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12回国会参議院1951/10/10

議院運営委員会 第1号

発言数
133
登壇者
15
会派数
6
開催日
1951/10/10

会議録

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) それでは只今から会議を開きます。  先ず常任委員長の辞任及び補欠に関する件を議題に供します。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 法務委員長の鈴木安孝君、運輸委員長の植竹春彦君、電気通信委員長の寺尾豊君からそれぞれ理由を付して常任委員長の辞任を申出ておられます。なお右三君は自由党であられますので、自由党といたしましては、法務委員長に小野義夫君、電気通信委員長に鈴木恭一君、運輸委員長に山縣勝見君をそれぞれ推薦せられております。この辞任及び補欠についてお諮り願いたいと思います。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の報告の通り決しまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に議院運営委員の理事の補欠互選に関する件を議題に供します。……それでは只今の件を取消しまして、常任委員の辞任及び補欠に関する件を議題に供します。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 手落ちで失礼いたしましたが、自由党から法務委員の左藤義詮君、通産委員の小野義夫君、経済安定委員の中川以良君、予算委員の安井謙君、議院運営委員の鈴木恭一君がそれぞれ辞任せられて、法務委員に小野義夫君、通産委員に中川以良君、経済安定委員に左藤義詮君、予算委員に郡祐一君、議院運営委員に安井謙君をそれぞれ推薦されております。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の報告通り決しまして、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に議院運営委員会の理事の補欠互選に関する件を議題に供します。

宮坂完孝参事(委員部長)

○参事(宮坂完孝君) 鈴木恭一君の補欠として加藤武徳君が推薦されております。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の報告通り決しまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に議院運営小委員及び同予備員の選任に関する件を議題に供します。

宮坂完孝参事(委員部長)

○参事(宮坂完孝君) 朗読いたします。  自由党 上原正吉君、加藤武徳君、木村守江君、川村松助君。社会党 森崎隆君、菊川孝夫君、小笠原二三男君。緑風会 片柳眞吉君、赤木正雄君、高橋道男君。民主党 大隈信幸君、油井賢太郎君。第一クラブ 三浦辰雄君。労農党 鈴木清一君。共産党兼岩傳一君。  同予備員。自由党 中川幸平君、安井謙君。社会党 大野幸一君、椿繁夫君。緑風会 小宮山常吉君、杉山昌作君。民主党 境野清雄君、岩木哲夫君。第一クラブ 石川清一君、矢嶋三義君。労農党 水橋藤作君、堀眞琴君。共産党 岩間正男君、須藤五郎君。以上がそれぞれ推薦されております。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の御報告の通り決しまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に庶務関係小委員の選任に関する件を議題に供します。

宮坂完孝参事(委員部長)

○参事(宮坂完孝君) 庶務関係小委員、加藤武徳君、大隈信幸君、菊川孝夫君、高橋道男君、三浦辰雄君、鈴木清一君、兼岩傳一君であります。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の報告の通り決しまして、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 議院運営委員会の理事の補欠に関する件でありますが、もう一名補欠があるそうであります。委員部長より報告いたします。

宮坂完孝参事(委員部長)

○参事(宮坂完孝君) 民主党の大隈理事が辞任いたしまして、後任として境野清雄君が推薦されております。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の報告通り決しまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に今期国会の会期に関する件を議題に供します。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 会期の件につきましては、昨日本院の議院運営委員会におきましても四十日ということは御内定になつておりますが、先刻衆議院からは正式に四十日ということで協議がいたされて参りました。なお本議院運営委員会を開きます直前に、法規に従いまして常任委員長の懇談会を開催いたしました。常任委員長懇談会におきましては官房長官から提案されるべき法案についての御説明を聽取し、更に各委員長お揃いの上河井内閣委員長からの御意見を伺つて、その御意見を他の委員長は同様と了解するということできまりました。で、河井内閣委員長の御意見は、今回定員法、恩給法等の法案が出ると思うが、その根拠法となるものとも非常に関係がある。例えば各省の統合の問題等、こういう根拠法の関係がある。併し四十日というふうなことになつているが、やればできないことはないだろうし、とにかくきまつた範囲、即ち会期としてきまつた範囲において勉強はいたします。相当の手数と時間はかかると思うがというような不確定なことしか特に委員長としては申上げないという御返事でございました。御参考までに申上げます。この際ここで衆議院から四十日という正式の協議を参議院議長は受けておりますので、その会期についての正式の御決定をお願い申上げる次第であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 昨日の議運でも話合い、常任委員長懇談会の一応の結論がありますので、会期は四十日と決定せられるよう願います。(「賛成」と呼ぶ者あり)

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今の小笠原君の発言の通り、四十日と決しまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 次に開会式の式辞案に関する件を議題に供します。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 昨日の議院運営委員会で開会式の式辞案といたしまして、本院側として修正方の衆議院に希望の点が二件ございます。その一点は真中ぐらいでございますが、「日本国のおかれている立場」というところを、「極めて困難な立場」という言葉を入れようというのが一点、それからその次に「わが民族に課された崇高な使命」というところに「憲法の」という三字を入れよう、かような御希望でございました。これに対しまして衆議院側からの御返事といたしまして、この第一点、「極めて困難な」というところの「困難な」という言葉を入れることは異存がございません。「極めて」までは何しないで、「困難な」というところでして頂きたいという御返事でした。それから第二点の「憲法の」というところはこのままでお願いいたしたい。それからなおこれは言葉だけの問題でございますが、「民族に課された」というのは言葉の語呂の関係で「課せられた」といたしたい。それからなおずつと四行ばかり行きまして「人類の上に」というところは「全人類の上に」という言葉にいたしたい。こういう御返事が衆議院からございましたので、その点について申上げます。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 只今の衆議院からの回答に我々も賛成することにいたしたいと思います。(「了承」と呼ぶ者あり)

