電力問題に関する特別委員会 第5号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/07
会議録
○委員長(栗山良夫君) 只今より委員会を開会いたします。 本日の会議に付する事件は、昭和二十六年度下期電力需給見通しに関する件並びに電源開発に関する件でございます。お諮りいたしますが、昭和二十六年度下期電力需給見通しに関する件の中におきまして、前回或いは前々回の委員会におきまして調査の案件になり、而も懸案になつておりまする事項につきまして、あらかじめ関係当局から説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(栗山良夫君) それではさようにいたします。 先ず第一に、委員長からかい摘まんで懸案になつておりました件について申上げます。第一は、過日の委員会において提出された資料の中で、「二十六年度上期発受電計画並びに実績対照表」におきまして、例えば二十六年度の八月、九月等においては、相当の渇水状態にありましたにもかかわらず、R・Bから提出されました資料によりますると、発電供給力におきましては、八月、九月といえどもその計画量に対して、実績はさほどに低下をいたしていないのでありまして、かようなことになつた理由を詳細に明らかにせられたいということでありまして、これはこの計画書に盛られた供給力が過小評価であつたのか、或いは実績が非常に激増いたしたのか、そういつたような問題を中心にして細かく説明をせられたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 細かいことにつきまして技術長から説明を申上げて見たいと思いますが、大体において利用率が、電力の少い際に出力の割合よりこれをバランスをよくとつて利用率を高めることによつてやつておりまするが、その詳しい数字は技術長から説明してもらいます。
○説明員(平井寛一郎君) 本日お手許に一枚刷の書類を差上げておりまする中で、二つほどの問題につきまして御説明申上げます。一つは、昭和二十四年度以降月別全国発受電増加趨勢というのがございます。それからもう一つは縦刷で一番上の左肩に第一表と書いて、八月の発電実績と計画の対比というような表がございます。この二つについて説明申上げたいと思います。横刷のほうの数字は需用の傾向を発電側に見ました発受電の実績がどういうふうな推移を示しておりますかを現わしておるのでございまして、一番上の欄は昭和二十四年度の実績であり、その次は二十五年度の実績でありまして、昭和二十六年度の実績が九月までそれぞれの月に出ております。数字の説明は、例えば上半期について申上げますると、パーセンテージのところで丁度上から五つ目のところに、二十六年度の実績の二十五年度の実績に対する割合が出ております。各月別の数字は、電力の発電実績が四、五においては昨年の実績よりも更に上廻つておる。それから八月、九月におきましては、むしろ減つておるような状態になつております。火力は一律にずつと昨年よりは余計に焚いておるという実績が出ております。発受電総計しました数字につきましても、上半期を通じて昨年の上半期に対して七%上廻つておるというふうな数字を示しております。一つ飛ばしまして下に二十六年度の当初計画の数字がございます。当初計画では上半期全体の発受電の総量が九十二億五千八百万キロワツトアワーと見ておつたのであります。これが九十七億九千四百万キロワツトアワーという増加の結果を示しております。即ち下半期を通じまして一番下の欄にございまするように、計画と実績が今年の上期におきましては約六%上廻つた結果になつております。これを月割をずつと見ますと四、五、六、七で、六月はちよつと渇水いたしておるのでありますが、大体において豊水の期間を経過しましたので、非常な豊水による水の供給力の増加と、それから火力発電量の予定より石炭を余計焚きましたような事情もありまして、結果的には当初計画を相当上廻つたような数字も出ております。ところが、それが八月となり九月となりますると一〇六%となり、九七%になつておるのでありますが、これは何を物語るかと申しますると、計画より実際の需用は、朝鮮事変の影響を受けました好景気がそのままどんどんと続きまして、そして上半期を通じて当初計画よりは相当需用が上廻つて、実際は計画と異なつたわけでございます。これらに対しましては前半は主として豊水ということに惠まれましたので、こうした計画以上の実際の需要を見たのでありまするし、又火力の発電も計画より余計石炭を焚くという方法によつて需用も解決したのでありますが、八月、更に九月となりまして出水率が非常に下つて参りましてからは、そうした努力を続けましてもなお且つ追い付かなくて、若干の制限をするようなことに順次追い込まれるというような結果になつたのであります。八月の実績と計画の対比につきまして、もう少しこれを分析して、特に八月について御質問がございましたので、もう一つの表で御説明申上げたいと思いますが、先ず第一表が八月の計画と実績の対比であります。流込み式の水力発電所は、これは水の出水量によつて左右されるのでありますが、計画は一応出水率を一〇〇%と見たのでありまするが、八月の実績は月の平均で九六・八%で約三%ばかり出水率は下つたのであります。ところが一つ飛ばしまして右のほうのこの流込み式の発電の実績と計画を見ますというと、二十三億四千万の予想に対して二十三億七千八百万で、三千七百万キロワツトアワーばかり流込式のほうが実績では上廻つておるのであります。この点は見積りが小さかつたかどうかという御質問であると思うのでありますが、利用率の数字を御覧になりますると、計画は九一・二%が利用できるという計算でありましたのに、九六%まで使つております。このような点は下の註にも書いてございまするように、出水率は三・二%下廻つたのでありまするが、計画の変更によりまして発電所の利用率が結果的に四・八%向上いたしたのであります。そうしたために差引一・六%分だけは、即ち三千七百万キロワツトアワーだけは発電量が増加したという形に出て来ておる次第であります。渇水でありましたので、明瞭に、意図しておりました所期の計画の一部を繰延べるというような方法をとりまして、開始すべき予定の発電所を動員したようなのが入つておるわけであります。それからもう一つは需用が予想よりも上廻つておりまするために、深夜間等の水も、深夜間におきましても需用がありますので、予想より水が利用できたという点も当然入つておるのであります。それからこういうふうに需用が非常に大きいし、深夜間の水も貯水池式の発電所につきまして計画よりは上廻つてこれを使つております。計画では一億二千九百万キロワツトアワー程度のものが一億四千四百万、約千四百九十万キロワツトアワーをば計画以上に水を落して使つておる、こういう形になつておる。こういうふうなものが重なりまして水力の発電の総量において二千二百万キロワツトアワーだけ余計計画より上廻つた実績が出ておるのであります。更に火力の発電におきましても五億一千八百万キロワツトアワーを計画として予想いたしておりますのに対しまして、実際に五億八千九百六十万、一割以上余計の炭を焚いております。即ち火力で七千万キロワツトアワーを余分に出しておるという形になつております。受電のほうにおきましても六千六百九十万に対しまして八千百万、一千四百万キロワツトアワー余分に出て来ておるのであります。これらは水力の受電もあるのでありますが、自家用火力等の委託発電を願つて受けたものが相当多いように聞いているのがこの表に現われておるのであります。こういうふうなものであるのでありまして、そうしたものの結果、右の欄にございますように、計画が三十億五千五百万でありましたのに三十一億九千二百万、差引き一億三千七百万の発電量の増加という形になつたのであります。従いまして根本から申しますならば、年初計画よりは実際の需用がぐんと上廻つておつたというところに、これに対応するところのあらゆる努力をして、できるだけ応じようという点に、発電実績が上廻るという点が出ておるのであります。
○委員長(栗山良夫君) 大体わかりましたが、数字的にちよつと疑義を質して置きたいと思います。それは只今示された八月、九月の発電実績と計画の対比の第一表、第二表でありますが、その中にある流込式水力の出水率でありますが、今まで当委員会に提出された資料によりますと、例えば八月の対比においては出水率が九六・八%と挙げられておりますが、これは九四%になつております。又九月の対比の数字によりますと出水率は八一・三%となつておりますが、今まで当委員会が得ました資料は七八%になつております。ここにどうして新らしい数字が出たのか、その理由を明らかにせられたいと思います。
○説明員(平井寛一郎君) その数字の食違いにつきまして御説明申上げたいのでありまするが、いろいろ毎日の出水の状態は午前六時の数字を取つて、そうしてその数字を集計することによつて九ヵ年の平均に対して何%という方法を取つておる行き方が一つ、それからもう一ついよいよ全部の実績が集まりました場合には、そういう或る瞬間の数字を平均したものではどうしても正しくないものでありますから、統計的な、最後的の資料といたしましては、その月間の発電電力量をばその月間の時間数で割ることによつて出した総平均の実績をば、九ヵ年平均の数字に比較するということをやつて率を出します。只今の数字の食違いはそこにあつたのでありまして、前回に出しました資料についてそういう点をよく連絡をつけて置けばよかつたのでありますが、これは私どもの不注意でありますが、前回の七八%と申しますのは午前六時の数字によつたものをずつと集計したその速報に基いた数字であります。大体にその速報に基きました数字のほうが、少し実績で、全体の総実績、これは月の総実績と申しますのは余剩電力量として無効放流したものを加えて実績を出しておりますが、その毎回の集計した平均より若干下廻るのであります。いろいろ事情があるのでありますが、例えば夜明前におきましては川の水は弱く、一番気温が下る関係上氷ることが多い。そういう事情がありまして減るのと、それからもう一つは出水量が多い場合には気温の変化がないとしましてもべた流しに川の水を流すのでありまするが、出水量が少くなりますと、それを朝、午前、夕方の点燈時に調整して放流するような、調整いたす面がどうしてもあるわけであります。個々の発電所で集計いたしました場合には、特定の調整発電所のものは外しておりますけれども、その影響が若干一般の流込式の発電所に出るわけであります。そういう意味におきまして、どうしても二、三%或いは多いときには五%とか、若干の食違いがあることは免れないのであります。その数字として御了解願います。
○委員長(栗山良夫君) 私はとり方によつて出水率が変ることは、これは承知をいたしておりまするけれども、問題はそういうところでないので、今まで出水率といつて説明をせられました、それを私信用して来たのでありますが、たまたま問題になつて、若干その細かい理由を説明せられようというときに、突然こういうような数字を、まあ悪く言えば有利な数字を出されて、そうして説明せられることがちよつと了解に苦しむので、一つ今後使用になる数字というものは、一貫して過去の実績でありますから、動かないものを以て説明をせられるように、これは希望を申上げておきます。 それからもう一つこの問題で伺いますが、この前竹田需給課長は平水の、或いは平水以上の状態において発電をし、電気事業の経営をいたしましたときには、たとえ予定以上に火力を運転いたしましても、それは料金として火力料金を徴收するので、経理面には大した影響は来ない、こういうことを説明せられたので、只今平井技術長が説明せられたところによりますと、少くとも二十六年の上期、九月におきましては計画と実績の間においても計画から余りそれは低位の発電量にはなつていないわけであります。九月の場合におきましても、全体で一〇九%になつておるわけでありますから、従つて二十六年上期は竹田需給課長の説明通りに、電気事業の経理に対しては、渇水による影響は殆んどない、こういう工合に理解をして差支えないかどうか、その点を明らかにされたいと思います。
○説明員(竹田達夫君) 出水によります影響は、上期全体といたしましては、料金認可の基準から申しますと、悪い影響はないというはずでございます。但しその收支バランスは、料金改訂が遅れた点から申しますると、むしろ收入面の減收ということでなしに、支出面の増加は非常に多いかと思います。ただ、会社によりましては、出水率が地域によりまして出水率を異にいたしておりますので、東北等のひどい会社もございますが、全体的に申しますならば、出水によりますところの減收ということは、料金認可基準から申しまするとないはずだと考えております。
○委員長(栗山良夫君) 一応保留になつておりました問題を明らかにしたわけでありますが、御質問がありましたならば……。
○古池信三君 ちよつとこの数字についてお尋ねをしたいのですが、今お配りになつた発電実績と計画の対比の表です。これを見てちよつと感じたのですが、八月の分について見ますると、計画に比べて実績が合計において余計になつております。これは出水率が三・二%少かつたにもかかわらず、これだけ出たということは、これはそれぞれ会社の企業努力の結果であろうと思つておるのですけれども、そこで水路式の利用率を最初九一・二形に見ておられるのが、実際は八六%出ておる。四・八%余計出ておる。同様に九月の分を見ますると、九月は計画が八七・一考に対して、実績は九七・三%と、非常に利用率が一割以上も有利になつて来ておるわけなんですが、これを見まして、計画そのものが非常に甘かつたと言いますか、どうしてこういう数字が出たのか、非常に企業努力の結果とは言いながら、余りにも差が大きいので、少し計画の際に利用率というものを甘く見過ぎたのじやないか、こんな感じがするのですが、どうです。
○説明員(平井寛一郎君) 結果的に、この数字を御覧頂きますと、そういうふうな御疑念をお持ちになりますのは御尤もだと思うのでありまして、私どももそういう意味で含みを持たしたやり方をしたという考えは毛頭持つておりませんでしたのです。一応計画的に申上げますれば、よく御了解願えると思うのでありまするが、実は本年度の年初におきましての需用の予想と、実際のかかつている需用というものに相当開きがあつて、実績がうんと上廻つたということが、何よりも年初計画よりも利用率が上つた最大の理由だと思う。もう一つは、需用が多いものですから、できるだけ石炭を節約する意味で、修理計画も繰り延べできるものは延ばした企業努力の結果から来ておる、この二つであると思うのですが、利用率の毎月の数字をきめます場合には、実はその年初の利用率を換算基準に使つたのでございます。昨年度の利用率は只今数字を覚えておりませんが、これよりずつと低いのでございます。又悪いのでございます。今年度は需用が大体年初において七%程度の増加という、供給力と見合つて、そういうふうな予想を組んだものでありまするから、それだけ需用が殖えれば当然利用率も上がるだろうということを考えたわけであります。それから又当然水力の発電所の修理というものは、豊水期においては代る代るやるものでありまして、毎年の実績等を見まして、そういう修理或いは事故による停止率というものを、やはり実績から見まして、むしろ昨年度の実績とか、それから今年度の業者の出した計画というものをむしろ或る程度査定をしてこの程度ぐらいで辛抱できるだろうという意味で実は予想を組んで、そうしてこの利用率を出したのであります。ところが実際には負荷が非常に殖えましたし、而も最大需用というものに対しては、ピーク時には到底応じられないから、自然それらの需用が非点燈時間若しくは深夜にお願いできるものはむしろ移行してもらいたいというような関係もございまして、実績の面では利用が多かつた。それからロードの移行が行われたこと、それから企業努力がこうした面から結果的には大きくなつた。こういう形になつております。来年度の予測をする場合にも、やはりこうした点は今年度の実績の上に立つて更に検討して行かなければならんと思つております。
