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12回国会参議院1951/11/05

文部委員会 第6号

発言数
87
登壇者
8
会派数
3
開催日
1951/11/05

会議録

堀越儀郎緑風会

○委員長(堀越儀郎君) それでは本日の会議を開きます。文部大臣と官房副長官がお見えになつておりますので御意見のあるかたは御質問を願います。なお文部大臣は三時までにどうしても出て行かねばなりませんので御了承願います。ほかの政府委員が揃わなかつたために大変不手際でありましたが、成るべくそのことをお含みの上で御質問願います。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 今日は文部大臣並びに地財委それから官房長官の出席を要請しておいたのはベースアツプの問題なのですが、それはまあ地財委のかたが見えてその上で質問をいたしたいと、かように考えております。  その前に大臣の所見を質しておきたい問題があるわけなんです。それは教育費の確保に関する問題でありますが、従来義務教育費については半額国庫負担の制度があつて、これは私どもの見るところではかなり成績を挙げておる、こういうふうに考えておるのであります。ところが先年この制度が改められまして、平衡交付金制度が設定せられてその中において教育費が操作されるというふうになつたのでございますが、過去二カ年間の実情から鑑みまして、どうもこの平衡交付金法の平衡交付金の中において教育費を操作するということが、今日のような地方財政の困窮しておる状態においては、教育費が他の費用に転用されるというような実情も起つて参りまして相当教育の振興に障害を来たしている、そういうふうに考えておるわけであります。従つてこの際政府においてもしばしば義務教育の振興ということは、吉田総理もおつしやつておりますし文部大臣もそのことに非常な努力をしておられるわけなんです。併しその根本はやはり教育財政の問題を解決するということが極めて重要な要素になるというふうに考えておるわけであります。このことは非常に困難な事情を伴うことがあるかも知れませんけれども、日本の教育を確立するという点においてこの問題の解決を図ることは、現下の情勢から見まして極めて重要な問題であるというふうに考えておるわけであります。このことについては文部省においても従来から教育費の確保についていろいろ具体的な方途をお考えになつているということを聞いておるわけであります。又まだ案は、考えはまとまつていないようですけれども若干の具体的な意向も聞いておるわけであります。併し要はこれを実現するところに問題がかかつているのではないかというふうに私は考えますので、天野文部大臣の手においてこの問題が解決されるということを非常に期待しているわけなんであります。そういう点について大臣がどういう決意を今日持つておられるか、そういう点を伺いたい、かように考えます。

天野貞祐文部大臣

○国務大臣(天野貞祐君) 只今の荒木委員のお説は私も全然同感であります。標準義務教育費の確保ということについてどれだけ努力をして来たかということは御承知の通りですけれども、併しあの方法ではどうも不十分だということを考えて、新しい意味の国庫負担の制度というものを研究しており成案もほぼ得てこれを諸方と話合つておりますが、私は是非国会に提出してそうして皆さんの御協賛を得るようにそこまで是非運びたいという考えでおります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 この問題について先日の文部委員会において幸い地方財政委員会のかたが見えておりましたので所見を質したわけです。ところが非常に強い反対の意思を表明せられました。その際私は知事会議においても、或いは市町村会議においても、或いは各政党においてもこの問題がとり上げられて、そうしてその必要が力説されておる現状において、地方財政委員会の方面から反対意見が表明されておるという事実を見まして、非常に奇異の感に打たれたわけであります。従つてこの教育財政の確立にあたりましては、私は反対意見のほうに相当理解させるような必要があるのじやないか更に又政治的な折衝が必要であるのではないかという感を非常に深くしたのでございますが、この関係については大臣はどういうふうなお考えをお持ちになつているか。又どういうふうにしてこういう反対意見を理解せしめるようなことを考えておられるか、一応伺つておきたいと思います。

天野貞祐文部大臣

○国務大臣(天野貞祐君) 私は、皆さんもそうですが、要するに何か自分らのいわゆる私見ですね。オピニオンと申しますかそういうものを出してそれを勝手にやろうという考えでは少しもないのであつて、日本の教育財政の確立ということに対しまして一番これがよいのだと考える方法を出しておるわけです。従つて反対されるならそれに対して十分もつと積極的にこういう方法でやつたらいいのじやないか、或いは今までのようにやつてそれでもいいんだ、そういうもつと積極的な建設的な意見を聞きたいのです。又私がまだそれを直接いろいろするに至つていない、事務当局に細かい点までよく相談し合つて先方の言われるところが尤もならばそれに従うべきだし、よく話合いをしてくれろといつて今相談してもらつておる際であります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 大臣が非常な熱意を持つてこの問題の解決に当ろうと考えておられることに対しまして深く敬意を表します。特に私が申上げるまでもなく今後日本の財政支出というものは相当増加することは確かであります。にもかかわらず日本の財政状態が全般的に好転するとは容易に考えられません。従つて将来教育費を確保するということがますます困難になつて来る、こう見なければならんと思います。こういう情勢でございますので、私は大臣になお一層の決意を以てこの問題に当つて頂くように要望をいたしまして、この問題に対する質問を一応終りにいたします。

