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12回国会衆議院1951/11/28

人事委員会 第9号

発言数
64
登壇者
10
会派数
5
開催日
1951/11/28

会議録

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 これより人事委員会を開会いたします。委員長におさしつかえがありますので、私が委員長の職務を代行いたします。議事に入る前にまず理事の補欠選任についてお諮りいたします。  一昨二十六日、理事であられた松澤兼人君が一旦委員を辞任せられたことがありますので、理事一名の欠員となつております。この際理事の補欠選任を行いたいと思いますが、これは先例によりまして選挙の手続を省略し、委員長において指名いたすに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議なしと認めます。それでは松澤兼人君を再び理事に指名いたします。  次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。御承知の通り委員会は、閉会中は特に議院の議決で、付託をせられた案件についてのみ審査をすることができることになつておりまして、当委員会において今会期中行つて参りました公務員の給與に関する国政調査も、いまだ調査を終了するに至らず、また閉会中新たに発生する諸問題もあろうかと存じますので、この際議長に対しまして、これら諸問題につきまして、閉会中も審査できるよう、しかるべくとりはからわれるよう申出たいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議なしと認めます。よつてさよう決定いたしました。  なお申出書作成については、委員長に御一任願つておきます。     ―――――――――――――

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 請願の審査に移ります。今会期中当委員会に付託となりました請願は、本日の請願日程にあります通り、全部で二百四件であります。その内訳は、地域給に関するもの百八十八件、郵政省職員の特別俸給表制定に関するもの八件、給與改訂に関するもの四件、寒冷地手当に関するもの二件、その他二件であります。この際、これらの各請願を一括して議題といたします。  まず日程二七、四〇、四一、六四、六五、一二〇、一九八の各請願について、紹介議員の御説明を求めます。竹尾弌君。

竹尾弌自由党

○竹尾弌君 それでは紹介議員といたしまして、請願の趣旨の弁明をいたしたいと思います。地域給につきましては、関係各地の関係者が、非常に熱心に、新しい地域給の設定ないしすでに指定地になつている地域の引上げ、こういう点について――おそらくこれは私だけではなく、各議員諸君が全国のいろいろの陳情、請願を受けておることと存じます。請願する側からいたしますれば、これは生活権に関する非常に深刻な問題でございまして、毎日この件に関して、頭を悩ましておるような次第でございます。どうぞ当局におかれても、私どもの切なる願いをぜひお聞き届けくださるように強く要望いたしたいと思つております。そこで私に関する限りのこの指定に関しまして、具体的にお願い申したいと思いますが、まずここに請願の二七、それから四〇、四一、六四、六五、それから一九八、こういうぐあいになつておりますが、その中で特にお願い申したいのは、六四の、八街町の地域給の、これは指定と書いてありますけれども、実際は引上げをお願いしたいのでございます。八街町というところは、これは、千葉県の特産物の例の落花生の生産地でありまして、日本全国の生産額のほとんど八割五分くらいが、この町の近所から生産されるというところでありまして、生産者はある点において非常に惠まれております。生産者につながるところの市街地の商店などは、相当惠まれておる半面がございまするが、一方純消費者におきましては、非常に物価が高い関係で困つておるのであります。この点については、こちらに岸本給與課長がお見えになつておりますが、人事院の方には詳細な資料を差上げてありますから、ぜひその資料に基きまして――現在と申しましようか、おそらくきよう参議院を通過すると思いますが、五月十七日のあの勧告案に基く地域給の指定におきましては一級になつておりますが、これをぜひ最低二級に引上げてくださいますように、お願い申し上げる次第でございます。  それから請願一九八の、大森、木下地区、ここは千葉県北部に位する利根川の沿線でありますが、江戸時代に非帶に栄えた町でありまして、一時さびれましたが、現在におきましては、東京の効外地区といたしまして、終戰後東京関係の消費者が相当多数入り込みまして、物価の点におきましては、最近驚くべき騰貴をいたしております。しかもこの両地域には、各官庁関係の公務員が相当多数勤めておりまして、その隣接地域でありまする、たとえば我孫子でありますとか、あるいは柏であるとか、そういうところはすでに地域給の指定を受けております。また東の方になりますと、成田の町がございまして、あの不動尊の町も、すでに二級の指定を受けておる、こういう関係で東西からはさみ撃ちを食いまして、非常にここの公務員その他が困窮を来しております。そういう関係で、ここの地域は何らの指定を受けておりませんので、きわめて近き将来にぜひこの大森、木下の地区を一級に――もう大それたお願いはいたしませんから、これを一級にぜひひとつ指定してくださるように、お願い申し上げる次第であります。  それからその次は六五の酒々井の請願でありますが、この地域は佐倉という町に隣接いたしておりまして、佐倉は一級に指定されておりますが、この町はむしろ佐倉よりも物価が高い、こういうことに相なつておりまして、ぜひともこの地域を佐倉並に御指定を願いたい、こういうことでこの地域の資料も、前申し上げました大森、木下の資料とともに詳細な資料を差上げてありまするので、ぜひともこの酒々井町を一級に加えていただきたい、こういうお願いでございます。  それから次に請願四〇の野田市でございまするが、野田市は今度初めて一級に指定されましたが、この地域はすでに三級に指定されておりまする松戸市と近き距離にありまして、この野田市は御承知でございましようが、有名なしようゆの産地でありまして、キツコーマンというしようゆの生産地でありましてそこの従業員は小学校を出たばかりの十五、六歳の子供さんで、平均一万二、三千円の給料をもらつておる、こういう特殊な所でありまして、そのために一般の公務員というものは、非常にみじめな、小学校の卒業生にも劣るような薄給に甘んじておる、こういうような状態でございまして、野田の方からも再三お願いに上つているはずでありまするが、今申し上げました地域につきましては、ぜひ特別の御考慮をお願い申したい。また野田市にありましては現在一級でありますが、これは松戸市並に、一級飛ばして三級にひとつお願い申したい。こういうようなお願いでございますが、これらにつきましては、私毎日人事院にあがりまして、ここに見えている滝本局長にも、しつこいほどに折衝申し上げているような次第でありまして、ぜひこれらの地域の窮状を御考慮願いまして、私の今申し上げましたようなぐあいに、ひとつ指定ないし引上げをお願い申し上げる次第でございます。具体的には野田市の現在の一級に指定されたものを三級に、八街町の一級を二級に、それから大森、木下、酒々井、この三箇町村は現在ありませんが、これを一級に御指定されまするようお願い申し上げまして、私の説明を終りたいと思います。  それで給與局長さんに御答弁を願うことは、はなはだ失礼かもしれませんが、これにつきまして、当局の御意見を承ることができますれば幸いと存ずる次第であります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 他に地域給については紹介議員の御説明もないようでございますから、ただいま竹尾君の御説明のありました問題、その他今回請願になつております地域給全般につきまして、政府委員から意見をお述べ願いたいと思います。

滝本忠男人事院事務官(事務総局給與局長)

○滝本政府委員 人事院は去る五月に新しい地域区分を勧告いたしまして、そうしてその中の一部分が字指定になつておりましたものを、官署指定にすることにし、政府側も人事院の勧告を全面的に取入れまして、今回の給與法の改正案の中に入つておる次第であります。衆議院におきましては、すでに御決定願いまして、さらに参議院で御審議願つておる状況でございます。しかしながら、この地域区分は、昨年の五月の現状に基いてつくつたものでございまするから、その後におきましてCPS等の変化も相当ございます。また昨年の五月以降に、事情の変化したものも相当あるわけで、ございまして、そういうことにつきまして、先ごろ衆議院で通していただきました給與法の別表になつております地域区分につきましては、多少の改訂をする必要があるということを、かねて考えておつた次第であります。人事院におきましては、目下その作業をいたしております。この作業はほとんど終結に近い状態に相なつております。おそらくは通常国会の初頭あたりには、勧告し得るというふうに考えております。もとより給與体系の中におきまして、地域給というものが占めまする割合が大きいということは、これはぐあいが悪いのでありまして、また地域給の問題が、純粋にその問題を離れて、大きな問題になつておるというようなことも、今さらどうかと思いますので、将来に向いましては、なるべくこの地域給を収縮したいというふうに考えております。さしあたりの問題といたしましては、給與法の別表になつておりまするものを改訂するという線で、作業を進めておる次第であります。今竹尾議員から、具体的にいろいろ千葉県の地域につきまして御希望がございました。もちろんこういう地域につきましては、われわれも十分資料もいただいおることでありまするし、その資料を十分検討さしていただくということは、もちろんいたしておりますが、それ以上に具体的にその地域に出向きまして、調査をいたしておるものでございます。皆が皆御希望通りになるというふうにもなかなか行かないのであります。これは全体のバランスをとりまして、そして今後改訂いたしまするものに入れて行きたいというふうに考えております。  ここで総括的に、どういうふうな方針で改訂をやるかということにつきまして、若干説明さしていただきたいと思うのでありますが、まずCPSの地域差物価指数というものが、最近著しく変動したというようなものにつきましては、これはもちろん改訂をいたす必要があるわけであります。また朝鮮動乱の影響を著しく受けておると見なされまするような地域につきましては、これまた改訂をいたす必要があろうかというふうに考えております。またこの地域区分を設定いたしまする際に、特別CPSというものと、それから府県から出ておりまする希望順位表というものをかみ合して地域指定をいたしておるのでございますが、この県から出ておりまする地域差の県内における希望順位表というものに、変更をする必要があるというふうに、県の方から意見の申出があるものがありましてこういうものにつきましては、もちろんその意見を十分検討いたしまして、それ相当の理由があるならば、その意見を取入れたいと思つております。なお人事院がこれを調査いたしまして、特に必要があると認められまする場合にも、これをやりたいというふうに考えております。従つてそういう方針で、目下作業をいたしておりまするが、この作業はほとんど終結の状況に近づいておりますので、遅くも通常国会の初頭までには、勧告し得るというふうに考えております。申し落しましたが、われわれの研究のみならず、陳情、請願等もずいぶん出ていることでございますから、こういうものにつきましても、十二分に検討いたしておる次第であります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 ただいまの政府の説明に対しまして、御質問は、ございませんか。

