平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第2号
- 発言数
- 32 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/10/22
会議録
○委員長(大隈信幸君) では只今から委員会を開きます。最初にこの間の十八日に理事の選任につきまして、委員長に御一任になつておりましたので理事の指名をいたします。自由党の楠瀬さん、同じく自由党の一松さん、社会党の金子さん、同じく社会党の曾禰さん、緑風会の加藤さん、同じく緑風会の野田さん、第一クラブの堀木さん、以上のかたに理事の御就任を頂きたいと思います。 次に二十日の日に理事会を開きまして、今後の委員会の運営につきまして相談をいたしました結果を只今お手許に刷り物として差上げてございますが、これについて簡單に御説明を申し上げます。順次申上げますと、この二十五日の木曜日の午前十時から参考人を呼んで意見を聽取する、この参考人の内容をここに書いてございますが、その後欠席等の通知がありますので、この委員会のあとで懇談会を開いてもう一度再検討さして頂きたいと思います。それから二十六日の午前中に両條約に関する総理大臣の提案理由の説明及び逐條説明を聞く。これは大体衆議院のほうの日程によりますと、二十五日に審議を終了するようになつておりますので、その翌日の二十六日の午前十時からの予定にいたしております。衆議院関係で二十六日を選んだわけであります。そして次の土曜日二十七日、二十八日と二日休みまして、二十九日から一般質問を始め、その一般質問の持時間、時間の割当をここに書いてございますが、一人一時間を原則として左の通りとする。但し十五分程度の超過はこれを認めようということになつております。自由党二時間、社会党二時間、緑風会二時間、民主党一時間、第一クラブ一時間、労農党一時間、共産党一時間、そして一般質問は大体二日乃至三日で終る予定でありますので、それを終りまして、十一月一日から約十日間に亘つて逐條審議に入ろう、こういう予定をいたしております。そうして逐條審議が終り次第、最後の総括的な一般質問が終りになると思いますので、それをやつて、そうして討論採決、大体十五日くらいまでにはこの委員会は終るであろうという予想を立てております。質疑者は、質疑する相手方の大臣若しくは政府委員及び質疑の項目についてあらかじめ委員長に通告すること、傍聽人の取扱は委員長に一任する、両條約に関する請願及び陳情については外務委員会に付託されるよう希望する、以上のことをこの間の打合会できめましたのですが、これについて何か御意見がありましたら、どうぞ御発言願います。
○兼岩傳一君 今お尋ねいたしました二十六日の午前十時ときめられたのは、衆議院をどういうふうに予定して、こうきまつたのですか。
○委員長(大隈信幸君) 衆議院が向うの予定によりますと、二十五日に大体終了するということになつております。それで二十六日を選びました。
○兼岩傳一君 この参考人の意見、これは……。
○委員長(大隈信幸君) この参考人については、その後欠席通知もございますので、この委員会を終りましたあとで、懇談会でもう一遍検討して頂きたい、こう思つております。
○兼岩傳一君 もう一つ問題がございますが、これは直ちに今日これをお取上げ願おうとは思つておりませんが……。
○委員長(大隈信幸君) この問題以外でしたら、これはあとにして頂きたい。
○兼岩傳一君 併しこれで懇談会に入られるのでしよう。懇談会に入つてからもう一遍正式な会議に移るならいいですが、懇談会のままで正式な会議に入らないなら、問題を一つ出したいと思つております。
○委員長(大隈信幸君) この間の理事打合会の内容以外のことでしたら、これを一応片付けて、懇談会は最後にいたしまして、これを片付けたあとでやつて頂きたいと思います。ほかに何か御意見ございましたらどうぞ。
○羽仁五郎君 この質疑時間の割当ということですけれども、一人一時間を原則として十五分程度の超過はこれを認めるというようなことは、これで拝見しますと、二十九日、三十日、場合によつては三十一日、大体三日間に亘つて行くというので、三日間に亘つて行われるということが許されるとすれば、もう少し時間の余裕をとつて頂けないかしらというふうに希望するのです。
○委員長(大隈信幸君) 原則として二日で片付けたいということでありまして、若し止むを得ない場合には三日に亘ることもあるということで御承知を頂きたいのであります。
○羽仁五郎君 質疑時間の時間は、答弁の時間をも含めてお考えになつて……。
○委員長(大隈信幸君) 答弁じやございません。質疑なさる質問者の持時間であります。ですから例えて言えば、第一クラブでお二人おやりになれば、お二人の質問時間が合計一時間というふうに御承知願いたいと思います。
○羽仁五郎君 もう少し廷ばして頂くことはできませんか。
○委員長(大隈信幸君) ほかに御意見がなければ、一応打合会の……。
