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12回国会参議院1951/11/29

郵政委員会 第5号

発言数
16
登壇者
4
会派数
3
開催日
1951/11/29

会議録

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) それでは只今より委員会を開会します。  郵便振替貯金法の一部を改正する法律案でございますが、本日委員会に付託になつたのであります。この法案は衆議院で可決されて本院へ送付されたので、今日は本審査をやるわけであります。郵政大臣が説明するわけでありましたけれども、都合によつて遅れますので、小野政府委員から提案の説明をお願いいたします。

小野吉郎郵政省貯金局長

○政府委員(小野吉郎君) 只今議題となりました郵便振替貯金法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申上げます。  この法律案は、郵便振替貯金に関する料金の引上げを行い、最近における人件費及び物件費の高騰に伴う経費の不足を補うと共に、沸出金額の制限額を引上げて利用者の利便を図ろうとするものでありまして、その内容は、次の通りであります。  第一は、拂込、振替及び沸出の料金と沸出証書の再交付の料金を改めることであります。その引上割合は総体におきまして、二割四分と相成つておるのでありますが、なおこの機会におきまして、料金体系の合理化、簡素化を図ることといたしたのでありまして、部分的には引下となるものもあるのであります。  第二は、料金の免除及び低減に関する規定を改めたことでありまして、從來加入者が自己の口座に拂い込む場合には、通常拂込の料金は免除し、電信沸込の料金は一般の料金よりも低減しているのでありますか、この規定を惡用して料金の免除を図る者がありますので、これを防止するため、この料金の免除又は低減は、加入者があらかじめ指定した一つの郵便局においてする拂込の場合に限ることといたしたのであります。これと関連いたしまして、取扱の便宜上、加入者が自已の口座に沸い込む場合の料金は、すべて加入者の口座から徴収することといたしたのであります。  第三は、沸出金額の制限額の引上でありますが、現在口座加入者が沸出しを請求するために差出す拂出書の金額は、原則として一枚につき一万円までとなつておりますため、一万円をこえる拂出については、何枚も沸出書を書く不便がありますので、沸出書の金額は別に制限しないこととし、又沸出の請求によつて口座所管庁から発行される拂出証書の金額は、現在沸出書と同様一万円となつておりますのを、現下の経済事情にも鑑がみ十万円に引き上げることとした次第であります。  以上が只今議題となりました郵便振替貯金法の一部を改正する法律案の内容でありますが、何とぞ十分御審議の上、速かに可決せられますようお願いする次第であります。

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) 御質問ありませんか。

中川幸平自由党

○中川幸平君 これまで沸出の制限額があつて、加入者に非常に不便であつたという点がこの改正案で直るんでありますが、そういたしますると、今後かような点に加入者の増加ということに積極的にお働きになりますかどうか、それと又利子引上げの問題も郵便貯金のほうにも考えておられるようでありますが、このほうについての利子の引上げもお考えになつておりますかどうか、お尋ねいたします。

