文部委員会 第2号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/10/31
会議録
○長野委員長 これより会議を開きます。 前回の委員会において、国政調査承認要求の件を協議決定いたしましたが、昨三十日議長の承認を得ましたので、御報告いたします。 次に、学校給食に関する小委員会を設置して審議を進めてはとの御意見も出ておりますので、理事の諸君のお集まりを願います。 —————————————
○長野委員長 ただいま理事の諸君の協議の結果、学校給食に関する委員十一名よりなる小委員会を設置することに協議がととのいましたが、この際お諮りをいたします。学校給食に関する小委員会を設置することに決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長野委員長 御異議なしと認めます。よつて小委員会を設置することに決しました。 次に、小委員及び小委員長の選任を行います。小委員及び小委員長の選任につきましては、先例により、委員長より指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長野委員長 御異議なしと認めます。それでは私から指名いたします。 学校給食に関する小委員会小委員 長野 長廣君 岡延右エ門君 佐藤 重遠君 若林 義孝君 鹿野 彦吉君 高木 章君 圓谷 光衞君 笹森 順造君 松本 七郎君 浦口 鉄男君 小林 信一君 以上十一名を指名いたします。 次に、小委員長に長野長廣を指名いたします。 —————————————
○長野委員長 次に、昭和二十六年度文部省関係補正予算に関して質疑を許します。なお、大蔵省東條主計局次長もお見えになつております。どなたか質疑はありませんか。
○岡(延)委員 今回の補正予算に直接の関係はないようでありますが、実は産業教育振興法というのが、われわれの異常なる熱意を込めてこの前の国会において成立した次第であります。ところが、政令諮問委員会等におきましては、この問題に対して非常に消極的である。いや消極的どころではない、そういうものはやめてしまえというような考えさえ持つておるように仄聞するのであります。どうもあの政令委員会というものは、われわれとして、はなはだどうかと思われる点が多々あるのでありまして、要するに専門的に、たとえば文部省なら文部省が学校の体系等についても、専門家は文部省であるはずである。またわれわれは文部委員会として、そういつたものについては最も理解を持つているつもりでもあるのですが、委員にはただ一人大学教授か何かがおつて構成されているような、あるいは委員は他の人々であつて、ただ一人専門家らしい——これも単なる学者である、そういう人がこういつた関係の全般について発言するということは、われわれにはどうかと思われるのでありますが、大蔵省がここにおられるので別な観点に立つて、来年の予算を検討する場合に、そういうような政令諮問委員会の意向なりが、あなたの方へ反映しているかどうか、その点をちよつとお伺いしたい。
○東條政府委員 政令諮問委員会の報告と申しまするか、答申と申しまするか、そういうものを政府としてどういう取扱いをするか、特に文部省、産業教育関係等の法律の実施について、どういうふうに考えておるかというお尋ねと拝承いたしました。御承知の通りに、政令諮問委員会は、政府が考えておりますところの機構の簡素化、人員の減少ということを実施して参ります際に、事務の内容、あるいは機構の内容、人員の構成その他につきまして、内閣に参考として答申をいたすというのが、使命ではなかつたかと思つております。直接の担当は、行政管理庁の方、あるいは内閣の方でやつておりまして、私その辺につきましての十分な責任のあることを申し上げられませんのは、まことに恐縮でありますが、全般的にポツダム政令の内容を再検討いたすということが、第一義的な使命として生れ出まして、ただいま申し上げました事務機構、人員その他についての再検討についての意見をも出すようにということを、あわせて付託せられたということに相なつておるかと存じております。政令諮問委員会は、比較的少数の委員の方ではございまするが、私承つておるところによりますと、きわめて多くの回数にわたりまして、この行政機構、行政事務の問題につきまして、熱心に討議が行われました結果、相当詳細な、また広汎な内容の回答が出されているわけであります。政府の考え方は、この諮問委員会の答申全体はもちろん、それら委員の方が非常に努力をせられた答申でございまするので、十分尊重し、参考にはいたす。しかしながら、過般行われましたいわゆる行政整理ないし行政機構の問題に対しましても、答申自体がそのまま行われるということではなくてそれらのものを参考とし、これを尊重しながら取扱うということになつております。従いまして、ただいまお言葉のございました文部省関係の事務、仕事、あるいは産業教育の問題につきましても、同様の意味合いをもちまして、政府といたしまして取扱われるのではなかろうかと存じます。なお大蔵省の予算関係の観点から申しますると、文部省から産業教育に関しまする昭和二十七年度の経費の要求がありまして、私どもといたしましては、ただいま昭和二十七年度予算の準備事務といたしまして、その内容をいろいろ検討中の段階でございます。
○岡(延)委員 以上の直接政令諮問委員会の意向が、あなたの方へ具体的に伝わつて来たというような事実は、現在の段階においてはないわけでありますか。
○東條政府委員 政令諮問委員会から、内閣に答申を出されまして、大蔵省ももちろん内閣の一員といたしまして、その諮問委員会の答申を、いろいろの問題を処理するにあたりまして参考にする、こういう筋道になるものと心得ております。
○岡(延)委員 その筋道は、まさしくその通りであると思います。大蔵省の立場として、大体わかりましたが、文部省の会計課長さんにちよつとお伺いいたします。やはりその政令諮問委員会の答申が内閣に移されて、そうしてそれが具体的にあなたの方に、産業教育に対しての予算は少くする、あるいは削つてしまえといつたような、それに類似したような意向がありますか。
○寺中政府委員 ただいま大蔵省からもお答えがありましたが、政令諮問委員会の答申というものは、あくまで行政機関がこれを参考として反映するという立場で考えております。でありますから、実際の行政に移す場合には、取入れるべきものは取入れるという立場でありまして、さしあたりの例の行政整理の問題に関しましても、必ずしもその答申通りにはならなかつたわけであります。産業教育振興法の経費に関しまして、何か指示めいたことが来たかというお話でありますが、これは別にないのでありまして、私の方としましては、あくまで文部省の立場として、必要なる経費は必要として要求するという立場をとつております。
