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11回国会参議院1951/08/29

水産委員会 閉会後第1号

発言数
72
登壇者
4
会派数
3
開催日
1951/08/29

会議録

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それではこれから委員会を開きます。かねて公報で御通知申上げておきましたように、昨日久里浜の水産大学の敷地及び校舎に関する文部委員会との合同委員会を開きまして、証人として棚橋水産大学事務局長、岡田水産大学教授、鍋島大日本水産会長、増原警察予備隊本部長官、内田大蔵省管財局長、久保田文部省管理局長等の御出席を求めておきましたが、そのうちで増原警察予備隊の長官と久保田文部省管理局長とが都合で出席ができないので代理を差向けるという書面の通知がございましたが、証人の代理ということは法的に認められておりませんので、代理として御出席になりました警察予備隊本部次長の江口見登留、それから文部省の教育施設部長の田中徳治、この両君は説明員として一場の説明を願つたわけであります。いろいろ事情を聴取いたしました結果、大体学校側においては今までの越中島の旧校舎から久里浜に移転をして、警察予備隊がそこに入つて来るまでの経過の説明、それから現在の教習内容の非常に不備であるという、そういう事柄はよくわかりました。それから大日本水産会のほうからも鍋島君の説明によつて現在のような教授の方法では将来の日本水産のために非常に憂慮すべき状態であるということも証言がございまして、この点も明らかにわかつたわけです。文部省当局としてもしばしば現地を見られた結果、あの状態では水産大学として適当でないということはよくわかつておる。こういうことが明らかになつて参りましたので、水産委員会としてもなお十分調査検討をいたしまして、来月の六日に再び文部委員会との合同委員会を開くということの内約を文部委員会といたしておきましたが、これは確定次第公報を以て御通知申上げることにいたします。なお来月の三日に文部大臣、それから法務総裁が実地を御調査になるそうでありますから、その経過に基いて六日の合同委員会では主管大臣から急速にこれが対策を講ずべき確言を得たいと、こういうふうに考えて、六日の合同委員会の計画をいたてしおるわけでありますから御了承願いたいと思います。   —————————————

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) 今日お集りを願いましたのは、十月の中旬又は下旬と予定せられておりまする臨時国会に提出される水産庁関係の補正予算の当初の要求から大蔵省の査定、更に又復活要求というような経緯でありますが、その経過の説明を水産庁当局から十分聴取したいというのが目的でございます。二十六年度の補正予算と二十七年度の本予算ですね、そういう事柄についての御説明を願いたいと思います。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) それでは先ず昭和二十六年度の補正予算につきまして、その後の大蔵省との折衝の経過を申上げます。  二十六年度の補正予算としましては総額約十六億見当の要求をいたしたのでありますが、非常に査定がきびしうございましてなかなか認められておりませんわけであります。その各項目について申して行きますると、先ず第一の漁業制度改革でありますが、一億二千十一万二千円の要求でありますが、これについて大蔵省は五十一万円、有明海の事務局を作ります分だけを認めるが使途は認めない、使途は既定の使途でやり繰つてくれ、こういう趣旨だと思います。従つて有明海事務局の使途と人員六名分これは落ちている。それから漁業調整委員会の例の回数増加のための費用が三千六百九十万円ばかりでございますが、これが落ちている。それから資金化協議会、例の漁業証券の資金化協議会の関係でございますがこの金が百八十六万円落ちている。それから神戸、坂出両港の例の損失補償の問題、これが四千五百二十万円見当でありますがこれも落ちております。それから内水面は二十万八千円の要求に対して零でございます。それから協同組合の指導監督、八百八十二万三千円に対してこれは二百八十三万六千円を認められております。それから漁船乗組員の養成、これは零であります。それから小型の減船整理、これはいろいろ折衝の経過がございまして、現在まで大蔵省が大体認めて来ておりますのは一億八千八百二十一万円、この程度を認めて来ております。これは大体どういうふうな査定をしているかといいますと、隻数が原案は農林省の案では大体千二百九十艘ばかりの隻数を整理することになつておりますが、その隻数が約八百艘ばかりに減つておりますことが一つと、それからいま一つはその整理に伴う単価、奨励補助金の単価が査定を受けております。農林省の原案では築磯に転換いたします分はトン当り約三万五千円見当、こういう要求でありますが、それに対して大蔵省はトン当り二万五千円認めている、一万円の開きがございます。それからそのほかの漁業に改造いたします助成金については農林省原案は約二万五千円でありますが、それに対して一万五千円認めている、つまり一万円の差がございます。そういう結果金額がずつと減つて来ているわけであります。それから機船船曳網でありますが、これは九千三十四万六千円に対しまして現在のところ千九百万円認めて来ております。それから水産資源の維持培養、これは零、それから小型底曳取締、零、沖合漁業取締、零、海洋漁業対策委員会は零、それから水産研究所の経費は零、漁船保険特別会計は零、それから海産物取引所いう金がございますが、これは節約戻で三十四万二千円認めております。これは予算には計上しないが、現在の既定予算の節約を三十四万三千円戻してやるということを認めております。それからちよつと落ちておりますのに協同組合の再建整備の金があるわけでありますが、これは一億二千九百九十七万円奨励金だけを認める、それから事務費についてはこれは別に予備費の問題にしよう、こういうことであります。それから漁船の管理改善でありますが、これは二百七十八万一千円、これが節約戻で認める。それから真珠養殖事業でありますが、これは一億円だけ、建物だけ認める、一億円認める、ほかは二十七年度廻しにする。それから国際捕鯨条約の関係でありますが、これは要求通り百十万八千円認めております。それから北海道の艀化漁業でありますがこれは来年度廻しにする、これは認められておりません。それから漁船保険の繰入の金、これも零になつております。それを総計いたしますと、大体大蔵省がいろいろのことで認めて来ておりますものが約三億七千七百万円見当だと考えます。  それでこれに対する復活要求を現在やつているわけでありますが、復活要求の経過をちよつと申上げますと、この漁業制度改革についてはもうあちらはなかなか問題にしないわけであります。それで全体的に新らしい人の費用は一切認めて来ておりません。これは閣議で新規増員は絶対認めないという方針をとつているものですから、人の増員というものは補正予算では絶対認めない、こういう原則を貫いております。どうしても人は駄目だ、こういうことを固く言つております。この漁業制度改革についてはいろいろ当つておりますが、どうも現在のところは見込薄でございます。それから協同組合の指導監督でありますが、これも人の費用になるものですからしてこれは非常に困難だろうと考えております。それから漁船乗組員の養成でありますが、これは私どもといたしましては非常に重要な予算だから当初は半年分、千八百万円のうち半分だけ認めてくれ、その後もつと若干でもいいから認めてくれということを要求しているのでありますが、大蔵省はこれは非常にむずかしいとこう言う、我々としては予算がどうしてもむずかしければ何とか節約戻ででも二、三百万円認められることができないかということの交渉をしておりますが、恐らくこれは補正予算としては不可能だと考えております。あとの手は節約戻で何かこれを認めさせる手が残つている、これをやつて行く以外に方法がなかろう。