電気通信委員会 第8号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/15
会議録
○庄司委員長代理 これより電気通信委員会を開会いたします。 電波管理に関してその調査を進めたいと思います。海外放送について当局より説明があり、その後テレビジヨン放送等に関する質疑の申出がございますので、これを許したいと思います。では長谷政府委員。
○長谷政府委員 先ほどまで富安電波監理委員長がおられたのでありますが、ただいま席をはずされましたので、私からかわつて御説明申し上げたいと思います。 国際放送の実施につきましては、過般国会におかれましても、その急速なる実現を要望されまして、御決議がございました。政府といたしましても、そのすみやかなる実施に向つて準備を進めて参つておつたのでございます。この国際放送の実施につきましては、当電波監理委員会ばかりでなく、その施設につきましては特に電気通信省、また経費その他につきましてはもちろん大蔵当局、またどこの方面に向つてどういうような規模で放送を始めるかというようなことにつきましては、外務省その他との関係もございますので、寄り寄り関係の当局と協議いたしまして、過般ようやく実施し得る範囲において具体案ができ上りましたので、関係方面の了解を得て、すみやかに実施すべく準備を進めておる状態でございます。その概要を申し上げたいと思います。 いまさら申し上げるまでもなく海外放送、いわゆる国際放送は、わが国の実情を諸外国に訴えまして、各国の理解と支援とによつて、わが国の復興あるいは外交上の立場をはつきりいたしますとともに、文化の興隆をはかつて、国際親善に寄與するということが目的でございます。特に先ほど申し上げましたように、国会の決議の御趣旨にも沿い、実施をできるだけ早くということで、準備を進めておる状況であります。 大体この海外放送は、放送法の第三十三條の規定によりまして、電波監理委員会が日本放送協会に国際放送の実施を命ずるというような行き方で始めたいと存じております。大体主といたしまして放送する方面は、北米、中国、フイリツピン、インドネシア及びインドの四方面をとりあえず目標としまして、一日五時間の放送を実施したいということで準備を進めております。なお使用国語は、とりあえず英国及び日本語とする考えでございます。これらの点は経費その他との関係もございますので、とりあえず今申し上げたような規模において、できるだけ早く実施したい。われわれといたしましては十二月初めを目標として進めておるのでございますが、電波の割当のあつせんその他の関係から、あるいは十二月に相当入つてから始めるようになるかと存じますが、できるだけ早く実施するということ目標として、われわれ努力をいたしておるような次第でございます。 以上簡單でございますが御報告申し上げます。
○庄司委員長代理 ただいま長谷政府委員より国際放送に関する簡單な報告といいましようか、御説明がありましたが、これに関して何か御質問ございませんか。——今の国際放送以外のことに関してでもよろしゆうございます。
○田島(ひ)委員 この前の委員会で資料をいただきましたテレビ放送についてお尋ねいたします。これは大体来年の六月ごろから実施なさる御予定なんでございますか。はつきりそれは確定しておりますか。
○富安政府委員 お答えいたします。さようなことに決定いたしているわけではございません。
○田島(ひ)委員 私はそういうのをちよつと聞いたのですが、政府の方の予定としてはどうなんです。その御予定があつての大体のお見通しがおありになるのだろうと思いますけれども、そういたしますと、それに対するいろいな資金関係とか何かありますから、そういう点をお尋ねしたいのです。
○富安政府委員 問題がきわめて重大でありますので、愼重に調査をいたしました上で、いつ決定をするかということをきめたいと存じております。しかしながら愼重に調査ということは、もちろんごの問題の決定を急がないというわけではありませんので、決議をもつて促進をされている事情などはとくと承知しておりますので、十分急ぎながら、しかし事柄を愼重に決定をいたしたいというのが、ただいまの段階であります。
○田島(ひ)委員 そうしますと、まだ具体化していないとあなたはおつしやるわけですね。ただこの前の決議について、それを早く実施したいという政府の方針でいらつしやるのですが、具体的にはいりからという見通しはないのですか。たとえば最近民間のテレビ放送局ができるといううわさで、正力さんなんかが社長になつて申請されておるということを聞いております。読売新聞なんかには相当この問題を出しておりますが、そういう点についてのはつきりとしたあれはないということになるんですね。
○富安政府委員 御発言の通りであります。 —————————————
○庄司委員長代理 次に電気通信事業に関して調査を進めます。
○田島(ひ)委員 政府委員でよろしいのですが、この前定員法も通りましたあとですが、大臣にお伺いしたときには、今度の行政整理については長期欠勤者を定員外に除いて、首切りはないというお答えだつたのです。私ほかに委員会がありまして、そのあとをお伺いいたしませんでしたけれども、おそらく内閣委員会とかほかの委員会でも御質問なさつていられることと思いますが、私はまだよくそれを聞いておりませんので、定員外に置かれた長期欠勤者に対する給與の予算的措置といいますか、どこから給與が出されるのか、そういう点を詳しく御説明いただきたいと思います。
○靱説明員 お答えいたします。長期欠勤者を定員外とするといいますことは、結局休職にいたすわけでございますが、休職にした場合には、現在の給與体系では全然給與ができないという形になつております。もちろん定員外にするという趣旨は、長期欠勤者があればそれだけ定員が減つていることになる。従いまして十分休養するという意味で、そういう長期欠勤者は欠勤されておるわけですが、一方現在員といたしましては、それだけ仕事の量が他の者の負担になり、むしろこれを定員外にいたしまして、長期欠勤者のあと補充をいたしまして、十名の定員なら十名まるまる定員が埋められることにしませんと、残つておる人の負担が高いということで、新たに今度長期欠勤者は休職といたしまして、それには新たに法律で給與ができるというように、今度の国会で政府として御審議を願つておるという形になつております。従いまして、定員からはずされまして休職になりますが、給與は受けるという新たな制度を設けるということで、目下給與法と一緒に審議される予定になつておる次第であります。
