電気通信委員会 第7号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/05
会議録
○委員長(鈴木恭一君) これより会議を開きます。電波行政に関する調査、並びに電気通信事業運営状況に関する調査を議題とします。
○新谷寅三郎君 私は先ず電波監理委員会にお尋ねしたいと思うのであります。我々数人の委員が先般アメリカに視察に参りまして、アメリカにおける電気通信事業及び放送テレビジヨンの状況等について、極めて大ざつぱでありますけれども二カ月ほど視察をして参つたのであります。これにつきましては本委員会にも、いずれ文書で報告書を出しますから、細かいことはそれによつて御覧願いたいのですが、こちらに帰つて来まして驚いたことは、非常に私たちの考えておりましたよりも、テレビジヨンに対する一般の熱が上つておりまして、来年の春にはテレジヨンを実現したいという希望を持つておられる向が相当多いことであります。私たちがアメリカに参ります前から本委員会でもしばしば申上げておりますように、私は日本におきましてもテレビジヨンを一日でも早く実現をしたい、その実現をする方法をどういう段階で実現いたしたらいいかということをアメリカにおいて研究をしたいという希望を持つて、向うに出かけたのであります。この点はしばしば委員会におきましても私見を申上げておいたのであります。併し我々がアメリカのテレビジヨンの状況をつぶさに見まして感じましたことは、実は我々の予想よりもテレビジヨンの実現ということが非常に技術的にも、或いは経済的にも非常にむずかしい問題が多いということであつたのでありました。現在ただ音で聞く放送の施設に若干の施設を追加すればテレビジヨンというものができるのじやないかというような簡単な考えで私はおつたのでありますけれども、研究すればするほど、このテレビジヨンというものは非常にむずかしい。これらのむずかしい問題を処理し、そうしてそれを乗越えて行かないと、テレビジヨンはなかなか実現が困難であるとの結論を得て帰つて来たのであります。 今それについて少し申上げますると、これは私どものような素人が申上げるまでもなく、電通省なり電波監理委員会の諸君は十分に御承知のはずでありますが、なお蛇足を加えてみたいと思うのであります。アメリカのテレビジヨンは戰後の一九四五年から急速な発達をいたしておりまして、すでにステーシヨンの数も百七つ、受像機の数は大体千四百万に達しておるのであります。併しアメリカよりも五年も前からテレビジヨンの研究もし、そうしてその実施に向つておりますイギリスの状況を見ますると、現在僅かにステーシヨンが二つ、受像機の数が百万に過ぎないのであります。これらの点は、如何にテレビジヨンというものが経済的な状況に支配されるかを物語つておるかと考えるのであります。アメリカのテレビジヨンにおいても、只今非常に問題になつておりますのは、御承知の白黒の方式で行くか、或いはカラー・テレビジヨンに切替えるか、このカラー・テレビジヨンというものも御承知のような経過を経て只今のCBSカラー・テレビジヨンが許可された。併しRCAのほうでも、いま更に許可を得るために努力中であるとのことでありまして、アメリカのテレビジヨンは日ならずして、カラー・テレビジヨンに移つて行くだろうということは予見されるのであります。併し我々帰りにサンフンシスコで得ました情報によりますと、軍需生産のためにカラー・テレビジヨンの受像機の製造を当分の関禁止するような情報が新聞に載つておりましたので、実際にカラー・テレビジヨンが国民の間に普及するのは、更に数年先になるのではないかということが考えられるのでありますけれども、併し実質的にはカラー・テレビジヨンに移行することは、殆んどこれに確定的であると言つてもいいんじやないかと思うのであります。そういたしますと、今までに一千四百万台というふうに非常に普及されました受像機というものも、装置の改造をするとか、或いは新らしくカラー・テレビジヨンを受像し得るような受像機を新らしく国民が買直すというような措置をとらなければならないのでありまして、この点について批評はいろいろありましようが、我々は大体偽らない感想を聞いたところは、或いはアメリカの最初のテレビジヨンのスタートというものが間違つたのではないか、そのために数年にして千四百万台も普及したこの受像機を、数年後に又買入れなければならない、或いは貴直さなければならないというようなことになるので、これはよほど考えなければならん問題であるということを言つておつた人が多いのであります。そういうふうに、アメリカがテレビジヨン界の転換期に当りまして、今非常に心配もし又多少その点についていろいろの意見なり、議論なりが乱れておるということを御報告しておくのであります。 それから送信のほうの設備を到るところのテレビジヨン会社で見ましたけれども、これは先ほど私が申上げましたように、現在の放送施設に若干施設を附加えてできるのではないかという私どもの考えは間違つておつたことを現実に知つたのでありまして、そんなに簡単なものではないのであります。非常な経費を要するのであります。一例を申上げますると、いろいろの場面を撮りまする場合に、その大事なものは、先ず第一に撮影機でありますけれども、一つの場面を撮るのに撮影機というものは三台乃至四台を必要とするようであります。而もその撮影機が殆んどこれはテレビジヨンの第一の重大問題だそうでありますが、非常に高価なものである。白、黒の撮影機にいたしましても、今アメリカで相当生産されておりますが、それは少くとも一万ドルぐらいであります。カラー・テレビジヨンになつて参りますと、それがやはり数倍するということを説明されたのであります。又スタジオにいたしましても、これは單に放送のスタジオとは違いまして、非常に特殊な装置が要るのであります。これらの具体的なことはすでに御承知でありますから私から詳しいことは申上げませんが、非常に特殊な装置が要る。従つて非常に経費がかかるということは何と言つてもこれは事実であります。簡単にできればそれに越したことはないのでありますが、送信及び受信の両方ともに非常に経費のかかるということは事実であります。 ところが帰つて来て、いろいろの情報なり、御意見なりを各方面から拜聽いたしますのに、如何にも今の放送に若干の経費を殖やせばできるというような単純な考えからでありましようが、民間もそうであるし、電波監理委員会におかれても非常にこの問題を簡単に取扱つておられるような嫌いがあるように私は感じるのであります。 聞くところによると、すでに日本のテレビジヨンの標準方式というものを御決定になつて、GHQのほうに申請を出されたというような噂も聞くのでありますけれども、会社でありますと、つまり企業者がテレビジヨンを事業としてやられてうまく行かなければ、会社が潰れたらお終いだというかも知れませんが、これはそんな問題では私はないと思う。私どもは、このテレビジヨンを初めるについて最も考えなければならんことは、これは国民全体の福利に関係があるということであります。殊に相当数万、数十万という聽取者が今日あるわけでありますから、会社が潰れただけではこれは済まない問題であります。これらの聽取者の利益、一遍相当たくさんの経費を出して受像機を買つたけれども、それが日ならずして無駄になつてしまうということは、これは国民の利益を無視した結果になると言つても差支えないと思うのであります。我々が主として考えるところは、国民の利益のためにどうしたらよいかということを考えなければならないと思うのであります。こういう点につきまして、考えれば考えるほど、私個人の考えとしましては、テレヴイジヨンの標準方式をおきめになる場合に、單に技術的な検討だけではなしに、この技術的検討も今の日本の技術水準からいたしますと、相当大変な問題であると思いますけれども、更にそれよりも、政策として経済的な諸條件を考えて、そうして日本の状態に合うテレビジヨンの実現ということを考えて頂きたいのでありまして、非常に急ぐ余りに簡単に標準方式をきめて、試験的にでもやつてみろというような簡単なお考えでは、結果として、私は国民の利益を無視することになりはしないかということを恐れるのであります。 これらのことにつきましては、更に具体的に質疑いたしますが、一体電波監理委員会はこのテレビジヨンの問題につきまして、どういうふうな確信を持つておいでになるか、どういう措置をおとりになつたのか、この点を私の質疑に関連してお答えを願いたいと思います。
