厚生委員会 第8号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/11/22
会議録
○松永委員長 これより会議を開きます。 社会保險に関する件について、前会に引続き調査を進めたいと存じます。 質疑の通告がございますから、これを許します。田中委員。
○田中(元)委員 先週土曜日の当委員会におきまして、私は保險局長に対し、今や社会保險の医療の危機が来たのだという質疑を行つた次第でございます。きようは当該の責任者であります橋本厚生大臣が御出席でありますので、私は質問に兼ねて厚生大臣の御決意のほどを承りたいと思うのでございます。 先般私の現在施行されております保險医療の單価、これはいつ決定したものであるかという質問に対して、安田保險局長から、昭和二十三年につくられたものであるというような答弁があつたのでございます。そうして同時に、稼働点数その他の問題からいろいろ考究いたしますと、どうしても今日の段階ではできないのがほんとうではなかろうかというように、私は聞いたのでございます。何と申しましても、医療というものは、社会生活の上で最も大事なものであろうと私は思う。医療の單価の問題を中心といたしまして、今や全国の医師、歯科医師の方々が、村会保險医契約をやめて行き、非常に大きな社会不安というものが、国民の中に強い勢いをもつて一日々々と増して場来ておるのでございます。私は、一昨年、厚生常任委員会において、社会本保險の一点單価に対する医師、歯科医師の所得は幾らであるかという質問をしましたところが、私の質問に対して、当時の保險局長は二割三分七厘という答弁をしております。その答弁の後、今日まで一回の修正をしたこともないから、昭和二十三年に決定したところの二割三分七厘が、医師、歯科医師の所得であると、私は今日なお信じておるものでございます。ただいま医療協議会とかいうような協議会において、被保險者と医師側との間にいろいろ協議が進められているそうでありますが、なかなか結論が出ないのではないかと思う。お互いに結論が出まして、お互いが最大限度の犠牲を払いつつ、医療に万全を盡して行くという方法ができるならば、それもよいと思いますが、ともあれ今やこの問題を中心として、税金に苦しみ、保險單価の安い中で医療は続けて行かれないということから、医師、歯科医師が保險医をやめて行くことは、実に重大な問題だと思うものでございます。この意味において、当該の責任者であります厚生大臣は、どのようなお考えを持つておるか、私は親しく承りたいと思うものでございます。
○橋本国務大臣 社会保險の一点單価の問題に関しましては、ただいま田中委員のお説の通り、今日の事態を憂いまして、急速にこれの解決をはかりたいと考えております。実はこの一点單価の決定につきましては、御承知のように、社会保險医療協議会が、厚生大臣あてに意見を答申して参り、それを参酌して、厚生大臣がきめることに相なつておるのでございます。今日まで、これはなかなか困難な問題であるということを感じはいたしておりますけれども、どうせやつてみたところで、みるだけできまらないのだというふうな形で、厚生省が割切つて手を出して行くということは、まとまる話もまとまらなくするようなことになりますし、また法に定められた趣旨に反して非民主的だと思いますので、何とかこれをまとめるべく努力をいたして参つたのであります。医師会の側で、十八円四十銭という話があり、歯科医師会は二十円幾らというのが最高であつたかと思いますが、医師会の案が出ましたのは、たしか一月半ぐらい前であつたかと思います。不幸にして話がなかなか寄つて参りません。その間におきまして、若干の府県において診療を辞退するという決議が出されたことを、私はまことに心配し、遺憾に存じております。社会保險の診療辞退ということがあつてはならないのでありまして、幸い法規に従いますれば、辞退の届出をしても、あと一箇月間は診療を続けることに相なつておりますから、あと一箇ぐらいうちには問題が解決することを信じております。従いまして、診療辞退というような事態は起つて参らないことを、私は確信いたすものであります。 さて、その具体的な内容として、どうしてそれをまとめるかということでありますが、これに関しては、今日の一点單価が昭和二十二年の十一月に基礎がきめられ、それが二十三年に若干補正をして決定をされて以来、今日まですえ置きに相なつておるという事情は、とにかくこの一点單価というものは安過ぎて、今日の実情においては幾らが適正であるかは別として、必ずやある程度の引上げを要するものであることは、私ははつきり一つの方針として考えております。ただこの一点單価が、社会保險及びこれに類似の制度の全部に及ぶわけでありまして、組合健康保險、政府管掌健康保險、国民健康保險、政府職員共済組合、生活保護法の医療扶助というものを合せますと、單価を一円引上げることによつて、保險の費用が五十四億円ふえ、二円引上げれば百八億というふうに相なりまして、これはなかなか容易ならぬ問題であります。各種の制度によつて、保險経済でこなし得る余裕というものが違つておりますから、ある種の社会保險については、何円までの引上げならばやつて行ける、あるいはある種の制度については、何円を越える部分は財政負担がいるということに相なると思うのであります。そこで今日社会保險医療協議会においては、いろいろな問題で意見の対立がございますので、厚生省におきましても、本来は協議会の答申を受けてから考えるのが筋でございますけれども、協議会における中立委員と申しますか、学識経験者の委員の人たちと協力をいたしまして、何とかまとめるための研究案を提示してやつておる次第であります。長く日を待つことはできませんので、あと一週間ぐらいのうちには、何とか医療協議会の意見を円満にまとめることを希望いたしまするけれども、かりにどうしても円満に、一本にまとまらないとすれば、こういう意見とこういう意見とがあるということだけでも答申をして、締めくくつていただきたいと思つております。その上で、私の考えておりますのは、一点單価をこのままで適正だとは思いませんが、ある程度引上げる方針のもとに、その引上げた場合には、各経済にどういう影響を及ぼすかということを、冷静にそろばん勘定をとりまして、なるべく保險料の引上げをやらないという根本方針のもとに、これを措置する方法を講じたいと考えておるのであります。こういたしました場合には、何ほどかの引上げ——その程度にもよりますけれども、やはり医師会なり歯科医師会なりの面としては、これでも不十分だという点が、あるいはあろうかと思います。そういう面につきましては、一つは税の負担が相当重いということが一番根本的な問題でありまするから、厚生省として一番理想的な問題は、保險の收入は、医者にとつての一つの勤労所得のようなもので、利益が少くて、しかも基礎計算が非常にはつきりしておるという点から見まして、勤労控除と同じようなものとして、将来所得税法の中で社会保險收入に関する基礎控除といつたようなものを考えたいと思つております。これは税法の建前からいつて、なかなか簡單に、おいそれと認めることができないかもしれませんが、そういう場合には、今日大蔵省の側でとつておりまするところの、社会保險に関する純收入率、純所得率の計算を、厚生省として大蔵省と話合をいたしまして、これが無理のない、今のような高いものでないところに軽減できる対策を別に講じたいと考えております。 それから保險経済の面につきましては、今のところ計算しておるのでは、国民健康保險の経営が、一点單価を引上げた場合に、一番困難であると思います。この面に関しましては、社会保障制度審議会の答申もありまして、今日二十七年度の予算要求にも計上しておつて、私が努力いたしておりまするところの、保險医療費の一部国庫負担の実現に、もう一段の努力を傾注する必要が、結果としては起つて来ると思うのであります。そういうような点をいろいろ考慮に入れながら、大体一週間か十日ぐらいのうちには、何とか医療協議会の答申を得て、この問題に対する措置を講じたいと考えておる次第であります。
○田中(元)委員 ただいまの厚生大臣の御答弁で、大体わかつたわけでございますが、ともあれ医療協議会等の答申を得まして、十二月一日から全国の医師、歯科医師に一つの希望を與えて、各地において社会不安を起さないような方向に善処せられんことを心からお願いして、私の質疑を終ることにいたします。
○苅田委員 厚生大臣は、今問題になつております一点單価の引上げについての解決に対しまして、單価は現状のままでは不十分である、しかしこれを被保險者の負担にして、保險料の料率の引上げというようなことはしない方針で、政府は進むという御答弁がありまして、私この点は非常に賛成するものでございますが、さらに同じような問題につきまして、厚生大臣にお伺いしたいと思います。保險料率は上げないが、たとえば一部負担金であるとか、あるいは初診料であるとかいうものを引上げますことは、やはり同じように被保險者の負担になるわけでございます。こういう点につきまして、厚生大臣はどういうお考えを持つておいでになりますか、お聞きしたいと思います。
○橋本国務大臣 ただいま、そういつたような問題については、十分にいろいろな検討をいたしたいと思つております。どういうふうにするかということははつきり決定いたしておりません。何分にも、先ほど申し上げましたように、二十二年十一月にできたもとの基準が無理だとは思いますけれども、とにかく一円引上げることによつて、保險の費用が五十四億ふえるということは、重大問題でありますから、非常に機械的に一点單価引上げによる保險経済への影響は、全部税金で埋めるという解決方法は、現実的にはできかねますので、いろいろな面で保險経済の立つように、財源の寄せ集めでありますとか、保險経済にゆとりのあるところは、そのままがまんをしてもらうとか、ある種のものについては国庫負担をやるとか、いろいろな細工をしてみなければなるまいと思つておるのであります。ただいまお話の部分に関しまして、真木方針としては、被保險者の負担を絶対に増加しないということを、原則的な建前として考慮はいたしておる次第であります。
