通商産業委員会競輪に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1951/11/24
会議録
○委員長代理(島清君) それでは只今から競輪に関する小委員会を開催いたします。参考人といたしまして自転車振興会連合会の理事長の小西要さんと川崎市経済部長の田邊光次さんがお見えでございまするので、それぞれ参考人のかたに御意見を承わりたいと思いまするが、先ず最初に川崎市の経済部長田邊光次さんに競輪に関する御意見を承わりたいと思います。
○参考人(田邊光次君) 委員長さんから只今御指名を頂きまして、非常にお忙しい中を競輪につきましての御質問を頂きましたことを有難く感謝いたす次第でございます。お尋ねになりましたこの競輪に関しまする私が施行者側としての意見というようなことでございますが、自転車競技法の今度改正案ができました、それに基く施行者側の意見と承知してよろしうございましようか。
○專門員(山本友太郎君) それでは委員長のお許しを得て私から御説明申上げておきます。問題は只今参考人のかたのおつしやいましたように、今回通産省のほうで考えられております自転車競技法改正案に対する御意見に落ちるかと思いまするが、併しながらそれだけに、必ずしも通産省でお考えになつている現在の案でなくても結構でございます。そういう意味で先ほど小委員長のほうから広い意味におきまして自転車競技法に対する御意見をお聞きしたいとこう申上げましたので、必ずしも通称称せられています通産省の第三次案なるものにのみ限定して、御意見をお述べになるという必要はございませんので、それ以外の点についてお話し願つても結構でありますが、その点は御自由でございますから、どうぞそのおつもりで御説明を願いたいと思います。
○境野清雄君 今御説明がありました通り、私どもは大体通産省の自転車競技法の改正案第三次案というものは、飽くまでも私どもは案だと心得ておりますので、今日わざわざ参考人としておいで願いましたかたがたの御意見を十二分に承わりまして、この第三次案が是か非かということを我々は検討したいのであつて、必ずしも第三次案そのもので検討するのならば、当委員会としてはこういうものを検討する必要がないのですから、そうでなく皆さんの御意みを承わつたものによつて私どもは新らしい案を考えたいというようなことまで考えておりますので、その点一つ御了承を願つて、参考人の御意見を私どもとしては承わりたいと思います。
○委員長代理(島清君) それじや田邊君どうぞ一つそういう意味で御開陳を願います。
○参考人(田邊光次君) 実は今日こういう所へ私御紹介頂くことは誠に光栄に存じております。自転車競技法が忽忙の際にできましたので、いろいろの不備な点が施行上ございましたというところから、従来これを改正しなければどうもうまく行かないというような声もかなり強くありまして、通産省におきましてもそういうお考えもございまするし、振興会又は施行者側におきましてもそういうような考え方を多分にいたしておりましたのでございましたが、輿論がなかなかこれを取上げてそこまで持つて来るというような情勢にも遺憾ながら至らなかつたものでございまして、私どもも何とかこの輿論を調整してそこまで持つて行つて頂きたいというような念願を持つておつたものでございます。 そこで今度通産省の大体案と申しましようか、第三次案なるものができまして、大体何か拠るものがなければいかないというところから、これを中心にしまして、只今御発言がございましたように、もとよりこれをどうこうするのでなしに、委員会としては独自の案を以て臨みたいというような御意見もございまして、我々に自由に述べさして頂く、それで自由に我々から聞いて、又通産委員会としてのお考えを以て臨みたいというような有難いお言葉もありましたのでございますが、只今から簡單に一つ申上げたいと思いますが、私はあの川崎の競輪を対象としましての考え方を実は申すわけではないのでございます。御案内の通り競輪は売れる競輪場と売れない競輪場と極端な差もございますし、中間辺のものもございまして、売れるところの意見を参考に取上げましたり、売れないところの意見を参考に取上げましたり、中間辺の意見を参考に取上げまして、御参考になさることが一番私どもとしましてもよろしいのじやないかというふうに思うのでございます。幸い私のほうといたしましては、先般二十名ばかりの施行者の理事会がございまして、この理事会におきまして、通産省の第三次案なるものにつきまして検討を加えまして、それで理事会の決定案を私は本日持つて上りましたので、委員の皆様にお配りいたして申上げたわけでございます。従いまして私がこれから簡單に申上げますのは、川崎を対象としての意見ではないわけで、弱小競輪もありますれば、中辺のものもあるし、売れる所もあるというような組織の下にあつて理事会が構成されています。その理事会の結論によりましてここで申上げたいと思うのでございます。それで第三次案なるものの第一條には、「財政の増收を図る」ためというふうになつておりますが、これは従来は地方財政の増收を図るということが主眼であるのでございますが、その地方というのを削りまして、国家財政にも寄與するというような広い意味で、財政という御言葉を通産省案なるものは設定されたようなわけでございますが、施行者側におきましては地方財政にとにかく寄與するために或る程度の強い線を当初案におきましても出されておる今日でありますから、今日においてこの財政というような広い意味で国家財政まで寄與するということでなしに、地方財政に寄與増收を図るというような従来の通りの目的と狙いを以てやつて頂くことが一番いいのじやないか、理事会といたしましては先ずこの第一條をそういうような意見を以て説明にもありまするような結論を得ました次第でございます。 それから第二の競輪場の設置の制限でございますが、この問題につきましては、現在通産省でお考えになつておるものは、競輪のない都道府県、若しくは現存する競輪場を廃止した場合に今後競輪場を作る場合はそういう場合だというふうになつておるようでございますが、これは全国の施行者は都道府県ごとにその人口、財政等を勘案して合理的に決定して頂きたいと、こういうような意見なんでございます。というのは競輪は御案内のごとく私から申すのも僣越でございますが、相当の弊害も伴う行為でございますから、何らの利益のない所へ競輪を許すということは、これは弊害だけあつて何らの利益がない所におきましては競輪を行う意義がないというような一応観点に立つて競輪を施行者は眺めて大体おるわけでございますから、そういう観点から見まするというと、現在できておる競輪場におきましては非常に赤字の所もあるわけでございまして、こういうものは結局これはどういうふうに将来するのかという大きな問題があるわけでございますが、これは通産省におきまして許可される場合におきまして、この人口、財政、地方の状況をいろいろ考案の上に、ここでやつて果して競輪が成立つものであるかどうかということを見識を持つておきめになることが必要なんでありますが、その際成立たないものを無暗に許すということが今日の現在のような結果になつておるんじやないか。例えば私どもから見まするならば一時間半以内に汽車に乘つても他の乘物に乘つても何でもいいから、一時間半以内に集まつて来る人口の範囲のものは、約百五十万や二百万くらいのものが一時間半以内に集まつて来る人口の分布の状態のものでなかつたならば競輪はやつて行けないだろうというふうにみんな見ておるわけでございます。そこで例えば松本などのああいう所ではなかなか人の集まりも環境上悪いのではないか、ああいうところは相当考究の余地があつたんじやないか、若し将来こういう今競輪がない県には今後許すという御方針をとられるならば、やはりそういう所が出て来てもやはり許さざるを得ないというようなことになつてしまうと、これは赤字競輪をどうするのかという問題も出て来やしないかというふうに考えられますから、むしろそういう点も多分に御考慮下さいまして、人口、財政等を勘案して合理的に決定されたいというのが私ども理事会の意見でございます。 それから第三といたしまして開催回数の制限でございますが、開催回数の問題は地方財政に直接重大な影響をもたらすものでございまして、施行者ごとにその事情を異にいたしておるものでございますが、これを命令で制限を設ける際には施行者の意見も十分一つ尊重して頂きたい。但しこの自転車競技法によりましては、この開催回数の制限は命令の定むるところによるということになつておりますから、これはあとで通産省でこの命令をお立てになるときに十分私どもの施行者側の意見も尊重して頂きたいというこういうような理事会としては意見でございます。 