堀越儀郎緑風会

○委員長(堀越儀郎君) 諸君に申上げます。地財委からも地方自治庁からも政府委員がお見えになりましたから御質問を願います。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 今度政府は国家公務員に対しましてその待遇改善のために千五百円のベースアップを行う、こういうことを聞いておるわけでありますが、これに伴いまして地方公務員の給與の改善も当然行われるということを聞いております。併しこの問題の実施に当りまして、先日の本委員会においては、文部省側の見解と地方財政委員会側の見解に相当の相違があつたのでございます。従つて本日の委員会においてその点を明確にしておきたいと、かように考えておるわけであります。  それで御質問申上げたい事項は二、三点あるのでございますが、その第一は地方公務員のベースアツプに関連をいたしまして、閣議においてどういうことが決定されておるかという問題であります。文部省側の意見では、地方公務員の給與改善のための財政措置として平衡交付金の増額が決定されておるわけでありますが、この財政措置に当つては、地方公務員は国家公務員に比べて給與の水準が若干高い。そこで財政措置に当つては国家公務員に見たと同様な財政措置はしていないということでありました。そう文部省は了解しておるということでありました。ところが地財委のほうではそれに更に加えて、閣議では給與の改訂の具体的な事項までも決定されておるように考えておる。いわゆる地方公務員の給與の切換えについても具体的に指示をなされてない。こういう閣議の決定から考えてそういうふうに考えておる。文部省のほうでは給與の切換えの実施に当つては、これは地方自治体がその責任において行うことであつて具体的な指示をする考えはない、又そういう決定は閣議において行われていない、こういう説明があつたわけであります。これはかなりの食違いがありますのでこの際明らかにして頂きたい、かように考えておるのであります。従つて閣議決定が如何ようなものであつたかということは、官房副長官のほうから御説明をまず頂きたいと考えるわけであります。  次に地方財政委員長のほうからこの問題について、地方財政委員会が閣議の決定に基いて、地方公務員の給與の切換えに当つても具体的な勧告指示をする、こういうことがどう解釈せられておるか、そういう点について御説明を願いたいと思います。先ずこの問題をお尋ねしたいと思います。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 公務員の給與改正につきまして、地方公務員についての閣議決定の模様如何というお尋ねと思いますが、閣議には地方財政平衡交付金の百億増額につきまして閣議決定を見たのでございますが、その内容といたしまして、国家公務員のベース改訂に伴いまして地方公務員のベース改訂をいたします財源措置といたしまして、この平衡交付金の内容について説明がございました。その財源措置といたしましては、只今地方公務員が国家公務員に比較いたしまして給與が高いので、高い面につきましては差引いて財源措置をしてあるという説明がございました。これは地方財政平衡交付金の決定の閣議でございまして、給與の実施に対する閣議ではございませんので、その説明内容といたしまして財源措置に関する問題で閣議決定がなさたと記憶いたしております。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 地方財政委員会といたしましては、地方公務員が国家公務員よりも給與がいいということに対しては、これを首肯することができないのであります。従つて財政委員会としてやはり財政委員会の見るところによつて平衡交付金の増額を要求いたしたのであります。併し政府において平衡交付金の増額は百億でいいということに決定せられて、今度の国会に補正予算として提出いたされました。その内容として、地方公務員は国家公務員よりも給與がいいからこれを調整する必要があるという建前で財源措置を講ぜられたために、財政委員会としてはそれでは困るからもう百億増額して頂きたい、こういう考えを以て国会へ平衡交付金に百億の増額を意見書として提出して、国会の御審議を仰がんとするものであります。政府においてそういう決定があり、又国会においてそういうような決定になれば、財政委員会としてはその財政の範囲において、各地方団体においてはこれに善処することが必要であろうと思いまして、その場合を考えてそのときには地方に対しても右の事情を通牒せねばならぬと考えております。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 先ず閣議の内容については、只今の官房副長官の説明によつて明らかになつているのでありまして、それは財源措置をするということと、それから給與を切替える場合にどういう調整をするかということはおのずから問題が別である、かように思うのです。  この際明らかにしておきたいことは、閣議において説明し了解されている点は財源措置としてなされた問題であつて、実際に給與を切替える場合にどういう調整をするかということは全然話合つておらない。こういう点は財政委員長も了解しておられるところであるかどうかということを重ねてお伺いしたい。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 了解いたしておりません。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 閣議で今私が申上げたようなことについては全然御存じないわけでありますか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 閣議の内容は私ども結論的に聞いているだけでありまして、内容を逐一承知いたしておりません。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 私の言つているのは結論的なことであると思う。結論的なことである。その経過を別にどうこう言つているのでなしに、閣議において了解され説明されている点は、財源措置についてなされたものであるかということなんです。それを給與の切換えの調節をどうする、こうするということについては、別に何らの決定がなされておらない。このことについて御了解して頂いているかどうか、こういう点です。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 閣議において、地方の公務員は給與が高いからこれを調整せねばならん、その意味において平衡交付金はこの程度でいいということの決定を見たということを承知しているというわけであります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 話はやはり多少食違いがあるように思うのです。調整をするということのために財源措置をこれこれにした、こういう了解と、それから調整をどうするかということについては、これは政府直接の問題でないと思います。ただ財源措置として高いからこの財源措置をしておごうというのと大分その意味合いが違つて来ると私は思うのですが、その点重ねて官房副長官にお伺いしたいと思います。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 閣議決定になりましたのは、地方財政平衡交付金につきまして、百億の増額について書類として閣議に提出されたものに対して、閣僚なり次官が整理した書面だけが閣議決定である。従いましてその書類の内容になつている部面は一応閣議決定としてなされているということがはつきり言えます。その内容の中の財源措置の各費目についてでございますが、その閣議決定の書類の備考に、給與の改訂に対する財源措置についてはこれこれの理由によつてこれこれの措置をいたしたということが書いてございます。それだけが閣議決定でございまして、たとえ閣議の論議の内容についていろいろありましても閣議決定自身はそれだけのものでございます。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 そこで先日の委員会で荻田局長から伺うと、地方財政委員会としてはベースアツプの問題が本ぎまりになつた場合には、地方公務員に対してはこれこれの給與を下げてベースアツプを行うような勧告指示をする考えである、こういう答弁が本委員会においてありました。而もこれは閣議決定に基いて私ども了解しているところであるというふうな答弁があつたと私は思うのです。そうなるとこの閣議決定というものは非常に私は重要になつて来ると思うのです。若し地方財政委員会が地方自治団体に対してそういう指示勧告を行うということは非常に重要な問題ではないかと思うのです。このことについて閣議決定とは別個に、私は地方財政委員会が平衡交付金の支給を受けてその金を如何ように使うかということは、大体財源措置の関係から見て明瞭であると思うのですけれども、併しそれは一々紐つきになつておらないと思うのです。地方財政の総合的な立場に立つてその平衡交付金は使われるものだと考えておるわけです。ところが給與の問題だけに限つてこれこれこういうふうに使わなければならない、こういうふうにしなければならない、こういう勧告を出そうというお考えはどういう考えに基くものであるかを承わりたいと思います。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私どもといたしましては地方財政の円滑なる運用を期するために、平衡交付金の配分については地方に対して算定の基準を一通り示して、その基準によつて財政の運営を図つてもらうようにするのが親切なやり方ではなかろうか。かように考えておるのであります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 そうすると、算定の基準を示す、私はそのことを言つておるのではないのです。算定の基準をお示しになるということは私は当然なことであると思つております。併し更にそれを進んで公務員の給與の切換えに当つてはかくかくにしなければならない、こういう勧告をすることを私は今問題にしておるわけです。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) それは地方財政の全体の運営の上において必要なことではないかと思うのです。ただ漫然平衡交付金の配分だけをするにとどまるということは親切な行き方ではないのじやないか、かように考えるのであります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 それでそうすると何ですか、配分の各費目についてベースアツプだけの問題でなしに、ほかの問題についてもこういうふうに使えと、こういう勧告をせられるわけですか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) ものによつてはそういうこともあり得ることと思います。使えということでなしに私どもとしてはそれを勧奨するのであります。或る意味から言えばそういうふうにしたほうがいいというような意味もありましようし、又或いはただ單にこの程度にとどめるというように消極的の意味を持つものもあろうと思います。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 併しこの問題は勧告のしようによつてはベースアツプの具体的な措置を地方財政委員会が規定するような結果になるかも知れないわけです。そこで非常に地方自治の侵害になる問題も惹起するのではないかと、かように思うわけです。従つて單に財源措置としてその内容を地方にお示しになるのは当然である。併しそれから更に給與の切換えに当つては詳細な指示をされるということになると、私は重大な、いわゆる地方自治の侵害という結果が生れて来ないかということを考えるわけです。一体どういう勧告であるか、指示であるか、更に説明をお聞きしたいと思いますけれども、そういう勧告をする必要はないのじやないかという私どもの見解です。それに対して委員長はやはりする必要があるとの見解を持つておられるのですか。その点どうも我々了解することができない点があるのです。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 平衡交付金の金額の多少にもよりますし、又これに対して政府が如何なる考えを持つておるか、閣議決定によつて我々が地方へ助言するなり、指導するなり、勧告するなりその内容がおのずから異つて来ようと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して私はお伺いしたいのですが、この前荻田事務局長の話ではそういうことは閣議で決定された、而もそれについて根拠を示せと我我が費しましたところが、これについては岡野国務相がそういうことを確認したと附属文書にちやんと書いてある、こういうことを言われて、併しこの点をもつと追求しますというと、それは聞いたのだ、物的証拠についてはこれは挙げられないと答えておる。