大蔵委員会 第24号
- 発言数
- 48 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/29
会議録
○委員長(平沼彌太郎君) それではこれより第二十三回の大蔵委員会を開会いたします。 先ず租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたして質疑を行います。
○小林政夫君 一応衆議院から今通つたそうですけれども、この一部修正があるようでありまして、その修正の説明を主税局長からして頂きたいと思います。
○政府委員(平田敬一郎君) 只今租税特別措置法の一部を改正する法律案は衆議院の委員会におきまして可決になつたのでございますが、その際におきまして一カ所修正がございます。で、修正点は、この投資信託が所有いたしておりまする株式につきまして、租税特別措置法の改正によりまして、株式の配当に対する源泉課税を行わない、見合わせておこうという、こういう趣旨の修正でございます。
○大矢半次郎君 衆議院の委員会の修正案の趣旨は誠に結構ですが、私この際お聞きしておきたいのは、このような措置をとりました場合ですね、何かこれを濫用いたしまして、いわゆる名義の書換えを遅らすとか、たまたま配当金と投資信託の資産のほうに一時繰入れるというようなことによつて、合法的に税の軽減を図るという心配は、この点については全然ないかとは思いますけれども、念のために主税局長の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(平田敬一郎君) 投資信託の場合につきましてはお話のような心配は先ずない、ありましても非常に微小であろうと思うのでございますが、一般の法人につきまして源泉課税の結果、赤字になつた場合にどうするかという問題になりますと、これは今御指摘のような問題がございますので、そういうような問題をよく考えまして妥当な結論を下すようにいたしたい。投資信託につきまして私ども最初は源泉課税を来年の一月から三月までに行うわけでありまして、実質上その期間におきましては源泉課税によつて投資信託に赤字を生ずるということは、その期間だけ考えますと先ずないと思つていたのでございますが、ただいろいろ私どもが話を聞きますると、募集の際に、一定の募集の條件を掲げまして、投資信託を発行する、そうなりますと、やはり税の関係で採算がどうなるかという基礎を示さなければならない。それでそういう際におきまして、やはり事前にはつきりと條件を示して置かないと非常に募集等に支障を来たしまして、売行き等に影響する、こういう見方もありまして、それは成るほどと私ども感じられましたので、政府といたしましても本国会におきまして、措置法の改正によつて修正するということに実は賛成いたしたような次第でございます。一般法人につきましては今大矢委員のお話のような点もございまするので、通常国会におきまして結論を下す際に、よくそういう点を考慮いたしまして、妥当な措置を講ずるようにいたしたいと考えております。
○小林政夫君 この附則の第五項ですが、先般ちよつとこの五項を余り研究しておらなくて不用意な質問をするかも知れませんが、第五項の設けられた趣旨は、この税収の減を余り一度に起さないという趣旨ですか。
○政府委員(平田敬一郎君) 大体はそういうことでございます。それと同時に価格変動準備金の積立と申しましても、一挙にそう余りに高く積立てる必要性も少かろう、両方面から考えましてかようにやつたわけであります。
○委員長(平沼彌太郎君) 租税特別措置法一部改正法案について御質問はおありになりませんか。……それではまだ衆議院の本会議には上つておりませんが、この程度で質疑を打切つて討論に入つて差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それでは租税特別措置法の一部を改正する法律案については、修正案を含めて質疑を打切ることにいたします。討論採決は後刻にいたします。 次に食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。……それでは質問はおありになりませんようですから、これも質疑を打切つて午後に討論採決に入るということにして差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それでは質疑を打切つて午後討論採決に入ります。 それでは午前はこの程度にして、午後は一時半から再開いたします。 午前十一時五十五分休憩 —————・————— 午後二時九分開会
