在外同胞引揚問題に関する特別委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/08/21
会議録
○理事(紅露みつ君) それではこれから委員会を開会いたします。 本日の議題は公報で御承知の通り、引揚者住宅に関する件でございますが、昨日もこの問題で御審議を頂きました通り、この臨時国会の前に各地に委員が派遣されまして、その調査によりましても誠に引揚者の収容施設というものはもう補修も何も許されない、実に惨憺たる状況でございまして、言われまするように、六年経過した今日においてまだ立直らないということはないのだ、いつまでも引揚者というものを別個に考えてはいけないというような政府の方針らしいのですが、その言われるところは一応尤ものようでありますけれども、現実の問題としてあの不衛生なそして集団をなしたあの状態を捨ておくということは、昨日も御審議願いましたように佝僂病というような特殊の病気も相当に発生しておりまするし、これは社会問題としても又人道的の見地から申しましても捨ておける状態ではないと思うのであります。ところが二十六年度の予算には住宅関係の予算は打切られておつたのでございまするが、これが補正に是非とも計上されてこの惨憺たる状態から疎開の建築によつて一応一わたりこの引揚者の住宅問題を解決したい、こういうことで援護庁のほうからも予算が要請されておつたわけでございます。当委員会といたしましては、終戦後第一国会からこの問題と取組んで参つておりますので、この補正予算については非常な関心を持つて見守つておつたのでございますが、御承知の通り新聞にも報ぜられておりまするように、この補正了算が内定したということでございまするので援護庁の予算が認められておりますれば問題はありませんけれども、その内容によりましては、当委員会の使命を遂行いたしますためにも何らかの動きをしなくてはならないのではないかというような委員会の意向もありまして、本日は昨日に引続いての委員会で、委員の方々にもいろいろ御予定があつたと存じますが、お繰合せ頂きまして、御苦労様でございますが本日はどうぞこの問題について御審議を願いたいと存じます。援護庁から昨日も指導課長が出席されまして、今日もその予定でございましたところ、連日の疲労で今非常に気持が悪くなつて、援護庁で以て少し気分を休めてかり出席したいということでございますから、ここに安福事務官が代理として出席されておりまするので、内容について又補正の内容という点につきまして一応説明をして頂きたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(紅露みつ君) それでは安福事務官お願いします。
○説明員(安福信雄君) それでは只今委員長から申されました点について御説明申上げます。 すでに委員の皆さん方御承知の通り大蔵省から昨日予算の内示がございました。この住宅に関します予算の内示を御説明申上げますと、引揚援護庁の経費は本年度約十五万人の人々が外地からお帰りになるであろうということを想定いたしまして予算を組んでおりますが、現在の実情といたしましては、十五万人という人はお帰りにならんであろうことは最近発表されました外務省の発表等によつても想像されるのでございますが、とにかく十五万人の方はお帰りにならんことはほぼ確実でございますが、そうしますと予算の剰余が相当出る予定でございます。でありますから大蔵省といたしましても、これを住宅の疎開及び補修に要する経費は、その必要性は認めておるのであろうと私たち交渉の経緯から判断されるのでございますが、新たな一般的財源をこの住宅の経費に廻すことは非常に至難で、この引揚援護庁の経費の残余を適当な機会に充当したいからこの際の補正予算では認めないという趣旨で内示があつたのでございます。即ち引揚援護庁の予算は剰余を生ずることはほぼ確実視されますが、補正予算においては他の経費にこれを流用したり或いは移用したり、或いはその予算を不用額を立てましてそれを財源としまして他の一般の経費に、補正予算の支出財源にするという措置はとらないという趣旨でございましたのでございます。そういたしますと、援護庁は現在どういう気持でおるかということになるのでございますが、援護庁といたしましては、現在十五万人帰るであろう予算をいろいろの事情から考え併せまして、この際今から年度末までに約四万八程度の人々がお帰りになつても対応し得るだけの経費は取りあえず留保しておきまして、それで生じますところの予算の残余、即ち約三億円は取りあえず住宅施設費の方へ流用することを大蔵省と早急に交渉いたしたいと考えております。それから昨日指導課長から御説明しました通り、この三億では本年度内の在宅対策費はどうしても足りないということを御説明いたしたのでございますが、それであるならば援護庁はこの際この三億という要求でなしに、更に昨日御説明いたしました程度の要求をなすべきではないかということも一応考えられますけれども、この際いろいろの状態を考え併せまして、新たに本年度お帰りになるであろう人々の予想を四万人以下に切下げるといいますことは、留守家族の人々のお気持或いはその他国際情勢等から考え併せまして、もう少し情勢がはつきり見通し得る時期までは、この四万人を切下げるということは非常に種々の観点から支障がございますので、取りあえずは三億を強く要求いたしたいと考えております。そういたしまして時期がたちまして或る程度の、四万人のお方が不幸にしてお帰りにならないという事態がほぼ確実視される時期が来ましたならば、更にその不用額を正確に計算いたしまして、余る金は挙げて住宅の方へ廻したいという意図を以て交渉に当る考えでございます。併しこの住宅の対策費は委員の皆さん方すでに御承知の通り、一日も看過しがたい急迫した事態にございますので、その辺の事情は皆さん方におかれましても十分御了得下さいまして、援護庁といたしまして、或いは厚生省といたしまして万全の努力を重ねたいと思つております点を、特に御了承願いたいのでございます。
