電気通信委員会 第8号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/07
会議録
○委員長(鈴木恭一君) これより会議を開きます。電波行政に関する調査並びに電気通信事業運営状況に関する調査を議題といたします。
○新谷寅三郎君 私は大蔵省の銀行局長がお見えになつておりますから、銀行局長に二、三お尋ねをしたいのですが、それはほかではありませんが、先月の二十日付で以て銀行局長から各金融機関に対しまして設備資金の融通の抑制に関する件という通牒を出しておられることを聞いたのであります。この問題は、この通牒の内容については私も別段異存はないのみならず、日本の経済の現況からいたしますると、こういう措置も極めて適切であろうという考えを持つのでありますけれども、この通牒をどう読むかということについて実は非常に我々の関係しております電気通信事業並びに放送事業等には大きな影響があるのであります。こういつた通牒の内容は恐らく日本の敗戰後の経済から言いますと、終戰以来引続いてこういう方針をとつておられるものと私は信ずるのでありますが、今ここに改めてこういつたものをお出しにならなければならないような緊急の何か事態があるように私は推察するのでありまして、この点についてはあえてここでお尋ねをしませんが、併し結果としまして今申上げたように、過般来新らしくできました放送法によつて、民間の放送会社が約十六設立の許可を受けまして、今この設備を急いでいるわけです。いろいろな事情で、例えば物価の値上り等によりまして当初予定しておりました資金だけではなかなか建設ができにくくなつたといつて、これらの放送会社が計画をすぐ変えて、更に又増資をするというようなことは実際上なかなか行われにくいので、大体においてこれらの放送会社は一応設備資金の一部を金融機関から借りまして、そうして会社ができて、営業が開始された後に、恐らく来年は増資をして、その資金を返して行こう、こういうような計画でいるのが大部分であります。私の聞いているところでも、現在すでに放送会社だけで八億程度の資金が要る。それも大部分は地方の各銀行とすでに何と申しますか、内意契約というようなものができておりまして、すでに資金が出そうなところへ、この通牒が出た。それで各銀行のほうは真底からそれを好んでおつたか、どうか知れませんが、こういう通牒が出たというので、すべて資金の融通を抑えてしまつた。折角放送会社が今できんとする真際になつて、一片のこの通牒のために皆設備もできなくて、ストップしてしまつたというのが実情であります。いろいろその観点から議論すれば議論の余地はあると思いますが、併し政府としても放送法を出したということは、NHKのほかに民間の放送会社を若干認めて、そうして放送事業というものを認め、国民のものにしようというような考えを持つて、あの放送法を出された。而もその放送会社を放送法の下に幾つか認められた。それで或る程度政府も援助しようということは、放送法の審議のときにも言つておられる。そういう矢先にこの通牒が出たものですから、我々としては非常にこの通牒の運用について銀行局長に特にこれは配慮をしてもらわないと困る。何とか今もうすでに機械も注文し、機械が入りつつあるわけです。ですから非常に一方的な、片寄つた施設しかできない。残りの施設ができないというようなことになつてしまつて、このまま放つておくと、国全体としても非常なロスがここに出て来るという結果になる。これは何としても私は完成しなければならんと思いますが、これについて何か特別の御配慮を願えるかどうか、私は是非願わなければならんと思うのであります。この点について銀行局長に御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(河野通一君) お尋ねの点でありますが、お話のように去る十月二十日に私の名前を以ちまして各金融機関、特に銀行に対して、設備資金について相当重点的な融資をして行かなければならない。そのためには比較的重点をそれた設備資金については、これを抑制して行く方針について私から各金融機関に通達を出したことは事実であります。この趣旨は詳しく申上げるまでもなく新谷さんもおわかり願つておると思いますので、ここで詳しく申上げる必要はないと思いますが、現在資本、特に長期資金が非常に不足しておる我が国経済の現状におきまして、この不足しておる長期資金をできるだけ重点的に効率的に使用して行くということがこの際何よりも必要であるという観点からこの通達をいたしたわけです。資金の効率的使用につきましては、去る七月にも私の名前で各金融機関に通達をしたことがあるのです。その中にもやはり今申上げたような趣旨を抽象的に語つておつたのでありますが、その後の実施の状況から見まして徹底をいた、しません向きもありましたために、更に今申上げたような先月二十日の通牒を重ねて出すような次第になつたのです。インフレーシヨンを抑えながら、重点的な設備資金を確保して参りますために、現在言われておりますようないわゆる過剰投資というような面を是正して参りますためにも、是非ともこういうふうな方針で、以て設備資金について或る程度の抑制を加えて行かなければならんということについては、御了承を頂けるものと私は考えておるのであります。併しながらこの通牒は文字通り通牒でありまして、直接的な法的規正をやる、例えばよく言われておりますような資金調整法でありますとか、或いは信用統制法、資金統制法、そういうふうに法的な強制力を持つた措置ではなく、一般銀行行政と申しますが、金融行政の立場から方針を示したというに過ぎないのであります。この通牒をお読み頂いてもおわかりのように、そういう趣旨で運用をきれることが望ましい、従つてここに通牒をお手許にお持ちかどうか存じませんが、電気、船、石炭、鉄これらの重要産業についての設備資金と、その他中小企業とか、農林漁業、或いは開発銀行について融資します場合における設備資金、これらのものを除きましては原則として抑制せられる必要があるということを申しておるのであります。併しながらそれには二つの何と申しますか、ゆとりはとつておるつもりであります。第一は特別の事情のない限り今申上げましたような措置が必要であるということと、これが運用については各金融機関の自主的な判断に基いて行われることを要請いたしておるのであります。現在別に法律的根拠はございませんが、アメリカで行われておりますような例に倣いまして自主的な融資規正委員会というものが銀行を中心にして設けられております。