両院法規委員会 第2号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1951/11/06
会議録
○会長(九鬼紋十郎君) ただいまより会議を開きます。 本日は参議院側が会長に当つておりますので、私が会長を勤めさしていただきます。 前回の委員会におきましては、当面の問題として、衆議院の解散権を取上げることになつたのでありますが、その際お願いしておきました資料もでき上つておることと思いますから、一通りその説明でも聞いて、その後において今後の議事の進め方について御協議を願つたらどうかと思います。御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(九鬼紋十郎君) それでは、さようにさせていただきます。 お手元に配布いたしましたいろいろの資料について、法制局より一応説明を聞いたらいかがでございましようか。 〔「けつこうです。」と呼ぶ者あり〕
○会長(九鬼紋十郎君) それではお願いいたします。
○参議院法制局参事(岸田実君) それではお配りしております資料のことにつきまして、御説明申し上げます。この前の委員会のときの御指示によりまして、衆参両法制局、事務局それぞれ手わけをいたしまして、この資料をつくつたわけでございます。途中、調査及び立法考査局の方にもいろいろお手伝いを願う必要を感じまして、そちらへも私の方から連絡をいたし、四者合同でつくつたようなかつこうになつております。従つてその間期間も短こうございましたし、打合せます余裕もありませんでしたので、若干資料相互の間に重複の点もございますけれども、その点はあしからず御了承願いたいと思います。 まず第一に「日本国憲法の規定による衆議院の解散に関する諸説」、これは両法制局で一応いろいろの学説を拾う必要がありましたので、手わけをして調査をいたしたわけでございます。ここにございますのは、調査及び立法考査局に提出していただきました資料によつてまとめたものでございます。これは大まかに、大体代表的な学説と思われますものを簡単に要約いたしまして、この委員会で取上げておられます問題についての諸説を抜萃してまとめたものでございます。 それと重複いたしますが、「解散権に関する学説摘録」というのがございます。これは衆参両法制局で、手元にあります単行本ないしは雑誌その他で解散権を取扱つておりますものを拾い集めまして、比較的解散権に関する事柄を詳しくまとめたものでございます。学説の相当の部分を拾つてまとめたのでございまして、先ほど申しました資料の内容を、もう少し詳しく書いたものというふうに御了解願えれば間違いないと思います。その内容は、目次のところにございますように、解散の意義、解散の目的、解散権の帰属、解散の事由、解散の時期、大体解散権に関する問題をこの五つにわけまして、それぞれの項目についての諸学者の説を列挙いたしておるわけでございます。ただいまこの委員会で問題にいたされております事柄につきましては、大体第四の解散の事由についてというところが中心になるものでございます。ここに積極、消極という説が出してあるわけでございますが、第二の解散の目的について、あるいは解散権の帰属という項目につきましても、それぞれ関連しておりますので、それもあわせてごらん願いましたら、いろいろの説の内容を御了解になることができるかと思います。 それから次に「解散権に関する憲法改正案委員会並びに特別委員会会議録摘要及びその後の国会における論議抜萃」というものがございます。これは憲法制定当時の会議録から、解散権に関する質疑応答、提案の理由の説明等の会議録の内容を抜萃したものでございます。これによりまして、憲法制定当時にこの解散権につきまして、どういう見解で審議されたかということが、大体わかるのではないかと思うのでございます。 それから次に「衆議院の解散に関する論議」というのがございます。これは御承知のように昭和二十三年の十一月に、司令部の方から解散権に関する見解が示されました際に、いろいろ論議されたわけでございますが、その当時の新聞で、この問題を取扱つた中のおもな記事を抜書きいたしたわけでございます。これによりまして、その当時のいきさつ、それからそれに対する学者の方々の見解というようなものが、大体示されるのではないかと考えておるのでございます。 それから二つ折りにいたしておりませんものは「議会ノ解散ニ関スル立法例」でありまして、これは憲法制定当時に、各国の憲法をまとめました印刷物が内閣の法制局でつくられておりまして、それからその後新しくできました各国の憲法を、調査立法考査局がやはりまとめたものがあるのでございます。その両方の中から、解散に関する規定の箇所を抜書きしたものでございます。これが一と二とにわかれております。これは憲法の規定の飜訳文の、解散に関する部分だけを抜萃して書いたものでございまして、実際の運用がどうなつておるかということまでは、ちよつと一週間では調べかねますし、また時間をかけても、なかなかわからないところがあるのではないかと思うのですが、一応規定の内容を拾い上げたわけでございます。資料の点は、大体以上の通りでございます。
○会長(九鬼紋十郎君) 何かこの資料に対して御質問はございませんか。
○委員(岡部常君) この積極論者、消極論者の二人くらいを呼んでいただいて、お話を伺つた方がいいのじやないかと思いますが、さしあたりだれにいたしますか、金森さんには来ていただきたいと思いますが……。