○政府委員(富安謙次君) お答えを申上げます。テレビジヨンの問題につきまして、この問題が国民の利福に関係することが極めて大きい。経済、文化、或いは延いて政治すべての方面に関係することが極めて大きい問題であるということは十分に承知いたしておるのでありまして、この問題をどういうように導いて行くかということについては、私ども最善を盡して将来のために過ちないようにしている考えでございます。初めから問題の重要性を認識しておるつもりでありますけれども、だんだんとアメリカの実情等をお調べになつてお帰りになつたかたがたの御意見等を伺いますれば伺いまするほど、この問題の重要性の認識を深くするというのがありのままのところでございまして、只今の御発言の点に対しましても、私どもは十分に傾聽いたしまして、私どもがそれについて参考になることを伺い得ますことは、大変幸福に存じておる次第でございます。 それでテレビジヨンを成るたけ早い機会においてその恩恵に日本国民をして浴せしめたいということは、国会における決議もございましたし、その際に私どもといたしまして所信を披瀝いたしました通りに、成るたけ早い機会にこのことを実現をしたいという考えを持つて進んでおるのであります。その方向に向つて努力はいたしてはおりますが、成るたけ早い機会と申しましても、具体的にいつというようなことは、問題の性質によることでありまして、本件のごときは言葉は悪いかも知れませんが、世に拙速主義ということがあります。事柄によつては拙速が役立つことがあるかと存じます。本件をこれに当てはめてみますると、まさしく拙速主義などということであつてはならない性質のものである。速即ち速かであるということは必要とするけれども、早ければ早いほどまずくてもいいのだというようなこととは、およそ正反対の性質を持つている事柄であるということは、よく承知をいたしておるつもりでありまして、その点に関しまして衆議院におきましても、又木参議院におきましても、発言に応じまして私はその通りのことを申上げておるような次第でございます。努めて慎重を期して、俗な言葉で申しますならば、ゆつくり急ぐ、矛盾したようであるけれども、ゆつくり併し急ぐ、急がなくゆつくり、こういうのが本件に対する根本の心のかまえ方ではないかと私どもは存じまして、その方向に向つて最善を盡しておる次第でございます。 さてそれじやあ今の段階においてどういう動きをしていたかということを申しますというと、御発言の中にありましたように、先ずその標準方式の問題であります。この標準方式につきましても、これは單に技術的の問題のみのことではないのだ、これがテレビの方向に重大なる関係を持つている要素的な性質を持つているということも十分に承知をいたしておるのであります。最高級の技術を必要とするものではあるけれども、單に技術の研究というような性質のものではないということは存じておるのでありまして、標準方式という一応技術的の問題につきましても、やはりこれが結局はこの事業の経済面から見た性質、或いは価値等と当然関連しているということは、無論忘れているわけではないのでありまして、技術の方面の研究と申しましても、その人たちの意見が結局は、それが経済上得になるのか、或いは非常に損になるのかということも関連しながら、技術の問題を結局検討をしていると思うのであります。その点につきましては、只今御発言の中にあつたと存じますけれども、単なるテクニツクだけの問題でないということは、これ又承知しておるのであります。併しながら先ず技術の方式などについて私どもが或る一つのどういうふうに持つて行こうかという問題を示しまして、それを広く世に問うということをすることは、先ず私どもは何もしないのではなく、動き出す、慎重に考究する、考究すると言いましても、ただ机の上でやつておつたのでは始まらないのであつて、それを具体的に着々と歩を進めて行かなければならない。その第一歩を進める動き方の第一歩といたしましては、技術の方式などにつきまして一つの問題を仮に作りまして、それを世に問うということは、動き方としましては、私どもしなければならぬことではないか、その案と申しましても、それを作りますには、私どもの考え得る限りの方法を盡したのでありまして、技術に深い関係を持つておりまするから、自然この技術に造詣の深いかたの御意見を伺うということになるのではありまするけれども、これと思うかたがたに或いは集まつて御意見を述べて頂く、或いは個々の御意見を伺うというような方法を十分に盡しまして、それで先ず世間に問うべき一応の案を私どもが作ることが、先ずしてもよいし、又すべきではないか。それができるだけ早い機会においてこの件を実現するように努力をいたしまするという、国会に対します私どもの言責の上からも当然のことではないかとかように考えまして、一つのこれは案でありまするけれども、それを作りました。作りましたというのはそれがなければそういうような御意見を伺うにしても、電波監理委員会は一体どう考えておるのか、それに対して何にも考えはないのかということであつてもどうかと思うのであります。一応は先ずこういうところではどうか、私どもは今の段階においては考えておりますというような程度のものは持つていて、それを広く御意見を伺う案として提示するということでは如何かとかように考えたのでありまして、十分に私ども考え得る手段を盡しました上で、或る案を一応作つて見ました。そしてそれを委員会にかけまして、一応の案といたしまして、こういうものはどうか。それを法律の規定によりまする公聽会にかけて、そうして各方面から忌憚のない意見を伺うということにするという段階に向つて一歩は踏み出した。そしてこの関係のことにつきましてそのアプルーヴアルをとるという手段に動き始めているというのが今の段階であります。勿論公聽会の意見のみが私どもの最後の考えをきめまするただ一つの資料では無論ないのでありまして、公聽会においての意見を十分に尊重いたしますると同時に、一方におきましては、各方面から関係、権威あるかたがたの御意見を吸収する資料を与えて頂くというような方法も、考え得られるあらゆる手段を盡すということは当然なのでありまして、かれこれあらゆる資料を私ども蒐集いたしまして、そして慎重に最後の結論を得て、そして先ず方式をきめるということなども、いろいろすべき事柄のうちの先ずいたしてよろしいことではないかというのが、私どもの考え、又今の動きの今の段階におきまする大体の程度なのでございます。 なお言うべきことはあるかも知れませんが、お尋ねによつてお答えをいたします。大体そういうようなふうの段階であるということを御了解願いたいのであります。
○新谷寅三郎君 富安委員長の御説明でお気持だけはわかつたのでありまするけれども、拙速主義はとらない。今の一応司令部のほうにお出しになつたような標準方式は一応の試案であるというような意味のお答えであつたと了承いたしまするが、それにいたしましてもなお私は非常に残念に思いますことは、我々国会側としましては、そういう問題を対象にして一番世界で発達しておるところのアメリカの状況を見に行つたことはすでに御承知の通りであります。我々勿論専門家でありません、極めて素人な技術も何にもわからないものでありますけれども、政策の決定に当りましては、そのために行つた議員諸君の意見も或いはそれの視察の御報告も十二分に考慮に入れられるのが当然であると思います。我々が出発しましてから日ならずしてそういう申請を司令部にお出しになり、而もそれは委員会として発動せられる以上は、一応の試案であるとおつしやつても、やはり公式のものであることは間違いないのであります。公式の御意見をおきめになる前に当然経験談なり、或いは御報告なりというものをお聞きになつて政策の上に反映されないと、将来に国会側と意見が対立した場合に電波監理委員会は非常に困つた立場になりはせんかと考えるのであります。この点は私は過ぎたことはしようがありませんけれども、標準方式を非常に急いでおきめになつたような結果になつたことにつきまして私は非常に遺憾に思います。将来はそういうことでなしにもつと單に我々国会のものだけの意見ではなしに、中には専門家もこれから或いはアメリカに行つて状況を見、そして技術方面の調査もして来られると思うのであります。