○苅田委員 厚生大臣の御答弁のようでございますと、その点についてただいまもう少しつつ込んではつきりお答え願うことはむずかしいと思いますので、被保險者の負担にならないようにという大臣の御意思をどこまでも貫いていただくことをお願いするとともに、今、被保險者あるいはお医者さん方、双方から問題になつておりますことに、医療の制限ということがあるわけであります。つまり主として保險経済の点からだろうと思われるのですが、ほんとうに完全な、たとえば健康保險にきめられておる医療でさえしてもらえない、こういうことがあります。またそういう点で、最近特に付添い看護婦さんあたりについても、たとえば従来の厚生省の方針では、三人までの患者さんにはつけてもよいという方針であつたのが、一人の重病人にかかりつ切りの人でなければつけられないというような方針が出たりして、それでは現在のように完全看護が実施されていない状態では、医療の面でも非常に困るという声が、これは付添いさんばかりではなく、患者さんの方からも、お医者さんの方からも出ておりますので、そういう方法でもつて保險の金が足りないことをカバーするという方針が出ないように、厚生大臣としても、そういうことをなさらないようにしていただきたいと思うのです。この点についても、一応大臣の御決意だけになりますが、お聞きしたいと思います。またそういうふうに、一点一円の引上げでも、五十四億という厖大な額になるわけであります。これは再軍備費その他の費用から比べれば微々たるものでありますが、今の厚生行政からすれば相当な金額です。そういう赤字をそれでは大臣としてはどういう方法でカバーして行くおつもりであるか、これもまた御決意にしかすぎなくなると思いますが、この点もついでにお聞きしたいと思います。
○橋本国務大臣 この問題は、少し政治的に、はでな問題として扱われ過ぎておると私は思います。今日国民負担の現状なり、社会保險経済の困難な運営の問題、被保險者の負担の問題等をからみ合せますと、冷静なそろばん勘定の問題として、ごく冷静な計算をやりながら解決したいと思つておるのであります。ただいま御指摘のございました問題に関しましても、厚生省といたしましても、これはもう診療内容の制限をしたくないというのが、従来からとつておる基本的な方針でございます。しかし、ものの値段をきめます場合には、おのずから内容相当の値段ということになるわけでありますから、診療標準というものは置かなければならない。今お話のございました入院患者の付添いの問題に対しましても、これは一点の單価を幾らにするかということに比較にならないほど、——今日の入院料は、二十点で計算して、甲地の病院で一日二百二十円というものは、むちやに安過ぎると私は思う。つまり病院へ入つて治療を受けながら、栄養を考えた食事をもらつておつて、宿屋にとまつているよりも安いというのはむちやくちやな話で、私は一点單価の問題とはまた別に、入院の場合の点数は、どうしてもある程度引上げなければならぬと考えております。その場合に、付添いの問題に関しましても、入院料を幾らに見るかということと関連があるわけでありますし、今日食事をもらつてベツトに寝て、お医者さんに見てもらつて二百二十円というのは安過ぎる、これは看護関係についてもそうだと思います。そういう面をやはり冷静に見て参らなければならぬと私は考えております。負担の関係につきましても、組合でやつております健康保險、政府管掌の健康保險、国民健康保險、政府職員共済組合、生活保護法の医療扶助と、おのおの影響の出方が違つておるのであります。ただ、かりに一点單価を引上げつぱなしにいたしますと、それぞれの制度がそれぞれの内容に従つて影響を受けるわけであります。これについては、値上げの程度によつては、今のままでほうつておいても、保險経済がどうにか運営がとれて、ゆとりのあるものもあります。それから国民健康保險のように非常に困難なものもありまして、ものによつてその措置をかえて参らなければならないと考えております。先ほど私が概括的に申し上げました方針のもとに、まず、とにかく一点單価を幾らにするかということによつて、勝負はきまつて参るわけで、單価の上り方によつて、がまんのできるものもあるし、肯定できぬ程度のものも出て参りますから、まず医療協議会の答申を土台にして、一点單価の適正化、それから別に併行いたしまして、入院料の点数を幾らにするかということをきめて、それをもとにして、各種の制度について地道な計算をいたしまして対処策を講じたいと考えております。
○青柳委員 ただいまの大臣のお言葉の中に、少しく誤解を引起すような点があつたように思いますので、簡單に質問の形式ではつきりさせていただきたいと思います。それは、来年度の予算要求に、厚生省当局におきましては、国民健康保險、健康保險、その他疾病保險の医療給付の二割の国庫助成を大蔵省に要求せられておるということを聞いておるのでございます。この問題は、厚生省当局が社会保障制度審議会の勧告に沿つて忠実にその実現をはかる方針をとられたのでありまして、その点を多とするものでございます。ただ、ただいま大臣のお言葉の中に、そういう問題、ことに国民健康保險はかわいそうなものであるが、そういう問題を今努力中である、この解決にもまたなければならないし、というお言葉があつたのでありますが、ただいま問題になつております一点單価引上げの問題は、二割給付の社会保障制度審議会の勧告に沿う問題とは全然別のものでございます。ただいまの大臣のお言葉の中でその点があいまいであつたと思いますので、事を明らかにするために、この問題に関連しての大臣のお考えを承りたいと思います。
○橋本国務大臣 これは私からも誤解のないようにぜひお願いいたしたい。一点單価の適正化という問題は、これはもうそれ自身が問題なのであつて、一点單価は、適正に計算すると、かりに十何円ということになる。よそに問題があるから、それを理不盡に何円でがまんしてくれという筋合いのものではない。従いまして、今日厚生省のとつております態度といたしましては、医療協議会の答申がどういうふうに出て参るかわかりませんが、やはり基礎的な計算をいたしまして、それによつて理論的に筋道の通つた計算が出て参らなければならぬ。十何円何十何銭という端数をつけたきちんとしたものを生めて、それからあと出て参る問題を、それぞれに手当して参らなければならぬと思うのであります。一点單価の問題は、全然別な問題であつて、それ自身として解決するつもりであります。それからまた別に会社保險ないし社会保險類似の制度に対する医療費の一部国庫負担という問題も、この一点軍備引上げとは全然別に考えて参らなければならぬ回顧でありまして、これも令然別に努力しておるわけであります。 ただ私が申しましたのは、この一点單価の引上げがあつたりいたしますると、保險経済もそれだけきゆうくつになりますから、全然別な意味で、社会保障制度審議会の答申に沿うて努力中の保險給付費の一部国庫負担という問題も、また新たな観点から一層これの実現の必要が痛感されるということを申し上げたわけであります。
○苅田委員 さつきの私のお尋ねに対して、一つの方のお答えはいただいたわけであります。これにつきましても私まだお尋ねしたいことがありますけれども、それより先に、いま一つ保險局長から、大体今年は非常にうまく行つて、五億円ぐらいの赤字で済むのじやないかという話がありましたが、保險課の技官の中には、十四、五億ぐらいは出るだろうという御意見があつたりいたしまして、やはり少からず赤字は出るものと思うのです。それに今度そういうふうに單価の引上げをいたしますと、当然保險の上に赤字が出て来ます。しかも一般の被保險者の負担にならないようにするという厚生大臣の正しいお考えであるならば、大臣の御方針としては、この赤字はどういうふうに処置なさるつもりですかということもお聞きしたいのです。
○橋本国務大臣 とにかく一点單価のきまりようで、これが一円上るものと、二円、三円、四円、あるいは医師会のように、八円四十銭上るという場合では、非常に結論が違つて来るわけであります。それは制度によつても違いますので、これをどうするというような架室な議論でなしに、冷静な計算、それから利用率の変化、その他ずつと見まして、赤字をできるだけ少くするように努力しますし、またどうしても出て来るものについては、その金額等によりまして計算ついたす。今日の場合としては、どうこうということを申し上げかねるほど、この一点單価の金額をどういうふうにきめるかということに一切かかつておるわけであります。
○苅田委員 その点なんですが、これはやはり赤字をどうするかという問題と別個には考えられない問題だと思うのです。これはどこに帰するかと言えば、患者さんの負担になるか、また一般の被保險者の負担になるか、医者の負担になるか、あるいは保險の事務をやつておる事務員の行政整理になるか、それでなければ、国費がこれを負担するかということになるわけなんです。厚生大臣としてはこれ以上被保險者の迷惑を避けたいと言つておいでになり、かつ医者の要求も一円であろうが、あるいは二円であろうが、いずれにしても現状では不可能であるとすれば、やはりこれは国庫の大幅な負担ということを、はつきり念頭に置いて処置していただかなければならぬと思います。私はこの点につきまして、これ以上の御答弁を願つても無理かと思いますけれども、非常に大事な問題であるということを十分お考え願つて、私の賛同はこの程度にしておきます。
○岡(良)委員 今ほど厚生大臣のお答えの中で、保險医が各府県で保險医たることを辞退する決議をしている。しかしながらそれには一箇月の予告期間もあることだから、その間に政府としては善処したい、こういう御発言がありました。言うまでもなく、このように資源も乏しく、医大な人口を狭い領土に擁しておる日本の経済的な原動力は、国民の健康よりない。この健康を守るために、政府管掌保險は二十年の歴史を持ち、国保も十三年の歴史を持つている。しかもその発展は一にかかつて医療担当者の協力にあつたのであつて、これが現在いかなる理由があろうとも、十七府県において総辞退を敢行しなければならないということは、医療担当者として実に忍ぶべからざる段階に達しておることを明瞭に物語つておるものである。單に予告期間が一箇月あるから、その間に善処したいということでは、私は相済まぬと思うのです。少くとも厚生行政の衝にある責任者としては、辞退の行動に出ずる以前に、当処善処方を実施すべきものと思うのであるが、先ほどの大臣の御答弁では、われわれ非常に不満に感ぜられますので、この際あらためて御心境を聞きたいと思います。
