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12回国会衆議院1951/11/12

行政監察特別委員会 第10号

発言数
930
登壇者
11
会派数
2
開催日
1951/11/12

会議録

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会議を開きます。  日本専売公社関係事件について調査を進めます。ただちに野口証人より証言を求むることにいたします。野口光雄君ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ただいまより専売公社関係事件について証言を求むることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人野口光雄君朗読〕    宣誓書  良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは宣誓書に署名捺印してください。     〔証人宣誓書に署名捺印〕

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。  証人の略歴について述べてください。どういう略歴か。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 昭和二十二年ビルマより復員、階級は陸軍中尉、二十二年の十月、西部鉄鋼入社、二十三年四月退社、五月日本金属興業に入社、二十四年五月旭鉄鋼株式会社に入社、同年暮退社、二十五年一月都鋼材創立、五月退社、二十五年六月新光鋼材創立、現在に至つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 一番最初の会社は何という会社ですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 西部鉄鋼株式会社。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは二十何年。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 二十二年十月であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたが復員をされたのは二十二年八月で、それから今までの間に、五つぐらい会社をかえている。みな一年ぐらいきりやつていないが、それはどういうわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 その都度会社が不振になつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会社がつぶれているわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そういうわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 新光鋼材株式会社の社歴は、今二十六年六月——ことしの六月ですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや、二十五年の六月であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 去年の六月ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 資本金、従業員数並びに業務の概要について述べてください。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 登記が二十五年九月十六日、資本金百万円、当時の従業員数五名。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 重役を入れて。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや重役を入れますと、七名であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 八名じやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ちよつと今手元にありませんので……。八名だと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 日本専売公社とは、いつからどんな関係で取引しましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 都鋼材時代に、南国特殊造船に注文をとりに行つた際に、そこより御紹介していただきました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのときどういう注文を受けたのだ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 雨どいを三万八千五百間だつたと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それを受けたのだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは住宅用のものですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 倉庫補修用であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで初めて関係ができた。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それからずつと注文をとつておりましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それからいただいております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで昭和二十六年の四月ごろに、専売公社と普通鋼材五千五百万円の売買契約をした事実がありますか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのいきさつを述べてください。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 専売公社さんの方に、私と一緒に共同経営者になつておりました新保君がちよいちよいお伺いしておつたのでありますが、なかなか注文がいただけませんでした。たまたまそのとき注文をいただいたわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どういう種類のものですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 型鋼と丸棒と厚板であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 建築資材ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 建築資材ともとれますし、また造船用材ともとれます。まあ建築資材であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 五千五百万円の契約をしたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それですぐその金をもらつたですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 品物をお見せして、いただきました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 品物を見せたけれども、品物を納めないうちに金をもらつたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 何ぼもらつたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 五千五百四十六万一千……。ちよつと端数は忘れました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ただこういうものを納めるといつて、あなたと新保君が行つて話をしただけで、五千五百四十六万一千円の現金をくれたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いただきました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その金をどうしましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 全部納入いたしました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 いつ納入したのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 九月末までに全部納入しました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 約束はいつまでですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体当初の話は、倉庫がすぐあいていないから、倉庫のあき次第納入するように言われました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 大体何月ごろ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体三箇月以内に納入すればよろしいというお話でありました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 三箇月以内に納入すればよいという約束で、あなたは五千五百四十六万一千円の金を小切手でとつたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はあ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 前払いで……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 五千五百万円の金を、まだ品物も納めないうちにもらうということは、一体どういうことなのですか。あなたの方からくれと言つたのか、向うからよこしたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私の方は保管証を入れましてもらつたわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これだけの鋼材があるという保管証を入れたわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 実際あなたは持つていなかつたのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 持つていませんでした。しかしいつでも搬入できる態勢にはあつたわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたはそのうちの一千万円かの金を持つて、北海道へ豆を買いに行つたというのはほんとうですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 参りました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それはどういうわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 契約数量の二百二十トンの不等辺型鋼は、八幡製鉄しかつくつておらないわけであります。当時三箇月以内に大体搬入せよというお話でありましたから、一千万だけは大体三箇月あくわけであります。そのためにその金で一応利潤を上げて——契約当時の單価はマーケツト・プライスよりも非常に安いわけであります。そのために、そこで何とか利潤を上げないととんとんに行かないわけであります。そのために当時の状況からして、鉄鋼だけではそのロスのカバーができなかつたものですから、私の後援者に相談いたしました……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君の後援者……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いろいろと相談しながら商売をして来た人がおるものですから、その人と打合せて北海道に出かけました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君が約束したときの鉄鋼の單価は、大体トン幾らくらいですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体ならして五万円くらいです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 トン五万円で契約して、あなたの納める三月後の單価はどれくらいでしたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 まちまちでございました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 まちまちだけれども、平均して三箇月後のいわゆるマーケツト・プライスは幾らでしたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 四万六、七千円でした。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 おかしいじやないか。五万円で契約して四万円で納めるのなら、一万円もうかるのじやないか。そうではなくて、逆に上つたのだろう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 マーケツト・プライスは納めるときに下りました。五月の末ごろに入れておりますから、そのころはまだ高いわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 今年の五月の末ごろに何ぼ入れたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 約四百トンくらいです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 二百二十トン契約したのじやないかね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 一千九十トン契約しました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 契約は一千九十トンしたの。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで五月末までに四百トン納めた。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 市場価格が約五万円のものを四百トン納めた。ところが四万円に下つたのだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや、そのころは五万三千五百円くらいで買付けたわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 買いつけたときは五万三千円くらいで、納めるときは下つていたわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや、五月ごろはまだ下つておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だけれども、契約の三箇月後には納めたものもあり、納めないものもあるのだろう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから君は市場価格で買いつけて、市場価格で納めるのなら損はなかつたが、すでに高いものを手持ちしておつたわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 たとえば五万三千五百円という八幡製鉄の建値があるものを、出るときはいくらマーケツト・プライスが下つておつても、建値通りで来るわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかし君が専売公社と契約したときの値段が五万円でしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はあ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 受取つた金が五万円で契約したのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 約五万円です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それを納めるときに、四万円の品物を買つて納めることができれば、一万円もうかるわけでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ところが君の場合は下つたのだろう。当然もうけなければならぬのだけれども、メーカーとの契約が君は高い契約をしていたわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 五万円より高い契約をしていたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 たとえば二百二十トンのトン当りは高くなりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、専売公社との契約の料金よりも、君とメーカーとの契約の方が高かつたわけなのだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そこで損が行くから、三箇月間余裕があつたので、一千万円を流用して豆を買つて、その利潤で損害をカバーしようと思つたわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 豆を買つてもうかつたかね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 参りましたときには、いわゆる会社の重役連中に相談して参つたのでありますが、私が向うに着きまして中二日、祭日と日曜日がありまして、五月七日に電報が入りまして、どうしても至急帰らざるを得ませんでしたから、それですぐ帰りまして、新保君とよく相談しまして、その際豆の買付を中止しまして引揚げるようにしました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで何ぼ損した。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 約七十万円であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで結局豆は買わなかつたわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 要するに買いつけたものを全部現地でまた処分してしまつたわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 反対が起つたためにね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君と同じ会社の重役から反対が起つたわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは反対が起るのはあたりまえのことだ。鋼材会社が鋼材を買う金で豆を買うなんて、ばかな話はないからね。反対が起るのがあたりまえで、君の考えは間違つている。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 重々承知いたしております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで君は豆を買いに行つたけれども、同僚の重役からの反対があつたために、豆を元へ返して、君はもどつて来て、鉄材が幸いに下つたから、鉄材を買つて納めたというわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そういうわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これで何ぼ損をした。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 全数量でありますか、約二百万円。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 千九十トン納めるために二百万損したわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 二百万の中には豆で損した七十万も入つていたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鋼材の損は百三十万損したということだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 百三十万損して全部納めたわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鋼材の価格は、現在は大分下つておるわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 現在は四万を割つておるものもございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 契約したときには、君の手持ちには幾らくらい持つておつたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 これは商売の常道でして私らみたいな小さい会社はそうストツクを持てないわけです。それでいわゆる一流会社の在庫をお見せして、これを買いつけるといつてそれから代金をもらつて納めるというのが、われわれの小さな会社の行き方であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、一流会社はそのときに、君には売つてやるという約束はあつたんだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体二百二十トンを除いては、マーケツトで全部買いつけられるわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 二百二十トンというのは、八幡製鉄の特殊鋼だね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 特殊の型鋼です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 新光鋼材会社は今営業していますか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 やつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 整理されたじやないですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 今整理をやつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ぼくの聞いているのは、営業をやつているかということです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 営業は今休業中であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 整理ということは、要するに営業事務所を閉鎖して、整理事務をやつておるわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは何のためにそういうふうになつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私が融通手形を、ある紹介者から紹介を受けまして貸したわけであります。約七百万その会社に貸したのでありますが、その会社が倒産したわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは要するにあなたが融通手形を割つてやる……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや、割らないで、私が貸してやるわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 手形で金を貸してやる……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 手形を貸してやる、それに対して先方から、手形を見返りとして私がもらつておるわけです。その期日は、三日前に来るものを切つてもらつておるわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君は三日のさやをかせごうとしたんだろう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや、同金額であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 幾らか高い利子か何か君がもらおうという意思がなかつたら……。君は七百万円の手形を出した、そして向うがそれよりも三日前に払う手形を君によこしておるわけか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君が渡しておる手形を融通しようというわけか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君が手形を融通して、そこでさやをかせごうという意思がなかつたら……。それは仲のいい者だつたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 紹介者がいろいろ私の会社のめんどうを見てくれたのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 紹介者の義理でやつたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君が出した七百万円という見返りを、どこかへ預けておいてやつたのじやないのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうじやありません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専売公社からもらつた五千五百万円のうちの預金が幾らか銀行に残つておる、それを見返りにして七百万円の手形を切つておるのじやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 金が残つておれば、私も約手で割つて、それを残しておるわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから約手で割つておるから——向うにやつた七百万円の手形は、君の割つておる約手でしよう。期限の三日遅い……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私の場合は、倒れた会社に対しては見返りは全然持つていません。見返りというのは先方の約手が見返り……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 先方の約手は見返りになる約手じやないだろう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そのために現在のような境遇になつておるわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どうも君は士族の商法で、前身は陸軍中尉だそうだが、商売はまずいらしいな。それで今整理しつつあるのだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 やつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君の紹介者は君の恩義のある人で、やむを得ず七百万円の手形を切つてそのためにつぶれたのだが、その紹介者はどうなつている。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 紹介者もつぶれたのであります。紹介者はその人に現金で五百万貸しております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 紹介者は非常に相手を信用しておつたわけだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 何という会社です。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 三弘工業という会社に貸したわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 何をやつておる会社です。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 鉱山土木機械の販売をやつております。紹介者は藤井製作所。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 藤井製作所は何をやつておるのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ワイヤー・ロープの問屋であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その藤井製作所もつぶれた。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは何百万円の会社か。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 百六十万。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 百六十万円の会社が一千二百万円の現金を貸しておるのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いや手形です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 手形を大体銀行が割るかね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 要するに借りた方が割つておるわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 借りた方が割るけれども、相手は百六十万円くらいの会社の手形を持つて行つて、銀行は割つてくれるかね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 割つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 藤井製作所は預金があるか信用があるか、どつちかだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 相当の信用がありました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どなたか御質問はありませんか。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 ただいまの証人の証言を聞いておりますると、専売公社との契約金五千五百四十六万一千円ですか、その金をもらつておるが、公社へ納入する品物は全然なかつたわけですね、あなたの手持ちには。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私の手持ちにはありません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、あなたの手持ちにないから、一流大会社の倉庫の品物を見せたのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 その一流大会社というのはどこでした。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 入丸産業。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこで手持ちにないものを他の大会社の倉庫を見せて、そういうトリツクを用いて、そうして現品を全然納入しない前に、代金の金額を支払いを受けておるというのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それは専売公社のだれがそういう便宜をはかつたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それは先方の都合によつたわけでありまして、三田の四国町倉庫というところへ手前どもは搬入したわけでありますが、当時まだ品物が入つておるから、片づき次第引取るというお話でした。そのために保管証をもつて代金の決済を終えたわけであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 保管証というのは、要するにその倉庫が明いてから、そこの倉庫へ入れるというわけなんですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、そういう書類を見せられて、全額を払い込んだ専売公社の事務、あるいはその交渉の任に当つた人はだれです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私はその内部状況については存じませんが、私と直接取引の担当者は會川営繕係長です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 もう少しその間の事情を詳しく述べられませんか。會川営繕係長とあなたの交渉の経過、これはずつと前からあなたと営繕係長とは親交でもあつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それは前の都鋼材時代の塗油の取引のときに、やはり會川営繕係長と交渉はありました。今回は會川営繕係長さんの契約になつております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 その塗油を入れたときからの関係があつてそういうことになつた、こういうわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それからさいぜんの証言の中に、あなたは豆を一千万円買つた。そのときに応援者と相談をしたという証言があつたが、その応援者というのはだれですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 藤井製作所の社長であります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 専売公社の者にさようなことをして全額受取つて、そのうち一千万円を使うということは、別に相談したことはないのですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そういうことはございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 証人が先ほど九月末に全部納入をいたしましたと言つたが、間違いはございませんか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 今日帳簿を持つて来ておりませんが、大体九月末だろうと記憶いたしております。

田渕光一自由党

○田渕委員 全部納入いたしましたか、契約だけ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 納入いたしました。

田渕光一自由党

○田渕委員 しかと間違いありませんか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 本員は今朝午前九時に、三田の四国町の倉庫を調べて参りました。そこであなたにしかと間違いはないかと念を押した。三田の四国町の専売局の倉庫に、川島龍一という昭和二十二年からおる倉庫係がおります。それから丹野という臨時雇い、それから倉庫の主任をいたしております染谷という者がおりますが、九時四十分まで待つても出て参りません。そこで倉庫の中を調べてみましたところが、おそらく三百トンぐらいしかなかろうと私は思います。ただちに実地検証の要求を私は動議として出しますが、これでも証人はここが通ると思つて、全部納めたなんということを言うのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 三田の四国町の倉庫ばかりでなく、品川の倉庫にも入つております。

田渕光一自由党

○田渕委員 取引は三田の四国町の倉庫で、昭和二十五年の三月二十日、時あたかも年度末の余つた金を、君が公団の會川営繕係長を知つているから、この五千五百万円という金をとつたのではないか。誠意があればなぜ一流会社の裏づけ保証をしないか。さつき言つた通りトリツクをしたのではないか。よその会社にあるものをとりつけますからというような甘いことで、公団が金を出すわけではあるまい。君のような下つばの陸軍中尉のような者に五千万円の金を出すというのは、何かそこに不正か妥協がなければ渡すわけはないじやないか。そういう甘いことでこの行政監察委員会が通ると思つて、そういう証言をしておるのか。全部一千九十トン納めていないじやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それでは倉庫を実地検証していただけば、一番よくわかると私は思います。

田渕光一自由党

○田渕委員 品川の倉庫というのはどこだ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 東京地方専売局の倉庫であります。

田渕光一自由党

○田渕委員 所は品川のどこですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 品川の倉庫は私は行つておりませんが、東京地方局の倉庫といえばわかります。