○田島(ひ)委員 そうしますと、ちよつと私よくわかりませんけれども、結局今度の首切りで、約一万名近くの人が定員の予算のわくからはずされることになるわけですが、今のお話で伺いますと、長期欠勤者を定員のわくからはずして、新しくそこには補充するというお答えでしたが、そういたしますと、結局は首切りになるわけです。定員の予算には関係ないということになりますが、そうなんでございますか。何か私今伺いましたのが、よく納得できないのかわかりませんが……。
○靱説明員 それはこういうことになります。休職者に給與を出すということになりますが、それはもちろん補正予算でそれは見込んであるわけであります。そこでただいま御質問の一万名弱の人が定員から落されますれば、それだけの人は埋めることができないという形になりますが、かりにそこに三千名の長欠者がありまして、それを休職にいたしまして、今申したような制度のもとに実行いたしますと、かりにどうしても一万名落さなければならぬ場合、三千名というものが長欠としてありますれば、現在のままで行くとすれば、実質的には七千名落せばいいという形になるわけであります。
○田島(ひ)委員 大臣がおいでになりましたけれども、たしか大臣のこの前のお答えでは、長期欠勤者を定員外にはずすだけで、首切りは全然ないというように私は聞いておりましたが、長期欠勤者は現在何名おありになりますか。大臣のこの間のお答えはやはりその通りと存じてよろしゆうございますか。
○佐藤国務大臣 この前お答えいたしました際に、長期欠勤者だけでけつこうだというようなことは申し上げておりません。これはいずれ速記ができ上りましたら、よくお読みくださればおわかりになるだろうと思います。その際に申し上げましたことは、九千八百余名の定員減をいかにしてまかなうかというお話であつたように思うのであります。その一つの問題といたしまして、長期欠勤者も相当おりますし、さらにまた欠員の不補充の状態でおるのもありますし、あるいはまた長い間整理を積極的にやつておりませんので、この前の整理は下級者に離職をしいたというようなかつこうになつておりますので、部内としても新陳代謝等をする、従つて強制的な退職を考えなくてもいいだろうというようなお話をこの前申し上げましたが、長期欠勤者だけで一万名近いものを全部まかなえるというようなお話を申した記憶はございません。
○田島(ひ)委員 私は大臣の言葉じりをとらえるわけではございませんけれども、私があのときに御質問いたしましたのは、電通省の白書によりましても、現に人員が非常に足りない、足りないことが現在の電通事業のサービスの低下しておる一部分でなくて、大部分になつておるということを繰返して書いてあるわけですから、現在ですら政府自身が認めておいでになるこの定員の不足に対して、これをさらに現業において五分、非現業において二割五分ですか、とにかく一万名近い人を減らすということは、電通事業にとつては、これは許しがたいことだ、私がこういう観点から御質問申し上げたときに、大臣はたしかそのようなお答えがあつたと思うのであります。今のお答えではともかく何千名かの人が、病気欠勤以外の人が首切られる、人員を減らされるということになります。今のお話では、下級を首切らないで、上の方の上級官吏の首をお切りになるというようにも伺えますので、これはけつこうなことだと思います。なぜかといいますと、この前の定員法がしかれましてからは、下の方の人々から、現に仕事をしない、監督のためにぶらぶらしておられるところの監督官のような者が非常にふえて、まるで監獄のような中で仕事をしておるという訴えが非常に多いのです。そういう制度を、上の方をだんだんお減らしになるというなら理解できますけれども、それが何千名あるかしれませんが、とにかく下の方を何名にしても減らすということは、電通事業としては、電通の仕事をしていらつしやる皆さん自身がよくおわかりだろうと思いますけれども、たとい何百名にいたしましても、これは許しがたいことなんだ、こういう点から私はお伺いをいたしましたのです。今後の電通事業の運営について、はたして大臣は仕事を十分に運営できる確信をお持ちになつておられるのかどうか。これは電通関係は他から見ればあるいは少いかもしれませんが、こういう際に首切りをなさる、定員を減らすということは、もつてのほかのことだと思いますから、その点についてもう少しはつきりと御返答を伺いたいと思います。
○佐藤国務大臣 その点については何度もお話し申し上げたので、いまさらそういう点について重ねて御質問を伺うとは、実は私心外に思つております。今回の行政整理は、これは先年も行政整理をいたしておりますので、なかなかなまやさしいことでないことは御指摘の通りであります。しかしなまやさしいことではありませんが、かねてから明らかにいたしておりまするごとく、私どもがお預かりしておる事業は国民全体の仕事でありますので、私どもはくふうの上にもくふうを重ねて参らなければならない。たえず能率の向上をはかつて参りまして、経費はできるだけ切り詰めて行く、この方針で行くことにはかわりはないのであります。従いましていろいろ定員をふやせとかいう要望のあることも、組合の諸君からもまた一部の面からも、そういうことは言われております。それを私否定するものではありません。しかし私どもは管理者の最高責任者として考えます際に、この事業を遂行して行く上において、できるだけ能率の向上をはかつて行く、業務につきましてもいろいろいろくふうして行く、かようにいたしますれば、今回の行政整理は——行政整理と申しますか、定員減は、実施可能であり、これによりまして事業の遂行上に支障を来す、かようなことは考えない。この点はたびたび申し上げた通りであります。