松澤兼人日本社会党

○松澤委員 ただいま給與局長からいろいろお話がありました。要は財源の問題だろうと思いますが、これは大蔵省と折衝されているように聞いておるのでありますけれども、折衝の状況はどんなふうになつておりますか。大体わくはどのくらいに考えておられるか。その辺のところをもしおさしつかえなかつたら御説明願いたいと思います。

滝本忠男人事院事務官(事務総局給與局長)

○滝本政府委員 人事院は、直接予算の折衝を大蔵省といたすというようなことは、なかなかしがたい事情にございます。従つてわれわれがやつておりますことは、内閣側の方を通して、と申しますか、内閣に対していろいろ希望等を申し述べている次第でございますが、個々の具体的な措置等については、もちろんまだ申し上げておるわけではございません。これは案がかたまつおりません。ただしかしわれわれがやつております作業で、ほぼどれくらいの予算を食うであろうかということにつきまして、若干いろいろ希望等も申し上げておる次第でございます。これはまだ最終的なものが出ておりませんので、的確なことはなかなか申し上げがたいのでありますが、一般職について申し上げますならば、年間を通じて三億という線を一応考えたのでございます。しかしながらこれではなかなか治まりがたいのではなかろうかというようなところで、現在おる次第であります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 この際お諮りいたしますが、竹尾弌君及び山本久雄君より、委員外として意見を述べたいとの発言の要求がありますが、これを許可するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議ないと認めますので、これを許します。竹尾弌君。

竹尾弌自由党

○竹尾弌君 今委員長が、意見の開陳というようなことですが、私はお尋ねしたいのですが、よろしゆうございますか。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 どうぞ……。

竹尾弌自由党

○竹尾弌君 当局にお尋ねいたしますが、例の官署指定の件で、ちよつとお尋ねいたしたいと思います。きようおそらく参議院を通過するというふうな話でございますけれども、この間のあの一部改正の法案ございますが、あの法案が通過いたしますると、特別の地に対しては、いわゆる官署指定をする、こういうことでございまするが、あれは通過すると、すぐ指定をされるのでございましようか。

滝本忠男人事院事務官(事務総局給與局長)

○滝本政府委員 ただいま官署指定の件でございまするが、われわれの方といたしましては、従来勧告いたしておりました別表の字指定の中にあります官署については、おおむね調査を終つております。またこの給與法が通過いたしますならば、それを実施に移しますために、若干人事院規則を出す、また改正をするということが必要なわけであります。官署指定につきましても、同様に人事院規則を出してやるわけでありますが、その準備は現在ほぼ完了に近い状況になつております。従つて給與法の施行と同時に、この人事院規則を出したいということで作業を進めております。日付は同日付にするつもりでございまするが、作業の状況から見まして、実際にそれが出ますのは、二、三日遅れるかというふうに考えております。

竹尾弌自由党

○竹尾弌君 よくわかりました。そこでもう一つお尋ねいたしますけれども、官署指定の中で、たとえば文部省関係の官庁に対しては、これでよろしい。それから厚生省の関係はこれでよろしい。しかしほかの官庁、具体的に申し上げますと、郵政省関係の郵便局というようなものに対しては、ほかのつり合いがあるから、これは一応考えなければならぬというようなことを聞いておりますが、その点はいかがでありましようか。

滝本忠男人事院事務官(事務総局給與局長)

○滝本政府委員 その点につきましては、前回あるいは前々回でございましたか、松澤委員からそういう御質問がございまして、おおむね答えたのでありますが、重ねて申し上げますと、地域指定をいたしております際に、字指定になつておりましたものの中の官署につきましては、おおむねこれはその率で指定いたす。もつとも若干の考慮を加える場合がないとも言えませんが、おおむねそれでいたすということにいたしております。ただそういたしますと、その字指定から離れております官署について、当然問題になつて来るということがございますので、そういう場合に若干の考慮をいたすということを考えておる次第であります。なおつけ加えて申し上げたいのでありま芸、われわれはこの人事院規則書で官署指定をいたすという方法を、今回お認めいただくことになろうかと思いますが、その際に人事院はかつてに新たに幾らでも地域給指定をするということは考えていないのでありまして、おおむね字指定の中にある官庁につきまして、指定をいたすということでございます。しかしながら今後におきまして、それを全然やらないかといいますと、そうでもないのであります。これは前にも一度申し上げたのでありますが、地域給のついております地域からおおむね二キロの範囲内にあります官庁については、必要がある場合には地域指定をして行く、こういうことを考えております。

竹尾弌自由党

○竹尾弌君 これもあるいは質問が重復するよろな場合は、お答え願わぬで、あとで個人的にお尋ねいたしますが、国鉄それから専売関係の指定はどうでありますか。

滝本忠男人事院事務官(事務総局給與局長)

○滝本政府委員 国鉄、専売は国の機関ではございませんので、われわれの方で指定をいたして行くということはできないのでございます。ただしかしながら国鉄、専売にもわれわれの方から連絡をとりまして、おおむねこういう地域は、国において指定しておるというような情報を提供したいというふうに考えております。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 山本久雄君。

山本久雄自由党

○山本久雄君 私は委員外からの発言をさしてもらうことをお許し願つたのでありますが、実は広島県の佐伯郡大竹町の地域給に関しまして、この前の国会のときに請願は受理されたと思うのでありますが、重ねて陳情を申し上げる次第であります。広島県からは、ほとんど百近い市町村の、それぞれ地域給の引上げの陳情、請願が出ておるのでありますが、その中で特に、私がただいま申し上げます佐伯郡の大竹町の地域給につきましては、これは地理的に申し上げますと、広島と岩国市との中間にありまして、しかも山口の岩国市とは本野川という川をへだてまして、橋を一つ渡れば岩国でありますのに、岩国市は二級地であり、広島市は三級地であります。また朝鮮動乱以前から、大竹町には旧海兵団がありまして、そこへ終戦後進駐軍も進駐いたしておりますし、ことに隣の岩国市は米軍の飛行基地になつております関係上、たくさんな進駐軍兵士並びに要員が住んでおつて、家賃などにつきましても驚くべき額になつております。さようなわけで、現在一級地に指定されておりますが、何と申しましても、この両市にはざまれました大竹町はまつたく、広島県に幾十箇所とある市町村から陳情をしておる中で、最も苦しい立場に置かれておるということは、いなむことのできない事実であります。今年の六月下旬であつたかと思いますが、本委員会の塩田委員なり平川委員なりも実地を踏査されまして、その点については非常に認識をしていただきまして、ぜひ骨を折つてやろうと申されました。また広島県知事が、ただいま申しますように、県内で幾十箇所という地域給の引上げがあります中で、特に一箇所だけ佐伯郡大竹町に限つてぜひお願いするということを、別途に陳情いたしておるというような事実があります。さようなわけでありまして――資料が今手元にありませんのと、時間を省略いたします関係上、微細な点にわたつては申しませんが、すでに政府当局の方へ請願、陳情も再三いたしておりますので、お調べを願えればわかると思うのでありますが、現に前の国会でありましたか、その前の国会でありましたかに、請願は受理されておるのでありますが、その後いかようにおとりはからいになつておるのでありましようか。願わくは当局の御答弁を得たいのであります。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 ただいまお話の広島県の大竹町の問題につきましては、いろいろ請願もあり、また陳情の方々も多数お見えになつており、また知事の方からも御意見のございました点につきましては、われわれとしましても十分承知いたしておる次第でございます。ただ何分にも、現在はいろいろの作業を進めまして、大体事務的な結論は出ておるのでありますが、先ほど松澤委員からも御質問がありましたごとく、全体としての予算のわくがどの程度になるかという問題との関連性もございますし、まだ最終的な結論を見ておりませんので、まことに遺憾でありますが、大竹町自身を今具体的に何級地にすることにきめたというようなことを、ここでお答え申し上げる段階にまで至つていないことを遺憾と存ずるのであります。御趣旨は十分わかつておりますので、その御趣旨を体しまして検討を加え、善処いたしたい、かように考えておる次第であります。

