内閣委員会 第17号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1951/11/27
会議録
○青木(正)委員長代理 これより会議を開きます。 本日は委員長が所用のため、理事であります私が委員長の職務を行います。 本日の日程に入ります前にお諮りいたしますが、理事でありまする江花靜君が委員を辞任せられ、再び委員に選任されましたので、理事に御指名いたしたいと存じます。御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青木(正)委員長代理 御異議がなければさよう決します。 次に、閉会中審査に関しまする件についてお諮りいたしますが、利根川開発法案(参議院提出、第十回国会参法第一七号)、北上川開発法案(参議院提出、第十回国会参法第二五号)を閉会中もなお審査いたしたいと存じまするが、これについて議長に申し出るに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青木(正)委員長代理 御異議がなければさよう決し、所要の手続をいたします。 —————————————
○青木(正)委員長代理 それでは日程第二、奄美大島在住元公務員の恩給支給等に関する請願を議題といたします。紹介議員石原登君より説明をお願いいたします。
○石原登君 奄美大島は、すでに皆さんの御承知の通り、現地島民の非常なる熱望がありましたにかかわりませず、今回の講和条約の結果、信託統治としてアメリカの統治にまかされることになつたのであります。しかしながら幸いにも、アメリカ当局並びに連合諸国の非常なる理解を得まして、その国籍等はあえて日本に帰属せられることが明らかになりましたことは、これは非常に喜ばしい点でございます。本来奄美大島は、論議の余地のない日本国民でありまして、今日信託統治になりましても、私どもは、これが近い機会に再び全面的に日本祖国に復帰することを堅く確信をいたしているのでございます。また現地数十万の島民諸君もそのことを期待いたしまして、あるいは信念的に、その日のあることを待ち望んでいるようなわけであります。どうかこういうような事態が一日も早く招来できまするよう、本委員会におきましても、格段の御配慮を特にお願い申し上げたいのでございます。本日請願いたしましたところの問題は、奄美大島に在住いたしております島民で、元日本政府の公務員といたしまして長年わが日本の行政発展のために努力をいたしてくれました多くの諸君が、当然恩給法の適用を受くべき立場にありながら、今回の敗戦の結果、昭和二十一年の二月以降これらの権利がすべて停止いたされているようなわけでございます。そこで今回の講和条約によりまして、これらの住民の国籍が日本人であるということが明らかになりました以上はこれらの人々に対しては当然日本の恩給法が適用されまして、その支給があるべきものだと考えるわけでございます。この際お尋ね申し上げたいのでありますが、こういうような諸君に対しましては、日本の恩給法が今後当然適用されると思うのでありますが、この点について政府の御見解を一応お尋ね申し上げたいと思います。
○吉田説明員 お答え申し上げます。北緯二十九度以南の南西諸島は、信託統治にはなつておりませんけれども、信託統治にされるという可能性が規定されておるだけでありまして、私どもはこれが再び日本に復帰する日を非常に待ち望んで、最近のサンフランシスコにおける平和会議のいろいろな演説の速記録や、その後のアメリカの関係の方々の御演説の内容を承つておりますと、必ずしもそう困難ではないような感じがいたしております。ことに日本の主権と現地住民の国籍の問題については、かなりはつきりした見解が表明されていますので、私どもとして、アメリカの今後の折衝において、かなり期待できるものがあるのではないかという気もいたしております。今の恩給の問題でございますが、これは国籍を持つことになれば恩給を受ける権利はもちろんございます。それは現在のところそういう権利を喪失するということは、ほとんどないのではないかという予想を持つております。ただそれを支給いたしまする点につきましては、昭和二十一年一月二十九日の行政分離の命令が出ておりまして、これが一番大きな支障になつております。そのほかに送金の問題その他の技術上の問題もございますので、今停頓いたしておりますが、現地の苦しい実情、ことに年をとられた公務員の軍作業などに働けない方々の苦しい実情は、十分承知いたしております。