○田島(ひ)委員 先ほども言いましたように、定員法が通つたあとで、私がここでかれこれ申すわけではございませんけれども、電通関係には臨時の雇いをたくさんしていらつしやいます。この予算にも組まれておりますけれども、これもやはり電通省としては仕事が現在の定員では足りないから、臨時の人をたくさん入れておいでになると私は見ておりますけれども、こういう関係は今後はどうなりますか。大臣は仕事をやつて行けると言われますけれども、事実上仕事をやれないということを電通白書でも書いておられるのですから、今後の仕事の運営の上で、やはりそういう関係の臨時的な措置がずつとなされて行きますかどうか。その点を……。
○佐藤国務大臣 事業遂行の上で見ますと、一体大きな事業を遂行しております場合に、一番ふくらんだところの仕事の量で定員を査定するか、あるいは臨時的に増加する仕事の量につきましては常時定員にしないで、賃金要員でまかなつて行くか、これは一つの行き方であります。でありますので、たとえば電気通信省で工事をやつて参りますが、その工事のために一つの臨時要員を雇つて参りまして、その工事の進行をはかつて行く。もちろん工事を進行します場合には、基礎的な人員は必要でありまして、こういうものはもちろん定員になつておりますが、その仕事の量によりましては、そこに臨時要員を雇つてその仕事をやつて行く、これはもう当然なことなんです。もしこういうものまでも全部定員化するという御議論であつたとすれば、これは一年中でわずか一箇月しか働かない者を一年間雇うということなんで、これはとんでもない事業経営になるわけであります。そこで臨時要員という制度、賃金要員の制度はいつの時代でもあるわけであります。だからこの点についてお尋ねを受けることは、私まことに意外に思つておるのでありますが、事業遂行の面から申せば、こういうものであるということを御了承願いたい。従いまして定員化して行く、予算定員としての予算を計上していただくものと、それからその仕事の量によりまして臨時的に雇い入れるための臨時要員の制度あること、これは当然であります。だから今後におきましても臨時要員の制度は存続するということを、重ねてはつきり申し上げておきます。
○庄司委員長代理 田島さん、もう一問くらいで……。きようのプログラムがテレビジヨンになつておりますので……。
○田島(ひ)委員 そうすると私の質問はこの次の委員会にですか。私はもうこの前の委員会からずつと何回もお願いしてあるのですが。
○庄司委員長代理 そうやられると、きようのプログラムのテレビジヨン関係、あるいは請願関係もやれなくなりますので……。
○田島(ひ)委員 今の関係について一点……。私は臨時要員のことをかれこれ抽象的には申し上げません。具体的に、たとえば電話の交換局あたりですら、非常に臨時の要員を入れておる。これはいろいろな労働の強化を非常に来しております。同時に臨時の要員の方が、政府にとつてはいろいろな点で使いいいから、得だからというような点で、入れておられる例がありますけれども、具体的なその例をあげて、私は今時間を制限されておりますから、ここでは申し上げません。いずれもつと具体的な例で、今後の電通事業の運営について私はお尋ねしたいと思いますが、最後に、今度の首切りについて、やはりこの前の定員の首切りと同じような政治的な意味での首切りといいますか、がなされるということを聞いております。これは従業員の間のうわさかもしれませんがたとえば進歩的な分子、組合活動を積極的にやつた分子を一応首切るということがいわれておりますが、そういうような意図がありますかどうか。その点をお伺いしたいと思います。
○佐藤国務大臣 その点は一部でさようなうわさを立てる向きがあり、これはためにする宣伝だと思います。今回の定員縮減は、かねてから政府が何度も声明しておりますごとく、特別の意図があるわけではない。事務の簡素化によりまして、能率の向上をはかつて行く、その観点から計画をされておるのであります。それをことさらに特別の意図があるかのような宣伝をされまして、今回の定員縮減によつて離職した人は就職が非常に困難だというようなうわさを、一部で立てておるということを伺つておりますが、これは私は非常にためにする宣伝だと思います。さような考えのないことは、政府自身が当初すでに声明をいたしておるのでありまするから、その点には御懸念はないことであります。
○田島(ひ)委員 そうすると、委員長、私はまだ大臣にお伺いしたいこともありますけれども、ほかの質問はこの次に保留します。
○庄司委員長代理 よろしゆうございます。なるべく委員長によくお伝えします。 —————————————
○庄司委員長代理 それではこれより本日の日程の順序によつて、テレビジヨン放送関係の質問に移ります。 この際御了解をいただき、また委員会の恒例もあることでありますので、私ただいま委員長代理の職を勤めておりまするが、一個の庄司委員として、テレビジヨン放送に関する二、三の質問を、この席よりお許しをお願いしたいのであります。 お伺いしたい第一点は、富安政府委員あるいは長谷政府委員等にもつぱらお伺いをしたいのでありますが、今日の朝日新聞の第三ページの上欄、三段拔きの『「私の本棚」や「産業の夕」広告マガイは困る、民間放送側歩調そろえNHKに近く抗議』こういう名題のもとに——この内容を読みますと長くなりますから省略さしてもらいますが、要はNHKは公共放送が第一義であるにかかわりませず、広告放送まがいにあまり偏重しておるじやないか。そこで全国十七の民間放送関係の団体より抗議が出ておる。それに対して日本民間放送連盟菅野業務部長の談、NHKの春日編成局長の談と、談話は両者より公平にこのニユースで扱われておるようでございますが、内容は、要はNHKがあまりにも公共放送本来の趣旨を沒却して、民間側に圧迫といいましようか、あるいは逸脱といいましようか、さような傾向になつておるのに抗議を申し込んでおる。この新聞は、富安政府委員も長谷政府委員もお読みだろうと思います。かような報道に対してどういう御所感であるか、あるいはどういう取締りの態度をとらねばならぬか、そういうことに関して御所見を承りたいのであります。
