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12回国会参議院1951/10/19

在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第1号

発言数
16
登壇者
6
会派数
4
開催日
1951/10/19

会議録

石川榮一自由党

○仮委員長(石川榮一君) 只今から在外同胞特別委員会を開催いたします。年長の故を以ちまして、私が仮に委員長の席を汚さして頂きます。  参議院規則第八十条によりまして、本特別委員会の委員長の互選を行いたいと思いますが、如何ですか。

紅露みつ国民民主党

○紅露みつ君 本特別委員会の委員長は成規の手続を省略いたしまして、長島委員を委員長に推薦することの動議を提出いたします。

杉山昌作緑風会

○杉山昌作君 只今の紅露委員の動議に賛成いたします。

石川榮一自由党

○仮委員長(石川榮一君) 紅露委員より長島委員を委員長に推薦することの動議が提出せられました。そのように決定することに御異議はございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○仮委員長(石川榮一君) 御異議がないと認めますので、第十二国会の本特別委員会の委員長には長島委員を委員長として決定いたしました。これから長島委員長によつて議事の進行を計つて頂きます。    〔長島銀藏君委員長席に着く、拍手〕

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) ちよつと御挨拶を申上げたいと思います。  不肖私図らずも委員各位の御推薦によりまして、委員長の重職を汚すことと相成りましたが、浅学菲才、果してこの重い職務を果し得るかどうか心配しておる次第でございます。委員各位の御協力を得まして、誠心誠意職務を全うしたいと存じております。  この特別委員会においては、未復員者給与法並びに特別未帰還者給与法の改正とか、引揚者住宅の問題、戦争による遺族及び戦傷病者等の対策や、或いは外地における遺骨の引取りの問題等、一日も速かに解決しなければならない重要な課題が残されております。幸いにも委員各位の力強い御支援を得まして、一つ一つ解決して行きたいと考えておる次第でございます。  なお理事を改選いたさなければならないと思いますが、各会派におかれまして、十分御検討を改めて願つておきたい、かように考えまするので、理事の問題は、次回に譲ることにいたしたいと考えますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) それでは御異議ないと認めまして、さよう取計うことにいたします。