○理事(紅露みつ君) 御質問がございましたらどうぞ。
○曾祢益君 今の、説明の中に、今度の補正予算について一体そういう流用は認めないというのは、一般原則が閣議か何かできまつておるのですか。
○説明員(安福信雄君) この予算の流用は委員の者さん方すでに御承知の通り、予算総則で行政部に委任されておる事項でございますので、まあ式形的に申しますと、大蔵大臣が承認すればよいことになつておりますので、今度の補正予算を機としてやらなくてもいいのではないかというお考えが大蔵省にあるだろうと思います。かたがた只今申しました通り、引揚者の予算を流用いたします前提に立つと、帰つて来るであろう人々の数字の問題ということが前提にならざるを得ないので、それを慎重に検討いたしましてやりたいという意図が大蔵部内にあるのではなかろうか、それとこの補正予算と時期を一緒にせずに、若干先に延びたというのが真意ではなかろうかと考えております。
○曾祢益君 大体今の御説明によりますと、四万人は帰つて来るという一応の建前をとつた、これはまだ未引揚者の家族のかたの気持も考慮してまあそういうような大体の数字を置いておく必要があるということのお話だつたようで、これは大体初め十五万人というのは架空の数字で、その後の外務省の発表によると約八万人ばかり生きておられるという計算で相当確実視される。それを丁度上半期が済んで、十月から三月までの半分、即ち四万人だ、大体そういつたような目安で考えられたのですか。
○理事(紅露みつ君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(紅露みつ君) 速記を始めて下さい。
○曾祢益君 大体計算の基礎については私は御尤もだと思います。問題は大蔵省との折衝においてはもはや最終的に近い、頑として入れないというような段階であるのかどうか。それからこれは引揚援護庁だけの問題でなくて、厚生省の省議としてあくまでこの点は頑張るというはつきりした省議決定でもあるかどうか。その点はどうですか。
○説明員(安福信雄君) 厚生省といたしましても厚生省の重要事項の一つといたしまして大蔵省に強く要求いたしております。それから大蔵省がこの予算を認めるか認めないかの最終的段階に到達しているかどうかという御質問でありますが、先ほど御説明いたしました通り、補正予算とは別個に切離して考えるという見解のようでございますので、最終的段階に到達している時期ではないと思いますけれども、併し予算の交渉については相当今後厚生省といたしましては決意を固めて交渉する必要があろうと考えております。
○曾祢益君 ちよつと誤解があつたと思いますが、勿論大蔵省のほうも年度末になつて再調整の場合もあろうということは言つているでしよう。その意味では最後的に本会計年度中に引揚住宅に一文も出ないということではないということはわかつているのです。この今作るところの補正予算に入れない、あと廻しだということについては相当向うは強硬で、その交渉に関する限りは最終段階に来ているのかどうか。今度の補正予算に入れないという点について非常に強いのかどうかということです。
○説明員(安福信雄君) 補正予算に入れないということはもう最終的段階ではなかろうかと考えております。ただ補正予算に入れないということによつて生ずる利害得失を判断いたしますと、若し補正予算に入れるといたしますと、先ほど申しました人員の問題をすぐ割切らなければならんということ、それから若し割切つたときに余剰財源をどこに使うかということを政府は態度をはつきりしなければなりません。若しこの補正予算と別個の考えで取扱うということにいたしましたことによつて生ずる利点は、まあ只今申しましたようなことのほかに、この余剰財源をこの際他の一般的な財源に供しない、この引揚援護庁の予算を、この際もう一応他の財源にせずに援護庁の関係の経費に当てるという考えを持つておるとも判断されますので、この点は援護庁といたしましては、将来の交渉が補正予算に入らないといつて、必ずしもいわゆる困難視されるとは考えておりませんけれども、併しそのために住宅に関する経費の獲得が非常に楽になつたとも考えておりませんが併し補正予算の一環として考えられなかつたことによりこの住宅対策費が駄目になつたという見解を現在は持つておりません。
○曾祢益君 ただね、そういうあまり融通無碍に考えておると、少くとも今度の補正予算には入らない。我々が、委員長も非常に心配されて、今日同僚委員が急遽集まられたゆえんも、そうあまり厚生省のほうが、必ずしも今度の補正予算に入らなくてもほかに流用は認めないからあとに取つて置けば何とかなるというのでは、僕らが大蔵省に押すあれが出て来ないのです。それであなたの方でも、これは結局厚生大臣の決意如何にあるのですが、予算はいうまでもなく最後において査定権査定権というけれども、主管大臣が最後まで閣議で頑張る限りは大蔵省の力で以てどうすることもできない。だから厚生省全体として、この際どうしても約三億円程度のあれを、十五万人分を四万人に減すことによつて、確実に引揚者の住宅の補修移転費等を取ることをあくまで押すのかどうか。それならば委員会としてもこれをバツクするために、大体皆さんのお気持はバツクする考えだと推定するのだけれども我々の方も押しようがある。あなたの方でそう融通無碍にやつておると押しようがないということになります。
○理事(紅露みつ君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(紅露みつ君) 速記を始めて下さい。