○富安政府委員 お答えをいたします。ただいま御発言にありました朝日新聞の記事につきましては、私も読みました。要するに、その新聞に載つているような「産業の夕」であるとか、「私の本棚」であるとか、そのほか二、三あげてあつたようでありますが、その内容が広告と認められるべきものであるかないかという問題に帰着するものだと思います。他人の営業に関する広告をしてはならないということは、御承知のように放送法の規定に明定してあるのでございます。もしはつきり広告であると言わざるを得ない事柄を放送しておるということでありますならば、これは監督官庁としてとるべき処置はむろんあるわけでありますが、問題は、本件のごときものが、広告と認むべきであるかないかというその争いにかかつて来ているのだと思うのであります。新聞に出ているところだけでありますと、どういうような放送の内容であるかという具体的な事柄がまだはつきりいたしませんので、この結論を今ここで申し上げることはどうかと思うのでありますが、本来何が広告であるかということをきめるのは、きわめてむずかしい問題であると存じております。この問題は常に起つておるのでありまして、放送協会といたしましても、この法律に違反してはならないことは十分に承知しておりますので、放送準則というような自律的な内部の規定などもつくりまして、常に相当な用意、愼重な注意をしていることは事実であります。結局私どもの考えるところによりますと、何が広告であるかということを抽象的にきめ得るものならばきめて、それによつて規律して行きたいのはやまやまでありますけれども、だれがどういうふうに考えましても、広告の定義を立てて、それによつてぴつたりと広告であるものとないものをわけるような、抽象的な規則をつくることは至難だと思うのであります。結局は具体的に問題になつた事案をとらえまして、これを社会常識と申しますか、一般常識と申しますか、そういうものに訴えまして、常識が広告を禁止している法上の精神に照して、穏当であるとかないとかいうことを結論するよりほかないと思います。そういうような事案をだんだんケースケースで重ねて参ります間には、おのずから広告であるものと広告でないものとの区別がはつきりして参ると存じますけれども、結局最後のところ、広告であるものとしからざるものとの区別は、抽象的にはきめられないと思うのであります。本件のごとき新聞にありましたものにつきましても、具体的にいつどういう放送をした、その内容はどういうことであつたかということを検討しなければ、これが法律に触れるものであるかないか決定せられないではないか、かように存じております。しかし民間放送が発足をいたしまして、この広告問題が今までよりもいよいよ重要性を持つて、深刻になつて来るということは、重々承知いたしておりますので、判定の場合に種々トラブルを起し、やつかいな問題であるとは思いますけれども、打捨てて置けないので、これに対しては私どもも十分処置しなければならないということはよく了承をいたしております。大体そういうような心構えをもちまして、この広告問題に処したい、委員会といたしましてはさように存じておる次第であります。
○庄司委員長代理 お答えによるとかなりデリケートな、至難な問題のようでございますけれども、民間業者の発足日の浅い今日でありますから、そういう幼い民間業者を健全に発達させるためにも、やはり広告放送のために善処をしていただきたいという希望を持つております。この点御善処を願つておきます。 次に電波監理委員会は、すでにその標準方式を決定済みであられ、つとに聽聞会を開催すべきであるにかかわらず、第三者の故障が何かの障害によつてでありましようか、あるいはそれらの圧力によつてでありましようか、いまだに聽聞会を開催することに躊躇新巡されておるような傾向に見受けられるのであります。そうでなければけつこうでありますけれども、きのうの参議院の委員会における委員長のお答えも新聞では読みましたが、どういう理由で聴聞会の開催を躊躇されているか。私には躊躇されているとしか思われませんので、すでに御決定済みであるならば、大胆率直明朗に聽聞会を開催されることが妥当であると考えておりますが、その真相はどうでありましようか。きのう参議院でお答えになつたようでありますけれども、本委員会においても簡單にお答え願つておきたいと思います。
○富安政府委員 お答えいたします。ただいまのお言葉では、標準方式は決定しているというように拜聽いたしたのでありまするが、正しく申しますと、まだ決定はいたしていないのであります。委員会は、公聽会にかける案を決定するという最後の決議は、まだいたしておらぬのであります。正確に申しますと、委員会はまだ標準方式を決定いたしておらないのであります。しかしながら、すみやかにこれを決定いたして、官報に公告いたし、所定の手続をふみまして、公聽会を早く開きたいということに努めておる段階にあるのでございます。お言葉にありましたように、何か少し遅れておるのではないかという御疑念、これはそういうようなお考えをお持ちになるのもごもつともかと存じますけれども、私どもといたしましては、標準方式が、日本にどういうようなテレビを打立てて行くかという根本的な問題とも関連をいたす点もありますので、 〔庄司委員長代理退席、高塩委員長代理着席〕 標準方式をまず決定いたすことはできるとは存じまして、その根本的な問題とは別に、標準方式を決定いたしたいという進み方をいたしてはおりますけれども、事柄の重要なことは十分に承知をいたしておりますので、それに対します各方面の意見はできるだけ拜聽いたしまして、標準方式の案を委員会で決定いたしますにも、できるだけそういうような手段を盡し得るだけ盡したい、かように存じますので、ちようど国会の開会中でもありますし、参議院等におきましても、その問題に対していろいろのご意見があるようでございますから、それを伺う機会にはなるたけ多く伺いたい、かように存じますので、その間に多少の時日を要しておる次第でありまして、なるたけ早く標準方式を正式に決定をいたして、公聽会にかけようということは少しもかわりなく、その線に沿つて努力をいたしておるというのが実情でございます。