これは別に先ほど申上げましたように、法律に基いた委員会ではないのでありますが、この委員会を活用いたしますることによりまして、今お話のありましたような特別の事情のもの、或いはこの通牒の運用に当つての具体的な措置等についてはこの委員会を通じて自主的な判断をして善処をされることを私ども期待いたしております。御指摘のございました放送会社の設備資金等につきましては、まだ具体的にその問題を、ここで結論的なことを申上げる段階にございませんが、その放送会社の設備に関する資金の問題だけでなくしてその他にもいろいろ今申上げましたような、私が出しました通牒に列記してありますもの以外で、相当やはり必要な設備資金というものがあり得ると思います。そういうふうなものにつきまして、これを絶対的にもう禁止をするというふうな意味には、この通牒はなつておらんのであります。これらの点につきましては個々の問題について、今申上げました自主的な判断、その方法といたしましては、事務的には今申上げたような自主的な融資規正委員会の活動に待つところが非常に大きいと思いますが、そういうものを通して個々に判断をしてやつてもらいたい。その場合において私どもは、その結果を見た上で、できるだけ直接な法的な規正なり統制ということは極力避けて行くつもりでおりますが、その結果が余りうまく行かないという場合工おきましては、場合によつては法的な規正と申しますか、調整と申しますか、そういうところまで行かなければならん段階が来ることも全然ないとは申しかねると思いますけれども、現在のところではできるだけ自主的な判断に基いてこの設備資金の調整と申しますか、規正を行なつて参りたい、かように考えておる次第であります。御指摘の問題につきましては、私も間接量一、二いろいろな問題の一つとして伺つたこともあるのでありますけれども、この通牒の運用につきましては、たびたび先ほど来申上げましたように、できるだけ金融機関の自主的な判断に基いてこの問題を処置されることを私どもは期待いたしておるのでありまして、今申上げましかいろいろな機構もできておりますので、これらの機構に対して十分皆様がたの御趣旨なり、或いはその必要性が強調され、この委員会の活動に反映するような措置が講ぜられて参られることが適当であろうかと思います。なお私どもといたしまして、この際あの通牒の運用に当つて具体的に、例えば放送会社の設備におては例外として認めるようにとか、或いは何の産業の設備資金は例外として取扱うようにといつたような指令を具体的に出すつもりはございません。できるだけ自主的に行われることを期待いたしておるというような段階になつている次第であります。現在までいろいろ自主的規正委員会のほうにも各銀行からあれこれと具体的な事例について申入があるようであります。いろいろ検討はしておるようでありますけれども、まだ具体的な結論に到達したものは現われておりませんが、これらの機構をできるだけ有効に、且つそれに何と申しますか、強制的なことでないように、自主的に善処を願つて行くというラインで今後も進めて参りたいと考えているのであります。御要望の点は御尤もの点もあると思いますので、そういう方面に対して私からも、そういう問題のあることについては十分これらの委員会等に申入はいたしておきたいと思いますけれども、関係のかたがたからこの方面だついて更に具体的にお話をお持ち出し願えれば甚だ結構だ、かように存ずるのであります。
○新谷寅三郎君 この通牒の趣旨を、更に具体的に敷衍して放送会社には是非優先的に融通しろという通牒は出しにくいことも御尤もだと思うのですが、今の放送会社の現状から言うと、例えばこの通牒の八にありますように、建設中の設備で、一体として運用することを要し、設備の建設工程がすでに半ばを超えているもの、大体においてこれに該当するのが多いと思うのです。併し半ばかどうかということは、これはなかなか具体的には言えない、すでに発注をして大部分はもう契約をしておる、それを機械を持つて来て具体的な設備としてやつているかどうか、これはまだ問題でありますけれども、大部分はすでにこの八にも該当するように私は思うのです。それも私さつき申上げたように、取りようによつて、こういう通牒が出たからというので、まあ急いでとめてしまうというようなことになりまして、実に今混乱状態にある。ですから優先的にやれと言わなくても、こういう問題があつて非常に問題になつておる、これはそういう契約がすでにでき上つておるなら、差支えない範囲で成るべくこれを考慮してやるべきだという趣旨をあなたからも一つ懇談的に是非銀行協会なり、関係の方面にいろいろそういうことを話してもらいたいと思います。それで銀行業者は安心して既定方針で貸してくれるものが多いだろうと思います。これは勿論さつき申上げたように、短期でして、来年になると大部分は増資して返すというのですから、非常に悪い悪性の投資にはならない、又焦げ付きにならないだろうと私は考えておりますので、その点は十分一つ銀行局長も実情をお考えになつて、やるようにして頂きたいと思います。それからそれに関連いたしまして、これは前からたびたびこの委員会でも問題にしたのですが、あなたの御所管ではありませんけれども、例えば主税局方面でも大蔵省は、ラジオとかいうものに対する認識が少し足りないのじやないか、いつもこれは私は言うのですが、例えば生活必需品の中で、ミシンとか電気冷蔵庫みたいなものは生活必需品だとして免税するのです、物品税をかけない。それからラジオの受信機はそれに反していつも税金を取つておるのです。どつちが生活必需品かということになると、非常に問題になるのです。これは我々もとらわれている議論だと言えば、とらわれているかも知れませんが、併し一般の常識では、電気冷蔵庫よりもラジオの受信機のほうがまあ遥かに我々には文化人として生活必需品だろうと思うのです。これをここにも生活必需品産業とありますが、ただ需気冷蔵庫の産業には優先的に融資するが、ラジオ受信機のほうには融資しないのだという、こういう問題が起つて来るのです。これはやはり従来の大蔵省の主税局なら主税局方面のそういう先入観にとらわれないで、やはり我我の国民の常識で判断して、こういうものをきめて行くように、これも適当な機会にあなたから是非一般に呼びかけてもらいたいと思うのです。どうもそういうきらいがあつて、これは少し悪口になりますが、我々としては非常に不満なんです。 