力整備に関する決議をしておるのであります。こういう一連の事項は、これは決して私どもがテーブル・ワークでやつておるのではない。二回にもわたりまして私どもは北海道並びに東北地方各地、あるいは中国方面を経めぐりまして、詳細に調査しました結果、決議しておるのであります。その決議のよつて来るところは、いろいろな部面を勘案しておる。われわれとても、でくのぼうではない。国鉄の総裁だけがこの道における権威者であつて、しかも最も造詣の深い人であるとは言いがたい。それには相違ないけれども、しかしながら当委員会の中にも岡田さんとか滿尾さんというような、国鉄出身のりつぱなエキスパートである委員もおられるのであります。こういうような問題をどういう事情で国鉄は閑却されておるのであるか。われわれの委員会における決議をあくまでも皆さん方が無視される御意向であるのかどうか、これを大臣と国鉄総裁のお二人から承りたい。
○長崎説明員 ただいまの御質問の点は、私かねてから十分公開の席において、あるいは私の席において承つておりますので、十分承知いたしております。従いましてしばしば公私のお話の間に申しましたように、私就任以来、機構の改正という問題について十分考慮しなければならぬということを申し上げてあるわけであります。ただ不敏にして、半歳になんなんといたしておりますが、まだ実現いたしません。もう少し研究しなければいけない点があるのではないかというように思つております。これはやはり私も、山崎委員も御承知のように、東北、北海道等に参りまして、この点を朝夕考え、どこが一体長所であり、短所であるかということを、いろいろと勘案いたしておる次第でございます。しかしながらまだ今日になりましても結論に到達いたしませんことは、はなはだ遺憾でございますが、もう少しお待ち願いたいと存じます。
○村上国務大臣 国鉄の機構の問題につきまして、先刻来いろいろお話を伺つております。当委員会の決議、また参議院の運輸委員会の決議、さらに衆議院の本会議における決議、これは最も運輸大臣として尊重せんければならぬということは、よく了承いたしておる次第であります。ただ制度改正が行われましてから、今日まで約一年半を経過いたしております。とにかく制度というものは、特長もあれば、それに伴う欠陥もある次第であります。特に一年半前に断行せられました制度改正は、従来の四段階制を三段階にし、そうして運輸、営業、資材、経理、自動車という五本の縦割制度に変革せられました。もとよりその目的とするところは、能率の増進、責任態勢の明確化という点にあつたことは、御承知の通りであります。この制度改正は未曽有といつてもいい程度の内部機構の改革であつたわけであります。自然その後この改正せられた制度の本旨を顕現するよう、部内において非常な努力を重ねられたということも、私は認めておるのであります。しかしながら先刻より申し上げます通り、制度には特長もあれば、それに不可欠に伴う欠陥もある。しかもこの長所と短所がうらはらをなしている場合が多いのでありまして、長所をそのまま存置して、欠陥のみを除去することができますれば、年とともに最もいい制度になるはずであります。今日まで一年半の間非常な努力を重ねられて、よほどその制度の精神が顕現されて来たと思いますが、しかしながら今日不可欠に伴つておる欠陥もまた、見のがすことはできないのであります。その欠陥たるや、相当な大きい欠陥であろうと考えられるのでございます。従いましてこの欠陥を除去するためには、長所をもまた廃棄せんければならぬ。要するに角をためて牛を殺すというような結果にもなるのであります。長崎総裁が就任せられましてから、ただいま申し述べられました通り、ただちにこの問題につきましては種々深く考察をしておられるのであります。おそらく各般にわたつて根本的な考慮をめぐらしておられるということは、時々この問題についてのお話を伺うたびごとに、その一面が現われておることからかんがみましても明らかであります。私としましては、現在の制度に非常な欠陥がある。今特に御指摘になつた青森、宇都宮、姫路、下関というような方面に、監督または助長、世話をするという機関が欠けておることも、大なる欠陥の一つであろうと思うのであります。これを除去するということだけでなしに、もつと広汎に、もつと深く考察をせんければならぬ問題であると私も考えておるのであります。総裁も広くまた深く考えておられる次第であります。私としましては、二階から目薬をさすようなふうに、私の立場からあまりにやつぎばやに督促をするということは、これまた策の得たものではないと実は考えて、総裁の決意を待つておるような次第であります。