○浦口委員 ただいま岡委員から問題が出ましたので、私ひとつ大蔵当局にお聞きしておきたいと思います。それは政令諮問委員会が十月の十二日に首相官邸で開かれ、全員が出席をして、教育制度の改革について、田中一郎委員の中間試案を検討したということが、報ぜられておるのであります。そのときに六・三・三・四の学校体系は原則的に維持するということとともに、職業教育を強化するという基本方針を確認した。しかも普通教育を研究していた今までの考え方を一新して、教育制度の確一性を打破して、職業教育の尊重強化と、教科内容の充実合理化を実現するというふうな線がはつきり出たということが、報ぜられておるのであります。もちろんその教育制度の財政価についても、大蔵省と協議をして最後案を出す、こういうことが言われているのであります。ただいまのお話で、もちろんこの政令諮問委員会と大蔵省、政府当局との関係というものは了承しているわけでありますが、産業教育振興法について、非常に重大な示唆が政令諮問委員会から出たというふうなことと、この十月十二日の首相官邸における委員会の、職業教育に特に重点を置くというふうな結論と、わずかの間に非常に大きな変化が来たように思うのであります。その点財政面と協議の上ということも報ぜられておりますので、大蔵省とある程度話合いの上で、この政令諮問委員会の基本方針が大きく変化して来たのかどうか、その点をもう一度お尋ねしておきたいと思います。
○東條政府委員 政令諮問委員会と政府との関係は、先ほど来申し上げておる通りでございます。大蔵省の予算関係の者も、もし政令諮問委員会へ出て参れと言われ、そうして意見を求められれば、もちろん伺いまして、いろいろ意見を申し述べなければなりませんが、建前が右に申し上げましたような関係になつておりまして、政令諮問委員会はいわば独立の見地から——またそのゆえにこそ尊いと思いまするが、独立的な立場においていろいろ物事をお考えになつておられるのでございます。ただいまのお話は、さきには職業教育についてむしろ消極的な態度をとつており、後にはどうも積極的な態度をとつておるのだが、その間に大蔵当局は何か財政面について意思表示でもあつたのかどうかというお尋ねであつたと承りましたが、そういう事実はございません。私どもといたしましては、先方から出て来いと言われれば、出て行つて意見の開陳をしなければなりませんけれども、お呼び出しのない限りは、出て行く筋合いのものではございませんし、従いまして、この問題について私の承知いたしておる限りにおきましては、大蔵省の財政関係をあずかつている者が出て参りまして、意見の開陳はいたしておらないはずであります。従いまして、私どもといたしましては、申さばあくまでも受身に政令諮問委員会の答申を承りまして、これを尊重し、これを参考といたしまして、処理して参るというふうに考えております。
○浦口委員 それでは文部当局に念を押しておきたいと思いますが、十月十二日の政令諮問委員会が、特に職業教育に重点を置くと決定しております。また文部省としても、天野文部大臣ほか、職業教育重点ということは、新制大学その他の問題からも、しばしば声明されておるところであります。そういう二つの線から、職業教育の重点がずつと言われて来ておるにもかかわらず、今いろいろお聞きすると、大蔵当局としては、財政面でこれに対して特別意見を述べたことはないというふうな御答弁があつたのであります。なぜそういうふうに急激に政令諮問委員会の考えがかわつて来たか、その点文部省として何かお心当りのことがないかどうか、お尋ねしておきたいと思います。
○寺中政府委員 お尋ねの点につきましては、何ら心当りがないのであります。政令諮問委員会は、独立の権限で、国家的見地から見て、最も妥当な結論を出しておるのであろうと思いますが、それに関しまして、文部省の方針を受入れてどうするということは別にございません。ただ委員の中の方々から、これはプライヴエートの御関係で、実は教育制度について最近に結論を出すことになつているから、現状に関する必要なる資料をもらいたいというような連絡はございました。その資料は出してございます。産業教育の必要ということにつきましては、現文部大臣の御意見もそうでございますし、輿論もその点非常に高揚していると思うのでありまして、少くとも、あの結論が産業教育を尊重するという方向に進んでおることについては、文部省としては別に異論は持つておりません。
○浦口委員 政令諮問委員会の答申を、そのまま政府がお取入れになることはないということは了承いたしますが、申すまでもなく、産業教育振興法は、少くとも文部立法としては画期的のものであるということも、言われて来ておるのでありますし、議員立法であり、しかも来年初めて実施の段階に達するような法律であります。しかもその予算が、全体の予算の傾向から見まして、非常に困難な状態に達しておりますときに、政令諮問委員会の声明とはいいながら、そういうことが流布されますことは、これに期待しております全国の学校当局はもちろん、父兄も非常に大きく動揺すると思いますので、文部当局としても、その点政令諮問委員会と緊密なる連絡をおとりになつて善処されんことを要望いたしまして私の質問を打切つておきます。
○小林(進)委員 私ちよつと欠席していましたので、あるいは問題が重複するかもしれませんが、予算の問題についてお伺いいたしたいと思うのであります。 ここで、六・三制の設備の増加資金として九億五千六百四十五万三千円が計上せられておりますが、この中へ、私どもが委員会でしばしば要望いたしておりまするところの、積雪寒冷地帯における雨天運動場に対する経費がどれくらい見積つてあるかをお伺いいたしたいのであります。私は予算委員といたしましても、この夏ごろ東海あるいは関西方面をずつと旅行いたして、その都度文部委員の立場を兼ねて学校の設備も見て来たのでありますが、雪の降らない地方の雨天運動場と、雪の降る地方の運動場との必要度の差というものは、われわれが想像しているよりも、まことに大きいのであります。われわれの意向も当然もう相当含んで入れておいてあるのだと思いますが、少し的確な数字をお教え願いたいと思うのであります。