田渕光一自由党

○田渕委員 私は今通産省に、昭和二十五年の三月におけるマル公時代の鉄鋼市場の価格と、本年納めたと称する二十六年の五月から十月までの相場の資料を、秘書にとりにやつておりますが、もうできておると思います。この点を聞きたいのでありますが、私はこの証人は一応この程度に置いておいて、あとの証人を調べて、午後に延ばしてもう少し追究したいことがあるのであります。私は今のこの資料が来ないうちは質問が継続できないので、質問を留保しておきます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの先ほどの証言によりますと、鋼材を納めることについて契約をしたのは、係長と申されましたが、係長と契約なさつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 専売公社の経理局長の内藤さんであります。要するに契約書は内藤さんでありますが、実際のこまごまとした点は営繕係長とやつております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 直接会つて契約についてのとりきめをした人はだれですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 會川営繕係長であります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 何回くらい契約の申入れをして話がまとまりましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 本件に関しては二、三回だろうと思いますが、要するにちよいちよい行つているのは、私自身でなく、ほかの者も行つておるのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、そのときに前金をもらつて、それから納入する、こういうような約束ができたわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 倉庫があいておらないから、大体三箇月以内に引取るから搬入せよと言われましたものですから、結局とりようによつては前金でありますが、私の方は仮受金程度に考えております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 もつとはつきり念を押しますが、そうすると、仮受金にしても何にしても、とにかく前金というものをもらうという約束が、その契約のときにすでにでき上つていたわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私の方では、いつでも納入できる態勢に持つて行つたわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 契約のときにできたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 いつでもそれはできます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私の質問に答えてもらいたい。仮受金でも何でも、とにかく契約のときに、前金をもらうという契約ができておつたかと聞いているのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 証人にちよつと注意しますが、あなた方は前金を受けたというが、実際は頼まれて前金を受けたのではないか。専売公社から頼まれて、前金をとつてくれ、それで品物があるようにしてくれたということじやないですか。そういうことを頼まれたことはないか。年度末で専売公社に金が余つておれば、政府に返さなければならない。それを返すのがぐあいが悪いから、君の鉄鋼を買つたことにして、品物はここにこれだけあるのだということにする。君の方で保管証を出したのだろう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 保管証を出したということは、専売公社が政府に対して、実際に買いつけたものが現在ここに保管してあるので、現金で残つているのじやないということを言うために、君らが頼まれてやつたのじやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 頼まれたことはないというのだね。ただ普通の取引で前金を受取つたのだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかしその事情は君らは知つていたのじやないか。今、山口委員の聞いているのはそれなんだよ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 存じません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 品物を渡さない前に前金をもらうというようなことは、あなた方の普通の取引ではあるのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それは通常の場合ですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 通常の場合ございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 よその会社の品物を見せたというのは、契約が結ばれる以前ですか結ばれるときですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 以前であります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 公社の方では、そういう事情でもよろしいから契約を結ぼう、こう言われましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、この代金を渡してくれというのは、あなたの方から要求したのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 千九十トンを買い付ける金は私の会社にございませんから、お願いしました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それからあなたのところで鋼材の契約したのが安くて合わないというような事情は、公社の方でもわかつておりましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 公社としてはいわゆる建値でなければ買いません。そのために私は、三箇月以内に引取るということがございました。ですからそれでやりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 安いということはわかつていたわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 公社自体も存じていたはずであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、安いのであなたの方でもなかなか合わない。そこまで公社の方では知つている。そうするとあなたのような小さな会社で、そういうような合わない取引をしていて、ことによると品物が納められないかもしれないだろうというような事態が起るというようなことを、公社としては当然気がついていたはずですが、これについてあなたの会社に何らかの話がありましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 豆を買いに行つたという話ですが、その豆を買いに行くというのは、ほかのことで金をもうけて補いをつけるという、こういうことは公社の方では聞きましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 存じません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうすると、あなたは悪いことをやつたわけですね。そうでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私は要するに契約数量を完遂すればいい、そういうふうに存じております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 納入の期限はいつまでだつたのですか。何月になります。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 七月一ぱいくらいに引取るというお話でした。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それを九月末までに納入したということになると、あなたは違約したわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 違約に対する損害金は出していますか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 出しておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それを公社から請求されませんか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 受けておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 契約のときに、約束したのに違反した場合にどうこうするというようなとりきめもなかつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 普通の取引からいいますと、特に公社という責任のある立場において、あなた方のような小さな会社を相手にする場合、契約がどう履行されるかということがきわめて関心事になるわけですが、それについて、そういうようなとりきめをしないままでやつたというのは、どういうわけでしよう。あなたの会社はそれほど公社から信用される立場にあつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私はできるという信念を持つておりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの信念を聞いているのではないのです。公社の方の受取られる態度を聞いているわけなんです。あなたの会社が、普通の常識から考えれば信用ができない、契約に違反するのではないかというようなことが危惧されるにもかかわらず、それを考えられないで、契約にその点が明記されていなかつた。なぜあなたの会社はそういうふうに信頼されていたのか。あなたの確信の問題じやないのです。公社がなぜあなたをそういうふうに信頼するような関係にあつたのかということを聞いているのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 野口君、君が契約をかわしたとき、その第六條に、乙が期限を過ぎて現品を納付したときは、その遅延した納付品に対して、不可抗力または正当の事由による場合のほか、甲の指定に従つて遅延賠償金を納付しなければならない。前項の遅延賠償金は遅延数量に対する代金の千分の一を一日分とし算出したる額とする。但しその金額が百円未満のときは徴収しない、こういう契約書をかわしているじやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それはしかし約束は口頭であります。文書になつているのは、私の契約書では三月三十一日に納入完了になつています。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 文書で。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はあ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから、三月三十一日に君は納品を納めていないにもかかわらず、専売公社が納品が完了したということにしたことは、三月三十一日以後に現金を持つていると、それを政府に返さなければならないから、君と結託してすでに納入したということにした。君はその情を知つて保管の証書というものを君のところで発行したのじやないか。だからこの契約は、結局において、君も前金がほしかつただろうけれども、専売公社の方が前金を出したかつたということになるのだ。七月に納めるものをすでに三月三十一日に納めているという契約を君の方でしているのだから、その事情を知らないで君の方で判を押すことはないだろう。だからこの契約書と、山口委員の指摘したところの契約書、つまり延滞料をとるという契約書は空文だ。ただ君との妥協、やおちようによつてこういうものをとりかわしたものであつて、慣例に従つてやつた。実除には七月に納まるべきものを三月三十一日に納めたことにして、保管料を専売公社から出してもらつて、専売公社は三月三十一日に現品を持つているということにして会計検査院をごまかしている。そうじやないか。そこまではわからないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そういう役所の規定はわかりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君は役所の規定がわからずに、ただ向うの便宜上そうしたものと思つていたのだね。そうなのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうすると、さつきあなたは契納文書にそういう損害賠償の規定がないと言つたが、それは誤りですか、でたらめを言つたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 もう一度……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 さきほどあなたは、納入期限に違反したような場合、損害金をとられるというような規定は契約文書の中になかつたと言われましたが、先ほどの証言はでたらめを言つたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 誤りであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 誤りといいますと、こういうような大きな誤りがありますか。どういうわけで誤つたのですか。なぜ誤つたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私の質問に答えられないのですか。答えることはできませんか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私は、本件に関して別に専売公社の方からも受取りませんから、ないものと思つておりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 こういう契約書をかわさなかつたのだね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 かわしました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 この契約書をかわしたのでしよ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はあ。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 なぜ、書いたのに書いてないと言つたのか、それを聞いているのです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 書いてあります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 だから、書いてあるとあなたは今言われたが、なぜ先ほどは書いてないと言つたか、それを私は聞いているのであります。答えられないならば答えられないでかまいません。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 書いてあります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 繰返しても同じようですが、証人は今の私の質問には答えられないようです。  それから品物は納入していないにもかかわらず、三月末に納入したということを今言われたようですが、納入してないものが納入したように文書ではしである。こういうことは、公社と特別の関係にでも置かれない限り、どこまでもあなたは公社の方から違約を追究されるはずですが、これが追究されないということは、あなたと公社に特別な関係があつたからですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 なぜそういうごまかしで事が済んだのですか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは山口委員に申し上げますが、先ほどの証言にもあるように、三月三十一日に物が納まつておるように文書が書かれてあるのです。だから向うから違約金をとろうと思つても、公社は何も言うことができないわけです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ではもういいです。

田渕光一自由党

○田渕委員 関連して伺います。三月三十一日に納めたいということに文書はしてあるのですが、証人に聞きたいのは、この五千五百四十六万一千円という金を小切手でもらつて、日銀にしろどこにしろ、証人はこれをどこの銀行へ入れましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 三和銀行八丁堀支店に入れました。

田渕光一自由党

○田渕委員 それは当座ですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 通知預金と当座に入れました。それから定期と……。

田渕光一自由党

○田渕委員 金を納めるのに、通知というのは六箇月置くのだが、どういうわけで通知の六箇月のに預金したのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 通知預金というものはすぐ出せます。六箇月というのは定期預金であります。定期預金に五百万、通知を二千万積んで、あとは普通当座であります。

田渕光一自由党

○田渕委員 約半分という金はもう払いを受けたわけだが、そこで証人は、先ほどの証言から大分食い違いが出て来ておる。午後の休憩に入つて、本員は実地検証をして来るが、ここであなたがよく考えないと偽証がはつきり成立するのだ。今経理局長を呼んで調べるが、ほんとうはそうじやなかろう。ここに来たからといつて、君らを罪にしようというのじやないのだ。公団の制度、機構の悪いのはどこにあるのか、これを直そうというので今やつている。君らを懲役にやろうとか何とかいうことは法務府のやることで、それはこつちが告発すればできる。君ら四人を連れて行く馬車はあるのだが、ぼくはそんなことをする男じやない。五千万円の金をもらつて、トリックを使つて、一流会社の裏書きもないのに、それを三月に納めたという証書でごまかして、その品物が納まつているというが、実際の品物は納まつておりはせぬ。私は三田の四国町に行つて来ている。これは委員長に参考までに申し上げますと、三田の倉庫はこういうだらしないことをやつている。本員が追究したところが、倉庫の台帳がないのであります。全部伝票で来るだけだという。そこでお前ら三人は月給をもらつているが、品物がないのはどこに行くのかというと、それはみな東京地方局へ持つて行くのだからわかりませんという。こういうからくりをやつているのだから、証人は一つのおとりに使われている男なのだ。証人もまたその詐欺にかかつている。公社の年度末の剰余金を使いたいというので、何とか物資を買つたことにしよう、あの男は陸軍中尉でしつかりしているから、これを使いたいということだつたことがはつきりしている。あなたから正直に言わないで、あまりでたらめを言うと、告発するぞ。その当時の真相を正直に言つてごらんなさい。ここは検事局でも裁判所でもない。正直に言えばいい。国民に減税をしようというのを目的としてやつておるのだから……。あなたは十一時十三分に良心に従つて宣誓しておるのだ。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 再三申されますが、品物は全数量入つております。それは御検証になつていただけばよくわかると思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは田渕委員に申し上げますが、あなたの見られたのは四国町だけで、証人の言うには、品川の倉庫にも入つておる。また実際において納めてあるものがそのまま全部保管してあるとは限りません。あるいは全部使用済みになつておるものもあるかもしれない。だから専売公社の台帳と倉庫とを事務局をして検分せしめます。それからにしていただきたいと思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 あなたの会社はきわめて最近に創立されて、わずか資本金百万円だけの小さな会社であります。この会社の内容をもう少し詳しく聞きたい。いわゆる株主の分布状況、それから公社との取引は初めに何であつたか。そしてそれまでにどれくらいの量の取引があつたのか。何ら実績のないところにあつたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 株主の分布状況は、五月十五日を境にしてかわつております。それは私が北海道に豆を買いに行つた事件によりましで、重役が三名更迭いたしました。その前の重役は、私が専務取締役で五十円額面券の五千株、それから新保國雄君が常務取締役で五千株、本田直助氏が常務取締役で三千株、松岡氏が二千株、稻毛田氏が千株、藤井製作所の社長が千株、それから岡部という人が千株、監査役の前田博司氏が千株、本田さんの奥さんが千株であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その株主の名簿はあるでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ちよつと手元に持つておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 手元にないが、あとから出せば出ましよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 出ます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そこで君の相棒の新保君は、君が豆を買いに行くということについて、とてもそういうことをされたのじや、同じ重役として責任が果せないということで、やめたのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 やめる前には納得したのですが、私が北海道へついてから後、反対されたのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄を納めるべき金で豆を買うということは、とても自分として同じ重役のいすにすわるわけに行かないからというわけで、やめたのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。だから五月十五日以降重役の交替がありました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その新保君の意見に賛成して、あなたのところで三名の重役がやめているでしよう。そうすると君は、重役会の決議を無視して、重役会の意思を無視してまで豆を買いに待つたことになるじやないですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それは行つてから後であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 会社には会社の定款があるわけだが、穀類を取扱う、あるいは豆を取扱うという定款があるのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。行く前に重役会を開いて許可をもらつて行つたのです。

大泉寛三自由党

○大泉委員 新光鋼材株式会社というのだから、鋼材を取扱うことは定款にあるわけだが、豆を買うというのは、実にまつたくでたらめな営業であると私は思う。そこで証人は、復員後もう五回も転職されておる、そして最後にこの新光鋼材株式会社を創立した。しかも株券が五千株で、所要の払込みをしたというのだが、この出資の払込みは現金払込みか。あるいはどういうような払込みでしたか。またどこの銀行に払い込んだか。これを明確に答えてもらいたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 現金払込みで、払込みの場所は千代田銀行の永代橋支店であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そうすると、四千株だから二十五万円払い込んだわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 方々勤め先を転々としていられたあなたが、こういう新興会社をこしらえられたということは、どうもふに落ちない。ここであまりつつ込んだことを聞いては何ですが、あなたの金の出所がもし答えられれば答えてもらいたい。答えられなければいいです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 持つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 出所です。五回も会社をやめておりますね。それがあたりまえの円満な退職なら退職金をもらつているから、一箇所で五万円もらつても二十五万円あるけれども、あなたの説明によると、全部会社がつぶれてやめた。つぶれたところから退職手当をくれるはずはないと私は思う。それを大泉さんが聞いているのです。ところがあなたが持つておる二十五万円の株ですが、それはほかから借りたのか、あるいはあなたが持つておつたのかということを聞いておる。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 これはやはりお答えしなければいけないでしようか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 答えなければいけない。やみでも何でもいい、あなたのやつていた通り言えばいい。あなたは宣誓しているんだから……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それはやみでもうけたのであります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 やみだから税金を払わないのですね。そこで公社の會川営繕係長と知合いになつておられたと言うが、これはいつごろから懇意になられたのであるか。あるいはこの品物を納品せんがために懇意になつたのか、また懇意になられたのはどういう場所でじつこんになられたか、その点を……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はつきりした記憶はないのでありますが、二十五年の二、三月だつたと思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 どういう場所で……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 南国造船と一緒に行つて、専売公社で紹介を受けたのです。私が直接会つたのではなくて、新保君が南国造船に行きましてそれで懇意になつたのです。

大泉寛三自由党

○大泉委員 それから納めもしない物件を、保管の名義でそれに相当する多額の金額を受取つたから、保管に対して検査されるということはなかつたのですか。検査されたとしたら、公社のだれが検査されたのか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 會川営繕係長と同伴で、入丸産業倉庫、淺上倉庫に行つて、大体このような品物を納めました。

大泉寛三自由党

○大泉委員 納めたら検査があるでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 納める前に品物を見ていただいたわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 保管証を出されたと言われたのだから、とにかく納めたことになるわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、一応それの検収があつたわけでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 検収は搬入後検収されました。

大泉寛三自由党

○大泉委員 それでは初めから他人の物件を納めるからというので、それが保管の身がわりになつたわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それはわれわれ鉄屋仲間では、そういうことが多々ありまして、特に私たちみたいな小さな業者では、自分の在庫を持つということはそうないわけであります。要するに厖大な数量の契約のときには、大体品物をお見せしてお金をもらつております。それが一つの慣習になつております。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そういうことはあり得ないと私は思う。しかもどうも政府と一心同体の公社が買付、あるいは納品に対する金をまず渡してしまう以上は、やはり検収がなければならぬが、それが他人の物件であるが、本人の物件であるを見定めないうちに保管証を要求するわけもない。また保管証を出したからには検収がなければならないわけです。この点もう少し明確に、率直にあなたの方から、いわゆる納入者としての態度を明らかにされたい。あるいはまたそれは公社の方から頼まれて、それに応じたのであるかということ、その点をはつきりひとつ答えてもらいたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 頼まれたということはございませんです。

大泉寛三自由党

○大泉委員 さつき株の所有者の中に富士製鉄の社長と言いましたが、それは、どなたですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 藤井製作所の社長であります。藤井益雄と申します。ワイヤー・ロープの会社であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 北海道に行かれて豆を買いつけされた。その豆の処分、あるいはそれに対する回収された金はどういうふうな方法でやられたか。やはり物品納入に対する一つの支払いというような……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 豆を買いつけてすぐそれを売却して、その金をすぐこちらに電報で送金いたしまして、それをすぐ品物の買いつけにまわしました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 売却というのはもどしたのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 もどしました。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そうではなくて、あなたが豆を買つて東京なり大阪なりに送つてもうけようと思つたけれども、本社の重役の方から反対があつて、それをやめろということで買つた豆をそのまま……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 破約したのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そのまま現場で売つたわけであります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 五千五百数十万円の金は、とにかく物品を納入した代金として受取つて、その金はいわゆる品物の所有者に大体は行つているわけですね。ところが一千万円の余裕をまず生じておつたということは、まだ買付も何もしないで、そして人の倉庫にあるものをただそのまま保管したという名称のもとに金を流用したのではないのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 契約したうち、結局二百二十トンはマーケツトにない、いわゆる八幡製鉄だけがつくつておるものであります。そのためにこれはどうしても三箇月くらいかかります。そのためにその金を流用いたしました。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そうすると、結局保管したということは、架空な保管になつてしまうわけですね。それを公社の検収の責任にあたられた人と、いわゆる話合いでそれをやつたと考えられるのですが、どうでありますか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 検収はしていないだろう。約束だけで検収はしていないのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 証人が三月の二十日に契約をしておるのですが、先ほどの証言では、二十五年の六月に新光鋼材株式会社を創立した。その登記はいつ完了いたしましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 二十五年の九月十六日であります。

田渕光一自由党

○田渕委員 二十五年の九月十六日というと、金を受取つてから六箇月も経過した後に登記ができております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは田淵君の聞き違いです。片一方は二十六年です。金を受取つたのは……。

田渕光一自由党

○田渕委員 二十五年の三月二十日に契約をして、二十五年の年度末に金を受取つておるそうですね。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは会計年度が二十五年だけれども、普通の年度で言うと、二十六年の四月に受取つているわけです。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると三月二十日に契約をして、金を受取つたのは今年の三月三十日、こういうのですか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会社の登記が終つたのは九月十六日でしよう。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それから証人が専売公社と取引したのは、二十六年の三月から四月ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから会計年度から言うと、二十五年の会計年度一ぱいにそれが納まつたことに、まあごまかしてあるわけですね。

