平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第8号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1951/11/01
会議録
○委員長(大隈信幸君) それでは只今から本日の委員会を開きます。
○永井純一郎君 議事進行について委員長にちよつと皆さんに諮つてもらいたいと思います。一般質問を外務大臣が来て昨日までやりましたが、これは第十通常国会の予算委員会においても、参議院におきましては非常に問題になつたのですが、こういう非常に重要な案件についての総理の態度が非常に悪いのでありまして、これは我々はただ一党一派の意見を申上げておるのではないので、もう少し質疑に対して十分に答え、それは事務当局のほうからの答えでは無理なものが実際たくさんあるし、殆んどであると思います。今草葉さんもおいでになつておりまするから、その点はいいとしても、やはり直接総理が今日まで当つて来ておられるのであるから、もう少し詳細に質問の項目について内容を答えるようでなければ、審議をして来た意義がないと私どもは感ずるので、もう少し一般質問の時間をとつて、総理から直接もう少し質問した事項の内容をはつきりしてから逐條審議に入るべきであると私どもは考えるのであります。もう一つは、総理の態度が、これは條約や予算が衆議院を通ればもうそれで大体いいんだということを考えておるとすれば、これ又参議院といたしましては了承できないのでありまするから、その点からも十分に反省を促したいと私どもは考えるのであります。もう一つは、小会派の人が質問をした、これに対する回答が非常にぞんざいである。これは私どもの考えでは、この條約が済みさえすればいいというのではなくして、本当はこの両條約を国民が十分に理解して協力をすることにならなければ、條約を作つて見ても何にもならないということを考えるわけでありまするから、小会派の人たちの質疑に対しても突つけんどんな答弁ではなしに、国民に理解をしてもらうという態度で、もう少し親切に詳細に回答をして行かないといけないというふうに私どもは考えるのであります。そこで皆さんに諮つてもらいたいのは、もう少し一般質問の時間をとつて、総理に出席を願つて、十分でない事項の回答を十分にしてもらつてから逐條審議に入るようにしてもらいたい。こういうふうに思いまするので、その点を諮つて頂きたいと思います。
○委員長(大隈信幸君) 先ほど理事会を開きましたので、その理事会について御報告を申上げます。今永井さんの言われた問題も理事会においても問題になりまして、一応昨日形式的に一般質問は終つたという形ではありますけれども、御質問に対する答弁が甚だ不十分であるということは、各理事それを言われたわけでありまして、そのことは一応確認した上で日程通り今日から逐條審議に入ろう。逐條審議も非常に参議院として重要なものでありまして、衆議院は短時日のうちに簡単に逐條審議を終えておるわけでありますが、併し参議院の性格としてやはり逐條審議に相当努力をしなけりやならんということは各理事もお認めになつたわけで、その逐條審議が終りましたあとで、更に取りまとめという意味で総括質問をやろう。そのときには再び総理に対する質問をやろうじやないかということで、一応各理事のかたは御了承頂いたわけであります。でありますから、今日からはその理事会の申合せ通りに逐條審議をしたいと思います。そしてなおその逐條審議についても大体十日を予定しておるわけであります。連日朝から晩までということでは、いろいろ調査研究の時間もないから、できるだけ能率的にやりまして、午前二時間、午後二時間程度にやろうということを理事会において打合せをいたしましたので、その御報告を申上げ、先ほどの永井さんに対するお答えにいたしたいと思います。
○吉川末次郎君 委員長のお話を聞いておりますと、何か理事会というものが決議機関であるような誤解を持つていらつしやるのじやないかと思いますが我々理事会というものは、各派の代表が出られて議事運営についての一応の打合せをせられるだけに過ぎないのでありまして、理事会が何をおきめになろうが、それがそのまま一つの決定力を持つというわけでは私はないと思うのであります。そんなようなことは大隈さんはおわかりになつているはずだと思うのですが、今のお言葉には何かそれと違つたような考えで理事会を運営しているというように感じたのでありますが、併しこれは私は極めて重要なことだと思うのであります。質問時間の取りきめ、例えば私にあてがわれたところの時間が十分であるというようなことで実は何も言うことができなかつた。而もあなたの代りに委員長席におられたところの与党の一松君は、意識的にかどうか知りませんが、ともかく三度に亘つて私の質問の妨害をせられ、(「そうだ」と呼ぶ者あり、笑声)そうして又それに対するところの答弁というものは、今永井君からもお話がありましたように、殆んど私には腑に落ちない、極めて不満足な、私の問わんとするところ、政府当局、吉田外務大臣に私は質問したのでありますけれども、外務大臣は少しも答えないのであります。かくのごときは、非常に、国民の代表であるところの一員としての私に対しても、私の背後にある選挙民をも侮辱したところの私は仕打ちであると思うのであります。併しながら私はどんなことであの時間がきめられたのかよく知らんのですけれども、まあ聞いたこともないのです。併し一応或る程度までの尊重の念を持つて、できる限り委員長の御指示に従うようにしておつたのでありますが、併し腑に落ちないところの御答弁がありましても、私は再質問するところの時間を持たなかつたのであります。でありまするから、私といたしましては、私は質問いたしましたことについての相当の重要性を感じておるものでありまするが、外務大臣みずからの御答弁がどうしても得られるのでなければ、私は逐條審議に入るところの気持にはならないのであります。これは私は重要なことだと思つております。その外務大臣があそこにいるにもかかわらず、そうして頤で使つていらつしやる、いわゆる頤使して、言葉通り頤でちよつと合図をして、(笑声)そうして草葉外務次官に答弁さしていらつしやる。その草葉外務次官の答弁たるや、さつぱりわけのわからん答弁になつているのでありまして、我々は草葉君が本願寺の僧侶でいらつしやつて社会事業家でいらつしやることは知つておりまするが、不幸にして私は草葉君は外交や法律の問題についてどれだけの御蘊蓄があるのか、実は私は十分によく知らんのですが、サンフランシスコの会議では恐らく居眠つてばかりおいでになつたろうと私は思うのですが、この委員会では極めて雄弁でいらつしやる。それはサンフランシスコ会議ではイギリスの全権には外務次官のヤンガーが当りました、ロシアの全権にはグロムイコが当りまして、非常に活動いたしました。又ポーランドでも或いはチエツコスロバキアも外務次官が出て非常な活躍をいたしたのでありまするが、あれと同じような活躍をあの国際会議に私は草葉君がして頂ければ大変結構だと思うのであります。