それからもう一つ私お尋ねいたしたいのは、同様の意味で通信工業に対する金融問題、御承知のように日本の電信電話事業とも今漸次回復しつつありますけれども、今までの状態ではこれは国民の要望するよう芸域に達しない、電気通信省のほうでも今度料金の値上げをして、そうして相当の建設計画を以て、今後又新らしい局面を開いて、新らしい方式も取入れて、ここで相当に転換期に立つていろいろの計画ができておるらしいのです。聞くところによると、五カ年計画で、日本のあらゆる産業の中で電話だけが殊に遅れておると言つてもいいのですが、それを取戻すためのあらゆる努力をしよう、佐藤君もここでそういう話があつた。非常に結構だと思うのですが、ところがこの通牒に戻るのですが、それをやるのには、例えば分量から言つてもこれから相当出ましよう、注文が……。そうすると相当材料費とか或いは労務費というものは、設備資金にならなくても、相当金が要る、運転資金が……。多少電信電話の方式でも変えようとなると、メーカーの方面でも工作機械から変えて行かなければならん。そうすると設備資金ということになるわけであります。そういうような資金需要が目の前に追つておるのですよ。それがここから外れておるとなると、又ここでやかましい問題がすぐ目の前に起つて来る。だから河野君は通信事業に対して一体どれほどの重きを置いて考えるべきかということについて、これは大蔵当局の主管局長として相当考えてもらわなければならない、私はそう思うのです。それでこれも通牒をどうしろということになると、上あなたの御一存では行きますまいが、今後機会を見て、通信事業の復興と言いますか、発達のために、やはり所要資金というものは、基幹産業と同じようにどうしても、これは無論新らしく通牒を出して入れてもらわないと、電信電話のほうの折角の計画がすつかり又とまつてしまうという結果になるので、これは今すぐにはつきりとした御返事を頂きたいというのじやありませんが、特にあなたの御留意を願つて、今後通信工業が電気通信省の計画に副つてというよりも、むしろ国民の要望に副つてよくなつて行くための資金というものを十分に考慮して頂きたい、こう思うのですが、これについて今何かお答えが願えれば、この点についてもお答え願いたいと思います。
○政府委員(河野通一君) 今お話の第一点は、私から出しました通牒の第八項の問題だと思ます。これは先ほど二御答弁申上げるときに実は落しましたので、この機会に申上げておきたいと思いますが、ああいう第八項が、これはほかのかたは御存じないかと思いますが、今新谷先生からお読みになつたようなことで、設備資金は原則として抑制するが、現在まで或る程度すでに進んでおるものにつきましては、これはやはり例外的に今後も続けて行かなければならん、そのためには全体的な設備資金の抑制の例外的措置として考えて参りたいという趣旨を入れておるわけであります。御指摘のように放送会慕いろいろな設備がどの程度進んでおりますか、の通牒には過半ができておるということを言つておりますが、その過半という意味は、別段具体的に計算がはつきり出るわけじやございませんので、個々の運用によつて、大体半分できておる、今ここでとめてしまうのは勿体ないというものについては、できるだけそこはその設備を完成させるほうが、日本経済全体として効率がいいという判断の下に、ああいう例外的なことを申しておるわけであります。この判断はそれこそ計算をして出るわけじやございませんので、やはり各金融機関が自主的に判断をして、これはもう放つたらかすのは非常に勿体ないかどうかということを判断してもらえばいいわけであります。御指摘のような点は、私もよく実情は存じませんが進んでおるものであれば、これは堂々と八項で行けるわけであります。この辺の実情も私も機会がありましたら、よく申しておきたいと思います。 第二番目のお尋ねの、やはり設備資金の抑制の通牒に関連してでありますが、中小企業について例外的なことを申しておるのでありますが、この生活必需物資というものにつきましても、これもなかなか判断がむずかしいと思います。大蔵当局は大体通信機械、ラジオに対して非常に冷淡だというお叱りを実は受けたので、恐縮いたしておるわけでありますが、私が出しましたこの通牒は、先ほど申上げましたように、別にいわゆる法的な資金調整でも何でもない。従つてこれからあと何が生活必需物資であるかということについては、やはりバンカーとして十分自主的に判断ができるものであろうということを前提としておるわけです。それができないということであれば、これはやはり戰争前にやりました資金調整法でありますとか、戰後やりました融資準則というようなことで、具体的にやつて行かなければならん。そこまでは今の段階で考えておりませんので、今お話のミシンが生活必需物資ならラジオもそうだろうという点につきましては、これは私も実はそのように考えますが、一体それじやミシンに対して生活必需物資として、これを今申上げた通牒の中の、いわゆる生活必需物資に入るのか入らないのかという問題につきましては、資金調整法的な考え方なら私は具体的に返事は申上げられますが、自主的判断をしてもらいたい。まあ逃げるわけではございませんけれども、そういうことをやつておりますので、相当弾力性を持つてこの通牒は御解釈を願いたいと考えております。 それから第三点の電気通信機械の製造の設備の改善、或いは合理化等に対する資金は、一体今後どういうふうに考えるかという御質問であります。これは先ほど来申上げました抽象的な御答弁の域を実は出ないのでありますが、あの通牒ではいろいろな点で非常にぎくしやくする面があるわけです。例えば鉄鋼業の合理化資金を出す、じやそれに関連する鉄の山の資金を出さないのか、或いは電気の、電源開発とかその他の資金はどのくらい出す、じやそれに関連するどこの山は一体どうするのだ、関連産業をどうするのだという問題は、これはすぐ起つて来るのです。例は悪いのですが、その他にも幾らでも同じような問題はある。一つ電気通信機械事業設備資金の問題だけじやなくて、関連いたしまする問題は非常に多々あると思うのです。で、私どもはこれについては二つの考え方を持つてこの通牒を出したのであります。一つは先ほど来申上げました特別の事情があれば、その問題については十分自主的判断でやつてよろしい。それから先ほど御指摘のありました第八項によつて経過的に進んでおるものについては、適当に措置したらいい。それからもう一つは開発銀行、先ほどちよつと申上げましたが、開発銀行との何と申しますか、協調融資によつて設備資金を出す場合はよろしい。という意味はどういうことかと申しますと、開発銀行は御承知のように、全額政府資金を以て設立された政府機関であります。