○古池信三君 今の点をちよつとお尋ねしたいのですが、出水率は、これは自然現象ですから、計画をされてもこれに違つたものが出るのは止むを得ないとしまして、余りに利用率を固く見てあつたとすると、それによつて全体の発電量というものが、計画が又それに応じて電力の割当がきまるわけですが、そうなると、割当をきめる枠というものが過小に評価されておつた、こう言われるわけですね。一体利用率は今お話のように需用が増したから自然努力をしたのだと言われますけれども、努力をして利用率が増すものならば、当初からそういう努力は考えて利用率というものを計算されるのが計画として本筋の行き方ではないか。而もそれが僅かの差ならともかく、九月においては一〇%以上違うとなると、これは出水率が相当に減つておるにもかかわらず、実績はそれほど減つていないということは、これは單に利用率にあると思うのですけれども、その認定が余りにどうも低かつたように思われます。 それからもう一つついでですが、お尋ねしたいのは、この貯水池の出力ですが、これは出水率は八月においては相当減つておりますし、九月においては特に大幅に二割近くも減少しておるのですが、それにしても貯水池の水力としては計画をどちらも上廻つておるのですね。これはどういう原因でしようか。これもついでに御説明を承わりたい。
○説明員(平井寛一郎君) 最初の御質問でありますが、大体水の利用率というものは、河の水が減るにつれましてよくなるのであります。というのは、同じ負荷に対して成るべくベースの部分しか取れなくなるので利用率は多くなるのであります。一月の、これは渇水期におきましては利用率は一〇〇に近い非常にいい数字をやはり計画で取つております。九月でも出水率が一〇〇%であつた場合に八七%の利用率を予想しておつたのでありまして、水が減れば利用率は自然負荷の低い部分を取るものですから、深夜放流時には少くなるので利用率が上るのであります。九月の利用率がひどく少くなつたその主たる原因は、そういうところにあるということを御了解願いたい。そのほか当然企業努力によるとか、負荷の深夜移行を強くやつたということも入つておりますが、それから貯水池の水が出水率が悪ければやはり減るのではないかということもおつしやる通りであります。むしろ減るような運用をするほうがよかつたのではないかと思うのでありますが、何分にも九月の場合、八月の場合でもそうですが、八月の候に台風が来て数百ミリの雨を本州の各地にもたらすという一つの非常に高い公算の予想をせられておりますものですから、八月、九月の間にはむしろそれを受入れますように或る程度水を落そうという気持もあります。結果的にはそういう大水がなかつたものですから、多少無理をして貯水池の水を使い込み、あと水が入らないとむしろ十月以降においては貯水池の水位が少くなつて来て、非常に無理を続けたという状態でありまして、十月の例のマージ台風がやつて来る前は全国の貯水池の貯水量は、大体九月の台風で満水近くまで持つて来るべきところを、満水量の三分の一程度まで下つておつた。その後雨が降つたり、いろいろと努力をして、今日ではこの間の雨も若干影響もありましたりして、全国では総貯水量は大体貯水池の約五〇%になつておりまして、むしろもうちつとないと冬場の対策としては心細いというような実情にあります。そういう背に腹は代えられんような需用に応ずるところの無理をして、使い込んだという貯水のあれが大きく出ておる理由として御了解願いたい。
○古池信三君 もう一つ今のお話の利用率の問題ですが、成るほど渇水期になれば利用率が高まるということはその通りだと思いますけれども、その利用率の中には停止率なんかも含まれておると思いますが……。
○説明員(平井寛一郎君) 勿論そうです。
○古池信三君 その場合に、こういうようなパーセンテージが出るとなれば、非常に停止を極度に縮めて無理をして運営しておると、こうとらざるを得ないのですが、そういうことをやりますと、その反動が非常に恐しいものが来やせんかということを私は心配する。それから貯水池の放水のやり方についても、これは今お話があつたが、どうも私は正常なやり方でないように思うのですから、その点をお尋ねしたいのですが、今の停止率等は非常に無理をしたようなことはないのですか。
○説明員(平井寛一郎君) 家で雨が漏りそうなところを漏らないうちに早く手当をするかどうかということの判断と同じでありまして、やはり正常な運営としては、長い経験から得た適正なる修理というものが、ちやんと計画的になされなければならんと思うのであります。そういう意味から申しますと、おつしやる通り非常に悪いのであります。現実にはかなり無理をしなくちやならんような点もありまして例えば例を火力の発電所にとつても、或いは水力発電所でもそうですが、火力ではあちらこちらの発電所が計画より相当上廻つて、而もだんだん悪くなるカロリーの石炭を使うから、タービンの羽が飛んだり、或いはボイラーが事故を起すとか、次々と事故を起したりしております。水力の場合においても恐らくこうやつて忍んでおります無理が、より大きな形で事故となつて来る虞れが多分にあるのでありまして、我々は一刻も早くそうした無理を芟除して、正常な修理計画に持つて行くように念願しておりますが、つい目先のことに、連日の供給を多少でも、渇水がひどいから無理をしてやつて行こうという行き方をしておるのが現状であります。
○委員長(栗山良夫君) ちよつと私からも技術長に伺いますが、今の利用率の高まつたことに、ロードの深夜移行調整、企業努力、渇水による利用率の向上、設備の予定休止というような四つばかりの理由を挙げましたが、その四つのうち一番大きく響いておるのは何ですか。
○説明員(平井寛一郎君) 只今数字を持つておりませんが、やはり計画を延ばすのが非常に大きいのであります。
○委員長(栗山良夫君) 修理でございますか。
○説明員(平井寛一郎君) 大きいのでございます。
○委員長(栗山良夫君) そうすると結局、先ほど説明がありましたように、四月以来の非常な需用の延びに対して、又異常な渇水に見舞われたために、予定の設備の維持、入手を一時棚上げをして、無理に発電を行なつた結果、割合に計画に対して齟齬を来たさないような発電ができた、こういうことでよいわけですか。
○説明員(平井寛一郎君) はあ。
○委員長(栗山良夫君) それでは次に、結城委員から質問になりました契約電力の伸び方に対しまして、ポツダム政令の公布された当時と二十五年五月一日現在、更に九月一日現在との比較説明をせられたいということでありました。これに対しての御説明を求めます。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 私から大体を申上げて、詳しい数字は又御質問に応じて技術長から説明をさせますが、二十五年の十二月末という委員会ができなかつた時分の数字と、それからその後、八月末に増加しておるものとずつと比べて見ますと、六・八%という増加になつております。これは八ヵ月間の比例でありますから、只今ここで計算して見ますと一割二分の増加になる。これはその増加のほうからいいますと、一割増加ということはかねて申しておつた通りでありますから、驚くに足らんのでありますけれども、事実これは実績でありまして野放しの需用増加ではなくあらゆる面において相当抑制されて来ておる増加でありますから、これで野放しでどう増加したということを想像することは無理でありますけれども、恐らくはこのほかに五%乃至八%の増加があつたのじやないかと思うのでございます。そうしますと如何に最近の各種の情勢から見まして、昨年末から本年の八月頃まで、或いは本年の下半期までの需用というものが旺盛であつて、これが需給計画を持ちました当時に比べて、各種の変化が来ておるのじやないかと思うのでありますが、私は簡単にこの結論をそう考えて、本年の制限問題その他の問題は一面には石炭の不足、一面には台風の状態から九月、十月の渇水期と相待つて、需用面から見ても非常に大きな変化を来たしておるものであろうと思つております。従いまして来年の計画その他についてはよほど考慮するところがないと、再び本年のような失態を招くかと思つております。大体そういう感想を持つて、この表を見ておるのでありますが、詳しいことは技術長から説明をいたします。
○説明員(平井寛一郎君) お手許に「電力会社別需用電力契約キロワツト数変遷表」というのがございます。委員長代理が申上げたのもこの数字の説明でございましたが、補足いたしたいと思います。昭和二十五年十二月に委員会ができたのでありますが、その当時に契約いたされておりまする数字が、会社別を省略いたしますが、合計でこれは大口電燈と業務用電力だけの数字でございます。定額電燈、従量電燈等はキロワツト契約でないものでありますから、この表には載せてございません。それから電力五百キロワツト未満及び以上と分けて、この範囲につきまして契約数量を集計いたしますと、千二百四十二万六千キロワツトであつたのであります。これが八ヵ月の間に殖えました結果、千三百二十七万三千キロワツトでこの間に八十万キロワット余りの契約数の増加になつております。増加率が六・八%であります。この増加率を更に分類いたしますと、五百キロ未満における増加率は約八%強になつております。それから五百キロワット以上の増加率は五%程度になつております。電燈の業務用及び大口の分につきましては増加率は非常に少いように見えております。この中で五百キロワツト以下の需用及び電燈等につきましては、これは需用家と電力会社との契約によつて進められておるのであります。五百キロワット以上のものにつきましては大体委員会のほうで認可をするという建前になつております。そうして認可は大体電力会社が供給に差支えないという見通しをつけた承諾書というようなものが添附されて、そうして認可申請の形になつておるのであります。これを審査して認可するという場合にも相当にその数量等の内容を検討して、必要止むを得ないものに限つて認可するように漸次強化いたしておるのであります。特にこの七、八月頃以降につきましては電力会社のほうにも強く要請いたしまして、その辺の面については十分無理のないように、止むを得ないものに抑制するというふうな方向に強化しておる次第であります。
○結城安次君 私がこの表をお願いしたのは、電力不足はもうすでに大分前からわかつておるので、発電所の建設が非常に遅れているのにどんどん契約が殖えている。そうするとそのときにおいて契約しておつた人が、あとの契約のために非常な禍いを受ける、損害を受けるというようなことを懸念してお願いしたのでしたが、五百キロ未満で八分強、五百キロ以上のものは五分以上増している。総計で八十何万キロの契約量を増しておるにもかかわらず、できた発電所は極めて少いのであつて、今更いたし方ありませんが、現在契約しておる人と今後契約、或いは新らしく東京にも大分ビルデイングができておりますが、これらのビルデイングに要する電力も相当多いと思いますが、これらは、どうなさるつもりであるかということを、私はお伺いしたい。
○政府委員(松永安左ヱ門君) そのことは当委員会におかせられても、たびたび御質問にあずかり、私のほうでも各社についてそのことを愼重に且つ重大に取上げて研究いたしております。が、その後表を作つております。広島、四国、福岡、札幌、それから公共事業、石炭、鉱山というふうに分けた表がございますが、この詳しいことは技術長から数字を説明申上げますが、それによりますと、二十五年の十二月に当委員会が……私のほうの委員会ができない間の許可の数字が、認可の最大が三百四十五万六千キロワット時となつておるのでありますが、それが只今届出て各社申して来ておりますのが、十六万二千キロワット時というものがまだ認可を與えていない数字であります。これを豊水、渇水と分けて処理するのでありますけれども、大体認可の最大十六万二千キロというものは、まだ認可を今日抑えておる形にしております。この抑えた数字を全部抑え切りは無論できないと思いますが、今後の発電状態の大よその見通し等によつて処理して行かなければならぬと思うておりますが、然らばその発電状態による処理ということはどういうことを考えるかというと、東京において、例えば箱島が今度二万キロできますというと、渇水期にそれが何方キロワツト時一月に出し得られるか、二月に出し得られるかというふうなこと等を計算しまして、なお火力に使うものが幾ら石炭の用意ができるであろうかということを見まして殊に最近猪苗代の水も少し溜りまして、あれでどのくらいまで経過すればこれを許していいか、旧来の工業、産業そのほかを余り抑制しないで行けるかということは、十二月、一月、二月にできます水力、余り火力をどうも計算に入れるわけに行きませんので、水力に要するキロワツトアワー、或いは猪苗代の湖面低下をどのくらいやれるかということを見合せてぼつぼつ許可をして行かなければならんものと考えております。私最近四、五日かかつて東北の方面を歩いて見ましたが、かなり楽観的に湖面低下、或いは貯水池の利用、或いは最近二日、三日の雨が相当あの方面に降つております。従つてこれも多少許可を與えて旧来の使用量の制限をそうしないで済むだけの処置をとらなければならんと思つておりますが、その見通しが困難でありますと、この十六万二千キロの許可というものを最大限度に抑制するという処置をとらなければならんと思つております。今技術部、営業部で頻りとその調査をいたしております。細かいことはその表がお手許に回つておらんそうでございますから、平井君から口頭で説明いたさせます。
