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12回国会衆議院1951/11/08

行政監察特別委員会 第8号

発言数
533
登壇者
6
会派数
2
開催日
1951/11/08

会議録

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会議を開きます。  日本専売公社関係事件について調査を進めます。ただちに森田証人より証言を求むることにいたします。  森田作太郎君ですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ただいまより日本専売公社関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人森田作太郎君朗読〕    宣誓書  良心に従つて、真実を述べ何事もか  くさず、又何事もつけ加えないこと  を誓います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは宣誓書に署名捺印してください。     〔証人宣誓書に署名捺印〕

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。  証人の略歴について述べてください。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 昭和三年六月一日日本塩回送会社に入社、昭和九年七月大阪出張所長、昭和十三年四月本社営業課長、昭和十九年七月営業部長、昭和二十一年三月取締役、昭和二十二年七月常務取締役、昭和二十五年五月退任して、また再選を受けまして現在に至つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 塩回送会社の社歴、機構の概要について述べてください。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 塩の専売が始まりました当時、十州地方におきまして県外移出人及び回送会社が失業いたしたのであります。それに対しまして、政府は補償と救済のため、その人をして会社を組織せしめました。それが撫養、尾道、赤穂、坂出、味野、三田尻、六会社であります。それでその会社をして塩の官費回送を随意契約によつて特許したのであります。昭和八年にその六会社をおさしずによりまして会併しましたのが日本食塩回送株式会社であります。それから昭和二十二年日本塩回送会社と名前をかえて今日に至つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 昭和二十二年ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 資本金は幾らですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 資本金は現在一千万円であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その当時幾らですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その当時は三百万円です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 日本塩回送会社と専売公社の関係は、どういう関係になつておりますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ただいま申し上げました失業救済と補償にかえて、随意契約によつて官費回送を特許した。それ以来引続いて塩の官費回送を随意契約によつて請負うております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 官費回送の元請をしておるわけじやないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 元請をしておるのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 会社の幹部は大蔵省あるいは専売局、専売公社、そういつたようなところから天くだり的におりて来ておる人が多いじやないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは戰前までは、重役の就任及び会計の決算は、専売局長官の認可を経て就任し、あるいは決算する、こういうようなことに定款にうたわれてありました。戰後その点は除かれましたが、精神は依然としてその精神で行われております。現在は積み地の株主関係と公社関係と、それから社員関係、等数で役員は出ております。それが監査役及び取締役になつております。但し社長は専売局から来られております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 昭和八年の会社の成立当時は、瀬戸内海の塩回送業者が失業するということを救済するために始めたのが、いつの間にか大蔵省や専売局からの失業救済に姿がかわつたというような愛じになつておるけれども、そういうことはないですか。今は半々ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 現在その後におきまして株の変遷がありまして、一時大株主でありました井田栄造氏を、専売局の中といいますか、その関係で日本通運株式会社が半数を持つておつた時代もあります。それを敗戰後司令部の御方針というんですか、御示唆によりまして、通運の株は株主に還元というような形で、現在その株の関係は社内従業員が大体半分、それから元の株主が半分という形になつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 日本塩回送会社は塩の回送の元請契約に基いてどれだけの程度の実務をやつておつたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 実務は専売公社から運送命令をいただきます。それに対しまして機帆船であれば積地、揚地の倉庫の状況と生産の状況、それから……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 倉庫の何。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 倉庫の状態です。普通揚地の方は倉庫も收容力関係が少うございますから、その塩を向うに持つて行きましても入らぬ場合がある。その状況と、それから積地の方におきましても倉庫の状況及びまた塩の回送は将来を予想して命令せられる場合が多いので、その関係において命令は前月に出る。それがそのとき、生産した塩ができておるかできておらぬかということを調べまして、機帆船であれば用船契約によつて、会社はその本船の動静を刻々積地の方に通報して、積地の方はそれに対応してはしけの手配、人夫の手配をしてその本船にマツチするように荷役を進めて行く。それに対して発地プランとか、積入所懇請とか積地の協定、すべて会社がやつております。揚地においても同様になつております。専売局はここからここへ運べというだけの命令でありまして、会社はそれの実務は専売局に代行してすべてをやつておる。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 揚地、積地の倉庫の状態、船のチヤーターをする契約、そういうものをやつておる……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。それと荷役の一切をやつております。荷役の一切——はしけの手配、人夫の手配。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかし実際あなたの方の運送しておる数量はどれだけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私の方は現在汽船を二はいと小型一ぱい、大体五千五百トン程度積める。生田丸、八禮丸、大商丸、これだけ持つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで何パーセントの運送ができるの、実際。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは塩の輸送が陸送と海上とになつておりますから、陸送はむろん大運送は鉄道によらなければなりませんが、その海上の関係から見ますると、機帆船と、汽船とで、私どもの会社が七〇%程度輸送能力を持つている。全数から行くと、三〇%程度になると思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それで全体から見ると、要するに七〇%を人に下請さしている。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、そうではありません。鉄道が主としてやつておる。これは下請とか何とかいう問題にならぬ。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄道がやつている……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 鉄道によつて運ぶ。ただ配車とか何とかいう関係は私の方から、もしくは代理店をして配車関係を鉄道に要求して……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄道は何パーセントくらい。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 鉄道は大体年にもよると思うのでありますが、最近は海上運賃よりは鉄道運賃の方が安い関係で、大体五〇%近くは鉄道でやつている、それとダブるものがあります。機帆船で大阪で中継するとか、汽船で東京からまたその近辺へ中継するとかいうことで、それは鉄道にも行く、あるいは汽船にも行くということになる。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 鉄道に行つたときには、そういう行先の倉庫は心配ないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その心配はある。倉庫にしましても、戰争後地方の倉庫は需要の半箇月分くらいの倉庫しかない。そこへ一時に行けばその塩を収容することができない。また荷役力からいいましても、固まつて行きますと向うでも固しまつてしまつて荷役ができない。それかといつてそこへ少し遠のくと塩の需要にさしつかえる。こういうような点がある。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専売公社からの塩の回送並びに小運送を、あなたの方で受託した数量に対して、あなたの自家運送の能力というものはどのくらいあるのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 大体全数に対しまして三〇%程度。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それは小運送も入れて……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 小運送は揚地は揚地、積地は積地で直営もしくは代理店でやらしている。しかし監督とかその作業の手続、責任は全部私の方が持つている。それともうひとつお考えを願わなければならぬことは、塩は御承知のように夏は多くて冬は少くなる。非常に波動性を持つているから、全数の輸送能力を会社が持つて人夫、機関を使うと、閑散期はほかへ転用しなければならぬ。最低の時期の機関を持つて、他は用船することが経済的であるということで、その方針によつて会社は育成せられて来たわけである。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 昭和二十四年に専売公社から徴収された約十五億円の過当利益金というのはどういう事情で生れたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは戰争前は一軒々々坂出なら坂出の積荷、はしけは何ぼ、人夫賃は何ぼと向うで一軒々々で契約せられておつた。戰争になりまして輸送も径路も違うて来る。倉庫は次々に燒けて来るから、一軒々々の契約でありますれば契約を始終かえなければならぬ状態になりましたので、専売局とお話合いの上でプールにしたということよりも、まず塩の払底がはなはだしいものですから、賃金よりも何よりもまず送るということの緊急の臨時措置として、全国をプールにして契約をする。そのプールの内容なるものは、坂出か何ぼ、尾道が何ぼ、赤穂が何ぼと出ておりますが、それに対して大体これくらい出るであろう、これくらい受入れるであろうという数量をかけて、それを全数量によつて割つたものをもつてプールの結論を出しております。それが昭和二十三年あるいは四年には、塩の不足もありました関係で、倉へ入れるべきものが駅へ着けば元受け先へ直接持つて行く、そういうようなことが一つ。それから、もう一つは、高松なら高松管内における機帆船賃などが県で一本になつておりますが、できるだけ近距離の輸送を行つたということが一つ。それからその契約なるものが、二十三年六月の二十三日と記憶しておりますが、物価庁の認可によりまして海上運賃のマル公が二割三分の引上りになりましたから、それから出た運賃がその十二月の十四日に契約できたわけです。そのときにはもう九原則が出まして、六月の当時とは経済界の状況が一変しておつた関係で、払うときにはまあ四割程度の下落を見ておつたわけなんです。かたがたそれだけの利益ということが結果において出て来た。だからその平均プールによつて半数、それから値下りによつて半数程度の利益が出た。これが値下りだけで出たことであれば、営業方面でもある程度わかるのですけれども、プールによつた計数は、その集計を見なければなかなかわかるものではなかつたことが一つの原因になつていると思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それであなたはこの利益金が生じていたということは知つておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 利益がそれだけ出たということは今まで実例もなし、また夢にも存じなかつた。その点ははなはだ遺憾に思いましたのですが、ある程度の利益は出るということは、四月、三月当時予測しておりました。だから専売局の方にも順次その清算とともに直してもらうという考え方を持つておりました。専売局においても調査を次々と進めて、順次直して行くという考え方で調査を進めていたわけであります。それがその年の十一月十四日と記憶しますが、大阪の……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そんなことまで聞いていませんから、よけいなことをしやべらぬでもいい。あなたはその利益がそれだけ生じているか生じておらぬかということはわからなかつたかもしらぬが、十一億何千万円という金が銀行に預金されていることは知つておつたのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは知りません。担当事務ではありませず、銀行関係は全然……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたはそのとき何をやつていたのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 営業をやつておりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 営業というのは……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 営業部長。営業というのは輸送が主でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 輸送をやつておつたから金の方は知らぬと言うのだね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうであります。それはそれぞれの担任者は、社長なり会計の担任重役もおりますから、