○山崎(岩)委員 総裁並びに大臣の御説明を承つたのでありますが、いろいろな欠陥のありますことは、大臣も御指摘あそばされました。この点につきましては、前の運輸大臣山崎猛先生も、本委員会における大澤理事の質問に対しまして、こういうふうに答えております。「まことに中二階的の存在であり、しかもアメリカの私鉄の機構を持つてやつたものであるから、日本の現状から見まして、日も浅いから、これに対してまだ検討を加えておる途中である」というような言葉のまず言い方をいたしまして、機構の問題につきましては、真剣に考究しているという点を述べられております。ただいまの村上大臣のお言葉にもありますように、お言葉は違うのでありますけれども、中二階的であつて、価値としましては、何らと申し上げるのは語弊がありますが、これは十分検討を加えて、改善をする余地ありということを明言されたものであると私は考えておるのでございます。この機会に私は大臣にも総裁にもお話申し上げたいのでありますが、私ども運輸委員会において決議をすることには、政党のいろいろな経過を経なければならないのであります。私どもがかつてにここでもつて決議案を読み上げまして、そしてこれに対して協賛を得るというものでは決してない。この青森監理局の問題につきましては、ここに新聞の切抜きがありますけれども、青函局の設置をいたしまして、これは自由党総務会で決議をしておるのでありますが、自由党の総務会で決議をいたしましたのを、自由党の幹事長の佐藤代議士が青森に設置を考慮するというように明言をしておる。これは地方民に対する一つの約束なんだ。こうして自由党におけるところの総務会の決議を得、それを代議士会にかけ、あるいは国会対策委員会等にかけまして、そして本委員会に持ち込んで、ここで決議をしている。私どもとしましては、それぞれの手続を経て、本委員会の決議として、国鉄並びに運輸大臣に対して要望するところは要望しているのであります。決してわがままかつてなことでやつているのじやありません。従いまして私どもはこれより以上にこの問題を取上げる余裕があるかというと、それはない。私自身はそう考えている。すでに委員会におけるところの決議をしておる。総務会におけるところの決議をしておる。それぞれの機関を経て決議をいたしました以上におきまして、われわれ国会の権威において、これに蛇足を加える等のことはやらない。いやしくも国会の権威というものが、法の示すところであることは御承知の通りである。前の加賀山総裁に対しまして私はこういう質問をした。「当委員会に、あるいは国会等に対しまして、国鉄総裁であるがゆえに、何ら責任を負うこともなく、あるいはまたその意思を尊重することもしなくてもいいというお考えでありましようか。国会の委員会あるいは国会の意思というものを、国有鉄道でありましても、コーポレーシヨンになりましても、尊重される御意向でありましようかどうか、承つておきたい。」こういう私の質問に対しまして、加賀山総裁は、「国会の意思としておきめになりましたことにつきましては、われわれもちろんこれを尊重どころじやなくて、これに従わなければならぬことは、当然のことであると考えております。」と答えておる。この点につきまして、加賀山総裁の御意向通り長崎総裁もお考えになるかどうか、その点を承りたいと思います。
○長崎説明員 憲法論はともかくといたしまして、やはりいろいろ議論がありまして、コーポレーシヨンは行政機関じやないとか、いろいろなことを申される方もございます。しかし、なるほどわれわれは公務員ではない、公共企業体というものは行政官庁ではないが、やはり行政官庁に準ずるものでありまして、われわれもまた公務員に準ずるものであります。従いまして私は運賃の問題にしましても、あるいは予算の点におきましても、すべて国会の御審議を願つておる以上、国会の意思というものは十分に尊重せなければならぬことは申すまでもないことと考えております。