○木村守江君 ちよつとこの際聞いておきますが、十五万人の引揚に関する所要経費はいくらですか。
○説明員(安福信雄君) 細かい資料は只今持つておりませんが約三十六億円でございます。
○木村守江君 それから四万人が引揚たとしてそれに対する費用はいくらですか。
○説明員(安福信雄君) これは十五万人と四万人との差が約四分の一でございますので、経費も約四分の一になるのじやないかということが一応想定されますけれども、委員の皆さんもすでに御承知の通り、先般未復員者給与法及び特別未帰還者給与法が改正されまして、俸給が三百円から千円になりその他の給与についても相当額の引上をしたのでありますが、この法律改正に伴う予算措置は当時はとらなかつたのであります。いわゆる給与は三倍以上に上げましたが予算上はやはりもとの三百円で組んでおりましたので、それで予算はその方面に相当多額を要しますので、只今申しましたように四万人としましても、それから生ずる増額といいますのは現状では約三倍程度しか生じない。住宅をやらなければ十五万人として約三十二、三億円の金が要るということになります。
○木村守江君 それから今ここに出ておる二千八百八十五戸というのは二億九千万円でありますと大体一戸が十万五千円になりますね。それはどういう基礎なんですか。
○説明員(安福信雄君) 一戸十万五千円の基礎は、大体従来はこの引揚者住宅というのは単価が非常に安かつたのでありまして、必然的に内容が粗悪になつた傾向がございますので、本年度におきましては少くとも庶民住宅程度の実用的価値、耐久力を持たせたいという意味で、坪当り二万一千円を基礎といたしまして、七坪にいたしまして十四万七千円が建物の経費と、それから用地費といたしまして約四千二百円を見込みまして、この用地費に対しましては五割補助の二千百円、建物十四万七千円に対しては七割補助で十万百二千九百円、合せて十万五千円、こういう計算になつておるのであります。
○木村守江君 それで二戸十万五千円ですか、これだつたら坪二万一千円というのはどんな建物か知りませんが、現在一体二万一千円で家ができるかどうか、少くとも東京で建てる住宅だつたらどうしても三万円を上廻らなければできないと思うが、三万円では三坪で約十万五千円になつちやいますね。
○説明員(安福信雄君) 十万五千円というのは国庫補助金の額でございまして、地方費負担は約十五万円でございます。それからそれを七坪にいたしますと……
○木村守江君 そうすると合計二十五万円ということになるのですか。
○説明員(安福信雄君) いやそうじやございません。それの七割補助でございます。
○木村守江君 そうすると十七万円ですね。
○説明員(安福信雄君) いや十五万円でございます。
○木村守江君 十万五千円の七割だつたら……
○説明員(安福信雄君) いやもう一度御説明いたしますと、建物の費用、いわゆる建物の主体工事費及び附帯工事費といたしまして十四万七千円、これに対する七割補助が十万二千九百円でございます。
○木村守江君 そうすると二十四万円、二十五万円近くでしよう合計。
○説明員(安福信雄君) 七割補助といいますのは建物の費用が約十五万円、それに対する補助金が十万約三十円くらいになります。それから土地の費用が用地費の一部といたしまして二千百円くらいになります。それで合せて十万五千円で、建築費総額は約十五万円でございます。それから東京では三万円といいますが、これは二万一千円といいますのは全国の平均でございまして、例えば物価の非常に安いところでは二万円を切つておる所もございますので、平均いたしますと、東京は二万一千円、うんと上廻ることになる次第でございます。
○木村守江君 これは東京を基準としたのではなくて地方を基準としたのだ、二万一千円を割る坪単価で建物ができるというようなわけでございますが、実際現在の状態では二万一千円では全国的に非常に不可能じやないかと考えるのでございます。そういう点から考えると、この予算の組み方はかなり杜撰な点があるのじやないかと思いますが。
○説明員(安福信雄君) 只今単価の点等について御質問がございましたが、それからもう一つ申上げておきたいことは、疎開住宅でございますから従来あつた建物の副材も相当使えるのでございます。例えば瓦とか柱とか畳とかガラスとかいうものは従来あつた建物の資材、そういうものを使えますから、その面で相当経費の節約ができることになります。
○木村守江君 それからちよつと方向を変えてお尋ねいたしますが、今年ですね。十五万人が帰つて来るものとして予算を組んでありますね。十五万人帰つたときの引揚住宅はどういうふうにしようと考えられたのですか。これは緊急な予算として、今年補正予算で二千八百五十五戸を絶対に造らなければいけない、これは絶対必要でありますが、これは緊急欠くべからざるものですね。これは十五万人帰つて来なくても、四万人帰つて来ても必要だ。十五万人帰つて来るわけだつたのですが、若し帰つて来たらどうしますか。
○説明員(安福信雄君) 十五万人帰つて来られると思つて当初予算を定める前に、厚生省、安本及び大蔵省との話合では予備費を出して事態に対処するという了解ができておりましたので、そういう事態になりましたならば予備費を必ず支出するというのが政府の関係当局間の了解事項でございました。
○木村守江君 そういう説明からいたしますと、十五万人は帰つて来なかつたが四万人帰つて来たという場合には、少くとも四万人に対する予備費を出すという責任が政府にあると思うんですが、どういう考えを持つておられますか。
○説明員(安福信雄君) 四万人が若し幸いにしてお帰りになれば、その四万人の方々に対する住宅はやはり予備費で出して頂くような話合は付いておる次第でございます。