それから小型の減船整理については、その後私どももいろいろぎりぎりのところを出しまして最悪三億八千万円であります、その程度のものは認めてくれということを申出ておりますが、大蔵省としては単価はどうもこれを上げるわけに行かないということで非常に強硬にやつております。この問題は重要な問題でございますので、この小型の整理の問題と、それから取締船の建造又は傭船の問題は、これは事務当局ではどうもなかなか埒があかないということで、大臣にお話をし、更に現在政調会或いは幹事長のところで政治的に交渉をしておる中に入れてもらつております。取締船を作つて行くということが一つ、それから小型の減船整理の金を殖やすということが一つ、この二つだけは特に切離して政治的に今やつてもらつています。今日主計局長のところへ行つていろいろ交渉したわけですが、若干取締船の方面で大蔵省は何か考えつつあるように思われます。昨日農林大臣からのお話で、何か大蔵大臣は取締船の問題、これは一つ四、五艘は考えてもいいというふうな話をせられた、それだから一つその点をよく交渉せいという話がございまして主計局長のところへ行つたのですが、実はまだ主計局長のところでは具体的な案はなく、党のほうとよく相談をしておられるようであります。はつきりはいたしませんが若干程度傭船で認めるというふうなことを考えている模様であります。私どもとしては傭船ではどうしても駄目なんだから、そのうち僅かでもいいから新造を認めてくれということをよく話してありますがまだこの成行はわかりません。それから単価のほうは、どうも大蔵大臣が単価は上げるわけに行かない、非常に強硬だ、こういうことを言つております。この点はなお私どもとしては今後まだこれじや困りますから、大いに折衝して行きたいということにしてまだ残つているわけであります。それから機船船曳網の問題は、これは安芸海の問題でありまして、これは小型の減船整理の単価がきまつて参りますれば更にそれに合せてきめて行くべき問題であるわけであります。これは関連して考えております。それから海洋漁業対策委員会でありますが、これはやはりこの漁業協定が今後結ばれる一つの前提的な措置として、こういうふうな海洋漁業の対策委員会というものを作つて、これによつて吉田ダレス書簡の公約を厳守して行くという態勢をとることが極めて必要であろうということで、再三要求しておるのですがこれも認めてくれない、そういう状態になつておるわけであります。でありまして、私どもとして、今特に重点を置いて復活要求をやつておりますのは、小型の減船整理と、取締の問題、これをやつております。そうしてあとの問題は、漁業制度改革、漁船乗組員の養成、海洋漁業対策委員会の問題、これについてはやつておりますが非常に困難であつて、或いは我々としては予算の問題としては殆んどむずかしいのじやないか、先ほど申しましたように節約戻でなんとかならないか、そういう交渉にこれは転換せざるを得ないのじやないかというふうな感じを持つておるわけであります。そのほかの点については、まあ大体補正予算の問題としてはやむを得なかろうかというふうに考えております。  以上が大体補正予算の問題でございますが、その次に昭和二十七年度の本予算の問題でございますが、これは現在私どもが来年度の本予算として要求いたしております金額が八十五億三千九百九十三万七千九百三十三円、ほかに漁船再保険特別会計のものが七億八千七百二十六万七千円、こういうふうになつております。公共事業費の漁港の関係はまだ審議が進んでおりません。これは一般会計の分でありますそれに対しまして会計課長が現在査定をいたして来ておりますのが、全体で三十七億一千百五十九万八千八百八十八円、こういうふうに査定をいたして来ております。これに対して復活要求で今交渉しておりますのが五億六百八万五千六百三十一円、合計いたしまして四十二億一千七百六十八万四千五百十九円、これを一つ大蔵省へ出してくれという要求をしておるわけであります。この経過は現在会計課長のところで一応査定が終りまして実は今日の二時から省議があるわけであります。省議においてこの復活要求を審議しましてその結果に基いて大蔵省に要求をする、こういうふうな段取になつております。でありますから、本予算はまだ大蔵省へは行つておりません。農林省の中で今検討しておる、今日大体きまる、こういうふうな様子になつております。  それでちよつと項目毎に重な点を申しますと、水産庁一般行政、これは一般の経費でございまして、漁港審議会の費用なんかも含んでおりますが、水産庁本来の基本的な人件費、事務費でございます。これは一般のベース・アツプその他事務費の増に加わりましての当然の要求でございます。これは御説明を要しないと思います。それから人事行政運営といいますのは、職階制の改正によりましていろいろ人事行政関係で仕事が殖えて来る、これは水産庁だけでなく、各局各省共通の問題で新規要求しようという問題、これはその通り認められておるわけであります。それから3の小型底曳漁業減船整理及び指導調整、これは例の補正予算からずつと引続いて今後五年計画で小型底曳を三万五千艘から二万艘にするという関係のものであります。単価は最終的に農林省から大蔵省へ持つて行つております単価で修正をいたしましてその分を要求したのであります。これは大体会計も認めております。それからさんま漁業整備、これも水産庁案通り認めておりまして、これは例のさんまの取締をしに行き漁期を決定します船の燃料代及びその旅費だとか、事務費、会議費等であります。それから旋網漁業調整整備、これも認められておりますが、これは旋網を今漁業法の改正によつて農林大臣の漁業とするものと、或るものは県の許可漁業とするというふうに。法律によつて整備をいたしますための人の費用であります、これが認められております。それからバツチ船曳漁業、これは二十六年度の補正予算で安芸海だけは認められております。そのほか例えば伊勢湾と遠州灘と東京湾でしたか、何とかそういう所にやはり船曳が小型底曳と同じように整備するものがあるわけですが、これはまだ安芸海以外はちよつと減船整備の方針をはつきりきめるわけにも行かないものですから、これには調査費を組んでおります。これは調査完了次第我々としてはこのバツチ船曳の減船整備の問題は二十七年度の補正予算で将来要求して行きたい、これは調査費だけ組んでございます。それから荒廃漁場の復旧、これは従来例の終戦直後いろいろのものを漁場に登記をいたしましたので、或いは船が沈んでいたりしていてそのため船曳ができないとか、それから漁業の操業上支障を来たしておりますが、それを引揚げるための費用でございます、これが五百万円見当要求して認められておる。それから北海道の水産開発、これは従来からの既定経費でありまして、北海道の例えば漁田開発でありますとか、その他の水産開発関係の事務費、旅費等であります、これは認められております。それから水産増殖、これが私どもとしては非常に力を入れておるのでありまして、内水面の水産増殖、それから浅海増殖というものについて当初十億ぐらいを要求したのでありますが、これは会計課長の査定が二億四千万、私どもとしてはこれは五ポイント計画を実行するにも関係をしておるわけでございまして、いわば五ポイントというのは非常に整理するとか、船を減らすという面ばかりで、暗い面が非常に多いわけです。その小型の整備をいたしますものを転換する先としてもこの浅海増殖等は極めて必要である、かたがた増殖水面も相当多いわけでありますから、これは積極的にやりたいということで、これについては更に復活要求をしたい、一億八千万円ばかり復活要求をしたいというようなことを考えておるわけです。それからこの中には十和田湖の増殖施設を今後これは漁業権制度の改正とも関連しまして、非常にあそこは複雑な問題があるわけです。やはり国営にするということでなければ現在の漁業権者はなかなか施設を他に移すことには同意しないであろうというようないきさつも考えられますので、これを一つやはり国営にするという費用もこの中に含まれておる。