田渕光一自由党

○田渕委員 資料の七の一ページに、事務局から出されたのは、契約年月日を二十五年の三月二十旧としてある。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは事務局の間違いだ。

田渕光一自由党

○田渕委員 重大なことだ。  そこで、今通産省の鉄鋼局からの資料が入つたのであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ちよつと田渕委員に申し上げますが、事務局のは、契約は二十六年の四月にしたが、二十五年度の予算で購入する関係上、三月二十日に契約したことにした、こうなつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 やはり契約年月日は三月二十日になつている。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは二十六年の三月でしよう。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこでこの契約は二十五年の三月二十日に年度の関係で契約したといいますが、証人に伺いたいのは、当時の八幡製鉄所の建値というものは、ほとんどこの契約した半額であります。われわれの方としても考えがありまするから、これに対する速記をひとつしておいてもらいたいと思いますが、これであります。証人が契約しましたのは、二十五年の三月二十日付ですね。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 二十六年でしよう。そこを間違えてはいかぬ。

田渕光一自由党

○田渕委員 証人に伺いますが、二十五年の三月二十日ですか、二十六年の三月二十日ですか、それをはつきりしておいてもらいたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 二十六年であります。

田渕光一自由党

○田渕委員 二十六年三月二十日。そうするとこれは事務局にもう一ぺん念を押しますが、契約年月日の入つている二十五年三月二十日というのは、二十六年三月二十日ですね。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 いや、二十五年と書いてありませんよ。

田渕光一自由党

○田渕委員 ここに書いてある。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは重大な間違いだ。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこで、二十五年としておるから覚えておつたのでありますが、二十六年といたしますと、この三月の資料のとり間違いをしましたのですが、大体二十六年の五月、六月、七月、八月、九月、十月までに入れたと、こう言つております。契約をしたのはつまり今年の三月二十日、それならば、私は証人に非常に聞きたいことがある。先ほど三田の倉庫を調べましたときに、昨年の三月からは新生、バツト、光というようなもので三田の倉庫が一ぱいであつた。そんなにタバコの箱が一ぱいでありましたが、今年の五月から倉庫があきまして、この鉄鋼材が入つて来ましたと、こう私が聞きましたところ、三田の四国町の川島という証人が証言しておるのであります。先ほど証人は、倉庫があいておらぬから、あいたら追つて通知するから、そこへ入れておいてよろしいというわけで、三箇月間の余裕をもらつたと言つておりますが、そうすると、ここにもからくりが一つ現われている。二十五年の三月から本年の五月、一年というものは、三田の倉庫は新生、光、憩、バツトという箱で一ぱいであつた。本年の五月なら倉庫はもうあいている。あいているところへちびりちびりと積んだのがこの鉄鋼であるから、おそらく私は二百トンないと思いますが、そこで倉庫があいたら搬入するということは、ここに大きな間違いがあるのですが、本人が入れる気さえあれば、十分どこへでも、倉庫を見てこれなら入れましようと、誠意さえあれば入れられたのですが、その三田の倉庫を見に行つたか、見に行かぬか、伺つておきたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 三田の倉庫へ五月末までに約四百トン入れてございます。私も現場を見ておりますが、三田の倉庫は、電車通りから一つ奥に入つた通りでありまして、門が非常に狭うございます。それから鋼材の倉庫ではございません。そのために倉庫クレーンもございませんし、また公社さんの要求で、アングル等は一本々々積み重ねて行く、いわゆるこれは業者では、はりつけと申しますが、はりつけまでさせられるので、非常に時間的にかかるわけであります。今申されたように、二百トンしか入つておらぬと言いますけれども、私はもつと現在でも入つているのじやないかと思つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 田渕委員に申し上げますが、それは一応検証してからにしたらどうですか。

田渕光一自由党

○田渕委員 よろしゆうございます。  それから今通産省の資料が入つたのでありますが、大体建値は、マル公撤廃後においては、八幡製鉄所の建値をとつております。証人と契約をいたしました棒鋼の丸棒の六ミリ、十トンというものが五万四千五百円で当時契約をいたしておりまするが、それは五万一千九百円の建値であります。これを五万二千円といたしましても、トン二千五百円のマージンがあるわけです。しかも証人は自分で扱つたのじやない。倉庫までは公社が持ち込むということになつておるのだから、これまたぬれ手であわのつかみどりである。それから第二番目の棒鋼の丸棒の六ミリが百八十トン、これが五万一千円で契約をいたしておりまするが、これは四万八千三百円の建値になつており、これまた三千円も抜いている。それから等辺の山形鋼棒が十ミリ×百×百、これはアングルだからこうなつておる。これが百二十トン、四万九千九百円で契約をいたしておりまするが、これが四万五千五百円、これまた四千円の差がある。それから等辺の山形鋼、アングルです。十ミリ×九十×九十、これの百トンが四万九千九百円で契約をいたしておるが、これが四万五千五百円、それから等辺の山形鋼の九ミリ×七十五×七十五が百六十トン、これが四万九千九百円で契約をしておりまするが、これが四万五千五百円、それから等辺の山形鋼の六ミリ×七十五×七十五、これが百トン、四万九千九百円で証人は契約をいたしておりまするが、これが四万五千五百円、それから不等辺の山形鋼、これは要するにアングルの片方短いやつでありまするが、これが三ミリ×百五十×九十、これが二百二十トン、これが四万七千五百円の建値であります。これを証人は五万二千二百円で契約いたしております。五千円抜いている。二百二十トンで百万円抜いている。厚板の九ミリの五十×二十、これが二十トンか二百トン——証人に伺いますが二十トンか、二百トンか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 二百トンであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 この建値がトン四万六千円であります、これを五万一千五百円で、五千五百円、これでも百万円抜いておる。こういうような鉄鋼局の資料が入つておる。八幡製鉄の建値であります。しかも運賃は公社持ち、こういうものが入つておるのに、二百万円も損をしたというようなことを言うて、豆を北海道で買付けて七十万円の損だなんて、これはうそだとはつきり常識から判断できる。これでも宣誓をした証言として間違いがないかどうか、もし多少、間違いがあるのなら、この際取消されておいた方がいいじやないか。全然取消さぬというのなら、この証言と速記をもつて本員は考えがあります。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 今申されたのは確かに八幡製鉄の建値であります。しかしながらそれで契約してくれるかどうかということは疑問であります。そのために要するにその数量、例の一千トンというものをすぐ八幡製鉄がその単価で受けるということは考えられなかつたわけであります。当時の状況からして……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄材が値上りしたわけだな。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 四万六千円を五万一千円で、百万円抜いておる。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 当時のマーケツト・プライスは、八幡製鉄の建値にプラス一万円であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのマーケツト・プライスが八幡製鉄の建値に対してプラス一円のマーケツト・プライスであつたというわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 一万円であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 プラス一円のマーケツト・プライスであつたというわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体そうであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 念を押しておきますが、先ほどからの証言に偽りはありませんか。それだけはつきり……。間違いありませんか。本員が追究した点において……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 なければ、ないでよろしい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、田渕委員の尋問はどうしますか。保留しますか。

田渕光一自由党

○田渕委員 保留します。というのは、経理局長を呼んでおります。ところがまた経理局長はあとで、いやだへちまだ、會川がやつたと逃げるにきまつているから、これとの関連があるから、尋問を保留しておきたい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは田渕委員の尋問がまだ保留されておりますので、再開後、経理局長の尋問後、引続き野口証人に対する尋問を継続いたします。

田渕光一自由党

○田渕委員 議事進行で……。休憩中に、本員はこの品川の倉庫をひとつ調査してみたいと思いますので。御了承願つておきたいと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 田渕委員が品川の倉庫を視察されるというのですが、調査員をして調査せしめるに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは品川の倉庫を、調査員をして調査せしめることといたします。  午後一時半まで休憩いたします。     午後零時三十四分休憩      ————◇—————     午後二時一分開議

篠田弘作自由党

○篠田委員長 休憩前に引続き会議を開きます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 議事進行について——六日目の十一月十五日に会計検査院長それから日本専売公社の総裁を喚問することになつておるわけですが、それにこの間の会議の都合から、日本塩回送株式会社の取締役である森田君、それから前社長の沼野君まで四人呼ぶことになるわけですが、大体この日は総括的な尋問の日であると思いますし、一番重要な問題がこの日に出されて来ると思うのですが、この十五日に四人やるというのは、今までの会議の進行状態から見てかなり困難かと思いますので、会計検査院長と専売公社の総裁を翌日にでも繰下げてもらうわけに行かないですか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは、ただいまの山口委員の議事進行に関する御発言ごもつともと思いますので、十五日以前に理事会を開きまして、どういうふうに取扱うか、秋山総裁、会計検査院長の方を延ばすか、あるいはその他の両君を延ばすかということを協議したいと思いますから、御了承願います。  日本専売公社関係事件について調査を進めます。ただちに内藤証人より証言を求めることにいたします。内藤敏男君ですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ただいまより日本専売公社関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  なお証人が公務員として知り得た事実が、職務上の秘密に関するものであるときは、その旨申出を願いたいと存じます。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人内藤敏男君朗読〕    宣誓書  良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは宣誓書に署名捺印してください。     〔証人宣誓書に署名捺印〕