お言葉の中にありましたように、どんなか何か勢力が、そこに私どもの職務的な良心を曲げさせるような働きでもあるかのごとくに、もし道途伝えられるものがあつたといたしますれば、これは決して私どもはそういうものに動かされたり、顧慮しているというようなことは少しもないのでありまして、まつたく私どもは職務的な良心から、本件に対して最善を盡すということのために、若干の時日をその間に要しているというだけでありますから、御了承願いたいのであります。
○庄司委員 ただいま本員の質問の中に原案という言葉を用いましたが、もし原案というものが公正妥当なものでないと思われるならば、素案であろうが、内定案であろうが、何でもけつこうでございますが、すでに標準方式に関するおまとめがあるならば、すみやかに聽聞会を開催されて、広く天下の有識者の意見を求めるということが、あなた方委員会の本来の使命であり、また責任であると思うのであります。はたしてしからば、近き将来に聽聞会を開催したいという御意見のようであるが、大体のお見通しでは、いつごろおやりになられるような段階でございますか、念のために伺つておきます。
○富安政府委員 お答えをいたします。大体の見込みというお言葉でありますけれども、それを具体的にいつごろということは、私といたしまして今日ここでお答え申し上げるのは非常に困難でありますけれども、きわめて早い機会にいたしたい。そしてそういうような私どもの進み方は、多分そう大した支障なく、ひどく遅れるということはないものと私は見通しをつけております。その程度をもちまして御了承願いたいのであります。
○庄司委員 では次にお伺いをしてみたいと思います。NHKにおいては最近盛んにテレビの宣伝を開始されておる。その宣伝を開始されること自体が、決して悪いとかいいとかいう私の批判ではありません。ただ現在の実験放送を本放送に移行するようなことを、宣伝これ努めておられるようであるが、電波監理委員会がNHKに免許を與えられたものは実験局であつて、技術上の研究を試みるべきことであるが、これをもし逸脱をして、本放送的なものをやつておられることは、はたして法規を無視しておる脱法行為とお考えになつておられぬのでしようか。私は多少そこに疑いを持つておるものでありますが、監理委員会としてはどういう御見解を持たれておるか。これまた念のために伺つておきます。
○富安政府委員 お答えいたします。ただいまNHKがテレビをやつておりますのは、お言葉にありました通りに、まつたくこれは実験局としての許可に基いてやつておるのでありまして、これを本放送に移すなどということとはまつたく別のことなのであります。現在やつておりますものも、実験局の範囲、程度を出ていないものなのであります。本放送と申しますか、とにかくテレビをテレビとして実験するためには、まず普通でありましたならば、実験局から実用化試験局という段階をふむのが順序だと考えますが、実用化試験局でさえないのでありまして、まつたく実験の程度を出ないのであります。これを本放送として、NHKがテレビを将来実施することになるなどということと関連して考え得べき事柄ではなし、むろんまたさようなことを意図しているものでもあつてはならないと存じております。
○庄司委員 では現在のような——私の偏見か、ひがみかわかりませんけれども、本放送まがいのように見受けられる実験放送をして、その結果自然受像機を組み立てしめたり、あるいは売買せしめたり、その結果必然的に受信するものの増加を来すことと思われますが、電波監理委員会がいまだ標準方式の決定前に、このNHKの放送できないような受像機が国内に増加することがあつたとするならば、やがてその標準方式の決定のときには、その所有者が多大なる損害をこうむることも、あるいはあり得ることではないかと考えられますので、そういう点からも、標準方式の早期決定こそ、きわめて緊要事であると考えております。と同時にその実験放送をば、ある程度制限といつては語弊がありますが、注意されるようなことも、当然あなたの委員会の使命の一つではないかと考えておりますが、御意見はいかがでございましようか。
○富安政府委員 お答え申し上げます。ただいま御発言の前段の部分につきましては、私の考えるところによりますと、きわめて適切な御質問あるいは御所見と伺うのでありまして、同じことを私どももまさしくその通りに考えておるのであります。と申しますのは、NHKが実験局としてテレビの波を出している、そしてそれを受信する方の設備は、今制限はないのでありますから、受信しようと思えば、受像機をたれでも持つことができるのであります。そして多くの人が受像機を、今NHKの出している波に従つて受けることに事実上なつて参りますならば、そしてその方式が、まだ日本においてとるべき方式と一致するのかしないのかわからないということであつたならば、将来受像機を持つた人が、たまたま違つた方式が日本に採用されたために、多大の損害をこうむることになるということも考え得られるのでありまして、そのためにこそ、私どもはなるたけ早く標準の方式をきめたいと存じておるのでありまして、まつたく御意見の通りであります。その点につきまして、各方面の伺うべき意見はなるべく伺わなければならぬという建前から、若干の時日を要しておるというのは、先刻申し上げた通りであります。また今のお言葉によりますと、NHKが実験の範囲を越えた、行き過ぎた宣伝でもしているのではないかという御所感のように伺つたのでありますけれども、私どもそういう点につきましては、監督の官庁といたしまして十分気をつけているのでありまして、ただいまの段階におきましては、実験の範囲を越えているとは考えておらないのでございます。もしも実験の範囲を越えて、何か度を過ぎたことに利用をしておるというようなことでもあるといたしますならば、そんな点を私どもは決して見のがさないつもりでありますから御了承願いたいのであります。