これは公平に十分にそういう人の意見を取入れて、いやしくも日本として司令部にこれを発言する上に間違いのない方法をおとりになる必要があると思いますので、この機会に電波監理委員会の注意を喚起して置きたいと思います。 更に具体的に二、三お尋ねいたしまするが、各方面からこれは私必ずしも公式に頂いておりませんので、その数字が正しいものであるかどうかわかりませんが、各方面から頂いております資料によりまして、日本のテレビジヨンが非常にアメリカのように急速に発達するだろうという予測を持つておられまして、例えば受像機の方面にいたしましても、二、三年のうちに数百万台になるだろうというような予測を持つておられるのであります。これは全部外国製のものを輸入するならば、これもむずかしい問題でありましよう。外国為替のほうからそれが許しますならば、或いは可能かも知れません。併し私はこういうふうに国民大衆の使いますもの、而も非常に数の多いもの、而も更に相当な経費をかけないと買えないもの、こういつたものは、困難かも知れませんがその困難を乗り超えて、日本において製作しなければならんと考えておるのであります。これは国の利益を守る意味において、そういう方法をとらなくちやならん。幸いにしてアメリカ方面におきましては、どの会社でも特許料につきましては極めて寛大な態度を示しております。私は出発する前に、この特許料の問題が片付かないと、これはテレビジヨンというものは容易に実現しないだろう。又その特許料というものが単にテレビジヨンだけではなしに、日本のあらゆる生産工業のほうに影響を持つものでありますから、戰後、戦後といいますか、講和條約が効力を発生いたしまして後に、特許料というものについてアメリカ側の企業会社がどういう態度をとるかということにつきまして非常に関心を持ち、又心配をしながら参つたのでありますけれども、幸いにしましてテレビジヨンなり放送なりに関係するアメリカの会社の態度は非常に寛大であります。大体名目だけの特許料をもらえば、アメリカの技術なり生産方法なり、そういつたものを日本に移してもよろしいというような態度をとつてくれているのであります。この点は非常に私は愁眉を開いたのでありますけれども、それにいたしましても、やはり日本において送信機なり或いは受像機なりを製造するときになりますと、これは今の日本の技術、或いは日本の製造工業の会社の工作機械等によりますればなかなか困難になる。この受像機の製作或いは送信機でありますというようなものについて、電波監理委員会は将来に対してどういうお考えをお持ちでありましようか。又どういうふうな確信を以てお進みになつておりますか。この点についてお伺いしたいのであります。特に先ほど申上げたように、そういう種類のものでありますから、これはなかなか日本国民の間に一般的には受像機が普及しにくいだろう、よほどこれは年数をかけないと無理だろうという感じを私たちは持つておりますけれども、その受像機がどういう程度に普及するだろうかということについて電波監理委員会のお考えを伺いたいのであります。
○山田節男君 今の新谷君の質問、これは注意ですが、テレビジヨンの標準、スタンダードについてすでにこの電波監理委員会は関係当局へ出しておられるのですか。
○政府委員(富安謙次君) 出しましてございます。そしてそれに対しましては司令部がつい休みの前の日でありますけれども、これでよろしいということを申して参つております。
○山田節男君 これは私前回にも新谷君の言われたようなことを言つて重ね重ね注意しておいたのですが、テレビジヨンのスタンダードはいそう軽々のものではない。先ほども申しましたようにニユーヨークのエレクロニツクという雑誌のミスター・フインクというのはこれはアメリカにおける世界的なテレビジヨンのスタンダードの権威者でありますが、丁度私はジユネーヴの大会に行つて帰つて来て二時間ばかり会つて見ました。会いました際に本をくれた。資料をくれた。ゲージをきめると国際的にも一旦きめると変えられない。これは慎重に慎重を重ねてやるべきである。それがために自分は日本に行つたが、ヨーロツパ、フランス、それからイギリス皆困つておる。例えばフランスのごときはスタンダードがパテキユラーなものを作つたために困つておる。殊にベルギー、イタリア、スイスというような国も困つておる。ですからスタンダードはこれはテレビジヨンの生命なんです。それを電波監理委員会でそういう試案をすでに出してもうOKが出たということは私何としても軽卒じやないか。今新谷さんも指摘されたように、テレビジヨンのスタンダードはこれは国会がやるべきものである。この間電波監理委員長に御質問申上げたように、今の電波三法で果してこのテレビジヨンが新設できるかどうか。この根本的な法的な規則をやつてもらいたいということを申しておるので、殊にスタンタードは電波監理委員会が電波に関するものはやり得るという立場でおやりになつたのでしようけれども、これは国策として根本問題で、これは電波監理委員会が四名も五名もああいうふうに向うに行かれて研究なされた結果、たとえ自信があつても、このスタンダードの問題は、そういう電波監理委員会で軽々に取扱うということはこれは私いけないと思う。特に国会というものがあつてやるのはいけないと思う。そういう試案を独断で出すということも電波監理委員会としては軽卒じやないか。これは国際問題として取扱い、将来のテレビジヨンを一体どうするかという面からこれは来なければならない。そういう技術面から先廻りして行きますと、あとになつて二進も三進も行かないことになる。これは電波監理委員会は初めのテレビジヨンの、殊にスタンダードの問題について審議されるときには、これは講和條約も間近に批准されようとする時ですから、慎重にやるべきである。私はそういうお答えを委員長から頂いたということは誠に心外に堪えない。これは撤回しろとは言いません。併し私が丁度帰朝して挨拶に行つた時、ミスター・フアイスナーからテレビジヨンのことについて話が出ました。これは決して簡単なものではないということを申しました。ところがミスター・フアイスナーはテレビジヨンはこれは早晩実現しなければならないだろう。それは勿論であるけれども、この問題はいろいろなフアクターがあつてそう軽卒にきめるべきものでないということの結論を得て帰つたのであります。すでにもうそういうこつちから出した試案にOKが出たということは、電波監理委員会がその基礎の上に審議を続けるというようでは、これは非常に大きな問題を起すと思いますから、若しそういうOKを得たものとしても、私たちはそのOKがないものとして今後審議を続けて行きたい。この点委員長において特にスタンダードにつて審議されるということは非常に心外である。これに附随して起る問題については国会を無視したようなことは困る。電波監理委員会としてもそういうことをされたことは損である。まして国民も非常な損害をこうむることになる点が多分にありますので、この点は十分一つ私は今後慎重に取扱つてもらいたい。 なおこのスタンダードの問題について、私もいろいろ申上げたいことがありますが、私も専門家ではありませんが、そういう政治的な問題、国際的な問題として、将来の日本の、先ほど新谷君も質問に触れられたように、日本の政治、経済、社会の状態から見て、そうして全国的に放送する立場なり、又その先を考えまして極東における日本として考える場合に、放送問題というものは、これは十分まだまだ研究の余地があると思う。ですから専門家の集りである電波監理委員会がやられたということについて相当な根拠があるに違いないと思うのですけれども、そういうスタンダードの試案を出して、それにOKを求めたという報告をここに受けるということは、国会の電通委員会としては誠に残念です。ですから委員長において今後この問題について、基幹問題について国会の電通委員会の審査を経ないでやるということは、これは権威のあるないという問題ではない。今後そういうものについては委員会に諮るということを委員長からこの点速記録に残して明確にやつて頂くということをお願いをいたします。