第四といたしまして車券購入禁止範囲の拡大、これは大体はこの原案も結構でございますが、更に明朗競輪を実行する上におきましては振興会の幹部、振興会員ですね、競技を実際に担当しておりまするところの自転車振興会が地方ごとに組織されていますが、この振興会員はどこの競輪場でも大体これは買えないようにすることがいいのじやなかろうか、いろいろな意味において選手その他に接触しておる振興会員でございまするが故に、当該の競輪場のみに限りませず、全国的にどこへ行つてもこの競輪に直接携わるところの振興会員は車券が買えないというふうに抑えてしまつたほうが明朗競輪を育成する意味において非常にそのほうがすつきりするのじやなかろうかと、こういうように理事会といたしましては一応意見の一致を見た次第でございます。 それから国庫納付金の基礎控除制の問題でございますが、この問題は施行者協議会の理事会におきまして非常に重要な問題として討議せられて、非常に長時間を要したわけでございますが、原案によりますと売上げの百分の四ということに今度の案はなつておるようでありますが、従来の案は純益の三分の一を国家に納める、こういうような規定でございましたが、今度はその純益というようなものを算定するのに、通産省におきましても何が幾ら幾らだ、何が幾ら幾らかかつたというふうに非常に細かく査定をいたしまして決定されたものでありまして、事務的にも非常に煩雑でもございますから、すつきりした姿におきまして売上額の何%というふうに抑えてしまつたほうがいいという通産省のお考えのようでございまして、その結果売上げの百分の四というようなものをなされたようでございますが、これにつきましては中以下の競輪場を持つ施行者におきまして非常に強い反対がございましたのでございます。というのは、例えば二千万や二千五百万売れておるような所は、従来純益がないといたしまして納めていない所もかなりあるわけなんでございますが、そういう一回やりましても五十万残つた、今度漸く百万残つたというような所があるのでございますが、そうういうような所が二千万円売れたとき、その売上げの百分の四を取られますというと、更に又赤字を増大するというような結果になりまして、非常に弱小競輪につきましては苦痛だ、運営上由々しい問題だというような強い弱小競輪からこの問題につきましては意見が、私も現におりましたが、意見か出たのでございますが、ところが通産省の御意見はどうかというような点で、通産省の当時御出張なされた課長さんの御意見等も伺つたのでございますが、課長さんはとにかく競輪というものは弊害がある事柄には間違いないから、利益のない所でやるという手はないから、利益のない所でやるということは弊害ばかり残つてちつとも国家に益するところはないじやないか、そういう所はやめるべきじやないかということが理論上成立つじやないか、こういうふうな意味から一応こういうふうにしたんだが、併しこれは結論的には何とか例外規定を設けて、将来利益のない所までこの百分の四を取るということはいけないから、そこは直されるだろうということの予想はいたされますが、一先ずこれを国会に提起いたしまして、広い視野、角度の議員さんから御検討を頂きまして、そうしてこの問題につきまする決定をして頂くということが最も公明正大な行き方であるというように通産当局におきまして御説明をなさいました。これは非常に意義の深いことでありまして、堂々たる行き方のようでございますが、併しながら理論は当然そういうことは考えられましようが、弱小競輪にとりまして、若しこれが通過しますならば、日本におきまして今辛うじてやつておるところの幾つかの競輪場は更に又赤字を増しまして、その経営が危殆に瀕するというようなことに追い込まれる憂いがあるというので、非常なもう小さい所の競輪から反対がありまして、従来この問題につきましては施行者協議会の理事会におきましては非常に討議しました結果は、大体六日間の売上額が三千万円ぐらいをパーと見まして、三千万円以上を上廻つた部面につきまして百分の四を課せられたい、こういうようにして頂くことが非常に有難いことだというふうに施行者側の意見としましては結論をそこに出しておつたわけなんでございますが、今度の改正法案はそれを遺憾ながら取上げておられないのでございます。まあ弱小競輪はどうなつてもいいのかということを通産省では考えておられるのかと、卵を生んだが子供は育たなくても、どんなふうになつてもいいのかというような、弱小競輪のほうからそういう強い意見がありました。そういう場合におきまして、何も通産省が作つてくれと言つて作つたのではないのだから、まあ希望によつて、非常な運動によつて作つたのだから、その点は見込の誤算だから、売れない所は自分で責任を負うべきだというような、そういう意見を申しておるわけでございます。それと、若しこれを潰すとすれば、国家で通産省が許した以上は、補償してもらわなければならんじやないかというようなことの意見を言うておるところもかなり多かつたのでございますが、併しこういうことは、国会の議員さんの視野角度の広いところから眺めて政治的に将来御解決を頂くことが最も賢明なことじやないかというふうな意見もございまして、いろいろ意見もございましたが、とにかくまあ施行者協議会といたしましては、三千万円をパーとしまして、三千万円以上を上廻つたものについて百分の四を一つ国庫へ納付するようにして頂きたい。若しそういうことが不可能でございますならば、売上額の百分の三というふうにして頂きたい。この三というのは、ボートレースもオートレースも百分の三で、競輪だけが百分の四を取るという理由はないじやないかというような言い方をされておる所もあるようでございました。まあ百分の四にせよ、三にせよ、上のほうの売れるところは却つてそのほうがいいというようなことにもなりますが、問題は弱小競輪をどうするかと、これをやめたときに国家が補償して下さるというようなこともできるのかどうか。そういう問題は、これは広い意味におきまして、政治的に御処置を賜わらなければならないような点もあるかとも考えられます。施行者協議会のこの問題につきます意見のあるところを赤裸々に申上げまして御参考に供した次第でございます。 それからその次は振興会の交付金の問題でございますが、現在百分の三以内ということであるのでございますが、大体以内とありましても、全国のどこの競輪場も百分の三だけはしまして、そうして売れる所は全部宣伝費を持たせるとか、穴場を持たせるとかいうような個々の折衝によりましてそういうことをいたしておりましたが、今度は通産省案におきましては、やはりそいつを細かく割りまして、そうして相当売れる所の振興会はかなり贅沢な豊富な経営をしておるから、余り金があり余るようなことをするというと、その面から又批判が出て来るというようなことも考えられることでもございますので、施行者協議会としましては、委任した事項の実施に必要な経費を振興会に交付するように一つして頂きたい、こういうふうな考え方でございます。 それからその次には競輪場の登録でございますが、従来競輪場の登録は、連合会に今まではやつておるのでございますが、これはむしろ本末を顛倒するものであつて、監督官庁の通産省にこの競輪場の登録は御許可を頂く、通産省に登録することが至当じやないかと、これはまあ小さい問題でございますが、この問題に対する通産省の御意見といたしましては、登録を通産省にして、それを廃止したときに、補償問題が又通産省に強調されるということも考えられないわけではないから、そこのところは従来通りのほうがよろしいというような、そういうときの問題も考える場合においてはこのほうがいいんだというような御意見もあつたようでございますが、まあ一応理論としては通産省の監督官庁に登録することがよいのじやないか。 それから第八といたしましては、施行者の主体性を確立してもらいたい。これはまあこの責任の所在を施行者と振興会が負うということになつておりますが、施行者はこの振興会に或る事務を委託するのでございますから、委託した部面におきまして責任問題が起きましたときには、委託した者に対しまして委託された者が責任を負うべきである。即ち、振興会は主催者に負うべきものである、主催者は全般の輿論と上級官庁のほうについてその責任を当然はつきりとるべきであろうと、こういうふうになされたほうがむしろ理論的によいのではなかろうかと、こういうような意見でございます。 以上申上げたような簡單な事柄でございますが、大体最も問題になりますのは、国庫納付金の基礎控除の制度でございまして、どうかそんなようなわけでございますから……一応御報告申上げます。
○委員長代理(島清君) ちよつとお諮りいたしますが、どういたしましようか、小西さんが見えておられますし、小西さんの御意見を拜聽してから質問をして頂くということにして頂きましようか……それではさように取計らいます。小西要君に発言を許します。