○橋本国務大臣 ただいまのような誤解があるとすれば、私はむしろ御質問によつて発言の機会を與えられたことを喜ぶものであります。そういうふうにお聞きいただくことは、非常に遺憾であります。私の申し上げましたのは、今日のような事態になりましたことは、先ほど田中委員からお話のあつたように、非常に遺憾であつて、何としてでも、できるだけ早くこれを解決しなくちやならない問題だ、こういうことのないことを一番希望しているわけなんであります。ただ今日世間では、保險医の辞退によつて、将来診療してもらえないのだということで、心配している人たちが多い。とにかくこの一箇月の予告期間内に解決しなければならぬという決意を申し上げたので、一月あるから、ほつておけばいいんだということは、絶対考えておりません。きのうも参議院の予算委員会でお話がございましたが、私が今日まで努力いたして参りましたこと、また厚生省の事務当局も努力いたして参りましたことは、やはり法の規定するところに従つて、社会保險医療協議会の答申をまつて措置する。人の意見も聞かないで、いきなり厚生省が手を出すということは、できるだけ避けぬばならないというのが、今日までの厚生省のとつて来た方針でございまして、今日まで荏苒日を送つて来たのでございませんことは、岡委員も御承知であろうと思います。医師会の側では、最初上げるというお話だけでございまして、どのくらいの御要望かわりませんでした。つい一箇月半ほど前に、医師会の側から十八円四十銭というお話があり、歯科医師会の方は、たしか二十円であつたかと思います。片一方保險経営者の側からは、九円何十銭でいいというようなお話もあるし、すえ置きの意見はもちろん強うございまして、今日までいろいろもみ合つて参つたのであります。そこで十一月の初めになりましてから、これは平行線でどうにもならない、本来からいえば、医療協議会の中でどつちの線にひつぱるということを、あまり厚生省が初期から手を出すのはいかぬと思いましたが、学識経験者の中立の方々とも連絡をとりまして、一つの学識経験者の理論的な計算といつたような形のものを、厚生省も計算をお手伝いいたしながら、つくりかけて来ておるわけでありまして、それをお話いたして参りました。私はその間におきまして、医師会、歯科医師会等の側において、しびれを切らされるということに関するお気持はわかりますけれども、もう少しお待ちを願いたかつたと思います。今の岡委員のお話からいうと、問題のまとまりそうのないのはわかり切つているのだから、法律に書いてあつても、医療協議会なんというものの答申を待たないで、なぜ措置しないかというような御意見かと思いますが、私はそれはできるだけやりたくない。今日の事態のようなむずかしい問題があればあるほど、ここはやはり制度に定められた手続をふむことが、大事であろうと思いまして、いろいろな問題で、事務当局も心配をたしておりますし、私も心配いたしておりまするが、中立委員の人々に骨を折つてもらいながら、医療協議会をまとめるべくやつて参りました。ただ今日まで参りますと、これは荏苒日を待つことはできないと思いますし、医師会の側も、大体十二月一日に辞退書を提出するという形で、日付を十二月一日にして決意を示されておるところが多いようでございますので、大体月一ぱいのうちに医療協議会でどうしても議がまとまらなければ、平行線のままで意見を答申していただきたいと考えております。それを受けまして、善処するつもりでございます。
○岡(良)委員 厚生大臣の言明は、私非常に多いといたすところであります。かつはまた私も申し上げておきたいことは、別に医療担当者としての立場から申し上げているのではなくして、先ほども申し述べましたように、今後の独立とともに、この厖大な生産年齢人口をかかえて、何としても健康が経済自立の源泉であるから、これを守る意味の諸医療保險制度をあくまでも健全なものに育て上げたいという立場から申し上げていることも、お含みを願いたいと思うのです。 そこで医療報酬の問題については、これまた先ほどの大臣のお話では、これはきわめてはでな政治問題としてとらえられておるが、そうではなく、地味な計数を基礎とした問題として取扱いたいという気持、これも十分わかります。十分わかりますが、ただ先ほど苅田委員も指摘されたように、一点單価を一円引上げるならば、少くとも五十四億の負担というものが出て来る。しかも保險については医療内容の低下もせず、あるいは被保險者も負担をせぬということになれば、現在国保にしろ共済組合の保險にしろ、あるいは政府管掌の保險にしろ、多少の赤字を持つておる以上は、これは国が何とか善処せざるを得ないことは当然だと思う。そこでそれをどういうふうな方法でなさるかは、今後の問題といたしましても、要はこれまで社会保障制度審議会の勧告にうたわれる以前、一昨年から厚生省の方では予算省議で、医療保險給付費の二割国庫負担を大蔵省に提出しておられる。去年も今年もしておられる。社会保障制度審議会は、昨年十月の勧告後、たまりかねて特にこの問題に重点を置いて、去る十月二十日には第二回の勧告を発しておる。しかしながら地味な計数の問題として、厚生省の保險局と大蔵省の主計局とが技術的に折衝されるということは、今までの両二回の勧告は、まつたく厚生省の敗北に終つておるわけである。そこで私がお尋ねしたいのは、大蔵省の考え方は、われわれの想像するところでは、保險という以上は、やはり保險料收入をもつてまかなうべきものである、少くとも收支のバランスは保險料收入を中心として組み立つべきものであるという考え方に終始しておられる。そういう考え方で社会保險の医療給付についての国の補助というものが取上げられた場合には、これは二義的三義的な取扱いを受ける。やはり医療保險というものは国民健康保全のための最も三人なる基礎的なサービス行政であるという観点から、健保法などにも国民の健康を政府が保障するようになつておる以上は、やはりこの精神を具体的に予算の上に法律の上にはつきり生かしてもらわなければ困る。そういう意味で今度の折衝についても、どうも保險局と主計局の事務的な折衝で、きわめて将来が悲観的だというふうなことも情報として聞いておるのであるが、第二次社会保障制度勧告が特に医療給付費の二割国庫負担を強くうたつておる以上は、そしてそれが政府に対して正規に発せられた勧告である以上は、それを受取つた政府としては、大きく根本的にイデオロギーをかえて、国民の健康を守るサービスの政治という建前において、この医療保險に対しては、特に国が予算的にも十分な責任を持とうという原則を、閣議がはつきり確認をしてもらわねばならぬと私は思う。そこで第一回の社会保障制度審議会の勧告を受取られた政府の方では、林厚生大臣が責任者として関係閣僚懇談会を持つたが、それはそのまま何らの成果も見られなかつたという遺憾な事態になつて、先般審議されましたときにもその後の行方についてお尋ねいたしましたが、第二回の社会保障制度審議会の勧告、なかんずく医療給付費の二割国庫負担を強く要請しておるこの勧告について、政府は具体的に閣議においてどういうふうな取扱いをなさつたか、この点を明確に知らしていただきたいと思う。
○橋本国務大臣 本日の発足の当面の問題とは大分離れまするし、今のお話の医療費の一部国庫負担の問題を申し上げて参りますと、なかなかもつて五分や十分では申し上げられない、双互に話すべき問題がたくさんあると思います。今日政府の考えておりますことは、国民の保健衛生については、政府のいろいろな施策の面を力強く通じて、社会保障制度審議会の答申案の線に沿つた面を実現して行きたいということは、これは一貫した方針で、何もかわつておりません。総体的にいろいろな面を考えながら、逐次実現して参つておるわけであります。今私が冷静な計算の問題と申し上げましたのは、どうせ相当大きな財政負担を伴う間頃でありますから、この社会保際医療費の一部国庫負担などというものは、すぐに政治的に解決するというものでありません。それだけに、こういう問題はただ定なことを言つても始まらないので、冷静な基礎計算が必要だということを私申し上げたのであります。 社会保障制度審議会の答申案については、今お話がありましたが、これは第一次の勧告は、林、厚生大臣が処理をするということにはなつておりません。社会保障制度審議会の答申案は、あの審議会自身も、厚生省に置かれないで内閣に赴いてあるということに、意味があるのであります。ひとり厚生省の問題でなくいろいろ総体の関連がございますので、内閣に置いてあり、その答申案も、当時林さんが副総理であられましたので、社会保障関係の閣僚懇談会を開いて、当時の林副総理が座長になつてやる建前は、あのときも黒川厚生大臣はおられましたが、ひとり厚生省の問題として処理するのではないということを、はつきりいたしたわけであります。先般社会保障制度審議会の第二次の勧告をちようだいいたしました。これに関しましては今閣議の最中で、本日でも、私も参議院から二つの委員会、衆議院からこの委員会で呼ばれて、実はやりくりに困つているような状態であります。とうていこの国会の最中に、掘り下げてやるひまはございませんので、この間閣議におきまして、便宜内閣官房の方と私の方から、答申案の内容を説明いたしまして、今回の場合は、第一次の問題と違つて、当面具体的にできるだけ早く実施してもらいたいものをあげられているもので、その大部分は厚生省関係の問題である。それでこの内容は、厚生省としては、あの項目は、ごく例外的なものを除いて、ほとんどその実現のためにいろいろな手を打つて参つている問題であります。これについてぜひこれの実現をやりたいということを、私から発言をいたしておきました。もちろん、財政的な負担を伴います分は、これは最終的に予算閣議できまる場べき問題でありまして、その際にきめなければならぬ問題であります。ただ本来の社会保障制度審議会の勧告なるものが、ひとり厚生省で処理をするということである筋のものでありませんので、社会保障制度審議会の会長、その他の幹部の方々に、国会関係の仕事についての余裕のつき次第——これは結局どん詰まりになつて参りますと、臨時国会が終らなければだめだと思いますが、その上で閣僚懇談会を開いて十分御説明を承るというふうにいたしたいと思つております。もちろんその以前におきましても、厚生省といたしましては、あらゆる項目品につきまして、誠実にその実現の手を打ちつつあるのであります。