こういう点は非常におかしいのでありますが、ここに政務次官も見えていますが、第一そういう附属文書というようなものでこのベースアップの処置の具体的なそういう勧告をすると、そういうようなものまでこれは出されておつたのでありますか、どうですか。この点を政務次官はもつと岡野国務相より詳しく知つておられるのです。そういう附属文書みたいなものを地財委のほうで出されたのか、この点をまず先に伺いたい。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 閣議の内容につきましては劔木副長官からお話がありましたので、直接劔木副長官監督の立場において私から申上げるよりもむしろ正確なお答えであろうと思いますので、この点については触れることを差控えたいと思います。  只今御質問の閣議決定の書類に附属文書が付いておる云々というようなお話でありますが、これもむしろ閣議の書類は劔木副長官のところでいろいろ整理をされることになつておりまするし、私自身としては直接関係をしたわけではないのでありますので、却つて誤つたお答えをすることも如何かと思うのであります。ただ劔木副長官からお答えになりましたように、又地方財政委員長からもお答えがございましたが、給與の改訂の問題につきましては、勿論平衡交付金として財源措置の問題を考えることは当然でありますが、同時にその目的が国家公務員との間における調整の目的というふうなことも財源措置の点については考えておるものと私も聞いておるわけであります。閣議の書類に附属文書として地方財政委員会から勧告すべきであるというふうなことがあつたかどうか、これは私もはつきりとこの点はわからないものでありますので、この辺は又劔木副長官からお答えになるのが適当ではないかと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それでは副長官に伺います。そういう附属文書がありますかどうですか。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 閣議決定の書類につきましては、附属文書と申しましてもまあ参考資料というようなものが付く場合があります。それが閣議決定の本体であるのとそれから参考にする場合がありますが。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今度の場合はどうです。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 平衡交付金の決定につきましては、一つの閣議決定で二つの事柄をきめるということはあり得ない。なお問題が別でございますから、若し勧告というような問題が起れば改めて閣議決定すべきものと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 大体今の副長官の御答弁で明らかになつたと思うのですが、そうすると何ですか、これは荻田君が見えておるので伺いたいのですが、一昨々日の答弁というものは、これは単なるあなたの耳にはさんだ、そういうことに過ぎないことになるのです。そういうもので勧告するのだとこういうことになる、私は物的根拠を示してもらいたい、附属文書があつたら示してもらいたいと言つたらあなたは逃げたはずです。結局今聞いてみるとそういう文書のごときはない、これはどうするのです、野村委員長に伺います。事務局長はこういうようは一つの立場をとつてそうして適当な解釈によつて、こういうものを処断されているのかどうか、このほかについても私は伺いたいことがある。一昨々日の発言に関しては非常にいろいろな点で事務局の権限を逸脱した行為がたくさんあつた、そういう点でこれは少くとも事務局というものは、これは委員会の意向を受けてやらなくちやならないのでありますが、今までに地方財政委員会におきまして、これを勧告をなすべきものであるというような意味においてこれを検討した事実がありますかどうですか。この点と併せて伺いたい。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 先ほどの御質問にお答え申上げた通り、閣議の決定或いは又平衡交付金の金額の多少ということによつて、地方財政委員会としては地方のそれぞれの団体に対して或いは勧告のような形式をとつたこともあるし、又それよりも程度の軽いと申していいか、意味の弱いと言つていいか、そういうようなもので地方へ通牒をする場合もあると思います。従つて財政委員会としては今後の成行を見た上で善処いたしたいと、かように考えておるのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今までそういうことを決定された事実はないのでありますか。これは只今の御答弁では、ないわけですな、そう確認してようございますな。これは事務局の惠断じやないか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 今申したような意味において財政委員会においては議を決しておるのであります。ただこれまでは閣議においてそういうようなものが審議せられて閣議の決定のごとく言われておつたことも聞いておるのでありますが、私ども直接閣議に参與したわけでありませんからその点ははつきりいたしておりません。そういうような場合をも想定して私どもはこれに善処するということを考えておるのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうも只今の御答弁では私は少しあいまいな所があると思うのであります。地方委員会で、そこの事務局長が余り何をするのはいけない、私は財政委員長に聞いておるのでありますが、事務局長は又別に聞きます。というのはどうも話が途中から入ると変るようなことではまずいと思う。地財委の委員長として一つの見識を持つてお答えを願いたい。そういうことを決定された事実がないように先ほどの御答弁で伺つたんでありますが、そうしますというと、その後で又今度は勧告でなくとも基準というようなものを示すようなことをきめたんだか、きめないんだかはつきりしない。何月何日にするということをおきめになつたかまで立入つて私はお聞きするほどくどくもありませんけれども、先ほど荒木君の質問に対しまして、第一地方公務員が国家公務員より高いということについてはこれは地方財政委員会においては首肯しかねる、だからこれに対して更に百億の要求を出しておる。そうしてそういうような勧告を内閣並びに国会に出した、そうしてその要求貫徹のためにこれは努力されておるわけです。それがきまつた後においてその配分についてはこれは考えるということをお答えになつたんであります。そうしますと、まだ決定を見ていないところの最後案でもないような途中で以てそういう勧告をするなどということは、先ほどの委員長自身がお答えになつた御答弁からしまして我々考えも及ばない。そういう点で非常に私は食い違いがあると思うのでありますが、どうなんでございますか。改めてお聞きしますけれどもそういう勧告を現状において必要とお考えになりますか。それからそういうことをこれは早急におやりになりますか。そういう方法をとつておられますかどうですか、この点まあお伺いしたい。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 先ほどもお答え申した通り閣議において決定いたしたということになれば、これに対して財政委員会としては地方へそれぞれの措置を講ずることは必要と考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それは仮定の事実だと思います。劔木副長官もすでに発言されたようにそういうことは決定していない、財源措置については決定次第にその配分方法について基準を示す、或いは勧告をするなどということについては、何ら附属文書とかそれから閣議の問題にもなつていない、従つてそういうことは決定されていない、こういうことは明らかに確認してもいいと思います。わざわざ官房長官がここに見えてそういうことを言明されておるのです。従つてそういう現状においては全然そういう必要はない。それから委員長さんがさつき話されたお話の中で、最後案は、まだこの予算の枠というものはまだきまつていない、そうして実際に高いということを、地方公務員が国家公務員よりもベースが高いということを認めていない、首肯しかねる、だからその措置として百億を現在要求されておられる。こういうことを言つておられながら、一方で現在これは勧告するということは、これは明らかに地方委員会の分裂的な症状ではないか。地方財政委員会としてもその行動は首尾一貫しないというように考えられるのであります。要求しておる最後的な努力をしないうちに一方でそういう勧告とか基準を示してしまつたならば、これは当然あなたたちの要求されるものを貫徹されるためには非常に力が弱まるわけだ、これは明らかだ。どうもその、後のほうで事務局長がときどき補助される、併し余り芳ばしいこととは思われない。委員長にそういうことまで穿つてお話するのは悪いのですが、我々にはそういうふうに見える。それはどうなんですか。この点は非常に大きな食い違いがあると思うのですけれども、事務局長にとらわれる必要はないと思う。事務局長は、これは飽くまでも委員会の下使いなんです。事務局長が権限を逸脱してそうするということは言語道断です。従つてこの点については飽くまで地方委員会の権威におきまして見識を持つて、これは殊に地方財政委員長の見識を持つて御答弁を願いたいと思うのであります。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私がこれまで申上げたことは私自身としては何ら矛盾はないと思うのです。前後撞着していないと思います。私どもとしてはあらゆる場合を想定してこれに対処する必要があるために、若しこの問題について閣議の決定があればその決定を十分勘考いたしまして対処するようにいたすのであり、決して今日まで矛盾はないと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうも少し私はおわかりにならないんじやないかと思うのです。今副官房長官を煩わしたのは閣議の決定の内容について我々はお聞きしたかつた。ところが財源措置としては一応決定を見たがそれの配分の基準とか、そういうものについて勧告するというようなことについては、決定されていない。これはいつでも財源措置と実際の実施方法というものにはいろいろそこに違いがあるわけだ、現状に合わせるというわけでいろいろそういう財源の措置というものは実施面では変つて来るというのは今までのいろいろの慣行であります、例がたくさんある。従つてそういう細かいものまでちやんと決定されていないということは明らかになつている。そういう今日而も先ほど委員長がお話になつているように高いということは認めていない、首肯できない。首肯できないものに対して今それを切下げてやるということは、これは明らかに地方財政委員会の矛盾ではないかというので私はお聞きしている。百億をここで努力されて取つた、そういう決定を見た後で又いろいろ情勢に応じて考えて、そうして最も妥当な立場から方法を、これは地方に参考意見として通達されることは、先ほどの荒木君の話のように私は差支えないと思う。現状においては地方財政委員会そのものが不満だ、認めない、そういう形ですでに勧告を国会並びに政府に出しておられる現状において、そういう中途なことをされるということは、一方においては高いということを認めなければできないことだ、認めるが故に三百七十五円高いから切つてやれ、こういうことになる。併し先ほどのお話ではそれは首肯しかねる、だから財源的措置を新たに百億しなければならないという、明らかにこれは矛盾と考えます。矛盾という言葉が悪ければ、これは喰い違いでも何でも結構でありますが、私は何も委員長をここに追詰めようという考えではなく、事態をやはり明らかにして、最もいい合理的な、妥当な方法をお取り頂きたい。こういう立場から申上げておるので、委員長を追究する考えから申上げておるのではない、こういう点からざつくばらんに御答弁願いたいと思うのであります。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私どもは、地方公務員は国家公務員より給與がいいとは思つておりません。併しこれだけの財源措置しかないのだ、而も政府の算定の基礎はここにあるのだということは、地方へ親切に言つてやる必要があると思います。ただそのどうするかということは、先ほども申したように、金額の多少或いは閣議決定による政府の方針、こういうような内容を最後の決定を見たのちにやるべきのが当然ではないかと思うのです。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 只今の……。