○東條政府委員 積雪寒冷地帯の屋内体操場の建築費について、どの程度今回の補正予算に計上いたしておるかというお尋ねでございますが、今回の九億五千六百万円の補正額は、御承知の通りに、単価が、当初予算で見込んでおりましたものに比べて上つて参つておる、当初予定しておつた単価ではぐあいが悪いから、その値増しのところを増そうではないかというのが、今回の九億五千六百万円の補正予算の趣旨でございます。従いまして、今回の九億五千六百万円によりまして、当初見込んでおりました事業量が、ふえて参つたということには相ならない次第でございます。計数面について申し上げますと、補正後の全体の六・三制関係の数字は五十二億五千六百万円に相なります。その五十二億五千六百万円の中には、直接工事費でない事務費がありますが、それが一億三千二百九十万円、その事務費を差引きました残りが、六・三制のほんとうの意味の校舎の建築であり、積雪寒冷地帯の屋内体操場であり、あるいは公立盲聾唖学校の寄宿舎等の建築になるわけであります。その事業費のうちで、ただいまお尋ねの積雪寒冷地帯の屋内体操場の建築費といたしましては、九千五百七十三万一千円というのが補正後の数字でございます。補正前の数字を御参考までに申し上げますと、七千八百三十二万六千円でございます。申し上げるまでもございませんが、これは補助金額でございます。
○小林(進)委員 今の御回答は、実はさもありなんと予想しておつたのでありまするが、この際私のお願い申し上げたいのは、むしろ二十七年度の予算の前ぶれとして、この点の認識を深めていただきたいということがねらいなんであります。二十七年度の予算の編成にもうそろそろ着手せられておるし、文部当局でも、相当御計画が進められておると思うのでありまするが、明年度の予算において、この屋内運動場の予算はどんなぐあいに処置していただけるか、この際承つておきたいと思うのであります。
○東條政府委員 二十七年度予算の点はどうか、こういうお尋ねでありますが、二十七年度予算につきましては、ただいま私ども事務的にいろいろと関係各省各庁の御要求の内容を検討いたしておる段階でございます。根本的ないろいろのむずかしい問題につきましては、閣議その他におきまして大方針を決定願いまして、それに従いまして、またそろばんを入れ直すということになる次第であります。従いまして、ただいまお尋ねの屋内体操場につきましても、そういう意味合いにおきまして、こういう非常に重要な困難な問題は、これからいろいろの観点ともにらみ合せの上、決定せらるべきものであるというように考えておる次第であります。私から申し上げるのは恐縮でありますが、来年度の予算は、講和条約の発効等に伴いまして、いろいろ従来には見られなかつたような種類の経費が、巨額に相なつて参るのではなかろうかと存じておるのであります。しかも大蔵大臣がすでに国会におきまして申し上げておりまするように、財政全体の幅は、本年度予算と大差ない程度にとどめるという方針を堅持するといたしますると、一般の従来系統の国政行政上まかないまするところの経費は、圧縮せざるを得ないという傾向に相なるのではなかろうかと存ずる次第であります。そういう全体の情勢のところに、御承知の通りにいろいろの新たなる需要、また既定の系統の経費にいたしましても、いろいろの関係で要求がふえて参つております。教育関係の経費は、国政の重大問題でありますることは、仰せの通りであります。そういう意味におきまして、来年度におきまする教育費予算も、なかなかむずかしい問題であるというふうに私ども考える次第であります。具体的に体操場の問題をどうするかという問題でありまするが、それらの全般的な情勢から、この重大な問題もにらみ合せの上で考えるというふうにいたしておる次第であります。
○小林(進)委員 文部当局の屋内運動場の来年度の計画をお聞きしたいと思います。
○寺中政府委員 御承知の通り六・三制の完成は、生徒一人当り〇・七坪ということを目標にいたしておりまして、来年度の要求がもし認められれば完成するというところを目標にしておる次第でありまして、屋内体操場の計画も、その一環としてそれに含めておるわけであります。大蔵当局からは、いろいろ財政的な面でむずかしい点が多いというお話がありましたが、六・三制の〇・七坪だけは、何がなんでもこれを獲得しなければ、六・三制の完成を期し得ないわけでありますから、この要求はあくまで貫きたいという気持で現在折衝をしておるところでありまして、そのうち屋内体操場の予算の要求は、来年度九億八千二百万円余になつております。
○小林(進)委員 次にお伺いいたしたいのでありますが、今回上程された九億五千六百万円は、初年度の計画を推進して行く上の追加分であつて、事業量にはかわりはないというふうにお聞きしたのでありますが、そういう勘定で行きますと、今御説明で初年度が事務費を引きますと四十億若干、それに対して九億若干でありますから、物価の値上りから考えまして二割弱、初年度から見ると一割七、八分の事業量に対する追加額ということになるのであります。もちろんドツジ氏は、一年分でありますが、五割以上物価は値上りしておるではないかと言われておりますが、おそらく当初予算を組まれた昨年の十月ないし十一月ごろから見ますれば、六・三制の学校の建築の資材その他の値上りは、とうてい一割七、八分、二割、二割五分程度のものではないのであります。そこで二割足らずの九億を追加せられて、一体初年度の計画が満足に遂行できるとお考えになりまするかどうか、大蔵当局にお伺いしたいのであります。
○東條政府委員 お答えを申し上げます。御承知のように当初予算は四十三億、それに対しまして、ただいま申し上げました九億五千六百万円の補正額がございまして、五十二億五千六百万円と相なつたわけであります。それで、ただいまの仰せは、一体この程度の補正でもつて当初の坪数ができると思うか、こういうお尋ねと承つたのでありますが、補助単価で申し上げますれば、当初の場合におきましては、木造の場合で八千円、鉄筋の場合で一万九千円の補助単価になつているのであります。それを今回の補正では、補助単価は木造について申し上げますれば一万一千五百円、それから鉄筋につきましては二万八千五百円、こういうことに相なつております。坪数で申し上げますれば、先ほどお話の通りに、補正額は当初予定いたしておりました坪数を全部カバーするような補正額には相なつておりません。相なつておりませんが、これは政府といたしましては、御承知の通りきわめて財政困難な折からでございますので、全部の坪数を完成するためには、この補正予算では足りないのでありますけれども、約半数程度——うろ覚え程度でたいへん恐縮なんですが、当初の予定通りには参らぬにしても、この程度の補正予算で、本年度としてはがまんをしていただきたい。それから地方の公共団体のこの実施に当られます方々におきましても、補助単価が一万一千五百円、二万八千五百円、この程度では、あるいは不足を生ずるかもわかりませんが、その辺のところは何とか十分経費の効率的な使用ということに御努力を願いまして、この単価でもつてがまんを願いたい。こういう趣旨をもちまして、九億五千六百万が計上された次第でございます。