○委員長(栗山良夫君) その前にちよつと委員長代理にお尋ねしますが、先ほど委員長代理は新規需用の抑制の問題については、この委員会においてたびたび取上げられておりますのでというお話がありましたが、この委員会では取上げておる程度ではないのでありまして、相当強い意思を持つて、とにかく今までの需給がバランスの崩れたのが新規需用の予想以上の伸び方が原因で崩れておるのであるからして、従つて今度の新規需用は相当思い切つた措置をしなければならんという強い意思を発表いたしまして、委員長代理もこれに賛同せられ、そうして而も各業者のいろいろな都合もあるので、目下各電力業者と話合いをし、その具体的なプランの提出をさせておるので、暫らく具体的な措置の呈示は猶予願いたいというお話があつて、私どもは了承いたしておるのであります。従つて今日前のいろいろな問題を一応調査を完了したいという気持でおる委員会に対しまして、委員長代理だけがその資料を持つておられて、我々委員に一向にお示し相成らんということは、甚だ以て不穏当過ぎると思います。どうしてそういう状態になつておるか、その点を先ず明らかにせられたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 御説明を申上げます。お話の通りでありまして、先刻ちよつと触れました最後の抑えているといつても、僅かに十六万二千キロというものを抑えているというだけで、すでに過去において二十五年十二月から五月までの間、及びその後も許可した数量というものは相当多く許可されておりまして、それが一面には異常渇水と相待つて非常な変化を来たしておるということは誠に今日の電力を制限し、併せて過去のこの需用家に向つて迷惑をかけておる。又二十五年十二月に許された人も十分なものを受けていないということを私も共に考慮し、心配いたしておりますようなわけで、その点について今日はできるだけ御説明をいたしたいと思つておりましたが、この表が回つていないということを存じなかつたのでありますが、若しありましたら是非これは至急に差上げて……今持つて来つつあるようでありますが、あとで御覧に入れて、大体過去のそういうことにつきましてどういう変化があつたかということだけは、一応表の参る間技術長から説明させます。
○委員長(栗山良夫君) ちよつと待つて下さい。それからもう一つ、これは駄目押しではありませんが、私どもは、これは結城君もこの前質問されたときに、その意味を含めておられると思うのでありますが、公益事業委員会が認可権を持つておられることは勿論でありますが、そのほか、地方の支局長が持つておられるもの、或いは電力事業者に任されておるもの、そういうものをひつくるめて、新規需用の抑制に対する根本的な対策を伺いたいということを申上げておるのでありまして、只今伺うところでは先ほど委員長代理は三百四十五万キロワツト時と言われたのですが、これは恐らく時ならば、大した数量ではありませんので、キロワツトの間違いだろうと思いますが、そういう点からR・Bが持つておられる認可権のものだけではなくて、全般の需用に対してどういう対策をお立てになつたのか、もう問題になりましてから、一ヵ月以上経過いたしておりますので、一つ明らかにせられたいと思うのであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 御尤もなお話で、その点において今日詳しい数字を実際持つていないことは甚だ残念でありますが、今申上げた数字は公益委員会で許可し得られるものについての数量、例えば電力では五百キロ未満又五百キロ以上のもの等についてその分だけの表を示したのでありますが、その以下で事業者と直接やつております数字等はまだ調べの実績ができていないと思つておりますが、いずれこれらをまとめて処理をせねばならぬと思つておりますが、事業者自体現在においては小さいものといえども、なかなか電力の足りない結果、自分で抑制しておることは事実であります。私どもは又抑制するように、よく注意は與えてあります。それも入れ、或いはこれに今度申上げます公益委員会で許可を與え得られる数字について、すでに三百四十五万六千キロワツトがすでに許され、後残つたものの十六万二千キロというものは、すでに或る時間のズレが……早く抑制しなければならぬ数字がオーバーしておるということは、もう実際の事情でありますから、それを消極的に処理しても、非常な僅かな数字になろうかと思いますが、併しそれもなお且つする必要はありますので、今鋭意やつておりますが、なお積極的にはできるだけこの渇水に間に合うような処置をできるだけ電力の方面でとつて、需用に対する迷惑ができる限りかからぬように積極的面においても、今案を立てつつあり、又地方を視察して、そういうことで支局長あたりの報告をとつて、今やつておりますので、今日具体的に申上げることはできないのでありますが、よくその辺は心得て、でき得られる限り至急に全部の対策を立てたいと思いますが、大体の傾向は抑制の傾向と、それから一面に積極的に供給のできる方法をとつてプラスとマイナスを組合せて案を立てようと思つて努力している次第であります。一応この公益委員会の許し得られる範囲の数字について概念的に申上げただけでありますが、その出ている数を平井君から説明してもらいまして、あと大体の又御質問を受けたいと思います。
○結城安次君 ちよつとその前にお伺いしておきたいと思います。公益委員会の御努力は多としますが、この大口に対する需用についてはほうぼうから声がありますが、あなたがたのお耳には、中小企業がどんなに電力がなくて困つているかということが余り入つていないのじやないかと思うのですが、再三の陳情は、全く小口動力需用家に来ないために失業者ができる。中には破産に瀕しておる。どうしてくれるのだというような声が非常に来ている。そのときの陳情者の声は殆んど同様にどんどんどんどん新らしい需要家に配られて、我々のところに来るのがなくなつてしまうのだということを非常に訴えるのですが、今後の需用増に対する電力会社並びに公益事業委員会のお見込によつてお許しになるのは、これはもうよろしうございましようが、異常渇水の場合に今後お許しになるのと過去のものとの、つまり扱いを差等をつけるようなお考えがありますかどうか、その点を中小企業は非常に気にしておりますが、ちよつと若しお聞かせ願えればお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) この中小工業の極く小さい方面にはどちらかというと、事業者対中小工業の関係になつておりますので、委員会にもお話の通りにいろいろ陳情は参つております。従つてその陳情に対して事業者を呼んでいろいろ尋ねますと、区々まちまちではありまするけれども、実際は少しその何と申しますか、オーバー、カリキユレーシヨンとして多くまあ言うておられるのが集まると大変な苦情のようになりまするし、それをどうも取上げ切らん形もあるようでありまするが、これは同時にアロケーシヨンの問題等と伴つて、そういう標準をどこに置いてやるべきかというので、過去にはまあ七月を標準としておつたのですが、もう少しあと戻りして七、六、五、四ぐらいの標準で中小工業をもう少し暖かくと申しますか、そういうふうに取扱うべきじやないかという注意を與えておりますが、如何にも数が非常に多くて、そうしてこちらと直接でないものですから、その数字等については甚だ判断に苦しむのです。まあ私自身の感じでは、そう口で言われるほど大きなものではないのではないかと思うのであります。又事業者によつて、例えば中国と東京と比べるとその気持が又大変違いもあります。一概に全国の考え方としてはなかなか取扱は困難でありますが、いずれにしても電力を少しずつ増加しなければどうにもならんことだけは事実であります。これは又詳しいことは技術長から説明し、需給課長からも説明します。
○委員長(栗山良夫君) それからもう一つ、先ほど松永委員長代理は増加率が一〇・二%になつておるけれども、まあこれくらいは大したことはないのだと、こういうお話がありましたが、需用供給の計画のときの増加率は六・八%でありましたか、六・九%になつておるわけです。そこに約三%の開きがあることも非常に大きいのでありますが、今の表を見ますと、平井技術長の説明がこれからあるわけでありますけれども、大体昭和二十五年十二月末日と昭和二十六年八月末日とのこの八カ月間の増加率は一〇・二とおつしやいましたが、私が計算いたしますと一〇・七%になる。で、これを一年に換算いたしますと、一四・三%になります。で、大体我々が今まで当つて行きますと、この程度の需用の伸びが起きておるのでありますが、こういう需用の伸びが当り前であるということで、新規の需用をどんどんやられたのでは、これは需給バランスは全然とれないことになりますが、その辺の委員長代理の一つお考えをこれはすつきりとお聞かせを願いたいと思います。この前あたりに私どもが意見を述べたときにおつしやつたお言葉と大分違うようでありますから、これを述べて頂きたい。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今の数字は私の数字が若し間違つておれば何ですが、大体八カ月間で六%八という数字になつております。この八ヵ月を十二月に延べて十二月平均をとつて、一〇%二と私の計算ではなつておりますが、若し今委員長が仰せられたように一四%だということになれば、どつちかの数字が間違つておるのだ、竹田君、この数字を少し吟味してもらいたい。
○古池信三君 ちよつと関連して伺いたいのですが、過去数年の間の日本の工業の変動というものは、非常に私は著しいものがあると思う。個々の需用家についてみても然りであると思うのでありますが、例えば三、四年前には、盛んに電気を使つてやつておられた事業家が今では非常に実際の面では減つておるということもあり得るし、又数年前は極めて微々たる事業であつたものが非常に発展をして、多量の電力を使う事態になつておる場合もあると思う。従つてこの間に契約キロワツトの実際量の動きに即応して契約の変更ということをこれは当然考えなければいかんと思うのです。ただ名目上契約をしておるからといつて、大して使わないのに、そのまま契約を認めて行くというのはおかしい、又実際上非常に困つておるものもあえて抑えて行くというものも非常に適正でないと思うのですが、その数年の間にそういう契約の全国に亘る適正化と申しますか、調整ということをこれは図つて行かないと、先ほど結城委員からも御質問になつたような点が本当に適当に結果に現われて来ないのじやないかと、こう思うのです。従つて新規の需用と既契約の分との調整も無論大事でありますけれども、既契約の中において各需用家別の契約の正常化というか、適正化、こういうことを一つ考えて行かなくちやいかんと思うのですが、これについて何か手を打つておられますかどうか、一つお伺いしたい。
○説明員(平井寛一郎君) 只今の古池さんの御質問の点につきましては、私どもも実はいろいろ研究をいたしておるのでございます。確かにそれぞれの需用家について見ますと、お使いになる電気の量は非常に変遷があるのであります。で、例えば現状では割当制度を実施しておりますが、その結果を見ましても特に五百キロワツトと未満の割当量をフリーズしておる分におきましては、未達の需用家が相当あるのであります。ところが、現在でもまあそれらの一応契約がある限りは、その契約量を減して下さいということは話合いによるものですから、なかなか結果的に見て結んでおらない。現状の制度としまして、そこで問題のある点は、需用家に対する料金の請求はいわゆるデイマンドとエナージとに分かれております。エナージは使つた量がべースです。これは問題ないのですが、デイマンド・チャージというのは契約量のキロワツト数に対して掛けるのでなくて、実際の使われた実績の平均最大電力とかそうしたものを基礎にして使つておりますので、例えば千キロの契約があつて、六百キロワットしか使つておらない場合には、デイマンドは六百キロワット拂えばいいような制度になつております。こういうことにつきましてこの前の改訂の場合にも、それを契約量に対してとるような面を開きまして、そういう契約の無駄に持つておられるところは、減して頂けるのではないかということを研究いたしたのでございますが、研究の結果としては、そこまで行き得なかつたのですが、研究はいたしております。この問題はどうしても是非いい方法を何とか捜さなくちやならないと、私は考えておる次第でございます。それから先ほど申上げました数字が、全国の契約数がこの八ヵ月間に八十万キロワツトばかり殖えておるのでありまして、それが、六・八%だという数字を申上げたのでありますが、八十万キロワツトという数字は非常に大きいように見えるのでありますが、大体契約数量が現状では千三百万キロワツト以上あるわけであります、従量電燈とか定額燈は抜いて。而も千三百万キロワツトあつて、当然電燈まで入れますと、もつと大きな契約数量になるわけです。そういうふうに契約があつても余りお使いにならなかつたり、負荷率の低い需用家もたくさんありますので、そういうふうな面が考慮されまするので、恐らく実際にこの千三百万キロワツトに応ずるための発電力は、この三分の一以下の供給力を持つておれば応じ得るのではないか、そういうふうなまあ常識判断がつくわけです。従いまして、八十万キロワットの契約が六・八%であるという数字が示すように、これも供給力の面から見ればその三分の一前後の供給力を持つていれば、一応応じ得るわけでありまして、今年度中に殖えまする発電力も、水力が二十三万キロワツト、火力が十八万キロワツト、合せて四十方キロワツト以上の設備が殖えるわけです。そうした点も見ながら一応又割当の実績等を見て、充たす等の事情もありますし、契約等があつても余りお使いにならない事情等を見ておつて、そして止むを得ないものだけが処理されたのが、今年の春まで来たのでありますが、これでもまだ今のような苦しい需給の中においては無理であるということになるのでありまして大体七、八月頃以降につきましては、電気業者に対しまして新規の需用に対しては巖選主義で行けと申しておるのでありまして、ここで現に出ております数字は八カ月で八十万キロワツトという数字が出て来ておりますし、実際使用するのは不等率のためその一部になるのでありますが、それも抑えに抑えてあるものが前からそういうふうになつて来るという結果的な事情になつておるのでありまして、どうしても、今立案中でありまするが、早くこの基準をはつきりきめて、今後のものに対してはきちつとした線で処理して行かなければならんと考えております。そうして、七、八月以降においての傾向といたしましても、相当に抑えておるということも事実なんでありまして、今お手許へ遅れ馳せに届きまして差上げました資料は、実はこれは、三千キロワツト以上の契約になりますると、委員会の認可を要する範囲になりまするが、その部分の数量の昨年までの契約量、その後においての認可したもの、それからなお未処理で申請中のものというふうなものがこの数字に載つておるのであります。これらも、今のような電力会社のほうがこれは供給差支えなしというところに行くはずが、恐らくはいろいろな事情で地方の産業局その他とも話合いをし、いろいろな面から折衝し、どうしても防ぎ得なかつたものが来ておるのが、相当現在の分としては多いのでありまするが、ただ八月頃までに処理しましたものにつきましては、八月以前から話合いができておつて、工場ができた、さあ送つてくれという手続をされたものが相当あつて、そうした事情もあつてなかなか防ぎ切れなかつた面もあると思うのです。今後につきましては、どうしても工場設備ができてしまつてからこれを認可するとかせんとか言うことは、国の資本を無駄に寝せることになるのでありますから、どうしても早目にそうしたものについて、事前に話合いができるような或いは認可基準を立てて、判断の基準をはつきりさせてし、なければならんと、そういう意味で只今立案中でございます。