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかし、そのときは経理部長は病気で寝ておつたというじやないか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 経理部長はおりません。しかし担当の重役はおりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 担当の人は何と言うか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 吉田勘三常務取締り、それが経理担当重役、それから専務は人事と総務を担当しております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 吉田さんがそれを知つておつたわけか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、知つているか知らぬかということは、これは今委員長さんの御注意がありましたが、国税局から来たときにいろいろ私も横で聞きましたが、その方も御存じないというようなお話でございました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたの会社は当時資本金三百万円でしよう。三百万円の会社が十一億円の預金をしていて、それを重役が知らぬという、そういう会社があるか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 言葉を返して恐れ入りますが、三百万円は戰前の三百万円であつて、専売局の育成方針も、資本はできるだけ多くせぬように、それから配当は欧州大戰の好景気のときにも八分に制限を受けまして、爾来ずつと引続いてその何によつてやつておりましたから……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかし現在だつて一千万円でしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 はい。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 一千万円の会社が十一億円の預金をして、重役がそれを知らぬということはないだろう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 十一億ということは国税局が来ましたときの集計と、私国税局の皆さんから聞いた。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういうあなた無責任なことで済むのか。現在十一億の預金がほとんど全部偽名でもつて預金されておつたということを国税局の人も証言している。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私が国税局の係にお会いしたときにはそういうことは承つておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかしその間調査しているだろう、この問題について。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 調査とは。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 はたして偽名でもつて預金されたかどうかということは重役会の問題になつたでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役会の問題になりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どうしてあなたは責任をとつたか。問題にならないで。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私責任をとるということは、個人的にこういうふうな皆さんに御心配をかけた、それから専売局からおいでになつている方々がお引きになつから、ともに責任を負つたという何で、その問題に対して……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 徳義的にあなたは責任をとつたというが、あなたは昭和三年六月に入社しているでしよう。そうすれば二十年以上勤めていた。あなたの半生というものをそこに注ぎ込んでいる。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうなんです。(笑声)

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういう仕事をしておりながら、徳義的に自分が責任をとるという場合に、重役会でも問題にされない、何か自分でも調査をしないような問題で軽々しく責任をとれますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは国税局がおいでになつて、専売局がお調べになつて、これだけの利益があるということを知らなかつたということに対して私徳義的に……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 国税局が来ようと警察が来ようと、一応あなたが半生を打ち込んだ仕事から身を引くという場合に、ほんとうにそういうことがあつたかなかつたか、あつたとすればどういう内容であるかということを、重役として説明を聞かないで身を引くわけはない。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは説明は聞きました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どういうところで。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 会社で係の人間から聞きました。しかし、係の人間から聞きましたところによると、人も少なし、そういうような整理ができなかつた。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 係の人間から事情を聞いただけであなたは身を引く決心をしたんですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうではありません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 重役会の決定でしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役会の決定は——私が現在取締役として残つたことも、私の不本意なのでありますが、私もともに一切会社から手を引くべく皆さんにお話した。それで株主とか地方の重役の方々からいろいろ聞いて、それから社員会からもいろいろお話があつたので、さらに再選を不本意ながらも受諾せねばならぬような立場になつた。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 徳義上身を引いたというなら、徳義というものはそのまま残つているのじやないか。法律的に身を引いて法律的に再選されたということならわかるけれども、徳義上身を引いたのが再選されたのだからというので就任するというのはおかしい。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは人情です。積地の方々は、われわれ業界における先輩でもありますし、その方々のいろいろなお話によると、それをむげに拒むことはできぬような、これは私自身がいろいろ申し上げにくい次第でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかしこの十一億という預金は一年や半年でできたんでなくて、少くとも二年か三年の間にたくわえられたものじやないの。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、そうではありません。それは二十三年の契約によつて、それだけで利益が出た。今まではそういうようなことはないのです。またその実相も専売局の御調査の表をごらんになればわかりますが、二十三年七月の契約、あれは先ほど申しました十二月十四日の契約そのものによつてできたものです。その金なるものは、お調べになつてわかつたことは、二十四年の四月から六月、七月、このわずか四、五箇月に累積されたものであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 二十三年下半期から、二十四年上半期におもなる利益が上つたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。その契約は二十三年の十二月十四日にできました。支払いは二十四年の三月末から五月、六月、それから公社に振りかわつたのが六月一日と記憶しております。公社にかわつたから、専売局としては至急お払いにならなければならないという形で、わずか三箇月か四箇月において累積した。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 三、四箇月で累積したのだから、どんなふうに処理しておつても、担当重役でないから知らぬとあなたは言うのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そういうようなことは考えてもおらず、これは言訳らしくなりますが、私、昭和二十四年の五月十四日に東京で倒れました。それで帰つて七月に入院しましたが、その間もずつと胃痙攣で、出た日は三日か四日しかないと思つております。そういう関係で病気があつたから知らない、病気がなくても私知らなかつたと思いますが……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 何箇月ぐらい入院しておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 二十三日ぐらい入院しておりました。七月の下旬から八月にかけまして。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これがわかつたのはいつですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 わかつたのは十一月であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 七月から一箇月入院しておつたとしても、八月には退院しておりますから、それから一箇月療養したとしても、九月には会社に出ておるはずであります。それから二箇月たつて発見されたとすれば、会社の重役として——一体重役会は月に何回……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役会はやつておらなかつた。それ前は独禁、集排法等の関係でほとんどこちらへ来ておりましたが、倒れてから向うにおりました。二十三年の暮れから社長の更迭について、専売局からお話がありまして、二十四年の五月の初めに、専売局から後進に道を開け、こういうお話がありました。でありますから、社長そのものが身を引く、そういうわけで重役会は全然なかつた。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だらしのない会社ですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうおつしやられても……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 この会社は揚地、積地の倉庫の状態を調べるとか……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それが仕事であります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういう仕事は下の者がやつて、重役は何も知らないで遊んでおつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは担当の何がありまして……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 担当はあるかもしれないけれども、仕事は下の者がやつて、重役会すらも開かないで何も知らないで遊んでおつた……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私は仕事の方面においては、輸送の面において全力を尽しておつたわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 自分の担当事務だけは一生懸命やつておつたが、会社の経営については何も知らなかつた……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 会社の経営については、私は取締役ではありますが、仕事の方だけの関係に関与するのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 重役というものは、そういうものではないだろう。それならば課長で済む。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そう言われてもしかたがありません。     〔「まじめに答えろ」と呼ぶ者あり〕