山本久雄自由党

○山本久雄君 ただいま給與局次長さんからお答えがありました、まことにごもつともだと思います。私は今日中川委員がおられますれば平川委員から発言してもらおうと思つておつたのでありますが、平川委員が御欠席でありますので、ここに委員外の発言を願つたわけであります。くどく申すようでありますが、広島県の幾十箇所の地域給の引上げの中で、平川委員も広島県でありますから、よく詳細を御承知なのでありますが、この大竹町だけが著しく困難を感じておるということの事例は、すこぶる明瞭なのであります。どうか当局におかれましても、願わくば通常国会において修正ができますときには、まず広島県の中では佐伯郡大竹町というものを、第一に引上げていただくように、おとりなしを願いたいのであります。

松澤兼人日本社会党

○松澤委員 さつきの官署指定のことで、ちよつとお伺いいたしたいと思います。具体的な町の名前を言いますと、ちよつとぐあいが悪いかもわかりませんが、人事院の勧告の中では、帯広の郊外に音更村という所があります。そこの中音更でありましたかに国立療養所がある。そこは字指定になつていて、多分一級地か何かであろうと思うのですが、今度は字指定がなくなりまして、官署指定になる。そういたしますと、官署指定をなさいますときには、一級地として指定されるのか、あるいは帯広周辺ということで、帯広と同じように二級地がつくのか、そのへんのところをちよつとお伺いいたしたいと思います。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 官署指定の問題につきましては、再三お答え申し上げておると存ずるのでありますが、この前のやり方が、実際の運行面におきまして支障を来す面がありますので、官署指定というようなやり方にかえてありますので、原則的な考えといたしましては、この前の字できめました一級地なら一級地としての官署指定をするというのが、まず基本的な心構えにいたしてございます。しかしただいま御質問のありましたような、具体的な問題に当りました場合に、官署指定は必ずしも一級地にしなければならないという制約はございませんので、周囲の全体とのつり合いを考えまして、たとえばこの前の字指定の場合に一級地でありましたものを、諸般の情勢から検討いたしました結果、二級地にする必要があるというような結論に相なりました場合においては、必ずしも一級地のみを固執するものではございません。かようにお答え申し上げだいと存じます。

松澤兼人日本社会党

○松澤委員 たいへん御好意のある御答弁をいただきましたが、その通りになつてくれればよいのですけれども、ひとつお願いいたします。  もう一つの例を申しますと、札幌市は三級地に指定されておりますけれども、隣の江別町が一級地であります。そこで先ほどちよつと滝本給與局長からお話がありました、おおむね地域給の指定されておるところから二キロ以内におる官署については、その指定されている市町村と同じような指定をする、こういうふうになつているということでありますが、江別町のいわゆる町のありますところは、札幌よりは二キロ以上離れておりますし、国立の林業試験場のあります野幌というところは札幌から二キロ以内である。そういたしますと江別町自身は一級地に指定されておるが、札幌周辺として野幌にあります林業試験場は、札幌並に三級地の指定を受けてもいいのじやないか、そうなることを私は希望しておりますが、そうしますと、同じ江別町の中において、江別の市街地を形成しておりますところにあります官署は一級の指定を受ける。それから札幌から二キロ以内にあります林業試験場は三級の指定を受けるかもしれないということになつて参りますと、そこにまた一方に非常にいいかわりに、また他方いろいろ問題があると思うのですが、こういうふうなお取扱いは、どういうふうになるのですか。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 先ほど給與局長から申し上げました二キロ以内ということは、これはあくまでも原則的な考えでございまして、二キロ以内のみにすべて限定するというようなかたくなな考えは持つていないつもりでございます。ただ一般的に二キロ以内というような原則を確立しておきませんというと、別な意味におきまして、いろいろ弊害の点が出て来ることを予想いたしますので、そのような大体の基本線を引いて、事務的に作業を進めて行きたいという考えをとつておるにすぎないわけでございます。従いまして、二キロ以内にあるがゆえに、たとえばただいま御質問の三級地になる。あるいは二キロ以外にあるがゆえに、一級地になるというような、まつたく機械的な線の引き方をやろうとは毫末も考えておりませんので、その周辺全体がうまく納まるように、かつまた一般の職員も納得し得るであろうというような、きわめて合理的な線を引いて行きたい、かように考えている次第でございまして、二キロ以内というのは基本的な心構えを申し上げている次第でございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤委員 もう一点だけ……。それから官署の、本所、分所、出張所というような関係について、以前給餌局長に質問いたしましたときに、できるだけ幅を広くいたして、事実上本所に対する出張所であるというような場合においては、地域給の指定を受けておる市町村の周辺にある場合にも、その指定の通りの地域給は支給いたしたいという話は聞いたことがあるのですが、この本所あるいは本場に対する分所、分室、出張所というような関係はどういうことになりますか。近郊にあるというような場合には、当然同じように取扱つていただきたいと思うのですが、その本所と出張所の関係などについてどんなお考えですか。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 まず基本的な心構えについて申し上げてみたいと思うのでありますが、官署指定といたします場合に、御質問のように、本所なり支所なり分所なりというようないろいろの官署があるわけでございますが、それぞれの官署の所在地における地域を中心といたしまして、基本的には支給割合を決定いたして参りたい、かように考えております。ただこれはあくまでも基本的な方針でございまして、その分室なり分所なりの中央官庁との遠近の度合い、さらにまたその週辺にありますところの他の官庁との関連性、他の公務員とのバランスの関係、というような相当複雑な事情がございまするので、そういうことも十分検討いたしまして、まあ結論からいいますれば、先ほど申し上げましたように、結局一般がこの辺ならば妥当であろうというようなところを考慮いたしまして線を引きたい、かように考えておる次第でございます。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 淵上房太郎君。

淵上房太郎自由党

○淵上委員 この機会にちよつと人事院の御方針を伺つておきたいと思うのであります。ただいま山本議員から御発言になりました広島県佐伯郡大竹町、これは大竹だけの問題を取上げるわけではありませんが、大竹は昨年までは乙地であつたのです。しかるに今度衆議院を通過いたしました給與表の別表によりますると、一級地になつておる。こういう箇所は、私は昨日までずつと全国的に調査してみましたが、おそらく四百箇所以上あるだろうと思うのであります。昨年は一割、一〇%の手当を受けておつた箇所が、この間の別表による地域給の区分表によりますと、五%に落ちておる箇所が数百箇所ある。先ほど局長の御説明では、再勧告の案の作業も大体終結に近づいておるということだそうでありますが、このたび再勧告いただくにつきましては、そういう地区はいかようなるお取扱いをされておりまするか、お伺いいたします。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 ただいまの御質問の趣旨が、はなはだ申訳けないのでありますが少し私はつきりしなかつたのでありますけれども、われわれの今までの作業の方針としましては、従来の地域給よりも減すことは、基本的にやらないという基本線を引いたのでありまして、従来の線よりも相当減るところがたくさんあるが、ごとき御質問であつたように拝聴したのでありますが、(「去年に比べて下つておるということだ」と呼ぶ者あり)私どもの考えといたしましては、暫定措置によるものよりは減さないという考え方をとつて、作業を進めたわけでございます。従いまして暫定措置前に比較いたしますると、御質問のように相当下つておるところがあることは十分承知いたしております。しかし再勧告の場合におきまして、ただいたずらにもとにもどるというような機械的な考え方ほとつておらないのでありまして、全体的に考えて公平なやり方をとつて行きたいというふうに考えておりまするのと、しよせん地域給の問題は、生計費の高い低いを前提としておりまするので、さらにまた従来のやり方は單なる外形的な――大都市であるとか、市であるとかというような、外形的標準によつてやつておりましたものを、実態に即したものに修正いたしたいという考え方をとつておりまするので、ただいたずらに従来乙でありましたから、そこまで引上げるというような考え方は基本的に少しもとつておらない次第でございます。