この政府機関を通して私どもは国の産業政策の立場から如何なるものが設備として必要であるかということをよく見て行くことができる。少くとも国の産業政策の基本というものは開発銀行の運営に対して十分反映し得るということを前提にいたしております。従いまして今申上げました電気でありますとか、鉄でありますとか、石炭或いは船以外のものにつきましても、国の産業政策としてどうしても必要な設備資金というものがありとすれば、これは開発銀行の運営方針を通じて必ずそこに反映されることができる。従いましてその開発銀行がその方面に融資をするということが国の政策として適当であろうと思われる場合には、これと協調融資をする形におきまして、必ずその資金は流れて行くべきものである。産業政策として一体今の場合の具体的の問題をどう考えるかという問題につきましては、これは私だけできまる問題じやございません。例えば総合的な企画をやつております安定本部その他と、よく相談をして、開発銀行の運営方針というものは私どもがまあ指導をいたしておるわけであります。従いまして開発銀行のほうでそういうものを出すことが適当であるかないかについては、これはやはり国の産業政策の重点をどこに置くかということの一環として考えて行けばいいのじやないかと考えておるのであります。ただ抽象的には開発銀行の運営につきましても、従来ややともすれば、まあ言葉は非常に悪いのですが、総花的になり勝ちである。従つて先ほど申上げました設備資金一般に対する抑制方針の趣旨に照して、開発銀行の運営方針自体も更に重点化をして行く必要があるであろうということについては、開発銀行のほうにも私からそう申しておるのであります。具体的な問題については今申上げましたような方途によりまして国の産業政策として、電気通信機械事業の設備資金というものが最優先して取扱わるべきであるということの結論が出れば、これの裏付として開発銀行からの融資はできます。従つてそれに市中銀行の関連して来ることは当然である。こういう段階になつておることを御承知おき願いたいと思います。
○新谷寅三郎君 大体において大蔵当局の御意見はこれでわかりましたので質問を終りますが、とにかく最後にお伺いいたしたいのは、私これは池田大蔵・大臣に予算委員会でも、本委員会でも言つたことなんですが、どうもこの通信というものが、戰後ずつとあらゆる産業に対する政策を通じて見ますると、いつも置きざりにされておる、これは勿論、電力、船舶或いは鉄鋼業、石炭というものは大事なものに違いありませんが、こういつた事業というものよりも広く日本の政治活動なり経済活動を活溌にするのはやはり通信よりないのです。これは神経系統のようなものですから……。通信がうまく行かないためにこれらの事業がどれだけ損をしておるかわからない。どこの国を見ましてもとにかく事業をやる場合には先ず通信設備を考えなければならんというくらいに、通信設備というものは大事なものです。ところが、これは電気通信省も、相当これはいつも私は小言を言うのですが、政府当局全体が電話、電信というものはもううまく行かんものだという先入観で、どうせ少しぐらい金を出したところでうまく行かないだろうというので、非常に通信に対しては大事なことを知つておりながら、いつも低い順位で取扱つておる。そのために、これは悪い例ですが、今電話事業なんかは恐らく潜在的需要を入れて二十倍ぐらいになつておるでしよう、二十人に一人ぐらいしか使わんでしよう。池田君に、これは例は違うけれども、若し鉄道で二十人に一人しか汽車に乗れないということになると、どうするのだということを言つたのですが、多少例は違うにしても鉄道ならもう大変な大騒ぎをするだろう、ところが、電話には一向政府もけろつとして、これに対してはおかまいなしという状況なんです。実に私はこれは残念だと思う。こういうことをやつたらいつまでたつても通信はよくならない。よくならないということは政治的にも経済的にも毎日々々知らないうちに非常なロスをやつておるわけなんですね。その点を、どつかでこれを殻を破つてやつて行かないと、いつまでたつても同じ状態を繰返すだけです。ですからこの通信というものに対する、これは神経系統であるだけに、もつと政府全体がこの通信事業というものに対して重点を置いて、資材でも資金でも、もつと優先的に取扱うという心がまいが私は望ましいのです。これは質問ではありません。意見ですから別にお答えは要らないのですが、特に銀行局長にも当面の問題に関係がありますから、私の希望として申上げておく次第です。
○委員長(鈴木恭一君) どなたか御質疑ございませんか。……お諮りいたしますが、電波監理委員会からテレビジヨン標準方式に関する資料が届いておりますが、この資料についての御説明を簡単に願いましようか。特に標準方式決定の方針という所等につきましては、相当技術的な言葉もありまするし、内容が技術的でございますので、これを一つ御説明願つて一応我々の参考に……。
○山田節男君 これは前回の委員会で申上げておるように、テレビジヨンの問題については一応今までの質疑、政府委員からの応答を、御破算と言つちやなんですが、一応これは過去のこととして、もつと根本的に一つ審議しよう、こういう意見を申上げてありますので、委員長においてもさように取計らわれることと了解しております。標準方式に入る前に、いろいろ聞くべき問題があると思います。例えばこの将来テレビジヨンの放送を行われる場合に、一体今アメリカでやつているのは、テレビジヨンの中継をコアクシアル・ケーブル並びにマイクロ・ウエーヴによるラジオリレーでやつているのです。こういうものに対する電通省は根本方針をどうするのか、これが基本問題。技術的になお企業の形態問題として政府の直営がいいのか、或いは公共企業体経営がいいのか、或いは個人経営がいいのか、それを単数でやる場合、或いは複数でやる場合、いろいろ衝くべき問題があるのです。そういう前提を先ずきめないで、十分論議をしないでおいて、こういう技術的の問題に入つても意味をなさないと思う。今までテレビジヨンの問題に対して頭やら足やらお聞したことになつて、順序が立つていないのです。それで一応この委員会に関する限りは、テレビジヨンの問題に対しては一応白紙に還して、もつと組織的に、系統的に論議する必要がある。殊に標準方式、スタンダードの問題は最も重要な問題で、これは同時に研究さるべきであり、又電波監理委員会としても研究されていると思うが、今この標準方式の問題を聞いて見たところで、ただそれだけのことで、実際のテレビジヨンを実現しようという段階に入つておつて、これをどうするかということについて、今までの委員会と同じように、頭からやつて見たり足からやつて見たりということになりまして、何ら系統が立たぬと思うのです。私はこの議事進行上について、非常に意見がある。それで一応こういう技術的の問題に入る前に、こういう問題から一つ入つて行つたほうが審議の順序からいつても妥当であろうと、かように考えますので、一応皆さんにお諮り願いたいと思います。