堀越儀郎緑風会

○委員長(堀越儀郎君) 劔木副長官から発言を求められておりますので、ちよつとお待ち下さい。御自身が求めておられますから。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 今の御発言中のことでちよつと……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちよつとお待ち下さい。そうすると今の段階ではそういうことをする気持はないということは表明されたのですね。それは確認してよろしうございますね。今の段階ではそういうことをする考えはない、こういうことは言明された通り我々は確認いたします。それじやどうぞ。

剱木亨弘内閣官房副長官

○政府委員(剱木亨弘君) 先ほど私の答弁に対しまして、岩間委員からベース改訂の実施法につきましては閣議で問題にもならなかつたというお言葉がございましたけれども、閣議決定は最後に書面として出ました事柄に対する決定でございまして、論議の途中におきましてそういうことが問題になつたとかならんとかいうような閣議の論議の内容につきましては、私言う自由がございませんので、その点一つ御了承願います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 了承いたしました。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 そうすると今の財政委員長の答弁を伺いますると、現在においてはそういう勧告については行うとも行わないともまだ決定しておらないそうであります。これは閣議決定と睨み合して将来考える、こういうふうに了承して差支えないですか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) さようでございます。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 この問題についてはなお若干質問いたしたいことがあるのですが、この際別な面から一つお伺いしておきたいと思います。  それは先ず小野政務次官にお伺いしたいのですが、今度の地方公務員の給與引上げに関する財源措置として、地方公務員のほうが給與が高い、その際県庁職員は四百五十二円でしたか、それくらい高い。それから市町村吏員は、私ははつきり覚えていないのですが五百幾らか高い。その高いという数字を政府次官として、地方自治庁として認められた数字かどうか、その点お伺いしたいのです。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 国家公務員と地方公務員との間における給與の問題はいろいろ論議があるわけであります。例えば職員構成の点からいいましてどうであるかというようなことにつきましてもいろいろと議論のあることは荒木さんも御承知の通りだと思います。又具体的に所によつては相当高い所もあるということも認めなければならないかと思います。さような観点から考えまして財源措置として大体国家公務員と均衡の取れたような線に持つて行くためにはどの程度がいいであろうかというのが、恐らく地方財政委員会の意見書の中にさような数字が現われて来たのではないかと、かように思う次第であります。従いまして地方自治庁として地方公務員関係の仕事を担当しておるわけでありますが、この問題は教育公務員或いは一般地方公務員との間の問題もございます。そういう点については政府の次官会議なり或いは閣議におきまして十分によく意見の交換をいたしまして決定をすることが妥当ではないか。先ほど野村委員長からおつしやいましたように、地方公務員の給與の現状というものが必ずしも国家公務員と比較いたしまして平均的に相当高いということがどうであろうかというような御懸念もあつたようでありますが、又一面大蔵省の給與当局においていろいろ調べたところによりますれば、相当高い数字が出ておる、こういうふうな問題もありますので、最後的に決定をいたしますときにはやはり閣議等においてその関係大臣がよく相談の上でこれをきめていくということが穏当であり、又それに基いて地方財政委員会といたしましてはその方針を斟酌いたしまして、何らかの周知通達の措置を講ずるということもこれ又必要なことではないか、かように考えておる次第でございます。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 私は国家公務員と地方公務員との給與を比較して地方公務員のほうがやや高い、こういうことについては非常な疑問を持つているわけであります。私の聞いているところでは、こういう調査は大蔵省においてなされているということを聞いておるわけなのであります。自治庁自体において或いは地方財政委員会自体においてこういう調査なされたとは聞いておらないわけなんです。一応財源措置としてはそういうものを基準にして財源措置をなされたとしても、実際問題としては四百五十二円高いということは非常に問題であろうと思います。特に私はいろいろ聞いて参りますと、大蔵省の調査は全部に亘つて行なつたものでないということ、それから高いとか低いとかということは勤続年数とか或いは学歴とかそういうものを勘案しなければ出てこない、それを調査しないで単に大蔵省の調査は部分的に而も特定な人に調査がされたようであります。そういうことでこれだけの数字が正しいということは言い得ないと思います。従つて実際上どれだけ高いのか、低いのか明瞭でないと思う。それから又地方によつては低い所高い所もある。それを平均的に出してですね、先ほどお話にたつたように勧告をするということになると、私は重大な問題が起つて来ると思うのです。そこで先ほどお尋ねいたしましたが、小野政務次官の答弁はその点はどうもあいまいでよくわからないのですが、地方公務員のほうが高いのは必ずしも認めておらないと、こういうふうにとつていいわけなんですか、その点はどういうように。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 今回の平衡交付金の増額を考えました場合において、政府といたしましては地方公務員と国家公務員とを比較いたしますと、なお地方公務員のほうが高いのじやないか。かような見地から財源措置の算定をいたします場合に、只今御指摘にありましたような考え方を基礎として、今回の補正予算の上におきまして平衡交付金の百億増額程度でいいのではないか。こういうことに相成るのでありまして、具体的に個々の場合について高いのもあれば或いは低いのもあるというようなことは、これは実際問題としてあり得ることだろうと思います。ただ予算の編成、その他その当局に当つておりまする者の計算等からいたしまして、只今申上げましたような考え方の下に、平衡交付金の増額の措置を考えて参つておるということを申上げたのであります。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 平衡交付金の増額の措置としてこういう数字が一応基礎になつておるこういうのであつて、実際にはこの数字は個々の場合には当てはまらないというのが今のお話だつたと思うのです。そうして参りますと、先ほど地方財政委員長のほうでお話になつておつたように、給與の切換えに当つては調整をすると、調整するということは、或いはその調整の場合ですね、その数字まで示すということはあり得ないことだと私は思うのですが、委員長はどういうふうにお考えになつておりますか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 先ほども申上げました通りに、閣議の決定の内容何によつては数字も示さなければなりません。併し数字を示したからというて、必ずしもその通りにせいということは保しがたいものでありまして、或いはただ数字だけを示すにとどめるかも知れません。併しそれは閣議の決定を待つて私ども愼重に考慮いたしたいと思います。