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 証人の略歴について述べてください。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 いつごろからでしよう。ずつと初めからですか。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 簡單でいいです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 専売に関係いたしましたのは、昔、大学を出て入りましたときにしばらくおりましたが、その後ずつととだえておりまして、最近、昭和二十四年の五月に、専売公社になる直前でございますが、専売局の経理部長になりまして、それから二十四年の六月、専売公社ができました際に、そのまま経理局長の職を勤め、今日に至つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その前は何ですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その前は大蔵省の財務部長を勤めておりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 專売公社の経理局の機構とその所管事務について概要を述べていただきたい。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 経理局は大体課が四つにわかれておりまして、主計課、原価計算課、営繕課、会計課、この四つになつております。やつております仕事は、主計課が予算の編成、それから示達、それから会計法規関係の制定と申しますか案をこしらえること、それから契約の審査関係をやつております。それから原価計算課の方は、公社の決算とそれから原価計算の仕事をあわせてやつております。それから営繕課の方は、これは営繕関係の事務及び技術の両方をやつております。それから会計課は本社におきます事務用物品等の購入、これは本社だけのものと、場合によつては地方局の分も求めることもございますが、主として会計課は事務用物品の購入をやつておりますと同時に、本社で支払われますものは全部会計課から小切手によつて支払われるということになつております。経理局の仕事は大体このようなものであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたは日本専売公社の契約担当者になつておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 契約担当役ということになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 主要資材の購入契約締結までの事務処理の概要について述べていただきたい。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 本社におきまして大きな主要資材を扱つておりますのは、大体製造用のものでございまして、製造局の資材課で主管をいたしております。そこで必要な資材の調達計画をきめまして、それぞれ業者に当りまして、一応の案ができたものを書面の形にいたしまして、われわれの方に協議をしに参ります。その場合先ほど申しました主計課でもつて、経理局といたしましてはそれの審査を行うわけであります。従つてその審査の相手方は、製造局の資材課の者でございまして、そこと話合いをいたしまして、不都合なものはだんだんに直さして行くということにいたしております。従いまして業者と主計課が接触するということは、まれにはございますが、原則としてはないのでありまして、内部の機関といたしまして、資材課と主計課が話をして、その審査を書面審査でやつておるということになつております。それで決裁が済みますと、これは役所と同じように職印がございますので、その判こを押すのを、会計課の方で、私の方がやつております。大体そういうふうにして契約事務を行つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういたしますと、主要資材の購入については、あなたは実務には携わつておらないわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 業者との折衝その他に関する限り、実務には携わつておりません。資材課に対しまして、注意をするということはあり得るわけでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専売公社の予算中、流用を制限されておる費目はどんなものですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 政府関係機関予算の予算総則にきめられておりまして、給料、手当に属する経費、謝金及び報償費、補助金、負担金及び交付金に属する経費、それから交際費、施設費ということになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうしますと、消耗器材費のおもな使途について述べてください。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 消耗器材費は、公社の事業をやつて行く上に必要な物品類を購入するのが主なる目的でございます。もう一つは、会議などを催します場合に、一般会計の官庁でありますと、食糧費という科目がございますが、これが公社でございますと、消耗器材費の中に入つているわけであります。それで、事業上の物品と申しますと、非常に種類が多いのでありまして、大体施設関係以外の物品はほとんど全部入つているというふうにお答え申し上げるよりしようがないと思うのでありますが、俗に言います消耗品よりは幅が広いのでございます。たとえて申しますと、自転車だとか、こちらは診療所などを持つておりますが、そこの医療用の器械器具とか、あるいはラジオなども入つておりまして、もちろん筆墨文具等の消耗品もございますが、それよりは幅の広いものになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 消耗器材費予算を会議費及び接待費に使用しているような事実はありませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 ただいま申し上げましたように、ほかの一般官庁では会議用の食糧費というものがあるのでございますが、公社におきましては、専売局の時代から、消耗器材費からそういうものの用に充てるということになつておりまして、消耗器材費等から会議費等に使うことはございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 接待費はどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 接待と申しまして、会議に関係をして接待することはございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会議という意味は、内部の会議も外部の会議も含めて会議といつておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 さようでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その額は幾らぐらいになりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これも実は概数しかわかつておりませんが、二十五年度の実績は大体四千二百万円程度じやないかと思います。それから本年度におきましては、さらにこれを圧縮しまして三千万円程度に納めたいということで、実は昨年度の後半期から消耗器材費のわくをきめまして、その範囲内に統制して行こうということでやつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは経理局としてそういう方針を自発的に立てられたものですか。それともまたどこかから何か……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは総務局の方とわれわれの方と相談いたしまして、両方の意思でこういうふうな形に、統制と申しますか、わくをきめることをやつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 消耗器材費の中から接待費を出すということは、これは予算の流用にはなりませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 初めからそういうふうな目的で組まれているものでございますので、流用にはならないと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういうふうな一つの習慣ですか、それともまた何か條文の上にそういうものがあるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 條文にはございません。科目の取扱い方でそういうふうになつているわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 科目の取扱い方で、接待費や会議費という名目でなくして、消耗器材費で接待している、そういうことを認めているわけですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 予算の科目上は、会議費とか接待費というものはございませんが、消耗器材費そのものとしてそういうような会議なり、会議に関連した接待に使える、こういうような意味でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは専売局当時からの習慣ですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 専売局当時からございました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 昭和二十五年度の消耗器材費予算で、多量の鋼材あるいはセメントを購入しているようでありますが、その点について説明してもらいたいと思います。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 ちようど昭和二十五年度の終り、三月分におきましては、その前年の六月に勃発しました朝鮮動乱が、その前途がどうなるかというふうな問題がありまして、非常対策用あるいは一般の補修用ということを考え合せまして、備蓄用の資材としてセメント三千トン、この金額が二千百二十万円になります。それから各種の鋼材を合せまして千六百二十トン、この金額が八千三十九万四千二百五十円ということで、これを朝鮮事変の推移にかんがみましてどういうことが起るかわからぬということで、備蓄用して購入したわけでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 購入された理由はわかりましたが、購入先別の数量はわかりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 わかります。まずセメントでございますが、セメントは磐城セメントから千トンそれから樫野石灰工業株式会社から五百トン、株式会社扇友商会から五百トン、秩父セメントから千トン、合計三千トンでございます。それから鋼材の方は、千九十トンを新光鋼材株式会社、五十トンを株式会社森川商会、それから百八十トンを森岡工業株式会社、それから三百トンを日管工業株式会社から購入いたしました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 消耗器材費のうちからセメント、鋼材そういうものを買うということは、言いかえれば鋼材、セメントというものは、これは施設用のものだと思うのですが、これは予算の流用にはなりませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これを買いましたときは、先ほど申し上げましたように、朝鮮動乱の推移にかんがみまして、非常備蓄用という考え方で購入いたしましたので、備蓄用のセメント、鋼材等は消耗器材費として扱うことになつておりますので、予算の流用にはならないかと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 購入された資材は、公社の資産から落されているということですが、その理由はどういうわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは予算の科目から言いまして、消耗器材費で購入いたしましたものは、いわゆる固定資産には計上しないというふうな制度になつております。従いまして、これらのものも一応バランス・シート上の資産には載らないわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 消耗品になつておるわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 消耗品として、こちらの会計をやつておりますものに物品出納職というものがございまして、それが責任をもつて保管するということになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかしこれは備品なら備品として、備蓄品なら備蓄品として、科目に残さるべきであるし、またこの場合には、本社の建築がなされておるので、その建築に使われておるとすれば、明らかにこれは固定財産として使われておるのだから、どつちかに残らなければならぬと思うがどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 買いましたのは先ほど申し上げましたように備蓄用でございますが、その後朝鮮動乱の停戰交渉などが進んで参りまして、事態が相当緩和されて参りましたので、ただいまお話のような本社の建設がたまたま行われておりますのに使用すれば使用し得る状態になつております。もし使用いたしますと、その場合には、この鋼材なりセメントというものを工事費に加算いたしまして、建物の金額を出しまして、それが固定資産の建物というところに載つかることになります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その場合消耗品の科目はどうなるか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは雑役といたしまして……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 雑収入としてもどつて来るわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 雑役という整理をいたしまして消耗品から建設勘定に移るわけです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 建設勘定に移しますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 はあ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 購入にあたつて入札の方法によらないで大部分の鋼材が新光鋼材という小さな会社に随意契約で購入されている、その理由はどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほども申し上げましたように、この鋼材の市場が朝鮮動乱の深刻化にからみまして、なかなかこちらの思うようなところから買うことができなかつたのでありますが、初め入札をしようと思いまして、それぞれメーカー等に当りましたが、いずれも売惜みでございまして、問屋筋に問合せた結果、そういう鋼材の手持ちがあるからということで、申出ましたところのうち安いものを選んで契約をしたわけでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 新光鋼材というのは百万円の会社ですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 百万円と聞いております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 百万円の小さな会社で、重役から社員まで合せて八人しかおらないということを先ほど新光鋼材の野口君が証言したわけですね。それに対して五千五百万円の現金を渡したということは、ちよつと常識では受取れないのだが、それはどういう意味合いで渡しましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 商事会社でございますので、資本金に比べて取引量が多いということも相当あるのじやないかと思つておりますが、たまたま新光鋼材からこれだけ公社に納められますと言つて来られた数字が多かつただけであります。特に新光鋼材を選んでどうこうということはございません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄材の売惜みをほかの会社がしておつたときに、新光鋼材が安い入札というか、原価計算であなたの方へ納めたいと言つて来たので、あなたの方では飛びついてこれを買つた、こういうかつこうですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 大体そういうかつこうになつたかと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで納期はいつになつておりましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 納期は三月一ぱいということになつておりまして、但しこちらに引取ります場合に、公社の方の倉庫に葉タバコ等が入つておりまして、それを出してからにするという意味で、そのまま業者側に預かつて保管証はとつてございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 さつきの新光鋼材の専務の野口君の証言によると、三田の四国町ですか、そこの倉庫が葉タバコその他で一ぱいになつているので、三月以内に納めてくれということでやつた、自分の方で保管証を納めておる、ところがその保管証を保管しておるということについて、新光鋼材は別にそれを自分の手持ではなくて、あなたの方の會川さんという人に見せたときには、大きいメーカーの品物をその倉庫に行つて見せて、こういう品物を納めるのだが、これでよいかということで承諾を得た、こういうふうに言つておりますが、その通りですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私の方の係の者が新光鋼材の倉庫を見たと申しておりますが、それは私の方としては、その品物を買つたというつもりでその倉庫を見たのでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 納期は大体三月以内ということになつておる、もし納まらなかつたならば、新光鋼材との契約によつて、納期まで納まらないものについて延滞料をとるとか、いろいろなあなたの方で契約しているわけですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 ただいまのお話の通りでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それだのにどうして品物が納まらなかつたのに三月三十一日で納まつたというふうなそういう文書をあなたの方で作成したのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 納まりましたのは三月三十一日ではございませんで、その書類をこしらえましたのも四月になつてからでございます。そこで保管を頼みまして、あとはこちらの倉庫が明いたところで持つて来てもらうということでありまして、補償金の問題は——賠償金と申しますか、その問題は起きて来なかつたかと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 四月になつて契約をされたのですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 契約書をこしらえましたのは四月でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 四月になつて契約書をこしらえて、しかもその品物はあなたの倉庫の都合で三月以内に納めればよろしいと、こういうことになつて契約書がかわされた。実際は十月までに大体の品物は納まつた、こういうことになつておる。それにもかかわらず三月三十一日に品物が納まつてしまつておるという証書をつくつたのはどういうわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その場で納めてもらいまして、こちらの倉庫の明くまで保管をしてもらうということで証書をつくつたのであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それはあなたとしてはそう言う以外に方法はないと私は思うが、ちようど昭和二十五年度の会計年度が三月三十一日で終るので、そのときにあなたの方で予算が何億円か余つておつた。しかし四月になればそれを国庫に返納しなければならないという都合上、それを現物化したことにしてそういう証書を作成する、そういう鋼材が現にあなたの手元にある——手元にあるということは要するに保管してある。すでに三月三十一日までに品物が買つて納められてあるということを、あなたの方で会計検査院なり大蔵省なりに示す必要があつてそういうふうにされたのではないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申しましたように、備蓄用として必要なものでございますので、年度内に間に合うように買いたいということで……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 買いたいのはあなたの希望であつて、そういう御希望があつたということはわかりますけれども、実際問題としては買つてなかつたのですね。何か経理の都合で、買つてないものを買つたようにしなければならないということじやないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 われわれの考えでは、品物が提出済みになつて、もつとも契約以後支払い未済ということで四月に金を払うのは予算は残しております。これは合法的にできることでございますが、それで検収をいたしまして、われわれのものになつたというところで支払つたわけでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 検収はだれがしましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 検収は私の方の係員が参つて……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それを報告を受けただけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 報告を受けただけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 検収はしておりません。先ほど野口証人がはつきりここで検収はしておらない。しかし小さな会社として、千何百トンという鋼材を持つことができないから、これは普通のブローカーあるいは小さな鉄鋼会社は通例だけれども、そういう注文があればメーカーあるいは問屋を見せて、こういうことでいいんだということで、前金をもつて買い取つてやるのが商業上の手段であると言つておる。であるから検収しておらない。あなたの部下はあなたに検収したと言つたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私の方の規定上の検収はこれで済んだという報告を受けております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは口頭ですか、文書ですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 検収済書という文書ができております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ところがこの新光鋼材の専務の野口君は、あなたの方から渡した五千五百万円の現金の中から、千万円を持つて北海道に行つて豆を買つておる、こういう事実を御存じですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 そういう事実を承るのは本日が初めてでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 部下からも報告はありませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 別にそういう話を部下から聞いたこともありません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 今日における現品の納入状況はどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 全部搬入済みで、公社の倉庫に入つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どことどこの倉庫に……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 品川の東京地方局の構内と、それから芝の四国町の倉庫と、それから本所の業平工場の倉庫です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは幾らずつ入つておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 今その内訳を実は持つておりませんが、その三箇所の倉庫に全部……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あとで文書でそれを提出してください。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 この品川、四国町、業平の倉庫にもちろん一日に納められたわけではないと私は思うが、その納められた日時、何月何日何トンずつ納めたか、そういうことをひとつ全部文書にして出してください。この納品の遅延に対しては、先ほど言われたように公社は三月三十一日で納まつたものとして、それから先に延びておるのは公社の倉庫の都合であるということから、契約上の損害賠償、そういうものの要求はしてないのですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その通りでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鋼材の価格は、当時と現在と比較してどういうふうになつておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 手元に持つております資料は、日銀の調べました卸売物価指数でございますが、鋼材一次製品というのでございますが、これが当時私どもが鋼材を買いましたときに、三月は、これは指数で出ておりますが、六三七になつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それはしかし指数ですから、何か年度があるでしよう、標準の年度が……。何年に比べて六三七……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 三月が六三七、四月が七二〇、五月が七四六、六月が七五二。ここまでわかつておりますが、ここで朝鮮動乱の停戰協定が始まつた関係であつたかと思いますが、七月はそれが少し下りまして七二七、八月が七〇六、九月が六九九。現在ここまでしか調査ができておりません。われわれこれを買いました三月に比べますと、まだ幾らか高いような気配を見ております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専売公社は昭和二十四年度に保険の予算をつくりましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その通りでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのいきさつを述べてください。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実はこの問題は、予算に組みました当時私はまだ専売公社に来ておりませんので、そのときの状況をいろいろ話をきいておりますので、そのお話を申し上げたいと思います。専売局が専売公社になるにつきまして会計制度を調査しなければならないということで、昭和二十三年の十二月に大蔵省省議だと思いますが、その大蔵省の省議決定がございまして、会計制度調査会というものをこしらえました。委員は実業界、学界、官界等の方々にお集まり願つて、公社の会計制度はどういうものであるべきかということを御検討願つたのであります。その中に公社の保險の問題が取上げられまして、専売公社が独立採算制をとるというふうな公共企業体になる場合には、火災保険もやはり民間企業と同じようにつけたらどうか。もし保險会社につけることができなければ、せめて自家保險を考えたらどうかというような答申がこの会計制度調査会からあつたのでございます。そこで当時専売局におきましていろいろ研究いたしましたところ、専売局といたしましては、保險については従来国有財産でありました関係上、全然火災保險というものをつけてございませんので、保險に関する知識がほとんどないというところからと、もう一つは制度上自家保險をやるというふうな建前になつておりませんので、たとえば自家保險で積み立てて翌年度に繰越して行く積立金などをどうやるかというような問題も制度上できておりませんので、とにかく永久的ではないにしても、ここ数年間は保險会社の保険につけて、いろいろ保険に関する制度の研究をしようじやないかということで、大蔵省に話をし、もちろん先ほどの会計制度調査会にも大蔵省から文書課長以下委員が出ておりますので、予算に組まれたものと承知をいたしております。その予算が国会を通過しまして、二十四年度は実は専売局から公社に移りかわる年でありまして、予算の積算は六月から公社になりますので、六月から保險をつけるということになりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 保險契約の内容はどんなふうにしておりましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私が参りましたときにはただいまお話いたしましたような状況で、予算も成立いたしておりますし、係の方も当時の経理部におきまして、寄り寄りこの火災保險の研究をいたしておりました。そこへ私参りまして、いろいろ話を聞いてみて、先ほどのようないきさつがございますので、一応公社の新しい幹部で相談いたしました結果、予算も通つており、準備も進んでおるなら保險をつけた方がいいじやないかということで、保險をつけるべく努力したわけでございます。そこでこの保險を見ますと、大体専売局で扱つておりますタバコの工場というものが保險会社の方の料率表にあるのでございますが、これは先ほど申しましたように日本では一ぺんも使つたことのない料率でございます。保險を政府としてはつけなかつたわけでございますから。そういう率がありまして、これがアメリカとか英国の外国の例から来ているのだという話でございますが、いかにもわれわれ保險はしろうとでございますが、高いような気がいたしました。保險も技術的になるかもしれませんが、建物の構造によりまして一級、二級、三級などというふうにわかれておるのでございますが、それがたしか千円の保險金額について十四円何がしというふうに記憶しております。とにかく高いじやないかということで、保險会社とさんざん折衝いたしまして、実はこれをきめますのに二箇月かかりまして、六月からつけるべき保険が八月に延びたのでございます。そこで結局保險会社と最後にきめましたのが、これも一級、二級、三級ございますが、中をとりますと七円六十銭ということで、いわば先ほど申し上げました公定価格の半分に近いところまで下げさせることができたのでございます。と同時に、さらにこれから耐火造につきましては二割引、木造につきましては一割五分引き、これは大きなものを一括して保険につける場合に特定の割引をしてくれということを申しましたところ、そういう……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 木造が一割六分。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 耐火造が二割引で、木造が一割五分……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 耐火造の方が……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 割引料金です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申しました率ではじき出したものから、これだけ引くということであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうですが。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 それで非常に保険会社の方も理解を持ちましてここまで下げてくれましたので——これはちよつと余談になるかと思いますが、この保険料率といたしましては、燃えるものを扱う工場としては一番安いところに来たと思います。これから下はドライ・アイスとか、あるいはソーダ水をつくるとか、燃えない工場の料率だけがあるというお話でございまして、二箇月遅れましたが、私といたしましては一生懸命にやつたつもりでございます。そこで……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 金額は。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 金額は先ほど申しましたように、二箇月遅れましたので、八月から年度末までつけるということになりまして八箇月になります。それでその保險料が六千二百一万七千何がしということになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 六千二百一万……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 六千二百一万七千何がし。その次に、これは当時全国に三十六、タバコの製造工場がございましたので、そこの設備とそこにあります葉タバコ等の動産を一緒に保險につけたわけでございます。それからその後、これは葉タバコ再乾燥場と申しまして、アメリカ種のタバコにつきまして、収納したものをもう一度、再乾燥ということでやり直しまして、多きなたるに詰める工場でございます。これは従いまして……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そんな説明はいいですから、葉タバコ再乾燥工場は幾らか……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは一月からつける、三箇月ということにいたしまして、これの保險料が八百六十六万六千何がしということでございまして、両方合せますと十千六十何万かに……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 六十八万四千円ですね。それで契約期間中火災がありましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 契約期間中は、この保險をつけたものにつきましては火災は起りませんでした。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 火災はなかつた。それじや専売事業開始以来、火災によつて専売局の財産が損害を受けたというのは一体どのくらいありますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実は専売以来ではございませんが、大正十一年からのがわかつております。これは総額で千七百万円になつております。もちろんこれは帳簿価格でございますので、現在の価格とは大分数字的には違いがあると思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 大正十一年からといいますと、大体三十年の間に千七百万円より損害がなかつたのに、今日七千六十八万円を保險につけなければならなかつたということは、ただ公社に機構がかわつたからそういうふうにされたのか、あるいはまた専売公社の出身が保險の代理店をやつておるので、それに手数料をやるためにやられたのですか、どつちですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私予算を組みましたときに、先ほど申し上げた通り、直接ではございませんが、そういう話を聞いておりますが、あくまでも事業上必要だという見地から予算を計上してやつておるのであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのときの経理部長はどなたですか、保險をつけられたときの……。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 保險の契約をいたしましたのは私でございますが……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 制度をつくられたのは。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 予算の編成をいたしましたのは小島宗高という私の前任者でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 小島さんね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 はあ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その保險契約について、代理店がたいへん競争されたそうですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 お話の通りでございまして、私のところにも、やつてくれという陳情に参つたのが、はつきり覚えてはおりませんが、十数社くらいあつたのじやないかと記憶しております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そのうち何社と契約されましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 代理店は公社には直接関係ございません。保險会社の代理店でございますので、保險会社の方と契約をいたしました。それはたしか六社だと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 直接関係はもちろんないでしようが、六社のうち実務に携わつておるのは一社であつて、あとの五社は全部専売公社あるいは専売局から天くだりされた人々によつてつくられておる代理店であつて、しかもそれは代理店の実務を行つておらぬということは御存じですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 それはこまかい点は存じませんが、とにかく一社がその代理店の中の幹事会社ということになつておりますので、その一社が動いたということは存じておりますが、ほかの会社がどうしましたか、私存じておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 保險の代理店への手数料というものは、そうしますと、保險会社から直接代理店に払つておるのであつて、あなたの方は関係ないわけです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実はその点につきまして、私はその折衝の間に、もし代理店を使わなければ、保險料を幾らか負けてもらえるのかという話もいたしましたが、これは何か保險会社の方では憲法だそうでございまして、代理店があろうとなかろうと、いただく保險料にかわりないということでございまして、保險会社の方から代理店には手数料が支払われておるのでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 代理店に支払う手数料は公社の関係ではありませんけれども、先ほど言つたように、大正十一年から今日まで三十何年問に一千七百万円きり火災の損害がなかつた。それに七千万円以上の保險の掛金をかける——とにかくかけて、まああなたの方は直接払わなくとも、会社から専売公社出身の代理店を育成しなければならぬというようなことは、前から考えられておつたのじやないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 そういう話は全然聞いておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 今のあなたの数字は、大正十一年から一千七百万円というお話でしたけれども、こちらで調べたところによりますと、百九十一万円きり損害がないそうですが、その点はどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申し上げました中には、ちよつと普通の事故でない、大正十二年の大震災の数字と戰災の数字が一緒になつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 大震災と戰災を合せてすらも大正十一年から一千七百万円きりない保險を——あなたの場合ではないから、あなたはここで責任ある回答はできぬと思うが、つけなければならなかつたという理由に非常に世上の疑惑がある。疑惑のある方が私はもつともだと思うが、あなたは今どういうふうに考えられますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申し上げましたように、帳簿価格でございまして、現在の価格によりますと、相当の金額になるかと思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 もちろんそれは帳簿価格でしようが、そのとき弁償すれば百九十万円で弁償できる。それはどう思いますか、もつとものことだと思いますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 工場の設備にもし火災が起るというようなことがございますと、相当金額的には大きなものになります。たとえばこの戰災後復旧いたしました工場でも、建物と設備と両方加えますと、一工場四億、五億ということになりますので、もしそういうものの復旧というふうな場合には非常に困難が起りますので、やはり保險をつける必要はあるかと考えております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 今でもそう思つておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 この公社ができますときと現在と、ちよつと公社の性格が、われわれが考えておつたのとかわりまして、最初の政府と申しますか、国と申しますか、そういうものから独立した機関だというふうな考え方で考えますと、企業体としては保險をつける方がいいだろうと思いますが、現在のように予算制度で、国となかなか離れない——官庁と同じようなやり方をやるということになりますと、名前は公社でありますが、財産は国有財産と大体同じことじやないかということで、そういう限りにおいては、保險はつけなくてもいいのじやないかというふうに考えております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 今つけていますか、いませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 現在はつけておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、保險の契約というものは第一回でやめたわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実は翌年も続けてやる研究をいたしておりましたが、閣議決定がありまして、保險をつけずに自家保險を考えたらどうかというふうなことを、大蔵省の方から閣議決定を通して言つて参りましたので、保險をつけることをやめたわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専売公社と保險会社との間に昭和二十四年八月一日付で仮契約が成立して、保險会社の責任がもうすでに開始しておるのに、取扱い代理店は十一月八日になつて設定しておる、そういう事情をあなたはわかつておりますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 代理店の問題は知りませんが、間に期間がございましたのは、仮契約をしたときには、保險会社側では大体これでよかろうということでありましたので、保險の方では料率算定委員会というものがありまして、保險会社はそこを通さなければならない。それからそこを通りますと、大蔵省に承認をもらうというふうな手続があるそうでありまして、保險会社は、八月から責任を負う、この料率でやりますが、しかし正式にきまるのは、それが料率委員会を通り、大蔵省の承認を得てからということで、その間仮契約から本契約まで約二箇月か三箇月でありますかの期間がかかつたわけでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 保險会社は公社と面接契約をして、料金を払つてもらえば代理店に手数料を払わないでいいのですから、その方が得な話だ。その保險会社が八月一日にあなた方と契約をしてすでに責任が発生している。しかるに十一月八日に至つて代理店を通した形において保險会社から代理店に払いもとしておる。しかしその大部分の人は公社出身が多いのですが、公社から保險会社に圧力を加えたというようなことはありませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 保險がつきましたのは先ほど申し上げましたような事情でございまして、本契約ができましたのが十一月でございまして、代理店の契約と本契約と大体同じころにできたつもりでございます。それから公社から保險会社に圧力を加えるというようなことは、私事務当局としてやつておりましたが、向うはなかなか大きな会社で、公社の言うことをきくようなあれではございませんでした。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どなたか御質問はありませんか。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 二十五年度の予算中消耗器材費として一億円が年度末に残つたというが、これは二十五年度の予算を経理の方で組まれたわけですが、こういうものは残るような組み方をされたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 初め積算いたしました場合には、こういう非常備蓄用のものは積算されておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それが残つたというのはどういうわけですか。     〔委員長退席、佐々木(秀)委員長    代理着席〕

