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12回国会衆議院1951/11/17

厚生委員会 第7号

発言数
67
登壇者
9
会派数
3
開催日
1951/11/17

会議録

松永佛骨自由党

○松永委員長 これより会議を開きます。  請願日程の審査に入ります。  まず日程第二一、第二八、第五〇及び第五四、遺族援護強化に関する請願、江崎真澄君紹介ほか以上四件を一括して議題といたします。まず本請願について、紹介議員より説明をお聞きしたいと存じます。稻田直道君。

稻田直道自由党

○稻田直道君 ただいま議題に上りました日程二一、二八、五〇、五四の遺族援護強化に関する請願につきまして、紹介議員を代表いたしまして、請願の要旨を申し上げます。  本請願の要旨は、昭和二十四年五月、第五国会で、遺族援護に関する決議をせられたのでありまするが、その施策の成果は所期に反しまして、戰残者遺族の悲境、戰傷病者の惨状等は、今日まつたく黙視するに忍びない状態にあるのであります。しかしながら、最近におきまして、講和後におきましては、ややその援護の実があがりそうになりつつありまする状況を見まして、まことに全国百七十万遺族に対しましては、幸甚の至りであろうと思います。つきましては、この際政府の援護計画を承つてみたいと思うのでありまするが、第一に政府におかれましては、遺族に対しまして、その弔慰の方法をいかように考えられておりますか。戰歿いたしました者、負傷いたしました者等は、自分が好んでやつたものでないにかかわりませず、今日までいろいろな事情のために、弔慰の方がまつたくとられておりませんので、遺族あるいは戰傷病者におきましては、不満の念が非常にあるのであります。これに対しまして、そうした弔慰の方法、慰安の方法等につきまして、何らかお考えがあるかどうか。そういうことを考えておありでないと、将来、問題になつておりますいわゆる再軍備とかなんとかいうことにおきましても、傷痍軍人あるいは遺家族におきましては、大いに考えるところがあるのじやないかと思います。また国民といたしましても、大いに考うるところがあるかと思うのでありますが、それらに対しまする方法を承つておきたいと思います。  第二は、一時金をお出しになるようなお考えがあるかどうか。日清、日露あるいは第一次欧州戰争等におきましては、戰歿者等に対しましては、ただちに一時金を出したのであります。よく記憶しておりませんけれども、当時の金で二百円くらいは、いつも出しておられたのではないかと思う。今日の金に換算いたしますると、二万円以上になるのでありまするが、そうしたものをお出しになるような考えがあるかどうか。  第三は、年金と称しあるいは扶助料と称するようなものは、何らかの方法によつてお出しになるような傾向に向いつつあるようでありますが、これを年金とか、あるいは扶助料とか、いかような名前をもつてお出しになるようなことになるのでありましようか。  第四点といたしましては、遺族の遺兒の育英方法について、いかような考えを持つておられるのであるか。  第五といたしましては、さしあたつて、この年の瀬が越せないというような遺族がたくさんあるのでありまするが、これらのものに対しまして、一時的に何らかの方法でも考えてやろうというようなお考があるかないか。  第六におきましては、日清、日露上るいは日独等の戰役におきまして、恩給等をもらつておりました者が、今日もらえないことになりまして、いわゆる老兵といたしまして、五十、六十、七十の者が、非常に生活に困窮を来しておるのであります。これらがわれ払れのところによく陳情に参りますし、また請願文などをよこすのでありますが、この際こうしたものに対する何らの解決の方法を講じておられるでありましようか。  以上、第一より第六に至るまでの私の質問に対しまして、政府当局の御答弁が願いたいと思います。その答弁によりましては、また再質問いたした六と思います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 ただいまの請願、御所問に対しましては、田邊援護局長がやがて御出席になると思いますので、答弁を保留していただきます     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 この際時間の都合上、社会保險の問題について、田中元委員より発言を求められておりますので、これを許すことにいたします。田中君。

田中元自由党

○田中(元)委員 保險局長に承りたいのですが、ここ二、三年来からの問題といたしまして、社会保險における医療給付、特にお医者さんや歯科医は、あしたから夕ベに至るまで、健康保險の診療の万全を盡すために食つて行けない、やつて行けないという声が、各方面から出て参つているのでございます。特に最近になりましてから、この問題が非常に激化して参りまして、山梨県をきつかけといたしまして、全国のお医者さんや歯科医の方々が、健康保險医を解約したいというようなことが、次々と起つて来るのではないかと私は思います。御存じの通り医療という問題は、国民生活の上で最も重大な問題でございます。医師、歯科医師がなければ、医療はできて行けない。この今日問題になつておりまする医療給付の一点單価が十円、十一円というのは、一体いつごろきめられたものであるかということを、まず第一に私は保險局長に質問したいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 現在の社会保險の診療報酬の一点單価は、昭和二十三年の十月からでございます。七月に一点單価を九円、十円にいたしまして、三箇月たちました十月からは十円、十一円。そのときは大体昭和二十二年の十一月に医療調査をいたしまして、その資料に基いて昭和二十二年の十一月から二十三年の七月までの物価の上昇をスライドいたしまして、なおまた十月に一円上げるにつきましては、翌年の三月ごろまでの——当時物価の変動の著しかつた時期でございますので、値上げを若干見込みましてきめたような次第でございます。