向うでは恐らく居眠つてばかりおいでになつたろうと思うのでありますが、帰つてからは、この委員会では極めて御雄弁で、そうしてその内容はわけのわからんような答弁をおしになるということについては、私は非常に不満である。(「同感」と呼ぶ者あり)即ち昨日も西村君から私の質問に対して、国家のために悲しむというような言葉がありましたが、私たちからいたしまするというと、吉田内閣の今度の條約案に対するところの結論というものについては、我々の態度もすでに世間に発表されておりまして、必ずしも全部否定的な態度をとつておるのではありません、けれども併し、吉田さんが今日の二つの世界に世界が分れているところの国際場裡において、その相手方の一つであるところの共産主義の世界の、その共産主義理論というものがどういうものであるかということを少しもお知りになつておらん。これは地方行政委員会で、そういう問題について私が質問いたしまして、完全にそのことは暴露せられておるし、世間もそんなことは吉田さんのあのおじいさんが知つているとは思いません。マルクス・レーニン・スターリン主義の理論というものはどういう理論で、どういう理論に基いてその外交政策が来るのであるかということはお知りになつていない。私たちはマルクス・レーニン・スターリン主義の外交政策に反対の態度をとつておりますけれども、それを知らないところの人間が今日外交の当局になり得る資格がどこにありますか。これこそは国家的な大きな問題です。而もその無知なるところの時代遅れのそういう外務大臣に頤で使われて、法律知識、外交のことも少しもわからんところの坊さん上りのその次官が、ただ党内の勢力関係で重要なる外務次官の地位に就いて、こういう重大なる委員会でわけのわからない答弁をせられることこそが、私は国家のために最も悲しむべきことだと思うのです。そういう意味におきまして、私はこの議事の運営というものが、ああいう不誠意なるところの政府の態度において答弁せられておる範囲内においては、この議事を逐條審議の過程に進めるということには断じて承服できないということを申上げて置きます。
○委員長(大隈信幸君) お答えをいたしますけれども、私は別に理事会を決議機関とは毛頭考えておりません。但し理事会というものは、この議事を円満に遂行するためにいろいろお打会せをするわけであつて、若しその理事会において全員の御了承になつたものについては、この本委員会においても御了承頂けるものと私は承知しております。それで先ほども申上げましたことにつきましては、理事会に御出席の皆様が御同調頂けた問題でありますので、あのように申上げたわけであります。
○岡田宗司君 今委員長のお話を聞いておりますというと、一般質問が終つていよいよ逐條審議だと、こういうことでありますが、そうしてこの逐條審議には吉田外務大臣の御出席がない。そうして最後に再び吉田外務大臣の御出席を得て、そうして総括的な最後的な質問をやる、こういう順序のように伺つておるのであります。
○委員長(大隈信幸君) 御発言中ですけれども、途中吉田総理大臣が御出席ないということは申上げてありません。
○岡田宗司君 若しそうでなければ大変結構でございまして、私どもといたしましては、途中是非とも吉田外務大臣の御出席を願いたいと思います。なお逐條審議に当りましては、西村條約局長が主として答弁に当られるように拝見するのでありますけれども、やはりこれは賠償の問題につきまして、或いは漁業関係の問題等につきましても、なおいろいろ恐らく西村條約局長では私どもは満足すべき答弁を得られないような問題も多く含んでおりますので、従つてこの逐條審議に当りましても、外務省は勿論、他の省からも十分責任ある答弁のできるかたがたを、例えば大蔵大臣等の出席も随時お願いするようにしたい、それでなければやはり満足な審議が進められない。こういうふうに考えますので、さようお取計らいを願いたいと思います。
○委員長(大隈信幸君) 岡田委員に申上げますが、それは当然のことでありまして、御要求の大臣は御通告頂ければ、そのように私のほうで取計らうことになつておりまして、昨日最後に申上げているように、逐條質問についていろいろそういう要求大臣の御要求があるわけで、それを調整するためにあらかじめ通告をして頂くということにきめてございますから、そのように申上げて置きます。
○吉川末次郎君 そんなに急ぐ必要ないじやないですか。会期中に、衆議院から回附された議案を三十日以内にさえ議決すればいいので……。
○委員長(大隈信幸君) 別に急いでやつてはおりません。理事会でお申合せ頂いた通り委員長はやつております。
○吉川末次郎君 昨日一松君などは三回に亘つて僕の質問を妨害しておられる。
○委員長(大隈信幸君) それでは前文に入ります。
○兼岩傳一君 いけませんよ。議事進行中で、僕も言わなければならんから……。僕は極めて重大な言論の自由に関連して、この審議の基本的問題を出しておりますのに、委員長は故意ではありませんと思いますが、昨晩皆疲れて委員が散会するときに、あんな重大な問題をちよちよつと御報告になつた。そこで僕はそれに対して抗議を出しております。ところが今朝になつてみると、その議事のことを忘れてしまつて、すぐ逐條審議に入ろうという状態は何たる態度ですか、あなたは……。今日は皆揃つているんですから、簡潔に御報告願つて、もう一度それに対して抗議の内容を明らかにして御協議願つて、それから逐條審議に入るなら入つて頂きたい。(「議会中心じやなくて委員会中心だ」と呼ぶ者あり)
○委員長(大隈信幸君) では申しますが、昨日最後になつて、別に私は閉会を宣しておるわけではなくて、皆様が勝手に席をお立ちになつたわけですが、その前に機会を得て申上げようと思つておつたのでありますが、兼岩委員の御出席がないときもあつたために申せなかつたのであります。昨日は御出席になつたが、別に故意とはおつしやいませんでしたが、故意にあのような時期にあのようなことをちよちよつと申上げたわけでは絶対にありません。 それでは委員会に御出席でなかつた委員のかたもございましようから、一応繰返しますと、兼岩委員の申出になつた問題は、要するにプレスコードの問題であつて、この委員会において発言せられたことが、速記録の中に或いは削られて外に出て行くというような問題についての御抗議であつたわけであります。それについて、実はこの問題は議院運営委員会においてもすでに問題になつておりまして、又この問題はハウス、要するに院全体の問題でありますから、議長としてもいろいろ考えられる問題でありますので、私といたしましては、議院運営委員長と議長と御相談をいたしました結果を昨日御報告をしたわけであります。議院運営委員会におきましては、そのプレスコードの問題については、これは取上げないということにおきめになつたそうでありまして、議長としても……(「ノーノー」と呼ぶ者あり)ちよつとお待ち下さい。議長としても、その問題については、運営委員会の措置を当然だとせられたわけであつて、私もそれと同様な御答弁をしたわけであります。