それから十の遡河性鮭鱒孵化事業、これは北海道で今年いろいろ金融を付けてやりまして十カ所ばかり孵化場を作らしておりますが、これを今後国営にして行きたいという金でございます、これも復活要求をして行きたいと思つております。それから真珠養殖事業の振興、これは建物だけは補正予算で一億認められておりますからして、二十七年度以降は検査事業をいたします検査手数料、それを見合にしての事務費を三千万円組んでおる、これは要求通り認められておる。それから小型底曳網漁業の取締強化、これは例の取締船の建造の問題であります、これも我々としては幾らでも作つて行きたいということで、この金額については会計課長の査定通りで一億六千八百万円ということで、これは出してもらいたいということで考えておるわけです。それから沖合漁業の取締並びに指導調整、これは以東関係の底曳、いわゆる中型底曳の取締であります、これについてもやはり船の建造と傭船と半分々々あるわけですが、その費用も会計課長の査定通りで一応要求してもらうということになつております。  それから水産資源の維持基本計画、これは例の五ポイント計画が進むにつれまして、やはり資源というものの関係がはつきりわからないと政策が立たないとその面が非常に遅れておるわけであります。これを要求いたしまして、これは会計課長として原案近くが認められておりますのでこれでやつて行きたいと思います。それから水産科学技術助長指導、これは従来文部省にございました科学技術振興奨励金というものが、水産関係については来年度は水産庁の予算で組むということになつております。これも会計課長の査定通りであります。それから水産業の基礎調査、これは従来やつております既定経費でございます。これも若干増額いたしまして要求したい、この中に例の水産研究会の費用が入つております。水産研究会の費用は従来通りの二十六年度と同様の費用を組んでおります。そのほか水産業の基礎調査員の費用もこの中に計上いたしております。漁港等で生物学的な調査をやるという費用です。それから水産研究所、これは七海区にございます水産研究所の経費であります。これについても大体既存の二十六年度の経費の三割増程度のものを要求をいたしております。それから十八はまだちよつと予算としてはどうも組方がまだ徹底しないということで、これはまあ削除して行きたいと思います。それからその次の水産業協同組合の指導監督、これは例の法律で年に一回条例検査をするということになつております。これはここには後廻しになつておりますが、その点について今後協同組合の問題に力を入れなければならんわけでありますからして、その人件費、事務費を組んでおるわけであります。それから漁業協同組合及び同連合会の再建整備指導、これは再建整備法に基いて整備計画の立ちますものについて例の増資奨励金及び固定資産の利子補給金というようなもの及びこれの事務費というようなものを計上するわけであります。それからその次は輸出水産物新製品の製造及び不良品の発生防止対策、これはいろいろ輸出水産物、罐詰等について、例えばハニ・カムの問題が起つて来るとか、そのほか品質が低下してクレームがつくというふうなものがたくさん出ております。そういうふうなものを如何にしてそういうふうなクレームをなくするか、いろいろの工夫を凝さなければならんという意味の委託調査等をする費用でございます。これはどうもなかなか予算としてむずかしいので、会計課長の査定はゼロになつておるわけであります。まあ我々としては若干でもいいから何かこういうふうな費用を認めてくれということで復活要求をしたいと思つております。それから水産物の取引改善、これは市場関係の費用でございます。これについても当初の金よりも非常に少く査定されておりますので、我々としてはこの水産物取引改善については更に要求をして増額をしてもらいたいと申し出ようと考えております。それからその次の海産物関係商品取引所指導監督、これは小樽と函館に新らしく商品取引所ができましたその費用、これは二十六年度の補正予算では節約するものとして認められております。これは本予算に引直して更に陣容をもう少し整備しまして要求したいということであります。それから漁獲物の鮮度保持、これは同じまぐろならまぐろにいたしましても鮮度によつて非常に値が違う、折角とれたものを新らしい鮮度を保つて有利に売るということが極めて必要である、五ポイント計画にも指示されているわけであります。内容としても小型の冷蔵庫みたいなコンテイナーというものをつけて、そこで漁船の中から鮮度を保持してそれをずつと貨車輸送をして都市までそのまま鮮度を維持して運びたい、そういうふうなコンテイナーについての補助金、或いは現在箱は木箱を使われておりますが、それをジユラルミン又はアルミニウム等で少し高くなりますが、そういう箱を使いますれば鮮度が非常によく行くということは、現に以西底曳で日東漁業なんかが大いに研究をしてその効果も現れておりまするので、そういうふうなものも大いに助成して行きたい。それでそのために一度実地に役所で試験をしたいということで、さようなものを購入してこれを実地に役所が試験をするための費用を組んでおる。これが認められておりませんのでそれを復活要求したい。それから魚粉の製造施設の改良、それから昨年から今年度ありますが、海藻利用工業の振興、アルギン酸又は寒天等の新らしい設備を国が買つて、それを国が貸与して、これによつて調査を進めるということを考えておるわけでありますが、これがゼロになつております。これは非常にとりにくい予算だろうと思いますが、まあ一応金額が削減しましても何とか要求したいと思つてこれが復活要求をしておるわけであります。これはむずかしい予算だと思います。それからその次は漁業災害復旧融資及び損失補償法の施行、これは従来台風が吹きました場合に、漁港でありますとか或いは漁船でありますとかの協同施設がやられる。併しそのときに公共事業費関係は何とか災害復旧の途があるわけでありますが、それ以外のものについてはなかなか制度がなく融資も困難であります。従つてそういうふうなものの復旧融資について、これは水産だけでなく農林省全体について復旧融資の途を講ずる、場合によれば利子補給をする、或いは又損失補償をする、こういうふうな建前で融資を円滑にしたいというための法律を出したいということで、その法律の施行に伴う経費であります。これは漁業だけで出すのもおかしいとは思いますが、我々としてはむしろこういうふうなものを提案して、できれば農林省全体の農林漁業を通じてのこういうふうな制度ができれば結構だということで要求しております。それから漁業災害補償制度調査研究、これは従来から唱えられておりますが、少くとも定置漁業について漁区のこの災害補償制度を確立して行きたい。現在は漁船保険制度しかないわけであります。これが定置漁業なんかの災害があります場合に非常な打撃を受けますので、先ず第一着手としてはそういうふうなものの漁区の災害補償制度などをやつて行きたいというようなことで、これのまだ基礎研究が進んでおりませんので、この調査研究費をとりたいという要求をしておるわけであります。  それから漁船再保険特別会計へ繰入、これはこの漁船再保険特別会計に基金を持ちたいというふうなこと、或いは事務費を国が補助をしたい、丁度漁業災害補償制度と同じようにやつて行く、結局事務費の国庫負担、それから基金を持ちたいというふうなことがその内容でございます。これを一般会計で計上しまして、それを特別会計へ繰入れるという金を要求しているわけであります。それからその次の水産業用資材対策、これは合成繊維の問題であります、合成繊維のアミランとか或いはビニロンとか或いは塩化ビニジリンというもので相当試験が進んでおるものもあり、又今後試験をしなければならん合成繊維に漸次転換さして行くことは非常に必要と思いますが、今値段が高くてなかなか移れないという状態、従つて私どもとしてはいろいろ考えたのですが、委託調査費として組んでございます。つまり国が資材を買上げてそれを漁船に渡してそれによつて試験をさせるこういう委託調査費として組んでおります。これについては会計のほうではむしろ補助金として組んだらどうかというふうな意見も出ております。