荒木正三郎日本社会党

○荒木正三郎君 それは地方財政委員会が如何ほどの権限があるか知れませんけれども、数字を示してかくのごとくしろということは法律でない以上これはもうできない。これは明瞭であると思うのです。委員長の意見を聞かなくてもそういうことは明瞭であろうと思うのですが、そういう数字を示して勧告をするということすら不可能じやないかということを私は先ほどから言つておるわけです。これについては私は大蔵省の示した数字というものは非常に問題があると思うのです。ただ一応平衡交付金増額の算定の基準として、考慮されたというにとどまつていいと思うのです。これを給與のベース・アップに当つてこの数字が直ちに利用されるということになれば、やはり実情を無視したような弊害が起る、かように思いますので、この点は十分考慮して頂きたい、かように思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 先ほど最後に行つて、最後的に予算の枠がきまればこれについて或いは基準を示す、或いは勧告をするかも知れないと、そういうふうに話されたと思うのですが、少くとも地財委として地方公務員が高いということは首肯できないと、こうおつしやつているのですから、閣議決定はこういうことで金額はこうきまつたということは言えても、これを勧告するなどということは事実不可能だと思いますが、これはどうお考えですか、どうですか。政府の決定によつてそうして地財委が持つている意見を全然放棄してしまつて、そうして政府の意見通りでこれを勧告する、こういうようなことは私は少くともでき得ないのじやないかと思う。先ほどお話になりましたように、地方公務員が国家公務員よりも高いということは首肯できないとこうおつしやつているのですが、非常に私はそこに矛盾が出ると思うのですが、如何ですかその点。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 勧告という言葉をどういうように解するかの問題でありますが、私どもは地方財政の局に当つておる者に対しては、地方財政の運営に支障のないように、これが又円滑に行われるようにするためにいろいろの手段を講じて行くのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 つまり勧告という意味は、相当やはり制圧するといいますか拘束するといいますか、とにかくこれを受けるほうの意思に影響を與える。従いまして地方財政委員会がそういうことを勧告するということは、先ほどの御発言に連関して非常に矛盾がある。先ず一応決定されたそういう案についてこれを示すということであつたらこれらはわからないこともないわけはないのですが、少くとも自分の意思を加えて勧告するなどということは自己矛盾じやないか、こういうふうに考えられるわけなんです。  もう一つ伺いたいのは、どうなんですか、これを高いと首肯できないとこういうことの根拠の中には、当然これは地方財政委員会の独自なこれは一つの調査が私はあると思う。でその点は大蔵省の調査と喰い違つておる現在において、従つてこれは国会の審議のこれからの中において非常に必要であります。我々委員会だけでも当然要求されると思うのですが文部委員会でその内容を示して頂きたい、資料として提出して頂きたいと思うのですが、この点如何ですか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 地方公務員の待遇の現状につきましては事務当局をして説明を申上げますから了承願います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは一昨々日荻田事務局長から聞いておるのですが、そういう調査はない。そこで現在では大蔵省のそういう資料によるとそういうふうにはつきり答弁されておると思うのですが、そういう点は如何なものですか、その通りですか。地財委には地財委の一つのやつばり調査、そういうものに基いたちやんとした数字が、資料があるわけですね、この点如何なものですか。