○兼岩傳一君 只今の委員長の報告は内容が事実と異なつておりますし、それから委員長自身が事柄の重大性を認識しておられぬということについて非常に遺憾であります。事実と齟齬しておる点を申上げますと、今、條約委員長は議院運営委員会ですでにこのことは決定済みだと言われましたが、さような事実は何らございません。私が問題を提起したときに、全会派のかたがたが言論の自由については討議され、私のたまたまいない理事会で何が意見を交換された模様であつて、それが本会議に再び出されて、議長にも来てもらつて十分討議されるなどという事実は全然ございません。のみならず、議事録を調べて頂くとはつきりいたしますが、この問題は重要であるから議院運営委員会では留保するということになつております。それから議長の問題につきましては、この問題についてまだ私と議長との間で十分討議するところまで行つていないのであります。と申しますのは、議院運営委員会においてさえもまだ留保されておる。これは全会一致で留保されておる。従つて今度條約委員会が開始されましたとき以来、私はこの問題は繰返し重要だから是非問題を解決してやつて頂きたいと、すでに総括質問のときに解決して頂きたいと申上げましたけれども、昨晩事務当局のほうからの御連絡によりますと、その問題は解決していないために、私の一般総括質問における場所が数カ所削除しなければならんというふうになつておるようですし、従つて私は今これからその重要な点と、それから條約委員長の考え及び議運委員長及び議長の考え間違いをしておられる点も、全委員の前で明快にしたいと思いますが、できればここに議長と議運委員長の出席を求めます。そうして私はこの問題を同僚委員の前で、問題の性質を明快にいたします。
○委員長(大隈信幸君) 兼岩委員に申上げますが、この問題はすでに議運で、私は委員長から御報告を受けたわけでありまして、私自身議院運営委員でありますが、この委員会のため出席しておりませんから、現実に議院運営委員会がどうなつておるか存じませんが、とにかく運営委員長の報告をその通り私は申上げたわけであつて、その点についていろいろ御問題があるならば、これは議院運営委員会でやつて頂くのが一番適切だと思います。
○兼岩傳一君 議院運営委員会で問題にして、この委員会は頬かぶりをして行こうというわけですか。
○委員長(大隈信幸君) いや頬かむりじやありません。議院運営委員会は、この委員会だけの問題でなくして、本会議或いはほかの委員会にも同様の問題が当然生ずるわけですから、その全体の意味において議院運営委員会が処置するのが適当であると申上げておるわけであります。
○兼岩傳一君 この問題は重要で、逐條審議、私はすでに総括質問の前に解決して頂きたいということをあなたにお願いしたけれども、不幸にしてできなくて、私の言論の数カ所が削除されなければならんというような不当な事実が相変らず続いておる。そして逐條審議に入れば、いよいよ問題が具体的になつてそういうことが出ますので、私はこの問題を解決、解決ということは僕の意見を皆さんに押付けようという意見ではなくて、私の提起している問題が重大なもので、将来当然政治的に重大なものになるということだけを明快にお知りの上で、それで僕の申出が否決されるなら、それは私は民主主義の立場から止むを得んと思うのですが、少くもその点を明快にして頂かないで逐條審議に入られることに私はどうしても反対いたします。それで若し委員長が私の要求通りせずに、若し仮に多数で押切つて逐條審議に入るとされるならば、僕は議長と議院運営委員長に来てもらつて、そして討論した上で、他の会派の議員が成るほど僕の申出が適当でないということで、多数を以て否決になられるならば僕はそれで止むを得んと思います。併しそうでないならば一つ呼んで頂きたいと思います。議長と議院運営委員長と呼んで頂き、あなたがどういう話をされたということを、僕は立会つていないし、だから、その点は言つたでしよう、議長と議院運営委員長が話をされるときは僕も立会いたい。あなたを疑うんじやありませんが、あなたの人格は疑いませんけれども、問題を提起しておる私自身を交えずに一方的に話をされたことを、一方的に御報告されたことをどうして承認できますか。なぜもつと民主的な措置をとられないのですか。
○委員長(大隈信幸君) それではいろいろ兼岩委員からもお話がありましたが、若しあれでしたら兼岩委員と議長と運営委員長と私ともう一度会談をいたしまして、よく御納得のした上でやるということで一時休憩いたしますか、御異議がなければ……。(「異議なし」「そんな必要はないよ」「それはこの問題と直接の関係はないよ」と呼ぶ者あり)
○岡田宗司君 只今兼岩君からの申出に私は賛成するものでありますが、とにかくこの議会で発言せられましたることが、議会の速記録に、何人によつて削除されて出ておるか、そういうことについて、私どもは十分に知つておかなければならんと思う。或いは兼岩君のみならず、我々の言論もこの委員会においていたしましたることが、さような取扱いを受けるかも知れない虞れがある。従つてそういう点につきましては、私どもといたしましても十分に承知しておかなければならんと思いますので、休憩をいたしまして、兼岩君と委員長並びに議運の委員長等とお話合いになつた上で、その御報告を願つて、更にこの委員会として納得の行くまで究明すべきことがあれば究明したい、こう考えております。(「賛成」「異議なし」「反対」と呼ぶ者あり)
○委員長(大隈信幸君) 今、議院運営委員長と議長が御出席になつておるかどうか、登院になつておるかどうか調べてみますから、このままで少し待つていて下さい。
○一松政二君 私は只今の動議に対して極く短時間を限つて休憩することに賛成いたします。その時間は、私は(「限定の要なし」と呼ぶ者あり)そんな長い時間は要らないと思います。(「ノーノー」と呼ぶ者あり)我々はこの條約を熱心に審議するためにやつておるのであつて、私はこういう問題が最初から紛糾することを甚だ悲しむものであります。(「紛糾していないよ」と呼ぶ者あり)でありますからこれを短時間に切り上げて、そうしてやつてもらいたい。私はその時間に別に制限を設けようとは思いません。
○委員長(大隈信幸君) 時間については委員長に御一任頂くことにして暫時休憩いたします。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) では休憩いたします。 午前十時五十一分休憩 —————・————— 午後一時五十二分開会
