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12回国会参議院1951/11/09

労働委員会 第3号

発言数
4
登壇者
2
会派数
1
開催日
1951/11/09

会議録

中村正雄日本社会党

○委員長(中村正雄君) 只今より会議を開きます。本日公報に通告いたしておりまする請願に関しましては次の委員会に讓りまして、行政整理による失業者の救済対策、この件につきまして職業安定局長から説明を求めます。

齋藤邦吉労働省職業安定局長

○政府委員(齋藤邦吉君) 今回の行政整理に伴いまする離職者に対する救済対策として考えておりまする概要をお話申上げたいと思います。  今回の行政整理によりまして、どの程度の実際の整理される数が出るであろうかという点から先ず申上げますと、今回の行政整理は定員としての整理でございますので、定員としては十二万九十九人を整理するということに相成つておるのでありますが、御承知のように官庁にはそれ相当の欠員数もありますし、それから今回の行政整理におきましては長期欠勤者は行政整理の対象とするというふうなことになりましては、そういうかたがたにお気の毒でもありますので、今回長期欠勤者につきましては有給の休職制度、而も定員外有給休職制度を採用することといたしましたので、その分は一応行政整理の数から外れることになるのでございます。先ず欠員でございますが、各官庁の欠員数のはつきりした数字は、現在のところはつきりわかりませんけれども、最近八月一日現在で行政管理庁が調べました国家公務員、これは国鉄、専売を除きました国家公務員定員九十万人について調べて見ますと、その欠員の数が二万七千九百二十七人、約三万人に近い二万七千九百二十七人となつております。これが八月一日からの欠員でありますから、併しながら八月一日からは欠員につきましては不補充の、一切補充しないという閣議決定を各官庁でもいたしてございますので、恐らくこれよりは多少現在のところでは殖えておるのではないだろうか、こういうふうに考えられるのでございます。なお国鉄、専売公社でございますが、国鉄、専売公社におきましては、これはいろいろ予算等の関係もありまして、予算関係で押えておる職員でありますので、欠員がどの程度であるかはつきりした数字を調べることは極めて困難でありますので、国鉄、専売公社、それぞれの公社におきまして八月一日現在で調べて見ますると、国鉄、専売公社の欠員は三万二千ということに相成つているのでございます。そういたしますと、国家公務員並びに国鉄、専売におきまして、大体六万程度の欠員が見込まれることになるのでございます。次に長欠でございます。これは先ほども申上げましたように、有給定員外休職制度をすることになるのでございますが、この長欠者の統計ははつきりした数字は今のところはわかりません。けれども昭和二十五年三月末に人事院で調査したものが一つございますが、三カ月以上の長欠者は大体調査いたしました官吏総数に比較いたしまして一・七%ということになつているのでございます。從いまして大体長欠者の数は公務員並びに国鉄、専売等も同じでありますが、二%から一・五%の大体間にあると見ていいんではないだろうか、こういうふうに考えるものでございます。從つて長欠者の数字を一・五%といたしますると約二万人、二%といたしますと二万七千人、こういう大体数字に相成るのでございます。そういうふうな数字でございますので、今回の行政整理によりまして整理しようという定員、整理しようというのが十二万九十九人でございますので、長欠を一・五%と仮定した場合、その長欠者と欠員とを差引きますと、実際に整理するのは六万六千九百六十五人、こういうことになるのでございます。更に長欠者を二%と見込みまして欠員と合せて差引きますと五万九千九百六十五人、こういうことになるのでございます。今回の定員を中心としての行政整理に伴なつて実際に整理させる数は、從いまして六万から六万五千と見て差支えないんではないだろか、こういうふうに考えるものでございます。六万から六万五千実際整理せられるといたしまして、この人々が諸般の失業対策なり、離者者対策として考えまするときには、この中のうちで果してどの程度の人々が今度は再就職を希望するものであろうかということになろうかと思うのでございます。再就職を希望するというのが、いわゆる労働市場において面倒を見なければならん数字でございますので、これが対策を立てる上の大きな問題になると思うのでございますが、どの程度再就職を希望して出て來るだろうか。これは目下のところ御承知のような情勢でありまして、何ともどの程度出るかということははつきりした見通しを立てることはできません。