紅露みつ国民民主党

○紅露みつ君 この際一言御挨拶を申上げたいと存じます。今日新らしい委員長を迎えまして、只今は渡米中でございまするが、前千田委員長の上を皆様と共に暫らく偲んで見たいと思います。前委員長は昨年の十二月、第十国会の初めに委員長に選任されまして、従来非常に引揚の問題につきましては熱心なかたで、深い理解を持つて問題の解決を推進されたかたでございまするが、委員長になられましてからは、特に稀に選挙区にお帰りになられますほかは、休会中におきましても、殆んど毎日その姿を院内に見ないことはなかつたというくらい熱心なかたでございましたし、又その御手腕におきましても、稀に見る名委員長であつたと私どもは存じております。任期も長うございましたし、その間の功績は多いのでございまして、特に印象に残りますのは、第十国会の末期でございましたたか、戦争病者等対策審議会設置法案、これを当委員会としては立案いたしたのでございまするが、これには同氏は全力を挙げて尽瘁せられたのでございまして、関係方面にも再三足を運ばれまするし、政府当局とも交渉をされまして、御承知の通り当委員会におきましては、全会一致でこれが通過し、本会議におきましても、全会一致で参議院を通過し得たのでございまして、この法案が今後問題になつておりまするところの戦争病者或いは遺家族等の援護法といたしまして、その足がかりを作る重要な法案であつたと存じます。若しこの法案が衆議院において握りつぶされないでおりましたならば、今日この援護法はもつと具体化して進められておつたであろうと存じまして、誠にこれは遺憾に存じておる次第でございます。千田前委員長は只今米国の南部におられまするが、今国会の召集されました明る日、十一日でございますから、国会の開会式当日でございます。思いを引揚の問題から当委員会に馳せておられましたでありましよう。その日にペンをとられまして、私へのお便りがあつたのでございます。これは私へと申しまするよりも、委員会に対して委員の皆様がたに対してのお便りであつたようにも存じまするので、同氏の消息を偲びまする上からも、又渡米中におきまして、所管の調査がございますのにもかかわらず、短い時間を利用いたしまして、要路のかたがたと交渉をし、或いは訴えておられまするその御様子も御披露申上げたいと存じます。短いお便りでございますので、朗読をさせて頂きます。  拝啓 その後一向御無沙汰申上げて誠に相済みません。御変りもなく御登院御活躍の事と存じます。扨て小生事は御蔭様にて頗る元気で、同行の各位と共に米国東部のワシントン、ニューヨーク、ボストン、シカゴ等を視察し、只今南部のニューオルレアンスに来て居ります。  米政府の私共に充てたスケジュールは中々徹底してまして、殆んど休む暇なく視察見学をして廻る様出来てますので、余暇を割いて引揚問題を此の国の人達に訴えて居ります。ワシントンに於ても国務省の人達に会見して種々意見を交換しましたが、結局国連に於てベストを尽して貰うより他ないという結論です。目下在外事務所の諸兄も懸命に努力はして居るが、確たる見透しがつかない状態です。いづれ日本へ帰りましてから御報告申上げます。他からきいたのですが、ソ連から多少引揚げて来た由申してますが、事実でしようか。田舎の都市を廻つて充分日本の近況が判らぬので残念です。   臨時国会も開会中の事ですから、特別委員会も運営上の問題、委員長の問題等重要問題が多々あると存じますが、何分共宜敷各位と御協議の上御願申します。   私共一行はこれから南部メキシコ湾岸各地を見、更に太平洋沿岸を視察して、十一月中旬桑港より帰途につきますが、国会会期中に東京につく様極力交渉中であります。駈足旅行で暇もありませんので、取敢えず御報告旁々特に委員会の運営を宜敷御願申します。皆様によろしく。   追伸 各理事の皆様、委員会の皆様、事務当局の方々にも御無沙汰申してます故、よろしく御芳声願上ます。秋とは云え相当の暑さです。皆 様の御健闘祈上ます。   ニユーオルレアンス、ルーズヴエルトホテルにて            千田  正  こういうお便りでございます。随分と当委員会のこの引揚の問題について心配されておられる様子が思い浮ばれることでございます。私といたしましては、千田委員長が八月半ばでございましたか、渡米されるに当りまして、代理委員長をせよということで、皆様の御同意も得まして、お留守を預かつたわけでございますが、短い臨時国会ではございましたが、それも無事に通過いたしまして、必ずしも仕事はなかつたとは存じませんが、未復員者給与法の改正も先ず九分九厘まで運び得たと存じておりますし、住宅の問題も先ず先ず解決は上の部であつたかと、かように存じます。全くこれは皆様がたの御協力のお蔭であつたと深く感謝申上げる次第でございます。  新らしい委員長の下で、これから又御協力申上げたいと存じておりますが、只今は前委員長の功を讃えますと同時に、代理の委員長をさせて頂きました間の御協力に対しまして、厚くお礼を申上げる次第でございます。(拍手)

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) 只今江露さんから御述懐がございました。その御意見と全く私も思いを同じくいたすものでございます。なお前委員長の千田さんは、渡米中もこの引揚問題に関しまして、いろいろお骨折り下さるということをよく存じております。千田さんのお仕事が必ず何らかの形におきまして、御成功をいたされるようにお祈りをして止まない次第でございます。なお紅露代理委員長におかれましても、前回から引続きまして、いろいろ御配慮に預りまして、誠に感謝に堪えない次第でございます。  ほかに委員の方々におかれまして何か御発言ございませんか。

内村清次日本社会党

○内村清次君 この際、先ほど委員長の言われました未復員者の給与法の改正、それが前委員会におきましては、衆議院からの申込その他を勘案いたしまして、当委員会といたしての態度も大体決定いたしておるようであります。その態度の決定の線におきまして、新委員長及び又理事の方々、それからその他委員の方々におきまして、衆議院の委員長と折衝をお願いするというようなことを御促進頂きまして、先ほどの委員長のお言葉通り、早く一つ解決するように御努力のほどを特にお願い申上げて置きたいと思います。