それでこれは要はどちらが通りやすいかという問題で、補助金で組んだが通りやすいか、委託調査費で組んだが通りやすいか、合成繊維のうちには調査の完了したものもあるわけであります、併し中には研究の未定なものもある、両方実はあるわけなんです。会計の言い分は補助金で組めばいいじやないか、補助金で組めば実は補助でありますからして安くなるわけであります。単価が安くなる、それを狙つておるわけであります。私どものほうは委託調査で組んでおりますから全額見ておる。そういうふうなことで補助金にするか委託調査にするかまだペンデイングになつておる。この点を一つ今日省議で皆さんの意見を聞いてきめて行きたい。私ども率直に言えばどちらでもいい、ただ通りやすいのはどちらかということで、補助金で心配なのは、現在の司令部の意向は補助金というものは全然認めないという根本方針がある、それから大蔵省もなかなか固いのではないか、補助金で持つて行くとばつさり切られる虞れがある、だから委託調査のほうが通りやすいのではないかというのでこれを組んでおるわけでありますが、この点は何もこだわる必要がないというので、要はどちらが通り易いかということできめて行く、この点は省議できめてもらいたいと思つております。それから漁船乗組員の養成事業であります、これは二十六年度の補正予算からやりたいということであります、これは認めて来ておりません。これは大蔵省の言い分としては二十七年八年の両年度に三年分のものをやればいいじやないか、こういうふうな意向を漏らしておるわけでありますが、我々としてはこれは非常に重要と思いますので、会計課長の査定金額では困るということで更に復活要求をしまして、少くともこの当初要求より少しく金が殖えておるようですが、これはまあ当初の計画通りでやりたいと思つております。それからこれはつまり二年に圧縮されたものですから、二十六、七、八年にやる要求で出しておつたのが、二十六年度の補正予算か削られたからそれじや二年分に圧縮しようというので、圧縮した計算であります。それから第二水産講習所、この経費でありますがこれは山口県の吉見にございます水産講習所、これについては教官、それから船を持つための船員の増加要求、これは要求通り大体会計で認められております金額でよかろうということでございます。それから漁船の管理及び改善でありますが、これは例の漁船法によつて登録事務でありますとか、検認事務が殖えております。これは当然法律に伴つての施行の経費でありますから、これは一つ会計課長の査定よりももつと復活要求を出したい。それから漁船研究所はまあこれは査定通りにしよう。漁港の整備及び管理でありますが、これはどうも会計課長のが少いわけでありますし、漁港は例の漁港法が通りまして整備計画を立ててやつて行かなければならん、人は当然これは現在の人じや賄いきれませんので人の要求もしたいということでこれは復活要求をしたい。それから水産業の改良普及事業、いわゆるエキステンシヨンの仕事でありますが、そのほかの農業、林業、蚕糸いずれももうエキステンシヨンの仕事は始めております。水産だけは非常にむずかしいので進まなかつたのであります。我々としてはこれはやはり水産の一つの体制としては是非整えて行きたいということで復活要求をしております。その次はまだ構想が固まりませんのでこれはおいて行こう。それから漁業制度改革、これは例の調整委員会の経費。それから今度は免許料、許可料をとることになりますので、それの徴収に対する体制を整えなければならんということで、これは相当額は会計も認めておりますが、更に我々としてはもう若干復活要求をしましてこれは整備して行きたい。内水面は大体会計課長のほうの査定通り行きます。それから海洋漁業の対策委員会についてはこれは若干復活要求をしたい。それから海洋漁業の対策委員会の要求は漁業労働の事情の調査であります。これは今後かつお、まぐろの労働条件というものをよく調べておきませんと、今後いろいろ国際的な問題を起す場合に困るということで、これは漁業労働事情の調査ということを復活要求をいたしております。それから海外における水産事情の調査、これは今後漁業協定が始まつて参りますので、各国の漁業事情を調べるということが極めて必要じやないか、それから又そのほか輸出の関係もございますが、主としての狙いは今後の漁業協定に備えるというような意味合が主でありますが、そういうふうなことで、例えば主な所、アメリカでありますとか、或いはたしかタイでありますとか、ロンドンその三カ所でありますが、これは一つ外務省の海外駐在所に水産庁関係の人を駐在させましてそれによつていろいろの事情を調べたいとこういうふうなことを考えております。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 もう一遍言つて下さい。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これはシヤトルとロンドンとバンコツクでありましたか、何だか三カ所ばかり駐在をしまして、そこで今後結ばれる漁業協定の調査、その外一般の水産事情の調査、それから又できれば今後こういう駐在所が認められる国についてやはりこの式で例えばソ連でありますとか、中共でありますとか、そういうふうな所にもだんだん置いて行きたいというようなことを考えております。  以上が大体水産庁の考えております二十六年度補正予算であります。それから漁船再保険特別会計のこの金は、先ほど申しました繰入金とそれから保険料収入、これを見合いまして収入と支出のバランスをとつた金であります。これは漁船再保険特別会計の繰入金が決定いたしますれば当然これは要求通り認られるわけであります。それから今日人件費の関係をちよつと御説明しておきたいと思います。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それは資料は別にありませんか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは又何いたしますが、ちよつとざつと御承知願いたいのですが、人件費の関係は二十六年度の水産庁の予算人員は約千二百二十九人であります。それからこの千二百二十九人のほかに百八十一人、これが取締船の船員であります。こういうふうなのが現在の予算であります。それについて水産庁として現在要求をいたしておりますのは、全部で千六百二十四人……

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) これは二十六年度ですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 二十七年度の要求人員千六百二十四人、それから船のほうが取締船が殖えますから四百六十二人。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) 千六百二十四人のうち……。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) そのほかに四百六十二人。漁船乗組員、取締船乗組員合計いたしまして二千八十六人。でありますから二十六年度予算は千二百二十九人と、取締船が百八十一人、合計千四百十人でありますが、それを要求としては二千八十六人要求する。差引プラスになりますのは、一般の者が三百九十五人、それから乗組員関係が二百八十一人、合計しまして六百七十六人、これだけ新規に増員を要求しております。これは行政整理の関係がありまして定員はなかなか殖やせないということで非常にむずかしいと思いますが、御覧のようにこの取締船が殖えるものはこれはもう当然殖えざるを得ないと考えます。それからもう一つは、従来法律が通つておつて而も人が殖えていない、そういうのが相当ある。それからもう一つ、従来水産庁の仕事は水産局当時の予算そのままで来ておりましてなかなか人件費が殖えておりません。