○岡(良)委員 社会保險の医療給付費に関連して、政府の取扱い方をお尋ねしたのでありますが、なおこの問題について、大臣の率直な御意見を、さらにお聞きしたいのであります。 それは昨年の医薬分業にからんで、臨時医薬制度調査会と臨時診療報酬調査会ができて、臨時医薬制度調査会も臨時診療報酬調査会も、一応の結論は今年の春出してある。あの考え方は、これは一点單価という問題を越えた、もつと根本的な診療報酬の解決点を、実はあの結論が示唆しているのであります。これは大臣もよくお気づきだと思うのでありますが、この医療保險の診療報酬にいたしましても、やはり診療技術というものに対するある社会的な適正な評価というものが、はつきりと打出されなければ、いつまでたつても、この單価問題はまた起つて来る。そういう点で昨年せつかく臨時診療報酬調査会が出している結論、こういうものをその後厚生省の方においては、單に医薬分業のための便宜的な調査会として取扱われたのか、あの調査会の結論について、やはりいろいろ必要なフアクターをみた診療技術の社会的評価というものを、厚生省としてはこの一点單価がもみにもんでおるこの機会に、はつきりと打出そうという御決意があるかどうか、そういう点について、具体的に何らか御検討なさつたことがあるかどうか、この点をひとつ聞いておきたいと思います。
○橋本国務大臣 その問題については、今後さらに掘り下げて研究いたしたいと思つております。 —————————————
○松永委員長 次に、前会の委員会におきまして、BCG予防接種に関し、日本学術会議第七部長塩出廣重氏より参りました回答書の写しを御配付いたしましたので、委員諸君におかれてもいろいろな角度から御研究になつたことと存じますが、世上の疑惑を一掃するため、当委員会におきましてもさらに調査を進めたいと存じます。 この際丸山委員より発言を求められておりますので、これを許します。丸山委員。
○丸山委員 ただいま委員長から御発言がございましたように、日本学術会議の第七部会からの申入れというものをめぐつて、私どもが今春決定いたしました結核予防法の運用につきまして、世間に非常な疑惑を生じ、これに対し支障を生じておることが現状でございます。この第七部会の申入書そのものに関しましても、結核審議会からも出ておるところの答申書と比較いたしまして、必ずしもその申されておることが、全面的に私どもとしては受入れがたいような面もあるように考えられるのであります。しかし、こういうことは学者の論争でございまして、私どもは政治をあずかつておる以上は、国民の福祉に関係することでございますから、一刻も早く国民の疑惑を解いて、この結核予防の実をあげるということの方に努力しなければならぬことは、これは申すまでもないことと私ども感じておる次第でございます。また当局におかれましても、そのようにお考えになつておると考えるのであります。しかし、これらの答申をよく検討してみ、あるいは参議院におかれましていろいろ検討され、專門家の陳述等を総合して考えてみましても、これは結論を先に申し上げては、はなはだおかしいようでありますが、私どもとしては今春決定いたしました結核予防法の審議においては、何らの手落ちのなかつたということを、いまなお確信を持つておるのであります。たまたま私は、その際いろいろな質疑を、むしろくどいと思われるような質疑をその当時繰返したのでありますが、その繰返しました質疑の内容に触れておる問題は、今回たまたま問題になつておる事柄ばかりなのであります。それにつきまして、私は今春来なおまだ解決しておらない面もございますので、この際承つて、これは技術的の問題でございますから公衆衛生局長の方からお答えを願いたいと考えておるのでございます。 まず第一番目に問題となつておりますのは、私この前もお伺いしましたように、BCGの予防接種をする対象となるところの人、その人は、もちろん学問的に結核菌の感染を受けておらない者を対象としてやるということは、これは原則であるべきはずであります。結核菌の感染を受けておらないということを立証する方法は、ツベルクリンの反応をもつて見るよりほかにはないのであります。ところが、ツベルクリンの反応を見ます方法、ツベルクリンの濃度、力価等におきまして、私は実は非常に疑問を持つておつたわけであります。一回だけのツベルクリンの検査でよろしいかどうか、あるいはその力価についても、くどくお伺いしたことがあつたのであります。その後の様子を見ておりますと、たまたま副作用としてあげられている誘発の問題等は、感染者、つまり必要のない者にBCGが注射せられた結果起つたのじやないかというふうな考え方が強く起ることは、疑いないのであります。そうしますと、BCGを注射いたします前に行うツベルクリンの反応の検査が、完全に陰性であるということが確実に立証された者だけにやられるということであれば、この問題は解消するわけであります。それがどうもそこに多少の行き違いができるということが、今度の問題が起つた原因ではないかと察せられるのであります。その意味におきまして、ツベルクリンの検査をする場合に、現在の二千倍というようなものでよろしいかどうか、あるいはツベルクリンの力価が落ちているというようなこ止があるのではないか、あるいは疑陽性というものは、まず疑わしいのでありますから、これを詳しく検討して参りますならば、未感染者と既感染者と両方あるわけであります。既感染者は、BCGの対象としては不必要な対象で、いらないことをしている。そういう者に対しても、せられているのではないかということが、ここに疑われるのであります。そういうような意味から、私は今度の法律の改正ではなく、ツベルクリン検査をする場合に、疑陽性の対象に関する取扱いについては、これがほんとうの陰性者であるのか、あるいはもう少し濃度の強いワクチンをもつて、ある時期を置いてさらによく精査をして、BCGの注射の対象となすべきであるかということを確定した後に、BCGの注射をするという措置が最も望ましいものと私は考えているのでございます。この点に関しては、行政措置でできるものと考えているのでございますが、まずこの点を一番先にお伺いし、なお引続いて他の点でお伺いしたいと考えております。
○山口説明員 お答え申し上げます。ツベルクリンの検査につきましては、先般結核予防法を御審議いただきました際にも、丸山委員から、ただいま御指摘のような御注意をいただいたのでございます。ただ私どもといたしましては、できるだけ精細に検査するのが望ましいことではございますが、多数を対象といたしまして実施いたします関係上、二千倍のツベルクリン液を用いて、一回の検査で大体のふりわけをして、BCGの接種をするようにしたいという申し上げておいたのでございます。BCGを接種いたします対象群の選定に対して用いますツベルグリンの力価の問題について、お尋ねがございましたが、ツベルクリン液につきましても、国立予防衛生研究所において検定をいたしまして、その検定を通過したものを市販に出して使用しているのでございます。その検定に際しましては、予防衛生研究所に保存してございます基準のツベルクリンと比較いたしまして、その浸潤の大きさによつて測定いたします。大体基準ツベルクリン液のプラス、マイナス一〇%ということをとるような基準になつておりますが、実際上はプラスの範囲内だけをとりまして、——かつてツベルクリン液の力価が低いという非難を受けたのにかんがみて、最近はそういう方法をとりまして、ツベルクリン液の力価の確実をねらつておるわけでございます。 それから二千倍のものを使つて、それだけで、百倍のものをやらないかどうかというふうな御意見でございますが、この百倍のものを用いました場合の判定の基準等につきましては、まだこれをすべて広く行政に移して行く段階にまでなつていないのではないか。また百倍のものを用いましたときには、非特異性の反応等も考慮されますので、この点につきましては、もう少し学者の間で研究してもらわなければならないのではないかというふうに考えております。ただ、ただいま御指摘のように疑陽性者の中には、既感染者がある程度まじつておりますので、既感染者については、BCGの接種をする必要はないのでありまして、そういう必要のない者までやるというようなことの起りませんように、今後はツベルクリンの検査につきまして、疑陽性者につきましては、さらにもう一ぺん繰返して精査するということを行政的に指導して、誤りのないようにやつて参りたいというふうに考えております。
○丸山委員 ただいまの御答弁の中に、ただ指導してやる、こういうお言葉であつたのでありますが、私は單に指導するというようなお言葉でなく、これは通牒等において明確にして、末端において誤りのないようにしてもらいたいという希望を持つて申し上げておるのであります。そこまでおやりくださるお覚悟がございますかどうか、なおもう一回お伺いします。
○山口説明員 もちろん通牒によりまして、そういう措置を講じて参りたいと存じます。必要があれば、協議をいたしました結果、省令の改正というようなこともやつて行きたい、そういうふうに考えております。
○丸山委員 次に起ります問題は、今度は陰性者であつて、当然対象となすべき者に対するBCGそのものに関することであります。私はこの前の三月のときにもお伺いしたのでありますが、こういうような、どちらかというと非常に危險性のある製品を、民間団体である財団法人結核予防会というようなものに、独占事業のような形で現在やらせておられることが、はたして正しいのであるかどうかということを疑問を持つておりますので、その際に、政府機関においてそれを製造する御意思はないのか、なぜおつくりにならぬのかということを質問したことがあるのであります。その点については、あまり私の納得の行くような御答弁は、その当時なかつたのであります。しかし、技術的に見まして、いろいろな民間団体にむちやくちやにこれを許すというようなことは、望ましいことは思われませんけれども、しかしある特定の機関に独占的につくらせるということは、独占禁止法のまうな法律が別にあるということの趣旨から考えましても、望ましいことではないように思われますし、また今度の問題が起りました原因の中には、多分にそういうようなことの含みがあるのではないかという疑惑を持つて世間では見ておるのであります。私は別に結核予防会がこれによつて非常に巨額な利益を得ておるであろうというようなことは考えておりません。資金の回收も悪いとか、あるいはかえつてそのために迷惑であるというような声すらも私は聞いておりますので、そういう意味で申し上げておるのではありませんが、ペストのワクチンは政府機関の予研でつくつておる。これは非常に危險なものであるからやつておられるというならば、このBCGそのもののごとく、問題となりやすい、あるいは毒性の回復であるというようなことまで片方で論ぜられておるような、あるいは古い話ですが、この前のドイツにおけるリユーベツク事件のようなことを考えてみても、一応政府機関においてつくるというような方針を立てる。あるいは場合によつては民間団体でも——現在は資本、技術を要する問題だと思いますので、ある特定のものが完全にこれをつくり得るという見通しがつくならば、これにもやはり許可をするというような方針で、これを検定する機関がりつぱな、嚴重な検定をして、世間に誤りのないような、しつかりした製品をつくり出すということが、結局技術の向上にもなるし、進歩にもなるというふうに考えられるのでありますが、どうしてもこれを独占的にやらせなければならぬというように現在お考えでありますか。あるいは私がただいま申しましたような線で今後やつて行くこともできる、あるいはそうした方が、むしろよろしいのではないかというようなお考えがあるかどうか、伺いたいのであります。