田中元自由党

○田中(元)委員 昭和二十五年の当時の物価を考え、二十三年に決定したそうでございまするが、あらゆるものが上つておる。賃金ベースにいたしましても、今度は一万円になる。当時はおそらく三千七百円であつたかと思います。今日に至つてもそのままであるということ、一点單価が十円である、十一円であるということは、今日の物価の上で、この單価というものが合理性があるかないか、これでやつて行けるか、行けないかということを、保險局長はどう考えるか、ひとつ私は承りたいと思うのであります。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 当時から比べまして、薬価でございますとか、人件費でございますとか、あるいはその他の費用の物価の上昇は、私どももその通りだと思うのであります。そこで現在社会保險医療協議会でその問題を取上げておるわけでございますが、單価の問題はそういう物価の上昇の問題も一つの要素であるし、同時にまた、お医者さんがどれだけ働いておられるかという稼働点数の問題も、一つの要素になつております。そこで私どもは社会保險医療協議会の結論が一日も早く出ることを待つておりますけれども、その協議会において問題になつておりますところの一つの要素は、やはり社会保險診療がふえたために、稼働点数がふえているのではないかというようなことも、実は問題になつておるようでございまして、それらのことをあわせ考えられまして、早く適切な單価がきめられることを望んでおるわけであります。

田中元自由党

○田中(元)委員 それでは現在において医師、歯科医師がとつております十円、十一円の單価というものは、合理的でない、何とかこれを上げることを一日も早くやつて、合理的なものに持つて行かなければならぬというふうに、厚生省も督励しておると考えてよろしいわけでございますか。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 さきに申しましたように、物価の上昇の問題もございますし、あるいは医師の生活費というものの水準をどこに置くかという問題もございますし、あるいは、なおまた医師が最近どれだけの診療をしておるかという量の問題もありまして、それらのものが当時とかわつておるだろうということがわかるのでありますが、そういう問題をかみ合せて適切な單価を出したい。なおまた、大分長くかかつておりますけれども、従来の形式的な協議会から、実はもう懇談会というようなところまで段階が移つておりますので、私といたしましても、近くその問題がおちつくだろうという期待を持つておるわけであります。

田中元自由党

○田中(元)委員 稼働点数その他の点はわかりますが、局長は大点一点單価がどのくらいならば合理的であるとお考えであるかということを承りたい。ちよつとめんどうな問題かもわかりませんが、ひとつ承りたいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 実はこのきめ方が、田中委員も御承知のように、社会保險医療協議会で一応の案が出ることになつておるので、私が先走つて、また個人的な意見を申し上げてもいかがかと思いますけれども、しかし幹事案として出されました、今のいろいろな要素をかみ合せたものの單価の価の幅は、大体十円何がしから十二円七十銭ぐらいの間で出しております。これは内容を一々検討いたしまして、適当なところにおちつくだろう、こういうふうに思つております。

田中元自由党

○田中(元)委員 医師や歯科医師の方々が叫んでおりますのは、單価の問題と同時に、税金の問題があるわけでございます。かつて私は、この厚生常任委員会で保險局長に向つて、所得は幾らぐらいかと聞いたとき、当時の速記を見ますると、二割三分七厘であるというように保險局長は答弁しております。大体私は所得といものはその程度が普通だろうと思う。しかるに税金は四割も五割も所得だということで、かけておるそうでございます。この問題を契機として保險局は、健康保險に対する医者の収入と申しますか、所得に対して、何らかそういう問題に対しても解決の道を講じたいと考えておるかどうか、承りたいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 田中委員が、先年来保險医の診療報酬につきまして、いろいろ御盡力くださつておることは、私どもも非常に感謝いたしておるわけでありますが、現在も引続きその問題について努力をいたしております。いろいろ税制の根本に触れまして、たとえば医師の保險診療の報酬につきましては、基礎控除するとかいうような案も考えられますし、あるいはまた現状のままでも、もつと必要経費であるとか、あるいはその他のものをもう少し適正に見積つていただくというようなことも、私は一つの努力の目標になり得ることだと思います。そういう点について、今具体的に研究もし、またその結果につきまして努力をいたして去ります。