研究所の人なんかも非常に少くやつておるわけでありまして、我々としては行政整理はこれはもう極力その線に沿つてやらなければいけませんが、やはり本来どうしても必要とする部面のものは認めてもらいたいということで、この分だけはまあ新規増員として要求として出そうとそう考えております。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) いろいろ詳しい説明を伺つたのですが、先ず二十六年度の補正予算から何か御質問ございますか。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 補正予算は資料がないのでちよつと頭に入つていないのですがね。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) 補正予算の只今説明を承わりましたあの内容を書いたものと、それから今の人員がどういう面において二十七年度の予算で殖えなければならんかという詳細な資料をこの次に御提出願います。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 承知しました。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それじや私からちよつと御質問申上げたいのですが、二十六年度の補正予算で漁船船員の養成費用というものは全部削除された形になつておるのですが、本年度でこの補正予算が削除されて漁船船員の養成というものに支障は一つも起らないわけですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは大体三万人ぐらい三年間に養成しなくちやいかんという計画であるわけです。ですから率直に申しますと、現在乗つている人は一応暫定的には資格が認められているのです、経過規定で。今度乗るものを殖やしてはならん。ですから今年切られて今現実に乗つている者で乗れない者ができるかというと、それは私どもでも乗組員養成は小型の者を考えていますからその者には実はございません。ただ例えば捕鯨船の乗組員とか、かつを、まぐろの乗組員で大きな船でやはり資格のない者があります。それは実は早くやつてやらなければいかん、それは実はもうすでにやつておるのです。これは会社から金を出させて実はやつております。ですからそのほうは一応済んでいるのですけれども、ただ我々としてその三万人を二年間にやると言ひましてもそう一遍にたくさんの者を養成するわけに行かない。やはり養成には時期が必要なんですやはり漁業の暇な時期にやりませんと漁師はどうしても仕事をやめてまで訓練に出るわけにいかん。だから一、二、三月というのは非常に暇な時期です、やるとすると一、二、三月と六、七月くらいが一番養成するのには人の集る時期なんです。それを私ども狙つておるわけなのであります。ですからそういうところから少くとも来年の一、二、三月にやる分量ができればその分だけ先になつて来ますということで要求しております。だからぎりぎりどうしても絶対に困るかというふうな問題になつて来ますと、そこはどうしても困る分がこれだけだという数字は実は出ません。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それが結局こつちのほうから見ておるというと、実際に困るということが直ちに起らないわけなんですが、問題は今あなたがおつしやるように、現在船に乗つて働いている者を養成するということが主眼なんだから一遍に下ろすということはむずかしいですね。やはりできるだけ長い時間かかつて少人数ずつを支障のない程度に養成して行くことが必要なんです。おつしやるように一月から三月までは暇な時期であるというとこになれば、これは補正予算でとらなければ来年一、二、三月で養成することはできないでしよう。それだけ順送りになつて来るからそれだけの分を余計下ろして、大蔵省が言つているように二十七年度、二十八年度に三年分やればいいじやないか、それをはみ出して行くとそれだけ船のほうに支障が起る、たくさんの人間を下ろさなければならんから船に支障が起るので、それを説明しても大蔵省は理解しないのですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) やつておるのですが、併し大蔵省は来年の問題にしてくれという一点張りできかないのです。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それから養成期間というものがどれだけ予定されているか知りませんが、大体今まで汽船に乗つている者の養成は小型でも一カ月乃至一カ月半くらいかけて養成をしているわけなんですね。その間の生活保障というものはどういうようになるかということが問題になると思いますが、それをぼつぼつやつて行くなら船主のほうで保障できるけれども、一遍に下船して養成するという場合に生活保障の問題が起つて来るね。例えば五十人の船員がおるという小さな業者があつて、そうすると長い間かかつて五人ずつ下ろして養成しておる間には生活保障というものが割合に出し得るけれども、一遍に十人下船させて養成するというと生活保障がしにくい。そうするとやはり船員のほうでも生活問題が起つて来るし、事業上、業者においても支障が起る。そういうことの説明をしてなお復活要求してみても全然可能性がないという段階に来ておるわけですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) やつたんですけれどもまだ駄目です。まだ大蔵省の関係はきまつておるわけではないのです。続けておるわけです。続けてはおりますけれども併しなかなかむずかしい問題ですから、場合によれば、二十六年の節約をしておりますから節約戻なんかでその金を二、三十万円でもくれればやれるのです。その予算の計上がむずかしいのなら説明してそれをやつてくれということを要求しておるのですけれども、これはあちらも余り理窟は言わないのです。理窟は余り言わないのですが、ともかく来年にしてくれという。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) ない袖は振れんという、それじやとにかくどうしても今それをやらなければ絶対に困るというわけではないかも知らんが、後に送つて来れば困難は増大されるのですから、委員会でも要望があつたことを付加えて復活要求をして積極的にやつてもらうということにしたいと思います。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 只今の委員長の御質問になつております点ですが、この点は例の船舶職員法が改正になつた間に当然やらなければならん問題でありますけれども、今お話のように非常に予算をとることが困難である。併しながら今後まだ半年近くあるのでありますから、その間に実情に応じてどうしてもやらなければならんところも大分あると思います。そういうものに対しては来年度において当然とれる予算だだとするならば、個々に何かあとから補給してやるから先やれというようなことで実質的にはやつて行くという方法はないですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 公けに言えばできないですね、先にやつておいてあとで金を出すというのは。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 実際に困ればそういう手はあるのじやないか。何かつけてやりたいといつてやつてもいいし、そういう便法はちよいちよいやつているわけですが、どうしてもやらなければならんというものならそういう方法も或いは何か便法がありはしないか。こういう点は一つ公けにやるとか御考慮を願いたい。  それからこの予算のうちで、これはまあ当初要求予算から見ますと半分に足らない査定になつているようで、これを更に復活要求してみても半分くらいの額になるようです。