○参考人(小西要君) 本日はお忙しい中を我々の競輪のためにお時間をお割き下さいまして有難うございます。私のほうといたしましては、只今資料もお配りいたしてございますが、一応皆様にそれ以外のこともお許しがありましたので申上げたいと思います。 現在の競輪、いわゆる自転車競技法によつて行なつておりまする競輪は、形は我々といたしましては公営であり同時に民資と、かように心得ておるのでございます。従いまして、この観点からいたしまして、現在の施行者の御意見といたしまして只今承わりましたのでありますが、多少意見を異にするものであります。 先ず現在の競輪をやつておりまする我々の気持はどういうことかと申しまするというと、決して競輪それ自体は道徳的に高度のことをやつておるものでないことは万々承知いたしておるのでありまするが、併し地方財政への寄與及び日本の自転車産業の振興という面におきまして多大のプラスがあるということのために競輪をやつておるのでございます。従いまして、現在この観点から言いまして、自転車産業が振興されなかつたり、地方財政が救えなければ、競輪をやる意義がないと、かように考えております。従いまして、收入のない競輪というものは、何とか現在の段階におきまして打切る方法をお考え願いたいと考えておることは、施行者とやや意見が一致しておらんかも知れませんけれども、要するに目的はそういうところにあるのであるから、收益がない所は実際においては競輪を行うべきでないと、かように考えております。但し、我々といたしまして、收益がないのが現状であるが、将来あると、かように考えられまする所は、無論実行して頂きまして有難いのでございます。 そこで大体今回の第三次案が出ましたので、これにやや基きました問題を中心にお話を進めたいと思いますが、今回の改正をいたされまする案を拜見いたしますると、やはり前の條文と同じように、施行者からの委任関係につきましては、委任することができると書いてあるのであります。先ほど田邊さんから申されましたのでありまするが、我々は公営であつて而も民資であるという観点から申しまするならば、現在の実務関係は、監督関係を拔きましては、あとは全部民間の団体である、公益社団法人たる振興会に御一任頂くことがよいのでありまして、又法の建前は最初そういうふうなお気持であつたのではないかと考えられます。従いまして、委任するものとするという書き方にして頂けば非常にはつきりいたすのであります。現在ではこういうふうな言葉が、委任することができるとあるばかりに、委任してもしなくてもよいのだと、しなくてもよいのだというような考えを施行者の側に持たれることが或る程度ありますので、常に紛争の因となり、先ほども御説明のところにありましたが、一部の仕事だけを委任されてそうしてあとは委任しないのだという建前で現在行われておる状況は、非常に責任の所在を不明暸にいたすことは勿論のことでありますが、同時に負担の金額、費用の負担という面につきまして甚だしくいろいろな問題を生ずるのであります。この点につきましては委任は全部するが、費用はこの程度の仕事の分を負担する。そしてこの程度の売上げになれば仕事のする線は、先ず最初にすることにきまつておるのであるから費用の分だけは振興会でこの程度持つ、かようにして頂くことが非常に結構なものではないかと考えております。それからその次には現在では施行者というものは都道府県市町村になつておるのでありますが、特殊な競輪を行います場合には通産省、又通産省でなければほかの省でも結構でありますが、全国的なそういう官庁におきまして施行者になり得るという特例を設けて頂きたい。これは現在の法規で規定されておりまするロード・レースというのがございます。例えば東京、兵庫の間の道路を使いまして、レースをかけさせるということになりますとこの間に関係者、施行者の数は非常な数になりまして、而も各施行者はおのおの自分のところから出された命令でこの競輪をやつておりますので全部命令を出し直さなければならん。かようなことで非常な複雑なことになつておるのであります。又我々のほうでは春秋二回は全国の選手の争覇戰を行わせますために、非常な費用をかけまして大きな祭典的な競輪を行いまして、スポーツ性の高揚に努めておりまするが、こういう際には到底その費用の点におきましても、又事務を行いまする面からいたしましても、一振興会一施行者でこれを行いますことは非常に困難を伴いますので、こういうふうな全国的な大きな競輪に対しては中央官庁で施行者になつて頂けないものであろうか、かように考えております。 それから第三番目に問題になりますのは、例の百分の三の審議会に対する交付金の問題であります。先ほど施行者の代表からお話かございましたが、この百分の三という線は元来初めに立法されるときに見当がつかないで百分の三ということをきめられたのであつて、実際はこの内容については細かしい検討があつたわけではないと心得えております。現在の状況は多くの振興会は、百分の三以内で費用の負担する事務を委任するといいう方針でやつて参つたのでありますが、今回通産省の案として提案されましたところによりますと、一定の売上げを越すごとに費用の負担を事業の收益によつて増して行く、かようになされており、なおそれ以上に余つた場合にはこれは百分の三を下げる、こういうふうな案が出ておりまするが、先ほど申上げまするように百分の三という線が元来何らの根拠がないものとしますればむしろ竿頭一歩を進めましてこの線を撤廃されまして全面的に事務を委任する、その代り実費を支給する、かような建前にむしろお変え願つたほうがはつきりするのじやないか、かように考えるのでございます。但しこれは余り急進的であると考えられるかも知れませんので、一応現段階におきまして百分の三と規定されるといたしますれば、この点は必ず「委任したるときは」というような書き方でなしに、委任をしたらというのでなく、委任をして百分の三を與える、かように御改正を頂きたい、かように思うのであります。 それから四番目に問題になりまするものは、一番大きなな問題でありまする国庫納付金の問題であります。我々の関係の段階におきましては国庫納付金を如何に使つて頂けるか、又その額は幾らもらえるかということが一番問題なのであります。現在では全額頂ける法文になつておるように我々は考えておりまするが、現実におきましては三分の一見当しかやはりもらつておらないように心得ております。昨年も九月六日以来鳴尾に騷擾事件が起きましたのを契磯に競輪の大改革を加えたのでございますが、そのとき戰後以来非常に天下に悪罵を浴せかけられまして、嵐の中に鬪つて競輪をやつて来たような私の立場から申しますれば、この競輪によつて国庫に納付されたものが三分の二以上なんだか訳のわからんところで国家で使われてしまつたというのでは、非常に国家のためにはなんかになつているのでありましようか、情ないのでありまして、むしろこの際全額を自転車産業振興会のために出して頂きたい。なぜ自転車産業振興会のためにさように金を欲するかと申しますと、昨年も参議院の委員会で御説明申上げました通り、日本の自転車産業は戰前におきましては東南アジアを初め遠くは英本国までも輸出をされておつたのでありますが、戰争中に軍のために完全に自転車産業は破壞されまして漸く内地需要にやや充つるだけの生産をやり、又終戰後生産力も相当復活したし価格も或る程度は安くなりつつあつたのでありますが、鉄鋼の高価のために、又資材の粗悪のために現在の技術面におきましては価格を下げ得ない状況になつており、而も英国に、その戰争中のプランクの間に、我々が世界の輸出をしなかつたためにその市場は全部奪取されておる現状なのであります。この市場を更に我々の手に戻し、而ももつと大きく取上げて、いわゆる我々のモツトーとしておりまするアメリカの自動車、スイスの時計、日本の自転車というような大産業に盛り立てたい。而も自転車産業は中小企業の面から申しますると人間の労力を使いまする面が非常に多いのでありまするし、而も大きな企業だけを以て成立いたしません。中小企業がいろいろ集まつて組織立つて行けばできる産業でありますから、我が国の現状としましては非常に好適当な産業と心得ておるのであります。而も輸出の面におきましては、先ほど申上げましたように過去の実績から申しましても世界に雄飛し得るのであります。これがなぜ現在雄飛し得ないかと申しますと、技術面の工作、技術面でありますが、この面におきましては英国にも又アメリカは無論のこと決して劣らないところまで行つているのでありますが、悲しいかな資材か悪い。それも高い。この面がどうしても最後の突当りになつてこれを打開し得ないのであります。現在英国はその生産の六割を世界に輸出しており、確固たる販売地盤を持つております。併し我が国の自転車はこれを叩き潰すのにはどうしてももつと安い鉄を、而もよい鉄を持たなければならんという状況であり、而も自転車振興会の推薦によりまして外国のサンプルをたくさん取寄せましてあらゆる角度から研究いたしました報告が出ておりますが、その結果は最後は資材の改良である、かようになつております。この点を考えまして、是非その残りの部分は資材の改良に用いて頂けないものであろうか、若しどうしてもそういうふうな面に使えないならばせめて競輪というものから出た金でこの仕事をやつておるのだといぅ面をはつきりして頂くとか、なんかの形で出して頂きたい。勿論交通機関の自転車のことでありまするから道路の改良費にこれを使う、或いは一般の中小企業の補助金に使われるとかなんとかいう形で競輪の金をここに使つたということを示して頂きたい、かように我々は衷心から考えるのでございます。この面において残念ながら現在のところではただ国庫納付金にただやつたということになりますと非常に残念に思います。大体現在の状況ではそれらの問題を解決をいたしますることのために我々は努力いたしております。でき得べくんば今回の改正によりまして自転車競技法が完全なものになり、日本の復興に十分役立ちまするように御改正頂きますように切望する次第であります。甚だその意見は簡單でありまして、要を得ませんが、又御質問がありますればお答えを申上げます。