併し過去の行政整理の実績を御参考までに申上げて見たいと思うのでありますが、この前昭和二十四年の行政整理のときにはどの程度であつたかと申しますと、昭和二十四年の行政整理のときには国鉄、専売、官庁関係を、国家公務員を全部引つくるめまして、定員としては二十三万一千八百三十四人の整理でございましたが、実際に整理いたしましたのは十六万四千五百七十九人でありました。この実際整理しました十六万四千五百七十九人のうち再就職を希望したものがどのくらいあつたかと申しますと、十一万二千六百八十三人、即ち実際に整理いたしました数のうち六八・五%が再就職を希望された数であつたのでございます。即ち大ざつぱに申しまして約七〇%がこの前の行政整理のときには再就職を希望したということに相成つておるのでございます。從いまして今回の行政整理によりまして実際に整理されます数を六万から六万五千といたしますれば、再就職を希望して諸般の対策の対象となる数というものが、この前の比率で申しますれば七〇%前後ということになるのではないだろうか。從つて六万から六万五千の数からは多少下廻つた数がいろいろな対策を立てる基礎の数字になるのではないか、かように存じておる次第でございます。  次にこの八万乃至六万五千の整理せられまする人々に対しての対策として考えておりますることを申上げて見たいと思います。先ず第一にこれらのお気の毒な整理されまするかたがたが、何というてもできるだけ速かな機会にもう一回新らしい職場で産業再建に役立つ立場で働いて頂くということが第一の根本でございますけれども、それまでの間に、やはり摩擦的な原因による整理でありまするから、多少再就職までの時間的なズレ等もありますので、離職当時の生活を保障する意味合いにおきまして、來年の一月から三月までにやめた者につきましては昭和二十四年に実行いたしました行整政理の退職手当の八割増をいたし、更に四月から六月末までにやめられるかたがたに対しましては、昭和二十四年に実行いたしました行政整理の退職手当の四割増の退職手当にする。これが今回の行政整理についての対策の第一でございます。而も今回のこれの退職金につきましては十五万円を控除して残りの額の半分について一般課税率を課する、こういうことにいたしまして、税として取られるものは極めて僅かになるのでございます。即ち先般の行政整理でございますと、四十万もらいましても手取り実際は二十万か二十五万、こういうふうな情勢でありましたけれども、今回は仮に四十五万退職手当をもらうといたしますると、十五万を控除して、残りの三十万の半分、十五万について三%といたしますれば四万五千、四十五万といたしますと、四十万程度の手取りになる。從つてこの前の行政整理のときに比べますと、今回の退職の手取額というものは非常にふくらんだものになる、こういうことを考えるものでございます。この退職手当の額を大幅に八割増、四割増と上げましたほかに、これに対する税を非常に軽減した。これによつて離職当座の生活の安定を図り、これを先ず第一段の段階にいたしたのでございます。併しながら、何と申しましても、先に申しましたように、産業再建に役立つ新らしい職場でこれらのお気の毒なかたがたに働いて頂くためには、やはり何と申しましても職業をお世話をするということが根本であるのでございます。この職業を斡旋いたしまするために、これらの公務員の退職いたしました後の就職先につきまして、御承知の就職制限を公務員については受けております、国家公務員法によりまして、離職前三カ年間に関係しておりました民間団体、経済方面に就職するときに非常な制限を受けておりますが、私企業への隔離というこの国家公務員法の規定に基く人事院規則は今回の行政整理については、これをとつ払うことといたしまして、離職前関係しておりました団体その他につきましても自由に就職できる。こういう求人口の拡大の措置を講ずることといたしておるのでございます。それと同時に離職されまするかたがたにつきましては、何といつても整理いたしました所属官庁が世話をする、これが何といつても一番大事なことでもございますので、今回も整理いたしました所属官庁ができるだけ職業の斡旋をするということを建前にいたして進んで参りたいと考えている次第でございます。それから二番目に所属官庁だけでも十分でございませんので、全国にありまする、整理いたされますと田舎へ帰るかたもありまするので、全国の四百十五カ所の公共職業安定所が、経済団体或いは官庁、そういう方面と緊密なる連絡をとりながら、斡旋協議会といつたものを各府県ごとに設置いたしまして、公共職業安定所が、職業のお世話にできるだけの骨折りをしよう、こういう考えを特つております。而して公共職業安定所におきましては、これがためには零細な求人でもこれをかり集めるように、徹底的なる求人開拓をいたしまして、これらのお気の毒なかたがたの再就職に優先的にできるだけの斡旋をいたしたい、こういうように考えているものでございます。  