大体この項目のうちで第十三の沖合漁業取締並びに指導調整というのがありますが、これが現在の予算はどれくらいになつておりますか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 今年の予算ですか。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) ほかに二十六年度ではございませんか。二十六年度の補正の分を先にということでしているのですが、ほかにございませんか。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 何か資料が来るのじやありませんか、二十六年度は。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) 今日は間に合わんのじやないか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 今のは二千七百五十六万三千円であります。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それでは二十六年度の資料を持つて来てないそうですから、暫く置いておいて、二十七年度の……。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは現在は傭船しか認めてないのです。傭船料は非常に安くつくのです。今度は船を作りたいということを考えておりますから、船を一艘作るとやはり何千万円ということになりますから金がうんと出る。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 それから次に水産業協同組合の指導監督、十九のは改訂要求額というのが当初要求より非常に多くなつている、倍くらいになつているのですが、これは間違いですか。これは圧縮によるやつですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは特別の理由があるわけなんですが、これは従来はまあ政府の検査をいたします費用、その人件費とか事務費の増だけ見たのですが、ところがその後いろいろ研究したところによりますと、例えば漁業権制度の改革に伴つて漁業協同組合がいわゆる自営をやるようになつて来るのです。そうすると従来の協同組合というのは流通部門の資料だけがとにかく関の山だつたのです。併し今後の協同組合については自営の問題を、いわゆる生産部面についてもタツチしてやつて行かなければならんということが一つ。これをやらないと、折角制度改革をやつて協同組合が自営主体となつて参つたのが再び先になつて行悩みになりやしないか、そういうふうな自営の指導をやる必要がないかということ。それから非常に協同組合が貧弱なものが多いのです。こういうふうなものを場合によると統合をしましてもつと強化する必要がないかというふうな議論が出まして、そういうふうな部面も今度は附加えて出したらどうかというふうな意見があとで出たわけです。あとで出ましてそれを実はプラスしまして追加でその要求をしているわけです。それでその金が殖えたために三千万円ばかり増した、当初の要求のときにはそこまで考えていなかつたのです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうするともう一つそれについてお尋ねいたしますが、その自営の指導というのは技術指導までおやりになるのですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 技術の指導といいますか、まあいろいろ具体的な指導の内容になるとむずかしい問題がたくさんあろうと思いますが、とにかく自営をするのについてあの漁業法では、漁業協同組合が仮にほかのものと一緒になつてやる場合でも過半数の県は持たなければならない、そういうふうなものをしつかり把握して行かなければならんというような指導まで、又場合によれば資材の斡旋だとか金融の問題だとかいろいろのことが出て来るだろうと思います。できればそういうふうな面についてもやつて行かなければならんと思つております。技術の指導、技術の点になりますと私はむしろ役所の者より業者のほうが詳しいのじやないか、こういうふうに思うのです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 私どもも今後自営の問題につきましては非常に深い関心を持つているわけなんです。というのは組合の仕事というのは従来なかなかうまく行かんもんでありまして、その損益の帰属の問題が非常にむずかしいのです。そこでへたに役所が経営問題等に指導をやつたときに、それができなかつたからその責任を役所が負うかという問題になつて参りますので、この点は役所としてはずるいということじやないが、へたな指導は余りやらないほうがいい、そのために漁民が損をして、そのためじやないかもしれないがそのために悶着が起る虞れが多分にある。その点を特に御注意を頂きたい、これは我々も今後自営の問題がどうなるかという、この漁業制度改革と繋がつて大きな関心事だろうと思います。  それからもう一つ、只今の指導、協同組合の弱小組合の再建といつたようなことについての指導というのは、次の項目の再建整備による項目がございますね、二十、これとはどう関係ですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 二十の再建整備指導というのは、自分の力で立上れないという例の組合ですね、あの分だけなんです。ですから恐らく四千でございますればそのうちの一割か二割程度のものを再建整備で奨励金を出してやるということでございます。それ以外のものは全部上のほうの指導監督でやるわけであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 それは大体同じものじやないのですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 対象が今の恐らく二割見当のものだろうと思います、この再建整備指導のは。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今お話の弱い小さい組合を統合してやつて行くための指導ということになりますと、再建整備の指導と同じものじやないですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは中にはダブルものがありますが、何も再建整備の必要はない、つまり赤字がうんとあるわけじやない、併し赤字がないのだが非常に貧弱だ、貧弱なものもたくさんあるというものはあるだろうと思います。ですからお話のようにダブルところもあるだろうと思いますけれども、考え方としては全然別なんです。でこの再建整備のほうは赤字がうんとあるやつなんです。片一方はそうでなくて非常に貧弱なもの、こういうふうなものです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 その貧弱なものを合せるために指導するというとどういう指導になるのか、それに対する費用はどういうふうな費用になるのですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは結局人ですね。県の職員でそういうふうな指導官を置いて、そうしてそれが具体的に指導して行く。内容は県庁の補助職員というような人件費或いは事務費等になつております。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 それに対する補助とか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) ええそうです。それから私の考えておりますのは、実は漁業調整が相当進んで来ましたから、放つておきますと県に置いてあります漁業調整の補助職員は削減されると思うのです。