○木村守江君 若しも今四万人帰つて来れば四万人分を予備費で出すということになつておりますれば、これは恐らくは二千八百五十五戸じやきかないと思うんです。そういう計算から四万人分のこれは住宅の予算を組んで、これを予備費で支出して貰えるようにこれは立派に出せる方法があると思うんです。そういう方向で進んだ方がこれは一番いい方法ではないかと思います。
○説明員(安福信雄君) この予備費を出しますのは現実にお帰りになつた人々に対応しまして住宅を建てるのでございますので、予備費の交渉をいたしますのは現実にお帰りになつたときということになるのだろうと思います。二千八百五十五戸云々の問題は、これは新たにお帰りになつた人のための住宅ではございませんで、従来お帰りになつた人で、戦時中に臨時構築しました兵舎或いは臨時構築しました工員宿舎のように、一、二年建物としての存在をすればいいであろうというような建物を利用いたしまして取りあえず応急収容いたしました建物が、現在に至りましては腐朽破損が甚だしくて、破損倒壊に瀕しておるというような人々に対応する住宅でございますのでその点……。
○木村守江君 只今の御説明によりますと四万人帰つて来てからは予備費でいいのだというのですが、これは現在の引揚者が住むのに非常に困つて二千八百五十五戸を建てなければいけないという状態であるのに、四万人帰つて来てからそれから予備費を出して家を作つて入れるのだというような方法では私はいけないと思うのです。少くともまあ十五万帰ると言つていたのが四万人、内輪に見積つても帰つて来ると思つて四万人の住宅は建てて置かなければ、帰つて来たら一体どうしようと考えているのですか。現在の引揚者だけでももう腐朽で以て居住に堪えないという状態で、二千八百五十五戸を建てなければいけないという状態だというのでしよう。それに対して四万人帰つて来るのにその人たちのは帰つて来てから建てるのだという状態でそれで一体四万人帰つて来たらどうします。
○説明員(安福信雄君) 四万人帰つて来た場合におきましてはこれはまあ予備費を要求いたしまして急遽建てることに相成るのでございますが、併しながらその時間のズレを如何にするかという御質問であろうと思いますが、これは従来の樺太等からお帰りになつたときにもさような問題があつたのでございます。お帰りになつた人々でもう行く家がなくて非常にお困りになつた人々がたくさんございましたが、そのときにおきましてもやはりその帰つて来たときには急遽、政府といたしましては予算支出の決定はいたしてあるのでございますが、予算を支出してもすぐ家建つわけじやございませんので、その点若干のズレがございましたが、そのときにはやはりそういう人々のために家が建つまでの暫定の推置といたしましての一時収容所費というものを予算に組んでございましてそれで一時収容所を設置いたしまして暫らくの間御窮屈ではございますけれども、家が建つまでの暫定措置としてそういう措置をいたしてあるのでございます。本年度におきましてもやはりその一時収容所に必要な経費は組んでございますので、或いはそんな一時収容所のような金を使わずに初めから建てて待つておれば、これはまあお帰りになる人々に対しては非常に行届いた措置とは存じますが、いろいろの点から考え合わせましてそういう措置を講じまして事態に対応する体制は整えておる次第でございます。
○木村守江君 大体大蔵省の逃げ道として一時収容所というような所があるから私はいけないのだ。やはり国家財政の窮迫した場合にどんな場所でも我慢できるならば我慢しているというのがこの大蔵省の逃げ道だと思うのです。そういうことから考えると一時収容所ということを考えずにこれは最小に見積つても四万人帰つて来るのだ、これに対して対処した住宅対策をしなくちやいけないというような方法で私は厚生省は進まなくちや、どうもさつき曾祢さんが言われたように、厚生省がもうこれを補正で以て緊急にやらなくちやいけないのだという固い決心があるんだかなんだか、そこが非常に曖昧なような答弁だと思うのです。まあ帰つて来たら暫くの間一時収容所にいて我慢して貰うのだ、そのうちだんだん建てるのだ、そんなにだんだん建ててもいいのならば今補正予算で緊急に二千八百五十五戸の補正予算をとらなくたつていいのだ、もう少し待つておれば又来年予算が組んであるのだと言わわれればそれに従つてもいいというようなふうに考えられる。そこのところどうも我々が腰の抱きようがないという恰好になつて来やしないかと思うのです。
○成瀬幡治君 先ほど曾祢委員からもあなた方に対する決意というような動きをちよつと尋ねられたのですが、ちよつとあいまい模糊としておりますからもう一度お尋ねしますが、我々が今日ここに集つたのは補正予算の件について大蔵省に折衝しようというので来たのです。ところが伺いますと予算上財源は他へ廻さない、流用しないと一本とつたのだからもう厚生省援護庁はそれを呑んで行きたいというような態度になつてしまつたように思うのだ。そこで我々が大蔵省への鋒先を厚生省乃至援護庁の方へ尻を叩きに出かけなければならないと、そういう感じがするのだ、あなたのを受取るとね。もう一度あなたの方からこれは徹底したものかどうか、どういう態度で臨んでいるのか、そこのところをもう少し具体的に聞かして頂きたい。
○説明員(安福信雄君) この予算を最後まで要求する。厚生省の重要事項としてはやる考えでございます。
○木村守江君 そうするのですか、はつきりどうぞ。
○説明員(安福信雄君) 重要事項といたしまして決定をいたしております、補正予算の重要事項として。
○木村守江君 最後まで要求すると。
○説明員(安福信雄君) 補正予算を要求いたします際にですね。
○木村守江君 何だかどうもあぶなつかしいな。厚生大臣呼んで来た方がいいかも知れないな、わからないもの。とてもこつちで一生懸命にたとえやつたとしてもどうも厚生省のほうがもうさつと逃げられちやつたらばおかしなものになつちまうよ。