○政府委員(富安謙次君) お答え申上げます。只今の御発言の御趣旨はとくと了承いたしまして十分に御趣旨に副うように今後とも私どもは進んで参りたいと存じます。御発言の中におきまして、今の法律の下においてやれるという考えを以て進んでおるのではないかという御趣旨のように拜聽いたしましたが、私どもは必ずしもそういうふうにも考えておりませんのです。前回にも歯答え申上げたかと記憶いたしまするが、テレビジヨンの行き方につきましては、私どもの持つておりまする職責は職責といたしまして、別に問題の重要性に鑑みて各方面の権威あるかたがたの御意見を何らかの方法によつて吸収いたしまして、いろいろとよき御意見を聞かして頂き、国としての進むべき方向を決定するというステツプを踏むという考えを以て、私どもはその具体的な方法について考究いたしておるのでありまして、そういうような方法をとりました結果どういうふうな結論に参りますかということは私どもは予測できないのであります。その行き方に従いまして或いは法律が改正されなければならんというような結論に至りまするやら或いはこれを日本に移す時期につきましてもどういうふうになりますやら、その時期をきめても、それに対する進み方、どんなふうに前進するかというような点などにいたしましても、すべてそういうようなかたがたの御意見をとくと拜聽したいというのが私どもの考えておるところでありまして、今の法律の下に規則だけを整えて拙速的に行くという考えは私どもは持つておりませんから、その点は御了承願いたいと思います。 なおその方式につきまして繰返して申しまするけれども、これは先ず何らかの一応問うにいたしましても、漠然とどうしたらいいものだろうという問い方をしないで、こういうな案について、その案をよすがといたしまして検討をいたしたらどうかという考えから、私どもは一応のものを示したのに過ぎないのであります。その案をよすがといたしまして自由な御意見を公聽会においては勿論のことこれを期待いたしまするし、公聽会以外におきましても、あらゆるかたからあらゆる面の御意見を拜聽したい。それを待つておる。待ちかまえておるというのが私どもの根本の心がまえでございまするから、その点を御了承願いたいと思います。方式を決定したというわけではないのでありまして、方式の決定には、これからまだあらゆる紆余曲折を経るのではないかと考えておるのでありますから、その点を併せて御了承を願いたいと思うのであります。
○山田節男君 この試案ですね、スタンダードの試案をお聞きになつた。それについては、又その方面の最高権威のかたがたの意見も聞いて一つの試案を作られた。ですからその試案をお作りになるまでの経過をここでお述べ願うということは、これは時間の関係上私は無理ではないかと思いますが、何かそういうような試案をお作りになるまでの審議の経過を示すようなものがあれば文書にしてこれを一つ御提出願いたい。そういう関係文書がございますか。
○政府委員(富安謙次君) 司令部に出しましたものがこういうものであるということならば持合せておりますし申上げることができます。
○山田節男君 ですから先ほど申上げたように、いろいろ技術的な方面なら、先ほど来重ねて申上げているようにスタンダードが殆んどテレビジヨンの生命なんです。この試案をお作りになるまでについては、いろいろ私は審議も行われたろう、これは当然だと思う。その経過を示す文書があれば御提出願いたいと思います。
○新谷寅三郎君 関連して、山田君からスタンダードの問題についていろいろ御質疑がありましたが、私も大体において山田君と同じような考えを持つているので、あとでその問題について具体的に申上げたいと思つております。山田君のお話のような、経過を示すだけじやなしに各項目に亘りまして、これはいろいろ御議論があつたことと思います。別に誰がどう言つたかということよりも、電波監理委員会の一応の試案にしても、例えば走査線何本ですか、五百二十五本おとりになつたのか、四百二十五本おとりになつたのか知らんが、例えば五百二十五本おとりになつたとすれば、なぜそれをおとりになつたかという簡単な電波監理委員会としての御意見をつけて各項目ごとに、そうして説明資料として委員会にお出しになつて頂きたい。私は併せてそれを希望いたします。山田君それでいいですか。
○山田節男君 結構です。
○政府委員(富安謙次君) 原案を作るまでに至つた経過ということでございまするので、これは技術に直接していることでもありまするし、他の政府委員のほうから御趣旨に努めて沿いますように御説明をさして頂きたいと存じます。
○山田節男君 今のテレビジヨンの問題、私たちは途中から帰つて参りましてまだ公式の報告も委員会にしていない現状においてこういうことを言うのはなんですが、やはりテレビの問題がこれほど各方面で議せられているが、これは私どもアメリカでニユースで知りました。帰つて見てこれは何としてもこの問題は早ければ早いほどいいのですが、いろいろな條件がありますから、電通委員会なら電通委員会で以てばらばらに質問しないで、一つのまとまつたこれに対する、小委員会でなくて、電通委員会として一つの特別のテレビに関する議題を以ての政府と協力してやるというような、一つこれを至急お考え願いたい、なお我々が持つている材料もほぼ整いましたので、やがて公式な報告を申上げまして、その上で十分委員会において論議して電波委員会の参考にする、これは緊急を要するのじやないかと思いますので委員長において然るべくお取り計らい願いたい。
○委員長(鈴木恭一君) お諮りいたしますが、只今山田委員、新谷委員から当局に対していろいろ御質問があつたのでありますけれども、当委員会といたしましても三名の委員がアメリカに行かれたのでありまして、つぶさにテレヴイジヨンの問題も研究されて帰つておられます。いずれ報告書は出ると思うのでありまするけれども、問題は相当緊迫もいたしておりまする情勢に鑑みまして、一つテレビジヨンを中心とした特別の委員会と申しますか、集りをしてこの問題を研究するという御提案のようでございまするが、私もそういう機会を作りたいと思つているのでありますが、如何でございましよう。
○水橋藤作君 只今新谷委員及び山田委員の質問を聞きまして私さつぱり要領を得ないのであります。と申しますのは、お二かたは向うで相当研究もされ、又関心を持つて行かれた結果いろいろな資料も持つておられるわけで、われわれはまるつきりそういう方面には研究もしていないし、又専門的でないというようなことから、中身は十分に要領を得ない。それから監理委員長の今の御発言の内容を見ましても、国会に何の話もなくて標準様式なるものが、公聽会を開かれ、又相当専門家と相談の上で出されて、O・Kまでもらつたというようなことは、まるでその点につきましても我々は納得が行かないので、公聽会に専門的なかたがたと十分検討の上で出される場合は、やはりあらゆる意見をお聞きになつというふうに解釈するのですが、その際にやはり国会に、この標準様式なるものが幾色あつて、これに対してはこういう特徴があり、これにはこういう長所があるというようなことも説明されて、そうして十分研究された結果一応これによつてO・Kをもらうという行き方が望ましいと、こう思うのであります。そこで一応標準様式をきめられたものでO・Kをもらつたものを、これを又覆すものは、やはりそれ以上の相当大きな理由がここになければならんと思います。そうした場合には、その様式変更には相当又苦労せなければならんというようなことも起きるのではないかとこう思うのであります。 で両方の話を聞いておりますと、これは特別な人を、特別なことによつてこの問題を解決されるようなことがあつてはいかんというような考え方から、小委員会とか、特別の人がお集りして研究なさるということでなしにして、そうして今出席を見ましても、恐らく五、六人の委員でありまするので、小委員会ということでなくして、委員会において電波監理委員会も交えて、そうして研究を進めて行きたいということを附加えで山田さんの御意見に賛成するわけなんであります。 もう一つは、この様式なり或いはテレビジヨンの決定は民間でやるのか、或いは公共企業体であるのか、或いはこれを許可するのはどこに権限があるのかというよう問題もいろいろ論議され、又論議の過程にもありまするので、これに対しまをもいろいろな問題が又後日起きると思う。やはり委員会を中心に検討された結論がこのテレビジヨン実施に役立つて運行をされるように重ねて希望申上げて、山田さんの意見に賛成するものであります。
○委員長(鈴木恭一君) 然るべく委員長において取計うことにいたして質疑を続行いたします。