それで我々としてはそのほかの仕事は減つて来ますけれども、そういうふうな面もありますから実はその振替を考えて行かなければいかんじやないかということも思つておるわけです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 それからもう一つお尋ねしたいのは、二十二の水産物取引改善というのは、これはどういうことなんですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは市場の、つまり流通部門の調査でありますとか、市場の監督というようなものです。これは従来水産庁は例の中央卸売市場の監督指導というものについては全然人件費事務費は認められておらない。この中央市場の指導監督が、農政局の予算に組んであるけれども水産のほうには組んでいない。そういうふうなものを要求しますとか、或いは統制は外れましたけれども流通部門を大いに整備しなければならんということでその調査であります。それから協議会の費用であります。或いは調査の委託費であります。それから例の中央卸売市場法の改正をやります場合の各審議会の費用であります。そういうふうなものであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 次に第二十九の漁船再保険特別会計へ繰入というのがございますが、水産庁において今立案をされております漁船災害補償法ですか、それによる保険、例えば満期保険というものも入つておりますがこの予算はどうなつたのですか。この二十九の中に入るのですか。これは繰入なんですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 実は漁船災害補償法ですか、あの新らしい法律で考えております事項を、実は予算の裏付けをしておるのがこの金なんです。それからお話の満期保険でありますとか、それから小型の二十トン未満の漁船を入れます場合のいろいろの、何といいますか奨励金でありますとか、基金でありますとかそういうものは全部この二十九の中に入つております。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 これは大蔵省はどんな意向ですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは実はゆつくり話をしないとなかなか大蔵省も頭に入らないのじやないかと思うのですが、制度的な問題ですから。併しこれはやはり農業共済保険の考え方もありますから、やはり根本的に基礎的によく話をしてやつて行けば或る程度理解してもらえるのじやないか。併し簡単にはなかなかむずかしいと思うのです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 この問題は零細な漁業者を救済するというような意味合からいつて、農業に比較して水産としても是非やらなければならん問題じやないか。それで当委員会といたしましてもこれについて速かに推進をしてもらつたらどうか。今まで昨年前国会にも問題になりましたけれども、実はその筋の承認が得られないために潰れておるわけです。強制はいけないということで二十トン未満のものが浮上つて来なかつたわけで、今度は強制でなしに自由に行こうということになつておるようでありますが、幸いに省内ではこれは通過しておるけれども大蔵当局はなかなか問題があるのじやないかと思いますので、この点は一つ水産委員会でもプツシユする必要がありやせんかと思います。委員長一つ御研究を頂きたい。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) この問題だけで一回委員会でもやつて検討しますか。この問題だけをきめるということでなしに、又二十七年度の予算の経過を聞かなければならん場合もあるでしようが、その際に。それでは後で御相談申上げて適当な、最も近い日にもう一遍集まつてこの問題をもう少し掘下げて検討してみるということにしますか。  それじやこの委員会が後で済みましてから御懇談申上げましよう。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 もう一点伺いますが、勿論水産庁の予算にはないのかと思いますが、漁業権制度の改革によりまして漁業の免許料、許可料という問題が当然浮び上つてくるわけでありますが、これに対して免許料はどういうふうにかけて徴収するか、或いは許可料はどうなつておるかといつたようなことがわかつておるならばお答え願いたい。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) これは例の漁業法で補償金額に見合うようになる免許料、許可料をとるということで法律ができておりまして、とらなければならんわけでありますが、今大蔵省のほうと折衝をいたしておりますが、大体私どもの方針としては補償金が約百七十八億、それに五年間の利子を加えましてそれを約二十二、三年に償還していく、そういう計算で今大蔵省と折衝しております。そういたしますと、大体当初年度からずつと上つていきますが、私どもの計算でいきますと、一応来年度にとります免許、許可料が約八億乃至九億ぐらいだと思います。当初は大体十二億見当とるようなことで考えておつたわけですが、それよりもその後いろいろ研究しまして減して出しております。ところがそれについて大蔵省でちよつと異論の出て来ておりますのは、五年分の利子だけじやおかしいじやないかという議論が出て来ております。併しそれじや二十数年の利子まで含めますとたしか正確には覚えておりませんが百七十八億の金が約三百三十億くらいになるのです。そうすると大変な金になつてくる、我々としてはそれは困るということを言つておるわけです。そこらがまだはつきり話がついておりませんが、何かそんな意見がちよつと大蔵省から出ております。これについては殊に指定遠洋漁業については補償金の見合いになつておりません。それから本来補償金を貰つていない、だからこれは許可料は一つ勘弁して貰いたいという意見も実は出て来ております。その点も十分承知しておりますが、水産庁としてまだ一文も取らん先に勘弁してくれという話を持出すのも実にしにくいと考えております。併しどちらにしましても、あれは法律では許可料は漁業法の施行後二年以内において政令で定める日から取る、こうなつておると思います。放つておきますと、実は丁度漁業法の施行後の日から二年というのは丁度来年の三月十三日になりす。そうすると今年免許料はいいですが許可料は取らなければならんことになつておる。それじやちよつと困るし、又免許料許、可料を取るだけの態勢が予算的に認められておらない。是非今年は一つ勘弁して頂く、免除したいと思う、それで一つの法律改正を出したいと、こう思つて準備しております。そんなふうないきさつです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今の問題は百七十八億プラス五年間の五分五厘の利子というものを二十三年度から取るというのは、これは免許料の話ですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 免許料、許可料を取るといいますのはそれは総額になるわけですね。今後免許料許可料で取る総額になるわけです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 それが八億ですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) それを来年度分を計算いたしますと大体八億か九億、そのうち免許料はどのくらい、許可料はどのくらい取るか、その仕分は別に作つて行かなければならん。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今お話の免許料に対してはとにかく補償金が出ておる。併し私どもの考え方からすると、補償金が出ておるから取るということはおかしい、補償金は補償金なのであつてなくなつたものに対する補償で貸付金でない。