○委員長(大隈信幸君) では休憩前に引続き会議を開きます。 兼岩委員から問題を提起せられましたことにつきまして、休憩中議長室におきまして、議長、議院運営委員長、兼岩委員と私といろいろ懇談をいたしました。その結論といたしまして、この問題は明日の議院運営委員会において結論を出すということに決定いたしましたから、御了承頂きたいと思います。 それから次に、先ほどそのことにつきまして、理事会を開いた席上に、今朝ほどの理事会において一応きめましたことにつきまして、いろいろ又御議論が出まして、一応の結論を得たことについて、再び蒸し返しのようで残念でしたけれども、併し事の性質が非常に重大でありますので、ということは、問題は総理及び外務大臣の吉田さんの本委員会におきまするところの答弁が不十分であるという点に関するものでありまして、このことについてもう少し議論をしたいという御意向もありまして、本委員会において十分討議の上、逐條審議に入りたいという御議論もありましたので、このことについて御意見がございますかたは、この際御開陳を頂きたいと思います。
○吉川末次郎君 今の大隈委員長の御報告は、すでに午前の会議におきまして、私が指摘いたしましたような、一つの形式上の錯誤があると考えられるのであります。そのことは議事手続のことにつきましても、実質的に理事会がいろいろ打合せの機関でありますから、お話合いになるということは結構なことなのでありまするが、これは決定的な権力を持たないものでありまして、そうしたことをきめるのは委員会であるということについてのお考えがなお十分確立しておらないように私は考えられるのであります。で、午前の会議におきまして、理事会でこういうような話があつた、或いはこういうようなことに理事のものが賛成したというような御報告ありましたが、直ちに私は永井委員から、それは承認することはできない、吉田外務大臣兼総理大臣の先般来の本委員会におけるところの答弁の仕振りは、国民の代表である国会議員に対して極めて不礼であり、不十分であり、誠意がないものであるからして、あの態度を改め、又委員会におけるところの質問に対する応答が十分に尽されておらん、だからそれを十分満足できるような答弁ができるまでは逐條審議に入ることは控えたいというところの動議が、議事進行に関して永井純一郎委員から私は提案されたのであると考えるのであります。それにつきまして、私は賛成的な意思表示をいたしたのでありまして、そのままの委員会の形が今日なお続いているものであるというように形式上解して、議事を進めて行くべきであろうと考えるものでありますが、大隈委員長は、ただ理事会でこうであつた、ああであつたということをのみ御報告になつて、理事会がそうしたことについての最後の決定権を持つているものであるかのような御報告の仕方は、私は誤まつてるということを指摘いたしたいのであります。これは先ず形の上におきましての大隈委員長の取扱についての観念の錯誤をお改め願いたいということが第一の問題であります。なお申上げたいことがありますが、先ずそのことについて委員長から御答弁願いたいと思います。
○委員長(大隈信幸君) お答えいたしますが、今朝ほどの委員会でも申上げました通り、私は別に理事会が決議機関とは全然申しておりません。ただ理事会において皆様の一致の御了解が得られたことは、本委員会においてもそのように取運ばれるものと思つて申上げたに過ぎません。その点は念のため繰返して申して置きます。
○吉川末次郎君 それでは、午前の会議におきまして、すでに多少申上げたところでありまするが、私は先ほど来申しまするように、外務大臣の答弁の態度並びにその内容は、国会議員の質問に対するところの答弁の体をなしておらないものであると考えているものであります。なお外務大臣以外の外務次官或いは附属官僚の諸君のそれについての説明のごときは、私の申しましたような要求に副うところのものでないということは、午前も申上げたところであると思うのであります。これは国会の権威を我々が維持しなければならないという立場におきまして、そもそも外務大臣が議員の質問にああいう態度をとるということ、なお今後に我我が展開することを予期しておりまするところの逐條審議の委員会にも、自分の、自己中心の立場を固執して、この委員会に出席することを怠つて、そうして極めて不十分であると、全く不十分であると私は認識いたしておりまする草葉政務次官を以てしばしばこれを代理せしめているようなことからして、延いて政治の局に当るべき政務官である外務大臣並びに政務次官が我々の要求に副わない。又そういう形もとらない。又外務次官は出ておつても何も権威あるところの答弁をするところの力を持たない。従つて単なる説明員の実質を持つべきところの政府委員によるところの條約局長が、役人であり事務官であるところの立場を越えまして、政治家気取りで議員の質問に対して、それは国家のために悲しむというような極めて不穏当なる言を弄するような結果を来たして来ると考えるのであります。そもそも外務大臣が終始この委員会に出席して、誠意を尽してこの重大なる議案の委員会の答弁に当られるということが当然でなければならんと思うのであります。そういうことに対する十分なる反省がなくして、このような不完全な政府の態度のままにこの委員会を続行するということは、我々は国民の選良として断じて耐え忍ぶことができないと考えるのでありまして、そうした反省の実を政府が示さない限り、みずから国会の権威を失墜するの挙に出でて、政府のそうした態度を肯定するような議事の進め方に対しては、断然私は反対するものであるということを申上げておきます。
○平林太一君 只今吉川君から縷々御意見がありました。その趣旨は議事運営に対する権威に対しての御意見であります。従いまして私はこの機会に私の意見を申述べて、委員としての責任を果すこと極めてこれは大切であると、こう思いますので申上げたいと思います。 先ず第一に、この理事会においてきめられたことを、それを委員会において尽さなければならないということについて考えるに、私は委員長の下に我我委員が理事会を構成いたしました目的といたしますものは、いわゆる委員長の下に理事諸君は運営の衝に当られておるかたがたであり、それから委員長は従いまして運営委員長の性格を持つてこの委員会の進行を目的としてそれを果されておる、その御労苦に対しまして、私は誠に感謝おく能わざるものがある次第であります。従いまして理事会においてきめられましたことに対しましては、理事を選びますところの目的が、我々はそのような目的でいたしたのでありますから、事いやしくも議事進行に対しましては全権を、この理事会を信頼して、この理事会のきめられたことを我々が忠実に守りまして、円満なる議事の進行を図るということが極めて私は大切なことであると思う、若しそれ、これを信任せず、それからこれを認めないというのでありますれば、あえて理事会を置く目的は何らここに発生しないのであります。従いまして議事の進行は混乱或いは無秩序に陥るということを非常に憂えなければなりません。そのことのないために理事会を作つたのであります。そういう意味におきまして、理事会が話合いをせられ、協議せられましたことは、我々委員はこれに進んで賛同をいたしまして、この議事を進ませることにいたさなければ相成らない。先ず第一に、理事会に対する私の見解態度であります。