○古池信三君 新規の需用の中にも相当私は切実な実際に欲しいという需用が多かろうと思うのです。又、そういうものに限つて負荷率からいつても相当高い需用が多いと思うのですが、ただ過去の契約を持つておるからといつて既得権のようにそれをずつと保ち、而もデイマンド・チヤージだから契約量は影響ないということもなかろうと思うのです。やはり契約を持つている以上は、それだけの利便というものは需用者は持つわけです。でありますから、その契約というものを電力会社と需用家との間の取引なのだから、どうも何ともできんというように言わないで、それは無論その需給のバランスのとれているときならそれで結構だと思うんですが、こういうふうに皆非常に困つて、少しの電気でも有効に使いたいというときなんですから、ただいたずらに、殊に割当に対して未達が相当続いておるというような契約者に対しては、これは話をするなり何なりで、その契約量を減すというようなことを考えて、そうして減した分を新規のほうなり他の需用のほうに持つて行くというようなこと、多少これは法規的にでも考えられたらどうか。單に電力会社だけの商業的なことに委しておかないで、そういうようなことも公益事業委員会としては考えらるべき段階ではないかと考えられるのですが、どうですか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 古池さんの御質問御尤もだと思つて、その点も委員会で考えておりますが、まだ事務局までその仕事を移しておりませんが、実は事業家の首脳者、電力会社の社長連中には一通り注意は與えておりますけれども、営業部とか何とかいうのは、それぞれ立場があるんです。いずれその数字を作つて、事務局とも打合せて、実際の運用面に差支えないことにしたいということは、各事業会社の社長等も考えておるようですから、だんだんそういう方針に進みたいと思います。
○委員長(栗山良夫君) ちよつとお諮りいたしますが、まだ只今の資料が到着しないようでありますので、従つて議事が停滞いたしますから、次へ進行したいと思いますが、よろしうございますか。
○説明員(平井寛一郎君) 今資料は差上げました。一応概略の……。数字は読みませんでしたが……。それからもう一言ちよつと新規需用の問題に関連しまして……。皆さんよくおわかりのことと思うのでありますが、念のために補足さして頂きたい点は、今年度の需用が、まあ制限をやつておりまする時は別といたしまして、一四、五%とか一五、六%とかいう伸びた実績を示しておるのでありますが、これが、その伸びたのはいわゆる新規契約で殖えた需用によつて殖えたものが、その中にどの程度占めておるかということは、これは別の問題なのであります。むしろ従来の契約の需用家がやはり景気の変動につれて生産を上げて行く、契約の範囲内において生産を上げて行くという面から殖えるもの、或いは電燈やその他で町を明るい燭光に切替えて行く従量電燈、そうした面での既契約の需用家の使用量の増加によるものが相当多いのであります。まあこれの、只今のところでは割当ということによつてそれ以上越した者は高い料金を拂う形になるので、一応の具体的な調節の面を持つておるのでありますが、その上に立つてなお且つそうした増加率を示しておるので、増加率の中には契約分の使用量の増加が非常に入つておるということも、念のためにちよつと補足させて頂きたいと思います。
○委員長(栗山良夫君) 新規需用の抑制問題は、まだ方針としてのものを総括して伺つたわけではありませんので、更に成るべく早い機会に一つ全需用を含めてのR・Bの方策ができ上りましたならば、この委員会で一つ御説明を頂きたいと思います。 それから前委員会以来懸案になつておりました事項で、過日説明になつた下期電力需給計画について、地帶間の電力融通が加算されていないという理由で、佐々木君から説明を求められておりましたが、本日は佐々木君が出席されておりませんので、これは次回に譲りたいと存じます。 それから前委員会におきまして、電気事業者を参考人として出席を求めて、各社の需給計画を伺つたのでありますが、それとR・B案との間に相当な差等のあることを発見いたしまして、これについても更に明確にいたしたいと思いますが、この点はまだ委員会のほうにおきまして、計数的な整理を行なつておりますので、これも次回にいたしたいと存じます。 それから最後に残つておりますのは、二十六年の上期の收支決算、各社の二十六年上期の收支決算のことにつきまして、ずつと懸案になつておりましたから、これをこの際伺いたいと思います。
○説明員(中川哲郎君) それではお手許にお配りいたしました二十六年度上期の收支決算予想について御説明申上げます。 二十六年度の上期の收支につきましては、実は電気料金の改訂は八月十三日に実施いたされまして、それが收入として上つて参りますのは九月分からであります。従いまして、大体二十六年度の上期は料金値上げの前提となりました收支状況でありましたために、大部分の会社が收支はバランスを失しておると、こういう事情は当然予想せられておつたのでございまするが、その後需給面におきましても、八月頃におきましては、東北地区におきまして相当の渇水がございました。又九月におきましても各地区渇水事情を示して参つたのでありまして、その点が料金改訂後の事態といたしましても、若干の予想外の事態が生じて参つたわけであります。それでお手許にお配りいたしましたものは、八月までの実績を出しまして、それに九月分は推定計算をいたしたものでございまして、経営者会議が取りまとめました数字でございます。委員会におきましては、若干の月次報告は行なつておりますが、上期におきましては、新会社成立早々でもあり、且つ月次決算の締括りにつきましても相当月の数字というものは十分に現状を把握できない事情がございますので、下期以降におきましては、料金改訂後の事態といたしまして、月々の数字を成るべく正確に計上いたしまして見て参りたいと存じましたが、上期におきましてはそういう事情の下に、一応期を通じましての数字を見て参るという方針で現在おります。現在のところ上期の決算は、今月末の総会にかかりまして、各社決算の数字を作成中でございまして、ここに出ましたものは一部予想の入りました事前の数字でございまするが、今までここに報告を受けておりますもので推算いたしますると、大体この決算予想にほぼ近い実際の数字が出る模様でございまして、全国を通じまして、一億、二億くらいの違いはあろうかと思いますが、大体上期を通じましては、この平均の合計欄にありまするように、十一、二億程度の決算上の赤を生ずる見通しであります。この原因は主として先ほど申しましたように、料金改訂に至りますまでの月の間におきまして、收入面は従前料金によつて、経費は相当人件費その他値上りを見ました経費で支弁しておつたということに原因するものであります。又四月、五月頃におきましては、石炭の単価等につきましても、若干現在の改訂料金の織込みの單価よりは低い点がございましたが、八月、九月以降におきましては、相当の石炭費の値上りを見たという点も若干入つておりまするが、総体におきましては、全体の收支のアンバランスという点がこの決算面を悪くしておる原因でございます。なお各項目についての精細の数字は、今期決算を待ちまして委員会で当月中旬に各社の決算監査をいたす予定でございますので、その際内容等も十分審査いたしまして、的確に経費の計上方法を作らせまして、いろいろ内容の監査を検討をいたして行きたいと思いまするが、この数字は会社の数字生のままのものでございまして、従いまして費目の中に計上を見ている会社、或いは見てない会社等もございまするので、統一した御説明はむずかしい点があろうかと思います。なお減価償却につきましては、当期の決算におきましては委員会といたしましては、電気料金の改訂までは従前の帳簿価格に対しまして、従前とつておりました定率法の償却を計上すると、又料金改訂後の期間につきましては、料金改訂に織込みました再評価の価格を基礎にいたしまして、定額法で一〇〇%の減価償却額を計上すると、こういう打合せをいたしまして、それを以つて減価償却の所要最低限といたしました。従いまして各社の数字は、その委員会で決定いたしました決算の減価償却計上法に即しましてこの欄の減価償却を計上しておるものと思われます。さような事情で、收支全体といたして見ますると、この利益金の欄にありまするように、北海道、中部、北陸と、この三社は若干の利益金を上期において出しておりまするが、東北におきましてはやや赤字が大きいのでございまするが、これは先ほど申しましたように、七月以降特に八月におきまする渇水の影響を受けて、水位の減退を見たのが原因であろうかと思われます。東京電力におきましても若干の赤字を見ておりまするが、この点は原因を正確に現在まだ把握できませんが、大体全期間を通じましての経費が、收入を上廻るということになつておるようであります。関西、四国、中国、九州、この四地区におきましても赤字でありまするが、中国地区におきましては渇水が相当九月にございました。石炭の購入も相当多く、粗悪品が多かつたということも赤字の原因をなしておるようであります。九州につきましても九月の渇水事情、これが相当影響しておるように思われるのであります。甚だ概略の御説明でございますが、まだ細かい内容の審査の中途でございまするので、この程度の説明にして頂きたいと思います。
○委員長(栗山良夫君) ちよつと伺いますが、上期の燃料費の基礎になつた石炭の織込み数量はどれだけになつておりますか。
○説明員(中川哲郎君) 需給計画に織込みました数字でございまして二百二十万トン程度でございます。
○委員長(栗山良夫君) 二百七十六万トンではなかつたですか。
○説明員(中川哲郎君) 消費実績が計画を若干上廻つたのでありまして、計画としてはやはり需給計画に即したものとしてやつておりますので、尤も上期下期として分けましたものでございませんで、年間を通じましたトン数で計算いたしておりますが、それをそこで上期、下期に分けますれば、需給計画に即応して計算をいたしたということで二百二十一万トンということであります。
○委員長(栗山良夫君) この決算書に入つておる数字が二百二十一万トンでございますか。
○説明員(中川哲郎君) 決算の方面は実際の消費トン数で計上しておると思われますので、計画トン数よりは相当上廻つた数字になつておると思いますが、まだその辺は数字は把握いたしておりません。恐らく二百七十万トン前後の消費トン数で計算されておるものと思います。尤も九月が予想であつた点もございますが、八月までの実績で石炭の費用のほうは計算しておる次第であります。
○委員長(栗山良夫君) R・Bから提出された上期の消費炭の実績は二百七十六万トンであつたはずなんです。だからそのことをお伺いしておるわけです。従つて二百七十六万トン消費したといたしますと、この燃料費が百五億一千十九万一千円になつておりますが、これを單価にしますと三千八百円になります。そうすると八月九月に炭価が上つて燃料費が殖えていると言つて中川経理長先ほど御説明になつたのですが、そういう工合に料金ベースを織り込めば四千四百八十円ですから、これよりもずつと安いわけなんですが、その辺はどうなんですか。
○説明員(中川哲郎君) 一点は、この二十六年上期の決算は新会社として五月から以降の九月までの決算でありますので、二百七十万トン消費実績の中の四月を除きましたものに該当するわけであります。従つて消費トン数自身も幾分低くなつておるわけであります。
○石原幹市郎君 この東北電力が非常な大きな赤字ですが、この赤字が水力調整金と丁度見合つた程度の赤字なんですが、今年の大きな赤字の原因は渇水ですか。
○説明員(中川哲郎君) 東北電力の場合におきましては七日末乃至八月の渇水が相当影響いたしておりまして渇水前まではさほど赤字は大きくはないように聞いておりますが、八月が相当影響しておるわけであります。
○石原幹市郎君 そうすると、まあ大体下期においても相当の渇水が続いておるわけですが、下期においても相当大きな赤字が出ると考えておかねばならんでしようか。
○説明員(中川哲郎君) 各社の下期の予想につきましては渇水状況の推定如何によるわけでありますが、一つは東北としては石炭の単価が現行の石炭の購入単価よりも約二割がた上つて来ておる実情でございますから、石炭費の影響を受ける地区が赤字も従つて大きい。関西、中国あたりが渇水による收入減のほかに石炭費の経費の損失の増加ということが大きいのであります。下期全体の見通しといたしましては、その点からいたしますれば東北は少しく有利な面もございます。併し渇水の程度の推定によつては東北としても相当な赤字が出るというふうに見込んでおるわけであります。各社を通じまして十月に起きましたような渇水がずつと持続いたしますれば、各社とも一億を起える程度の赤字を一応推算いたしております。
○石原幹市郎君 私この前各社の社長からいろいろお話があつたときにも伺つたのですが、今年のような非常な渇水で、而もそのためにこういう赤字を出さねばならんというときでも、やはり水力調整金というのは何ですか、その発電設備能力によつて実際の発電はやらなくても納めて行かなければならんということになつておるのですか。
○説明員(中川哲郎君) 水力調整金の支拂につきましては契約によつて、渇水豊水の有無にかかわらず設備の資力に応じまして支拂うと、こういう約束になつております。尤も渇水がございますれば火力地帶におきましては相当火力の発電力が殖えるわけでございまして、逆に豊水の場合においては火力地帯はいいという面もございますが、一方だけをとつて見ますといろいろ損得があろうかと思いますが、契約上一応やむを得ないことかと思つております。
○須藤五郎君 この表を見ましても各電力会社相当赤字があると思うのでありますが、これは渇水が原因していることと、それからやはりそれに応じて石炭をたくさん焚いたことも大きな原因だと思うのでありますが、私は数日前の新聞を見ますると、今月の二日に衆議院のほうでソヴイエトの通商関係の方と衆議院の代議士諸君、各党の議員が集つていろいろ話をした結果、ソヴイエトから石炭をうんと安く売るという申出があつたように新聞紙上でも承わつておるわけなんです。即ちトン当りアメリカの石炭が三十ドルならばソヴエイトの石炭は十ドルで売るということをソヴイエトのほうから申出ておる。それほど安い石炭が買えるならば、その石炭をどんどん買つて焚けば電力会社も楽になるし、又電力料金の上においても非常に安い電気が供給できるのじやないかと思うのですが、ソヴイエトから安い石炭を買うということに関して公益委員会は各電力会社なり政府当局に進言をするというような御意思があるかないか。又そういう安い石炭を買うことに関して松永委員長代理はどういう御意見を持つておるか伺つておきたい。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 須藤さんにお答えしますが、ソ連から売るということは聞いておりませんけれども、中共の大連に密山の石炭が貯炭があるので、それは幾らかインド炭より安いから成るべくとる方法を通産省、安本あたりでおとりになつたようでありますけれども、その見返りの物資がありませんので、或いはあつてもその輸出が困難なためでありましよう。理由は私よく存じませんが、中共の石炭が駄目であるということだけは承わつておりましたが、ソ連のことについてはまだ何にも承わつておりません。