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 この「憲法の」というのをどうして拔かしたのかということは……。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 衆議院のほうではこれで御勘弁願いたいということでございますので、さように申上げる次第であります。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 今すぐ簡單に賛成の意見を表された委員があつたようですが、こういうことは字句の末でなくて、非常に将来に禍根を残す。十分理由を説明されたのですか。ただ取次がれて、勘弁願いたいというような闇取引みたいな形でこういうことを論じられてはいかんと思う。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 本院といたしましては、本委員会における御論議の結果は詳細に衆議院には伝えてございます。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 だからそれに対して詳細な回答が欲しい。勘弁して欲しいというような……。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) それに対して衆議院といたしましては、かようにいたして頂きたいという御返事でございます。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 参考までに聞いて置くが、こういうときに、食違つたときには、何か衆議院の案の趣旨を以て趣旨とするというようなことがあるのかないのか、参議院の正しい見解をちつとも衆議院は容れないのか、どうですか。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) これは式辞でございます関係から、事実は両院を代表して衆議院議長がおやりになる。それで衆議院議長の言葉であるわけでございましようが、実際上衆議院議長が独断でこれを作ることはいたされませんで、まあこれは議長によつては、例えば幣原議長のごときはみずから筆を執られたことも承知いたしておりますが、いろいろ衆議院でも議運に御相談になり、参議院のほうにもこういうふうにいたしたいと思いますがということで、一応意見を問い合せて来られます。或る議会ではここまでかからずにきまつたことも過去にあつたので、それはよろしくないから一応参議院の意見も十分に聞いてもらいたい。それは当然でありますので向うでもお考えになり、こちらへこうして事前に協議されておるので、こちらのほうの希望があればそれを向うに申上げ、向うとしてもそれについていろいろ考えられて、そうしてやられますが、向うも何と申しますか、議院運営委員会等に諮られておられるという関係がありますので、こちらの希望がそのままにはいつも通つておりませんが、いろいろまあ向うの意向としては、こちらの希望と合うような点は十分に考慮され、修正もされている。いろいろとまあそのときそのときによつて全然同一じやございませんが、こちらの希望は十分に考慮されていることは事実かと存じております。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 ちよつとしたようなことであるけれども、只今幣原議長の当時には、幣原議長がみずから筆を執られて参議院は異議がなかつたと、それはそうだと思うのです。幣原議長が非常に平和主義の人であつた。憲法第九條を挿入することを発議されたのは幣原議長だとマッカーサー元帥が発表されているのです。それですからその当時を考えれば幣原さんに対しては、我々は幣原さんのまとめられた式辞に対しては異議を挾む必要はないのであります。世の中もだんだんと何かに影響されて来て、そうしてこういうわかり切つた「憲法の崇高な使命」というくらいなことが入れられない世の中になつたことを私は遺憾に思うのです。従つて幣原議長当時の式辞は、それは私たちの立場から見れば一言半句も異議を挾む文章はなかつた。それを慣例に置かれて、今後衆議院議長が独断ということでなくて、まあ独断ではないけれども、参議院の気持を容れられなくなつたということが甚だ遺憾だと思うのですが、今後は非常に重大な時機にもなつて来るでしようから、この点は一つ今後の参考にして、我々の意見を聞いて頂くようにお願いしたいと思います。これについてはまあ構いませんから……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私も参考までに伺つて置きたいのですが、式辞の内容に触れてお話申上げるのではございませんけれども、今までの事務総長のお話も、その話としてはその通りでいいと思いますが、腑に落ちない点があると思います。国会の開会式に衆議院議長が式辞を読まれるということは、これは別個に式辞の内容に関する問題の前に、これはきまつておるのでありまして、併しこのことは衆議院議長が自由に、或いは衆議院側がウエイトを持つて式辞を作つてよいということではないと思う。国会の開会式である立場においては、参議院も衆議院も、この参会者は平等な立場にあることと考えます。その場合においては、この式辞の最終的の結論を得るということは、飽くまでもこれは両院の同意の上に成立たなければならんことではないかと思います。それが大野さんのおつしやるのは、従来の慣行からいうと、何か参議院が第二義的な扱いを受け、そうして議案が固執されるという形があつて、それをなお押返すということは、それはどうも道義的にも如何かと考えられ勝ちな状態に立つて、式辞の作成というものが行われるのは、これは如何かと思うという結論になるんじやないか。これは原則は何もないのでしようから、もう少し参議院と衆議院と式辞作成に当つてはもつと密接な連絡を持つて、紋切形なものでなく、この式辞の作成ができ得るというような方法もあるのじやないかと思うのですけれども、この点について将来の参考までに伺つて置きたい。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 小笠原さんのおつしやつた通りのことだと実は存じます。つまり式辞作成そのものには法的根拠とか何とかいうものはございませんで、それは国会を代表しての式辞であるという関係から、両院の議院運営委員会の御意向を伺つて、そうしてそれによつて衆議院議長があそこで読まれるその原案の作成については、まあ衆議院議長が読まれる関係から、衆議院のほうで先に案を作るということがありましても、決して衆議院の独断でやるというような意味ではなしに、参議院の側にこれを協議され、そうして参議院においてはこれ又議院運営委員会において各派の御意見をできるだけこれを十分に参酌して、ただ勿論各派全部お集りのことでありますから、自然全部が十分に御満足の得られない場合が結果的にはあるといたしましても、できるだけ、殊に式辞でございますから、全部の御賛成が得られるようなものに作上げようと、こういう趣意で進んでおられることは間違いなかろう。今後も又さようであろうと、こう存じております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうしますと、平等な立場で作成せらるるという場合には、そのときそれを実際に実質的なものにする場合には、原案を作成することを慣行で衆議院に許しておる限りは、この原案に対して参議院側の意思というものが、或る点筆を加えるというふうに出て来たことに対して、衆議院が勘弁してくれということは、どういうことであるかという問題になります。そこにおいて初めて、両者の意思の加えられた式辞というものが出るのであつて、衆議院が不満であるという場合があれば……、参議院としても衆議院の原案そのものに不満であるという立場が出た場合にはどうするか。そういうこともまああり得ないこともないのですから、少くとも原案を作成した衆議院としては、参議院の一部筆を加えるということに対しては、大乘的に同調せられることが至当でさえあろうと考えておるのであつて、それに対して勘弁して欲しいというようなことは、そういうことであつてはいけないという理由があることになるわけです。そうして、衆議院がこれを固執するというならば、参議院の意思というものを、どうこれを式辞に盛り込んで行くかということに問題が移つて来ると思うのです。こういう慣行は、私は国会の開会式として、衆議院の開会式ではないのですから、国会の開会式としてあるこの式辞問題の扱い方としては、常にこういうふうな一片の勘弁して欲しいとか、まあ適宜折れて欲しいとかいうような慣行ではいかんのじやないかと思うのです。で、事務総長にこれは聞く問題の域を超えておると思うわけですが、こういうことについては今回は如何ようであろうとも、もう少しこれは検討を要する問題であろうと、私は思うのですが、これは議長に実は伺いたいわけなんで、議長、本日いませんから、あとで一つ御検討の上、議長に答弁を求めることにしておきます。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 僕はそのときに、「わが民族に課せられた崇高な使命」というのを一つ内容をはつきり衆議院から聞いて頂きたいのです。朝鮮の軍事基地になることですか、何ですか。何を自惚れるのですか。ただ日本民族一民族に対する特殊な使命のあることは認めます。併しあたかも思い上つた何か東條時代のことを思い出すような「崇高な」なんという馬鹿々々しい神がかり的な言葉を使つておる。そして日本の置かれておる客観的な立場を、僕はこういうことを国会に当つて、こういう東條時代の思い上つた八紘一宇式な、民族的な字を使うという以上は、はつきり尋ねて頂きたい。どういう点が「わが民族に課せられた崇高な使命」なのか。それを一つはつきり聞いて頂きたいと思います。