荻田保地方財政委員会事務局長

○政府委員(荻田保君) 地方財政委員会でいろいろ調査したのもございまして、この案がきまるまでにいろいろ論議したのでありまするが、教員につきましては大蔵省及び文部省、それから一般職員につきましても主管省である大蔵省及び自治庁できまりまして、これで正しいと最後の閣議決定、これは先ほど劔木副長官の言われた附属文書においてその数字によつてきまつておりますので、途中におきましてはいろいろ意見を持つておりますが、今差当りこの数字をとり、実際に当てはめてみて適当でなかつたら更に是正を要求し、その際に追加の財源を要求したいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だからこの前の荻田局長の答弁は非常に私はおかしいと思うのです。一方でまだ勧告中でしよう、地財委は。百億円の平衡交付金の増額について努力しておる、勧告というのは勧告しつぱなしでいいということじやありません。少くとも見識のある一つの委員会が勧告する限り、而もこれは国家のいろいろな機関から独立した機関である地方財政委員会で、そういうことに関して権限を持つておる機関だ、その機関が国会並びに政府に勧告するというのなら少くともそれで貫徹するごとに努力するという、そういう意思を同時に持たなければならない。そういう中で我々が今必要なのは、すでに閣議で決定されたのだからどうにもならないというのであれば、そういうことならば地方財政委員会で勧告する必要はない、勧告権を行使する必要はない。そういうことを最後的に決定にならない前に、事務局においてそういうことをどんどん進めて行つてしまうということについて、実は非常に不合理な事態を押し付けるということになる。そういうことをやるのは明らかにやり過ぎだ。明らかにまだ最後的に決定を見ていないこの点を私は確認されると思う。そこで只今伺いますとそういう資料がないのじやない、やはり過程においては地財委側にもそういう資料がある、それを出した、それについて折衝した。こういう御答弁でありますから、これは一昨々日の答弁とは喰い違つておる。必ずしも大蔵省の資料によつてやつたのではないということは明らかだ。従つて早速これは文部委員会並びに予算委員会のほうでは、予算委員としても要求しますが、是非とも早くこういうものを出してもらいたい。無論大蔵省から取りまして、これを決定するのは我々でありますから、我々はこれについても十分に検討したいと思うのであります。従つて当然これは結論的になりますけれども、そういう勧告とか、それから少くとも地財委が中途半端な意思を今表明する立場にない。こういうことが只今の荒木君並びに私の質問を通じて明かにされた、こういうふうに私は確認したいと思います。  その次に伺いたいのは、大体この問題は千五百円という政府案のベースアツプによるいわば論議なんです。こういうことを前提に認めている論議なんです。併し問題は、現在要求されておりますところの国家公務員並びに地方公務員の殆んどすべての要求はこんなところにない。御承知のようにこれは一万二千円ベースというものをすでに一年前から要求されている。併しこれについて人事院勧告が一万一千なにがしのベースで出たのを一応不満ではあるけれどもこういう案について、一応何とか最低人事院勧告案については一応先ず先に内金みたいな関係でこれを了承しようということで、最低人事院案の実施ということについて、今地方公務員並びに国家公務員の諸君はこれを要求されていると思うのであります。そこでお伺いするのでありますが地方財政委員会としましては、こういうような公務員諸君のいわば現状に立つて、不満だけれどもとにかく最低の要求として要求されている人事院勧告案というものに対してどういうふうにお考えになつておられるか。この点地方財政委員長にお伺いしたいと思うのであります。並びに地方自治庁の小野政務次官はどういうふうに、これに対して見解を持つておられますか、この点を伺いたいと思います。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) ひとり国家公務員、地方公務員のみならず、世間一般の人がいい待遇を受けていい生活をすることを私は希望しております。併し地方財政委員会といたしまして、政府が決定したのに対して私どもがそれは低いのだ、それは高いのだ、人事院の勧告がいいとか政府の決定が悪いとかいうようなことをこの際言うべき権限もありませず、又特別立入るべき筋合いのものでないと思います。

小野哲緑風会地方自治政務次官

○政府委員(小野哲君) 今回政府におきまして千五百円の給與改訂をするということが決定をいたしておりますので、地方自治庁という立場におきましても、財源措置との関連から申しまして政府の決定につきましては止むを得ないものと考えております。