○委員長代理(島清君) 両参考人に何か御質問がございましたならば御質問を願いますが、通産省から古岡車両部長が見えておられますからどうぞ……。
○境野清雄君 先ほど川崎の経済部長さんから競技法の改正に対する意見のうちに、四番に車券購入禁止範囲の拡大という点がありますが、この点は大体通産省案でも、第八條の一に競輪に関係する政府職員及び自転車振興連合会役職員にあつてはすべての競輪について、とこう記してあるのですが、この点はどういう意味でしようか、もう一度御説明を願います。
○参考人(田邊光次君) これは自転車振興会連合会というのが、東京の連合会でございますが、この連合会は全国的に命令をする府でございますから、ということでやつてはいかん、單位の神奈川なら神奈川県の振興会の者も、私どもとしましては福岡へ行つても、九州へ行つても、或いは大阪のほうへ行つても買わせないようにすることがいいのではないか、こういうような考え方です。
○境野清雄君 今第八條の一で、競輪に関係する政府職員及び自転車振興会連合会の役職員にあつてはすべての競輪について、というのでありますから、すべての競輪についてこの條項が入つておりますから、特に改めなくても同じ意味ではないでしようか。
○参考人(田邊光次君) これはさつき申上げましたように、各県には單位の振興会がございまして、そいつを統合した上に、統合体の上に立つておるものが連合会でございまして、その連合会の者は全国的な関係があるから、車券を買つてはいけないということがこの規定でございます。神奈川なら神奈川の振興会の者が車券を買つてはいけないというのが現在の規定でございますから、神奈川県の者は東京へ来て買つてもいけない。埼玉へ来ても買つてもいけない関係がある、こういうことでございます。
○境野清雄君 今大体施行者と振興会のほうの御意見を承わりまして、大体振興会の交付金の問題、或いは競輪場の登録の問題というような面に相当食い違いがあると思うのでありますけれども、こういうような問題に関しましては、相当施行者のほうと、振興会のほうとが、何かの場合にお打合せをしたが、結論が得られなかつた結果、振興会の意見というものと、施行者の意見というものが食い違いになつておるというように解釈してよろしうございますか。
○参考人(田邊光次君) これは私どもは振興会と主催者の関係は、夫婦のような関係でございますから、非常に密接な接触によりまして、円満にやつて行かなければ目的を達しないということを承知しておりますから、そういう気持でやつておりますが、この点につきましての食い違いは、まあ私どものほうの施行者の協議会といたしましては、実はこういう考え方を皆いたしておるのでございます。弱小競輪といえども、今日一応通産省の御許可を頂きましてやつておる以上は、相当な嵐の中に立つて批判を受けておる競輪のことでございますから、全国勢揃いいたしまして、皆が生きるような方法をとることか必要であろうと思います。売れない所をやめてしまえば、お前のほうはやめてしまえばいいということは、一つの施行者の協議会として、全部を包含する、組織の上に立つた会を持つておる以上、お前のところはどちらでも、どうでもよいというわけにも実は参りませんので、こういう際でございますから、皆が皆一つ御許可を頂いてやつておる以上は、採算の立つように、いろいろの意味から考えてやることが非常に一番穏当な、穏健な方法ではないかというように考えまして、ここで本来から言うならば、小西理事長さんの言われるのも一理も二理もあると考えますが、折角作つてこれをやめるとなるとその保証金の問題はどうしてくれるのかというような問題も又出て来ますし、そうなると通産省ではどういうふうにまあお考えになるか、議会のほうではどういうふうにこれを取上げてさばいて頂きますか、ここらは非常に高いところに立つた政治的の意味において御解決を頂かなければならん点も残されておるように思いまして、こういう点は国会の視野角度の高いところで、政治的の問題として将来お取上げを頂く大きな問題であろう、こういうふうに私どもは実は考えておるわけでございまして、まあ弱小競輪ならやめてしまえというようなことになると、私どもとしましては、弱小競輪がやめるにつきまして、理由がないから、理由と責任とを考える余り強力な競輪も抱合せ心中をさせられてしまうというような方向へでも出られると、却つて輿論の統一上今日この際はまずいのじやないか、だからとにかく一応固つて皆が生きるような方法を一つみんなしてとろうじやないかというようなのが意見なんでございますから……。
○境野清雄君 そこに私は大きな問題があるのじやないかと思いまして、大体弱小競輪場という問題に関して今お説を承わつて見ますと、自転車振興会連合会からの御意見によれば、弱小競輪場というようなものは実際競輪場としての価値がないのだからおやめになつたらどうか、一方施行者のほうは協同団体的に見まして、そういうものも包含して一緒に共存共栄をやつて行きたい。これは恐らくお説御尤もだと思うのでありますが、ただ今のお話の中になかなか議論もあると思うのは、弱小競輪場は売上げが足りない。勿論三千万円以下であつてはそれは收支償なわないという形になつておるのは、今日の競輪場の実態でありますが、併し第一回の許可はいずれにいたしましても、第二回以降の許可をやつた場合には、一応売上金が五千万円というものを目標にして、通産省はこれを許可してあるはずなのでありまして、その五千万円という申請を書いておるにもかかわらず、現実に二千五百万円、三千万円ということが出ておるものに対して、これを廃止する場合は、政府はその責任を負えないということは、これは私は甚だ当を得ないものでありまして、場合によりますれば、この申請書を見ましても、大体五千万円ぐらいを売上げ目標にして立てた競輪場でありますから、これは後日相当弱小競輪場というものに対しては、今の国庫交付金の基礎控除制その他でも問題が起るのではないか。併し今の振興会の百分の三という問題は、私はそういうような点に行くものではないのでありまして、私から考えれば、一県一カ所という競輪場においては、私は振興会自体が百分の三もらいましても、これはなかなか困難なんじやないか。併しながら一県二カ所、三カ所ある場合におきましては、百分の三以内というものはもつと圧縮してもやつて行けるというのが現状でありますから、この百分の三というものに対して、施行者と振興会が私はトラブルを起すということは事実だ、競輪場の今後の振興というものの上に非常な問題となつて来ますので、これはでき得る限り私は振興会と、それから施行者との間で何とか折合いを付けて頂きたい、特にこういういうな問題に対して実費支給はどうだというような御議論もあつたのでありますが、そういうような場合においては、実費というような点について相当のトラブルが起つて来はしないか、こう考えますので、こういう点に関しては、この法案そのものにこういうような問題が盛られて来るとこれは相当問題になるので、通産省自体としましてもこういう枝葉末節、と言つてはおかしいのですが、この振興会と施行者との間のトラブルの起るようなものは、何かの審議会なり、何らかの形態でこれを処理するというようなことをお考えになつておるかどうか、通産省自体にその点をお聞きしたいと思います。