○委員長(平沼彌太郎君) それでは休憩前に引続きまして、委員会を再開いたします。 先ず食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましては、午前中の委員会において質疑を打切りましたので、これより討論に入ります。御意見のおありのかたは、賛否を明らかにしてお述べを願います。……別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないものと認めます。これより採決を行います。食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案を原案通り可決することに御賛成のかたの御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致でございます。よつて本法案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條により本委員会における質疑応答の要旨、表決の結果を報告することとしてあらかじめ御承認を願うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。 それから本院規則第七十二條によつて委員長が議院に提出する報告書に附する多数意見者の御署名を願います。 多数意見者署名 森 八三一 清澤 俊英 菊田 七平 菊川 孝夫 田村 文吉 大矢半次郎 伊藤 保平 小宮山常吉 小林 政夫 岡崎 真一 黒田 英雄 愛知 揆一 —————————————
○委員長(平沼彌太郎君) 次に日本專売公社法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これは清澤委員より修正案についてGHQのほうにその修正のお申入れがありましたところ、只今修正することができないという返事がございましたことを御報告申上げます。質疑をお願いいたします。……別に御発言もないようでありますから、質疑は盡きたものと認めて御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のあるおかたは賛否を明らかにしてお述べ願います。
○清澤俊英君 社会党の第二控室を代表いたしまして、本法案に反対の意向を申上げたいと思います。 反対の理由の一は、先般も申上げました通り公傷、公務における疾病と、そうでない場合との判別は明確でありません。而も公務上における疾病というようなものは、多くの傷害の場合に現われておりますように、場合によりますと、当人の不注意からたまたま公務中にそういうことをやる場合がないとは限らん。今までの多くの事故の例などを見ますと、それは大体原因が連日の夜更しをやつたとか、いろいろ不衛生な行動によつて起す場合が原因として数えられることが多いのであります。一方公務上ではないという結核その他の障害を考えて見ますると、ただ現にこれらの公共事業に従事する職員や、又は公務員等が、人事院で裁定しております基準賃金さえもらうことができない。なお日本の国の現実の制度が最低生活を保障せられていない。従つて大部分の本当に働いている労働者、殊に專売公社における婦人労働者のごときは、その生活を支え得るだけの賃金をもらつていないと考えるのであります。こういう家庭において貧しい生活をいたしておりまするならば、従つて栄養不良であるとか、或いは家へ帰つて田畑の手伝いをするとか、いろいろな過労が生活のために行われる。結局原因するところは給与の問題を中心にして身体に無理をする。私どもはこういうことを考えるのであります。そうした場合に出て参ります病気が、これが公務上によるところの疾病でないということは、これは誠に間違いであると考えます。そういう給与や或いは待遇が、最低の人間の生活を本当に保障する制度がある場合におきましては、私は十分考えていいと思うのでありますが、そういう現実の制度が確立しておらん、而もこれは先般の労働仲裁委員会における裁定が問題になりましたように、公平な一つの救済機関としてできましたものさえも、賃金ベース等も満足に頂けないというような労働條件における、この労働者諸君の病気に対するところの給与は、私は我々が修正したように、不満でありますが、形として公務員並みに完全給与をして頂きますことが私は正当だと考えたのでありますが、それがたまたま駄目になりまして誠に遺憾に堪えないのであります。そこでこれをカバーいたしますために、こういう法律を專売公社法によつて定めることによつて、労基法の第八條による団体交渉の権利を制圧するということをなくするためには、むしろ本條項を全部抜きまして、そうして労基法第八條による団体交渉に移して、そこでやりますことが一番正しい結果が、今の日本の労働関係におきまする状態としては、最もいい結果をもたらすものじやないかと考えるのであります。その職場々々にはおのおの勤労状態、或いはその職場に働く人の給料等を中心にして、日常の生活状態等は労使共にそれは仔細な検討を持ちまするならば、一番正しい結果が出て来ると思うのであります。ただ一律に企業体の労働者だ、こういうので全部一律な取扱にすることは大体間違いも多いと思いまするので、そういう意味合いにおきまして、私は本改正案に反対いたします。