堀越儀郎緑風会

○委員長(堀越儀郎君) 劔木副長官が政令諮問委員会に出席されますので退席されますから。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 只今の野村財政委員長の御答弁は私はどうも納得しかねる。なぜかといいますと政府の決定だから仕方がないというふうな前提で若し地方財政委員会というものが今後運営されるというならば、これは私は職責上重大な問題だろうと考えるのであります。我々の了承しているところは、地方財政委員会というものは政府機関というふうなものから独立した機関であると考えております。飽くまでも地方財政というものを自分の独立した機関としてこれを執行して行く、こういう権限を持つていると思うのであります。従いまして只今の御答弁のようなことを是認するとすれば、すでに国会に対する勧告とか政府に対する勧告そのものも矛盾だというふうに考えられる。それをそういうものがこれは政府において決定したからといつて、最後的な決定は飽くまでも国会がこれを見なくちやならないのでありまして、こういう点で政府の決定というものはいわば一つの原案を作成するまでの決定である。それを最初から仕方がない、だからこれについて呑むのだ、こういう態度で今日の地方財政、これと関連した公務員のベースアツプというものについてタッチされるのは、非常に私は問題があるのじやないかと思うのであります。こういうふうに考えるのでありますがこの点如何でございましようか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 国家公務員の給與ベースの引上げについて地方公務員を無視してはいけない、又国家公務員がこれだけベースアップせられれば地方公務員も又これだけベースアツプしてもらわにや困る。かようなことは私ども地方財政委員会としてどこまでも強く主張し、従つて今後の政府のベースアツプに対する財源に対しては、私どもこれを承服いたしていないのであります。そういうことについては財政委員会としてはどこまでも地方財政の確立のために、又地方の自治行政に当つている公務員の向上のために努力いたしておるものでありますけれども、ただ給與をどうするかという一般的の問題に対して財政委員会がかれこれ申すべき筋合でないと、かように申上げたのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 地方財政の非常に苦しい現状からそういう所まで押しつめられているという姿については我々も一応わかるのでありますけれども、地方財政委員会が一つの独立した機関として、いつも政府に従属するというような形では建前上ないと思うのであります。いつの間にかそういうふうにしてしまつた。そういうところにやはり機構全体を再検討する必要が今日あるのではないか、或いは事務局あたりがどういう考えでやつているのであるか。これは先の問題になりますからここで論議はしませんけれども私は率直に伺いたいのですが、大体今度の人事院勧告案というのは民間給與を遙かに下廻つているのであります。こういう事実については少くとも御検討になつていると思う。それで民間給與より遥かに下廻つているこういう案について、公務員諸君が要求されている、忍ぶべからざるを忍んで要求している、こういうことについては、一体どういうふうな考えをお持ちになつていらつしやいますか。国家の財政の余裕がないのだからこうだと、一般的に押し付けて来たものを、やはり財政委員会が中継ぎをしてこうなんだからこうなんだといつてどこまでもそれを押し付けるという、こういう態度で、私は地方財政委員会の真の役割は果されないように思うのでありまするけれども、先ず具体的にその一例として人事院の勧告のベース、こういうものと民間給與との比較において、どういうふうにお考えになつておりますか、この点を伺いたいと思うのであります。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私は私としての考えを持つております。併し財政委員会の権限の立場からいつてこの際この席上で申上げることは差控えたいと思うのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはまあ今そういうお考えならば仕方がないと思うのであります。地方財政委員会には地方財政委員会の独自なそういうものに対する考えが当然あるべきである。その立場から一応中央の財政と切り離されてある。むしろ完全に切り離されたといつてもいろいろな点で切り離されていない面もあると思うのでありますが、建前はそういうことになつているのであります。そういう立場からやはり独自の考えをとられるべきが至当じやないかと、こういうふうに思うのですが、併しこれは今立場上話すのがいやだとこういうお話ですから保留にしても結構であります。  次にもう一つ伺います。それは一昨々日も問題になつたことでありますが、教育平衡交付金というような名前で呼ばれておる現在の文部省の考え方であります。つまり交付金の中にシヤウプ勧告以後教育財政を入れた、そういうことによつて非常に基礎の弱いそうして困難な情勢にあるところの地方財政の煽りをいつでも食つて、そうしてそのしわが教育財政にいつでも寄せられる、こういうことでは教育財政の独立ができない。従つてこれに対して何とか別な建前を以て平衡交付金から一応切り離した形でもつと国庫と教育財政の連結を図りたい。こういう考えで文部省があのような案を考えておられるようであります。これにつきましては私などの立場では無論いろいろ意見があります。この国家と地方の分担の比例とか並びに総枠、こういう点についてはいわゆる内藤案という形で示されておるものについては意見があるわけであります。併しこの考えが、ここまで地方財政の困難の中に教育財政が落されたために、そのためにどうしても教育の独立を守るために教育財政の独立を図る、こういうプリンシプルについては、我々はそういう方向をとるべきだと考えるわけであります。これについて地方財政委員会としまして、こういう文部省の考え方に対してこれまで御検討になつたことがありますか。この点についてどういう御意見を持つておられますか。検討されたとすればすでにその結論というようなものも出ておるかと思いますが、こういうことについてお伺いしたいと思います。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私はこの地方財政平衡交付金というものは制度としていいものだと思つております。完全無欠かというと完全無欠ではなくこれはなお或る程度まで是正して行く必要があろうと思います。今日教育の問題について、殊に教育費の問題について平衡交付金と結びつけていろいろ議論せられておりますけれども、私は総額において私どもが要望しておるように実現せられたならば、地方教育費というものは皆さんの御心配になるようなことはないのであろうと、かように考えております。  教育に関する特別な平衡交付金を設定するということの御議論もおありになるようでありますけれども、要するに問題は、この教育に関する平衡交付金を、国家から出す金額を如何に配分するかということが、どこでやるかという問題と併せて考えるときに、私どもは地方財政委員会において地方財政平衡交付金を配分するほうがより合理的に、より民主的に行われるのではないかと、かように考えております。その意味において私は、この際教育に関する特別なる平衡交付金を設定する必要なく、現在の地方財政平衡交付金を公正に運用して行くことが地方財政全体のためにも又教育そのもののためにもいいのではないかと、かように考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は、こういう問題についてこれまで委員会が委員の全体にお諮りになつて討議された事実があるかどうか、どのような結論を見ておるかということをお聞きしておるのでありますが、この事実は如何でございますか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 地方財政委員会においては、極めて重大な問題でありまするが故にこの問題については愼重に討議研究いたしたのであります。その研究いたしました結果、私が先ほど申したように地方財政平衡交付金によつてこれを円滑に公正に運営して行くほうがいいと、かような結論に相成つたのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますというと、これは地方財政委員会の一つの現段階における公式な御意見というふうに伺つていいわけでありますね。勿論荻田事務局長もそういうふうに答えられておるのでありますが、そうしますとこれは我々としましては大分意見がある。まあそれを全部ここで盡すわけには参りませんが一、二の問題について少し考慮して頂きたい、こういう問題があるのであります。  先ず第一に、現在の平衡交付金で教育財政が守られると、こういうことは守られるか守られないかということは現状を見ればわかると思います。これは守られない。そのためには御承知のように各府県の知事会の決議或いは全国の市町村長会の決議並びに教育に関知するところの実に多くの約二千万に達するところの父兄たちの署名によつて、全額国庫負担この要求を是非貫徹してもらいたい。現在地方財政の中に而も紐もつかないで漠然と教育予算が入れられておつたのでは実に不安定で仕方がない。そうしてそのことによるところのいろいろな欠陷が起つて来ておるわけです。その結果今申しましたよな関係者並びに父兄、こういうような世論というものは非常に大きく反映されておるのでありますが、こういうものについて先ず第一に御考慮になつたことがありますかどうですか。この御討議の中にこういうことが考慮されましたかどうですか、伺いたいと思います。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 勿論そういうこともよく考慮した上の結論であります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、そういう現状についてはこれはどうなさるのでありますか。教育財政が今の形で行くというと非常に狭められてそのしわが全部弱い所に寄せられて、それで御承知のようにこれは今いろいろな問題が起つておるのです。ここで挙げ立てられないほどいろいろな問題が起つておる。こういうことからこれは教育を本当に守る、現在の交付金の制度で以て守れるとこうお考えになつておられるようでありまするが、こういう現状で多くの関係者が殆んど全国民とも言つてよいようなこういう世論があることについて、どういうふうにこれは一体世論を反映されたのでありますか。これは重要な問題だと思うのです。全然これは聞き流しておくとこういう立場で、こういうものは一応無視されたのでありますか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 地方からは平衡交付金が紐つきでないために教育費に多く振り向けられるからこれを何とかしてもらいたいと、かような声も相当に強いのであります。私どもとしてはいろいろの声を聞きましてこの声に基いて愼重に考慮することが必要であろうと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どういう所からどういうような具体的なそういう意見が出たのかわかりませんけれども、少くとも全国の知事会とか全国の市町村長会では当事者を代表されて、一方にはこの関係の父兄とかPTAとかこういうふうなものが大部分広範な署名運動をされて両院に陳情されておる。この問題について荻田事務局長に聞いてみると国会にそういうような厖大な陳情がなされておるということは知らないと、こういうようなお話であつたのでありますが、こういう意見を先ず率直にお聞きになる必要がある。具体的に調査なさる必要がある。或いは平衡交付金が紐つきでないために教育費のほうに多く取られて困るということでありますがそれは一、二の例ではないかと思う。無論これについては具体的にお聞きすればわかるわけでありますがそういう点が一つ。  次にもう一つお考えになつて頂きたいのは、これは最初から教育費を切り離す、併し平衡交付金の枠というものは絶対締められるのだ、そういう考えで若しも教育費だけ平衡交付金の中から分離させれば地方財政が非常に細つてしまう。こういうふうなお考えのようでありますが、もう少し現在の全額国庫負担への要求というものは私は違うところにあると思う。地方財政のそういう問題以上、枠は教育費が切り離されて来ればその点は狭まるところがあると思いますけれども、もう少し国庫から大きく出せれば文化教育に対してもつと大きく出せと、この予算はそういう要求を持つておるわけでありまして、これはすぐに平衡交付金がそれによつて非常に削減されるという方向に私は行かないのではないか、少くともそのように努力する必要があるのではないかとこのように考えます。そうしますと地方財政の半分くらいを占めておるのが教育財政であります、それが一応独立して、そうして国庫からそういうような大幅な負担がなされるということになりますと、地方財政はむしろそれによつて私は非常に利益するところが多いのではないか、いろいろな面で以てむしろこれは負担を軽減されてその面で余裕が出るのではないか、こういうふうに考えるのです。むしろそういう方向にそれは努力しなければならない、こういう考えを持つておるのです。この点についてはどうも何かこの案の検討について簡単にお考えになつておられると思うのですが、この点はどうなんですか、第二の点は。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 教育平衡交付金をよく検討して行くときに又同時に学校区というものが考えられることでありまして、今の日本の自治団体というものが果してそういうようなことで行くのがよいのか悪いのか、これをも一緒に考えなければならん大きな問題だろうと思います。従つて私どもとしては、平衡交付金が実施せられて漸く一年、これの功罪を今かれこれ論議することは早いとかように考えておりますし。今の平衡交付金は先ほども申したように決して悪い制度ではない、いい制度だ、この運用を公正にし、そうして足らざる所を補つて行つたならばきつといい制度になり得るものだとかように確信しております。今すぐかれこれ平衡交付金の是非得失を論じて、そうして教育だけを特別な平衡交付金を以て賄つて行くということは、私としては言葉は或いは妥当でないか存じませんけれども早計だとかように考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ早計だというお話がありましたが、早計であるかどうかというここは多く表明された国民の意思によつてこれは明らかだと思うのであります。併しここでそういう論議をいろいろ繰返そうとは思わないのでありますが、私は最後にお聞きしておきたいのは、大体地方財政委員会は地方財政というのでシヤウプ勧告以後の一つのそういう機関の中に立て籠つてこの問題をお考えになつたので絶対にこの問題の解決はない。少くとも今日要求されておる一つの大きな理由の中に、私は第三の質問としていたしたいのでありますがこれはやはり日本の教育改革の原理があるわけです。これは御承知だと思います。これはこの前事務局長に聞きましたら事務局長は御承知なかつたので私は実はがつかりしたのです。少くとも地方財政の中で半分くらいの重要な位置を占める教育行政のことでありますから、少くとも日本の教育改革の原理くらいについては、つかんでやつて頂きたい。そうでないと危くてしようがない。これは財政的な措置だけでやられたんでは実に事務官僚の仕方になる。で日本の教育改革の原理はくどく申上げる必要もないかと思いますけれども、これは教育の機会均等を確立するということが一つ。もう一つはあらゆる権力の前から教育は独立する、そういう不当な圧迫をこうむらないで独立する、こういう二つあると思うのです。そこでこれに対しましては、すでに進駐軍が参りまして直後のことでありますけれども日本教育改革の覚書の中にこういうことが書いてあります。日本の教育は今まで地方財政が非常にむらであつた、地方によつて非常に財政の状態がむらであつた、このために教育に非常に無理ができた。差等ができた。これをなくしてそうして貧しい者も富める者もこれは一緒に本当に教育の機会均等を確立するために、国庫から大幅にこれを負担する必要があるということをはつきり述べられておる。これは先ほど申しましたところの教育の機会均等の確立、並びに教育が権力に不当に圧迫されない、この二つのものを確保するために必要な財政的な措置なのであります。ところがこういうことをきめておつたのでありますけれども、御承知のように、シヤウプ勧告以後においては教育もその中に入れられて来たんです。そうして御承知のように現在非常に教育財政というものは困難を極めておるのであります。でこういうことを考えますときに、殊に講和というような問題を控えている段階において、日本の教育行政の情勢を根本的に検討しなければならない、こういう時期に私は立つていると思うのであります。でこういう点から言いますと何か平衡交付金制度というシヤウプ勧告以後のそういう態勢が現実ではいろいろの破綻を来しているが、飽くまでもこれを守つて行かなければならないという立場で以てこういうものが固守されるということは私は非常に望ましくないと、こういうふうに考えられるのでありますが、こういう点についでも地方財政委員会としては検討されるときに今のような観点についてお考えになつたのであるかどうか。少くともこういう問題を拔きにしてそうして教育財政の問題を論じてみても私は始まらないと思うのです。殊にアメリカの地方の財政と日本の財政というものは非常に違うのです。或いはアメリカの財政状態においては地方財政に任せても教育はそれ自身としてやつて行けるだけの度合いを持つているかも知れません。併し日本の教育の現状におきましては、これを地方財政のほうに任せるというふうな恰好で、そうして現在の平衡交付金のああいうような制度を以てすれば非常に多くの破綻が出て来る。つまり性格的に非常に違つているものを同じような一つの原理を持つて来て立てたところに私はシヤウプ勧告以後の教育財政の破綻というものがはつきり来ていると、こう思うのでありますが、こういう点についてこれは十分に検討されたかどうか、これを伺いたいと思うのであります。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 私ども教育の専門家ではありませんが、私どもの良識によつて、私どもの地方財政に関係しておる者といたしましては、教育は地方においてあらゆる面において非常に重要な面を占めておると思います。従つてこの点については十分というよりも十分以上に考慮を加えて地方財政の運営に当つておりまするが、御承知のように地方はいろいろの面において非常に困窮な、貧弱な状態にあるのであります。教育に対しては今申したように十分以上の力を注いでおるつもりでありまするが、又これと同時に他の面においても力を注がなければならない。いわゆる社会福祉のためにも、一般の文化向上のためにも、又産業の進歩発展のためにも力をいたすことが私どもの務めと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 もう時間もあまりないし私だけがしやべつておるのもどうかと思いまするからこの辺で切上げますけれども、只今の御答弁を聞いていますと、だからやはり教育財政をここで独立させてそれで地方の負担を軽減する、こういうことは非常に望ましい。こういう立場からして市町村長や知事がそういう決議をされておるのだと私は思うのでありますが、そういう点はどうお聞きになつていらつしやるのですか。どうも私はこの点非常におかしい。こういうふうに思うのですがどうなんですか。