それは一遍にそういう金を貸しておつたのではなく、紙切れをくれておつてそれを毎年回収して行くということは非常な矛盾だと思う。この点にはいろいろ疑問があると思う。とにかく一応一遍もらう形になつておる。五年でもらつたものを二十三年かかつて返して行くという低利資金を借りたような恰好になるのですが、この点もそのまま国として取るのはおかしいと思うのですが、殊に漁業の許可料の問題については一文もくれずにおいて取つて行く。税金は税金で勿論かかることだと思います。漁業の収益に対する税金、経営に対する税金をかけて、その上に一文もくれずに、非常に経費にかかるのに許可料を取るということは非常に不都合なことだと思います。従つて我々は、国としてはどうしても取らなければならないものならば、申訳的な許可料を取る、額も少くして、従来は一つもなかつたのですから、そういうふうにしてできることならば何も取らない。その代り税金を払わなければなりませんからそういう面で勘弁して頂けるように水産庁としては極力主張して頂きたい。勿論我々はそういう主張をするつもりでおります。性格がそういうような免許とは全然違います。その点特に我々としても希望いたしたいと思います。  それからこの免許料にいたしましても年額八億といつたものを、これは免許料、許可料を含んでどうなるかわかりませんが、漁業のことですから、定置漁業を経営しておる者は今まではよかつたけれども、従来の例から見ましてもどうも行けないという漁場が相当出て来る可能性があります。そうするとこの金額にはうつちやつてしまえば取れないものも出て来る。そういう場合これを又一方を殖やして八億に充たすために取られると他の漁業者が非常に重圧を受ける。従つてその漁場に対する免許料の額の決定というものは前以てしておかなければならん。それから非常にその漁場が不漁続きで気息奄々たるものに対しては、その免許料を或る程度減ずるといつたようなことも考えて然るべきじやないか。その代り非常にいい漁業をする者に対しては多少殖やすということも可能であるかも知れないが、定率で以て行くということになると免許料のために成り立たないということが起つて来ることもありますので、その点の決定については実態をよく知つておる水産庁から特に大蔵省との間に綿密な交渉をして頂きたいと思います。特にこの許可料の問題については、指定漁業をやつておる者は深い関心を持つておりますので、何にもやらずにひつたくるということをやらんように。私の質問は大体これで。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 僕は速記のないほうがいいと思いますから。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) ちよつと速記をやめて下さい。    〔速記中止〕

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) 速記をつけて下さい。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 さつきのにちよつともう一つ伺つておきます。この免許料、許可料が入つた場合に水産面に或る程度還元されるということになるのですか。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) それは私どもの考えておる点です。これはそういうふうなものを裏付けにして、今後例えば漁船再保険の問題とか、研究費の問題とか、調査研究、船を作つて行く問題とか、その他災害補償制度のいろいろなもの、こういうふうなものに投じて行きたい。つまりこういうふうな免許料、許可料は別にしてあるということです。そのほうの財源にして投じて行きたいとこうまあ思つておるわけであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 これは先ほど申しますように、百七十八億というものを出したらそれを回収するのだという観念ならばそういうわけに行かない。併しそれは国が補償として出したのであるからそれはそれで消えてしまつておる。従つてこれから取上げるところのまあ二百億になるか、幾らになるか知りませんが、それは当然水産の改善施設、漁場施設として使うということにおいて初めてこれは意義がある問題であります。それを先に渡したのであるから回収するということになると業者としては非常な迷惑である。これは取らないということが一番いいのですが、取ることにするならば日本の水産業の発展のためにこれを使つて行くということになるべきだと私どもは考えております。そういう面に水産の当局もお考えならば是非さような方向に向けて頂きたい。

藤田巖水産庁長官

○説明員(藤田巖君) 実は今申しましたのは或いはあれは誤解があるかも知れません。私どもは指定遠洋漁業、これは二億になるか、その見当になります。そういうものは取るわけですがほかのものは全然見合いになつていません。これはもう当然ですね、我々は財源として新らしい制度を立てるのに努力することができると思います。で、今のお話は八億なら八億取つておる、八億全部を財源にして何か新らしいものをプラスして作つて行こうというお話だと思うが、ちよつとそこまでは……。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 いや私の言うのは必ずしもこの取上げたものを全部どうしろという問題ではないが、今の考え方が出したものを回収するんだということになれば、あとは全然取つたものは還元せられないことでも仕方がない。併しそうではなしに政府が制度改革をやつてすつかり変えたんで、その補償として出したのだからこれは出しきりのもので、これから上つて来るものは水産の改善に使うという観念を以てこれをやる。併し国家の財政の都合もありましようからまるまるそれを出せということを必ずしも要求するのではありませんが、成るべくなら取らんほうが、みずからそれによつて改善されたほうがいいのですが、どうしても取らなければならんというならば、そういう方向に持つて行きたい。  それから今長官は二億々々とおつしやるが二億が一億五千万でもとらんことに考えてもらいたい。二億が頭にあるということになると、とるという観念であるが、我々は指定漁業に対してはとらないのが本筋だと思う。特別に許されたものであるから或る程度の料金をそこまでとるということになるかも知れませんけれども、そんならば極めて軽微なものをとる、大きな負担をかけては現在の指定漁業というものはのびてしまうということになりはせんか。だからしてその二億という観念は一つ抜いて頂きたい。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それでは、先ほど秋山君のほうから提出なさつたこの委員会として研究を要すべき問題として御提議になりました、二十七年度予算中のあれは二十九項目の漁船再保険特別会計繰入に関する件だけでしたね。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうです。

松浦清一日本社会党

○理事(松浦清一君) それではこの問題をどのように取扱うかにつきましては委員会終了後御懇談申上げたいと思います。  それからなお次回の委員会は後ほど御懇談申上げまして日取の決定をして公報を以て御通知申上げることにして、本日の委員会はこれを以て散会をいたします。    午後零時四十三分散会  出席者は左の通り。    理事      松浦 清一君    委員            秋山俊一郎君            青山 正一君            佐藤 尚武君            兼岩 傳一君   事務局側    常任委員会専門    員       岡  尊信君    常任委員会専門    員       林  達磨君   説明員    水産庁長官   藤田  巖君

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