○委員長(平沼彌太郎君) 他に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決を行います、本案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平沼彌太郎君) 多数でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 愛知 揆一 黒田 英雄 岡崎 真一 小林 政夫 小宮山常吉 伊藤 保平 大矢半次郎 田村 文吉 森 八三一 菊田 七平 —————————————
○委員長(平沼彌太郎君) 次に金融政策並びに制度に関する調査についてお諮りいたします。 本件については、各委員も御承知のごとく前国会より引続いて調査を行なつて来たのでありますが、幾多、法案審議等のために未だ結論を得るに至つておりませんが、本院規則第七十二條等によりまして、議長に報告書を提出しなければならんことになつておりますので、まだ調査を終つていないということで提出することとし、その内容、手続等を委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。 なお本報告書に対しても多数意見者の署名が必要でござ上いますので、順次御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 菊田 七平 森 八三一 愛知 揆一 黒田 英雄 岡崎 真一 小林 政夫 小宮山常吉 伊藤 保平 大矢半次郎 田村 文吉 菊川 孝夫 清澤 俊英 —————————————
○委員長(平沼彌太郎君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(平沼彌太郎君) では速記を始めて下さい。 次に財政法、会計法等の財政関係法律の一部を改正する等の法律案を議題といたします。政府委員より逐條説明をお願いいたします。
○政府委員(佐藤一郎君) 御説明いたします。お手許にたしか、赤黒表と申しますか、比較表が配つてあると思いますがこの新旧対照表でやるのが一番わかりいいかと思いますから、それに基いて御説明いたしたいと存じます。 財政法の第十四條の二でございますが、これは御承知のような継続費に関する規定でございます。継続費はなぜ必要であるかという理由につきましては、前回御質問にお答え申上げたと思つておりますので改めて申上げません。これは経費の総額と年割額を必ず定めまして、そうして国会の議決を経ることになつております。なおこれにつきましては「特に必要がある場合」というふうな制限が置いてございまして、それ以上の具体的な制限はございません。なお年限については実際問題といたしましては、従来の経験に徴しますると、多く三年、五年、そういうようなものが多かつたわけでございますが、大体そういうふうなものが多くなるのじやないか、こう考えております。 それから第十四條の三でございますが、これは繰越明許費に関する規定でございます。これにつきましても当初に御説明申上げましたので、改めて詳しく御説明をする必要はないかと思つております。 それから第十五條は継続費が設けられましたので、條文を整理してございます。 十六條も同様でございまして、予算の内容に今後継続費というものが入つて参ります。 それから繰越明許というものにつきましては、旧憲法時代の予算は御承知のように甲号、乙号、丙号、こういう三つの区分から成つておりまして、甲号が一般の歳入歳出予算でございまして、乙号が継続費で、丙号が繰越明許ということになつておりました。今後繰越明許は予算の一部として提案をして参る。こういうふうにはつきりいたしてあります。十七條以下のところにぽつぽつと比較の線がございますが、いずれも同様の趣旨に基きまして継続費若しくは繰越明許費、従来繰越明許という言葉を使つておりましたが、繰越明許費という言葉を今回使いまして、繰越明許を認められる費用という意味で使うことにいたしましたが、これらの関係で條文整理で入つておるわけでございます。 それからずつと参りまして二十三條でございますが、これは歳出につきまして部款の区分を廃止するという点を明らかにしておるわけでございます。そこにございますように、「歳入歳出予算は、その収入又は支出に関係のある部局等の組織の別に区分し、その部局等内においては、更に歳入にあつては、その性質に従つて部に大別し、且つ、各部中においてはこれを款項に区分し、歳出にあつては、その目的に従つて」、ここのところを従来は「部に大別し、」というようなのがござましたが、「これを款項に区分しなければならない。」と、ここで直してあります。これについても概略申上げたいと思うのでございますが、大体現在の予算というものは国会の審議は項を中心にして受けておるわけでございます。項というものが中核になつて大体予算というものはできておる。従つて項の下の目以下は、予算ができ上りましてから正式には政府が予算を配賦いたしますときにいろいろ区分をいたす。