○参議院法制局参事(岸田実君) これには、私たちの目にとまつた学説を拾つたわけで、いろいろ雑誌などにも出ましたので、あるいは漏れておるのではないかと思いますが、今まで拾いました中では、憲法第六十九条に限定されるという説は一人だけなのです。これは「解散権に関する学説摘録」のしまいから三枚目にございますが、「憲法第六十九条の場合のみに限るとなす説」これは田畑盤門という方で、実はどこの大学の先生かちよつと今調べがつかないのですが、大体京都の方ではないかと思います。現在京都大学におられるかどうか存じませんけれども、京都大学関係の方のように思うのでございます。この方だけが憲法第六十九条のみに限るという説をとつておられまして、あとの説は大同小異と申しますか、解散をすべき内閣の裁定権の幅につきまして、多少表現の広い、狭いがございますが、全部が憲法第六十九条にのみ限定されるべきではない。議院内閣制の本質上、解散権というものは、第六十九条以外の場合でもでき得るものとすべきものであるという積極説でございます。従いまして、東京に在住しておられる方々は、ほとんど積極説の方に入るのではないかと思います。
○会長(九鬼紋十郎君) それでは別に御質問は今すぐないようですから、今後の議事の進行方法をどういうふうにしてやつて参りますか、御協議を願います。
○委員(田中不破三君) まず今いただきました資料を十分に拝見しまして、この次の会議のときにもう一度お打合せをしたらよろしいと思います。先ほどお話が出ましたように、この資料についてお互いが研究をし、審議を進めて行くこともございますし、一方それに並行して、有識者に来ていただいて御意見を聞くことも考えられますが、一応これを読んで、この次にどういうふうにして進めて行つたらよいかという考えをまとめて来て、御相談願つたらいかがですか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○会長(九鬼紋十郎君) それではただいまの御意見の通りに、一応参考資料を見ていただきまして、その結果、次会でいろいろそういう方法について御審議を願いたいと思います。 なお参考人の選定につきまして、どういう方を呼んだらよろしゆうございましようか。
○委員(田中不破三君) 東京在住の方が同じ学説ということになると、ちよつと困ると思いますが……。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) この次にそこらのことも考え合せて、決定したらいかがですか。
○委員(竹下豐次君) 同じ説にしても、理論的にわかるように説明してもらうことがいいのではないでしようか。そういう人たちは、この前アメリカが関係して、いろいろ意見が向うからも出たように承つておりますが、そのときのいきさつなども、いろいろ学者の立場において、よく考えておられる向きもありはしないかと思いますから、とにかくお願いしたらどうですか。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) 今言われるように幅があるらしいのですが、その積極説の幅ということも重要な問題だと思います。「重大」とか「重要」とかいう問題とか、不信任を意味するような衆議院のやり方だとか、そういうものはどういうところを標準にするかとか、なかなかむずかしい問題が現実としてはあるわけです。それの裁定権を内閣が持つことになつたらたいへんなことになるから、「重大」か「重要」かということについて実際の学者の意見を聞いて、どういうところにそういう人たちは標準を置かれておるかということも聞いてみたい。
○委員(田中不破三君) 参考人を選ぶについても、この資料を見て、それぞれ今のように大分開きのある意見のある方々があるから、それを呼ぶということになるでしよう。ごく類似しておればぐあいが悪いから、やはり開きがある人を呼ばなければならぬことになる。ですからわれわれこれを読んで来て、今度お互いに質疑応答をやつてみて、どの先生とどの先生に来てもらうということは、そのときに考えつくかもしれないですから……。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) そうしましよう。
○委員(竹下豐次君) それがいいですね。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) 金森さんには来てもらわなければいけないと思いますね。
○委員(田中不破三君) それはそうですね。
○会長(九鬼紋十郎君) それでは参考人の選定につきましても、次会までにいろいろお考えを願つておきまして、そのときに選定していただきたいと思います。 —————————————
○会長(九鬼紋十郎君) 次に、前会問題になつておりました定例日のことでありますが、定例日をどうきめますか、お諮りいたします。この前は週二回というお話でございましたから……。
○委員(竹下豐次君) 私は週二回程度開いていただくことを希望します。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) 異議ありません。私も賛成いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○会長(九鬼紋十郎君) それでは週二回ときめましよう。大体何曜日ということにきめますか、適当な日に週二回にいたしますか。
○委員(田中不破三君) 火曜日が定例日だつたので、そのほかにもう一日つくればいいわけですね。そうすると木曜か金曜かになりますね。金曜日にいたしますか。
○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) 金曜日がいいでしよう。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○会長(九鬼紋十郎君) それでは、毎週火曜日と金曜日を定例日と決定して開くことにいたします。
○委員(藤枝泉介君) 今度の金曜日は開くわけですね。
○会長(九鬼紋十郎君) 今度の金曜日からやつたらどうですか……。 それでは本日お諮り願うことはこれで終りましたから、本日はこれをもつて散会いたします。 午後三時十分散会