○説明員(吉岡千代三君) 振興会に対する交付金の問題でございますが、先ほどお話のありましたように、現状は全部百分の三を支給しております。ただ実際の委任事務の範囲は、売上げの多い所と少い所によりまして、売上げの多い所はお話のように相当余裕があるという関係から委任事務の範囲が広くなつております。売上げの少い所は委任事務の範囲が狹い。そういう形になつておるのでありますが、考え方といたしましては、我々といたしましては振興会というものは飽くまで施行者の委託を受けて、公益法人たる性格上実費という観念で進んでもらいたい。振興会に余分の金が溜るということが競輪全体のいろいろ思わしくない問題を起す一つの原因にもなるという考え方からいたしまして、最近におきまして売上げの段階によりまして委託事務の範囲を或る程度基準をきめたわけでございます。それでこれは過去数年の経験によりまして、売上別にずつと委託事務の範囲を調べて見ますと、大体そこにおのずから或る一つの基準というものが掴み得るという形になりましたので、そういう材料、いわば実績を基礎にいたしまして、売上別に委託事務の範囲を、つまり何千万円以上売上げがあれば少くともこれだけの事務をやれという基準をきめまして、これは振興会の理事会に諮りまして、大体まあそういうことであれば止むを得ないということになつております。ただ振興会といたしましては、相当大きい所では月に何億というふうな一つの事業を経営する形でありますし、又昨年のように、場合によりましては一時競輪を中止するとかいろいろな予測せざる事故等も考えられますので、そういういわば事業運営上必要な程度の準備金は、毎月これは特別の勘定を作りましてそこに積立てをすることにいたしまして、そういう事業上のリスクに対しては或る程度の準備金を持つ。併しただ漫然と余剰金が溜るというふうなことは面白くないということで、そういうことでこの問題は一応処理したのでございます。従いましてそれだけの基準できめられた委任事務をやつてなお且つ余剰が出るという場合には、いわゆる実費主義の考え方によりまして施行者としては百分の三より少い金を出してもらい、結局その差額は施行者である地方団体のほうに入る。こういうことにいたしておるわけでございまして、一応私どもとしましてはそういう考え方でこの問題を処理したのであります。
○境野清雄君 今のお話によりますと、通産省自体が見まして、百分の三というものによつて地方の振興会というものは一体相当プラスになつているというお考えを持つておりますか、どうですか、その点を伺いたいと思います。
○説明員(吉岡千代三君) これは競輪運営に必要とする経費全部を負担いたしますと、これは売上げの多い所では決して余剩は出ないわけであります。例えて申しますと、現在全国的に最も売上げの多い所は東京郡でありますが、東京都の振興会におきましては穴場の関係におきまして三カ月に一回だけ負担しておる。それで先ずほぼ百分の三ぎりぎりではないかというように聞いておるのでありまして、その他の振興会におきましては、大体においてその穴場の経費は施行者のほうが負担しておる。その他売上げの段階によりまして、先ほど申しましたように委託事務の内容かそれぞれ異なつておるのでありまして、そういうことになりますと、自然その間に、これは施行者と振興会と両面の問題でありますが、両当事者の裁量によつていわば必要以上に金を出すというふうなことも考えられますので、そこに或る程度の線を引きまして、大体これだけの売上げの場合にはこの程度の費用は負担していいのじやないかということで大体の基準をきめたと、こういうことでございます。
○境野清雄君 大体そういうような点から見ましても、振興会と施行者というものに対する問題はどうもやはり法文の上でびつちりするということは私はなかなか困難じやないか。そこで振興会と施行者というものの歩み寄りと言いますか、その間の斡旋というものを従来通産省はどんなふうにおとりになつておつたのですか。
○説明員(吉岡千代三君) 施行者の側は先ほど田邊さんからもお話がございましたように施行者協議会というものがございまして、これを通じて連絡をいたしております。それから振興会のほうは振興会の全国の連合会がございまして、そこを通じてやつておるのであります。両方に関連いたす問題については両者に御相談をしておるわけであります。ただ境野先生からお話のございましたように、これはいわば競輪の仕事は通産省と施行者と振興会というものの共同で動かしておる仕事でございますので、実際問題としては法規にどう書きましても、結局各地の施行者と振興会とが本当に心から相協力するという気持にならなければなかなか円満には解決しない問題だと、こう考えております。
○境野清雄君 次に開催回数の制限という問題がここに施行者側から出ておりまして、これは振興会のほうでも同じように問題にするのだろうと思いますが、大体開催回数というもの並びに競輪場の貸與という問題は、私はこれは大きな問題じやないか。特に開催回数の制限というものに関しては、これは従来から問題が起つておりましたことで、一応昨年の騒擾事件の起る前の六月末の振興会の時におきましては、大体従来経費の上りました競輪場に関しては施行者に一カ年六回だけ許可をしまして、あとの六回はいわゆる指定町村と言うのですか、衞星都市と言いますか、そういうようなものに貸與するということが是じやないか、それを法律に入れようじやないかという問題が昨年の六月起つたのでありますけれども、七月一日から施行しようじやないかというような話まで行きました時に、たまたま例の騒擾問題で中止というような形でこれはそのままになつておりまして、これは今度はどうしても私どもとしては何らかの措置を講じなくちやならないというふうに考えておりますが、施行者側としましては、大体私どもは二案を考えているのでありまして、一つとしては、この段階制をつけまして、経費の上つたものというようなものの段階をつけて、その段階によつて経費が賄い得たものに対しては、今のように六回だけ所有者にやつて頂き、あとのものは貸與する。貸與の問題にしましても、現在のようにもうばらばらな計算になつておりまして、特に松本のようなものは、五十四万円以下のようなものは無償だとか、或いは一・四だとかというようなことで、ばらばらに貸與になつているので、これは私どもの考えとしては、一応純利益金の何%というようなふうにしませんと、この問題はなかなか解決しないのじやないか。言い換えれば、持つておりまする競輪場の所有者は季節的にも一番いいところを取つてしまいまして、そして貸されるほうは八月であるとか、或いは二月であるとかいうような場合でなければ貸しはせん、そういうような場合に一つの基準を作られたのでは、他の売上げを基準にされたのでは、それはやつたり欠損したりというような場面かできるので、競輪場の貸與というものに関しては、これはもう相当従来の売上げというものを基準にせなくちやならんというようなことを考えておりますのと、開催回数の制限に関しましては、これはどうしましても、一体選手とのバランスがどうなつておるのか、一応考えまするなら、その甲と乙と二つの段階にしまして、甲はすでにもう経費の上つた場所、経費の上つた場所に関しましては、六回を所有者がやりまして、あとの六回は衞星都市に貸すというようなこともいいのでありますが、乙の場合におきましてはこれをどういうような制限にするかということは、相当考えられるべき問題じやないか。逆に選手との見合いをやりまして、開催でき得るものなら十二回を許可しまして、その十二回のうち全部を施行者がやる、そうして月に二回ずつ許可して他の一回は衞星都市に貸すと、こういうようなことも考えられるのじやないか。併しこれは連合会のほうの見ました選手との睨み合せがそういうふうにでき得るかどうかということで、これは相当問題になると思いますので、私は開催回数の制限というもの並びにこの競輪場の貸與というこの二点に関しては、もう少し詳細な一つ御意見を施行者側からも頂戴したいと思いますし、自転車連合会からもこの点に関するもつと具体的な一つ細かい点を今お話下さればなお結構です。そうでなければ書類ででもこの点を一つ再度御提出願いたい。こういうふうに私はお願いしたいと思うのであります。 次に国庫納付金の基礎控除制の問題でありますけれども、これは私は相当問題が起るのじやないか。勿論現在ですら問題になつておりまして、このものはなかなか皆さんの納得するような線ではなかなK行かんのじやないか。例えば車券売上額三千万円というものでも、過去の数字から見ますれば、多分三千万円というものなら百万円くらいのプラスになるというふうに私は考えておるのでありまして、果して控除額というものは三千万円のものが妥当のものであるや二千五百万円が妥当のものであるや、このことにも相当私は問題が残されるのじやないか。それから国に納付するものに対しましての百分の四というものを掛けたものと、それから総括的なものの百分の三というようなものとの比較対照というものも相当むずかしい問題だと思う。