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 まじめに答えています。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかし、あなたは昭和三年六月から二十何年も勤めて、しかも平社員から重役まで上つた人だから、会社に対する愛社心とか責任感も、他の天くだり的な重役よりははるかに強いと思う。その人がこういうような状態で、まるで課長か何かみたいに、自分にあてがわれた仕事だけしておつて、あとは全然やらない。社長に熱意がないなら重役が鞭撻して開かせるのがあたりまえなのに、こういう失敗をしでかすまで何も知らなかつたということで、一体重役の責任が果せるか。こういうことは普通の会社ではあり得ない。何か特別そういうように弛緩した原因がありますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 昭和二十一年の六月に独占禁止法のリストに会社が登録を受けまして、それは昭和二十二年の十二月十八日と記憶しておりますが、一応の解決がつきました。引続いて二十三年の二月二十四日に集中排除の適用を受けまして、昭和二十四年の四月三十日に解除になりました。その以前の二十一年の六月に、徴用を受けた汽船が戰災に会いまして特経会社になつて、それは二十四年の十二月九日ですか、解除になりました。そういうようなことで、役員がほとんど東京におつたということも、一つの原因になつておつたかもしれません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたは担当重役でないから、経理のことは知らぬと言つておるのだが、こういうことは重役会の問題になつたことも一度もないし、それからこれほどの大きな問題が重役会の承認も受けないで、十何億という金が一課長の専断によつて預けられておつた、こういうふうにあなたは証言しますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 預けられておつたのではなく、会社の前からの組織は、専売局からのお払いは全部本店の預金当座へ入つて来るわけであります。専売局のお払い箇所は、二十六箇所ですか、それぐらいですから、はつきりわかります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 どうしてそれがはつきりわかるか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 とにかく払い場所がきまつておる。仙台へ行きましても、領收書によつて発地でお払いになるわけであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その金は本社に集まるのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 銀行の当座へ集まります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 当座が今幾らあるか、預金が幾らあるかということは、担当重役以外は知らぬということになる……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 担当重役も知らなかつたという話がありましたが、おしかりを受けましても、私自身は知らなかつたと申し上げるよりほかにしかたがない。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 昭和二十三、四年に会社が他の事業に相当の融資あるいは投資をしている、これは知つていますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 知つています。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは営業の関係ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 営業の関係は役員みんな相談してやつておりますから知つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 一億の金を投資することは……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その一億は一回でありませんで、累積したものが一億近くになつて、現在まで残つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると、十八社に対して一億ぐらいの投資をしているから、一つにわけても五百万円程度になりますが、そういうことをやるとき、重役会を開いて相談したのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役は東京へ寄り合うし、重役会は理事者だけの寄合いですから……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 理事者……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 常任重役です。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから常任重役会を開いて、こういうものをきめるのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 しかしそのときに金が幾らあるかということがわからなければ……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは三百万円とか五百万円とかの投資をする——それから何回も重なつておりますから……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは投資するたびに相談したのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは相談しております。また役員会でも、その後役員会を開くようになりまして、それをきちんと……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 三百万円の投資をするときに、みんな集つて相談する、十一億の……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは知つておれば相談も何もするわけでありますが、そういうことはわからなかつた。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 だから十一億の金を偽名で預金するのに、重役が相談しないのですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 偽名ということはないと思つております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ないと思うと言つても、すでにみんなが証言しているよ。ないと思うというのはどういうことだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君は黙つて僕の言うことを聞きたまえ。委員長の許可を得て発言したまえ。君と議論しているのではない。何だその態度は……。ないと思うと言うが、君はこの問題のために一応責任をとつたのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 何のために責任をとつたのだ。あなたが二十年も勤めていた会社から責任をとつた、それは主としてどういう問題であるかというと、今言つたように、十一億何千万円という金が偽名で預金してあつた。それは専売公社に返すべきものを返さなかつたのであるか、あるいは利益金として隠匿しようとしたものであるかということは、これは解釈によつていろいろ違うけれども、とにかく専売公社から調査に来たときに、それを知らせなかつた。隠す意思があつたということは、世間一般が認めている。そういう責任を、あなたがとつてやめたにもかかわらず、自分が責任をとつてやめて、二年間たつた今日、偽名であつたかどうか覚えていないというのはどういうわけだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 覚えていないとは申し上げません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 知らない……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その点ちよつと申し上げますが、専売局からおいでになつて御調査になつたときに言わなかつた、そういうふうな委員長さんのお話だつたのですが……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 八月においでになつたときには、私専売局の方にお目にかかりました。それからそのときの御調査の事情は承りました。会社が隠したとか隠さぬとかいうことではない。われわれの考え方から申しますと、精算すれば調整を受けるものなりと、こう信じております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 精算ができなかつたから残つておつたというのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。残つておつたものは知らなかつたけれども、精算せられて調整を受けるべきものは受けて行くべきものなりと、こう思つておりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それならば君は責任をどこでとつたのだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 責任は、みんな同僚がやめたのに、私が残るという考えは持てぬものですから……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 同僚のだれですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 吉田勘三、井上良一、専務と常務が……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 専務と常務がやめたから、君は何もわからぬけれどもやめた、こういうのだね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 責任の分担というものが、おのずから明らかになつておるならば、何もあなたは二十年も勤めたところを……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは人情としてやめたのです。それに疲れもしましたし……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それではなぜ再任したのだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 再任は、周囲の方のお話を聞けばわかりますが、皆さんのお勧めによつて余儀なく、不本意ながらやつた……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 疲れが直つたのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 疲れは直つておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 それでは疲れたからやめたということは理由にならぬじやないか。それでは偽名でされたということも知らぬ、こういうのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 君は何も知らないのだね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは十億以上の預金があつたということは、夢にも知らなかつたのです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 あなたは今第一商事株式会社の代表取締役をやつておりますね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは一体何の会社ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは塩粉砕と塩包装をやつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これは幾らの会社ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 百万円でございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 これはどういうふうな社歴を持つておりますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは二十二年に塩不足のはなはだしいときに、専売局として岩塩を食料塩に転換するために、砕いて内地塩にかわるべきものをつくる、こういう見通しのもとに、関係会社、たとえば大日本塩業とか、株式会社共栄社、そのほか地方々々においてやる、こういうお話でありました。日本塩回送会社も、その当時大阪とか、舞鶴とか、下関とか、そういうところでやれということで、粉砕機械を設備しましてやつておりました。すると集排中の会社が新規事業をやることはぐあいが悪いというような話が出まして、それで専売局の方にもお話をするし、持株整理委員会の方にもお話をしまして、第一商事という会社を立てたのです。それで日本塩回送会社の機械を帳簿価格によつて引継いでおきました。それは日本塩回送会社の融資金になつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 塩の粉砕、包装というものを、塩回送会社が、初めやつておつたのですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 ところが集排中の会社がやるということはいけないというので、第一商事というものを独立させて、百万円の会社をつくつた……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうしてそのときにあなたが責任者になつた。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いやそのときは責任者じやございません。それで私が閑職につきまして、二十五年の五月二十幾日ですかひまになりまして、六月から私は担当することになりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうするとあなたは一ぺんやめて、身体がひまになつたから、第一商事の責任者になつた。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その後また塩回送会社の重役に選任された……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そういうわけではございません。日時から申しますと、五月の八日ごろに辞表を出して、五月二十幾日に総会がありまして、再選された……。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 塩回送会社の重役のまま責任者になつたわけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そういうことは、これは別に塩回送会社としてさしつかえないわけですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 さしつかえないことになつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 そうすると集排中の会社が、実際そういう仕事をすることは穏やかでないからといつて、別の会社をつくつておきながら、集中排除にかかつている会社の重役がその責任者になるということは……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いやもう集中排除は済んだのです。二十四年の四月三十日に済みました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 済んでからなつたのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。それまでは社員をして代表社員にしておりました。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 要するにごまかしたわけだね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ごまかしたとは。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 内容は同じものだけれども……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そのときはこれは持株整理委員会の方へも御了解を得まして、専売局の方へも御了解を得ております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 第一商事株式会社というものに、日本塩回送会社から幾らくらい融資していますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 機械の代金が帳簿価格で引継いだものが大体八百万円と記憶しております。それから包装の関係の運転資金として五百五十万円、千四百五十万円くらいの融資あるいは何であつたと記憶しております。それは日本塩回送会社の重役会では一千五百万円を限度とす、こうなつております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 千四百万円くらい融資をしておるわけだな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうでございます。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その利息というものはとつていますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 利息はとつてはおりますけれども、まだお拂いまでには至つておりません。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 とることにはなつているけれども、拂つていない……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 手形がかわつているだけのものであります。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 その間の利息は、あなたの方で負担しているわけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 拂つてはおりませんけれども、負担しております。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 もちろん利息を払わぬくらいだから、回収はできないわけだね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 回収はできます。去年は粉砕量が非常に少かつたものですから、赤字が百二十万円くらい出ておりますが、本年はそれをもどしまして、百四、五十万円の利益になると思います。