田中元自由党

○田中(元)委員 今保險局長のお話を承つたのでありますが、実はもはや山梨県等では保險医をお返し申し上げいというふうになつております。われわれはこの医療というものが、少くとも勤労大衆の医療というものが、お医者さんが悪いのか、厚生省が悪いのか、これは別問題といたしまして、どうしてもやつて行かなければならぬのに対して、こういう不安な状況に置くということは、私は一日も投げておけない問題だと思うのです。算定協議会は、いろいろなことを協議しておるでありましよう。要はこの問題に対して、保險局長は粉骨碎心、一日も早く解決していただきたいと思う。お医者さんの中に無理があるならば、それを是正するのも、私は一つの行き方だと思います。要は、今日に至つて、保險の税金の問題はどうだ、單価の問題はどうだという、ほんとうに医師の叫びというものを、今日まで真劍に厚生省は考えて来なかつたのではないか、私はかように考えております。私は長い質問をして、どうのこうの申すわけではございませんが、せつかく算定協議会をやり、厚生省が監督をしていろいろやつておるそうでありますから、少くとも十二月一日からは問題が解決するという方向において、厚生省はひとつ徹頭徹尾御勉強あらんことを希望申し上げておきます。同時に、今保險医を返上するという、お医者さん方の考えに対しても、できるだけそういうことのないように、われわれからもよく勧告いたしまして、最も大事な医療の万全の策を請じて行きたいと思う。厚生省は全国民の医療を保護する役所でございますとともに、その医療を通じて医師、歯科医師の立場になつても万全を盡されるように指導をしていただきたいということを強く要望申し上げるのであります。どうか十二月一日から新しくこの問題が解決するように、保險局長は十二分に検討していただくことの希望を付しまして、きようの質問を終りたいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 ただいまの田中委員のお話、まつたく同感でございまして、おつしやるような方向に、たいへん徴力でありますけれども、一生懸命努力いたしたいと存じます。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 関連して保險局長にお伺いいたしますが、一点單価を一円だけ引上げますと、総体の予算でどれくらいな措置が必要になつて来るわけですか。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 一円引上げますと、社会保險の医療費と生活保護法の医療扶助を入れまして、私どもの見積りでは、大体一年に五十四億円ばかりであります。二割ならその倍、こういうことであります。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 それは保險の方の診療で考えまして、診療費の大体何割ぐらいの見当になつているのですか。大体でよろしゆうございますが……。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 診療費もやはり一割、二割というふうに單価が上つただけ上ります。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 つまり全体の療養費の中で、五十四億が何割ぐらいになるか。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 それは今ちようど單価が十円でございますから、一円上れば一割であります。そこで社会保險の方の医療費も、一円上れば全体の一割、つまり五十四億というものは全体の医療費の一割になるわけでございます。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 これは保險局長の方でもよく御存じのことと思うのですが、十月二十九日に社会保險の危機を打開するための国民大会というものが、神田の教育会館で開かれまして、それには日本医師会もこれに参加し、あるいは被保險者の十五、六の諸団体が参加して、その決議文も必ず政府に出ていると思うのですが、その要請の中に、やはり一点單価を引上げてもらいたい、そのためには、現在それでなくても生活が非常に困窮しておる被保險者にその負担をかぶせるのではなくて、国費をそれだけ増加することによつて、診療費の二割を負担することによつて解決してもらいたいという要望書が出ているわけなんです。国民健康保險については、当委員会からも二割の補助というものが出ておつたわけですが、こういう問題に対しまして、保險局では大蔵当局との御交渉もあるかと考えます。これに対してどういうお考えでおいでになるか、また交渉の見通し等につきまして伺いたいと思うのです。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 いつも同じような御答弁を申し上げて恐縮でございますが、私どもその点につきましては、努力はいたしておりますけれども、まだ予算の関係では、大蔵省の意向がわからないのでございまして、大体月末ぐらいには第一次の査定があるのではないかと思います。それによつて大体意向がわかるし、われわれも対策を立てなければならない、こういうふうに思つております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 大体の経過はそれでわかつたわけですけれども、もう一つの方の、保險局長としてこれに対してどういうお考えであるかということを、お伺いいたしたいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 私ども、実は三年越しにこの同じ問題と取組んでおりまして、給付について、何らかの国庫負担があるように努めて参つたのでございます。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 私、この点は、局長としても、おそらくそれだけの国費の扶助がなければやつて行けないということは、十分おわかりになつていると思う。また現在の政府の予算編成の状態から見まして、そういう当然なことであつても、なかなかこれが困難だということも大体わかるので、私はこれに処するところの責任者としての保險局長は、相当強い態度でもつて折衝なさらなければ——毎年々々同じように、出してほしいのだというのでは、とうていこれはできないと思うのです。そういう点につきまして、国民は——これは医者も、それから患者の人たちも一緒になつて、もしもこれの予算を出さなければ、現政府は人類の敵だというような非常に強い要求まで、その決議文に載せて来るというようなことが、いなかのお医者さんの口から叫ばれる状態であることを十分に御理解になつて、ぜひただ手続上そういう交渉をするというのではなく、それこそ職を賭しても今度はこういうことをしなければならぬということを、厚生省の係の当局者たちが決意するぐらいに、私はやつていただきたいと思うのです。  それからもう一つお聞きしたいのですが、本年は健康保險の帳じりが、非常に改善されて来たということを、先ほどお伺いしたのですが、これはやはり問題になつております制限診療、つまり法律で健康保險等に当然用いてよろしいと定められている診療を打ち切ることによつて、こういう保險の帳じりを改善して行つておるのではないかということが非常に考えられるわけです。というのは、いろいろなところでお医者さんからも、あるいは患者さんの方からも、現在の健康保險の診療においては、十分な診療がやつてもらえないので、だんだん制限診療に移りつつあるのだということが訴えられているわけですが、この点につきまして当局のお考えを伺います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 健康保險の経済がだんだん改善されましたのは、いろいろございましようけれども、二十五年度で大体十二億ばかりの赤字が出るという予想だつたのでありますが、それを昨年例の料率を引上げていただいたということで、だんだんカバーして来た。もう一つは、予算を組むときにも実は見込んでおりますけれども、標準報酬がだんだん上つて来ておりまして、だんだんわれわれの見込み通りに上つております。そういうことが実はおもな原因かと思つております。制限診療ということをおつしやいますけれども、そうお医者さんの言つて来ているものを、やたらにぶつた切るわけにもいかぬのでありまして、一応医師の方も入つておられる審査委員会にかけておりまして、審査委員会に出てぶつた切る数字というものはほんの二%か一%ぐらいのものであります。それが全部だということは私考えておりません。いろいろ診療内容について御意見があるようでございますけれども、よくお医者なんかに聞いてみますと、自費診療で医者にかかつている人は、一件当りの日数——一つ病気をいたしまして、なおるまでにかかる日数であるとか、あるいは一件当りの点数経費でございますとか、そういうものがやはり一番低い。そして多いのは生活保護法の医療扶助だとか、その次は保險だということでありますから、内容的に見まして、必ずしも苅田委員のおつしやるようなほどでもないのじやないかという気もいたしております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 これは私が言うのじやなくて、国民健康保險の大会で満場一致で決議されて厚生省にも出されておる要求書の中にも、はつきりと制限診療をやつているということが書かれておるわけです。これに対しまして今のように保險局長がそういうことはないように思うと言われることは、国民の声に対してもう少し当局として十分に実情を監督なさる必要があるのじやないか、これは必ずあると思うのです。今局長が言われたように、一割あるいは二割のものが拒否されているという状態は、私は軽々しくたつた一割だ二割だとは言えないと思う。この中にはおそらくストレプトマイシンを打てば助かる患者さんに、そういう処置をした医者が、その診療費を拂つてもらえないということがあるに違いないのです。そうすれば、その次からのそういう処置について、非常に消極的になるというので、自然に制限診療ができて来るわけなんです。そういう点に対して、私はやはりそういつた国民の声を、もう少し当局者がお聞きになつて、処置をしていただきたいことをお願いする次第であります。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 国民の声を聞くことにつきましては、まつたく同感でありまして、そういうふうにいたさなければならぬと思いますが、私申し上げましたのは、審査委員会で審査をいたしまして、それで落ちるのはその一割、二割じやなくて、一%か二%だということを申し上げたのでございます。やはりこういつた社会保險医療のように、現在では点数單価式でございますけれども、そういつた診療報酬の支拂い方をやれば、審査ということは私は必要な方法だと考えております。これはむしろやめることができない制度ではないかと考えておりますが、やり方につきましては、十分慎重にやりたいと考えております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 私今の答弁では、まだはなはだ不満なわけですが、一応それをお聞きしておきまして、それでは審査機関が非常に御用化しておるというような状態はないかどうか。たとえば政府の方で、この審査機関に対して、もつと正確な診療についての審査をするようにというような指示を出されたことがありはしないかと思うのですが、この点いかがですか。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田政府委員 いろいろ御意見はあろうと思うのでありますけれども、しかし近ころでは、苅田先生のいわれる民主化というのがなかなか徹底いたしておりまして、どういう委員会でも審査会でも、なかなか御用化なんということは、そう簡單にはできないような状況にございまので、まあまあそれほど御心配のようなことでもないのではないかと思つております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 局長の御答弁は——それ以上きようは申しませんが、ただ心配しているのは、私が心配しているのだというふうにお考えになるとしたならば、それは非常な認識不足だ。もとよく現状を見て、そうして厚生当局は国民の健康を守る、生命を守るための大切な局ですから、私はもう少し周到な注意とあたたかい心持をもつてやつていただかなければならぬと思う。これは決してひとり私の心配にとどまらないということを申しまして、この点につきましての質問をこれで終ります。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 ただいま田邊援護局長が出席されましたから、先ほどの請願日程にもどりまして、稻田直道氏の質問に対する御答弁をお願いしたいと思います。