○須藤五郎君 あの二日に非公式ではあるけれども、衆議院の代議士が、各党の代議士が四十名ほど集つてソヴイエトの通商関係の人と向うで会つておるわけなのです。その結果ソヴイエトはトン十ドルで売るという申出があつたようであります。それからそれに対してバーターとして日本の綿糸類、繊維類をもらつたらいいというような話があつたというふうに私は伺つておるのですが、若しもそういうことができれば非常にいいことではないかと私は思うのですが、松永委員長代理はそれに積極的にそういうふうな話を進めるように努力なさる意思があるかないか、伺つておきたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) そういう安いものが実際手に入ることによつて、カロリーの関係もありますけれども、アメリカあたりから買えば約二十ドル以上で買わなければならんので、その半値で買えることになり、何ら国際的に、総司令部あたりでも異議がないということになれば無論努力いたします。
○須藤五郎君 総司令部の問題が出ましたが、もうやがて日本も條約の批准が済めば独立するのですから、そういうところまで総司令部の気兼ねをする必要はないと思います。ですからやはり日本政府としましてそういう安いものがあるならばどんどん、国民の幸福になることなのですから、どんどんと買つて安い電気をどんどん起すということが結局いいことではないかと思いますので、公益委員会の責任者としてあなたの積極的な意見を私は伺つておきたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 公益委員会としましては、要するにこの電力危機に際して十分な電力の発生ができるように、それがコストにできるだけ高い影響を及ぼさんようなことになりますると、徹底的にそういうことに呼びかけてやらんなりませんが、何しろ御承知の通りに安本、通産省、そのほかの関係官庁が表面に立つてやられることでありますので、私どものほうとして方針は無論結構でありますけれども、日本の政府としてどうされるということについては、少し公益委員会の方針というようなことは差控えて申上げておきたいと思いますが、以上先刻申上げたように各省がそういうことに努力されることは最も切実に希望するわけであります。
○小野義夫君 ちよつとこの会社経理について少しお伺いしたいのですが、先ず第一に先般各電力会社の首脳部のかたに来て頂いて経理問題について大分いろいろお伺いしたのでありますが、皆さんの御意見はどうも非常に電力料金を上げなければいかん。まあ端的に申上げるというと七割アップというようなものが三割五、六分のところにとまつたと、こういうことはこの電気会社の経理内容に非常なる変化があるというようなことは、これはもう殆んど皆さんがおつしやつたのでありますが、そこでこの上期の決算と来たるべき下期の決算というものは、非常にこれは国民全体がどういうふうに電気会社の経理がなるだろうかということは、我々も非常に大きな関心を持つておりますが、又国民全体も大きな関心を持つて、この問題をどういうふうに持つて行くかということについて頭を悩ましておる次第でありますが、その前提としまして、これはあとでいろいろ細かい内容についても二、三伺いたいのでありますけれども、先ず松永委員長代理のお考えとして今度の、ここに十一億何がしの欠損が出ておりますが、下期においてはこれはむしろ十倍にもなつて、或いは百億近いような赤字が出るのではないかとも考えられる節もあります。或いは五十億ぐらいでとまるかもわかりません。そこでこの十一億何がしというものの損というものは、一方に非常にプラスもありマイナスもあつて非常に錯綜した結果、かかるものが発生しておるものと思うのでありますが、例えば炭を余分に非常に焚き過ぎた、渇水の結果として焚かざるを得ない。それから又相互融通もまるで順序が違つて、東北からもらうべきものを反対に東北に送つたり、いろいろ雑多な原因があると思うから、この炭なら炭、渇水によつた本当の渇水の損というものをここへ我々が聞いておく必要がある。そしてそういうものであるならば、上期下期を通じての電力会社の決算というものは、上下に分けることがすでに間違つておるから、一年一回じやどうだというような議論も我々の同僚の中には話合つておるようなわけでありますが、どちらにしましても、こういう異常渇水におけるところの損失の処置というものは、今度はこの電力会社の経理の土に大きな問題であるのでありまして、先ほど委員長は、これはマイナス渇水準備金である。マイナス渇水準備金として棚上げをしておいて漸次これは償却に該当して、その他の経常の、いわゆる経理の上の面を知りたいというようなお話もあつたのでありますが、この点に関する松永委員長代理のお考えはどういうふうにこの異常渇水の損失の経理をなさるお考えでございましようか。お伺いしたいと思うのであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 今日も委員会を開きまして、その点で相談いたしております。これをマイナス渇水の準備を来期まで仕送るというようなことならば簡單でありまするけれども、若しその計算をあとまでも続けるということになりますと、豊水の時分の余剰電力量を渇水準備にするということは委員会でもすでにきめておるわけでありますけれども、マイナス渇水をいつまでも延ばして行くということは経理の面についても相当悪弊があります。然らばどうするかというと、第二の方法として考えられるようなものは、ただ一期だけ見送つて来期までおいてその後の処分は再評価において引落すかどうか、再評価において引落して、この異常渇水及び異常石炭高価というものを処理するのがいいかどうか。それでなくてやはり下期の模様を見て適当に渇水になつた石炭の損失というものはその期その期に適当に処理して行く、赤字に出して処理して行くというふうに考えるがいいかということについて、今日も検討いたしておりまするが、できるだけ再評価で引下げるというような簡單な方法をとらずに、赤字のまま今回は見送りまして、来期の模様を見て、丁度小野さんがお話のように、大体これを半期ごとに計算するのが無理があるのであります。御承知の通りに日本発送電の場合は一年計算をしておりました。配電会社は半期計算をしておつたのでありまするが、今度元の配電会社というものは、発送電と同じ性格を持つて参りましたから、計算は半期、ことでありますけれども、こういう異常渇水の処理等については、やはり一年間をおよそ見合わして処理すべきではないかというような結論に達しかかつております。それでこれもお話の通りに帳簿上簡單に再評価の評価金から引下げるということなく、適当の方法をとつて処分して行きたいと思うのであります。そのことについて何かいいお考えがあれば承わつておきたいと思います。
○小野義夫君 私ども若しこれを株主の立場から観察いたしますと、そういう異常な渇水状態が原因になりまして、配当その他諸般の経理に禍いを及ぼすということでありますというと、うつかり電力会社の株は持てんじやないかということも起るのですが、これはどうしても別途処理を、今のように再評価から落すということも、これは巧妙な手ではありますけれども、それだけ財産は悪くなるということになるのであります。そこでこれはどうしても一年というようなことで、毎年こういうものを取るなら、これは一年で切りをつけなくちやならんけれども、先ず承わるところによれば、何十年来の渇水だということを言われておるのでありますから、若しそうであれば、相当長期にこれは棚上げをしておいて、若し会社の收益で本当に償却ができないということになるならば、次の電力料値上のときにこの償却を、そういう異常渇水の棚上げを償却することも加味して、而してこれは事業資金で処理するのが妥当ではないか。又国家の観点から言うたら、かかる場合には、一種のこれはマイナスの、電力に対しては非常な突発的な事件であるから、これに何かの国家の打つべき手はないかどうか、この点も一つの点だと思うのであります。どちらにいたしましても、この今の率で見るというと、上期においては水力も予想以上に出ておる、一〇〇何%出ておる。それから火力のほうも相当焚いて、電力会社としては本当に全力を挙げておるということが、発電その他の状態からこれを考えられるのでありまして、然るにもかかわらず、上期において十一億何千万の赤字があるということについては、その真相はどこに一体あるかということについて、すぐ電力料が安いからかくのごとき結果に陷つたということは断じがたいと思うのでありまして、今後六ヵ月は電力料は、これは二ヵ月の見込であります……併し今後六ヵ月で料金が上るのでありますから、若しこれを六ヵ月、完全に料金を前のような料金で充足し得たりとするならば、一体プラスはどういうふうにプラスになるのであるかということも、これは検討を要する一つの目標であると思うのですが、若し初めのほうに電力料が改訂されておつたら、一体月々の……やはり上る前と上つた後の料金收納の差は、一体どれだけ違うのでありますか。それをついでに承りたいと思います。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今の前半のお話については大体御同感でありまして今日決定的に、委員会全体の決定した意見を私が代つて申上げることは、今日差控えておきたいと思うのですが、大体小野さんのお考えの線に沿つて行きたいと、私自身は考えております。即ち或る時期までは、今期、下期に起るこの異常渇水に要する赤字というものは、暫らく帳簿にそのまま置いて、或る程度若しそれが処理できるものがありましたら処理して、処理し切らんのを無理に再評価等で落さずに残して置いて、適当にこれを期間をかけて株主の迷惑にならんように処理すべきものじやないかと思つております。それからなお申上げたいと思いますが、全体で、今日思われておりまするのは約百万トンばかりを、七百三、四十万トンに対する外国炭を上期、下期において輸入しなければならん計算になつております。そのうち上期は尤も僅かでありまするけれども、下期においてインド炭或いはそのほかの石炭を輸入せんならん数量もかなりありまするが、これを仮に上、下平均いたしまして百万トン輸入したものと仮定いたしまして、二千円ほど高いものを入れるとしても、ちよつと一億からの違いが出て参ります。これは日本に石炭の計画が立たなかつた、そして無理に外国の石炭を取つたのだという責任は、これは電気事業者のみ負うべきであるかということは一つの議論になろうかと思います。而もその二億円というものは、要するに七百何十万トンに対する百万トンの二億円でありますから、これは公の方面で負担してもらうかどうかの議論が起るのじないか。今それをかれこれ事業者はまだ申出ておりません。私どものほうもそれをどうするかという理論的なものは出しておりませんから、これからの問題を含んで今期の決算までは何も間に合いませんが、来期決算の場合までには、この全体を通ずる百万トンばかりの輸入炭の二千円乃至三千円の差金というものは如何に処分するかという又新らしい問題が起るのじやないかと考えております。それから後段に仰せられた問題については経理長から御返事申上げます。
○小野義夫君 これには無論こういう赤字が出ておりますから、配当なさる御意思はないとも考えられるのでありますが、若しまあ相当の際であるからと言えばそれまででありますけれども、各社の株主諸君においては五分なり八分なりの配当は欲しいということも考えられると思うのでありますが、その配当に若し必要な資金、例えば配当をすればほかの積立金とか何とか万事万端要ると思うのでありますが、そういう、仮に八分内外の配当をするとすればその金はどれだけ必要でありますか。ちよつと承わりたい。
○説明員(中川哲郎君) 先ほどお尋ねの料金改訂前後の收入の開きでございますが、料金改訂前のものでございますと大体一ヵ月七十億程度の收入であるはずでございます。改訂後においては平均三割の値上げでございましたので、一ヵ月九十億程度の收入に相成ります。それから今のお尋ねの配当資金の問題でありますが、利益金が合計して七十二億円でございますので、一割配当といたしまして、一年七億二千万円が配当金でありまして、これに法定準備金、税金等が含まれます。従つて十億内外のものが一年間の配当資金になります。
○小野義夫君 その程度でございますと、勿論私はそういう経理としますと、ここにこれを決して不当な支出と申上げるわけではありませんが、修繕費、特別費、それから諸費、この合計額は約百億近くあると思います。修繕費において五十八億四千万円、特別費におきまして二十七億三千余万円、諸費において二十一億六千九百万円あるので、合計すると百億からあるのでありますが、これは勿論当然その費目として出せば伝票の面から見れば当然そういうふうにやられるのも止むを得なかつたのかも知れませんけれども、かかる経理の苦しい場合において、そうして電力会社の株というものもまんざら捨てたものじやない、将来日本の一番大きないい不動産的の存在として見込のある株だと私どもは考えておるのでありますが、こういう百億からのやり繰り勘定で、決してそれをその五分や六分の配当が、何かここらの経理の操作においてでき得ないというほど、この内容が非常に各社に窮屈であるかどうかということについて私は疑問を持つのであります。又一方に、今のような非常に大きな負担を、火力の負担その他、渇水で非常にやつておるのでありますから、この経理面をもう少し、これは大体率直に我々は受取つたのでありますけれども、ここにもう少し各社は、この経理の面について、今の異常渇水の損失の処理、並びにここにありますところのこの三つ、四つの項目について再検討して、この間多少振替 えるべきものがあるかないか。これらのことについて経理面をもう少し精査すべきではないかと思うのですが、委員会におきましては、かかる御注意を各社に與えられましたかどうか、一つお伺いします。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 御説御尤もでございますが、この修繕費又は償却費というようなものは甚だ実際よりも、もう少し修繕もしたいものだと思い、償却費も出したいものだと思うのでありますが、修繕費については、大体実際において出しておりまするが、償却は見ようによつてもう少し軽く見てもよし、又足らんというならばどうするかというと、まあ出どころがないのですから、最小の償却をしておるものと思わなければならないわけであります。これについて私ども、即ち委員会としては、償却を少し減らして、これを利益配当の方面に向けるという考え方は持たしたくないものだと思つております。償却については大体これでも足りないのであることは、もう明らかでありまするが、修繕費もこれを建設費の中に廻したり何かすれば、多少黒字に出て参りますけれども、そういうことは誠に不健全な問題となるばかりじやありません。十月から帳簿の記入方法も、公益委員会の政令において会計規程を出しております。ますます巖重になるわけでありますから、上期と下期の決算の状態もこの際ルーズにすることは、むしろできないという建前を取つております。そして申上げるまでもなく配当といつても金高は僅かでありますけれども、帳簿は成るべく健全の帳簿を維持して行きたいものであるという、委員会としては方針をとつております。
○小野義夫君 そうすると、今の償却は御尤もと思います。又修繕費も、或いは御尤もと思うのですが、特別費とそれから諸費で約五十億あるのですが、これはどういう内容で、ございましよう。
○説明員(中川哲郎君) 特別費のほうは水利使用料その他設備にかかる税金その他の負担金でございます。従つて一定額によつて課税されたものの支拂でございます。それから諸費のほうはいわゆる雑費でございまして、旅費その他諸雑費関係がまあここに入るわけでございまして、いずれも経理上出て参りましたものの支出の集計でありまして、いわゆる引当て的なものではないわけであります。