野村秀雄地方財政委員会委員長

○政府委員(野村秀雄君) 地方の当局といたしましては教育費に多くとられる、どうか自分らの責任が軽くなることを考えてもらいたい、こういうような声は確かにあるのであります。従つて全額国庫負担の声もあり、或いは又半額補助してもらいたいとかいろいろな意味において地方の負担の軽減のために、そういう声のあることは承知いたしておりまするけれども、全体としては私はこの教育平衡交付金の運営についてそれほど多くの不平を聞いていないということを申上げたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあこれはまだお聞きになつていらつしやらなければお聞かせするよりほかないわけでありますが、確かにこれは今の父兄並びに関係者がどういうふうに率直にこの教育問題を考えておるか。まあこの教育問題で以て実に苦しんでおる、中にはそのために町村長が何百人もやめておる。或いは何人もその中に自殺までした人を出しておる。こういう問題は全部財政的な原因だというふうに挙げることができるのでありましで、この問題は少くともこの現状についてもつと把握されて、そうして今申しました日本の教育改革の一つの正しい方向は何であるか、こういうことについても十分に検討された上でこういう問題を決定して頂きたいと思います。まあ一応結論を出しておられる、こういうような話でありますけれども、少くとも今のような問題について御討議が不十分じやないか。私は何かもうそういうふうに思われるのでありまして、なお今後我々としましてはいろいろの機会に地財委の御意見を徴したいと思うのでありまするから、この点について十分に御検討頂きたい、こういうことをお願いさしておきます。

堀越儀郎緑風会

○委員長(堀越儀郎君) 他に御意見ございませんか。それでは本日はこれを以て散会いたします。    午後三時五十三分散会

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