○兼岩傳一君 意見を出しておる、問題を出しておる、もう少し延ばせないかという意見を出しておる。
○委員長(大隈信幸君) この間の打合会でこの通りきめたのですから、御了承頂きたいのです。(「異議なし」と呼ぶ者あり)打合会できめましたこと、これによつて今後議事を進めて行くということに御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) それではそのように決定いたします。
○兼岩傳一君 議院運営委員会でもこの問題を提起し、今この問題は保留になつて各会派で御考慮願つておる問題なんですが、それは我々のこれからのこの重大なる案件の審議についての言論の問題であります。この臨時国会の劈頭、私が議院運営委員会でこの問題を提起し、二つの條約、特に日米安全保障條約に至つては、これは全く対等の立場において論議しなければならない問題である。又平和條約に至りましても、批准條項が附いておる以上、これはアメリカの如何なる態度に対しても十分自由に論議できるということが前提になつていないならば、批准條項を附けるということは意味をなさない。従つて我々は占領政策或いはアメリカのアジア政策その他に触れて十分これを論議を盡さなければならない。又盡すべき権利を持たなければならない、そういうことを私が主張し、他の会派におかれましても、これに対しては議院運営委員会においては尤もだというふうに大体賛意を表せられたのであります。そうしてこの問題につきましては、法制局長及び佐藤議長からもそれぞれ意見の開陳がございまして、その結果は問題が二つございますが、そのうち第一の問題であるところの言論の自由ということについては大体異議がなかつたようでございますが、第二の問題として、この我々のいたします言論が公報において全国民に周知されます場合に、プレス・コードというものがあつて、これが至るところに伏字を作る、現に私の代表質問のごときは、十一カ所に亘つて字が消されておる。若しこういうことを承認するとすれば、言論は自由だと言いましても、真に自由ではなくて、我々ほんの少数の議員の吐く言論が国会内でだけ議員の相互の間にわかつておるとしても、それは問題を盡したものではなくて、真に重要なことは、それが全国民の間に公報を通じて周知徹底されるということが必要でありますが、それがこういう形で、至るところ国民に知らせなければならない重要な事項が伏字になつてしまうというようなことは、国会議員が国民から切り離されてしまうという形になりまして、真の意味において言論の自由が保障されておると言えない。従つて私は批准條項が附き、十分アメリカの政策、アメリカの外交、アメリカの軍備その他について十分徹底的に論議し得るような條件において、この委員会が進められなければならないと考えますので、これは無論重要な問題ですから、私は本日この席で実は直ちに御解決願おうというふうにせつかちな考えはいたしませんが、来る二十九日から始まりますときまでには、この問題が完全に解決され、即ち我々が如何なる言論においても制約されることなく、我々の用いました言論が如何なる制約も受けないで、全国民の間に周知徹底されるという立場をこの委員会において申合せ、又は若し要すれば、総司令部との折衝その他の方法を通して、完全な言論の自由、二重の意味における言論の自由というものを確保して審議に入るようにと私はお願いがいたしたいのであります。
○委員長(大隈信幸君) 今の兼岩委員の発言については、すでに議運で問題を取上げておるわけでありますから、議運のほうの決定を待つて、それは要するにこの委員会だけの問題でなくて、本会議の問題もありますし、そのほかの委員会にも関連があることでありますから、一応議運の決定を待つのが然るべぎだと思いますか……。
○兼岩傳一君 私は本会議と申しますか、議院の運営全体の日から見れば、議運のほうが主要な責任をとるというのは委員長のお考えもそうだと思いますが、併し私はこの今申上げているのは、ただ議運のことは参考までに申上げましたので、この委員会として私は言論の保障をして欲しいので、この委員会においてこの問題は二十九日までに解決して頂きたいと思うのであります。又それが当然の、僕は民主国会としての当然な義務であると思うのです。
○委員長(大隈信幸君) 兼岩委員の御発言に何か御意見がございましたら、どうぞ。