○山崎(岩)委員 村上運輸大臣は、長崎総裁の決意を待つという、まことに穏当なお言葉でありました。しかしながら国会といたしましては、大臣の現在の立場におきまして、もしそれ国鉄総裁との間にスムースに行かない部面があつたとするならば、われわれは国鉄法の改正案を再び出す用意があるということを先般も申し上げたのであります。これは国有鉄道の大先輩であり、先覚者でありますところの村上大臣の意を、長崎総裁も十分におくみとりくださいますと考えますが、その点についてはどうでしようか。
○長崎説明員 私は運輸大臣の監督も受けておるものであります。ことにただいま山崎議員から申されましたように、個人としましても運輸大臣は私の大先輩でございます。その間に何ら意思の疎隔その他あるはずもなし、またそういうことがあつてはならぬのでありますから、十分大臣の意を体して、私は善処して参りたいと思つております。
○山崎(岩)委員 ただいまの長崎総裁のお言葉を承りまして、私も非常に安心いたしたのであります。つきましてはごく最近仄聞するところによりますと、ただいまの縦割制度につきまして、いささか改善を加えるという立場から、いろいろ機構の改正につきまして研究を遂げられて、一つの案を得た。そしてその案が総裁のお手元にまで提出しておられるということを私は聞いたのでありますが、その点はどうでしようか。
○長崎説明員 就任して早々研究を命じまして、一つの試案ができていることはその通りであります。しかしながらこういう重大な問題を、ある一つの面からだけ見て、それでもつてそれを実行に移して行くことも、少し軽卒のように思いますので、さらにほかの角度からこういうふうな研究をしてみたらどうか。ここに一案、二案、少くとも三案くらいのものができて、それを比較研究して、それからやろうということをきめたら、それでやるというふうにするのが、最も慎重な行き方じやないかと私は思いますので、御質問のように、一つの案はでき上りましたけれども、しかしなお研究を要するところがあるのでありまして、ほかの案をも研究しておるのであります。
○山崎(岩)委員 その案のことが、いろいろな風評を生んでおるのでありまして、私は地方の鉄道監理局の状況等も、いろいろ知る機会が非常に多いのでございますが、たとえば青森に一つの例をとりますならば、営業事務所をも廃止してしまつて、青森には何もなくなるのだということまでも伝えられている。私はこういう問題につきまして、賢明なる長崎総裁が、おそらくそういうようなべらぼうな、暴挙とも言わねばならぬ措置をとるとは、考えておらないのでありますけれども、今この問題について国会があらゆる角度から、国鉄並びに運輸省当局と折衝を重ねておりますのは、本委員会におけるいろいろな質疑応答等においても御承知の通りであります。しかるにもかかわらずそれを目の前に置いて、そして営業事務所さえも廃止する、あるいはまた副支配人さえもなくするのだというようなことは、私は一つの弾圧ではなかろうか、かように考えるのでございますが、そういう事実があるかどうか承りたい。
○長崎説明員 ただいまも申し上げましたように、案はできておりますけれども、まだ固まつておりません。従いましてそういうようなことは、決定しておるわけでもなければ何でもないのでありまして、青函航路というような、船と汽車とのつながりということは、これは日本国有鉄道の一つの弱い点であります。ウイーク・ポイントです。これを十分に考えて行かないといけないということは、先ほど来しばしば申し上げた通りであります。かるがゆえに青函航路というものは、重要視しているという点を申し上げておきます。
○山崎(岩)委員 了解いたしました。ただいまの船と汽車とのつながりの関係につきましての弱い点、その点はこれは改めらるべきものである、かように私は了承いたしますが、よろしゆうございますか。
○長崎説明員 弱い点でありますから、それを保護するいろいろの施設もやらなければなりません。あるいは無電とか、あるいはレーダーとか、いろいろなものがあります。さらにその上に人為的な、人の力というものも加えなければならぬでありましようし、また特殊な機関というものも考慮さるべきものと考えております。
○山崎(岩)委員 だんだんの御説明を承りまして、私も総裁の意図されておるところが那辺にあるかということは、たとい鈍感の私でありますけれども、了解することができました。これで私の質疑を終ります。