○山口説明員 お尋ねの点は、BCGの製造に関することでございますので、薬務局長がお答え申すべきことかと存じますが、参つておりませんので、私からかわつてお答え申し上げたいと存じます。 BCGの製造を、府政に直接やるか、あるいは民間にやらせるか、この二つの方法が考えられますが、御指摘のございましたペストのワクチンは、現在予防衛生研究所で政府みずからつくつておりまして、必要に応じてこれを販売するというふうになつております。御指摘のございましたように、非常に取扱いに愼重を要する細菌製剤であるという点につきましては、共通いたしておりますが、ただペストの方は、ごくまれにしか用いないものでございますのに比べまして、BCGの方は相当広く使われるという点が、やや異なつているかと存じます。それはともかくといたしまして、政府が直接これを製造することも考えられますが、これにはいろいろ財政的な措置等も必要になつて参りますので、私から、ただいまここですぐ政府としてそういう方針を持ち得るかどうかということは、ちよつとお答え申し上げかねると思うのでございます。民間にこれを製造させます場合には、決してこれを一箇所だけに独占的に製造させるというようなことで行くべきではないと思うのでございます。ことに国家検定をいたしておりますので、必要な、しかも適当な施設、それからそれに携わる技術者を持つているところが製造いたしまして、そうして国家検定に合格いたしますれば、これをどこで製造させてもさしつかえのないなものである、そういうふうに考えているのでございます。その際行います国家検定は、もちろん念には念を入れて、十分嚴重にやつて行かなければならぬと思うのでございます。現在は結核予防会だけで製造いたしておりますが、これは決して結核予防会だけでやつてもらわなければならないというものてもございません。現にほかのところからも、最近希望が出て来ておりますので、薬務局の方におきましても、別のところで製造して、それを嚴重に検定して世の中に出すようにしたいというふうな意向を持つておるのでございます。私からかわつてお答え申し上げます。
○丸山委員 製造に関しましては、民間からも、すでに出願せられておるものがあるやに、今御答弁がありましたので、この点に対しても、今後十分な御検討を願いたいと思いますのは、今までは、いくら出願しても、厚生省が押えておつて許可せぬのだから、やつてもむだだというような非常に強い印象を與えておつた。これが私は希望者が出て来なかつた一つの原因であろうと推測しておるのであります。ただいま、そういうことはないのだということを明確にせられましたので、これを機会に、おそらくはつくりたいという希望者の申出が、続々と起るかもしれませんが、その製造の技術陣が完全であり、また危險性のないものをつくり得るという自信と見通しがついた場合には、必ずこれをやらせる、そうしてお互いの切磋琢磨によつて、技術の向上進歩をはからせるという処置をとるように、希望するのであります。 次に、現在出ておりますBCGの力価の問題であります。BCGをやつても、あまり免疫が得られないのではないか、大した効力がないのではないかというような意向が漏らされておる面もあるのであります。すなわち、BCGを注射いたしました後のツベルクリン反応の陽転率が、非常に悪いじやないかということも、ある方面で言われておる。これにつきまして、現在BCGを検定していらつしやるのですが、現在できておるBCGは、はたして政府の要望しておるような力価に合致しておるものができておるのか、あるいはこの力価といものの標準をもう少し変更して、強力なものにする必要はないのか、あるいは現在やつておりますものの陽転率はどのくらいになつておるかということに関しましての御意向を承りたいと思います。
○山口説明員 BCGの力価についてのお尋ね、あるいは基準についてのお尋ねがございましたが、BCGの力価は、一応ツベルクリン反応の陽性転化率をもつて、私どもの方で判断いたしております。御指摘のございましたように、昨年製造いたしましたBCGの中には、陽性転化率のかなり低いものがあるということは、残念ながら事実でございます。しかしながら、私どもといたしましては、このBCGの力価の向上ということにつきましては、絶えず注意をいたしておりまして、BCGの接種によつて、できるだけ多くツベルクリン反応が陽性転化がいたしますように心がけておるのでございまして、現在BCGの検定基準といたしましては、少しこまかくなりますが、検定いたします際に十のマイナス四乗で集落数五十というところを一応検定の基準にいたしまして、それ以上のものを合格というふうにいたしておるのでございます。しかし最近におきましては、基準はまだそのままでございますが、実際上の取扱いといたしましては、さらにそれを倍に嚴重にいたしまして、十のマイナス五乗で集落数十というようなところを一応基準にして、実施いたしておるのでございます。そういう方法をとるようになりましてから、先ほど申しました陽性転化率の比較的に低いものもあつた時代に比べまして、最近に製造されております、また市販に出ておりますBCGの陽性転化率は、非常によくなつて来ておるのでございます。しかしながら、大体陽性転化率は七〇%、八〇%というところまで来ておりますが、しかしさらにこれをよくするというふうな意味におきまして、基準の改正というふうなことも考えられでおりまして、十のマイナス五乗で集落数三十ぐらいのところまで持つて行つたらどうかというふうなお考えがあるのでございますが、これは明日大阪におきまして結核関係の方が集まられて検定基準の專門委員会が開かれて討議されますので、その結論によつて、厚生省といたしましても基準の改正なども考えて行くようにしなければならぬというふうに考えております。 さらにもう一つBCGの力価につきましては、同じびんからとりまして、それをアンプレに小わけしまして、そのアンプレを拔取り検査いたすわけでありますが、その際にもアンプレごとの差が現在まだ相当あるのでございます。この点につきましても、製造方法を漸次改良いたしまして、アンプレごとの差をなるべく少くするようにというふうな努力をいたしておるのでございます。これも薬務局長からお答えすべきだろうと思いますが、私からかわつて現状を申し上げておきます。
○丸山委員 ただいまの御答弁を承つておりますと、私どもが結核予防法を審議いたしました経過におきましては、注射される対象も、必要な限度に、また必要なものに漏れなくやる。しかもそれをやる場合のBCGは、非常に完全な、りつばなものをやるということの前提のもとに、政府はそういうことをやられるであろう、こういう予想のもとに、またそういう御答弁のもとにあの法律を通過しておつた。しかるに、たまたま問題が起つて来ましたのは、先ほど来伺つておりましたような対象とすべからざる人間に注射されたという事実もあつたことが、明瞭になつて来ましたし、またBCGの力価ということも、私どもの考えておつたものよりも、低いものがあつたということも、お認めになりましたので、この点に対しては、将来の改善を要望しておきます。 それから、ただいまの十マイナス五乗のコロニー数力価というふうに言われましても、その価は予研において検査せられるときの基準でありまして、これが地方に参りまして実際に患者に接種する場合においては、決してその力価を保持しておらないということが当然考えられます。と申しますのは、先般も問題になつておりましたように、BCGの保存には温度の規制がある、あるいは期間の規制がある。ところがその一定の要望されておるところの温度に関する保存するような電気冷蔵庫もなし、はなはだしいところにおいては、ただたなの上に、これをしばらくの間でありますが、一箇年でありますかわかりませんが、置いておく。つまり常温において置いておかれるということも、どうも行われておるらしい。その結果であると思われますのは、地方において検査いたしましたツベルクリンの陽転率というものが、ただいまおつしやいました十のマイナス五乗のコロニー数力価というもので陽転率八〇%ということを言われましても、地方で調査いたしますと、それと違う成績を発表しておることがある。なぜ違うかと申しますと、ただいま私が言いましたような、BCGの地方へ参りましてからの保存の方法と、その期間ということから、力価の減弱が起つて来るのだろうと思うのであります。これらに関しましても、先般問題になつておつたようでございますが、政府としては、少くとも保健所においてBCGを完全に保管するだけの設備をする御用意があるか、あるいはそれができないで無効の——無効ではありませんが、非常に力価の減弱したBCGを使うならば、さらにもつと強いものを初めから予想して、もつと強力な基準に直して行くというような必要が起つて来るかもしれません。ただいま、明日大阪でございますか、基準の上昇というようなことに関する御相談があるということでありますが、これは私ども考えてみますのに、コロニー数で、生菌で検査いたしますと、この生菌数が落ちて参ります場合には、死菌がふえて参るのは当然であります。百のうち五十だけの生菌がおるとすれば、五十は死菌である。もし三十に生菌が減つて来るような状態に置けば、死んでおる菌は七十にふえておるわけです。死んだ菌といえども、やはりBCG菌としての結核毒素を持つておる菌でありますから、この死菌を注射するということも、人間のからだに全然無反応であるとは考らえれないのであります。そうしますと、いたずらに力価だけを高めて行きます場合に、保存が悪いと、いたずらに不必要な死菌数をよけい注射するということが起りまして、これはやはり問題になると思うのであります。あるいは注射の反応が強いとか、あるいは場合によりましては全身に誘発するということもあり得るのではないかと、想像されるのであります。その意味におきまして、このBCGの地方へ参りましてからの保存と使用期間等についての御決意、どういうふうにこれを行政的に措置して行かれる御覚悟であるか。これがもしどうしてもできないのだということになると、これは何らかの方法を講じませんと、法律を執行する上におきましては、非常に市大な欠点であります。そうすると、われわれとしても一応考え直るさなければならぬという段階にもなと思うのであります。これに対する一つの御準備、御覚悟のほどを承りたいと思います。