それから三番目には何と申しましても、最近の労働事情の一つの顕著な情勢でございまするが、最近の労働事情の状況を見ますと、やはり就職は相当困難でございます。困難でございますが、ここで注意して見ますというと、或る技術を持つているかたがたの就職というものは、まあまあ何とか曲りなりにも就職ができる状態に置かれております。機械関係の技術のほかに事務関係の技能におきましても、例えば速記の技術或いは経理の技術、そういう方面のことを知つている人でも結構就職は、割合楽とは申上げられませんけれども、まあまあ就職ができる、こういう状態でございます。而も現在のところ、そういう技術を持つているかたがたが非常に不足をしておりますので、そういう求人口があるにかかわらず、それに見合う求職者がいないということで、就職のできないこともありますので、今回政府におきましてはこの労働市場の要求する技術を援けるための職業補導を拡充することといたしたいと考えるのでございます。現在でも二百六十五カ所だつたと思いますが、全国に職業補導所が設置されて、毎期一万七千人、民間におきまして三万五千人ほどの技術者を養成しているのでございますが、この補導所を出ました人々の就職率は大体九〇%、即ち補導所を出ればまあまあ就職は大体確保されるといつたような状況にもありますので、今回これらのお気の毒なかたがたが、将來技術を覚えて職業の安定を図りたいという御希望のかたにつきましては、勿論從來経営いたしておりまする二百六十五の補導所に入つて頂くほかに、更に一万人分だけはこの補導所で新規に養成して上げる準備をしようということをいたしておるのでございます。この臨時補導は從來のもののほかに一万人拡張するのでございまして、來年一月から三月末までの間に一万人を収容するに足るだけの施設を準備いたしておりまして、前期の行政整理が済みます四月以降からこれを開設して、從來の約三万人程度を収容し得る補導所のほかに、約一万人を収容するだけの補導設備を拡張して、そうして四月以降に開設いたし、それによつて御希望のかたにつきましては補導所に入つて頂いて、六カ月なり或いは一年なりの技術を覚えて頂いて、そうしてその再就職につきましては現在の補導所の修了生と同じように、安定所が全責任を以てこれが就職斡旋に努めるというふうなことをいたして見たいと考えておるのでございます。なおそのほかに勿論必要がありますれば、失対事業の希望ということでありますれば、それは勿論ありますけれども、先ず私どもは失対事業で救済することじやなしに、飽くまで産業再建に役立つ新らしい職場で働いて頂きますための再就幟の斡旋、配置転換を容易ならしめるように努力をして参りたい、かように考えておるものでございます。大体以上の措置によりましてこれらの就職されまするかたがたの再就職に万全を期して行きたい、かように考えておるものでございます。  御参考までに申上げますと、先般昭和二十四年の行政整理をいたしました実績から申しましても、就職希望者が先ほど申しました整理総数の六八・五%、約十一万人でありましたが、この行政整理は御承知のあの当時七月から九月までの短かい三カ月の間に実施した行政整理でありましたが、それが十月一日現在、即ち行政整理が済んだ次の月の初めにおきまして、官庁なり安定所ができるだけお世話いたしました関係上、十一万、うち八万三千が就職しておつた、こういうふうな状況でございます。この前の行政整理のときは十一万の就職に対して、行政整理が済んだ次の月の初めにおいて八万三千人すでに就職せしめたという実積もございますので、而も今回の民間の雇用関係は、昭和二十四年に実施いたしましたときにはこういう官庁の行政整理のほかに、御承知の民間企業整理が約五十万以上行われた当時ですらこのくらいのことをいたしておりましたので、あの当時よりも多少雇用関係が明るくなつておりまする現在でありまするので、私どもといたしましては、今申上げましたような対策によりまして万全を期して努力をいたして参りたいと、かように存じておる次第でございます。大体以上が今回の対策のあらましの説明でございます。

中村正雄日本社会党

○委員長(中村正雄君) お諮りいたしますが、只今行政整理による失業者の救済対策ということにつきまして、職業安定局長から説明があつたわけでありますが、次の委員会に労働大臣が出席いたしまして、政府の一般方針に関する説明もあると思いますので、これに関する質疑は次の委員会に延べまして、本日はこれで散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村正雄日本社会党

○委員長(中村正雄君) では本日はこれで散会いたします。    午後零時十四分散会

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