現在のような法律のままでおりますと、これは非常に大きな穴がありまして、六千万円及至七千万円売れるという競輪場が一つの大きな穴になつておりまして、これか大体一般経費というものが一番かかるというような形になつておりまして、五千万円の売上げ或いは八千万円の売上げというもののほうが非常に率がいいというような大きな欠陷がありますので、これはどちらにしても今のように必要経費を控除したものえの掛算というものは妥当じやないということは、我々はもう最初から考えておるのでありますけれども、三千万円が是か、二千五百万円が是かという点も、もう少し私は数字的に施行者のほうでもお考え願つて、いきなり三千万円というような数字か都合がいいからというようなことでなく、一つ再度この点は御説明を願いたいと思うのであります。なお先ほど自転車振興会のほうから問題になつておりました第十條の四の問題でありますけれども、これは政府自体としてもなかなか私は問題かあるのじやないかと思う。最初のように売上げが少なければいいんでありますけれども、現在のように大体二十億からというようなものが出て参りますと、今年の予算にしましても五億円弱が計上されておるというような形から、これは先ほど小西さんの御議論は御尤もだと思うのですけれども、そのまま鵜呑みにして小西さんの御議論のようにというのも私どもも全面的には賛成でき得ないのでありまして、こういう点は一つ天降り的に通産省もおやりにならないで、こういうような窮状をよく御説明したらどうか。大蔵省との関係その他の面から見ましても、なかなか今のように二十億というようなものを独断的に自転車振興会のために使うということが、果して国家財政から見て是か非かということは、これは相当問題があるんじやないだろうか。こう思いますので、こういう点ももう少し一つ通産省自体として自転車振興会のほうともお打合せを願いたい。いずれにしましても私どもはこういうような問題を勘案しまして、この自転車競技法というものはどうしても改正しなくちやならない、なお改正すること自体が持つこの法案の性格から見ましても、私どもはこれは議員提出として改正するべきものじやないかというようなことは考えておるのでありまして、そういうような点から見ましても、是非一つ通産省、施行者、それから自転車振興会というものが、もう少し緊密に連絡をとつて、この自転車競抜法の改正というものに真劍に私はなつて頂きたいと思う。私どももこれに対しましては、どちらにしましても廃止論が起つておる法律なので、是非とも国民に対しましても又自転車に関連しておられるかたにも納得するような決律の改正をしませんと、これはなかなか申訳ないような点もありますので、こういう点に関しては、もう少し一つ私どもの今要求しましたような資料も出して頂き、通産省、施行者それから振興会というようなもので一つ打合せて、もう少し私どもはやつてもらいたいと思うのであります。それで大体問題になりますことは、一体現在の競輪場というものが適正配置であるかないかというような問題なのでありまして、適正配置になつておるとするならば、この法律によりまして一応の線を引いて、あとは許可を嚴重にやらなくちやならんというようなことになると思うのでありますけれども、現在の配置は決して私は適正じやないと思う。そういうことは当初これはもう通産省自体も御承知の通り、一昨年あたりから盛んにどういうような許可方針にしようということを審議会でやつたのでありますけれども、人口的に見まするなら、関東あたりが殆んど大部分を取つてしまうというようなことから、いろんなことを勘案されて、その最後の線に行かないうちに今のこの競輪の二カ月中止という問題が起つておりますので、決して適正配置じやない。そういうようなことによつて既設の競輪場というものが廃止された場合には、こういうふうになるということは、これはもう殆んど考え遠いでありまして、一旦取りました権益であれば、よもやに引かされて、自発的に廃止するなんという場所は全然ないのでありますから、そういう点に関しては通産省自体としても十分にお考えを願いまして、これを改正するということについてはもう少しお考えを願わないと、なかなかこれは問題があるのじやないかと思いますので、こういう点に関しては十二分に一つ御検討を願いたいと思うのであります。私どもとしてはもつとお聞きしたい点かたくさんあるのでありますけれども、私どもとしてもまだそれほど勉強もしておりませんので、今日幸いにして施行者の代表のかたと自転車振興会のほうからの御意見を承わたのですが、私どもとしては委員長のほうにおかれましてもまだこういうふうな話を聞かなくちやならん面があるんじやないか、まあ一面には民営論というものもないではないと思うのでありまして、この民営論に対する参考人をお呼び願つて、私どももお話を聞いて見たい。要するに万全の策を講じまして前轍を踏まないように一つこれはやつて頂きたいと思うのでありまして、特に今日施行者並びにこの自転車振興会のかたからの御意見の中に、こういうように大幅に権限を通産省に移されては困るというような御議論が更になかつたのでありますが、私どもとしてはそういう点に対してはもう少し御議論があるのじやないか。大幅に全面的なこの構限というものを通産省に委ねるというようなことにはもう少し私は御議論があるのじやないか。ただ單に第一條の第五項かの自転車振興会に委任することができるというような面に関して小西さん御議論があつたようでありますが、これは私も勿論そう思つておりまして、委任することができるというようなあやふやな点ではこれはおかしいのじやないかと思つておりますが、こういう点に関してもう少し御議論があるのじやないかと思いますが、若し何か御議論があつたら承わりたいと思います。
○参考人(小西要君) 境野先生の非常に蘊蓄ある御高説を承わりまして御尤もと思いますが、これは先生の弁明のようになるかも知れませんが、一応この間の理事会におきましても、競輪場の貸借問題につきましては非常に論議になりました事柄でございますから、貴重な御時間ではございますが、簡單にその点も御参考までに申上げて見たいと思うのでございますが、この問題は貸す者と借りる者とは全く利害が相反しておる問題でございますから、貸す者のほうは成るべく一回でも余分に貸さないで参りたい、借りる者のほうは一回でも余分に借りて参りたい、という対蹠的の関係になつておる問題だけに議論がこれはあるわけでございますが、まあこの問題は一年半前にすでに論議された問題でありますが、そのときに海のものとも山のものとも何らつかないものを或る程度勇気を持つて決行して、そして危險負担もかなり多く伴つたものであるけれども、やつて見て儲かつたからといつておれのほうへ貸せということは余りにも虫がよ過ぎる事柄じやないか。それで全く建設費の償還もまだできていないときにそういうことを言い出すことは余りにも虫がよ過ぎるというような施行者側の非常な意見強くて、これは施行者側としても何とか一つ結束して会でも組織して、こういう問題についての輿論を一つ議員の皆樣や政府の当局に対しても反映せしめる必要があるというような、手前勝手かも知れませんが、競輪場を持つておるほうの施行者側の意見が強く反映いたしまして、そこで施行者協議会というものが生れる動機となつたのでございます。それで今日に至りましては或る程度まで償還もできましたから全然貸し與え得ないというようなことは諸般の情勢上これはいけないことだと、或る程度は多少はもう貸さなくちやなるまいというような気持は持つておるわけでございますが、六回貸し與えるとか、六回だけで、六回にするとかいうようなことにつきましては、非常なるこの間も議論があつたところでございまして、例えて見ますならば私のほうの川崎に例を取つて見ますならば、私のほうのは理由がありますれば当然お貸ししますということで実はやつておるのでございますが、一回や二回くらいはどうしても貨さなければならないという気持を持つておりますが、そこで例えば一つの例を取つて見ますと、藤澤から借りに来たと、こういうふうに仮定しますと、若し川崎の競輪を藤澤に貸した場合におきましては、藤澤の人口五万か六万のところでは市役所の吏員の俸給を七カ月くらい一回で払えるくらいの利益を得られる。じや川崎で十二回やつた場合におきましてはどういうことになるかというと、市の一年間の半分、六割くらいの利益しかない、それだけこの市と市との間におきまして財政力が違うのでございます。それから更に私のほうは利益の点は、大体競輪の利益は学校へ重点を置きまして学校建設に邁進いたしておるわけでございますが、じやその学校の状態はどうかといいますと、藤澤のごときは燒けないで、戰災都市ではございませんが、燒けないで緑に包まれた立派な校庭で堂々と一部教育を実行されておるが、私のほうは競輪の利益を殆んど注ぎ込みましてもまだ二部教授が全面的に実行されておつて、駅におりましても青い物一つも見ることができないような非常に苦しい実情にあるわけでございまして、彼我の実際の財政状態、復興の状態、すべてを比較検討いたしますと、これじや成るほど貸せということも無理だというので、それじやわかりましたというので実は帰られておるような実情でございますので、従いましてこういうものを規定や何かで何回貸せとか何回するとかいうような、事柄におきまして非常に複雑な関係を持つております関係で規制することが甚だむずかしい問題であります。