小野吉郎郵政省貯金局長

○政府委員(小野吉郎君) 今回の振替貯金法の改正によりまして、從來のいろんな不便が除かれるわけでありますが、取りわけ制限額が從來一枚につきまして一万円、こういう低い制限になつておりました結果、相当高額な沸出を必要といたします場合には、一万円に区切つた数牧の拂出書を出さなければならない、こういうことに相成つておつたのでありまして、これは利用者のためからも、又局の事務の上から申しましても非常に手数のかかることでございます。かたがたそういつた方面を解決するために、こういつた改正を行うわけでありますが、これに関連いたしまして、郵便振替貯金制度の利用の関係につきましては、從來終戰当時から見ますと、逐年利用の増を來たしているような現状でございます。なおこの制度がほかの金融機関等におきまして例を見ない郵政省独自の為替送金と郵便貯金、この両者を兼ね合せた一つの制度になつておりまするので、利用者には非常に便利と考えられているわけであります。從いましてこれの利用の増加、国民の利便の増進について如何ような考えを持つているかという、こういうお尋ねでございますが、私ども郵便振替貯金事業を扱つておる者といたしまして、誠に御同情深い、御理解の深い御質問で敬意を表し、感謝いたして止まない次第もあります。この面の周知につきましては、從來とも非常に力を入れて参つておるのでありますが、予算の許しまする限り、あらゆる機会にそうした周知を図つておるわけであります。從來におきましても、振替貯金の栞、これは一つの簡單なパンフレツトになつておりますが、制度の内容がよく簡單に明瞭にわかりますように作成したものでございます。こういうものを利用者或いは将來利用して頂けるであろう方面に配つてもおりますし、又加入を勧奨いたしますためにいろいろなちらし類も配付いたしております。その他新聞紙上に提供をいたしまして、新聞において宣伝して頂くとか、或いはラヂオ等を通じましても利用の勧奨に努めて参つておるわけでございます。今後におきましても、そういつた制度の周知には特に力を入れて参りたいと思うのでありまして、特に今回の制度改正に関連いたしまして、改正の要点等につきましては、十分に周知を図らなければならんことを考えるのでありまして、現在そういつた制度改正のための周知のリーフレツトを調製する予定に相成つております。その他ポスターを調製いたしますとか、ラヂオを利用し、或いは新聞、又更に最近民間放送等も利用できる分野として考えられまするので、そういつた方面を利用いたしまして、この制度の非常に便利な点を十分周知徹底いたしますように取計らつて参りたいと思います。  お尋ねの第二点の郵政貯金法の関係でございますが、これ又郵政貯金の利率が一般金融機関の金利に比較いたしまして、非常に低位にございますので、できるだけ早くこれを改正すべく、郵政省といたしましても努力をして参つたのでありますが、大体この法案につきましては、相当早く閣議には提出いたしまして、実質上の了解は得ておるような状況でございますが、これにはいろいろその他の諸般の手続を完了いたさなければならないわけでございます。そういつた手続がまだ十分に完了いたしておりませんので、是非この国会で御審議を頂こう、かように考えておつたのでありますが、現在のところまだそのように取運び得ないことを非常に遺憾に考える次第でございます。

大隈信幸国民民主党

○大隈信幸君 第三の理由のところについて、何か数字的な統計的な御説明資料がございますか。例えば最高十万円に押えていらつしやるわけですが、それも恐らく統計的に出て來た結果から十万円に押えていらつしやると思うのですが、簡單に御説明できるならばして頂きたいと思います。

小野吉郎郵政省貯金局長

○政府委員(小野吉郎君) これは東京地方貯金局において実算をいたした資料でございますが、それによりますと、沸出金額一万円を超えまする取扱いは、全国から年間約二万三千件という数になつております。この二万三千件は拂出しの総件数に対しまして〇・五%という比率に相成つおります。

大隈信幸国民民主党

○大隈信幸君 十万円という限度をおきめになつた根拠はどこにあるのですか。

小野吉郎郵政省貯金局長

○政府委員(小野吉郎君) これには別段に積極的な理由もないのでございますが、物価指数等々の関係も睨み合して、又その通りには参りませんですから、一応十万円見当にいたしておきましたならば、大体の需要に応じ得るのじやあるまいか、又更に今の一万円を超える取扱いが全件数の〇・五%に相当することを御説明申上げたのでありますが、そういつたものは大体におきまして殆んど十万円の枠内、こういうような実情でございます。

中川幸平自由党

○中川幸平君 本件は先般の委員会において懇談的にいろいろお話を聞いたわけでありますので、質疑を打切つて討論に入られんことの動議を提出いたします。

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) それでは質疑もないようでございますから、討論に入ります。御意見がありましたらお述べを願います。

中川幸平自由党

○中川幸平君 戰後次々と物価が上つて、即ち貨幣価価が非常に下つておるのであります。にもかかわらず、郵政省は旧体依然というとおかしいけれども、貯金の制限額或いは簡易保險の制限額等が、いろいろの関係もありましようけれども、未だに改訂になつておらん。これらもいずれは制限額を上げなければならんものと考えております。この振替貯金の関係にいたしましても、加入者の非常に不便な点をこの改正法によつて是正されたというように我々も感じるのでありまして、さような点からいたしまして、この改正案は非常に妥当なものと考えまして賛成の意を表する次第であります。

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) ほかに御意見ございませんか……。それでは特に御意見もないようでありますから、本案の採決をいたします。本法案に賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) 総員挙手と認めます。よつて満場一致を以て可決いたしました。賛成のかたの御署名を願いたいと思います。  多数意見者署名     中川 幸平  柏木 庫治     石坂 豊一  大島 定吉     大隈 信幸

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) それでは原案通り可決されたことにつきまして、本会議における報告は例によつて委員長に御一任願えれば結構だと存じます。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩崎正三郎日本社会党第三控室(右)

○委員長(岩崎正三郎君) それではさよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十四分散会

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