○委員長(鈴木恭一君) 只今山田委員から申されましたこのテレビジヨンの問題に対して、更に何と申しまするか、組織的な研究を当委員会でするという御意見のように拝聽いたしたのでありまするが、まあ当委員会といたしましても、事行政権の範囲内で電波監理委員会として仕事をしておるわけでありまして、それに対して各委員から持つておられます知識を通していろいろ御質問なすつておつたと思うのであります。勿論山田委員のお考えになつているような線というものは、各委員もお持ちになつておると思うのですが、具体的にどういうふうにして行くかということに対しましては、別に私ここで持合せを持つておりませんが、山田委員のお説に対してどなたか御意見ございませんか。
○新谷寅三郎君 私は実は山田君の御意見全部は聞かなかつたのですが、大体この前の山田君の御発言で、根本的というか、私は根本的とは思いませんが、もつと全般的に意見を交換しようという意味で、何か懇談会のような形で十二分に討議して行つたらどうかというので、私これに賛成したんですが、併しまあ大体テレビジヨンというものは、我々技術的な知識はないし、よくわかりませんけれども、併し常識的には我々も又政府委員の諸君も一応勿論頭に或るものを持つておるわけで、そこに具体的に話合うと意見の違いもあり、認識の違いも出て来るでしようが、併しそうかといつて、テレビジヨンのそもそもからやつて行く存の時間を我々は持つていないのですから、私の考えでは、先ずこの標準方式をどうするかということ、これは根本問題です。それでその次には日本の経済状態なり或いは技術水準なりを見て、そうしてやるとすれば或るいい方式ができるだろうと、やるとすればどういう形でやらせるのがいいかということを考えて行くのが第二なんです。私はまあそういうふうに了解しているのです。ですからこの前にもテレビジヨンの標準方式を、試案といえども、どういう形で以て又どういう理由で決定されたか、それを聞きたいということを私は申上げたのですが、これは割合簡單な資料ですが、一応十分にこれを土台にして研究をして見て、そうして更に資料を要求するものがあれば資料を要求して、先ずこの点から入つて行くのが一番手取り早いし、又それが実際的じやないか知らんと思う。ですからこれは山田君の御意見もよく聞いて、根本的と言われたが、根本的の中に他にどういつたことが入つておるのか、よく聞いた上で、私もそれに或いは賛成するかも知れませんが、私の今の考えでは、先ず標準方式をどうするかということを先に審議して行かないと、あらゆる問題が決定して来ないと思う。
○山田節男君 新谷君の御意見尤もですがね、標準問題、これはテレビジヨンを実現するという前提においてやるわけですから、標準の、スタンダードの問題をきめるということも必要ですし、もとより我々アマチュアで、そういう知識はないにしても、これはまあ今の最高権威者としての電波監理委員会が主管して一つの案を立てるということ、これは妥当であるし、これを議するということはいいと思うのですが、スタンダードはスタンダードの問題としてこれを実現するための審議ですから、その前にそういうのをやつて行く。それを今度どういうスタンダードがきまつても、一体、これは先ほど申上げたように、現実はどういうポリシーを持つているのか、こういう問題なんですね。標準はきまつた、標準方式はきまつた、現実の方式でどうするんだ、政府も何らポリシーがないというのでは、これは何にもならんのですね。ですから私がまあ今日もどういうことにするというので懇談会を予期しておつて、そのときに申上げようと思つておつたのです。スタンダードがきまつたところで、電通省は電信電話は民営にするかどうかということが問題になる。電通省はコアクシヤル・ケーブル、マイクロ・ウエーヴ、リレーをどうするのだ、これは若し或る民間の業者のもくろみを見ると、会社で以て極めて簡単に考えておられるが、マイクロ・ウエーブの中継装置を付ける、こういうことに対して電通省は一体どうすれば将来の日本の電信電話、これはアメリカと逆のようなことになるのか、或いはアメリカ式にやはり民間にそういうものをやらしておいて、電通省はこれを利用する、こういう問題があると思うのです。これはもうどつちを初め、どつちを終りということは言えないと思うのです。そこはやはり懇談会か何かで十分議して行かないとちぐはぐなことになつちやつて、標準方式はきめておつても、実現方式の根本がきまらなければ困ると思うのです。ですから早くこれを実現するのには、先ずそういう方面からきめて行かなければ、標準問題というのは私の個人の考えですが、日本の最高権威者を疑うわけじやないけれども、将来永久に関する問題で、一遍このシステムをきめた以上は、もうこれはなかな変えられぬことになる。これこそ私は愼重に、十日か二十日できまるものではない。ですからそういう意味から言つても、先ほど申上げた先ずグランドを一体どうするんだ、国会議員としては先ずそこからきめて行くべきだ。技術的の方面は更に研究に研究を重ねておいてもらつてそれでいいと思うのです。ですからあれでやるのもいいんですが、先ほど申上げたように電信電話とこれは非常に共通な点を帯びて来る。或いは法則も一つです。こういう問題をどうするかということをはつきりしておかないでやるということは、非常に私は将来の危険をかもす。私はそういうふうに考えますので、これは一応懇談会か何かで以て、政府委員も何もいない委員会に、先ほど申上げたように全委員がテレビに関する一つ全魂を打込んでやる、こういう建前で、それでほかの法案がない限りにおいては、今通常国会とこの臨時国会の間も電通委員会、これに集中してもいいというふうに考えておるわけであります。で新谷委員の意見に不賛成ではありませんが、考え方はそういうのです。アメリカの経験に鑑みまして、これはもう成るべく愼重に見なければいかん。これは私今度行つた議員の全員一致の意見だろうと思う。ですからそういうことを考えまして標準というものは、我々素人とが議してごまかせるというと語弊がありますけれども、そう簡單なものではない。而もこれは国際的に関心を持たれ、将来の日本が独立になつてからのテレビジヨンというものを考えなければならん。