○説明員(安福信雄君) 補正予算に入らずに流用の措置でやることについて、厚生省は反撥しないかどうかという御質問であろうと思いますが、それは補正予算に入らなくてもこの予算を強く要求しまして大蔵省からその予算の支出をせしめ得る可能性は十分あるから、形式的にございます、出す可能性があるから補正予算に計上されなくてもこの際は補正予算の要求を撤回してもいいという考えでございます。但しその経費の支出を流用その他の措置で認めないならば、厚生省としては非常に従来の補正予算の要求をいたしました重要事項として決定いたしました経緯から考えまして、それでは困るという厚生省の考えでございます。
○成瀬幡治君 これは厚生省の態度をどうこういうのじやなくして大蔵省などは聞くところによりますと、まあ六カ年もたつてしまつた今更引揚者住宅などというような問題じやないのだ、だからそういうようなものは打切りたいというような一つの大きな流れが大蔵省を中心として考えられておるのですね。一番心配することは今申しましたように幸いにしてここに四万帰ればどうやらこうやらすれば約三億出る、あなたの方の要求したのが二億九千九百万円で、まあここらあたりで一つやつて置こうというようなところで妥協してしまつただけで、まあ二十七年度の要求も出してお見えになるようですが、こういうような見通しというようなものに対して非常に不満を持つわけだ。 だからここからは意見になるわけですが、今日は厚生省へ先に行かなきやならんようなことになつてしまつたのですね。ですからその流用はしないということをあなたの方で大蔵省から一本とつたという形になつているわけですね。他へ流用しない。それで一本とつてある。だから今回はこれで辛抱して置こうと、こういう態度に受取れるのですが、そこはどうですか。あなたが何ぼこれは重要事項になつています、予算獲得の重要項目になつておるとおつしやいましてもどうもそういうふうに私らは聞きとれないのだね。
○理事(紅露みつ君) 私からもちよつと尋ねたいのですが、各委員から厚生省の考えがはつきりしていないということで今日こうして本当に急遽お寄り頂いたのですが、それは今度の補正予算に是非とも組まれなくてはならないのじやないかと私どもが実地を見て来た考えで、厚生省の考えも察知して、これは何とかしなくちやならないのじやないかというような気持でここにお集りを願つて、御審議を願つているんですが、厚生省としてはややはつきりして来たように思うのですが、今成瀬委員からも言われたように、何ですか、今まで援護庁の予算として組まれたものを年度末になつても流用しないと、その一本が入つたから、これで補正予算と一緒に組まれなくても我慢するということなんですか。そこのところをはつきりさして頂きたいと思います。
○説明員(安福信雄君) ちよつと速記をとめて頂きたい。
○理事(紅露みつ君) それでは速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(紅露みつ君) 速記を始めて下さい。指導課長が出席されましたので続いて御審議を願いたいと思います。
○説明員(山本浅太郎君) ちよつとめまいが朝いたしまして寝ておりましたので甚だ失礼いたしました。お詫び申上げます。係官から説明いたしました点が多少不行届の点があつたかと思いますが、併し今お話を聞きますと、取扱の解釈の問題で政治的な感覚の問題だと存じますので、私の説明も十分皆さま方の御納得の行かないことと思いますが、一応局長も後追つかけて来ると思いますので経過等を打割つて申上げさして頂きたいと思います。 戸数や金額につきましては昨日の当委員会でお述べいたしました通りでございます。若干戸数を間違えておりましたが併し大きな数には間違がございませんし、それから第一次、第二次、或いは補修それから明年度の予算という、こういう筋道も昨日申上げた通りでございますが、昨日大蔵省の内示がございまして、大蔵省の見解としては、引揚援護庁の予算全部は、住宅のほかに厚生資金の事務運営に要する経費でありますとか、遺族問題の処遇に関係いたしまする必要な準備研究費というようなもの、それからやがて次の国会に問題になると思いますが、未復員者給与法の療養の期間が、御承知のように法律で三年ということになつておるのでありまするが、併し現在国立病院療養所に入院しておりまする結核患者の相当数が、本年の十二月二十八日を以て期限が法律上完了する、切れることになりますが、これらの者もそのまま放り出すわけには参りませんので、必要な期間なお続けて療養するというような措置が必要でありますので、いずれ又国会の御審議を願うことになるかと存じますが、その療養期間を延長するための経費でありますとか、その他細かい点につきまして補正を要求いたしておつたのでございますが、御承知のように、引揚援護庁の予算といいますのは、その年帰つて来るであろうという引揚人員を見込みまして、これは誰にも予測のつかないことでありますけれども大体の見当をつけまして、年度の終末近くになりまして、引揚人員が不幸にして予定に満たないという場合におきましては、成るべく折角引揚援護のために計上した予算であるので、引揚援護庁の関係の経費に第一義的に流用いたすことによりまして賄うというほぼ慣例ができておるのでありまして、本年度も形は補正という形で要求したのでありますが、大蔵省の見解としては、引揚人員の見込は今後なお国際情勢の推移によつてはわからんといえばわからんことではあるけれども、これから暫くたつた後において判断すれば、一応今までの経緯やそれから国際情勢の推移等から見て、凡そどのくらいの引揚人員をほぼ見て置けば、大体そのための経費としては賄い得るのではないかという見通しも立つであろうから、そういう機会にいろいろの問題を協議したいという話を伝えて来たのでございます。 