篠田弘作自由党

○篠田委員長 内藤君。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 森田証人の日本塩回送株式会社の退社の理由は、ただいまの証言で、道徳的責任を負うた、こういうのですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 さようでございます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、そのときあなたが二十数年も勤められたので、退職手当というようなものをもらいましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いやもらいません。社員としての退職手当は、その前に十五万何千円ですかもらいました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それは社員としての……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役になる以前の社員としての……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 重役としての退職手当はもらつていない……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 うそです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それは十五万円。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 十五万円。家を買うたときに、会社に借りがありますので、それを差引かれただけで、御通知は残つております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それから現在の日本塩回送株式会社が他の六社を合併して今日になつた。それはさしずによつてこれができたと言うが、だれのさしずですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その当時は専売局のさしずというのですか、御慫慂というのですか、によつてできた。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 あなたは矢頭正蔵なる者を御存じですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです、知つております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 これはあなたの直接の部下ですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 直接ではありません。部が違います。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこで吉田常務が経理担当の重役であるということですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 あなたは経理に関しては詳しいことは知らぬということですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええ、そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこで十五億に近い預金が、あなたは各方面から銀行当座に振り込んであつて、それは集まつたものであるという証言ですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。積み地から回送会社の支店が請求したものに対して、本社の会社当座へ支店を通じて振り込まれるものであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 いわゆる銀行当座ですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それが十一億幾らになつた、こういう、わけですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは累積したものが十一億に、国税局から来られたときになつておつた。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それなら一体その日本塩回送株式会社の銀行当座は、会社名義になつていないで、いろいろな人間の偽名になつておるのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そういうようなことはないと私は思うております。今承りましたが、ないと思つておりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 現在もそう思つておる。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええ。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 これはおかしい。要するにわれわれのあなたに聞こうとする先日来の問題は、十一億の過当利益金というものに対して、私たちは非常な疑惑を持つておる。あなたの説明によると、それは当然各支店なり出張所から集まつて銀行当座へ入つた、それは累積した額だと言う。そうじやない。この前のあなたの会社の、あなたがよく知つておる、今大阪の支店長をしておりまする矢頭正蔵なる証人の証言するところによれば、いわゆる偽名をして、そうして預けておいたというふうに証言しておる。そこでたいへんなる食い違いが生ずると考えられませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 今矢頭氏がそういうようなことを言うたというが、それは国税局がお調べてになつておるのですから、国税局の御書類が確かなものだと私は思います。国税局がおいでになつたときには、日の出貯金とか何とかいうて、これくらいの厚さの何を持つて来られましたが、今お話の偽名とか何とかいうことは、その日の出貯金ということを言つておるのではないですか。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、ここに非常な食い違いが一つできたわけですな。あなたの考えでは、会社名の銀行当座預金の方へ入つて、累積したと言う。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 入つたものであるとは言いません。入るというような制度になつておつたということを申し上げたのです。制度はそうなつておる。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 制度はそうなつておるから、そこへ入つたものだと、こういう結論になるでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすれば、あなたの証言と、この前の矢頭正蔵証人との証言は大へんな食い違いを生ずる。それはいいでしよう。食い違いの事実さえ発見すればいい。  それから重役会というものをほとんど開いていないという証言でしたな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええ。それは重役会があれば、重役会の日誌がありますから、お調べをくださればわかることです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 調べる前に、あなたのさいぜんの証言では、開いていなかつたという証言でしたね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 絶対に開いておらぬとは申し上げておりません。ほとんど開いておらぬ。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 絶対とほとんどでは大分違うが、それは開いていなかつたということなんですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこで他の十八会社へあなたの会社から一億程度の融資をしておる、その融資の際には役員会を開いたという証言、それは間違いないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 役員会といつてみな打合せて相談したものは、われわれの方では役員会と申しておりません。地方の役員も入れたものを役員会と……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、この一億の融資をしたという会は何という会ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは理事会です。理事者だけの話です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると重役会というものですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 重役会といいますか、常任重役会です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすれば、一億程度を他の会社へ融資をするというときにすら常任重役会を開いておるのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええ。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 それほどあなた方は社務をまじめにやつておられたという一つの立証になるかもしれません。それほどの方が、十一億数千万という大金が偽名で銀行に預金されておるという事実を、いわゆる理事者の寄つた重役会で報告を受けなかつたということは考えられませんが、どうでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 あなたさんは考えられぬということですが、私は事実はそうであるということを申し上げます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 事実はその通り………。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 はい。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると要するに、他の会社へ融資する金は、どこかにあろうから、どういう費目から出して行くか知らないが、まあ出してやれ、という程度でその理事会をやつたわけですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 会計の方へはそういうさしずをしております。どこそこへどれだけ出してやれというさしずをいたしました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そういう会合のときには本社かち経理関係の者を呼びましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 東京におつた場合にはだれかが電話でそれを経理の方へ話しております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 その際その融資をする金額を電話であなた方は命令されるのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええそうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 ないと言つた場合にはどうします。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ないとは……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そういう金額がないと言つたとき、たとえば十一億というものをあなた方は隠してあるのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 十一億という金額そのものは知らぬ。しかし会社は日々二千万円とか三千万円とか払いを毎日払つております。また受けることも二千万円とか三千万円の金を受けております。日々動いていますから、五百万や六百万の金がないのであつたら、経理の方がないと言うて来るわけであります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そこでいろいろ聞きたいと思いますが、他の委員諸君からも質問が出ると思いますので、要するに私があなたに対する尋問で発見されたことは、あなたは会社の銀行の当座に入つておつたものが十一億何がしになつておる、こういうことなんですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いやそうではありません。十一億が会社の当座に入つておるということを知つておつたわけではありません。十一億あるか——何ぼあるか、十一億あるということは夢にも思つておらなかつたということを言つておるのです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 要するにその金は銀行の当座に集まつて来たものであると今想像しておる、そういうことですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや制度はそうです。制度は回送が終つた場合は当座へ集まるべき制度になつておるが、実際はどうなつておるかわからぬ。実際にそういうふうに何ぼあるかということは全然知らなかつた。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 そうすると、制度はそうなければならないのだが、実際はどうなつておるかわからないということですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 制度はそうなつておるが、実際の当時の預金額はどれだけあるかということは知らなかつた。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 預金額も知らなければ、どういう方法で預金されたかということも知らなかつたということですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええそうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員 よろしい、わかりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 重役会議が開かれないということを証人は言つておりますが、これは常任重役会議まで含めて開かれないという意味ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いやそうではありません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、常任重役会議というものは席に開かれていたわけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 常に開かれております。常にというけれども、ときどき集まつて話をすることになつております。それから名目は重役会でも、記録をとるとかなんとかいうことはしておらぬと思います。話合いはしております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 ときどきという意味がわかりませんが、どれくらいのことをときどきと言われたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そのときは東京へ常任者が三人でありましたか四人でありましたか、集まつたのですが、一緒に集まつたときにいろいろなことを話合う。神戸におつたときには神戸におつて話合う……。     〔委員長退席、内藤(隆)委員長代理着席〕