○小林(進)委員 それでは次に一つ私はお伺いいたしたいのでありますが、これはこの前の文部当局の御説明を、私はあわてておりましたのであるいは聞き違いをいたしたのかもしれませんが、間違いがあつたらお許し願いたいと思うのであります。とにかく私どもが今一番心配いたしておりますのは、平衡交付金の百億円でありまして、これが地方財政にまわつて、この中から教職員の俸給が支払われるのであります。ベース・アップが行われるのでありますけれども、今中央の公務員がとにかく平均一千五百円のベースが値上げになつて、年末賞与が八〇%、こういうことになつておるのでありますが、地方公務員、教職員も、もちろんやはり中央の公務員諸君と平均したベースの値上げをいたして行かなければ、何といつても給与に不均衡を来す。私どもはそれを非常に心配いたしておるのでありますが、一体この百億で地方、中央のベースの差額をなくし得るかどうかという問題であります。この前の御説明では、たしかこのベース・アップで百二十八億——この百二十八億が、いわゆる中央の一千五百円平均ベースの値上げによつて出されたのかどうか知りませんが、百二十八億、それから年末の賞与で二十七億、合計百五十五億が、学校職員のべース・アップに必要であるというふうな御説明であつたかに私は聞いたのであります。百五十五億を要するところに、このたびの平衡交付金が百億——もちろんこの百億という中には、私が言うまでもなく、教職員に対するところのわくがはめてあるわけではないので、やり繰りはあげて地方の県並びに自治庁の自由にまかされるのでありまして、予算委員会において御承知のように、あらゆる地方の要求が全部百億という中に入つておつて、これはちようど打出の小づちのように、国家が地方庁に要求する事業量のすべての経費が、みんなこの百億という中に入つておるという説明で逃げられておるのであります。そうすると、現実の面において、この百億からどれだけの金が一体教職員の俸給の方にまわされるかということになりますと、地方々々によつて私は相当の大きな開きが生れて来ると思うのでありまして、結局やはり弱い者がばかを見るという形になつて来るのではないかと思うのであります。この百五十五億の必要経費を提出せられて、なおかつ百億の平衡交付金でその値上げが可能であるというような御説明であつたと記憶いたしておりますが、私の聞き間違いかもしれません。この点をいま少し大蔵省並びに文部当局から、われわれの納得の行くような御説明をお願いいたしたいと思います。
○東條政府委員 お尋ねは、地方財政と平衡交付金の関係に関する根本的な問題にお触れになつたものと思います。一体地方財政の需要額は、全体として通計してみると、百億をはるかに越えるにかかわらず、平衡交付金は百億にとどまる、そうしてそれでもつてすべてがまかなわれるというのだが、どういうわけだというようなことが、お尋ねの基本的な線かと心得ます。地方財政平衡交付金の所要の金額を算定いたしますにつきまして、地方財政委員会、あるいは政府が現在行つておりますところの方法を、まず簡単に申し上げたいと思いますが、地方財政の歳出が、一応全体といたしまして、どの程度あるかということの推計を、まずいたしてみるわけであります。御承知の通りに一万を越える地方団体でございますから、またそれの地方財政状況もいろいろでございますから、歳出全体の推計ということは、言うべくしてなかなか困難であるということは御承知の通りであります。けれども、一応私どもといたしましては、たとえば昭和二十四年度の決算でございますとか、あるいは昭和二十五年度の決算見込みでありますとか、そういうものを地方財政委員会と協力の上でその数字を推定いたしまして、そうしてもし昭和二十四年度の決算額を基礎にいたしまする場合におきましては、昭和二十五年度におきましてどの程度の新たな財政需要があるかということの推算をいたすのであります。それから昭和二十五年度の年度途中に、もし補正予算を政府といたしまして提出をいたしたというようなことがございまして、政府が新たなる施策を行います場合におきましては、場合によりまして、地方公共団体の新たなる財政需要を伴うということもございますので、補正予算を提出します場合におきましては、そめ結果地方団体の歳出経費の需要がどの程度ふえるということの測定をいたすわけであります。それからさらに、新たに昭和二十六年度を考える場合におきましては、昭和二十五年度で右申し上げましたような推定をいたしますもののほかに、昭和二十六年度においてまた新たにどういう経費がふえるであろうかということの推算をいたすわけであります。そういうような計算をいたしまして、一応昭和二十六年度における地方公共団体の府県、道、市町村を通じての歳出全体はどの程度のものであろうかということの推算をいたすわけであります。もちろんその推算をいたす場合におきましては、ベース・アップが行われますれば、地方公共団体の職員の給與引上げのために、どの程度の経費を必要とするかということは、全部算入いたす次第であります。従いまして、今回地方財政平衡交付金積算の基礎になりますところの地方財政需要を推定いたします場合におきましては、今回国家公務員については千五百円——千四百九十三円でありますが、それの引上げに即応いたしました場合の地方公務員の給與改訂に伴うところの増加額は幾らになるか、また年末手当を〇・八出すとするならば、地方公共団体の財政需要はどうなるかということも、推算をいたしまして、この地方財政の歳出の計算カいたす次第であります。と同時に、一面におきましては、歳入面の測定をいたすわけであります。同様昭和二十四年度の決算、あるいは昭和二十五年度の決算見込みというものを基礎にいたしまして、地方団体の歳入の推算をいたすわけであります。たとえば、今回地方財政平衡交付金の算定をいたします場合の歳入の面におきましては、当初予算におきましては、地方財政の地方税収入は二千八十七億と見込んでおりますが、その後御承知の通りの経済界の情勢、特に法人税その他におきますところの増収というものを見込みますと、当初二千八十七億と見込んでおりましたものが、二千五百十億に相なるわけであります。