第二は、理事会において第一に取りきめられたことは、いわゆる一般の総括質疑は二十九日、三十日、それから三十一日を使つても、三十一日は越えることのないように、それから一日から逐條審議に入るということの御報告を受けたことを承知いたすのであります。それでありますから、もはや三十一日も過ぎまして、本日におきましては、いわゆる大きな見地の下に立ちまして、逐條審議に入ることを以て妥当と信ずるものであります。第三には、総理兼外務大臣の質疑に対する応答に対しましては、私の見解は極めて慎重であり、我が委員会に対して極めて慎重であり、それから非常に鄭重(笑声)である、何ら……、鄭重と申しますことは、いわゆる低い調子ではありません、慎重です。(笑声)併しこれはいわゆる釈迦にも過ちがありますので取消します。そういうことでそれは取消ししておきます。非常に慎重である。それから第二には、極めて本委員会に対するいわゆる総理の態度は非常に儀礼を尽されておるということを心ひそかに、その一つ一つの答弁に尽しておるものと思うのであります。でありますから、態度が粗暴でありますとか、驕慢であるとかということは、私自身としては却つてそれどころではない、極めて慎重を期して、そうしてこれに当られておるということを私は明らかにいたします。それでありますから、そういうことに対しまして、只今吉川君のようなお話に対しまして、私どもといたしましては甚だ奇異の感に堪えない。何か殊更事を構えて議事の進行を、運行を混乱に陥れるというような意図の下に言われることじやないかというような感さえ甚だ起す次第であります。従いまして政務次官、條約局長がいわゆる総理に代りまして、事務的な立場において、昨日来、二十九日来説明せられておりますことは、これ又実に立派な態度を以ちまして、その事務につきましてもよく内容を承知せられておりまして、これを何ら粉飾するとか、何かそれについて怠慢粗漏というようなことは毫末もありません。非常に真剣な態度を以て、そうして本委員会に当つておるということを私は心から承知いたすものであります。そういうことでありますから、もはや今日におきまして逐條審議に当りまして、この過ぎたことに対しまして、過去のことを何か云々するというような事柄は毫末もこれはないと思います。極めて重大なる、殊に国際的にも非常な関心と影響を持つであろうと察せられます。殊に参議院の審議におきましては、参議院の最も本質、性格というところの、いわゆる教養、常識、情操というようなものを非常に私はみずから高くいたしまして、衆議院とは、甚だ失礼の申し分ではありまするが、異なつたいわゆる高い性格、態度を以ちまして、そうしてこの審議を尽すべきことは尽すことは当然でありますが、いやしくもそのために何か事を構えて、これが紛糾に陥るというがごときことは、我々が国民の代表といたしまして、参議院のこの委員会に臨み、この重大なる議案を審議するに当りまして、これが海外諸国に対しまするところの影響は誠に私は悲しむべき、みずからこの参議院自体が何か非常な低さを内外に示すゆえんに相成るのではないかということを非常に憂うるものであります。でありますから、どうか本日以後におきましては、逐條審議をして、そうして逐條審議に該当すべきそれぞれの政府関係の所管大臣或いは局長等によりまして、これを地道に、又誠実に進めて行くことが極めて妥当である、かように信じますので、私の信じますることを、吉川君の御意見がありましたので、私の所信を申上げた次第であります。
○吉川末次郎君 平林さんからお話がありましたが、お述べになりました三つの條項につきましては、私は全く賛成することができません。全く私は事実の誤りと、そうして間違つたお考えに立つていらつしやるということを指摘せざるを得ないのであります。先ず第一に理事会の権限についてお述べになりまして、理事会というものが議事の運営について絶対的な何か権限を持つておるものであるかのようにお考えになつておるということは、非常な誤りであるということを申さなければならんと思うのであります。これはほかの委員会等においても、理事会というものは委員会の議事をば専ら円滑に運営して行くということのために各派から代表者が出まして、そうして打合せをいたすための機関であります。もとよりそのように委員会の議事があらかじめそういう相談を通じまして円滑に行われるということは好ましいのであります。そのためにこそ理事会があるのでありまするが、併しなから委員会が本来のいろいろな権限を持つているところの本格的な、実体的な機関であるということは申すまでもないのでありまして、理事会がいろいろと話合いました結果、大体において皆の人の意見が一致いたしまして、まあ表決しなくとも満場一致でそのように決定するという運びになりましたときには、それは大体においてそれを本にいたしまして、そのまま委員会におやりなりましても、委員長がそのように運営なさいましても、これは異存のないところに……結果するところになつて来ると思うのであります。ところが委員会と理事会との関係は、平林さんがお考えになつているような、何か上層の一つの機関であつて、その決定したことには委員会は常に服従して行くところの関係にあるというようなお考えは、本来理事会の性質というものについての十分の御認識がないのではないかと思います。私も委員会の委員長をほかの委員会でしたこともあります。絶えず理事会で、ほかの理事をしておつたこともあります。これは皆さんも御経験になつておることだろうと思いますが、そういうような殆んど異存のないような、満場一致のような議決を経てこそ、平林さんのおつしやるようなことができるだろうと思うのであります。併しながらたとえ理事会におきまして、満場一致の実質上議決が得られて、そのような形において議事を運営して行こうというような場合におきましても、委員長からこれを報告いたしまして、そうして更に委員会の賛意を求めなければなりません。それは先ほど申しましたように委員会がすべてのことを決定するのでありますから。併しながらずつと以前におきまして、どういう日程をおきめになつたか知りませんが、併しながらその日程を運営して行くところの途中におきまして、今、私が先に指摘いたしましたような、政府当局が極めて不誠実な態度をし、不誠実な態度において不十分なるところの答弁をいたしておりまして、一般質問の目的を十分に達成するような結果を来たしておらないというところの新らしい事実が起つて来たのでありますから、その起つて参りましたところの事実を考慮の中に入れまして、そうして理事会及び委員会というものが今後におけるところの議事の運営について考えて行くということは、委員会の組織、本来の権限からいたしまして、これは当然のことでなければならないと思うのであります。先ず第一点といたしまして、平林さんが理事会の権限について極めて固定的な、上層機関的な、或いは一つの断定的な権限を委員会に対して持つておるかのようなお考えで臨んでおられるということは、間違いであるということを申さなければならんと思うのであります。