○庄司委員 もう一、二点ございますが、ただいまのところでは実験放送の域を脱していないように思われる。こういうようなお答えのようでございますが、しからばこういう具体的の例をとつてお尋ねをしてみたいと思います。 すなわちNHKは地方にテレビジヨンの宣伝をなさるるために、專売局その他の公共団体等の援助を受けて、巡回展覧会というものをやられておる。これは相当莫大なる経費をかけておるようなうわさを聞いておりますが、これらはNHKが広告をやつてはいけないというこの法規には触れておらぬでしようか。かつてまたNHK新聞の発行の予告をしたことが法規違反だと訴えられて、これが中止されたこともあるというようなうわさを聞いておりますが、右同様の案件であると思うが、お考えはいかがでございましようか。 もう一点、NHKはテレビジヨンの中継設備として電通省へ一億円を支出するとか、さようなうわさがあつたそうであるが、NHKの予算は、すべて本国会の承認を経ることになつておることは御承知の通りであります。もしさようなことの一片のうわさだにあるならば、これはまことに疑惑を招くことでありますので、念のためにさような不当なことがあつてはならないという親心から、お伺いしてみたいのであります。
○富安政府委員 最初のお尋ねの、NHKがどこかの地方におきまして、事業の広告をやつていることに対する考えはどうかというお尋ねであつたかに拜聽いたしたのでありますけれども、御承知のように、放送法の規定第九條によりますと、放送協会の放送の普及及び発達に必要な周知宣伝を行うということが認められておるのでありまして、その範囲を逸脱しない、その趣旨に沿うNHK活動は、これは当然なことをして許さなければならないと思うのであります。それからNHK新聞と申しますか、そのNHK新聞のことを放送にかけて、これが法規に許されたことを逸脱して、むしろ禁止せられた広告をやつているのではないかということが、一時問題になりましたことはお尋ねの通りであります。それも広告ということについて、何が広告であるか広告でないかという、きわめて微妙な、むずかしい問題に触れて参るのであります。あの案件につきましても、考える人によつていろいろ意見は違うのではないかと思うのでありまして、これを最後的に決定をすることはむずかしいのであります。しかし私ども監督官庁といたしましては、どういうような広告を実際にしていたのかということを調べ、またそれに対して非難の方の声をも十分に調べ、それに対する放送協会としての弁明をも、当局者の出頭を求めて十分に聞き、いろいろ検討をいたしたのであります。結局それが最後に広告であるかないかということの決定を、だれも下し得たわけではないのでありますけれども、その前に実際問題として、放送協会としてとにかくそういうような問題になる事柄であるならば、議論はいろいろあるとしても、やめた方が穏当ではないかということの立場から、そういう広告はやめるということによつて、事実的の解決を見たのだという事件は確かにあつたのであります。 それからもう一つのお尋ねの事柄については、私ども全然承知しておりません。そういうことがあつてはならぬからという親心からの御質問ということならば、まことにありがたく拜聽いたすのでありまして、そのようなことがあつてならないことは当然であると考えております。
○庄司委員 さようなことがなければ、国家のためにもまことにけつこうでございます。願わくはなかれかしと祈るものであります。 最後に、もう一点お伺いしたいのは、過般向いの常任委員長の部屋の応接間で、参考としてテレビジヨンに関するあなたの監理委員会の名において印刷されたガリ版刷りの印刷物を頂戴いたしました。まことに小さなことでありますが、私はこういうことを伺つておきたい。それは非常に不公平な取扱いのように考えられますので、一個の自由主義者としてもこれは聞いておかなければならぬ。それはこのテレビジヨン放送関係のお役所に対する、何か許可をとるために申し込んだ団体が四つある。私ども国会議員として選挙の場合に、選挙の届出をして供託金を積みますと、何党かに党の党派の別なく、一分間でも早く届をした者が、放送であろうと、立会い演説であろうと、そこに一つの既得権というか、順序の面における既得権が発生するのであります。ところが頂戴したものを見ると、NHKさんの方が最初で、日本テレビジヨン放送の方が第二にあつたように私は今記憶しております。この私の記憶が間違つているならば、根本的に取消しするのでありますが、ああいうことが何か、官尊民卑の差別的な、ある先入主で最初から仕事をされる。原案を書かれたのはどなたであるか、あるいはそれにその通り印刷をせよと命ぜられたのは委員長であるか、あとのだれであるかわかりませんが、ああいうことは一体根本的に何らかのイデオロギーでもあつて、ああいうことをやられるのであるか。私は非常に反逆心に富んでおる。よけいなことを申し上げるが、東條内閣で二、三度憲兵隊にぶち込まれた人間でありまして、ああいうのを見ると、むらむらと反抗心が起るのでありますが、どういうお考えでああいうことをやられるのであるか、その信念をお伺いしておく次第であります。
○長谷政府委員 ただいまの御質問に対してお答え申し上げます。ただいま庄司委員が引用されましたときに、私がいろいろお話を申し上げました関係もございますので、特に私からお答え申し上げたいと思います。ただいま御指摘のありました点は、別に私ども何ら他意はなかつたのでございます。こういうような微妙な問題につきまして、われわれが取扱う態度といたしまして、ただいま庄司委員からの御意見のありましたところは、今後とくと御意見を体しまして、事に処して行きたいと存じておりますが、何ら他意はなかつたものでございますから、どうぞその点を御了承願いたいと思います。