従いまして、これは係から申上げたかもわかりませんが非常に打割つた話をいたしますと、引揚援護庁の経費は相当現在までの引揚の状況から、極く近い将来を判断いたしますと、相当多量の集団引揚が今俄かに期待される動きも見えませんので、従いまして相当不用額が出るのではないか。これは或る意味においては非常に不幸なことでありますが、そういうようなことも予想されますので、そのような場合におきましてはその不用額をこの際補正予算に頭を出しますというと、或る意味ではこれを引揚援護庁の取りあえずの経費に全部使うということにきまるならば、それが一番確実な方法でありますが、引揚人員というものもそうむやみに零に近いような数にいたす状態の段階でもございませんし、又補正予算の国全体の歳入歳出の操作を考えた場合に、引揚援護庁の経費よりもより優先的にどこかに使うというような意見が仮にあるといたしますと、引揚援護庁の予算は補正予算の機会に他の方面の歳入に充当されることになるわけでありますが、今回補正予算では引揚援護庁の予算はいじらないということになりましたことは、引揚援護庁の経費は他の方面には使わないということが消極的な意味においてはつきりと約束されたわけでありまして、不幸にして引揚人員が多くないという将来におきましては、現在引揚援護庁で組んでおりまする予算のうちの相当額が不用額として立てられる、従つてそれは引揚援護庁以外に使わないということでありますから、当然引揚援護庁といたしましては、住宅の整備費というものを何よりも重視しておりますので、この方面に流用することが相当確実な将来の見通しとして判断できると思うのでございます。 従いまして今度の補正予算に頭を出さなければ明年度の当初予算に頭が出ないのではないかという御意見だそうでございますが、その御意見も十分御尤とは存じますけれども、本年度の予算といたしましては、あえて非常に複雑な手数を要せずして引揚援護庁の所要の経費に充てられる相当はつきりした目安がついておるといたしますれば、この予算を無駄にするということではなくこれはこれとして、不用額として来年度に繰越すということよりも、簡易な方法によつて緊急な住宅整備費に充て、且つ又一方来年度におきましては来年度の一般予算の法則に従いまして、殊に緊急性を十分理非を尽して説明することによりまして大蔵当局に迫るということは全然絶望ではないと考えられるのであります。勿論補正を出した方がいいという見解も十分成立ち得るとは思いますけれども、今年度補正を入れておかないということそのことだけで来年度が駄目ということではなく飽くまで本年度の補正で予定しておりました今後流用ということになりますると、予算の使い方、或いは予算の建て方で本年度の要求は疎開については凡そ計画の半分、それから補修はほぼ全部ということで、これが明年度との関連を以て要求する数字であります。本年度の流用の協議に当りましては当委員会のそのような御意向も十分我々意を体しまして大蔵当局に対しましては飽くまでも本年度の補正で予定しておりましたが、流用という形になりますれば、要求額は明年度と一環のものであり、且つ本年度の要求によつて明年度の必要は解消するものでないということを、くれぐれもくどいようでありますが、我々強く当委員会の御意向も伝えまして努力いたしたいと考えておる次第でございます。なおこれははつきりした細かい数字はまだ弾いておりませんが、ちよつと速記をとめて下さい。
○理事(紅露みつ君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(紅露みつ君) 速記を始めて下 さい。
○木村守江君 どうも余り細か過ぎてわかり過ぎてわからないのですが、結局補正予算で出すが、補正予算で通らないとしても決して悲観する必要はない。剰余額は他に流用しない、引揚のほうに使うのだ、こういうことですね。
○説明員(山本浅太郎君) 私の説明がまずかつたかも知れませんが、そういう意味でございませんで、御承知のように補正予算は明らかに国会の議を経る手続を要するわけでございます。流用と申しますのは、大蔵大臣の権限として同一項内の予算を彼此流用するという措置でございます。従いまして今大蔵省の考えております事項並びに先ほど申述べました十一月、十二月頃大蔵当局と第二次的に協議したいという第二次の疎開及び補修の分はいずれも流用でございますので国会の議決を経ない、予算の枠内の操作でございます。補正予算ではございません。
○木村守江君 結局この補正予算で二億九千九百七十七万円ですか、そういうものを出してこれが通らないとしても別に心配することはないのだ、大蔵大臣の権限の範囲内において使えることになる。明年度も補正予算が通らないからといつて心配はないというお話ですね。
○説明員(山本浅太郎君) 心配がないといいますか、それは又大蔵大臣の判断もあると存じますが、ただ我々の要求する財源として手許にそれだけの財源があるということを我々は確認しておるということ、並びに明年度の当初予算につきましては、これはもう明らかに正規の予算でありますのでこれは予算の常則に従う要求でなければならないと思います。
○木村守江君 そういう点で自分の手許にあるのだから自分は使えるのだというふうに解釈をしてもいいのですか、率直に言えば。
○説明員(山本浅太郎君) これはやはり大蔵大臣の所管でございまして厚生大臣としては飽くまでそれを強く要求するという立場でございます。
○木村守江君 それから大蔵大臣の所管であつて厚生大臣が強く要求して当然そんなに心配しなくても厚生省で以て使えるのだというような、非常なそこのところに楽観的なような御意見があるのですが、そう考えていいのでしようか。
○説明員(山本浅太郎君) 必ずしも私は楽観的な見方ばかりもいたしておりませんが、昨年の疎開及び補修もこのような形を取りまして、国会の皆様の特別な協力を得まして我々の要求の線に近いところが実現されました経緯もありますし、政府の強い要求と皆様方の御尽力を頂きますならば相当期待されるのではないか、こういうふうに考えております。