○山口説明員 最近生物学的製剤の保存につきまして、これは單にBCGだけでなく、他のすべての生物学的製剤の注射につきまして、特に注意して行かなければならない問題であります。ことに当病のように非常に温度に敏感なものにつきましては、一層の注意が必要であるというふうに考えるのでございまして、その施設あるいは設備の整備につきましては、生物学的製剤の製造検定基準に、その方法または基準が定められておるのでございますが、しかし末端に参りますと、御指摘のように、必ずしもすべて規定通りに保存されていない場合もあり得るのでございまして、そういうことのないように薬事監視員が嚴重に取締つて、今後そういうことの起らないようにやつて参りたい、そういうふうに考えております。 なおこれが地方に参りました際に、冷蔵装置のございませんような公共団体におきましては、土地の冷凍会社の大きな冷蔵庫に、接種する日あるいはその前日ぐらいまで保管をしてもらつておいて、現場へ持ち出すというような方法も講じて、できるだけ規定されました温度に保つように努力をいたしておるのでございます。保健所につきましては、現在七百二十四箇所の保健所のうちで約四百六十六箇所に電気冷蔵庫があるのでございます。決して十分な数とは言えないのでございまして、来年度におきましても、これを早急に整備するように予算を要求中でございます。私どもといたしましてはそういう設備を整備いたしまして、この保存に遺憾のないようにやつて参りたいと存じております。御指摘のように、保存の方法によつて菌が死ぬことを予想いたしまして、あまり高い基準をつくるというようなことは避けて行かなければならないことで、保存の方法に万全を期して行くのが筋道である、そういうふうに考えておりますので、実施の面あるいは予算的措置、ともに十分今後考慮いたしまして、御注意のありました点、遺憾のないようにやつて参りたいと存じております。
○丸山委員 ただいまの御答弁で、まだ私は完全に満足する段階になつておらぬのであります。と申しますのは、結核予防法の対象となりますものは市町村、津々浦々に至るまで、対象となるものがおるのでありますから、それを都市に集めてやるというわけには参りません。特別な冷凍会社のあるような場所というものは、限られた場所でありまして、山村等においては、そういうものはないのであります。そういうような場合にも、この保存が万全に行われるような御処置ができませんと、こういうようなことに、将来いろいろな問題が起つて来るということを、ひとつ念頭に置かれまして、行政措置としては、十分な保存に関する注意を、あなたの万で責任を持つて必ずやるのだというような強い御答弁を私は望むものなのであります。これは要求であります。 次の問題といたしまして、BCGの副作用の問題であります。副作用はいろいろ言われておりますが、先ほどの副作用のうちの一つとしての全身的な問題としての誘発の問題は、おそらく疑陽性というものの取扱いが完全に行われるならば、解消するのではないかと考えられますが、問題は、そういたしますと、毒性の変化というふうなことが問題になつておつたかのように思います。これは私どもは実は信じておりません。また私どもは、そういうふうなデータも出ておりまするので、一応信じておきたいと思いますが、問題となつておりますのは潰瘍であります。注射局所にできたところの潰瘍は、非常に人がいやがる問題なので、これはぜひ解消したいと考えておるのであります。この潰瘍のできる原因のうちの大きならといたしましては——局所反応が強過ぎるということは、医者の技術が悪かつたという点もあるいは指摘せられておりますけれども、私どもの考えておりますところでは、やはり既感染者にあやまつて注射した場合に、局所反応が非常に強いということを信じております。これはやはり最初に申し上げました疑陽性の患者の完全なる分離、既感染者と未感染者との分離によつて解決するとは思いますが、そうでなくても、どうもかなり潰瘍のできるという面がなお少し残るのであります。これを解消する方法といたしましては、私は接種の方法を改善するということにとどまると思うのであります。接種法、あるいは乱刺法あるいは液化の注射法というようなものを、施行規則でございますか、施行令でございますかで考慮して、現在の皮内注射でなければならないというような考え方を改善なさる御意思があるかどうか、これをひとつ伺いたいのであります。
○山口説明員 御指摘のBCGによる潰瘍の問題、これは長年の問題でございまして、最初昭和七、八年にBCGを実施いたしましたころには、皮下に接種いたしておりましたので、相当大きな潰瘍ができて、陽性転化率はよくても、非常に煩わしい。従つて普及を妨げるというような状態だつたのでございます。その後いろいろ研究されまして、現在の皮内法にかわつたのでございまして、皮内法を用いますれば、理論的に膿疱程度のものが百パーセント程度にできますことは、丸山委員も御承知のことと存じます。ただこれがさらに大きくなりまして、膿瘍となり、さらに潰瘍となつて治療を要するものも出て来るというのは、現在残念ながらあるのでございまして、そのためにBCGというものがいろいろ批判を受けるというので、私どもといたしましても、この局所の潰瘍を、できるだけ少くするということに努力をいたしているのでございます。その点につきましては、先ほど御指摘がございましたように、既感染者を十分除去して、局所のコツホの反応をできるだけ少くするようにする、あるいは接種される医師の技術、確実に皮内に注射してもらうということを、今後特にお願いして行かなければならないと思うのでございます。接種の方法の改善、すなわち経皮接種にかえる考えがあるかどうかというお意見でございますが、これは現在まで專門家の方々がいろいろ研究されました結果、経皮接種の方が潰瘍のでき方が少い、しかも割合陽性転化率がいいというような成績を得ておられます。ただこれをすぐ行政に移し得るかどうかというのには、数が少し不十分ではないかというふうに考えておるのでありまして、この点につきましては、さらにもう少し広い範囲に実施いたしまして、その結果によりまして、省令改正等を行いまして、接種方式の改善を行つて行きたい、そういうふうに考えております。
○丸山委員 個々の項目といたしましては、私は大体これで政府の考えておられることは盡しておると考えるのでありますが、総括的にこれを見ますると、結核予防法が、日本の結核というものを、少くとも五年以内に半減しようという大目標に向つて進んで来たということ、私どもが、それがこの法の完全実施によつて行われるであろうという見通しをつけて、非常に希望を持つておりましたにもかかわらず、実施の面において、私どもの予期しておつたものよりは、少し遺憾な点があつたということを認めざるを得ないのであります。しかし、この面をどういうふうにして解決して、日本の結核に関する行政を完全なものにして行くかということは、どう検討してみても、私どもの法律の審議そのものにおいて、欠陥があつたとも考えられませんし、また結核予防法をあらためてここで改正する必要ありとは、どうしても考えられません。ただ、ただいま御答弁のありましたように、ほんとうの誠意をもつて政府がこれをやられるならば、この目的が達成せられるのじやないかという印象を強く私は持つておるのであります。ところが、不幸にも現在は世間でこれが問題となりまして、BCGそのものに関する、あるいは結核予防法そのものに関する国民の疑惑があるということは、おおうべからざる事実であります。政府当局としては、当然これに関する何らかの対策を講ぜられなければならぬと考えます。ちようど大臣もお見えになつておりますので、ただいま個々の技術的な問題を承りましたが、結核予防法というものに関して、対社会的の疑惑を解き、うまくこれを運用するのには、今後どういうことをなさろう、どういう方法で国民の疑惑を解こうという御覚悟がありますか、ひとつ総合的に承りたい。
○橋本国務大臣 先般日本学術会議から、BCGの問題について意見がありましたが、この疑問を提出された方の中にも、種類が三派あつたようであります。その一つは、純粋によくできたBCGを、また非常によくできたツベルクリンで完全な形で反応をとつて、そしてまつたく陰性の者にこれを施行する場合においても、なお疑問を持つという考え方の方と、自分はそういう点については疑問を持たないけれども、今日の結核予防法に従つて、大量に二千倍のツベルクリンで反応をとつて、一応陰性なり陽性なり見たところで、あの乾燥BCGの接種を行うという、要するに、現実に結核予防法下に行われておるところのBCGなるものに疑問を持つという考え方の方と、二つあつたようでございます。私は結核予防法の建前を研究いたしまして、このBCGがとにかく有効であるという基本的な考え方は、かわらないのであります。今も丸山委員から、医学的にも十分検討された、そして実施行政面におきまする疑問の御質疑があつたのでありますが、私といたしましては、この問題についてはこういうふうにいたして参りたいと考えております。本来結核予防法におきましては、法の建前はまつたく従来の、液体BCGを学者が純粋に実験室の中でつくり、そうしてまな質のいいツベルクリン、完全に陰性、陽性を見るという前提でできたんだと思いますけれども、要するにそういつたふうな前提條件に、今日の結核予防法下における実施面が合つておるかという問題につきましては、これはもう、厚生省内において十分の検討をし、かつまた学界その他の御意見も十分承りまして、善処をいたして参りたいと考えております。