淵上房太郎自由党

○淵上委員 御方針はよくわかりました。ただいたずらに形式的に昨年甲、乙の時代に一〇%とつておる箇所だから、今度もその通りにはしないという御説明のようでありました。たとえば仙台市だとかあるいは長野松本市だとか、先ほど取上げられておりましたが、大竹町のごときは昨年は一〇%の地域であります。ことしは今度の給與月表によりますと五%の地域になつておる。ただいま慶徳次長の御説明によりますと、形式的に上げないと言われますが、それはけつこうです。実態から考えますのに、おそらく昨年の一〇%以上の給與は考慮しなければならぬ箇所が相当あるように私は見ておるのでありますが、お話のようにただ形式的に御決定になられては困りますが、実態をよくお調べくださいまして、そうして昨年の級より落さないように、ひとつ御研究を願いたいと、この機会に私は希望を申し上げておきます。  なおもう一つお伺いいたしたいのでありますが、先ほど松澤委員の質問に対する局長並びに慶徳次長の御説明にもありました予算の問題であります。人事院は給與改訂の勧告をなさる場合に、一々予算を考慮して勧告されておるのじやあるまいと、私今日まで承知いたしておりましたが、しかるにこのたび勤務地手当支給地域区分についての再勧告について、局長は内閣を通じて大蔵省と予算を折衝したとか、あるいは三億程度であつたらいいじやないかという御答弁があり、あるいはまたいろいろ関連したお考えの御答弁が出ておりますが、勧告の際には財源を一々考えて勧告されておるのでありますか、これをひとつこの機会に、はつきりさせていただきたいと思います。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 きわめて大きな問題に対する御質問でありまして、本来からいえばこの問題は総裁からお答え申し上げるべき問題ではなかろうかと存ずるのであります。御承知の通り私どもの給與ベース改訂の勧告等につきましては、予算に拘泥することなく勧告しておりますることは、いまさら申し上げるまでもないことであります。御承知の通りベース改訂等につきましては、国家公務員法第二十八條の規定に基くところの勧告でありまするので、政府の意向なり、財政当局の意向なりということを考慮せずに勧告いたすことにいたしておりまするし、また法体系にいたしましても、かくのごとき権限を人事院に與えられておるわけであります。ところが地域給の問題になりますると、これとはたいへん本質を異にするわけでございまして、御承知の通り給與法第二條第五号であつたかと思いまするが、あの規定に基くところの勧告ということに相なるわけでございます。申すまでもなく給與法につきましては、国会の承認を得られて定められた法律でございまして、その中の一部の実施規定の内容を持つところのものが、地域給の問題と相なる次第でございます。従いまして本来からいいまするならば、今回衆議院を通過しましたいわゆる一万六十二円ベースを例にとりますと、その中に含められましたところの地域給に対する総財源、その総財源の中においてのみ、法律的にいえば人事院の権限がまかせられておるのであると、いわざるを得ないのではなかろうと存ずるのであります。ところが一万六十二円というベースは、もうすでに国会の承認を得てきまつたといたしまするならば、そのペースより以上の所要財源を必要とするところの地域給改訂の勧告をいたしまする場合には、国家公務員法第二十八條のような規定がございませんで、あくまでも給與法第二條第五号の規定に基く勧告であります以上は、やはり政府当局ともじつくり相談をいたしまして、了解のついたところで出すというような、一つには法的制約というようなものが、おのずから出て来るのではなかろうか、かように考えておる次第でございます。従いまして法の基礎が根本的に違つておりますので、内閣を通じまして財政方面との緊密な連絡をとりまして、勧告をいたすというようなやり方をとつておる次第でございます。

淵上房太郎自由党

○淵上委員 もう一つこの機会に発言させていただきたいのですが、ただいま御説明になりましたことはよく了解いたしましたが、勤務地手当の問題も給與の一部だともちろん解すべきである。従つて人事院は人事院として公務員の生活、給與の実態を握つて、適正妥当と思われる勧告をせらるべきだ。ただ官署指定の場合におきましては、あるいは予算の制約を受けられるから、その場合には御交渉なさる必要があるかと思うのでありますが、勤務地手当支給地域区分の勧告につきましては、おそらく私はそういう必要がないのじやないかというような気がするのです。十億かかろうが、十五億かかろうが、人事院は人事院としての立場から、この土地はどうする、あの土地はどうする、これくらいはこういう区分の決定をすべきであるというような毅然たる態度で、再勧告の内容を御編成あらんことを、切に希望してやまないのであります。なおこれは当然国家財政に関連するのでありますが、これはこれでおそらく国会として審議せらるべきであろう、かように思いますので、どうか三億とかいうけちなことを言わずに、公務員をほんとうに保護してやるという立場から、適正妥当かつ毅然たる御勧告を切望してやまぬのであります。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 たいへん出しやばるよろでありますが、ただいまの問題に関連してお答え申し上げたいと思うのであります。先ほど局長が三億という大体のことを御答弁申し上げたのでありますが、事務屋たる私どもの立場といたしましては、公の席上におきましては、大事をとつてお答え申し上げた方が無難であろうとも考えまして、お答え申し上げた次第でありまして、必ずしも三億ということのみに、制約を受けていようとは考えておらない次第であります。もちろん人事院といたしましては、職員全体の保護の任に当つておりまするので、あたうる限り多々ますます弁じ、かつ一般が喜ぶように、最善の努力をなすことこそ、われわれに課せられた使命と考えております。先ほど申し上げました三億ということは、大事をとつてお答え申し上げたものというふうに、御了解願えますれば幸いと存ずる次第であります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 たいへんいい答弁のように皆さん考えていらつしやるようでございますが、お言葉の中に非常に大事なことが含まれていると思うのです。予算がまだ御承知のように参議院では問題になつておちます。定員法も難航だというような状態でございます。私どもといたしましては決定していない、かように考えておるわけでございます。今日もいろいろ質疑をいたしております中に、きまりました予算が先にオーケーがとれているので、動かすことのできないものだという考えが事務屋――という御謙遜でございますが、全部の役人の頭の中にこびりついておられるのではないか、私どもこう考えているわけでございます。なるほど給與の方につきましては権威をもつて御勧告あるということでございまして、たいへんけつこうだと思うのでございます。それと同時にもう一つ、ただいま自由党の淵上委員からも御熱心な御希望がございましたように、やはり給與の一部としての地域給、これも予算がもらすでにきまつてしまつたという態度をもつて国会に臨むということは、これはわれわれとして実に屈辱的な恥ずべき態度ではないか、こう思つているのでございまして、ぜひそういう態度をお捨てになりまして、あらゆる力を傾けて、勧告をしたものに対しては権威をもつて実行の努力を続けて行きたいというふうに、私どもも考えているわけなんでございます。今お返事の中でははつきりしていなかつたのでございますけれども、淵上先生のおつしやいました地域給というものも、やはり給與の一部だというお考えなのか。何かそれは勧告しても都合によつてはどうにでもなるものだというお考えのものか。この点はやはり相当はつきりさせておいていただきたいと思いましてお尋ね申し上げます。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 ただいまの補正予算は、まだ国会を通過しておらないにかかわらず、いかにもきまつたがごとき、いわば錯覚に陥つて答弁しているくせを直せというようなおしかりのお言葉のように拝聴したのでありますが、率直に申し上げますれば、私ども決してそんなけちな考えはちよつとも持つておらないのでございます。人事院といたしましてはすでに五月十七日付をもちまして、地域給を勧告したのでありまするが、その勧告に所要いたしまするところの予算上の措置は、この補正予算において講ぜられている次第でございます。ただ問題は、ベース全体が人事院の勧告通り行つていないという問題が残つてございまするけれども、地域給に相当する部分だけは、私どもの勧告通り予算が補正予算に組まれている次第でございます。従いまして五月十七日付をもつて勧告いたしましたものは、一応けりがついていると私どもは考えている次第でございまして、淵上先生の御質問になりました問題はその問題ではなくして、いわゆる再勧告に関する予算の問題を中心としての御質問であろうという前提のもとに、実はお答え申し上げた次第であります。再勧告の分につきましては、まだ予算的な措置も講ぜられておりませんので、ただいま御質問のございましたように、予算に拘束されるという考えのみに執着せずに、大いに努力いたしたい、かように考えている次第でございます。  それからもう一つの問題も、地域給が給與であるかないかという趣旨の御質問でございましたが、もちろん地域給も給與の一部であるというふうに考えているのでございます。従いまして俸給、扶養手当、勤務地手当等とは一体不可分の関係に立つていると、私ども了解いたしているのでございます。ただ私は一般の給與ベース改訂の場合と、地域給との問題につきましては、法律的基礎におきまして――勧告をなす場合の心構えにおける法律的基礎條項が違うということを申し上げたにすぎないのであります。従いましてたとえば地域給の問題も、国家公務員法第二十八條の規定に基くところの給與ベースの改訂と一緒に勧告をいたしまする場合においては、申すまでもなく全然予算に拘泥せずに勧告なし得ると考えているのであります。ただ問題は、国家公務員法第二十八條を援用せずに勧告いたしまする場合に、ある程度予算的な制約を受ける、また当局側と交渉する必要があろう、こういう意味合いでお答え申し上げている次第でございます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 再勧告の分に対しては措置が講ぜられていないというお話でございましたが、ただいまの予算に対しておりますのは五月の勧告でございますね。そうすると大分時間もたつのでございます。再勧告ということになりますと来年度予算ということになりまして、補正予算では当然再勧告が組み入れられてもよろしい時期だと思つているのでございますが、そういうことに対して人事院はどういう御見解をお持ちですか。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 たとえば先ほど給與局長からお答え申し上げましたように、通常国会早々に再勧告いたしたといたしました場合のことを考えますと、政府みずからがこの国会を通過するであろう補正予算に、さらに修正を加えました補正予算を国会に提出するという方法もあろうかと思います。もう一つの方法は国会みずからにおきまして、再勧告を実現可能なふうに予算案を修正するなり、あるいはまた御提案なさる方法もあろうかと存ずるのであります。もしこの二つの方法がどうしても困難であるということに相なりますれば、遺憾なことではありますが、来年度からということになるのではなかろうか、かように考える次第であります。     ―――――――――――――