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それから社長はどういう役割を果しておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは何月ごろのことでありましようか。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 何月じやない、二十三年から二十四年にかけてです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 二十三年に役所から話がある前は、集中排除とか、そういうような問題に対していろいろ心配もあるし、仕事を一生懸命にやれ、しかし二十四年の五月当時役所から話があつた以後は、もう将来近いうちにやめるのだというようなお考えだつたと思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それではもつとはつきり聞きますが、あなたの会社は、会社としての機能が正常な動き方をしておらなかつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 結果から見まして、現在私が考えてみましても、お話のように事がうまく動いておらなかつたように思います。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 森田証人に御注意いたしますが、速記がとれませんからもう少し大きな声で言つてください。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 会社が正常な動き方をしておらなかつたということを、当時常務であつたあなたが認められたことはたいへんけつこうなことだと思うのです。なおお聞きいたしますが、先ほどあなたは委員長の尋問に対して、会社には自家運送能力というものはあまりないのだ、三〇%程度しかないのだ。その理由として、仕事に閑散期があるからだというようなことを言つておられましたが、それならば冬の閑散期の自家運送能力というものは、実際の仕事に対してどのくらい持つておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 閑散期におきましては、全数をもつて塩をやる能力を会社は持つております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その閑散期は何月ぐらいでありますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 閑散期といいますと、内地塩では十月、十一月ぐらいから四月くらいまでです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういたしますと、十一月から四月までの間というのはほとんど自家運送能力だけを使つて、ほかの運送事業にはたよつておらなかつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 しかし場所的に見ますと、少くなりましても、塩のできる場所がやはり最盛期と同様の箇所においてできる関係で、会社の船は余るし、それから他の荷物を積む、またよその船も雇わなければならぬ、こういう関係になりますが、数量的には全数積みましても、会社の余積を比較しますれば、十分積み得るだけの船を持つておつたのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 この問題の二十三年の下半期から二十四年の上半期にかけて契約運賃と実際の運賃の違いの問題ですが、それは当時業務の部長、あるいは担当者であつたといわれる重役のあなたは、そういうような実情が現われて来ればすぐわかつたのですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 大体においてわかつております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 先ほどのお話でときどき重役会議が開かれた、あるいは社長との連絡もあつたというような話でありましたが、当然これは契約運賃と実運賃との間に相違が出れば、契約協定によつて調整という問題が出て来るわけですから、これについて調整しなければならぬというようなことを常務役員会、重役会あるいは社長のところに連絡されましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それはすでに二十四年の二月ごろに機帆船賃は一割でありましたか、二割でありましたか、専売局へ実勢が低いから先になつて契約してもらいたいということで、途中で調整していただいております。それから二十四年の六月においても同様のことがありました。ただその全額、その間の利益ということは、予測もしなかつたし想像も及ばなかつた。だから全額をこういうような方法でということは申し上げておりませんが、順次調整していただくということは、考えておりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 考えていたというのは、常務重役会で考えたのですか、あなた個人が考えたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは営業部内で順次調査の方の整理が完了次第役所の方と折衝せなければいかぬ、役所の方におきましてもさしあたりこれだけのことにしますということで六月の運賃も決定しておるわけなんですから、お役所の方もあれだけの利益があるということは考えておらなかつた。順次出て来たものを調整して行くというお考えがあつたことは明らかであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私の言つておることだけに答えてください。それが重役会議なり社長との連絡なりにおいて、正式に問題になつたかということを聞いておるのです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 正式に問題になつたと申しますと……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 契約運賃と実運賃との差が出るということは、あなたは自分の担当の仕事ということからすぐわかつたはずだ。これを常任重役会議へ報告されて、そこで会議にかけられたのか、あるいは社長に連絡されたのか……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それはしております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはいつ、だれにしたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは十一億とか何とかいうことでなく……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 十一億とか何とかいうことを聞いておるのじやないですよ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは連絡しております。皆に話しております。だから将来……。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 皆に話しておるというのは、常任重役全部に話したのか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 さようです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それから社長にももちろん話した、こういう意味ですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 はあ。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはいつですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いつということは、始終そういうことを寄り合うときに実勢がこうであるということは報告しております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その当時ですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、常務役員であつたあなたの責任についてお聞きしたいのですが、それを公社の方へ報告されましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 公社の方へは、精算すれば、うちの整理がつけば、順次わかつただけ調整してもらうということは、考えてもおりませんでしたし、また利益がどれだけ出るか、賃金だけが下つたのであればかくかくということになりますけれども、今のプールの数量によつての利益ということは、計数をしめて見なければわからぬわけですし、そんな大した金とは思つておらなかつた。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの腹の中の問題を聞いておるんじやない。常任重役会議あるいは社長の責任において、これが公社に正式に報告されておるかどうかということを聞いておる。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは正式には報告はしておらぬでした。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 なぜ報告しないのです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それはそこまでわかりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 これは運送の契約をする場合に、調整をするというような附帯協定もできておる。それからその附帯協定によれば、そういうような実運賃と契約運賃との間に差ができるような場合には、会社の経理を公社において監査するというようなとりきめまで結ばれておる。こういうような状態にあれば、当然これはあなたの方だけで一方的にきめるのでなくて、公社としても、あなたの会社の経理状態というものを調査せねばならないことになつておる。これがとりきめだ。こういうようなとりきめというようなことを考えれば、事前にこのような状態にあるからということを公社に知らせるのが普通のことになつておるわけですが、そういうような責任はとらなかつたわけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 お話の運賃の低落による何は、報告もしております。しかし総体の請負額と、利益がどれだけあるかということについてはわからぬ。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そういうことをわからせるために公社の方の監督も行われることになつておるわけであります。だから十一億あつたということがわかつておるとか、わからないという問題を聞いておるんじやない。そういうようなことが正式に報告されておるかどうかを聞いておる。その後においての調査は、公社側の態度で出て来るはずです。これを伺つている。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 機帆船賃なら機帆船賃だけが、当時百円のものが五十円になつたとか七十円になつたというのであれば、ただちにわかります。しかしプールによる利益というようなことは、数量を締切つて整理がつかんければ、その実数は出ません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そんなことは聞いていません。私はあなたが公社に知らせたか知らせなかつたかを聞いたのです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 帆船賃とか運賃が、こういうような状態にありますから、さしあたりこれだけ調整していただきたいということを申し上げて調整を受けております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはいつですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは二十四年の二月ごろにも運賃をかえておるはずです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはあなたの会社のだれが公社のどこに対してなされたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは係から係のところへお伝えして、契約をかえていただくことの手続をしましたように思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたは少し話をごまかしておりますな。少くとも要点をぼやかすか、ごまかそうと思つていますね。先ほどあなたはその問題について正式に公社に報告してないと言つたでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 運賃は調整を受けるようにして、あの問題が起つたときにすでに運賃をかえております。ただ十一億とか十億とか、何とかいうことは、整理票を全部勘定しなければわかりませんから、そういうようなことは、公社の方へは、将来この状況であればある程度の利益が出るから、そのときに調整を受ける、こういうような考え方だけは持つてもおりますし、お話もしておるのであります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 大分いいかげんな答弁をされておるようですが、その問題はそれでいいでしよう。あなたの答弁は速記録に残つております。それからあと公社関係のこともありますから、そこでより今の問題を明確にいたします。  なおお聞きいたしますが、あなたは、あなたの会社で帳簿整理ができていないというようなことを知つておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 帳簿の整理ができておらなかつたことは、十一月に国税局が来たときにもわかりました。それから八月に専売局から来たときにも、帳簿の整理ができておらぬから早く皆から督励してもらいたいということで話を伺いました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その当時はわからなかつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 わからなかつたということは利益の点がわからなかつたということですか。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 帳簿の整理ができているかできていないかが問題です。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 帳簿の整理ができておらぬからということを専売局からも八月に来たときお話がありました。帳簿というよりもうちの整理はカードの整理になつております。一件々々回送案内書ごとにカードになつておりますが、カードの整理ができておらぬから至急やるようにという御注意があつたのです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたはごまかした答弁ばかりされているのですが、私の言つているのは、その問題が起つた二十三年の下半期から二十四年の上半期にかけて——そういうような帳簿でも、あなたの言われるような意味でもいいですが、そういう経理上の事務の整理ができていないということを知つていたかどうかということです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 二十四年の八月に専売局がおいでになつて御注意を受けてわかりました。それから国税局がお話になつてわかりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その当時は知らなかつたということになるのですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それから関係の伝票を焼いてしまつたというような事実は御承知ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 知りません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それはその後になつてもこういう問題が重役会議の問題になつたり、あるいはあなた自身が関係者から報告を受けたりしたようなことはなかつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 関係者とは。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 たとえばこれを扱つている人。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ありませんです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それからこの問題について、専売公社の方から責任問題についての話があつたわけですが、これはいかがだつたのでしようか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは私なんかにはわかりませんでした。処理は社長だけがやつておりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、この責任問題については社長だけが事に当つたのであつて、常任重役の人たちもあずかり知らなかつたということになるのですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 処理は新社長ですよ。その後の国税局や専売局との折衝、処理はすべて新社長がおやりになつたからわれわれは知らなかつた、こう申しておるのです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 私は責任問題について聞いているのです。あとの処理の問題じやないのです。前の社長もこの問題でやめたのではないのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 全然違います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 その三人の重役の方がやめられたことについて、業務役員会は開かれていないのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 開かれておらぬと思います。私は参画しておりません。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そうしますと、あなたは重要な重役の一人であつたわけですが、こういうような責任問題が発生したにもかかわらずこれを知つていない。ただ何かわけがわからないが、専務と常務がやめたから、どうも人情で私もやめましよう、こうなつているわけですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私の辞表を出しました動機はまさにその通りです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの言う通りですと、あなたの会社というものがともかくこういうような重大な失態事件を引き起している。それから帳簿の整理もできていない。伝票も燒いてしまうという問題も生じている。そういうような幾つかの問題が起つているわけですが、これは専売公社の関係している会社としてはきわめて不適当であり、普通の常識で行くならば、これは当然専売公社から縁を切らなければならないというような関係にあるとも考えるのですが、確かに重役会議というものは、この責任問題の処理については何ら責任ある態度というものをとつていないことになるわけですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 責任問題とおつしやると、十一億の利益が出て来てお返ししたことに対してですか。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 それに付随する問題も含めてです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 井上専務がおやめになつたことも吉田常務がおやめになつたことも、おそらくその責任でおやめになつたようにはお考えになつておらぬだろうと思います。そういうようなことがなくても、専売局から推薦を受けてなつたその人たちですから、専売局からもうやめたらどうかと言われたら、また任期が過ぎれば、やめることはあります。そういうふうなことが今までの実例からいうと始終ありました。前の社長がおやめになつたのもこの問題発生以前で、何らそういうような問題がない以前において、後進のためだといつておられました。本人たちのその後の話を聞きましても、そういうふうには考えておらぬと思います。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 今のあなたの話によりますと、あなたの会社は専売公社に何も責任をいわれる必要もないし、何の責任もないはずである。従つてほかの二人の専務と常務がやめたのも、そういう責任問題のためにやめたのではないのだ、こうおつしやつておられるわけですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうは申し上げませんけれども、本人はそう考えているようです。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そう申し上げないと言われたが、今あなたはそう言われたでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 本人はこの問題でではなく、ただ専売局から、この際後進のために道を開いてやめてくれと言われたからやめたのであろう。こういうふうに考えます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 ちよつと関連して森田君に聞きますが、わずかな年限勤めて、井上専務がやめたときには百万円もらつた。吉田常務が七十万円もらつている。そうしてあなたは、二十年間勤めて、この三人とともにやめられて、重役としての退職金はもらつていない。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 まだもらつておりません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 社員としての十五万円程度をもらつた。そうするとこう考えられませんか。重役の退職手当というものは当然あなたももらわなければならないということになるが、それをことさらにあなただけがもらつていないということは、この三人なりあるいは他の重役と会議の上で、あなただけは近く復活させるという條件のもとに、重役としての退職手当をもらわないのではありませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうではありません。それは株主総会の席上でも、森田君の重役退職金は今度やめるときに一緒に出すという社長の話があり、私は、重役の退職金は将来またもらえるものと考えておりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 井上、吉田、あなたと、三人が同時にやめたのでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。同時にやめましたけれども、五月に辞表を出しまして、五月の末には……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 また復活している。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そうでしよう。そうするとおかしいではありませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それはおかしいが、何かそういうことに役員会でもしてありました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そうすると、やはり内部的にそういう打合せを………。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、そういうことは絶対ありません。そういうことはありませんが、森田君のものは……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 君の分だけをことさらに出さぬということは、君に対して株主総会は懲罰の……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや。そうじやないのです。逆です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 逆というと、もつと説明してください。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 森田君の分に対しては余分に出してもらいたいということを株主総会で話がありました。ところが社長の説明は、森田君の分は今後において出す。今回出すことはせぬ、こういう説明をせられました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 退職したあなたに対して今後出す……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 しかし社員の退職金も——私は社員としまして二十一年の三月に役員に就任しましたのですが、二十五年ですか、二十四年末ですかにもらいました。そうしたものですから、そういうようなきちんとした何ができておりません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 どうもそこになれ合いでやつておるような……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、そうじやない、社員にしても、今度役員になつた方にしても、二、三年も前の退職金をいまだに……