森崎隆日本社会党

○森崎隆君 途中から参りまして失礼いたしましたが、今の問題と同じ問題でございますが、「憲法の」というこの字句を、遠慮せよということの理由をはつきり御説明願いたい。このことは言い換えましたら「崇高な使命」という使命の内容に実は触れて来るわけです。それはもう大体憲法の精神はわかつておるのでございまするが。時節柄でございますから、特にこれは曲げられては非常に国会として困つたことになりはしないか。そういうことで、はつきりと「憲法の」と打出してもらいたいというのが、私の念願であつたわけであります。それを入れないとすれば二つあるわけです。「憲法」を入れては困ると、憲法に掲げられておるそういうような使命じやないというお話と、もう一つは「崇高な使命」というものは、もう言わなくても憲法の大精神そのものだという場合と、二つあると思うのです。ごまかすようなややこしい理由じやなくて、どちらかということをはつきり、明確にして頂きましたら、私はそれを了解できると思う。「憲法」を入れては非常に困る、憲法のあの使命じやないのだ。それとも又憲法の使命はわかり切つておるのだから、今更それを入れなくてもいいという、そのどちらか、二つに一つでございますから、衆議院でこれを入れないということの理由を、そのAかBか、このことをはつきりとお聞き頂きます。その上でこの問題の解決に協力したいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いろいろの意見が出ておりまするが、式辞は明日読まれるものであり、本日まだ時間的な余裕がありますから一応保留しまして、その点を衆議院側に質して、後刻御報告を頂いて決定するというふうに願いたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) それでは午後もう一遍議運を開きます。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 衆議院議長に、若し何でしたらこちらへ来て頂くということに……。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 速記を始めて下さい。  では式辞に関する件は、委員長から衆議院の運営委員会へ懇談をいたしまして、後刻又皆さんに御報告をいたします。いずれ交渉の結果を御報告いたすということにして、あとへ延ばしたいと思います。   —————————————

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) なお開会式の式次第につきましては、従前通り十一時からであり、従前通りということに御了承を願いたいと思います。  なお案件といたしましては、委員長のお手許に国務大臣の演説に対する質疑時間の各派に対する割当の問題、特別委員会の設置等の問題がありますが、本日、御承知のように諸般の準備は休憩中にやりますから、それで再開いたしますれば会期の決定の件をお願いいたさなければならないのと、常任委員長の辞任、補欠の件、両院法規委員の辞任、補欠の件をお願いします。これに必要な案件だけはすでに議院運営委員会の決定は済んでおりますので、ここらあたりで本会議をお開きを願つて、それらの問題をおやり願つて、そうしてあとの問題は議運を続けるなり、何なりおやりを願うほうが適当じやないかと思います。そうしますと、これで一応議運の休憩をお願いいたしまして、本会議におきまして先刻議運で決定いたしました常任委員長の辞任、補欠、両院法規委員の辞任、補欠、これだけを御決定を願いたいと思います。会期決定の件と並んで、常任委員長の補欠選挙と両院法規委員の補欠選挙の件につきましては、成規の手続の省略の動議と賛成者も、この際御審議願えればいいのじやないかと思います。