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 この年度は、ちようど朝鮮動乱が始まる前までは、物価が割合に下向きでございましたので、初めの予算を組みました場合よりも価格が安くなつて来たということが一つでございます。それと同時に、使用をなるべく節約いたしまして、物を買うという点が少くて済んだ。この二つの原因で一億円が出て来たというふうに考えられます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういうことを言われますが、物価の跛行状態というのは、予算編成の当時すでに見通されていたことではないかということが考えられます。それから物を買うのを節約したということを言われますが、当初予算を組まれるときには、節約をしないような予算の組み方をされたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 当時はもちろん節約の気持で予算を組んでおりますが、それをさらに一層やつたということでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますとあなたは、当初節約の気持で予算を組んだと言われますが、その節約の気持というのは、ほんとうの節約の気持ではなかつたわけですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 ほんとうの気持でやつておつたのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それがなお余りが出るというのはどういうわけですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申し上げましたように、物価の値下りが十月ごろまではございましたのと、それから品物を大事に使うというふうなことによりまして、使わずに済むものが出て来たということでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 物価の値上りの方の問題は今問題にしていないのです。品物が節約できたという点を聞いておるのです。ほんとうに節約した予算を組んだならば、品物が節約できる状況にあつたのではないか、この点をお聞きしておる。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 節約によつてできたものと私考えております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなた、しらばくれるな。何だ。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 山口君、証人に対する言葉はお互いに愼んでください。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 無礼な証言です、そういうような、きわめて不謹愼な、誠意のない答弁をされたということだけが、明瞭になつたということでよろしい。これは総裁にはつきり聞いてやる。それから先ほどあなたは保險をつける問題について、本来ならばつける方がいいと考えておる。ただ公社の財産は国有財産と同様だからその必要がないと考えておる。現在ではやはりつけなくてもかまわないという考えになつたのだ、公社の性格について新しい認識を持つたのだ、あるいは正確な認識を持つたのだ、こういうことを言われましたが、その認識を持つたのはいつですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実は公社になりましてから、経理制度というものがかわることになつておつたのであります。なりました当座は、とりあえず官庁会計をそのまま使うということになつておりましたが、それが一昨年の暮れでありましたか、会計制度がかわることになつたわけであります。ところがそれがいわゆる公共企業体として完全に独立したものかと申しますと、そこまではなかなか行かなかつたのでありまして、結局官庁と同じような予算を組むというふうな形になりまして、これだけの事業と申しますか、企業を経営しておる場合に、官庁の消費経済的な見方で予算を組まれますということは、公社としては非常に仕事がしにくいことになるわけでありまして、そういう考え方は公社法の改正の当初からわれわれとしては——そう申し上げてははなはだ恐縮でございますが、いささか不満に思つて来ておるところでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはいつごろかということを聞いておるのです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 公社法の改正が行われたころであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 わかつたのはいつごろですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 公社法の改正が行われましたころからでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはいつです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 一昨年の十二月でございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういうようなこと——公社の財産が国有財産と同様であるというようなことから、保險に対する態度も考え方もかわつたということを言つておりますが、そういうような状況であるならば、なぜあなたたちは備蓄用として鉄やセメントを買わなければならぬのか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 全国に相当大きな組織と申しますか事業場を持つておりますので、何かの場合に備える意味で備蓄用として買つたわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういうのは国会全体が困るのだから、国全体と成行きをともにされたらどうなんです。わざわざそういうふうな、予算の流用というような、支出上の問題を犯してまでそのようなことをしなければならないいわれが何かあるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 われわれのところでは事業をやつておりまして、これがとまるとたいへんなことになるので、その点を心配いたしまして、一般の官庁とは少し考え方をかえたような行き方で行つたわけでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それは公社内でのあなたの意見ですか、それとも公社の幹部の意見としてきまつたのですか、あるいは総裁がそういうことに決裁せられたのか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 公社の方は大体そういう考え方であります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 総裁はそういう考え方で、そういうふうに決裁したわけですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 たしか総裁の決裁をとつております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それから新光鋼材株式会社との関係ですが、あなたは先ほど新光鋼材が品物を持つている、倉庫にあつた品物が新光鋼材の品物であるということで、売買の契約を結んだ、こう言われておりましたね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その通りでございます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういうあなたの認識というものは何によつて生まれたのですか、會川という係長があなたにそういうことを報告したのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 係員の報告によつてやりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、先ほど新光鋼材の野口君の証言では、それは自分の会社のものではない、よその会社のものを買つで納める、こういうことで契約をしたのだ、話合いをしたのだ、こう言つておりましたが、あなたの係員の言われることがほんとうなのですか、それとも野口君の言つたのがほんとうなのですか、あなたはどちらに考えますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私その場におりませんのでわかりませんが、私といたしましては係員の言葉を信用したいと思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 まさか当の責任者である新光鋼材の野口君がここでうそを言うわけはないでしよう。偽証をすれば当然刑法上の罪も問われるのですし、本人の立場からしても、そのようなことでわざわざうそを言わなければならないいわれはないと思う。そうするとあなたの部下があなたにうそを言つたわけなのです。ところでそういうようなうそを言われて普通でないような取引の状態が行われている。こういうことに関して、しかも予算の流用というような性格を持つた特殊な取扱いのものである。こういうものである以上、あなたは当然特別な注意を払つていたはずだ。そういうことを考えて来ますと、あなたはその係員がそういうような取引をやつているという状態ということに対して関心を払つていなかつたのか、特に注意をしていなかつたのか、それとも経理局長というものは大分偉い人間で、そういうようなことは知らなくてもいいような仕組みになつているのか、その点いかがでしよう。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その後別に報告がありませんので、私としては事が順調に進んでおるものと思つておりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そのときあなたは特に忙しいか、特に何かの用が生じていたか、あるいは病気だつたというような事実はないのですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 病気ではございませんが、そう申し上げると少し口幅つたいようになりますけれども、経理局長と申しますと全般的の仕事といろいろ関係がございますので、相当忙しく仕事をさせられておるということは申し上げられると思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうするとあなたの公社では、経理局長の目を盗んであなたの部下の係員がかかる不正をやつているような余地が存在しておる、こういう状況にあると判定して間違いはないですね。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 さようなことはないと思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ないと言うが、現実にあつたのですよ、現実にあつたのをなぜないと言われるのです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 この問題に関して別に不正はなかつたと私は信じております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ここの委員会であなたの証言と新光鋼材の野口君の証言がまつたく違つておる、こういうことが出ているから問題にしている。不正があるのです。それからどうしたのかと聞いておるのです、どうしておつたのです。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私はやはり不正はないと思つております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 先ほど委員長があなたにそのことをいろいろ尋問されたわけですが、委員長が尋問したときあなたに話した事実も、私がここで言つている事実も、あなたはうそだとおつしやるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 こういうところでお話を伺うようになりましたことは、もちろん私たちの至らぬ点もあるのであります。その点は遺憾に存じますが、いわゆる不正はないと考えます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたは不正というのをどういうふうにとつておるか、たとえばあなたのところの係員が新光鋼材の品物を買つて来た、こういう報告をしておる。ところが新光鋼材の方では自分の品物は持つてなかつた、よその品物を見せてこれを納めると言つたのだ、こういうような実態であつたにもかかわらず、さつき言つたような報告をしておる、これが不正な部類に入らないのですか。そういうことが不正であるか不正でないか、そういうことのあなたの認識をまず聞きましよう。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私といたしましては、手続がととのつておるので、不正だとは思つておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたはこれまでそう思つておつたとかりにいたしましても、先ほど委員長は事実をあげて尋問された、それによつてあなたは少くとも事実を知つたはずです。私もそれをあげて聞いておる。それにもかかわらず、なおそう言われるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 やはり別に不正はないと思つております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうすると、当委員会で委員長並びに委員が発言しておる事柄というものを、あなたはまるきり無視しておる、こういうことになるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 決して無視はいたしておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 無視してないと言つてもあなたの耳に入つたでしよう、これについて何ら考えないのですか、どうなんですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 それでるる御説明を申し上げておる次第であります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 当委員会であなたと山口委員との間に不正問答をやつておられます。しかし不正であつたとかなかつたとかいうことよりも、違法のことをやつておられることは事実ですね。たとえば新光鋼材との随意契約です。専売公社の会計規程では五十一條に競争入札によることを原則とするとなつておるにかかわらず、随意契約をやつておるという点のごときは、やはり一つの欠陷じやなく、不正とまでは行かなくとも、まあそれに近いものがあるのじやないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 公社の会計規程では、競争入札はもちろんおつしやる通り原則になつておりますが、競争入札を行うことが不利または困難な場合には随意契約ができる。この場合は困難に相当するものと思つて……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 あなたの説明の最初の方を聞かなかつたことは私はまことに遺憾でありますが、あなたの証言中に、どこかの一流大メーカー会社の倉庫を見せてもらつて、あなたの部下がですよ——その品物を新光鋼材株式会社の品物とあなた方は認めておつたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 向うも保管書をくれましたから、そうだと思つておりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そういう一片の書類、それはあるいは公文書なり私文書の偽造であるかもしれない。事実、その倉庫に行つた場合に、その品物が新光鋼材の品物かどうかを、あなた方は倉庫の当事者に質問しなかつたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実はそこまで係員の話を聞いておりません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 だからそういう点にも、山口委員の質問する問題があるので、あなたが、必ずしも不正ではないとつつぱるような、そういういたずらに相剋摩擦を起すような態度はいかぬ思う。われわれは犯罪人を出そうという目的ではない。一体どこに機構の欠陷があるのかということを突いて、国会としてこれに対する善処の方法をとりまというのが、われわれの立場です。そうでしよう、だれが聞いても、自分の物ではない、よその一流メーカーの倉庫に行つて、これが自分の物でございます——あなたの証言では野口が言つた、こう言う。ところが野口に言わすと、そうは言わない、これは単なる見本にすぎない、こう言う。ここにぼくは非常な食い違いがあると思う。その見本を見て、あなたの方では、書類的にこれが新光株式会社の品物であるという認定をされた、そこにたいへんな問題が起つたと思います。どうですか、その点。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 どういう話合いがありましたか、私はそこまで聞いておりませんので、はつきりわかりません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこであなたは局長として、部下に罪を負わすという結論になるのです。局長は局長としての責任は持たなくてはならぬ。そこで、この新光鋼材の野口君のさいぜんの証言によりますと、なかなか注文が出て来ないので、毎日のごとく専売公社に入りびたつておつた。そうしてあなたの部下の経理課長か何か知りませんが、その者と密接に関係を結んでおつた。これは野口君が認めておるのです。注文がないのでその注文をとるためにという、その熱心はわかる。しかしそこに人間同士のいわゆる交際ですか、関係ですから、何事か起つて来るということは、これは想像し得るじやありませんか。注文をとるために、しかも一片の、小さな百万円程度の会社が一挙にして五千数百万円の金を先渡しにもらつておるという、かようなことを考えると、そこにわれわれは不正がないとは考えられないのです。そうでしよう、その点、どうですか。報告だけだといつて上司が逃れておつては、下の者がかわいそうだ。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 実はその係員に課長から聞いてもらいましたが、不正はないということを課長が言つております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 もちろん係員なり課長が、これは不正でござると言うはずはないじやないか。しかし客観的に考えて、人の倉庫の品物を、これがわが物だと見せられて、そうでございますかと、一体これを新光鋼材の物なりと認めた、そこにあなた方の一つの大きな欠陷がないですか。これを不正というか、他の言葉で表現するか別ですが、その欠陷を認められませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私どもの係員の検収が不十分であつたことは、お詫びしなければなりません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 山口君にあらかじめ御注意いたします。ただいまの内藤君の御質疑のように順序を追つて、言葉を荒めて、ただけんかするようなことのないように、最初に御注意申し上げておきます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 専売公社と保險会社の間で保險契約をするという意見が公社内に起つたとき、あなたは当時担当者でなかつたと言われますが、その後契約当時の責任者であるので、前の事情も知つておる、こういうふうに申しておりましたが、これはどなたが、この保險を結んだらいいだろうというような意見を提唱したというのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 だれということはありませんが、当時の経理部長は小島という人であります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その小島という人が、保險を結んだらいいだろうという意見を出されたというのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほども申し上げましたように、公社の会計制度調査会という、実業界、学界等のいわゆる名士の方にお願いいたしまして委員会をつくりましたが、その委員会の結論の一つに、保險をつけたらいいじやないかというのがありましたので、それを見て当時の小島部長が予算の折衝をしたというふうに聞いております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その委員会の中で、たれがこの保險をつけたらいいということを先に言われたか、御承知ないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 そこまではわかつておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その点はわからないと言われればやむを得ないのですが、保險契約を中止するとき——これは先ほどのあなたの御答弁もあつたようですが、どこから中止したらいいというような意見が起つたのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは実は公団等の経理制度改善要綱とかいうのが、閣議に載つたのでございます。それの註といたしまして、公社で火災保險をつけておるが、これはやめた方がいいというような閣議決定になつておりまして、それを大蔵省の方からわれわれの方に通達がございましたので、保險をつけることを次のときからやめたわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 閣議決定になる前には、公社側の意見が当然聽取ざれるか、あるいは実情調査という形で意向を調べられるというようなことがあつたのではないですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 保險は実は一年だけつけたのではほんとうの効果はありませんので、私どもとしましては、二、三年はつけてみて、いろいろ保險に関する——ほんとうのことを申しますと、当時、私ばかりではなく、係は、保險に全部しろうとでございますから、保險をつけながら保險会社の方から知識を吸収しようという考えを持つておつたのであります。それを政府の方からやめろというお話がありましたので、その勧告に従つてやめたわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 保險については、知識などというのはいらないでしよう。金をかけて火事になつたら金をもらう、それだけの話でしよう。何の知識が必要ですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 たとえば先ほど申しました料率をどうきめるというような問題、これは非常に重要な問題でありまして、いろいろな計数から出て来るわけであります。それから先ほどもちよつと申し上げましたが、自家保險というようなことになりますと、これはいわば保險会社を公社の中に一つ持つというようなかつこうになりますので、それに対する研究等もなかなかたいへんだというわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そんなことは枝葉末節でしよう。これまでの実績から見てあまり損害がない。損害がないにもかかわらず多額の金を保險会社につぎ込む。結果から見て、それだけの事実から来ているのではないのですか。それだけの事実を否定するような意見が出たのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 最初の一年には火災は起りませんでしたが、二年目以降のことはその当時としては全然わからないわけですので、別に部内から保險をどうこうというような問題は起きなかつたのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そこで最後に一つお聞きいたしますが、公社では専売局当時から消耗器材費の中に特殊に会議費が置かれていた、こういうようなお話でありましたが、公社あるいは専売局時代に、外部からこういうようなあり方でいいのかというような注意があるのに内部からこれでいいのかというような意見が起つたことはないのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 別に内外とも——これはほかの官庁にも同じようなものがございますので、論議の対象になつておりません。