○木村守江君 私は課長の言うことでちよつとわからない点があるのですが、この補正予算としてこの問題のこの金が取り得ないということはこれは今年の二十六年度の予算に当然計上しなかつたからだと思うのです。それは不幸にしてこれは十五万人帰つて来るはずであつたのが帰つて来なかつたからこういう状態になつたが、若しも十五万人帰つて来るという予算を組んで十五万人帰つて来たらどうするのですか、そのときは。そういうふうにこの前も去年も流用する財源で以てやつたところがそれで差支えなかつたので、今年も不幸にして十五万人帰つて来なかつたら流用すべき金があるからできるだろうというような考え方ですが、こういう考え方は最も誤つた考え方じやないかと、これは都合よく帰らないからいいが予算通りに若し仮に帰つて来たらどうするのですか。こういう点からこれは補正予算として二億九千九百万円というものを認められないようになる大きな原因となると思うのです。これは恐らく必要でないと大蔵省は認めているかも知れないのです。それを今度余つたらその金で建築費を要求しようという、そういう予算のとり方についても非常にまずい点があるのじやないか。そういうように余つて去年も流用する金で以てやつて来たからそういうふうにやるのだという考え方で予算を組むなり、予算を要求すべきじやないと思うのですが。
○曾祢益君 どうも今、課長の話を伺つていますと、結局今度の補正予算では締めたということになるですね。そして補正予算に出すことは、但し別個の話合によつて、去年と同様に年度末まで行かない、年末頃に流用という恰好で行政的に話をつけ得ると思うと、これも今日はまだ確約は得ていないけれどもほかにはまだないと、併し必ずこつちに廻してもらえるということの話もまだできていないはずである。こういうところで、併し去年の例もあるから、とにかく今ほかには取られないのだ、今度の補正予算では出さないでも財源はある、而して幾年の実例もあるし、恐らく十一月か十二月になつたら相当数の補修費及び経費が取れるだろうと、ただその希望のもとに補正予算の方に計上することは諦めた。こういうことだと私は承知するのですがそれが一つ。もう一つは果してそういうような考えで確実に数カ月ずれますが、年末くらいに流用ができるかどうか、これが一つ 又そういうようなことを続けて行つて、来年度二十七年度の予算のときに交渉をしようと言つて果して通し得るかどうか、計上されるかどうか。私は却つてやつぱりこの点は何といつても補正予算に出しておかなければ、又来年度の予算の交渉に絶対に支障を来すのじやないか。又来年度の予算に出さなくて、たとえば八万人というような在外同胞の生きておられるかたのを出して置いて、そうして又流用だと、こういうような悪例を続けることになるのです。これでいいんですかね。そういうことでは私は少くともこの委員会の一委員として、そういうやり方はよろしくはいと思う。やはり理窟のあるところは正々堂々と、元来少くても二十六年度の予算において計上すべきものであつたけれども、まあ前からの引続きで相当架空の引揚の数字を載せて、そうして帰つて来ないものは流用でやつて行く、前例のくせであつたので一挙に直せなかつた。併し今や政府としては全責任を持つて生存者約八万へ帰つて来るといつたようにして、而してその人たちが帰つて来ることには全力を挙げておるけれども、非常にむずかしいということの現状に鑑みて、その人たちに対する措置もさることながら、一方においては当委員会の我々同僚委員が現地を廻つて来られて、又諸君も当局者もよく御承知のように、この補修の方は一刻を争うべき重要性があるのに、何故勇断をもつて厚生省の全責任をもつて、たとえ四万人しか婦つて来ないと計算するとか八万人今年帰つて来ると計算されるにしても十五万人から出て来る削余がある。それを補正予算に正面からのせるという正攻法の強い建前でのせないのか。その点我々は不満です。先ほど断定的に言つたけれども、やはり補正予算の計上にもう一遍努力するかどうか、あくまで流用だけで行つてしまうか。それに対する確たる返答を洩らして頂きたい。
○説明員(山本浅太郎君) 集団収容施設に関する予算の只今御指摘になつた悪いくせ、これは確かにお説の通りだと考えられますが、又お説の通りそのような悪い仕来りがつづいておつたことも又事実であることは否めないと存じます。 で、その点につきましては先ほど申上げましたように、私自身も上旨によく当委員会の御意画を強く伝達するのでありますが、一つあの私の説明が足りませんでしたか、二億九千九百五十三万五千円という流用に一応まあ昨日の話ではなつておりますが、これは十一月、十二月を待つんではなくて、この分は極て近い機会に直ちに大蔵省と交渉を開始したい。なおそれに引続きまして更に二千九百戸の疎開と所要の補修額を、十一月あたりに第二次の、これは先ほど申上げました二億九千とは別にそこにプラスして要求するように現在いろいろと手段を考えております。そういう段取になつておることだけ申上げて置きます。 それからこの際四万なら四万にしてできるだけ補正予算に出して所要の住宅費をとつたらいいではないかという御意見のように拝聴いたしたのでありますが、これは先ほど申上げましたように四万程度に圧縮いたしまして三億程度の不用額が出るのでありましてそれ以上は出ないのでございます。と申しますのは、先ほど申上げましたように未復員者給与法の療養関係の延長、これはどうしてもやらなければならない。それからもう一つは本年度の予算一般でございますが、未復員者給与法の俸給を千円に切り上げましたので、その財源措置が新たな予算措置をとつておりませんので、法律が改正になつたにかかわらず予算計断は古いままでありましたので、本来なれば引揚援護庁の予算はもつとずつと不用が出る予定であつたのでありますが、この関係で人員が非常に減りましても不用額が出ないという今年の特殊な事情にあります。その他につきましては十分お伝えいたしたいと思います。