又この昼の間において開かれましたところの理事会におきまして、私は曾祢理事が所用がありましたので、代理といたしまして出席いたしておつたのでありますが、いろいろな議論が出ました。兼岩君のプレスコードの問題等も出ました。それは先に委員長からお話のあつた通りであります。又私が昨日来申しておりますところの、この委員会におけるところの言論というものが不穏当であるかのようなお話がありました。私もその席上におきまして、自分の申上げたことは本日も昨日も自分が少しも不穏当であつたとは考えておらん。中には又個人攻撃的なことを言うのはよくないじやないかというようなお話もありました。そういうような印象を与えた言辞が私にあつたならば、私はこれはお詫び申さなければなりませんが、併しながら私が草葉さんに対しましても、吉田さんに対しましても、或いは西村さんに対しましても、決して個人的な憎悪な観念を持つたり、又個人攻撃を私人的にいたすような感情は少しも持つておりません。草葉さんも、吉田さんも、西村さんに対しても、個人的に十分な敬意を持つております。併しながら昨日も今日もそれらの人の名を挙げて多少申上げましたようなことは、この條約に関連いたしまして、日本の政治について、日本のこの重大なる外交について、それらの私が名を挙げましたところの個人の考え方や行動というものが、私の見解を以ていたしまするならば、日本の政治を毒し、日本の外交を誤まるところのものをその中に包蔵しているということを私は主として申上げておるのでありまして、そういう意味合で私はこの昼の理事会にも申上げたのであります。又理事会の昼のその話の一つといたしましては、その不穏当であるというところの言辞といたしまして、昨日西村條約局長に、私があの吉田さんがサンフランシスコでしましたところの演説というものが、アメリカの政府の意思によつてその草案がいろいろと直されたものをやつておるということを、いい悪いということよりもその事実を私は挙げて、そうしてそれに対するところの答弁を求めたのでありまするが、結局のところそれは肯定されるところの結果になつたのであります。たまたまその答弁の中で、一官僚として極めて不穏当な越権的な言辞といたしまして、国家のためにそういうことを国会において言われるということを悲しむということを申しましたが、何が悲しいのである。私は、そのときにも話になつたことでありますが、然らばこのアチソンの演説に日本の政府が何か筆を入れたかという私は野次を飛ばしたのでありますが、これ又不穏当だと言われたのでありますが、私は別に不穏当だとは感じておりません。私は断じて速記録から抹殺したり、みずから取消したりする必要はないと考えておりますから、そういう意味のお話を申上げたのであります。そのようなことがいろいろございまして、ともかくも平林さんの見解と違つておる。この理事会の議というものは、昼の理事会におきましては、私の意見に賛成するところの数名の理事がございまして、これは表決をいたしましても、そんなことをすべきものではありません。理事会といたしましても、これは相半ばするほどの意見の相違があつたのであります。そういうような理事会の意見がまとまらないときには、これは委員会の議に附しまして、更に討論をいたしまするということは、委員会と理事会との関係におきまして当然になすべきことでありまして、そういうことを全く無視したような、みずから委員会の権限を縮小するような言辞を平林さんが仰せになるということは、法律的にも、形式的にも誤りであるばかりでなく、又私はそういう政治的考え方それ自身も、断固として反対せざるを得ないということを申上げておきたいと思うのであります。 それから第二番目に、吉田さんその他政府当局は慇懃を極めて、そうして極めて慎重に答弁をしておられるというところのお話であります。それは与党であるところの平林さんに対しては極めて慇懃丁重にお答えになつておるというような感じをお持ちになるかも知れませんが、私たちはそうは考えることができないのであります。慎重に総理大臣及び外務大臣として、国際的影響を考えて御答弁にならなければならん立場にいらつしやるということは、私たちも十分それに同情し同感いたすのでありまするから、慎重におやりになることこそ私たちは総理大臣、外務大臣として望ましいことであると思いまするが、私が、私ばかりではありません。ほかの委員のかたも多数でありますが、外務大臣みずからその意見を述べよということを要求いたしておりますときに、わざと顎でしやくつて、そうして草葉外務次官をして答弁さしたり、或いは西村條約局長をして答弁さしていらつしやつて、そこに列席しておらないのならよろしうございますが、列席しておりながら、外務大臣がこの国家の重大事に対して国民を代表するところの国会議員に対してみずから答弁しないというがごとき態度は、私は断じて許すことはできないと思うのであります。而もその外務次官がそうしたことについての権威を客観的に認められておるところの人ならばよろしい。私は決して人身攻撃はいたしませんが、これは万目の見るところ(笑声)そうした権威を持つておられるかたとは認められていないのであります。平林さんは認めていらつしやるかも知れないけれども。(笑声)而もその政務次官が述べられるところの答弁は、何を言つていられるか、それはさつぱりわからないのです。つかみどころのないことを答えておられる。そういうようなことではいけない。外務大臣は欠席し、外務次官はそんな無権威なことしか言わないときには、当然に……それに代つて越権の行為に出て官僚が政治家的な答弁をいたしまするようなことは、私は日本の国の政治のために断固として排撃すべき、これこそ国家のために悲しむべきことであります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)、そういう意味におきまして、私は平林さんのおつしやることには反対いたします。それから又我々が事をわざと構えて議事を紛糾させるためにやつておるかのような言辞をお弄しになつたことは、誠に悲しむべきことであると思うのであります。この政府の意向と多少違つたような立場からいろいろ質問戦を展開していらつしやるところのかたがたも、いずれも憂国の至誠においては決して平林さんや吉田さんに劣るわけでは皆ないと私は考えております。殊に私個人のことを申上げては失礼でございまするが、私たちは講和條約に賛成したいのです。そのためにこそ、我々はここにいられるところの岡田君、金子君たちのような多年の同志と分裂しておる。袂を分つて決裂して、涙を呑んでまでこの講和條約には賛成すべきものであるというところの態度を天下に声明いたしておるのであります。このような誠意を以てこの講和條約を批准すべきものであるということを考えているところの我々の誠意に鑑みまするならば、今のような無礼なるところの、不謹慎なところの言をなされるということにつきましては、深く人間として御反省が願いたいと思うのであります。自由党の諸君全体、政府当局にも、我々の誠意に鑑みて、人間的にももつと誠意ある態度を以て臨んでもらいたいということを申したいのであります。我々は少しもこの議事を遷延するというようなそんな考えで以てやつておるものではないということを申上げて、平林さんのおつしやることは三つとも皆間違いであるということを申上げて、私はこの際断固として国会の権威のために、かくのごとき不謹慎な、かくのごとく不誠実なるところの態度、答弁を通じて示しておるところの政府当局者の反省を促すと共に、国会の権威において、早急にそうしたこの次の議事に移るというようなことをば私は避けるべきである、政府の誠意を見て初めて我々の議事を進めるべきであるというところの考えを更に固執するものであるということを申上げます。