○平林太一君 今委員長が特に兼岩君の御意見に対して御発言というような形でありますから、殊更これを私から申上げるということじやありませんか、私の見解をこれに対して述べておきたいと思います。御承知のように兼岩君の御趣旨は、言論の自由に対して委員会がいわゆる制約をするような程度にまでいたすべきである、こういうのでありますが、私どもの考えでは兼岩君のお立場は、お立場の上でそのような話がありますことは、無理からぬことであるとも拜察をいたしますが、私のほうの考えから申しますれば、いやしくもかくのごとき重大なる條約に対する、問題における発言に対する言論の自由というものは、これは当然いわゆる至純最高の、この委員会としてよく常識上考えなければならないと思います。併しいわゆる異を立てて難を構える。それからかくして事を闘争の渦中に陷れて、そうしていわゆる混乱、混迷の中に陷れるということが、この言論を取扱う上に戒められておる言葉であり、又参考とせられておる言葉であります。もう一口繰返して申しますれば、異を立てて、殊更に異つたことを立てて難を構える、そうしてそれを闘争の目的に利用して、そしてそれを世論、又は会議の進行を混迷錯雑に陷れるという言論に対して、一つの私のほうから申せば、何かはつきり反省を求むべき立派な言葉であると常に考えておりまするが、そういう私は感覚、見解から以ちまして、殊更ここでこの兼岩君のお話のごとく、何か決定的な、又権力的なものを以て制約をするということは、却つて言論の自由にならない。却つて言論を圧縮し、束縛することになる、こういうことに相成るということを深く考えなければ相成らん、こういうふうに私考えますので、私は委員長の御発言の御要求によりまして、これだけの意見を申上げておきたいと思います。
○委員長(大隈信幸君) この問題は非常に重要でありますが、各委員で十分お考えおき頂いて、今日は兼岩委員の意見を伺つておくという程度にとどめておきたいと思います。
○兼岩傳一君 僕は二十九日までにこういう問題を是非この会議として解決して頂きたいと思うのです。それは私は国民に対してもそういう義務があるし、国際的に見ても、如何なる條件においてこれが審議されたかということは、世界の上にはつきりさせておく必要はあると考えます。これは私ども義務だと思います。国内的にも、国際的にも、政治的な義務であると考えますので、一つ委員長においては善処されることを希望します。
○委員長(大隈信幸君) 二十九日までに議運のほうと連絡をとつて善処するようにいたします。
○羽仁五郎君 只今の問題に関連してちよつと意見を述べたいと思いますが、よろしうございますか。
○委員長(大隈信幸君) 簡單にお願いいたします。
○羽仁五郎君 私は今兼岩委員の言われることを聞いて非常に驚いたのですが、速記録において伏字があるということは、恐らく本会議における皆さんの御承認に基いて議長がなされるという以外には、そういうことはあり得るとは思えないのですが、併し先日の本会議の際に、兼岩議員の発言に対して、そういう権限が本会議から議長に委ねられたということを私は記憶していないので、そうだとすると、何人の如何なる権限によつてそういう削除がなされたのか、まあ了承しがたいので、これは本委員会の問題ではありませんが、この本委員会の問題としては、これは御承知のように講和條約及び安全保障條約の調印の前後に、特にイギリスの新聞では、日本では始んど両條約について日本人の意見というものが発表されない、実に不思議なことだ。マンチエスター・ガーデイアンなんかもそれを指摘して、日本人の意見というものは全然発表されないで、マンチエスター・ガーデイアンは多少それを疑つて、日本国民はこの際両條約についてアメリカの影に隠れて何も言わないで、やがて時期が来たならば、何らかの意図を持つて活動しようというので、現在は沈默しているのじやないか、そういう疑惑まで受けておる。これは我々としては必らずしも日本側の意見が発表されないということはないと思うのですが、併し新聞なり、何なりを通じて、どうも日本国民の意見というものは一向に発表されていないという印象を世界に與えておるという事実が、少くとも一つ、二つあると思う。従つていわんやこれが国会の、なかんずくこの問題を特に取扱う委員会における言論についても何らかの制約が加えられておるということになれば、この両條約についての日本国民が意見を忌憚なく述べるという機会がなかつたのじやないかという疑いを受けてしまうのじやないか。そうすると、今日までにもすでにいろいろ疑義を生じている両條約というものの将来に及ぼす影響が非常に大である。で、憲法と言い、或いはこういう基本的な條約と言い、国民が飽くまでこれに対して、誠意を持つて守つて行くという結果を期待すればするほど、それについての論議が特にまあ正式に国民の意見が代表される。例えば兼岩委員の発言にしても、国民の何%かがそれを支持しているのですから、その国民の意見というものが述べられる機会が保障されるということは、特にこの両條約について極めて重要だというふうにかように考えますので、その点について特に委員長の賢明なる御判断を期待したいと思います。
○委員長(大隈信幸君) ほかに御発言がなければ、一応速記をとめまして懇談に入りたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大隈信幸君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(大隈信幸君) 速記を始めて……。それでは懇談会でお話いたしましたように、参考人のことにつきましては、あとで委員長と理事の打合会をいたします。そこできめることにいたしまして、今日はこれで散会をいたします。 午後二時八分散会