つまり租税収入だけでそこに四百二十三億の増収が起つて参ります。それからなお国から地方公共団体に支出いたしますところの金額は、補正予算を提出しますと、公共事業費その他におきまして相当の増額が行われるわけでありまして、そういう国の支出において幾らふえ、雑収入においてどうなるというような、精細なる計算をいたしまして、歳入の算定をいたすわけであります。そうして全体といたしまして、歳入歳出を比べた場合においてどうなるかということが、もし赤字になりますれば、昭和二十六年度の補正予算においては、地方公共団体の財政は幾らの赤字になる、黒字になるなら幾らの黒字になるというふうに算定をいたすわけであります。これは問題がそれて恐縮でありますが、私どもの大蔵省の推算によりますれば、地方財政を全体として考えます場合におきましては、補正後の昭和二十六年度の地方財政は七十七億の黒字であります。その黒字であるにもかかわらず、しかもなおかつ百億の平衡交付金の増額、百億の地方起債のわくを拡張するゆえんのものは、全体としては七十七億の黒字にはなりますけれども、本年度に関する限り地方財源に相当の片寄りがございます。税制、あるいは平衡交付金の配分方法その他におきまして、全体としては黒字になるにもかかわらず、一部の地方団体に財源が豊富に参つておる、従つてつらい団体があるのだということに相なります。そこで全体としては黒字になりますけれども、本年度に関する限りは財源調整ができない、現行制度においてはできないということになりますがゆえに、二百億の財源の追加をいたします。従いまして表面的なことを申し上げますれば、地方財政が二百七十七億の黒字になるということに相なる次第であります。 それでお尋ねの、一体地方公務員、特に学校の教職員の方々のベース・アップは、全部見てあるかというお話でございますが、見てございます。しかしながら、ここに問題がございますのは、従来国家公務員と地方公務員との給与が、はたして給与体系、あるいは給与の基準として、バランスがとれておるのかどうかという点であります。私どもは、文部省といろいろ共同いたしまして、調査の結果の突合せをいたしました。もし国家公務員並の給与体系と申しますか、給与基準と申しますか、そういうものを適用したならば、どうなるであろうかという計算を、実際に相当のサンプルをとりましてやりました。その結果、たとえて申し上げますれば、県の教員の方々につきましては、七千九百八十一円当時におきましては、平均給が九千四百四十六円である。それが十月一日には九千七百七十二円になつておつたと思います。それで今回のベース・アップの結果は、それが一万一千十円でよろしい。と申しますのは、私どもの見解といたしましては、過去いろいろの事情がございまして、この一例として申し上げました県の教員の方々の給与は、国の教員の方々に比べまして、いわば割高になつておる。そこで国が一般会計から歳出といたしまして、地方の財政に財源を付与する場合においては、国家公務員並の給与水準を確保するということは必要であるが、それをもつて足る。余分な——言葉が悪いのでありますが、余裕のある財源を国民、一般の税金の負担において出す必要はないであろうという考え方で、国家公務員並の給与水準に引直せばどうなるかという計算をいたしまして、それに必要な財源は、先ほど冒頭に申し上げました地方財政の歳出の中の計算に入れてあるというわけであります。
○小林(進)委員 文部省からの御答弁を求めます。
○寺中政府委員 ただいま大蔵省から、地方財政計画全体についてのお話がありまして、私どももその点は聞いておるのでありまして、お話にありましたように、文部省関係の地方教員のベース・アップに伴う必要な経費は算定されておるのであります。すなわち給与改訂並びに年末手当において百五十五億ばかり、その他の共済組合負担金、恩給、石炭手当、寒冷地手当というものを合せまして、百七十億というものが必要になつておるのであります。それらのものは今度の地方財政計画全体の改訂の中に算定されておるのでありますから、大蔵省が推算されたその推算に誤りがなければ、これはその通り実施できると私どもは信じておるのであります。ただ、その推算はあくまで推算でありまして、一応税金の関係で四百二十三億というものを見込んでおりますけれども、実際にその自然増収になる金をある程度すでにこなしておるというような面も多少あるのじやないかというふうにも考えます。しかしながら、それは県の財政の運営の上で多少不適当なところがあるために、そういうことになつて、推算通り行かないというようなことがあるにいたしましても、それは少くとも地方教員の給与改訂以外の面において、これは地方において処理してもらうべきものであるというふうに考えるのであります。でありますから、必要な給与改訂は十分算定されておつて、もしそれが実際やつてみて不可能であるというようなことがありますれば、これは教員給与以外の地方財政収入支出の関係を調整してやつてもらうならば、これは十分に実現が可能であるというふうに考えております。
○小林(進)委員 今も会計課長の言われましたように、大蔵省の算定が確かなるものといたしますれば、国家全般の支出として、当然地方公務員に相当程度の俸給が行くという説明が成り立つのでありますが、私はまず第一に、その算定に対して、そう御信頼を置くわけには参らぬということを、一つ申し上げておきたいのであります。この信頼を置けないデータは、またいずれ機会を改めてお話してもらうことといたします。 次に困難な問題は、今も認めておられるように、平衡交付金の配分の不公平の問題であります。これは私どももその不信頼の推定に基いて、七十七億の黒子が総合計において地方財政で生れて来るという説明は、しばしば承つておるのでありますが、一応これが正しいものと仮定いたしましても、現在の平衡交付金の配分の実際が非常に実情に即していないで、不当なものである。これはまあ大蔵大臣もお認めになつておりまして、どうしても東京や大阪のような大都市の地方財源は、現行法では黒字になつて来るけれども、主として農業県、農村地方自治体はやはり赤字財政で苦しんでいて、非常に不公平であるというような説明をされましたがその不公平を大蔵省当局がお認めになつておりながらも現在どうにもならない、現行法ではどうにもならないというところに、大きな矛暦があるのであります。従つて、どうにもならないという御説明に基けば、やはり今年度は総合計において十分地方公務員のベース・アップが成り立つような数字ができ上つておりましても、個々の地方庁においては、やはりそのベース・アップを規定通りにいただけないという地方公務員、教職員が生れて来るということも事実なのであります。これは大蔵当局も、私はお認めにならなければならぬと思います。これを一体どのようにして救済されるか。それは地方税法を改正して、来年度からは何とかひとつ不公平を改めるようにしたいということでありますけれども、このベース・アップ問題は、来年の話ではなくて今年度の話であります。この今年度の不公平と割当てられないところの問題をどのように解決する御意向であるかを、ひとつお伺いいたしておきたいと思います。