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) 只今内村委員からのお説御尤もと思います。ここに残されておる問題のこの理事の改選がございまするので、次回におきまして、理事の改選が終了いたしましたならば、直ちに内村委員の御意見通り促進をいたしたいと存ずる次第でございます。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 只今新らしい委員長の下にいろいろ御計画があると存じますが、今回の補正予算には調査費だけが出ておりますために、遺族関係において、具体的な予算措置が早くなされなければならないという声が非常に強いように思われますので、それについて十分、調査費も御尤もでありますけれども、遺族関係において今回の講和の結果として、一面には引揚が不可能になるのではないかという憂慮もあります。又この予算措置においても、いろいろな希望があると思いますので、十分考慮すべきだと思うのであります。特に私この実情を審かにいたしませんが、傷痍者が断食をして何か要望を持つておるように伺うのでありますが、それに対して本委員会としては何らか慰藉の方法をとらなくてもいいのか。そのかたたちの要望をもう少し取上げて行く必要があるのではないかと思いますが、如何なものでございましようか。

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) 只今の高良先生のお考え御尤もと思います。あの件は実は二回に亘りまして、一昨日でありましたか、厚生委員会の中の遺族援護に関する小委員会におきまして、お見舞に最初上りました。それから一昨日厚生委員会全部を開きまして、身体障害者の団体のかたにもおいでを願つて、いろいろ検討をいたしました。厚生大臣もお運びになりまして、一応済んだような形になつておりまするが、なおよく取調べまして、その上で又御相談を申上げたいと、かように存ずる次第でございます。その程度でよろしうございますか。

高良とみ緑風会

○高良とみ君 その点は了承いたしました。更に在外の戦犯者、捕虜等も、だんだん講和と共に帰つて来る人たちも多いことは御同慶に堪えないことでありますし、太平洋地区におきましても、いろいろな島から出て来る日本人があるということは、この前私どもハワイを通りましたときに、あそこの知事からも大分話がありまして、そのほうからもだんだん帰還が促進されることを信頼して参つておるのでありますが、ただその帰る人は帰つて来ても、あとの地域、殊に東南アジア地域の方面、特に申上げれば、フイリピン、インドネシア、ビルマ、マレー等における対日感情が必ずしもよいものではないのであります。これは講和条約そのもののような条約的なものではない、民間人の感情を正しく認識して参りませんと、却つていろいろな使節団なんかやりますことが、逆効果をさえも反応として現わしておりますことが、すでに見えておるような状態でありまして、この点について、若し在外同胞引揚に関する特別委員会というものが、何らかもう少し考慮を払つて、それを外務なり或いはほかの委員会にそれぞれ運んで行くようなことができるならば、非常な貢献ができるのではないかと思いますのです。併しそれについての事実を集めることは非常に困難な点もございますので、若しできまするならば情報の交換的な形で、この特別委員会の議員の間でそういうものを提供し、或いは可能な限り、そういうものによつて一定のそういう戦犯等を置いておりました国の実情から、国策の根本に貢献して行くことができるならば非常によいことではないかと、かねて思つていたわけです。でありまするから、この委員会におきましても、少しく範囲を拡げまして、在外同胞引揚に関する特別委員会であると共に、その跡始末があると思うのでありまして、その点は一つの御考慮願えますれば仕合せと思うのです。先ほど委員長のお言葉の中に、太平洋の骨拾いの話がありましたが、アツツ、キスカを初めとして、ウエーキその他にも私ども親しく見まして、我が同胞の骨が散乱しておるのでありますが、そういう死したる同胞に対する処置も条約で一応は謳つてあるといたしましても、生きた今後の友好関係についても何らか貢献し得る積極的な面も御考慮に入れて頂けば、骨拾いでなく、人の心を拾つて行く面があるように思われるのです。適当な機会に懇談会的にやつて頂ければ、手許にありまする材料等を提供いたしてもよろしいと考えております。

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) 只今の高良委員のお説、誠に御尤もでございます。御趣旨のように万般の手を尽しますると共に、御趣旨のように一つ進んで参りたいと思います。  ほかにどなたか御意見ございませんか。別に御意見がなければ、本日はこの程度で終了いたしまして、あとは懇談をお願いいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長島銀藏自由党

○委員長(長島銀藏君) 異議なしと認めます。それでは本日は御多用中いろいろどうも有難うございました。これを以て本日は終了いたします。    午後一時五十六分散会

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