中川幸平自由党

○中川幸平君 これは動議を出しますけれども、このときはやはり自由党に動議の発議者をさして頂きたいと思います。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 自由党から委員長が出ておりますね。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 自由党の常任委員長だから、他党が立つということにして頂きたい。

中川幸平自由党

○中川幸平君 それでは社会党にお願いして賛成です。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) それではこれで一時まで休憩をいたします。    午前十一時五十九分休憩    —————・—————    午後二時十八分開会

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) それでは休憩前に引続きまして会議を開きます。  先刻のお話によりまして、小笠原君と二人で衆議院のほうの運営委員長のところへ参りまして、いろいろ交渉をいたしました。委員長はそれでもいいじやないかと言いつつ、委員部長を呼んでくれということで、鈴木委員部長が参りまして、部長とお話をいたしました。初めは、「わが民族に課せられた憲法の崇高な使命をよく認識し、」と、こちらが言つて行きましたらば、向うは「憲法」としただけではわからんから、「わが民族に課せられた日本国憲法の崇高な理念に徹し」としてはどうか、こういうお話でありました。私らもそれで結構です。そういう工合にしたほうがいいと言つて参りました。併しいいという承諾は議運をこちらも開いてせなければ御返事ができませんから、午後の一時から議運を開きまして、そうして議運に諮つて御返答を申上げますということでありました。それで只今まで待つておりましたら、先刻秘書課長が参りまして、どうも文章の続きが工合が惡いから、以前の通り「国民もまた、日本国のおかれている困難な立場」、「困難な」という字をだけを入れまして、「困難な立場と、わが民族に課せられた崇高な使命をよく認識し、」とこれはこれにしておいてもらつて、あとで最後のところへ持つて来まして、「ここに国会は、日本国憲法の精神を体し、最善の努力をささげてその責務を遂行し、もつて国民の委託に応えようとするものであります。」これで御承認を願われんかということでありましたので、皆さんの御協議をお願いいたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私も、衆議院のほうに委員長に付いて行つて話を承わつたのですが、その場合に「わが民族に課せられた崇高な使命」という内容は、日本国憲法のということで限定せられる以上に、はみ出しておる多くの使命というものを考えて立案したのであつて、即ち現下置かれておる日本の国際的な関係から来る国際信義の問題等々の問題であるということであつたのであります。そこで、このことは当然私個人きりの認識としては、今回の各種の條約調印によつて乘り出して行く、国際関係を今日においても是認して、その上に乘つて諸種の問題を考えて行くことを「崇高な使命」というふうに見ておるということが、はつきりしたので、そういうことであつてはいわゆる「憲法の」という字句を入れようという趣旨が成り立たないし、そのことは真二つに意見が分れるところであります。そこで私としては、今回のように又修正し直して、御審議頂いた点については、以上の意味から第一に必ずしも賛成することはできません。第二には、最後の修正挿入の字句でありまするが、「ここに国会は、日本国憲法の精神を体し、最善の努力をささげて」云々とありまするが、ここにおいてこそ「日本国憲法の精神を体し」などと、国会が殊更に言わなければならん事態ということは、我々としては誠に奇怪至極だと思う。国会は、日本国憲法の精神を体して日常今日まで、或いは今後も活動を続けて行くものであつて、殊更に日本国憲法の精神を体するとか、体しないとかという表現の必要はない。それを挿入して、そして前者のほうの、参議院側の修正意見は勘弁して欲しいということは、余りにこだわり、そうして又参議院のほうを立てたかのごとく後者にそういう字句の挿入のあるということは、ただ單に表現せられる字句として挿入せられるだけのことであつて、我々の最初に申上げた修正の意思とは、何らかかわり合いのない問題でありまして、以上の観点に立つて、こういう修正については必ずしも満足ができないのであります。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 委員長にお願いしておきました「わが民族に課せられた崇高な使命」というものは、どういうことでしようか、どういう御説明でございましたでしようか。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 結局、只今小笠原君の言われたように、国内的には憲法、国際的には信義……。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 国内的には憲法、国際的には信義、そんなことはどこの民族でも当然守るべきであつて、そんなことを言うから国際仲間に入れぬので、「民族に課せられた崇高な使命」、それは当り前のことじやありませんか、どこの国でも国内的には憲法を守り、国際信義を守るのじやありませんか。崇高などという容易ならぬ言葉を使つて、何か日本民族に限つて特殊な……、曾つてヒツトラーがそういう理念で、ゲルマン民族の崇高なる使命という恰好でフアシズムを発展させましたし、東條その他が八紘一宇という日本民族、この日本民族の崇高などという恰好でほめたたえることは、全く民主主義の精神と容れないので、こういう言葉を使う以上は、何かそこに明確な内容がなければならんと思うのです。アジアを又征服でもするという崇高な任務じやないですか、私はそういうふうに疑われてもしようがないと思う。これは僕の偶然の思い付きでもなく、どなたも感ずる言葉だと思うのです。それをなぜ殊更に非常に固執されるのか、ただ憲法の崇高な理念と言えば、私は世界稀れな戰争放棄の理念を取つたということについて、非常に立派な理想を持つておられる、これは崇高な理念です。併し日本民族の崇高な使命ということは、全く説明をよくして頂かぬとわからないですね。