○東條政府委員 私が先ほど来申し上げておりますることは、地方財政全体とするならば七十七億の黒字になる、しかし地方の財源に非常に片寄りがある。そのおもなる原因をとると、一つは地方税法の問題であり、一つは平衡交付金の配分の問題である。そして両者とも、さしあたつては本年度は間に合わないので、二百億の追加財源をやる。従いまして、全体としては二百七十七億円になる。私どもの計算によりますれば、二百七十七億円余の財源があれば、すべての地方公共団体にはうまく払えるわけであります。その点はもし一部の苦しい団体をほつて置いて、全体として七十七億の黒字があるからいいじやないかという議論で参れば、仰せのように公務員のベース・アップはまかなえない。しかしながら、財源の片寄りがありまするから、全体としてはこれがそろばんがとれても、二百億程度の財源は追加してやらなければならぬというところに、今回の百億の平衡交付金並びに地方起債のわくの引上げがあるのでありまして、私どもの考えでは、今回のベース・アップは、この百億の起債のわくの引上げによりまして、まかない得ると考えております。
○小林(進)委員 私どもは地方自治庁並びに教職員その他の末端の事実、平衡交付金によつてこれをまかなう実行庁から、絶対に現在の政府のこの配分計画では、十分にまかない得ないという、相当正確な数字を山ほどいただいておりまするので、ただいまの確信ある御答弁でも、とうてい私は満足できばいのであります。できないのでありますが、この問題はこれで一応このたびは打切つておいて、次に移りたいと思います。 この文部省からいただきました補正予算の資料の中に、第六回冬季オリンピック大会選手派遣補助に必要な経費として四百二十五万円ですか計上せられておるようであります。わずかな金額でありますが、きようの新聞を私は来がけに見て来たのでありますが、総理大臣の言明では、このオリンピックの派遣に対しては、政府としては一銭も補助をしない、こういうふうな記事が——これも内容を見ないで出て来たのでありますけれども、載つていたように拝見いたしました。この点をいかようにお考えになつておりますか、御質問いたしたいと思います。
○東條政府委員 まことに恐縮でありまするが、私どもそういう事実を承知いたしておりません。よく取調べたいと思います。
○小林(信)委員 今の御質問の中で、さらにお聞きするのですが、校舎建築の補助金として今御質問にありました屋内体操場に対する補助金の問題ですが、これははつきり屋内体操場に対して補助をするという建前で予算を計上されたのですか、それとも前のように雪中避難所というような名目で出しておるのですか、そこをはつきりお聞きしたいのですが。
○東條政府委員 私どもといたしましては、ただいまお話の積雪寒冷地帯の雨天体操場というのと雪中避難所というのは、ほぼ実体が同じものではなかろうかと心得ておりまするが、もし間違いでもございましたらお教え願いたいと思います。
○小林(信)委員 それは内輪の話でして、実際屋内体操場ということになれば、これは相当範囲が広くなるわけです。それを雪中避難所というような名目で出しておれば、やはり非常に限定されるものじやないかと思うのです。これは文部省の方からお聞きする方が早いと思うのですけれども……。
○寺中政府委員 屋内体操場の建築ということは、寒冷地方におきましては、学校としての必要な施設として、これは当然に欠くべからざるものでありますから、六・三制計画の中の一環というふうに考えておるのであります。来年度要求しておりますものも、要するに寒冷地方における屋内運動場、これは雨天体操場あるいは雪中避難所と言つてもいいのでありますが、要するに寒冷地方においては必要不可欠のものであるという意味で、必要な予算を計上しておるのでありまして、全国の温暖地方をも含めた屋内体操場を全部要求するという意思はないのであります。来年度は、そういう意味で寒冷地方の屋内体操場三十万坪について、これを要求しておるのであります。
○小林(信)委員 とにかくこの屋内体操場の問題は、従来その該当する地方におきましては、普通校舎と同じように非常に重要なもので、当然〇・七坪の中に包含されなければならぬのであるが、これがはつきり認められておらなかつた。しかし、どうしても校舎の態勢を整える上かちいつては、〇・七坪に必ず含まるべきものであるという点からいたしまして、はつきり屋内体操場に対する補助金というものを、一般校舎と同じように考えてほしいということを、私たち参りましたときに諸所から要望されたのですが、そういう地方の屋内体操場はこれに該当するものであるという考えをはつきり持つていただきたいことが、大蔵省並びに文部省に対する私たちの要望なのです。そこで今回補正予算の中に校舎建築の単価値上りから九億五千万という金が計上されておるのであります。最初これが大蔵省の見解といたしましては、予算を計上しないというような御意見もあつたのですが、非常に譲歩されまして計上されたことは、一般国民の非常に喜んでおる点であります。しかし惜しむらくは、文部省の要望した十九億というようなものが当然出されなければならなかつたのでありまして、この点まだ遺憾の意が表されておるわけでありますが、この点大蔵省の御意見を承りたいと存じます。