我々は昔から項以上をいわゆる憲法上の予算と称し、目からを行政上の予算というふうに呼び慣わしておつたわけでございますが、その項が予算の中心をなしておるわけでございます。従来部款を付して参りましたが、その名称等につきましても徒らに重複の嫌いがある。むしろ項を具体的に出しまして、そうし てその予算の目的を一層はつきりさしたいと、こういう目的で今回これの区分を廃止したわけでございます。 それから第二十五條。これは現行法では、この説明にもございますように、経費の性質上に基く繰越明許に関する事項を規定しているが、十四條の三に規定したので不要となつたという関係でこれを改めたわけでございます。 それから二十八條以下も皆條文の整理でございます。 ずつと飛びまして三十四條が重要な條文でございまして、これは支出負担行為計画というものを廃止するという関係からしてこの三十四條に規定を入れたわけでございます。ちよつど印刷が不明でございますが、「各省各庁の長は、第三十一條第一項の規定により配賦された予算」、これは三十一條において国会で予算が議決を受けましたときには、内閣は各省各庁に対し予算を配賦するという規定がございますが、その「三十一條第一項の規定により配賦された予算に基いて、政令の定めるところにより、」、従来の規定は、「国の支出の原因となる契約その他の行為(以下支出負担行為という。)」と言つてありますが、この「国の支出の原因となる契約その他の行為に因る所要額については各省各庁ごとに、支出の所要額については支出担当事務職員ごとにこれを定め、支出負担行為又は支払の計画に関する書類を作製して、これを大蔵大臣に送付し」ということになつておるのを、これを従来のこの「支払の計画」のほうはそのままにいたしまして、「支出担当事務職員ごとに支出の所要額を定め、」と改め、支出負担行為計画に関する文句をここで除いてあるわけでございます。 それからその次が三十四條の二でございます。三十四條の二の規定は、これは特定経費についての規定でございます。即ち支出負担行為計画の制度を原則として廃止いたしましたが、大蔵大臣が指定するところの特別の経費につきましては、なお従来のように支出負担行為計画を作る、但し従来の支出負担行為計画という言葉は非常に誤解を招きますので、支出負担行為計画の実施計画に関する書類を作製する、こういうことに改めたのがこの條文でございます。即ち「各省各庁の長は、第三十一條第一項の規定により配賦された歳出予算、継続費及び国庫債務負担行為のうち、公共事業費その他大蔵大臣の指定する経費に係るものについては、政令の定めるところにより、当該歳出予算、継続費又は国庫債務負担行為に基いてなす支出負担行為の実施計画に関する書類を作製して、これを大蔵大臣に送付し、」と、こういう規定でございます。この特定経費を何にしますかということにつきましては、当初御説明申上げましたように、公共事業費以外では官庁の営繕費でございますとか、或いは予備隊の経費等を考えております。これは二十七年度の予算編成が更に具体化しますまでに適当な経費を十分検討いたしまして特定したい、こう考えております。 それから三十七條でございますが、これは継続費の制度ができましたので、その決算について継続費の決算報告書というものを作製すると、こういう規定を挿入いたしました。 それから三十九條、四十條、四十二條はいずれも條文の整理でございます。 四十二條について申上げますと、四十二條にいわゆる事故繰越の規定というのをここに規定しておるわけでございます。それで條文を整理いたしますと同時に、事故繰越の範囲を拡げたのでございます。これは新らしい條文で申しますと、「毎会計年度の歳出予算の経費の金額は、これを翌年度において使用することができない。」先ず繰越は原則としてはいかんということをここで規定いたしまして、「但し、歳出予算の経費の金額のうち年度内に支出負担行為をなし避け難い事故のため年度内に支出を終らなかつたものは、これを翌年度に繰り越して使用することができる。」、そうしてここにございますように先ず事故繰越は先ほどの明許繰越とは異なりまして、先ず支出負担行為をするということが前提になつております。即ち全然契約その他の行為をいたしません場合には繰越をすることができません。契約等の行為をいたしまして、一而も避け難い事由で以て年度内に支出が終らない、こういう場合に初めて事故繰越を認められる。これは従来からそういうことになつております。今回変えました部分は括弧書のところでございます。年度内に支出を「終らなかつたもの」と、そこに括弧が入つております。即ち(当該支出負担行為に係る工事その他の事業の遂行上の必要に基きこれに関連して支出を要する経費の金額を含む。)、これは御承知のように請負契約等をいたします場合には、その事務的な経費でありますとか、それから人夫賃でございますとか、資材の経費とかいうものの工事費として含めまして一括して請負に出すわけでございます。