稻田直道自由党

○稻田直道君 先ほど質問をいたしたのでありまするが、当該関係の田邊局長がおいでにならなかつたので答弁が留保になつております。いま一応簡單に田邊局長に対してお尋ねいたしたいと思うのであります。  遺家族援護に関しまする援護の方法が、講和会議を契機といたしましてだんだん具体化せんとしておりますことは、百七万遺家族にとりましてまことに福音であると思います。この際一から六までの問題につきまして、簡單に御答弁が願いたいと思うのであります。その一は、遺家族に対する、あるいは傷病兵に対しまする弔慰の方法を政府はいかようになさるつもりでありますか。戰歿者に対する弔いのこと、あるいは慰問のこと、あるいは傷病者に対する慰めの方法等につきまして、何らかの方法を講ぜんとしておられますかどうかということ。その次は、これらに対しまして一時金というようなものを出される意向がありますか。以前は一人に対しまして、二百円内外の一時金が出たようなことも聞いておりますが、このたびそういうふうな問題につきまして、いかような措置が講ぜられるか。その次は、年金と称し、あるいは扶助料というような言葉がありますが、今後いかようなお言葉によりまして、遺家族に対し、あるいは傷病者に対して慰安の方法を講ぜられますか。次は、遺家族の遠見に対しまして、その育英英の方法が今日まで遺憾の点があるのでありますが、今後これらに対して、いかような具体的方法を講ぜられる考えでございますか。最近におきまして、遺族、傷病者が非常に生活に困難を感じておりまして、この年の瀬が越せないというような者がたくさんあるように聞き及びます。こういう人たちに対しまして、さしあたり何らかの方法を講ぜられる御意向があるかいなか。最後の第六は、日清、日露、日独等の戰役におきまして恩給をもらつておりました老兵が、最近恩給が停止になつておりまして、非常に生活に困窮を来しておる者があるのでありますが、こういうものに対する措置をいかように講ぜんとしておられますか、この六つの点につきまして、この際おさしつかえない範囲におきましてお答えが願いたいと思います。

田邊繁雄厚生事務官(引揚援護庁援護局長)