田渕光一自由党

○田渕委員 この点は私は非常に不可解なのであります。公社の契約條項の七章の第五十一條の随意契約ができるということは、もちろん国会がこれを認めております。けれどもその随意契約は、第六章第四節の随意契約の欄の第百七十五條に随意契約の規定をきめておりましてその第一号に、「契約の性質又は目的が競争を許さない場合。但し、一件ごと又は年間の契約金額が五百万円をこえるものについては、あらかじめ経理局長に協議しなければならない。」という規定があるのを経理局長は御存じですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 お話の通りです。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると支出負担行為の責任はどなたにあるのですか。経理局長にあるのですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私の方は官庁と違いまして、支出負担行為というものはやつておりません。事実上それに似たようなものが契約にございますが、それは契約に担当役というものを設けましてやつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこで専売公社会計規程の第五十一條には「但し事業の経営上、一般競争に付することが不利又は困難であると認める場合、その他必要がある場合においては、指名競争に付し又は随意契約による」というこの三段構えをいたしておりますが、この指名競争というのもはずして、ただちにやみ会社——本人はやみでこの株券を払い込んだと言つておりますが、ほんとうに市井にたくさんあるようなやみのアプレ会社に、指名入札の規定をとらずに、ただちに随意契約に持つて行つたという点は、どういう観点から持つて行かれましたか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 これは一般競争が原則のようになつておりますが、実際問題といたしまして、一般競争というのは普通は行われにくいのでございます。それで大体は指名競争するのが、われわれの方でやる場合には多いのでございますが、先ほど申しました場合には、指名競争をやろうといたしましたが、業者に断わられたような関係で、問屋筋の方の申出によりまして、随意契約になつたということでございます。

田渕光一自由党

○田渕委員 そこで先ほど新光鋼材株式会社は、資本額はいかようであろうとも、社会通念として、常識論では資本にかかわらず大きいものをやつておるからやらしておるのだ、こう言われておるのでありますが、そこで私が伺いたいのは、一般官庁規定のごとく、会計規則の支出負担行為において責任を負わせれば、こういうむちやはやらなかつた。ただそれに似たものがあるといつても、おそらく局長の私有財産までも剥奪するという規定は、専売公社の会計規程にはなかろうと思うのであります。そこでこういう軽はずみなことをされたと思うのでありますが、一体今までの話を伺つておりますと、局長は部下の検収の不十分だということは認めるということになつて来たのでありますけれども、局長自身は随意契約——つまり局長に協議しなければならぬというふうに、責任を下には持たせておらぬ。五百万円以上のものの随意契約は局長に協議したときに、局長はよろしいと決裁なさるのでありますから、私はこれは盲判とは思わぬ。少くともその書類が起案者から係、課長、部長を経て局長に来るまで七つ、八つと判が押されることはわれわれも官庁事務を見ておつてわかるのでありますが、五百万円以上のものを局長の協議にかけて来たのでありますから、そのときに局長は今日の御年配といい、今日の地位からいつて、これは大丈夫かというような、つまり注意を与えたようなことはございませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 その契約の場合にこの会社はどうかというお話でございますが、別に私としてはその当時は注意を与えたことはございませんでした。

田渕光一自由党

○田渕委員 先ほど同僚内藤委員の質問に対して、証人はいわゆる資本額ではない、経営の能力によつて——それはなるほど資本が少くても大きくやつているものもありますが、この場合に先ほどの午前中の野口証人は、こういう品物でございますと言つて、一流メーカーの鉄鋼材をサンプルとして見せただけだと言つておるし、局長の方ではここにあるものだと思つてやつて来たという、こういう食い違いができて来たのであります。そこで私が証人に伺いたいのは、少くとも局長の地位におられて、局長に協議をかけて来られた場合、局長が決裁の判を押すのでありますから、おそらくそういうふうな書類は具備されておつたことと思いますが、少くとも納入しようという人間がよその品物を持つて来てお見せしたいわゆる当馬だというその場合に、その専有権がどこに所属しておるか、あるいは物の所有権がどこにあるかという点になつて来るのであります。たとい會川営繕係長が野口君にひつぱつて行かれて見せられても、行つたメーカーにこれは確かに野口さんに売りておりまして、手付金をとつております、これは保管料をいただいて何月何日までに持つて来いという品物でございますというように、野口君のやつておる新光鋼材株式会社があなたの方に出す保管書、さらにもう一つ倉荷証券のような、いわゆるはつきりしたメーカーの書類の添付のなかつたということは、局長の失態ではなかつたかと思うのですが、いかがでございますか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私の方といたしましては、検収員の検収調書がございますと、それで十分でございます。

田渕光一自由党

○田渕委員 それから先ほど証人は全部検収いたしておるという証言をいたしております。また午前中の野口証人も検収をしたと言つております。そこで私が午前中の委員会において当委員会の御了解を得まして、品川の倉庫を調査して参つたのであります。ところがその前に品川の倉庫がわかりませんので、三田四国町の専売公社の倉庫に午前九時ごろ調査に参りました。これは受入れた数量の資料を染谷君という倉庫の主任に、行政監察特別委員長の部屋まで出してもらいたいと言つてありましたが、それがまだ出してなければ受取ろう、かたがた倉庫の場所を聞こうというので寄つたのであります。ところがすでに染谷君はもう委員長の方に持つて参りましたと言う、その書類が先刻私の方に参つたのであります。これは委員長の部屋に行かずに議員面会所の方に来ておつたそうであります。その書類を見ますと、全部が三田の倉庫に入つておると書いてある。これはとつさにつくればつくれるのであります。しかし専売公社の便箋にただ書いてあるだけでありますから、私は染谷君が持つて来たこの便箋が、筆蹟からいつてみてもおそらく染谷君だと思いますが、私はこれを信ずることができないのであります。午前中の野口証人の証言中に、三田の四国町の倉庫に入りませんから、その大部分は品川の倉庫に持つて行きました。だれが持つて行つたかと言うと、メーカーが持つて行つたので場所もわかりませんと言うから、私が行つたのであります。これは私一人ではございません。連れて参りました同行者は、この衆議院行政監察特別委員会の調査員である日高啓太郎君、それから日本専売公社東京地方局経理部用度課の望月七郎という係員を立会わせまして、私の秘書と私が本日の午後一時二十分ごろから調査をいたしたのであります。その品川の倉庫から十五ミリのケースをとつて参りまして、今調べたのであります。向うもそう言つておりますが、十五ミリのサイズが十五×九〇×一五〇という、いわゆる不等辺山形鋼というアングルであります。このアングルが五つの山に積まれておりまして、それが四百八十四本であります。一つの山は八十三本、一つの山は百六十一本、一つの山は二十七本、一つの山は百六十本、一つの山は五十三本と一合計四百八十四本しかございません。これをサイズによつて今通産省の鉄鋼課の手で計算を出さしてみますと、十二トン八しかないのであります。大部分が品川の——大部分と確かに聞いておりますが、かりに一部分でもよろしい。それをもつて全部検収したというならば、この十二トン八というものがあり、三田四国町の倉庫にこれだけ検収しておりますという資料からマイナスしてなければならぬ。それにきつかり千六百二十トンあることになつておる。これはでたらめなつくり方だ。これは専売公社が倉庫の方と連絡して、国会がうるさいから、これだけ入つているものとして持つて行けということにしたのだろうと思う。またその検収の方法がなつておらないのであります。たとえば丸棒にいたしましても、六ミリは一トン五万四千五百円、九ミリが一トン五万一千円というふうに、トン三千円近く価格が違うのに、丸棒百九十トン、アングル七百トン、厚板二百トン、計千九十トンが入手済みという書類を持つて来た。まつたく国会を愚弄するのもはなはだしい。私はこういうことは情ないのであります。とにかく国会というところはいいかげんなものだ、ずさんなものだという官僚根性から、ともあれ資料を出せばいいだろう。こういうことであるから、われわれは忙しいにもかかわらず現地に行かなければなりません。私はほんとうに国民大衆の代表として情ない。これを告発して検察庁に持つて行くいとまがないから、私が晝時間に行つて来た。こういうでたらめなものを出しておる。これをあなた何と思われるか。あなたは先ほど検収済みだと言つておるが、検収しておりません。おそらく私はこの三田の倉庫にあるものの実地検証をはつきりしてみたら数量が出るだろうと思います。要するに、この問題が行整監察委で取上げて調べ出して来たから——今日もうこの金を使つてしまつたということは、午前中の野口証人の言葉でわかつている。公社の方はどこでもかまわぬから、メーカーが持つて来た、トラツクで運べというので、品物だけ倉庫へ入れたように装つている。品川の専売公社の建物内には丸棒が相当あります。百トン近い丸棒が入つている。これは去年から入つているものです。今年はいつ来たかというと、十月来たと言う。たれが持つて来たか。會川さんが持つて参りました。じや望月君がたれから幾ら預かつたかというと、幾らかわかりません。ただ場所を貸せと言つたから、野積みにしてほつたらかしておいた。こういうような状態で、われわれが調べに行くと、知りません、存じませんと言う。自然語氣も荒くなる。われわれが憂国的に、愛国的に考えて来ると、本日まで調べた証人のことごとくがあまりにもずさんだ。専売局長あるいは部長その他の人のああいつた会社の専務たるものがあまりにも国会をなめたことを言うから、われわれも語氣も荒くなつて来る。これは私の言う言葉ではありません。私の言う言葉のうしろには和歌山の投票者がおり、全国国民の声がある。これを聞いてもらわなければならぬが、これに対してあなたは何とお思いなさるか。こういうずさんな、愚弄しきつた——十二トン八分というものがあそこへ預けてあるのに、それをマイナスにしないで、これだけのものを検収したといつて、こういうようなものを持つて来て、これで通るとあなたは思つているのかどうか、これを聞きたい。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 資料の御要求を受けた者がどういう出し方をしたかわかりませんが、申すまでもなく国会でいろいろ御審議を願つているわけでありまして、資料は十分正確な、しかも詳しいものであるべきだということは十分了承しております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 相談ですが、それは責任ある局長から倉庫を調べてもらつて、書類を出してもらつたらどうですか。

田渕光一自由党

○田渕委員 この随意契約に対して局長と協議をしなければならないという下級の公吏の何を握つている局長でありますから、局長に全責任があるから私は言うのであります。局長が先ほどの証言で、この資材は品川の構内と、芝の四国町と、本所の業平に検収いたしておりますと証言しております。しかるにここへ来た書類では、三田四国町にこれだけ検収しておりますといつて来ているから、大きな食い違いができます。こういうようなことで、もう代議士なんというものはいいかげんなものだというぐあいになめていることが、国会を軽視することになる。国会を軽視することは、新憲法のもとにおいて民主政治が行われているのに、依然として大蔵官僚は帝国憲法時代のような官僚独善的な考え方を持つて来ておると思う。われわれはここに大いに追究を進めて行くということになるから、多少語気が荒くなることもやむを得ないわけであります。われわれはほんとうに無血民主革命をやつて来た今日、こういうようなぐあいに一専売公社ではありません。あらゆる官庁がこういうようなトンネル会社をつくつておる。おそらくはこういうものを愼重に調べて行つたならば、一千億以上の財源が出て来ると思う。その一つに専売公社が出ており、今日現われただけで、私が参考に申し上げるならば、あなたは知らぬといえども、経理局長の管内にあるところの本日まで調べた資料によつてみますと、十三会社にことごとく前専売局長あるいはその他が入つている。こういう人員が三十六名、これでもうけたとかすつたとかこねたとかいつて、一会社がみな何百万、何千万、はなはだしきに至つては、塩回送会社は十一億円のへそくりをこしらえておつたというわけです。これを合計すれば三十億くらいの金になる。こういう厖大なる予算を組んで、予算の流用をかつてほうだいにして、しかも最後のどたんばまで来て、われわれ国会議員を、刑事か検事に対するような不親切な答弁であります。私はほんとうに局長に伺いますが、局長は将来盲判を押さないようにしてもらいたい。同時に一体局長は俸給は幾らもらつておりますか。国民の血税の税金からとつておる俸給を私は伺いたい。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 俸給といたしましては、三万円程度であります。

田渕光一自由党

○田渕委員 少くとも三万円の俸給をとつておる局長としては、一億からの金物を買うのに、そのものの所有権の所在すらわからぬようなものについて、稟議をかけて来たものに盲判を押して、あなた三万円の俸給をぶんどるということは、国民大衆に相済まぬと考えませんか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 私といたしましては、できるだけのことはやつておるつもりであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 そう来ると、私は追究したい。できるだけのことをやつているなら、この會川営繕係長と野口の間にできた話だ。あなた方が拘束される公社の会計規程によつて、局長と協議せねばならぬというその局長のところへ持つて来たときに、あなたはほんとうにこれを善意の過失で盲判を押したのであるか、それともこれをある程度まで知つておつたけれども、これはこうしなければならぬと思つてやつたか。その点はいかがですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 今お話の前の方のように、大丈夫だと思つてやつたのであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 これ以上私は追究しても、のれんと腕押しで、とかくわれわれこの委員会で発言の刺激が強いのも大蔵官僚の議員に対するなめ方から来る。たとえば予算その他、地方の台風なんかによつて、われわれが陳情団を伴つて行きましても、傲岸無礼な態度をとるのは依然として大蔵省の官僚である。これであるから、われわれは大蔵官僚の目鼻をあかさなければならぬというので、あの小瀧炭鉱の不正融資の問題で、通産委員会で官房長のあぶらをしぼれるだけしぼつた。こういうふうなことがあるのに、依然として態度がでたらめだ。要するに今日の役所の機構というものは、作成書の操作でどんなにでもできるというのだ。これに対しては、局長に私はこれ以上追究いたさないのでありますが、今後の局長の扱い方を見てその上でしたいと思いますが、非常な警告を発して私の局長に対する質問を終りたいと思います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 何か質問ありますか。

大泉寛三自由党

○大泉委員 簡單に伺います。先ほどの御答弁の中に、保險の点について前任者の小島さんが予算を計上された。であるから、この前任者が必要と認められたという立場で、内藤さんもそれを引継がれて契約をなされたと私は思うのであります。しかし現在においては保險はやつておらぬ。これはやらないのがほんとうでしよう。大蔵省の認定がほんとうでしよう。あなたぐらいの立場になつたならば、おそらく保險事業の何たるものであるか、あるいは全国に財物が分布して、そうして損害があつた場合には、やはり全国的にこれを見て、今までの調査によつて、これは保險にかくべきであるとか、かくべきでないとか、すぐ結論が出て来るわけである。にもかかわらず、わずか半年の間に七千万円も保險料を払うというのは、やはり同僚であつた先輩が代理店をやつておられるから、その顔を立てんがために、あるいはそれに利せんがために、代理店を通じて保險契約をなされたと私は思う。国会としては多分そういうふうに推測しているわけなんです。それをあなたはあくまでも、それは当時必要であつたというお考えで答弁されておるようでありますが、現在の立場、あるいはその前、あるいは前任者が予算を編成された、その三段階を通じて、その当時の立場を率直に御答弁を願いたいと思います。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申し上げましたように、予算が成立しておる、そこで保險をつけるという場合に、私が一番力を入れましたのは、料率の問題でございます。とにかく国民の血税で保險をつけるのでありますから、できるだけ安くしたいということで、一応きまつておりました料率を半額以下にまで下げたと私は思つております。これに重点を置きまして、代理店の問題は、実は保險をつけるのが初めてでありますので、代理店制度というものがどういうものかということも実はよくわかりませんので、全部保險会社の方に選定をお願いしたわけでありまして、私どもといたしましては、とにかくつける以上は、なるべく安くしろという一点張りで事務的に進めて来たわけであります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 公社ともあろうものが、しかも政府の立場にあると同じようなものが、その当時やはり代理店を通さなければ、会社としてはうまくないという建前であつたのですか、どうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 保險会社の方に実は聞いてみたのでございますが、代理店を使うのが例であるということと、何か事故のあつた場合には、代理店があつた方が、調査なんかする場合に保險会社側も便利だというようなことでございましたので、代理店を間に入れるということになつたのでございます。

大泉寛三自由党

○大泉委員 各地に財物が分布しているのであるから、各地の代理店がみなその代理店をするというなら、話がわかりますけれども、中央にある代理店一箇所でしよう。それが全国に散在している公社の財物を一店の代理店でやられたのでは、代理店の存在の価値はないじやないか。むしろ保險会社の直接の方が、かえつて手取り早い、あるいは代理店を通じない方が、事故のあつた場合にはかえつてよろしいと思われるのですが、その点はどうですか。

内藤敏男日本専売公社経理局長

○内藤証人 先ほど申しましたように、保險会社側がそう言いますので、私どもはそういうものかなあというふうに、実は率直に申し上げますと、この問題は軽く受取つたわけであります。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 他に発言がなければ、内藤証人に対する尋問はこれで終了いたしました。証人には長い間御苦労様でした。  皆様にお諮りいたしますが、午前中の野口証人の分がまだ残つておるのでありますが、内藤証人のあとに谷口証人を本日呼ぶことになつておるのであります。野口証人については再喚問になりますので、時間の関係上から、谷口証人をまずやつて、あとで野口証人をやりたいと思いますが、いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それではさように決定いたします。     —————————————

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それでは引続き谷口証人より証言を求めることにいたします。  谷口三郎さんですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 はい。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ただいまより日本専売公社関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書を朗読してください。     〔証人谷口三郎君朗読〕    宣誓書  良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それでは宣誓書に署名捺印を願います。     〔証人宣誓書に署名捺印〕