従いまして支出負担行為を年度内、即ち三月三十一日までに、つまり請負契約をいたしますれば、あとは繰越が比較的楽に行くわけであります。ところが請負によりませんで、政府が直接に直轄工事をやつておるようなものは相当ございます。そういうような場合にはこの労賃等につきましては、例えば三月三十一日までは旧年度の予算である、次の四月一日からは新らしい新年度の予算でなければ本来は契約ができないわけでございます。併しながらそういうようなことでは直轄工事というものについてだけ繰越が非常に困難になるというので、ここで「当該支出負担行為に係る工事その他の事業の遂行上の必要に基きこれに関連して支出を要する経費」というふうに規定いたしまして、人夫賃、或いは工事の検査をいたしますところの検査の旅費、こういうようなものも事故繰越ができるということにいたしたわけでございます。 それから四十二條は、これはまあ繰越計算書の手続の規定でございます。 それから四十三條の二でございますが、これは継続費に関連いたしまして、それの支出を終らなかつたところの繰越の規定を特にここに置きまして、逓次繰越の制度を認めたわけでございます。即ち継続費の場合におきましては、普通の経費と異なりまして、普通の経費は一年間だけ繰越ができるわけでございますが、第一年度に事業ができないで、第二年度に繰越しましたものを更に第三年度等に逓次に繰越すことができるという規定を継続費の設定と共にここに置いたわけでございます。それから次に会計法に移りたいと思いますが、会計法の第四條の二でございます。これは会計職員に関する規定でございまして、先ず第一項は歳入徴収官に関する規定を置いたのでございます。「各省各庁の長は、政令の定めるところにより、当該各省各庁所属の職員にその所掌の歳入の徴収に関する事務を委任することができる。」、従来歳入徴収官につきましては、委任規定を欠いておりました。それの不備をこの際改めることにいたしました。それから第二項は従来あつたのでございますが、各省各庁の長がよその役所の役人に歳入の徴収事務を委せるというような例があるのでございますが、そういう場合の法的な根拠が何か明らかでなかつたので、この際その規定を整備したいということにいたしております。それから第三項が歳入徴収官が事故のあります場合の代理歳入徴収官というものを、ここで以て規定いたしております。これも従来ございませんでしたので、新らしく置いた規定でございます。これにつきしては前回黒田さんから御質問がございまして、まあ本人がおらない場合に代理というのはおかしいじやないかというような話もありまして、御尤もだと思うのでありますが、まあ言葉の上で大部分の場合には本人もいるということで、代理という言葉を便宜的に使つております。それからその次が第四項でございます。これは従来政令で規定されておつたのでございますが、歳入徴収官の事務の一部分だけを、歳入徴収官と同じ資格において行ういわゆる分任歳入徴収官の制度を予算、決算会計でも、即ち政令できめておりましたものをこの法律に挙げたわけでございます。それからその次の第五項におきましては、前回も御説明申上げましたように、個々の人についての指定を廃しまして、その職についての指定を行うことによつて手続の簡素化を図りたいということでございます。それからその次の第五項が、これは前項の第三項の規定によつて歳入徴収官の事務を代理する職員はこれを代理歳入徴収官と言い、第四項の規定により歳入徴収官の事務の一部を分掌する職員の、これは名前を明らかにしたわけであります。 それから第五條は歳入徴收官についての書き方は前項で明らかになりましたので、ここに書き改めたわけであります。 それから第十條、これは支出負担行為制度の改正に伴う條文の整理でございます。 それから第十二條、これは従来各省各庁の長が契約をいたします際には、御承知のように支出負担行為の計画を越えてやつてはいけないと、こういう規定があつたわけでございますが、支出負担行為制度がなくなりました後に、特定経費について実施計画をやることに前の條文でなりましたが、その実施計画を越えてはならないということを、いわば同様の趣旨を規定してございます。これも條文の整理でございます。 それから次が第十三條でございます。これは各省各庁の長が支出負担行為に関する事務を委任することができる。これはまあ内容的ではなく、條文を書き改めたものであります。それから第二項の規定は、前の歳入徴収の徴収官のときの規定と同様に、他の各官庁の職員に支出負担行為に関する仕事を委任しておる例がございますが、それを明らかにした條文でございます。その次の第三項も歳入徴収官の場合と同様に、いわゆる代理の制度を明らかにした規定でございます。以下四項、五項も歳入徴収官の場合と同様でございます。 