○平林太一君 只今吉川君から大分私に対しましてお話がありましたが、いわゆる世の中には随分変つた人もありますので、いわゆる牽強附会の説を立てて殊更に弁を弄しまして、(笑声)そうして世の中の秩序、制度というものを常に破壊して行こうというような人が世の中にあるものであります。たまたま例外というものはありますが……。それでありますから、私は吉川君のお話になりましたことは、全く日本国民中の例外的な存在といたしまして、(笑声)歯牙にかけない(「珍例外だ」と呼ぶ者あり)ものであるということをここに申上げます。 なお先刻総理に対する質問に対して政府委員が答弁するというようなことは越権であるというようなお話がありましたが、私はやはり政府委員というものは、総理大臣が議場に臨むに当りまして、政府委員を構成しておるものは皆優秀な人で、総理に代つて答弁せしめることは極めて議事運営の法的根拠に基いてこれはやつておるのでありますから、これを以ても……今吉川委員のようなお話に対しましては、全然反対の事柄であります。先日来総理を初め次官、皆適正妥当な、委員会に対しましては極めて儀礼と敬意を以て臨んでおられるということをここに明らかに立証するものであります。そうして、そういうものである以上は(「立証したつて誰も信用しないじやないか」と呼ぶ者あり)逐條審議に今日から入るべきであるということが、我々委員会の責務である。これを何か殊更に心得違いのようなことをおつしやつて、議会を紛糾と更に停頓せしめるようなことは、私の信念を以ていたしますれば、全国民の決して賛同し能わざる行為であるということを信念としてここに申上げておきます。(「つまらんことを言うな」と呼ぶ者あり)
○兼岩傳一君 僕は両氏の討論の間にただ簡単な一つだけの事実を申上げたいと思います。 吉川委員は多少遠くのほうにおられました関係上、理事会の模様については逐一これを知つておられるわけではございません。併し私はオブザーヴアーとして終始それに列席しておりましたが、必ずしも今吉川委員の言われるように理事会が満場一致で直ちに逐條審議に入るというようなことをきめた事実は毛頭ございません。現に私はオブザーヴアーではあるけれども、小会派を代表して意見を述べる十分の権限を保障されておりますが、この私が今回の総理兼外相の答弁の態度は全く正しくない、誠意を尽したものとは認めがたいという全会派ほぼ一致の御見解に対し、委員長からそれを補う意味で総括質問を又逐條審議の更にあとで十分展開し、且つ逐條審議を十分にしたらどうかという御意見がある。それに対して私は、それはあえて特に総理の答弁の不誠意を補う意味ですることでなくて、そんなことは衆議院の予算委員会、その他でもやつておるのであるからして、当然総括質問、逐條審議、そうして再び総括質問に入ることが正しい。そのことを以てその総理の不誠意な答弁を補うわけには行かないので、やはり私はこの際総理の反省を求め、そうして正しく根本的な態度を知つた上で逐條審議に入るべきであるから、時間はそんなにとらせない。例えば私自身について言えば、本会議の三十分とこの間の総括質問一時間と、一時間三十分に亘る質問に対して、総理は宣伝だとか、ああだ、こうだと言つて答えられておられないのであります。私はこれを十分、五分の要旨に縮めてからもう一度明確な答弁を得たい。従つて他会派の様子を見ておりますと、非常に懇切丁寧を極めた説明を付けられたこともございますが、現に私が名前を挙げてもよろしいのでございますけれども、今は名前を挙げませんが、四、五の委員に対しては全く木で鼻をくくつたような答弁、答弁とは全然認めがたいかたがたがおられるのだから、そういうかたがたも短い時間に要約して、質問点をそれに打ち出してこれに対して答弁を求めて後、逐條審議に入るべきであるという説を述べましたが、それは十分私の提案は審議されないで、理事会の満場一致と言うよりは、うやむやのうちに大体の了解を遂げて、本会議が午前開会されるということになつたのでありまして、吉川委員の言われるごとく、十分論議を尽してそうして満場一致で理事会が本日終つたというふうには考えないのであります。それだけをちよつと申上げておきます。
○永井純一郎君 平林さんから、吉川君が申上げましたことに対して極く一部の例外のように言われたのでありますが、まあ吉川君から非常に激しい言葉で申上げた点は許して頂くといたしまして、実は私、午前中に申上げたのでありまするが、幸い只今相当たくさん各委員がお集まりでありますから更に申上げたいと思いますが、例えば私のほうの岡田宗司君から総理に質問しました行政協定の、例えば項目だけでも示されないかというような非常に重要な質問に対して、誠に木で鼻をくくつたような誠意のない態度で総理は答弁している。若しここでその項目さえ我々が知らないでこの委員会を継続して行つて見ても、実は何にも意味がないとさえ私どもには考えられる。もう一つは、小会派の諸君が発言した場合に対しても、小会派であるからこれを殆んど無視するというような点につきましては、これは私どもは今日の政治のやり方が、特に今度の條約の問題が、国民は今、実は私どもの仲間にもそれが相当多いのでありまするが、今度の国会を通じて、その論議の模様を通じて、特に政府の詳しい説明を通じて判断をしてどうするかということをきめようという国民が非常に多いのであります。何をやつたかわからないようなことで、一応この條約の審議を終えて見ましても、若し国民の大部分がこれをよく理解しないで協力をしない場合には、これは又何にもならんことをしたということになる心配がありまするので、私どもはただ一党一派の立場から論争をわざわざしようと思つてしているのじやなくして、そういう建前からまじめに考えてこれは総理の態度を改めてもらい、真剣にもう少し答弁をやつてもらわなければならんという気持から申上げているのでありまして、実はこれは今回のみでないのでありまして、第十通常国会におきましても、総理の予算委員会におきましての態度がやはり平和問題、講和問題を通じてと同じように、非常に不正確な、而も非常に不満足な、而もその態度も実に不遜な、国民の代表に対する態度とは受取れないという態度で臨まれたことがありました。そのときに我々は予算委員会でその反省を促したことがありましたが、こういうように予算案でありますとか、或いは條約案とかいつたようなことで、衆議院のほうで通つてしまつたら、もうあとはどうでもいいのだからというようなことの態度を示されるということは、これは最も私どもの遺憾とするところでありますから、党派を問わず皆さんがたにこのことを相談して、総理の態度について反省を促し、もう少しまじめに、詳細な、国民がこれを理解してどうしようかと今考えているところでありまするから、国民に対して納得させるまで説明をやるという態度で私はやつてもらわなければならん、こう思つて、私どもがこのことを持ち出しているわけであります。決してただ単に議事の上で論争をするということの考えではないのでありまするから、そういうことを御了解の上で、皆さんがたで御相談の上、更に逐條審議に入るまでに、そういう基本的に重要な問題についての明確な総理の説明を聞くということが私どもは大切である、そう思つているわけでありまするから、委員長におかれましてもそういう意味で一つ御相談願いたい、こう思うのであります。