○政府委員(長谷愼一君) 只今電波監理委員会委員長からいろいろ御説明ございましたが、私から二、三補足させて頂きたいと思います。 なおテレビジヨンの標準方式のことにつきまして、手続上でやや誤解を一、二なさつておられるかたもあるように存じますので、その点申上げさして頂きたいと思いますが、テレビジヨン方式の公聽会はこれからでございます。まだ公聽会は済んでございません。公聽会へかけるのには、電波監理委員会が、その原案を従来から関係方面のあらかじめ了解を得たものを公聽会の原案とすることに習慣上なつておりますので、この問題も大体電波監理委員会として一応こういう案をかけて見ようかという案ができ上つたところで関係方面の了解を得まして、法律で定められた規定の期間の間公表いたしまして、各方面のかたがその案に対して批判をする。又批判の結果提出すべき資料等を十分整える期間を置きましたのちにおいて公聽会を開くようになつておるのでございまして、先ほど試案というお言葉でお話になりましたのは、その公聽会にかける案について、関係方面の了解を得たということでございますので、その点第一番目に御了解願いたいと思います。 なお、この試案を得るまでの間には、お話がございましたように、殆んど一年余りかかりまして各外国の方式の実体を調べ、それの長所、短所を検討いたし、又各方面の、例えば学界方面、製造工業関係のかたがた、研究所の、今までテレビジヨンの研究、或いはそれに関連する研究をされて来られました研究所等の権威のかたがたの御意見も聞きまして、その上で一応の案を出しておるのでございます。先ほど御要求のございました電波監理委員会として一応の公聽会の原案としてきめましたものにつきまして、各項目について、なぜそういうようなふうにきめたか、走査線はなぜこういう工合にきめたかというようなことは、御要求に応じまして早速説明書等を整えまして御提出いたしますが、只今申上げましたように、公聽会はまだこれからでございますので、その点を御了承願いたいと思います。
○新谷寅三郎君 先ほど受像機について質問をしたのですが、まだお答えはありませんが、それについてお答えを願いたい。その前に今長谷長官からお答えがあつたので、私の言つた意味をもう少し敷衍して、私は御注意までに申上げておきたいと思うのでありますが、一体こういう電波監理委員会のような委員会では、勿論法律によつて委員会全体として一つの権限を与えられておることは言うまでもありませんが、併し例えば技術問題にいたしましても、電波監理委員会に入つておられる委員の中で、技術に関係しておられるかたが、或いは専門家と言つていいでしようが、そういうかたが一、二おられましようが、併しその委員のかたに電波に関する技術は全部委せておるという意味では勿論ないのであります。ほかの官庁でもそうでありますが、技術部面に問題が起つたときに、どういうふうにすれば技術界の総意といいますか、一つの意見をまとめるのに都合がいいか、どういうところが正しいかという判断をする意味で、こういう専門家を混じえておるのであります。例えば経済界の問題につきましても、そのかたに経済界の……電波行政に関する経済の問題を一人にすべて責任を委しておるという意味では勿論ないのであります。そういうかたがおられますと、日本の経済界と連絡をとつてそうして経済的に間違いのない政策をお立てになるのに、どういう方法をとるかということを立案されるのに非常に便利であるからそういうかたが入つておられるのでありまして、でありますから長谷長官は今技術方面につきましても、製造部門なりその他学者なりいろいろの意見を聞いたというお話でありますけれども、恐らく今日の日本ではまだそれに対して製造業者も或いは学者も確信を持つて、これがいいのだということを言われるかたは私はないと思うのであります。それほど日本の技術水準が高まつているとは我々は常識で考えられないのであります。従つて電波監理委員会でそういう決定をされます場合に、いろいろ意見を聞くのは当然でありますけれども、そういう意見を聞かれて、そうしてどうしても確信が得られないというならば、更に数段階いろいろの研究もやり、又調査もされて、そうして確信があるものをやはりお出しにならなければならないのでありまして、この点について私は、山田君も言われたように、まだ委員会としてはその点について非常に拙速主義ではないとおつしやるけれども、標準方式を試案にしておきめになつたということは拙速ではなかつたか。そういう程度のものではないのであつて、このテレビジヨンについてはもつと慎重におやりにならないと、利益を受けるのも国民かも知れませんが、損失を受けるのも国民であるということを十分にお考えにならなければいかんということを御注意までに申上げたのであります。この点は私は長谷君の御説明によりましても、電波管理委員会の今度おやりになつたことが極めて適当であつたとは考えないのであります。将来のことにつきましては、十分私の申上げたこと、又山田さんからお話になつたことを念頭に置いて処理せられますように、更に希望して置く次第であります。 受像機について委員長からお答えがありませんから一つ……。
○政府委員(富安謙次君) お答えします。先刻御発言の中にありましたように、受像機の発達が急激に日本に期待できるかのように一部の日本人は考えているのではないかというお言葉があつたようであります。そういう点も確かにあるのではないかと思います。私ども、まだ出ておりまする申請について、具体的に一々審査をいたしているという段階に、徐々に入りつつあるのであつて、つぶさに検討をするいとまはないのでありますけれども、一応のその計画を見ましても、かように受像機が普及をするかどうかということにつきましては、相当問題であるというようなことを考えているのは、御所見の通りであります。受像機を日本において生産するという可能性、希望等につきましては、私の考えといたしましては、先ず最初には日本の技術の現段階におきまして、若干のものを外国から入れるということは止むを得ないのではないかと思いますけれども、いつまでも外国に依存してはならないのであつて、結局において日本の製造業者が受像機をも自力を以て製造し得るように仕向くべきものである、そういう方向に導いて行かなければならない、そういうことを頭に置いて本件を処理しなければならんということを考えております。それでは今そういう態勢が日本のメーカーの間においてどういうふうな段階まで整つているかということになりまするというと、私技術や製造のことには詳しくないのでありまするけれども、察しまするところによりますると、なかなかその準備態勢が整つているということは言えない状態にあるのではないかと思います。そういうことにつきましても、技術標準方式を定めるということがおのずから関連して参る。技術方式につきましてはそういうようなメーカーの今の段階における状態などとも関連して考慮しなければならんのではないかということを考えております。併し結局結論におきまして、勿論受像機の製造というものを日本の工業者の手においてして行かなければならんものであるということを考えておる次第でございます。