○江崎(一)委員 先ほど質問したのでありますが、今回の北海道の震災に対して、救援物資を送る問題についてお伺いしたいと思います。救援物資を送りますのに、やはり鉄道によるとしますと、根室本線とか、網走本線とか、釧路、網走線とか、こういうものによらなければならぬと思うのですが、こういう最も被害の多かつた地方に救援物資を送るのに、救援物資優先という原則が、現地では徹底しておりますかどうか。特にこの線は、石炭輸送その他の軍事的な意味を持つ線でありますので、どちらが優先するかということは、非常に重大であると思うのです。なぜかといいますと、事故が起つておりますので、列車の運転回数が非常に少くなると思うのです。そこで軍事優先ということになりますと、ほとんど救援物資が送れないということになると思うのです。それを心配しますので、この際お伺い申し上げたいと思います。
○細田政府委員 いつも災害のときには、そういたしておるのでございます。救恤物資優先ということにつきましては、いつもそういうふうにやつておりますが、今回もそういうふうにいたす考えでございます。
○江崎(一)委員 救援物資は全国から集まると思います。それで軍事輸送の問題ですが、われわれ聞いておりますところによると、大体平均しては貨物輸送の五、六パーセントが軍事輸送である。しかしながら東京地方では、大体これが集中いたしまして、三五%に達しておるということを聞いております。そのために一般の民需関係の物資が、東京を中心として三五%も軍事物資の輸送に費消されているので、この地方がネックになつておるのだ、こういうことを聞いておるのですが、全国的に救援物資が優先するという条件が確保されるのかどうか、その点もあわせてお伺いしたいと思います。
○細田政府委員 お答えいたします。ただいまのパーセンテージにつきましては、どこからの調査でございますか、よく存じませんのですが、東京付近では三五%になつておるというような厖大な数字ではございません。従いまして救恤物資の優先ということは、間違つて遅れるというようなことはあるいはあり得るかと思いますが、軍事輸送のためにこれが支障を来すというようなことはないと確信いたしております。
○江崎(一)委員 救援物資を送るのに、鉄道ばかりではなく、海運関係もやはり考えなければいかぬと思いますが、その海運関係の輸送については、どういうことになつておりますか、関係者はおられますか。
○黒澤委員長代理 関係者はおられないそうです。
○江崎(一)委員 では次に国鉄総裁にお伺いしたいと思いますが、今度人事院の地域給の勧告がありました。国鉄はこの人事院の地域給の勧告に準じて、地域給を上げるのだということを聞いておりますが、この地域給を上げまして、国鉄の予算の方はどうなりますか。その点をお伺いしたいと思います。
○細田政府委員 かわつてお答え申し上げます。人事院の勧告につきましては、ただいま政府部内で、公務員についてどうするかということが検討されておると思います。国有鉄道といたしましては、必ずしも公務員と同じにする必要はないわけでございますけれども、しかしこれは十分参考にしなければならぬことだと思います。従いましてどの程度これに金を要するかということを、ただいま研究をいたしておる次第でございます。予算につきましては、それ自体はもちろん予想されておりませんから、含まれておりません。
○江崎(一)委員 そうしますと、足りなくなつた分は、国庫から出してもらわなければならぬということになる、そうですか。その点はどうです。
○荒木政府委員 これは政府において、人事院の勧告をいかに措置するかという問題とにらみ合せて、処置されることだと思います。政府においても、もちろんその予算の点は考慮に入れておりませんが、政府においても措置をするだろうと思います。その措置に応じて、国鉄においても考えるということでございまして、現在において政府から、その金を国鉄に流すとかあるいはどうするとかいうことは、まだ御返事申し上げるほど具体的になつておりません。
