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12回国会参議院1951/10/25

建設委員会 第5号

発言数
43
登壇者
6
会派数
3
開催日
1951/10/25

会議録

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) これより本日の会議を開きます。速記をとめて下さい。    〔午前十一時速記中止〕    —————・—————    午前十一時四十一分速記開始

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 速記をとつて下さい。これから速記をとりますから、一つ一つ発言のときは許しを得て下さい。

田中一日本社会党

○田中一君 京都府会議長からこの委員会に意見書が参つております。この趣旨は零細なこの不良住宅ですね。これに対する改造補修の資金を貸付けてくれという要求なのです。で、無論これは金融公庫はまあ特別なものですが、金融業者です。この法律ではこういうことは規定されておりません。こういうものには、併しながら何か地方団体がそれを裏付けるというような点があれば、住宅金融公庫はこれに対して補修費を融資する、それも單に一戸でなくして集団的に不良住宅は御承知のように地区を構成しておりますから、地区に入つておる場合には、それに対して貸付けるというような考え方を持つておるかおらんか、如何ですか。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○説明員(鈴木敬一君) 京都府会から私のほうにもつい数日前に意見書の提出がありまして、それに対する調査を考究中であります。ただ即座に申上げる感想から申しますと、不良住宅地区改良云々の計画的の問題は、これは建設省等の立案に待ちたいと思います。ただ家屋の一部の補修に当公庫から貸出をしてくれと、現実にはそうなるのですが、在来の一部の補修に貸付けるべきかどうかということも相当考究はいたしました。いたしましたが、家屋の一部の補修の場合、その何と言いますか、標準補修費と言いますか、そういう貸付の根拠、足がかりになるべきものを見付けて貸すということが技術的に非常に困難でありまして、実施は殆んど不可能に近くはないか。つまり金融業者的な、公庫的な考え方を言いますと、それは殆んど不可能に近い。ただこれが若し国庫補助であるとかいうような考え方でありましたら、何坪分に対してこれだけ金をやると、交付するとこういうような場合でしたら、或いはかなりもつと楽に実行できるかと思いますが、実際上の公庫の考え方から言いますと、非常に技術的に難点があるということを思いながらそこまで……。もう一つは、何せ今のような一戸建築の希望者が非常に多いものですから、補修の場面まで手を出すまでの資金に乏しい、こういう点もありますので、それよりも先ず新築が優先だと、こういう考え方もあります。そういう心持でおります。

田中一日本社会党

○田中一君 どうも法律の立法の精神から言つて多少あなたのおつしやることと一応同感な点があります。ありますが、不良住宅の対象ということは今大問題なのです。この場合若し地方の自治体が一応これをバツク・アツプしまして、例えば不良住宅改良協会なら協会というものを作つて償還に対して責任を持つというような措置をとつた場合、これは無論この自治体が保証人になるわけですから、回収に対しては懸念がないと思うのです。その場合そうしたような措置をとつた場合には貸し得るかどうか伺いたいのですが。

鈴木敬一住宅金融公庫総裁

○説明員(鈴木敬一君) 不良住宅地区の改良ということも御説のように極めて重要な案件であると思いますが、それからもう一つは、私のほうの考えておりますのは、家屋の修繕が戦争中から戦後に亘つて至つてひどい。これは相当修繕費をかけることによりまして、その存続年数を延ばし得る、放つて置けばもう腐朽頽廃してしまうという意味からも、その補修が大切であるということは前から実は考えておるのですけれども、どうも実際の貸付方法等に難点が多いという考え方から今まで実行いたしておりません。法律の精神はおつしやるように、そういうものまで含んでおるかおらんか多少の疑いはありますけれども、併し沖津違反にならん程度で実行は可能じやないか。その点はそう思つておりますが、言わば実行の具体的方法について、それから資金もそれほどに獲得できない。両方で今まあ考え中だ。併し今田中委員から仰せのような、いろいろな手続、姿が考え得ると思いますから、今後なお引続いてよく考究をいたすことにいたします。