○新谷寅三郎君 あとの問題が非常に大事な問題だと思うのであります。数の少い、又経費の余りかからんものであれば、外国から輸入しても差支えないと思いますけれども、国民一般に普及させよう、少くとも数百万台というものを念頭に置いて考慮いたしますると、政策のポイントは自然にきまつて来るのでありまして、テレビジヨンも、勿論我々としては一日も早くできることを希望いたしますけれども、一方でやはり食糧も買わなければならん、或いは日本から輸出する、経済自立のために輸出を振興しなければならん。その原料を買わなければならん。そういう外貨にも困つている際にテレビジヨンを優先的に輸入するということは、これは実際不可能であります。そういう不可能な状態を考えますと、どうしてもこれは日本のメーカーが自分の力で、日本の国民経済に合つたような値段で以つて製造できるような段階に行きませんと、受像機というものは普及するはずはない、これは極く大ざつぱに政策的に見ますと結果は明らかだと思いますから、その点を十分にお考えにならないでこの標準方式をおきめになるというようなことはまずいやり方だと考えるのであります。この点は議論になりますからこれ以上言いませんけれども、この問題が、私はやはり一つの大きなフアクターであると考えておりますから、電波監理委員会は十分その点も念頭に置いて頂きたい。 それから次の問題に移りますが、先ほど山田委員からも言われましたが、私もいろいろ検討を前からしおりますけれども、テレビジヨン放送を実施いたしまする場合に、現在の放送法で間に合うかどうか、いろいろ私は疑問があるのであります。放送法の案をお出しになりますときには、この中にはテレビジヨンも入つているのだという御説明がありましたので、一応それを了承して審議を進めたのでありますけれども、最近の日本の事例から申上げますと、こういう言論報道の機関で従来占領法規によつて賄われておつたものが相当あるのであります。ラジオにいたしましても、新聞にいたしましてもそうでありますが、この新聞なんかにつきましても、今政府部内でもいろいろ検討をされておるということを聞くのであります。新聞のコードがなくなつた場合にはどうするかというようなことについて今政府でも検討されておる。ラジオにおいても同様でありましよう。そういう問題を考えますと、これは団体等規正令のようなもので、規正法のようなものでやつて行くのか、或いは新らしく単行法を要するのか、或いは極端な場合には刑法とか、そういつたものの各関係法律を改正して行くとか、そういう問題も今考慮中であると思います。アメリカにおきましてもテレビジヨンの影響力が非常に大きいものでありますから、プログラムの内容にはタレツチしないにしても、プログラムの編成につきまして、国会が何か立法措置を講ずるような可能性があるということを説明をしておつたのであります。それほど影響力が大きいものでありますから、今の放送法だけで内外の事情を考え合せますと、今の放送法だけでいいかどうか、極めて疑問とするところであります。これはどうしても立法的にももう一遍根本的に考え直さなければならんということを、私も痛感しておるのであります。富安委員長からは、そういうことも考えつつあるようなお話でありましたが、電波監理委員長においては、どの程度に立法措置について御検討が進んでおりますか。その点お伺いしたいと思います。
○政府委員(富安謙次君) お答えします。お尋ねの点につきましては、先ほども申しましたように日本としてテレビに関して進むべき道をあらゆる角度から衆智を集めて、検討を加える機関を持ちたいと存じておるのでありまして、その御意見がまとまるところに従つて法律を変えて行くなり、又それぞれ必要と思う方向を定めて参りたいのでありまして、何分にも先ずそういうような意見とその方法をどういうふうにしたらよかろうかというのを考えているというのが今の段階でございまして、それに従いたいというのが、私の只今の段階における考え方でございます。
○新谷寅三郎君 そういたしますと、立法的処置についてもこれから更に御検討になる、こういう段階と承知してよろしうございますね。
○政府委員(富安謙次君) さようでございます。
○新谷寅三郎君 それからテレビジヨンの実現の方法でございますが、非常にこれは、標準方式が根本的な重大な問題であるということは、山田君も言われた通り私もそう了解しております。従つて先ず、この標準方式をどうするかということをきめるのが、先ず先決問題であろうと思います。そこで我々国会の委員といたしましても、できるだけテレビジヨン方式が日本の国情に合うようにいいものをきめたい、国情に合うものをきめたいということについて最大限の協力をし、努力をしたいと思うのでありますが、テレビジヨンの標準方式について、すでに司令部にお出しになつたのでありますが、この標準方式というものは、この国会の審議の結果に見まして、電波監理委員会としましては、公聽会におかけになる前に、更に必要があれば、それを訂正することができるかどうか、訂正されるのが当然だと思いますが、そういうことについてはどういうお考えでございますか。
○政府委員(富安謙次君) お答えいたします。テレビジヨンの標準方式に関しまする一応の試案を決定いたすに至りました経過は、先ほど申上げました通りでありまするが、そういうような段階を経まして、司令部に対して、これを一応の案として提出をし、司令部におきましてもこれを案として公聽会にかけるということに異存はないという御返事を取つておりまする今の段階におきましては一更にこれをもう一度変えて司令部にもう一度了解を取直すということは、どうも普通の例といたしまして、いたしたくないというふうに考えておりまするので、案といたしましてはあれを以て公表をいたし、公聽会にかけ、なお当然起りまするところの輿論の声を忌憚なく胸を開いて私どもは聞きまして、その結果によつて慎重に考慮をする。案は、一応今までのように進めまして、進んで参りました方向に従つて進んで参るということにいたしたいというのが、私の考えでございます。
○新谷寅三郎君 法律の建前から行つたら或いは非常に固苦しくお考えになると、委員長のおつしやるようになると思う。併し先ほどから指摘いたしましたように、この問題は、単に放送テレビジヨンを事業としてやりたいという人たちだけの利益に関するものでなしに、国民全体の利害に関する重大問問題であることも申すまでもないのであります。仮にいろいろこれから研究をし審議を進めて参りまして、電波監理委員会の一応の試案としてお作りになつた標準方式が、必ずしも適当でないということをお考えになつた場合には、これは進んで電波監理委員会がみずから試案を訂正なさるのが至当であろうと思う。一遍きめたらもうこれは絶対に動かさない、そういう非民主的な考え方でなく、国民の利益のためによりいいものを生み出そうというのならば、この手続は当然おとりになるのが至当であろうと思う。更に委員長の御答弁をお願いいたします。
○政府委員(富安謙次君) お答えします。繰返して同じことを申上げるようで恐縮でありますけれども、勿論一旦きめたものを固執するというような考えはいつの場合においても私どもは持つておらないのでありまして、どんな段階に出したことでも虚心坦懐にその後の調査によつて、資料によつて、伺つた意見によつて取変えるということにはやぶさかでない考えでおりまするけれども、本件に対しまする今までの経緯、段階から申しまするというと、今日になりまして更に考え直すというようなことは、どうも私どもとしては成るべく避けたいのであつて、その案が自由にいろんな方面において、公聽会のみならず、いろんな批判にさらされて、そのときにその意見を尊重するということにおいて、少しも今までの一応作つた案にとらわれることはないのだ、虚心坦懐に正しいところに向つてこの結論を作ることに躊躇しないのであるという考えを持つている。その考えで推し進むということを以て御了解が願えるならば大変仕合せだと右じております。
○新谷寅三郎君 私はこういうことを言いますのは、或いは今の法律の建前から言つて、電波監理委員会の権限を侵すようなことになると困るのでありますが、当委員会におきましても、この問題について検討をいたしまして、そうして電波監理委員会は公聽会にかけて、その結果によつて広く国民全般の有益な意見を取入れて、最後の決定をするというお話でありまするけれども、この委員会と意見が違いました場合には、国会といたしましては立法措置によつても国会の信ずるところを実行しなければならんということになるわけであります。この点について我々はこういう国会の立場を離れても、国民の一人としてでも我々の持つて帰つた報告なり、或いはその調査の結果なりを以て委員会に協力してもいいということを先ほどから申上げている次第でありますから、ただそれは参考として聞いて置くにとどめるのだということになりますと話は非常にむずかしくなる。これは電波監理委員会においても公聽会にこういう案はかけないほうがいい。自分としてはこれは最良の案でないということを悟られた場合には、私は進んで直されたほうがいいのだということを申上げているのであります。これは更に委員会におきましてもこの問題について余りこれは官庁というものは或ることを一遍公表したり、言つたりすると、絶対に変えないのだ、そういう態度では私はまずいと思うのであります。新らしく発足するテレビジヨンであり、そうして今後は我々の自立経済の上に我々が責任を負つて行かなければならん行政でありますから、その点は最も虚心坦懐に委員会として最善と信ずる案をやはり公聽会にかけられるほうが私は適当である、ということを重ねて意見としてこれは申上げて置きますから、委員会においても更に検討を願いたいと思います。 