○田邊政府委員 お答え申し上げます。戰歿者遺家族の処遇につきましては、今日まで指令によつて制限せられておりました関係上、ほとんど何も政府として処遇をすることができなかつたのでありますが、御承知の通り、近い将来において国としての施策を講ずるという建前から、一億円の調査費が計上されましたまた厚生省にも関係各省の代表者の連絡打合会というものが設置せられまして、厚生大臣の諮問に応じて、処遇改善に関する答申及び方法を研究討議することになつて、目下せつかく研究しておるような次第でございます。近く結論を得たいと考えております。なお衆議院の当厚生委員会におかれましては、この問題のために特別な小委員会をつくられまして、熱心に御研究中でございますので、私もできるだけ出席させていただきまして、御意見等も拝聽し、またわれわれの所見も申し上げまして、密接なる連絡をとりながら、委員会の審査に役立たしていただきたいと思つております。そういう気持で今やつておりますることを率直に申し上げたいと思います。  弔慰の問題でございまするが、これは弔慰金という金だけでなしに、精神的な問題も多分にあるのではないかと思いますが、精神的な面につきましては、先般とりあえず戰歿者の公葬等の制限に関するものを若干緩和いたしてやつております。なおその他の方法につきましては、今後よく研究いたしまして、できるだけ各方面で精神的な弔慰の道が講ぜられるようにしなければならぬのではかというふうに考えておりますが、具体的にどうするかというところまではまだ考えておりません。なおそれに関連いたしましての一時金の問題でありますが、軍人の場合には死亡時最少二百円程度の金は出ておつたようであります。形式から申しますと、実はこの弔慰金に関するものは一応ほとんど全部の遺族に出ておることになつておるわけであります。ただはつきり弔慰金という名称で差上げなかつたものもあり、また物価等の関係から、二百円というものを値上げしなかつたということから、今日は出ていないような印象を受けているようでありますが、形式から申しますると、実は一応は全部出ておることになつております。これをさらにもう一ぺん全額を多くして出すかどうかという点につきましては、国家財政の関係もありますので、むしろあとで申し上げます年金なり、あるいは扶助料にかわるべきものに重点を置きまして、弔慰金の一時金というものは、むしろこの際は困難ではないか、現状ではかように考えております。  遺族年金につきましては、戰歿者の遺族に対しまして、国家補償という気持から遺族年金を出したいと思いまして、せつかく今具体的な方法を研究出でございます。何分にも今日財政にも非常な制約がありますので、少い金を遺族の間にできるだけ有効に配分する。つまり生活保障という見地に重点を置きまして金を配りたい。しかしあくまでも、国家補償という精神をそこに生かしながら、しかも一方金は生涯保障の実態を加えたいということで、目下打合会においても各方面の人たちと研究を進めております。具体的な金額につきましては、まだ決定に至つておりません。  遺児の育英の問題でございますが、これは戰歿者の遺兒だけに限つて特別の処遇を講ずるということはなかなか困難ではないかと思つております。しかし、これにつきましては、今日日本育英会等で育英資金というのが出ておりますが、少額の金が出されておりますために、戰歿者の遺児等にまわるのが非常に少いというのが現状でございますので、来年においては大幅に増額してもらいまして、戰歿者の遺兒等には特別の考慮ある運営をしていただくようにしなければならぬのじやないかと思つております。なおこの点は直接には文部省の所管でございますが、今後厚生省の方からも大蔵省、関係方面に話をしてみたいと考えております。  遺族の越冬資金でありますが、越冬資金というものの性質上、なかなか困難ではないかと思つております。これは率直に申し上げますが、今日考えておらないのであります。  それから老兵に対する対策でございますが、傷病者に対する対策と並行して考えなければならぬ問題でございますので、ただいまどのくらいの数があるかということを調べております。これは恩給局の関係もございましようし、はたして厚生省の所管であるかどうかわかりませんけれども、一応厚生省の方で数を調べまして、どのくらいの金がかかるだろうかという見当をつけた上で、取扱いについて相談してみたい、かように考えております。