○曾祢益君 そうするとくどいようですけれども、二億九千九百万円の方は直ちに流用に実質的に話がついたのですか。十一月、一二月にやるやつは元のと違つて四万人すら帰り得ないというような不幸にして状況が起つて来た場合には、第二次流用ということで第一次の二億九千九百万円は補正予算に出さないが、育ちに流用の交渉に入るという了解がついたのですか、出し得る。その点はどうなんですか。
○説明員(山本浅太郎君) これは大蔵省から補正で組めないという意味の裏は、そのような流用の協議に応ずる意思があるような意味合に私どもとしてはとれるふしがございます。
○曾祢益君 そういう不明確なことじやしようがない。
○説明員(山本浅太郎君) 但し大蔵省が公式にそういう要求額を直ちに認めるといつたわけではございません。併し合計数が非常にいろいろ忙しい最中でございますので今日あすというわけには参らんと思いますが成るべく早い機会に要求を開始するという段取に漕ぎつける努力はするつもりでございます。
○曾祢益君 そういう不明確なものでなくて、補正予算に仮にどうしてもあなた方の判断と交渉でできないという場合に、せめてその点を明らかにして、併しそれよりも希望としてやはり補正予算に組むということでその意向を伝えて下さい。
○木村守江君 課長にお聞きしますが、何か大蔵省としては補正予算に組まれることを嫌う、そのため補正予算には出すな、併し実際はそういう要求にも応ずるというような暗黙裡に話合がついているのじやないですか。
○説明員(山本浅太郎君) 暗黙の了解というほどではございません。あくまでもこうしたことは正式な話合できまるべきことでありますので、そういう流用の協議という正式な話合はまだ始まつておらないわけでございますので、形としてはまだこれから始めなければならないわけでございます。
○木村守江君 それは勿論あなたが言うのはよくかわりますが、今までの話を総合してみますと、これはざつくばらんに言つたら大蔵省としてはそれは補正予算には組んでくれるな、併しこの金はほかの方に流用しない、君の方に十一月といわず十二月といわず近々中に使われるようにしてやるというような話があつたということに了解できるのじやないですか。
○説明員(山本浅太郎君) そのような具体的な又客観的な判断をし得るような話合は大蔵省はいたしておりません。
○木村守江君 それでは課長はそういうふうな具体的な了承できるような話はしてないと言われますが、それで満足なんですか、この問題は。
○説明員(山本浅太郎君) 満足といいましても、何といいましようか、(笑声)我々が精一杯の努力を傾ければ、このような問題について大蔵省が全然耳をかさないということは信じたくないし、まあ何といいますか、言外の言を託してやつて行きたいと思うのです。
○曾祢益君 それならそうだとはつきりいえばいい。
○理事(紅露みつ君) それでは援護局長は外出中で出席ができないという連絡がございましたし、この補正予算に関する件は事務的の話は一応委員の方方も御納得がいつたと思いますが、その上の政治的な意味のことにつきましてはさつぱり要領を得なかつたと思います。でいずれこれは援護局長にも出席を求め、且つ大蔵省からも出席を求めまして、突合せた上で委員会としては態度を決したいと思いますが如何でございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村守江君 私ひと言課長にお願いしておきますが、只今も補正予算に出さなくてもいいというような自信たつぷりのお話を拝聴して、我々非常に喜ばしい次第ですが、(笑声)その喜ばしい次第を裏切らないような結果をもたらして下さるように、これは事務的に最善の努力をお願いいたします。
○理事(紅露みつ君) 委員長からも指導課長に申入れておきますが、私どもはもう少しはつきりした交渉を大蔵省と援護庁としておられるのかと思いましたけれども、どうもだんだん突詰めて行くと非常に腰が弱い。で委員会としては又委員会としての独自な立場でこれを処理したいと思いますが、厚生省援護庁としましてはその立場においてできるだけこれは強力にやつて頂かないと、援護庁の存在価値というものは非常に薄弱になつて来ると思うのです。で事情はもうよく御承知だし情勢もよく御承知なのですから、この上ともできるだけの努力をして責任を持つというつもりで、委員会なんかには頼らなくても、援護庁だけで予算を獲得して、流用でも結構なんですし、これは習慣で今までこういうような非常にあいまいな運営がこの委員会としてはなされて来ておりますので、これも無理とは思いませんけれども、その点はよくこの機会に、今事務的に非常に大蔵省が忙しいからなんというそんなことは援護庁としては考えなくてもいいのじやないかと私は思う。援護庁は援護庁としての立場において、責任を以てこの問題が解決するように今後の折衝を期待しております。委員会は委員会として、別個に又考えて処理したいと思います。どうか一つ強力にこの問題の解決ができるように奮闘して頂きます。 では委員会はこれで散会いたしたいと思いますが。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(紅露みつ君) それでは散会いたします。 午後零時二十九分散会 出席者は左の通り。 理事 紅露 みつ君 委員 木村 守江君 草葉 隆圓君 長島 銀藏君 安井 謙君 曾祢 益君 成瀬 幡治君 鈴木 直人君 木内キヤウ君 堀 眞琴君 説明員 厚生省引揚援護 庁援護局指導課 長 山本浅太郎君 厚生省引揚援護 庁援護局指導課 安福 信雄君