それから第十三條の二、これが例の認証制度の改正の中心の條文になるわけでございますが、「支出負担行為担当官が支出負担行為をなすには、政令の定めるところにより、支出負担行為の内容を表示する書類を第二十四條第三項に規定する支出官に送付し、当該支出負担行為が当該支出負担行為担当官に対し政令で定めるところにより示達された歳出予算、継続費又は国庫債務負担行為の金額に、超過しないことの確認を受け、且つ、当該支出負担行為が支出負担行為に関する帳簿に登記された後でなければ、これをなすことができない。この場合において、支出負担行為担当官が第二十四條第三項に規定する支出官を兼ねているときは、その確認は、自から行わなければならない。」、こうなつております。これは前回御説明申上げましたように、この棒の左側の條文をお読み願うとわかるのですが、従来認証を受けなければならないという規定があつたのでございますが、認証制度というものを根本的に改めまして、支出負担行為の担当官、それから認証官、それから支出官、三本建でありましたものを、その真中の認証官の仕事を支出官自体の仕事とする。そうして支出官の認証を受けるようにする。今回確認という言葉を使つておりますが、支出官の確認を受ける。こういうとに改めたわけでございます。 それから十三條の三でございますが、この前條の規定でいわゆる認証官の制度というものを改めましたが、併しながら各省各庁の中には従来の認証官制度を置いて欲しいという希望があるところもあるのでございます。電通省でありますとか、それから又終戰処理費につきましては、これは進駐軍等との関係も深い特殊な経費でございまして、前から認証制度が実際上も行われておりますが、特調でございますとか、そういうふうな官庁によつては認証制度を置きたいというところもございますので、一概にこれを全部一律に廃止するということはしたくないというので、なお従来の認証制度を各省各庁の長が必要と認めた場合には置くことができるような規定をここに置いてあるわけであります。それで以下の規定は、その認証について、支出負担行為はその認証についての必要な規定を従来と同様の内容のものをここに書いてあるわけであります。 それから十三條の四でございますが、これは前條の規定による認証官の認証を行わしめる場合の手続規定でございます。即ちこの前の認証制度のない場合の確認を要するという規定は、認証制度がある場合には当然不必要になるわけであります。なお申し落しましたが認証と言い、確認と言いましても、これは要するにどの程度の認証を行うかということは非常に手続の関係とも考え合せて余りに細かい認証制度をとるということは、逆に経理事務の円滑な運用を妨げるというので、できるだけ簡單にする。それで一番重要なことはこの帳簿を正確に作りまして、そうしてそれに登記をするということでございます。そうして予算金額、そのバランスというようなものを常に明確に登記をして置かなければならない、こういうことにしておるわけであります。 それから以下の條文は、條文の整理、従来不適当と思われるものを、官吏とあつたのを職員と改めたりいたしております。 それから二十四條の規定でございます。これは従来と内容においては変つておりません。支出官の内容は従来の通りでありましてそれの條文の整理をやつております。 それから第二十五條でございますが、これは小切手認証の制度が従来ございまして、これを適当と認めるときに政令において廃止するということになつておりまして、そのままになつておりましたので、今回併せて削除いたしました。これは終戦直後に小切手認証制度がございまして、各方面から、国会等におきましてもしばしば小切手認証の事務ということは徒らに煩瑣であるというような非難をこうむつておりましたので、廃止いたすものであります。 それからその次が二十九條の契約の條文でございますが、この二十九條は会計法におきましては契約につきまして、この二十九條の規定だけ一カ條ございます。それで以下は予算決算会計令において規定せられておる。例えば随意契約等をなし得る場合も予算決算会計令に明かになつておるわけであります。これは前回御説明申上げましたように、ここの但書にございますが、各省各庁の長は、競争に付することを不利と認める場合その他政令で定める場合においては大蔵大臣に協議して指名競争乃至は随意契約によることができると、大蔵大臣に協議することを法律の上で條件にいたしておるわけでございますが、それを「政令の定めるところにより」というふうに書き改めましたのは、これによりまして予算決算会計令において場合によつては大蔵大臣の協議を受けなくてもよろしいというふうな書き方をいたしたいと、こういう気持からこれをこういうふうに書き改めたわけでございます。以下條文の整理でございます。 それから四十條も出納職員に対する條文の整理でございます。内容については変つておりません。 四十條の二につきまして、これはやはり他の各省、各庁の、よその役所の職員を出納官吏にすることができるという規定をはつきりさせたわけであります。 それから四十七條、これはまあ小切手の関係の條文整理であります。 