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてけつこうですが、発言の際は御起立を願います。  谷口証人の略歴を簡単にお述べ願いたいと思います。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 明治三十四年四月九日生れ、本籍地は千葉県市川市真間本田二百八十八番地。現在は株式会社中村宣弘社代表取締役、株式会社秋葉原会館代表取締役をしております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ただいま三協実業株式会社の代表取締役をしておりますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 全然やつておりません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 元ですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 この三協実業の代表取締役はいつごろやつておりましたか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 二十四年だつたと思います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 昭和二十四年の何月からどれくらい……。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 二月ごろからです。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 やめたのはいつですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 やめたのはその年の十二月下旬だつたと思います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 約十箇月くらいですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうでございます。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 その前は……。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 その前は株式会社中村宣弘社の代表取締役です。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それではその三協実業株式会社の設立の目的ですね、あるいは時期、資本金、重役の氏名、業務内容等を知つております範囲でお答え願いたい。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 三協実業は、ちよつと私として設立の月日が記憶ございませんが、昭和二十四年の多分二月ごろだと思います。営業の目的としましては、火災保險の代理業をやることになつております。社長として私がなりまして取締役は梶芳雄、福家正一、監査役に馬場元治あとはちよつと記憶がございません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 資本金は幾らですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 資本金は一百万円です。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 業務内容は保險だけですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうでございます。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 あなたは官庁に勤めたことはございませんか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 ございません。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 ちよつと関連して……。証人が福家正一と言うのですが、この資料には福家俊一となつておりますが、違うんですか。福家俊一というのは、この名前でしたら元代議士の福家俊一とわれわれは想像するのですが、関係ないの。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 違います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ちよつと私が説明しますがね、俊一氏というのは直接関係がないのだそうでございます。ただ顧問か何かで、そうして今証言なすつたのは実弟です。  三協実業が専売公社の昭和二十四年度の火災保險について、保險会社の代理店として加入しておるが、加入の動機及び運動の状況、そういうものについて証言を願います。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 昭和二十四年の一月ごろ専売公社で保險を約二億円くらいつけるということを聞きましたので、当時私がやつております中村宣弘社でも保險の代理業をやつておりました。それからただいま申し上げました福家俊一氏の弟さんの福家正一さんから、こういう専売公社の保險があるからやつたらどうかということを言われまして、それから専売公社へ私が何回となくお伺いしました。ところが当時その保險に関しては、協同殖産株式会社といつて、中村建城という方がやつている会社が大体においてお扱いになつていたということで、そことよく連絡をとらなくちやいかぬ、大体そこへ参りまして福家氏の紹介で中村建城氏にも会いまして、保險のことをいろいろ相談しました。それから私は三協実業の立場としまして当時の経理課長さんのところへ何回もお伺いしている。実際にきまりましたのは多分六月ごろだと思いますが、それまで数十回行きました。それで公社へ行つてお会いしましたのは、ただいまの課長さんと、担当の方と、内藤経理局長のところへも二、三回参りました。シエアの点は全部協同殖産が幹事会社で、そこで全部シエアはきめていただきました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 そうすると三協実業というものが保險を取扱うということになつた、その前提には、今あなたがお話になりました宣弘社というのがもともと保險代理店的営業をやつておつたのでありますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうであります。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それを入れて専売公社と契約をしようといういきさつになつたのでありますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 初めは中村宣弘社は別の事業をやつておりましたものでありますから、別に福家氏のはからいであらためて三協実業というのをつくりまして、保險だけ専門にやることになつたのでありますが……。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それ以来宣弘社の方では保險というものは三協実業にやらせて、一切やらなくなつた。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうであります。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ただいまの御証言の中にもありました協同殖産会社が幹事代理店となつているということでありましたが、この協同殖産はどうして幹事代理店になり、またその協同殖産というのはどういう活動をしていたかということを知つている範囲でお述べを願いたい。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 協同殖産は私の記憶によりますと、社長の中村さんは元大蔵省にいた方である。それで御自分のところで大体保險に対する企画を立てられたということを聞きました。それでシエアの点などは、最初は協同殖産だけがとるようなお話でありましたが、いろいろ福家氏にお願いして私の方も何とかいただこうじやないかというので、私の方は専売公社の方に何回も行きまして、仲間入りをさせていただくことになつた。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 そうすると、要するにあなたの方は協同殖産の話合いに乗つて、そうして割前をもらうというような行き方であつたのでありますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうであります。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 協同殖産の重役陣をあなた知つておりますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 協同殖産の重役陣ではただいまの中村建城さんと松田令輔さんという方が重役ですか、顧問ですか、その方もおいでになりました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 服部さんとか歳川さんとか田村さん……。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そのほかの方は存じません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 これはみんな大蔵省の役人上りのようですが、そういう会社ですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 あとでそういうことを聞きました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 専売公社の火災保險取扱代理店に幹事会社があつて、その代理店というのは全部で六社ですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 よく記憶しておりませんが、協同殖産と、青木さんという方で、やはり元大蔵省で何かやつておられた人のやつている松尾商事株式会社というのと需品工業、これだけは聞きましたが、あとのことはよく知りません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ほかに五社ありますが、三協実業が特殊なといいますか、タバコ工場の契約につき三五%というような多額の割当をとつておるようですが、それはどういう理由であなたの方の三協実業だけがそういうような契約を結んだか存じませんか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 契約については全部幹事会社がやつておりますから——シエアの点も、協同殖産からあとで、君のところは三五%だということを聞いたのでございます。全部幹事会社がやつております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 そうすると、協同殖産があなたの方の会社に特に待遇をよくしたということになりますね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 大体最初二社というような予定でありましたところが、あとでほかの会社も入りましたので、私の方は減らされた形になつております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 そこでタバコ工場の契約について、協同殖産から共同経費として、百二十五万円の三五%に当る四十三万七千五百円を保險料授受の際差引いて渡されたのですが、これをとりもどした事実がありますか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 ございます。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 それはどういう理由ですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 最初、ただいま委員長のお話の金額を引いて金をよこしましたが、あとで、その当時顧問格になつておりました福家俊一氏が行きまして、こういうばかな話はない——何か専売公社と協同殖産あたりで保險の研究会というものをつくるその経費に充てたい、こういう話がありましたが、そういうことは全然私の会社ではいやだと言つて、その金はあとでまた協同殖産からいただいて参りました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 その金は専売公社の保險の研究部会の方に渡つていたんですか、まだ渡つていなかつたんですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 渡つていないと思います。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ただ協同殖産がかつてにそういう名目をつけて預つていた、だからそれをとつて来たというのですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。多分一日か二日くらい……。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 三協実業は専売公社の火災保險についてどういう実際の仕事をやつておりましたか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 大体保險会社と連絡をとりまして、あとのことは全部幹事会社がやることになつておりました。われわれはよけいにシエアをもらうために何回も行きましたが、実際の仕事の面は協同殖産がやつたわけであります。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 そうすると、契約さえすれば代理店の手数料はもらつていた、結果においては事実上の職務はやつていない、こういうことになるんですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 会社との連絡、そういうことは始終やつておりました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 ただ保險金の支払いとか集金とかいうこと、それから領収書をもらつて来て渡すとか、そういうことはみんな殖産がやつていた……。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 幹事会社がそういうものはやることになつております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 三協実業が専売公社の火災保險加入のため消費した経費の額及びその使途を述べてもらいたい。それだけの大きな火災保険の契約をやるために数十回行つたということですから、相当な運動をやらなければ——われわれの常識としては、今保険を加入させるということは容易じやないと思うのですが、競争のはげしいときに、あなた方はどういう方法でどういう経費を使つてやつたか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 専売公社に対しては一銭の経費も使つておりません。それは二月からやりまして十二月まで、ほかの保険は多少ございました。会社の経費として月々相当の金がいりましたが、専売公社に対しての運動とかそういうものについては一銭も使つておりません。契約が六月ごろまで全然なかつたのです。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 二十四年六月一日から十一月三十日まで専売公社との保険契約の手数料を二百十七万余円あなたの方では受取つているはずですが、そのうち百三十九万円ばかりの金を旅費とか交通費、宣伝費、交際費、打合せ費等に使つているのですが、これはどういう方の打合せとか旅費とか宣伝に使つたのですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 これは、他の会社または公団あたりをとるために地方にずいぶん参りました。たとえば丸金醤油をとるために小豆島へ行つたり、九州の門司へ行きましたから、専売公社でなく、他の保険をとるためにそういうものを使つております。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 他の保険はとれましたか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 大分とれました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 どのくらいの金額……。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 私は、大体肥料公団、鉱工品公団、そういう方面にも参りましてやりましたが、契約まで行かずにやめましたから、その金額はよく記憶しておりません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 あなたは三協実業の代表取締役を十箇月で辞任しておりますが、しかもあなたが先頭に立つて専売公社と契約のための努力をし、これだけの契約をしたあなたが、どうして短日月の間にやめられたんですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 それは、当時顧問をやつておりました福家氏と私あまり意見が合わなくて、他の自分の実際の事業の方にも行かなければなりませんから、それでやめました。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 福家氏とあなたとはどういう方面で合わなかつたか、どういう方面でけんかしていたかということをここで聞くのはどうかと思いますのでやめますが、保險の関係のことで何か摩擦を起すようなことがあつたのですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 全然ございません。

佐々木秀世自由党

○佐々木(秀)委員長代理 別のことですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。     〔佐々木(秀)委員長代理退席、内  藤(隆)委員長代理着席〕

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 先ほど委員長のお話によつて福家兄弟なるものがちよつとはつきりしたような気がしたのですが、ますます混乱して、それでますますわけがわからなくなつて来たのですが、これは兄弟ですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 福家俊一というのは元代議士の俊一君ですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 どつちがあなたの会社に対しに貢献が大きかつたのですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 俊一さんの方が貢献が大きかつたと思います。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 それから、監査役馬場元治という名が出ておりますね。これは元長崎県選出の代議士ですか。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうでございます。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 追放中だつたのですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 福家俊一氏もそうですね。

谷口三郎元三協実業株式会社代表取締役

○谷口証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 他に御発言はありませんか。——他に御発言がなければ谷口証人に対する尋問はこれにて終了いたしました。証人には御苦労さまでした。     —————————————

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それでは午前中に引続き、野口証人より証言を求むることにいたします。——野口光雄君ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それでは午前中に引続き野口証人より証言を求むることにいたします。  発言の通告があります。これを許します。田渕光一君。

田渕光一自由党

○田渕委員 午前中に現地を見るということになりましたので、休憩中に行つて参りましたことは、先ほどの証人の内藤君のときに申し述べた通りであります。当委員会の調査員日高君と、品川の日本専売公社東京地方局経理部用度課の望月七郎君の立会いを求めまして、品川の倉庫に大部分を入れたというようなお話でありまするので行つて参りました。ところが契約をいたしました際には不等辺の山形鋼、いわゆるアングルは、一二ミリ×一五〇×九〇、二百二十トンであります。しかるに品川に入つておりまする品物は、一五ミリ×九〇×一五〇であります。しかもこれが五つの山に四百八十四本よりございません。約三千四百二十貫でありますから、十二トン八分というトン数になつているのであります。しかも三田四国町の、午前九時ごろ見て参りました倉庫の在荷というものは、私は専門的知識を持ちませんけれども、あの山が十二トンやそこらならば、おそらく五百トンの鉄鋼ではなかろうと思うのであります。しかも自分が入れないので知らぬ。ただメーカーから三田四国町の倉庫渡しというので契約をいたしましてそれをやつたのである。しかし三田四国町は葉タバコがあつたし、入らないから品川へ入れたらしい、こう言つておりますが、午前中の証言で、証人は九月末日に全部納入したと証言しているのであります。ところが本員が今、午後一時半に開きましたところによりますと、十月の下旬か中旬から、営繕の會川君が持つて来て預かつてくれというので預かつたのだ。それでは幾らの数量を君が検収して預かつたかというと、私は検収する必要はない、本社の営繕の會川君が持つて来て、これを預かつてくれというから預かつたのだと称して、しかも専売公社の倉庫内ではありません。専売公社の倉庫の奥の庭の野天に雨ざらしにして、五つの山に積んであつた。十月の下旬に当委員会の調査にかかつたので、数をそろえてごまかさなければならぬというので、あわただしくあつちにもこつちにも分散したということは事実であります。現に前の証人の内藤君は、検収いたしております。その品物は、品川の構内と三田四国町の倉庫と、本所業平に入つております、こう言つております。そこでこの三箇所の検収日時と数量と品目を資料によつて提示しろ、こう委員長が要求いたしております。そうすると九月末に納めたということの証言はうそであつたのか。間違つておつたのかという点をまずお伺いしたいと思います。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 十月末に入つたことはございません。会社の機能は大体十月の八日以降休業状態に入つております。それから品川の専売公社に十二トン何ぼというお話ですが、一二×九〇×一五〇の一メーター当りの單重はたしか二一・七キロあると思います。ですから十メーター一本ですと約二百十七キロになります。ですから五本ですでに一トンになります。その点重量計算表というのが各鉄屋さんにございますから、それによつて算定していただけば、ただいまのお間違いがわかることと存じます。

田渕光一自由党

○田渕委員 そういたしますと、かりに今証人が言つた通りといたしまして、五本でもつて一トンと仮定いたしましても、九十七トンであります。私は専門知識を持ちませんのでわかりませんが、通産省の鉄鋼局に事務局をして聞かしめた数字が現われているので、数字の違いは実際に鑑定すればいいのでありますから、これはあえてここで論議いたしません。もしそうであつて一トンでもよけい入つておれば国家の損失が少いので、たいへんけつこうであります。しかしながら私のしろうと目で見まして、あれが九十トンもあろうとは思いません。これは納得できませんが、調べてみましよう。しかし望月七郎という用度課の検収係を証人は知つておられますか、どうですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 存じておりません。

田渕光一自由党

○田渕委員 自分が本年の三月に五千五百万円の金を受けて、しかもこれを三田四国町の倉庫に納入する、運賃は公社持ち、いわばぬれ手であわのつかみどりであります。いくらそれでもこの品物を納めるときに、メーカーから運ぶときに、倉庫くらいまでタッチして案内するとか、あるいは確かに検収は終つたというような、何というか、証人は少くとも陸軍中尉という前職を持つておるならば、そのくらいの責任感がなくちやならぬと思うのでありますが、それも見届けませんで、會川営繕係長にまかせつきりでありましたか、それを伺いたいと思います。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私は会社の全般的なことをやつておる関係上、そうした個々にわたることは社員にやらせておつたので、まだ行つておりません。また品川倉庫の方に対しては、はつきりした数量は現在記憶がございません。百トン内外しか持つて行つておりません。それから午前中に申し忘れましたが、業平の倉庫には九ミリの厚板が二百トン納めてございます。約三百トンを除いた全数量を四国町倉庫に納めてあるのであります。その四国町倉庫の方は、私自身も現場に行つてやつております。

田渕光一自由党

○田渕委員 ますますこれは不可思議になつて参りました。証人は業平に二百トン入れたということを目撃いたしておりますか、どうですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 今の言葉は、ちよつともう一度お願いしたいのであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 二百トンを業平の倉庫に預けた、納入しておるという証言のように伺いましたが、その二百トンを業平の工場なり倉庫に持つて行つたことに証人は立ち会いましたかどうかということを伺つておるのです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 それは社員にやらしておるのです。

田渕光一自由党

○田渕委員 しかるに午前中本員が登院前に寄つて参りまして、倉庫を大体見て参つておりますが、ああいうものはちよいちよい動かせるものじやないからわかります。その倉庫の主任の染谷君というのがおりませんので、午前中申し上げました倉庫の川島龍一君——これはしつかりしている。昭和二十二年の四月からおりますから、二十三、二十四、二十五、二十六と四年もおるのです。あれは倉庫の生字引でしよう。その川島君が、染谷君が責任者でありますと言うから、それじや染谷君が来たら、さつそくきようのこの行政監察委員会に間に合せたいから資料を届け出ろと言つて来たのであります。そうしたら、それを議員面会所に本員あてに持つて来ておる。そこでこの資料を見ますと、全部あなたの、納入者新光鋼材株式会社丸棒百九十トン、山形鋼七百トン、厚板二百トン、計一千九十トン、その他当時の契約のものをまぜて一千六百二十トンを検収したと倉庫の染谷君がここに完全に書いて来ておる。但しこれには染谷という署名がしてありませんけれども、それはあとでわかる。これは事実日本専売公社の資料で出ている。そうすると証人の今言う業平に二百トン持つて行つたというのは、うそになりませんかね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 その間のいきさつは、専売公社さんの方を調べていただけばよくわかると思います。