その他につきましても、政府は極力、この支給方に努力はいたして参りましたが、昭和二十五年の九月でございましたか、総司令部の方で少し待つてくれという意見がございましたので、一応待つておりましたが、二十六年八月三十一日に、現地の司令官の方で現地の各郡島知事に対して、恩給を支給する、あるいは公務員の未払いの給与を支給するということに対しては、自分たちとしては異存がないという返事が出たのであります。それに力を得まして、外務省では各省と折衝の結果、十一月十六日にもう一度その問題を実現するよう、現地住民の希望に沿うように努力をしたいというので、今折衝をいたしております。書類も出しておりますけれども、もう少し様子を見た上ではつきりしたことを申し上げることができるのではないかと思います。
○石原登君 非常に機宜を得た処置だと考えるわけでございます。敬意を表したいと思います。そこで当然これは支給されるものと私も確信するのでありますが、これが確定いたしましたならば、今まで昭和二十一年二月以降これが停止されておるのでありまするが、それから今日まで大体六箇年間この間のものの支給はどうなりますか、なおまたこの間恩給法等の改正によりまして、前後数回にわたりまして増額の改正もあつたわけでありますが、こういうものは以前に遡及して支給されるものであるかどうか、その点わかりましたならば続いて御答弁をいただきたいと思います。
○青木(正)委員長代理 それではせつかく恩給局の審査課長も見えておりますから、答弁を求めます。城谷君。
○城谷説明員 ただいま御質問の点でございますが、御質問のお言葉の中には、二十一年の二月一日から恩給を停止しているという言葉を承つたのでございますが、これは私の方で別に停止したわけではないのであります。ただ交通その他の関係で支給がし得られなかつたことだろうと思うのであります。そこで過去六箇年の分をどうするかということでありますが、これは恩給が失権しておらぬという建前をとりますれば、さかのぼつて支給しなければならぬと思いますが、これにつきましては多少の問題もありますので、目下研究いたしておるようなわけであります。さように御承知を願います。
○石原登君 恩給は失権してないという考え方を私個人は持つておるわけですが、あなたのお立場ではどういうふうに御理解なさつておるか。普通の常識で考えまして、これは当然失権せられぬものだというふうに考えていいものだと私は思いますが、その点どうでありましようか。
○城谷説明員 私も大体そのように理解しておるのでございますが、さような見解は今後研究したいと思います。
○石原登君 ところで、こういうふうに日本から一時分離された沖繩並びに奄美大島にこういうような該当者が大体何人くらいありますか。これがもしわかりますならば、沖繩県と鹿児島県両方につきまして、もし数字がわかるならばお教え願いたいと思います。
○吉田説明員 最初に沖縄県と大島を含めた数字を御説明いたします。普通恩給も一時恩給も全部含めたものでございますが、すでにその権利を獲得した者も含めまして、総数が四千四百七名という予想でございます。これは現地の実情を調査することができませんので、大体の予想の数字でございますが、大して相違はないと思います。それからそのうち大島の関係が一千九百九十九名となつております。これも大体間違いない数字だと思いますが、多少の増減はあるかもしれません。すでに恩給をとつておつた者、その他について細分の御説明申し上げますか。
○石原登君 いやけつこうです。 もう一点だけお尋ねいたしますが、いわゆる日本から分離される以前すなわち二十一年の二月以降今日までの間に退職した者、そしてまたその間にこれは直接日本の行政指揮を仰いでないわけですが、その間の勤務年限はどういうようなふうに恩給局では計算されるか、その間に退職した人は、やはり恩給者としての受給権があるかどうか、こういう問題どうでありましようか。
○吉田説明員 非常にむずかしい問題でございまして、これはもう少し恩給や給与の問題が具体化しまして、大体もう着手してもよろしいというような時期になりまして、関係各方面とよく打合せをいたしたいと思いますし、また現地の方々の御希望もしつかりお聞きしましてきめたいと思います。今の段階では何とも申し上げられない。