○東條政府委員 積雪寒冷地帯の屋内体操場の整備の金は、本年度の当初予算におきましても、一応予算の積算の内訳といたしましては、はつきりいたしておるわけであります。そういう意味合いにおきまして、いわゆる暖い方をも含めた意味の一般の教室の建築費とこの積雪寒冷地帯の屋内体操場の整備費とは、一応予算内訳としては別個に計上しておりますので、先ほどのお話の、大蔵省は一体これを別にはつきり考えておるのかという点につきましては、さよう申されるかと存じております。 それから、この体操場の重要性にかんがみて、本年度の補正額でも非常に不十分だ、来年度十分考える意向はないか、こういう御趣旨と拝承いたしましたが、この点につきましては、先ほども申し上げましたように、来年度の予算は、講和条約発効後、従来なかつたようないろいろな新たな経費の需要も出て参りますし、おそらくはそれらの経費は、わが国の置かれておりまする現在の状況から、相当巨額のものを計上せざるを得ないことに相なつて参ると思います。しかも予算の全体のわくは、国民の負担力の現在の状況から勘案いたしまして、ほぼ本年度程度と大差のないところにとどめるという方針に基きまする場合におきましては、一般の経費におきまして相当の圧縮を余儀なくされる結果に相なりましようし、好むと好まざるとを問わず、教育予算におきましても、相当いろいろとまた御無理をお願いしなければならぬというような状況に相なるのではなかろうかと危惧いたしておる次第であります。そういう全般的な情勢ともよくにらみ合せの上で、ただいまお話のございました体操場の整備費の問題につきましても、文部当局とよく協議の上で考えて参りたいと、かように考えております。
○小林(信)委員 あとの方の十九億を要望したのが九億になつたというこの問題は、大蔵省としてはどういう見解からして九億に計上されたか、これをお話願いたい。
○東條政府委員 当初予算で予定いたしておりました坪数が、その後単価の騰貴に伴いまして予期の通りには参らない。従つて当初の坪数を完成するためには、単価増に伴いまするところの不足額を、補正予算に計上いたさなければならないということに相なつたわけであります。大蔵当局といたしましては、当初今度の補正予算におきましては、いわゆる物価騰貴に伴いますところの経費の追加は、原則としていたさない。鉄道でありますとか、あるいは通信のように、資材がなければ仕事がたまつてしまうというようなものでありますとか、あるいは刑務所の囚人の食糧費でありますとか、こういう、何としてものつぴきならない、遷延を許さない経費は別でありますが、計画の多少の繰延べでありますとか、そういうことによつて対処して行ける場合においては、もう物価騰貴に伴うところの経費の点は追加はやらないのだ、こういう方針を実はとつたわけであります。その方針にのつとりまして、この六・三制の建築費につきましても、単価が騰貴いたしまして、金額が当初予定しておりました坪数の建物を建てるのには、金が足らないということがわかつておりながら、追加の経費の計上は見合せたいという方針を取入れたのであります。しかしながらへ各方面の御意見で、この六・三については、そういう大方針は大方針として、例外を認めたらどうかというような、非常に強力な御意見というふうに拝承いたしまして、大蔵省といたしましては、その不足坪数の半数程度の単価増を認めようということが、今回の九億五千六百万円の大ざつぱな積算の基礎になつたのであります。
○小林(信)委員 また明日委員会を開くそうでありまして、きようも時間が大分過ぎておりますから、その点私は大蔵省の方の見解が、原則的にはそうふいううなものを出さない建前であるけれども、教育の問題、ことにこの校舎の問題については非常に重大であるから、出せないものも出した、こういう御熱意がある以上、なぜ九億ぐらい削つて計上したか、文部省の要求するところをそつくりそのままなぜ出さなかつたか。私は、こういう御熱意があるからこそ、大蔵省に対して要望をするわけなのであります。 そこで〇・七坪の問題につきまして、さらにお伺いしたいのでありますが、それは次の機会にいたすことにいたしまして、一つだけ給与改訂の問題で、ただいま小林委員の方から質問があつた際に、地方と国家公務員との給与ベースの現在におけるバランスがとれておらない問題があるのであります。 〔委員長退席、佐藤(重)委員長代理着席〕 これに対して、大蔵大臣も多少今度はそういう点を勘案して、バランスをとるというふうなことも考えておるというふうに、本会議でもつてちよつと聞いたのですが、ただいまの御意見もそのようであつたように思われたのであります。しかも相当資料をもつて御検討なされたというお話でありますが、一体地方の公務員、ことに教育関係の公務員というものは、割合勤続年数が長いのではないかと思うのです。中央の国家公務員というものと違いまして、地方の人たちは割合一つの仕事に従事すれば、それを終生の仕事として相当長く勤続する。そうすればたいへん長く動続しておる人が多いし、そうなれば扶養家族も多いというふうなことで、両者を比べた場合に、大蔵省の見解、調査のような大きな差異はないと私は思いますが、やはりそういう差異は当然あるので、それをこういうことでバランスをとろうというようなことは、非常に危険な措置ではないかと思うのでありますが、そういう点に対して大蔵省はどういう見解を持つておりますか。
○東條政府委員 仰せの通りに、給与の問題が高過ぎるとか、あるいは権衡を失するとかいうことは、単純な平均給をもつて議論することの非常に危険なことは仰せの通りであります。従いまして、私ども地方の公務員の給与が国家公務員に比べましてバランスを失して高いということを申します場合には、單に平均給をもつて論じておるのではなくして、その教員について申せば、今のお話のように学歴なり、あるいは経験年数なり、それから教員につきましては、いろいろ人事院から特別の通牒が出ておりまして、いわゆる半職階制的な思想が入つておりますが、そういう過去の経験年数、学歴、それから勤務地率、扶養家族の数、それから各職種の特殊性というものを、給与問題を考えるにあたりましては、当然考え合せなければなりません。そういうものを考え合せた上で、地方公務員は国家公務員に比べて高いという結論を出しておるわけでございます。
○若林委員 少し問題は別でありますが、大蔵省が見えておられますから、一応ただしておきたいと思います。むしろ速記をとめた方がいいとも思うのでございますけれども、最近占領軍の軍事行動に関連いたしまして、軍事基地とでも申しますか、これの拡充、拡張というような事柄の影響を受けまして、学校の機能を喪失すると同時に、また危険を感ずるという箇所があるのであります。なお将来これは安保条約が施行せられて、アメリカ軍が駐留するような場合も予想されるのでありますが、これは将来のことであつて、現実にそういう場合があつたとき、学校の移転その他を必要とする場合の経費は、どういうようにお考えになつておられるか。現に不安におののいており、他の理由によつて受ける影響であるにもかかわらず、小さなところなどでは、この費用捻出に非常に苦心をしておるのであります。当然国家として考えるべきじやないかと思うのでありますけれども、何分小学校その他におきましては、何らの費用というものが計上されていないわけであります。また文部省もこれに対する支出を考慮すべきだという考えは、持つておるのでありますけれども、この費目がないために困難を感ずるというような気配が見えるのでありますが、これについて、ひとつ大蔵省の御見解を承りたいと思います。