田渕光一自由党

○田渕委員 専売公社を調べなければわからないものを、なぜ二百トンを業平倉庫に持つて行つたという発言をせられましたか。その根拠をひとつ聞きたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 九ミリの板は非常に大きいわけでございます。それで四国町倉庫をごらんになつていただけばわかると思うのであります。大きな柱が両側にできておりまして、その前に型棒あるいは丸棒を納めた関係上、厚板を操作することができないわけであります。一枚の重量が約六百八十六キロくらいあると存じます。その関係で納入場所をかえていただきたいという要求を出しまして業平の方に変更したわけであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 現実に倉庫の検収をした責任者が、これだけ倉庫に受取つておりますとここに資料を提供いたしておるのであります。しかるに何らこれにタッチしない証人が、業平に二百トン持つて行つている。あるいはまた少くとも今言うお説のようだと、この九十七トンというものは品川の倉庫に入れたのだというようにはつきり数字を言つておられますが、事実はそうじやないのじやありませんか。私は申し上げておくが、当委員会であなたを偽証で告発の手続をとるつもりでおりますけれども、ここではつきりすればそういう手続はいらぬのであります。何もわれわれはあなたを犯罪人扱いしてどうとかするというのではありません。ものの真相を聞いているのだ。いかに公社がルーズであるか……。あなたは午前中、営繕の會川を連れて行つていろいろ見せて、この品物とこの品物でございますと言つたという。よそのメーカーの品物をあて馬に見せただけなんだ。ところがその間に一つの錯覚が生れた。営繕の會川と今の内藤局長との間に錯覚が生れた。ここに品物がございますからというので、その品物の保管証をもらつておるから大丈夫だというので、決済したと言つている。そこに大きな食い違いが出ておる。だから営繕の會川君と証人が行つたときに、こういう品物でありますということを言うて、専売公社の——もちろん営繕課とか、あるいはかりにどこにしましても、少くとも営繕にいる者は、建築資材等がどうであるかということはわかるはずだ。しかも今日そのようなものを買うについて、たとえば三菱銀行に行つて、そこにある一千万円の金はこれは私の金であります。いつでも出せますから私に貸してくださいと言つても、だれが貸すものか。ちよつと連れてまわつて見せたというだけのことで、カムフラージユにしかわれわれには見えませんが、あなたがメーカーの倉庫を見せたときに、メーカーの社長なり、あるいは倉庫の主任なり営業部長なりに、確かにあなたにこれこれを買うべき契約をしております。これだけの手付金を打つております。これを公社へ私が納めるのですから、公社が安心するように預かつたという手形の裏書きのようなものをしてくれということは言えるはずだし、また書くくらいのことはできるはずだ。言うまでもなくあなたは知識のある人だ、それをどうしてしなかつたかということを聞きたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 現実に買いつけてないものを、なかなかくれないわけであります。ですから一応口頭で、これを買うからと言い、いつもそういうふうにしてもらつているわけであります。それから数量が足りないように再三申されますが、その点はお調べ願えれば、一番はつきりするのではないかと存じます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ちよつと野口君に聞きますが、一流メーカーというのはどこですか。見せたのは……。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 八幡製鉄所の入丸産業という問屋さんの倉庫であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 さいぜんの内藤という経理局長は、その品物を全部買いつけてあると聞いて、そうして保管しておるという書類を預かつておるから安心した、こう言つておるのです。ところがあなたの証言では、こういうものを見本に見せただけだというのでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ここにたいへんな食違いがあるわけです。あなたはそのときに、これは全部私のものであると言つたのではありませんか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうは言いません。

田渕光一自由党

○田渕委員 少くともそう言わなければ、いかに営繕の會川君に一ぱい飲ましてごちそういたしましても、彼も、これくらいのことはあとで暴露して来るということがわかるのです。これは私のものであると言つて詐欺したに違いない。はつきり言うならば、同時に一方は、年度末の金であるから一億七千万円の金を何かの名目で早く片づけなければならぬということで、あわててやつたことも事実だ。悪と悪との結合だ。ほんとうにどつちもかさつけがあつた。そこで接触して行つたのでありますが、しかも自分がこれだけの契約の責任者であつて、それで金を五千五百万円先にとつてしまつた。物を納めていないのに預かり証を出した。この預かり証は空だ。こういう空の預かり証で、営繕の會川ともあろう者がどうして金を払うか。あるいはまたいかにして會川がだまして経理局長の内藤君に判を押さしたか。まことにこれは昭和の七ふしぎの一つというくらいのふしぎなことであります。われわれはこういうものは納得できません。そこで証人の証言が非常に食い違つて来ております。午前中に、業平に二百トン入れたということを言つておりません。三田の四国町へ入れましたと言う。そこへは入つておらぬとぼくが言えば、品川の倉庫へ大部分は持つて行つていると言う。ぼくが今度は品川の倉庫へ行つて見たところが、十二トン八分しかない。君は九十トンだと言うのに、十二トン八分しかない。調べてみればそれはそうかもしれません。ところが二百二十トンというのは、アングルの不等辺型鋼という一方が短いL字型の鉄鋼でありますが、これを二百二十トン公社へ納める契約をしておる。まつたく支離滅裂である。ここにおいて私がこれ以上証人を追究しても、証人は真実を言えますまい。しかし速記録を調べてみれば、歴然と内藤局長と証人の証言との食い違いが出ておりますから、野口光雄証人に対して、偽証と並びにそれに関連するところの告発手続をとつていただきたいという動議を提出いたします。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ただいまの田渕委員の動議は、ただちにここで採決するわけには行きませんが、一応理事会を開いて、理事会の席上で動議を出していただいて、理事会の協議によつてこれを決定したらどうですか。

田渕光一自由党

○田渕委員 それでけつこうです。

大泉寛三自由党

○大泉委員 先ほどの田渕委員の質問中に、業平工場に二百トン預けたというふうに証人は言われましたが、しかし午前中再々追究されたときには、それは言つておらぬ。ようやくにして品川工場に預けたということで済んでおる。田渕委員はわざわざ休憩時間を利用して品川まで行かれたにもかかわらず、今度は証人は業平工場に二百トンあるということをここで追加された。この言葉は先ほど、経理局長が業平工場にも預けてあるということを発言された。それと合せてみると、どうも話があまりにも次から次へと継ぎ足されて行く、こういうことは、まことにどうも委員会としては是認できない問題であると私は思うのであります。そこで聞きたいことは、業平倉庫に二百トン預けたということで、それでは証人はそこに立ち会つたのか、こう聞かれたときに、現場の作業は一切やらない、会社の経理を総覧している立場で、現場のことはわからぬ、こういうふうに証人は申されております。しからばこの小さな会社が、創立以来大体どれくらいな鉄材を取扱つたか、これをまず聞きたい。会社を総覧している人が北海道へ豆買いに行かれるのだから、そんな軽はずみな仕事はされておるようには思えない。創立以来今日に至るまで、この会社は大体どれくらいの鉄材を取扱つたか、それをお聞きしたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 大体多いときで四千万から五千万、少いときで二千万、月高であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 その取引先はおもにどこですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 佐世保船舶工業、飯野産業、横浜の館野製作所、池貝鉄工、芝浦造船鉄工等であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 総体においてどれくらい取扱われたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 第一期決算においては一億一千万、二期決算においては一億七、八千万だと思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 午前中にも聞いたのですが、あと一、二点だけお聞かせ願いたいと思います。  証人は、日本専売公社の内藤経理局長を知つておられますか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 まだ会つたことはございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 今田渕委員からちよつと言われましたが、先ほどの経理局長の話によりますと、あなたが手持の鋼材を持つているからというので契約を結んだ、こういうことを言つておりましたが、これは確かに間違いですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 私は手持ちの数量をそんなにたくさん持つておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 今の通りだとすると変ですよ。そんなにたくさん持つていないというのはどういう意味ですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 多いときのストツクは、約三百万くらい借入金等で持つておりましたが、千九十トンという数量を持つておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 公社と契約を結ぶときに、そういうストックがあつたかないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 千九十トンのストツクはございませんでした。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 千九十トンのストツクがないとあいまいなことを言つておるが、そういうストツクがあつたとかないとかいうことは関係ありません。とにかくこれだけの品物を見せて、あなたはこれを買つて納める、こう言つたんでしよう。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、これは内藤経理局長の偽証になるか、あるいは公社内にきわめて不正行為が行われたかということになるのですが、保管証をあなたは出したわけですね。おらぬですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 保管証を出しました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはから保管証ですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 たれに渡しましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 會川営繕係長です。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 會川営繕係長は、実情を調査してその保管証をもらつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 三箇月以内に引取る、要するに倉庫のあき次第に入れればいいというお話でしたから、その関係上、私は保管証を出しました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それは現場も何も見ないで、ただあなたとどこかで話合いをしたから出したのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 違います。入丸産業の倉庫をお見せしてこのような品物をお渡ししますといつて出しました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 これからお納めしますというのに、保管証はないでしよう。そうすると、會川係長も、これからお納めしますということで、保管証はとつたわけですね。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 現実に品物を買わなければ入れられませんから、それで保管証を出したわけであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうするとから保管証というものが出ているのですが、普通の状態ですから保管証が出ることは当然あり得ないわけですが、この点について會川係長からあなたは何かの追究をされませんでしたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 受けませんでした。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 ちよつと伺いますが、さいぜん内藤経理局長の証言中に、なぜ随意契約をしたかというと、一流メーカー、大きなメーカーはこれに応じなかつたという証言があつたのです。しかるにあなたと随意契約ができたということは、これはちよつとわれわれは合点が参らないのですが、その間の事情はどうですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 当時の状況からして、マーケツトには非常に高い物ならばあつたのですが、メーカーはなかなか建値では受けないのであります。私は二百二十トンの不等辺アングルは、必ず入丸産業に連絡さえすれば、メーカーに連絡をしていただける、しかしそれは三箇月くらい先になる、その間一千万円の金を契約金としていただければそれを運転することによつてロスがカバーできるのではないかということでやりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そこで豆を買つたというわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はあ。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの証言の通りに、これから納入するからということで、保管証のとりかわしが行われた、こういうことになりますと、會川係長ももちろんその間の事情を百も承知である、そういうことですかち保管証というもののやりとりが行われたとすると、これは正常な状態ではないのですが、そこに何らか特殊な取引があつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そこで取引がないとすると、問題は初めからもつと奥深いところに容易ならぬ取引があつたということも想定されるわけなんです。これはよほど問題が複雑であり、怪奇であるということになるわけですが、その点はその点として、さらにこれは調査の方法もあると思いますから、とりやめておきます。  保管中に、公社の方からその品物についての検査というものはありましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ありません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 保管について保管料云々というとりきめはなかつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 初めの契約によりますと、契約の中に、納入が遅れた場合には損害を出すということをあなたは初めは否定されたが、あとではお認めになつたようです。そういうようなとりきめまでされるのですから、保管する以上は保管料はどこから出るのですか、保管料なしなんですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 手前どもの方が負担するわけです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたはこの取引では大分損をして、大きな欠損をしたのだと言われる。現実に欠損をしているようですが、そういうような状態でありながら、あなたが保管料を出さなければならない理由はどこにあるのですか。向うの公社の方の都合で、倉庫に入れられない、そういう状況であなたが保管料を負担しなければならないいわれはどこにあるのか。よほど情事関係でもない限り、そういうことに応ずる必要はないんじやないか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 最初要求したのでありますが、いただけないから、やむを得ずそのままやりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ほんとうに要求いたしましたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 はい、実際浅上倉庫あたりは……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ほんとうに要求したかどうかを聞いておるのです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 要求いたしました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私はそういう聞き方をしてみたのです。あなたは要求できる道理はないでしよう。第一品物はやつていないじやないですか。品物をやつていないで要求するなんというのは、どろぼうより太いでしよう。あまりばかばかしいこと言つちや困りますよ。どういうことで要求したのです。品物を納めないでおいて——私が先ほどの質問をしておるときに、品物を納めないという問題に触れないから、その問題に触れたのは忘れたのでしよう。それでそんなお答えをしたのでしよう。品物を納めないでおいて、あなたの方で契約に違約しておいて、保管料を要求するというようなことはなぜできたのか、この点はつきりしてください。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 買いつけますと、必ず保管料がかかりますから、その際には必ず保管料をいただかないと相なりませんから、請求しました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 しかしそのときから、から契約の文書をとりかわしたときから保管料をもらう。現実に買いつけてない。そうすると、あなたは品物も納めてない、保管もしていないのにかかわらず、保管料までとろうとしたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そのために逐次買いつけて参りました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そんなでたらめな話があるか。そんなことはこれ以上聞かなくとも明瞭だから、私はやめておきます。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 あなたはこのからの保管証によつて五千五百四十万円という大金をうまくせしめたのですが、そのとき會川営繕係長ですか、この係長から年度末で金がダブついておるのだ。だからそういうことにしてくれというような請託を受けませんでしたか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 受けませんでした。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 全然そういう話はなかつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。

田渕光一自由党

○田渕委員 先ほど私は偽証の告発の動議を出したのでありますが、理事会において審議されることになつたので、ぜひこれは採用していただきたいのであります。  さらにだんだん調べて行くうちに、詐欺という点も現われて来たのであります。個人間の詐欺なら私はそこまで言いません。今日国家再建のために、非常に重税である、重税であるといつて国民が塗炭の苦しみをしておる。この国民の血税の五千五百万円を、ほごにひとしいから保管証で詐欺しておるということが明瞭になりつつあるのであります。しかしこれを裏づけるために、告発以前に、当委員会が最も近い機会に、明日でもよろしい、明後日でもよろしい、あるいは十六日でもよろしい、当委員会として三田四国町の倉庫にこの千六百二十トンという鉄材がありやいなやということの写真と、それからその他の専門家を連れて来て、実際の数量を計算するとわかるのでありますから、この実地検証を願つておいて、これを加えて告発に行かなければ詐欺の追加ができませんので、実地検証によつてはつきり三田の四国町に何トンの鉄材があるかということを、しかときめておいていただきたいのであります。これは後日さらにまたどこかで借りて来たとか、ここにもある、あすこにもあるとも言いかねません。現に内藤局長は品川の構内と、三田の四国町と、本所業平とに置いてあると言つておる。そうではない。染谷主任は、三田四国町の倉庫主任は、これだけりつぱに検収しておりますと言つておる。それが千六百トン、今日その千六百トンの鉄材なんというものは、あの倉庫に入るものではありません。あまりにもばかばかしいのでありますから、すみやかなる機会に実地検証をされて、詐欺の告発をする準備をされることを希望いたし、またこれも動議にしておきます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 田渕委員の御発言、まことに重要でありまするから、理事会においてこれを諮りまするが、なお専門調査委員の方でさような資料を集めるようにいたします。

田渕光一自由党

○田渕委員 写真をとつておけばいい。

岡延右エ門自由党

○岡(延)委員 関連して。それから証人を調べておる間に會川ですか、営繕係長、これが非常に大きな役割を演じているということがはつきりして来たわけです。ですからこの証人との対決という関係もありますから、ただいま呼ぶことにはなつていないようでありますが、私はこの會川営繕係長をぜひこの委員会に召喚するようにしていただきたいということの動議を出しておきます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 岡委員の動議ですか、御提案もまことに、本件を調べる上において重要性を持つて参りました。さように理事会においてとりはからいます。  それからもう一つ野口君にお伺いしますが、その鋼材は公社の本社建築用であるということで契約したのですか。どういうことでこの鋼材の注文が出たのです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 本社建築用としていたしました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 本社建築用として、随意契約をやつたわけですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 そうです。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 私、途中から出て来たのでたいへんどうも不見識な質問をするかもしれませんが、事態を明瞭にするためには必要なことだと思いますので、簡単に二、三点お尋ねしますから、簡単にお答え願いたいと思います。  保管証を出した日にちと、それから會川とやらに見せた日時、それから契約した日時、これはいつですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 保管証を出した日時は四月上旬だろうと思います。今手元にないもんですからちよつとわかりません。それから契約した日時は四月上旬、代金の決済は四月末。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 會川さんに見せたというのはいつですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 四月上旬です。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 上旬ということでわかりませんが、それは同一の日ですか。二、三日ずつ違つていますか。違つているとすれば、一番先にどれをやつたのか、一番最後はどれなのか、その点を明らかにしていただきたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 品物をお見せして二、三日後、保管証を出し、それ以後代金を決済しました。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 豆買いに出かけたのはいつです。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 五月の上旬であります。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 それから現実に一部を入れたのはいつですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 五月末。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 最後に一点ですが、買いつけたとすれば、買いつけをいたした最初の日時はいつなのか、それから買いつけた数量、買いつけた取引先、こういうものを聞きたい。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 買いつけは五月中旬買いつけまして、相当数から買いつけましたから、大体大ざつぱにいいますと、入丸産業、第一鋼材、飯田鉄店、東京製鉄、寺田鋼材、それだけであります。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 一番先に買いつけたのはどこであるかということ、それから買いつけた数量の一番多かつた相手方はどこか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 一番大きいのは入丸産業、飯田鉄店、それから寺田鋼材であります。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 総量で何ぼですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 全数量買いつけました。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 最後に一点ですが、保管証というのは、あなたが買いつけた数量、そしてまた売主の方が現実に置いてある倉庫その他の場所、こういうふうなところの責任者が、あるいはその名義人が出すのがいわゆる何かの証明に役立つ、また売買のときに確めるために必要な性格を持つた保管証であつて、あなたがかつてに保管しているという証明書は、出すことは自由かもしれないけれども、これは普通商取引の場合にはそんな保管証というものはほご紙にひとしいもので、そんなものを相手にするということはないと思うのですか、そういうことについて専売公社の方から、あなたが出した保管証を、これじやたよりにならぬから、売主から、現実に預かつている、あなたに売つてまだ品物を渡しておらぬが、売つたという証明書ないし保管証、こういうものをもらえないかというようなことは、何らあなたに申し向けはなかつたのですか。

野口光雄新光鋼材株式会社專務取締役

○野口証人 ございません。私の会社の保管証でよろしいと言われました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 加藤君にちよつと申し上げますが、あなたは内藤証人に対する尋問のときにおいでなかつたので、聞いてないでしよう。

加藤充日本共産党

○加藤(充)委員 ちよつと聞きました——どうもこの証人だけを偽証だなどということを問題にするよりも、むしろ専売公社側に問題があると思う。その点を……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 さような意味において、岡委員から會川という経理局の係長を喚問してくれという要求もありましたので、理事会においてはそのことを協議することになつております。  他に御発言がなければ、野口証人に対する尋問はこれにて終了いたしました。証人には御苦労さまでございました。  次会は明十三日午前十時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後四時五十四分散会

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