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 さいぜん私が委員席でお尋ねしましたが、全国の支店から一応そこへ集まつたものを、そこからいろいろと偽名なりその他の預金をするんじやないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それはそうでしよう。そうなるはずです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 その事実を知らなかつたというのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ええ。そうです。制度はわかつております。ちやんとやれば古くからそうなつております。ですから……

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 すると、要するに森田君は担当重役でなかつた、吉田なる取締りが担当重役であつたので、自分は制度のままに行つておると思つておつたが、吉田という重役の怠慢のためにさようなことができ上つておるということになるわけですな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 吉田が怠慢であつたかなかつたかということはわかりませんが、私自身の問題は委員長さんのおつ上やる通りでございます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 よろしい。山口君

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 あなたの先ほどの証言によりますと、専務と常務がやめるについては、公社の方から後進に道を開いたらどうかという話でやめられたということでしたが、その通りなんですね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そのように承つております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 まさか常務役員であるあなたの言われることだから、その間の事情を知らなかつたや何かで今の発言をされたのではないだろうと私は思う。これは公社の方でこの責任を追究するような態度に出なかつた。あるいは責任を追究するような態度に出られる事情がなかつたので、そのような後進に道を開くというようなやめさせ方をしたのだろう。こう私は考えるわなのです。まあそれはそれできわめて重大な点が明白になりましたから、その点はさらに公社関係の人によく事情を聞きたいと思うのです。さらにお聞きいたしたいと思いますのは、先ほどあなたは二十四年の二月に運賃改訂をやつておるというようなことでしたが、これは間違いないのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ちよつとメモを見ます。それは間違いないと思いますけれども、事務局さんの方に、すぐ会社の方で調べまして報告を出していただきます。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 間違いなければいいのですが、間違いがあると先ほどのあなたの答弁が全部ひつくりかえるのです。あなたは先ほど、ああいう單なる事実の問題として言つたのではなくて、ある一つの、あなたの論法を成り立たせて組み立たせる基礎として、二十四年の二月にかえたと言つたのですね。そうすると時日の違いや記憶の違いじや済まないのですよ。あなたの組立て方というものが全部失われてしまうのですよ。それほどのことを言われるのに、帳面を見たり、あとで考えてと言われるとは一体どういうわけですか、そんなわけのわからないことですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 帆船賃は確かに二十四年の二月にかわつております。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そのときの問題は帆船賃の問題だけですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうです。帆船賃はどこそこ行きは何ぼである。数量や何かということは全然関係がありませんから……

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そのときの契約運賃と実運賃の開きは帆船賃だけであつたかというのです。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは帆船賃だけでありませんでした。実績を見ますと——しかし帆船賃、機船賃なるものは、毎日帆船の用船するものもありますものですから、すぐわかります。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 悪意に——悪意というよりも少し厳密にとれば、あなたの言うことは、偽証になると思う。あるいはきわめて好意的にとつてもごまかしの方法を考えて答弁しておると私は思う。私が先ほど聞いたのは、帆船賃の契約運賃と実運賃の違いということでは聞いてないはずです。私が聞いたのは、契約運賃と実運賃の違いという運賃一般の問題を聞いたはずなんです。それは私の意見ですから、さらにここでなお逃げ口上やごまかしの言葉を言つていただく必要はないのです。それから最後に一つお聞きいたしたいと思いますのは、あなたがここでの答弁についての関係者との打合せというものはあつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 関係の打合せはありませんでしたが、本月五日の日に矢頭君と会社の常任者と一緒に専売局にごあいさつに参りました。そのときに友藤さんにもお目にかかりました。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 そのごあいさつというのは何のごあいさつですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 こちらに参りましたからというごあいさつです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 ちよつと証人に伺いますが、日本専売公社の塩脳局の需給課長の友藤哲夫君に矢頭正蔵と二人でごあいさつに行つてお目にかかつたという、こういう今の証言でしたね。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 友藤課長にもお目にかかりましたが、輸送部長にもお目にかかりますし、需給課の方にもお目にかかつた。専売公社の方に一巡ごあいさつに参つたわけです。入京しますと、いつの場合も同様に参ります。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 何か手みやげでも持つて行くのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、そんなことはいたしません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それはごあいさつに間違いありませんな。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それでそのときに、友藤さんのときは、八月においでになつたのか六月であつたかということを矢頭君が聞かれました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そのごあいさつ中に……

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ごあいさつ中ということになるとおかしいですが、ごあいさつに専売局にお伺いしたわけなんです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それはおかしいですね。そうするとあなたの証言と矢頭君の証言は非常に食い違いを生じておる。これは大きな問題です。矢頭証人は古いことも忘れたこともあるし、いろいろ関係のことも聞かねばならぬから打合せに行つた……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 打合せをせられました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 あなた今あいさつと言つたじやないか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 あいさつに行つときに友藤さんにも……

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 あいさつが目的じやなくて打合せが目的でしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私は打合せする必要はありません。友藤さんのあれは、矢頭君はお会いしたときに、あれはおいでになつたのは八月でしようか六月でしようかということを……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 その程度ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その程度です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それ以上何もなかつたですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 あす証言に行かなければいかぬというようなことを言われました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 それから……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その程度です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 その程度……。これはすこぶる重大なんですよ。そこでお伺いしますが、あなたは今あつさりごあいさつとおつしやつたが、二人そろつてごあいさつに行かなければならぬのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや、二人じやありません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 何人で行つた……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 四人で行つた……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 四人とはだれだれですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 会社の常任者と四人で参りました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 あなたの会社の常任の人は何という人ですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 総務部長の八木さん…。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 もう一人は

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 もう一人は係の坂本という人ですが、輸送部が……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そうすれば総務部長と輸送の係の者と、しかも大阪支店長とあなたと行けば、これは單なるあいさつですか。そんなにそろつてごあいさつに出るということは、ちよつと常識で考えられませんがね。なたならあなたが重役として單独に行かれることは、これは常識上あるかもしれない。それは社会通念上考えられる。しかしながら総務部長を連れ、輸送の係の者を連れ、大阪支店長を連れ、しかも今ここに喚問されておるあなたが同道して行つたということ、これを單なるあいさつであるとは思えません。これはごまかしじやないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 うちの総務部長は専売公社へ長いこと行きません。東京へ出ることがめつたにありませんので……。矢頭君にしても、東京へ出て輸送部がどこにあるか、だれ様がどこの責任を負うかということははつきりしませんから、一緒に連れて行つてもらうということで……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そうすると、その四人はそろつて友藤さんに会つておるのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや会つておりません。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 別々にあつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 いや私と矢頭君とそれから八木さんと三人でお目にかかりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 そうすると呼ばれておる二人が事前に友藤さんと、打合せのために行つたのじやないですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうじやありません。ただ打合せということは、今の八月であつたか六月であつたか……。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 矢頭証人はそう言つていない。最初は矢頭証人は会つた事実はないとここで否定した。その否定したということが、すでにわれわれの非常な疑惑、疑惑どころじやない、これは偽証です。いいですか。そしてだんだん追究されて行くと実は会いましたと言つた。いつ会つたかと言つたら昨日会いましたと言つた。今あなたの話を聞くと、上京すればごあいさつに行くことが会社の通例であるからごあいさつに行つた、こう言うのです。それはもうそこに非常に私は心証を害しておる。まあそれでいいでしよう。  山口君ありますか。