○東條政府委員 非常にむずかしい問題のお尋ねでございます。連合軍関係の原因、たとえば行為によりまして、民間で損失をこうむつたというような事例が間々ございます。たとえば飛行機が落ちまして民家に損害を与えましたり、あるいは人命に損害を与えたり、それから訓練行為が行われました結果、その辺の農場の耕作ができなくなつた、あるいは漁場の漁獲が困難になつた。そういういわば直接損失を生じました場合におきましては、その個個の事案に応じまして、お見舞金と申しますか、あるいは損失補填と申しますか、その事案に応じました措置がとられておる例はございますが、ただいまお尋ねのような原因のために、学校が移転をしなければ授業がやつて行けない、その移転費用をどうするかということは、まだ私ども検討いたしましたことはございません。そうしてそういう抽象的なお話でも、個々の事案によりましては、相当具体的な条件なり事情が違う場合が多かろうと思います。従いまして、この連合国軍関係の事案の処理は、政府の部内で申し上げますと、主として特別調達庁が取扱つております。特別調達庁が処理いたします場合におきまして、私どもの方に協議を受けるということに相なる次第でありますが、よく個々の具体的な事案を承りますれば、政府部内におきまして検討はいたしてみますが、ただいままでの取扱いの状況を申し上げますと、先ほど申し上げましたように、原因と結果——結果といいますか、損失といいますかが、直接的に結びついておつて、何らかの措置をとらないことは何としても不適当であるということが明瞭な場合におきましては、措置がとられておるという取扱い方に相なつております。
○若林委員 そういう場合は、学校で申せば、小学校の場合は明年度を待たなくても、今年度において処置できる方法はありますか。
○東條政府委員 お尋ねのようなことを前提にして、お尋ねのようなことを織り込んで予算はできておりません。従いまして、そういう事案があつた場合に、もし出すべきなら出せるような予算の備えがあるか、こういう仰せでございますと、ただいまのところ予算には計上いたしてございません。
○若林委員 一応考慮せられて処置をなさるおつもりがあるかどうか。
○東條政府委員 ただいま申し上げましたように、いろいろと具体的な事情による問題であると思います。それで一般論といたしましては、その原因結果の関係の結びつきが直接損害を生じたと言えるかどうか、今のお話のようなことでありますと、きわめてむずかしくて、むしろ従来の取扱いからいたしますと、国庫の支出をやらない方の部類に属するのではなかろうかと思いますけれども、個々の事例がございますれば、十分検討はいたさなければならぬ問題だ、かように思います。
○若林委員 これは私はつきり見て参つたのでありますが、これは学校はできません。もし、これで校長が授業でもやるといえば、さしとめなければならぬ状態があります。文部省として、まだ次長のところまで相談に行つていないということは、きわめて怠慢だと思うのでありますが、会計課長はそれをお聞きになつておりますか、どうですか、ひとつ承りたいと思います。
○寺中政府委員 実は私、具体的事案について、聞いておらないのでありますが、大蔵省の御答弁もありましたように、事情は十分調べまして、ぜひ出すべきであるということであれば、いかなる方法をとつても、これは実施していただくべきであると、強硬にお願いして行くつもりでおります。
○若林委員 将来平和条約が完成する、安保条約が成立して事態が進展するに従つて、かくのごとき問題が私は起つて来ることだと思うのでありますが、どうぞ事前に、この点文部省としても、大蔵省としても含んでおつていただいて、心構えをつくつておかれることを希望いたしまして、私の質疑を終ります。
○小林(進)委員 さつきお伺いいたしました新聞の記事でございますが、ちよつと読み上げて御善処願わなければならないと思います。これはきようの朝の読売新聞の二面でございます。「オリンピックの選手派遣「政府は協力しない」吉田首相の答弁波紋」こういうふうに大きく出ております。これはきのうの参議院の特別委員会でおやりになつた首相の答弁でございますが、「参議院条約特別委員会で徳川頼貞氏(自)の行つたオリンピック選手の派遣問題に対する吉田首相の答弁は次の通りである。海外に運動選手その他が出るという御指摘であつたが、ことにオリンピックその他の選手については、非常にたくさんの人々が行くような話であつた、しかし政府としては外貨節約の建前からそうした派遣には協力しない方針である」こういうことをはつきり言明せられたにもかかわらず、この文部省の予算の中にはすでに補正予算で、ただいまも申し上げるように四百二十五万円の予算を計上されておる。これはこのまま通過する。これはまことに政府並びに首相の不一致を物語る内容でありまして、首相の知らないやみの予算が計上せられて、われわれの前に審議されておるとなりますと重大問題であります。これに対して文部省の西崎社会教育局長の談話が載つております。この中には、「選手派遣費の補助を全然打切ることは現在考えていない——」これは総理大臣以上であります。なかなかお偉いと思います。「問題は派遣人員の総数で戦前のような網羅的陣容にすることはもちろん不可能である、あくまで世界水準に達している選手に重点をおき、あるいは五十人以下になるかも知れない、文部省としては選手派遣補助費として五千八百万円を予定しているが削られるかもわからない」——この五千八百万というのはこの数字と違いますので、あるいは二十七年度の一般予算の予定額じやないかと思つておりまするが、削られるかもしれないということであります。これについて私どもの国会審議権上、政府がこういうふうに二つに意見がわかれていては、われわれはまじめにこの予算が審議できないのでありまして、今日ただちに会計課長や大蔵当局に検討を迫るというのも、これは御無理かと思いますので、少くとも明日の文部委員会までに、はつきりした政府当局の御見解をおきめ願つて御答弁願いたいと思います。
○佐藤(重)委員長代理 本日はこれにて散会いたし、明日は午前十時より開会いたします。 午後零時四十三分散会