それから懇談会のようなものが生れるようでありますから、具体的にはその節に讓つて、私は今日はこれ以上質問はいたしませんが、最後にもう一つ申上げて置きます。それは私、個人の考えかも知れませんけれども、アメリカにおきましても五年前からすでにカラー・テレビジヨンが研究されて、初めからカラー・テレビジヨンをやつたほうがよいのじやないかという意見も相当あつたようであります。それが政府当局に取入れられないで、白黒テレビジヨンから始まつたようであります。併し五年後の今日になつて見ますと、カラー・テレビというものは十分に発達しまして、むしろ白黒のテレビはカラー・テレビと比較して効果が数倍違う。初めからカラー・テレビをやつたほうがよいのじやないかという意見が今になつて起つておるようであります。そういうようなことが前例として我々の眼の前にあるのであります。我々が今日本においてテレビジヨンを始める場合に、一体白黒から始めたがよいか、或いは一年或いは二年遅れてもカラー・テレビジヨンに先ず真先に進んで行つたほうがよいのか、これは非常な政策の岐れ途であろうと思うのであります。私はアメリカの状況を見まして、仮に日本で白黒のテレビジヨンを始め、数年の間はそれで賄おうとしても、諸外国でカラー・テレビジヨンが始まつて参りますと、日本も必ずカラー・テレビジヨンでなければいけないという時代が近いうちに来るのじやないか。そういう点から行きますと、経費からいつても余計にかかりましようし、その研究も非常に深く研究をしないと、これは始められませんけれども、多少の日時のずれは犠牲にいたしましても、カラー・テレビジヨンを研究し、それを実現するように進んだほうが究極において日本国民の利益になるのじやないか。私はそういう考えを持つておりますが、この点については若し御説明ができれば、なぜ委員会が現段階で白黒のほうがよいのだというような結論をお出しになつたのか、この点も伺いたいと思います。
○政府委員(富安謙次君) 技術のことに一向暗い私の御答弁で御満足が頂けないかも知れませんが、殊に最近アメリカの事情をお調べになつてお帰りになつた新谷委員等からお聞きになりますというと、私の考え方などは極めて当を得ないものだというお考えをお持ちになるかも知れませんけれども、御発言のありました日本が一足飛びにカラーに行くか、その前におきまして白黒の段階を踏むべきかという問題につきましては、私素人ではありまするけれども、会議にしよつちゆう出まして、いろいろの説を伺つておるのでありまして、委員会がそういうよう罪な考えを、申上げましたような案を作りますまでの間におきましても、御説のように先ず一足飛びのほうがいろいろの点から考えて適当ではないかという意見も出たのであります。そういうことも考慮にしながら、最初先ず白黒のステップを踏むという段階に達しましたのは、私の了解いたしますところによりますと、カラー・テレビジヨンというものが御説を伺いますと、アメリカにおいてはもう大分進んでおるのであつて、それに一足飛びに飛ぼうと思えば飛べることのように窺えますけれども、日本においてこれをその方法によろうといたしますれば、何を申しましても日本の経済力、国力というようなことを考えなければならないのに、カラーということになれば、白黒と比較して見て、更にその点において難関を一層深くすることになるのであります。先ず日本のいろいろの事情から考えて見れば、白黒において出発をして、それでテレビということに対する認識の涵養とでも申しますか、認識を広くする、養つて行くという段階を経て、適当な時期にカラーに移るというほうが、結論としては穏当ではないかということに到達したのではないかと私どもは了解をいたしておるのでありまして、お説に対しましては、まさにその通りの考えも出たのでありますけれども、日本の国情、殊にこれは経済力とか、テレ七に対する一般の認識、養涵の段階というようなものがまだ熟していないのであつて、それには、むしろ白、黒の方式を以て進むほうが適当ではないか。それから白、黒の方式で進むにしましても、将来においては、カラーに移るのだということを頭に置きながら、諸般の施設、計画を進めて導いて行くという程度においてやるほうが、国情に適しているのではないかという考を持ちまして、最初の出発といたしましては、白、黒で進むことにする、若しこれを一足飛びにカラーというようなことになるというと、白、黒で進むよりも、先々遥かに長い準備を要するという結果になりはしないか、そういう点も考慮して見るというと、日本において早くこの文化の施設の恵沢に浴したいという声が熾烈に上つている実情を考慮しなければなりませんので、その要求に応ずるということも考えまするというと、先ず白、黒で出発をしてというほうが適当ではないかということで、一応は白、黒段階を踏むということにきまつたように技術には甚だ暗い私でありますけれども、進むことに私は賛同をいたした次第であります。
○新谷寅三郎君 その問題もやはり標準方式の問題に根本的に触れて来るのでありますけれども、これは併し今のお話のように單に技術だけの問題でなく、やはり本質の問題であると私は考えます。成るほどおつしやるように私も了解しておりますが、カラー・テレビジヨンもアメリカでできておりますが、まだ一般には普及されておりません。又経費も余計かかるということは、これは当然でありましようが、併し白、黒のテレビジヨンを許すとなりますと、今お話のようにその理由が少しでも早く実現するように、又日本の経済力から見て、カラー・テレビジヨンを理想としても、それはなかなか困難であろうというような点を考えると、一旦白、黒のものを許した場合に、将来カラー・テレビジヨンを許してくれ、それをやりたいという者があつても、それは拒否するというような態度でないと、将来カラー・テレビジヨンも許すのだということになりますと、国民のほうが非常に迷惑するわけです。又国費も浪費するわけです。そういう点を考えますと、果して日本国民は日本の経済状態が外国と比較できないくらいに悪いのだから、カラー・テレビジヨンを希望したつて、これはもう駄目なんだ。カラー・テレビジヨンはほかの国ではどんどんできても、日本では白、黒で当分行かなければならないのだということを十分に考えて、それに納得の行かれるような状態でないと、今のカラー・テレビジヨンを採用しないで、白、黒を採用するという理由が成り立たないと思うのです。私は恐らくそういう結果にならないと思うのであつて、外国事カラー・テレビジヨンがどんどん出て来れば、やはり日本でもカラー・テレビジヨンをやりたい、又やつて欲しいという希望が出ること明瞭と思うのです。そうであれば、そこで私は国なり或いは我々国会なりが相当の責任を持つてこの問題を処理して行かなければならぬと思うのはそこなんでして、それは今のところはカラー・テレビジヨンはまだ日本に移し植えるだけの段階に今なつていないでしようが、併し将来を考えると、必ずそういう問題が起つて来る。そういう場合に初めに白、黒の受像機で最後にカラー・テレビジヨンも受像できるのだというような段階ができれば非常に結構だと思うのです。僅かに撮影機なり或いは送信の設備を少し替えることによつてこれは簡単に済むわけですが、受像機も替えて行くのだということになりますと、或いは取替えるのに特殊な装置をして相当の経費を以てということになつて来れば、迷惑するのは国民なんです。そこで我々国会が或いは政府の行政機関もこの点については重大な責任を持つてこの問題を処理しなければならないということを言うのは、そこなんです。標準方式の問題にも関連するのです。併しこれは委員長とは意見が違うようですが、私はいずれ懇談会等の機会がありますれば、更に具体的に私の私見を申上げたいと思う。これは全般的に技術とか或いは日本の経済状態とか或いは国民性とか、いろいろな問題を総合して判断すべき筋合いのものだと考えますので、特にこの機会に私の私見を申上げた次第であります。 併しいずれにいたしましても、私もテレビジヨンを成るべく早く日本に実現するような措置を講ずべきであるという点は少しも変らないのであります。そこで若しこれから何年間研究に要するか知りませんが、お互いに協力して研究をし、調査をして、いい方式をこさえ上げるということに努力しなければなりませんが、放つておいては、これは机の上だけの研究では何にもなりませんから、差当り少くとも来年度あたりには、今一、二の会社なり或いは団体でやつておられますように、ごく低い程度の試験放送だけでなしに、これはむしろ国費を相当出されたほうがいいと思うのでありますが、国か又は公共的な団体で相当に経費を出しまして、今の試験の放送の段階をもう一段高めて実行する。テレビジヨンを実行するに必要なるいろいろの研究をするために何か実験放送局のようなものでも作つて、そうして根本的に検討をするということについては、何か電波監理委員会のほうでお考えがありますかどうですか。私はそういう段階を経ないで、急に机の上だけでやつて見ましても、これは非常に障害が起ると思うのですが、何かお考えがございますれば、それを伺いたいと思います。