つまり完全に陰性の者だけに施行のできるようなツベルクリンの質ないし反応のとり方についての検討、それからまた行われまするBCGが、——これは結局検定の問題等にからみまするが、今日乾燥BCGを、これだけ大量にやつておるのは、世界で日本だけだそうであります。フランスでやつておるのも、液体BCGを主体にしてやつておるそうであります。そういう観点から見まして、乾燥BCGの本質を、液体BCGでよくできたものと両じような質のいい、かつまた均一の質のものにするのには、どうしたらよいかということを検討いたして参りたいと考えておりまして、そういう建前の具体的な措置を、省内におきましても試験をしてやるというようなことが出て参ります。それと同時に、またあの日本学術会議で、さらに非常に基本的な問題、このBCG接種の有効性の程度でありますとか、あるいはまた体内に結核がある場合に、何か誘発しはしないかというふうな問題につきましても、これはやはりBCGをやる限りにおいては、いろいろな面において十分検討を要する問題であります。将来における基本的な問題は基本的な問題といたしまして、学界その他においても検討いたして参りたいと思います。今日差迫つた大事な問題としての結核予防については、十分そういうような諸般の点を考慮されまして、あの中に罰則をもつて強制しておる場合と、罰則までつけていない場合と二つを置いて、そうして一般的に定期接種をやる場合には、罰則をつけないことにしております。そういう趣旨の前提下におきまして、今丸山委員から御指摘になりましたように、今の内許のものを、前国会における結核予防法の審議の基礎になつたところの理想的な状態に近づける具体的方策を早急に講ずるということを第一にやりたいと考えております。もしそれが事実やつてみても、非常にむずかしい。たとえば、何らかの理由でこの乾燥BCGで品質の均等なものをつくることが、かりにできない、あるいはまだできても、保存に非常に困難であるということになれば、法の立て方自身をかえなければならないということに、あるいはなるかもしれませんけれども、とにかく今日の結核予防法のもとにおいて、基礎條件として考えられた理想の状態に現実の問題を近づけるための具体方策を至急解決し、そうしてその上で今の法の建前によるBCG接種をやる、これは、する人の方でどうしても心配があるなら、法律罰則までつけておるわけではありませんから、できるだけ宣伝をしてやつて行く、こういうふうにいたしたいと思つております。 なお、それと並行いたしまして、予防法のための重大な措置でありますところの結核のベツドをふやす問題につきましては、これは社会保障制度審議会の勧告もありますし、なおなお今後この方面に努力を続けて行きたいと考この方面に努力を続けて行きたいと考えます。
○丸山委員 この問題は委員長にひとつ御相談申し上げるのでありますが、世間でたいへん疑惑を持つて、非常に迷つておる状態でありますので、委員会としても、ぜひこれに関する何らか国民の向うところを示すような方向に参りませんと、私どもが立法いたしました責任も果せぬと考えます。今後もう少し検討いたしまして、委員会としてもこの問題に関する何らかの意思表示をする機会を持ちたいと考えます。この点、委員長においてもお含みおきくださいまして、今後適当に御処理願いたいと考えております。これをもつて私の質問は終ります。
○金子委員 BCGの問題につきまして、結論的に大臣に質問をするのでありますが、その前に委員長にお願いいたじておきます。きようは、最近結核ベツドに対する付添婦の点について問題が起つておりますので、この点について保險局長と、また病院の立場から医務局長に御出席を願つたのでありますが、この問題はあとで懇談の形にでもして研究していただくことにいたしまして、大臣はお忙しいと思いますから、BCGの問題について賛同いたしたいと思います。 この前の委員会におきまして、厚生大臣は、何はともあれ学術会議の答申が出ないことには自分の考え方をきめられない。そこで学術会議のごまかい資料を示していただいた後に、この問題をお考えになるということで、この前の委員会は終つたのであります。ただいま丸山委員から、学術的な立場からツベルクリンの正確性、いわゆる既感染のものに対する注射の問題や、あるいはBCGの効力の問題、いわゆるBCGそのものの質の問題等から、いろいろ技術的な討議があつたのであります。そこで結論的に申し上げますと、この前にも大臣はそういうことをおつしやつたのですが、罰則がないということが、強制ではないというように受取り得るような法の解釈であります。しかし私どもは、罰則があつてもなくても、一応結核予防法を常識人が見たときに、これは法律でありますから、罰則がある、ないにかかわらず、当然強制的だというふうに解釈もし、また今まであの予防法が施行された後においても、末端ではそういうふうに解釈したと思うのであります。その後において、過日大臣がこの問題に関して意思発表をしたことによつて、いろいろな問題がとりざたされて来ているのであります。そこで、ただいまの大臣のお考えを、民間の方々に徹底させましたときには、罰則のない法律は、やらずともいいのだというようにも受取れるのであります。そうすると、一体予防法の強制ということに解釈していいのか、強制でないと解釈していいのか、そこに疑義が出て参るのでありますが、その点の見解を、もう少しはつきりと、御答弁願いたいと思うのであります。
○橋本国務大臣 先ほど申し上げましたように、私は今日BCGの問題に関しましては、学術会議の意見がありましてからも、その以前からもいろいろ意見があつて、掘り下げて研究いたしておりましたときに、法の趣旨を知る必要があることをつくづくと痛感いたしました。先ほど丸山委員にもお話を申し上げました通り、この法律は、つまり第一には、結核菌が体内に入つている人に対しては、絶対にやつてはいけないという建前でできております。それが二千倍のツベルクリンで反応を見るという建前でできている。これがはたして法の建前通りになつているだろうかどうだろうか。これが建前通りになつていないと、いろいろ弊害が起り得ることは、学術会議から出されました資料にも書いてありました。それが一点であります。それからなお、ほかからも、私疑問にあと、保健所なり学校なりで行われるのだという前提でできている。これがはたして法の理想通りになつているかどうかというところに問題がある、ということもわかりました、で、今日法の理想とするところがけつこうであるとして、それに合すようにすることが非常に大事な問題であるけれども、残念ながら完全には合つていないということを、私も感ずるわけであります。この点は、厚生省としても責任上すみやかにやつて行かなければならない問題であり、なお研究しなくてはならぬ問題であると思います。今日そういう法の趣旨の一環として検討いたしました場合に、私は強制、強制でないという、言葉の問題はいろいろありますけれども、結核予防法の中に明瞭に場合をわけて、ある場合には罰則をつけ、ある場合には罰則をつけないで行くということも、やはり法の趣旨としてはつきり認識をする必要があると思うのです。今日世界各国の例を見ましても、BCGの接種については、日本で今日行われておりまするのとは比較にならないほど、非常に愼重に行つておるようであります。この間外国の雑誌を見ましたが、イギリスあたりでは、これは法律の問題は何もありません。医者の希望でやる場合でも、結核菌が体内に入つている者を反応で見るということについては、一つの不安があるので、結核菌が体内に入つているはずがないと考えられる生後三週間以内の赤ん坊にばかりやつておるということが、イギリスの医学界のやり方であるということが書いてありました。こういうふうな点等を考えてみまするときに、法が重に罰則をつけたときと、つけないときとがあるのに、一律にみんな強制だ強制だといつて宣伝をするのは、私は必ずしも法の趣旨に合つていないのじやないかと思う。従いまして、罰則をもつて法律に接種が規定されてある場合と、罰則のついていない場合とあるのであります。定期接種の場合に罰則がついていないのだということは、やはり国民にはつきり知らせておく必要があると私は思つております。
○金子委員 私は法理論として申し上げておるのではなく、国民があの法律によつて受ける感覚としての立場から申し上げたのであります。そうしますと、大臣は、今の罰則のないものは、一種の奨励法とするように努めるという程度のものに解釈しておるわけでございますか。
○橋本国務大臣 それは、努めるという言葉を使つたものに比べて、非常に強いものであると、私は思つております。
○金子委員 そうしますと、過日きめましたところの結核予防法というものは、ツベルクリン反応の的確度においても正確なものの前提の上に立ち、またBCGの質そのものの上においても、百パーセントのものを前提としてやつた法律だ。ところが、遺憾ながら現実はそうなつておらないので、あの法律は強制罰則がつかないから、強制的にしいられない、こういうふうに解釈してよろしいのでございますか。
○橋本国務大臣 法の趣旨というものは、常に正確に伝えまして、国民もそのつもりでやるのでないといけないと私は考えております。これをなるべく使いたいからと申しまして、一般の人たちに対して、結核予防法の総体にわたつて、法的に強制しておるかのごとき進み方をすることは、法の趣旨から言いまして、事実そう書いてないわけであるし、これを国民に説く場合も、法自身が規定した通りに持つて行くのが筋であると、私は考えております。法の実施の内容を法の趣旨に合わすように進めて行くことは、私どもの責任でもあり、そうしてそれを行政的に措置し得るものはそのまま措置するし、なおそれを措置するために研究を要するものは研究すべきだ、これはこれで別に考えております。今日まで学術会議でも疑問を持ち、これを接種した場合に、ある場合には結核を誘発する危險があるということを言うておりますが、これは決してBCGそのものが人型菌に変形することがあるということを言つておるのではないので、つまり体内に結核菌が入つている場合に、BCGで軽い結核を起させるのです。それが人型菌が動き出しているのに対して力を與えて、人型菌の活動がふえはしないかということです。これは本来純粋に陰性の場合にのみやるのだということならば、むしろ法の予想せざる事態が出ます。ところが、実際問題としてはそれが問題になつている。そうすると、具体的にそれを防ぐ方法いかん。つまり法が理想とするところの実現方策いかんということは、別に検討しなければならぬ問題であります。いずれにいたしましても、私はいろいろな意味において、自分はこう宣伝したいというようなことでなしに、今日の定められた法律を、できるだけ良心的に法そのものの通りに施行をいたすのが、第一に大事な問題であると思います。