小川久義国民民主党

○小川久義君 田中委員の言われること至極大事なことなんですが、先ほど来お聞きしていると、二十四人に一人しか建設の割当も当らんという現状においては僕はむずかしいと思いますが、そういう不良住宅を改善するとか、それから補修すれば相当長持ちできるとかいうものを御調査になつた実例があるか。それからそれに基いて予算要求をされた事実があるか。その点を伺いたいと思います。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 正確な数字は持つておりませんが、多少調査はいたしております。それから予算要求は一応来年度に要求はいたしておりますが、非常に現在危険な状態にあります。

小川久義国民民主党

○小川久義君 それが特にこの住宅難の甚だしいときにおいては修理も相当もつと重要な考え方で進めてもらう。それに対してはもつと正確な調査を進めてもらつて、そうしてその予算も強く要求して頂く。それに対しては別に皆様方の考え方を率直に当委員会あたりへお映しを願つて、我々としても協力することに何も惜しみはしないのですから、先ず基礎調査を確立してもらつて、それに対しての具体的な数字を示してもらう。そういうことを却つてこちらからお願いしておきたいと思う。今様子を見ますと、各住宅がほうぼう建つておりますが、普通の個人なり、又共同で資金を寄せて住宅を造りましても、そのかけた資本に対しての何と言いますか、収益があまりにも小さい。又極端に家賃なんかも抑えられておる実情でありますので、入りたくても入れない。折角建てたが遊んでいるということも事実ある。一方では住宅が足らん足らんと言いながら折角建てたものが遊んでおる。で、この近くにもありますが、事情を聞いてみますと、二間で権利金は十五万円、それで家賃が月五千円だ。そうすると、そこに遊んでいるのがわかつておつても入れないのが実情であります。特に新聞の広吾あたりを見ますと、疊一枚が六百円、大体まあ六百円、この間何か住宅関係の新聞の広告欄をずつと見ますと、疊一枚が六百円、二疊間で千二百円、四疊半だど二千五百円くらい、そういうふうに非常に住宅建設が足りないので、その新らしく建てることも、十分進めるのならもつと強くお進め願いたい。それから修理その他によつて存続年限を延ばす工作も十分お立て願つて、強力にお進め願いたいことを、却つてこちらから要求したいと思います。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) ほかに御質問ありませんか。

田中一日本社会党

○田中一君 今要求した調査表ですね。これを一遍お示し願つて、その上で検討して、又次回開きたいと思います。この辺で結構です。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) では住宅金融公庫に関しましては、資料を頂いて、これは又研究して必要な資料はなお又お出し願つて、それから検討する、そういうふうに取計らつてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 御異議ないと認めます。引続きルース台風に上る建築の被害を聞きましようか。ちよつと速記を止めて下さい岬    〔速記中止〕

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 速記を始めて下さ。引続きルース台風による建築の災害について、建設省の御当局から一応御説明を聞きます。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) ルース台風で只今私どもに参つております被害の状況は、お手許に差上げました十月二十四日付の第四報が一番私どもとしては新らしいものであります。これでおわかりのように、この七月の台風よりは一桁違つた大きな災害が起きております。全国合計して見ますと、相当戸数が二万戸を越しておるのと、中破、大破の破損戸数も三十六万戸という大きな数字になつておるわけでございます。これにつきまして、只今大臣初め、私の局からも防災課長が現地の実情調査に出ておりますが、その帰つて参りましてから、実際の対策を又考究するわけでございますが、一応私どもといたしましては、この二万戸に対する公営住宅法によりまする災実公営住宅というものを、その三割の六千戸は成るべく早く計画したいという考えを以ちまして、別の部外祕で一枚刷りのものがあります。公営住宅法に基く住宅建設並びに補修に要する資金の融通計画、読上げて見ますと、災害公営住宅建設(公営住宅法第八條第一項の適用を受けるもの)建設戸数六千戸、一戸当り坪数九坪、一戸当り建設費が十九万六千百十二円、これは坪当り、補助率三分の二でございますが、この総事業費が十一億七千六百六十七万二千円ということになつております。この半額の五億八千八百三十三万六千円を短期融資をやるように大蔵省のほうへ目下要求中でございます。  それからその次でございますが、既設の公営住宅の災害を一応第一種と第二種とを三百戸並びに百戸と、これはまだ資料が揃いませんので、一応想定いたしまして、この修理費につきまして、二分の一並びに三分の一の補助を以て三分の一の費用をここに挙げまして、最後に集計しております。短期融資を六億八千万、一応大蔵省のほうへ要求中でございます。なおこれで救われるのは極く一部なわけでございますので、私どもとしましては、最近あまり実施しておらんようでございますが、資金運用部の融資の方法はないだろうかというような考えを以ちまして、二枚、部外秘になつております二枚刷りのルース台風被害住宅復旧に対する資金運用部融資の配分計画というのを立てます。これは大体全壊、大破中破の数字の約半数だけの戸数に対しまして、融資の予定を立てました。大体一戸十二坪と考えまして、二万二千円の単価を以て二十六万四千円を想定いたしまして、それに対しまして、全壊につきましては三分の二、大破につきましては五分の三、中破につきましては四分の一の金額の融資を計画して見ますと、大体全壊につきまして十七億、大破につきまして二十億、中破につきましては四十二億、合計七十九億を限度として、府県全体として融資してはどうだろうかということを一応大蔵当局のほうへは申入れてございます。