それから四十八條、これも條文の整理でございます。 それから附則におきまして、第二項において御説明申上げましたように、予算、決算の締切り期日を一時八月の末まで繰延べておりましたが、これを元に戻します意味で、この第二項を削除するということにいたしたわけでございます。それから三項は、先ほど申上げました小切手認証の制度というものを大蔵省令で定める日に停止することができるというおかしな條文がございましたが、これを削除するということにいたしました。 なおその以下の公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律というのがございまして、公団それからその次に、公庫の予算及び決算に関する法律というのがございますが、いずれも公団或は公庫というような、いわゆる予算で呼んでおります政府機関というものについての手続は、ほぼ一般会計と同じような扱いで、このおのおのの法律で規定してございますので、財政法、会計法の改正に伴い、それに該当するところのものを、全く同じように改正をするということで改正してございます。 以下大蔵省設置法、それから電通省設置法等につきまして、関係條文を整理してございます。
○山本米治君 附則が違つております、線の引き方が。これは削除するのでしよう、附則の線、二、三は線が逆になつております。
○政府委員(佐藤一郎君) これは二項並びに三項は傍線が逆になつております。廃止する規定でございます。左側に引くべきでなく、右側に引くべきものでありました。
○委員長(平沼彌太郎君) 質疑をお願いします。
○小林政夫君 小切手と国庫金振替書の認証ですね、これをやめるのですね。やめる必要があるということを知るために、今までどういうふうにやつていたか御説明願います。
○政府委員(佐藤一郎君) これは各省におきましてすでに契約を結びまして、そうして支出官が即ち各省の会計課長等がそれに基いて小切手を振出します。その小切手を振出しましたものを、小切手認証の制度と申しまして、大蔵省の財務局がございますがその財務局財務部に持つて参りまして、そうして認証を受ける、これは勿論経費の全部ではございませんでして、公共事業費、それから終戰処理費、官庁営繕費、それから賠償の施設費、こういうような五つ、六つの特定の経費についてだけでございますが、特に支出の厳正を期するという要求がございまして、一時小切手認証の制度を設けたのであります。併しながらおわかりになりますように、すでに契約もして、そうして支出官が小切手をすでに振出しておる。それを更に認証を受けて、とやかく言つてもすでに段階で時期遅れの問題でございまして、徒らに手続を煩項にする。特に大蔵省の財務部が、即ち一の官庁が他の官庁のものを認証するというので、手続が非常に煩雑であるということで、非常な非難がございました。例えば各府県に公共事業費が参りますと、各府県知事が国の支出官としての事務を委任を受けておりますので、その支出事務といたしまして、支出官が府県知事に国の小切手を振出します。一々そこの県庁所在地にございますところの財務部に行きまして、小切手に判こを押してもらう、その判こがありませんと日本銀行は払わない。こういう制度があつたわけであります。これは地方行政委員会或いは決算委員会等でもしばしば我々叱られまして、その結果これを廃止するということになつたわけであります。
○田村文吉君 なんですか、部款の問題ですが、これはここで直しておかないと、来年度の予算の編成にお困りになるというようなお話でしたが、これはどうですか、通常国会でこれも併せて審議するということで、予算の編成は部款で編成して出すということは違反になりますか。
○政府委員(佐藤一郎君) この法律と予算の関係は、終戦以後非常に混乱しておりましたのですが、本来から言いますと、私どもはできるだけ法律を先に議決願つてからそれに基く手続をしたという気持でおりました。国会の審議は成るほどおつしやる通りでも間に合うかも知れませんが、その前に政府自身が予算を編成するという手続を経なければなりません。その点につきまして、やはり前にきめておいて頂きませんと、政府としてはやはり形式的に法律違反を犯すことになりますので、その点をできるだけ避けたい、こう考えておるわけであります。
○田村文吉君 たしか一昨年の予算か何かの時には、やはり同じような問題があつて、その国会に出した予算と、その時にそれを修正した法律案が一緒に出たというような例があつたように覚えておるのですが、そんなことございませんか。
○政府委員(佐藤一郎君) 具体的にちよつと覚えていませんが、終戰直後にそういうことがあつたはずでございます。ただこれは非常に私どもも当時は御承知のような情勢で、予算の審議について司令部の交渉その他もございまして、又法律案についての交渉も別個にございまして、時間的な食違いがあつたために、心ならずもそういう事態を起して参つたわけでありますが、最近に至りましてはできるだけそういう弊害はやめて行くという方向にだんだん戻つて来ておるわけであります。私どもとしましてはそういうようなことが過去に仮に事例としてあつたといたしましても、今後は避けて参りたい、こう考えております。