○委員長(栗山良夫君) それではこの辺で、懸案になつておりました点の一部を終りまして、本日の会議の案件でありまする電源開発の問題につきまして、時間が少し延びましたけれども、研究をいたしたいと思います。電源開発に関する調査の内容としましては、かねて益事業委員会、経済安定本部、建設省並びに通産省におかれましては、それぞれ構想を持ち、具体案の作成に当つておられるのでありまして、すでに一部新聞にも発表せられておる通りであります。又自由党のほうにおかれましても、相当具体的な案を新聞紙上に発表せられておりまするので、このかたがたの案につきまして一通りの説明を頂きたいと思つたのであります。本日は時間がもう切迫いたしておりますから、この内容についての研究は、次回に譲ることにいたしまして、一応説明だけ頂きたいと、こう考えますが、よろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古池信三君 委員長、簡單なことですけれども、ちよつとその前に今の收支決算予想のことに関して一個所だけお尋ねしたいのですが、いいですか。
○委員長(栗山良夫君) どうぞ。
○古池信三君 この支出の部で、水力調整金が三十九億ばかり上つております。これは会社から出してしまつたものと思いますが、一方收入のほうにおいて、火力調整金が三十八億何がし出ております。結局一億近い金というものが会社としては出してしまい、又收入の分ではそれだけ入つて来ておらんということになつて、宙ぶらりんになつておると思いますが、これはどういうふうに処置されておりますか。
○説明員(中川哲郎君) この経理は、いずれも各社の数字を中に寄せ集めたものでございまして、若干各社の出しました数字に食違いがある点があると思うのです。こういう点は決算の監査に際しまして是正させまして、適正なものを提出させたいと思います。これの細部の原因は確かめておりませんが、各社の計数の計上の仕方がそれぞれまちまちであるという点、その他食違いがあつたと思います。実際支拂する場合に見込で提出したものもあると思います。水力調整金のほうは、予定額ですから、割合にはつきりいたしておりますが、火力調整金のほうは各社の使用実績に対してまちまちに請求が出るわけでございますが、これは総額では一定の限度がありますので、足らん場合には或る程度平均的に按分してしなければならん点もあり、そういう場合で請求額と支拂額の食違いが出ておるというわけであります。
○古池信三君 これは何でしようね。水力調整金と火力調整金とは最後に必ずしも合うものではないのでしよう。こういうふうに食違いができるのが自然なんじやないですか。
○説明員(中川哲郎君) 大体年間の計算においては合う勘定になるわけでございます。一応火力調整金のほうは年間でたしか七十二億幾らというのですが、キロワツト時として締めておりますが、予想の單価で彈いておりますので或る程度食違いがあるだろうと思います。大体大雑把の勘定は合う勘定で計画はできております。
○古池信三君 そうしますと、一年を通じて最後にならなければはつきりしたことはわからない、こういうことでございますね。
○説明員(中川哲郎君) さようでございます。
○小野義夫君 通産省のかたで電力に関するかたはおいででございましようか。
○委員長(栗山良夫君) 参つております。
○小野義夫君 実は緊急にお伺いしたいのは、電力の燃料として重油十万トンを輸入するということは発表されておつて公益事業委員会でもそう言われておるのでありますが、然るところ最近電力不足から非常に各社デイーゼル・エンジンが自己発電ということに方向が変つておりまして、いずれの社もデイーゼル・エンジンの据付けを夢中になつてやつております。これは一面から見ればデイーゼル・エンジン結構ですけれども、燃料に関して通産省は各社の私に作つておるところのデイーゼル・エンジンの発電所が動くような重油輸入の手配をされておるかどうかということについて、一つ御意見を承わつておきたいのですが……。
○説明員(吉岡俊夫君) 現地電力の不足を補うために各工場がデイーゼルによる発電所をたくさん申請いたしておりまして、現に施設しておるものも若干あるわけでございますが、これに対する重油の扱いにつきましては、現在のところは各業種の主管部局で、その部局に配付されておる重油の割当量の範囲内でやり繰りいたしておりますが、だんだん殖えて参りますと、その範囲内でのやり繰りが困難になつて来るものと思われます。従つてこれに対する扱い方針につきまして只今研究中でありまして、まだ決定いたしておりませんので、いずれ方針がきまり次第御報告いたしたいと思います。 —————————————
○委員長(栗山良夫君) それでは先に戻りまして電源開発の調査を続行いたします。それでお断り申上げておきますが、先ほど申上げましたように、本日は公益事業委員会以下自由党まで五つのところからそれぞれ発表せられました案について伺いたいと思つたのでありますが、そのうち自由党はまだ党議を以て未決定の由を以て本日は説明をいたしかねるというお申出がありました。従いまして緊急に決定をいたしましたならば、この委員会で伺うようにいたしたいと思います。又その他の点につきましては、更に委員長において自由党とお打合せをいたしたいと思いますので、御了承を願いたいと思います。本日説明を一応伺う程度にいたすことに御了解を得ましたが、その説明を願う内容につきまして一応改めて申上げておきます。 電源開発に対する基本的な計画の内容を明らかにせられたいということであります。第一は計画の期間であります。第二は、必要電力需用量をどのように査定をせられておるのか、会計年度並びに年度別に伺いたいということであります。又その需用を想定せられた根拠を伺いたい。又その需用を発生するに必要な開発の出力並びにその決定の根拠を伺いたいということであります。次に開発の衝に当るところの担当者をどういう工合に予定せられておるか、その点も併せて伺いたい。第三には、所要資金の量並びにその調達方法でありまして、所要資金は国家資金を予定せられております場合は、会計年度別の額並びに調達方法に関しましては、外貨、財政投資等に分けて説明を願いたいと思います。それから第四には、開発計画に伴う資材の裏付けでありまして、銅、木材、セメント、鉄等の所要資材につきまして、果して計画にマツチするところの資材が入手し得るかどうかという点に触れて頂きたいと思います。更に第五には、その計画を進めました場合の開発の効果について言及せられたいと思うのであります。順次説明を頂きたいと存じます。第一に公益事業委員会の説明を求めます。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 公益事業委員会は自分で案を立てたというよりも、各会社が五月一日から九州においても、東北においても、北海道においても、それぞれどういう需用があるか、それからそれに対しては現在どういう不足になつておるかということを、二十六年の四月初めにおいて査定をしたのであります。その当時において、詳しい表をあとで差上げますが、各区平均三・八%ぐらいが最小であつて、それ以上多いところは大形ぐらい現在需用に足りないという現状がはつきりしておつたのであります。而もこれは制限された状態でありますから、相当制限を緩和して行く状態におきまして、この増加というものが甚だしく不足を訴えるということは想像されるのであります。そこで方法としまして、空虚なる需給状態を調べるわけには参りませんので、先ず北海道、次に東北、東京というのに初めの十日ばかりは限定いたしまして、そうして各需用を調べたのであります。尤も北海道の需給状態と東北の需給状態、それから東京においての需給状態はそれぞれ性質も違つております。それから日発当時の発電した振当て方が甚だしく誤差も多いようでありましたので、同様には参りませんけれども、これを東北だけの例をとつて申上げますと、その当時東北において仙台まで送電線が漸く完成するかどうかという時分でありました。たしか仙台の送電線は五月に完成したと思つております。そういたしますと、酒田方面において或いは青森方面において、仙台以北の電力需用がどのくらいあつても応じ切れないという状態にあることを発見したのであります。と申しますのはあの方面における各所の化学工業というものは非常に大きな動力源を要するのであります。到底それは見込がない、見込がなければどうするかというと、やはりこの只見川とか或いは猪苗代とかから送電するということをやめて、その地方地方において小さい発電所でも作つて間に合わさなければならんということを考えたのであります。同じ東北におきましてもそういう個々について考えたのであります。次に考えるのは送電線の行つておりまする郡山或いは新潟という需用状態を見ますと、これは遊休設備が非常に多くて、送電線はすでにあつても送るべき電力がないという事実が発見されました。それから平方面は非常な需用が増加しているにかかわらず、これ又送電線が到底間に合わないというために、平に対して送電線を早く急がなければならんというようなことに関しまして、この方面の電力を如何にするかという問題をすぐ結び付けて考えなければならん。同じ東北でもおよそ二つか三つの需給状態をことごとく調べて、そうして東北における発電地点、送電線の早く拡大すること、それから大きなところ、間に合うところは只見川のごとくダムを作りさえすれば三万キロ、五万キロ間に合うところもある、これらのところは特別に急がなければならんというようなことを肯定しまして、東北における需給状態を見ますると、やはり五カ年間一割はどうしても増加しなければならん。この増加に対する供給方法は大きな一カ地点、只見川なら只見川一カ地点のみで供給するという方法は到底間に合わないということで、地方々々の開発を図らなければならんということを考えまして、そうして東北における需用の状態、それから供給する送電線の可能、不可能、それから大品の只見川そのほかがどういう速力で大きなものができるかどうかという速力を考えまして、そうしてこの五カ年計画において第一に東北を取上げたのであります。これは三回繰返して東北だけの研究をしまと、厖大なる東北の需給計画書というものができたのであります。それを電源開発調査会に委嘱し、それから専門の五人の顧問もお立会い願い、技術部旧日発の人並びにそのときまで三月二十八日にきまつた各社の首脳者、まだ指名されておりませんけれども、将来の責任を持つておる人が立会つて、そうして東北は事業者としてはその当時内ヶ崎君が責任者になつて、そうして作り上げたものがこの電力五カ年計画の東北部であります。かくのごとくして東京に移り、中部に移り、北陸に移つて、そうしてずつとやつて行つたのであります。その間事情が皆違つておりまして、例えば四国のごときは四国電力のみで四国の全体の需用はどうも満すことができないというようなものは、住友共同電気又は新居浜の住友の幹部と御相談して、成るべくこれは自家用で幾分やつてもらう、幾分は四国電力の財政力及び技術力の及ぶ限りにおいてやりましようというようなことで、ここに示してありまするように、遂に四国の財力には不相当な松葉川の電力開発の計画を立てまして、その計画通りに二十六年度のうちに着工いたしております。従つて四国のごときは、四国だけの例を申すと、四国では四国の松葉川の開発、並びに住友共同の開発によつて四国の電力の状態を見て、そうして四国の開発計画を立て、九州は御承知の通りに非常に水力の地点が少いところであります。仮にありましても、水路式であります。ますます石炭を食うところでありますから、これらのごときはできるだけ上椎葉の水力を早く開発することに考慮を加えまして、これが約十万キロであります。それからそれでは到底足りない、つまり三、四年間或いは五年間に目的を達することは困難でありまするから、止むを得ず火力の大計画を立てたのであります。その当時計画されたものは九州の港発電所、或いは相の浦発電所、福岡の発電所、或いは八幡の発電所以外に刈田の発電所というものを新たに計画してこの計画の中に入れたのであります。併しそれは四月のことでありますけれども、その後八月、九月の状況を見て到底九州といえども火力発電所を作つてもなかなか石炭の不在を訴えることが甚だしきもののあることを考えまして、綾南というのが大淀川にあります。これは県でもいろいろ計画されておつたのでありますけれども、県と御相談して成るべくこれを火力発電所の刈田を来年以降に延べて、二十六年の着工に綾南を入れるということにしましたけれども、火力水力のでき上り工合、或いはキロワツトの工合から見ますと、むしろこの変更によつて数字の余り移動のないことを期してこの計画を立てまして、それでいろいろありまするけれども、公益委員会の案というものは、何も公益委員会が独善的に、或いは官僚的に命令したものではなくして、各業者がその実際について必要なるものはこれだけなければならんというものと、これだけは何とかして開発でできるだろうというものとを専門家等に参加してもらいまして立てたのがこの五カ年計画であります。そこで実績から申しますると、もはや二十六年の着手というものはどれだけでいいか、二十六年にでき上るものをどうしていいかということをこれから更に又第二次の検討を加えなければなりませんが、この第二次の検討に加える要素としては、旧来継続事業として二十四年頃から日発において計画されたもの、各配電会社において僅かながら火力設備とか、或いは小さい水力を計画しつつあつたものを全部急ぎましたために、これは各社も大いにやつてくれまして、御承知の通り二十二年では水力で二万キロほか日本の電力界では開発は成功しておりませんが、本年は約それの十倍、二十二万キロを速成して参りました。これは少くともこの私どもの五カ年計画のうちに更に多くの数字を加えることになろうと思つております。そこで二十六年の着工はこの予定以上にやらざるを得ないことは本年の情勢でわかつておりまするために、この計画より上廻つた計画になつておると思います。その数字は、話が長くなりますからあとで技術長から説明させます。上廻つた計画を二十六年度に溜めておりまするが、これはもう確定のことで、殆んど工事請負人もきまり、それから請負人がきまらんところといえども各社に命令して、何と言いますか、道路を直すとか、或いはそこに労働者の小屋を造るとか、或いは電話を架設するとか、或いはレールを敷くとかいうようなことは、もうすでに東北のごとき雪の多いところは一月二月を待つわけに行きませんから、すでに着手させております。二十六年の計画の百七十万キロにつきましては、大体に請負契約を済ませまして、これを普通三年はかかると思うのが成るべく二カ年半以内に片付けるように計画を少しはしよつて今やらしております。それでやれば幾らか奨励金でも出してやるような心持ちで、各社が努力いたしております。そういたしますと二十七年の計画に少し二十六年の計画が突込んだ形になりまするから、二十七年はそれでは減せばいいかということになりますが、この事情を見ますと、火力をむやみに増して見たところで石炭がないことは明らかであります。それから又火力発電所というものは旧来は八カ月から一年半とかでできたものでありますが、現在では事実水力を急ぐのと余り変らんくらいに暇が要ります。甚だしきに至つては二年くらいかかるという見積りを出すところもあります。そこでアメリカなどを聞いて見ますと、三十カ月以内でないと日本に送り届けることは困難である。而もそれが戦時関係が起ればそれも当てにならんというようなことでありまするから、この表のうちに、二十七年から変えるのは成るべく水力であり且つダム式のものをやるというふうに二十七年から変える方針であります。けれども、このキロワツトの増加、或いはキロワツトアワーの増加は、大体もうこれを狂わすとすべてが困りまするので、旧会社のやりました四カ年計画を大体支持してやるつもりであります。これが公益委員会としてとつておる方針の一つであります。それから資金の面についての御質問でありまするが、資金につきましては、この表にありまするように、一部自己資金を使い、一部はどうも政府の貸出、又は特別銀行をお願いするよりほかにないと思いまして、公益委員会では、国庫金で出して頂くか、或いは特別会計で出して頂くか、適当な金を出して頂くというような要望をいたしましたが、来年につきまして約二カ月ばかり前に大蔵省その他に交渉しておりますのは、そういう方法に基いてやります。併し実際においての現状では、本年二百五十億の見返資金をもらいましたために、二十六年の着工を二百五十億でやりまして、来年着工するもの並びに工事金を約千億と、来年中見ております。それについて五百億は何とか社債或いは拂込そのほかで自分で努力せんならんと各社に申付けておりますが、どうしても五百億の限度は足りないことは明らかであります。そうしなければ本年着工したものも、来年この案によつて着工するものも、共に不足になりまするので、五百億を政府に要求しております。けれども、そのしておりますというのは、つまり法律の手続において完全にしておるという意味ではなく、内部的にいろいろお願いしておるような事情でありまして、まだおれのほうは、そんなことは知らんと仰せられると一言も言えないわけですが、政府が財政方針がきまつて出してやるからこれから工事を始めろというわけには事実行かんものですから、その辺は不即不離の間に財政資金の援助をお願いしておる次第であります。大体の方針としてはそういうことでやつておりまするが、何か質問がございますれば……。