山口武秀日本共産党

○山口(武)委員 委員長が大分親切に聞いてくれたので、言うこともなくなつてしまつたのですが、先ほどのあなたの証言では、あなたの会社は会社として正常な機能を果していない。契約運賃と実運賃の違いという問題についても、重役としてのあなたの所管でありながら、何かちつともはつきりしていない。それから預金についても、あなたはほとんど知つていない。ましてその額についてはわからない。それから経理課長が独断行為をやつていることを、あなたの方も知らない。また現に重役の重責にありながら、経理は全然なつていないで、正常に行われていないし、関係伝票の喪失等も知つていない。こういう幾つかの重大な問題がありますと、国民の税金に関係している公社との取引の会社としては、私は資格喪失じやないか、こういうふうに考えているわけです。また責任問題についても、あなたはきわめて重要な役にあるにかかわらず、個人としてほとん考えていないし、前にやめた人もほとんど考えていないだろう。そういうことになると、一層これは問題にならないというような感じがするということだけを申し上げておきます。これ以上あなたに聞いても、何かわけのわからないことを答弁されるようですから、聞きたいことはあるが打切ります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 ちよつと伺います。会社は公社と契約をするときに、運賃その他の單価は市価を標準として契約された……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 市価でなく、当時ははしけ賃、人夫賃でもマル公を水準にしてしたのです。それから専売公社の方でも、マル公を基準にして算定しました。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そういたしますと、大体運賃関係においては、同業者、たとえばマル通とか、その他の運送業者と大したかわりはないと思つてよろしいのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そうあるべきだと思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 そこで今度の問題の起る前に、国税局あるいは専売公社から注意されたり、調査されたりして、ようやく気がついた。それでこれだけの大きな利益が発見されたということになると、やはりあなたの会社が経営がよかつたからもうかつたのか、それともほかの会社もそれと同じような利益があると思いますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 国税局や専売公社から調査に来ましたので、支店長を初め全部の人間を動員して、少い人間ですが、調査と整理を急ぎました結果、プールで実績と計画との差異において、大体半分、それから運賃の値上りによるものが大体半分という数字が出ております。陸と海とは違いますが、そういう結果を見ております。よその会社のことはわれわれはわかりませんが、私どもの方の会社は三十年以上の経験もありますし、機帆船のごときはほとんど自分のところの船を使つておりますから、よそ様のより高いとか何とかいうことはあり得べきことでもありませんし、また利益が出たのは、お前のところがよかつたからだろうと言われても、そうであるとは申し上げかねますが、今までこういうような問題が起らぬときには、戰争中のごときも、やみで相当動いたときでも、マル公で動かし得たという実績もありますから、その点こういうようなことがあつて、そうであるということは、私としてははなはだ申し上げかねますが、よそよりも安く行つておるということだけは、断定できると思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 あなたの会社が非常に経営方針がいいからもうかつたのか、あるいは規模が小さくて監督が行き届いて、国税局や専売公社から監督せられて、厳重な経営のもとにやれるから、資本金が小さくとも、とにかく莫大な利益が隠匿されるまで気がつかなかつた。これがマル通とかほかの厖大な運送会社であつたならば、とても発見できないが、あなたの会社が公社あるいは下請業者との中間に存在したから、これだけの利益が上つたとでも思われますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私の私見をもつてしますれば、私どもの会社は三十何年公社の塩一本で終始しておりますから、女の子に至るまでいろいろ陰匿とか何とかいうことを新聞にも載せられておりますが、そういうような意思がなかつたことは、私自身から現在申し上げても御信用くださらぬと思いますけれども、そう信じております。それから社員にしても、もうかつたら専売局にお返しするのが当然なりというような考えで、払う賃金に対しては情勢々々に応じて安く行き得るものはできるだけ安く、また戰時中のごとく、マル公で行かぬ場合は、できるだけその場合にマル公でやつてもらうことに、ただ歴史と何で、船会社それから作業者とも連繋をとつて、今まで大過なくやつて来ておりますから、その点はことに私の方の会社に、事業人というのですか、実業人というのですか、そういう者がおりませんから、ただその結果を見ますと、いかにも御納得が行きかねると思いますけれども、もし隠匿するとかなんとかということであつたならば、ああいうような小さい遠方に漫然とああやつて置いておかぬと思います。その点は皆さんの御信用をいただくということは今申し上げかねますが、御信用くださつても……。この問題は別として、今まで戰争中その他あらゆる苦労をしてやつて来ておる会社でございますから、この一点だけでもお前の会社は誠意がないとかいうことは少し酷でなかろうかと思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 これがほかの会社であつたならば、一旦契約したものは、いかに利益があろうと別に返すというようなことはあり得ないと思います。もし調整するというようなことであつたならば、現在の單価を調整して、次の契約に対してはそれを調整するというようには、私どもは常識上思われますが、利益のうちからとにかくこれを返金するというようなことは今まで例があつたのですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ああいうような利益とか、差額が出るだろうということは予想もせず、またあつたこともなし、戰争前は一件々々の契約ですから、また毎年専売局の方からも監査もあるし、会社の方も正常の機能において動いておりましたから、そういうようなことは全然ありませんでした。今度のようなことは想像することもできなかつたと思います。

大泉寛三自由党

○大泉委員 会社がもうけ過ぎて返す、しかもこれは国税局の手によつて発見されたというふうなことから想像して、私はどうもそれは脱税容疑に摘発され、しかもあの税金攻勢の時代においては、厖大ないわゆる懲罰的徴税がされておる。それがあるから、こういう一つの道をとつたのではなかろうかと私は思うのであります。これに対してあなたのお考えを伺いたい。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 社長初め私どもは、そういうような考えは毛頭持つておりません。たとえば国税局から来られたときは、これはまだ利益ということにはなつておらなかつた。整理が未整理ということに対しては重々おわびしなければならぬことですけれども、それは整理ができて初めて利益ということがわかるのです。

大泉寛三自由党

○大泉委員 ただ私の疑念に思うことは、預金だけが帳簿に載つかつていないで、しかも総收入は必ず帳簿に載つかつているわけであります。ところで預金をする以上は支出として帳簿に載つていない。こういうことはあり得えない。そこで一体帳簿の方は、経費の支払い方法はどういうようなことをやつておつたか。これをまず伺いたい。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 支払い方法は全国から集つて来たものが銀行へ入る。それを本社において全部経理をする。それから支店からまた送つて来た請求書によつて本社が払うという機構になつておつたことは事実であります。

大泉寛三自由党

○大泉委員 私の聞かんとするところは、支払い方法は、きちんと請求書によつてそれを伝票にして、あるいは小切手あるいはその他の預金であるとか、あるいは約束手形で払うというようなことがありますか。小切手あるいは約束手形で払う場合には、その署名人は、責任者としてどういう方がやつておりましたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 ずつと経理担当の常務取締役の吉田勘三さんがおやりになつておりましたけれども、判、小切手、すべてを矢頭経理課長に預けておつたのは公知の事実のように思います。署名者は吉田勘三です。

大泉寛三自由党

○大泉委員 きのうあなたのところの大阪支店長をやられておる方がなかなか答弁がにぶくて、聞く機会がなかつたのですが、その支店長の話によりますと、地方から盛んに送金される、その処理に対しては当座預金に振り込まれる、その大体の動いておる額は二千数百万円であつた。こういうふうに前提されておりますが、きようあなたのお話を聞くと、総体的にこれに対して区分がない、しかもこの預金に対しては通知預金あるいは特別当座あるいは無記名その他いろいろの種類の預金がある、しかし振り込まれてそこに入るのは特別当座なら特別当座ときまつておるわけでしよう。いろいろな種目に入同わけはないでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは私はそう思います。それからまた国税局が来たときに、矢頭君の説明は、ある程度当座へ置いて残りは有利な預金にしてくれと言うておつたということを答弁しておりましたから、まさにその通りだろうと信じております。

大泉寛三自由党

○大泉委員 定期預金や特別当座あるいは通知預金などは、やはり一定の額にして、そうし銀行に預託すると私は思うのです。ですから、日々その地方から送金される、煩雑に追われておるような預金は一つの当座に入るときまつておるのならば、やはりわからなかつたというようなことは、責任者としては、ないわけです。そこに定められて預金される額は、大よそ利益の中からとか、あるいは剰余金の中からとか、そこに明確な線があるわけだと私は思うのですが、会社の責任者としてはどうも不可解な答弁ではなかろうかと思います。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 当座へ入つたものを各地へ払うものも受入れもそこでする。それをある程度の当座金額が足らぬようになればそこへ入れてもらつて、あとは通知をしてもらうようにしておつた。こういうことを国税局で来られたときに矢頭君が説明しておりました。それ以上のことはわかりません。

大泉寛三自由党

○大泉委員 それからあなたの会社が各方面の会社に出資されておられるようであります。また融資もされていられるようであります。こうした関係の会社というのはやはりみな専売公社の元役人の関係されておる会社のように聞いておりますが、そうでありますかどうですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは逆で、主として私どもの会社におつた停年後の人あるいはやめた人をしてやらしておつたということになる。