一方において我々が聞いたような、全くでたらめな宣伝用の。パンフレットをまき散らしておるということは民衆をまどわす。こんな簡単なことでテレビジヨン放送ができるということは、資材的にも資金的にも絶対にできない。そういう安かろう悪かろうというのは、国会議員としても相当考えなければならん。アメリカでこうしたテレビジヨンにおいていろいろな方面の問題が起きているのも、これを十分分析研究して、完全とは行かないけれども、いいテレビジヨンを国民に与えることはこれはもう当然な義務だろう。そういう意味から言つて私はそういつたような根本的な問題にも触れつつこれは並行して行つてもいいのですが、先に申上げたような電通事業という問題について、これはテレビジヨンは一つの革命です。而も技術的に言つてもそういつたような電信電話をどうするかというような問題、日本が金がたくさんあればそれはそういうマイクロ・ウエーヴを併存しても、独立しても作つてもいいかも知れませんが、今の日本の経済力として絶対に許されるべきでない。到底実現の途はない。そういうことに対して電通大臣はどうする。一体こうした標準方式に対するものをGHQに出すに至るまでの閣議において、電通大臣はこれに関して一体どれくらい関与しておるのか、これは私どもとしては十分研究しておかなければならんと思う。私はかように考えますので、今このスタンダードの問題を議するということは意味ないことではないですけれども、結論はやはりそういう問題から場合によつては単行法を出すというふうな見通しを持つて審議しなければ、いつまでたつても結論が出ない、私はかように考えるから、一つ懇談会にして頂いて将来どういうふうに審議するかということを根本に考えてみんなできめて頂く、そうしてその企画に基いて研究して頂いたほうがいいのじやないかということを私は前の委員会で申上げたのであります。
○委員長(鈴木恭一君) 山田委員に申上げますが、私が今日の会議を開きましたのは、先般新谷委員からも電波監理委員会並びに電通省のほうへ要求がございまして、只今山田委員が申されましたように、確かに私マイクロ・ウエーヴの中継装置ということが非常に大きな問題だと思います。恐らくそういう問題を一応当委員会としては質問すべき事柄でもあろうかと思いまして、又そういう質問があるのじやないかと思いまして、実は今日電通省にも来てもらつて、いろいろ政府ほうで考えておる実情を一応我々は把握しないことには、政府とばらくに国会が考えるということも如何かと考えまするし、やはりこの問題の主体は何と言つても行政府としての政府がどう考え、どう進んで行くかというところがやはり基礎になりますので、当委員会としてはどこまでも政府の現在の考えておること、将来の見通し等については十分質問をしておく必要があるのじやなかろうか、こう考えておるわけなんであります。勿論今日も質問が一応済みますれば懇談をして、当委員会としてどうして行くかということを私考えておつたのでありますが、私はそういうふうに考えております。
○山田節男君 それがすでにこの一つの電通委員会のテレビに関する審議の第一になるわけですけれども一ですから先ほども申上げておるように、もうこれは必ずきちんと記録に残しておくためにも今までのような散発的な、無計画な思い付きのようなポイントを審議しておつても何にもならない。今日電通大臣も次官も見えておれば、そういう建前でテレビに関する記録を完全に残すということでなければならんと思います。今日政府が来ておるからやるということはいいと思いますが、建前はテレビに関する最初からの質疑を始めるという形式において記録が連続に残る、将来の審議のときも我々のためになるというために私申上げておるのであります。これはもう要するに順序、系統をつけてもらいたいということを申上げておるのであります。
○新谷寅三郎君 山田君の言われるのは大体わかりましたが、私はそれに異存はございません。懇談会において、そういうふうにどうせ標準方式をきめる場合には問題になります。経済的の問題、或いは更にこれは電通事業、有線、無線、電気通信事業というものに関連を持たせながら審議しなければならん、これは国会議員としては当然なことと思います。この意味において私は異存はない。ただ私は多少聞き違つたかも知れませんが、先日の委員会で質問しておるのは、無計画のように山田君が見られるのでありますけれども、大体誰でも知つておることは聞く必要はない。この委員会として一応我我が責任を以て審議する場合に、今行政官庁がどういうふうな考えを持つてどういうふうに進んでおるか、進もうとしておるかということを一応我々質問してそういつたものを頭に置いて審議する必要があるというので、重要なポイントについて私の聞きたいことを一応聞いておるので、この点は今日も私は電通省に対してテレビに関連して質問事項を持つておるのであります。ですから今日の委員会はまだこれは残つておるのだからこの質問を終らして上まわないと困る。その点質問を許して頂きたいと思います。
○山田節男君 どうですか。テレビジヨンに関する委員会ということにして、そこを一つ一応系統付けて改めたらどうですか。これはもう委員長、我我がいないときにもそのテレビジヨンは問題になつて記録も残つているようです。又私が帰つてから新谷君やその他の議員がやられております。ですからこれは我々過去のことは記録を読んで知つたくらいのものである。ですからこれは一つテレビジヨンの問題として一つ今から記録に残してもらいたい。一応新谷君の質問されるのもテレビジヨンに関してやることにして。ほかの問題はこれは別の議題として扱うということにして、今後の議事進行をやつてもらいたいということを附加えておきます。できれば新谷君の質問はちよつと中断するかも知れませんが、その建前を基礎にしてやつたほうがいいと思うのです。これは永久に残すべきものであつて、又将来今の電波三法の会議録を見られるという場合も多々出て来ると思うので、やはり後のために記録にきちんと残しておくということが必要であると思います。特にこれは厳重にしなければいかんと思う。そういう意味で申上げておるのですから、一応そういう建前をはつきりして頂いて、それから委員長のほうで議事を整理進行させたほうがいいと思います。どうでしようか。
○委員長(鈴木恭一君) 只今の山田委員の御説に如何でしようか。
○黒川武雄君 一応これは委員会を閉じてそうして懇談したらどうですか。そしてやり方については従来質問しておられる点は更に質問される必要はないと私は思います。