稻田直道自由党

○稻田直道君 大体よろしゆうございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 速記を止めてください。     〔速記中止〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 速記を始めてください。  引続いて請願の審査に入ります。ただいま速記中止中に御懇談申し上げました方法によつて、進行いたしたいと思います。  まず本日の請願日程中、日程第七、第八、第一八、第三二、第三七、第四五、第五二、第五三、第六七、第七一、第八八、第九四、第九六、第一〇〇を議題とし審査に入ります。本請願はいずれも公衆衛生関係のものでございますので、山口公衆衛生局長より、本請願に対する御意見を聞きたいと存じます。山口公衆衛生局長。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口説明員 日程第七、結核予防法による健康診断及び予防接種費全額国庫負担の請願でございますが、本請願の御趣旨、私どももまことに同感でございます。二十六年度の予算要求の際におきましても、全額国庫負担されるように、財政当局に要求したのでございましたが、国家財政の見地から、補助率三分の一というようなことにおちついたのでございまして、請願の御趣旨ごもつともと存じますので、今後とも御趣旨に沿うように努力して参りたい、そういうふうに考えております。  それから日程第八の上下水道施設費国庫補助等に関する請願これも御趣旨ごもつともでございまして、私どもといたしましては、上下水道の施設設置に対しまして、国庫補助並びに起債の点につきまして、私どもの方の所管になつておりますので、地方の実情をよく調査し、また実情を聞きまして、それぞれ大蔵当局あるいは安本当局、あるいは地方自治庁に折衝いたしております。現在までのところ、国庫補助も、あるいは起債の方も、なかなか十分に得られない状態ではございますが、昭和二十六年度は上下水道国庫補助の方は総額で二億二千万円ばかりでございまして、起債の方は、上水道の方が四十七、八億、下水道の方が三億余りでございました。これは今後とも私どもの方といたしましては、できるだけ多くとれますように努力して参りたいと存じております。  次に、日程第一八及び第九四、二見港に検疫所設置の請願でございますが、これは新潟県の佐渡の二見港に検疫所を設置してほしいという請願でございます。現在裏日本における検疫所は、先般当委員会において御審議いただきました舞鶴に検疫所を設置するこれは連合軍最高司令官の指定に基きまして設置したいということを御審議願つたのでございますが、その際にも御説明申し上げましたように、現在検疫所の設置は検疫を実施いたします港の指定につきましては連合軍最高司令官の指示に基いて実施いたすということになつております。現在のところはまだ二見港はその指定の中に入つておりません。将来、先般第十国会で御可決いただきました検疫法に基きまして、来年の一月一日から検疫法に基いて検疫を実施いたします港を指定して行きます場合には、船の運行状況あるいはそのほかの條件等を勘案いたしまして、検疫を実施する港をきめて行きたいと存じておりますが、その際には請願の御趣旨にのつとつてよくその実情を調べ必要あれば関係方面と相談をして御趣旨に沿うようにやつて行きたい、そういうふうに考えております。  それから優生保護法による補導員制度確立に関する請願でございます。これは請願の御趣旨にもありますように、人工妊娠中絶が最近非常にふえて来ておりますので、補導員制度をつくるということは受胎調節を普及して参りますのに非常にけつこうだとは存じますが、しかしこれを実施に移します場合には、高度の技術を要しますし、また相当の教育も必要と存じますので、この制度を確立いたしますにつきましては、なお今後補導員というものの資格あるいは教育ということについて研究して行かなければならない点がいろいろあると存じますので、先般閣議了解を得られました受胎調節を普及して行くという線につきまして、補導員の制度についても現在私どもの方で研究しておる段階であります。  それから公衆浴場法存続に関する請願——これは公衆浴場法と申しますのは、御承知のように公衆衛生の立場からどうしても必要であるというので実施されております法律でございますので、公衆衛生の維持向上という点から考えまして、私どもといたしまし工は、公衆浴場法というものは存続させて行かなければならない、そういうふうに考えておるわけでございます。  それから次の日程第四五及び第八八の理容師及び美容師の免許制度廃止反対に関する請願、——これも理容師、美容師と申しますのは、ともに公衆衛生上一定の資格を持つた者がその業に従事するのでなければ、被害が伴う場合があるというふうに考えられますので、公衆衛生の立場から理容師美容師法による免許の制度をつくつております。これは法の建前から考えても免許制度を継続して行くべきであると私どもの方では考えております。  それから次の日程第五二の結核対策費削減反対に関する請願でございますが、これは先般国会の委員会におきましても、厚生大臣に対して御質問がございまして、厚生大臣も、国会で可決されました結核対策費を削るような措置はとる意思はないということを明言いたしました、私どもといたしましては、国会でおきめいただきました予算そのものに基きまして、結核対策を実施して行くつもりでおります。  それから次の日程第五三、花泉村外三箇町村の水道敷設費国庫補助の請願でございますが、これは本年十月私どもの方から係官を派遣して実地を調査いたしました。必要と認められる状態でありますので、その線に沿つて実現できるように努力して参りたい、そういうふうに考えております。  次の日程第六七、野帳町上水道敷設工事費国庫補助増額の請願でございますが、これは一応上水道の敷設工事費として四百万円をきめたのでございますが、物価の値上りその他を考えまして再検討を加えたい、こういうふうに考えております。  それから日程第七一、結核対策費増額に関する請願、これも同様御趣旨に沿うようにやつて参りたいと存じます。  日程第九六、松尾町に保健所設置の請願でございますが、これは本年度拙新設二十箇所予算でお認めいただいたのでございます。本年度の割当は大体もう済んだのでございますが、来年度もまた新設を予算上計上いたしましてお願いいたしてございますので、もし予算上お認めを願えますれば、府県当局ともよく相談をいたしまして、これは全国の要請がいろいろございますので、その緊急度に応じまして保健所を設置して行くようにいたしたい、かように存じております。  それから次の日程第一〇〇の音別村中音別地区の給水施設整備に関する請願でございますが、請願の御趣旨は、非常に小さい地区であつてもやはり水道施設に対して補助をしてほしいという御趣旨かと存じます。そういう点につきましては、いわゆる簡易水道の補助を人口一万以下の地区についても出し得るようにしたいというので、来年度の予算では一応要求して、本請願の御趣旨に沿うようにしたいと考えております。以上でございます。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に本日の請願日程中、第一七及び第七七の二件の請願を議題とし審査に入ります。安田保險局長より御意見を伺いたいと思います。

安田巖厚生事務官(保險局長)

○安田説明員 国民健康保險の直営診療所の施設費の国庫補助でございますが、国民健康保險をやつて行きます上に、直営診療所が必要であるという場合は多いのでありまして、御趣旨に沿うように研究してみたいと思います。  それから七七の健康保險の療養給付期間の延長でございますが、結核患者に対する療養の給付も現在二年でございますが、これを三年に延長されたいということでございます。個々の事例を聞いてみますと、まことにお気の毒な場合が多いのでございまして、私ども、できればそういたしたいと思いますけれども、現在の健康保險の経済状態では、なかなか思うにまかせないような状態でございます。今のところでは期限が切れましたならば、生活保護法の方の医療扶助の方に切りかえて行く以外にないと思います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 公衆衛生局並びに保險局関係の請願に対する御質疑は、ございませんか。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 公衆衛生局長にお伺いしたいのですが、ただいま結核予防法による健康診断並びに予防接種の費用の全額国庫負担の点につきましては、非常に賛成だというお話があつたのですが、来年度予算では、それではこれを全額国庫負担という予算がとつてあるかどうか。この点ひとつお伺いしたいのと、それから結核対策費の増額につきましても、同じように善処するという御答弁でありましたが、来年度二十七年度の予算ではどの程度の増額が見込まれておりますか、この点ちよつとお伺いしたいのです。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口説明員 健康診断並びに予防接種の費用の問題でございますが、本年度は先ほど申し上げましたようなことになりましたので、来年度はぜひともこれを増額するようにいろいろ下折衝したのでございますが、現在におきましては、まだ御趣旨に沿い得るように増額の見込みがないのでございます。それから来年度は総額といたしましては、ただいま手元に資料を持つておりませんので申訳ございませんが、もちろん医療費の公費負担が今年度は半年分でありましたのが一年分になりますから、これはふえます。あるいはそのほかの健康診断あるいは、予防接種にいたしましても、あるいは医療費の單価にいたしましても、單価が増して来ておりますので、金額は増加いたしております。項目につきましては、健康診断並びに予防接種につきましては、対象範囲を、患者家族を現在一回にいたしておりますのを二回にするようにし、さらに結核の蔓延地区の住民に対しまして、本年度は予算が認められておりませんのを、それを範囲を広げる、それから医療費の公費負担につきましては、二十六年度は肺の結核だけでございましたが、肺以外の、たとえば腎臓あるいはそのほかの結核に対する医療費の公費負担、そういう範囲までも広げる、そういうふうなことで、予算を要求いたしております。総額は今持合せておりませんので、後ほど御答弁申し上げたいと存じます。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 そうしますと、予防法による健康診断や予防接種費の全額国庫負担というまでには、まだ来年度はなつていないわけなんですか。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口政府委員 来年度は残念ながらそこまで参つておりません。