○委員長(栗山良夫君) ちよつと私先ほど説明を頂く前に言葉が足りなかつたので、若干目的が違つたと思いますが、今日はこの五つありまする案の内容について細かく伺うのでは到底時間的に余裕がないわけで、この委員会といたしましては、五つ出ておる案がいずれも独立案であつて、そうしてこれでなければ電源は開発できないということであるといたしまするならば、これは完全に調整をしなければ大変なことになると思います。相手になる河川というものは殆んど一つの河川で、大体同じような河川であつて、開発をするという人が五人もあつては大変でありますから、そこのところの調整をしなければならないと思うのであります。従いまして、大体お話を願5項目を挙げまして、そういうものについての関連性等を中心にして、この委員会の調査の目的に合うように一つお述べを願いたいと、こう考えるわけであります。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 只今のことのみについて申上げておきますが、ほうぼうで出ておる案を詳しく調べたわけではありませんけれども、私のほうの考え方と少し違つておるのではないかという感じを持ちますのは、例えば安本で……。
○委員長(栗山良夫君) ちよつとお待ち下さい。それは一応各省の説明を伺いまして、それからあとで伺いたいと思いますから、一応公益事業委員会として御説明が終りましたならば、次に経済安定本部のほうの説明を伺いたいと思います。
○説明員(佐々木義武君) 委員長からお話のありました質問の点に関しましては、順序が若干相違しておりますが、お手許に差上げてあります緊急電源開発計画要綱というのがありますが、これに大体洩れなく載つておりますので、これを簡単に御説明したほうが便宜かと存じます。先ほど委員長からお話がありましたように、電源の開発に関しましては、公益事業委員会のほうは主として電力会社を主体にし、通産省のほうは自家発電を、建設省、農林省の方面では公共事業費或いは地方起債等を中心としましたそれぞれの計画を持つております。そのほか運輸省といたしましては、鉄道電化の関係上、電力の開発の計画を持つておりますので、関係各省のそれぞれの案を一応安定本部といたしましては一定の方針に従いまして事情をよくお聞きしまして、それを一応国の資力その他の関係から勘案しまして策定しましたのが、この関発要綱であります。併しながらこの開発要綱は、未だ各省との最終的な打合せというところまでは行つておりません。同時に従つて経済閣僚懇談会或いは閣議等で未だ決定という段階には至つておりません。同時にそういう状況でございますので、この案を総司令部等に直接折衝をいたすという段階には到底まだ至つておらない次第でございます。従いまして見出しにもありますように、試案という括弧付きの標題が付いておりますが、全くのまだ試案の段階を出ておりませんので、そのおつもりでお聞きとり願いたいと思います。方針に関しましては一応省略申上げます。 次に計画の大要でありますが、電源の開発の目標は、なかなか需用面を想定するということは非常に困難なことでございますので、これが確定した需用だというふうに断言するわけにはなかなか参らんのでございますが、安定本部といたしましては、取りあえず現在昨年度の国民の生活水準を基礎にいたしまして、これを逐年合理的に上昇するという一定のカーヴを基礎といたしましてそれに現在の未稼動の設備を合理的に、フルに動かした場合には、大体どういう需用想定になるだろうかといつたような観点を主にいたしまして、昭和三十一年度を一応の目安にいたしまして、電力の需用量を睨みました産業構成から割出したわけなんでございます。その結果三十年の末までに電力の需用量は、四百六十億キロワツトアワーというものほどうしても確保しなければならんというふうな想定に立つております。次にこの電源開発は第一期、第二期というふうに大別いたしまして、第一期の分は今までそれぞれのさつき申しました関係箇所で継続工事としてやつておりますものは、逐次これを早めまして完成する必要がございますので、先ずこれを第一に挙げまして、次に今年度、昭和二十六年度並びに二十七年度、来年度に着工する予定分を第一期といたしまして、第二期といたしましては、二十八年度以降に着工する分というように分けて計画を作つております。そうしてこの第一期の分といたしましては、昭和二十七年度、来年の末までに大体着手が可能であつて、而も地点としても非常に適当だというものを選びまして、その第一期の計画に完成の主力を注いだらどうだろうというふうに考えております。第二期の計画といたしましては、二十八年度以降に着手する分でありまして、現在開発点、或いは着手準備等、まだ不明確なものが相当ございまするので、第二期の分に関しましては、現実の経済の推移等に応じまして、開発の規模或いは着工地点等を更に検討を深めた結果組みたい、こういうふうに考えております。 それから開発資金でございますが、開発資金といたしましては、企業の自己資金の調達は勿論でございますが、主として政府資金といたしましては、電力会社のほうに関しましては、従来見返資金から出しておりますので、その面を考え、それから自家発電に関しましては、日本開発銀行から出しておりますので、従来通りその方針をとつてございます。その他建設省関係或いは農林省関係の公共事業費、或いは資金運用部資金等で出しております従来のルートはそのまま踏襲いたしまして、この面は極力従来の線を崩さずに強化して行きたいというように考える一方、更に従来のそういう投入の方法を以てしては、とても水全般の総合的な処理と申しますか、或いは大規模な電源開発というものがなかなか困難でございまするので、ほかに適当な機関を新設いたしまして、その機関に一般会計或いは資金運用部資金等から新たなる資金の投入の方法を考えまして、新規の機関で以てその大電源の開発を並行的にやつて行つたらどうだろうかというような一応の考えでございます。作業の途中で取りあえず第一期といたしましては、急いでやる関係上、水火力併用の方法を以て策案したのでございますが、三十年以降ぐらいになりますと、どうしても石炭の面で相当の行詰りが生じまするので、長期に亘つてその後の日本の動力資源というものを如何にすべきかという問題になりますると、どうしても現在から長期の建設を要します大電源の開発も並行的にやりませんと、三十一年以降ぐらいの日本の鉱工業というものは持つて行けんような計算になりますので、先ほど申上げましたように、新らしい機関を作つて、そういう機関で大きい電源関発をやつたらどうだろう、こういうような想定になつております。そういたしまして計画いたしました電源の関発計画の概要は次の表にございます通り、第一期計画といたしましては、事業用、自家発電合せまして、事業用の中には電気事業、或いは公営事業、と申しますのは先ほど申上げました建設省或いは県営でやつて今計画して一部実施に移つておるものでございますが、そのほか先ほど申しましたような特殊法人というものを考えましてそれを全部合わしたものでございますが、それと自家発電と合せまして、出力といたしましては四百二十六万キロワツト、それから所要資金といたしましては四千四百七十五億というように策定してございます。第二期の分は先ほど申上げましたように、二十八年度以降着手するものでございまして、これは自家発電のほうはまだ計画としては十分二十八年度以降のものは練れておりませんので、取りあえず事業用の分だけを載せてございますが、出力といたしましては百八十五万キロワツト、所要資金といたしましては二千七百一億円というふうになつております。両方合せまして出力といたしまして六百十二万キロワツト、所要資金といたしましては、七千百七十六億円というふうに作つてございます。 次に措置でございますが、こうした計画をどうして実行するのかという問題でございますが、第二番の点は、開発形態の問題で、ございまして先ほど委員長からお話になりました担当者というのは、恐らくこのことじやなかろうかと思いますが、開発主体といたしましては従来の民営電気事業者、或いは自家発電をいたしております一般私企業、並びに地方公共団体等既存の企業体の分は極力有効適切な活用方法を考えまして、これを強化して行くという線は勿論変らないのでありますが、特に大規模特定地点で、特に立地等が総合開発の効果の大きいと思われるような地点に関しましては、先ほど申しましたように新たに特殊法人というものを設立いたしまして、これによつて開発を考慮したい、こういうふうに考えてございます。 それから次は資金対策でございますが、資金対策に関しましては、電源の開発資金は非常に長期に、而も多額に亘りますので、インフレ等に対する影響も十分考慮して投下を図らねばなりませんので、そういう点も総合資金需給計画といたしまして考慮しつつ、この電源開発の資金を確実に確保したいというふうに計画を立ててございます。従つて電源開発資金の調達に当りましては、極力民間資金の活用を図るということは勿論でございますが、早期に、主として来年度等に主力を置きまして巨額の資金を確保しようといたしますと、どうしても政府資金に相当強力な出資を仰ぎませんと、そういう開発計画は実行不可能になる慮れがございますので、先ほど申しましたような見返資金、或いは日本開発銀行資金等の政府資金を重点的にこれに投ずるというばかりでなく、従来ありませんでした一般会計或いは一部資金運用部資金等の出資ということも考えながら、この計画の資金的な裏付けといたしたい、こういうふうに考えてございます。資金対策の主たる内容といたしましては、次に五項ばかり掲げて書いてございますが、第一といたしましては資金を極力電源の開発対策に確保し得るように措置いたし嘉して、従つて他部門との調整等も相当考慮しながら、この部面からの投資によつて、摩擦を醸し出さないようにやつて行きたいという面が第一でございます。第二点といたしましては電力債といつたようなものを、新らしく考えてみたらどうだろう、こういう問題に対して或いは政府保証等の措置をも同時に考えざるを得ないのではないかというふうに考えておるのでございます。それから三番目といたしましては、先ほども申しましたように、特殊法人というものを新たに作りまして、これに対しては一般会計、或いは資金運用部資金等から一部出資をしたら如何かというふうに立案してございます。四番目は、長期而も継続的に資金を出さざるを得ない関係上、途中で資金の量その他に上げ下げがあつては非常に工事その他に差支えがございますので、何とかして継続的な投資を確保するような方法というものが考えられないものだろうか、というので、この点もそういう意図に沿い得るように目下考慮中でございます。それから日本開発銀行の資金は従来通り自家発電に重点的に投資したいという考えでございます。そういう考えを基礎にいたしまして、資金の需給計画を立案してございますが、所要資金といたしましては先ほど申上げました通りでございましてその民間資金と政府資金の内訳は最後の表にある通りでございます。 次は資材対策でございますが、所要資材量に関しましてはまだ十分案は練れておりません。従いまして極くラウンド・ナンバーで弾いた数字でございますが、大体先ほど申しましたような計画を毎年実行いたしますというと、セメント百万トン、鋼材二十万トン、電気銅、これはアルミによる一部代替を含んでございますが、二万トン前後を必要とするように考えられます。或いはこれより若干上廻る数字が出て来るのじやなかろうかと思いますが、この問題に関しましては特に電気銅或いはセメント等に関しまして、若干今までと違つた施策というものが考えられる必要があるのではなかろうかというふうにも考えております。 最後に関係機関の協力の問題でありまして、主として水の管理の問題等に関しましてはどういうふうな関係を各省と結びながら円満にこれを解決して行くかといつたような問題、或いはこういう電源開発に必要な道路或いは土地改良、水浸補償等の諸問題に関しましてもそれぞれ関係する箇所が非常に多うございますので、こういう計画の遂行に伴つて、それを達成するがごとく各省の協力も得ながら実施したい、こういうのが最後の項でございます。 大体以上が案の概要でございまして、特にこの開発主体の問題、或いは資金計画の問題、或いは最後の水の管理を如何にすべきかという問題に関しましては、目下各省とそれぞれ折衝中でございまして、まだ当初に申上げましたように、最後的な決定には至つておらんのであります。大体以上で説明を終ります。
○委員長(栗山良夫君) 次に建設省の説明を求めます。目黒河川局長。