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 次に日程第三三、三四、三五、六二、六三、一五一、一五九について紹介議員の中原健次君より御説明を願います。

中原健次労働者農民党

○中原健次君 まず順をかえまして、一二六の岡山県真庭郡勝山町長人見茂三郎君の請願にかかる地域給指定の問題について御説明申し上げます。この請願の要旨は、当勝山町が交通その他の中心地として、ことにまた官公衙、学校、会社、工場その他の多数所在地、物資の集散地であり、かつ観光地である関係上、当然生活水準がすこぶる高く、物価も阪神地方に劣らない高騰を示しているにかかわらず、従来勤務地手当がないために実質的に給與の不均衡を来し、人事交流も困難な実情にある。このような事情のために勝山町を二級地として指定されたいと申すのであります。  さらに同じく岡山県英田郡林野町長水島計次郎君の請願にかかるものと並びに岡山県勝田郡勝間田町長則保清君ほか百七十二名の請願にかかるすなわち勝間田町の地域給を、二級に指定されたいという件、この三者は大体同一の事情にあるわけなのであります。従いまして勝山町、林野町、勝間田町の三町は、それぞれすでに先般の勧告の場合に、二級地として、指定されなければならなかつたはずの関係におつたわけであります。しかし不幸にしてその選に漏れまして、いまだに級地指定がございませんので、この三町はそれぞれ共通の事情にありまする関係上、この場合格別の配慮を用いられたい、このように考えるわけであります。従いまして三者ともに二級地としての指定を勧告されるように切望いたしております。  さらに岡山県の阿哲郡新見町並びに上市町、両町の地域指定に関する請願でありますが、これは従来乙地の指定地でありまして、乙地としての待遇を受けておつたわけであります。ところが今回の級地の勧告に際しましては、一級地の指定をようやく見たようなわけでありまして、これは従来の待遇よりむしろ低下するという矛盾をここに来すわけであります。この地域についても、当然少くとも二級地の指定勧告がなされなければ妥当でなかつたのではないか、このように考えるわけであります。従いまして、請願者自身もそのことを特に指摘いたしておるのであけまして、この点に関しましては、さらに一段の積極的な御配慮によりまして、これも少くとも二級地に指定されたい、このように考えるのであります。  さらに同じく岡山県吉備郡高松町外三町村すなわち大井村、真金町並びに都窪郡加茂村、この四つの町村は、それぞれ同一の地区に実は接近いたしておりまして、條件はまつたく一つの行政区劃でもいいような関係にあるわけであります。しかもここには地方的に非常に有名な社寺がございまして、名勝として、あるいは旧蹟として、各地から多数の人たちが集まつて参ります関係から、普通の常識で考えるいなかの状況とは、まつたく趣を異にいたしております。とりわけ消費的な條件が非常にあります関係で、物価が予想以上に格別の高さを示しておるわけでおります。そういう関係で、この当該四町村は二級地に指定してもらいたいということを、ここに請願いたしておるわけでありまして、この点につきましても、実情を十二分に御調査いただきまして、格別の御配慮が願いたいのであります。  さらに同じく岡山県都窪郡早島町でありますが、この請願によりますると、さきの級地勧告の場合に、早島町大字早島、こういうふうに同じ町内における一部の、いわば局地的な指定勧告があつたわけであります。ところがその取扱いのために、同一行政区劃の中で、しかも非常に接近しておる関係の中で、大字の違うところは全部そのらち外に置かれて、いわゆるゼロという扱いになつたわけであります。そういう関係から同じ行政区劃の範囲内における大字の相違のための不均衡と申しますか、そういうはなはだ困つた状況が生れて参りましたので、ぜひとも一括して早島町に対して統一したお取扱いが願いたい、こういう要旨なのであります。ことにこの土地は岡山市並びに倉敷市に接近いたしております関係から、それぞれの影響を受けまして、物価が予想以上な高さを示しておることはもとよりなのでありますが、この点については特に適切な御配慮が願いたいと思うのであります。  しかるにここで意外なことができたのであります。と申しますのは、早島町大字早島は五月の場合に指定されました。その事情があつたにもかかわりまぜず、今回の立法化の場合には、あらためてこの点が取消しになつた、こういう意外な出来事に直面したわけなんです。従いましてせつかく早島町が一級地として当然取扱われなければならぬという認識を当局もお持ちになつておつたし、またそういう関係でかねて勧告になつたのですが、それが今回意外にも抹殺された、こういう事柄が出て参つたのであります。この請願にはそこまで触れておりませんが、実情はさらに非常な悪化した状態を招来したわけであります。これはもとより人事院当局とせられても、何かこれに対する対案を考えておいでになるとは思いますけれども、私、耳にいたしまする範囲で考えますれば、大字早島という局地の中の特定の役所だけが指定されて、その他はまつたくその外へとりはずされるというようなことになるかとも聞いております。もちろんこの扱いは、人事院規則か何かの特別な措置でなされるとかいうふうに聞いておるのですが、いずれにいたしましても、特に指定されるであろう当該官庁だけになりますると、その他とのいろんな振合い上、早島町当局としましては非常に困ることになるのであります。このことについては、いまさら特に論議をする必要はないのでありますが、そういつたことから起るいろいろな地元における不均衡状態並びにその地内にある関係各官庁、学校等の職員諸君が、どのようにこの出来事を受取るかということについてほ、おそらくおわかりになることと思うのであります。従いましてこの点は何とか是正するために、積極的にこれこそ乗り出されて処理解決の方法を講ぜられたい、このように思うものであります。早島町全体としての事情から考えましても、これは特定地区を特に区切るという扱いではなくて、全町統一した取扱い方の方針に出られることが、妥当適切なのではないか、このように考えるわけであります。従いましてこの際請願の趣旨も全町を統一した取扱いにしていただきたいということになつておりまするごとくに、いずれにいたしましてもこの点は他のそれぞれよりとりわけ違うた状況に置かれておるということの御配慮が願いたいと思うのであります。以上地域給に関する私の紹介いたしました六件の御説明を申し上げたのであります。  それから最後に公務員の給與改訂に関する請願について御説明を申し上げておきたいと思います。この趣旨は、今回人事院が一万一千二百六十三円ベースを政府に勧告したにむかかわらず、政府は一千五百円程度の引上げに必要な経費しか補正予算に組んでいないということである。民間給與は約一万四千円であり、従つて七割にも満たない低い給料では、生活を維持して行くことは不可能である。ついては給與ベースを成年男子満十八才、車身者勤務地手当ある支給地で、最低賃金を八千七百円支給し、扶養家族手当は一人千五百円支給に改訂し、八月にさかのぼつて支給されたいというのでありますが、この公務員の給與改訂の問題に関しましては、先ほどからもいろいろ質疑応答の中で御論議があつたようであります。本来人事院の勧告と、政府がこれを実施するまでの時間の開き、ずれというものは、これは実際問題といたしまして軽く見るわけに行かないのであります。時間が非常に開くということのために起る公務員諸君の生活の打撃というものは、軽々しく傍観するごときは許されないことだと考えるのでありまして、これはもちろん人事院当局の責めというよりは、むしろ政府自身、内閣自身がもう少しこれについて心を強く用いる責任があるのではないか、このように思うのであります。  もう一つの問題は、人事院のかなり念を入れられた時間の経過を仮定しての勧告にもかかわらず、その勧告を政府はそのままに受取らない、必ずこれを値切る。こういうような傾向がいつの場合にも出ております。傾向というよりもいつの場合でもそうでありますが、そういう考え方というものは、これを弁解する言葉はいろいろ出て参りましようけれども、本来人事院勧告というこの制度が採用された、人事院という機関が設定されたときの意味から考えてみましても、これはまことに了承できない点が多々あるわけであります。この点については内閣自身が、人事院の機関を創設いたしました趣旨にかんがみて、誠意をもつてこれにこたえるということがなされなければならぬと思やりのでありますが、こういう点についてもわれわれから考えますと、はなはだ遺憾しごくなことだということができるわけであります。なお当公務員の給與改訂に関する請願の趣旨はそういうことも含めて、時間的に急速に改訂に対する措置を講ずるという態度をとるべきものだというふうに、指摘いたしておるわけでありまして、ことに物価はさきの勧告のときときようとの間に、すでに相当開きが生じて来ておることは申すまでもございませんし、先般の国が関係するいろいろな消費価格が、すでに引上げ措置を講ぜられておることから考えましても、またその他これに呼応いたしまして電気、ガスあるいは私鉄等の運賃その他どんどん価格引上げの措置が実現しつつあることとにらみ合せ、かつそればかりでなくて、国の政治の方針から不可避的にインフレをかもし出すような條件になつております今日と、いたしましては、これはますます生活のために給與の引上げを不可避にするだろうということが考えられるわけであります。従いまして今回政府の――もちろん参議院でまだ審議中でありますけれども、衆議院ではすでに通過いたしましたようなプラス千五百という措置では、これらの状況に対する答えとしてはきわめて不十分なるものでありますます、そのためには公務員諸君が、ますく生活の不安にさらされなければならないということが予想されますので、人事院当局としても、さらに再勧告のときを一日も早からしめなければならないような状況が出ておると考えるのであります。従いましてこれらのことも十分配慮に入れられまして、急速に追い打ちの給與引上げ改訂に関する勧告の措置を講ぜられるように、このことを切望いたしておきます。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 次に日程六七、七九、七一、七七につきまして、紹介議員の佐々木更三君の御説明を願います。