○江崎(一)委員 この際ついでにお伺いしておきますが、この前私が資料を要求しました中に、今度の退職希望者と現在の定員の問題について回答がありました。これによると、大体定員から四千数百名の欠員が出ているのだ、これは新しく募集する、こういうように書いてあつたのですが、そうしますと今度の機構改革その他で欠員なんですから、行政整理、つまり首切りはやらぬのだという結論になると思いますが、そういうように解釈してよろしゆうございますか。
○長崎説明員 お答え申し上げます。資料に出て来た数が、全部になるかどうですか、結局今のところでも、地方により、職種によつて過員のところもございます。欠員になつているところもございます。そういうような次第でありますから、そのつじつまを合せねばなりませんから、いろいろな場面がまた出て参ると思います。けれども結果的には、おつしやるように四千人の欠員があれば、どこかに入つて行くわけでございます。
○江崎(一)委員 また問題は別になるのですが、行政協定の第七条の終りの方に「日本国政府に属し、又は日本国政府によつて管理され、若しくは規制されるすべての公益事業及び公共の役務を利用する権利並びにその利用における優先権を享有する権利を有する。」こういう事項がありますが、これが国鉄にはどういうように反映して来るかということについて、予想を持つておられますか、国鉄総裁にお伺いしたいと思います。
○長崎説明員 その問題につきましては、ただいままつたくコマーシャル・ベースに立つた見地から、契約となりますかどうなりますかわかりませんが、やろうということで、せつかく向うの輸送の担当者とこちらの係りとの間で、目下折衝をいたしております。しかしながらその精神はどこにあるかと申しますと、まつたくコマーシャルなベースに立つて行こう、こういう考えで、ほぼその方向に歩み寄つております。
○江崎(一)委員 たとえば新線建設計画の問題につきましても、大体予算のわくはさまつておるわけです。そこでたとえば軍事的にこの線が非常に必要だというわけで要求されますと、民需関係の新線計画を破棄しても、軍の関係を優先的にやることにやはりなるのですか。
○長崎説明員 私らの解釈では、ただいまお読みになりました第七条は、現在ある線路の使用ということだけについて考えております。ですから新しいものをつくるということになりますと、これは別問題だと私は思つております。
○江崎(一)委員 これは聞いた話で、さてどうかと言われるとよくわからないのですけれども、長崎総裁はずつと国鉄関係を歩かれて、これから講和後も軍事輸送が非常に頻繁になるから、各員は十分努力せよ、こういうように訓辞をして歩かれたということを聞いたのですが、そういう点に思いをいたしますと、行政協定が締結されて、この条文にこういうことがあるのだ、そうすると今後も占領状態と同じ条件下で国鉄がやはり動かされるのじやないかという予想を持つのですが、そういう点はどうなのですか。
○長崎説明員 お話のような話なり、あるいは訓辞なりということは私は大きらいなので、そういうことを申したことはございません。まつたく対等の地位に立つて、商業的なベースによつて仕事を進めて行くという精神で私もおりまするし、先方の当事者もそういう考えのようでございますから、それはいわゆる旧と申しますか、かつてあつたような姿で輸送が行われるとは思いません。
○江崎(一)委員 では具体的な問題を二、三お伺いしたいと思います。RTOなどはどうなるのか、あるいはまた今軍事輸送をやるために、命令が出てから四十八時間以内に列車を仕立てなければならぬというような条件から、必要以上の、相当ゆとりを持つた貨車、客車を準備して待つておる、このために相当大きな車両のネツクが起つておるのだということを聞いておりますが、今後もやはりこういつたような取扱い方をされるのか、それとも普通のコマーシャル・ベースに立つて、普通の要求などと同じようにやられるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○長崎説明員 RTOは漸次やめて行くことになつております。それから今のお話の点は、向うでもコマーシャル・ベースでやつて行こうと言つていることは、先ほど来しばしば申し上げた通りであります。私もそれを希望しております。いわゆる軍事輸送という形で、上から押しつけて来るというようなことは、私はなくなると思います。
○黒澤委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十五分散会