中川幸平自由党

○中川幸平君 先刻小笠原委員から言われた通り、衆議院議長の読まれる式辞であるけれども、衆参両院を代表して読まれるので、かような相談があるのであります。かような手続を考えますと、両院から式辞起草委員を出してそうしてそこで成案するということが一番いいのではなかろうか。さようなことを今後お考え願つて……、文章をそれぞれ議論し、又非難するということは、それの解釈如何によつて先ほど小笠原委員が言われたように、実際御尤もな点もあるのでありますけれども、いろいろ向うも考えて、そういうことで御辛抱を願えぬかと言つて来ているのだから、できる限り折れ合つて、今後何か行き方を変えるように相談してもらうことにいたしまして、こういう程度でお收めを願うことにしたら如何かと存じます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 只今中川さんから適切な御意見が出ましたが、これは中川さん個人の意見としてでなく、政府與党である自由党としても、今後の国会運営の問題として必ずそういう措置をとることについて善処せられるものであろうと考えますが故に、これ以上文章を入れたり取つたりするということについては、私側だけでは差控えるつもりであります。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 兼岩さん、御不満なところもありましようけれども、余り話合いをして行くと、お互いイデオロギーも違つたところもあるのですから、そうきつぱりとは行かんと思いますが、この辺で御賛成願つておけませんか。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 いいですよ、僕は反対しますよ。大野君の出された修正意見に賛成であつて、そんなことは折れ合うとか、そういうふうな事柄でなく、これは有害だと考えるので、僕は適当でないと考えるのですから、話合いとか何だとかというものではないと思う。だから皆さんが、多数で賛成されることは御自由です。僕は反対します。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) そうすると、採決いたしますか。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 兼岩さんからも、いろいろ兼岩さんの立場よりの論議がありましたが、私たちとしても先ほどから申上げる通りこの内容の修正については不満であります。ただ我々としては今後の国会運営の立場からも取上げた問題でありますので、政府與党のほうで中川さんが代表せらるるような御意見というものが、今後において必ず実現せらるるようにお互い協力があるものということを期待いたしまして、今回はこの程度にしてとどめて、委員長に一任したいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) では只今小笠原君の言う通り決しまして、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) じや次に国務大臣の演説に対する質疑時間の各派に対する割当等について御協議をお願いいたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いつも恒例によつて議事部のほうからお伺いしているのですが、参議院の去年の改選後における、余り短い国会等を徐いた一般質問演説の割振り等について御説明願います。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 改選後の議会は第八回国会からでありますが、第八回以後におきましては自由党は大体において棄権されておりまするので、八回、九回、丁度同じでありますから申上げますと、社会党が八十分、緑風会が八十分、民主党が五十分、第一クラブ、労農党、共産党が各三十分、かようになつております。それから第十回国会におきましては自由党が百五十分、社会党が百三十分、緑風会が百十分、民主党が六十分、第一クラブ、労農党、共産党が各三十分、かようになつております。そのうち第十回国会は通常国会であります。八回と九回は今回と同じく臨時国会であります。第十一回国会は異例の、短かい国会でありますので、省略いたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 自由党さんに伺いますが、今回自由党さんのはうは一般質問演説をなさる御意向がありますか。

中川幸平自由党

○中川幸平君 今回は與党ではありますけれども、やはりそう長い時間も必要なかろうと存じまするが、やはりこういう際でありますから、質問時間を與えて頂きたいと、かように存ずるのであります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 原則として八、九国会等の選び方が採用せられて然るべきものと考えます。併し通常国会における自由党百五十分以下のあの質問演説というものは、院内外において余り好評を博さなかつたというような点もあつたのじやないかと思います。従つて前者によつて考究したほうがよいと思いますが、さまざまな論議があると思いますので、ちよつと速記をとめて頂きたい。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 速記をとめて下さい。    午後二時三十五分速記中止    —————・—————    午後二時五十五分速記開始

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 速記を始めて下さい。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いろいろ懇談中に論議がありましたが、総理大臣の施政方針演説に対する一般質問は持時間を自由党六十分、社会党八十分、緑風会八十分、民主党五十分、第一クラブ三十分、労働者農民党三十分、共産党三十分とせらるるよう提案いたします。而も一般質問の日程としては三日間を以て終了せらるるようお願いいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 只今小笠原君が三日間で終了するようにいたしまして、各会派の持時間は只今言われた通りに決しまして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) なお発言の順序について御協議をお願いいたします。   —————————————

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 発言の順序についてどうぞ。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 今までの例もございまするが、大体前例通りに一つやらして頂いてはどうでしよう。ただ自由党は今までは棄権をいたしておりましたが、今回は第一にやらして頂きたい、かように思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それは只今聞いてみて、いやだとは言えない事情であれば賛成いたしますが、政府與党が参議院でトツプ・バツターでやるという趣意はどこにあるのか。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 私前例通りと申しましたが、前例は大会派順という、こういう考え方で前例が作られておりましたので、前例通りということで、我々が第一陣を承わらして頂くようにして御了解願いたいと思います。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 初めはどうも簡單なような言葉でありましたが、自由党が第一陣を承わると言われた。これは野党第一陣で、前例通りというのはそのことを意味して、我々はきめてもらいたいと思います。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 前例は、これはもう大会派の順位というのが前例であつて、今まで我々のほうはたびたび棄権はいたしておりましたが、今回は原則通り大会派の順において一つおきめを願いたいと思います。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 それはそうじやないので、野党第一党がやられて、その他は大会派順というのが、従来きまつていたことなんです。慣例としてはそうなんです。