小川久義国民民主党

○小川久義君 これはどうも今の計画があまりにも小さ過ぎるのではないかと思うのですが、全壊、流失、平壌その他を寄せると三十八万戸もある。そのところへ七十九億と、さつき寄せて見たのですが、六億幾らですか、八十五億ほど、そのくらいでこれが復旧できましようか、その点どういう見込みですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) この被害の総数を現在のまあ建築費に換算して見ますというと、約二百五十億を超すだろうと思つております。併し国の財政面もございましようし、あまりに厖大な要求をするのも如何かと存じます。終戰後は福井の震災の場合、この方法をとられたことがございますが、その後は認めて頂けなかつた、それでまあ今度初めてそういう大きな数字を一応計上したので、無論この被害につきましても、例えば金融公庫に乗るようなものは、金融公庫に貸付の枠を特定してもらうとかいうようなことも考慮はしておりますが、多少自力も出して頂くという恰好になつております。

田中一日本社会党

○田中一君 この件は非常に結構だと思いますが、従来福井のときには、借入れをするという人たちの階級と言いますか、何と言いますか、金を持つておる者でも借りたというような実情で、実際にその困窮者が借りたのか、誰もかれもが、そのうち抽選で貸すのか、そういう方法は明記してないようですが、どういう方法でやつて行くつもりですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) これは一応県転貸で以て、市町村で責任を負つて頂いて、末端は自由に、回収方法は確実にやつて頂きた。ちよつとやり方はこの中に書いてございますが、二枚目の裏の頁にありますように、資金運用部資金貸付協議会というものをこしらえます。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) ちよつとお尋ねいたします。これはルース台風のことが書いてございますが、やはり本年の七月の災害で、京都が大災害を局部的に受けましたわ、御承知の通りに大分住宅が流れてしまつた、あれはどうなつたのでしようか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) ルース台風は、この公営住宅に上ります分につきましては、数日前に漸く経済安定本部のほうから決定の通知を受けましたので、これから京都のほうも割当てたいと思つておりますが、あの場合の被実が丁度今回の十分の一程度、総体にしまして十分の一程度でございまして、特に金融公庫のほうは連絡いたしまして、災実住宅は特別に優先割当をさせた程度の対策でございます。その程度の処置をとつたわけであります。今回のこの民間融資の率は、これは若しものになりますれば画期的のものと私どもとしては思つております。

小川久義国民民主党

○小川久義君 これは福井のときの融資だけを考えたのですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 福井は両方だつたと記憶しておりますが。

小川久義国民民主党

○小川久義君 そうすると、この案では僕の見方が悪いのか、ルースだけのようにも見えるのですが。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 一枚刷りのほうは公営住宅は補助率三分の一で以て、あとから決定次第短期融資と切換えて行くわけでございます。言葉が足りませんでございましたが……。

小川久義国民民主党

○小川久義君 これを見ましても、総事業費と融資金額を書いてあるだけのようであるが、補助率は書いてありますけれども、この補助率で行きますと、補助金額が幾らになりますか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 約八億足らずと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 今局長の言つておるのは公営住宅のものでしよう。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 公営住宅は八億……。