松永佛骨自由党

○松永委員長 他に本請願についての御質疑はありませんか。——なければ次に移ります。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 日程第六、第一三、第四一、第四三、第四六、第五一、第五六、第五八、第六三、第六八、第七三、第七九、第八二、第八五、第一〇八及び一一〇、以上十六件を一括して議題とし審査に入ります。社会局長の御意見を聽取いたします。木村社会局長。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 日程第六の社会福祉関係行政費全額国庫負担に関する請願でございますが、社会福祉に関しまする費用については、これを実施いたしまする機関と国との間でもつて分担いたすことにいたしたのであります。ただ人件費のみにつきましては、現在のところにおきましては、建前が全国全般にそういうようなものを置く場合には、原則として実施機関の方で持つということになつておりますので、その原則に従いまして、現在人件費だけは実施機関が持ち、その他の諸経費につきましては国と実施機関とでもつて分担するという形をとつておるわけです。ただその実施の実際の状況にかんがみますると、これは人件費におきましても、補助金にいたしまする方が適当ではないかというふうに考えまして、明年度におきましては、そういうふうに予算の要求をいたしたのであります。  次は日程第一三、第四一、第六八のアフター・ケア施設確立に関する請願でありますが、アフター・ケア施設につきましては、生活保護法の該当者を入れまするアフター・ケア施設というものを現在三箇所本年度につくることにいたしておりまするし、なお民間の施設を合せまして数箇所のものを現在保護施設にいたしております。なお将来におきましては生活保護法に限ることなく、一般にアフター・ケア施設を増設いたしたいと考えまして、明年度におきましては予算の要求をいたしたのであります。われわれといたしましては、ぜひこれを確立いたしたいと考えております。  次は日程第四三の生活保護法の適用範囲擴大に関する請願でございますが、現在の生活保護法におきましては、医療扶助がきわめて範囲が狭いために放置されている、これに対して適用範囲を擴大されたいという請願でございますけれども、現在生活保護法の全体の原則に従いまして、医療保護を必要といたしまする状況になつておりまするものにつきましては、これを扶助いたすことにいたしたのであります。特に医療扶助のみにつきまして特別なる扱いをするということは、いささか困難ではなかろうかというふうに考えております。つまり国民の最低生活という線をどこに引くかという点に、なお問題はあるのでありまして、それにつきましては、将来できるだけ合理的なものにいたしたいというふうに考えておるのであります。ただ医療扶助の点についてのみ特別な扱いをするということは、おそらく困難ではないかと考えております。  次に日程第四六、社会福祉主事設置費全額国庫負担の請願でございますが、これは日程第六と大体同様なものでありまして、現在私どもといたしましては、全額負担をいたすということは困難であろうと考えておりますが、先ほど申しましたと同じような理由で、補助金にいたしまする方が運営上適当だろうと考えまして、明年度予算におきましては、補助金といたしまして組みかえることに要求いたしたのであります。  次に日程第五一、七九、一一〇の生活保護法による生活扶助料引上げに関する請願——これにつきましては、現在の生活保護法の生活扶助の最低生活基準でございまするが、この基準はきわめて低い状況にあるのであります。従いまして、われわれといたしましては、できるだけこれを文化的な面におきまして、さらに擴充するようにいたしたい、こう考えまして、財政当局とは常時折衝いたしておるのでありますけれども、現在まだ現状のような状況になつております。ただ特殊なもの、特に栄養の摂取が必要であるとか、日用身まわり品等の購入が必要であるものにつきましては、それぞれの処置が現在の保護法でも講ぜられることになつております。一応全体の基準が上るかどうかという点につきましては、われわれといたしましては、明年度予算におきましても、相当これが引上げられますように、予算の要求はいたしておるのであります。財政当局と今後の折衝にまちたいと思つております。  次に日程第五六の「り」災者収容住宅増築に関する請願——災救助法によります仮設収容住宅施設につきましては、今回のルース台風によりまする災害に対しまして、これまでの災害に対しましては、従来仮設収容住宅は全壊、流出等の家屋の一割程度というふうになつておりましたものを今回一割ないし二割というふうにかえまして、大体二割程度のものができるように相なつております。災害救助法の趣旨からいたしまして、現在のところこれ以上ふやさなければならぬといふことにつきまして、なかなか説明も理由もつけることが困難でありますので、一応そういうことになつておるのであります。今後十分検討いたしたいと思つております。  次は日程第五八及び第八五、災害救助法による生業資金の作付金増額に関する請願——これにつきましては、この前のジエーン台風以後生業資金の貸付けをいたすことにいたしたのであります。一世帶五千円でありますが、請願によりますと、五万円程度に引上げることが請願されておるのでありますが、現在の災害に対しまする応急救助という趣旨からいたしますと、ほんとうの意味の、これによつて更生いたしますための高額の資金を災害救助法でやることは、理論上困難でありまして、災害救助法にさらに若干の改正を行わないと、これを五万円というような、一般の更生資金並に引上げることは困難ではなかろうかと考えております。ただ現在の五千円でもつて応急救助が十分であるかどうかという点につきましては、なお検討を要すると考えております。  次に日程第六三の身体障害者福祉法の一部改正に関する請願でありますが、肢体不自由兒更正施設につきましては、これは兒童福祉法で今日できるようになつておりますので、身体障害者福祉法の中には、これが規定を設けておらないのであります。それから身体障害者を使うということと、身体障害者に対する治療を全面的に無料にするという点でございますけれども、これらにつきましては、身体障害者の中で身体障害者福祉司に適当なものにつきましては、もちろん優先的に身体障害者を使うということは適当であろうと考えますけれども、これを身体障害者に限定することは困難ではなかろうかと思つております。それから医療を全部無料にするという点につきましては、現在身体障害者福祉法の趣旨からいたしまして、いかなる者でも身体障害者であれば、その医療を無料で行うということは、困難ではなかろうかというふうに考えております。  