こういうむずかしい問題はその県その県のいろいろまちまちな事情があるわけでございますから、その事情をよくお話いの上で御検討の結果答えが出たときには話合いで決して行く、決して利益を壟断するというような考えは毛頭ないというような、施行者側にとつて虫のいい意見だというふうにお考えをとられれば何でございますが、実際はまあそういうようなことになる。それでこの間強くこの点は理事会におきまして論議せられましたのは、こういうことを言いました。県という立場に立つておるところと市というものでもつておるものとは甚だ状況が違うじやないか、県というものは各種の総合体の上に乘つてそれでまあ県税を徴收いたしまして、事業税とかいろいろな遊興飲食税とか入場税とかいろいろな税金を市民から取上げまして、そうして還元配給の自治行政を行なつておるわけで、県治行政を行なつておるわけであります。従いまして県は市に対して親であり、市は県に対して子である、親心を以てこいつを眺めるときには市のものを県が取上げて、子供のやるものを親が取上げて、そうして子供を困らせるということが今日の地方自治の確立という財政面の観点から立つて眺めるときにはこういうことは多少虫のいいような考え方で、むしろ県治行政を行う上においては県は博愛主義を以て各市に全面的に貸し與えて行政を行うことが善政じやないか。ところがあべこべに市という立場に立つて、持つておるものが他の市に貸すことができない。市と市の間は財政的に何ら関係がない他人でありますからそういうものに貸すということは彼我の復興状況なり財政状況なりをよほどお話合いの上で検討を加えまして納得の行くところでやるというようなことにしてもらわんことには実情に甚だ即せないものになる。従つてこういう各所に複雑な様相を持つておるところの問題をただ單に規定で一回貸せとか、二回貸せとか、六回開放しろというふうに規定されるということはそこに非常なこれは無理があるのだから、どうか自治の本来からしまして地方のことは地方に或る程度お任せ頂きまして、話合いで円満に事が運べることであるならばこれを以て最良としてそういう処置を講じて頂きたい、それでなお且つ施行者が頑迷にも頑張つて何ら貸さないというような場合においては監督官庁の方面におきまするところの権力発動によつて抑えてやるというようなことが運営上最も円満に推進して行くことではなかろうか。こういうような意見があるわけでございまして、勿論私は貸すほうの立場からの意見だと取られれば何でございますが、一応この間の理事会におきましてこの問題が利害関係が伴う重大問題でございまするが故に非常に討議されました問題でございますから、委員の皆様に将来の御参考に是非一つ取上げて頂きたいと存じまして申上げた次第でございます。なお三千万円の基礎控除につきましての適正かどうかということにつきましては、誠に御尤もでございまして、この点につきまして、一応先に通産省で幾たびか私のほうの施行者協議会と折衝いたしましたときには、二千五百万円ではどうかとか、或いは二千万円ではどうかというようないろいろな御意見もあつたことでもございますから、通産省においてもよくおわかりのことでもあるし、自転車振興会連合会でもよくわかつているのでございますから、どこが一体一ぱいになるところの限界線かというようなところ、又必ずしもその線が適正であるかどうかということにつきましては、再検討を要する事柄かとも思われますので、この二つの問題につきましては極めて利害関係が相反する重大な問題でございますから、境野先生が言われました通り、今少し具体的に書類に数字を挙げて御提案いたしますから、どうか御検討の上に適切なるところの方針を私どもに授けて頂きたいと思います。
○境野清雄君 今の施行者側の御意見は御尤もでありまして、私どももそれを考えないことはないのでありますけれども、もう施行者側のおつしやる通り、兵庫県あたりにおける問題は相当、西宮競輪場の貸與問題が相当大きな問題になつておりますので、各地区から相当陳情その他もありますので、私どもとしては今の施行者の意見を一方的に聞くことはいかんという状況になつておりますので、私は今の何回貸すとかいうようなことは勿論、いずれどういうふうに相談がまとまるか、これは別でありますけれども、一応他の借りる側からは相当な問題が起つておりますことと、それに対して又いろいろな問題が、波及したような問題も起つておりますので、これはもう施行者のかたも十分御承知のところかと思うのでありますけれども、今のままで放置して置くということは、これは相当私は問題が起るのじやないかとこう思つておりますから、この点だけはお含み置き願いたいと思います。
○参考人(小西要君) 今述べられました問題に、なお境野先生から御示唆がありましたが、自振連といたしまして、もう少し附言させて頂きたいと思います。大体自転車振興会連合会の内容についてでございますが、現在自転車振興会連合会は、各振興会の取得いたしました三%の交付金に対して七%二、普通は五%にしておりまするが、現在は他に費用を余分に使いまする事業をやつておりますので、二%二を上げまして七%二取つております。来年度はもう少し下がると思いますけれども、それはどういうためにこの費用が要るのかと言いますと、二%という費用の大部分は競輪選手の養成のために設備を改良し、又選手の費用を払つておるのであります。こういう費用は自転車振興会連合会においてのみ負担をいたしておりまするので、相当の犠牲を払つてやつております。この場合におきましては、全国の振興会と施行者のためにやつておるのでありまするが、先ほど私が申上げました弱小競輪が非常にありますると、こういう費用を負担する能力がないのでありますから、我々としては非常に苦痛になります。それはどこに出て来るかと申しますと、この弊害は大中の競輪の施行に出て来るのであります。それはこういう一例を申上げたいのでありまするが、現在大競輪、いわゆる後楽園でありますとか、或いはそのほかの、ここにおられる川崎の競輪でありますとかいうような大きな競輪は非常に收入を得ておられまして、自転車振興会にプラスになつております。併し設備の改良については川崎は日本一の設備になつております。後楽園はこれほどではありませんが、これはほかの事情で改良が遅れておりまするが、ともかくも一流の競輪場になつております。中以下の競輪場は然らばもつと少い経費で振興会が賄つてやつておるのはどういうわけかと申しますと、これは実際申しますと、これはやるべきことをやつていないのであります。又やるべき検査もやらないのであります。これはどういうことかと申しますと、内容を言わないとわかりませんが、後楽園におきましては写真は決勝点において両面から撮つております。併し現在においては両面から撮つた写真でもなお不明な点が生ずるということを発見いたしまして、最近においては上から、決勝点を斜め上から鏡を当て、そしてこの鏡に映つた映像を撮ろうという計画をいたしておるのであります。まあ今の段階でやりつつありますが、自転車の出車するまでの検車時期の検討につきましては、昨年の問題が起りますまでは、單に検査員の眼の検査で、いわゆる勘検査と言いますか、経験による検査でやつておりましたが、これでは不十分であるというので、現在では各競輸場に検査機を作製いたしまして、これを備付けることになつております。こういう改良費を現在は見ておかなければならん。ところが又この審判にいたしましても、審判員を各競輪場には最低十三、四名、多くは二十名以上を使わなければならないのでありますが、中小の競輪場はこの審判員を補助員といたしまして、大部分をアルバイト的に使つておる。それでこれらは重要な審判をやりながら給料は非常に安いと、こういうことが弊害を起す一つの素因であると我々は考えないことはありませんが、振興会の三%の経費は、今はないからいたし方ないからやつております。ですから三千万円とか、五千万円とか、いわゆる一億以下の売上競輪では、大体やるべきことはやつていないで、現在幾らかでもこの金を残している傾向かあるのであります。この弊害を是正するために通産省では振興会連合会の定款は勿論、各地振興会の定款を本年度改正を命ぜられたのであります。それはなぜかというと、解散した場合に残余財産が従来の定款では個々に分配されることになつておりましたが、これでは甚だよくない、公益を害するということで、今は各地振興会は殆んど定款改正をやつております。そして完全な公益社団法人という建前により、而も先ほど部長から御説明ありましたように、振興会それ自体は実費主義だという方面に昨年以後大転換をいたして来ておるのであります。従いまして振興会の行なつておりまする競輪については、費用がある範囲内で行なつて行く、こういうふうに我々は努力をいたしておるのであります。