○庄司委員 他意があつてはなりません。あなたのお考えの通りに、どうか今後御実行願いたい。すべての面にどうも最初から差別待遇が現われておつて、結果において公平でないようなお取扱いがあるのでありまするから、どうぞそういう点は御注意くださいまして、公正妥当にやつてもらわなければならぬ。これは念を入れて申し上げておく次第であります。テレビジヨンに関する私の質問は一応これで終ります。
○高塩委員長代理 ほかに御質疑ございませんか。
○松井(政)委員 ちよつと一点だけお伺いいたしますが、御承知のようにテレビジヨンの問題を中心に、庄司委員が熱心に質問したのをお伺いして、いろいろ参考になりましたが、テレビジヨン放送の許可は、電波監理委員会が行えることになつております。しかしながらテレビジヨン放送の許可をめぐつて、いろいろ問題が複雑しておりますので、庄司委員等もそういうことをご了承の上に、いろいろ懸念の上に立つて御質問なされたと思うのです。それで私はテレビジヨン放送の問題について、現在の放送法、電波監理委員会設置法等の立法だけで処理できるものであるかどうか、特にテレビジヨンに関する立法等が必要に感じられはしないか、将来のテレビジヨン放送その他をめぐつて、これについて一体電波監理委員会はいかようなお考えを持つておるか、お聞きしておきたいと思うのであります。
○富安政府委員 お答え申し上げます。現在の法律が、テレビジヨンを日本に打立てるに足るか足らないかということに、お尋ねの趣旨が帰着するかと思うのでありますが、私どもテレビジヨン問題に対する行き方といたしましては、問題の重要性にかんがみまして、私どもの職責を行いまする上において万遺憾なきを期するために、各方面の権威者の代表的な御意見を、適当な方法によりまして、伺う機会、方法を持ちたいということの趣旨で具体的に進めております。そういうような機関と申しまするか、何らかの方法による日本の各方面の衆知、衆識を代表するような機関ができますれば、その御意見の帰着するところ、これはどうしても法律を改正しなければできないのではないかという御意見を伺うかもしれません。あるいはまたそうでなく、こういう方法で行くならば法律は今のままで、むろん準則、規則等はあんばいしなければなりませんけれども、そういうもので足りるということになるのやら、そういう根本的な問題につきまして、そういう機関の御意見をとくと私どもは伺い知りたいと、かように存じておりますので、ただいまお尋ねのありましたような点も、自然その代表権威者の方々の御意見によりまして、あるいは今の法律では足りないということになるか、そういう点について御意見を聞きたいのだ、機関を持ちたいのだ、そういう方向で私どもは今具体的にその方法を考慮しているという段階でございます。
○松井(政)委員 もう一つお伺いします。一体あのテレビジヨン放送というものの性格を、いかようにお考えになるかということであります。要するに、NHKの現在行われておる放送は、公共性を持つものであるという建前から、広告放送、さらに営利追求等の形にわたらないで、国民全体に放送の恩恵を浴させるということが目的でNHKの放送はやられておると思う。この建前から考えて、NHK中心に放送されておる公共的な立場から、テレビジヨン放送に国民全体を浴させる方向に持つて行こうとするならば、当然許可をめぐる問題等も、その点から考えて行かなければならない。広告放送的な形においてのみ、テレビジヨン放送を今後発達させて行こうとするならば、そこにまた許可をめぐつていろいろな問題が出て参ります。従つて電波監理委員会としては、テレビジヨン放送なるものの性格と、今後発達するであろうと思われる方向というものの基底を、どこに置いて考えておられるか、この点をお伺いいたします。
○富安政府委員 テレビジヨン放送の性格と申しますか、そういうようなことになりますると、むずかしい話になるのでありまして、私がここで、こう考えるというようなことを申し上げるのもいかがかと存ずるのでありますけれども、大体におきまして、御発言の中にもありましたように、テレビジヨンというものの公共的な性格、性質というものは、みなだれも常識で認めておるのではないかと思います。しかしながら、その公共的の性質を認めるということが、ただちに公共企業体をもつて経営するということと、必然的に結びつくものとも考えられないのではないかと私どもは考えております。要するに電波を通ずる国利民福ということに帰着するのであります。それは国々の事情によりましても違うのではないかと思いますが、日本の置かれたる現在の国情におきまして、将来の日本の大計ということを考えまして、どういうようなところに持つて行くのが、最も大きな国利民福にかなうものであるかということを、愼重に考えなければならないのではないかと思うのでございまして、理論的なテレビジヨンの性格ということよりも、むしろ実際問題といたしまして、日本の国情にかなつたテレビをこの際打立てるということを目途とした考え方がなされなければならないのではないかと、私どもは存じておるのであります。そういう点につきましても、ただいま申しましたような各方面を代表する権威者のいろいろ御意見もあると思いますから、そういうような方々の忌憚のなき意見を聞きまして——こんな問題については、人によつてずいぶん意見が違うと思うのでありますが、多数の方の一致した意見がどういうところにあるかということを、一応見きわめたいというのが私の考え方でございます。