○説明員(目黒清雄君) 建設省の考え方は資金その他企業体の形というようなものはとりませんで、私のほうのプリンシプルとして申上げますのは、今後電源開発としては恐らくダム式に行かなくちやならんじやないかという見通し、而もダム地点は日本全国には限られた地点きりない、そう多くあるものではない、こういう観点。従つてこのダム地点を相当愼重に取扱わなければ悔を将来に残すということ、そういうわけでありまするから、このダムの地点をお互いに取り合つて一つの目的にのみ使うということは、国家的に不経済ではないか。若し電源開発のためにダムを作り、将来それが他の目的に使われないような形に置いておくということになれば、それは国家的に不経済である。殊に資源のない日本においては、なお考えなくちやならんということで、我々はダムを作る場合には、少くとも総合開発的に多目的のダムを作るべきである、こういう主張であります。従つて電力以外に灌漑用水あり、洪水調節あり、工業用水あり、こういう形になるのが至当であろう。併しながらそれが全部の地点ではありませんので、それに適応した河なりその地点なりが、或る地点が局限されており、その局限は今我々のほうから申上げましたこういう地点なのでありますが、その地点は恐らく誰しもが工業用水でも或いは電力のほうでもこの地点を狙つておる地点なのであります。そういうわけでこれはどうしても総合的に使うべきだ。その場合に、総合的にこれを使う場合には、どうしても一元的に管理する必要性が起つて参る。それで一元的な管理をしなければこれはおのおの奪い合いをして、到底その目的は達せられないので、一元的な管理の必要性を感ずる。それに総合的に使いますことの利点は、一つの目的でダムを建設いたしますれば、結局は非常に高価なものにつく、お互いが金を出し合いさえすれば電気も安くできることである。こういうことによつて電力開発も安く促進されるのではないか、ただここで問題になりますのは、電気のみで開発されれば資金が非常に少くて済むのが、他の目的をそこに併合することによつて、それ以上国家資金を多く出さなくちやならんという欠陷があるのでございますが、併し現在におきますように、今年は渇水だといつておりながら、ルース台風によつて国民の損害が恐らく千五百億以上になると思いますが、こういうふうな台風を毎年受けるような日本においては、やはり治水上の見地から見て、それと一緒に金を出すべきじやないかというふうな考え方であります。而もこれは将来のことでありますが、洪水予報或いはその他の研究が積みさえすれば、或いは科学的のそういう施設ができさえすれば、一応線を引いてダムの使用方法を限定しておきましても、これはダブつて使える可能性が多分にある。そういたしましてなおこれが使用価値が殖えて来るのじやないか、こういう見方をしております。この考え方は我々の独善の考え方のみではありませんで、例をアメリカにとつてみますと、例えば一九四〇年にアメリカの水力の発電所が大部分が私企業であつて、水路式が多かつたものですが、勿論ダムもありますが、その中で一九四〇年と一九五〇年と比較しますと、一九五〇年においては千六百万キロワツトの今のアメリカの水力の中に、いわゆる総合開発でやつておりますのは七百六十万キロでありますから、四四%が国、連邦、公共事業、公共団体というようなものが開発した、而も一九四〇年の時代と五〇年の間の隔たりは、私企業では百万キロだけ開発されているのに対して、国或いは連邦、或いは公共事業、公共団体で開発されたのが、六百万キロというような開発を十年の間にやつている。これは結局総合多目的にやることがアメリカのプリンシプルといいますか、そういうことから起つて来たのだろうと思いますが、これは一考に値する問題だと思います。なおアメリカのフエデラル・パワー・アクトの中には、やはり総合多目的のやつを優先すべしというような一項目が入つております。それで我々としてもう一つ考えて頂かなくちやならんのは、ダムを建設いたしますと何百戸という家を移転しなければならん。これは大抵我々がやりましても相当問題になります。そうしますと、その住居の移転の問題につきまして、どうしてもその替地或いはその他の開発をやつてやらなければ到底ダム建設はできないという現状であります。そういう現状を考えますと、やはり多目的のダムを建設して附帯的な、そういう事業まで起して行かなければならんのじやないか、こういうことは恐らく私企業ではなかなか困難ではないかという見方を我々はしておるのであります。まだいろいろ議論がありますが、それならば私企業と官業的なものとの結び付きをどう考えるかということが今後の懸案だろうと思いますが、これはいろいろの開発方式を考えて、何も今のアメリカのように国で全部やる、連邦が全部やるという考え方を持たないでもできるのではないかと、我々は考えておる次第であります。これは我々としても、又国の方針によることですから、経営形態の問題には私は触れて置きません。
○委員長(栗山良夫君) 次に通産省の説明を求めます。
○説明員(吉岡俊夫君) 通産省といたしましては、産業政策の上から電源開発については非常に重大なる関心を持つておるのでありますが、ただ現在電源開発として所管いたしておりますのは、産業用の自家用発電関係だけでございますので、ここでは自家用電源開発に関して御説明申上げたいと思います。 自家用電源開発に関する資料というのがお手許に行つておると思いますが、最近の電力需給状況から見まして、電源の開発を急速にやらなければならんことは当然でありまして、その開発の中心をなすものはやはり一般電気事業者によるものであることはうなずけるのでありますが、これのみに頼るときには、この現在の事態に対処することができないというりで、各種産業の需用家から自家用発電をやりたいという要望が非常に多いのでございます。この要望に応えまして、通産省といたしましてはこの春自家用発電を積極的に促進するという方針をきめまして、これがために必要な資金の一部を国家資金の援助を仰ぐという方針をきめたのであります。その方針によりまして、現在まで開発銀行に対して融資の要望をいたしておりますものが第一の昭和二十六年度着工分という中にありますように、水力が約二十万キロワツト、火力十万キロワツト、合計三十万キロワツトで、ございまして、その所要資金は全体で百八十九億円ばかりになります。そのうち本年度の所要資金が約五十六億円でございます。この要望に対しまして安定本部その他と交渉いたしました結果、本年度中に約ゴ十五億円の開発銀行の融資を得られるという見込がついたのでありますが、その後更に自家用発電を希望する者がたくさん出て参りまして、今まで予定されておる資金の枠では到底足りないということで、いろいろ折衝いたしました結果、或る程度の増額を得られるという見込ができましたので、現在本年度に繰上着工を希望する地点といたしまして、更に水力約二万四千キロ、火力約六万五千キロ、合計約九万キロワツトのものを追加して開発銀行のほうへ願いたいと思つております。その追加分の所要資金は全体で五十六億円ばかりで、そのうち本年度所要のものは約二十四億円でございます。従つてこれを合計いたしますと、本年度に着工を希望するものの本年度内の所要資金は約八十億円に達するので、ございまして、その半分程度は開発銀行からの融資に抑ぐ、残りは各会社の自己資金によつてやつて頂くというように考えております。来年度以降のものにつきましては、各方面からの申込があるのでございますが、まだはつきりとはきまつておりませんが、大体我々のほうに意思表示をして来ましたものを合計いたしますと、水力約十七万キロワツト、火力約八万キロワツト、合計約二十五万キロワツトで、ございまして、この所要資金が約八十八億でございます。こういたしますと、本年度着工のものと、来年度着工のものとを合わせまして、二十七年度に必要とする全所要資金は約二百億円程度になるのでございまして、その半分程度は開発銀行のほうでお世話願えないものかというように関係方面と折衝をいたしております。自家発電を推進いたします場合に最も問題になります点は、一つは水利権の問題でございます。主な河川の水利のいい地点は既存の電気事業者、或いはいろいろな方面の権利が錯綜いたしおりまして、なかなか自家用発電の施設者が希望するように簡単に許可にならない場合が多いのでございます。従つて自家発電を促進する場合にこの水利権の調整ということは最も重要な問題でありますので、この点につきましては、関係方面の協力を得てできるだけ早く解決するように努力をお願いしているわけであります。 それからもう一つは現在電力の割当制というものを実施しておりまして、自家発電のあるものはその自家発電の量を考慮して割当がきめられておる実情でございます。既存のものは止むを得ないといたしましても、高い建設費を出して、資金を出して今後開発するものにつきましては、開発しただけ更に又割当電力を減らされては何のために努力してやつたのかわからなくなります。この点について安定本部及び公益事業委員会の御協力を得るようにも折衝いたしております。又もう一つ自家発電の場合に問題になりますのは、先ほども申上げましたように、なかなかいい水力地点が得にくいという点と、それから一つの企業ではなかなか厖大なる資金を集めることは困難なものがありますので、これらのものが相集つて、いわば共同して発電所を開発すれば開発が容易になるのじやないか。こういうことを考えまして、二三のこういうような共同して発電所を開発したいという希望のものについては、共同自家発電といたしまして、これも積極的に推進して行きたいと考えております。
○委員長(栗山良夫君) これで、自由党のほうの説明を伺いますと、大体全部明らかになるわけでありますが、細かい点につきましては、次回に譲りたいと存じます。ただ一言だけ伺つておきたいのは、只今伺つた説明によりまして大体わかりましたが、安定本部で計画されておるのがやはり総合的な電源開発の全貌を明らかにせられておると私は思うのでありまして、従いまして建設省で御計画になつておるのも、この安定本部の計画の中の一部門をなしておると考えてよろしいかどうか。それから通産省のほうの案もさようになつておると考えてよろしいのかどうか。この点を伺つておきたい。それから最近野田建設大臣が旅行先で発言せられておりますが、あの御発言というものは大体建設省の只今御説明になつた案の実現化についての御発言だと、こう了解してよろしいかどうか、その点を伺つておきたい。
○説明員(吉岡俊夫君) 自家発電の開発に関しましては、私どものこの案を安定本部に提供いたしまして、その結果調整されたのがこの安定本部の案に載つておると思つております。これは必ずしも我々のほうで満足しておるものではありませんが、一応安定本部のほうで調整された結果だと思つております。
○説明員(佐々木義武君) お尋ねの建設省の案並びに通産省の案でございますが、勿論細部に亘つては、まだ十分、先ほど申上げましたように調整はとれておりませんが、大体御意見を聞きまして、それを調整した案にはなつております。
○説明員(目黒清雄君) 野田大臣の新聞に出ていますのは、私直接大臣から聞いておりませんので、新聞ですから、どの程度の発言をされたかははつきり申上げることができません。
○委員長(栗山良夫君) そういたしますと、大体役所の、役所と申しますか、通産省、経済安定本部、更に建設省の関係は大体わかりました。そうしますと安定本部公益事業委員会の案の関係をもう少し明らかにしておきたいと思いますが、これは両者にお伺いいたしますが、計画の基礎になつているうちで、安定本部のほうの案の中には電気事業用としまして、公益事業委員会の御所管になつておるものも含めて全国的な、総括的なものを説明になつたわけでありますが、公益事業委員会としては、只今安定本部が御説明になつたような内容の範囲内での御計画をやつておいでになると、こういう工合に了解してよろしいですか。
○政府委員(松永安左ヱ門君) 安定本部の御説明は至極尤もで、大要をつかんだものと思いまするが、この数字の結論は大分五カ年間に違つておるようであります。ちよつと表について申上げますからお控えができましたら結構と思います。安定本部が九会社の五カ年計画をお取り入れになつておるとしますればです、この一期、二期を通じ合計で二百四十九万三千キロお取り入れになつているように思いますが、公益委員会の五カ年計画は五百四十六万四千キロになつております。従いまして、もう一遍申しますと、二百四十九万三千キロとお認めになつているようでありますが、公益委員会の案は五百四十六万四十キロとなつております。従いまして、その差が相当大幅、即ち二倍近く違つておりまするから、これはもう少し、今日お示し下さつた安本の御計画を私のほうも調べまして、なお不明なところは伺いたいと思つております。そのほか建設省のお考えにつきましては特に申上げるところはありませんが、ダムのお話がありましたが、大きなダムについて私のほうの計画では多分大井のダムが入つておると思いますが、そのほかいわゆる大きなダムというものについては、まだ五カ年計画にはそうたくさん入つておりません。これはよくお調べ願い、こちらの表も差上げますから、御検討を願いたいと思います。それで私どものほうの考え以外の大きなダム、即ち只見川の将来起る奥只見或は瀧の地点のダム、又は天龍川の佐久間の大きなダム、北山川即ち熊野川渓流における大きなダム系統、それから四国における奈半利川そのほかの大きなダム計画、九州におきまする球磨川のダム計画というふうなものは、公益委員会ではどういうふうに考えておるかということは他日又詳しく申上げていいと思いまするが、これは別な考えを持つております。その点多少の違いはありましようけれども、大体建設省のお考えにも、それから吉岡君の自家用のものについても、安本のお考えについても、何ら特別に承認のできないようなことは少いように思います。ただ数字とか、時間とか、方法とか、これからお互いに各省協力してやることと思つておりますが、第一私どもは九会社の企業能力を刺戟して、できるだけ大きく世間の役に立たせるほうに重点を置いておるものです。その点各官庁で御計画になるのと多少考え方の違いはあろうかと思います。その点も又適当なときに御説明いたします。
○説明員(佐々木義武君) 只今の松永委員長代理のお話でございますが、先ほど説明いたしました数字の中には公営でやるようなものも含んでおりまして、これは分別しませんとはつきりいたさないのでありますが、出力といたしましてはそう違いはございません。それから所要資金といたしましても、来年は先ほど申上げました千億近い所要資金を見込んでありますから、大体そう大きい違いはないと思つております。
○委員長(栗山良夫君) それでは大体お聞きのように、問題の所在点は明らかになつたと思います。それでこの委員会といたしましても、今後計画が二重になるか或いはその他いろいろなことがあつては困りますから、そういう点の細部に亘つて更に伺いたいと思いますので、さよう一つ御了承を願いたいと思います。 それから安定本部にお願いを申上げておきますが、今日頂きましたあの要綱までに導かれた細部の計画書がありましたら、これを一つ委員会のほうへ御提出を頂きたいと思います。と申しまするのは今の公益事業委員会の案との突き合せをいたします意味においても、もう少し内容的なものがないとわかりませんので、あそこまで集約をされまするにはそれぞれ細部のものがあろうかと思いますので、それの御提示を願いたいと思います。
○石原幹市郎君 我々もこの四社揃われたところで、いろいろ御質問したいこともあるのですが、余り細部の説明ばかり聞くよりも、総体的の電源開発に関する問題とか資金調達についてどういう考えがあるかとか、これはやはり次回には今日お集りの皆さんに集つて頂けるのですか。
○委員長(栗山良夫君) そういうふうにいたします。今日はこれで閉会をいたします。今申上げましたような点を骨子にして委員長の手許で準備をいたしたいと思いますので、このことはお委せを頂きたいと思います。 それではこれで委員会を散会いたします。 午後五時三十六分散会