大泉寛三自由党

○大泉委員 公社とあるなたの会社とあるいは国税局との何とか隠匿されて——隠匿というふうにあなたの方は思わないかもしれないが、とにかくこちらから見ると、国税局から発見されたこの預金を中心としての処置に対して三者が御相談された結果、納付金にされたのではないのですか、重ねてお伺いします。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これは新社長がすべて折衝の衝に当つたのでわれわれわかりません。ただ国税局の方が来て、そのしまいまで残つた方のお話では、初め数日間くらいはやかましかつたが、初めのケースは脱税も何も同じケースで知らぬ知らぬということであつたけれども、調べているうちに、あなたの方は店は会計、経理ということは全然ないと言つていたじやないか、それは係の人間も悪い人間と最初思つてたけれども、悪い人間でないから、ああいうような人をあまり左遷するとか何とかせぬ方がよろしゆうごわすというようなことを係の人が最後には言うてお帰りになりました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 森田君に聞きますが、だれがそういうことを言つたのですか。だれがだれにそういうことを言つた。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 最後にです。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 国税局の何という人……………。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 そういうことを………。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 いや聞きましよう。速記に残つておりますから、ごまかしてはいかぬ。国税局の何という人があなたの会社のだれに言つたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私承りました。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 だれがあなたに言つたか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 国税局の吉川さん。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 国税局の吉川何という……。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 しまいまでお残りになつた若い人です。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 どれくらいの人、若いといつても。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 もう三十くらいと記憶しております。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 三十くらいの吉川という国税局の役人があなたにさようなことを言つた。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 はい。

田渕光一自由党

○田渕委員 私は用に行つておつたので、聞き漏らしたのですが、森田さんは専売公社からまわられたのでありますか。違いますか。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 違う。

田渕光一自由党

○田渕委員 一昨日の友藤証言では、三人の重役とはさしておりませんが、ともあれ、首脳陣営に対して辞任を勧告した、こういうような面で、人情で一緒にとばつちりを受けて辞任をされたというような一昨日もお答えがありましたが、これは公社から、そういう乱れた状態ではけしからぬから、みな重役陣かわれという勧告に基いて、あなたは辞任されたのではありませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その処理は新社長がお話になつたはずです。私にはそういうようなことは全然お話がありませんでした。

田渕光一自由党

○田渕委員 あなたにはなかつたかもしらぬが、あなたも常務取締役を辞任されて、現在平取締役になつているのではありませんか。間違いありませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 間違いありません。

田渕光一自由党

○田渕委員 そうすると辞任したというのは、あなたは人情で辞任したという。精神上の問題から、少くもこうゆう問題を起したについてどうも済まぬというので、人情から辞任した、私には勧告はなかつたのだ、こうおつしやつておりますが、そうすると人情からよしたのならば、何も常務から平取締役に下らなくも、よしてしまえるわけじやございませんか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私はそう考えておりません。常勤であればどなたがどうおつしやつてもあのときに御辞退しております。

田渕光一自由党

○田渕委員 その常務は辞退され、平取頭締役として残つたというのはどういうわけだ。それは常務をよすということで、人情で常務陣営を去つたということですか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 地方の役員の皆さんが、もし会社をやめられる場合にはわれわれもやめるということで、私は不本意ながら残りました。條件として閑職に置いてもらいたいという條件を私自身は出した。

田渕光一自由党

○田渕委員 どうも塩回送会社の証人は、いずれも知らぬ存ぜぬの一点ばりで来ておりますが、これは同僚委員からもお聞きになつたと思いますが、少くとも七つ八つの、銀行に匿名の、つまり架空の人物で預金したことも、これも経理課長がやつたから知らぬとか、当時の常務取締役でありながら、この七つ八つの銀行へ架空な名義で十億九千万円、約十一億に近いへそくりを、率直に言えばこのへそくりをこさえておるということを、全然知らぬということで、知らぬ、存ぜぬ一点ばりでいいのかということに尽きます。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは事実ですから、それ以上……。

田渕光一自由党

○田渕委員 それならば伺つて参ります。それならば、どういう事実か知らぬというならば、あなたはどうして常務として人情上皆に済まぬから常務をよすというような、少くとも多少良心があるらしく聞いたから伺つておるので、十一億という金は大した金で、トラツク一台の千円札ですよ。それだけのへそくりを知らぬ存ぜぬでこれが通ると思いますか。知らぬから知らぬのだということで行くならば、われわれはもつと追究して行かなければなりません。少くとも経理課長の矢頭というのは尋常高等を卒業しただけの十二、三の小僧のようなものじやないか。もしあの証人の言つたことが真意から言つたとするならば、ああいうような無能なものを置いて、あんなずざんなもので、隠蔽してしまつたのは事実じやないか。これはどうだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 これはどういうお話がありましても事実知らなかつた。私たちが旅費をもらうにしても、経理の方の何をしていた。交際費というものは全然自分が持つておらぬ。経理で支払うということで……。

田渕光一自由党

○田渕委員 少くとも二百万、三百万の預金すら一銀行の支店長は入れてもらいたい、入れてもらいたいと預金を集めにかけまわつている時代に、十億九千万円という特殊預金をするものが、一無能な経理課長の独断でやれはしません。少くとも銀行とあなたは会つておるでしよう。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 それは二十四年のことでございますな。

田渕光一自由党

○田渕委員 私は資料によつてやつている。銀行の残高調整は二十四年の七月三十一日の残高です。あなたの現職中じやないんですか、現職中にこれだけの金をとるのに、常務の室や重役の室に入らず、こんなぼんくらの経理課長でできますか。知らぬ存ぜぬと言うが、どこが事実なんです。いかぬよ、知らぬ、存ぜぬでは。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 私としては金額とか何とかいうことは、全然知らなかつたのであります。

田渕光一自由党

○田渕委員 どこまでも知らぬというなら、まだまだわれわれは追究の手があるのです。もしあなたがこれをはつきり知らぬ存ぜぬの一点ばりでやるならば、先ほど宣誓された点において、われわれはこれから銀行をずんずん追究して行く、そこにおいて偽証が出た場合においてあなたはその責任をとりますか、はつきり聞いておく。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 この国税局から来たときに、銀行の支店長がやつて来ました。そのときは病気をした直後でありましたが、一体今ごろになつてなぜ来たのかということを申し上げました。

田渕光一自由党

○田渕委員 そういうふうにつくろつて来れば、全然知らぬ存ぜぬの一点張りで逃げられるでありましようが、かりにもこの専売公社の需給課長ともあろう者が二回も三回も調査をしに行つているのに、自発的に利益を言わずに隠しておいて、国税局が銀行を調べに来て——その調べた銀行の預金というものは、通常の家庭でいえばへそ繰りの金です。最も匹夫のなすべきことだ、十一億というようなへそ繰りを黙つて隠しておいて、気持は独禁法が解除になればこれは黙つてとつてしまうつもりだつたことは事実だ。これは会社の首脳陣営の計画的なことだ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その当時は独禁は……。

田渕光一自由党

○田渕委員 独禁はしているかもしらぬけれども、預金というものがいつから始まつたかということが問題だ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 預金は先ほど申しましたように、二十四年の三月の末から六月か七月、三、四箇月において激増したわけです。

田渕光一自由党

○田渕委員 預金が激増したというのは、あなた方の会社の当然行うべき当座預金あるいは定期預金でもよろしい、塩回送会社の金ならよろしいけれども、架空な人物の、要するにありもせぬ人間の名前で明星貯金とかラツキー貯金とか、賞金の貯金に入れているということ、どうして十一億の貯金を入れるということが一課長でできるのか、独禁とは何だ、独禁があるとかないとか、そんなことは別だ。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 その点についてはいかにお話がありましても、私としてはそれ以上のことは知らなかつたです。

田渕光一自由党

○田渕委員 公式な重役会議でなくとも、重役同志の話合いで大分こうなつて来た、これはひとつ無記名で入れておかぬとあぶない、しかしこれはしらばくれてほうつておけというような話があつたことは少くとも常識で判断できるのですが、これからどんどん呼ぶほかの証人との間に、あなたは重役会議で非公式でも、何ら触れておりませんということをはつきり言えますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 この点は触れておらぬということをはつきり申し上げておきます。そういうようなことは話も出ず、知らなかつたということをはつきり申し上げておきます。

田渕光一自由党

○田渕委員 少くとも三百万の会社を一千万の会社にして、その重役で常務の地位にありながら、十一億の金を処分するについて全然知らなかつたというようなことはあり得べきことではありません、私はあなたをそれほど無能とは思わぬ。少くとも会社の経理局長なりあるいは経理課長なりまたは重役内輪の、つまり私的な会合においても、これくらいのものが全然あなたの耳に一つも入らぬということは良心に誓つて言えますか。

森田作太郎日本塩回送株式会社取締役

○森田証人 良心に誓つて申し上げます。

田渕光一自由党

○田渕委員 いいかげんなことではここは通らぬのです。それでは私は一時十分から本会議が開かれますから、この証人に対する質問は留保しておいて、あと開かれるときにただちにこの証人をもう十分ほど追究いたします。それをりつぱに断言できるなら、ひとつ証拠によつて追究してみます。

内藤隆自由党

○内藤(隆)委員長代理 ただいまの田淵委員の発言のごとく、なお質問を続行いたします。  それでは暫時休憩いたします。     午後一時七分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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