○石原登君 これはひとつ希望として申し上げておきますが、おそらく日本政府の直接の統治下にあつた時分から今日までなお引続いて勤務している人があると思われます。さよういたしますと、当然現地のそういうような公務員といたしましては、今日まで六箇年間さらに今後引続いて勤務する年数も、当然日本の公務員としての立場によつて支給されてもらいたいというような非常に強い希望があるわけでありまするから、外務当局としましては、そういう点についてもどうか現地の住民諸君の希望を十分御参酌の上至急御配慮が願いたいと思います。このことを希望として申し上げておきたいと思います。 それからもう一点だけお尋ねいたしたいと思いますが、これは日本のたびたび改正された恩給法をもちろん適用することになるのですが、そうした場合、金額で大体どの程度の金額になりますか、もし計算できておりましたら……。
○吉田説明員 非常に漠然たる計算でございますが、私どもの出した数字によりますと、あの当時年額平均四百五十円くらいでございますが、それを改正恩給の方に直しますと、四十倍から五十倍ということでございますから、まあ二万円内外ではないかというふうな見当でございます。これも実地について詳しく調べなければならぬと思いますが、大体二万円見当でございます。
○石原登君 よくわかりました。どうもありがとうございました。 そこでただいま議題になつておりまする本請願について要点だけを申し上げまして、ぜひとも本委員会にて御採択をお願い申し上げたいと存じます。請願の要旨は文書表によつて御承知を願いたいと思いますが、要するに現地の島民諸君が強く期待しておりますることは、日本の本土と同様に、一日も早く恩給が支給してもらえるような具体的な御処置をお願い申し上げたい。第二点は琉球が信託統治にされる運命のもとにある今日、既得権を尊重して特別支給の方法を講じていただきたい。これはただいまの御答弁で明らかになりましたので、この点は了承いたしました。それから第三は退職の年月日を確定していただきたい。第四は退職時の給与ベースを日本本土の公務員同様に引上げていただきたい。これも当然お考えいただけるものだ、かように確信いたします。それから退職手当、諸給与、恩給等を支給してもらいたい。これも遺憾ながらその後に退職した者に対しましては、退職手当その他は支給されてない面があるのでございますから、この点についても特に親切なる御高配を願いたい。それから第六には今後の問題でありまするけれども、これはひとり恩給のことだけでなしに、大体本土の勤務者と同様に扱つていただきたい。こういうような念願でございます。信託統治にはなりましても、現地の住民は今日でもなお直接日本政府の行政管理下にあるのだ、こういうような日本人的な、何と言いますか非常に大きな誇りを持つて、公務員としてはずかしからない御奉行をいたしたい、こういうような気持に燃えているわけでございます。どうか本委員会においては、満場一致をもつて御採択くださいますよう、切にお願い申し上げる次第でございます。
○青木(正)委員長代理 御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○青木(正)委員長代理 それでは次に、日程第一、公務員の新恩給制度確立に関する請願を議題といたします。政府の所見を求めます。人事院恩給課長坂中善治君。
○坂中説明員 まずこの請願第一の、新しい恩給制度の制定に関する件でございますが、これにつきましては、目下国家公務員法百七条及び百八条の精神に合致した新しい制度を確立するために努力中でございまして、これにつきましては遠からず成案が得られると思います。まだ御説明申し上げることができない段階でございます。 それから第二の、現在受恩給者の中に退職年次による不均衡があるという問題でございます。これにつきましても、実情調査によりますと、確かにアンバランスがございます。その原因につきましてはなお研究中でございまして、いずれこれも遠からず御報告できるかと思います。
○青木(正)委員長代理 御質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○青木(正)委員長代理 以上をもつて請願の審査を終ります。両請願について、委員会の態度を決定いたしたいと存じます。日程第一、公務員の新恩給制度確立に関する請願及び日程第二、奄美大島在住元公務員の恩給支給等に関する請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青木(正)委員長代理 御異議がなければさよう決します。本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十六分散会