木村守江自由党

○木村守江君 今いろいろ議論がありましたが、この両條約に対する意見は、いわゆる野党と與党というような事柄が、非常にデリケートな問題ではつきりしてないと思うのです。そういう点からこれはやはり大会派の順に、自由党を先にやらしてもらうというのが至当だと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 どうも話を聞けば、私も大体賛成をしてもいいと思つておつたのが、そういう話になると私は賛成できなくなる。これはやはり野党第一党が第一陣を承わつて、政府與党が大会派であつても第二陣を承わる。以下は大会派順というふうにおやりになるほうが、私ははつきり態度が堅持せられて、協議せられる点からいつても国会運営上いいのじやないかと思うのですが……。

中川幸平自由党

○中川幸平君 一般施政方針演説に対する質問というのは、小笠原君の言われた通りに野党第一党が第一陣を承わるということがこれはまあ常識だろうと思います。併し今回の二條約に対する質問は、国民環視の的のことでありますので、今回に限り一つ大会派順に御承認を願いたいと思います。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 私も相当のことは人に讓ることがありまするが、このことは絶対に讓れない。これは申上げておきますが、これはあなたのほうは與党であり、すべてもう承知されておるわけです。與党の責任上これは批准を求めるのは、むしろ野党に対する質問応答ということになる。ただ先ほど私が言いましたように、内容を明らかにするという意味において、今度は愼重を期するという意味において、放棄しないでやつて下さいということを言つたことは、野党をあと廻わしにする意味で言つたわけではない。この点については社会党としては絶対に讓れないと思います。

木村守江自由党

○木村守江君 いろいろ意見がありますが、これは今まで野党が第一陣になつたのは、大体において自由党がいつも棄権したからだと私は存じております。それから野党が第一陣を承わつて施政方針に対する質問をするというのは、大体においてその施政方針と意見を異にする場合が、野党たるの面目を現わす理由だろうと思います。ところが仄聞するところによりますと、社会党のかたがたにも半分は賛成で半分は反対だというようなこともあります。又ほかの政党におきましても、果してどれが野党でどれが與党かわからないというようなこともありますので、そういうような論議はやめにいたしまして、先ず普通の常識から申しまして、これは多数党から第一陣に質問すべきだと考えております。

三浦辰雄第一クラブ

○三浦辰雄君 私は、このさつきおきめを頂きました時間の合計は三百六十分なんですね。そうしますと三日間というもう一つの問題がありますね。そうしますとこの三百六十分は六時間です。これに対して懇切な御説明を頂くというと、三日間中という問題がかなり困難である。そこで緑風会さんのほうもできるだけ簡略にやられる、自由党は自分のほうの、何と言いますか、今のお話ではありませんが、與党でもありますし、一方においては三日間という問題も極力実現したいのでしようし、でありますから野党をずつとやつて参る、そうして時間が残つたならば、そうして更にやりたければやるという態度が、むしろ私は当然然るべきとさえ思うのです。そのことを私は提案したいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私は大野さんの先ほどの意見でもう盡されておりまするから、主張することは申しませんが、先ほどの木村君の言の中に、仄聞するところ社会党には賛成もあり反対もあるというようなことですが、そのことは私はこの会議の問題とは何ら関係がない論議であつて、野党第一党であることには間違いないし、又基本的な態度においては自由党と異るものがあるという点においても明らかなんですから、そういう論議を以て論議を進められないように、お控えなさるようにお願いいたします。

木村守江自由党

○木村守江君 今三浦さんから、自由党は時間が余つたらというような話があつたのですが、この問題は私は国民的な非常に大きな問題で、自由党の中にも批准をするのにもなお質しておかなければいけない大きな問題があるのです。そのために今までの施政方針演説に対しては質問を棄権いたしましたが、今回に限つて質問をするというような申出でありますので、そういうような考え方をやめて頂きたいと思います。

三浦辰雄第一クラブ

○三浦辰雄君 折角木村さんのあれですけれども、私は三日という問題は、確かに自由党としてはやりたいと思います。又我々としてもできれば三日にしなければならん。大体三日という申合せ、そういう意味からいつて、なお木村さんの言われる、自分のほうの側としても国会を通じて批准について質して然るべき点を言いたいというのは勿論当然のことです。けれども野党は更に或る意味において質したい点が、別の点もあつて、非常に強いものがあるだろうと思います。そういうものをやつておると殆んど……これは親切な回答さえ望まれるならばやめるだろうと思います。でありますから私はそういうことを申上げておる。

木村守江自由党

○木村守江君 どうです、そういうことで大会派順にやつたら……。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 先例ということについての解釈が二つに分れておるようですが、先例は大会派順にやつていたけれども、自由党は大会派で第一陣であつたが、いつも棄権したから社会党が第一陣になつたのだというのと、原則的に申しますと野党が第一であつた、従つて自由党は棄権しない場合には第二番目に行くという建前であつたということについての両方の見解が違つておるようですが、事実先例はどういうことになつておるのですか。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 皆さん御討議がずつと進行してから先例を問われることは甚だ困るわけですが、先例は常に野党第一党からやつております。それからあとは大会派の順序でやつております。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 與党が施政方針に関して質問を行なつた場合の先例はどうですか。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) これは第十国会におきまして、自由党は百五十分というものを要求されたわけですが、事実においては棄権されたのであります。従つて結果的に自由党がやられたことはないのであけますが、その当初やると言われたときのきめ方といたしましては、自由党も入つて野党第一党が先にやられてあと大会派順ということになつております。併しそのときも自由党は棄権されたのですから。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 そのときは順序等に関しては何ら相談するところまで行かない前に……、(「ノーノー」と呼ぶ者あり)順序に関しては取きめをしておらないはずです。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) こちらで伺つておつたのでありますが、いろいろ御質問がありますから、当時議院運営委員会の決定を申上げますが、いろいろ何日にやるかということがきまりまして、「右の演説に対する質疑について左の通り決定した。質疑の順序及び時間は原則として左の通りとする。  1 社会党(二時間十分)  2 緑風会(一時間五十分)  3 民主党(一時間)  4 第一クラブ(三十分)  5 労農党(三十分)  6 共産党(三十分)  7 自由党(二時間三十分)」そうして実際においては自由党はこれも棄権なさつたのであります。それで、これが自由党がこの決定の際にやると留保された唯一の場合であり、その他の場合は決定のときすでにおやめになつたということであつたのであります。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 今の議事部長の先例の説明のように、我々としては十国会におきましてやる意思は一応持つておりましたが、中途で放棄いたしまして、当時の考え方としては、やはり質問をいたしますれば、大会派順で第一番にやろう、こういう意思を持つておつたのであります。今までの前例にはないと思います。というのは與党が質問いたしました前例がないのでありますから、今までの前例のみを以て今回これを押すというわけには行かないのでありまして、飽くまでも先ほどお願いしましたように大会派順ということにおきめ願いたいと思います。さように考えます。