○田村文吉君 これはまあ改正なさる全体の趣意からいつて、非常に私は結構なことであろうと思うのでありますが、昨今いろいろの汚職事件が出たり、私も実際の行政官庁におりまして非常にもの足りない点がたくさんあつたので、できればこの会計法及び財政法というのは一つ十分に審議をさして頂いて、この際にもう少し抜本的に直す必要が或る程度あるのじやないかというような考え方もあるのですが、それで行くと今明日にこれをどうにでも上げてしまうというようなことは、ちよつと無理なように感じるものですから、それで部款の問題だけならば、前例もあることだから、これは繰延べても、通常国会でも差支えないのじやないかと、こう思つたのですが……。
○委員長(平沼彌太郎君) ちよつと速記をやめて。 午後三時十九分速記中止 —————・————— 午後三時三十二分速記開始
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて下さい。それでは只今の法案はちよつと質疑を中止しまして、衆議院のほうが通つたという通知が今ございましたので、租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましては午前の委員会において質疑を打切つておりますので、これより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。……別に御発言もないようでありますが、討論は盡きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それではこれより採決を行います。租税特別措置法の一部を改正する法律案を衆議院送付案通り可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致でございます。よつて本案は衆議院送付案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお諸般の手続は先例によつて委員長にお任せを願いたいと思います。 それから多数意見者の署名を求めます。 多数意見者署名 山本 米治 菊田 七平 森 八三一 清澤 俊英 菊川 孝夫 松永 義雄 田村 文吉 大矢半次郎 伊藤 保平 小宮山常吉 小林 政夫 岡崎 真一 黒田 英雄 —————————————
○委員長(平沼彌太郎君) 次にお諮りいたします。財政法、会計法等の財政関係法律の一部を改正する等の法律案につきましては、本国会閉会後において引続いて審査をすることにしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それではそのように決定いたします。 なお継続審査につきましては本院規則第五十三條により議長に対し要求書を提出しなければならんということになつておりますが、本件につきましてはその手続等を委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それではそのように取計らいます。 それではその手続を取りますことに御決議を願いましたが、次に継続審査に対しこの小委員を設けるや否やということについて御意見を伺いたいと存じます。
○清澤俊英君 私はやはり開会も十日とあらかじめ定まつているのでありまして、極く近い時期にやられるのですし、それからでいいだろうと思いますが。
○委員長(平沼彌太郎君) そうしますと、第一回の会合の日を決定しておいて頂きたいと思います。
○森八三一君 継続審査ということになりますれば、次の通常国会までの間に審査をして報告をする義務が発生するやに思つております。それですから今の予定通り参りますれば、明日で十二国会は終るのでありまして、そこで十三国会との間に審査をしたという形にならなければならんと思いますので、一日の日にでも継続審査を一通りやりまして、それで更に審議が済まなくて十三国会に入つて行くということにしなければ手続上困りはしないかと、こう思いますが。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(平沼彌太郎君) 只今森委員からのお話でございますが、一日の日に第一回の継続審査の委員会を開くということにして差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それではさように取計らいます。そうすると小委員のことはそのときに御決定願いましよう。ちよつと速記をとめて。 (速記中止〕
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて。それでは委員会はこれで散会します。御苦労さまでございました。 午後三時三十七分散会