次の第七三の民生委員法の一部改正に関する請願でございますが、これは民生委員法の任期についての規定を改正するようにしたいというような意味でございます。これにつきましては、民生委員法全般が現在の実情と合致いたしておりませんために、これにつきましては現在どういうふうにするかということを至急解決しなければならぬ段階になつておりますので、全面的に検討いたしたいと考えておるのであります。  次に第一〇八の社会福祉及び兒童福祉事業費の国庫補助制度に切替えの請願——これにつきましては、われわれといたしましても、現在の段階におきまして、これらの経費が平衡交付金でもつて一般地方財政の中でまかなわれますよりは、国庫補助によります方が、その運営上適当であると考えておるのでありまして、明年度におきましては、そういうふうにいたしたいと考えまして、そういう趣旨でもつて予算を要求いたしておるのであります。  次に第八二、アイヌ救済対策確立に関する請願——これに関しましては、いかなる国民、いかなる民族、どういう類のものでありましても、平等に救済をするという趣旨であろうと思いますので、現在ではその生活面につきましての援護は、一般と同様に生活保護法をもつてできることにいたしておるのであります。その他これに必要なる施設等につきましても、一応同様な処置をとつております。ただ北海道のアイヌにつきまして特別な救済対策を請願の御趣旨のようにいたします点につきましては、今後十分研究いたしたいと思います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 ただいまの請願に対して、御質疑はございませんか。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 御説明があつたかと思うのでございますが、アフター・ケア施設確立につきましては、長い間の大衆の要望になつておりますが、この施設は行政的にどこでお取扱い願うのでございましようか。今度の予算編成の名目においては、どこの所管でどういう名目に入つておるのか、また金額を詳しく御説明願いたいと思います。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 従来は予算がどこにも入つておりませんでしたので、生活保護法の保護施設といたしまして、それに該当いたしまするアフター・ケア施設を私のところで所管いたしまして、実施しておつたのであります。今後におきましても、明年度の予算の要求額といたしましては、生活保護法の該当ではない者も入り得るものといたしまして、別にアフター・ケア施設の設備費及びこれの運営費の予算を要求いたしておるのであります。これも一応現在では社会局でもつてこれを所管することにいたしております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 そうしますと、所管課はどこになるのでございますか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 一応社会局の厚生課でもつて現在は所管させようというふうに考えております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 従来は保護課であつたのですか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 保護施設につきましては、施設課でもつて所管いたしておりました。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 二十七年度予算では、どれくらいの金額になつております。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 五千万円くらいだと思います。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 その五千万円というのは、大体全国的に見て三箇所了定だというようなお話が先ほどあつたように伺いましたが、その範囲の御予定でございますか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 八箇所要求いたしております。大体二分の一補助でございます。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 その八箇所というのは、各ブロツク別におつくりになるのでございましようか。それともブロツクとは関係なく、必要度に応じておつくりになるのでございましようか。その八箇所の選定はどういう基準でおやりになるのでございましようか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村説明員 大体ブロツク別につくるようにいたしたいと考えておりますけれども、その県の事情等もございますので、それらの点を勘案いたしまして処理いたしたいと考えております。

福田昌子日本社会党(第二十三控室)

○福田(昌)委員 このアフター・ケア施設に関する予算の各日において五千万円の予定の金額が確保できるという御自信は、もちろんおありだろうと思うのでございます。そういう御熱意のもとに出していただいておるのだと思いますが、もし国家財政のいろいろな面において、支出の多い二十七年度の予算でございますから、これが完全にとれるという御自信がおありかどうか。もしこれがとれなかつた場合においては、どういう名目においてアフター・ケアをお取扱いになりますか、その見通しを伺いたいと思います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 ちよつと速記をやつて。     〔速記中止〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 速記を始めて。  この際四時まで約二十分ほど休憩をいたします。     午後三時四十一分休憩      ————◇—————     午後四時三十三分開議

松永佛骨自由党

○松永委員長 休憩前に引続き会議を再会いたします。  日程のうち社会局関係の請願に関しまして、質疑を続行いたします。他に御質問はございませんか。——御質問がなければこれを後日に譲ります。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後四時三十四分散会

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