○政府委員(富安謙次君) お答えいたします。お説のテレビの実験的と申しますか、一般テレビに対する認識を啓発するような方法を今御承知のようにNHKがやつておりますのですが、それを更にその方法を押し進めるというような方法は如何かというような御意見のように伺いました。それも一つの意見であると考えて、十分意義のあることとは存じますけれども、いろいろなことにも自然関係をして参ると思いまするし、御趣旨を汲みましてとくと考究をいたしまして、テレビに対する一般の認識を涵養するに足るような方法を講ずることについて十分に考慮をいたしたい、かように存じております。
○山田節男君 テレビジヨンの問題は、これはもう新谷君も質問し、私も質問するのですが、これは問題の重要性から見て、こういうように散発的な質問でなしに、先ほど提案したように一つの電気通信委員会としてのテレビジヨンに対しては、もつと組織的に、もつと根本的な問題がありますから、大体これくらいにしておいて、一つテレビジヨンに関する電波監理委員会の御意見をお聞かせ願つて、もつと整理して、原則的な問題だけでなくて、もつと立法的ないろいろな條件がありますから、これを一つして頂いて、そうして今度時間をゆつくりかけて、これは場合によてつはもう国会そのものも公聽会にする必要があると思う。これは私なんか、むしろ向うからこれは証言を求める人も送つたらどうか、又向うでもそれを望んでいるというような状況もありますので、これは一つ委員会でテレビジヨンを主とした議題の委員会を設けて頂いて、もつと根本的に順序を立てて一つ研究する機会を与えてもらいたい、それをお願いしておきます。
○委員長(鈴木恭一君) 了承いたしました。それでは只今のお話のようなテレビジヨンの関係の一つ専門の委員会を開きたいと思います。そこで新谷君にちよつとお諮りいたしますが、大蔵省の銀行局長を探しているのですが、どうしてもわからないのでまだ見えないのですが、それでなお電気通信省のほうにも今日は来て頂いておりますが、併し時間が過ぎましたので、一応基礎知識と申しますか、そういうふうな意味におきまして明後七日に委員会を開きまして質疑をいたしまして、その基礎的な一つ委員会としての研究と申しますか、委員会を開いたら如何かと思いますが如何でしよう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田節男君 これは電通省、電波監理委員会に一つお願いしたいのですが、御承知のように国際連合には、これは批准すれば当然加盟することになると思う。ユナイテツド・ネーシヨンスの中には御承知のように国際郵便連合会、これは電通委員会の所管ではございませんが、国際電気通信連合会があります。これは今後日本としても相当重要な関係を持つておるし、又それに基いて今まで電波、電気通信の国際会議に関連したこともあつたことは御承知の通りであります。大体国際連合に国際電気通信連合会ができてからのいろいろの資料がこの電波監理委員会なり、電通省にあるだろうと思う。これを一つ資料として原文であればなお更結構ですが、原文でなくても大体の経過を、電波監理委員会、電通省関係の……今までどれだけ日本として寄与し、又関係したのか、こういうものを一つ電通委員会に資料を出して頂きたい。これを電通省、電波監理委員会にお願いしておきたいと思います。 それからもう一つ、これは電波監理委員会に一つ……実はベル・システムの親会社、アメリカン・テレフオン・アンド・テレグラフ・カンパニーのジユーマス氏のロスアンゼルスから手紙が来ておりますが、これはそちらにフイルムをお送りしたいがいいだろうか、それについて陸軍省の了解を得て、若し希望ならば送つてもいいということでありまして、私はロスアンゼルスのアメリカン・テレフオン・アンド・テレグラフ・カンパニーの副社長ジユーマス氏に、それは有難いから是非一つ送つて頂きたいと、こう言つて手紙を出しておきましたが、今朝手紙が来まし、十六ミリの録音で、ザ・ストーリー・ウイズアウト・エンド、六百七十四フイートのフイルム、それからもう一つやはり十六ミリの録音でザ・フレンドリー・ウエイ、これは電話のサービスを如何にベル・システムが苦心してやつているかということについて、これは私がニユーヨークで見た映画ですが、このザ・ストーリー・ウイズアウト・エンド、六百七十四フイート、更にザ・フレンドリー・ウエイ、八百三十一フイート、これは実際私に宛てて送つて来たという手紙が飛行便で来ておりますが、この内容から見ても、これはむしろ電通省がこれを利用すれば、そういつた方面に非常に参考になるのじやないか。これは一応電通委員会として送つてくれということで私は頼んでおります。これは一応委員会で御覧願つて、専門委員会に置くのもよろしいし、或いは電通省のほうに電話の問題ですから置くのもよいし、今日送つたという手紙が参りました。参りましたがこの処置を委員会できめて頂く、その所管に関してきめて頂きたい。
○委員長(鈴木恭一君) 了承いたしました。
○新谷寅三郎君 ついでですが、アメリカのほうを廻ると在留邦人が、この前に我々参議院で決議をした海外放送を非常に希望しております。殆んど日本のニユースは新聞にも載らないし、一部西海岸のほうでは日本の放送もありまして、日本語放送があつて、多少日本の事情もわかりますけれども、やはり日本からの海外放送を聞きたいという希望が至る所の在留邦人から非常に強く起きております。これは私から御説明はいたしませんが、関係当局で前の参議院の決議の趣旨もあるので、一日も早く海外放送が再開されるように促進の処置を取つて頂きたい、これは別に質疑ではありませんが、希望としてお願いしておきます。
○政府委員(長谷愼一君) 先ほど来、山田委員並びに新谷委員の只今のお話に対しましてお答え申上げます。国際電気通信連合は、御承知のように国際連合そのものとはまだ日本政府とは正式な関係ができておりませんけれども、御案内のように国際電気通信連合とは一九四九年、一昨年の正月復帰いたしまして正式にメンバーになつておりますが、この国際電気通信連合が最初にできたときから、日本政府としていつ加入して、又どういう工合の会議で、どういう工合のメンバーで参加して活動しておるかということは、甚だ不十分かと存じますが、昨年度おお手許に差上げました電波年報に一応の概略を記してございますので、お見通しの上で、若しもなお明細知りたいという点がございましたら、資料を差上げたいと存じております。なお、現行の国際電気通信條約、それに附属しております無線規則等も資料はございます。お手許に若しも届いおてりませんでしたら取揃えて差上げたいと存じております。 次に国際放送、例の海外放送の件でございますが、国会の御決議もございましたので、我々といたしまして一日も早く再開いたすべく、施設を担当されております電気通信省のほうのかたがたとも御連絡を申し、又プログラム、実際の放送を担当されるNHK、それから経費面からいいまして大蔵当局、外務省等とよりより協議をいたしまして、只今大体の案がまとまつて最後的な折衝をいたしておる状態でございます。なお、この海外放送を始められますのには、適当な波長を見なければなりませんので、その関係方面と目下折衝中でございます。我々といたしましては是非とも年内ぐらいにはどうあつても始めたいものということを目標といたしまして只今努力中でございます。この点御了承願いたいと思います。
○委員長(鈴木恭一君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十八分散会