水橋藤作労働者農民党

○委員外議員(水橋藤作君) 今までの例を破つてどうこうされるなら、もつと真劍に新たに検討して、大会派は一番あとでしんがりを承る意味で、小会派を一番先にやつたらどうですか。今までずつとそういうことになつておつたのですから、それをずつときめることを拔きにして、小会派故にあとでやらなければならんということを、ずつときめて行くということでなしに、変つて、たまには小会派を先ずやらして、そうしてしんがりを大会派がやるというような行き方でやられんことを提案いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 今回は與党、野党というような区別をせずに、やはり今回は大会派順ということにおきめ願いたいと思います。(「小会派順に願います」と呼ぶ者あり)

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 今加藤委員は如何にも慣例のごとく言つたが、慣例に全く相反しておるものだということは鈴木委員の質問によつてわかつた。これ以上いろいろ言われることは詭弁に過ぎない。だからこのところで社会党は前回通り、慣習通りやつて頂くよりほかないのです。

中川幸平自由党

○中川幸平君 大野さんの今言われた野党第一党が第一質問を承わるというようなことは、反対の第一党が討論の第一声を放つ前例であります。併し今回の質問演説、これまで一遍もやつたことのない自由党が、而も社会党が八十分ということにもかかわらず五十分、六十分でもいいというのですから、一つ今回に限り御了承願いたいと思います。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 私のほうも今回に限つて特に第一陣を承わらなければならん事情がありますから、事情を申上げますれば……。

中川幸平自由党

○中川幸平君 事情じやないでしよう。第一党の面目から言えば、そういうところに……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 中川さんは従来のこれをお認めになつて、野党第一党が第一陣を承わるということは尤もだが、今回だけはまあ何とか自由党のほうに讓つて欲しいということですが、そういうことをお認めになつておるかたもあれば、認めないというかたもあるのでは、どうも話がさつぱりわからん。私たちとしては、少なくとも私としては、先例があるなしというようなこといとの論議はさておいて、こういう問題について野党第一党に第一陣を譲るうなことは、従来の例を見るばかりではなくて、問題の性質上からいつても主張できる点もあるのではないかと思つて主張しているのですから、それだけは十分お考えの上で自由党のほうもお考え願いたいと思うのです。

木村守江自由党

○木村守江君 先ほど議事部長から慣例に関するようなお話があつたのですが、私ほ第一番にお聞きしたいのは、一体質問をする場合に、これは野党からやらなければいけないというような何かはつきりした法的根拠でもあるのかどうか、そういう点について総長、議事部長からお伺いしたいと思います。それからなおこの問題についていろいろ野党のほうも問題がありますが、この両條約に対して私は完全野党は共産党以外にはないと思うのです。(「そんなことはないよ」と呼ぶ者あり)こういう点から、完全野党という点からいつたら、これは共産党が一番初めにやつてしまうことになります。そういう点でこれは今度の質問に限つて、今度の質問はやはり多数党順にやるべきが至当だと私は考えております。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 先ほど大野さんの御発言は、前例は私の発言と全く相反しておる、こういう御意見でございますが、議事部長は第一国会以来のこちらの前例につきまして報告をしたのでありまして、この前例はお聞きのように野党の第一党がやつております。野党第一党が絶えず第一番にやつておりまして、これは大会派順でやるという前例はございませんが、併しながらそれ以外の何ものもいたしてはおらん、こう思うのでございまして、(「ノーノー」と呼ぶ者あり)第八国会前におきまして、大会派順にやつた前例も実はあるのでありまして、是非一つ私のお願いのように今回は大会派順にやつて頂きたいというふうにお願いしたいと思います。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 只今木村さんから、野党が先に発言しなければならんとか、或いはどこが発言しなければならんというような点について法的の根拠を示せ、こういうような御質問に心得まして、先ずこれは事務総長として御答弁申上げます。  これは御承知の通り国会法並びに本院規則を通じまして、野党或いは與党が発言順序が先であるとか、後であるとかいうような点は何ら規定はございません。従いまして第一国会以来、発言順序につきましては、そのために相当手数をかけてここで御論議願つておりますのも、この法的根拠がなきが故にだと、かように了承しております。但し討論につきましては、反対討論から先にというようなことは、これは明瞭な法的根拠がありますことを申上げます。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 今最後に言われたのは、反対討論から先にというようなことは、質問のときにも準用して差支えないものだと思います。それが私は條理だと思います。我々としては、どうしても今回も第一陣を承わらなければならないと思います。