佐々木更三日本社会党(第二十三控室)

○佐々木更三君 私の紹介いたしておりまする宮城県松島町及び石川県飯田町、同じく石川県の羽咋町並びに北海道の江別町、以上の地域給指定に関する請願の趣旨を御説明申し上げまして、各位の御同情ある御処置によりまして御採択を願つた上に、それぞれの方面に適当な処置をとつていただきまして、一日も早く実現するように、まずお願いを申し上げたいと思うのでございます。  最初に松島町の地域給指定に関する請願の趣旨について説明申し上げたいと思います。松島町はいわゆる日本三景の一と言われている景勝の地でございまして、国内の全地域からはもとより、国際的な観光地として、一面においては非常に物資が不足である。従つて物価が非常に高いのであります。地域的には仙台と石巻の中間に位しておりまして、特に国際港塩釜に隣接をいたしておるのであります。今日いわゆる進駐軍の駐屯地になつておりまして、こういう点からも非常に物価が高騰いたしておりまして、一般大衆はもとよわ、公務員の生活は非常に苦しい状態にあるのであります。特に地域給におきまして、仙台市、塩釜市の南の方でございますが、これは現在の多賀城、これらの南の方の松島を取り巻くほとんどが、地域の指定を受けておるのであります。同時に北の方の矢本町が進駐軍の駐屯地でございまして、ここも地域の指定を受けておるのでございまして、その中にぼつつりと松島町だけはまだ地域給の指定を受けておらないというような、非常に残念な状態にあるのであります。数年前より二級地として指定されることをお願いしておるのでございますが、いまだ人事院からの指定を受けておらないというような状態でございます。ことしの夏、本人事委員会の代表が、直接この松島を御調査くださいまして、なお先日は浅井人事院総裁みずからこの地を御視察くださつたのでございます。従つてこれらの状態につきましては、すでに人事院当局もおわかりのこととなつておりまするので、ぜひともこの際松島町を二級地として、来るべき勧告にはこれを指定していただきたいと切にお願いを申し上げ、この点を本委員会において採択されんことを、衷心よりお願い申し上げるものでございます。  次には石川県の飯田町でございますが、これは能登半島の北端に位しておりまして、官公署の所在地として知られておりまして、かつまた半島唯一の商工業都市でございます。従つて官公吏員の数も相当多いのでございまして、この地方の政治、経済、文化の中心地でありますがゆえに、いわゆる交通の中心であり、物資の集散地であり、従つてこの方面の物価は比較的高いのでございまして、この地方は半島特有の山岳地勢と日本海の荒波の潮風に災いされまして、農業生産物は非常に少いのでございます。従つて主食を初めとして生活必需品は、他の都市に仰がなければならぬというような特殊の事情にございまして、物価が異常な高騰を来しておるのでございます。従つてこの物価水準というものは、県下でも最も高位にある実情でございまして、今日物価に比較して、賃金の安い公務員の生活は困窮しておるのであります。ついてはぜひとも飯田町及び上戸村の北方、若山村の出田地域、これらのものを一括して地域給の指定地に指定していただくように本委員会において、特別の措置をお願いしたいと思うのでございます。  同じく石川県の羽咋町は県の中央でございまして、これまた能登半島の関門に位しておるのでございます。政治、教育、交通、経済の枢要地でございまして、この地方唯一の完全消費地でございます。これまた海岸特有な農産物等が非常に不足でございまして、諸物価の高騰が非常に著しいのでございます。従つてこの地方また地域給指定地として、前の飯田町とともに二級地に御指定くださるように、人事院その他に対しまして、適当の御処置をとつていただきたいことをお願い申し上げます。  次は北海道の江別町でございますが、これは札幌市に隣接しておる町でございます。人口が約四万ほどございまして、現在札幌市への通勤者が三千二百人以上も越えておる関係上、札幌市の勤務者の住宅地になつておるのであります。従つて札幌市の衛星町村とでも申しましようか、そういう関係で、人口の密度が非常に棚密なために、物価の高騰が札幌市に比較して決して劣つておらないのでございます。ことに札幌市の隣接地でございますから、各種工場が多いために、これらの一般の勤労者、一般の消費者、こういう点からいいまして、非常に物価が高い状態でございます。官公庁職員は、今日特に北海道の寒い地帯にありまして、生活維持の苦境にあえいでおる現状でございます。こういうような現況でございますので、優秀な職員が、ややもすればこの地方を離れて他の方面に転勤を希望する、こういうような状態にございまして、官公庁の運営に非常な支障を来しておるという状態でございますので、ぜひともこれを三級地として地域給を指定されたい、以上これらの御処置についてよろしくおとりはからいくださることをお願い申し上げるものでございます。私が言うまでもなく、今日経済上の大きな変化から、ほとんどいなかの町村といえども、物価は非常な高騰を来しておるのであります。従つて元来から申しますれば、これらの地方といえども、地域給という補助給の差別を受けて、他の支給地よりも低い生活をしなければならない理由は毛頭ないだろう、今日の経済状態からいたしまするならば、ほとんど各町村とも物価が非常に高騰いたしておりまして、かつて終戦直後のような、特に町村が安いという実情は、漸次見られなくなつたのであります。従つて人事院におきましては、こういうような経済上の変化、官公職員の生活の窮乏、こういう点をお考えくださいまして、将来地域給は補助給というような考えではなしに、生活の基本、こういうものの上に立ちました本給の考え方で、御処置くださる段階に来ておるものと思うのでございます。従つてどうぞこれらの四町村の地域給の指定につきましては、特に私が述べました特殊の事情のほかに、この地域給の考え方につきまして、人事院におきましては、今日の段階における諸情勢に対応するようなお考えの上に、ぜひともすみやかに御勧告くださることをお願い申し上げます。  以上同情ある委員会のおとりはからいをお願い申し上げまして、私の紹介者としての説明にいたしたいと思います。