○新谷寅三郎君 委員会を閉じる前に、この前も来てもらつたのだが質問する時間がなかつた。今日電通省の人が来ておられますから、委員会を閉じる前にテレビジヨンに関連する問題ですが、電通省に私質問を二、三したいと思うのです。それを済ましてから懇談会にされるなら結構です。
○委員長(鈴木恭一君) どうですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○新谷寅三郎君 それでは簡単に電通省にお聞きしたいのですが、電通省ではこのテレビジヨンの標準方式を電波監理委員会できめられる場合に参画されたかされないか。それを私は存じませんが、勿論或る程度の連絡はあつただろうと私は想像するのですけれども、そこでこれは若しそうでなかつたらそうでないと言つて頂きたいのです。そこでテレビジヨンの実現に当りまして、電通省として一番関係を持つておられるのは中継装置だろうと思うのです。それで私から申上げるまでもなく、テレビジヨンの中継は非常に経費もかかるし、又技術的にも相当困難な点があることは想像できるのですが、テレビジヨン実現を仮にする場合に中継装置についてどの程度の準備をしなければならんかという資料、そういつたものを揃えておられますかどうですか。それからそれをやられる場合に、これはアメリカ何かでも見たのですが、やはり経費の関係から言いますと、有線中継よりも無線中継のほうが経費が省けていいという結果になつておるようです。そこで今日本の電波行政の部分に属するわけですが、波長とかその他いろいろの條件がテレビジヨンの無線中継を許す程度になつているかどうか。これはいろいろ国際会議等の関係もあつて、果してそれができるかどうか私はよく研究もしていないのですが、電通省ではその無線中継というものについてどういうふうにお考えになつているか。それから若しそれが非常に困難であるという場合には有線中継で行こうということになりまして、果して今の日本の技術なり或いは資材なりからいたしまして、テレビジヨンの有線中継ということができる段階になつておるかどうかという点です。大体簡単に申上げましたが、私の質問しようとする内容は皆様御承知だろうと思いますから、それについて簡単にお答えを願いたいと思います。
○説明員(吉田五郎君) お答えいたします。電波監理委員会におきましてテレビジヨンの標準方式が審議されるに当りまして、私を初め電気通信省の特に関係の深そうな施設局並びに電気通信研究所の技術者が招待されました。私は丁度研究所長から施設局長に代つたばかりで多忙でありましたので、私自身は直接参加しませんでしたが、施設局並びに研究所の者で、テレビジヨンを研究しておりまして、現在マイクロ・ウエーヴの無線中継を研究しておる関係者は参加しました。第一点につきましては以上の通りであります。 第二点はテレビジヨンが将来日本に実現しました場合に無線或いは有線の中継によつて、例えば東京、大阪の間の中継をやる場合に、電気通信省はどうかというお尋ねでございますが、私どもといたしましては、現在主力を長距離の市外電話回線の整備に注いでおります。御承知のようにテレビジヨンは大体電話五百回線分に相当いたします。技術的にもほぼ同様でございますので、若しそういう事態ができますならば、アメリカやヨーロツパの各国がやつておりますように、私のほうも長距離電話の中継と同一種類のものとして、これを取扱いたいものであるというふうに考えておりまして、目下電気通信研究所におきましてこの方面の技術的の実用化を研究中であります。これを実現いたしますのに、経済的に見まして同軸ケーブルによる有線方式よりマイクロ・ウエーヴによる無線中継方式のほうが遥に安いという見当を付けております。マイクロ・ウエーヴ方式につきましてはかねて多重電話用の研究をしておりまして、目下第一の方式は現在東京、横須賀間におきまして、主として電気通信研究所の手によりまして長期の運転試験をしております。多分十二月から施設局が引取つて、これを実用回線に商用するための長期運転試験に入る予定であります。これは二十四通話ばかりであります。テレビジヨンの中継に関連します問題は、五百通話ぐらいになりますので、これに対しましては目下電気通信研究所が民間の製造業界の協力を得まして研究をいたしております。私どもは主として東京、大阪間の多重電話をやりまして、現在待合せ時間の長い東京、大阪間の待合せ時間の短縮に対しまして、このマイクロ・ウエーヴ方式は大いに貢献するだろうと期待しております。これに対しまして、例えばこのような回線を建設いたしますときに、どれだけの資金が要り、どれだけの期間が要るかの資料は一応検討したものを持つております。それから波長の問題につきましては、私どもは主としましてマイクロ・ウエーヴとして四千メガ・サイクル範囲を現在考えておりますので、この点はまだ電波監理委員会に正式にお願いしてありませんが、目下実験用として全部お願いしておりますが、将来の商用回線としましては、いずれ電波監理委員会にお願いしてこれは許して頂けるものと予想しております。 それからなお最後の点でありますが、有線中継とした場合には非常な難点があるかというお尋ねでございますが、同軸ケーブルそのものにつきましては、戰前からやつておりまして、一部分東京、静岡間にすでに敷設したものもございます。従いましてケーブルそのものにつきましては、日本のケーブル・メーカーにおきましては製造の難点はございません。むしろ丁度マイクロ・ウエーヴによる中継の途中のステーシヨンの問題と同様に中継区が問題でありまして、この点は来年中にはすべて実用化が完了するものと承知しております。以上簡單でありますが……。
○新谷寅三郎君 大体状況がわかりましたが、それで今お話の吉田君御説明の中のマイクロ・ウエーヴによる中継の場合に経費なり、それからどれくらいの期間を要するかというような一応のデータを持つておられると言つておりましたが、それを差支えなければ、我々専門家でありませんからそう技術的に書かれてもわからないので、我我にもわかるような程度において説明したものを資料として出して頂きたい。それからもう一つ質問したいのは、この中継線の專用の問題でございます。今お話によると、これは長距離電話回線と同じような意味において処理をしたいという御言葉がございましたが、スタジオと送信所との間の中継線のごときは、これはいろいろと違つてたことも考えられましようが、例えば東京、大阪間を結ぶとかいうような長距離の有線の中継になりますと、これはやはり今の法律に従つて通信の一部分であるというふうに観念しておられるのかどうか。つまりそれを個人で以て電通省以外の団体なり或いは会社なりというものが施設し、それを運用することを認める方針でおるのかどうか、この点について伺いたい。これは法律の建前からいえば大した問題ないと思うのですが、実際問題としては非常に問題になる点だと思うのでお聞きするわけなんですが、その点についてお答えを願いたいと思います。