○金子委員 どうも御答弁が非常にこまかいので、私に要点がつかみがねるのでありますが、それでは時間の空費になりますから、私が例をあげて御質問申し上げますから、それによつてお答えを願いたいのであります。 まず第一に、あの法を制定した当時におけるいわゆるツベルクリンの反応の的確の問題、あるいはBCGそのものの質の問題、あるいはその技術の問題、こういうものが百パーセント完全だという上に立つてのあの法律なんですが、それがたまたま現実はその通りになつておらないということになりますと、現実がこれから相当研究の期間を要するならば、どうしてもその法律は一応中止しなければならぬという結論になると思うのであります。そういう場合には、たとい朝令暮改のそしりを受けようとも、実質にそういうことがあるとするならば、国民全体の健康の問題でありますから、まず法を改正すべきである。それが、罰則がないから強制でないというようなことは、私としては詭弁だと思う。なぜならば、国民が常識人として考えるときに、今度結核に対してはBCGは強制接種になつたのだということは、だれでも言つております。そういうふうな見解でありますと、私は法の改正をすべきだという問題が一つ出て来ると思います。 それからもう一つは、法は間違いないのだ。ただ、今の技術なり、薬剤の質そのものに疑義があるのだから、そういう結果になつているということにつきましては、一応この法はそのまま置いて、政府はその薬品の製造なり、検定なり、あるいはツベルクリン反応の問題につきまして、法を制定した当時の考え方に的確に合うような処置をとつて、法はそのまま置くということが第二の方法だと思います。 次に、法を、一つの條文だけを一時通牒その他によつて、今の強制でなく努めなければならないという程度にまで、一つの行政措置として何らかその趣旨が徹底するように——技術的には研究の余地があると思いますが、その中間の行政措置をとるとか、この三つにわけられると思うのでありますが、そういう点をはつきりいたしませんと、ここで大臣がそういうふうな御解釈をなさつても、末端においてあの法律を見たとき、そういう解釈ができるかどうかということに対して、まことに疑問を持つのであります。国民全般は、もちろんBCGは強制接種になるのだという解釈をしておると思うのであります。その法を改正するのか、あるいは法は改正しないで、そうして薬剤なり、あるいはツベルクリンの技術なり、そういう面で万全を期するような措置を講じて行くのか、あるいはその中間において、ある期間中止期間のようなものを置いて、研究の期間を置いて行くのか、その三つのうちどの措置をおとりになるか、その点を簡單に御答弁願いたいと思います。
○橋本国務大臣 これは私前々から申し上げておりますように、データその他意見が出そろいましたところで、厚生省内において十分検討すべき問題だと思つております。ただいままでのところ、学術会議も、一応自分の言つた意見の根拠を出して参られました。なお参議院におきましては、一応検討せられました結果、法の趣旨はこれでいいが、これを実現する上でいろいろ研究調査が必要である、措置すべき問題があると思う。その措置すべき問題の中には、学術的にひまをかけて検討すべき問題と、厚生省として自分で処置のできる問題とあると思うから、すみやかにそういう方面で研究調査をせいという話でございました。衆議院の方の御検討の結果も、私案は承りたいと思つておつたのでありますが、先ほども丸山委員から、当委員会としても何らかの意見を出したいというお話でございました。私はそれを全部拜聽いたしました上で、厚生省内において、じつくり討議した上で、措置をいたしたいと思います。今お話のありました、いずれかで何かすべきであるという御意見は、私十分拜聽いたしまして、いずれ衆議院の御意見も出ました、ならば、なおそれを参酌いたしまして、省内で問題を検討いたしたいと思つております。
○松永委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○松永委員長 速記を始めてください。
○苅田委員 今日、山口公衆衛生局長が、BCGは民間の企業家にもこれを公開する意思を持つているというようなお話でありました。そうとすれば、私はぜひひとつお伺いしたいことがあるわけです。それは、BCGの製造につきまして、前の御答弁の中で、多分BCGの製造原価は一円五十銭だというふうに私は記憶しているわけであります。それ以後物価が上つたかもしれませんけれども、現在原価はどれくらいでできているか。今自己負担でこれを注射いたしますときは、多分二十円で打つているのではないかと思うのです。そうしますと、今原価はどういうぐあいになつておりますか、まずそれから伺いたいと思います。
○山口説明員 一人分の価格は、業者が販売いたします価格が七円十七銭ということになつております。
○苅田委員 製造業者が七円十七銭で売つて、接種するとき、全部自己負担をするときには二十円をとつているわけですか
○山口説明員 製造業者価格がただいま申し上げた値段でありまして、販売業者価格は八円四十二銭になつております。それに接種いたしますときの人件費、あるいは接種に必要な消耗品費というものを加えまして、大体十五円から二十円でやつております。予算單価といたしましては十六円五十銭ときめております。
○苅田委員 もう一つお聞きしたいのは、つまり製造原価がどれくらいかかつているかということなんです。
○山口説明員 製造原価は、今ここでちよつとわかりかねます。
○苅田委員 私は、今まででも民間からBCGの製造についての願出がたくさん出ているということを聞いているのです。それは、一つは、BCGは企業として非常によい採算がとれるのだ。しかもこれが現在結核予防会でもつて独占されているというようなことを言われているわけです。いろいろ巷間で結核予防会の不正事件というようなことのうわさをしますし、やはりこういう点も考えなければならないと思うので、私はこの際この委員会に、BCGがどれだけの製造価格でできるか、原価計算をひとつ出していただきたいと思います。それからそれを注射してもらう人たちが、十六円かの費用を負担するまでの経費を明らかにしていただきたいと思うのです。これはやはり強制接種なんですから、そういうことは、私どもとしても十分に知つておかなければならないと思いますし、特に今後民間にこういうものが許可されるのであれば、やはりこういう点は嚴重に今のうちから監視しなければならぬと思いますので、今申し上げました製造の原価計算と、これが接種されるまでにかかる経費を、この委員会に出していただくことを委員長にもお願いいたしまして、私はぜひやつていただきたいと思います。
○山口説明員 承知いたしました。
○松永委員長 他に御発言はございませんか。御発言も多いようでありますが、相当時間も経過いたしておりますから、この際お諮りいたします。 この問題は相当掘り下げて論議をされ、質疑をされたのでありますが、学術的な問題につきましては、十年論争を続けても、その結論は容易に出がたいものだという解釈もできるのであります。私どもとしましては、一応厚生当局に対して、左記のような質問書を提出いたしまして、これに対する回答を得て、結論を見出して行きたい、こう思うのでございますが、その原案を一応朗読してみます。 一、BCGワクチンの検定基準を高めるよう改正する意思があるか。 二、ツベルクリン反応検査を今後も二千倍溶液のみを用いて実施する方針であるか。 三、疑陽性の者に対するBCG接種は法律の改正によつて強制を中止するか、または省令によつて再検査を行うこと等によつて接種の適正を期する意思があるか。 四、BCG製造の独占企業を排し、他に希望者がある場合これを認める用意があるか。五、結核研修を結核予防会のみに委託することが独占事業として諸般の弊害を生ずるとの非難もあるが、これに対する所見はどうか。 六、接種部位の潰瘍、膿瘍対策はどうか。 七、最終の使用段階に至るまでのワクチン保存方法の改善に関する所見はどうか。 大体こういつたような意見につきまして、一応厚生当局から回答をもらつて、それを検討して、最後の結論を見出す。学術的には、今後おそらく百年の論争が続けられるであろうことを想像いたすのでございますが、一応その程度の質問書を厚生当局に提出するということに御異議ございませんか。
○岡(良)委員 私は先ほどから申し上げたように、そういう質問書を出すことは、一面においては技術的に不可能なことをしていることだと思います。二千倍のマントー氏反応液が、はたして結核に感染している者に対して陰性に出る率がどうであるかなどということは、実際問題として、こういうものを調べろと言つたところで、容易に責任ある返答を出せるものでもなかろうと思うのであります。でありますから、私どもの希望するところは、むしろ厚生大臣が今日の席上で、自分が小涌谷で言つたことはいささか不用意の傾きがあつた、であるからこれは取消して今後学者の中にはいろいろ意見もあるから部下を督励して遺憾なきを期し、結核予防法はあくまでも推進する、こう言つてほしかつた。それがああでもない、こうでもないというような論争になつて、こうして日を暮しているということは、厚生委員会の権威にもかかわると私は思います。そういう愚にもつかない、と言つては失礼ですが、責任ある御返答をいただくに困難なようなものを出して、その答弁を求めて、そうして技術家でもない者が、またこれ論戰に日を暮さうということでは、委員会の権威にもかかわると思うので、私としては、そういう質問を出すことには反対いたさざるを得ないことを、ひとつ御了承願いたいと思います。
○松永委員長 ほかに御意見ありませんか。——ちよつと速記をとめて……。 〔速記中止〕
○松永委員長 速記を始めてください。 お諮りいたしましたが、ただいまの件につきましては、相当疑義があるようでございますから、委員会の決議質問としてこれを取上げるのでなく、委員長の個人的な考え方から、爾後の委員会運営のための必要上、この質問書を送ることにいたします。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後五時十五分散会