中原健次労働者農民党

○中原健次君 関連して。先ほど私が紹介者としての説明を申し上げましたうちの岡山県都窪郡早島町の問題でありますが、前の勧告で一応一級地の指定を見、今度の立法化の場合にこれがはずされておるという特殊事情、なおもう一つは請願者が申しておりますように、全町を統一した扱いにしていただきたいということについて、人事院当局としての御見解を、この場合伺つておきたいと思います。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 先ほど地域給に関しましては、一般的に政府から説明がありましたが、特にただいまの御発言に関連いたしまして、政府の説明を求めます。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 ただいま中原先生及び佐々木先生から御請願の趣旨の説明がありました全体の問題につきまして、まずお答え申し上げたいと思います。再三本委員会においても御説明申し上げておりまするように、再勧告の事務的準備を進めてございまするので、請願の趣旨を十分考慮いたしまして、再勧告の際に善処いたしたいと存ずる次第でございます。特に中原先生から再三お話のございました、前の勧告の場合においては地域指定として字または大字を指定してありましたものが、今回提出された法律におきましては削除されておる、これの善処方法の具体的内容について、御意見を聞きたいというような御質問があつたのでありまするが、これは先ほど来いろいろ申し上げてありまするように、官署指定というやり方に切りかえたために起つた問題でございまして、私どもの運用の基本的心構えといたしましては、実質的に字または大字を指定したものと同じように、その中にありまするところの官署は指定するようにいたして参りたい、かように考えておる次第でございます。しかも諸般の事務的準備も進めてございまするので、法律が通過して公布されましたあかつきにおいては、日ならずして官署指定が、ただちに実行できるよう諸般の準備を進めておる次第でございます。その場合にいろいろ部分的な問題がございまするし、さらにまた官署指定というような方法でなくして、全町村を指定してほしいというあらためての御意見があつたのでありまするが、これらの点につきましても、再勧告の場合にあわせまして、御趣旨を十分考慮いたしまして善処いたしたい、かように考えておる次第でございます。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 残余の請願につきましては、紹介議員の御出席もございませんし、その趣旨は文書表によつて、委員各位もよく御承知のことと思いますので説明は省略いたしまして、ただちに各請願の可否を決定いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議なしと認めます。それではこれより可否の決定を行います。本日の請願日程中、第一ないし第三五、第三七ないし第四六、第五五ないし第八三、第八五ないし第一三三、第一三五ないし第一五〇、第一五二ないし第一六五、第一六七ないし第一八八、第一九〇ないし第一九五、第一九七ないし第二〇四の各請願の趣旨は、いずれも妥当と認められますので、これら各請願はいずれも議院の会議に付し、採択の上、内閣に送付することを適当と認めることとし、日程第三六、第八四の両請願は、請願の趣旨がすでに達成せられておりますので、議決を要しないものと決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議なしと認めます。よつてさよう決定いたしました。  なお採択となりました各請願の報告書作成につきましては、先例によりまして委員長に御一任願つておきます。     ―――――――――――――

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 次に陳情書の審査に移ります。  今会期中当委員会に還付となりました陳情書は、本日の陳情書日程にあります通り全部で三十七件であります。  この際お諮りいたします。これら各陳情書の趣旨は妥当と認められますので、先例に従いまして、いずれも当委員会において了承するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 御異議なしと認めます。よつてさよう決定いたしました。     ―――――――――――――