殊に東京の場合におきましては、東京都と東京都の振興会の間で先ほど部長のほうから御説明がありましたその三%の間でいろんな仕事の経費を負担いたしまして、余りました場合には、更にその上の仕事の経費を補つて行く。後楽園は三回に一回は穴埋めの経費を全部負担しておる。簡單に申上げましても境野先生のように詳しいかたでないとわからないと思いますが、自転車振興会の連合会の二分を持つているものは、大体どういうものを持つているかと申しますと、先ず審判、それから検車——車を調べますとか、それから競場の事務費、それは無論のこと、選手の一部の旅費等を負担いたして、なお競技の当日における経費を負担いたしているのであります。そういうもので大体大部分の経費を使つているのでありまするが、そのほかに一体競輪を行うのには売上げに対して全部でどのくらいのエツクスペンスがかかるかと申しますと、約一割かかるのであります。その中で全国的の自転車振興会連合会ではその一割の三%だけ與えている。従つて三%の線を経費で引きますると、売上げが多くなつて金額がより多くなれば、従つて固定費はだんだんとよくなりますから、いろいろな経費を負担し得るのであります。先ほど私が申上げました三%の線を入れるということは、一割の中の三%で、大きい競輪であるから三%で必ず上がるとは申上げられません。併し現在の状況では五千万円とか七千万円という競輪場は、恐らく三%もらつて本当の競輪をまじめにやつてるとは私は考えられない。それではなぜ大眼に見て放つておくかと言いますと、これは仕方がないので、三%で縛られてそれ以上くれませんから、非常な危いこともやつているのじやないかという危險も感ぜざるを得ないのであります。で、漸く建直しました競輪も、そういう面の検査を十分やりませんければ、これは立つて行かないのです。それで三%の件についてはどうなつているかと言いますと、施行者は、先ほど申しましたように、委任することはできるということに基礎を置いて、成るべく振興会の事務を取上げようとかかつているのであります。特に田邊さんを前において申上げることは非常に言いにくいのでありますが、田邊さんのところなんかはうまく行つているのであります。併し東京の場合はなおいうまく行つている。併し地方におきましては、施行者と振興会とはきれいに附合つているが、実際には仕事の取りつこをやつているという状況であります。私が先ほど申上げましたのは、それをきれいに申上げましたのであつて、いわゆる官が主であり、官が経営している。そして仕事は民間の団体がやつているというのが今の私は形であるのだ、かように考えるのであります。従いまして一つの競技を施行するのに、或る部門は委任し、或る部門は委任しないというようなやり方では実際の競技はできません。例えば審判は委任してある、検車は委任してある、選手の監督は委托してある、併し車券を売ることについては一切やらしていない、こういうことではうまく経営が本当は行かないのであります。そこで問題が起て来たのは、民営間問題である。民営になればそれがおのずから全部やれるのだから、民営がすつきりした姿になるので、かような民営問題が起きております。併し民営問題は私は別に御質問がなかつたからその意見は申上げませんが、時期尚早として、一応私は民営問題については今行わない。かように考えているものでありますが、民営がなぜ非常に強い基礎を持つているかと申しますと、いわゆる現在の状態がすつきりしないというところにある。それはさつきから川崎さんが言う通りでございます。すつきりしないということは三%という問題にからんでいる。而も現在の状況では、仕事をさせるということと経費ということとは別に見てもらいたいということをたびたび申上げているのです。全部の仕事は委任するが、この段階の仕事の経費は三%見るというふうにやつて頂きたい、これを言つておるのでありまするが、どうしてもそれが行われない。なぜ行われないかというと、法文上に委任することはできると、こう書いてあるからやらんでもいいじやないかというところに論拠があります。この辺の改正を根本的にやつて頂きまして、施行者である人は監督は十分にする、併し施行者のできない仕事があります。場外警備に警官を使うのは、今の日本の段階でギヤングのようなものは警官なしにはやれないのでありますが、又ここに警官を勝手に使うということは恐らくお許しにならないと思います。又非常に三人や四人の警官が来られたのでは役に立たない。そういう問題で民営はできないのであります。施行者にはできないのであります。従つて行うものは公共団体で、いわゆる地方自治団体である。併しこれも実務は民間のものに委任し、これを監督するという立場をとつて頂きたい。ただ三%の線を残されるとすれば、その内容は今回幸いに通産省で限度をきめましたから、この限度を基準といたしまして、順次合理的に経営して行くべきである。現在の段階の経費を使うものとしてはどうも我々には考えられない。又一応の段階に行くには逆に金を相当使つて選手の宿舎を作るとか、完全な番組編成室を作るとかというようなところに金を使わなければ立派な競輪はできない、かように私は考えております。従いましてただ特にお願いしたいのは、全面委任の形に一応持つて行つて頂きたい。経費はできれば負担は、この現在の段階の仕事の範囲内のみでやる場合は経費を償うべし、若し残るならばそれは連合会の予備金なりその他に残すべし、こういうようにはつきりして頂く必要があると思います。それによつて施行者と我々のほうとの問題は簡單に解決がつく、かように考えておるのであります。なお中小競輪の悪口を言うようでありまして、非常によくないのでありますが、現状におきましては恐らく五千万円ぐらいの、振興会が一つの競輪をやつておりますならば、決して改良費を十分に払えない。かように考えております。
○境野清雄君 漸く私が期待していたような御発言の一端が小西さんからありまして、私は最後に一言たけお願いしておきたいのですが、先ほどから私がいろいろ遠廻しにお話しておりましたのは、振興会の交付金の百分の三の問題におきまして、私は今の自転車振興会と施行者の間で、余りこれの問題を中心にして争いをしますと、これは私は泥試合になる、こういうことを申していいと思うのであります。そういう点を避けて頂くためにも、一つこの法律を作りまして、競輪そのものがしつくりした形体に行く前提として今の百分の三の問題に関しましては、私は或る程度施行者側と振興会とよくお話合いいたしませんと、これがとんだ導火線になるのじやないかということを従来から心配しておりましたので、今たまたまその一端に触れた小西さんの御発言がありましたから、最後にこの点を、十二分に両者の御協議を願うということを條件にして頂きたいということを私は衷心から両者にお願いしたいと思います。
○参考人(田邊光次君) 小西さんのお話は私一応御尤もとは思いますが、境野先生の申された通り、百分の三は売れる所も売れない所も百分の三、これは私ども非常に感じておるわけでございますが、売れる所が今問題になつておるのでございますが、売れる所の百分の三をどうするかということにつきまして、私どもの振興会のやつておることにつきまして、何ら施行者には監督権は與えられていないのであります。ですからどういうふうに使つて、どういうふうに合理的にこれをやつて、事実売れる、売れないとか、あれだけ余つているとかということを我々は知るよしもないのでありますから、明朗競輪を行う上におきましても、売れないのは潔ぎよく我々施行者に出せ、多いものは制限する、その根拠を掴む我々のほうの監督権も、経理の監督権がないから遺憾ながらできませんので、ここらにいささか法の不備があるかと思いますから、どうか我々施行者協議会におきましても振興会の経理の監督権を一応與えて頂きたいという希望もありますから、併せて申上げます。
○委員長代理(島清君) この程度で本日の競輪の小委員会を閉じたいと思いまするが、閉じるに先立ちまして両参考人に私からお礼を申上げたいと思います。御多忙のところを御出席を煩わしまして、おおむね適切な肯定に値いする御高見を拝聽いたしまして、私たち非常にいい参考になりました。競輪の問題につきましては幸か不幸か存廃の問題にまで世論が湧いておりまするが、存廃如何に決しましようとも、私たちはこれを存置するにいたしましても、明朗にして、そして世論の指彈を受けないような改正をして参りたいと、かように考えております。従いまして今後とも小西、田邊両君の持つておられますところの競輪関係における地位からいたしまして、今後とも御高見を拜聽し、御協力を願わなけれぱならんかと思います。どうぞ今後ともそういう意味におきまして御協力を賜わりますようにお願いを申上げて、本日大変な御高見を拜聽いたしましたことにつきまして厚くお礼を申上げまして、本日はこれを以ちまして小委員会を閉会いたします。 午後四時八分散会