田中一日本社会党

○田中一君 今融資金額。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 従来その災害予算が、土木や農業の災害のあおりを食いまして、非常にきまり方が遅いわけです。今年の七月の分も漸く二、三日前にきまつたような現状でありまして、ここで申すのは何でございますが、成るべく住宅だけは分けて先にやつて頂きたいという希望を持つておりますことと、それから今ここに書きました分は、すぐに間に合うように半額だけとにかく短期に融資して仕事だけは始めさせようという考え方で措置をとつた。災害の予算としては別途に建設省一本のものを出すつもりでおります。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、分けて考えなければならないのですが、公営住宅に対しては公営住宅法に基いて補助率がありましたね、これは国庫補助ですね。どこまでも府県に対する国庫補助。それからこちらのそれ以外の、公営住宅以外のものについては、七十九億というものを自治体を通じて責任を持たせて個人に貸付けよう、こういう二つのあれですね。公営住宅を適用する法律の條項が書いてありますが、たしかこれは一府県が、一部市が百戸以上とかいう限定があつたはずですね、これはこの規定は一地域はどういうことになつておつたか、ちよつと私記憶……。

鬼丸勝之建設省住宅局住宅企画課長

○説明員(鬼丸勝之君) 只今田中委員のお尋ねの一県当りの被害の規模の問題でございますが、地域全体で考えました場合には、風水害の規模は五百戸以上、市町村單位で考える場合には、その市町村の区域の戸数の一割以上、そういうことになつております。

小川久義国民民主党

○小川久義君 この住宅の被害状況の欄を見ますと、鳥取、島根が隣りの県でありながら、全壊があつて半壊がなかつたりしておるのですが、この点の内容はわかりませんか。なぜこういうことをお尋ねするのかと申上げますと、東北の被害を見ましても、それから島根を見ましても、何かこの均衡と申上げますか、殊更に被害を大きく見る県、それから正直に書く県ということがありまして、非常な懸隔があるのですね、そういう点をお伺いしたいのですが、鳥取、島根の様子がわかりませんですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 表の最後に一応ちよつと註を書いてございますが、私どもとしましては、最初の間は国警本部よりの被害の報告の調査に依存しておりまして、その米印が付いているのがそれでございます。それから直接府県から詳細な報告がありましたのは、それがとれたものでございます。鳥取のほうはまだ県のほうからの報告が参つておりません。島根のほうは参つておりましたので、多少その点に違いがあると思います。

田中一日本社会党

○田中一君 部外秘になつておりますが、今の資金運用部の融資の件はどのくらいまで話合が進んでおりますか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) 実はこの対策につきましては、一部の国会のかたからの御意見もございましたので、早速手を打つたわけでございます。非常にまだ不安定なもので、実は大臣にも申上げてございませんですが、一応私どもとしては責任上銀名局のほうへ下駄を預けたという程度でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは今の第一報の表にあります七府県と考えていいわけですね、鹿児島、佐賀、山口、島根、徳島、兵庫、和歌山、これが対象になるのですか。それともこれ以外の、これから出て来るものが対象になるという見込みなのですか、どこを抑えて七十九億を算定したのですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) これは……

田中一日本社会党

○田中一君 前のほうですか。

大村巳代治建設省住宅局長

○説明員(大村巳代治君) この一つ前、十九日に統計をとりまして、その統計を基礎において要求しましたものですから、多少数字が新らしくなつておりますので、こちらの数字と部外祕の要求数字と、災害状況、被害状況の数字とが違つております。

小川久義国民民主党

○小川久義君 これはまだ明確でない点もあると思いますが、その融資の状況ですね、率直にお願いして委員会としても取上げてですね、あなたがたばかりに苦しまして予算獲得を任していることも私は当を得ておらんと思いますので、その状況を間断なく御連絡願つて、委員会としても取上げて、大蔵大臣も招致するならするで、その金を出すということに協力申上げたほうがいいと思いますが、そういうふうにお運びを願つたら如何かと思います。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) この問題は一人住宅のみでない、ほかの災害もありますので、関連して平等に諮りたい、こういうふうに思います。  今日はこれでよろしうございますか……。では、これに対してはなおほかに御質問もあると思いますが、まだ資料が手許に入つたばかりでありますから、よくこの点調べまして、この次の委員会に諮り、本日の委員会はこれを以て終りにいたします。散会いたします。    午後零時十五分散会

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