○松井(政)委員 もう一点だけ、現実の問題としてということで、理論的なものもあるがというお答えでありまするが、私は現実の問題を考えるから申し上げておるのです。要するに問題は、公共的な性格を持つものであつて、公共的なものというのは、やはり国の意見というものが含まれなければならない企業体を言うのであります。従つて公共的なものと性格を規定なさるならば、この普及発展については、当然国が責任を負うということまで考え合せて、処理に当るべき性質のものが公共的なものである。しかしながら公共的なものであるから、やはり民間にやらしてもさしつかえないという、ただいまの委員長のお考えもあるやに伺えまするが、民間に渡すということになりますならば、これはややもすれば理論的ではなくて、現実から申し上げれば、日本の国情においては、民間経営者は利益によつてやはり経営しなければならない問題に相なりますから、勢い広告放送式のもので收入を得て、それによつて普及徹底をはかるか、さもなくば、やはり民間会社は営利事業と化して、公共性が薄らいで、末端の経済的な日常生活に苦しんでおるような階級にまで、普及徹底をはかるようなことが、困難になりはせぬかという考えが出て参ります。だから私は理論的な性格と、現実の日本においてテレビジヨン放送をどうするかという現実的なものとあわせて、どうお考えになるかということを聞いておるのであつて、委員長から言われる現実から考えてということとは、大分私の考え方は違うように考えられます。しかしここで討論をやろうとは考えておりません。私は意見を申し上げておるのであります。要するにそういう中において、今テレビジヨン放送に関するやはりいずれの申請されたものに許可を與えるか、許可を與えた結果、日本におけるテレビジヨン放送の性格というものは、どの方向に向つて進もうとしているか。従つて当初監理委員会の規定したような性格通り行くのか行かないのか、こういうことについて広くいろいろの人たちの御意見をお伺いするということでありますが、主管である電波監理委員会としては、御意見を拜聽する前に、一つの自主性を持たなければなりません。自主性なくして意見を聞いて、その意見に左右されて生れて来るものが性格だということになりますと、やはり立法府としては承服できないものが生れて参ります。従つて私は一番先に申し上げたように、そういう困難な問題に対して、現在の法律だけで、電波監理委員会が取扱うことができるかどうかということをお伺いしているのです。立法府に参画しているわれわれとしては、現在の法律だけでは困難のように思われる。しかも困難ならば、いかような立法措置を講じたらいいのか。それが電波監理委員会として、テレビジヨン問題に対するやりいい方法であるかということを考えるので、いろいろ御質問申し上げたり、お答えを聞いておるのであります。きようはテレビジヨンの問題についてはこれで打切りますし、御意見を申し上げておるので、お答えはいりません。十分にひとつ万遺漏なく検討を願いたい、かように考えるが、さらにまたわれわれといたしましても、独自の立場で委員会の理事会等において、われわれの意見を中心に、この問題については立法的なものを考えたいと考えております。
○田島(ひ)委員 関連して、私が最初にこの問題で御質問いたしましたときに、富安さんは具体化されていない、実施が近くないというお話であつたから御質問いたしませんでしたけれども、庄司さんの御質問を聞いておりますと、相当具体化が進んでおりまして、NHKと民間放送との間に、何か怪奇なものが背後にあるようにすら、われわれには見受けられたのであります。しかし私はこの問題については、ここでは御質問いたしませんけれども、もしテレビジヨン放送が日本で実施されるといたしますと、これは非常に重大な問題であります。なぜかといいますと、別な方面から見まして、たとえば日本の現在の科学的な水準からいいまして、この機械なんかも、はたして日本のものを使えるかどうか。日本の科学は全般にわたつて十年遅れているといわれております。そういうものに対して、アメリカあたりの機械が入つて来てやられるのか。おそらく今度の講和の結果は、放送の機械につきましても、ラジオ放送の機械あたりも、おそらく私は一挙に押し流されてしまつて、アメリカの非常に安くて進んだ機械が、日本にどんどん入つて来るのではないか。そういう問題と非常に関係がございますし、それからまたこれを実施いたしますと、国民の日常生活に非常に影響する、これはアメリカあたりの問題に非常に出ております。子供の教育の上に、あるいは家庭婦人の日常生活の上に、あるいはその他に問題が非常に出て参ります。こういうような問題をも加味して、先ほど富安さんは、何か非常に遠大な、日本的な立場に立つての構想をお持ちになるように伺いましたが、私はテレビジヨン放送が実施されますとすると、そういう意味でのごく徹底した研究がなされて、その具体案がやはり一応立てられなければならないと思います。そういう点は電通省関係だけでなされるか、これはおそらく電通省関係だけの範囲にとどまらないで、もつと広汎な問題を含んでいるのじやないか、單に営業の面でこれをすぐ実施するとかしないとかいう問題ではなくて、国民生活に影響を及ぼす点についても大きな問題があると思います。そういうお考えを私はきようほんとうはお伺いしたいと思いましたけれども、最初に富安さんのお話は、そう具体化されていないということでありましたので、御質問しませんでしたが、ただいまの松井さんの御質問に関連して、機械の面、いろいろな国民生活に対して、どういうような方針を持つておられるかという点についての御意見をお伺いいたしたいと思います。それは今でなくてもよろしゆうございます。あるいはそういうもつと徹底した資料というものを出されるならばお出しになつてもよろしいと思います。
○富安政府委員 お答えいたします。テレビジヨンの問題につきましては、この後もたびたび御審議を願わなければならぬ場面に逢着することだと思います。ただいまでなくてもよろしいということでありまするから、今日はそれをやめたいと存じまするが、一言申し上げておきたいのは、何か私の伺い違いであるかと存じますけれども、先ほどお答え申し上げましたのは、実施の時期について見通しが立つているかいないか、そういうことにはつきりと私は承つたのであります。それで実施の時期については、見通しなどは立てられないということを申し上げたのでありますから、その点誤解していただかないようにお願いする、そのことだけをお答え申し上げておきます。
○高塩委員長代理 本日はこれにて散会いたします。次会は十七日土曜日午後一時に開会いたします。 午後零時十九分散会