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 この際柄澤登志子君より青森県の石炭手当の問題につきまして、発言を求められておりますので、これを許します。柄澤君。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 当委員会でもすでにお取上げになりましたそうでございまするが、私今日帰つて参つたのでございまして、東京はこのように非常にぽかぽかと日当りもよく、日なたに出さえすれば晦幽かなのでございますがすでに青森は吹雪でございまして、みぞれが降り、非常な寒さの中で苦難な仕事を続けておるわけでございます。青森は北海道の鉄道の管理部の中に、一つになりまして以来、津軽海峡一つ渡りました向う側の函館の方では、石炭手当が大体ニトン分といたしまして、一万二千円出たわけでございます。一万二千円でもただいまの石炭の値上りでは、ニトンの石灰を買いますのには、すでに二千円以上の足しまえをしなければ買うことができないという状況でございまして、国鉄の従業員といたしましても、給與だけでは生活が難澁の上に、この石炭を購入いたしますと、ニトンでは足りませんので、七、八千円以上約一万円近いものを、どうして捻出しようかとして苦しんでおるわけでございます。それに比べまして、青森では全然それが出ないわけでございます。この燃料費の捻出には、同じ管理部管内におきまして、片方は出ておるし、片方は出ないというので、非常に困つておるわけでございます。当委員会としても、この点にはすでに御同情ある措置が講ぜられておるということでございまして、たいへん喜ばしいことだと思うのでございますが、これをぜひ一日も早く実現していただきまして、薪炭の多少なりとも、石炭の一トンあるいはニトンなりとも、暖かな冬を迎えるための準備を、手早く労働者諸君がやりまして、安んじで働くことのできる道を講ずるのが、当然だと思うのでございます。どうぞひとつこの結果がどうなつておるかということにつきまして、御報告を願いたいと思います。さらに、できますれば、暖かな東京あたりと違いまして、薪炭燃料のよけいにいりますのは、ひとり青森だけではございませんで、秋田、岩手、山形等の雪の深い寒冷地では、やはり同様な捻出が非常に毎年の苦しみとなつて重なつておるわけでございます。それらにつきましても、ぜひ何とかひとつ御助力願いたいと思うのでございまするが、その点につきましてもひとつ御答弁をいただきたいと思うのでございます。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 それでは田中委員長にかわりまして、私から答弁申し上げます。青森県の公務員諸君に、石炭手当を支給する問題につきましては、かねて青森県の公務員諸君並びに青森県庁、県議会等から非常に熱烈な御要望もあり、さきの国会におきましても、これが実現方につきまして、当委員会としても努力をいたしたのでございますが、関係方面との折衝過程におきまして、二十七年度から考慮した方がよかろうというような御意見もありました。それで去る十一月八日、当委員会におきまして、現在の寒冷地手当並びに石炭手当の支給に関する法律の一部を改正することを仮決定願いまして、とりあえず青森県につきまして、北海道に準じて石炭手当を支給することができるような法律の改正案を仮決定願いまして、司令部の方との折衝に入つたのでございますが、いまその完全なる了解を得られないのは、非常に残念でございますが、田中人事委員長を初めといたしまして、委員各位の非常な御努力によりまして、目下一日も早くその完全なる了解を得られるように努力をいたしておる次第でございまして、今後も委員長初め委員各位の御努力によりまして、一日も早くこの点が実現いたしますように努力をいたしたいと存じております。  なおつけ加えてお話になりました秋田、岩手等につきましても、まさにお説の通りでありまして、まず第一段階として石炭手当が津軽海峡を渡るという意味において、青森を取上げておりますが、決して岩手、秋田がいらないという委員各位の御趣旨ではないと存じております。今後そういうようなことにつきましても皆様方の御協力によりまして、御助力願いたいものと考えております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 ちよつと人事院の意見も伺つておきたいと思いますけれども、石炭は北海道では米と同じでございまして、決してぜいたく品とか嗜好品というようなものとは違う命の綱のわけでございます。地域給というようなものも、そういうものを考慮するんだと思うのでございますが、石炭手当と申しますと、地域給とは違いまして、何か別な手当をくれるんだというようなお考えから、現にただいまでも予算的な措置が講じられないということに相なつておると思うのでございます。これはやはり大蔵省や人事院が、給與の根拠をおきめになります際の基準に繰入れていただく、光熱費の中に繰入れていただくというふうにいたしませんと、北海道では光熱費というものと別個に、石炭手当というものがあるのは不都合なわけでございます。その点いかがでございましよう。基本的生活の根源だということを、ひとつ考えていただきたい。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 お答え申し上げたいと思います。まつたく御趣旨に同感でございまして、元来が扶養手当なり勤務地手当なり、あるいは寒冷地手当とか、石炭手当などという多種多様の手当がありますこと自体が変則でございまして、あるべき姿として本俸一本であるべきであろうというふうに考えております。従いまして人事院の考えといたしましても、経済界の安定に伴いまして、その本然の姿に漸次持つて行くようにいたしたいという考えを終始一貫持ち続けているのであります。ただ石炭手当及び寒冷地手当の問題につきましては、この機会に御質問がございましたので、つげ加えまして答弁をお許し願いたいと存じます。  かつて大蔵省給與局時代に、この問題はあつたのでありまするが、私当時大蔵省給與局におりました関係上、経緯を知つておりまするので、特に申し添えてみたいと思うのであります。事務当局といたしましては、石炭手当及び寒冷地手当というような特殊のものにつきまして、ぜひ考慮いたしたいという当時の客観情勢から考えたのであります。と申しますことは物価統制に関連いたしまして、いわゆる公定物価というものができたのでありますけれども、石炭につきましては特殊の事情がございまして、公定物価が相当高くなつている、ところがそれに対する補給金が、きわめて僅少であつたというような関係からいたしまして、石炭の値上りが、つまり公定物価の値上りが、他の一般の物価に比較いたしまして、著しく高騰するということを余儀なくされたというような一つの問題が提起されたのでございます。従いましてその情勢下におきまして、この特殊的な、しかも過渡的な現象をとらえまして、これをすべて本俸にぶち込んでしまうということは、給與体系の面からいたしまして芳ばしくありませんので、さしあたりその差額を補填するというような意味合いから、石炭手当を支給するということを事務的に考えたのでございます。当初はまた新憲法が制定される前でありましたので、必ずしも給與関係が法律を要しないという事態が、終戦後一時ございましたので、法律によらない給與として実行いたしたのであります。ところがその後におきまして、法律によらざるを得ないというようなことに相なりまして、諸般の手続が非常にやつかいになつたのでありまするが、これは率直に申し上げまして、司令部関係におきまして、事務当局の案には賛成してくださらなかつたのであります。とうとう事務当局としてはさじを投げまして、石炭手当、寒冷地手当を支給しないという予算も組み、同時にこれに対する法律案も出さなかつたのであります。ところが当時人事委員会等におきまして、ただいまの御質問のごとき趣旨から見まして、実際の生活の実情に適合しないというような意味合いから、議員提出法律案として現在の石炭手当及び寒冷地手当が、ようやく日の目を見ることになつたいきさつがあるわけであります。おそらく他の法律におきましては、予算の範囲内においてしかるべくやれというような意味合いの給與法というものは、給與の本体から言いまするとまつたく邪道であります。にもかかわらず、この邪道的な給與法が、石炭手当及び寒冷地手当につきましては、その條項が明確にうたわれているのであります。いわば事務当局が折衝いたしまして実現できなかつたものが、国会において取上げられまして、司令部との交渉の一種の妥協的な案として生れたがために、本然の姿たる給與から見たところの邪道であり、予算の範囲内というあいまいのものが生れたのが、ほんとうのいきさつであります。それが今日に至るまで尾を引きまして、その予算の範囲内においてというところに、常に問題が展開されておるというようなかつこうに相なつているわけであります。従いましてこのようないわば一種の奇形児みたいなものをいつまでも残しておくということは、ただいまいたずらに混乱を招くのみでありまして、これも大きな意味から見ると、日本の再建、特に平和條約の発効後におきまするところの問題を考えまするときに、わが国として決してプラスになるものではなくしてむしろマイナスの面のみが多いのではなかろうか。なかんずく労働問題と結びつけて考えました場合に、特にそういうふうに感じておるのでございます。従いましてでき得べくんば、一日も早くこのようなものをなくしまして、本然の姿にもどしたいと考えているのでありますが、この問題はひとり人事院のみでできることでもありませんので、願わくば内閣及び国会の方においても御協力願いまして一日もすみやかに、本来の姿にもどし得るように御配慮を願えますれば、まことに仕合せと存ずる次第であります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 本然の姿に返したいという御意見は、結局地域給というようなものでなく、本俸に繰入れても、北海道の方はそれだけ石炭手当というものを本俸に繰入れたものとして、高く支給したいというお考えでございますか。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 究極的にはそういうことになろうかと考えます。ただその究極的な場合に行きまずる段階といたしましては、たとえば石炭手当、寒冷地手当をなくしまして、ひとまず勤務地手当にぶち込む、それから勤務地手当をなくして、すべて本俸に持つて行くというような幾つかの段階が出て来ようかと存じますが、究極的にはさように考えております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 これは青森のことだけではないのでありまして、すでに支給されました北海道の石炭手当でございますが、たしかこれは増田さんが官房長官のときであつたと思うのであります。私も立会いまして、北海道がもしただいまのようなお話でございますと、実質的には四トンくらいいるのであります。三トンの実物を補償してもらいたいということが、交渉の実体を裏づけるものとして、当時言われたわけでございます。増田官房長官も当時はとにかく三トンは保障するという御答弁であつたのでございます。先日何でも代表が上京いたしまして、ニトンも買えない。――御承知のように、石炭は政府の方針で統制が解けましても、米の統制のときに主張をななつておりましたようには、決して安くなつておりません。高くなる一方で、配炭公団がなくなりまして以来、ますます高騰をきわめまして、一般の人たちは非常に難澁を感じておるわけであります。ですから一万二千円をいただきましてもニトンも買えないというのが現在の状況であります。それにつきまして人事院の御協力をいただきたい、何とか三トンを買えるだけの保障をしていただきたいということで上京した際に、それに対しまして人事院では、実際のカロリーというようなことについては責任を持てぬのだから、それだけの金額で買えるものを三トン買つたらいいじやないかというような御答弁があつたというふうに聞いておるのでございますが、その点の御見解はどうなんでございましようか。カロリーが低くなりますと、燃えない石炭が非常に多いのでありますが、この点について伺つておきたいと思います。

慶徳庄意人事院事務官(事務総局給與局次長)

○慶徳説明員 ただいまの御質問につきましては、寒冷地手当及び石炭手当の勧告の際に、しばしば申し上げておる点と重複するのではないかと思うのでありますが、人事院といたしましては、與えた金の中でお前たちは買えというような乱暴のことを言つた人は、おそらくないと思うのでありますが、もしかりにそういう者があつたといたしますならば、私どもの監督不行届きでございますので、今後十分注意いたしたいと存じます。ただ私どもの方の考えといたしましては、北海道に住んでおりまするところの国民の石炭の消費量というものを十分検討いたしまして、一方においてはトン数も考えますが、同時に標準的なカロリーも計算するというようなことをいたしまして、これらに基礎をおきまして、少くともこの程度の標準的な石炭消費量を入手し得るであろうということを根本の目標にいたしまして、勧告をいたしておるのであります。ただ遺憾ながら先ほど申しましたような法律の体系に相なつておりまする関係上、私どもの勧告が常にそのまま採用されないというような関係からいたしまして、私どもの勧告より相当下まわつたものしか、現実には供與されないということに関連いたしまして、おそらくニトンも入らないというよろな現象を呈しているのではなかろうかと思います。人事院の考えといたしましては、要すれば北海道に住んでおりまする方々の標準的なトン数、あるいはカロリー程度のものを国家公務員にも十分保障する、それにふさわしいところの給與を支給するという前提に立ちまして、勧告をいたしておる次第であります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 この仁山灰手当につきまして、国会の権威というものが一応認められて、いろいろの点での既得権を新しく開いたというふうなことも言えるのではないかと思う。その点で非常に重要な例になつているのではないかと思うのでございますが、ぜひこの実質的に保障されましたせつかくのいい一つの例を拡大されて、実際に保護されて行きますように、今後とも御努力いただきたい。また不行届きは十分注意したいというようなお言葉がありましたが、これをぜひ下の方に徹底していただきまして、実を結ぶようにしていただかなければならないと思うのであります。なお、どうぞ今後一日も早く実施していただきたいのでございますけれども、この石炭手当だけが新しい道を開いたというお話がございました。またそれが非常に奇形的であるというお話でございますが、ただいまの予算審議状況につきましては、人事院はどういうふうにお考えになつておりますか。予算の審議状態もやはり奇型的ではないかと思うのでありますが、これをぶち破つて考えない限り、今の御希望なども実現できないと思うのでございます。それに対して、人事委員会というものは、一体どういうことをすればいいのか、人事院はどうすればいいのかということを、有能な各位がおそろいなさつていらつしやる委員会でありますから、私どもといたしましては、各委員に御協力を願いまして、せつかく生み出したいいものが、実を結ぶようにいたしたいと思うのであります。委員各位にもお願いしたいのでございますが、どうか青森並びに北海道の石炭手当を実らせていただきたいと望むものであります。

藤枝泉介自由党

○藤枝委員長代理 本日はこれにて散会いたします。     午後一時十五分散会

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