○一松政二君 皆さんの御意見をいろいろ拝聴しましたが、大体皆さんも御了承のことでありまして、これ以上討論を闘わしても、この條約審議にさほど役立とうとは思いませんから、私は本委員会として態度をきめて頂きたいために、直ちに各條の審議に移るか、或いは今動議を出されている政府の態度を改めて後に我々は條文の審議に入るか、こういう二つの問題に帰着すると思うのであります。でありまするから、私は、委員長におかれましては直ちにこれは各條審議に入るべし。改めて政府の態度を確かめた上で入るという動議に反対でございます。で、私は直ちに入つてもらいたい、そういうことの動議を提出いたします。
○岡田宗司君 只今一松さんから動議が提出されております。その動議というのは、採決をして入る、そういう意味であるかどうか、ちよつとお伺いいたします。
○一松政二君 私は議論を幾らやつておつても、これ以上ただ論争を続けておつてもさほど劾果がなかろうと思うのであります。でありまするから、皆さんの御意見はよくわかつておりまするから、委員会が、私も理事の一人であります、理事の一応相談したことが委員会の採用するところにならなければ、委員会としては態度を決定するよりほかなかろうと思うのであります。でありまするから、委員会は最後の方法としては表決に付する以外に方法がなかろうと思います。でありまするから、甚だこういうことで表決するということを私は好みません、好みませんけれども、若し皆さんが懇談に移つてそうして話がまとまればそれでいいのですが、理事会は一応の懇談の形式になつていつもやられている問題でありまするが、それがきまらんということであれば、私は懇談に移つても又同じことを繰り返しはしないかと思うのであります。でありまするから、私はここで表決を以てしてもいずれかに決定して頂きたいと考えるものであります。だからその動議を提出いたします。
○岡田宗司君 只今、表決を以つて、こういうことでありますが、議事の進行につきまして、まあ理事会で以て十分に意見がまとまらなかつたために今ここで以てかような問題が起つているのであります。更に懇談を重ねることなくして直ちに表決をおとりになる、成るほど表決はとれるでありましようが、併し表決をとつた以後におきまして、果して議事の進行がうまく行くかどうか、これが考えられなければ、この問題を先に解決する以上に議事が延ばされまして、或いは混乱に陥るようなことがありまして、一松委員のお考えと逆な効果も来るかと思うのであります。その点につきましてよくお考えを願いたいと思うのでありまして、若しこの問題について更に具体的に何か話合いをまとめて行こうというのならば、いま一度ここで御休憩になりまして、そしてその問題について懇談をするというふうな方法をとられたら如何か、こう思うのでありますが、私は休憩をしたらばどうかということの動議を提出いたします。
○曾祢益君 私は一松委員が言われたように、これは最終的には委員会が決定すべき問題である、かように考えております。ただ私も理事の一人でございましたので、実は昼は先ほど同僚の吉川さんにお願いしたのでありますが、朝の理事会の様子は知つております。従つてこの問題についてやはり何と言いましても、理事会としての意見に疎隔を来たしたようなままで、そしてこれはやはり運営に当りまして、勿論全会一致の原則でありますが、十分な職責を尽すのが私は理事の職責だと思います。従つて午前は一応この問題についての日程についてはお話合いができておつたと私は感じたのでありまするが、その後に多少了解が正確でない点がはつきりわかつた今日、直ちにここにおいて委員会が採決されることは、只今の岡田君から申しましたように、やはり円滑なる運営上どうかと思います。そこで私としましては大体岡田君と同じような意見でありまするが、委員会は一応休憩して頂く、やはりその上で、これはどちらでもよろしいのでありますが、私は理事会をもう一回開いて頂くのが本当ではないかと、かように考えますので、一松さんの御動議はそのまま、お取上げになる前に、私は議事進行についてとむずかしいことは申上げませんが、皆様の認識に訴えて、一応休憩を宣して頂き、そうして理事会を開いてもう一遍ゆつくり懇談して頂く、この点をお諮り願いたいと思います。
○岡本愛祐君 私は曾祢君の動議に賛成をいたしたいと思います。休憩を宣せられまして、理事会でもう一度まとめて頂きたい。成るべく円満にまとまりまして、支障なくこの審議が遂行できるようにお願いいたしたいと思います。
○委員長(大隈信幸君) 如何でございましようか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) 休憩をいたすことに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) それでは暫時休憩いたします。 午後二時四十三分休憩 —————・————— 午後三時五十三分開会
○委員長(大隈信幸君) それでは休憩前に引続き会議を開きます。 理事会におきまして協議いたしましたことについて御報告を申上げます。吉田総理兼外務大臣の本委員会におきまする答弁には不満の点が多く、遺憾であるというのが理事会多数の意見でありました。よつて今後行われます逐條審議の途中においてできるだけ早い機会に、委員会といたしましては来たる六日を希望いたしますが、総理が出席して不十分な答弁に関して改めて答弁を補足すること、これに対してはあらかじめ質問要項を提出して項くこと、右の質問要項はすでに質問を行なつたかたに限ること、再質問については一人十分以内とすること、質問の順序は昨日終了いたしました一般質問の順序に従うこと、なお明日午前十時より逐條審議に入ること、以上のように協議決定いたしました。御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) それでは明日十時から開くことにいたしまして、今日はこれで散会いたします。 午後三時五十四分散会