○説明員(吉田五郎君) お答えいたします。第一の資料の提出方につきましては、まだ完璧な資料ではございませんけれどもこちらに御提出いたします。 第二の点につきましては、テレビジヨンの中継に関しましては、私どもは実は料金法の今度の値上げの場合にも、将来の問題として出て来るはずでありますので、その点につきましては電話何回線分という考え方でなしに、或る特定の非常に広い周波数を專用する專用回線、こういうふうに考えるようにいたしまして実費を必要なる場合には頂戴する、このように考えておるわけであります。それでそれに関連しまして、これがいわゆる公衆通信の部であるかどうかというふうな点につきましては、極めてこれはデリケートな問題だろうと思つておりますが、テレビジヨンの中継そのものだけでは直接私どもの申します電信電話ではないのじやないかというふうにも考えておりますし、まだ電気通信省首脳部におきましても、明確なる考え方はきまつておらない状態だと了解しております。併し技術的に見ますと、これは全く同様のものであるというふうにだけ解決しまして、その点に対する我々施設局並びに通信研究所の考え方を進めておるわけであります。甚だ不十分でございますが……。
○新谷寅三郎君 私大体細かいことは無論除きまして、大きな点は大体それで結構です。質問を終ります。
○水橋藤作君 先ほど来議運がありましたので、たびたび出入りいたしまして恐縮ですと共に、二、三御質問したいことが今までに質問されて重複する点があるかと思いますが、その点御了承願いたいと思います。 先ず一昨日の委員会で山田委員よりこのテレビジヨン問題をずつと掘下げて最初から我々は十分検討しようじやないかということでこの委員会を持たれたことは誠に結構だと思うので、先ず質問する前に私の感じたことは、このテレビジヨン問題は監理委員会なり或いは電通省から出た問題でなくして、新聞その他の情報のほうが早くて、そうして委員会が監理委員会なり担当官にいろいろなことを質問したような経過を辿りつつ今日に来たというような恰好だと私は考えまするので、そこで我々も近い将来にはこのテレビジヨン問題が国内で大きく盛り上つて来るだろうということは予想いたしましたが、最近におきまして急激に何かこのテレビジヨン問題、今すぐにでもできるような情勢に変つて来たということは、何かここに一つの原因があるのじやないか、何か新らしいそういう恰好ができて来たかどうか、これに対しましての何か資料がありましたらば、簡単で結構ですからお答え願いたい。これが一つ。それから又この標準様式の暫定的にきめられたということですが、この標準様式なるものが決定版でないといたしましても、これがきまることによつていろんなそれに附随した問題がたくさんできて来ると思うのでありまして、その問題は一々申上げるまでもなく御存じのことと思いまするので、こり標準様式を決定するのはそうした意味におきまして重大である、かように我々素人は考えるのであります。そこで無論暫定的でありまするから、公聽会なり或いは專門的のかたがたの御意見、或いは我々委員会等できめまして、そうして若しこの一応暫定的にきめられた方式が変るようなことが起きはせんか、そうした場合に又それに関連した問題がいろいろ惹起しはせんかということですね、そこで一昨日の委員会で監理委員会側の御意見も拝聽したのですが、仮に公聽会なり或いは権威者の意見を聞いてそうして方式というものを決定されたということですが、むしろ我々はあべこべじやないか。様式を先ず暫定的とはいいながら決定し、又認可を、OKをもらうには相当そういう意見を十分に検討されて後にそういう方向に行かれるべきじやなかつたかと、かように考えるのであります。その点一つ第二にお伺いしたいのであります。それから第三番目には、標準様式と申しまするその型が我々にどういうものであるかということが、一つも論議もされないし、我々もわからないのでありまして、これは簡単で結構ですが、これによりまして日本の国情にどれだけの影響があるか、或いは経済的、文化的或いは技術的にそのきめられた方式がどれだけの特徴があるか、又聞くところによると、外国の製品が日本のこの方式によつてどういうふうに反映するかというようなことを簡単で結構ですから御説明願いたいと思うのであります。それからこの方式を決定された場合、有力なかたがたの御意見を聞かれたそうでありまするが、そのかたがたの主なる御意見の何か資料がありましたならばそれを一つ頂きたいということ、それからこのテレビジヨン問題は、我々は時期はわかりませんが、ずつと昔昭和五、六年頃から我が国では非常に研究され、又特許権利も相当部分的には持つているようなことを伺つておるのでありますが、このテレビジヨンの受信機等、我が国におけるメーカーの考え方をどういうふうに考えられておるか、この点を一つ。最後に我々これから審議する上において研究もしなければならず、我々に関連したことがいろいろあると思いまするので、電通委員会との連絡上、法的に今後運営されるにはどの範囲のものを委員会におかけになり、これから又どういう委員会との連絡をお持ちになると考えておられるか、その点簡単で結構ですが、項目に分けて六つお伺いしたいのですが、どなたでも結構ですから。
○委員長(鈴木恭一君) ちよつと水橋委員に申上げますが、実は先ほど山田委員なり新谷委員から、このテレビジヨン問題についてどういうふうに今後進めて行くかというお話がございました。只今の御質問は極めて重要な問題でありまして、今後我々がそういう点について一層掘り下げて審議をしなければならない問題だと思いますので、実は新谷委員の質問のあとは懇談にいたしまして、そうして今後の審議の進め方を話合おう、こういう話になつておつたのであります。で、水橋委員の御質問は、これは当然聞き質して我々審議の対象にしなければならんと思いますが、如何でございましようか。今日は一応答弁は保留して頂いて、そして懇談にいたしまして、今後のことをきめて行つたら如何かと思いますが……。
○水橋藤作君 結構でございます。
○委員長(鈴木恭一君) それでは本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十四分散会