中川幸平自由党

○中川幸平君 やはりこれは自由党に、大会派順にお願いしても筋が違わんと思います。而も自由党は一時間も二時間も要求できるのに、一時間でいいということがはつきりしておる。ただ二、三の重要な点を質問したい、こういう意味だから、一つまげて御了承願いたいと思います。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 僕は第一回国会から通して、議運に出ておるし、特に先例を打立てられた場合は、討論に捲込まれて非常に討論をいたしまして、あとで大隈君からも御発言があろうと思いますが、私はそういう意味でこの議論を早く解決する意味において、單に慣例ということだけに捉われては困るので、なぜにこの慣例ができたかというと、当時の討論の結果、野党第一を承認してできた慣例ですから、その根拠は、ここらの政治の場所で政党会派を以てやつており、会派は政策の差を以て立つておる。従つて野党や與党ということは、一つや二つの或ることによつて賛成か反対かじやなくて、明確な立場を持つておるので、従つてその政策において最も鮮かという、そういう意味では最も徹底的な野党は共産党だと言われるらしいのですが、一応その当時我々の到達した論議は、その政策の意味において最も野党としての立場を持つておるもののうちの大会派を順序の一番先押立てる、こういうつまり野党の立場で行くか、会派の数で行くかということが激しく討論された結果、これは野党的立場を第一にするという、第一の原則のほうがより多く承認されて、それからあとは、それではどうするかということになつたときに、大会派順で、與党は最後にと、こういうふうの原則が私は打ち立てられたと、そういうことをちよつと御報告しておきます。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 私も少々くどくなりますけれども、議事部長が先ほど報告いしたましたのは、第八国会以来の例なんです。これは第八国会以来我々自由党は常に質問を放棄して参つております。併しその前は與党でも質問いたしました前例があるのでありまして、この際は大会派順でやつた前例が新しい国会で実はないのでありまするからして、一つまげてその前例通り大会派順ということで一つきめて頂きたいことをお願いします。

森崎隆日本社会党

○森崎隆君 自由党がやつたのは何回の国会でありますか。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 私の記憶を辿りますれば、第四国会におきまして、当時の大会派が第一の質問を行なつた前例があつたように私は承知いたしております。(「前例じやないよ」「事務局に聞いてみろ」「緑風会だろう」と呼ぶ者あり)

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 第四国会というのは緑風会であつて、緑風会は中正な立場をとつておるという意味で……。

加藤武徳自由党

○加藤武徳君 緑風会の性格に対して、お立場に関して当時議論があつたのは、これは事実であります。事実でありまするが、併しながら第一党であつたことにはこれは間違いないのでありまして、又同時に閣僚を送つておられたことも、現在の立場とは変つておらない、このように、私は理解をしているのであります。これは明らかに大会派順の先例である、そういうふうに私は解釈いたしておるので、今のように申上げたわけであります。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 何遍承わつても、社会党としては先例に従つてやつてもらいたい。それならば曾つて片山内閣の当時、社会党がやつたという先例がありますか。そういうことを一つ議事部長から……、これは私も記憶がないのですけれども……。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 第一国会から第七国会頃まで先例が今まで画然とはしていなかつたと思います。当時抽籤でやつた例もあるのであります。結果から言いまして、今お尋ねの社会党が第一陣を承つたことはないのであります。

木村守江自由党

○木村守江君 ちよつと先ほどの大野さんのお話ですが、私は質問の、反対討論を先に、反対討論を今度の質問と同じようにみなすべきだという話ですが、これは質問もやはり反対討論であるようでないと……(「苦しいね」と呼ぶ者あり、笑声)そういうのが今度の質問の本当の性質じやないかと思います。社会党としてもこれは本当にそういう点があるのじやないかと私は思うのです。それから民主党としても條件附で賛成で……(「発言お控えなさい」と呼ぶ者あり)そういう点に関して実際反対討論と言つても、はつきり反対討論とみなすことができ得ないというのが今度の特別の問題点だと思うのです。そういう点からどうしても多数党からやつてもらうようにお願いします。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 私のほうは一番骨子になる安保條約につきましては、全党員が反対ということにすでに決定しております。講和條約については一応賛成ということになつておりますが、まだ二十三日になつてみなければわからない、重点をおくところは安保條約の反対ということは明らかになつておりますから、反対の立場からやるということは明らかであります。従つて今の討論の場合には反対討論からやるということは、これはこの質問の順位についても準用して何ら差支えないものであつて、それと反対にやるのが正しいということのほうが、却つて何かほかに理由がなければならない。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) ちよつて速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) 速記を始めて下さい。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 質問の順序については今日は保留ということに御決定願いたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 保留については我我としてこれは当然反対しなければなりません。先ほど来主張しておりますように、従来の慣行或いは結果として現われている点から申しましても、野党第一党が第一陣を承わり、そして大会派順に一般質問演説が行われておつた。たまたま自由党が結果として一般質質問をしないという状態があつたがために、この自由党を含む大会派順で一般質問が行われるべきであるという自由党さんの主張があつたのでありまするが、これは従来の慣行からいい、又議会政治のルールの上からいつても、原則としては認められないという主張が大かたの主張であつたはずであります。それを先ほど来自由党さんのほうでその意見に協力したいという意味もあつて、明日まで延期したいということでありまするから、その点に限つて我々としても明日にこの議会ルールが確認せられるようなフエアな決定があることを期待いたしまして留保することに賛成して置きます。

山田佐一自由党

○委員長(山田佐一君) それでは質疑の順序は明日に保留いたしまして、本日はこれを以て散会いたします。    午後三時四十二分散会

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